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タイトル:公表特許公報(A)_2,3,3,3−テトラフルオロプロペンの製造方法
出願番号:2014530213
年次:2014
IPC分類:C07C 19/10,C07C 21/18,C07C 17/25,C07C 17/383,C07C 17/38,C07C 17/389,C07B 61/00


特許情報キャッシュ

ウォン,ハイユー トゥン,シュー・スン JP 2014530213 公表特許公報(A) 20141117 2014533445 20120929 2,3,3,3−テトラフルオロプロペンの製造方法 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド 500575824 小野 新次郎 100140109 小林 泰 100075270 竹内 茂雄 100101373 山本 修 100118902 松田 豊治 100120754 ウォン,ハイユー トゥン,シュー・スン US 61/541,552 20110930 C07C 19/10 20060101AFI20141021BHJP C07C 21/18 20060101ALI20141021BHJP C07C 17/25 20060101ALI20141021BHJP C07C 17/383 20060101ALI20141021BHJP C07C 17/38 20060101ALI20141021BHJP C07C 17/389 20060101ALI20141021BHJP C07B 61/00 20060101ALN20141021BHJP JPC07C19/10C07C21/18C07C17/25C07C17/383C07C17/38C07C17/389C07B61/00 300 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC US2012058149 20120929 WO2013049742 20130404 20 20140521 4H006 4H039 4H006AA01 4H006AA02 4H006AB80 4H006AB93 4H006AC13 4H006AC30 4H006AD11 4H006AD17 4H006AD18 4H006BA14 4H006BA18 4H006BA19 4H006BA37 4H006BC13 4H006BC30 4H006BD10 4H006BD60 4H006BD70 4H006EA02 4H006EA03 4H039CA50 4H039CG20 [0001]本出願は、米国仮出願61/541/552(その内容を参照として包含する)の優先権を主張する。本出願はまた、2007年7月6日出願の米国仮出願60/958,468に対する優先権を主張している2008年7月2日出願の米国出願12/167,159(これらのそれぞれの内容を参照として本明細書中に包含する)の一部継続出願である。 [0002]本発明は、フッ素化有機化合物を製造する方法、より詳しくはフッ素化オレフィンを製造する方法、更により詳しくは2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を製造する方法に関する。 [0003]テトラフルオロプロペン(2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)など)のようなヒドロフルオロオレフィン(HFO)は、現在、有効な冷媒、消火剤、熱伝達媒体、噴射剤、起泡剤、発泡剤、気体状誘電体、滅菌剤キャリア、重合媒体、粒状物除去流体、キャリア流体、バフ研磨剤、置換乾燥剤、及び動力サイクル作動流体であることが知られている。クロロフルオロカーボン(CFC)及びヒドロクロロフルオロカーボン(HCFC)(これらはいずれも地球オゾン層を損傷する可能性がある)とは異なり、HFOは塩素を含まず、したがってオゾン層を脅威にさらさない。HFO−1234yfはまた、低い毒性を有する低地球温暖化化合物であることが示されており、したがって可動型空調における冷媒に関する益々厳しくなっている要求を満足することができる。したがって、HFO−1234yfを含む組成物は、中でも、上述の用途の多くにおいて用いるように開発されている材料である。 [0004]HFOを製造する幾つかの方法が公知である。例えば、米国特許4,900,874(Iharaら)においては、水素ガスをフッ素化アルコールと接触させることによってフッ素含有オレフィンを製造する方法が記載されている。これは比較的高い収率のプロセスであるように思われるが、高温の水素ガスを商業的スケールで取扱うことは危険である。また、現場での水素プラントの建築のような水素ガスを商業的に製造するコストは経済的に高コストである。 [0005]米国特許2,931,840(Marquis)においては、塩化メチル及びテトラフルオロエチレン又はクロロジフルオロメタンを熱分解することによってフッ素含有オレフィンを製造する方法が記載されている。このプロセスは比較的低い収率のプロセスであり、有機出発材料の非常に大きな割合が、プロセスにおいて用いる触媒を失活させる傾向がある相当量のカーボンブラックなどの望まれておらず及び/又は重要でない副生成物に転化する。 [0006]トリフルオロアセチルアセトン及び四フッ化イオウからHFO−1234yfを製造することが記載されている(Banksら, Journal of Fluorine Chemistry, vol.82, 2号, p.171〜174(1997)を参照)。また、米国特許5,162,594(Krespan)においては、テトラフルオロエチレンを液相中で他のフッ素化エチレンと反応させてポリフルオロオレフィン生成物を生成させるプロセスが開示されている。 [0007]フッ素化オレフィンの形成を示す他の当該技術としては、米国特許8,071,825、8,058,486、及び8,084,653(これらの全ての内容を参照として包含する)が挙げられる。米国特許4,900,874米国特許2,931,840米国特許5,162,594米国特許8,071,825米国特許8,058,486米国特許8,084,653Banksら, Journal of Fluorine Chemistry, vol.82, 2版, p.171〜174(1997) [0008]しかしながら、HFO−1234yfのようなヒドロフルオロオレフィンを製造する経済的な手段に対する必要性が未だ存在する。本発明はとりわけこの必要性を満足する。 [0009]本発明は、部分的に、HCFC−244bbのHFO−1234yfへの脱塩化水素化中においてHCFC−244bb供給材料中にHFが存在すると、HFO−1234yfからHCFO−1233xfへの選択率の逆転が引き起こされ、即ちHFO−1234yf選択率が減少し、HCFO−1233xfへの選択率が増加するという驚くべき発見に関連する。したがって、本発明は、HCFC−244bb供給流中のHFの存在を減少させて、HCFO−1233xfの形成を回避するか又は少なくとも減少させる方法に関する。 [0010]一形態においては、本発明は、HCFC−244bbを含み、HFを実質的に含まない、フルオロオレフィンの製造において用いるための供給材料に関する。「実質的に含まない」という規定は本明細書において定義するようなものであってよいが、一形態においては、供給材料は、HFが約5000ppm未満、約500ppm未満、約50ppm未満の量で組成物中に存在する場合にHFを実質的に含まず、或いは完全にHFを含まない。 [0011]他の形態においては、本発明は、2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパンを含む組成物を与え、HFのレベルを減少させてそれがHFを実質的に含まないようにすることによって、HCFC−244bb供給材料内のHFのレベルを減少させる方法に関する。一態様においては、HFは蒸留によって減少させることができる。他の態様においては、HFは、苛性溶液を充填したスクラバーに組成物を通過させることによって減少させることができる。かかる苛性溶液は、KOH、NaOH、Ca(OH)2、又はCaOの群から選択することができる。更に他の態様においては、HFは、組成物を固体収着剤の上に通過させることによって減少させることができる。かかる固体収着剤は、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、及びアルミン酸ナトリウムなどからなる群から選択することができる。 [0012]他の形態においては、本発明は、HFを実質的に含まないHCFC−244bbを含む出発組成物を与え、かかる出発組成物を脱塩化水素化触媒と接触させて、HFO−1234yfを含む最終組成物を生成させることによってHFO−1234yfを製造する方法に関する。幾つかの態様においては、脱塩化水素化触媒は、(i)1種類以上の金属ハロゲン化物、(ii)1種類以上のハロゲン化金属酸化物、(iii)1種類以上の0価金属/金属合金、及び(iv)これらの2以上の組み合わせからなる群から選択される。HFを実質的に含まないHCFC−244bb供給材料を用いることによって、HFO−1234yfへの選択率を、少なくとも90%又はそれ以上、95%又はそれ以上、或いは97%又はそれ以上にすることができる。 [0013]更なる形態においては、本発明は、 (i)式I、II、又はIII: CX2=CCl−CH2X (I); CX3−CCl=CH2 (II);又は CX3−CHCl−CH2X (III)(式中、Xは、独立して、F、Cl、Br、及びIから選択され、但し少なくとも1つのXはフッ素ではない)の化合物を含む出発組成物を与え; (ii)出発組成物を第1のフッ素化剤と接触させて、2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン及び第1の塩素含有副生成物を含む第1の中間体組成物を生成させ; (iii)第1の中間体組成物を第2のフッ素化剤と接触させて、2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパン及びHFを含む第2の中間体組成物を生成させ; (iv)第2の中間体組成物中のHFのレベルを減少させて、HFを実質的に含まない2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパンを含む第3の中間体組成物を生成させ;そして (v)2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパンの少なくとも一部を脱塩化水素化して、2,3,3,3−テトラフルオロプロペンを含む反応生成物を生成させる;ことによって2,3,3,3−テトラフルオロプロペンを製造する方法に関する。 幾つかの態様においては、HFは、約5000ppm未満、約500ppm未満、約50ppm未満の量で第3の中間体組成物中に存在する。幾つかの態様においては、工程(v)における2,3,3,3−テトラフルオロプロペンに関する選択率は、少なくとも90%又はそれ以上、95%又はそれ以上、或いは97%又はそれ以上である。 [0014]本発明の更なる態様及び有利性は、本明細書に与える開示事項に基づいて当業者に容易に明らかになるであろう。 [0015]一態様によれば、本発明は、HFを実質的に含まないHCFC−244bbを含む出発材料又は中間体材料を用いてHFO−1234yfを製造するための製造方法に関する。本出願人らは、驚くべきことに、HFが存在するとHCFC−244bbのHFO−1234yfへの選択的転化が減少することを見出した。したがって、本発明は、かかる材料からHFを除去して、HFO−1234yf転化プロセスの全体的効率を向上させる方法を提供する。 [0016]幾つかの形態においては、HFO−1234yfの製造は、一般に下記: (i)固体触媒を充填した蒸気相反応器内における(CX2=CCl−CH2X又はCX3−CCl=CH2或いはCX3−CHCl−CH2CX)+HF→2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233xf)+HCl; (ii)液体フッ化水素化触媒を充填した液相反応器内における2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン(HCFO−1233xf)+HF→2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパン(HCFC−244bb);及び (iii)蒸気相反応器内における2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパン(HCFC−244bb)→2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf);(上記において、Xは、独立してF、Cl、Br、及びIから選択され、但し少なくとも1つのXはフッ素ではない)の少なくとも3つの反応工程を含む。 [0017]第1の反応工程における出発材料は、式I、II、及び/又はIII: CX2=CCl−CH2X (式I); CX3−CCl=CH2 (式II);又は CX3−CHCl−CH2X (式III)(式中、Xは、独立して、F、Cl、Br、及びIから選択され、但し少なくとも1つのXはフッ素ではない)にしたがう1種類以上の塩素化化合物である。幾つかの態様においては、これらの化合物は少なくとも1つの塩素を含み、Xの大部分は塩素であるか、或いは全てのXは塩素である。 [0018]第1工程においては、出発組成物(幾つかの態様においては、1,1,2,3−テトラクロロプロペン(1230xa)及び/又は1,1,1,2,3−ペンタクロロプロパン(HCC−240db)を含む)を、第1の蒸気相反応器(フッ素化反応器)内で無水HFと反応させて、少なくともHCFO−1233xf(2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン)及びHClの混合物を生成させる。反応は、約200〜400℃の温度、及び約0〜200psigの圧力において行うことができる。蒸気相反応器から排出される流出流は、場合によっては、未反応のHF、重質中間体、HFC−245cbなどのような更なる成分を含んでいてよい。 [0019]この反応は、蒸気相フッ素化反応のために好適な任意の反応器内で行うことができる。反応器は、ハステロイ、インコネル、モネルなどのようなフッ化水素及び触媒の腐食作用に抵抗性の材料から構成することができる。蒸気相プロセスの場合においては、反応器に蒸気相フッ素化触媒を充填する。当該技術において公知の任意のフッ素化触媒を、このプロセスにおいて用いることができる。好適な触媒としては、クロム、アルミニウム、コバルト、マンガン、ニッケル、及び鉄の酸化物、水酸化物、ハロゲン化物、オキシハロゲン化物、その無機塩、及びこれらの混合物(これらはいずれも場合によってはハロゲン化されていてもよい)が挙げられるが、これらに限定されない。本発明のために好適な触媒の組合せとしては、非排他的にCr2O3、FeCl3/炭素、Cr2O3/Al2O3、Cr2O3/AlF3、Cr2O3/炭素、CoCl2/Cr2O3/Al2O3、NiCl2/Cr2O3/Al2O3、CoCl2/AlF3、NiCl2/AlF3、及これらの混合物が挙げられる。酸化クロム/酸化アルミニウム触媒は、米国特許5,155,082(参照として本明細書中に包含する)に記載されている。結晶質酸化クロム又はアモルファス酸化クロムのようなクロム(III)酸化物が好ましく、アモルファス酸化クロムが最も好ましい。酸化クロム(Cr2O3)は商業的に入手可能な材料であり、種々の粒径で購入することができる。少なくとも98%の純度を有するフッ素化触媒が好ましい。フッ素化触媒は、過剰であるが、少なくとも反応を推進するのに十分な量で存在させる。 [0020]反応のこの第1工程は、必ずしも蒸気相反応に限定されず、米国公開特許出願20070197842(その内容を参照として本明細書中に包含する)において開示されているもののような液相反応又は液相と蒸気相の組み合わせを用いて行うこともできる。また、反応は、バッチ式、連続式、又はこれらの組み合わせで行うことができるとも意図される。反応が液相反応を含む態様に関しては、反応は接触反応又は非接触反応であってよい。ハロゲン化アンチモン、ハロゲン化スズ、ハロゲン化タリウム、ハロゲン化鉄、及びこれらの2以上の組み合わせなどの金属ハロゲン化物触媒のようなルイス酸触媒を用いることができる。幾つかの態様においては、SbCl5、SbCl3、SbF5、SnCl4、TiCl4、FeCl3、及びこれらの2以上の組み合わせなど(しかしながらこれらに限定されない)の金属塩化物及び金属フッ化物を用いる。 [0021]2,3,3,3−テトラフルオロプロペンを形成するためのプロセスの第2工程においては、HCFO−1233xfをHCFC−244bbに転化させる。一態様においては、この工程は、液相反応器(これはTFE又はPFAライニングしていてよい)内において液相中で行うことができる。かかるプロセスは、約70〜120℃の温度範囲及び約50〜120psigにおいて行うことができる。 [0022]任意の液相フッ素化触媒を本発明において用いることができる。非包括的なリストとしては、ルイス酸、遷移金属ハロゲン化物、遷移金属酸化物、第IVb族金属ハロゲン化物、第Vb族金属ハロゲン化物、又はこれらの組み合わせが挙げられる。液相フッ素化触媒の非排他的な例は、ハロゲン化アンチモン、ハロゲン化スズ、ハロゲン化タンタル、ハロゲン化チタン、ハロゲン化ニオブ、及びハロゲン化モリブデン、ハロゲン化鉄、フッ素化ハロゲン化クロム、フッ素化酸化クロム、又はこれらの組み合わせである。液相フッ素化触媒の非排他的な具体例は、SbCl5、SbCl3、SbF5、SnCl4、TaCl5、TiCl4、NbCl5、MoCl6、FeCl3、SbCl5のフッ素化種、SbCl3のフッ素化種、SnCl4のフッ素化種、TaCl5のフッ素化種、TiCl4のフッ素化種、NbCl5のフッ素化種、MoCl6のフッ素化種、FeCl3のフッ素化種、又はこれらの組み合わせである。五塩化アンチモンが最も好ましい。 [0023]これらの触媒は、失活してきたら、当該技術において公知の任意の手段によって容易に再生することができる。触媒を再生する1つの好適な方法は、触媒を通して塩素流を流すことを含む。例えば、液相フッ素化触媒1ポンドあたり約0.002〜約0.2ポンド/時の塩素を液相反応に加えることができる。これは、例えば約65℃〜約100℃の温度において約1〜約2時間又は連続的に行うことができる。 [0024]反応のこの第2工程は、必ずしも液相反応に限定されず、米国公開特許出願20070197842(その内容を参照として本明細書中に包含する)において開示されているもののような蒸気相反応又は液相と蒸気相の組み合わせを用いて行うこともできる。この目的のために、HCFO−1233xfを含む供給流を約50℃〜約400℃の温度に予め加熱して、触媒及びフッ素化剤と接触させる。触媒にはかかる反応のために用いられる標準的な蒸気相試薬を含ませることができ、フッ素化剤としては、フッ化水素など(しかしながらこれに限定されない)の当該技術において一般的に知られているものを挙げることができる。 [0025]HFO−1234yf製造の第3工程においては、HCFC−244bbを第2の蒸気相反応器(脱塩化水素化反応器)に供給し、脱塩化水素化して所望の生成物の2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を生成させる。この反応器には、HCFC−244bbを接触脱塩化水素化してHFO−1234yfを生成させることができる触媒を含ませる。 [0026]触媒は、金属ハロゲン化物、ハロゲン化金属酸化物、中性(又は0の酸化状態)の金属又は金属合金、或いはバルク若しくは担持形態の活性炭であってよい。金属ハロゲン化物又は金属酸化物触媒としては、一価、二価、及び三価金属のハロゲン化物、酸化物、並びにこれらの混合物/組み合わせ、より好ましくは一価及び二価金属のハロゲン化物、及びこれらの混合物/組み合わせを挙げることができるが、これらに限定されない。構成成分の金属としては、Cr3+、Fe3+、Mg2+、Ca2+、Ni2+、Zn2+、Pd2+、Li+、Na+、K+、及びCs+が挙げられるが、これらに限定されない。構成成分のハロゲンとしては、F−、Cl−、Br−、及びI−が挙げられるが、これらに限定されない。有用な一価又は二価金属のハロゲン化物の例としては、LiF、NaF、KF、CsF、MgF2、CaF2、LiCl、NaCl、KCl、及びCsClが挙げられるが、これらに限定されない。ハロゲン化処理としては、従来技術において公知の任意のもの、特にハロゲン化源としてHF、F2、HCl、Cl2、HBr、Br2、HI、及びI2を用いるものを挙げることができる。 [0027]中性、即ち0価の金属、金属合金、及びこれらの混合物を用いる場合には、有用な金属としては、Pd、Pt、Rh、Fe、Co、Ni、Cu、Mo、Cr、Mn、及び合金又は混合物としての上記の組合せが挙げられるが、これらに限定されない。触媒は担持又は非担持であってよい。金属合金の有用な例としては、SS316、モネル400、インコネル825、インコネル600、インコネル625などが挙げられるが、これらに限定されない。 [0028]好ましいが非限定的な触媒としては、活性炭、ステンレススチール(例えばSS316)、オーステナイトニッケルベースの合金(例えばインコネル625)、ニッケル、フッ素化10%CsCl/MgO、10%CsCl/MgF2などが挙げられる。好適な反応温度は約300℃〜550℃であり、好適な反応圧力は約0〜150psigの間であってよい。反応器流出流は苛性スクラバー又は蒸留カラムに供給し、HClの副生成物を除去して酸を含まない有機生成物を生成させることができ、これは場合によっては当該技術において公知の精製技術の1つ又は任意の組み合わせを用いて更なる精製にかけることができる。 [0029]反応は、約200℃〜約800℃、約300℃〜約600℃、又は約400℃〜約500℃の温度範囲において行うことができる。好適な反応器圧力は、約0psig〜約200psig、約10psig〜約100psig、又は約20psig〜約70psigの範囲である。 [0030]本発明者らは、驚くべきことに、HCFC−244bbを脱塩化水素化してHFO−1234yfを形成する間において、HCFC−244bb供給材料中にHFが存在すると、HFO−1234yfへの選択率が減少し、望ましくない副生成物であるHCFO−1233xfへの選択率が増加することを発見した。理論に縛られることは意図しないが、HFと反応器の金属成分(例えばインコネル625)との反応によって、NiF2、CrF3、FeF3などのような金属フッ化物が付随的に形成されると考えられる。これらの金属フッ化物、特に三価の金属フッ化物は、脱フッ化水素化触媒のように作用してHCFC−244bbを転化させてHCFO−1233xfに戻す。本発明は、HCFC−244bb供給流中のHFの含量を減少させて、それによってHFO−1234yf選択率を向上させ、同様にHCFO−1233xfの形成を減少させることによって、この問題に対する解決策を提供する。 [0031]この目的のために、第3反応工程の前に、HCFC−244bbを含む組成物をまず精製して、HFを実質的に含まない出発供給材料を形成する。本明細書において用いる「実質的に含まない」という規定は、HCFC−244bb供給流中のHFの量が減少して、HCFC−244bbのHFO−1234yfへの転化の選択率が適度に向上するか、及び/又はHCFC−244bbのHCFO−1233xfへの転化の選択率が減少することを意味する。一形態においては、HFは、約5000ppm未満、約500ppm未満、約50ppm未満の量でHCFC−244bbの精製供給材料中に与えられ、或いはHFを完全に含まない。他の態様においては、HFは、約2500ppm未満;約1000ppm未満;約900ppm未満;約800ppm未満;約700ppm未満;約600ppm未満;約400ppm未満;約300ppm未満;約200ppm未満;約100ppm未満;約90ppm未満;約80ppm未満;約70ppm未満;約60ppm未満;約40ppm未満;約30ppm未満;約20ppm未満;又は約10ppm未満;の量でHCFC−244bbの精製供給材料中に与えられる。他の態様においては、HFは、約0ppm〜約5,000ppm;他の態様においては約0ppm〜約1000ppm;他の態様においては約0ppm〜約500ppmの範囲の濃度でHCFC−244bb供給材料中に存在する。更に他の態様においては、HFは、の量でHCFC−244bbの供給材料中に存在する。他の態様においては、HFは、微量、即ち0ppmより多いが1ppm未満の量でHCFC−244bbの精製供給材料中に存在する。本明細書に記載するかかる組成物は、幾つかの形態においては、HCFC−244bbのHFO−1234yfへの選択率を、少なくとも90%又はそれ以上、95%又はそれ以上、或いは97%又はそれ以上に向上させる。選択率は、形成された生成物(HFO−1234yf)のモル数を消費された反応物質のモル数で割るか、或いは当該技術において公知の標準的な方法を用いて算出することができる。 [0032]HCFC−244bb中に存在するHFの量は、当該技術において公知の標準的な技術を用いて求める。例えば、存在するHFの量は、公知の方法を用いて、GC又はHPLCを酸−塩基滴定又はIC(イオンクロマトグラフィー)と一緒に用いることによって求める。 [0033]当該技術において公知の任意の技術を用いてHCFC−244bb中間体を精製することができる。一態様においては、蒸留によってHFを除去する。単一のカラム又は複数のカラムを用いることができる。他の態様においては、苛性水溶液を充填したスクラバーに流れを通過させることによって、実質的に液体(溶液、分散液、エマルジョン、又は懸濁液など)であるHFを気体状のHCFC−244bb流から除去する。幾つかの態様においては、苛性溶液は、KOH、NaOH、Ca(OH)2、CaOなどからなる群から選択される塩基の水溶液である。或いは、HFは、約7.0〜約9.0の範囲のpHを有するバッファーを充填したスクラバーを通して、気体状HCFC−244bb流から除去する。例としては、ホスフェートバッファー、炭酸ナトリウムバッファーなどが挙げられる。他の態様においては、モレキュラーシーブ、例えば3A、4A、5A、13xなどのような吸着剤を通して流れを清浄化することによって、HFを気体状HCFC−244bb流から除去する。苛性スクラバーから排出される流れは、HCFC−244bb脱塩化水素化反応器中に供給する前に、湿分を除去するために乾燥カラム中に供給する。更に他の態様においては、液体状又は気体状HCFC−244bb流からのHFの除去は、予め包装された固体収着剤上に流れを通過させることによって行う。非限定的な固体収着剤としては、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、アルミン酸ナトリウムなどが挙げられる。HFをHCFC−244bb流から除去した後、HFを実質的に含まないHCFC−244bb供給材料が得られる。 [0034]一般に、脱塩化水素化反応器からの流出流は、処理して所望の分離度及び/又は他の処理度を達成することができる。生成するHFO−1234yfに加えて、流出流は、一般に、HCl、未転化のHCFC−244bb、及びHCFO−1233xf(主としてHCFO−1233xfのフッ化水素化の先の工程から繰り越される)を含む。場合によっては、次に脱塩化水素化反応の結果物からHClを回収する。HClの回収は通常の蒸留によって行い、それを留出物から除去する。或いは、HClは、水又は苛性スクラバーを用いることによって回収又は除去することができる。水抽出器を用いる場合には、HClは水溶液として除去される。苛性溶液を用いる場合には、HClは水溶液中の塩化物塩として系から除去される。HClを回収又は除去した後、有機流を分離のために蒸留カラムに送ることができる。カラムの塔頂から回収されるHFO−1234yfは更なる精製のために他のカラムに送ることができ、一方、リボイラー内に蓄積されるHCFO−1233xf及びHCFC−244bbの混合物のフラクションは、HCFC−244bbの再循環のために脱塩化水素化反応器に戻すことができ、残りはHCFO−1233xfの再循環のためにHCFO−1233xfフッ化水素化反応器に戻すことができる。 [0035]以下は本発明の例であり、限定として解釈すべきではない。 [0036]実施例1: [0037]本実施例は、約10ppmのHFを含むHCFC−244bb供給材料を用いるHCFC−244bbのHFO−1234yfへの連続蒸気相脱塩化水素化反応を示す。 [0038]実験は、N2、有機供給材料、再循環供給材料、供給材料気化器、1インチ(内径)のU字型インコネル625反応器、蒸留カラム、苛性スクラバー、乾燥カラム、及び生成物回収システムから構成されるベンチスケールのパイロットプラント内で行った。再循環を伴う連続運転に関しては、新しい有機流及び有機再循環流を混合し、その後、気化器中、次に反応のために反応器中に供給した。インコネル625反応器の内表面は、脱塩化水素化触媒として機能する。反応流出流は、分離のために蒸留に送った。主としてHCFC−244bb及びHCFO−1233xfを含む塔底流は、再循環流として戻して、新しいHCFC−244bb供給材料と混合した。主としてHFO−1234yf及びHClを含む塔頂流は、酸除去のためにKOHスクラバーに送った。次に、酸を含まない生成物を湿分の所除去のためにドライエライトカラムに送り、その後、PCC(生成物回収シリンダー)中に圧入した。 [0039]反応は、480℃、50psig、及び1ポンド−有機物質/時の条件下で行った。混合供給材料は、93〜98GC面積%のHCFC−244bb、及び2〜7GC面積%のHCFO−1233xf、並びに約10ppmのHFを含んでいた。反応器流出流は、GC(ガスクロマトグラフ)によって定期的に分析した。反応は2000時間超行った。GC分析は、全時間にわたって、HCFC−244b転化率、HFO−1234yf選択率、及びHCFO−1233xf選択率が、それぞれ約30%、99.5%、及び0.5%に保持されていたことを示した。HFO−1234yfからHCFO−1233xfへの選択率の逆転は起こらなかった。 [0040]実施例2: [0041]本実施例は、HCFC−244bbの脱ハロゲン化に関する劇的な選択率の逆転に対する供給材料中のHFの効果を示す。インコネル625で構成した反応器を、供給流中に存在するHFに曝すと、脱ハロゲン化水素化中において、所望の脱塩化水素化からの選択率の逆転が引き起こされて、HFO−1234yfが望ましくない脱フッ化水素化を起こしてHCFO−1233xfが生成する可能性がある。 [0042]2インチのインコネル反応器を用いた他は、実施例1に記載したものと同じ反応システムを用いた。反応器をN2流(約1L/分)中で480℃に加熱した。次に、HFシリンダーの浸漬管を通してN2流(約1L/分)をバブリングすることによって、HF/N2混合流を開始した。10時間後、HFを停止し、反応器をN2流(約1L/分)中で1時間パージした。合計で4.5ポンドのHFが消費された。次に、99.1GC面積%のHCFC−244bb、及び0.9GC面積%のHCFO−1233xfを含む供給材料を用いて、480℃、1気圧、及び1ポンド−有機物質/時の条件下で、HCFC−244bbの脱ハロゲン化水素化反応を開始した。反応器流出流試料のGC分析は、HFO−1234yf選択率は25%より低く、一方、HCFO−1233xf選択率は70%より高いことを示し、これは、HFへの反応器のHF曝露の効果によって、所望のHFO−1234yfから望ましくないHCFO−1233xfへの選択率の逆転の発現が引き起こされたことを示す。 [0043](HFO−1234yfからHCFO−1233xfへの)選択率の逆転が起こるまでのプロセス運転時間は、どのくらい多くのHFに反応器が曝されたかによって定まる。この運転時間は、供給材料と共に流入したHFの濃度に基づいて計算することができる。表1に示すように、≧5000ppmのHF濃度に関しては運転時間の長さは1080時間(1.5月)未満であったが、≦500ppmのHF濃度に関しては1年よりも長かった。 [0044] [0045]反応器中に供給するHCFC−244bbに付随するHF濃度を減少させることが、(HFO−1234yfからHCFO−1233xfへの)選択率の逆転が起こる運転時間までの脱塩化水素化反応に対して効果を有することは驚くべきことであった。HF濃度が5000ppmである場合には、(HFO−1234yfからHCFO−1233xfへの)選択率の逆転が起こる運転時間までに約1.5月かかる。しかしながら、HFの濃度を500ppmに10倍減少させると、(HFO−1234yfからHCFO−1233xfへの)選択率の逆転が起こる運転時間までに1年以上かかる。しかしながら、HF濃度を50ppmに更に10倍減少させると、(HFO−1234yfからHCFO−1233xfへの)選択率の逆転が起こる運転時間までにほぼ14年かかる。言い換えれば、HCFC−244bbに付随するHFの量を減少させることによって、脱塩化水素化反応の寿命が増加する、即ち脱フッ化水素化反応が起こってHCFO−1233xfが形成される傾向が減少することが見出された。脱塩化水素化反応に対するHFの量の減少のこの効果をこれまで誰も認識していなかったので、これは重要なことである。 [0046]実施例3: [0047]本実施例は机上実施例である。別の実験において、実施例1において記載したものと同じ反応システムを用いる。更なるHFを14g/分の速度で有機供給材料と一緒に反応器中に共供給する他は、全てのパラメーターは実施例1と同様である。混合したHF及び有機供給材料中のHFの濃度は約3%である。GC分析は、運転1時間後においては、HCFC−244bb転化率は30.0%であり;HFO−1234yf選択率及びHCFO−1233xf選択率は、それぞれ約99.5%及び0.5%であり;運転170時間後においては、HFO−1234yf及びHCFO−1233xfの選択率は、それぞれ約5.5%及び94.5%に変化し、一方、HCFC−244bb転化率は99.9%になることを示す。HFO−1234yfからHCFO−1233xfへの選択率の逆転が起こる。反応器の表面及び内部は再生しなければならない。 [0048]上記の好ましい態様及び例は、本発明の範囲及び精神を示すために与えた。これらの態様及び例によって、他の態様及び例が当業者に明らかになるであろう。他の態様及び例は、本発明の意図の範囲内である。したがって、本発明は補正された特許請求の範囲によってのみ限定すべきである。 HFを実質的に含まない2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパンを含む組成物;を含む、フルオロオレフィンの製造において用いるための供給材料。 HFが約500ppm未満の量で組成物中に存在する、請求項1に記載の供給材料。 HFが約50ppm未満の量で組成物中に存在する、請求項1に記載の供給材料。 HFが約30ppm未満の量で組成物中に存在する、請求項1に記載の供給材料。 (i)2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパンを含む組成物を与え; (ii)組成物内のHFのレベルを減少させて、それがHFを実質的に含まないようにし;そして (iii)かかる出発組成物を脱塩化水素化触媒と接触させて、2,3,3,3−テトラフルオロプロペンを含む最終組成物を生成させる;ことを含む、脱塩化水素化反応における2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパンの2,3,3,3−テトラフルオロプロペンへの選択率を向上させる方法。 組成物内のHFのレベルを減少させて、HFが約500ppm未満の量で組成物中に存在するようにする、請求項5に記載の方法。 組成物内のHFのレベルを減少させて、HFが約50ppm未満の量で組成物中に存在するようにする、請求項5に記載の方法。 組成物内のHFのレベルを減少させて、HFが約30ppm未満の量で組成物中に存在するようにする、請求項5に記載の方法。 組成物のHFレベルを減少させることが、1つ又は複数の蒸留カラムを用いることを含む、請求項5に記載の方法。 組成物のHFレベルを減少させることが、組成物をスクラバーに通すことを含む、請求項5に記載の方法。 組成物のHFレベルを減少させることが、組成物を固体収着剤の上に通すことを含む、請求項5に記載の方法。 固体収着剤が、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、及びアルミン酸ナトリウムからなる群から選択される、請求項11に記載の方法。 (i)HFを実質的に含まない2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパンを含む出発組成物を与え;そして (ii)かかる出発組成物を脱塩化水素化触媒と接触させて、2,3,3,3−テトラフルオロプロペンを含む最終組成物を生成させる;ことを含む2,3,3,3−テトラフルオロプロペンの製造方法。 HFが約500ppm未満の量で組成物中に存在する、請求項13に記載の方法。 HFが約50ppm未満の量で組成物中に存在する、請求項13に記載の方法。 HFが約30ppm未満の量で組成物中に存在する、請求項13に記載の方法。 出発組成物を脱塩化水素化触媒と接触させることを蒸気相中で行う、請求項13に記載の方法。 触媒が、(i)1種類以上の金属ハロゲン化物、(ii)1種類以上のハロゲン化金属酸化物、(iii)1種類以上の0価金属/金属合金、及び(iv)これらの2以上の組み合わせからなる群から選択される、請求項13に記載の方法。 2,3,3,3−テトラフルオロプロペンへの選択率が少なくとも90%又はそれ以上である、請求項13に記載の方法。 2,3,3,3−テトラフルオロプロペンへの選択率が少なくとも95%又はそれ以上である、請求項13に記載の方法。 2,3,3,3−テトラフルオロプロペンへの選択率が少なくとも97%又はそれ以上である、請求項13に記載の方法。 (i)式I、II、又はIII: CX2=CCl−CH2X (I); CX3−CCl=CH2 (II);又は CX3−CHCl−CH2X (III)(式中、Xは、独立して、F、Cl、Br、及びIから選択され、但し少なくとも1つのXはフッ素ではない)の化合物を含む出発組成物を与え; (ii)出発組成物を第1のフッ素化剤と接触させて、2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン及び第1の塩素含有副生成物を含む第1の中間体組成物を生成させ; (iii)第1の中間体組成物を第2のフッ素化剤と接触させて、2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパン及びHFを含む第2の中間体組成物を生成させ; (iv)第2の中間体組成物中のHFのレベルを減少させて、HFを実質的に含まない2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパンを含む第3の中間体組成物を生成させ;そして (v)脱塩化水素化触媒を用いて2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパンの少なくとも一部を脱塩化水素化して、2,3,3,3−テトラフルオロプロペンを含む反応生成物を生成させる;ことによって2,3,3,3−テトラフルオロプロペンを製造する方法。 HFが約500ppm未満の量で第3の中間体組成物中に存在する、請求項22に記載の方法。 HFが約50ppm未満の量で第3の中間体組成物中に存在する、請求項22に記載の方法。 HFが約30ppm未満の量で第3の中間体組成物中に存在する、請求項22に記載の方法。 脱塩化水素化を蒸気相中で行う、請求項22に記載の方法。 脱塩化水素化触媒が、(i)1種類以上の金属ハロゲン化物、(ii)1種類以上のハロゲン化金属酸化物、(iii)1種類以上の0価金属/金属合金、及び(iv)これらの2以上の組み合わせからなる群から選択される、請求項22に記載の方法。 2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパンから2,3,3,3−テトラフルオロプロペンへの選択率が少なくとも90%又はそれ以上である、請求項22に記載の方法。 2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパンから2,3,3,3−テトラフルオロプロペンへの選択率が少なくとも95%又はそれ以上である、請求項22に記載の方法。 2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパンから2,3,3,3−テトラフルオロプロペンへの選択率が少なくとも97%又はそれ以上である、請求項22に記載の方法。 HFを実質的に含まない2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパンを脱塩化水素化触媒と接触させて2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを生成させることを含む、2−クロロ−1,1,1,2−テトラフルオロプロパンを脱塩化水素化触媒の存在下で脱塩化水素化することから形成される2,3,3,3−テトラフルオロプロペンが2−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペンを形成する傾向を減少させる方法。 HFが5000ppm未満の量で存在する、請求項31に記載の方法。 HFが1000ppm未満の量で存在する、請求項31に記載の方法。 HFが500ppm未満の量で存在する、請求項31に記載の方法。 HFが100ppm未満の量で存在する、請求項31に記載の方法。 HFが50ppm未満の量で存在する、請求項31に記載の方法。 本発明は、部分的に、HFO−1234yfを製造するための反応におけるHCFC−244bb供給流中にHFが存在すると、HFO−1234yfからHCFO−1233xfへの選択率の逆転が起こるという発見に関連する。HFを実質的に除去することによって、HCFC−244bbの脱塩化水素化によるHFO−1234yfへの選択率が向上することが示される。【選択図】なし


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