タイトル: | 公表特許公報(A)_プロテアソーム脱ユビキチン化阻害剤スクリーニング |
出願番号: | 2014526259 |
年次: | 2014 |
IPC分類: | C12Q 1/37,C12N 9/99 |
ブルンジック,スラヴィカ ダーシー,パドレイグ ラーソン,ロルフ リンダー,スティッグ JP 2014526259 公表特許公報(A) 20141006 2014530625 20120906 プロテアソーム脱ユビキチン化阻害剤スクリーニング ヴィヴォルックス アーベー 513237663 小沢 慶之輔 100065651 ブルンジック,スラヴィカ ダーシー,パドレイグ ラーソン,ロルフ リンダー,スティッグ SE 1100678-0 20110916 C12Q 1/37 20060101AFI20140909BHJP C12N 9/99 20060101ALI20140909BHJP JPC12Q1/37C12N9/99 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN SE2012000129 20120906 WO2013039438 20130321 43 20140513 4B063 4B063QA18 4B063QA19 4B063QQ03 4B063QQ08 4B063QQ36 4B063QQ79 4B063QR16 4B063QR48 4B063QR72 4B063QR77 4B063QS02 4B063QX01 本発明は、化合物が高特異性のプロテアソーム脱ユビキチン化阻害剤か否かを決定するために、該化合物をスクリーニングする方法に関する。 腫瘍細胞は、ユビキチン−プロテアソーム系(UPS)において崩壊に対する高い感度を示し、このことは抗ガン療法の開発に魅力的な標的にする(非特許文献1)。ユビキチン−タグ付けられた基質は26Sプロテアソームにより崩壊することが認められている。26Sプロテアソームは、タンパク質分解性20Sコア(20S CP)が19S制御粒子(19S RP)で蓋されたものを含む多サブユニット複合体である(非特許文献2、3)。該20S CPは抗ガン剤開発に重要な標的として開発され、骨髄性白血病の治療用のボルテゾミブ(登録商標Velcade)の承認となった(非特許文献4)。低分子量化合物b−AP15(NSC687852)はp53−非依存性且つカテプシン−D−依存性のアポトーシスを引き起こすことが知られている(非特許文献5、6)。Masdehors, P et al., Increased sensitivity of CLL-derived lymphocytes to apoptotic death activation by the proteasome-specific inhibitor lactacystin. Br J Haematol 105, 752-757, doi:bjh1388 [pii] (1999).DeMartino, G N et al., PA700, an ATP-dependent activator of the 20 S proteasome, is an ATPase containing multiple members of a nucleotide binding protein family. J Biol Chem 69, 20878-20884, http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd =Retrieve&db=PubMed &dopt=Citation&list_uids=8063704 (1994) (1994).Rechsteiner, M et al., The multicatalytic and 26 S proteases. J Biol Chem 268, 6065-6068, http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi? cmd=Retrieve&db=PubMed&dopt= Citation & list_uids=8454582 (1993).Adams, J & Kauffman, M, Development of the proteasome inhibitor Velcade (Bortezomib). Cancer Invest 22, 304-311, http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi? cmd=Retrieve &db =PubMed&dopt=Citation&list_uids=15199612 (2004).Erdal, H et al., Induction of lysosomal membrane permeabilization by compounds that activate p53-independent apoptosis. Proc Natl Acad Sci U S A 102, 192-197, doi:0408592102 [pii]10.1073/pnas.0408592102 (2005).Berndtsson, M et al., Induction of the lysosomal apoptosis pathway by inhibitors of the ubiquitin-proteasome system. Int J Cancer 124, 1463-1469, doi:10.1002/ijc.24004 (2009). 本発明の目的は、化合物が高特異性のプロテアソーム脱ユビキチン化阻害剤か否かを決定するために、該化合物をスクリーニングする方法を提供することである。 本発明の別の目的は、該方法で確認された、高特異性のプロテアソーム脱ユビキチン化阻害剤を提供することである。 本発明の更なる目的は、本発明の下記の概要、図面に例示された多くの好ましい発明の態様、及び添付の特許請求の範囲から明らかになるであろう。 本発明によると、公知の化合物b−AP15が、19S RPの脱ユビキチン化(DUB)活性を無効にする新規なクラスのプロテアソーム阻害剤に関連すると認められる。 本発明によると、b−AP15が、2種の19S RP DUBs、UCHL5及びUSP14の活性を阻害するが、非プロテアソームDUBsに影響を及ぼさないことを見出した。DUB阻害と一致して、b−AP15を用いた治療は、ボルテゾミブ治療と比較して、高分子量のポリユビキチン化タンパク質の蓄積を引き起こし、その結果より強い変性タンパク質反応を引き起こす。本発明によると、b−AP15によるアポトーシス誘発はボルテゾミブによるアポトーシス誘発と、p53腫瘍抑制剤の破壊に非感受性でありそしてアポトーシス阻害剤Bcl−2の過剰発現に非感受性である点で、相違することも見出された。更に、b−AP15による治療は固体腫瘍異種移植片の成長を阻害することも見出された。その結果、19S RPのDUB活性の阻害は癌治療に有効な選択肢である。この理由で、b−AP15の活性パターンを共有する化合物は、潜在的抗ガン剤の開発の候補である。従って、b−AP15が上記の有益な性質を有することを確認する方法は、未知の活性パターンの他の化合物に適用可能であり、そしてこれらの化合物がb−AP15の上記の性質を共有するか否かを確認するために有用である。もし共有するなら、そのように確認された化合物は抗ガン薬の開発の候補としての可能性がある。 詳しくは、本発明によると、化合物が高特異性のプロテアソーム脱ユビキチン化阻害剤か否かを決定するために、該化合物をスクリーニングする方法が開示され、該方法は、該化合物を26Sプロテアソームのヒト19S制御粒子(19S RP)と接触させて、そして該化合物が脱ユビキチン化(DUB)酵素UCHL5及びUSP14の活性を阻害するか否かを決定することを含み、ここでUCHL5及びUSP14の活性の阻害は、該化合物が高特異性のプロテアソーム脱ユビキチン化阻害剤であることを示す。 本発明の好ましい側面によると、上記方法は、該化合物が非プロテアソーム関連DUB酵素の活性に影響を及ぼすか否かを決定する追加のステップを含む。該非プロテアソーム関連DUB酵素は少なくともUCHL1、UCHL3、USP2、USP7、USP8の少なくとも1つを含むことが好ましい。 本発明の別の好ましい側面によると、UCHL5及びUSP14活性の阻害の決定は、ユビキチン−AMC又はHA−ユビキチンビニルスルホンを基質としてヒト19S RPを用いて行われるアッセーにより実施される。 b−AP15により導かれる効果を更に特徴付けるために、この化合物で処理した細胞の遺伝子発現サインを、CMAPデータベース(www.broad.mit.edu/cmap)で提供される1300を越える生物活性化合物についての発現サインの収集物と比較した(7)。b−AP15での処理は、いくつかの特徴付けられるプロテアソーム阻害剤の遺伝子発現プロフィルに匹敵する遺伝子発現プロフィルを誘発した。これらの中で、MG−262(8)、15.プロスタグラジンJ2(9)、セラストロール(celastrol)(10)及びウイザフェリン(withaferin) A(11)が最も活性な阻害剤である。b−AP15が細胞プロテアソーム機能を阻止することを確認するために、レポーター細胞系を使用した。該レポーター細胞系は、黄色蛍光タンパク質にタグされたユビキチン(UbG76V−YFP)を発現し、該ユビキチンは構造的にプロテアソーム分解のための標的とされる(12)。免疫ブロット及びフローサイトメトリーはUb−YFPレポーターの用量依存性蓄積(IC50=0.8μM)を明らかにし、プロテアソーム機能の損傷を示唆した。プロテアソーム機能の阻害はユビキチンターンオーバーにおける欠陥により特徴付けられるので(13)、結腸癌HCT116細胞を該化合物で処理し、そしてユビキチン接合のレベルを免疫ブロット法により分析した。b−AP15での処理は、20S CP阻害剤であるボルテゾミブと比較して、より高分子量のポリユビキチン化タンパク質の時間依存性蓄積を引き起こし、b−AP15はUPSの別のブランチを阻害することを示唆する。 多くの細胞サイクル制御タンパク質のターンオーバーは、サイクリン依存性キナーゼp21 Cip1,p27 Kip1の阻害剤を含むUPS及び腫瘍抑制剤p53により制御される(4)。b−AP15での処理はそれらのレベルを用量依存的に増加させた。これと対照的に、ホスホリル化p53(Ser 15において)(14)又はH2AX(Ser 139において)(15)のようなDNA損傷マーカーのレベルに増加は観察されなかったが、これはb−AP15が遺伝毒性剤ではないことを示唆する。細胞サイクル調節剤の蓄積はG2/M相境界に拘束された細胞サイクルに付随した。b−AP15処理後6時間ほどで、細胞はG2/M相で蓄積し始め、より長い時間曝すと、サブG1 DNA含量が増加した。 サブG1 DNA含量の増加は、(i)アポトーシス媒介体カスパーゼ−3の活性化、及び(ii)カスパーゼ基質ポリ−ADPリボースポリメラーゼ(PARP)及びサイトケラチン−18の開裂と関係する。サイトケラチン−18のカスパーゼ開裂及び減少した細胞生存性は、Ub−YFPレポーターの蓄積を誘発した濃度範囲と同じ濃度範囲で観察された。ボルテゾミブによるアポトーシス誘発はp53に依存性であり、そしてBcl−2タンパク質の過剰発現により阻害された(16、17)。HCT116結腸癌細胞の同質遺伝子系クローンの使用により、b−AP15は、p53の遺伝子崩壊又はBcl−2の過剰発現により影響されないサイトケラチン−18のカスパーゼ開裂を誘発する。更に、アポトーシス調節剤BAX又はPUMAの遺伝子崩壊は、b−AP15感度に影響を及ぼさないが、ボルテゾミブで誘発されるアポトーシスは阻害される。 20S CPは、プロテアソームのそれぞれカスパーゼ様、トリプシン様及びキモトリプシン様の活性に関与するβ1、β2及びβ4タンパク質分解性サブユニットを含む(18)。活性特異性基質を使用するイン ビトロ実験は、モル過剰のb−AP15を用いた処理後にこれらの活性のいずれにおいても変更を示さない。更なる基質オーバーレイアッセーは、b−AP15での処理後に二重に又は一重に蓋された26Sプロテアソームの存在を明らかにしたが、細胞に観察されたプロテアソーム機能の減少は19S RP及び20S CPの解離により引き起こされたのではないことを示唆する(19,20)。 b−AP15は、二つの立体的に接近したβ炭素を有するα−βジエノン実体を含む。構造的に似た薬理作用団が一クラスのユビキチンイソペプチダーゼ阻害剤を含むことが以前に記載された(21)。しかしながら、細胞DUB活性を、b−AP15処理細胞上でユビキチン7−アミド−4−メチルクマリン(Ub−AMC)を使用して試験した時、Ub−AMC開裂における減少は観察できなかった。これは、b−AP15が一般的なDUB阻害剤ではないことを示す。本発明者等の意見では、薬理作用団構造における類似性、及びb−AP15が20S CPと独立してプロテアソーム活性を阻害することを示すデータは、b−AP15が19S RPの脱ユビキチン化活性を阻止するプロテアソーム阻害剤の新規なクラスを表すことを示す。 Ub−AMC及び精製した19S RP又は26Sプロテアソームを使用したイン ビトロアッセーにより、b−AP15は19S RP及び26Sプロテアソームの両方の脱ユビキチン化活性を阻害することが確認された。このために、組み換えユビキチン−GFPの開裂を阻害するb−AP15の能力を検定した。組み換えユビキチン−GFPは19S RP DUB活性のための基質である(22)。19S RPをb−AP15で処理するとUb−GFPの開裂を効果的に阻害した。ポリユビキチン鎖に存在するユビキチン結合のタイプは、ユビキチンで修飾された基質の運命を決定する。K48結合ポリユビキチン鎖は一般に、分解のために結合したタンパク質を標的とするが(23)、一方、K63結合鎖は、DNA修復(24)及び有糸分裂染色体分離(25)を含む非タンパク質分解の役割に関係する。ユビキチン鎖分解反応は、b−AP15がK48結合ユビキチンテトラマー及びK63結合ユビキチンテトラマーの両方の19S RP処理を阻害することを明らかにした。観察されたユビキチン鎖分解の阻害は、b−AP15処理細胞中の高分子量ユビキチン複合体の蓄積を説明できた。 プロテアソームの脱ユビキチン化活性は3つのDUBs、即ち、全て19S RP26−28内に局在するUCHL5、USP14及びPOH1、の作用に起因する。UCHL5及びUSP14の両方は、システインプロテアーゼの一般的阻害剤であるN−エチルマレイミド(NEM)に感受性であり、一方、POH1はNEMによる阻害に非感受性であるが、N,N,N,N−テトラキス−(2−ピリジルメチル)エチレンジアミン(TPEN)のような金属キレート化剤に感受性である(29)。阻害実験は、残留DUB活性が19S RPのNEM及びb−AP15を用いた同時処理の後でも存在することを示した。この残留DUB活性は19S RPのb−AP15とTPENとの同時処理により無効にされ、b−AP15はNEM感受性DUBsの一つ又は両方を主として阻害することを示唆する。どのDUBsがb−AP15処理により阻害されたかを詳細に確認するために、競合ラベリング実験を、ヘマグルチニンのタグ付けしたユビキチンビニルスルホノン(HA−UbVS)、即ち、システインクラスのDUBsと不可逆的に反応する活性部位に向けたプローブ、を用いて行った(26)。b−AP15を用いた19S RP又は26Sプロテアーゼの培養は、UCHL5及びUSP14に対応する分子量の2つのDUBsのUb−VSラベリングを無効にしたが、2つの関連する非プロテアーゼ関連DUB酵素であるUCHL5及びUSP5の活性に影響を及ぼさなかった。 イン ビトロアッセーで得られた結果が細胞に観察された細胞毒性作用に拡大適用できることを確認するために、薬物処理細胞(1μM,3h)から誘導された溶解物に対してHA−UbVSを使用して追加のラベリング実験を行った。免疫ブロット分析は、活性の損失及びHA−UbVSラベリングの減少により、USP14及びUCHL5の両方の分子量の下方シフトを示した。重要なことは、処理細胞又は処理細胞溶解物からのDUBsのHA−UbVSラベリング プロフィール全体における変更は観察されなかったことである。これはb−AP15が一般的DUBs阻害剤ではないことの追加の確認である。 イン ビボにおける腫瘍成長に対するb−AP15の効果を調査するために、該化合物を、ヒト腫瘍又はマウス異種移植片のいずれかを有するマウスに投与した。FaDu頭及び首の癌を、SCIDマウス異種移植片として且つp53mut腫瘍のモデルとして選んだが、このモデルは循環する細胞死生体指標を使用する研究に適するからである(30)。b−AP15を用いての毎日の処理後にFaDu腫瘍成長の著しい阻害が観察された(処理/対照腫瘍容積、T/C=0.4、p=<0.001)。同様に、b−AP15(1日オン/2日オフの日程)は肺癌を有するC57BL/6Jマウスにおいて腫瘍成長を阻止した(T/C=0.16,p=<0.01)。b−AP15処理群に悪い副作用は観察されず、研究の結論において、平均重量減少は<5%であった。b−AP15がイン ビボで腫瘍細胞死を促進するか否かを調べるために、サイトケラチン−18(CK18)の血漿レベルを分析した。サイトケラチン−18はアポトーシス及び細胞死のための生体指標である(30、31)。このヒトタンパク質に特異性のアッセーを使用した。b−AP15処理は、血液循環(circulation)においてFaDu腫瘍から誘導されたヒトCK18のレベルが著しく増加する結果となる(p=0.01)。カスパーゼ開裂CK18(CK18−Asp396)のレベルは全レベルと比較して中程度に増加し、アポトーシスはb−AP15処理腫瘍における細胞死の独占的メカニズムではないことを示唆する。イン ビボにおけるプロテアソーム脱ユビキチン化を阻害するb−AP15の能力を研究するために、ポリユビキチン複合体の蓄積を、K48結合ポリユビキチン鎖に特異性の抗体により分析した。処理腫瘍の組織学的分析は、ポリユビキチン複合体の蓄積を確認した。これらの結果は、b−AP15がプロテアソームDUB活性及び腫瘍成長をイン ビトロで阻害することを示す。 ユビキチンC−末端ヒドロラーゼ(UCH)及びユビキチン特異性プロテアーゼ(USP)は、ヒトゲノムによりコードされる約100個のDUBsの主なサブグループである(32)。19S RP中のUCHL5及びUSP14に対するb−AP15の特異性のメカニズムは、該19S RP中のこれらの酵素のユニークな配置構造に関係するか、又は19S RP構造の薬物誘発変更によるかもしれない。本願の発見は、UCHL5及びUSP14の両方の損失は、いずれか1つの損失とは違って、ポリユビキチン化タンパク質の蓄積及び細胞タンパク質分解の阻害に導くことを示す当業界の報告(33)と一致する。 Bcl−2を過剰発現する細胞又はp53が不足した細胞のアポトーシスを誘発するb−AP15の能力は、ボルテゾミブ耐性におけるこれらのタンパク質の役割の考察において特に興味深い(16、17、34)。b−AP15及びボルテゾミブの両方は、細胞プロテアソーム活性を封鎖するが、異なる経路でアポトーシスを誘発する。理論により拘束されるのを望まないが、DUB阻害は高分子量ユビキチン基質複合体に関係するという観察は、この文脈で特に関連があるようである。シャベロン遺伝子の強い発現がb−AP15−処理細胞に観察され、タンパク質毒性反応の誘発を示す。 以下に、本発明を、多くの図を含む図面により例示された好ましい態様を参照してより詳しく記述する。b−AP15によるユビキチン−プロテアソーム系の阻害。19S RPによる脱ユビキチン化のb−AP15による阻害。b−AP15による19S RP DUBs UCHL5及びUSP14の阻害。b−AP15によるイン ビボでの腫瘍成長の阻害。b−AP15により引き起こされた可能性のあるDNA損傷の不在。b−AP15による、アポトーシスの誘発及びHCT−116細胞の細胞生存の阻害。HCT−116細胞の同質クローンにおけるアポトーシス誘発の用量反応(レスポンス)曲線。プロテアソームタンパク質活性の阻害b−AP15の不在。b−AP15により引き起こされる19S粒子及び20S粒子の解離の不在、又はb−AP15により引き起こされるユビキチン結合の変更の不在。b−AP15は一般的DUB阻害剤ではない。b−AP15結合の生化学的特徴付け。b−AP15は一般的DUB阻害剤ではない。b−AP15での処理による動物体重の著しい変更の不在。NC160細胞系中の細胞系のb−AP15及びボルテゾミブに対する感度。方法 イン ビトロプロテアソーム活性アッセーを、黒96穴マイクロタイタープレート中で、反応バッファ(25mM Hepes,0.5mM EDTA,0.03%SDS)中のヒト20Sプロテアソーム(ボストン ビオケム)を使用して、プロテアソーム活性用の基質としてSuc−LLVY−AMC,Z−LLE−AMC又はBoc−LRRAMCを用いて行った。脱ユビキチナーゼ活性アッセーを、ヒト19S RP(ボストン ビオケム)を用いて、基質としてユビキチン−AMCを用いて行った。異種移植片研究のために、1x106FaDu頭−首細胞又は2x105ルイス肺ガン(LLC)細胞を含む100μlの細胞懸濁液を、SCID又はC578BL/6Jマウスの脇腹に皮下注射した。腫瘍取得後、マウスを対照群又は処理群にランダム化し、そして5mgkg−1のb−AP15又はビヒクルを投与した。イン ビボのレベルのアポトーシス及び細胞死を、M30 Apoptosense(登録商標)及びM65 ELISA(登録商標)アッセー(Peviva)を用いて、血漿中の開裂したカスパーゼの検出及びサイトケラチン−18の合計レベルから決定した。該方法を以下に詳細に記載する。試薬:試薬を下記の源から得た:20S プロテアソーム(E−360),26S プロテアソーム(E−365),19S プロテアソーム(E−366),Suc−LLVY−AMC(S−280),Z−LLE−AMC(S−230),Boc−LRR−AMC(S−300),ユビキチン−AMC(U−550),テトラ−ユビキチンK63(UC−310),テトラ−ユビキチンK48(UC−210),脱結合酵素セット(KE10),HA−ユビキチンビニルスルホン(U−212)(ボストン ビオケム);抗−アクチン(AC−15),ODC−1(HPA001536)(シグマ アルドリッヒ);抗−LC−3(2775),抗−GAPDH(2118),抗−p44/42 MAPK(4695)、抗−ホスホ−p44/42 MAPK(9101)(細胞シグナル化);N−エチルマレイミド(34115)(EMDケミカルズ);抗ユビキチンK48(Apu2),抗ユビキチン(MAB1510)(ミリポア);抗−p53(DO1),抗−UCHL5(H−110),Hdm2(SMP14)(サンタ クルズ);抗−PARP(C2−10),抗−p27(G173−524),抗−活性カスパーゼ 3(C92−605)(BD ビオサイエンシーズ);抗−USP14(A300−919A)(ベチル ラボラトリーズ);抗−HA(12CA5)(ロッシュ);b−AP15(NSC687852)を、米国国立ガン研究所の開発治療プログラム(http://www.dtp.nci.nih.gov)から得たか、又はオンコ ターゲッチング エービー(スエーデン、ウプサラ)により合成した。ボルテゾミブをカロリンスカ病院、腫瘍学部門、スエーデン、から得た。細胞培養:MCF7細胞を、MEM/10%ウシ胎仔血清中に維持した。HT−116 p53+/+,p53−/−,Bcl−2+/+,PUMA−/−,及びBAX−/−細胞をマッコイ(McCoy’s)5A修飾培地/10%ウシ胎仔血清中に維持した。該HT−116 p53+/+,p53−/−,PUMA−/−,及びBAX−/−が記載されたように生成した(36)。該HT−116 Bcl−2+/+細胞系を、親のHT−116 p53+/+細胞にpCEP4 Bcl−2(Addgene plasmid16461)をトランスフェクトし(37)そして高発現クローンを単離することにより生成した。FaDu及びLLC3細胞を、10%ウシ胎仔血清、ピルビン酸Na塩、Hepes及び非必須アミノ酸を補充したDMEM高グルコース培地中に維持した。4T1.12Bガン細胞を、10%ウシ胎仔血清を補充したRPMI培地中に維持した。プロテアソームレポーター細胞系Me1JuSo Ub−YFPを、記載されたように生成した(38)。細胞をダルベッコ(Dulbecco’s)修飾イーグル(Eagle’s)培地/10%ウシ胎仔血清中に維持した。網膜上皮細胞系を記載されたように生成した(39)。全ての細胞を37℃で5%CO2中に維持した。連結度マップ分析:マイクロアレー基準遺伝子発現分析及び連結度マップ(CMAP)分析を、前に記載されたようにして行った(40)。要約すると、MCF7細胞を、b−AP15(1μM,6時間)又はビヒクル(0.1%DMSO、6時間)に暴露した。RNAを単離し(RNeasy miniprep.kit、Qiagen)、次いで質の制御、ラベル付け及びGenome U133 Plus 2.0アレー(アフィメトリックス(Affymetrix)社)にハイブリデーションした。生のデータを、Mas5(アフィメトリックス社)を使用して標準化し、そして順位付けした。30の最も誘発された(アップタグ)及び30の最も抑制された(ダウンタグ)転写産物を選ぶために、下記の基準を使用した:アップタグ:b−AP15実験において、300を越える任意単位の呼び出し(call)及び発現が存在する;ダウンタグ:b−AP15処理及びビヒクル処理の両方の後に呼び出しが存在し、そしてビヒクル実験において300を越える任意単位の発現が存在する。CMAPとの両立性のために、HG U133A上に存在するタグ(即ちプローブ)のみを使用した。生の発現データ及び標準化発現データを、遺伝子発現オムニバス(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/geo/)に寄託番号GSE24150で寄託した。プロテアソーム及びDUB阻害アッセー:20S CP(2nM)(ボストン ビオケム)を使用したイン ビトロ プロテアソーム活性アッセーを、37℃で100μlの反応バッファ(25mM Hepes,0.5mM EDTA,0.03%SDS)中で行った。サンプルを、指示した化合物を用いて10分間培養し、次いで、クロモトリプシン様、カスパーゼ様、及びトリプシン様活性の検出のために、それぞれ10μMのSuc−LLVY−AMC,Z−LLE−AMC又はBoc−LRR−AMCを添加した。DUB阻害アッセーには、19S RP(5nM),26S(5nM),UCH−L1(5nM)、UCH−L3(0.3nM)、USP2CD(5nM)、USP7CD(5nM)、USP8CD(5nM)及びBAP1(5nM)を、b−AP15と共に培養し、ついでユビキチン−AMC(1000nM)を添加した。蛍光発光を、360nm励起及び460nm発光フィルターを備えたワラック マルチィプルラベル(Wallac Multilabel)カウンター又はテカン インフィニット(Tecan Infinite)M1000を用いて監視した。基質オーバーレイアッセー:自然(native)ゲル電気泳動を記載されたように行った(41)。要約すると、精製26Sプロテアソーム(ボストン ビオケム)4μgを10μM又は50μMのb−AP15と混合し、そして37℃で10分間培養した。サンプルを4%非変性PAGE上で解像した。ゲルをアッセーバッファ(20nM Tris−HCl,5mM MgCl2,1mM ATP,0.1mM Suc−LLVY−AMC)中に潜らせ、そしてプロテアソームをUV照明下で可視化した。ユビキチン開裂アッセー:組み換えUb−GFPプラスミドpet19b Ub−M−GFPを記載されたようにして生成した(42)。要約すると、組み換えUb−GFPをBL21 E.coli細胞から、ヒス(His)アフィニティ精製により精製した。開裂アッセーに、19S RP(25nM)を10mMのNEM、250μMのTPEN又は50μMのb−AP15と共に10分間培養し、次いで組み換えUb−GFP(200nM)を添加した。ユビキチン鎖分解反応を、Ub−GFPをK48−又はK63−結合ユビキチンテトラマー(50ng)に置き換えた以外は本質的に前述のように行った。Ub−GFP開裂又はユビキチン分解のレベルは、抗ユビキチン抗体を用いた免疫ブロット法により決定した。ユビキチン化Hdm2基質を、ボストン ビオケムプロトコル(K−200)に従って生成した。開裂アッセーに、19S RP(25nM)を50μMのb−AP15又はDMSOと共に10分間培養し、次いでユビキチン化Hdm2基質(100nM)を添加した。ユビキチン化Hdm2基質及びユビキチン化Hdm2の開裂は、抗Hdm2抗体を用いた免疫ブロット法により決定した。プロテアソーム単離:HCT−116細胞をボルテゾミブ(100nM)又はb−AP15(1μM)で3時間処理した。刺激の後、該細胞を50mMのHEPES pH7.4、250mMのスクロース、10mMのMgCl2、2mMのATP、1mMのDTT及び0.025%ジギトニン中に溶解した。サンプルを軽く超音波分解し、氷上で15分間培養した。これらのサンプルからのプロテアソームを、製造者のプロトコルに従って単離した。DUBsのUbVSラベル付け:細胞溶解物中のDUBsのラベル付けに、サブコンフルエント細胞をトリプシン化により収穫し、PBSで3回洗い、そして1500RPMで5分間遠心分離した。細胞ペレットをバッファ(50mMのHEPES pH7.4、250mMのスクロース、10mMのMgCl2、2mMのATP、1mMのDTT)を用いて氷上で15分間溶解した。破片を遠心分離により除去し、25μgのタンパク質を1μMのHA−UbVSで37℃にて30分間ラベル付けした。サンプルをSDS−PAGEで分解し、そして指示した抗体を用いて免疫ブロット法により分析した。細胞アポトーシス及び生存率の決定:アポトーシスの決定のために、親のHCT−116p53+/+細胞を次第に増加する用量のボルテゾミブ又はb−AP15で24時間処理した。処理用量は、最大アポトーシスを24時間の期間にわたって生じる薬物濃度に基づいた。HCT−116細胞を96穴マイクロタイタープレートに、穴当たり10,000細胞で播種し、そして一晩培養した。細胞を指示した薬物で24時間処理した。培養期間の終わりに、NP40を組織培養培地に0.1%となるまで加え、各穴の25μlの内容物を、M30−Apoptosense(登録商標)ELISAを使用して、前に記載されたようにして(43)検定した。細胞生存率を、酸ホスファターゼ活性を測定するか、又はFMCA法(44)を用いて決定した。酸ホスファターゼ活性のために、細胞を96穴培養プレートに、穴当たり5,000細胞で播種し、そして37℃で12時間培養した。化合物を成長培地内の該細胞に添加し、そして37℃で72時間培養した。細胞を200μlの温PBSで洗った。酢酸NaバッファpH5中のパラ−ニトロフェニルホスフェート(pNPP,2mg/ml)を1穴当たり100μl添加した。細胞を2時間培養し、その後、反応を、1N NaOHの添加により停止した。吸光率を405nmで測定した。 FMCAアッセーのために、細胞を薬物調製された384穴プレートに、滴下ロボットPrecision 2000(ビオ−テク インストルメンツ社(Bio−Tek Instruments Inc.)、ウィノースキー、VT)を使用して播種した。該プレートを72時間培養し、次にCO2培養器(Cytomat 2C,ケンドロ、ソレンツナ、スエーデン)を有するORCAロボット(ベックマン コールター(Beckman Coulter))、ディスペンサーモジュール(Multidrop 384,Titertek,Huntsville,AL)、ワッシャーモジュール(ELx405、ビオ−テク インストルメンツ社)、脱蓋ステーション、プレートホテル、バーコード読取り器(ベックマン コールター)、液ハンドラー(Biomek 2000、ベックマン コールター)及び多目的読取り器(FLUOstar Optima、ビーエムジー ラブテク ゲーエムベーハー(BMG Labtech GmbH)、オッフェンバーグ、ドイツ)から成る一体型HTS SAIGAN Core Systemに、自動FMCAのために移した。生存指標(SI)を、ブランク値を差し引いた、対照に対するテスト穴の蛍光のパーセントと定義する。細胞サイクル分析:細胞サイクルを決定するために、HCT−116細胞をb−AP15又はDMSOで処理した。細胞をトリプシン化により収穫し、洗い、そして70%氷冷EtOH中に12時間固定した。細胞を、PBS中にヨウ化プロジウム(50μg/ml)及びRNAse A(0.5μg/ml)を含む染色溶液に再度懸濁した。サンプルをBD FACS calibur上で操作した。細胞サイクルの各相中の細胞パーセントを、ModFitソフトウェアを用いて決定した。イン ビボ腫瘍実験:動物実験を、動物保護に関するスエーデン政府法的規制に完全に準じて、地方倫理委員会からの許可の下で行った。動物をケージ当たり最大5匹で収容し、殺菌水及び食物を気ままに与えた。全てのマウスを毎日監視しそして秤量した。頭及び首の癌モデルには、1x106FaDu細胞を含む100μlの細胞懸濁液を、該動物の右後脇腹に皮下注射した。注射後、腫瘍成長を毎日キャリパーで測定し、そして腫瘍容積を式:LxW2x0.44により計算した。腫瘍がほぼ200mm3のサイズに成長した時(0日)、マウスを無作為抽出して、ビヒクル(n=10)又は5mg/kg−1のb−AP15(n=15)のいずれかを、皮下注射により毎日受け取るようにした。結腸ガンモデルには、Bcl−2(HCT−116Bcl−2+)を安定に導入した2.5x106個のHCT−116結腸ガン細胞をヌードマウスの右脇腹に皮下接種した。接種1日後、マウスを、腹腔内注射(i.p.)により5mg/kg−1で処理した。動物を毎日観察して、腫瘍の開始及び成長を制定した。肺癌モデルには、2x105個のルイス肺ガン(LLC)細胞を含む100μlの細胞懸濁液をC57/B6マウスの右後脇腹に皮下注射した。腫瘍がほぼ50mm3のサイズに成長した時(0日)、マウスを無作為抽出して、ビヒクル(n=4)又は5mg/kg−1のb−AP15(n=4)のいずれかを、腹腔内注射で、2日間の処理、次いで2日間の処理なし(2日オン/2日オフ)から成る処理サイクルを2週間行って受け取らせた。乳癌モデルには、1x105個の4TD細胞を含む100μlの細胞懸濁液をBALB/cマウスの右乳房脂肪体に皮下注射した。腫瘍がほぼ25mm3のサイズに成長した時(0日)、マウスを無作為抽出して、ビヒクル(n=5)又は2.5mg/kg−1のb−AP15(n=5)のいずれかを、腹腔内注射で、1日間の処理、次いで3日間の処理なし(1日オン/3日オフ)から成る処理サイクルを3週間行って受け取るようにした。AML研究では、雌のC57BL/6Jマウスに、5x105個のC1498AML細胞を尾の静脈に静脈内注射した。8日後、マウスを無作為抽出して、5mg/kg−1のb−AP15(n=10)又はビヒクル(n=10)のいずれかを腹腔内注射で7日間受け取らせた(日+8till+14)。悪性細胞注射から19日後、全てのマウスを殺害し、肝臓、卵巣(腫瘍のこのモデルのための標的器官)の組織病理学的兆候を評価し、そしてグループ間で比較した。薬物を投与するために、b−AP15をCremphor EL:PEG400(1:1)に加熱により溶解して、2mg/mlの作業濃度を得た。作業在庫品(ストック)を、注射直前に0.9%の食塩水に1:10で希釈した。マウス血漿中のカスパーゼ開裂CK18の決定:アポトーシス関連CK18−Asp396フラグメントの測定のために、血漿12.5mlを最後の処理から24時間後に集め、M30−Apoptosense(登録商標)アッセーを用いて分析した。各サンプルを異好性遮断試薬(スカンチボディズ ラボラトリー社)0.4mlと混合した。肺転移の決定:4T1細胞は6−チオグアニンに耐性なので、均一化した組織を6−チオグアニンの存在下で培養することにより、転移を決定することができる。転移4T1細胞の決定のためのプロトコルは記載されている通り(45)であった。要約すると、処理又は未処理の動物からの肺を均一化しそしてコラゲナーゼ又はエラスターゼで処理した。細胞を60μMの6−チオグアニンの存在下で2週間成長させ、そして転移コロニーの数をギムザ染色により決定した。免疫染色:腫瘍セクションをキシレンで脱パラフィン化し、再水和し、そして次ぎに、1%(wt/vol)ウシ血清アルブミン中に希釈したK−48ユビキチン又は活性カスパーゼ3(1/500)を用いて一晩培養し、そして標準アビジン−ビオチン−ペルオキシターゼ複合体技術(ベクター ラボラトリーズ)により可視化した。対比染色をメイヤーのヘマトキシリンを用いて行った。統計的分析:処理グループの比較のために、不対tテスト(マン−ウイットニー)を行い、方法アノバ及びカプラン−メイヤー(ANOVA and Kaplan−Meier)サバイバル(Mantel−Coxテスト)を繰り返した。全ての統計的分析は(グラフパッドプリズム)GraphPad Prismソフトウェア(バージョン5.0)を使用して行った。Pが0.05未満のとき、統計的意義が達成された。[実施例1] b−AP15はユビキチン−プロテアソーム系を阻害する。 b−AP15(1μM)で6時間処理したMCF7細胞のCMAP読み取りを表3に示す。 b−AP15はプロテアソームレポーター細胞系中のユビキチンでタグ付けられたYFPの分解を阻害する(図1a)。UbG76V−YFP蓄積のレベルを、フローサイトメトリー及び免疫ブロット法により決定した。即ち、b−AP15(1μM)又はボルテゾミブ(100nM)で処理したHCT−116細胞中のユビキチン結合体の免疫ブロット(図1b);指示したb−AP15濃度で24時間処理した後のHCT−116細胞中のユビキチン結合体、カスパーゼ3活性PARP開裂、p53,p21Cip1及びpKip1の免疫ブロット(図1c);ボルテゾミブ(100mM)又はb−AP15(1μM)で処理した後のHCT−116細胞中のODC−1レベルの免疫ブロット(図1d);値は、β−アクチンに対して標準化したODC−1の定量化光学密度単位を表す。b−AP15処理HCT−116細胞の細胞サイクルプロフィール(図1e);細胞はヨウ化プロピジウム染色及びフローサイトメトリーにより分析した。ボルテゾミブ(100mM)又はb−AP15(1μM)で処理した後の、カスパーゼ開裂サイトケラチン−18(CK18−Asp398)についてELISAにより決定した同質遺伝子系HCT−116細胞中のカスパーゼ活性レベル(**p=0.01,***p=0.001)(図1f)。[実施例2] b−AP15は19S RPによる脱ユビキチン化を阻害する。 b−AP15での処理後の19S RP又は26SプロテアソームによるUb−AMC開裂の阻害;一般的DUB阻害剤であるユビキチンアルデヒド(Ubal)を対照として含めた(図2a)。Ub−GFPの19S RP媒介開裂の免疫ブロット(図2b);19S RPをDMSO又は指示した濃度のb−AP15で前処理し、次いで組み換えDUB基質としてUb−GFPを添加した。b−AP15(50μM)処理後の19S RP Ub−GFP開裂の動力学(図2c)。b−AP15はHdm2の脱ユビキチン化を阻害する(図2d);ユビキチン化Hdm2を、DMSO又はb−AP15(50μM)で処理した19S RPに添加し、次いで免疫ブロッティングした。DMSO又はb−AP15(50μM)で処理した後の、K63/K48結合ユビキチン4量体の19S RPによるユビキチン鎖分解反応(図2e)。[実施例3] b−AP15は19S RP DUBs UCHL5及びUSP14を阻害する。 19S RPをDMSO、NEM(10mM)、b−AP15(50μM)(図3a)又はTPEN(250μM)(図3b)で前処理し、Ub−GFPを添加し、そして抗GFP抗体で免疫ブロッティングした。プロテアソームDUBsの活性部位指向ラベル付け(図3c);精製19S又は26SプロテアソームをDMSO、NEM又はb−AP15で前処理し、次いでHA−UbVSでラベル付けし、そして免疫ブロッティングをした。b−AP15(1μM)で3時間処理したHCT−116細胞の免疫ブロット(図3d);全細胞溶解物からのDUBsをHA−UbVSでラベル付けし、次いでSDS−PAGE及び指示した抗体を用いた免疫ブロッティングを行った。[実施例4] b−AP15はイン ビボにおける腫瘍の成長を阻害する。 FaDuヒト腫瘍異種移植片を有するSCIDマウスを腫瘍取得(200mm3)について無作為にし、そして毎日、ビヒクル(n=10)又は5mg kg−1のb−AP15(n=15)のいずれかを10日間皮下注射により処理した。平均腫瘍体積±SEMを示す(***P=<0.001)(図4a)。b−AP15処理後の循環する腫瘍誘導CK18及びカスパーゼ開裂(CK18−Asp396)の合計レベル(**p=0.01)(図4b)。HCT−116Bel−2+細胞に挑戦したヌードマウスの無病率(図4c)。マウスをビヒクル(n=6)又は5mg kg−1のb−AP15(n=6)のいずれかで1週当たり4−5回、3週間処理し、そして腫瘍開始について監視した(log−ランク、P=0.0136,ハザード比=7.9)。同系の肺ガン(LLC)腫瘍を有するC57BL/6Jマウスを、ビヒクル(n=4)又は5mg kg−1のb−AP15(n=4)を用いて1日オン/2日オフのサイクルで処理した(図4d);平均腫瘍体積±SEMを示す(P=<0.01)。同所乳癌(4T1)を有するBALB/cマウスを、ビヒクル(n=5)又は2.5mg kg−1のb−AP15(n=5)を用いて1日オン/3日オフのサイクルで処理した(図4e);平均腫瘍体積±SEMを示す(**P=<0.01)。ビヒクル又はb−AP15処理4T1乳癌からの肺転移性コロニーのボックス及びウィスカープロット(図4f);ボックスは上部及び下部の四分位数及び平均を示し、ウィスカーは最大値及び最小値を示す。ビヒクル及びb−AP15処理4T1におけるK48−結合ユビキチン蓄積及び開裂カスパーゼ−3についての代表的な免疫組織化学的染色、元の倍率×20(図4g)。ビヒクル及びb−AP15処理マウスの肝臓及び卵巣におけるAML浸潤(図4h)。ビヒクル処理マウスの肝臓は、グリコーゲン枯渇及び非特異性出血と共に、白血病性芽細胞の浸潤を示した。ビヒクル処理マウスの卵巣は、白血病性芽細胞の大きい浸潤と間質性出血を示した。これと対照的に、b−AP15処理マウスからの肝臓及び卵巣は、浸潤を少ししか示さず、正常な形態を示した(元の倍率×20)。[実施例5] b−AP15はDNA損傷を誘発しない。 HCT−116細胞をb−AP15又はドキソルビシン(100nM,18時間の遺伝毒性ストレス用の正の対照として)で処理した(図5)。細胞溶解物を、ホスホリル化p53の抗体及びDNA損傷についてのヒストンH2AXマーカーに対して、負荷対照としてのp53及びβ−アクチンの合計レベルで免疫ブロットした。[実施例6] b−AP15はアポトーシスを誘発しそしてHCT−116細胞の細胞生存を阻害するが、一方PBMC(末梢血液単核細胞)及び不死化hTERT−RPE1は感受性がより低い。 HCT−116細胞を次第に増加する濃度のb−AP15で24時間処理し、アポトーシスのレベルを、ELISAアッセーによりカスパーゼ開裂サイトケラチン−18(CK18)のレベルを測定することにより決定した(図6a)。HCT−116細胞を次第に増加する濃度のb−AP15で48時間処理した。細胞生存率を酸−ホスファターゼ活性アッセーにより決定した。平均値±s.d.を示す(図6b)。HCT−116又はhTERT−RPE1細胞を次第に増加する濃度のb−AP15で72時間処理し、次いでFMCA法(44)を用いて細胞毒性を分析した(図6c)。HCT−116又はhTERT−RPE1細胞を増加する濃度のボルテゾミブで72時間処理し、次いでFMCA法を用いて細胞毒性を分析した(図6d)。HTERT−RPE1は、不死化したヒト網膜色素上皮細胞系である(39)。IC50を、グラフパッドプリズム(グラフパッドソフトウェア社、カルフォルニア、米国)中の対数(log)濃度/効果曲線から、非直線回帰分析(可変ヒル勾配を有する4パラメータモデル)を用いて決定した(図6e,6f)。濃度/反応曲線を、FMCAアッセーを用いて、それぞれ8個の濃度のb−AP15及びボルテゾミブで2倍希釈にて3回生じさせた。結果を4回又は5回の独立した実験から、logIC50+SDとして表す(HCT−116、n=5;PBMC、n=4;hTERT−RPE1、n=5)。[実施例7] HCT−116細胞の同質遺伝子クローンにおけるアポトーシス誘発の用量反応曲線。 HCT−116細胞を次第に増大する濃度のボルテゾミブ又はb−AP15で24時間処理し、そしてアポトーシスのレベルを、ELISAアッセーによりカスパーゼ開裂サイトケラチン−18(CK−18)のレベルを測定することにより決定した(平均ひだ(折り畳み、fold)変化±s.d.,n=4)(図7)。[実施例8] b−AP15はプロテアソームのタンパク質分解活性を阻害しない。 20S CP(2nM)をDMSO、b−AP15(50μM)又はボルテゾミブ(100nM)でアッセーバッファ(25mMのHEPES,0.5mMのEDTA,0.03%SDS)中で5分間予備処理し、次いでそれぞれプロテアソームキモトリプシン様、カスパーゼ様及びトリプシン様の活性の分析のために、蛍光性基質(Suc−LLVY−AMC,Z−LLE−AMC又はBoc−LRR−AMC)を100μM添加した(図8a)。アッセーバッファ(25mMのHEPES,50mMのNaCl,1mMのMgCl2,2mMのATP,1mMのDTT)中の26Sプロテアソーム(2nM)を、図8aに示した実験のように処理した(図8b)。値は、ひだ開裂を相対的蛍光単位で表す。[実施例9] b−AP15は19S及び20S粒子の解離を引き起こさない又はユビキチン結合を変更しない。b−AP15処理プロテアソームの基質オーバーレイアッセー(図9a)。 精製した26Sプロテアソームを、天然ゲル電気泳動法により分離したb−AP15(10μM又は50μM)で処理し、そしてペプチターゼ活性用の蛍光性基質としてSuc−LLVY−AMCを使用してタンパク質分解活性について検定した。ゲルの分析は、対照及びb−AP15レーンの両方で、二重に(RP2CP)及び1重に(RP1CP)蓋されたプロテアソームの存在を示した。0.03%SDSの添加は、蓋されていない20Sコア粒子の存在下で増加を示さなかった。b−AP15はプロテアソーム−ユビキチン結合活性を変更しない(図9b)。HCT−116細胞をボルテゾミブ(100nNM)又はb−AP15(1μM)で処理し、そしてプロテアソームをアフィニティ精製した。会合ポリユビキチンのレベルを免疫ブロット法により決定した。[実施例10] b−AP15は一般的なDUB阻害剤ではない。 HCT−116をb−AP15(1μM)で3時間処理した(図10)。10mMのN−エチルマレイミド(NEM)で処理した溶解物を全DUB阻害の対照として含ませた。DUB活性を細胞溶解物から、蛍光基質ユビキチン−7−アミド−4−メチルクマリン(Ub−AMC)の開裂を測定することにより決定した。[実施例11] b−AP15の生化学的特性評価。b−AP15の用量反応(図11a)。 精製した10Sプロテアソーム(5nM)を、指示した濃度のb−AP15で処理し、そしてDUB活性を、Ub−AMC開裂の検出により決定した。IC50値(2.1±0.411μM)を、グラフパッドプリズム中の対数(log)濃度曲線から、非直線回帰分析を用いて決定した(平均値±SD,n=3)。細胞なしアッセーで観察されたIC50は細胞内で観察されたIC50よりも幾分高いことに注目されたい。これは多分、b−AP15の疎水性(XLogP=3.3)により細胞内の該化合物が豊富になることによるであろう(11)。b−AP15阻害の可逆性(図1b)。阻害の可逆性を、酵素/b−AP15複合体の急速な希釈の後、DUB活性の回復を測定することにより決定した。反応に通常使用される19S濃度の50倍(250mM)と、b−AP15についての計算IC50値の10倍(25μM)とを含む反応混合物を氷上で15分培養し、次いで反応バッファ中に50倍希釈して、19Sについては5nMの最終濃度そしてb−AP15については0.5μMの最終濃度を得た。Ub−AMC開裂の線形反応曲線は、b−AP15が可逆的阻害剤であることを示す。b−AP15はシスチン残基と非特異的に反応するか否かの決定(図11c)。19S(5nM)を、還元されたグルタチオン(GSH(2mM))と混合したb−AP15(10μM)又はb−Ap15(10μM)と処理した。グルタチオンの存在は、19S DUB活性のb−AP15媒介阻害を低減しなかった。[実施例12] b−AP15は一般的なDUB阻害剤ではない。 HCT−116細胞をb−AP15(1μM)で3時間処理し、そしてプロテアソームをアフィニティ精製した(図12a)。プロテアソームDUB活性を、Ub−AMC/suc−LLVY−AMCの開裂として表して、プロテアソーム回復について標準化した(P=0.012、不対t−テスト、2回随行)。b−AP15は非プロテアソーム性DUBを阻害しない(図12b)。組み換え非プロテアソーム性DUBをb−AP15で処理し、%活性を決定した。293T細胞及びHeLa細胞からの細胞溶解物をb−AP15(50μM)で処理し、次いでHA−UbVSを用いて活性ラベル付けした(図12c)。全サンプルをSD−PAGE上で操作し、次いでα−HA抗体を用いて免疫ブロッティングした。[実施例13] b−AP15処理は動物体重を著しく変更しない(図13)。 対照と異種移植用の処理動物との間で、始点と終点での体重の差異を図4に示した:FaDu、−1.3%;LLC,+2.1%;4T1,+5.8%。ボックスは上部及び下部の四分位数及び平均を示し、ウィスカーは最大値及び最小値を示す。[実施例14] NC160細胞系内の細胞系のb−AP15及びボルテゾミブに対する感度(図14)。 図示したのは、個々の細胞系についてのIC50値(左側のグラフ)及び各腫瘍型についての中央IC50値(右側のグラフ)である。データはwww.dtp.nci.nih.gov.から取った。矢印は、各薬物に対して2つの最も感度が高い腫瘍細胞型を示す。実施例15:b−AP15処理細胞に観察されたシャベロン遺伝子の発現。 b−AP15処理細胞に観察されたシャベロン遺伝子の発現(表1)は、タンパク質毒性反応の誘発を示す。 定量的PCRによる更なる分析は、b−AP15がボルテゾミブよりも強いHSPA6(Hsp70B’),HSPA1B及びDNAJB1(Hsp40)発現を誘発することを示した(表2)。損傷タンパク質の蓄積に反応して誘発されることが知られたHSPA6(35)は、b−AP15により1000倍より大きく誘発された。これらの発見は、DUB阻害の結果として蓄積される高分子量ユビキチン基質複合体は、Bcl−2過剰発現に不感受性の、強い細胞毒性を産生することができることを示す。 b−AP15への細胞反応は、アポトーシス制御の関与についてだけでなく、NCl−60細胞系パネル(http://dtp.nci.nih.gov.)内の腫瘍細胞系の感度についても、ボルテゾミブへの細胞反応と相違する。19S RP DUB活性の阻害剤は20S酵素活性の阻害剤とは相違する治療的スペクトルを示し、従って腫瘍学における治療選択の在庫を拡張する。参照文献1. 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