生命科学関連特許情報

タイトル:公表特許公報(A)_組成物中のRNAを特徴づける方法およびキット
出願番号:2014543907
年次:2015
IPC分類:C12N 15/09,C12Q 1/68


特許情報キャッシュ

ヴェドラー, エム エリカ ヴェドラー, ホルガー JP 2015500012 公表特許公報(A) 20150105 2014543907 20121130 組成物中のRNAを特徴づける方法およびキット キアゲン ゲーエムベーハー 507214038 山本 秀策 100078282 森下 夏樹 100113413 ヴェドラー, エム エリカ ヴェドラー, ホルガー EP 11191749.8 20111202 C12N 15/09 20060101AFI20141202BHJP C12Q 1/68 20060101ALI20141202BHJP JPC12N15/00 AC12Q1/68 AC12Q1/68 Z AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC EP2012074062 20121130 WO2013079649 20130606 30 20140530 4B024 4B063 4B024AA11 4B024AA20 4B024CA01 4B024CA11 4B024HA08 4B024HA12 4B024HA19 4B063QA01 4B063QA13 4B063QA18 4B063QQ52 4B063QR08 4B063QR20 4B063QR32 4B063QR35 4B063QR42 4B063QR50 4B063QR62 4B063QS25 4B063QS28 4B063QS34 4B063QS36 4B063QS39 4B063QX01 4B063QX10 本発明は、分子生物学、診断学、および、より具体的には発現プロファイリングの分野である。 長年にわたって、トランスクリプトーム分析の分野における研究は、ノーザンブロット法を使用するRNAの候補遺伝子に基づいた検出から、マイクロアレイの到来によって駆り立てられた高処理量の発現プロファイリングへと進歩してきた。2006年以来、次世代シークエンシング技術は、高処理量発現データが1塩基分解能で取得される細胞のトランスクリプトームの多次元的な検査の機会を提供することによって、トランスクリプトミクスに革命をもたらした。表1に、遺伝子発現プロファイリングのマイルストーンを要約する。 多数のプロトコルおよび市販キットが、次世代配列決定による、mRNA配列決定(mRNA−seq)のため開発されてきた。通常、標準のトランスクリプトーム分析のフローチャートは、11の工程を含む(工程の数および順序は、いくつかのプロトコルおよびプラットフォームについてわずかに異なり得る。RNAのライゲーションに基づく小RNA配列決定のためのライブラリプロトコルは、異なるワークフローに従いうための、ここでは考慮されない):(1)全RNAの単離;(2)rRNAの除去および/またはmRNAの濃縮(3)断片化およびサイズ選択(4)逆転写酵素反応によるcDNAの合成(5)第二鎖DNA合成(6)末端修復(7)アダプターライゲーション(8)断片ライブラリのPCR濃縮(9)その後の配列決定のためのクラスター生成(例えば、emPCRまたは架橋増幅(bridge amplification))(10)配列決定および(11)データ分析 全RNAの大部分は、rRNA分子からなるため、mRNAの濃縮および/またはrRNAの除去は、成功したcDNAライブラリの生成および最小の重複性での配列決定の重要な工程である。 ヒトのような複雑な生物の全てのトランスクリプトームプロファイリングについて、多くの配列決定リードが行われなければならない。ヒトのトランスクリプトームについて、Illmina配列決定プラットフォームにおいて導出される実験データに基づいて、表2は、明確な分析目標についての要求されるリード数および配列決定戦略の概要を示す。 次世代配列決定プラットフォームおける大量並行(massive parallel)配列決定についての非常に高い能力、およびゲノミクス分野における全世界の努力は、ヒトゲノムおよびその発現プロファイルについての現代の知識の極めて大きな改善へと導いた。したがって、スプライシング変異体を含むほとんどすべての転写物が、たった数年で発見されると予測される。 しかしながら、複雑なトランスクリプトームの完全な分析は、いまだ費用がかかり、労働集約的であり、生物学的かつ医学的に関連する情報のデータ分析および抽出を含む。 さらに、RNAの抽出から始まり、配列決定までの多くの作業工程は、時間がかかり、間違えやすく、比較研究を難しくする。最終的には、多くのNGS装置は、1度の配列決定の実行の範囲内で、すべての複雑なトランスクリプトームについて十分なリードを行う能力を有していない。 本発明は、当該分野における以下の改善を達成し、それは、作業工程の数の減少によって、NGS装置におけるRNA配列決定のための試料調製の顕著な改善へと導き、mRNAの濃縮/精製、rRNAの除去を必要としない。アダプターライゲーションは必要ない。当該方法は、現在、標的遺伝子の発現プロファイリング(遺伝子パネル指向アッセイ(gene panel oriented assays))によって、配列決定の能力が制限されるNGS装置に対処し、当該方法は、インデックス化(indexing)、遺伝子発現レベルの分析、既知(実施例1および2)および未知(実施例3)のスプライス部位の変異体の分析、ならびにそれらの定量化によって、多重分析を可能とし、当該定量化には、1塩基分解能、およびそれによるSNPの検出(実施例3を参照)を含む。当該方法は、大きなデジタルダイナミックレンジを提供する。 さらに、特許文献1とは対照的に、補助を必要とせず、検出されるハイブリダイズされたオリゴヌクレオチドよりもむしろ重要である、in vivoでのRNAの配列が決定される。この違いは非常に重要である。米国特許第7,361,488号明細書 定義 本明細書中の「組成物」は、少なくとも1つまたはそれよりも多くのリボ核酸分子を含む水性溶液である。 「3’テールを有する第一の核酸分子であって、上記(該)テールは、組成物中のRNAとハイブリダイズしない、第一の核酸分子」とは、標的が組成物中に存在する場合、第一の部分がそのRNAの標的と(特異的に)結合することが可能であり、第二の部分が組成物中のRNAと結合しない2つの部分を有するオリゴヌクレオチドである。 「5’テールを有する第二の核酸分子であって、上記(該)テールは、組成物中のRNAとハイブリダイズしない、第二の核酸分子」とは、標的が組成物中に存在する場合、第一の部分がそのRNAの標的と(特異的に)結合することが可能であり、第二の部分が組成物中のRNAと結合しない2つの部分を有するオリゴヌクレオチドである。 図面の説明全トランスクリプトームライブラリの生成および配列決定についての標準的なRNAの試料調製のワークフローが示される。B.本発明の実施例1についての簡略化されたワークフロー。捕捉DNAプローブは、標的mRNAとの相同性を有するヌクレオチドの配列(薄青、濃青および茶のレーン)とトランスクリプトームとの相同性を有さない5’ユニバーサルアダプターテール(赤)とトランスクリプトームとの相同性を有さない3’ユニバーサルアダプターテール(緑)とからなる。ハイブリダイゼーション後のRNA/DNAハイブリッドは、常磁性のビーズに結合した抗体(青のY)によって捕捉される。最終的に、捕捉されたオリゴヌクレオチドのライブラリは、ユニバーサルプライマーを用いて増幅され、クラスター生成、配列決定プライマーのアニーリング、および必要に応じて試料のマルチプレックス(multiplexing)化を可能とするインデックス化のための配列モチーフを導入する。全トランスクリプトームライブラリの生成および配列決定についての標準的なRNAの試料調製のワークフローが示される。B.本発明の実施例1についての簡略化されたワークフロー。捕捉DNAプローブは、標的mRNAとの相同性を有するヌクレオチドの配列(薄青、濃青および茶のレーン)とトランスクリプトームとの相同性を有さない5’ユニバーサルアダプターテール(赤)とトランスクリプトームとの相同性を有さない3’ユニバーサルアダプターテール(緑)とからなる。ハイブリダイゼーション後のRNA/DNAハイブリッドは、常磁性のビーズに結合した抗体(青のY)によって捕捉される。最終的に、捕捉されたオリゴヌクレオチドのライブラリは、ユニバーサルプライマーを用いて増幅され、クラスター生成、配列決定プライマーのアニーリング、および必要に応じて試料のマルチプレックス(multiplexing)化を可能とするインデックス化のための配列モチーフを導入する。実施例1−実験1についての実験ワークフローが示されている。2桁の幅における様々な量のプローブは、一定量の全RNAとハイブリダイズした。捕捉実験の結果は、捕捉されたプローブおよびmRNA(標的および非特異的)両方の定量による2つの独立した実験において分析された。2つの異なる実験(上段:1回目の実験、下段:繰り返された2回目の実験)に由来する捕捉されたハイブリダイゼーションプローブの増幅プロット(左)および融解曲線(右)が示されている。類似する増幅曲線およびct値は、捕捉されたオリゴプローブの量が類似していることを示している。融解曲線は、ハイブリダイゼーション前のオリゴ混合物と類似する。これは、SybrGreen qPCR後に得られる増幅プロットが、使用されるプローブに特異的であることを示している。2つの異なる実験(上段:1回目の実験、下段:繰り返された2回目の実験)に由来する捕捉されたハイブリダイゼーションプローブの増幅プロット(左)および融解曲線(右)が示されている。類似する増幅曲線およびct値は、捕捉されたオリゴプローブの量が類似していることを示している。融解曲線は、ハイブリダイゼーション前のオリゴ混合物と類似する。これは、SybrGreen qPCR後に得られる増幅プロットが、使用されるプローブに特異的であることを示している。2つの独立した実験(上段:1回目の実験;下段:2回目の実験)のSybrGreenの増幅プロットが示されている。左:ACT cDNA(標的領域)の増幅プロット。右:RPT13a cDNA(標的外の領域)についての増幅プロット。Kで示されるコントロールの反応は、ハイブリダイゼーションしていない200ngの全RNAを使用して、cDNAの合成後に行われた。コントロールの反応のためのテンプレートの量は、ハイブリダイゼーション後に得られる量と比較できない。それゆえ、ct値も同様に比較できない。2つの独立した実験(上段:1回目の実験;下段:2回目の実験)のSybrGreenの増幅プロットが示されている。左:ACT cDNA(標的領域)の増幅プロット。右:RPT13a cDNA(標的外の領域)についての増幅プロット。Kで示されるコントロールの反応は、ハイブリダイゼーションしていない200ngの全RNAを使用して、cDNAの合成後に行われた。コントロールの反応のためのテンプレートの量は、ハイブリダイゼーション後に得られる量と比較できない。それゆえ、ct値も同様に比較できない。 捕捉されたACT mRNA由来のcDNAの増幅プロットおよびct値は、非常に類似しており、ハイブリダイゼーションで使用されたプローブの量に依存しない。標的外の領域(RPL13a mRNA)由来のcDNAについての増幅プロットおよびct値は、ネガティブコントロール(プローブのないハイブリダイゼーション)と同一であり、成功した標的RNAの濃縮を示している。ネガティブコントロールの増幅曲線の原因は、SybrGreen PCRの性質および/またはビーズによるプローブなしでのある程度の非特異的な捕捉において見られ得る。ハイブリダイゼーション後のqPCRデータおよび標的および標的外のmRNAの逆転写酵素(RT)反応のカラムチャートが、示されている。実施例1−実験2についての実験ワークフローが示されている。50ng〜1000ngの間の幅の様々な量の全RNAを、0.7nmolの捕捉プローブ混合物(それぞれ5.5pmol)とハイブリダイズさせた。捕捉されたプローブは、実験1のように、それぞれSybrGreen qPCRまたは逆転写酵素反応およびSybrGreen qPCRによって、正確に分析された。捕捉されたプローブオリゴ(probe oligo)の定量についての2つの独立した実験のSybrGreen qPCRの結果が示されている。qPCRは、プローブのテール状の(tailed)配列のホモログであるプライマーを使用して行われた。ct値の決定に加えて、解離曲線は、PCR産物の特異性を示すように作られた(詳細については、添付のRSE0205のプロトコルを参照のこと)。残念ながら、テンプレートなしでのPCRの実験は、部分的に増幅産物を生じさせた。しかしながら、これらのコントロールについて得られたct値は、テンプレートを有する試料について得られるct値と比較して顕著に高く、それゆえ、本発明者らは、その結果に対する有意な影響を予期しない。図8は、選択されたRNAのRT−qPCRの結果を示している。ACT遺伝子のmRNAは、標的RNAの検出のために選ばれ、標的外としてRPL13a遺伝子のmRNAと比較した。捕捉されたRPL13aのmRNAの収量は、ほとんど均一のままである一方で、ACT遺伝子の捕捉されたmRNAの収量は、ハイブリダイゼーションに使用される全RNAの量と相関する。 捕捉されたRNAの逆転写後のランダムの9merのプライマーを用いたSybrGreen qPCRの結果が示されている。減少したct値によって示されるように、RNAの量の増加にともなって、捕捉されたRNAの収量が増加した。ハイブリダイゼーションに使用される全RNAの量および捕捉された標的RNA(ACT遺伝子からのmRNAの検出)が、強い相関を示す一方で、RPL13a遺伝子からの標的外のmRNAの収量は、ほとんど一定のままである。2倍量の全RNAとのハイブリダイゼーションは、標的RNAについて約−1のデルタct値にした。ハイブリダイゼーションが行われない試料について得られるct値は、使用されるRNAの量が異なるために、捕捉実験から得られたデータと比較し得ない。本発明の実施例2についての一般的なワークフローが示されている。ハイブリダイゼーションおよびライゲーションが媒介する遺伝子発現プロファイリング。青、黒、茶およびピンクの長いレーンは、標的mRNAを示している。同じ色における短いレーンおよび矢印は、標的に対して逆相補的なオリゴプローブを示している。オリゴAの5’末端のリン酸化は、示されていない。赤および緑の短いレーンおよび矢印は、それぞれ、プローブのユニバーサル5’および3’テールを示している。濃縮PCRおよび特異的な末端を配列決定するためのプライマーは、それぞれ赤および黄または緑および薄青で示されており、プローブのテールに対する相同性を示す。結果の予測を含むRNAテンプレート上のハイブリダイゼーション後のオリゴヌクレオチドのライゲーションについての実験計画が、示されている。矢印およびレーンの同じ色は、相同配列を有するプライマーおよびプローブを示している。プローブDDX56AおよびDDX67Aの5’末端のリン酸化は、示されていない。異なるバッファーの系におけるSybrGreen PCR後のRNAテンプレートDDX56およびDDX67上のハイブリダイズおよび連結されたオリゴプローブDDX67A+Bのct値が、示されている。本発明の実施例3についてのワークフローの模式図が示されている。本発明の実施例3−実験4についてのワークフローが示されている。PCR濃縮(エンドポイントPCR(endpoint PCR))後の生成されるプローブのAgilent 2100の分析が示されている。緑でタグをつけられたPCRプライマーのペアで示される断片は、分析できると予測され、赤でタグをつけられたプライマーのペアで示される断片は、分析できない予測された。予測された断片のみが正しいサイズで検出された。図15〜20は、成功した融合プローブオリゴの配列クロマトグラムを示している。すべてのPCR断片は、PCR増幅プライマーを使用して、両方の鎖上で配列決定された。すべての場合において、予測された配列が発見され、RTポリメラーゼおよびリガーゼ反応の正確さを示した。ハイブリダイゼーション: A1テンプレート: RNA DDX56 プローブ: DDX56E+F配列決定プライマー: M13fハイブリダイゼーション: A2テンプレート: RNA DDX67 プローブ: DDX67E+F配列決定プライマー: pUCFハイブリダイゼーション: B1テンプレート: RNA DDX56 プローブ: DDX56C+D配列決定プライマー: pUCFハイブリダイゼーション: B2テンプレート: RNA DDX67 プローブ: DDX67G+H配列決定プライマー: M13fハイブリダイゼーション: C1テンプレート: RNA DDX56 プローブ: DDX56E+F配列決定プライマー: M13fハイブリダイゼーション: C2テンプレート: RNA DDX67 プローブ: DDX67J+K配列決定プライマー: pUCF本発明(実施例3)のワークフローの模式図。I.全RNA。II.標的に特異的なDNAプローブの混合物との全RNAのハイブリダイゼーション。テール状のプローブAおよびBは、それらの標的に対して、ある距離においてマッチする。III.ATP存在下でのRTポリメラーゼ反応およびライゲーションによって、オリゴヌクレオチドAおよびBの間のギャップを埋める。プローブBの5’末端のリン酸化は、示されていない。IV.抗体に基づいたDNA/RNAハイブリッドの精製による、新しく合成されたcDNA分子の濃縮。V.変性およびRNAse処置による新しく合成されたDNAの遊離。VI.配列決定前のPCRによる標的cDNAの濃縮。バーコードが付されたプローブの分子とのRNAのハイブリダイゼーション。 本発明の詳細な説明 本発明は、組成物中のリボ核酸の配列の決定および/または定量の方法において、リボ核酸の配列の決定および/または定量の方法に関するものであって、この方法は以下の工程:(i)1つまたはそれより多くのリボ核酸分子(RNA)を含む組成物を提供する工程、(ii)1つまたはそれより多くの2つの部分の核酸ハイブリダイゼーションプローブを、上記1つまたはそれより多くのRNAとハイブリダイズさせる工程であって、ここで、上記プローブの各々が、 (a)3’テールを有する第一の核酸分子(DNA)であって、上記テールが、上記組成物中のRNAとハイブリダイズしない、第一の核酸分子と、 (b)5’テールを有する第二の核酸分子(DNA)であって、上記テールが、上記組成物中のRNAとハイブリダイズしない、第二の核酸分子とを含み、 (c)ここで、上記第一および上記第二の核酸分子が、それらの標的RNAとハイブリダイズする場合、2〜1000ヌクレオチドの間で互いに離れた単一の1本鎖RNA分子にある、工程、(iii)ハイブリダイズされた第一の核酸分子を、ハイブリダイズされた第二の核酸と共有結合させる工程であって、上記結合は、逆転写およびその後のライゲーションによって行われる、工程、(iv)上記第一の核酸分子の上記第一の3’テールおよび上記第二の核酸分子の上記第二の5’テールに特異的であるプライマーを用いて、結合した分子を増幅する工程、(v)好ましくは、次世代配列決定によって、増幅工程(iv)の前に、増幅産物を配列決定する工程を包含し、(vi)標的RNAのハイブリッドおよび工程(iii)の結合した分子が、DNA/RNAハイブリッドに特異的である抗体を用いて上記ハイブリッドを捕捉することにより単離される。 上記2つの核酸分子は、理想的には2〜1000の間、5〜500の間、最も好ましくは35〜150ヌクレオチドの間で離される。2つの分子は、デオキシリボ核酸(DNA)であるか、または抗体が、機能的で、かつハイブリッドと結合するようなDNAを含む。 米国特許第7、361、488号は、RNAの標的とハイブリダイズした核酸プローブが、一緒に連結され、その後増幅され、そして検出される方法を開示する。この方法の欠点は、もともと反応に加えられたプローブによって、検出が行われることである。新規のin vivoの配列が、決定されず(既知の配列のみが検出可能である)、特定のRNAが存在していたというプローブの検出に基づいて、誰かが推測しなければならなく、検出は、単に間接的なだけである。新規かつ未知の配列は、検出することができない。しかし、そのRNAが存在していたのか。米国特許第7、361、488号の方法を使用する場合、それは不明なままである。本発明は、セクションの工程が、例えばmRNA転写物からの定められたRNAの範囲の実際の配列決定を初めて可能とし、この問題を解決する。 本発明のプローブおよびプライマーは、ポリアデニル化mRNAの標的配列またはその他の種からのRNAと、本発明のプローブとのハイブリダイゼーションが生じるように、ポリアデニル化mRNAの標的配列または別の種からのRNAと少なくとも相補的である部分を有するように設計される。以下で、概説するように、相補性は完全である必要はない;任意の数のミスマッチの塩基対(base per)が存在し得、このミスマッチにより、本発明の1本鎖核酸におけるポリアデニル化mRNAの標的配列の間のハイブリダイゼーションが評価される(interview)。しかしながら、変異の数が多すぎるために、ハイブリダイゼーションが起こり得ない場合、その配列は、相補的なポリアデニル化mRNAの標的配列ではない(同じことが別の種からのRNAにあてはまる)。それゆえ、請求項1に記載のプローブは、本明細書において、そのプローブが、通常の反応条件下でハイブリダイズするために、ポリアデニル化mRNA(またはその他の種からのRNA)と十分に相補的であることを意味する「実質的に相補的」でなければならなく、好ましくは要求される特異性を与えなければならない。 高、中および低ハイブリダイゼーションの条件を含む様々なハイブリダイゼーションの条件が、本発明において使用され得る;例えばManiatis et al.、 Molecularing Cloning: A Laboratory Manual、 2nd Edition、1989およびMolecular Biologyのショートプロトコルを参照のこと。 ストリンジェントな条件は、配列依存的であり、異なる環境において異なる。より長い配列は、より高い温度で特異的にハイブリダイズする。一般的には、ストリンジェントな条件は、決まったイオン強度での特異的な配列の熱融点(thermal melting point)(Tm)よりも約5〜10℃低くなるように選択される。Tmは、標的と相補的であるプローブの50%が、平衡状態でポリアデニル化mRNAの標的配列とハイブリダイズする温度(決まったイオン強度、pH、核酸濃度下)である(標的配列が、Tmで過剰に存在する場合、プローブの50%が平衡状態で占有されている)。ストリンジェントな条件は、pH7〜8.3で、塩濃度が約1.0M未満のナトリウムイオンであり、典型的には約0.01〜1.0Mのナトリウムイオン濃度(または他の塩)であり、温度は、短いプローブ(例えば10〜50ヌクレオチド)について少なくとも約30℃であり、そして長いプローブ(例えば、50ヌクレオチドよりも長い)については少なくとも約60℃である条件である。ストリンジェントな条件は、らせん不安定化剤の添加(udition)によっても、本明細書中に優先的に達成され得る。 上で指定されるような方法は、本明細書中において、特に多重様式において使用される標的プローブとも呼ばれる多数の2つの部分の核酸ハイブリダイゼーションプローブを使用する。複数のこれらのプローブが使用され、10またはそれより多くのそのようなプローブを意味する。好ましくは、15〜100の間、さらに好ましくは、100〜500の間、さらに好ましくは100〜1000の間である。 上で概説したように、第一の核酸分子は、3’テールを有しており、第二の核酸分子は5’テールを有している。これらは、いわゆるユニバーサルプライミング部位(universal priming site)である。「ユニバーサルプライミング部位」とは、本明細書中では、増幅のためのPCRプライマーと結合するプローブの配列が意味する。それぞれのプローブは、好ましくは、上流のユニバーサルプライミング部位および下流のユニバーサルプライミング部位を含む。本明細書中において、これらは、上記第一の核酸分子および上記第二の核酸分子に位置する。また、「上流」および「下流」は、特定の5’または3’の方向を意味するものではなく、系の方向に依存する。好ましくは、単一の上流ユニバーサルプライミング部位および単一の下流ユニバーサルプライミング部位のみが、上記プローブにおいて使用される。これらの配列は、一般的に、特定のアッセイおよび宿主ゲノムを考慮して、できる限り特有になるように選ばれ、そのアッセイの特異性を保証する。 DNA/RNAハイブリッドに特異的である抗体を用いて、上記ハイブリッドを捕捉することによって単離が行われ、上記抗体が、磁性粒子のようなある種の固体相に結合することが好まれる。 RNAが、増幅工程(iv)の前に酵素的に消化される場合、さらに優れた結果が達成される。 3’テールを有する第一の核酸分子であって、上記テールが組成物中のRNAとハイブリダイズしない第一の核酸分子、および5’テールを有する第二の核酸分子であって、上記テールが組成物中のRNAとハイブリダイズしない第二の核酸分子の長さは、好ましくは、5〜100ヌクレオチドの間、好ましくは10〜50ヌクレオチドの間、さらに好ましくは15〜30ヌクレオチドの間である。 これらの分子のテールであって、上記テールが組成物中のRNAとハイブリダイズしないテールは、好ましくは、5〜100ヌクレオチドの間、好ましくは10〜50の間、さらに好ましくは15〜30ヌクレオチドの間である。 1つの任意選択の実施形態において、第一の核酸分子および/または第二の核酸分子は、標的RNAと結合しないことが確認されたさらなるバーコード配列を含む(図22も参照のこと)。 このさらなるバーコード配列は、好ましくは、5〜6ヌクレオチドの長さであり、それは3〜20、5〜8ヌクレオチドの間の長さであり得る。その他の長さも想定され得る。 これらの分子のバーコードは、プローブのユニバーサルテールと特定の標的配列との間のランダムなヌクレオチドの導入によって、生成される。それは、標的RNA分子由来の断片と、配列の偏りを生じさせるPCR増幅中に生成されるコピーとの間の識別を可能とする(図22)。そのようなバーコードは、それぞれプローブAまたはBの両方に組み込まれ得る。例えば:5個のランダムのヌクレオチドからなるバーコードは、最大で45=1024のRNA分子のコピーの識別を可能とし、45個のランダムのヌクレオチドを有する2つのバーコードは、それぞれ、45*45=1、048、576分子の識別を可能とする。 3’テールを有する第一の核酸分子であって、上記テールが組成物中のRNAとハイブリダイズしない第一の核酸分子、および5’テールを有する第二の核酸分子であって、上記テールが組成物中のRNAとハイブリダイズしない第二の核酸分子は、ヒトの核酸配列、ウイルスの配列、細菌の配列、動物の配列および植物の配列からなる群から選択される核酸配列に特異的である。それゆえ、その特異的な配列は、ヒトの核酸配列、ウイルスの配列、細菌の配列、動物の配列および植物の配列に特異的であり得る。 本発明のプローブおよびプライマーは、ハイブリダイゼーションが生じ得るように、ポリA関連mRNAの標的配列または別の種からのRNAと少なくとも相補的である部分を有するように設計される。 好ましくは、特異的である配列は、mRNAであり、それは、エクソン−エクソン接合部ならびに/または5’および3’UTR領域であり得る。 好ましくは、適用される次世代配列決定法は、(i)Illumina:HiSeq 2000、 HiSeq 1000、 Genome Analyzer IIx、 MiSeq、 HiScanSQ(化学:合成による配列決定)、(ii)Roche:Roche 454 FLX、 GS Junior(化学:ピロシークエンシング(pyrosequencing))、(iii)Invitrogen: SOLiD 5500 Series(化学:オリゴライゲーション(oligo ligation)による配列決定)、(iv)Invitrogen: IonTorrent PGM(化学:半導体技術)(v)Pacific Biosciences: PacBio RS system(化学:1分子、リアルタイム(SMRTTM)配列決定)、からなる群から選択される。言い換えると、配列決定法は、合成による配列決定、ピロシークエンシング、サンガー配列決定、オリゴライゲーションによる配列決定、半導体技術または1分子リアルタイム(SMRTTM)配列決定であり得る。好ましくは、使用される次世代配列決定法のリード長は、できる限り長いが、このことが必要というわけではない。それらは、例えば、シングルエンドで36または150塩基まで、あるいは2×36〜2×150塩基までのペアエンド(Illumina)、シングルエンドで50塩基まで、または75塩基のペアエンド:75bp×35bp(SOLiD)、400〜500塩基まで(Roche)、あるいは100〜200塩基までのシングルエンドまたはペアエンド(Ion Torrent)であり得る。 Illuminaのシングルエンドで、150塩基まで読むか、またはペアエンドで300塩基(2×150塩基)まで読むのが好ましい。 好ましくは、次世代配列決定法において、25〜500塩基が、1リードあたりに読まれ、好ましくは、25〜200ヌクレオチドの間、さらに好ましくは25〜150ヌクレオチドの間が、1リードあたりに読まれる。シングルリードの代わりに、ペアエンドリードが適用され得る。 この方法はまた、ある程度まで、3’テールを有する第一の核酸分子であって、上記テールが組成物中のRNAとハイブリダイズしない第一の核酸分子および5’テールを有する第二の核酸分子であって、上記テールが組成物中のRNAとハイブリダイズしない第二の核酸分子の濃度に依存し、理想的には、1fM〜1000nMの間である。 本発明はまた、3’テールを有する第一核酸分子であって、上記テールが組成物中のRNAとハイブリダイズしない第一核酸分子、5’テールを有する第二の核酸分子であって、上記テールが組成物中のRNAとハイブリダイズしない第二の核酸分子および二本鎖RNA/DNAハイブリッド分子に特異的である抗体を含むキットに関し、上記第一および上記第二の核酸分子が、それらの標的RNAハイブリダイズする場合、2〜1000ヌクレオチドの間で互いに離れた単一の1本鎖RNA分子上にある。 本発明は、実施例3および図12によって、最良に例示される。その他の実施例および図は、本発明のより良い理解に役立つ。 実施例1−ハイブリッドの捕捉技術によるmRNAプロファイリング: 5’および3’末端にユニバーサルアダプターを含有する特異的なDNAオリゴヌクレオチドを、標的mRNAとハイブリダイズさせて、その後DNA/RNAハイブリッドと結合する抗体を用いて捕捉した。DNA/RNAハイブリッド分子の磁気分離後、精製されたプローブライブラリを、配列決定の前にPCRによって濃縮した(図1)。 興味の対象であるmRNAとのハイブリダイゼーションのためのDNAプローブを、比較できる熱力学的性質によって、特異的に設計した。過剰のオリゴヌクレオチドとのRNAのハイブリダイゼーションおよびその後のDNA/RNAハイブリッドの精製は、配列決定を介するDNAプローブの数の決定によって標的mRNAの定量を可能とする。 エクソン−エクソン接合部上のプローブの配置および適切なハイブリダイゼーションの条件の調整によって、別個のmRNAに対する選択性を増加させ得る。さらに、それは、mRNAの異なるスプライス変異体の発現プロファイリングを可能とする。 実施例1−実験1:様々な量のハイブリッド捕捉プローブとの全RNAのハイブリダイゼーション 試料:白血病のヒトT細胞(Jurkat)からの全RNA 標的:以下の遺伝子のmRNA:GAPDH、 ACTB、 CBL、 CEBPA1、 NRAS 標的外:遺伝子RPL13aのmRNA 標的および標的外の配列、ハイブリダイゼーションのためのプローブおよびSybrGreen qPCRのためのハイブリダイゼーションに関する記載は、添付書類中に見られ得る。 方法および結果: 図2は、実施例1−実験1の実験ワークフローについての概要を示している。実験の詳細は、添付書類(RSE0204)において見られ得る。 捕捉されたプローブの分析: 0.07nmol、0.7nmolおよび7nmolでの2桁異なる量のプローブを、500ngの全RNAとハイブリダイズさせたが、すべての場合において、比較できるプローブの量を捕捉した(図3)。これは、捕捉されたプローブの量は、ハイブリダイゼーションの反応におけるRNAの量のみに依存することを示している。捕捉されたオリゴプローブの定量は、標的mRNAの発現レベルの決定に適している。 捕捉されたmRNAの分析: 異なる量のプローブとのハイブリダイゼーションの後、捕捉された標的RNAについての類似するct値が得られ、これは、過剰なプローブに依存しない成功した濃縮を示す(図4)。図5は、カラムチャートにおけるデータを要約する。 実施例1−実験2:過剰のハイブリッド捕捉プローブとの様々な量の全RNAのハイブリダイゼーションを、以下のように行った: 試料:白血病のヒトT細胞(Jurkat)からの全RNA 標的:以下の遺伝子のmRNA:GAPDH、 ACTB、 CBL、 CEBPA1、 NRAS 標的外:遺伝子RPL13aのmRNA 方法および結果: 図6は、実験ワークフローを要約する。 SybrGreen qPCRによるハイブリダイズしたプローブの分析: 本発明者らの予測に従って、過剰なプローブオリゴとの様々な量のRNAのハイブリダイゼーションの後、捕捉されたRNAおよび捕捉されたプローブ両方の収量は、開始RNAの量と相関するべきである。捕捉されたハイブリダイゼーション産物の収量は、RNAの量の増加にともなって増加し、このことは、SybrGreen−qPCR後のct値の減少によって示される。図7において、2つの独立した実験の結果を、捕捉されたプローブの定量について要約する。RNAの量の倍増は、捕捉されたプローブについて約1のct値の減少を生じさせた。 実施例2−RNAテンプレート上のオリゴヌクレオチドプローブのライゲーションによるmRNAのプロファイリング: 原理: プローブは、2つのテール状のオリゴヌクレオチドからなる。オリゴBは、ユニバーサル5’テールおよび標的に特異的な3’の配列を含有する。オリゴAは、標的に特異的な5’末端およびユニバーサル3’テールからなる。両方のテールは、それらの塩基の組成において異なる。加えて、オリゴAの5’末端をリン酸化する。両方のオリゴは、標的RNA分子上のギャップができないように、直接近傍にマッチし、オリゴAのリン酸化された5’末端とオリゴBの3’末端とのライゲーションを可能とする。ハイブリダイゼーションおよびライゲーションの後、融合したオリゴプローブを、配列決定装置のプラットフォームの特異的な増幅プライマーを使用して、標準的なPCRを介して増幅し得る(図9)。直接近傍に、および/または正しい順番でハイブリダイズしないプローブは、濃縮PCRによって増幅されない。その後、濃縮されたプローブを配列決定し得る。プローブの設計は、古典的なプライマー設計の規則に従う。プローブの配列は、それらの標的領域に特異的であるべきである。例えば、標的mRNAの異なるスプライス変異体上のプライミングを可能とし、他方で、異なる遺伝子から転写されたRNA上の複数のプライミングを回避するべきである。おそらく不十分なRNA精製によって生じるゲノムDNAへの意図されない任意のハイブリダイゼーションを防止するために、オリゴプローブAおよびBの両方は、2つの隣接するエクソンのスプライス部位の接合部上で、mRNAとハイブリダイズするべきである。これは、その後の配列決定およびクラスター形成によって、標的遺伝子についての異なるスプライス変異体の発現プロファイリングを可能とする。 実施例2−実験3:RNAテンプレート上の近接するオリゴヌクレオチドのライゲーション この考えが実行可能であるかどうかの評価のためのモデル実験を以下のように設計した: 人工RNAの産生: 一方の末端にT7 RNAポリメラーゼプロモーター配列を有する2つのPCR断片(DDX56およびDDX67)を、ヒトgDNAをテンプレートとして使用して、テール状のプライマー(それぞれLRT7_DDX06.p1_01 + LR_DDX5.q1_01およびLR_DDX07.p1_01 + LRT7_DDX06.q1_01)を用いて産生し、その後T7 RNAポリメラーゼを使用して、in vitroで転写した(ゲノムDNAを参照のこと)。両方のPCR断片由来の精製されたRNAを、ハイブリダイゼーションおよびライゲーション実験にテンプレートとして使用した。 2つの別々のオリゴヌクレオチドからなるテール状のDNAプローブをそれぞれ、図9に示されるようなそれらの標的mRNA DDX56およびDDX67について設計した。DDX56およびDDX67についてのプローブのプライマーテールは、それらの配列組成において異なり、プローブに特異的なPCRプライマーを用いた増幅によって、オリゴ混合物における別個のライゲーションの相手の検出を可能とする。模式的なワークフローを図10に示し、SybrGreen PCR後の結果を、RNAテンプレートDDX67上のプローブ混合物のハイブリダイゼーションおよびライゲーションについて、図11に要約する。ライゲーションされたプローブDDX67A+BとライゲーションされなかったプローブDDX56A+Bとの間のct値の差は、異なる実験において、10μMのATPを含有するライゲーションバッファー中のハイブリダイゼーションおよびライゲーションの後、比較することができる。同様の結果が、10μMのATPを含有するRTポリメラーゼバッファーを用いて得られた。10〜15の間のデルタctは、RNAテンプレート上のDNAオリゴのハイブリダイゼーションおよびライゲーションが成功したことを示している。高いPCRのバックグラウンドのために、オリゴプローブDDX56A+Bのハイブリダイゼーションおよびライゲーションの後、定量的な影響の実証のための実験をまだ行っていなかった。増加した選択性を有する改善された実験もまた、DNA合成を用いたRNA/DNAのハイブリダイゼーションおよびRNAテンプレート上のオリゴプローブのライゲーションの組み合わせによって設計した(実施例3実験4および5)。 実施例3−RNAテンプレート上のテール状のオリゴヌクレオチドプローブのハイブリダイゼーション、逆転写酵素反応およびその後のライゲーションによるmRNAのプロファイリング: 原理: プローブを、オリゴAおよびBが、それらのRNA標的に対して別個の距離においてマッチすることを除き、実施例2のように設計する。それゆえ、ハイブリダイゼーション後、ポリメラーゼの工程は、ライゲーションの前に、両方のプローブオリゴの間のギャップを埋めることを必要とする(図12)。 このさらなるDNA合成の工程は、上記の実施例と比較して、いくつかの利点を提供する: ・PCRによって増幅され得るプローブ断片を産生する選択性を改善する。PCRで増幅可能な断片の産生は、両方のプローブオリゴの正しいプライミング、両方のオリゴの間のギャップの正しい充填、および標的に特異的なオリゴ末端のライゲーションを必要とする。 ・1組のプローブのペアを使用して、保存された隣接するエクソン領域上の位置によって、異なるスプライシングの現象をモニターすることができるため、標的遺伝子の完全なスプライシングのプロファイリングのためのプローブの数が減少し得る。・さらに、オリゴの総数の減少は、より多くの発現プロファイルを並行してモニタリングすることを可能とする。・既知のスプライシング変異体のプロファイリングに加えて、新しいスプライスの形態が、配列決定によって発見され得る。 実施例3−実験4:標的RNAとハイブリダイズしたオリゴヌクレオチドプローブの1工程でのポリメラーゼおよびリガーゼ反応の実現可能性 図12に従って、人工RNA DDX56およびDDX67(実施例2を参照のこと)について、それぞれ33、40および48塩基の距離においてそれらのRNA標的上にマッチする異なるプローブオリゴを設計する。 RNA DDX56について、RNA DDX56に対する同一の配列相同性を有するが異なるテールを有するプローブDDX56C+DおよびDDX56E+Fを合成した。 RNA DDX67について、3つのプローブを設計した。プローブDDX67G+HおよびDDX67J+Kは、テールの配列においてのみ異なり、他方でプローブDDX67E+Fは、RNA67の異なる場所に位置する。プローブおよびテンプレートに従って、3つの異なるハイブリダイゼーション実験A、BおよびCを設定した(図13)。RTポリメラーゼ反応およびライゲーションの後、融合したプローブを、Agilent 2100におけるキャピラリー電気泳動(図14)、SybrGreen qPCR(本明細書にはデータを示していない;結果についての添付のRSE0218を参照のこと)およびサンガー配列決定(図15〜20)によって分析した。 実施例3−実験5:標的RNAテンプレートの量と融合したオリゴプローブとの間の相関を評価するためのモデル実験 プローブDDX56E+FおよびDDX67J+Kの混合物を異なる量のRNA DDX56およびDDX67とハイブリダイズさせた(図16)。プローブの融合産物を、SybrGreen qPCR(図17)を用いて定量して、キャピラリー電気泳動によるそれらの特異性を調べた。 分子バーコードを、プローブのユニバーサルテールと標的に特異的な配列との間のランダムなヌクレオチドの導入によって生成し、標的RNA分子由来の断片と、配列の偏りを生じさせるPCR増幅中に生成されるコピーとの間の識別を可能とする(図13)。そのようなバーコードを、それぞれプローブAまたはB両方に組み込み得る。例えば:5個のランダムのヌクレオチドからなるバーコードは、最大で45=1024のRNA分子のコピーの識別を可能とし、45個のランダムのヌクレオチドを有する2つのバーコードは、それぞれ、45*45=1、048、576分子の識別を可能とする。 組成物中のリボ核酸の配列および/または量を決定する方法であって、以下の工程:i.1つまたはそれより多くのリボ核酸分子(RNA)を含む組成物を提供する工程、ii.1つまたはそれより多くの2つの部分の核酸ハイブリダイゼーションプローブを、該1つまたはそれより多くのRNAとハイブリダイズさせる工程であって、ここで、該プローブの各々が、 a.3’テールを有する第一の核酸分子(DNA)であって、該テールが、該組成物中のRNAとハイブリダイズしない、第一の核酸分子と、 b.5’テールを有する第二の核酸分子(DNA)であって、該テールが、該組成物中のRNAとハイブリダイズしない、第二の核酸分子とを含み、 c.ここで、該第一および該第二の核酸分子が、それらの標的RNAとハイブリダイズする場合、2〜1000ヌクレオチドの間で互いに離れた単一の1本鎖RNA分子にある、工程、iii.該ハイブリダイズされた第一の核酸分子を、該ハイブリダイズされた第二の核酸と共有結合させる工程であって、該結合は、逆転写およびその後のライゲーションによって行われる、工程、iv.該第一の核酸分子の該第一の3’テールおよび該第二の核酸分子の該第二の5’テールに特異的であるプライマーを用いて、該結合した分子を増幅する工程、v.該増幅工程(iv)の前に、増幅産物を配列決定する工程を包含し、vi.標的RNAのハイブリッドおよび工程(iii)の結合した分子が、DNA/RNAハイブリッドに特異的である抗体を用いて該ハイブリッドを捕捉することにより単離される、方法。 前記RNAが、前記増幅工程(iv)の前に酵素的に消化される、請求項1に記載の方法。 前記第一および第二の核酸分子のテールが、10〜50ヌクレオチドの間である、請求項1または2に記載の方法。 前記第一の核酸分子および/または第二の核酸分子が、前記標的RNAと結合しないことが確認されたさらなるバーコード配列を含み、該配列が3〜20の間の長さである、請求項1〜3いずれか一項に記載の方法。 前記第一の核酸分子および前記第二の核酸分子が、ヒトの核酸配列、ウイルスの配列、細菌の配列、動物の配列および植物の配列からなる群から選択される核酸配列に特異的である、前記請求項のいずれか一項に記載の方法。 前記配列が、mRNA配列、エクソン−エクソン接合部ならびに/または5’および3’UTR領域である、請求項5に記載の方法。適用される次世代配列決定法が、合成による配列決定、ピロシークエンシング、サンガー配列決定、オリゴライゲーションによる配列決定、半導体技術または1分子リアルタイム(SMRTTM)配列決定からなる群から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。3’テールを有する第一の核酸分子であって、該テールが前記組成物中のRNAとハイブリダイズしない第一の核酸分子および5’テールを有する第二の核酸分子であって、該テールが前記組成物中のRNAとハイブリダイズしない第二の核酸分子の濃度が、1fM〜1000nMの間である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。 i.3’テールを有する第一の核酸分子(DNA)であって、該テールが前記組成物中のRNAとハイブリダイズしない第一の核酸分子、ii.5’テールを有する第二の核酸分子(DNA)であって、該テールが前記組成物中のRNAとハイブリダイズしない第二の核酸分子、iii.二本鎖RNA/DNAハイブリッド分子に特異的である抗体、およびiv.逆転写酵素および/またはDNAリガーゼを含み、ここで、該第一および該第二の核酸分子が、それらの標的RNAとハイブリダイズする場合、2〜1000ヌクレオチドの間で互いに離れた単一の1本鎖RNA分子上にある、キット。 本発明は、組成物中のリボ核酸の配列および/または量を決定するキットおよび方法に関するものであって、以下の工程:i.リボ核酸分子(RNA)を含む組成物を提供する工程、ii.2つの部分の核酸ハイブリダイゼーションプローブを、RNAとハイブリダイズさせる工程であって、ここで、プローブの各々が、a.3’テールを有する第一の核酸分子であって、テールが、組成物中のRNAとハイブリダイズしない第一の核酸分子と、b.5’テールを有する第二の核酸分子であって、テールが、組成物中のRNAとハイブリダイズしない第二の核酸分子とを含み、iii.ハイブリダイズされた第一の核酸分子を、ハイブリダイズされた第二の核酸と共有結合させる工程、iv.第一の核酸分子の第一の3’テールおよび第二の核酸分子の第二の5’テールに特異的であるプライマーを用いて、結合した分子を増幅する工程などを含む。


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