生命科学関連特許情報

タイトル:公表特許公報(A)_魚麻酔薬及び方法
出願番号:2014526589
年次:2014
IPC分類:A61K 31/045,A01K 63/02,A61P 25/20,A61P 25/00,A61K 9/08


特許情報キャッシュ

ナイフェルド, ダニ JP 2014530804 公表特許公報(A) 20141120 2014526589 20120822 魚麻酔薬及び方法 アクア−モア テクノロジーズ エルティーディー. 514047434 AQUA−MOR TECHNOLOGIES LTD. SK特許業務法人 110001139 奥野 彰彦 100130328 伊藤 寛之 100130672 ナイフェルド, ダニ US 61/527,163 20110825 A61K 31/045 20060101AFI20141024BHJP A01K 63/02 20060101ALI20141024BHJP A61P 25/20 20060101ALI20141024BHJP A61P 25/00 20060101ALI20141024BHJP A61K 9/08 20060101ALI20141024BHJP JPA61K31/045A01K63/02 AA61P25/20 171A61P25/00 171A61K9/08 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN IB2012054246 20120822 WO2013027184 20130228 26 20140423 2B104 4C076 4C206 2B104AA01 2B104BA17 4C076AA12 4C076CC01 4C076CC50 4C076DD02F 4C076DD03F 4C076DD04F 4C076DD07F 4C076DD08F 4C076DD09F 4C076DD10F 4C076DD12F 4C076DD16F 4C076DD19F 4C076EE23E 4C076FF12 4C076FF15 4C076FF16 4C076GG46 4C206AA01 4C206AA02 4C206CA03 4C206MA01 4C206MA04 4C206NA07 4C206ZA05 4C206ZA08 4C206ZC61関連出願 この出願は、米国仮出願第61/527163号の利益を主張し、参照によって本明細書にその内容が組み込まれる。技術分野 本発明は、水生生物を鎮静、麻酔及び/又は安楽死させる改良された方法と、かかる方法に用いる組成物に関する。背景 魚又は他の水生生物を捕える方法では、通常、ある程度のストレスを生物に与えてしまう。一般的に、生物は、捕食するものと捕獲されるものとの関係にあるため、捕まることから逃れようと奮闘する。この奮闘は、生物組織の死後品質に影響を及ぼし得る主要なものであり、その期間と生物が死ぬ前の身体状態に依存するものである(Lowe, T. E.; Ryder, J. M.; Carragher, J. F.; Wells, R. M. G. 1993: Flesh quality in snapper, Pagrus auratus, affected by capture stress. Journal of Food Science 58: 770-773; and Jerrett, A. R.; Stevens, J.; Holland, A. J. 1995: Tensile properties of rested and exhausted chinook salmon (Oncorhynchus tshaivytscha) white muscle. In press. Journal of Food Science (USA))。 水産養殖において、養殖生物は、通常、それらのライフサイクル中に個別に処理される。興奮性の魚種(例えばチヌークサケ(マスノスケ))については、取扱い中に、動物を傷つけたり、その鱗が剥がれたり、或いは、いかなる形であれ外観を損なったり損傷したりしないことを確実にするよう充分に注意しなければならない。天然のままで損傷を受けていない外観は、多くの場合、最終的な魚の販売価格を決定する重要な要因である。 収穫中の製品品質を最適にするために、生物を穏やかな状態に維持すべきである。研究されている1つの手法は、収穫の際に麻酔薬を使用することである。麻酔薬(例えばMS-222、2-フェノキシエタノール、ベンゾカイン)及び鎮静剤エトミデート及びメトミデート(Kreiberg, H. 1992: Metomidate Sedation Minimises Handling Stress in Chinook Salmon. Bulletin of the Aquacultural Association of Canada 92-3: 52-54)は、取扱い中の損傷を最小限にするために用いられてきた。しかしながら、ヒトに対する(又は、誤用による)それらの潜在的な残留毒性により、収穫時には使用していない。その結果、これらの物質の使用は、収穫の少なくとも21日前に中断しなければならない。 無毒性非化学麻酔も研究された。一般的に使用される無毒性の代替品(例えば寒冷麻酔) (Mittal, A. K. and Whitear, M. 1978: A note on cold anaesthesia of poikilotherms. Journal of Fish Biology: 519-520) or carbonic acid anaesthesia (Post, G. 1979: Carbonic Acid Anaesthesia for Aquatic Organisms. The Progressive Fish Culturist 41(3): 142-144)は、麻酔を誘導するが、その過程で相当な損傷も引き起こし得る。従って、死後の肉質を可能な限り死ぬ直前のものと同じ状態を維持させる場合は、収穫の際のそれらの使用は適切ではない。 従って、特に水生生物を収穫する際の使用に適している、低無毒性又は無毒性且つ容易に利用可能な食品グレードの麻酔薬には明らかに需要がある。収穫用の理想的な化学麻酔薬は、対費用効果が高く、低刺激又は非刺激特性を有し、ヒトによる消費を目的とする動物での使用に適している。簡単な説明 従って、本発明の一実施形態によれば、水生生物を鎮静、麻酔、安楽死させる方法であって、化学式の化合物、即ちリナロールを上記生物に接触させるステップを含む方法が提供される。 本発明の一実施形態によれば、水性生物が死ぬ前の肉質を実質的に保持しながら上記水生生物を収穫する方法であって、化学式の化合物、即ちリナロールを上記生物に接触させるステップを含む方法が提供される。 本発明の一実施形態によれば、生きた状態又は死後硬直直前状態で水生生物を輸送する方法であって、上記生物の鎮静、麻酔、又は、死後硬直直前状態を誘導するために、化学式の化合物、即ちリナロールを輸送される上記生物に接触させるステップと、上記鎮静、麻酔又は死後硬直直前状態にしつつ上記生物を輸送するステップと、を含む方法も提供される。 前述の各方法において、上記化合物は、(S)-(+)-リナロール、即ち、(CAS登録番号126-90-9)、(R)-(-)-リナロール、即ち、(CAS登録番号126-91-0)、又はラセミ混合物(CAS登録番号78-70-6)を含む(S)-及び(R)-リナロールの両方の混合物であってもよい。 活性化合物((S)-及び/又は(R)-リナロール)は、実質的に他のテルペンアルコールフリーの形態で(即ち、存在する全テルペンアルコールの少なくとも90重量%がリナロールである形態で)存在してもよい。活性化合物は、1又は複数の更なる食品グレードの水生鎮静剤、麻酔薬及び/又は安楽死剤(例えばオイゲノール及びイソオイゲノール)を含む混合物として存在してもよい。あるいは、リナロールは、活性成分の少なくとも90重量%として、活性成分の少なくとも92重量%として、活性成分の少なくとも94重量%として、活性成分の少なくとも95重量%として、活性成分の少なくとも96重量%として、活性成分の少なくとも97重量%として、活性成分の少なくとも98重量%として、活性成分の少なくとも99重量%として、又は、活性成分の実質的に100重量%として提供されてもよい。 上記化合物又は上記混合物は、通常、溶液中にある。上記活性化合物は、界面活性剤と共に存在してもよい。上記活性化合物は、以下に記載する通り、組成物の一部として提供することもできる。 ある実施形態において、水生生物は水中に存在し、リナロール濃度は、5ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、6ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、7ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、8ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、9ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、10ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、15ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、20ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、25ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、30ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、35ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、40ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、45ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、50ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、60ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、75ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、100ppm以上である。ある実施形態において、上記濃度は、500ppm以下である。ある実施形態において、リナロール濃度は、400ppm以下である。ある実施形態において、リナロール濃度は、300ppm以下である。ある実施形態において、リナロール濃度は、200ppm以下である。ある実施形態において、リナロール濃度は、150ppm以下である。ある実施形態において、リナロール濃度は、100ppm以下である。 ある実施形態において、水生生物は、1分以上リナロールと接触する。ある実施形態において、上記接触は、2分以上、3分以上、5分以上、10分以上、15分以上、20分以上である。ある実施形態において、上記接触は、30分以上、40分以上、50分以上、60分以上、120分以上又は180分以上である。ある実施形態において、上記接触は、180分以下である。ある実施形態において、上記接触は、120分以下、60分以下、50分以下、40分以下、35分以下、30分以下、25分以下、20分以下、15分以下、10分以下又は5分以下である。 本発明の一実施形態によれば、水生の鎮静剤、麻酔薬又は安楽死剤としての用途に適している活性組成物であって、化学式の化合物、即ちリナロールの効果的な量と、溶媒又は界面活性剤の効果的な量との混合物を含む活性組成物も提供される。上記溶媒は、極性プロトン性溶媒又は極性非プロトン性溶媒であってもよい。極性プロトン性溶媒の例は、水、アルコール(例えばエタノール、イソプロパノール)、ポリオール(例えばグリセロール、ソルビトール、プロピレングリコール)、カルボン酸(例えば酢酸)である。極性非プロトン溶媒の例は、カルボニル化合物(例えばケトン類(例えばアセトン); アルデヒド類(例えばペンタノール(pentanal)); エステル類(例えば酢酸エチル))、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド及びアセトニトリルである。当業者であれば明らかな通り、上述した溶媒の混合物、混和物及び変更形態も意図の範囲内である。 上記組成物に、1又は複数の追加の食品グレードの水生鎮静剤、麻酔薬及び/又は安楽死剤(例えばオイゲノール及び/又はイソオイゲノール)を含ませることができる。 任意に、上記組成物には、界面活性剤が更に含まれる。リナロールを含む組成物には、消泡成分、即ち、水の表面引張力を高めるために使用される化合物(当業者には明らかなように、例えば脂肪酸、アルコール及びポリオール、シリコーン並びにそれらの混合物、混和物及び変更形態)の1又は複数を含ませてもよい。上記組成物には、防腐剤、即ち、化学物質又は物理的手段による防止、阻害又は殺処分微生物(例えば細菌、酵母又は糸状菌)の生存力、生育又は増殖を防止、阻害又は破壊するのに使用する化合物を含ませてもよい。防腐剤として適切な化合物の例は、ホルムアルデヒド又はホルムアルデヒド供与体(例えば1,3-ジメチロール-5,5-ジメチルヒダントイン、イミダゾリジニル(imidiazolidinyl)尿素); p-ヒドロキシ安息香酸のエステル; アルコール及びポリオール(例えばエタノール、ベンジルアルコール、ペンチレングリコール); 及び、カルボン酸(例えば安息香酸又はソルビン酸)である。更なる例は、浸透圧を高める化合物(例えば糖、グリセロール及び塩化ナトリウム)である。当業者には明らかなように、防腐剤の混合物、混和物及び変更形態を用いてもよい。様々な使用可能な溶媒、消泡剤、防腐剤及び界面活性剤に関する更なる言及は、当業者が使用する標準的な参考図書(例えばInternational Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook, 4-Volume Set, Twelfth Edition 2008, Personal Care Products Council)において見つけることができる。 組成物におけるリナロールの濃度は、非常に低い濃度(例えば0.05重量%又は0.5重量%)から非常に高い濃度(例えば93重量%)まで変化させることができる。一般的に、組成物の残部は水及び1又は複数の界面活性剤である。但し、水を含まない方法でリナロールを調製することは可能である(例えば下記の実施例28を参照)。ある実施形態において、組成物には、50重量%のリナロール、10-45重量%の界面活性剤及び40-5重量%の溶媒が含まれる。ある実施形態において、組成物には、5重量%のリナロール、5-50重量%の界面活性剤及び90-45重量%の溶媒が含まれる。いうまでもなく、魚を麻酔する用途においては、比較的少量のリナロールが求められるが、一般的に、魚がいる水の中では50-100ppm程度であり、実施例に示すように、同じケースであっても関係する種と麻酔の条件によってはより少ない量である。従って、ある実施形態において、上記組成物は、使用に必要な濃度よりも高いリナロール濃度がパックされ、最終使用者が魚に投与する前に組成物を希釈する。他の実施形態では、上記組成物は、使用前に殆ど又は全く希釈する必要がないようにパックされていてもよい。リナロールは、1又は複数の追加の食品グレードの水生鎮静剤、麻酔薬及び/又は安楽死剤(例えばオイゲノール及びイソオイゲノール)を含む混合物中に存在してもよく、或いは、リナロールは、組成物において、活性成分の少なくとも90重量%として、活性成分の少なくとも92重量%として、活性成分の少なくとも94重量%として、活性成分の少なくとも95重量%として、活性成分の少なくとも96重量%として、活性成分の少なくとも97重量%として、活性成分の少なくとも98重量%として、活性成分の少なくとも99重量%として、又は活性成分の実質的に100重量%として提供してもよい。 したがって、例えば、実施形態において、93重量%のリナロール、5重量%のエトキシル化ヒマシ油(Alkamuls 14R、CAS登録番号61791-12-16)及び2重量%のAmersil AF80(グリコールを含む消泡剤、Ametech srl, Via Matteoti 62, 20092 Cinisello Balsamo, Italyから入手可能)を含む製剤を調製して、例えば、麻酔をかけたい魚がいる水の中に約0.006重量%となる量(即ち、水中でのリナロール濃度は約5.5ppm)を添加することよって、魚に麻酔をかけるために使用してもよい。同様に、16.6重量%のリナロール、78.3重量%のプロピレングリコール、5重量%のエタノール及び0.1%のAmersil AF80を含む製剤を調製して、例えば、麻酔をかけたい魚がいる水の中に約0.056重量%となる量(即ち、水中でのリナロール濃度は約55.6ppm)を添加することによって、魚に麻酔をかけるために使用してもよい。 ある実施形態において、リナロールは、(S)-リナロールである。ある実施形態において、リナロールは、(R)-リナロールである。ある実施形態において、リナロールは、(S)-及び(R)-リナロールの混合物である。 ある実施形態において、界面活性剤は、エトキシル化ヒマシ油である。 ある実施形態において、組成物は、溶媒を含むことができる。ある実施形態において、溶媒は、PEG400であるポリエチレングリコールである。 本発明の一実施形態において、水生生物を鎮静、麻酔又は安楽死させる方法であって、上記生物を充分な濃度及び充分な時間リナロールと接触させて、鎮静、麻酔又は安楽死を達成するステップを含む方法が提供される。ある実施形態において、リナロールは、上記の通り、組成物の一部として提供される。 当業者が理解している通り、所定のサイズにある所定のタイプの水生生物については、鎮静又は麻酔を達成するためにリナロールを生物へ暴露させるのに要求される時間とリナロール水中濃度との間には(必ずしも線形でない)反比例関係があり、同様に、死を目前とさせるためにリナロールを生物へ暴露させることが可能な時間とリナロール濃度との間には(必ずしも線形でないに)反比例関係がある。したがって、例えば、あるケースでは、魚は、75ppmのリナロールに50分間、又は、100ppmのリナロールに40分間そのままにした魚は生存しなかったが、100ppmのリナロールに5分間そのままにした場合は、同じ魚であっても効果的に麻酔がかかった。一方で、同じ魚であっても、25ppmのリナロールに長時間曝露しても影響を受けなかった。 本発明の一実施形態によると、リナロール鎮静、リナロール麻酔又はリナロール安楽死をされた水生生物を収穫するステップを含む方法が提供される。ある実施形態において、上記方法は、上記生物の鎮静、麻酔又は安楽死状態を誘導するのに充分な時間と濃度でリナロールと収穫される生物を接触させるステップと、前記鎮静、麻酔、又は安楽死状態にしつつ上記生物を収穫するステップと、を有する。ある実施形態において、リナロールは、上記の通り、組成物の一部として提供される。 本発明の一実施形態によれば、生きた状態又は死後硬直直前状態で水生生物を輸送する方法であって、上記生物の鎮静、麻酔又は死後硬直直前状態を誘導するのに充分な時間と濃度でリナロールを、輸送される上記生物に接触させるステップと、上記鎮静、麻酔又は死後硬直直前状態にしつつ上記生物を輸送するステップと、を含む方法も提供される。ある実施形態において、リナロールは、記載の通り、組成物の一部として提供される。 発明の一実施形態によれば、水、水生生物及びリナロールを含む容器も提供される。ある実施形態において、リナロールは、水生生物を鎮静させる又は麻酔にかけるのに充分な濃度で存在する。ある実施形態において、リナロール濃度は、5ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、6ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、7ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、8ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、9ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、10ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、15ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、20ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、25ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、30ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、35ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、40ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、45ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、50ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、60ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、75ppm以上である。ある実施形態において、リナロール濃度は、100ppm以上である。ある実施形態において、容器には、濃度500ppm以下のリナロールが含まれる。ある実施形態において、リナロール濃度は、400ppm以下である。ある実施形態において、リナロール濃度は、300 ppm以下である。ある実施形態において、リナロール濃度は、200ppm以下である。ある実施形態において、リナロール濃度は、150ppm以下である。ある実施形態において、リナロール濃度は、100ppm以下である。ある実施形態において、容器には、更に界面活性剤が含まれる。ある実施形態において、容器には、更に溶媒が含まれる。ある実施形態において、水のpHは、5.5以上である。ある実施形態において、pHは、6.0以上である。ある実施形態において、pHは、6.5以上である。ある実施形態において、pHは、7.0以上である。ある実施形態において、pHは、7.5以上である。ある実施形態において、pHは、8.0以上である。ある実施形態において、pHは、8.5以下である。ある実施形態において、pHは、8.0以下である。ある実施形態において、pHは、7.5以下である。ある実施形態において、pHは、7.0以下である。ある実施形態において、pHは、6.5以下である。ある実施形態において、pHは、6.0以下である。ある実施形態において、容器中の水の温度は、40°F-75°F(〜4°C-〜24°C)の範囲であり、ある実施形態で、範囲は、65°F-75°Fである。ある実施形態において、容器中の水の温度は、72°F-85°Fの範囲であり、ある実施形態で、上記範囲は、75°F-85°Fである。 本発明については上述した通り広く規定されている一方、それに限定されず、以下に記述する実施例の実施形態も含むことは、当業者であれば当然理解していることである。図1は、リナロール及び2-PEで処理した魚を含むタンクを上から撮影した一連の写真を示すものであり、それぞれを横に並べて示している。詳細な説明 本発明の方法が適用可能な水生生物は、所謂一次水生生物であり、水中で生活し溶存酸素で呼吸する変温動物(例えば綱に属する軟骨魚綱のメンバー、上綱に属する硬骨魚綱であるメンバー)である。ある実施形態において、本願明細書に開示の方法は、経済観点から有益な生物、高級市場向きの生物に利用することもできる。かかる生物の例には、綱に属する軟骨魚綱又は上綱に属する硬骨魚綱に帰属する生物(サケ、マス、イワナ、アユ、コイ、フナ、ゴールドフィッシュ、ローチ、シラス、ウナギ、アナゴ、イワシ、トビウオ、シーバス、タイ、イシダイ、フエダイ、サバ、クロマグロ、マグロ、カツオ、イエローテール、メバル、フルーク、ソール、ヒラメ、フグ、カワハギ、チョウザメ、ナマズ等)が含まれる。 本発明の実施形態による使用に関して、リナロールは、商業的な供給源から容易に得ることができる;現時点でリナロールの最も一般的な供給源は、アルファ-ピネン又はアルファ-テルピネオールから合成されるリナロールである。アルファ-ピネン又はアルファ-テルピネオールは松から抽出されるのが一般的であるが、リナロールは従来型の抽出技術によって様々な天然源から得られることができ、適切な高濃度リナロール(例えば90-100%リナロール)を得る必要がある場合は、更に精製及び/又は濃縮される。好ましくは、かかる天然源からの抽出物には、かかる精製/濃縮ステップ前に少なくとも5重量%のリナロールが含まれる。以下のものは、かかる供給源の部分的なリストである:アリアケカズラ(Allamanda cathartica linn.)フラワーオイル、アルテミシアサントリーナシュレンク(Artemisia santolina schrenk)オイル、バジルアブソルートスイート(Basil absolute sweet)、バジルオイルスイート(Basil oil sweet)、バジルオイル変種グラブラタム(Basil oil var. glabratum)、ベイリーフオイルアニス(Bay leaf oil anise)、ベイリーフオイルクローブ(Bay leaf oil clove)、ベルガモットミントオイル、ベルガモットオイル、ボアドロースリーフオイル、ボワドローズオイル、カナンガオイル、カルダモンシードオイル(Cardamom seed oil)、ニンジンシードオイル、ブタクサオイル、カスカリラバークオイル、キンコウボクアブソルート(ギンコウボク(michelia alba dc.))、キンコウボク濃厚フラワーオイル、サッサフラスオイル、コリアンダーシードオイル、コウロウピタギアネンシス(Couroupita guianensis aubl.)フラワーオイル、クロトンカジュカラベンス(Croton cajucara benth.)リーフオイル、ベルベットタマリンド(Dialium guineense wild.)フルーツオイル、ゼラニウムリーフオイル、ゼラニウムオイル、グリコスミスペンタフィラ(Glycosmis pentaphylla)(cor.)シードオイル、ホ(Ho)リーフオイル(Ho leaf oil)、ホウッドオイル(Ho wood oil)、ジャスミンアブソルート濃厚フラワーオイル、ジャスミンオイル、ジャスミンサンバック(Jasmin sambac)アブソルート、ローレルバークオイル、ローレルステムオイル、ローレルウッドオイル、ラバンジンアブソルートグロッソ(Lavandin absolute grosso)、ラバンジンオイル、ラベンダーフラワーオイル、ラベンダーオイル、ラベンダーステムオイル、レシティスウシタタミアーズ(lecythis usitata miers.)変種パラエンシス(paraensis)(ドゥッケ(ducke)) r. クンスラワーオイル、マンダリンオイル、マヨラナオイル、ミルテオイル、スイセンアブソルート、ネロリビガーデ(bigarde)オイル、ネロリオイル、無テルペンオレンジオイル(Orange oil terpeneless)、オレンジフラワーアブソルート、プチグレンベルガモットオイル、プチグレンビガラーデオイル、プチグレンマンダリンオイル、プチグレンオイル、プチグレンスイートオイル、ローズマリーオイル、セージオイル、シキミラウレオラオイル、スネークルートオイル、タイムアブソルート、タイムオイル、イランイランオイル、ユズピールオイル。リナロールは、合成することもできる。但し、いわゆる「有機」使用として、天然源から得られたリナロールを使用することが好ましいことはいうまでもない。植物源からの抽出物が充分に高いリナロール濃度(例えば少なくとも80%)を有する場合、それを更なる精製及び/又は濃縮をすることなしに使用することができる。 本発明の実施形態によれば、リナロールは、純粋形態又は混合物として用いてもよい。かかる混合物は、水の中ではリナロールの懸濁液又は乳濁液であってもよく、リナロールが適切な溶媒又は溶媒の混合物中で溶解又は懸濁されている混合物であってもよい。かかる溶媒の例としては、アルコール(例えばエタノール)が挙げられる。リナロールは合成品であってもよく、天然源から単離してもよい。ある場合には、エキス中のリナロール濃度は充分に高いという条件で、リナロールを植物エキスの一部として提供してもよい。かかるエキスの例は、ホウッドオイルであり、このオイルは、クス(クスノキ)の蒸気蒸留によって得られたオイルであり、80重量%又は80重量%超えのリナロールを含んでいる。 ある実施形態において、リナロールが、界面活性剤を含む組成物の形態として使用してもよい。この界面活性剤には、市販されている、適切な特性を有する任意の界面活性剤(例えばエトキシル化ヒマシ油)であってもよい。かかる界面活性剤の例は、(1)アニオン界面活性剤、例えば、(a)脂肪酸の金属又はアミン塩(例えばステアリン酸ナトリウム)、(b)硫酸塩及びエーテル硫酸塩、例えば、アルキル又はアリール鎖の硫酸塩及びエーテル硫酸塩(これは、エトキシル化して、硫酸と反応させ、金属又はアミンカチオンで中和したもの)(例えばドデシル硫酸ナトリウム)(c)スルホン酸塩、例えばアルキル又はアリール鎖のスルホン酸塩(これは、スルホン酸と反応させて、金属又はアミンカチオンで中和したもの)(例えばドデシルベンゼンスルホン酸(dodecylbenzenesulphonate)ナトリウム);(2)非イオン性界面活性剤、例えば(a)エトキシル化アルコール及びアルキルフェノール、(例:エトキシル化された(天然又は合成起源の)アルキル又はアリール鎖結合アルコール)(例えばエトキシル化(20EO)水素化ヒマシ油又はノニルフェノール9EOエトキシレート);(b)脂肪酸エステル、(c)脂肪酸アミド、(d)アルキル多糖及び(e)シリコーンエトキシレート;(3)カチオン界面活性剤(例えば、直鎖アルキルアミン及びアルキルアンモニウム(アリール基結合が有るものも無いものも含む));及び(4)両性又は双性イオン界面活性剤(例えばベタイン);だけでなく、当業者には明らかな、その混合物、混和物及び変更形態も含まれる。様々な使用可能な界面活性剤への更なる言及は、当業者が使用する標準的な参考図書(例えばInternational Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook, 4-Volume Set, Twelfth Edition 2008, Personal Care Products Council )において見つけることができる。ある実施形態において、組成物には、溶媒(例えばプロピレングリコール)を含ませることができる。 加えて、リナロールは、1又は複数の他の食品グレードの水生鎮静剤、麻酔薬及び/又は安楽死剤と組合せることができる。例えば、オイゲノール、イソオイゲノール、サリチル酸エチル及びサリチル酸メチルのうちの1又は複数とリナロールとの組み合わせを含む組成物を調製することができる。 本発明の実施形態に従って使用されるリナロールの濃度は、成し遂げる処置のタイプに応じて、すなわち、生物を鎮静、麻酔又は安楽死させるかによって変更してもよい。より高濃度なもの(水の中で50mg/l又は50mg/lを超える濃度のリナロール)は、強い鎮静又は安楽死効果を早急に達成させたい場合に通常使用されることはいうまでもない。使用濃度は、リナロール曝露を実施する時間次第でもある(そうでなくてもよい)。これらの両変数は、更に、処置される魚のタイプ(例えば冷水又は温水、淡水又は海水)、水温及びpH次第である。所定の温度及びpH条件下の所定の種に対する正確なリナロール濃度及び接触時間は、過度の実験なしに経験的に決定することができる。 進行性の鎮静効果、麻酔効果、安楽死効果は、生物がリナロールと接触する時間を変化させることによって誘導することができることもよく理解されている。実際、活性溶液への暴露時間を増やすことによって進行性の鎮静効果、麻酔効果及び安楽死効果を誘導しつつ、10ppm未満の濃度でリナロール(例えば、鎮静させる魚がいる水の中で8ppm又は5ppmのリナロール)を使用することは可能である。 様々な段階的効果の誘導を早急に必要としない場合は、上記濃度である約5-8ppmの活性化合物を使用することができる。しかしながら、更に低い又は高い濃度(100ppm又は100ppm超)の活性化合物の使用は排除しないことはいうまでもない。 活性薬剤の濃度は、リナロールを1又は複数の他の薬剤(例えばオイゲノール、イソオイゲノール、サリチル酸エチル及びサリチル酸メチル)と組み合わた場合は、当然、誘導される効果に応じて再び変更されるだろう。ある実施形態において、リナロールは、水中での主要な魚用麻酔薬であり、ある実施形態において、他の麻酔薬は使用されず、水の中には実質的に他の魚用麻酔薬が含まれていない。ある実施形態において、オイゲノール、イソオイゲノール、サリチル酸エチル、サリチル酸メチル又は他の魚用麻酔薬の各々の濃度は、リナロールの濃度に対して少なくとも3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍若しくは10倍、又はそれら未満である。 本発明の実施形態は、以下の実施例を参照しながら説明する。実施例1 健康に見える、体長が11cmの1歳のコイを25℃の水を含む4リットルタンクに置いた。タンク内の水は、エアレーションによって循環させた。1重量%の合成リナロールを含有する混合液(1重量%のリナロール、5重量%の14R、2重量%のAF80及び92重量%の水)をタンクに添加して、手で水と混ぜ合わせた。水中のリナロール濃度は、50ppmであった。これを実験開始時間とみなし、その後、定期的に観察を行い、水中の魚の挙動を確認した。外的刺激に対する反応がなくなり、平衡感覚が完全に消失するまで続け、その時点で、新鮮な水を含む回復タンクに魚を移した。空気ポンプの近くに魚を置き、魚が再び泳ぎだし、外的刺激に正常に反応するまで回復させた。 結果:リナロール曝露の2.5分後に、魚は、わずかなストレス下にあった(魚は度々痙攣し、あたかも空気を求めてあえぐかのように度々浮上した)。5.5分の時には、魚は部分的な平衡感覚の消失を示し、タンクの底に横たわった。6.5分の時には、魚は平衡感覚の完全消失を示した。8分の時には、魚は背泳ぎした。9分の時には、魚は外的刺激に反応を示さなかった。9.5分の時に、魚をきれいな水を含む回復タンクへ移した。その後、魚はゆっくりと回復して、45分後にはタンク内を泳ぎまわり、正常な活動の再開を示した。 この実験の結果から、1重量%のリナロール製剤は、コイがいる水の中で50ppmのリナロール濃度に希釈されるものであり、そこで麻酔効果を発揮することが示される。実施例2 体長12cmの1歳のコイをを使用し、水の中で、50ppmではなく75ppmリナロール濃度となるリナロール製剤を加える実施例1の実験を繰り返した。リナロール曝露の2分後に、魚は、わずかなストレスを示した。5.5分の時には、魚は部分的な平衡感覚の消失を示し、タンクの底に横たわった。7分の時には、魚は平衡感覚の完全消失を示し、9分の時には外的刺激に反応を示さなかった。20分の時に、魚をきれいな水を含む回復タンクへ移した。その後、魚はゆっくりと回復して、40分後にはタンク内を泳ぎまわり、正常な活動の再開を示した。実施例3 体長12.5cmの1歳のコイを使用し、水の中で、50ppmではなく100ppmリナロール濃度となるリナロール製剤を加える実施例1の実験を繰り返した。リナロール曝露の2.5分後に、魚は部分的な平衡感覚の消失を示し、4分の時には完全な平衡感覚の消失を示した。5.5分の時には、魚は外的刺激に反応を示さなかった。6分の時に、魚をきれいな水を含む回復タンクへ移した。その後、魚はゆっくりと回復して、30分後にはタンク内を泳ぎまわり、正常な活動の再開を示した。実施例4 体長8.5cmの1歳の金魚を使用して、実施例1の実験を繰り返した。リナロール曝露の2分後に、魚は、わずかなストレスを示し、5分の時には部分的な平衡感覚の消失を示し、6.5分の時には完全な平衡感覚の消失を示した。9分の時には、魚は外的刺激に反応を示さなかった。9.5分の時に、魚をきれいな水を含む回復タンクへ移した。その後、魚はゆっくりと回復して、35分後にはタンク内を泳ぎまわり、正常な活動の再開を示した。実施例5 体長8.5cmの1歳のゴールドフィッシュを使用し、水の中で、50ppmではなく75ppmリナロール濃度となるリナロール製剤を加える実施例1の実験を繰り返した。リナロール曝露の2分後に、魚は、ストレスを示した。2.5分の時には、魚は部分的な平衡感覚の消失を示した。5分の時には完全な平衡感覚の消失を示し、9分の時には外的刺激に反応を示さなかった。20分の時に、魚をきれいな水を含む回復タンクへ移した。その後、魚はゆっくりと回復して、35分後にはタンク内を泳ぎまわり、正常な活動の再開を示した。実施例6 体長8cmの1歳と推定されるゴールドフィッシュを使用し、水の中で、50ppmではなく100ppmリナロール濃度となるリナロール製剤を加える実施例1の実験を繰り返した。リナロール曝露の1.5分後に、魚は部分的な平衡感覚の消失を示し、2分の時には完全な平衡感覚の消失を示した。3.5分の時には、魚は外的刺激に反応を示さなかった。4分の時に、魚をきれいな水を含む回復タンクへ移した。その後、魚はゆっくりと回復して、35分後にはタンク内を泳ぎまわり、正常な活動の再開を示した。実施例7 この実験では、3匹のゴールドフィッシュ(キンギョ、平均体長12.5cm)及び5匹のラミレツ魚(ミクロゲオファーガスラミレジー、体長3.5-4cm)を使用して実施例1の実験を繰り返した。全ての魚は、健常であるように見えた。ゴールドフィッシュを4リットルの水を含むタンクに置き、ラミレツ魚を1リットルの水を含むタンクに置いた。 全ての魚を更に3日間観察したが死ぬことはなかった。実施例8 複数の6リットルタンクに入れられた、平均重量150gの16匹の健常なコイ(シプリヌスカルピオ)を、それぞれ、様々な時間で75ppmのリナロールに暴露した(実施例に記載されているもと同じ製剤を使用し、各処理タンクに45g混ぜ入れた)。ペアの魚に対して同時にリナロール導入し、導入後の様々な時間(3、8、12、15、20、30、40及び50分)で回復タンクへ移して、各魚の回復を2日連続にわたって観察した。5分間の曝露後、完全な麻酔が達成された。結果は、以下の表に示される。実施例9 この実施例では、ゴールドフィッシュ(冷水魚)に対するリナノール効果を説明する。3匹の10ヵ月のゴールドフィッシュ(それぞれ重量32g、30g及び34g、体長12.5cm、11.5cm及び11cm)を有する4リットルタンクにおいて実験を実施した。水温は16℃、pHは7であった。1%リナロール含有製剤に水を加えて、水の中でのリナロール濃度を50ppmとした。魚は、リナロール導入の5分後に弛緩し、6.5分後に、魚は完全に麻酔下であった。リナロール曝露の20分後、魚をきれいな水を含む回復タンクへ移した。その15分後に、魚の正常な挙動が戻った。実施例10 3匹の8ヵ月のゴールドフィッシュ(それぞれ重量27g、25及び25.5g、体長8.5cm、9cm及び10cm)を使用して、4リットルタンクにおいて実験を実施した。水温は16℃、pHは7であった。実施例9と同じリナロール含有製剤をタンク内の水に加えた。この時点の水の中でのリナロール濃度は75ppmであった。魚は、リナロール追加の2.5分後に弛緩し、5分後には、魚は完全に麻酔下であった。20分の時に、魚をきれいな水を含む回復タンクへ移した。35分後、回復タンク内において、魚の正常な挙動が戻った。実施例11 実施例9の実験の繰り返しであるが、今回は、タンク内混合後のリナロール濃度は100ppmであった。3匹の8ヶ月のゴールドフィッシュは、それぞれ重量が26g、27.5g及び25g、体長が12cm、11.5cm及び12.5cmであった。魚は、リナロール追加の1.5分後に弛緩し、2分後には、魚は完全に麻酔下であった。4分の時に、魚をきれいな水を含む回復タンクへ移した。20分後、回復タンク内において、魚の正常な挙動が戻った。実施例12 実施例9の実験の繰り返しであるが、今回は、1リットルタンクに5匹の9ヵ月のラミレツ魚(M. ラミレジー)を使用した。それぞれ重量は0.8g、0.75g、0.7g、0.85g及び0.75gであり、体長は3.5cm、3.5cm、3cm、4cm及び3cmであった。水温は26℃、pHは7であった。魚は、リナロール追加の2分後に弛緩し、5分後には、魚は完全に麻酔下であった。10分後に、魚をきれいな水を含む回復タンクへ移した。5分後、回復タンク内において、魚の正常な挙動が戻った。実施例13 平均重量70g及び平均体長10cmの462匹の10ヵ月のコイ魚(シプリヌスカルピオ)を含む100リットルタンク(25℃、pH7)に、1%リナロール含有製剤を加えた。上記製剤を水に加えて、水の中でのリナロール濃度を75ppmとした。魚は、リナロール追加の3分後に弛緩し、5分後には完全に麻酔下であった。15分後に、魚をきれいな水を含む回復タンクへ移した。20分後、回復タンク内において、魚の正常な挙動が戻った。実施例14 水の中に平均重量1kg及び平均体長50cmの8匹の2.5歳のコイ魚が含まれている20リットルタンク(20℃、pH7)に1%リナロール含有製剤を加えた。上記製剤を水に加えて、水の中でのリナロール濃度を100ppmとした。魚は、リナロール追加の2分後に弛緩し、3分後には完全に麻酔下であった。3分の時に、魚をきれいな水を含む回復タンクへ移した。7分後、回復タンク内において、魚の正常な挙動が戻った。実施例15 水の中に平均重量250g及び平均体長21-24cmの8匹の1.8歳のコイ魚が含まれている20リットルタンク(20℃、pH7)に、1%リナロール含有製剤を加えた。上記製剤を水に加えて、水の中でのリナロール濃度を50ppmとした。魚は、リナロール追加の3分後に弛緩し、7分後には完全に麻酔下であった。17分の時に、魚をきれいな水を含む回復タンクへ移した。29分後、回復タンク内において、魚の正常な挙動が戻った。実施例16 水の中に平均重量380g及び体長30-32cmの8匹の2.2歳のコイ魚が含まれている20リットルタンク(20℃、pH7)に、1%リナロール含有製剤を加えた。上記製剤を水に加えて、水の中でのリナロール濃度を100とした。魚は、リナロール追加の2分後に弛緩し、3分後には完全に麻酔下であった。3分の時に、魚をきれいな水を含む回復タンクへ移した。17分の時に、回復タンク内において、魚の正常な挙動が戻った。実施例17 水の中に重量0.010-0.014g及び体長0.5cmの5匹の21-30日齢のグッピーの幼魚が含まれている1リットルタンク(30℃、pH7)に、92.5%リナロール含有製剤を加えた。上記製剤を水に加えて、水の中でのリナロール濃度を50ppmとした。魚は、リナロール追加の5分後に弛緩し、7分後には完全に麻酔下であった。10分の時に、魚をきれいな水を含む回復タンクへ移した。2分後、回復タンク内において、魚の正常な挙動が戻った。実施例18 水の中にそれぞれ重量30g、29g及び31g並び体長11cm、12cm及び12.5cmの3匹の1歳のコイ魚が含まれている4リットルタンク(21℃、pH7)に、1%リナロール含有製剤を加えた。上記製剤を水に加えて、水の中でのリナロール濃度を50ppmとした。魚は、リナロール追加の6分後に弛緩し、9分後には完全に麻酔下であった。9.5分の時に、魚をきれいな水を含む回復タンクへ移した。40分後、回復タンク内において、魚の正常な挙動が戻った。実施例19 水の中にそれぞれ重量31g、14g、24g及び9g並び体長17cm、13cm、16cm及び10cmの8匹の10ヵ月のナマズ(アフリカンクララ)が含まれている4リットルタンク(31℃、pH7)に、1%リナロール含有製剤を加えた。上記製剤を水に加えて、水の中でのリナロール濃度を100とした。魚は、リナロール追加の2.5分後に弛緩し、4分後には完全に麻酔下であった。5.5分の時に、魚をきれいな水を含む回復タンクへ移した。7分後、回復タンク内において、魚の正常な挙動が戻った。実施例20 それぞれ体長8.5及び7.5cm並び重量17及び15gの2匹の1歳のゴールドフィッシュを使用し、50ppmではなく75ppmリナロール濃度となる天然源由来のリナロール(ホウッドオイル)を加える、実施例1の実験を繰り返した。リナロール曝露の2分後、魚は、部分的な平衡感覚の消失を示し、3分後には平衡感覚の完全消失を示した。3.5分の時には、魚は外的刺激に反応を示さなかった。4分の時に、魚をきれいな水を含む回復タンクへ移した。5分後には、魚は回復タンクを泳ぎまわり、正常な活動の再開を示した。実施例21 それぞれ体長9及び8cm並びに重量19及び17.5gの2匹の1歳のゴールドフィッシュを使用するが、水の中で50ppmのリナロール濃度となるホウッドオイルを加える、実施例21の実験を繰り返した。リナロール曝露の7分後、魚は部分的な平衡感覚の消失が現れ、15分後には平衡感覚の完全消失を示した。16分の時には、魚は外的刺激に反応を示さなかった。16.5分の時に、魚をきれいな水を含む回復タンクへ移した。4分後には、魚は回復タンクを泳ぎまわり、正常な活動の再開を示した。実施例22 それぞれ体長3、3.5、4及び3cmの4匹の10ヵ月のグッピー魚を使用し、水の中で50ppmのリナロール濃度となるホウッドオイルを加える、実施例21の実験を繰り返した。リナロール曝露の6分後、魚は部分的な平衡感覚の消失が現れ、13分後には平衡感覚の完全消失を示した。14分の時には、魚は外的刺激に反応を示さなかった。14.5分の時に、魚をきれいな水を含む回復タンクへ移した。2分後には、魚は回復タンクを泳ぎまわり、正常な活動の再開を示した。実施例23 それぞれ体長4、3.5、3.5及び3cmの4匹の10ヵ月のグッピー魚を使用し、水の中で50ppmではなく75ppmのリナロール濃度となるホウッドオイルを加える、実施例21の実験を繰り返した。リナロール曝露の1.5分後、魚は部分的な平衡感覚の消失が現れ、2.5分後には平衡感覚の完全消失を示した。3分の時には、魚は外的刺激に反応を示さなかった。3.5分の時に、魚をきれいな水を含む回復タンクへ移した。2分後には、魚は回復タンクを泳ぎまわり、正常な活動の再開を示した。実施例24 それぞれ体長3、2.5、3及び3.5cmの4匹の1歳のラミレツ魚を使用し、水の中で50ppmのリナロール濃度となるホウッドオイルを加える、実施例21の実験を繰り返した。リナロール曝露の1分後、魚は部分的な平衡感覚の消失が現れ、1.5分後には平衡感覚の完全消失を示した。2分の時には、魚は外的刺激に反応を示さなかった。2.5分の時に、魚をきれいな水を含む回復タンクへ移した。7分後には、魚は回復タンクを泳ぎまわり、正常な活動の再開を示した。実施例25 それぞれ体長3、3.5、3.5及び4cmの4匹の1歳のラミレツ魚を使用し、水の中で50ppmではなく75ppmのリナロール濃度となるホウッドオイルを加える、実施例21の実験を繰り返した。リナロール曝露の25秒後、魚は部分的な平衡感覚の消失が現れ、40秒後には平衡感覚の完全消失を示した。1分の時には、魚は外的刺激に反応を示さなかった。1.5分の時に、魚をきれいな水を含む回復タンクへ移した。7分後には、魚は回復タンクを泳ぎまわり、正常な活動の再開を示した。実施例26 それぞれ体長5及び4cmの2匹の1歳のブラックネオンテトラ魚(ハイフェソブリコンハーバートアクセルロディ)を使用し、水の中で50ppmのリナロール濃度となるホウッドオイルを加える、実施例21の実験を繰り返した。リナロール曝露の0.5分後、魚は部分的な平衡感覚の消失が現れ、1分後には平衡感覚の完全消失を示した。1.5分の時には、魚は外的刺激に反応を示さなかった。2分の時に、魚をきれいな水を含む回復タンクへ移した。3分後には、魚は回復タンクを泳ぎまわり、正常な活動の再開を示した。実施例27 それぞれ体長4.5及び4cmの2匹の1歳のブラックネオンテトラ魚(ハイフェソブリコンハーバートアクセルロディ)を使用し、水の中で50ppmではなく75ppmのリナロール濃度となるホウッドオイルを加える、実施例21の実験を繰り返した。リナロール曝露の1.5分後、魚は部分的な平衡感覚の消失が現れ、3.5分後には平衡感覚の完全消失を示した。4分の時には、魚は外的刺激に反応を示さなかった。4.5分の時に、魚をきれいな水を含む回復タンクへ移した。2分後に、魚は回復タンクを泳ぎまわり、正常な活動の再開を示した。実施例28 平均重量140gの3匹のシプリヌスカルピオを、25℃の20Lの水を含む各タンクに入れ、水の中で30ppmのリナロール濃度となる、20重量%のリナロール、5重量%のAlkamuls 14/R(乳化剤として添加された非イオン性界面活性剤)、70重量%のプロピレングリコール及び5重量%エタノールを含む製剤を各タンクに添加して、リナロールに暴露した。リナロール添加後の30分毎に試料を観察した。30分間の曝露後、各魚の扱いは容易であり、3時間の曝露の間そのままであった。未処理の水が入ったタンクに移した後、各魚は、5分以内に最初の状態に戻った。実施例29 2-フェノキシエタノール(2-PE)を用いて、比較的長い期間(3時間)、予防接種の手法で魚を鎮静化させた。35匹の共通コイを、26℃の水を含む2つの60リットルタンクの各々に置いた。1つのタンクにはリナロールを(実施例28にて説明した製剤として)添加して40ppmの濃度にし、他のタンクには2-PEを添加して200ppmの濃度にした。魚の鎮静は、真っ直ぐな姿勢、エラ蓋の動作及び刺激(手による接触)に対する反応の消失の観察によって決定した。総暴露時間は5時間であり、終了後、未処理の水を含む60リットル回復タンクに魚を移した。以下の結果が観察された。 リナロールに暴露された魚の反射反応は、試験開始から減少し、水槽での5時間の曝露中は同じ反射レベルのままであった。対照的に、2-フェノキシエタノール(phenyoxyethanol)で暴露された魚における反射反応は、試験の開始から実質的に減少し、試験が終了するまで時間が経つに連れて増加した。特に、両方の処理において、魚は最初の3時間、外的刺激に反応せず、手で魚を扱うことが可能な鎮静レベルであった。3から5時間の曝露の間に、2-PEの鎮静効果は低下するが、リナロールの効果は維持された。しかし、2-PEとは対照的に、リナロールを暴露した魚は、反射反応性を完全に失わなかった。回復タンクに置いた後、全ての魚は数分で急速に回復し、ストレスの兆候を示すことはなかった。図1は、リナロール及び2-PEで処理した魚を含むタンクを上から撮影した一連の写真を示すものであり、それぞれを横に並べて示している。真っ直ぐ泳いでいる魚は、暗く見え、横になっている魚は、明るく見える。 当業者は、本願明細書に開示される方法及び組成物が様々な背景において有効であると理解しているだろう。例えば、上記方法及び組成物は、最終的にヒトが消費する水生生物を収穫する際に使用することができる。例えば、別の方法では、捕獲から逃れるために激しくもがく魚等の生物である。激しくもがくと生物組織の死後品質に重大な影響を及ぼす。鎮静、麻酔又は安楽死させると、完全に排除されなければ、このもがきは低下する。更に、上記方法は、収穫後の生物組織における活性薬剤の残留濃度が非常に低いため、ヒトが消費する肉としての適合性が損なわれないように実施することができる。 鎮静、麻酔又は安楽死させる方法及び組成物の更なる用途は、生きている水生生物の輸送である。改めて詳しく述べれば、これには、生きたまま海外市場へ輸送予定の魚の場合や、天然のままで損傷を受けていない魚の外観が得られる市場価格にきわめて重大である場合がある。 水生生物を鎮静、麻酔又は安楽死させる方法であって、 化学式の化合物、即ち、リナロールを前記生物に接触させるステップ有する方法。 前記接触は、前記水生生物が水の中にいる間に生じる、請求項1に記載の方法。 前記水の中でのリナロール濃度は、5ppm以上である、請求項2に記載の方法。 前記水の中でのリナロール濃度は、6 ppm以上である、請求項3に記載の方法。 前記水の中でのリナロール濃度は、7 ppm以上である、請求項4に記載の方法。 前記水の中でのリナロール濃度は、8 ppm以上である、請求項5に記載の方法。 前記水の中でのリナロール濃度は、9 ppm以上である、請求項6に記載の方法。 前記水の中でのリナロール濃度は、10 ppm以上である、請求項7に記載の方法。 前記水の中でのリナロール濃度は、15 ppm以上である、請求項8に記載の方法。 前記水の中でのリナロール濃度は、20 ppm以上である、請求項9に記載の方法。 前記水の中でのリナロール濃度は、25 ppm以上である、請求項10に記載の方法。 前記水の中でのリナロール濃度は、30 ppm以上である、請求項11に記載の方法。 前記水の中でのリナロール濃度は、35 ppm以上である、請求項12に記載の方法。 前記水の中でのリナロール濃度は、40 ppm以上である、請求項13に記載の方法。 前記水の中でのリナロール濃度は、45 ppm以上である、請求項14に記載の方法。 前記水の中でのリナロール濃度は、50 ppm以上である、請求項15に記載の方法。 前記水の中でのリナロール濃度は、75 ppm以上である、請求項16に記載の方法。 前記水の中でのリナロール濃度は、500ppm以下である、請求項3から17のいずれかに記載の方法。 前記水の中でのリナロール濃度は、400ppm以下である、請求項18に記載の方法。 前記水の中でのリナロール濃度は、300 ppm以下である、請求項19に記載の方法。 前記水の中でのリナロール濃度は、200ppm以下である、請求項20に記載の方法。 前記水の中でのリナロール濃度は、150 ppm以下である、請求項21に記載の方法。 前記水の中でのリナロール濃度は、100 ppm以下である、請求項22に記載の方法。 前記水は、温度範囲が4℃から24℃である、請求項2から23に記載の方法。 前記水は、温度範囲が4℃から22℃である、請求項24に記載の方法。 前記水は、温度範囲が10℃から22℃である、請求項25に記載の方法。 前記水は、温度範囲が15℃から21℃である、請求項26に記載の方法。 前記水は、温度範囲が24℃から30℃である、請求項2から23に記載の方法。 前記水は、温度範囲が24℃から29℃である、請求項28に記載の方法。 前記水は、温度範囲が25℃から28℃である、請求項29に記載の方法。 前記水は、温度範囲が25℃から27℃である、請求項30に記載の方法。 前記水のpHは、5.5以上である、請求項1から31のいずれかに記載の方法。 前記水のpHは、6.0以上である、請求項32に記載の方法。 前記水のpHは、6.5以上である、請求項33に記載の方法。 前記水のpHは、7.0以上である、請求項34に記載の方法。 前記水のpHは、7.5以上である、請求項35に記載の方法。 前記水のpHは、8.0以上である、請求項36に記載の方法。 前記水のpHは、8.5以下である、請求項1から37のいずれかに記載の方法。 前記水のpHは、8.0以下である、請求項1から36のいずれかに記載の方法。 前記水のpHは、7.5以下である、請求項1から35のいずれかに記載の方法。 前記水のpHは、7.0以下である、請求項1から34のいずれかに記載の方法。 前記水のpHは、6.5以下である、請求項1から33のいずれかに記載の方法。 前記水のpHは、6.0以下である、請求項1から32のいずれかに記載の方法。 前記接触は、1分以上である、請求項2から42のいずれかに記載の方法。 前記接触は、2分以上である、請求項44に記載の方法。 前記接触は、3分以上である、請求項45に記載の方法。 前記接触は、5分以上である、請求項46に記載の方法。 前記接触は、10分以上である、請求項47に記載の方法。 前記接触は、15分以上である、請求項48に記載の方法。 前記接触は、20分以上である、請求項49に記載の方法。 前記接触は、30分以上である、請求項50に記載の方法。 前記接触は、40分以上である、請求項51に記載の方法。 前記接触は、50分以上である、請求項52に記載の方法。 前記接触は、60分以上である、請求項53に記載の方法。 前記接触は、120分以上である、請求項54に記載の方法。 前記接触は、180分以上である、請求項55に記載の方法。 前記接触は、180分以下である、請求項44から55のいずれかに記載の方法。 前記接触は、120分以下である、請求項44から54のいずれかに記載の方法。 前記接触は、60分以下である、請求項44から53のいずれかに記載の方法。 前記接触は、50分以下である、請求項44から52のいずれかに記載の方法。 前記接触は、40分以下である、請求項44から51のいずれかに記載の方法。 前記接触は、35分以下である、請求項44から51のいずれかに記載の方法。 前記接触は、30分以下である、請求項44から50のいずれかに記載の方法。 前記接触は、25分以下である、請求項44から50のいずれかに記載の方法。 前記接触は、20分以下である、請求項44から49のいずれかに記載の方法。 前記接触は、15分以下である、請求項44から48のいずれかに記載の方法。 前記接触は、10分以下である、請求項44から47のいずれかに記載の方法。 前記接触は、5分以下である、請求項44又は45に記載の方法。 前記水生生物は、綱に属する軟骨魚綱又は上綱に属する硬骨魚綱のメンバーである、請求項1から68のいずれかに記載の方法。 前記魚網のメンバーは、サケ、マス、イワナ、アユ、コイ、フナ、ゴールドフィッシュ、ローチ、シラス、ウナギ、アナゴ、イワシ、イシダイ、シーバス、タイ、イシダイ、フエダイ、サバ、クロマグロ、マグロ、カツオ、イエローテール、メバル、フルーク、ソール、ヒラメ、フグ、カワハギ、チョウザメ、ナマズ及びコイからなる群より選択される、請求項69に記載の方法。 前記綱に属する軟骨魚綱又は前記上綱に属する硬骨魚綱のメンバーは、冷水魚である、請求項69又は70に記載の方法。 前記綱に属する軟骨魚綱又は前記上綱に属する硬骨魚綱のメンバーは、温水魚である、請求項69又は70に記載の方法。 請求項1から72のいずれかに記載の方法によって誘導された鎮静又は麻酔の状態を戻す方法であって、前記水生生物を、実質的に魚鎮静剤又は魚用麻酔薬物質が含まれていない水に置くステップを有する、方法。 請求項1から72のいずれかに記載の方法によって誘導された鎮静又は麻酔を維持する方法であって、前記水生生物を、前記鎮静又は麻酔を誘導するために用いるリナロール濃度よりも低濃度のリナロールを含む水に置くステップを有する、方法。 水性生物が死ぬ前の肉質を実質的に保持しながら前記水生生物を収穫する方法であって、請求項1から72のいずれかに記載の方法によって前記水生生物を鎮静させる又は麻酔をかけるステップと、その後、前記水生生物を収穫するステップと、を有する方法。 麻酔又は鎮静状態にしつつ、前記水生生物を収穫する、請求項75に記載の方法。 前記鎮静又は麻酔後且つ前記収穫前に、前記水生生物は、前記鎮静又は麻酔を誘導するために用いるリナロール濃度よりも低濃度でリナロールを含む水に置かれる、請求項75に記載の方法。 前記鎮静又は麻酔を誘導するために用いるリナロール濃度よりも低濃度のリナロールを含む前記水は、実質的に魚鎮静剤又は魚用麻酔薬物質が含まれていない、請求項77に記載の方法。 生きた状態又は死後硬直直前状態で水生生物を輸送する方法であって、前記水生生物を鎮静又は麻酔状態を維持するのに充分な濃度のリナロールを含む水の中で前記水生生物を輸送する工程を有する、方法。 前記リナロールは、(S)-(+)-リナロールである、請求項1から79のいずれかに記載の方法。 前記リナロールは、(R)-(-)-リナロールである、請求項1から79のいずれかに記載の方法。 前記リナロールは、両方の(S)-及び(R)-リナロールの両方の混合物である、請求項1から79のいずれかに記載の方法。 前記リナロールは、前記魚を鎮静、麻酔又は安楽死させるために用いる活性成分の少なくとも90重量%、少なくとも92重量%、少なくとも94重量%、少なくとも95重量%、少なくとも96重量%、少なくとも97重量%、少なくとも98重量%、少なくとも99重量%又は実質的に100%として構成される、請求項1から82のいずれかに記載の方法。 化学式の化合物、即ち、リナロールと、少なくとも一つの溶媒又は界面活性剤を混合物として含む、組成物。 前記組成物中の前記リナロールの濃度は、0.00005重量%から93重量%である、請求項84に記載の組成物。 少なくとも一匹の水生生物と、5ppm以上のリナロール濃度を含む水本体。 前記リナロール濃度は、6ppm以上である、請求項86に記載の水本体。 前記リナロール濃度は、7 ppm以上である、請求項87に記載の水本体。 前記リナロール濃度は、8 ppm以上である、請求項88に記載の水本体。 前記リナロール濃度は、9 ppm以上である、請求項89に記載の水本体。 前記リナロール濃度は、10 ppm以上である、請求項86に記載の水本体。 前記リナロール濃度は、20 ppm以上である、請求項91に記載の水本体。 前記リナロール濃度は、30 ppm以上である、請求項92に記載の水本体。 前記リナロール濃度は、40 ppm以上である、請求項93に記載の水本体。 前記リナロール濃度は、50 ppm以上である、請求項94に記載の水本体。 前記リナロール濃度は、75 ppm以上である、請求項95に記載の水本体。 前記水の中の前記リナロール濃度は、500ppm以下である、請求項86から96のいずれかに記載の水本体。 前記リナロール濃度は、400ppm以下である、請求項97に記載の水本体。 前記リナロール濃度は、300 ppm以下である、請求項98に記載の水本体。 前記リナロール濃度は、200 ppm以下である、請求項99に記載の水本体。 前記リナロール濃度は、150 ppm以下である、請求項100に記載の水本体。 前記リナロール濃度は、100 ppm以下である、請求項101に記載の水本体。 前記水は、温度範囲が4℃から24℃である、請求項86から102のいずれかに記載の水本体。 前記水は、温度範囲が4℃から22℃である、請求項103に記載の水本体。 前記水は、温度範囲が10℃から22℃である、請求項104に記載の水本体。 前記水は、温度範囲が15℃から21℃である、請求項105に記載の水本体。 前記水は、温度範囲が24℃から30℃である、請求項86から102のいずれかに記載の水本体。 前記水は、温度範囲が24℃から29℃である、請求項107に記載の水本体。 前記水は、温度範囲が25℃から28℃である、請求項108に記載の水本体。 前記水は、温度範囲が25℃から27℃である、請求項109に記載の水本体。 前記水のpHは、5.5以上である、請求項75から110のいずれかに記載の水本体。 前記水のpHは、6.0以上である、請求項111に記載の水本体。 前記水のpHは、6.5以上である、請求項112に記載の水本体。 前記水のpHは、7.0以上である、請求項113に記載の水本体。 前記水のpHは、7.5以上である、請求項114に記載の水本体。 前記水のpHは、8.0以上である、請求項115に記載の水本体。 前記水のpHは、8.5以下である、請求項75から116のいずれかに記載の水本体。 前記水のpHは、8.0以下である、請求項75から115のいずれかに記載の水本体。 前記水のpHは、7.5以下である、請求項75から114のいずれかに記載の水本体。 前記水のpHは、7.0以下である、請求項75から113のいずれかに記載の水本体。 前記水のpHは、6.5以下である、請求項75から112のいずれかに記載の水本体。 前記水のpHは、6.0以下である、請求項75から111のいずれかに記載の水本体。 前記水本体は、人工囲いにて囲まれている、請求項86から102のいずれかに記載の水本体。 前記人工囲いは、閉め切られている、請求項123に記載の水本体。 前記水生生物は、綱に属する軟骨魚綱又は上綱に属する硬骨魚綱のメンバーである、請求項86から124のいずれかに記載の水本体。 前記綱に属する軟骨魚綱又は前記上綱に属する硬骨魚綱のメンバーは、サケ、マス、イワナ、アユ、コイ、フナ、ゴールドフィッシュ、ローチ、シラス、ウナギ、アナゴ、イワシ、イシダイ、シーバス、タイ、イシダイ、フエダイ、サバ、クロマグロ、マグロ、カツオ、イエローテール、メバル、フルーク、ソール、ヒラメ、フグ、カワハギ、チョウザメ、ナマズ及びコイからなる群より選択される、請求項125に記載の水本体。 前記リナロールは、(S)-(+)-リナロールである、請求項86から126のいずれかに記載の水本体。 前記リナロールは、(R)-(-)-リナロールである、請求項86から126のいずれかに記載の水本体。 前記リナロールは、(S)-及び(R)-リナロールの両方の混合物である、請求項86から126のいずれかに記載の水本体。 前記リナロールは、前記魚を鎮静させるか、麻酔をかけるか又は安楽死させるために用いる活性成分の少なくとも90重量%、少なくとも92重量%、少なくとも94重量%、少なくとも95重量%、少なくとも96重量%、少なくとも97重量%、少なくとも98重量%、少なくとも99重量%又は実質的に100%として構成される、請求項75から129のいずれかに記載の水本体。 水生生物を鎮静、麻酔又は安楽死させる方法及び組成物を開示する。


ページのトップへ戻る

生命科学データベース横断検索へ戻る