生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_イバンドロネート多形A
出願番号:2015131571
年次:2015
IPC分類:C07F 9/38,A61K 31/663,A61P 3/14,A61P 43/00,A61P 19/10


特許情報キャッシュ

アイアーマン,ウーヴェ ユングハンス,ベルント クニップ,ベルンハルト ザッテルカウ,ティム JP 2015205907 公開特許公報(A) 20151119 2015131571 20150630 イバンドロネート多形A エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー 591003013 F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT 特許業務法人 津国 110001508 アイアーマン,ウーヴェ ユングハンス,ベルント クニップ,ベルンハルト ザッテルカウ,ティム EP 05100686.4 20050201 C07F 9/38 20060101AFI20151023BHJP A61K 31/663 20060101ALI20151023BHJP A61P 3/14 20060101ALI20151023BHJP A61P 43/00 20060101ALI20151023BHJP A61P 19/10 20060101ALI20151023BHJP JPC07F9/38 EA61K31/663A61P3/14A61P43/00 105A61P19/10 3 3 2007553502 20060124 OL 17 4C086 4H050 4C086AA01 4C086AA03 4C086DA34 4C086MA01 4C086MA04 4C086NA14 4C086ZA97 4C086ZC02 4C086ZC21 4H050AA01 4H050AA02 4H050AA03 4H050AB27 4H050AD15 4H050BB16 4H050BB31 4H050BC51 本発明は、次の式:を有する3−(N−メチル−N−ペンチル)アミノ−1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸一ナトリウム塩一水和物(イバンドロネート)の新規な多形結晶形およびその製造方法に関する。 イバンドロネートは、破骨細胞活性を直接に阻害し、そして高カルシウム血症を制御する効果的な薬理学的な選択肢を与える最も強力な再吸収抑制剤の一つである。イバンドロネートは、石灰化した骨中のヒドロキシアパタイトと結合し、それをホスファターゼによる加水分解溶解に対して耐性にし、これにより正常および異常な骨再吸収を阻害する。この薬物は骨量を高め、そして骨折の危険性を減らし、したがって、たとえば骨粗鬆症またはパジェット病のような骨およびカルシウム代謝疾患に特によく適している(EP-A 0252504)。 イバンドロネートは、種々の多形で存在し得ることが見出されている。 イバンドロネートの一つの多形(以下多形Aとも呼ぶ)は、熱力学的により安定であると確認されるのに対して、イバンドロネートの第二の多形(以下多形Bとも呼ぶ)は、製造プロセス中に分離するのがより簡単である。 物質が2種以上の結晶で存在する能力は、多形と定義されており、そしてそれらの異なる結晶形は「多形相変種」または「多形」として公知である。多形は、薬物の固体特性の多数の局面に影響を及ぼす可能性がある。物質の異なる結晶変種は、たとえばその溶解性に直接影響を及ぼす可能性のある種々の物理学的特性において相互にかなり相異する可能性がある。多形はいくつかの有機化合物に認められる。 医薬および分子結晶における多形の徹底的な処理が、たとえば、H. G. Brittainにより、Polymorphism in Pharmaceutical Solids, H. G Brittain or, Marcel Dekker Inc., New York, 1999、およびSolid-State Chemistry of Drugs, SSCI Inc., West Lafayette; Indiana, 1999に示されている。 本発明の目的は、特にイバンドロネート多形Aを単離し、特徴づけること、およびイバンドロネート多形Aの製造方法を開発することである。 本発明の目的は、本発明で特許請求される、イバンドロネートの結晶多形Aの同定、およびその製造方法により達成された。 特記しない限り、以下の定義は、本明細書において用い、記載した種々の用語の意味および範囲を定義するために述べる。 用語「イバンドロネート多形A」は、本発明の請求の範囲および明細書に記載の3−(N−メチル−N−ペンチル)アミノ−1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸一ナトリウム塩一水和物の多形結晶形を意味する。 用語「結晶多形」は、たとえばX線粉末回折、IR分光法、およびラマン分光法のような分析方法を特徴とすることができる結晶変種を意味する。 用語IRは、赤外線を意味する。実施例1で得られたイバンドロネート結晶多形AのX線回折パターンを示す。イバンドロネート結晶多形AのIR−スペクトルを示す。イバンドロネート結晶多形Aのラマンスペクトルを示す。参照実施例2で得られたイバンドロネート結晶多形BのX線回折パターンを示す。イバンドロネート結晶多形BのIR−スペクトルを示すイバンドロネート結晶多形Bのラマンスペクトルを示す。 本発明のイバンドロネート結晶多形Aは、角度2θで示す特性ピークをおよそ:に有するX線粉末回折パターンを特徴とすることができる。 角度2θは、±0.2(度で示す)の不確定性を意味し、2θはブラッグの法則による反射角を表す。伏角θでの反射は、入射束の方向に対して角度2θでの反射の発生を与える。 上述したイバンドロネート結晶多形Aはさらに、図1に示すX線粉末回折パターンを特徴とすることができる。 イバンドロネート結晶多形Aはさらに、cm-1で示す特性ピークをおよそ:に有するそのIR吸収スペクトルを特徴とすることができる。 用語およそとは、この文脈においてはcm-1値が±4cm-1だけ変わりうることを意味する。 イバンドロネート結晶多形Aはさらに、図2に示すIR吸収スペクトルを特徴とすることができる。 上述したイバンドロネート結晶多形Aはさらに、ラマン振動分光法により記載することができる。そのラマンスペクトルは、およそ:の特有の吸収帯(cm-1で示す)を有する。 用語およそとは、この文脈においてはcm-1値が±8cm-1だけ変わりうることを意味する。 イバンドロネート結晶多形Aはさらに、図3に示すラマンスペクトルを特徴とすることができる。 上述したイバンドロネート結晶多形Aは、さらに水への溶解性が25℃で約278g/Lであることを特徴とする。 本発明による方法は、3−(N−メチル−N−ペンチル)アミノ−1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸一ナトリウム塩または一水和物、多形または多形の混合物を、極性溶剤中、温度50〜70℃で結晶化させることを特徴とする。 極性溶剤として水を使用するのが好ましい。 結晶化を、水中で、約60℃の温度で行うのが好ましい。 結晶化を引き起こすために、極性非プロトン性溶媒を添加することができる。 適切な極性非プロトン性溶媒は、アセトンである。 好都合には、結晶化温度を、15〜120分間維持する。 本発明の方法の出発物質は、たとえば参照実施例1に概略を示す方法から得られる3−(N−メチル−N−ペンチル)アミノ−1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸一ナトリウム塩、またはたとえば参照実施例2により得られるイバンドロネート結晶多形B、あるいはイバンドロネート結晶多形Bとイバンドロネート結晶多形Aとの混合物であることができる。 出発物質をほぼ室温で極性溶媒に溶解し次に結晶化温度に温めて、あるいはより高い温度で溶解させ、次に上述の結晶化温度に冷却してもよい。 製造プロセスから含まれる可能性のあるエタノール残留物(参照実施例1に記載)は、公知の方法により、たとえばエタノールを共沸混合物として留去することにより容易に除去することができる。 結晶化は、原則として自然に起こるが、イバンドロネート多形Aの結晶の添加により開始させてもよい。 このようにして得た結晶懸濁液は、原則として、結晶化が完結するまで攪拌しながら冷却し、次いでろ過を行う。 結晶化プロセス全体は、温度、加熱および冷却期間について、当業者に一般的な装置を用いて制御することができる。 望ましい多形の分離は、一般的なろ過技術により行うことができる。原則として、沈殿を結晶化に用いる極性溶剤、好ましくは水およびアセトンの混合物[約1:1(V/V)の比]で洗浄する。 イバンドロネート結晶多形Aの乾燥は、温度40〜80℃で、約9〜72時間、常圧または減圧下で行うのが好ましい。 本発明によるイバンドロネート結晶多形は、イバンドロネート結晶多形Aの少なくとも80%の含有率で得ることができる。 あるいはまた、イバンドロネート結晶多形Aは、たとえば参照実施例1に概略を示す方法から得られる湿った3−(N−メチル−N−ペンチル)アミノ−1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸一ナトリウム塩、またはたとえば参照実施例2により得られるイバンドロネート結晶多形B、またはイバンドロネート結晶多形Bとイバンドロネート結晶多形Aとの混合物を、30℃〜90℃の温度で焼き戻す(tempering)ことにより得ることができる。 製造プロセスから含まれる可能性のあるエタノール残留物(参照実施例1に記載)は、公知の方法により、たとえばエタノールを共沸混合物として留去することにより容易に除去することができる。 この文脈において、用語「湿った」は、出発物質が、いくらかの、原則として約10%の水を含有することを意味する。 本発明のイバンドロネート結晶多形Aは、破骨細胞活性を直接阻害し、したがって骨量も高める、有効な骨再吸収抑制剤として作用する薬学的に活性な化合物として用いることができる。したがってこの多形は、骨粗鬆症またはパジェット病のような骨およびカルシウム代謝疾患に関連する疾患の治療および/または予防に使用することができる。 したがって本発明は、前記定義のイバンドロネート結晶多形A、および薬学的に許容される担体、および/または添加物を含む薬学的組成物にも関する。 本発明は、治療活性物質として用いる上述したイバンドロネート結晶多形Aも包含する。 本発明の例示として以下に実施例を示す。実施例X線粉末回折測定 イバンドロネート結晶多形AおよびBそれぞれのX線粉末回折パターンを、Bruker D8 Advance AXS回折法(ジオメトリ:Bragg-Brentano;放射線:CuKα角度範囲2θ=2〜40°;Cu第2モノクロメーター;0.02°のステップスキャン、および測定時間たとえばステップ当り4.0秒)を用いて記録した。重さおよそ500mgのサンプルを、キャリヤウエルに用意し、CuKα放射線にさらした。格子レベルで回折された放射線は、シンチレーションカウンターによって電子信号に転換され、そしてソフトウエアパッケージ「Diffrac plus」により処理される。イバンドロネート結晶多形AおよびBそれぞれのX線粉末回折パターンを図1および4に示す。IR測定法 イバンドロネート結晶多形AおよびBそれぞれのIRスペクトルを、2枚の塩化ナトリウム板の間のヌジョール約15mg中のサンプル約15mgからなるヌジョール懸濁液のフィルムとして記録した。測定は、FT−IR分光計(IFS55(Bruker)または同等の計測器)を用いて、透過率モード(分解能4cm-1、検出器:DTGS)で行った。イバンドロネート結晶多形AおよびBそれぞれのIRスペクトルを図2および5に示す。ラマン測定法 イバンドロネート結晶多形AおよびBそれぞれのラマンスペクトルを、粉末約20mgのサンプルとして記録し、ガラス管(短くしたNMR管)に充填した。サンプルを、Magna 860(Nicolet)に連結されたNicoletのFT−ラマンを用いて、90°散乱配置、検出器:InGaAsで測定した。測定パラメータ、分解能8cm-1;レーザ出力0.95W、スキャン回数300。イバンドロネート結晶多形AおよびBそれぞれのFT−ラマンスペクトルを、図3および6に示す。溶解性測定 イバンドロネート結晶多形AおよびBそれぞれの溶解性を、種々の溶液に対して測定した。相当する多形AまたはBおよそ10gを、pH2、pH4(Titrisol緩衝液、クエン酸塩/HCl)、pH7(メテナミン緩衝液、HCl)の3種の異なる緩衝液、または水に懸濁させた。懸濁液を25℃で24時間攪拌し、そして攪拌せず同じ温度でさらに24時間保持した。溶解性を次の方法により、滴定により算出した。 残留物をろ過し、ろ液2mlを採取し、Titriplex III溶液5mlを加え、水で100mlに希釈した。この溶液2mlを、キシレノールオレンジ指示薬およそ0.1mlに加え、そしてPHを、少量のメテナミン緩衝液または0.1M塩酸の添加により6.5に調整した。この溶液を、即座にTh−DCTA−キシレノールオレンジ錯体で、色が黄色から赤味がかった紫色に変わるまで滴定した。終点は、測光で決定した。 結果を次の表にまとめた。参照実施例13−(N−メチル−N−ペンチル)アミノ−1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸一ナトリウム塩の製造 N−メチル−N−ペンチル−β−アラニン塩酸塩250g(1.19mol)、亜リン酸233g(2.84mol)、オキシ塩化リン151ml(1.65mol)、および炭酸ジエチル900mlを、段階的に80℃に加熱した。加熱を続けながら2時間の反応時間の後、混合物を60℃に冷まし、脱塩水1733mlを加え、次に90〜101℃で炭酸ジエチル/水の共沸蒸留を行った。脱塩水358mlを加え、混合物を還流し、水を留去した。2回、脱塩水316mlを加え、水を留去した。最後に脱塩水2040mlを加え、残留物を24℃に冷ました。pHを、23℃で水酸化ナトリウム溶液(50%)を用いて4.4に調整した。その後、エタノール1100mlを加えて結晶化を開始させた。懸濁液を21〜22℃で8時間攪拌した。次に固体を分離し、冷たいエタノール/脱塩水(7/5V/V)344ml、続いてアセトン/脱塩水(5/2V/V)344mlで洗浄し、60℃で乾燥した。標記の生成物315.6g(73.7%)を無色の結晶の形態で得た。 純度試験(錯滴定):100.6%(無水かつ無溶媒ベースで算出) 残留溶媒:エタノール2.3%(GC) 水3.9%(KF)参照実施例2イバンドロネート結晶多形Bの製造 3−(N−メチル−N−ペンチル)アミノ−1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸一ナトリウム塩(参照実施例1により得た)55gを脱塩水240mlに溶解した。水75mlを留去した。ろ過後、残った溶液を35℃にし、アセトン190mlを20分で加えた。その後、結晶化が完結するまで、混合物を攪拌しながら25℃以下まで冷ました。生成物を分離し、1:1(V/V)の比のアセトン/脱塩水の混合物で洗浄した。生成物を、150〜20mbarの真空中、40℃で12時間および60℃で24時間乾燥した。 収率:81% X線粉末回折でイバンドロネート結晶多形Bと同定した。(図4)実施例1イバンドロネート結晶多形Aの製造 3−(N−メチル−N−ペンチル)アミノ−1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸一ナトリウム塩(参照実施例1により得た)150gを、脱塩水390mlに、約70〜90℃で溶解した。水205mlを留去した。ろ過後、溶液を60℃に冷まし、45分攪拌した。イバンドロネート結晶多形Aによって結晶化を開始させた。結晶化後、結晶化が完結するまで、懸濁液を攪拌しながら約20〜25℃に冷ました。生成物を分離し、1:1(V/V)の比のアセトン/脱塩水の混合物50mlを用いて洗浄した。生成物を、150〜20mbarの真空中、60℃で48時間乾燥した。 収率:75% X線粉末回折でイバンドロネート結晶多形Aと同定した。(図1) 純度試験(錯滴定):101.0%(無水かつ無溶媒ベースで算出)実施例2イバンドロネート結晶多形Aの製造 イバンドロネート結晶多形B(参照実施例2により得た)150gを、脱塩水185mlに、約90℃で溶解した。次に、溶液を60℃に冷まし、30分攪拌した。イバンドロネート結晶多形Aによって結晶化を開始させた。結晶化が完結するまで、懸濁液を約20〜25℃に冷ました。生成物を分離し、1:1(V/V)の比のアセトン/脱塩水混合物50mlで洗浄した。生成物を、150〜20mbarの真空中、60℃で48時間乾燥した。 収率:80% X線粉末回折でイバンドロネート結晶多形Aと同定した。(図1)実施例3イバンドロネート結晶多形Aの製造 3−(N−メチル−N−ペンチル)アミノ−1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸一ナトリウム塩(参照実施例1により得た)150gを、脱塩水390mlに、約70〜90℃で溶解した。水205mlを留去した。ろ過後、ろ液を60℃に冷まし、45分間攪拌した。イバンドロネート結晶多形Aによって結晶化を開始させた。結晶化後、前もって50℃に加熱しておいた脱塩水/アセトン(290ml/518ml)の混合物を、攪拌しながら加えた。その後、結晶化が完結するまで、懸濁液を攪拌しながら約20〜25℃に冷ました。生成物を分離し、1:1(V/V)の比のアセトン/脱塩水の混合物50mlで洗浄した。生成物を、150〜20mbarの真空中、60℃で48時間乾燥した。 収率:85% X線粉末回折でイバンドロネート結晶多形Aと同定した。(図1) 純度試験(錯滴定):101.0%(無水かつ無溶媒ベースで算出)実施例4イバンドロネート結晶多形Aの製造 イバンドロネート結晶多形B(参照実施例2により得た)100gを、脱塩水304mlに溶解し、60℃に温め、それをろ過した。55℃に保持したろ液に、アセトン347mlを、1時間で滴下した。混合物を攪拌しながらこの温度に2時間維持し、次に15〜20℃に冷ました。生成物をろ過により単離し、アセトン/脱塩水1:1(V/V)の溶剤混合物120mlで洗浄した。生成物を、150〜20mbarの真空中、40℃で14時間、次に60℃で24時間乾燥した。 収率:88% X線粉末回折でイバンドロネート結晶多形Aと同定した。(図1)実施例5イバンドロネート結晶多形Aの製造 イバンドロネート結晶多形B(参照実施例2により得た)100gを、脱塩水304mlに溶解し、60℃に温め、次に溶液をろ過した。55℃に保持したろ液に、アセトン347mlを、1時間で滴下した。アセトン添加中に、結晶化を開始させるためにイバンドロネート多形Aの結晶を加えた。混合物を攪拌しながらこの温度に2時間維持し、次に15〜20℃に冷ました。生成物をろ過により単離し、アセトン/脱塩水(1:1)の溶媒混合物120mlで洗浄した。生成物を、150〜20mbarの真空中、40℃で14時間、次に60℃で24時間乾燥した。 収率:90% X線粉末回折でイバンドロネート結晶多形Aと同定した。(図1)実施例6イバンドロネート結晶多形A(焼き戻し)の製造 参照実施例2により得た沈殿してすぐだが、ろ過後乾燥せず直接に用い、そして多形Bと確認したイバンドロネート(湿分約10%、多形Bであることが確認された乾燥したサンプル)30gを、アセトンが蒸発するまで60℃および60mbarで45分加熱し、その後60℃および900mbarで19時間焼き戻し、そして回転運動下、60℃および40mbarで9時間乾燥した。 収率:定量的 X線粉末回折でイバンドロネート結晶多形Aと同定した。(多形B含量:19%)実施例7イバンドロネート結晶多形Aの製造 参照実施例2により得られたイバンドロネート結晶多形B30gを、脱塩水95.4mlおよびアセトン103.4mlの混合物に、20℃で懸濁した。この懸濁液を1時間で60℃に加熱し、15分攪拌し、1時間で20℃に冷まして20℃で5分攪拌した。このサイクルを2回繰り返した。懸濁液を17時間攪拌した。生成物を分離し、150〜20mbarの真空中、60℃で18時間乾燥した。 X線粉末回折でイバンドロネート結晶多形A(多形B含量:23%)と同定した。 角度2θで示す特性ピークをおよそに有するX線粉末回折パターンを特徴とする、3−(N−メチル−N−ペンチル)アミノ−1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸一ナトリウム塩一水和物(イバンドロネート)の結晶多形。 図1に示すX線粉末回折パターンを特徴とする、請求項1の結晶多形。 cm-1で示す特性ピークをおよそ3678cm-1、3164cm-1、2854cm-1、1377cm-1、1288cm-1、1157cm-1、1094cm-1、1069cm-1、1035cm-1、966cm-1、951cm-1、933cm-1、903cm-1、760cm-1、および723cm-1に有するIR吸収スペクトルを特徴とする、イバンドロネート結晶多形。 図2に示すIR吸収スペクトルを特徴とする、請求項3の結晶多形。 振動ラマンスペクトルにおいておよそ1460cm-1におけるcm-1で示す特性ピークを特徴とする、イバンドロネート結晶多形。 振動ラマンスペクトルにおいて、およそ2950cm-1、2927cm-1、2889cm-1、2851cm-1、1460cm-1、1443cm-1、1308cm-1、1137cm-1、1056cm-1、1024cm-1、954cm-1、904cm-1、839cm-1、761cm-1、および678cm-1における、cm-1で示す特性ピークを特徴とする、請求項5の結晶多形。 図3に示す振動ラマンスペクトルを特徴とする、請求項5および6の結晶多形。 請求項1〜7に記載の結晶多形を少なくとも80%含有するイバンドロネート。 3−(N−メチル−N−ペンチル)アミノ−1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸一ナトリウム塩または一水和物、その多形または多形混合物を、温度50〜70℃で、極性溶剤中で結晶化させることを含む、請求項1〜8記載のイバンドロネート結晶多形の製造方法。 極性溶剤が水であることを特徴とする、請求項9記載の方法。 結晶化を引き起こすために、アセトンを極性非プロトン性溶剤として添加することを特徴とする、請求項9または10記載の方法。 湿った3−(N−メチル−N−ペンチル)アミノ−1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸一ナトリウム塩または一水和物、その多形または多形混合物を、温度30〜90℃で焼き戻しすることを含む、請求項1〜8記載のイバンドロネート結晶多形の製造方法。 請求項1〜8のいずれか1項記載の、または請求項9〜12の方法により得られる結晶多形と、薬学的に許容される担体および/または添加物とを含む薬学的組成物。 治療活性物質として用いる、請求項1〜8のいずれか1項記載の、または請求項9〜12の方法により得られる結晶多形。 上に記載した通りの発明。 【課題】破骨細胞活性を直接阻害し骨量も高める、有効な骨再吸収抑制剤として作用する薬学的に活性な化合物であり、骨粗鬆症又はパジェット病のような骨及びカルシウム代謝疾患に関連する疾患の治療及び/又は予防に使用することができるイバンドロネート結晶多形Aの提供。【解決手段】式(I)で表される3−(N−メチル−N’−ペンチル)アミノ−1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸一ナトリウム塩一水和物(イバンドロネート)の新規な多形結晶形。図3で示す特性ピークを有するイバンドロネート結晶多形。【選択図】図320150728A16333全文3 骨およびカルシウム代謝疾患に関連する疾患の治療および/または予防に使用するための、角度2θで示す特性ピークをに有する、CuKα放射線を用いて得られたX線粉末回折パターンを特徴とする、3−(N−メチル−N−ペンチル)アミノ−1−ヒドロキシプロパン−1,1−ジホスホン酸一ナトリウム塩一水和物の結晶多形を含む、医薬。 骨粗鬆症またはパジェット病の治療および/または予防に使用するための、請求項1記載の医薬。 上に記載した通りの発明。


ページのトップへ戻る

生命科学データベース横断検索へ戻る