生命科学関連特許情報

タイトル:公表特許公報(A)_抗CD19抗体による多発性硬化症の治療
出願番号:2015500495
年次:2015
IPC分類:A61K 39/395,A61P 25/00,A61P 43/00,A61K 38/21,A61K 38/00,A61K 31/58,A61K 45/00,A61K 31/52,A61K 31/436,A61K 31/352,A61K 31/519,A61K 31/136,C07K 16/28


特許情報キャッシュ

ハーブスト,ロナルド クナッパーツ,フォルカー,アーミン カーター,ローラ,リー ワン,ユ JP 2015515456 公表特許公報(A) 20150528 2015500495 20130311 抗CD19抗体による多発性硬化症の治療 メディミューン,エルエルシー 504333972 平木 祐輔 100091096 藤田 節 100118773 新井 栄一 100122389 田中 夏夫 100111741 菊田 尚子 100169971 鶴田 聡子 100194618 ハーブスト,ロナルド クナッパーツ,フォルカー,アーミン カーター,ローラ,リー ワン,ユ US 61/609,704 20120312 A61K 39/395 20060101AFI20150501BHJP A61P 25/00 20060101ALI20150501BHJP A61P 43/00 20060101ALI20150501BHJP A61K 38/21 20060101ALI20150501BHJP A61K 38/00 20060101ALI20150501BHJP A61K 31/58 20060101ALI20150501BHJP A61K 45/00 20060101ALI20150501BHJP A61K 31/52 20060101ALI20150501BHJP A61K 31/436 20060101ALI20150501BHJP A61K 31/352 20060101ALI20150501BHJP A61K 31/519 20060101ALI20150501BHJP A61K 31/136 20060101ALI20150501BHJP C07K 16/28 20060101ALN20150501BHJP JPA61K39/395 DA61P25/00A61P43/00 121A61K39/395 NA61K39/395 CA61K39/395 LA61K37/66 GA61K37/02A61K31/58A61K45/00A61K31/52A61K31/436A61K31/352A61K31/519A61K31/136C07K16/28 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC US2013030247 20130311 WO2013138244 20130919 52 20140925 4C084 4C085 4C086 4C206 4H045 4C084AA02 4C084AA19 4C084BA04 4C084BA22 4C084BA44 4C084DA11 4C084DA24 4C084MA02 4C084MA17 4C084MA44 4C084MA65 4C084MA66 4C084NA14 4C084ZA021 4C084ZA022 4C084ZC751 4C085AA13 4C085AA14 4C085AA16 4C085AA21 4C085BB36 4C085BB42 4C085DD62 4C085DD84 4C085EE01 4C085GG01 4C085GG02 4C085GG04 4C086AA01 4C086AA02 4C086BA06 4C086CB07 4C086CB09 4C086CB22 4C086DA08 4C086GA02 4C086GA12 4C086MA01 4C086MA02 4C086MA04 4C086NA14 4C086ZA02 4C086ZC75 4C206AA01 4C206AA02 4C206FA31 4C206MA01 4C206MA02 4C206MA04 4C206NA14 4C206ZA02 4C206ZC75 4H045DA76 4H045EA20 多発性硬化症(「MS」)は、中枢神経系の慢性炎症性疾患である。特徴的な病理学的特徴およびMSの診断のための主要な基準としてなお使用されている特徴は、中枢神経系におけるニューロンのミエリン鞘の脱髄である。アメリカにおいて400,000人もの人々が、そして、世界中でおよそ100万人の人々が、MSに冒されている。典型的に、MSは、関連する症状(たとえば様々な形態の神経炎)の周期的なエピソードを伴う再発寛解型疾患(RRMS)として始まる。多くの場合、RRMSは、より消耗性の症状をもたらす、より多くのCNS組織損傷によって特徴付けられる疾患の進行性の過程である二次性進行型MS(SPMS)に最終的に転じる。しかしながら、10〜20%の個人において、疾患は、一次性進行型MS(PPMS)という進行型の形態で最初に発症する。そのうえ、疾患のよりまれな形態である、進行再発型(progressive−relapsing)(PR)MSがある。 現在の仮説は、T細胞が、多発性硬化症(MS)の病因において中心的な役割を果たすという概念を支持しており、これは、最初、T細胞がMS病変中に存在する主なリンパ球の種類であるという観察に基づくものであった(Windhagen,et al.,Cytokine,secretion of myelin basic protein reactive T cells in patients with multiple sclerosis. Journal of Neuroimmunology,91:1−9,1998;Hafler,D. A.,et al.,Oral administration of myelin induces antigen−specific TGF−beta 1 secreting cells in patients with multiple sclerosis. Annals of the New York Academy of Science,835:120−131,1997;Lovett−Racke,A. E.,et al.,Decreased dependence of myelin basic protein−reactive T cells on CD28−mediated co−stimulation in multiple sclerosis patients,Journal of Clinical Investigation,101:725−730,1998)。これは、疾患の基本的な特徴であり続けており、多くの観察によって支持されている。たとえば、抗ミエリンT細胞受容体(TCR)を持つ活性CD4+Tヘルパー細胞は、MSを有する患者の脳脊髄液(CSF)中に存在する。そのうえ、Th1様サイトカインのレベルの上昇は、MSを有する患者のCSFにおいて検出されており、いくつかの症例における疾患の悪化と相関した(Calabresi et al.,Cytokine expression in cells derived from CSF of multiple sclerosis patients. Journal of Neuroimmunology,89:198−205,1998)。 (1)MS患者のCSFにおける免疫グロブリンレベルの上昇(Link,H.,et al.,Immunoglobulins in multiple sclerosis and infections of the nervous system,Archives of Neurology,25:326−344,1971;Link,H.,et al.,Immunoglobulin class and light chain type of oligoclonal bands in CSF in multiple sclerosis determined by agarose gel electrophoresis and immunofixation. Ann Neurol,6(2):107−110,1979;Perez,L,et al.,B cells capable of spontaneous IgG secretion in cerebrospinal fluid from patients with multiple sclerosis:dependency on local IL−6 production.Clinical Experimental Immunology,101:449−452,1995)、(2)MS患者のCSFにおけるオリゴクローナルバンド(Link,H.,et al.,Immunoglobulin class and light chain type of oligoclonal bands in CSF in multiple sclerosis determined by agarose gel electrophoresis and immunofixation. Ann Neurol,6(2):107−110,1979)、(3)MS患者のCSFにおける抗ミエリン抗体の存在(Sun,J. H.,et al,B cell responses to myelin−oligodendrocyte glycoprotein in multiple sclerosis Journal of Immunology,146:1490−1495,1991)、(4)MS患者のCSF由来の抗体が、これらの患者における全範囲の組織傷害の一因となり得るという実証(Lassmann,H.,et al.,Experimental allergic encephalomyelitis:the balance between encephalitogenic T lymphocytes and demyelinating antibodies determines size and structure of demyelinated lesions. Acta Neuropathology,75:566−576,1988)、ならびに(5)MS患者のCSFにおけるCD19+B細胞およびCD19+138+形質芽細胞の存在(Winges,KM et al.,Analysis of multiple sclerosis cerebrospinal fluid reveals a continuum of clonally related antibody−secreting cells that are predominantly plasma blasts. Journal of Neuroimmunology,192:226−234,2007,Cepok S et al.(2005). Brain128(Pt 7):1667−76)を含めて、B細胞が、MS疾患プロセスの発症および永続化に関与し得るという証拠がある。 そのため、個人において、特に疾患状態を有する個人において、形質芽球/形質細胞を含むB細胞を標的にすることによって、MSを治療的に処理するために使用されてもよい方法の必要性が存在する。 一態様において、本開示は、多発性硬化症を治療するための方法であって、治療有効量の抗体を、その必要がある対象に対して投与するステップを含み、抗体が、CD19抗原に結合するヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントである、方法を提供する。 ある実施形態において、多発性硬化症疾患が、再発寛解型(RR)MS、一次性進行型(PP)MS、二次性進行型(SP)MS、再発進行型(relapsing−progressive)(RP)MS、および進行再発型(PR)MSからなる群から選択される。一実施形態において、多発性硬化症疾患が、RRMSである。他の実施形態において、多発性硬化症疾患が、PPMS、SPMS、およびPR MSから選択されるMSの進行型の形態である。 ある実施形態において、抗体が、VHおよびVLを含み、VHが、配列番号1のアミノ酸配列を有するVH CDR1、配列番号2のアミノ酸を有するVH CDR2、および配列番号3のアミノ酸配列を有するVH CDR3を含む。 ある実施形態において、抗体が、VHおよびVLを含み、VLが、配列番号4のアミノ酸配列を有するVL CDR1、配列番号5のアミノ酸を有するVL CDR2、および配列番号6のアミノ酸配列を有するVL CDR3を含む。 他の実施形態において、VHが、配列番号7のアミノ酸配列を含む。ある実施形態において、VLが、配列番号8のアミノ酸配列を含む。 他の実施形態において、抗体が、Fc変異体を含み、Fc変異体が、C1q、FcγRI、FcγRIIA、FcγRIIB、およびFcγRIIIAからなる群から選択される1つまたは複数のFcリガンドに対して、改変された親和性を有する。ある実施形態において、Fc変異体が、同等の分子の少なくとも約5分の1の、Fc受容体FcγRIIIAに対する親和性を有し、前記Fc変異体が、対応する非変異体Fc分子の約2倍の範囲内の、Fc受容体FcγRIIBに対する親和性を有する。 いくつかの実施形態において、抗体が、増強されたADCC活性を有する。 ある実施形態において、多発性硬化症を治療するための方法が、循環B細胞、血液B細胞、脾臓B細胞、辺縁層B細胞、濾胞B細胞、腹腔B細胞、および骨髄B細胞からなる群から選択されるB細胞の枯渇を含む。ある実施形態において、方法が、前駆体B細胞、早期プロB細胞、後期プロB細胞、大型プレB細胞、小型プレB細胞、未成熟B細胞、成熟B細胞、抗原刺激B細胞、形質芽球、および形質細胞からなる群から選択されるB細胞の枯渇を含む。 いくつかの実施形態において、枯渇が、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または約100%、B細胞レベルを低下させる。 他の実施形態において、枯渇が、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも4週間、少なくとも5週間、少なくとも6週間、少なくとも7週間、少なくとも8週間、少なくとも3か月、少なくとも4か月、少なくとも5か月、少なくとも6か月、少なくとも7か月、少なくとも8か月、少なくとも9か月、少なくとも10か月、少なくとも11か月、または少なくとも12か月からなる群から選択される期間、存続する。 いくつかの実施形態において、抗体が、細胞傷害性剤に対してコンジュゲートされる。いくつかの実施形態において、抗体が、抗CD20、抗CD52、または抗CD22抗体と同時投与される。いくつかの実施形態において、抗体が、インターフェロン−ベータ、Copaxone(商標)、コルチコステロイド、シクロスポリン、カルシニューリン阻害剤、アザチオプリン、Rapamune(商標)、Cellcept(商標)、メトトレキサート、またはミトキサントロンと同時投与される。 本開示はまた、ヒトにおける多発性硬化症を治療するための方法であって、CD19抗原に結合する複数のモノクローナル抗体を含む組成物を、その必要がある患者に対して投与するステップを含み、抗体の80〜100%が、非フコシル化されている(afucosylated)方法を提供する。 いくつかの実施形態において、抗体が、VHおよびVLを含み、VHが、配列番号1のアミノ酸配列を有するVH CDR1、配列番号2のアミノ酸を有するVH CDR2、および配列番号3のアミノ酸配列を有するVH CDR3を含む。 他の実施形態において、抗体が、VHおよびVLを含み、VLが、配列番号4のアミノ酸配列を有するVL CDR1、配列番号5のアミノ酸を有するVL CDR2、および配列番号6のアミノ酸配列を有するVL CDR3を含む。 他の実施形態において、VHが、配列番号7のアミノ酸配列を含む。いくつかの実施形態において、VLが、配列番号8のアミノ酸配列を含む。 本開示は、前述の態様および実施形態のいずれかの組み合わせならびに詳細な説明および実施例において述べられる実施形態のいずれかとの組み合わせをすべて企図する。ヒトCD19トランスジェニック(huCD19Tg)マウス由来の形質細胞上のCD19の発現を示す図である。オバルブミン(ova)免疫化ヒトCD19トランスジェニック(huCD19Tg)マウスにおける抗体力価および形質細胞数に対する16C4−aFucの効果を示す図である。16C4−aFucによるSLE1xhuCD19Tgマウスの治療−血液および組織B細胞に対する効果を示す図である。16C4−aFucによるSLE1xhuCD19Tgマウスの治療−血液および組織B細胞に対する効果を示す図である。16C4−aFucによるSLE1xhuCD19Tgマウスの治療−脾臓および骨髄形質細胞に対する効果を示す図である。16C4−aFucによるSLE1xhuCD19Tgマウスの治療−抗dsDNA自己抗体に対する効果を示す図である。16C4−aFucによるSLE1xhuCD19Tgマウスの治療−ある期間にわたる血清免疫グロブリンに対する効果を示す図である。16C4−aFucによるSLE1xhuCD19Tgマウスの治療−血清における自己抗体の低下を示す図である。CD19についてポジティブなCD27+CD38high細胞が、形質細胞表現型を有し、IgGを分泌することを示す図である(8A:FACSパネル)。CD19についてポジティブなCD27+CD38high細胞が、形質細胞表現型を有し、IgGを分泌することを示す図である(8B:形態)。CD19についてポジティブなCD27+CD38high細胞が、形質細胞表現型を有し、IgGを分泌することを示す図である(8C:全IgG ELISpot)。様々なヒト組織におけるCD19(左のカラム)およびCD20(右のカラム)表面発現レベルを示す図である。BM由来のCD19ネガティブASC集団は、ワクチン抗原に対するほとんどの体液性記憶を含有することを示す図である。16C4afuc治療後の全血における形質細胞サインの阻害を示す図である(85日目まで)。PCサインの転写物レベルは、16C4afucまたはプラセボによる治療後、3、29、および85日目に、全ゲノムアレイによって強皮症患者由来のWBにおいて評価した。WBにおけるベースラインと比較した中央倍数変化値を、評価したそれぞれの時点ですべての患者について示す。エラーバーは、中央値絶対偏差である。*は、ベースラインおよび投与後の値の間の統計的有意差を示す(p<0.01;Mann−Whitney U検定)。16C4afuc治療後の皮膚における形質細胞サインの阻害を示す図である。皮膚におけるPCサインの転写物レベルは、療法前におよび16C4afucまたはプラセボ治療後29日目にTaqMan qPCRによって評価した。倍数変化値は、ハウスキーピング遺伝子の発現レベルを使用して、次いで、PCサインのそれぞれの患者のベースライン発現に対する比較によって計算した。点線は、ベースライン倍数変化値(1にセット)を示す。黒色のバーは、中央値倍数変化値を示す。*は、ベースラインおよび治療後の値の間の統計的有意差を示す(p<0.05)。CP200患者由来の血液および皮膚の間の形質細胞サインの合致する阻害を示す図である。記載されるように、血液および皮膚の両方における16C4afuc治療後29日目のPCサインについての中央値倍数変化値を計算した。CP200に登録された強皮症を有する対象における皮膚(y軸)および全血(x軸)の間のPCサインの阻害の相関性散布図を示す。r=Spearmanの順位相関係数。p<0.05は、有意な相関性を示す。インビトロ分化PCの16C4afuc依存性の死滅を示す図である。A.培養の6.5日後の、非分化またはPC分化条件下のPC(CD27 high CD38 high)の相対的な欠乏または十分量を示す代表的なデータである。B.培養の6.5日後の、インビトロ分化PCのCD19およびCD20発現。C.ADCCアッセイ後のウェル当たりの生形質細胞の平均数。それぞれの個々のドナーについてグラフ表示し、平均(±S.D. 試験条件についてn=6の反復実験および抗体なしコントロールについてn=10の反復実験)をそれぞれの群について示す。***は、抗体なしコントロールとのペアワイズ比較におけるp−値≦0.001を示す。同日に送られた骨髄から新たに単離されたヒト形質細胞の16C4afuc依存性の死滅を示す図である。A.B細胞濃縮後のPC(CD27 high CD38 high)の同定を示す代表的なデータ。B.それぞれのドナー由来のPCのCD19およびCD20発現。C.ADCCアッセイ後のウェル当たりの生形質細胞の平均数。それぞれの個々のドナーについてグラフ表示し、平均(±S.D. n=6の反復実験)をそれぞれの群について示す。***は、抗体なしコントロールとのペアワイズ比較におけるp−値≦0.001を示す。CD19+CD20−形質芽球および形質細胞が、RRMS患者のCSFにおいて豊富であることを示す結果を示す図である。図17は、3つの代表的なフローサイトメトリープロットを示す。 本開示は、ヒトCD19抗原に対して結合する、ヒト、ヒト化、またはキメラ抗CD19抗体に関する。本開示はまたは、1つまたは複数の以下のものを媒介し得るヒト、ヒト化、またはキメラ抗CD19抗体を含む組成物にも関する。補体依存性細胞媒介性細胞傷害(CDC)、抗原依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)、およびプログラム細胞死(アポトーシス)。本開示はまた、ヒトADCC、CDC、またはアポトーシスを媒介し得る、IgG1および/またはIgG3ヒトアイソタイプのヒト、ヒト化、またはキメラ抗CD19抗体を含む組成物ならびにIgG2および/またはIgG4ヒトアイソタイプのヒト、ヒト化、またはキメラ抗CD19抗体を含む組成物にも関する。本開示は、MSの治療のために、ヒト、ヒト化、またはキメラ抗CD19抗体を使用するための方法にさらに関する。 「多発性硬化症」は、ミエリンの進行性の破壊によって特徴付けられる中枢神経系の慢性の、多くの場合、身体障害者にしてしまう疾患を指す。上記に議論されるように、MSには4つの国際的に認識されている形態、すなわち一次性進行型多発性硬化症(PPMS)、再発寛解型多発性硬化症(RRMS)、二次性進行型多発性硬化症(SPMS)、および進行再発型多発性硬化症(PRMS)がある。 「再発寛解型多発性硬化症」または「RRMS」は、明らかに特定される疾患再発(増悪としても知られている)によって特徴付けられ、疾患進行がないことによって特徴付けられる、疾患再発の間の回復期間に、完全に回復するまたは後遺症および後遺障害が残る。RRMSを特定する要素は、発作の間に安定性の経過を伴う、多様な程度の回復が後続する、神経機能の急性悪化のエピソードである(Lublin,F.D. & Reingold,S.C(1996)Neurology(46)907−911)。再発は、数日、数週間、または数か月続き得、回復は、遅く緩やかまたはほとんど同時となり得る。MSの症状を示す人々の大部分は、まず、RRMSと診断される。より若い時または年をとってから診断されることも知られているが、診断は典型的には彼らが20代または30代である時である。男性の2倍の女性が、MSのこの亜型の症状を示す。再発の間に、中枢神経系(CNS)の白質領域における神経線維(ニューロン)のまわりの保護的で絶縁性の鞘であるミエリンは、身体自身の免疫系による炎症応答で損傷を受け得る。これは、CNSのどのエリアが損傷を受けるかにかなり依存して変動する、種々様々の神経症状を引き起こす。再発直後に、炎症応答は消失し、CNSにおける特殊なタイプのグリア細胞(乏突起膠細胞と呼ばれる)が、再ミエリン化−−軸索のまわりのミエリン鞘が修復され得るプロセスを支援する。寛解を担い得るのはこの再ミエリン化である。RRMSを有する患者のおよそ50%は、疾患発病の10年以内にSPMSに転換する。30年後、この数字は、90%まで上昇する。どの時点においても、疾患の再発寛解型形態は、MSを有するすべての人々のおよそ55%を占める。 一次性進行型多発性硬化症またはPPMSは、時々、安定期に達すること、また、時として神経学的機能において小さな改善が見込まれる、発病から神経機能の容赦ない増悪を伴う疾患進行によって特徴付けられる。PPMSにおける本質的な要素は、小さな変動が見込まれるが、はっきりした再発を伴わない、緩やかで、ほとんど絶え間なく悪化する機能である(Lublin,F.D. & Reingold,S.C(1996))。PPMSは、発病が、RRMSよりも、平均して約10年遅い、典型的に30代後半または40代前半であるという点で、男性が女性と同じくらい頻繁に冒されるという点で、ならびに初期の疾患活性が、脳中ではなく、多くの場合、脊髄中であるという点で、RRMSおよびSPMSと異なる。PPMSは、多くの場合、脳に移動するが、RRMSまたはSPMSほど、脳のエリアに損傷を受けそうにない。たとえば、PPMSを有する人々は、RRMSまたはSPMSを有する人々ほど、認知性の問題を発症しそうにない。PPMSは、MRIスキャンで、炎症(ガドリニウム増強)病変を示す可能性が最も少ないMSの亜型であるが、最近の治験は、これらが起こることを実証した(Hawker Ann Neurol 2009)。疾患の一次性進行型形態は、多発性硬化症を有するすべての人々の10〜15%が冒されている。PPMSは、McDonald et al. Ann Neurol 50:121−7(2001)における判定基準に従って定義され得る(Polman et al. 2010 Diagnostic Criteria for Multiple Sclerosis:2010 Revisions to the McDonald Criteria ANN NEUROL 2011;69:292−302)。本明細書において治療されるPPMSを有する対象は、普通、PPMSについてかなり有力なまたは明確な診断を有する対象である。 「二次性進行型多発性硬化症」または「SPMS」は、時々の再発、小さな寛解、および停滞もしくは安定期の期間を伴うまたは伴わない、進行を伴う初期のRRMS疾患経過を経過観察することによって特徴付けられる。SPMSは、ほとんどのSPMS患者が、最初、本明細書において定義されるようなRR疾患から始まるという点で、RRMSの長期的なアウトカムと見なされ得る。しかしながら、一度、再発の間のベースラインが次第に悪化し始めると、患者は、RRMSからSPMSに切り替わった(Lublin,F.D. & Reingold,S.C(1996))。SPMSを発症する人々は、2〜40年またはそれ以上、いくらか続いたRRMSの期間を有していてもよい。疾患の二次性進行型期の発病から、能力障害が、始まり、進行は何人かの個人において、なお、かなり遅くなり得るが、RRMSの間よりもずっと速く進む。10年後、RRMSを有する人々の50%は、SPMSを発症するであろう。SPMSは、RRMSよりも低いレベルの炎症性病変形成と関連する傾向があるが、疾患の全体的な負担は、進行し続ける。どの時点においても、SPMSは、多発性硬化症を有するすべての人々のおよそ30%を占める。 「進行再発型多発性硬化症」は、「PRMS」を指し、明らかな急性再発を伴う、完全な回復;継続的な進行によって特徴付けられる再発の間の期間を伴うまたは伴わない、発病からの進行性の疾患によって特徴付けられる。PRMSは、まれであるとはいえ、さらなる臨床経過である(Lublin,F.D. & Reingold,S.C(1996)。PRMSは、多発性硬化症を有するすべての人々の約5%が冒されている。何人かの神経学者は、PRMSが、PPMSの異型であると考えており、PRMSを有する患者は、PPMSを有する患者と同じ予後を有すると多くの場合考えられる。 多発性硬化症はまた、「良性MS」または「悪性MS」と定義され得る。良性MSは、患者が、すべての神経系において完全に機能的なままである疾患状態によって定義され得る。典型的に、これは、疾患発病後、約15年間続き得る。悪性MSは、複数の神経系における深刻な能力障害または疾患発病経過後、比較的短時間で死亡に至る、急速な進行性の経過によって特徴付けられる疾患状態として定義され得る(Lublin,F.D. & Reingold,S.C(1996))。 MSは、長い間、T細胞媒介性の疾患と考えられてきたが、MSにおけるB細胞の役割についてますます重要視され、かつ理解されつつある。RRMS患者におけるオープンラベル対照臨床研究において、抗CD20 MAb(つまりリツキシマブおよびオクレリズマブ)によるB細胞の枯渇は、炎症性病変および再発率の有意な減少をもたらした(Hauser et al.,2008;Bar−Or et al.,2008;Kappos et al.,2011)。B細胞を枯渇させるMAbによるこれらの臨床研究において実証された効能は、MSの病因におけるB細胞の重要性を確認した。リツキシマブおよびオクレリズマブは、CD20を発現するB細胞を枯渇させるが、本発明に従う使用のための抗体は、CD19を発現するB細胞を標的にする。しかしながら、代替の治療について未だ対処されていない臨床上の必要性が残っている。本発明は、多発性硬化症の治療における抗CD19抗体の使用を提供する。概念的に、CD19が、CD20を発現するすべてのB細胞上で発現されることを考慮すれば、B細胞を枯渇させることができる抗CD19抗体は、MSの治療について当技術分野において知られている抗CD20抗体の利点をすべて有するであろうということが期待されるが、CD19のターゲティングは、それがまた、CD20を発現しないまたは実質的なレベルのCD20を発現しないB細胞上でも発現されるので、さらなる利点を与えそうである。CD19を発現するさら広い範囲のB細胞サブセットは、形質芽球および抗体産生の主な供給源であるいくつかの形質細胞を含む、早期段階の前駆細胞および後期段階の分化細胞を含む(Dalakas,2008;Tedder,2009)。 機構的に、B細胞が、MSにおける抗体依存性および抗体非依存性の役割の両方を有しているように思われるので、このさらに広い範囲のB細胞上でのCD19の発現は、MSの治療との関連において重要である。これは、MSを有する患者の脳脊髄液(CSF)および中枢神経系(CNS)におけるB細胞、抗体分泌形質細胞、およびCNS構成成分に対する自己抗体の観察に基づくものであり、MS患者の>90%が、彼らのCSF中の免疫グロブリンのオリゴクローナルバンドを有する。そのため、このさらに広い範囲のB細胞を標的にすることによって、B細胞を枯渇させる抗CD19抗体は、それがまた、形質芽球およびMSにおけるより直接的な抗体産生細胞である形質細胞をも死滅させるので、MSの治療においてより大きな影響を有しそうである。そのうえ、CD20−、CD19およびCD138+である形質芽球は、MSを有する患者における進行中の活性な炎症に関与する主なエフェクターB細胞集団であることが示唆された(Cepok S et al.(2005). Brain128(Pt 7):1667−76)。 そのうえ、B細胞は、MS疾患プロセスの一部として、CNSにおける抗原提示およびナイーブCNS反応性T細胞の初回抗原刺激において役割を果たし得る(Sellebjerg et al.,1998)。CNSにおけるB細胞の抗原提示細胞機能の証拠は、CNS中のB細胞および形質細胞が、急速で大規模なT細胞媒介性で抗原駆動性のクローン増殖および体細胞超突然変異を受けたことを示す研究に由来する(Qin et al.,2003;Monson et al.,2005)。重要なことには、CD19+CD20−短命形質芽球は、MSを有する患者における進行中の活性な炎症に関与する主なエフェクターB細胞集団であるとして示唆された(Cepok et al.,2005)。そのうえ、CNS常在性B細胞もまた、他の破壊性免疫細胞を誘引し、その生存を支持する炎症促進性サイトカインの産生の一因となる。Krzysiekおよび共同研究者(Krzysiek et al.,1999)は、B細胞受容体シグナル伝達が、ナイーブ、記憶、および胚中心B細胞による2つのT細胞ケモカイン、マクロファージ炎症性タンパク質(MIP)−1aおよびMIP−1bの発現を誘発することを観察した。最近の研究は、MSにおける脳の髄膜および髄膜下の層において観察されるリンパの新生が、隣接する微小環境においてサイトカインおよびケモカインによって駆動されていそうであることを示唆した。Corcioneおよび共同研究者(Corcione et al.,2004)は、MS患者のCSFおよびCNS組織において、リンホトキシン−α、CXCL12、およびCXCL13を同定した。そのうえ、腫瘍壊死因子ファミリーのB細胞活性化因子(BAFF)の発現は、MS脳病変において有意にアップレギュレートされている(Krumbholz et al.,2005)。MSにおけるエプスタインバーウイルスの役割は、議論の余地が残っているが、白質病変において検出可能な潜伏感染B細胞の報告がある。潜伏タンパク質LMP−1およびLMP−2Aの発現は、B細胞の生存および分化を促し、MSにおけるこれらの細胞の調節異常の一因となり、抗体産生ならびにCD4およびCD8 T細胞に対する抗原提示を増強することによって疾患プロセスの増幅をもたらし得る(Serafini et al.,2010)。 実験的自己免疫性脳脊髄炎(EAE)は、CNS特異的な免疫応答の生成をもたらす、病気の動物由来のミエリン構成成分または脊髄ホモジネートによる免疫化によって誘発されたMSの動物モデルである。EAEモデルにおいて、抗CD20 MAbによる、活動的な疾患の間のB細胞の枯渇は、50%〜100%、EAE症状を劇的に抑制することが示された(Matsushita et al.,2008;Monson et al.,2011)。これらのげっ歯動物データは、ヒトミエリン乏突起膠細胞糖タンパク質誘発性のEAEのマーモセットモデルにおける疾患の臨床症状および病理所見の両方を予防するB細胞枯渇によって支持された(Kap et al.,2010)。現在、臨床試験からのCD20 B細胞枯渇によるヒトについての知識は、MSにおけるB細胞の重要性およびアウトカムを改善するためのこれらの細胞を標的にすることの実用性について最良の証拠を提供する(Hauser et al.,2008;Bar−Or et al.,2008;Kappos et al.,2011)。 神経障害の再発および寛解または進行の存在または非存在に基づいて、MS患者は、4つの臨床タイプのうちの1つに分類され得る。一次性進行型(PP)MSは、「時々の安定期および一時的な小さな改善を伴う、発病からの疾患進行」を示すが、その経過の間に再発も寛解も伴わない。二次性進行型(SP)MS患者は、その後重なる再発を伴うまたは伴わない進行性の経過に移行される、再発寛解型(RR)MSのパターンから始まる。PP患者は、それらの臨床的、遺伝的、検査、画像処理、および病理学的特徴ならびに治療剤に対する彼らの応答において、RRおよびSP MSを有する患者と異なることが報告されている。PPタイプの発生率が、MSを有する患者の間で8〜37%であることが報告されている。PPMSは、年がいってから年齢(40歳以降)で示す患者において比較的より一般的であり、男性においてより一般的である。PP疾患において最も一般的な症状は、慢性進行性ミエロパシーである。病理学的に、PPMSは、SPMSと比較して、血管周囲細胞浸潤(perivascular cuffing)および実質細胞浸潤をそれほど有していない。PPMSは、深刻で重度の能力障害の予後を有し、その容赦なく進行性の経過を阻止するまたは遅らせることが証明されている治療的介入はない。 最近の病理学的研究は、形質細胞および形質芽球の役割の可能性ならびにそのようなCD19ポジティブであるがCD20ネガティブであるB細胞系列由来細胞の役割の可能性に重要な洞察を与える。 Frischerの研究(Brain 2009)において、TおよびB細胞浸潤物の両方が、脱髄病変の活動性と相関したが、明らかに、形質細胞(CD19+およびCD20−)浸潤物が、二次性進行型多発性硬化症(SPMS)および一次性進行型多発性硬化症を有する患者において非常に目立っていた。年齢が一致するコントロールにおいて観察されたレベルまでTおよびB細胞浸潤物が次第に減少した場合でも、これらの形質細胞浸潤物は存続していた。炎症および軸索傷害の間の有意な関連性は、全多発性硬化症集団および多発性硬化症の進行型の形態において見られた。 手短かに言えば、B細胞およびMSの病態生理におけるそれらの役割の理解における進歩は、B細胞標的療法について強力な論理的根拠を提供し、抗CD19は、二次性進行型MSの定着に対するさらなる効果を有し得、PPMSに関与するCD19+CD20−B細胞を標的にする特有の能力を有し得る。 本開示は、それに罹患する対象における多発性硬化症を治療するための方法であって、CD19抗原に対して結合する、有効量のヒト、ヒト化、またはキメラ抗CD19抗体を対象に対して投与するステップを含む方法を提供する。ヒト、ヒト化、またはキメラ抗CD19抗体は、循環B細胞を枯渇させるのに十分な量で、ADCC、CDC、および/またはアポトーシスを媒介してもよい。用語 本開示のさらに詳細な説明を続ける前に、本開示が、特定の組成物またはプロセスステップに限定されず、そのため、変更されてもよいことが理解されたい。本明細書および添付の請求項において使用されるように、文脈が明らかに指示しない限り、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」、および「その(the)」は、複数形の指示物を含むことに注意されなければならない。 特に定義されない限り、本明細書において使用される技術用語および科学用語はすべて、本開示が関係する当技術分野の当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。たとえばConcise Dictionary of Biomedicine and Molecular Biology,Juo,Pei−Show,2nd ed.,2002,CRC Press;The Dictionary of Cell and Molecular Biology,3rd ed.,1999,Academic Press;およびOxford Dictionary Of Biochemistry And Molecular Biology,Revised,2000,Oxford University Pressは、本開示において使用される用語の多くの一般的な辞書を当業者に提供する。 アミノ酸は、それらのよく知られている3文字記号によってまたはIUPAC−IUB Biochemical Nomenclature Commissionによって推奨される1文字記号によって本明細書において参照され得る。ヌクレオチドは、同様に、それらのよく認められている単一文字コードによって参照され得る。 本明細書において使用されるように、用語「抗体」(複数可)(免疫グロブリン)は、モノクローナル抗体(完全長モノクローナル抗体を含む)、ポリクローナル抗体、少なくとも2つの完全な抗体から形成される多重特異性抗体(multispecific antibody)(たとえば二重特異性抗体)、ヒト抗体、ヒト化抗体、ラクダ科の動物の抗体、キメラ抗体、単鎖Fvs(scFv)、単鎖抗体、単一ドメイン抗体、ドメイン抗体、Fabフラグメント、F(ab’)2フラグメント、所望の生物学的活性を示す抗体断片、ジスルフィド連結Fvs(sdFv)、および抗イディオタイプ(抗Id)抗体(たとえば、本開示の抗体に対する抗Id抗体を含む)、細胞内抗体、ならびに上記のもののいずれかのエピトープ結合フラグメントを包含する。特に、抗体は、免疫グロブリン分子および免疫グロブリン分子の免疫学的に活性なフラグメント、つまり抗原結合部位を含有する分子を含む。免疫グロブリン分子は、任意のタイプ(たとえばIgG、IgE、IgM、IgD、IgA、およびIgY)、クラス(たとえばIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1、およびIgA2)、またはサブクラスとすることができる。 天然の抗体は、普通、2つの同一の軽(L)鎖および2つの同一の重(H)鎖からなる約150,000ダルトンのヘテロ四量体糖タンパク質である。それぞれの軽鎖は、1つの共有結合性ジスルフィド結合によって重鎖に連結されているが、ジスルフィド連結の数は、様々な免疫グロブリンアイソタイプの重鎖の間で異なっている。それぞれの重鎖および軽鎖はまた、規則的に間隔が置かれた鎖内ジスルフィドブリッジをも有する。それぞれの重鎖は、一方の末端部に、多くの定常ドメインが後続する可変ドメイン(VH)を有する。それぞれの軽鎖は、一方の末端部に可変ドメイン(VL)およびその他方の末端部に定常ドメインを有し、軽鎖の定常ドメインは、重鎖の第1の定常ドメインと並び、軽鎖可変ドメインは、重鎖の可変ドメインと並んでいる。軽鎖は、軽鎖定常領域のアミノ酸配列に基づいてラムダ鎖またはカッパ鎖として分類される。カッパ軽鎖の可変ドメインはまた、VKとして本明細書において示されることがある。用語「可変領域」はまた、重鎖または軽鎖の可変ドメインを示すために使用され得る。特定のアミノ酸残基は、軽鎖および重鎖可変ドメインの間の境界面を形成すると考えられる。そのような抗体は、ヒト、サル、ブタ、ウマ、ウサギ、イヌ、ネコ、マウスなどを含むが、これらに限定されない任意の哺乳動物に由来してもよい。 用語「可変」は、可変ドメインのある部分が、抗体の間で広範囲に配列が異なり、その特定の抗原に対するそれぞれの特定の抗体の結合特異性を担うという事実を指す。しかしながら、変異性は、抗体の可変ドメインを通して均一に分布しているわけではない。それは、軽鎖および重鎖可変ドメインの両方における相補性決定領域(CDR)と呼ばれるセグメントに集中している。可変ドメインのより高度に保存された部分は、フレームワーク領域(FW)と呼ばれる。天然の重鎖および軽鎖の可変ドメインは、それぞれ、4つのFW領域を含み、大部分が、β−シート構造を接続し、いくつかの場合、その一部を形成するループを形成する3つのCDRによって接続されるβ−シート立体配置を取っている。それぞれの鎖におけるCDRは、他方の鎖由来のCDRと、FW領域によってすぐ近くに共に保持されており、抗体の抗原結合部位の形成に寄与している(Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th Ed. Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,Md.(1991)を参照されたい)。定常ドメインは、一般に、抗原結合に直接関係しないが、抗原結合親和性に影響を及ぼし得、ADCC、CDC、および/またはアポトーシスへの抗体の参加などのような、様々なエフェクター機能を示し得る。 本明細書において使用される用語「モノクローナル抗体」は、実質的に均質の抗体の集団から得られる抗体を指す、つまり、集団を含む個々の抗体は、少量で存在し得る可能性のある天然に存在する突然変異を除いて、同一である。モノクローナル抗体は、非常に特異的であり、単一の抗原部位に対して向けられる。さらに、典型的に様々な決定基(エピトープ)に対して向けられる様々な抗体を含む、従来の(ポリクローナル)抗体調製物とは対照的に、それぞれのモノクローナル抗体は、抗原上の単一の決定基に対して向けられる。それらの特異性に加えて、モノクローナル抗体は、他の免疫グロブリン産生細胞が混入していないハイブリドーマ細胞によってそれらを合成することができるという点で、有利である。代替の産生方法は、当業者らに知られており、たとえば、モノクローナル抗体は、モノクローナル抗体をコードする重鎖および軽鎖遺伝子により永続的にまたは一時的にトランスフェクトされた細胞によって産生され得る。 用語「キメラ」抗体は、重鎖および/または軽鎖の少なくとも1つの部分が、特定の種に由来するまたは特定の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体における対応する配列と同一でありまたは相同的であり、かつ鎖(複数可)の少なくとも1つの他の部分が、他の種に由来するまたは他の抗体クラスもしくはサブクラスに属する抗体における対応する配列と同一であるまたは相同的である抗体ならびにそれらが所望の生物学的活性を示す限り、そのような抗体のフラグメントを含む(米国特許第4,816,567号明細書;Morrison et al.,Proc. Natl. Acad. Sci. USA,81:6851−6855(1984))。本明細書において関心のあるキメラ抗体は、非ヒト霊長動物(たとえばヒヒ、アカゲザル、またはカニクイザルなどのような旧世界ザル)に由来する可変ドメイン抗原結合配列およびヒト定常領域配列を含む「霊長動物化(primatized)」抗体を含む(米国特許第5,693,780号明細書)。 非ヒト(たとえばマウス)抗体の「ヒト化」形態は、非ヒト免疫グロブリンに由来する最小限の配列を含有するキメラ抗体である。大部分は、ヒト化抗体は、天然のCDR残基が、所望の特異性、親和性、および能力を有する、マウス、ラット、ウサギ、または非ヒト霊長動物などのような非ヒト種(ドナー抗体)の対応するCDR由来の残基と交換されたヒト免疫グロブリン(レシピエント抗体)である。いくつかの場合において、ヒト免疫グロブリンのFW領域残基は、対応する非ヒト残基と交換される。さらに、ヒト化抗体は、レシピエント抗体またはドナー抗体において見つけられない残基を含んでいてもよい。これらの修飾は、抗体の性能をさらに改良するためになされる。一般に、ヒト化抗体重鎖または軽鎖は、すべてまたは実質的にすべてのCDRが非ヒト免疫グロブリンのものに相当し、すべてまたは実質的にすべてのFWがヒト免疫グロブリン配列のものである、実質的にすべての、少なくとも1つまたは複数の可変ドメインを含むであろう。ある実施形態において、ヒト化抗体が、免疫グロブリン定常領域(Fc)、典型的にヒト免疫グロブリンの定常領域の少なくとも1つの部分を含むであろう。さらなる詳細については、Jones et al.,Nature,321:522−525(1986);Riechmann et al.,Nature,332:323−329(1988);およびPresta,Curr. Op. Struct. Biol.,2:593−596(1992)を参照されたい。 「ヒト抗体」は、ヒトに由来する抗体または抗原のチャレンジに応じて特異的なヒト抗体を産生するように「遺伝子操作された」トランスジェニック生物から得られる抗体とすることができ、当技術分野において知られている任意の方法によって産生することができる。ある技術において、ヒト重鎖および軽鎖遺伝子座の要素は、内因性の重鎖および軽鎖遺伝子座の標的破壊を含有する胚性幹細胞系に由来する生物の株に導入される。トランスジェニック生物は、ヒト抗原に対して特異的なヒト抗体を合成することができ、その生物は、ヒト抗体分泌ハイブリドーマを産生するために使用することができる。ヒト抗体はまた、重鎖および軽鎖が、ヒトDNAの1つまたは複数の供給源に由来するヌクレオチド配列によってコードされる抗体とすることもできる。完全ヒト抗体もまた、遺伝子もしくは染色体トランスフェクション方法およびファージディスプレー技術、またはインビトロ活性化B細胞によって、構築することができ、これらはすべて、当技術分野において知られている。 用語「Fc受容体」または「FcR」は、抗体のFc領域に対して結合する受容体を示すために使用される。一実施形態において、FcRが、天然配列ヒトFcRである。さらに、ある実施形態において、FcRが、IgG抗体に結合するもの(ガンマ受容体)であり、FcγRI、FcγRII、FcγRIII、およびFcγRIVサブクラスの受容体を含み、これらの受容体の対立遺伝子変異体および選択的スプライス形態を含む。FcγRII受容体は、主としてその細胞質内ドメインが異なる同様のアミノ酸配列を有するFcγRIIA(「活性化受容体」)およびFcγRIIB(「抑制性受容体」)を含む。活性化受容体FcγRIIAは、その細胞質内ドメインに免疫受容活性化チロシンモチーフ(ITAM)を含有する。抑制性受容体FcγRIIBは、その細胞質内ドメインに免疫受容抑制性チロシンモチーフ(ITIM)を含有する(Daeron,Annu. Rev. Immunol.,15:203−234(1997)を参照されたい)。FcRは、Ravetch and Kinet,Annu. Rev. Immunol.,9:457−92(1991);Capel et al.,Immunomethods,4:25−34(1994);およびde Haas et al.,J. Lab. Clin. Med.,126:330−41(1995)において概説される。今後同定されるものを含めて、他のFcRが、本明細書において用語「FcR」によって包含される。用語はまた、胎児への母のIgGの移動が原因である新生児受容体、FcRnをも含む(Guyer et al.,Immunol.,117:587(1976)およびKim et al.,J. Immunol.,24:249(1994))。 「抗体依存性細胞媒介性細胞傷害」および「ADCC」は、非特異的細胞傷害性細胞(たとえばナチュラルキラー(NK)細胞、好中球、およびマクロファージ)が、標的細胞上の結合した抗体を認識し、続いて、標的細胞の溶解を引き起こす細胞媒介性反応を指す。一実施形態において、そのような細胞が、ヒト細胞である。あらゆる特定の作用メカニズムに限定されるのを望むものではないが、ADCCを媒介するこれらの細胞傷害性細胞は、一般に、Fc受容体(FcR)を発現する。ADCCを媒介する主要な細胞、NK細胞は、FcγRIIIを発現するのに対して、単球は、FcγRI、FcγRII、FcγRIII、および/またはFcγRIVを発現する。造血細胞上でのFcR発現は、Ravetch and Kinet,Annu. Rev. Immunol.,9:457−92(1991)において概説される。分子のADCC活性を評価するために、米国特許第5,500,362号明細書または米国特許第5,821,337号明細書において記載されるものなどのようなインビトロADCCアッセイが実行されてもよい。そのようなアッセイに有用なエフェクター細胞は、末梢血単核球(PBMC)およびナチュラルキラー(NK)細胞を含む。その代わりにまたはそのうえ、興味のある分子のADCC活性は、インビボにおいて、たとえば、Clynes et al.,Proc. Natl. Acad. Sci.(USA),95:652−656(1998)において開示されるものなどのような動物モデルにおいて、評価されてもよい。 「エフェクター細胞」は、1つまたは複数のFcRを発現し、エフェクター機能を実行する白血球である。細胞は、少なくともFcγRI、FCγRII、FcγRIII、および/またはFcγRIVを発現し、ADCCエフェクター機能を実行する。ADCCを媒介するヒト白血球の例は、末梢血単核球(PBMC)、ナチュラルキラー(NK)細胞、単球、細胞障害性T細胞、および好中球を含む。 「補体依存性細胞傷害」および「CDC」は、補体の存在下における標的細胞の溶解を指す。補体活性化経路は、分子、たとえば、関連する抗原と複合体を形成した抗体に対する補体系の第1の構成成分(C1q)の結合によって開始される。補体活性化を評価するために、たとえばGazzano−Santoro et al.,1996,J. Immunol. Methods,202:163において記載されるCDCアッセイが、実行されてもよい。抗CD19抗体 本開示は、ヒトCD19抗原に対して結合する、ヒト、ヒト化、またはキメラ抗CD19抗体およびそのような抗体を含む組成物に関する。ある実施形態において、ヒト、ヒト化、またはキメラ抗CD19抗体が、抗原依存性細胞媒介性細胞傷害(ADCC)を媒介してもよい。他の実施形態において、本開示は、ヒトADCC、CDC、および/またはアポトーシスを媒介してもよい、IgG1および/またはIgG3ヒトアイソタイプのヒト、ヒト化、またはキメラ抗CD19抗体ならびにIgG2および/またはIgG4ヒトアイソタイプのヒト、ヒト化、またはキメラ抗CD19抗体を含む組成物に関する。さらなる実施形態において、ヒト、ヒト化、またはキメラ抗CD19抗体が、抗IgM/CpG刺激B細胞増殖を阻害してもよい。 例として、CD19に対して特異的に結合する例示的なヒト化抗体が、本明細書において提供される。ある例示的な実施形態において、抗CD19抗体が、配列番号1、配列番号2、および配列番号3からなる群から選択される少なくとも1つのCDR配列を含む重鎖可変領域、VHを含む。ある実施形態において、VHが、配列番号1のアミノの配列を含むCDR1配列、配列番号2のアミノの配列を含むCDR2配列、および配列番号3のアミノの配列を含むCDR3配列を含む。さらなる実施形態において、抗CD19抗体が、配列番号4、配列番号5、および配列番号6からなる群から選択される少なくとも1つのCDR配列を含む重鎖可変領域、VLを含む。いくつかの実施形態において、VLが、配列番号4のアミノの配列を含むCDR1配列、配列番号5のアミノの配列を含むCDR2配列、および配列番号6のアミノの配列を含むCDR3配列を含む。 いくつかの実施形態において、抗CD19抗体が、配列番号7のアミノ酸配列を含むVHおよび配列番号8のアミノ酸配列を含むVLを含む。 ある例示的な実施形態において、抗CD19抗体が、配列番号9、配列番号10、および配列番号11からなる群から選択される少なくとも1つのCDR配列を含む重鎖可変領域、VHを含む。ある実施形態において、VHが、配列番号9のアミノの配列を含むCDR1配列、配列番号10のアミノの配列を含むCDR2配列、および配列番号11のアミノの配列を含むCDR3配列を含む。さらなる実施形態において、抗CD19抗体が、配列番号12、配列番号13、および配列番号14からなる群から選択される少なくとも1つのCDR配列を含む重鎖可変領域、VLを含む。いくつかの実施形態において、VLが、配列番号12のアミノの配列を含むCDR1配列、配列番号13のアミノの配列を含むCDR2配列、および配列番号14のアミノの配列を含むCDR3配列を含む。 いくつかの実施形態において、抗CD19抗体が、配列番号15のアミノ酸配列を含むVHおよび配列番号16のアミノ酸配列を含むVLを含む。変異体Fc領域 Fc領域の変異体(たとえばアミノ酸置換および/または追加および/または欠失)が、抗体のエフェクター機能を増強しまたは小さくし(たとえば米国特許第5,624,821号明細書;米国特許第5,885,573号明細書;米国特許第6,538,124号明細書;米国特許第7,317,091号明細書;米国特許第5,648,260号明細書;米国特許第6,538,124号明細書;国際公開第03/074679号パンフレット;国際公開第04/029207号パンフレット;国際公開第04/099249号パンフレット;国際公開第99/58572号パンフレット;米国特許出願公開第2006/0134105号明細書;米国特許出願公開第2004/0132101号明細書;米国特許出願公開第2006/0008883号明細書を参照されたい)、抗体の薬物動態学的特性(たとえば半減期)を改変し得る(米国特許第6,277,375号明細書および米国特許第7,083,784号明細書を参照されたい)ことが知られている。したがって、ある実施形態において、本開示の抗CD19抗体が、抗体の機能的および/または薬物動態学的特性を変化させるために、1つまたは複数の改変が、Fc領域においてなされた改変Fc領域を含む(本明細書において「変異体Fc領域」とも呼ばれる)。そのような改変は、C1q結合および補体依存性細胞傷害(CDC)またはIgGに対するFcγR結合および抗体依存性細胞性細胞傷害(ADCC)または抗体依存性細胞媒介性食作用(ADCP)の減少または増加をもたらし得る。本開示は、エフェクター機能を微調整するために変化がなされ、所望のエフェクター機能を提供する変異体Fc領域を有する、本明細書において記載される抗体を包含する。したがって、本開示のある実施形態において、本開示の抗CD19抗体が、変異体Fc領域(つまり下記に議論されるように改変されたFc領域)を含む。変異体Fc領域を含む本開示の抗CD19抗体はまた、本明細書で「Fc変異体抗体」とも呼ばれる。本明細書において使用されるように、天然は、未修飾親配列を指し、天然のFc領域を含む抗体は、「天然のFc抗体」と本明細書において呼ばれる。Fc変異体抗体は、当業者によく知られている多数の方法によって生成することができる。非限定的な例は、抗体コード領域を単離すること(たとえばハイブリドーマから)および単離された抗体コード領域のFc領域において1つまたは複数の所望される置換をなすことを含む。その代わりに、抗CD19抗体の抗原結合部分(たとえば可変領域)は、変異体Fc領域をコードするベクターの中にサブクローニングされてもよい。ある実施形態において、変異体Fc領域が、天然のFc領域と比較して、エフェクター機能を誘発する同様のレベルを示す。他の実施形態において、変異体Fc領域が、天然のFcと比較して、エフェクター機能のより高度な誘発を示す。変異体Fc領域のいくつかの特定の実施形態は、本明細書において詳述される。エフェクター機能を測定するための方法は、当技術分野においてよく知られている。 本明細書において使用されるFc領域が、第1の定常領域免疫グロブリンドメイン以外の抗体の定常領域を含むポリペプチドを含むことが理解される。したがって、Fcは、IgA、IgD、およびIgGの最後の2つの定常領域免疫グロブリンドメインならびにIgEおよびIgMの最後の3つの定常領域免疫グロブリンドメインならびにこれらのドメインに対してN−末端の可動性のヒンジを指す。IgAおよびIgMについては、Fcは、J鎖を含んでいてもよい。IgGについては、Fcは、免疫グロブリンドメインCガンマ2およびCガンマ3(Cγ2およびCγ3)ならびにCガンマ1(Cγ1)およびCガンマ2(Cγ2)の間のヒンジを含む。Fc領域の境界は変更されてもよいが、ヒトIgG重鎖Fc領域は、そのカルボキシル末端に対して残基C226またはP230を含むよう普通定義され、そのナンバリングは、Kabatにおいて述べられるEUインデックスに従う。Fcは、独立してこの領域を指してもよいまたは抗体、抗体フラグメント、もしくはFc融合タンパク質との関連においてこの領域を指してもよい。多型は、EUインデックスによってナンバリングされる位置270、272、312、315、356、および358を含むが、これらに限定されない、多くの様々なFc位置で観察されており、したがって、提示される配列および先行技術における配列の間のわずかな差異が存在してもよい。 本開示は、同等の分子(たとえば野生型Fc配列を有する分子または非変異体Fc配列を有する分子)に比べて、Fcリガンド(たとえばFc受容体、C1q)に対する結合特性が改変されたFc変異体タンパク質を包含する。結合特性の例は、結合特異性、平衡解離定数(KD)、解離および結合速度(それぞれkoffおよびkon)、結合親和性、ならびに/または結合活性を含むが、これらに限定されない。低いKDを有する結合分子(たとえば抗体などのようなFc変異体タンパク質)が、高度なKDを有する結合分子より好ましいものとなり得ることが一般に理解される。しかしながら、いくつかの場合において、konまたはkoffの値は、KDの値よりも重要となり得る。当業者は、どの動態学的パラメーターが所定の抗体の適用に非常に重要であるかを決定することができる。 Fcドメインのそのリガンドに対する親和性および結合特性は、平衡法(たとえば酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)もしくはラジオイムノアッセイ(RIA))を含むが、これらに限定されない、Fc−FcγR相互作用、つまり、FcγRに対するFc領域の特異的な結合または反応速度(たとえばBIACORE(商標)TM分析)を決定するための、当技術分野において知られている様々なインビトロアッセイ方法(生化学または免疫学ベースのアッセイ)ならびに間接的結合アッセイ、競合的阻害アッセイ、蛍光共鳴エネルギー転移(FRET)、ゲル電気泳動、およびクロマトグラフィー(たとえばゲルろ過)などのような他の方法によって、決定され得る。これらのおよび他の方法は、検査されている1つもしくは複数の構成成分上の標識を利用してもよいおよび/または発色性、蛍光、発光性、もしくはアイソトープ標識を含むが、これらに限定されない様々な検出方法を用いてもよい。結合親和性および反応速度についての詳細な説明は、抗体免疫原相互作用に着目するPaul,W. E.,ed.,Fundamental Immunology,4th Ed.,Lippincott−Raven,Philadelphia(1999)において見つけることができる。 いくつかの実施形態において、Fc変異体タンパク質が、同等の分子に比べて、1つまたは複数のFcリガンドに対する結合が増強している。他の実施形態において、Fc変異体タンパク質が、同等の分子よりも、少なくとも2倍または少なくとも3倍または少なくとも5倍または少なくとも7倍または少なくとも10倍または少なくとも20倍または少なくとも30倍または少なくとも40倍または少なくとも50倍または少なくとも60倍または少なくとも70倍または少なくとも80倍または少なくとも90倍または少なくとも100倍または少なくとも200倍大きな、Fcリガンドに対する親和性を有する。特定の実施形態において、Fc変異体タンパク質が、Fc受容体に対する結合が増強している。他の特定の実施形態において、Fc変異体タンパク質が、Fc受容体FcγRIIIAに対する結合が増強している。さらに特定の実施形態において、Fc変異体タンパク質が、Fc受容体FcγRIIBに対する結合が増強している。他の特定の実施形態において、Fc変異体タンパク質が、Fc受容体FcRnに対する結合が増強している。他の特定の実施形態において、Fc変異体タンパク質が、同等の分子に比べて、C1qに対する結合が増強している。 いくつかの実施形態において、本開示の抗CD19抗体が、変異体Fcドメインを含み、前記変異体Fcドメインが、同等の非変異体Fcドメインに比べて、Fcガンマ受容体IIBに対する結合親和性が増強している。さらなる実施形態において、本開示の抗CD19抗体が、変異体Fcドメインを含み、前記変異体Fcドメインが、同等の非変異体Fcドメインよりも、少なくとも2倍または少なくとも3倍または少なくとも5倍または少なくとも7倍または少なくとも10倍または少なくとも20倍または少なくとも30倍または少なくとも40倍または少なくとも50倍または少なくとも60倍または少なくとも70倍または少なくとも80倍または少なくとも90倍または少なくとも100倍または少なくとも200倍大きな、Fcガンマ受容体IIBに対する親和性を有する。 いくつかの実施形態において、Fc変異体タンパク質が、同等の分子に比べて、1つまたは複数のFcリガンドに対する結合が低下している。他の実施形態において、Fc変異体タンパク質が、同等の分子の、少なくとも2分の1または少なくとも3分の1または少なくとも5分の1または少なくとも7分の1または少なくとも10分の1または少なくとも20分の1または少なくとも30分の1または少なくとも40分の1または少なくとも50分の1または少なくとも60分の1または少なくとも70分の1または少なくとも80分の1または少なくとも90分の1または少なくとも100分の1または少なくとも200分の1の、Fcリガンドに対する親和性を有する。特定の実施形態において、Fc変異体タンパク質が、Fc受容体に対する結合が低下している。他の特定の実施形態において、Fc変異体タンパク質が、Fc受容体FcγRIIIAに対する結合が低下している。さらなる特定の実施形態において、本明細書において記載されるFc変異体が、同等の分子の少なくとも約5分の1の、Fc受容体FcγRIIIAに対する親和性を有し、前記Fc変異体が、同等の分子の約2倍の範囲内の、Fc受容体FcγRIIBに対する親和性を有する。他の特定の実施形態において、Fc変異体タンパク質が、Fc受容体FcRnに対する結合が低下している。他の特定の実施形態において、Fc変異体タンパク質が、同等の分子に比べて、C1qに対する結合が低下している。 ADCCによる標的細胞の溶解を媒介するための任意の特定のFc変異体タンパク質の能力は、アッセイすることができる。ADCC活性を評価するために、関心のあるFc変異体タンパク質は、抗原抗体複合体によって活性化され得る免疫エフェクター細胞と組み合わせて標的細胞に追加され、標的細胞の細胞溶解がもたらされる。細胞溶解は、溶解された細胞からの標識(たとえば放射性基質、蛍光色素、または天然の細胞内タンパク質)の放出によって一般に検出される。そのようなアッセイに有用なエフェクター細胞は、末梢血単核球(PBMC)およびナチュラルキラー(NK)細胞を含む。インビトロADCCアッセイの特定の例は、Wisecarver et al.,1985 79:277−282;Bruggemann et al.,1987,J Exp Med 166:1351−1361;Wilkinson et al.,2001,J Immunol Methods 258:183−191;Patel et al.,1995 J Immunol Methods 184:29−38において記載される。興味のあるFc変異体タンパク質のADCC活性はまた、インビボにおいて、たとえば、Clynes et al.,1998,Proc. Natl. Acad. Sci. USA 95:652−656において開示されるものなどのような動物モデルにおいて、評価されてもよい。 いくつかの実施形態において、Fc変異体タンパク質が、同等の分子に比べて、ADCC活性が増強されている。特定の実施形態において、Fc変異体タンパク質が、同等の分子よりも、少なくとも2倍または少なくとも3倍または少なくとも5倍または少なくとも10倍または少なくとも50倍または少なくとも100倍大きなADCC活性を有する。他の特定の実施形態において、Fc変異体タンパク質が、Fc受容体FcγRIIIAに対する結合が増強しており、同等の分子に比べてADCC活性が増強している。他の実施形態において、Fc変異体タンパク質が、同等の分子に比べて、ADCC活性の増強および血清半減期の増強の両方を有する。 いくつかの実施形態において、Fc変異体タンパク質が、同等の分子に比べて、ADCC活性が低下している。特定の実施形態において、Fc変異体タンパク質が、同等の分子の、少なくとも2分の1または少なくとも3分の1または少なくとも5分の1または少なくとも10分の1または少なくとも50分の1または少なくとも100分の1のADCC活性を有する。他の特定の実施形態において、Fc変異体タンパク質が、Fc受容体FcγRIIIAに対する結合が低下しており、同等の分子に比べてADCC活性が低下している。他の実施形態において、Fc変異体タンパク質が、同等の分子に比べて、ADCC活性の低下および血清半減期の低下の両方を有する。 いくつかの実施形態において、本開示が、Fc変異体を提供し、Fc領域が、Kabatにおいて述べられるEUインデックスによってナンバリングされる234、235、236、237、238、239、240、241、243、244、245、247、251、252、254、255、256、262、263、264、265、266、267、268、269、279、280、284、292、296、297、298、299、305、313、316、325、326、327、328、329、330、331、332、333、334、339、341、343、370、373、378、392、416、419、421、440、および443からなる群から選択される1つまたは複数の位置に、天然に存在しないアミノ酸残基を含む。任意選択で、Fc領域は、当業者に知られているさらなるおよび/または代替の位置に、天然に存在しないアミノ酸残基を含んでいてもよい(たとえば米国特許第5,624,821号明細書;米国特許第6,277,375号明細書;米国特許第6,737,056号明細書;国際公開第01/58957号パンフレット;国際公開第02/06919号パンフレット;国際公開第04/016750号パンフレット;国際公開第04/029207号パンフレット;国際公開第04/035752号パンフレット;国際公開第04/074455号パンフレット;国際公開第04/099249号パンフレット;国際公開第04/063351号パンフレット;国際公開第05/070963号パンフレット;国際公開第05/040217号パンフレット、国際公開第05/092925号パンフレット、および国際公開第06/020114号パンフレットを参照されたい)。 ある実施形態において、本開示が、Fc変異体を提供し、Fc領域が、Kabatにおいて述べられるEUインデックスによってナンバリングされる234D、234E、234N、234Q、234T、234H、234Y、234I、234V、234F、235A、235D、235R、235W、235P、235S、235N、235Q、235T、235H、235Y、235I、235V、235F、236E、239D、239E、239N、239Q、239F、239T、239H、239Y、240I、240A、240T、240M、241W、241L、241Y、241E、241R、243W、243L、243Y、243R、243Q、244H、245A、247L、247V、247G、251F、252Y、254T、255L、256E、256M、262I、262A、262T、262E、263I、263A、263T、263M、264L、264I、264W、264T、264R、264F、264M、264Y、264E、265G、265N、265Q、265Y、265F、265V、265I、265L、265H、265T、266I、266A、266T、266M、267Q、267L、268E、269H、269Y、269F、269R、270E、280A、284M、292P、292L、296E、296Q、296D、296N、296S、296T、296L、296I、296H、269G、297S、297D、297E、298H、298I、298T、298F、299I、299L、299A、299S、299V、299H、299F、299E、305I、313F、316D、325Q、325L、325I、325D、325E、325A、325T、325V、325H、327G、327W、327N、327L、328S、328M、328D、328E、328N、328Q、328F、328I、328V、328T、328H、328A、329F、329H、329Q、330K、330G、330T、330C、330L、330Y、330V、330I、330F、330R、330H、331G、331A、331L、331M、331F、331W、331K、331Q、331E、331S、331V、331I、331C、331Y、331H、331R、331N、331D、331T、332D、332S、332W、332F、332E、332N、332Q、332T、332H、332Y、332A、339T、370E、370N、378D、392T、396L、416G、419H、421K、440Y、および434Wからなる群から選択される、少なくとも1つの天然に存在しないアミノ酸残基を含む。任意選択で、Fc領域は、当業者に知られている、さらなるおよび/または代替の天然に存在しないアミノ酸残基を含んでいてもよい(たとえば米国特許第5,624,821号明細書;米国特許第6,277,375号明細書;米国特許第6,737,056号明細書;国際公開第01/58957号パンフレット;国際公開第02/06919号パンフレット;国際公開第04/016750号パンフレット;国際公開第04/029207号パンフレット;国際公開第04/035752号パンフレット、および国際公開第05/040217号パンフレットを参照されたい)。抗体のグリコシル化 抗体を含む多くのポリペプチドは、オリゴ糖によるグリコシル化などのような、炭水化物成分を伴う様々な翻訳後修飾にかけられる。グリコシル化に影響を及ぼし得るいくつかの因子がある。種、組織、および細胞型はすべて、グリコシル化が起こる点で重要であることが示された。そのうえ、細胞外環境は、血清濃度などのような培養条件の改変を通して、グリコシル化に対して直接的な効果を有し得る(Lifely et al.,1995,Glycobiology 5(8):813−822)。 抗体はすべて、重鎖の定常領域における保存された位置に炭水化物を含有する。それぞれの抗体アイソタイプは、別個の様々なN結合型炭水化物構造を有する。IgGは、CH2ドメインのAsn297に単一のN結合型二分岐炭水化物を有する。血清由来またはハイブリドーマもしくは遺伝子操作された細胞においてエクスビボにおいて産生されたIgGについて、IgGは、Asn297連結炭水化物に関して異質性である(Jefferis et al.,1998,Immunol. Rev. 163:59−76;Wright et al.,1997,Trends Biotech 15:26−32、共に、参照によって全体が組み込まれる)。ヒトIgGについて、コアオリゴ糖は、通常、様々な数の外側の残基と共に、GlcNAc2Man3GlcNAcからなる。 本開示の炭水化物成分は、オリゴ糖の説明のためによく使用される命名法を基準として記載する。この命名法を使用する炭水化物化学についての概説は、全体が参照によって組み込まれるHubbard et al. 1981,Ann. Rev. Biochem. 50:555−583において見つけられる。この命名法は、たとえば、マンノースを示すMan;2−Nアセチルグルコサミンを示すGlcNAc;ガラクトースを示すGal;フコースについてのFuc;およびグルコースを示すGlcを含む。シアル酸は、略記法、5−N−アセチルノイラミン酸についてのNeuNAcおよび5−グルコイルノイラミンについてのNeuNGcによって記載される。 本開示は、修飾グリコフォームまたは遺伝子操作グリコフォームを含む抗体を企図する。本明細書において使用される「修飾グリコフォーム」または「遺伝子操作グリコフォーム」によって、タンパク質、たとえば抗体に共有結合された炭水化物組成物を意味し、前記炭水化物組成物が、親タンパク質と化学的に異なる。遺伝子操作グリコフォームは、FcγR媒介性のエフェクター機能を増強するまたは低下させることを含むが、これらに限定されない、様々な目的に有用であり得る。いくつかの実施形態において、本開示の抗体が、Fc領域に共有結合されるフコシル化オリゴ糖のレベルを低下させるように修飾される。Fc領域に共有結合されるフコシル化オリゴ糖のレベルが低下した抗体は、ADCC活性が増加していることが実証された。 修飾グリコフォームを生成するための様々な方法が、当技術分野においてよく知られている(Shinkawa et al.,2003,J Biol Chem 278:3466−3473);(国際公開第01/29246A1号パンフレット;国際公開第02/31140A1号パンフレット;国際公開第02/30954A1号パンフレット);Yamane−Ohnuki et al.,2004,Biotechnology and Bioengineering 87(5):614−621;(Potelligent(商標)技術[Biowa,Inc.,Princeton,N.J.];すべて、参照によって明確に組み込まれる)。これらの技術は、たとえば、遺伝子操作された、様々な生物または細胞系または他(たとえばLec−13 CHO細胞もしくはラットハイブリドーマYB2/0細胞)においてIgGを発現することによってまたはグリコシル化経路に関与する酵素(たとえば、FUT8[α1,6−フコシルトランスフェラーゼ]を調節することによって、Fc領域に共有結合されるフコシル化オリゴ糖のレベルをコントロールする。 本開示は、Fc領域を有する、複数のグリコシル化モノクローナル抗CD19抗体を含む組成物を提供し、グリコシル化抗CD19抗体の約51〜100%が、CH2ドメインのAsn297に非フコシル化コア炭水化物構造、たとえば、フコースを欠くコア炭水化物構造を含む。いくつかの実施形態において、グリコシル化抗体の約80〜100%または約90〜99%または約100%が、CH2ドメインのAsn297に非フコシル化コア炭水化物構造を含む。 前述のものは、本開示の方法で使用される抗CD19抗体の例である。さらなる例示的な抗体は、米国特許出願公開第2008−0138336号明細書において提供され、その開示は、参照によってこれによってその全体が組み込まれる。 本明細書において記載される抗CD19抗体は、hCD19トランスジェニックマウスモデル系において組換えヒトCD19分子を発現するB細胞を効率的に枯渇させ得る(たとえばYazawa et al.,Proc Natl Acad Sci USA. 102(42):15178−83(2005)およびHerbst et al.,335(1):213−22(2010)を参照されたい)。ある実施形態において、本開示の抗CD19抗体が、循環B細胞、血液B細胞、脾臓B細胞、辺縁層B細胞、濾胞B細胞、腹腔B細胞、および/または骨髄B細胞を枯渇させ得る。ある実施形態において、本開示の抗CD19抗体が、前駆体B細胞、早期プロB細胞、後期プロB細胞、大型プレB細胞、小型プレB細胞、未成熟B細胞、成熟B細胞、抗原刺激B細胞、および/または形質細胞の枯渇を達成し得る。ある実施形態において、本開示の抗CD19抗体によるB細胞枯渇が、少なくとも1日、少なくとも2日、少なくとも3日、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日、少なくとも7日、少なくとも8日、少なくとも9日、少なくとも10日、少なくとも15日、少なくとも20日、少なくとも25日、または少なくとも30日、存続し得る。いくつかの実施形態において、本開示の抗CD19抗体によるB細胞枯渇が、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも4週間、少なくとも5週間、少なくとも6週間、少なくとも7週間、少なくとも8週間、少なくとも9週間、または少なくとも10週間、存続し得る。いくつかの実施形態において、本開示の抗CD19抗体によるB細胞枯渇が、少なくとも1か月、少なくとも2か月、少なくとも3か月、少なくとも4か月、少なくとも5か月、少なくとも6か月、少なくとも7か月、少なくとも8か月、少なくとも9か月、少なくとも10か月、少なくとも11か月、または少なくとも12か月、存続し得る。 本明細書において記載される抗CD19抗体はまた、ヒト対象におけるB細胞を効率的に枯渇させ得る。ある実施形態において、本開示の抗CD19抗体が、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または約100%のB細胞枯渇を達成し得る。いくつかの実施形態において、本開示の抗CD19抗体が、ヒト対象におけるB細胞サブセットを枯渇させ得る。いくつかの実施形態において、本開示の抗CD19抗体が、循環B細胞、血液B細胞、脾臓B細胞、辺縁層B細胞、濾胞B細胞、腹腔B細胞、および/または骨髄B細胞を枯渇させ得る。CD19は、すべての発生段階のB細胞の表面上に存在する。そのため、抗CD19抗体は、すべての発生段階のB細胞を枯渇させ得る。いくつかの実施形態において、本開示の抗CD19抗体が、前駆体B細胞、早期プロB細胞、後期プロB細胞、大型プレB細胞、小型プレB細胞、未成熟B細胞、成熟B細胞、抗原刺激B細胞、および/または形質細胞の枯渇を達成し得る。B細胞の枯渇は、長期間、存続し得る。ある実施形態において、本開示の抗CD19抗体によるB細胞枯渇が、少なくとも1日、少なくとも2日、少なくとも3日、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日、少なくとも7日、少なくとも8日、少なくとも9日、少なくとも10日、少なくとも15日、少なくとも20日、少なくとも25日、または少なくとも30日、存続し得る。ある実施形態において、本開示の抗CD19抗体によるB細胞枯渇が、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも4週間、少なくとも5週間、少なくとも6週間、少なくとも7週間、少なくとも8週間、少なくとも9週間、または少なくとも10週間、存続し得る。ある実施形態において、本開示の抗CD19抗体によるB細胞枯渇が、少なくとも1か月、少なくとも2か月、少なくとも3か月、少なくとも4か月、少なくとも5か月、少なくとも6か月、少なくとも7か月、少なくとも8か月、少なくとも9か月、少なくとも10か月、少なくとも11か月、または少なくとも12か月、存続し得る。 いくつかの実施形態において、本明細書において記載される抗CD19抗体が、循環B細胞、血液B細胞、脾臓B細胞、辺縁層B細胞、濾胞B細胞、腹腔B細胞、骨髄B細胞、前駆体B細胞、早期プロB細胞、後期プロB細胞、大型プレB細胞、小型プレB細胞、未成熟B細胞、成熟B細胞、抗原刺激B細胞、および/または形質細胞の少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または約100%を枯渇させる。 B細胞の枯渇は、長期間、存続し得る。ある実施形態において、本開示の抗CD19抗体によるB細胞枯渇が、少なくとも1日、少なくとも2日、少なくとも3日、少なくとも4日、少なくとも5日、少なくとも6日、少なくとも7日、少なくとも8日、少なくとも9日、少なくとも10日、少なくとも15日、少なくとも20日、少なくとも25日、または少なくとも30日、存続し得る。他の実施形態において、本開示の抗CD19抗体によるB細胞枯渇が、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも4週間、少なくとも5週間、少なくとも6週間、少なくとも7週間、少なくとも8週間、少なくとも9週間、または少なくとも10週間、存続し得る。さらなる実施形態において、本開示の抗CD19抗体によるB細胞枯渇が、少なくとも1か月、少なくとも2か月、少なくとも3か月、少なくとも4か月、少なくとも5か月、少なくとも6か月、少なくとも7か月、少なくとも8か月、少なくとも9か月、少なくとも10か月、少なくとも11か月、または少なくとも12か月、存続し得る。 ある実施形態において、本開示の抗CD19抗体が、抗体依存性細胞性細胞傷害(ADCC)、補体依存性細胞媒介性細胞傷害(CDC)、および/またはアポトーシスを媒介する。ある実施形態において、本開示の抗CD19抗体が、抗体依存性細胞性細胞傷害(ADCC)および/またはアポトーシスを媒介する。ある実施形態において、本開示の抗CD19抗体が、抗体依存性細胞性細胞傷害(ADCC)が増強されている。ある実施形態において、本発明の抗CD19抗体が、増強された抗体依存性細胞性細胞傷害(ADCC)を媒介する変異体Fc領域を含む。ある実施形態において、本開示の抗CD19抗体が、フコースが還元末端部においてN−アセチルグルコサミンに対して結合していない、Asn297に連結された、複合型N−グリコシド連結糖鎖を有するFc領域を含み、前記Fc領域が、増強された抗体依存性細胞性細胞傷害(ADCC)を媒介する。免疫複合体および融合タンパク質 本開示のある態様によれば、治療剤または毒素が、本開示の組成物および方法で使用されるキメラ化、ヒト、またはヒト化抗CD19抗体に対してコンジュゲートすることができる。ある実施形態において、これらのコンジュゲートが、融合タンパク質として生成することができる。治療剤および毒素の例は、カリチアマイシンおよびエスペラミシンなどのような分子のエンジインファミリーのメンバーを含むが、これらに限定されない。化学的毒素もまた、デュオカルマイシン(たとえば米国特許第5,703,080号明細書および米国特許第4,923,990号明細書を参照されたい)、メトトレキサート、ドキソルビシン、メルファラン、クロラムブチル、ARA−C、ビンデシン、マイトマイシンC、シスプラチン、エトポシド、ブレオマイシン、および5−フルオロウラシルからなる群から得ることができる。化学療法剤の例はまた、アドリアマイシン、ドキソルビシン、5−フルオロウラシル、シトシンアラビノシド(Ara−C)、シクロホスファミド、チオテパ、タキソテール(ドセタキセル)、ブスルファン、サイトキシン(Cytoxin)、タキソル、メトトレキサート、シスプラチン、メルファラン、ビンブラスチン、ブレオマイシン、エトポシド、イホスファミド、マイトマイシンC、ミトキサントロン、ビンクリスチン、ビノレルビン、カルボプラチン、テニポシド、ダウノマイシン、カルミノマイシン、アミノプテリン、ダクチノマイシン、マイトマイシン、エスペラミシン(米国特許第4,675,187号明細書)、メルファラン、および他の関連するナイトロジェンマスタードをも含む。 ある実施形態において、抗CD19抗体が、細胞増殖抑制、細胞傷害性、または免疫抑制剤に対してコンジュゲートされ、細胞傷害性剤が、エンジイン、レキシトロプシン(lexitropsin)、デュオカルマイシン、タキサン、プロマイシン、ドラスチン、マイタンシノイド、およびビンカアルカロイドからなる群から選択される。ある、より特定の実施形態において、細胞傷害性剤が、パクリタキセル、ドセタキセル、CC−1065、SN−38、トポテカン、モルホリノ−ドキソルビシン、リゾキシン、シアノモルホリノ−ドキソルビシン、ドラスチン−10、エキノマイシン、コンブレタスタチン、カリチアマイシン、メイタンシン、DM−1、オーリスタチンE、AEB、AEVB、AEFP、MMAE(米国特許出願第10/983,340号明細書)、またはネトロプシンである。 ある実施形態において、本開示の抗CD19抗体細胞傷害性剤コンジュゲートの細胞傷害性剤が、抗チューブリン剤である。特定の実施形態において、細胞傷害性剤が、ビンカアルカロイド、ポドフィロトキシン、タキサン、バッカチン誘導体、クリプトフィシン、マイタンシノイド、コンブレタスタチン、およびドラスチンからなる群から選択される。他の実施形態において、細胞傷害性剤が、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、ビノレルビン、VP−16、カンプトセシン、パクリタキセル、ドセタキセル、エポチロンA、エポチロンB、ノコダゾール、コルヒチン、コルセミド、エストラムスチン、セマドチン、ディスコデルモリド、メイタンシン、DM−1、AEFP、オーリスタチンE、AEB、AEVB、AEFP、MMAE、またはエリュテロビンである。 ある実施形態において、抗CD19抗体が、リンカーを介して細胞傷害性剤に対してコンジュゲートされ、リンカーが、ペプチドリンカーである。他の実施形態において、抗CD19抗体が、リンカーを介して細胞傷害性剤に対してコンジュゲートされ、リンカーが、val−citリンカー、phe−lysリンカー、ヒドラゾンリンカー、またはジスルフィドリンカーである。 ある実施形態において、抗CD19抗体細胞傷害性剤コンジュゲートの抗CD19抗体が、リンカーを介して細胞傷害性剤に対してコンジュゲートされ、リンカーが、5.5未満のpHで加水分解性となる。特定の実施形態において、リンカーが、5.0未満のpHで加水分解可能である。 ある実施形態において、抗CD19抗体細胞傷害性剤コンジュゲートの抗CD19抗体が、リンカーを介して細胞傷害性剤に対してコンジュゲートされ、リンカーが、プロテアーゼによって切断可能である。特定の実施形態において、プロテアーゼが、リソソームプロテアーゼである。他の実施形態において、プロテアーゼが、とりわけ、膜結合プロテアーゼ、細胞内プロテアーゼ、またはエンドソームプロテアーゼである。 ある実施形態において、抗CD19抗体細胞傷害性剤コンジュゲートの細胞傷害性剤が、チロシンキナーゼ阻害剤である。例示的なチロシンキナーゼ阻害剤化合物は、ABT−869(Abbott)、Sutent(Pfizer)、KI−20227(Kirin Brewery)、CYC−10268(Cytopia)、YM−359445(Astellas Pharma)、PLX−647(Phenomix Corp./Plexxikon)、JNJ−27301937(Johnson & Johnson)、およびGW−2580(GlaxoSmithKline)を含む。 他の実施形態において、チロシンキナーゼ阻害剤が、Syk阻害剤である。例示的なSyk阻害剤は、フォスタマチニブ(Fostamatinib)を含むが、これに限定されない。いくつかの実施形態において、チロシンキナーゼ阻害剤が、Lyn阻害剤である。例示的なLyn阻害剤は、バフェチニブを含むが、これに限定されない。いくつかの実施形態において、チロシンキナーゼ阻害剤が、ブルトン型チロシンキナーゼ(Btk)阻害剤である。例示的なBtk阻害剤は、PCI−32765(Pharmacyclics)を含むが、これに限定されない。 本開示の免疫複合体において使用することができる他の毒素は、有毒レクチン、リシンなどのような植物毒素、アブリン、モデシン、ボツリヌス、およびジフテリア毒素を含む。もちろん、様々な毒素の組み合わせを、1つの抗体分子にカップルし、それによって、多様な細胞傷害が提供され得る。本開示の併用療法において適切に用いられる例証となる毒素は、リシン、アブリン、リボヌクレアーゼ、DNアーゼ I、ブドウ球菌エンテロトキシン−A、アメリカヤマゴボウ抗ウイルスタンパク質、ゲロニン、ジフテリア毒素、シュードモナス外毒素、およびシュードモナス内毒素である。たとえばPastan et al.,Cell,47:641(1986)およびGoldenberg et al.,Cancer Journal for Clinicians,44:43(1994)を参照されたい。使用することができる酵素的に活性な毒素およびそのフラグメントは、ジフテリアA鎖、ジフテリア毒素の非結合活性フラグメント、外毒素A鎖(緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)由来)、リシンA鎖、アブリンA鎖、モデシンA鎖、アルファ−サルシン、シナアブラギリタンパク質、ジアンチンタンパク質、ヨウシュヤマゴボウタンパク質(PAPI、PAPII、およびPAP−S)、ニガウリ阻害剤、クルシン、クロチン、サボンソウ阻害剤、ゲロニン、ミトゲリン(mitogellin)、レストリクトシン(restrictocin)、フェノマイシン(phenomycin)、エノマイシン(enomycin)、ならびにトリコテセンを含む。たとえば、1993年10月28日に公開された国際公開第93/21232号パンフレットを参照されたい。 適した毒素および化学療法剤は、Remington’s Pharmaceutical Sciences,19th Ed.(Mack Publishing Co. 1995)およびGoodman And Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics,7th Ed.(MacMillan Publishing Co. 1985)において記載される。他の適した毒素および/または化学療法剤は、当業者らに知られている。併用療法 本明細書において記載される抗CD19免疫療法は、抗CD20 MAb、抗CD52 MAb、抗CD22抗体、およびRITUXAN(商標)(C2B8;RITUXIMAB(商標);IDEC Pharmaceuticals)などのような抗CD20抗体を含む、他のB細胞表面受容体抗体と組み合わせて同時投与されてもよい。 本明細書において記載される抗CD19免疫療法は、FcγRI、FcγRIIA、FcγRIIB、および/またはFcγRIIIからなる群から選択されるFc受容体に対して特異的な抗体と組み合わせて同時投与されてもよい。ある実施形態において、本明細書において記載される抗CD19免疫療法が、FcγRIIBに対して特異的な抗体と組み合わせて投与されてもよい。この目的に適した抗FcγRIIB抗体は、米国特許出願公開第2004185045号明細書、国際公開第05051999A号パンフレット、国際公開第05018669号パンフレット、および国際公開第04016750号パンフレットにおいて記載される。 ある実施形態において、抗CD19および抗CD20および/または抗CD22 mAbおよび/または抗CD52 mAbが、任意選択で、同じ医薬組成物中で、任意の適した比で、同時投与することができる。例証するために、抗CD19および抗CD20抗体の比は、約1000:1、500:1、250:1、100:1、90:1、80:1、70:1、60:1、50:1、40:1、30:1、20:1、19:1、18:1、17:1、16:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:30、1:40、1:50、1:60、1:70、1:80、1:90、1:100、1:250、1:500、もしくは1:1000またはそれ以上の比とすることができる。同様に、抗CD19および抗CD22抗体の比は、約1000:1、500:1、250:1、100:1、90:1、80:1、70:1、60:1、50:1、40:1、30:1、20:1、19:1、18:1、17:1、16:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:30、1:40、1:50、1:60、1:70、1:80、1:90、1:100、1:250、1:500、もしくは1:1000またはそれ以上の比とすることができる。同じく、抗CD19および抗CD52抗体の比は、約1000:1、500:1、250:1、100:1、90:1、80:1、70:1、60:1、50:1、40:1、30:1、20:1、19:1、18:1、17:1、16:1、15:1、14:1、13:1、12:1、11:1、10:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1、4:1、3:1、2:1、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9、1:10、1:11、1:12、1:13、1:14、1:15、1:16、1:17、1:18、1:19、1:20、1:30、1:40、1:50、1:60、1:70、1:80、1:90、1:100、1:250、1:500、もしくは1:1000またはそれ以上の比とすることができる。 本明細書において記載されるMSの治療のための抗CD19免疫療法はまた、多発性硬化症を治療するのに活性であってもよい1つまたは複数のさらなる薬剤と組み合わせて同時投与されてもよい。これらは、Avonex(商標)およびRebif(商標)などのようなインターフェロン−ベータを含む。多発性硬化症を治療するのに活性であってもよいさらなる薬剤は、Copaxone(商標);プレドニゾンまたはメチルプレドニソロンなどのようなコルチコステロイド;シクロスポリンなどのような免疫抑制剤(またはPrograf(商標)などのような他のカルシニューリン阻害剤);アザチオプリン、Rapamune(商標)、およびCellcept(商標);メトトレキサートなどのような抗代謝物質;ならびにミトキサントロンなどのような抗腫瘍薬を含む。医薬製剤 抗CD19抗体組成物は、薬学的に許容できるキャリヤと共に製剤されてもよい。用語「薬学的に許容できる」は、活性成分の生物学的活性の有効性に干渉しない、1つまたは複数の無毒性の物質を意味する。そのような調製物は、塩、緩衝剤、保存剤、適合性のキャリヤ、および任意選択で他の治療剤を慣例的に含有してもよい。そのような薬学的に許容できる調製物はまた、ヒトへの投与に適した、適合性の固体または液体の増量剤、希釈剤、またはカプセル化物質を慣例的に含有してもよい。医薬中で使用される場合、塩は、薬学的に許容できるものであるべきであるが、薬学的に許容できない塩は、その薬学的に許容できる塩を調製するために、好都合に使用されてもよく、本開示の範囲から除外されない。そのような薬理学的におよび薬学的に許容できる塩は、以下の酸から調製されるものを含むが、これらに限定されない:塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、マレイン酸、酢酸、サリチル酸、クエン酸、ホウ酸、蟻酸、マロン酸、コハク酸、およびその他同種のもの。また、薬学的に許容できる塩は、ナトリウム、カリウム、またはカルシウム塩などのような、アルカリ金属またはアルカリ土類塩として調製することができる。用語「キャリヤ」は、天然または合成の有機または無機材料を示し、活性成分は、適用を容易にするためにこれと組み合わせられる。医薬組成物の構成成分はまた、所望の医薬の効能を実質的に損なう相互作用がないような方法で、互いに、本開示の抗体と混合することができる。 本開示のある態様によれば、抗CD19抗体組成物は、凍結乾燥製剤または水溶液の形態で、任意選択の生理学的に許容できるキャリヤ、賦形剤、または安定剤と、所望の程度の純度を有する抗体または免疫複合体を混合することによって、保存のために調製することができる(Remington’s Pharmaceutical Sciences,16th edition,Osol,A. Ed.(1999))。許容できるキャリヤ、賦形剤、または安定剤は、用いられる投薬量および濃度で、レシピエントに対して無毒であり、リン酸、クエン酸、および他の有機酸などのようなバッファー;アスコルビン酸およびメチオニンを含む酸化防止剤;保存剤(オクタデシルジメチルベンジル塩化アンモニウム;塩化ヘキサメトニウム;塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム;フェノール、ブチル、もしくはベンジルアルコール;メチルもしくはプロピルパラベンなどのようなアルキルパラベン;カテコール;レゾルシノール;シクロヘキサノール;3−ペンタノール;およびm−クレゾールなど);低分子量(約10未満の残基)ポリペプチド;血清アルブミン、ゼラチン、もしくは免疫グロブリンなどのようなタンパク質;ポリビニルピロリドンなどのような親水性ポリマー;グリシン、グルタミン、アスパラギン、ヒスチジン、アルギニン、もしくはリシンなどのようなアミノ酸;単糖、二糖、およびグルコース、マンノース、もしくはデキストリンを含む他の炭水化物;EDTAなどのようなキレート剤;スクロース、マンニトール、トレハロース、もしくはソルビトールなどのような糖;ナトリウムなどのような塩を形成する対イオン;金属複合体(たとえばZnタンパク質複合体);および/またはTWEEN、PLURONICS(商標)、もしくはポリエチレングリコール(PEG)などのような非イオン性界面活性剤を含む。 抗CD19抗体は、非経口、頭蓋内、局所、皮下、腹腔内、肺内、鼻内、および/または病巣内投与を含む、任意の適した手段によって投与されてもよい。非経口注入は、筋肉内、静脈内、動脈内、または腹腔内を含む。そのうえ、抗体は、たとえば抗体の用量を減少させると共に、パルス注入によって適切に投与されてもよい。好ましくは、抗体は、静脈内に、頭蓋内に、皮下に、または鞘内に、最も好ましくは静脈内にまたは皮下に投与されてもよい。 医薬製剤のいくつかは、 (a)10mg/mlの濃度でまたは100mg(10mL)もしくは500mg(50mL)の使い捨てのバイアルにおいて供給される、抗CD19抗体の静脈内(i.v.)投与のための滅菌保存剤なし液体濃縮物。産物は、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウム二水和物、ポリソルベート、および注射用滅菌水を使用するi.v.投与のために製剤することができる。たとえば、産物は、9.0mg/mL塩化ナトリウム、7.35mg/mLクエン酸ナトリウム二水和物、0.7mg/mLポリソルベート80、および注射用滅菌水中で製剤することができる。pHは、6.5に調節される。(b)皮下(s.c.)注射のための使い捨てのガラスバイアル中の滅菌凍結乾燥粉末。産物は、スクロース、L−ヒスチジン塩酸塩一水和物、L−ヒスチジン、およびポリソルベート20と共に製剤することができる。たとえば、それぞれの使い捨てのバイアルは、150mg抗CD19抗体、123.2mgスクロース、6.8mg L−ヒスチジン塩酸塩一水和物、4.3mg L−ヒスチジン、および3mgポリソルベート20を含有することができる。1.3ml滅菌注射用水による使い捨てのバイアルの還元により、1.25ml当たり125mg(100mg/ml)の抗体を送達するための、およそ1.5mlの溶液がもたらされる。(c)静脈内(i.v.)投与のための滅菌保存剤なし凍結乾燥粉末。産物は、α,α−トレハロース二水和物、L−ヒスチジンHCl、ヒスチジン、およびポリソルベート20 USPと共に製剤することができる。たとえば、それぞれのバイアルは、440mg抗CD19抗体、400mg α,α−トレハロース二水和物、9.9mg L−ヒスチジンHCl、6.4mg L−ヒスチジン、および1.8mgポリソルベート20、USPを含有することができる。保存剤として1.1%ベンジルアルコールを含有する20mlの静菌性注射用水(BWFI)、USPによる還元により、およそ6のpHの、21mg/ml抗体を含有する複数回用量の溶液がもたらされる。(d)抗CD19抗体が、スクロース、ポリソルベート、第一リン酸ナトリウム一水和物、および第二リン酸ナトリウム二水和物と共に製剤される静脈内注入のための滅菌凍結乾燥粉末。たとえば、それぞれの使い捨てのバイアルは、100mg抗CD19抗体、500mgスクロース、0.5mgポリソルベート80、2.2mg第一リン酸ナトリウム一水和物、および6.1mg第二リン酸ナトリウム二水和物を含有することができる。保存剤は存在しない。10mlの滅菌注射用水、USPによる還元後、結果として生じるpHは、およそ7.2である。(e)使い捨ての、1mlのあらかじめ充填された注射器または自己注射器において供給される皮下投与のための滅菌保存剤なし溶液。産物は、塩化ナトリウム、第一リン酸ナトリウム二水和物、第二リン酸ナトリウム二水和物、クエン酸ナトリウム、クエン酸一水和物、マンニトール、ポリソルベート80、および注射用水、USPと共に製剤することができる。水酸化ナトリウムは、約5.2にpHを調節するために追加されてもよい。 たとえば、それぞれの注射器は、0.8ml(40mg)の薬剤産物を送達するために製剤することができる。それぞれの0.8mlは、40mg抗CD19抗体、4.93mg塩化ナトリウム、0.69mg第一リン酸ナトリウム二水和物、1.22mg第二リン酸ナトリウム二水和物、0.24mgクエン酸ナトリウム、1.04 クエン酸一水和物、9.6mgマンニトール、0.8mgポリソルベート80、および注射用水、USPを含有する。(f)滅菌注射用水(SWFI)、USPにより還元され、皮下(s.c.)注射として投与される、使い捨てのバイアル中に含有される滅菌保存剤なし凍結乾燥粉末。産物は、スクロース、ヒスチジン塩酸塩一水和物、L−ヒスチジン、およびポリソルベートと共に製剤することができる。たとえば、75mgバイアルは、129.6mgまたは112.5mgの抗CD19抗体、93.1mgスクロース、1.8mg L−ヒスチジン塩酸塩一水和物、1.2mg L−ヒスチジン、および0.3mgポリソルベート20を含有することができ、0.9ml SWFI、USPによる還元後に、0.6ml中75mgの抗体を送達するように設計される。150mgバイアルは、202.5mgまたは175mg抗CD19抗体、145.5mgスクロース、2.8mg L−ヒスチジン塩酸塩一水和物、1.8mg L−ヒスチジン、および0.5mgポリソルベート20を含有することができ、1.4ml SWFI、USPによる還元後に、1.2ml中150mgの抗体を送達するように設計される。(g)滅菌注射用水による還元のための滅菌凍結乾燥産物。産物は、マンニトール、ヒスチジン、およびグリシンを使用して、筋肉内(IM)注射のための使い捨てのバイアルとして製剤することができる。たとえば、それぞれの使い捨てのバイアルは、100mg抗CD19抗体、67.5mgのマンニトール、8.7mgヒスチジン、および0.3mgグリシンを含有することができ、1.0ml滅菌注射用水により還元される場合、1.0ml中の100mg抗体を送達するように設計される。他の例として、それぞれの使い捨てのバイアルは、50mg抗CD19抗体、40.5mgマンニトール、5.2mgヒスチジン、および0.2mgグリシンを含有することができ、0.6ml滅菌注射用水により還元される場合、50mgの抗体を送達するように設計される。(h)100mg/mlの濃度で供給される、筋肉内(IM)注射のための滅菌保存剤なし溶液。産物は、ヒスチジン、グリシン、および滅菌注射用水と共に、使い捨てのバイアル中で製剤することができる。たとえば、それぞれの使い捨てのバイアルは、1.2mlの容積において、100mg抗CD19抗体、4.7mgヒスチジン、および0.1mgグリシンと共に製剤し、1ml中100mgの抗体を送達するように設計することができる。他の例として、それぞれの使い捨てのバイアルは、0.7mlまたは0.5mlの容積において、50mg抗体、2.7mgヒスチジン、および0.08mgグリシンと共に製剤し、0.5ml中50mgの抗体を送達するように設計することができる。投薬 当業者らは、投薬量および治療レジメンが、対象の年齢、性別、人種、ならびに疾患状態(たとえばMSの段階および/または形態)を含む多くの因子に基づいて選択することができることを十分に理解するであろう。たとえば、適切な投薬量および治療レジメンは、患者または患者集団におけるMSの特定の段階および/または形態に対して当業者によって決定することができる。用量応答曲線は、MSの様々な段階および/または形態を有する患者を治療するための有効量の本開示の組成物を決定するために、当技術分野において標準的なプロトコールを使用して生成することができる。たとえば、本開示の組成物の有効量は、インビトロ試験系または動物モデル(たとえばコットンラットもしくはサル)試験系から誘導される用量−応答曲線から推定されてもよい。抗体の効果の評価のためのモデルおよび方法は、当技術分野において知られている(参照によって本明細書においてその全体が組み込まれるWooldridge et al.,Blood,89(8):2994−2998(1997))。一般に、MSのより進んだ段階および/またはより重度の形態を有する患者は、MSのそれほど進んでいない段階および/または形態を有する患者と比較して、より長い期間にわたって投与され得る、より高度な用量および/またはより頻繁な用量を必要とするであろう。ある実施形態において、抗体療法のための当技術分野における標準的な治療レジメンが、本開示の組成物および方法と共に使用することができる。 CD19密度測定(たとえば患者のB細胞の表面上のCD19の密度)もまた、対象の適切な治療レジメンおよび投薬量を決定するのを支援し得る。細胞に対して結合する抗体の密度を決定するための方法は、当業者らに知られている(たとえば、特異的なCD抗原の細胞面密度を評価するための方法を開示するSato et al.,J. Immunology 165:6635−6643(2000)を参照されたい)。他の標準的な方法は、スキャッチャード分析を含む。たとえば、抗体またはフラグメントは、単離し、放射標識し、放射標識された抗体の比活性を決定することができる。次いで、抗体を、CD19を発現する標的細胞と接触させる。細胞と関連する放射活性を測定し、比活性に基づいて、細胞に対して結合した抗体または抗体フラグメントの量を決定することができる。 CD19密度をアッセイするための他の適した方法は、蛍光活性化フローサイトメトリーを用いる。一般に、抗体または抗体フラグメントは、CD19を発現する標的細胞に対して結合する。次いで、抗体に対して結合する第2の試薬、たとえば蛍光色素標識抗免疫グロブリン抗体が、追加される。次いで、蛍光色素染色は、測定され、細胞に対して結合する抗体または抗体フラグメントの密度を決定するために使用することができる。 ある実施形態において、抗CD19抗体を含む組成物の用量が、mg/患者体重kgの単位で測定される。他の実施形態において、抗CD19抗体を含む組成物の用量が、mg/患者除脂肪体重(つまり体重マイナス体脂肪含有量)kgの単位で測定される。他の実施形態において、抗CD19抗体を含む組成物の用量が、mg/患者体表面積m2の単位で測定される。他の実施形態において、抗CD19抗体を含む組成物の用量が、患者に対して投与される用量当たりのmgの単位で測定される。用量の任意の測定値は、本開示の組成物および方法と共に使用することができ、投薬単位は、当技術分野において標準的な手段によって変換することができる。 本開示のいくつかの実施形態において、抗CD19抗体は、B細胞に対して結合し、B細胞(本明細書において記載されるような)の効率的な(つまり低用量での)枯渇をもたらし得る。患者のB細胞の表面上のヒトCD19の密度が高度である場合、より高度な程度の結合が達成され得る。ある実施形態において、抗体の投薬量(任意選択で、医薬組成物の一部として、薬学的に許容できるキャリヤ中の)が、少なくとも約0.0005、0.001、0.05、0.075、0.1、0.25、0.375、0.5、1、2.5、5、10、20、37.5、もしくは50mg/m2および/または約500、475、450、425、400、375、350、325、300、275、250、225、200、175、150、125、100、75、60、50、37.5、20、15、10、5、2.5、1、0.5、0.375、0.1、0.075、もしくは0.01mg/m2未満である。ある実施形態において、投薬量が、約0.0005〜約200mg/m2、約0.001〜150mg/m2、約0.075〜125mg/m2、約0.375〜100mg/m2、約2.5〜75mg/m2、約10〜75mg/m2、および約20〜50mg/m2である。関連する実施形態において、使用される抗CD19抗体の投薬量が、少なくとも約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、10.5、11、11.5、12、12.5、13、13.5、14、14.5、15、15.5、16、16.5、17、17.5、18、18.5、19、19.5、20、20.5mg/患者の体重kgである。ある実施形態において、使用される抗CD19抗体の用量が、少なくとも約0.1〜1、1〜5、1〜10、5〜15、10〜20、または15〜25mg/患者の体重kgである。ある実施形態において、使用される抗CD19抗体の用量が、少なくとも約0.1〜1、1〜5、1〜20、3〜15、または5〜10mg/患者の体重kgである。他の実施形態において、使用される抗CD19抗体の用量が、少なくとも約5、6、7、8、9、または10mg/患者の体重kgである。ある実施形態において、抗体の単一投薬量単位(任意選択で、医薬組成物の一部として、薬学的に許容できるキャリヤ中の)が、少なくとも約0.5、1、2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、44、46、48、50、52、54、56、58、60、62、64、66、68、70、72、74、76、78、80、82、84、86、88、90、92、94、96、98、100、102、104、106、108、110、112、114、116、118、120、122、124、126、128、130、132、134、136、138、140、142、144、146、148、150、152、154、156、158、160、162、164、166、168、170、172、174、176、178、180、182、184、186、188、190、192、194、196、198、200、204、206、208、210、212、214、216、218、220、222、224、226、228、230、232、234、236、238、240、242、244、246、248、または250mg/m2である。他の実施形態において、抗CD19抗体の投薬量が、単一投薬量単位当たり1gまでである。他の実施形態において、抗CD19抗体の投薬量が、単一投薬量単位当たり10mg〜1000mgの範囲にわたる。いくつかの実施形態において、抗CD19抗体の投薬量が、単一投薬量単位当たり10mg〜100mg、15mg〜150mg、100mg〜200mg、150mg〜250mg、200mg〜300mg、250mg〜350mg、300mg〜400mg、350mg〜450mg、400mg〜500mg、450mg〜550mg、500mg〜600mg、550mg〜650mg、600mg〜700mg、650mg〜750mg、700mg〜800mg、750mg〜850mg、800mg〜900mg、850mg〜950mg、または900mg〜1000mgの範囲にわたる。 上記の用量はすべて、例示的なものであり、本開示の組成物および方法と共に使用することができる。しかしながら、抗CD19抗体が毒素または放射線治療剤と共に使用される場合、上記に記載されるより低い用量が、好まれることもある。ある実施形態において、患者が低レベルのCD19密度を有する場合、上記に記載されるより低い用量が、好まれることもある。 本開示の方法のいくつかの実施形態において、本開示の抗体および/または組成物が、約375mg/m2よりも低い用量で、約37.5mg/m2よりも低い用量で、約0.375mg/m2よりも低い用量で、および/または約0.075mg/m2〜約125mg/m2の用量で、投与することができる。本開示の方法のある実施形態において、投薬量レジメンが、低用量を含み、繰り返し間隔を置いて投与される。たとえば、一実施形態において、本開示の組成物が、およそ1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、125、150、175、または200日ごとに間隔を置いて、約375mg/m2よりも低い用量で投与することができる。 特定の投薬量は、本開示の組成物および方法を使用して治療されるヒトにおいて、少なくとも約1、2、3、5、7、10、14、20、30、45、60、75、90、120、150、もしくは180日またはそれ以上の期間、B細胞枯渇をもたらすことができる。ある実施形態において、プレB細胞(表面免疫グロブリンを発現しない)が、枯渇する。ある実施形態において、成熟B細胞(表面免疫グロブリンを発現する)が、枯渇する。他の実施形態において、すべての非悪性のタイプのB細胞が、枯渇を示すことができる。B細胞のこれらのタイプのいずれも、B細胞枯渇を測定するために使用することができる。B細胞枯渇は、血清などのような体液においてまたは骨髄などのような組織において測定することができる。本開示の方法のある実施形態において、B細胞が、本開示の組成物および方法の使用前の、治療されている患者におけるB細胞レベルと比較して、少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%、枯渇する。本開示の方法の他の実施形態において、B細胞が、ヒトについての典型的で標準的なB細胞レベルと比較して、少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、または100%、枯渇する。関連する実施形態において、ヒトについての典型的で標準的なB細胞レベルが、年齢、性別、体重、および他の因子に関して、治療されている患者と同等の患者を使用して決定される。 本開示のある実施形態において、用量が、血液またはこれに限定されないが、骨髄などのような組織において一定の用量を維持するために、増やすまたは減少させることができる。関連する実施形態において、用量が、本開示の組成物および方法の所望のレベルの抗体を維持するために、約2%、5%、8%、10%、15%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、および95%、増やされるまたは減少させられる。 ある実施形態において、本開示の組成物および方法に対する患者の免疫原性の応答に基づいて、投薬量を調整することができるおよび/または注入速度を低下させることができる。 ある実施形態によれば、投薬プロトコール(たとえば治療レジメン)が、0.1〜1、1〜5、1〜10、5〜15、10〜20、または15〜25mg/患者の体重kgの最初の抗体曝露量、その後に続く、0.1〜1、1〜5、1〜10、5〜15、10〜20、または15〜25mg/患者の体重kgの第2のCD19抗体曝露量を提供するために、有効量のCD19抗体をMS対象に対して投与するステップを含み、第2のCD19抗体曝露量が、最初の抗体曝露量から約15〜60週間まで提供されない。いくつかの実施形態において、投薬プロトコールが、10mg〜1000mg、10mg〜200mg、100mg〜300mg、200mg〜400mg、300mg〜500mg、400mg〜600mg、500mg〜700mg、600mg〜800mg、700mg〜900mg、または800mg〜1000mgのCD19抗体の最初の抗体曝露量、その後に続く、10mg〜1000mg、10mg〜200mg、100mg〜300mg、200mg〜400mg、300mg〜500mg、400mg〜600mg、500mg〜700mg、600mg〜800mg、700mg〜900mg、または800mg〜1000mgのCD19抗体の第2の抗体曝露量をMS対象に対して投与するステップを含み、第2のCD19抗体曝露量が、最初の抗体曝露量から約15〜60週間まで提供されない。いくつかの実施形態において、第2の曝露量が、最初の曝露量から約15〜20週間、約17〜23週間、約20〜25週間、約23〜27週間、約25〜30週間、約27〜33週間、約30〜35週間、約33〜37週間、約35〜40週間、約37〜43週間、約40〜45週間、約43〜47週間、約45〜50週間、約47〜53週間、約50〜55週間、約53〜57週間、または約55〜60週間まで投与されない。本開示の目的のために、第2のCD19抗体曝露量は、対象が、最初の抗体曝露量の後、次にCD19抗体により治療される時のものであり、その間のCD19抗体治療も、最初のおよび第2の曝露量の間の曝露量もない。 いくつかの実施形態において、第2のCD19抗体曝露量が、最初の曝露量から約20〜30週間まで提供されず、任意選択で、約1〜10、5〜15、10〜20、または15〜25mg/患者の体重kgの第3のCD19抗体曝露量が後続し得る。いくつかの実施形態において、第3のCD19抗体曝露量が、10mg〜1000mg、10mg〜200mg、100mg〜300mg、200mg〜400mg、300mg〜500mg、400mg〜600mg、500mg〜700mg、600mg〜800mg、700mg〜900mg、または800mg〜1000mgを含む。第3の曝露量が投与される実施形態において、第3の曝露量が、最初の曝露量から約40〜60週間または約40〜46週間または約43〜47週間または約45〜50週間または約47〜53週間または約50〜55週間または約53〜57週間または約55〜60週間まで投与されない。ある実施形態において、さらなるCD19抗体曝露量が、最初の曝露量から少なくとも約70〜75週間まで提供されない。 任意の1つまたは複数の、本明細書において記載される抗体曝露量が、抗体の単一用量としてまたは抗体の2つの別々の用量として(つまり第1および第2の用量を構成する)、患者に対して提供されてもよい。たとえば、それぞれの抗体曝露量について用いられる用量の特定の数(1回であろうと2回であろうと)は、治療されるMSのタイプ、用いられる抗体のタイプ、第2の医薬が用いられるかどうかおよびどのタイプの第2の医薬が用いられるか、ならびに投与の方法および頻度に依存する。2つの別々の用量が投与される場合、第2の用量は、第1の用量が投与された時から、約3〜17日、約6〜16日、約13〜16日、または15日で好ましくは投与される。2つの別々の用量が投与される場合、抗体の第1および第2の用量は、好ましくは、約1〜10、5〜15、10〜20、または15〜25mg/患者の体重kgである。いくつかの実施形態において、第1および第2の用量が、MS対象に対する10mg〜1000mg、10mg〜200mg、100mg〜300mg、200mg〜400mg、300mg〜500mg、400mg〜600mg、500mg〜700mg、600mg〜800mg、700mg〜900mg、または800mg〜1000mgのCD19抗体を含む。製造品 ある実施形態において、上記に記載される多発性硬化症の治療に有用な物質を含有する製造品が、提供される。いくつかの実施形態において、製造品が、(a)容器内に、CD19に対して結合する抗体および薬学的に許容できるキャリヤまたは希釈剤を含む組成物を含む容器ならびに(b)約1〜10、5〜15、10〜20、または15〜25mg/対象の体重kgの最初の抗体曝露量、その後に続く、約1〜10、5〜15、10〜20、または15〜25mg/対象の体重kgの少なくとも1つの第2の抗体曝露量を提供し、少なくとも1つの第2の曝露量が、最初の曝露量から約16〜60週間まで提供されない、多発性硬化症に罹患している対象に対して組成物を投与するための指示を有する添付文書を含む。 製造品は、容器および容器上のまたはそれと関連した標識または添付文書を含む。適した容器は、たとえばボトル、バイアル、注射器などを含む。容器は、ガラスまたはプラスチックなどのような様々な物質から形成されてもよい。容器は、多発性硬化症の治療に有効な組成物を保持しまたは含有し、滅菌出入り口を有していてもよい(たとえば、容器は、皮下注射針によって貫通可能な栓を有する静脈注射溶液バッグまたはバイアルであってもよい)。組成物における少なくとも1つの活性剤は、抗体である。標識または添付文書は、組成物が、抗体および提供されている任意の他の薬剤の投薬の量および間隔に関する詳細な案内に基づいて、多発性硬化症に罹患している対象において多発性硬化症を治療するために使用されることを示す。製造品は、静菌性注射用水、リン酸緩衝食塩水、リンガー溶液、およびデキストロース溶液などのような、薬学的に許容できる希釈剤バッファーを含む第2の容器をさらに含んでいてもよい。製造品は、他のバッファー、希釈剤、フィルター、針、および注射器を含む、営利的なおよび使用者の見地から望ましい他の物質をさらに含んでいてもよい。実施例1.300B4−CD19結合アッセイ キメラ、ヒト化、またはヒト抗CD19抗体がhCD19に対して結合する能力は、捕捉剤として、組換え細胞表面ヒトCD19を発現する300B4細胞を利用する、細胞ベースのCD19結合アッセイにおいて評価することができる。300B4細胞を、1mg/ml G418の存在下において、L−グルタミンを含有し、10%ウシ胎仔血清、β−メルカプトエタノールを補足したRPMI 1640培地において、標準的なプロトコールに従って培養する。標準的なELISAプロトコールを、細胞ベースのCD19結合アッセイに使用することができる。たとえば、96ウェルU底プレートの個々のウェルに、1×105 300B4細胞を接種し、一晩インキュベートする。細胞は、ヒト、ヒト化、またはキメラ抗CD19抗体との氷上でのインキュベーション前に、ELISAバッファーにより一度洗浄する。結合反応は、試験するそれぞれの抗体濃度について三通り実行する。特異性が無関係の、アイソタイプが一致する抗体を使用するネガティブコントロールウェルが、アッセイに含まれるべきである。抗体とのインキュベーション後に、300B4細胞を、200マイクロリットルのELISAバッファーにより3回洗浄する。300B4細胞に対して結合したキメラ、ヒト化、またはヒト抗CD19抗体の量は、標準的なプロトコールに従って、ホースラディシュペルオキシダーゼとコンジュゲートしたヤギ抗ヒトカッパ抗体を使用して検出することができる。実施例2.インビトロADCCアッセイ CytoTox 96(商標)非放射性細胞傷害アッセイ(Promega)は、51Cr放出細胞傷害アッセイに対する熱量測定の代替手段である。CytoTox 96(商標)アッセイは、細胞溶解と同時に放出される安定性の細胞質酵素である乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)を定量的に測定する。培養上清中に放出されたLDHは、30分間の共役酵素アッセイにより測定され、これにより、テトラゾリウム塩(INT)の赤色ホルマザン産物への変換がもたらされる。形成された色の量は、溶解された細胞の数に比例する。 アッセイは、メーカーの指示に従って実行される。手短かに言えば、標的細胞をPBSにより洗浄し、0.4×106/mlの細胞密度でRPMI−5フェノールフリー培地中で再懸濁する。NKエフェクター細胞をPBS中で一度洗浄し、細胞密度1×106/mlでRPMI−5フェノールフリー培地中で再懸濁する。アッセイは、U底96ウェルプレートにおいて実行する。それぞれのアッセイプレートは、実験およびコントロールウェルの組み合わせを含む。実験ウェルは、50μlの適切な抗体希釈液、50μlの標的細胞浮遊液、および50μlのエフェクター細胞浮遊液を組み合わせることによって準備する。上記に記載される細胞密度は、1:2.5の標的対エフェクター細胞比をもたらし、異なる標的対エフェクター比が所望される場合、エフェクター細胞のストックは、さらに希釈または濃縮されてもよい。いくつかの異なるタイプのコントロールウェルは、(i)標的細胞からの自発的なLDH放出(標的自発的)、(ii)エフェクター細胞からの自発的なLDH放出(エフェクター自発的)、(iii)標的細胞からの最大のLDH放出(標的最大)、および(iv)培養培地における混入物の存在(バックグラウンド)を説明するために使用される。96ウェルプレートで使用されるウェルはすべて、同じ最終容積を含有する。反応は、三通り準備する。準備の後に、プレートは、細胞をペレットにするために3分間、120xgで回転させる。4時間、37℃および5% CO2でプレートをインキュベートする。インキュベーションの終了の45分前に、15μlのメーカー提供の溶解バッファーを、標的細胞最大放出コントロールウェルに追加する。インキュベーション後、プレートを4分間120xgで遠心分離する。それぞれのウェル由来の50μlの上清を、新しい平底96ウェルプレートに移す。50μlの還元基質ミックス(メーカー提供の構成成分から構築)を追加し、プレートを、光から保護して、室温で10〜20分間インキュベートする。50μlのメーカー提供の停止バッファーを追加し、490または492nmでの吸光度を、プレート読み取り装置で測定する。細胞傷害%=(実験−エフェクター自発的−標的自発的)/(標的最大−標的自発的)。細胞傷害%を計算する前に、他のすべての値からバックグラウンドを引く。実施例3.インビトロFcγRIIIA受容体結合アッセイ ヒトFcγRIIIA受容体(CD16)に対する様々なヒト化抗CD19抗体調製物の相対的結合親和性は、ELISAアッセイを使用して確認され得る。マイクロタイタープレートを、一晩4℃で、50μl抗体調製物(50μg/ml)によりコーティングする。あらゆる残りの結合部位は、37℃で1時間、PBSバッファー(遮断バッファー)中4%スキムミルクにより遮断する。ウェルを洗浄した後、50μlの段階希釈単量体FcγRIIIA−flagタンパク質をそれぞれのウェルに追加し、37℃で60分間、インキュベートする。50μlの2.5μg/ml抗flag−ME−ビオチン(Sigma)をそれぞれのウェルに追加し、37℃で30分間、インキュベートする。ウェルを、以下の試薬のそれぞれにより、インキュベーションの間に洗浄する。50μlの0.1μg/mlアビジンコンジュゲートHRP(PIERCE)を、それぞれのウェルに追加し、37℃で30分間、インキュベートする。検出は、30μlのテトラメチルベンジジン(TMB)基質(Pierce)を追加することによって実行し、その後、30μlの0.2M H2SO4による中和を続ける。吸光度は、450nmで読み取る。 様々なヒトおよびマウスFcγRに対する様々なヒト化抗CD19抗体調製物の相対的結合親和性はまた、BIAcore 3000器機(BIAcore AB、 Uppsala、Sweden)で確認され得る。手短かに言えば、IgG1ヒト化CD19 mAbのフコシル化および非フコシル化形態を、器機のメーカーによって概説されるように、標準的なアミノカップリング化学を使用して、CM5センサーチップ上の別々のフローセル上に固定した。mAbを有していない参照フローセルもまた、それぞれのセンサーチップ上に調製した。FcγRのストック溶液(Oganesyan et al.,2008)を、器機バッファー(0.01M HEPES、pH7.4、0.15M NaCl、3mM EDTA、および0.005% P−20洗浄剤を含有するHBS−EPバッファー)を使用して、段階希釈した。FcγRを、5μl/分の流速で、IgGおよび参照セル表面の両方に対してインジェクトした。結合データは、50分間収集し、その後、IgG表面から、結合したFcγRを除去するために、インジェクションの間に5mM HClの60秒間の振動(pulse)を続けた。すべての結合データを収集した後、個々のデータセットをそれぞれの濃度での結合(平衡時の応答)について平均し、次いで、1:1結合等温線(平衡時の応答対濃度)プロットにフィットさせた。これから、KD値を誘導した。そのような計算は、BIAevaluationソフトウェア、バージョン4.1(BIAcore AB)により実行した。実施例4:ヒトCD19トランスジェニック(huCD19Tg)マウス由来の形質細胞上のCD19の発現 BLIMP gfpマウスにおいて、形質細胞を、緑色蛍光タンパク質(GFP)を発現するように遺伝子操作し、これらの細胞の簡単な同定を可能にする。BLIMPgfp+huCD19Tgマウスは、交配によって作製し、これらのマウス由来の脾臓および骨髄細胞を収集し、フローサイトメトリーのために単一細胞浮遊液に調製した。細胞は、抗CD45R/B220(AlexaFluor 700)、抗マウスCD19(PerCPCy5.5)、および抗ヒトCD19(APC Cy7)により染色した。マウスにおいて、形質細胞は、細胞表面上にマウスCD19およびトランスジェニックヒトCD19を発現する。形質細胞上のhuCD19のレベルは、脾臓および骨髄において、B220+B細胞に対してわずかに低く、muCD19のレベルも、形質細胞上でより低い。実施例5:オバルブミン(ova)免疫化ヒトCD19トランスジェニック(huCD19Tg)マウスにおける抗体力価および形質細胞数に対する16C4−aFucの効果 Ova特異的および全IgGに対する非フコシル化MAb 16C4(16C4−aFuc)の効果を検査した。HuCD19Tgマウスを、100μgオバルブミン(ova)およびCFAにより皮下で(s.c.)免疫化した。免疫化の4週間後、胚中心反応がおさまった時に、マウスに、10mg/kg 16C4−aFucまたはアイソタイプコントロール(R347aFuc)を静脈内(IV)注射した。血液は、免疫化の1週間前におよび10週の研究エンドポイントまで免疫化後2週間ごとに、後眼窩から(retro−orbitally)、ヘパリン添加(heparanized)チューブに収集した。全IgGは、マウスIgアイソタイピングキット(Millipore)についてのメーカーのプロトコールに従って、Luminexアッセイによって決定した。Ova特異的IgGは、ELISAによって決定した。手短かに言えば、Ovaを、一晩4℃で、NUNC高結合プレート上にコーティングした。サンプルおよび標準物質(Santa Cruz)を、遮断後に1時間RTでインキュベートした。プレートを洗浄し、次いで、ヤギ抗マウス全IgG HRP(Southern Biotech)によりコーティングした。最後に、OD値を、TMB基質を追加した後に決定した。図2Aのグラフは、抗体の平均+/−SE μg/mLを示す。 免疫化後、マウスはすべて、2週目までに、Ova特異的IgG抗体力価の100倍の増加および全IgG力価の増加を示した。16C4−aFucによる治療後、血清中の全IgGおよびOva特異的IgG力価は、アイソタイプコントロール抗体により治療したマウスと比較して、有意に低下する。 骨髄由来のIgG(全およびOva特異的)産生形質細胞に対する効果を検査した:C57Bl/6xhCD19Tg+/−マウスを、ovaおよびCFAにより皮下で(s.c.)免疫化した。免疫化の4週間後に、マウスに、10mg/kg 16C4−aFuc、非Fcγ受容体結合コントロール(16C4−TM)、またはPBSを静脈内(IV)注射した。MAb治療の2週間後に、骨髄(BM)細胞をマウスから収集した。抗体産生細胞(AFC)を、一般的なメーカーのプロトコール(MABTECH)に従って、ELISpotによって検出した。Ova特異的AFCは、次いで、同じ一般的なプロトコールに従って、Ovaによりプレートをコーティングすることによって検出した。図2Bは、16C4−aFucによる治療が、骨髄中の全IgGおよびOva特異的IgG AFCの数を有意に低下させるのに対して、非Fcγ受容体結合コントロール(16C4TM)は、効果を有していないことを示す。実施例6:16C4−aFucによるSLE1xhuCD19Tgマウスの治療−血液および組織B細胞に対する効果 SLE1xhCD19Tg+/−マウスは、MedImmuneの動物使用方針に従って、hCD19TgマウスとSLE1+/+マウスを交配することによって作製した。0週目に、SLE1xhCD19Tg+/−マウスに、10mg/kg 16C4−aFucまたは同じ用量のコントロール抗体(16C4−TM)をIV投薬した。マウスは、2週目に同じ治療を受け、続いて、6週から始めて10週までの間、2週間ごとに300μg/マウスで16C4−aFucをIP注射した。血液は、実験の期間を通じて2週間ごとにヘパリン添加チューブに眼窩後採血によって収集した。研究を12週目で終えた時に、脾臓、血液、および骨髄細胞を回収し、FACSおよびELISpot分析にかけた。血清サンプルをELISAによって分析した。SLE1xhCD19Tg+/−マウスにおける16C4についての長期的な研究の概略図を、図3Aに示す。 全循環B細胞は、抗CD45R/B220および抗マウスCD19 MAbによる染色後にFACSによって検出した。図3Bのグラフは、研究中のそれぞれのマウスにおけるB220+mCD19+B細胞の数、16C4−aFuc(オレンジ色の円)かまたは非Fcγ受容体結合コントロール、16C4−TM(黒色の正方形)かで治療したかどうかを示す。16C4−aFucにより最初に治療したマウスはすべて、循環B細胞の>90%枯渇する。マウスの一部は、IV注射の6週間後に一時的なB細胞の回復を有したが、マウスはすべて、IP注射後、研究の終了まで、もう一度B細胞が枯渇した。 SLE1xhuCD19Tgマウスの脾臓における全および胚中心B細胞に対する16C4−aFucの効果を、16C4−aFucによる複数の治療の12週間後に検査した。SLExhCD19Tgマウスは、コントロールMAb治療マウスと比較して、脾臓におけるB細胞の>90%の低下を有する。図3Cのグラフは、FACS染色によって検出した全B細胞または胚中心B細胞の数を示す。全B細胞は、抗CD45R/B220(AlexaFluor 700)により検出した。胚中心B細胞は、PNA+(FITC)およびIgD−(Alexa 647)として検出した。 SLE1xhuCD19Tgマウスの骨髄におけるB細胞集団に対する16C4−aFucの効果もまた、検査した。16C4−aFucによるSLExhCD19Tgマウスの治療後の骨髄B細胞数を、FACS染色によって決定した。同じマウス由来の2つの大腿骨を研究開始の12週間後に収集し、細胞の単一細胞浮遊液を、以下の抗体を使用して、FACSによって分析した:CD43(FITC)、IgM(PE−Cy7)、IgD(Alexa 647)、CD45R/B220(A700)。全B細胞(B220+)数は、図3Dにおいて示されるように、コントロールと比較して、16C4治療マウスにおいて68%低下した。残った大多数のB細胞は、プロB細胞(CD43+IgM−)と考えられ、これは、トランスジェニックCD19について非常に低い発現を有した。実施例7:16C4−aFucによるSLE1xhuCD19Tgマウスの治療−脾臓および骨髄の形質細胞に対する効果 SLExhCD19Tg脾臓および骨髄の形質細胞は、16C4−aFucによる治療後に、CD138(PE)染色によってまたはELISpotによって検出した。(図4Aおよび4Bを参照されたい)FACSデータは、CD138+B細胞の総数としてプロットする。12週目に、脾臓における形質細胞は98%低下するのに対して、骨髄(BM)における形質細胞数において有意な変化はない。(図4Cおよび4Dを参照されたい)全IgGおよびIgM抗体産生細胞(AFC)についてのELISpotデータは、同様のパターンを示し、それに従って、脾臓AFCにおいて有意な低下があり、BMにおいて差異は検出されない。実施例8:16C4−aFucによるSLE1xhuCD19Tgマウスの治療−抗dsDNA自己抗体に対する効果 ELISpotアッセイは、16C4−aFuc治療の12週間後に、SLExhCD19Tgマウスの脾臓およびBMにおいて抗dsDNA AFCを検出するために使用した。BMにおける抗dsDNA特異的AFCのレベルにおいて差異はなかったが、抗dsDNAに対して特異的な脾臓AFCにおいて有意な低下があった(図5を参照されたい)。実施例9:16C4−aFucによるSLE1xhuCD19Tgマウスの治療−ある期間にわたる血清免疫グロブリンに対する効果 血清を、12週間、16C4−aFuc 2×/月により治療したSLExhCD19Tgマウスから2週間ごとに収集した。血清Igレベルは、マウスIgアイソタイピングキット(MILLIPORE)についてのメーカーのプロトコールに従って、luminexによって検出した。図6は、ベースライン(0日目)レベルのうちのパーセンテージとしてプロットした、結果として生じたデータを示す。治療前のレベルと比較して、16C4−aFucにより治療したマウスにおいて、血清IgM、IgG1、IgG2a、およびIgG2bにおいて有意な減少があった。しかしながら、アイソタイプ抗体治療前後のレベルは、類似していた。IgG3およびIgAは、有意に異なっていなかった。実施例10:16C4−aFucによるSLE1xhuCD19Tgマウスの治療−血清における自己抗体の低下 12週間(2×投薬/月)、16C4−aFucまたはネガティブコントロールMAb(16C4TM)により治療したSLExhCD19Tgマウス。血清における自己抗体レベルは、Alpha Diagnosticsの既製のELISAキットを使用して検出した(メーカーのプロトコールに従って)。図7は、ベースライン(0日目)のうちのパーセンテージとしての抗ANA、抗ヒストン、および抗dsDNA力価についてのデータをグラフで示す。8および12週目に、自己抗体力価の40〜80%の低下があった。実施例11:ヒト組織由来の形質芽球およびほとんどの形質細胞上でのCD19発現CD19についてポジティブなCD27+CD38high細胞は、形質細胞表現型を有し、IgGを分泌する 骨髄単核ASC(CD38hiCD27+CD19+CD20−)およびB細胞(非PCゲート制御、CD19+CD20+)を、BD FACSAria IIセルソーターでFCMを介してソートした。細胞は、CD38およびCD27の発現に基づいて2つの画分に分離した。CD38hiCD27+(PC)をCD19+CD20−でさらにゲート制御し、非PC細胞は、CD19+CD20+未成熟B細胞にさらにゲート制御した(FACSパネル、図8A)。これらの2つの集団をソートし、形態によってさらに特徴付けた(図8B)。Wright染色したソート細胞の例は、特定される大きな核を有する両方の画分を示すが、しかしながら、CD19+PCソート画分は、CD19+CD20+非PC画分中には存在しなかった、PCの特徴的な核周囲の細胞質の特徴を示した。 ソート細胞の全IgG ELISpotは、CD19+PCゲート制御細胞が、10細胞/ウェルで検出可能であったIgGを分泌することを示す(図8C)。CD19+CD20+非PC画分は、いかなる実際の細胞スポットをも示さなかった。これらの結果から、CD19についてポジティブなCD27+CD38high細胞が、形質細胞表現型を有し、IgGを分泌することがわかる。 CD19は、血液およびリンパ器官由来のCD27+CD38high抗体分泌細胞(ASC)上で発現される。 血液(PBMC)およびリンパ器官(扁桃腺、脾臓、骨髄)由来のCD38highCD27+細胞を、フローサイトメトリーによってCD19およびCD20のそれらの相対的な発現について分析した。 CD38hiCD27+ASC上のCD19(図9の左のカラム)およびCD20(図9の右のカラム)の表面発現の代表的なパネルを、実線プロットとして示す。それぞれの組織についての生単核球は、網掛けの灰色の曲線下に比較のために示す。 CD19は、分析した血液およびリンパ組織由来のほとんどのASC上で発現される。脾臓および骨髄のみが、CD19についてネガティブなはっきりしたCD38highCD27+集団を含有する。分析した血液およびほとんどの組織において、CD38highCD27+細胞は、CD20についてネガティブである。 BM由来のCD19 neg. ASC集団は、ワクチン抗原に対するほとんどの体液性記憶を含有する。 BMは、それらのCD19発現に基づいて区別することができる2つの別個のPC集団を含有する。大多数のBM PCは、CD19を発現するが、少数の集団は、CD19ネガティブである(FACSパネル、図10の上)。 CD19ポジティブおよびネガティブPCを、ELIspotによって、特異的なワクチン抗原に対する全IgG分泌および抗体の産生について分析した(図10の下)。BM CD19−PCは、ワクチン抗原に対する記憶様の特異性を示し、CD19+PCと比較して、度数が増加した。CD19+およびCD19−は、全IgG ELISpotで同様の数のスポットを示す(500のソート抗体分泌細胞(ASC))。しかしながら、CD19−画分の中でFluzoneまたはDaptacelに対して特異的なASC(3000のソートASC)由来のELISspotの数が増加した。実施例12:形質細胞サイン 健康なボランティア由来のソート細胞画分および精製PCの全ゲノムマイクロアレイ分析を使用し、患者サンプルにおけるPC数を推測するために、サインスコアを、複数のPCで豊富な遺伝子(IGHA、IGJ、IGKC、IGKV、およびTNFRSF17)の発現レベルを組み合わせて開発した。この新しく開発された遺伝子発現ベースのPCサインは、MI−CP200、強皮症における16C4afucのI期用量増加治験(NCT00946699)に登録された患者においてこの細胞集団における変化をモニターするために使用した。単一用量の16C4afuc後の様々な時点(全血において3、29、85日目;皮膚において29日目)で、PCおよびB細胞サインにおける遺伝子発現の変化を血液および皮膚のサンプルにおいて評価した。これらのサインにおける変化は、それぞれの患者のベースライン(1日目)のサンプルと比べて計算した。 結果は、16C4afucが、WBにおいてPC遺伝子サインの強い低下を引き起こしたことを示し、最大の枯渇がおよそ98%であり、枯渇が、治療後85日目まで持続した(図A−1)。測定した最後の時点である85日目までに、PCサインは、ベースラインのおよそ65%まで回復した(図11)。WBにおけるPCサインのベースラインおよびMEDI−551治療後の値の間の差異は、測定したすべての時点で統計的に有意であった(p<0.01)。16C4afuc治療後の皮膚サンプルにおけるPC遺伝子サインの統計的に有意な低下もまた観察され(p<0.05)、90%の最大レベルおよびおよそ55%の中央値に達した(図12)。さらに、一致する血液および疾患組織検体を有する患者において、WBおよび皮膚においてPC遺伝子サインの合致する阻害があった(Spearmanの順位相関r=0.72、p=0.002;図13)。実施例13:ヒト形質細胞(PC)の媒介性の枯渇 ヒト形質細胞(CD27 high CD38 high)の抗体依存性細胞媒介性細胞傷害性の死亡を媒介する16C4afucの能力を評価した。 インビトロPC分化アッセイのために、新鮮なヒト血液を、インフォームドコンセントを受けた後の健康なドナー(n=3)から得た。サンプルは、ヘパリンナトリウムを含有するCPTチューブ中に抜き取り、収集の2時間以内に処理した。PBMCは、添付説明書によって提供される標準的なプロトコールに従って全血から単離した。ナイーブおよび記憶B細胞は、非Bおよび既存PC集団を除去するために、MACS細胞分離試薬を使用して、ネガティブ選択した。結果として生じるB細胞は、非分化(補足なし)または形質細胞分化(抗IgM/抗CD40/IL−21補足)条件下で平板培養した。培養の6.5日後に、以下の抗体の抗体依存性細胞媒介性細胞傷害性(ADCC)誘起の可能性について、標準的な4時間のADCCアッセイプロトコールを介して評価した:16C4 afuc(CD19に対する非フコシル化hIgG1)、16C4TM(エフェクター活性が低下するように調整されたCD19に対する3重突然変異体hIgG1)、hIgG1afuc(非フコシル化非特異的hIgG1コントロール)、およびRituxan(CD20に対するhIgG1)。手短かに言えば、使用済の培地を交換し、ウェルは、適切な抗体を含有する培地中で再懸濁した。IL−2によりあらかじめ活性化したKC1333 NK細胞を、2:1のE:T比で追加した。細胞傷害性の効能は、Invitrogenの固定可能な生/死ディスクリミネーターならびにB細胞マーカー(CD19、CD20、CD27、およびCD38)による染色を介してインキュベーションの4〜6時間後に評価した。サンプルはすべて、48時間以内に染色し、固定し、LSR IIフローサイトメーターに流した。 初代骨髄由来PCの枯渇アッセイのために、新鮮な健康ドナー(n=2)ヒト骨髄を、Lonzaから入手した。サンプルは、50mlコニカルチューブ中に収集され、冷却条件下で同日に送られ、収集の2時間以内に処理した。ナイーブ、記憶、およびPC B細胞は、非B細胞集団を除去するために、STEMCELL細胞分離試薬を使用して、ネガティブ選択した。結果として生じるB細胞を平板培養し、試験およびコントロール抗体のADCC誘起の可能性について、以下の例外を除いて、上記に記載される標準的なADCCアッセイプロトコールを介して評価した:アッセイインキュベーション時間は6時間まで延長し、KC1333NK細胞は、1:1のE:T比で追加した。 ADCCデータは、hPBMC分化PC(図14)およびヒト骨髄から新たに単離されたPC(図15)の両方における、16C4afuc媒介性の有意な枯渇を示す。両方のアッセイにおいて、形質細胞は、精製B細胞集団内でCD27 high CD38 highリンパ球としてフローサイトメトリーで同定された(図14Aおよび15B)。 期待されるように、CD27 high CD38 high PCへの強い分化は、PC分化培地を含めることに依存し(図14A)、大多数の結果として生じたPCは、CD19およびCD20を同時発現した(図15B)。クアドラント(quadrant)ゲートは、大量のリンパ球集団を使用してセットした(データ示さず)。3人のドナーのうちの3人において、PCは、すべての試験用量の16C4afucによって有意に枯渇した(p−値≦0.001)。1ug/mlで投薬したRituxanもまた、インビトロ分化PCの有意な枯渇を媒介したが、抗体なしコントロールの減少は、同様の用量の16C4afucによるシード(seed)よりも緩やかであった。1ug/mlでの16C4 TMおよびhIgG1afucコントロール抗体の追加は、最小限の影響しか有しなかった。 ヒト骨髄由来の新たに単離されたCD27 high CD38 high PC上のCD19発現は、両方のドナーにおいて83%を超えた。CD20発現は、4%未満の全PCによってかすかに発現されたのみであった(図15B)。100%のドナーにおいて、PCは、すべての試験用量の16C4afucによって有意に枯渇した(p−値≦0.001)。1ug/mlで投薬されたRituxanもまた、新たに単離された骨髄PCの、強くないが、有意な枯渇を媒介した。1ug/mlでの16C4 TMおよびhIgG1afucコントロール抗体の追加は、最小限の影響しか有しなかった。実施例14:多発性硬化症(MS)患者由来の全血(WB)および脳脊髄液(CSF)における免疫細胞のFACS表現型分析 RRMS患者のCSF対WBにおける形質細胞および形質芽球の存在を評価し、CD20と比較した、CD19のそれらの発現パターンをFACSによって検査した。 WBおよびCSFは、RRMS患者から収集した。細胞は、市販で入手可能な蛍光コンジュゲート抗体のパネルを使用して、フローサイトメトリー分析のために染色した。細胞は、洗浄し、次いで、収集のためにPBS/FCS中に再懸濁された。CD19対CD20発現を決定するために、細胞は、サイズ、シングレット、およびCD45(造血細胞系列マーカー)でゲート制御した。 結果は、CD19+CD20−形質芽球および形質細胞が、RRMS患者のCSFにおいて豊富であることを示した。図16は、3つの代表的なフローサイトメトリープロットを示す。CD19は、WBおよびCSF由来のB細胞の表面上で検出することができる(上のクアドラント)。ほとんどのCD19+細胞がまた、CD20をも発現するが、CSFにおけるわずか一部のCD19+細胞は、CD20を発現しない(左上のクアドラント)。これらの細胞は、WBよりもCSFにおいて、より優勢である。CD19+CD20−B細胞は、抗体分泌形質芽球および形質細胞であることが報告されている。これらの細胞の表面上の他のマーカー(CD138、CD27)は、この指摘を支持する(データ示さず)。 多発性硬化症(MS)疾患を治療するための方法であって、治療有効量の抗体を、その必要がある対象に対して投与するステップを含み、前記抗体が、CD19抗原に結合するヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントである、上記方法。 前記多発性硬化症疾患が、再発寛解型(RR)MS、一次性進行型(PP)MS、二次性進行型(SP)MS、再発進行型(RP)MS、および進行再発型(PR)MSからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。 前記多発性硬化症疾患が、RRMSである、請求項2に記載の方法。 前記多発性硬化症疾患が、PPMS、SPMS、およびPR MSから選択されるMSの進行型の形態である、請求項2に記載の方法。 前記多発性硬化症疾患が、PPMSである、請求項4に記載の方法。 前記多発性硬化症疾患が、SPMSである、請求項4に記載の方法。 前記多発性硬化症疾患が、PRMSである、請求項4に記載の方法 前記抗体が、VHおよびVLを含み、前記VHが、配列番号1のアミノ酸配列に対して少なくとも95%の同一性を有するVH CDR1、配列番号2のアミノ酸に対して少なくとも95%の同一性を有するVH CDR2、および配列番号3のアミノ酸配列に対して少なくとも95%の同一性を有するVH CDR3を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。 前記抗体が、VHおよびVLを含み、前記VHが、配列番号1のアミノ酸配列を有するVH CDR1、配列番号2のアミノ酸を有するVH CDR2、および配列番号3のアミノ酸配列を有するVH CDR3を含む、請求項8に記載の方法。 前記抗体が、VHおよびVLを含み、前記VLが、配列番号4のアミノ酸配列に対して少なくとも95%の同一性を有するVL CDR1、配列番号5のアミノ酸に対して少なくとも95%の同一性を有するVL CDR2、および配列番号6のアミノ酸配列に対して少なくとも95%の同一性を有するVL CDR3を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。 前記抗体が、VHおよびVLを含み、前記VLが、配列番号4のアミノ酸配列を有するVL CDR1、配列番号5のアミノ酸を有するVL CDR2、および配列番号6のアミノ酸配列を有するVL CDR3を含む、請求項10に記載の方法。 前記VHが、配列番号7に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。 前記VHが、配列番号7のアミノ酸配列を含む、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。 前記VLが、配列番号8に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。 前記VLが、配列番号8のアミノ酸配列を含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。 前記抗体が、Fc変異体を含み、前記Fc変異体が、C1q、FcγRI、FcγRIIA、FcγRIIB、およびFcγRIIIAからなる群から選択される1つまたは複数のFcリガンドに対する親和性が改変されている、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。 前記Fc変異体が、同等の分子の少なくとも約5分の1の、Fc受容体FcγRIIIAに対する親和性を有し、前記Fc変異体が、対応する非変異体Fc分子の約2倍の範囲内の、前記Fc受容体FcγRIIBに対する親和性を有する、請求項16に記載の方法。 前記抗体が、ADCC活性が増強されている、請求項1〜17のいずれか一項に記載の方法。 前記方法が、循環B細胞、血液B細胞、脾臓B細胞、辺縁層B細胞、濾胞B細胞、腹腔B細胞、および骨髄B細胞からなる群から選択されるB細胞の枯渇を含む、請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法。 前記方法が、前駆体B細胞、早期プロB細胞、後期プロB細胞、大型プレB細胞、小型プレB細胞、未成熟B細胞、成熟B細胞、抗原刺激B細胞、および形質細胞からなる群から選択されるB細胞の枯渇を含む、請求項1〜19のいずれか一項に記載の方法。 前記枯渇が、少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または約100%、B細胞レベルを低下させる、請求項9または10に記載の方法。 前記枯渇が、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも4週間、少なくとも5週間、少なくとも6週間、少なくとも7週間、少なくとも8週間、少なくとも3か月、少なくとも4か月、少なくとも5か月、少なくとも6か月、少なくとも7か月、少なくとも8か月、少なくとも9か月、少なくとも10か月、少なくとも11か月、または少なくとも12か月からなる群から選択される期間にわたり存続する、請求項9〜11のいずれか一項に記載の方法。 前記抗体が、細胞傷害性剤に対してコンジュゲートされる、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。 前記抗体が、抗CD20抗体、抗CD52抗体、または抗CD22抗体と同時投与される、請求項1〜23のいずれか一項に記載の方法。 前記抗体が、インターフェロン−ベータ、Copaxone(商標)、コルチコステロイド、シクロスポリン、カルシニューリン阻害剤、アザチオプリン、Rapamune(商標)、Cellcept(商標)、メトトレキサート、またはミトキサントロンと同時投与される、請求項1〜24のいずれか一項に記載の方法。 ヒトにおける多発性硬化症を治療するための方法であって、CD19抗原に結合する複数のモノクローナル抗体を含む組成物を、その必要がある患者に対して投与するステップを含み、前記抗体の80〜100%が、非フコシル化されている、上記方法。 前記抗体が、請求項8〜18のいずれか一項において定義されるとおりである、請求項16に記載の方法。 本発明は、ADCC、CDC、および/またはアポトーシスを媒介しうる、抗CD19抗体のキメラおよびヒト化バージョンの使用による多発性硬化症の治療を提供する。【選択図】なし 配列表20141112A16333全文3 多発性硬化症(MS)疾患を治療するための医薬組成物であって、CD19抗原に結合するヒト化抗体またはその抗原結合フラグメントを含む、上記医薬組成物。 前記多発性硬化症疾患が、再発寛解型(RR)MS、一次性進行型(PP)MS、二次性進行型(SP)MS、再発進行型(RP)MS、および進行再発型(PR)MSからなる群から選択される、請求項1に記載の医薬組成物。 前記多発性硬化症疾患が、(i)RRMS、または(ii)PPMS、SPMS、およびPRMSから選択されるMSの進行型の形態である、請求項2に記載の医薬組成物。 前記抗体が、VHおよびVLを含み、前記VHが、配列番号1のアミノ酸配列に対して少なくとも95%の同一性を有するVH CDR1、配列番号2のアミノ酸配列に対して少なくとも95%の同一性を有するVH CDR2、および配列番号3のアミノ酸配列に対して少なくとも95%の同一性を有するVH CDR3を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の医薬組成物。 前記抗体が、VHおよびVLを含み、前記VHが、配列番号1のアミノ酸配列を有するVH CDR1、配列番号2のアミノ酸配列を有するVH CDR2、および配列番号3のアミノ酸配列を有するVH CDR3を含む、請求項4に記載の医薬組成物。 前記抗体が、VHおよびVLを含み、前記VLが、配列番号4のアミノ酸配列に対して少なくとも95%の同一性を有するVL CDR1、配列番号5のアミノ酸配列に対して少なくとも95%の同一性を有するVL CDR2、および配列番号6のアミノ酸配列に対して少なくとも95%の同一性を有するVL CDR3を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の医薬組成物。 前記抗体が、VHおよびVLを含み、前記VLが、配列番号4のアミノ酸配列を有するVL CDR1、配列番号5のアミノ酸配列を有するVL CDR2、および配列番号6のアミノ酸配列を有するVL CDR3を含む、請求項6に記載の医薬組成物。 前記VHが、配列番号7に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、または配列番号7のアミノ酸配列を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の医薬組成物。 前記VLが、配列番号8に対して少なくとも95%の同一性を有するアミノ酸配列を含む、または配列番号8のアミノ酸配列を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の医薬組成物。 前記抗体が、Fc変異体を含み、前記Fc変異体が、C1q、FcγRI、FcγRIIA、FcγRIIB、およびFcγRIIIAからなる群から選択される1つ以上のFcリガンドに対する親和性が改変されている、請求項1〜9のいずれか一項に記載の医薬組成物。 前記Fc変異体が、同等の分子の少なくとも約5分の1の、Fc受容体FcγRIIIAに対する親和性を有し、前記Fc変異体が、対応する非変異体Fc分子の約2倍の範囲内の、前記Fc受容体FcγRIIBに対する親和性を有する、請求項10に記載の医薬組成物。 前記抗体が、ADCC活性が増強されている、請求項1〜11のいずれか一項に記載の医薬組成物。 前記医薬組成物が、循環B細胞、血液B細胞、脾臓B細胞、辺縁層B細胞、濾胞B細胞、腹腔B細胞、および骨髄B細胞、ならびに/または前駆体B細胞、早期プロB細胞、後期プロB細胞、大型プレB細胞、小型プレB細胞、未成熟B細胞、成熟B細胞、抗原刺激B細胞、および形質細胞からなる群から選択されるB細胞の枯渇を生じる、請求項1〜12のいずれか一項に記載の医薬組成物。 前記枯渇が、(i)少なくとも約20%、少なくとも約30%、少なくとも約40%、少なくとも約50%、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%、または約100%、B細胞レベルを低下させる、あるいは(ii)少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも4週間、少なくとも5週間、少なくとも6週間、少なくとも7週間、少なくとも8週間、少なくとも3か月、少なくとも4か月、少なくとも5か月、少なくとも6か月、少なくとも7か月、少なくとも8か月、少なくとも9か月、少なくとも10か月、少なくとも11か月、または少なくとも12か月からなる群から選択される期間にわたり存続する、請求項13に記載の医薬組成物。 前記抗体が、細胞傷害性剤に対してコンジュゲートされる、請求項1〜14のいずれか一項に記載の医薬組成物。 前記抗体が、抗CD20抗体、抗CD52抗体、抗CD22抗体、インターフェロン−ベータ、Copaxone(商標)、コルチコステロイド、シクロスポリン、カルシニューリン阻害剤、アザチオプリン、Rapamune(商標)、Cellcept(商標)、メトトレキサート、またはミトキサントロンと同時投与される、請求項1〜15のいずれか一項に記載の医薬組成物。


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