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タイトル:公表特許公報(A)_グルコースをフルクトースへ異性化させる方法
出願番号:2014525342
年次:2014
IPC分類:B01J 23/10,B01J 29/035,C07H 3/02,C07B 61/00


特許情報キャッシュ

ナディーヌ・エセイエム ロドリゴ・ロペス・デ・ソウザ フランク・ラタブル シリル・フシェ ジルソン・カルドゾ デミアン・ファビアノ JP 2014525342 公表特許公報(A) 20140929 2014526515 20120824 グルコースをフルクトースへ異性化させる方法 サントル ナスィオナル ド ラ ルシェルシュ スィアンティフィク(セ.エン.エル.エス.) 506128396 ウニベルシテ クロード ベルナール リヨン 1 503161615 村山 靖彦 100108453 志賀 正武 100064908 渡邊 隆 100089037 実広 信哉 100110364 ナディーヌ・エセイエム ロドリゴ・ロペス・デ・ソウザ フランク・ラタブル シリル・フシェ ジルソン・カルドゾ デミアン・ファビアノ FR 1157575 20110826 B01J 23/10 20060101AFI20140902BHJP B01J 29/035 20060101ALI20140902BHJP C07H 3/02 20060101ALI20140902BHJP C07B 61/00 20060101ALN20140902BHJP JPB01J23/10 ZB01J29/035 ZC07H3/02C07B61/00 300 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN EP2012066546 20120824 WO2013030132 20130307 32 20140424 4C057 4G169 4H039 4C057AA16 4C057AA19 4C057BB02 4G169AA02 4G169AA03 4G169AA08 4G169AA10 4G169BA07A 4G169BA07B 4G169BA08A 4G169BA10A 4G169BB04A 4G169BB04B 4G169BB06A 4G169BB06B 4G169BC10A 4G169BC10B 4G169BC39A 4G169BC42A 4G169BC42B 4G169BC43B 4G169BC55A 4G169BC60A 4G169BD07A 4G169CB41 4G169EC27 4G169FC04 4G169ZA04A 4G169ZA11A 4G169ZA36A 4G169ZA36B 4H039CA60 4H039CJ10 本発明は、グルコースのフルクトースへの異性化の方法に関する。本発明はまた、グルコースからHMF(5−ヒドロキシメチルフルフラール)を調製する方法に関し、この方法はグルコースのフルクトースへの異性化の工程を含む。 フルクトースは多くの用途を有するが、特に食品産業の領域(フルクトースはグルコースよりも強い甘味付け力を有する)、及びポリマー、特にポリアミドあるいはポリエステルを製造するための中間体、例えばHMFの調製において用途を有する。しかし、フルクトースの生産は、グルコースの生産よりもなお少ないままに留まっている。 グルコールの異性化によるフルクトースの調製を可能にするための多くの方法が開発されてきている。普通の方法は酵素法であり、グルコースのフルクトースへの異性化は、固定化酵素、キシロースイソメラーゼによって触媒される。しかし、かなりの量の酵素を適用することが必要であり、この方法に関連する費用は高い。さらに、転化と適切なフルクトース収率を得るための反応時間は非常に長い。 この酵素法を改良するために、その方法をマイクロ波照射下で適用することが提案された(Yuら, Process Biochemistry, 2011, 46, 599-603)。しかし、このタイプの方法に関連する費用は、得られた結果と比較して高いままである。 微生物を利用しない方法も開発されている。触媒として水酸化ナトリウムの存在下で適用される方法が特に知られている。しかし、得られる結果はあまり満足のできないままであり、これは特に、アルドール型の二次反応によって、時間経過とともに選択性が急速に失われることによる。一方、均一な塩基は、再処理すべき水性廃棄物をうみだす。不均一系触媒法も提案されている。グルコースからフルクトースへの異性化反応を触媒させるためのアルミン酸カリウムの使用は、特にフランス国特許第2862973号明細書によって知られている。しかし、収率、転化率、及び選択性について得られた結果はなお低いままである。ゼオライト又はハイドロタルサイト(アルミニウム及びマグネシウムに基づく触媒)を異性化反応のための触媒として用いることも、モロー(Moreau)らの文献(Applied Catalysis A: General, 193, 2000, 21-27)によって知られている。しかし、最良のフルクトース選択性(90%)は、低いグルコース転化率(10〜20%)に対して得られている。異性化反応のための触媒としてメタロシリケートを用いることも、バレンテ(Valente)らの文献(Applied Catalysis A: General, 339, 2008, 21-27)によって知られている。酸触媒での方法も開発されており(デイビス(Davis)ら,Angew. Chem. Int. Ed., 2010, 49, 8954-8957)、これはSn−ベータ触媒を用いる。これらの方法によって得られた結果は、しかし、本発明の酵素法と競合するには不十分である。 最後に、一工程でグルコースからHMFを製造することが、エビタニ(Ebitani)らの文献(Chem. Commun., 2009, 6276-6278)によって知られており、これは、固体塩基触媒の存在下でのグルコースのフルクトースへの異性化と、固体酸触媒の存在下でのフルクトースのHMFへの脱水とを含む。 しかし、これらのさまざまな方法は、費用がかかりすぎる、あるいはグルコースの転化率、フルクトースの収率及びフルクトースの選択性に関して良好な結果が得られないという欠点を有している。フランス国特許第2862973号明細書Yuら, Process Biochemistry, 2011, 46, 599-603Moreauら, Applied Catalysis A: General, 193, 2000, 21-27Valenteら, Applied Catalysis A: General, 339, 2008, 21-27Davisら,Angew. Chem. Int. Ed., 2010, 49, 8954-8957Ebitaniら, Chem. Commun., 2009, 6276-6278 本発明の目的は、工業化でき、かつ低減された費用で適応しうる、グルコースのフルクトースへの異性化方法を提供することである。本発明の別の目的は、グルコースの転化率、フルクトースの収率及びフルクトースの選択性に関して良好な結果を与える方法を提供することである。本発明のさらなる別の目的は、短縮された時間内に、収率、転化率、及び選択性に関して良好な結果を得ることができる、グルコースのフルクトースへの異性化方法を提供することである。本発明の別の目的は、多くの因子、例えば、pH、温度、阻害剤の存在などに敏感である酵素法よりも強く、したがってバイオマスに由来する様々な純度の原料にさえ、より容易に適用できる方法を提供することである。本発明の別の目的は、グルコースからHMFを製造する方法を提供することでもある。その他の目的は、以下の記載を読めば明らかになるだろう。 従来技術の全ての欠点は、固体塩基性触媒の存在下、水中で、グルコースからフルクトースへの異性化の方法に関する本発明によって解決され、固体塩基性触媒は熱による脱カーボネート活性化なしに用いられることが好ましく、低温での、特に30℃でのCO2吸着等温線の可逆性によって特徴づけられ、好ましくは、30℃で測定して、60〜110kJ・mol−1、好ましくは75〜95kJ・mol−1である示差CO2吸着熱によって特徴づけられ、その触媒は、担持された又は担持されていないランタノイド酸化物、あるいは有機テンプレートを含みケイ素に基づくモレキュラーシーブスを含む触媒である。 好ましくは 、触媒は、固体弱塩基触媒から選択される。これらの弱塩基は、60〜110kJ・mol−1の、好ましくは75〜90kJ・mol−1の、30℃で測定したCO2吸着示差熱によって特徴づけられる。これらの触媒は、熱による脱カーボネート活性化なしに用いることができ、脱カーボネート活性化は工業的規模での通常の塩基触媒の適用を制限している主な障害である。 このCO2吸着の可逆性は、CO2による被毒に対する触媒の耐性によって特に示される。この特性は、予備活性化によって調整されることはない。塩基性部位(塩基性サイト)を含む従来技術で用いられているものなどの触媒は、通常、それらが周囲の空気の中に置かれた場合、CO2によって被毒され、CO2は触媒の塩基性サイトに結合して炭酸化された化学種を形成する。塩基性サイトとは、酸性分子に移っていることもできる電子対を含む種を意味する。通常、したがって、これらの触媒を活性化するために、例えば高温で前処理し、脱炭酸した反応媒体中で触媒を使用すること、あるいは続く熱活性化をして触媒を再水和化し、微量の空気中のCO2による触媒固体の塩基性サイトの阻害を制限することが必要である。一方、本発明の触媒はいかなる前処理も必要とせず、特に高温前処理を必要しない。 触媒によるCO2吸着の可逆性は、容積測定によるCO2吸着等温線(全吸着及び可逆的吸着)の測定と組み合わせた熱量測定によって測定することができる。CO2吸着測定は、熱量計、特にティアン・カルベ熱量計(Tian Calvet calorimeter)によって行われ、測定は、精密な圧力計を備えたガラス製容積測定装置を使用したCO2吸着等温線の測定と組み合わされる。ガラス容器中に入れられた固体を、適切な真空度(10−5Torr)が得られるまで測定温度(30℃)又はより高温において真空中で処理した後でその測定温度に保持された熱量計中に入れる。CO2をわずかな増分で30℃において導入し、平衡温度同様、各CO2導入ごとに放出された熱量を測定する。吸着等温線を、最大1トル(Torr)の平衡圧力まで測定する。第一の等温線(全吸着)の測定後、その固体触媒を真空中(in vacuo)、30℃で15時間処理した後で第二の等温線(可逆的吸着)が得られる。 本発明で用いる、担持された又は担持されていないランタノイド酸化物、あるいは触媒テンプレート(特にCTA:セチルトリメチルアンモニウムブロマイド)を含むケイ素ベースのモレキュラーシーブスを担持した触媒は、したがって、30℃におけるこのCO2吸着可逆性とそれと組み合わされた60〜110kJ・mol−1、好ましくは75〜90kJ・mol−1の吸着示差熱を有するものである。 したがって、かつ有利には、本発明の方法は、触媒の再活性化、特に、触媒の高温前処理を意図した使用前の触媒のいかなる前処理をも含まない。 好ましくは、CO2被毒に対する触媒の耐性は、その触媒の塩基性力が化学吸着と物理吸着の間で見出されるという事実によって示される。好ましくは、触媒の塩基性サイトの少なくとも50%が、いかなる形態の前処理なしに、特にいかなる高温前処理もなしに、60〜110、好ましくは75〜90kJ・mol−1の間のCO2吸着熱を有する。「CO2吸着示差熱」とは、一定温度において、ティアン・カルベ型の熱量計中で、初め真空中にある触媒への極微量の容量のCO2の吸着によって放出されるモル熱量を意味する。その塩基性固体が均一な塩基性力をもつサイトを有する場合、CO2吸着示差熱の値は、吸着したCO2の量に対する示差熱(Q diff, kJ・mol−1)の変動を表す曲線の平坦部の値に対応する。示差熱がCO2の回収とともに低下する場合、その関連する値は、50%CO2回収に伴う吸着示差熱の平均である。 触媒は、担持されているか又は担持されていない、場合によってはヒドロキシル化及び/又はカーボネート化されたランタノイド酸化物から、担持されているか又は担持されていない場合によってはヒドロキシル化及び/又はカーボネート化された、別の金属を伴う混合ランタノイド酸化物から、あるいは、有機テンプレートを含むケイ素ベースのモレキュラーシーブスから選択することができる。 ある態様では、触媒は、担持されているか又は担持されていないランタノイド酸化物、好ましくは、La酸化物からなる。 ランタノイドはさまざまな程度まで酸化させることができ、ランタノイドは部分的にヒドロキシル化及び/又はカーボネート化させてもよい。特に、La2O3、炭(coal)上のLa(OH)3、La2O3−x−y(CO3)x(OH)2y(式中xは0、1、2、又は3、例えば0、1、又は2であることができ、yは0、1、2、又は3であってよく、0≦x+y≦3であることができる)をあげることができる。 ある態様において、触媒は、ランタノイド酸化物、好ましくはLa酸化物を含み、これらは担持されているか又は担持されていない。好ましい態様では、担持されているか又は担持されていないこの触媒は、混合ランタノイド酸化物、好ましくはLaとその他の金属、特にアルカリ金属又はアルカリ土類金属、例えばMgとの混合ランタノイド酸化物である。La及びMgの混合酸化物、例えば、MgLaOが挙げられる。これらの混合酸化物は、部分的にヒドロキシル化及び/又はカーボネート化されたランタノイド酸化物、例えば、上記式、La2O3−x−y(CO3)x(OH)2yの式のものを、例えば、Mg酸化物(例えば、MgO)とともに含むことができる。 ランタノイド、あるいは希土類(Ln)とは、スカンジウム、イットリウム、及び57〜71原子番号をもつ元素によって構成される群から選択される元素、好ましくはスカンジウム及び57〜71の原子番号をもつ元素から構成される群から選択される元素、好ましくは57〜71の原子番号をもつ元素を意味する。有利には、ランタノイドは、セリウム(Ce)、ランタン(La)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、イットリウム(Y)、ガドリニウム(Gd)、サマリウム(Sm)、及びホルミウム(Ho)から、好ましくは、セリウム(Ce)、ランタン(La)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、及びガドリニウム(Gd)、サマリウム(Sm)、及びホルミウム(Ho)から選択される。好ましくは、ランタンが選択される。 担体は、特に、炭素質担体(活性炭、グラファイト、官能化させたグラファイト又は炭(coal)、金属酸化物、例えば酸化チタン又はアルミナであることができる。好ましくは、担体は、熱水条件下で安定な担体である。 少なくとも一種のランタノイド酸化物を含む好ましい触媒は以下のものである。− MgLaO(マグネシウム及びランタンに基づく混合酸化物)、特に、J. Catalysis 2002 211, 150、又はCatalysis Today 152 (2010) 110-114に記載されたものであって、特に、MgO及びLaヒドロキシカーボネートを含むもの;− LaO(単純な酸化ランタン)であって、担持されているか又は担持されていないもの、特に担持されているもの、好ましくは炭素質担体上に担持されているもの。 その製造方法に起因して、モレキュラーシーブスは一般にそれらの合成に用いた有機分子を含む。これらの有機分子は「有機テンプレート」とよばれ、本発明のモレキュラーシーブスは有機テンプレートを含みうる。この有機テンプレート(特にCTA:セチルトリメチルアンモニウムブロマイド)は、モレキュラーシーブスの塩基性を発現させるためには必須である。その塩基性サイト(塩基性部位)は、気孔の入り口のアンモニウムの対アニオンの位置にある、格子の酸素である。 好ましくは、モレキュラーシーブス型の触媒は、ケイ素をベースとするモレキュラーシーブス、特に、M41Sファミリーからのものである。モレキュラーシーブス型の好ましい触媒は、有機テンプレートCTAの存在下で用いられるMCM48及びMCM50型のものであり、例えば、Micropor. Mesopor. Mater. 70 (2004) 135に記載されているものである。 好ましくは、本発明の方法においては、触媒の量は、グルコースの質量を基準にして、0.5〜100質量%、好ましくは1〜50質量%、特に2〜25質量%、例えば、5〜10質量%である。 好ましくは、グルコースの量は、水の質量を基準にして、0.5〜15質量%、好ましくは1〜10質量%である。 本発明の方法は、75〜180℃、好ましくは80〜150℃、例えば、85℃〜100℃、特に約100℃の温度で適用することができる。有利には、本発明はしたがって非常には高くない温度で、特に85℃〜100℃で適用しうる。このことは、特に、触媒がCO2による被毒に対して耐性があり、低温においてCO2吸着の可逆性を有しているという事実によって可能にされている。一方、CO2被毒に耐性がない触媒については、異性化の収率は、そのような温度においては非常に低いか又はゼロですらある。触媒は、特に、熱活性化なしに適用される。本発明の方法はまた、大気圧又は約2MPa(20バール)以下の圧力の不活性ガス、例えば、ヘリウム中で適用してもよい。 有利には、触媒は、当業者に公知の任意の方法、特に単なるろ過によって、反応の終わりに回収することができる。したがって、触媒を回収して、フルクトースへのグルコースの新しい異性化のためにそれを再利用することが可能である。特に有利な方法では、触媒はそのようにして、特定の前処理なしに、2、3、4、またはさらにより多くの回数、グルコースのフルクトースへの異性化反応に用いることができる。 具体的な態様では、上記反応は、水、及び溶媒、特に非プロトン性の強極性溶媒、例えばDMSO(ジメチルスルホキシド)、DMF(ジメチルホルムアミド)、NMP(N−メチルピロリドン)の存在下でも適用できる。 上記の固体塩基性触媒は、場合によっては任意選択により、反応の前に、ピリジンで、一般的には、強塩基、例えば、ルチジン、アンモニアなどでの処理を行ってもよい。理論に縛られることを意図するものではないが、この処理は、触媒の可能なルイス酸サイトのブロッキングの可能性をもたらしているのかもしれない。この処理は、したがって、触媒の被毒に類似している。この処理は、グルコースの転化、フルクトースの収率、及びフルクトースの選択性に関する結果を向上させる可能性をもたらす。ピリジンを用いたこの処理は、特に、フルクトース選択性を向上させる可能性をもたらす。 有利には、本発明の方法は、20〜50%のオーダー(位数)の、好ましくは40%のオーダーのグルコースの転化率、20〜35%のオーダーの、好ましくは32%のオーダーのフルクトース収量、及び70〜90%の、好ましくは80%のオーダーのフルクトース選択性をもたらす。 有利には、本発明の方法は、そのような結果を非常に短時間内に得る可能性をもたらす。特に、また驚くべきことに、本発明の方法はその最後まで行うことができ、特に、それは上記の転化率、収量(収率)、及び選択性を、5時間以内、好ましくは2時間以内、特に約1時間で得る可能性をもたらすが、一方、現在の酵素法は24時間より長い時間を必要とする。この触媒システムは、その他の慣用されている固体塩基と比べて、特に熱による前処理なしに適用できるという利点を有しており、このことは工業的用途にとって有利である。 本発明はグルコースからHMFを調製する方法にも関し、その方法は以下のステップ: i)本発明の方法によるグルコースのフルクトースへの異性化; ii)ステップi)で得られた反応媒体へのカルボン酸の添加; iii)HMFの回収、を含む。 ステップii)のカルボン酸は、モノカルボン酸、ジカルボン酸、又はトリカルボン酸であることができる。それらは特に以下のものから選択される。 − 式R−COOHの酸(式中、Rは、水素原子、または直鎖状もしくは分岐したC1〜C5、好ましくはC1〜C3のアルキル鎖(これは任意選択により1つ以上のOH基で置換されていてもよい)を表す)); − 式HOOC−L−COOHの酸(式中、Lは−L−全体で結合を表すか、直鎖状もしくは分岐したC1〜C5、好ましくはC1〜C3のアルキレン鎖(これは任意選択により1つ以上のOH及び/又はCOOH基で置換されていてもよい)を表す);又は − それらの混合物。 好ましくは、ステップii)のカルボン酸は、式R−COOH(式中、Rは、水素原子、または直鎖状もしくは分岐したC1〜C5、好ましくはC1〜C3のアルキル鎖(これは任意選択により1つ以上のOH基で置換されていてもよい)を表す)で表される酸から選択されるモノカルボン酸である。 好ましくは、上記カルボン酸は、ギ酸、酢酸、リンゴ酸、クエン酸、シュウ酸、乳酸、またはそれらの混合物である。好ましくは、カルボン酸は、ギ酸、酢酸、乳酸、またはそれらの混合物である。より好ましくは、カルボン酸は、ギ酸、酢酸、又はそれらの混合物である。なお最も好ましくは、カルボン酸は酢酸である。 当業者は、彼又は彼女がフルクトース転化率又はHMF選択性を高めることを好むか、あるいはこれらの特性の両方の間で良好な妥協点を得ることを好むかに応じて、反応媒体に加える酸の割合及び性質を決めることができる。酸の量は、二次副生成物、特にフミン(humin)の生成を増大させるリスクがあるので多くしすぎるべきではない。したがって、好ましくは、酸の量は、液体反応媒体の質量を基準にして、80質量%未満、一般的には5〜80質量%、特に10〜60質量%、例えば、約50質量%、約20質量%、あるいは約10質量%である。 ステップ(ii)は、100〜200℃、好ましくは120〜180℃、例えば、150〜180℃の温度で行ってよい。 ステップ(ii)は、大気圧又は約3.5MPa(すなわち35bar)以下の不活性ガス、例えばヘリウム下で適用してもよい。 ステップ(ii)は有利には不均一酸触媒の存在下で適用してもよい。好ましくは、その触媒は、12−タングスト燐酸、好ましくは水酸化ニオブ(NbOH)上に分散させたもの;水酸化ニオブ;ゼオライト、例えば、H−ZSM−5又はH−Y;K10タイプのカチオン性クレー;スルホン化した炭(sulfonated coal);官能化された炭(functionalized coal)、例えば、カルボキシル基によって、例えば、酸化(例えば、次亜塩素酸ナトリウムによる酸化)に続いてカルボキシル基によって官能化されたもの;あるいはそれらの混合物から選択される。好ましくは、この触媒は、12−タングスト燐酸、好ましくは水酸化ニオブ(NbOH)上に分散させたもの;水酸化ニオブ;ゼオライト、例えば、H−ZSM−5又はH−Y;K10タイプのカチオン性クレー;スルホン化した炭(sulfonated coal);官能化された炭(functionalized coal)、例えば、カルボキシル基によって、例えば、酸化(例えば、次亜塩素酸ナトリウムによる酸化)に続いてカルボキシル基によって官能化されたもの;あるいはそれらの混合物から選択される。好ましくは、この触媒は、12−タングスト燐酸、好ましくは水酸化ニオブ(NbOH)上に分散させたもの;水酸化ニオブ;スルホン化ジルコニア;12−タングスト燐酸のセシウム酸塩(Cs2HPW12O40);二酸化チタン;スルホン化された炭(sulfonated coal);官能化された炭(functionalized coal)、例えば、カルボキシル基によって、例えば、酸化(例えば、次亜塩素酸ナトリウムによる酸化)に続いてカルボキシル基によって官能化されたもの;及びそれらの混合物から選択される。これらの触媒の添加は、特に、フルクトースへの転化率、及びHMF選択性の有利な増大の可能性をもたらす。より好ましくは、触媒は、スルホン化された炭、または官能化された炭である。 それが存在する場合には、触媒の量は、好ましくは、初めのグルコースの質量を基準にして、2〜100質量%、好ましくは2〜10質量%、例えば5質量%である。 次に本発明を、図面を参照して非限定的な実施例によって説明する。図1は、450℃で2時間、真空中で活性化させたZrC触媒についてのCO2吸着熱量曲線を示し、これは最初のいわゆる全吸着(黒四角)時の、及び二番目のいわゆる可逆的吸着(白四角)時のものである。図2は、その最初と二番目のCO2の吸着(それぞれ全吸着及び可逆的吸着)のときのCO2回収にともなうCO2吸着示差熱の測定と平行して測定した、CO2吸着等温線を示す。図3は、30℃で24時間、真空中で前処理したZrC触媒についてのCO2吸着熱量曲線を示し、これは最初のいわゆる全吸着(黒四角)時の、及び二番目のいわゆる可逆的吸着(白四角)時のものである。図4は、その最初と二番目のCO2の吸着(それぞれ全吸着及び可逆的吸着)のときのCO2回収にともなうCO2吸着示差熱の測定と平行して測定した、CO2吸着等温線を示す。図5は、[CTA]Si−MCM48及び[CTA]Si−MCM50触媒についてのCO2吸着熱量曲線(最初の全吸着)を示す。図6は、30℃で24時間、真空中で前処理した[CTA]Si−MCM50触媒についてのCO2吸着熱量曲線を示し、これは最初のいわゆる全吸着(黒四角)時の、及び二番目のいわゆる可逆的吸着(白四角)時のものである。図7は、その最初と二番目のCO2の吸着(それぞれ全吸着及び可逆的吸着)のときのCO2回収にともなうCO2吸着示差熱の測定と平行して測定した、CO2吸着等温線を示す。 例1:100℃におけるさまざまな塩基性触媒の存在下でのフルクトースへのグルコースの異性化 フルクトースへのグルコースの異性化の反応を、100mlオートクレーブ中で、水中に1質量%のグルコースの溶液を適用することによって行った。以下の量を反応器に導入した:30gの蒸留水、0.3gのグルコース(1質量%/水)、0.015gの触媒(5質量%/グルコース)。固体触媒に対してはいかなる活性化も適用しなかった。20バール(2000kPa)のヘリウムをオートクレーブに導入した。反応媒体を磁気撹拌器を使って撹拌した。100℃に制御した電気抵抗器を使って反応媒体を反応温度にした。100℃での2時間の反応の後、オートクレーブを氷浴を使って冷やした。グルコースの転化率及びフルクトースのモル収率をHPLC−RID分析によって測定した(カラム:コアゲル(COREGEL)87C)。 異性化は以下のさまざまな触媒の存在下で達成された。 a)本発明による触媒 − MgLaO; − MgLaO(ピリジンで処理したもの); − MCM48; − MCM50 b)従来技術による触媒 − Snベータ; − ZrCs; − NaOH(この場合には反応を50℃で行った) 異性化は、触媒の不存在下で上の手順によっても行った。 上記の結果は、本発明による触媒が、従来技術のCO2吸着可逆性を持たない塩基性固体触媒、例えばZrCsと比較して、あるいはSn−ベータ・ルイス酸と比較して、向上した活性(特に、グルコースの転化率、フルクトースの収率、及びフルクトースの選択性)を有することを示している。上記の結果は、本発明による方法の適用が、酵素法と比較して、あるいは均一塩基を用いる触媒による方法と比較して、より良い結果あるいは同等の結果を得る可能性をもたらすことを示してもいる。最後に、上記の結果は、ピリジンでの触媒の処理が、フルクトース選択性を向上させる可能性をもたらすことを示している。 例2:100℃におけるさまざまな固体塩基性触媒の存在下でのグルコースのフルクトースへの異性化 グルコースのフルクトースへの異性化の反応を、100mlのオートクレーブ中で、水中に2質量%のグルコースの溶液を適用することによって行った。以下の量を反応器に導入した:30gの蒸留水、0.6gのグルコース(2質量%/水)、0.030gの触媒(5質量%/グルコース)。固体触媒に対してはいかなる活性化も適用しなかった。20バール(2000kPa)のヘリウムをオートクレーブに導入した。反応媒体を磁気撹拌器を使って撹拌した。100℃に制御した電気抵抗器を使って反応媒体を反応温度にした。100℃での2時間又は1時間**の反応の後、オートクレーブを氷浴を使って冷やした。グルコースの転化率及びフルクトースのモル収率をHPLC−RID分析によって測定した(カラム:コアゲル(COREGEL)87C)。 異性化は以下のさまざまな触媒の存在下で達成された。 − MgLaO(マグネシウム及びランタンベースの混合酸化物)(1時間及び2時間); − LaO(単純な酸化ランタン/炭(coal))(LaOH/C); − ZrCs(比較); − ハイドロタルサイト(Mg/Al=3)(1時間)(比較) 上記の結果は、本発明の触媒が、CO2吸着可逆性をもたない従来技術の固体触媒(例えば、ZrCs)と比較して、向上した活性(特に、グルコースの転化率、フルクトースの収率、及びフルクトースの選択性に関して)を有することを示している。本発明の方法にしたがって適用した異性化は、ハイドロタルサイトMg/Alの存在下で適用された方法と比較して、フルクトースへの転化率及びフルクトース選択性に関して、向上した結果の可能性をもたらしている。 例3:150℃におけるさまざまな固体塩基性触媒の存在下でのグルコースのフルクトースへの異性化 グルコースのフルクトースへの異性化の反応を、100mlのオートクレーブ中で、水中に1質量%のグルコースの溶液を適用することによって行った。以下の量を反応器に導入した:30gの蒸留水、0.3gのグルコース(1質量%/水)、0.015gの触媒(5質量%/グルコース)。固体触媒に対してはいかなる活性化も適用しなかった。20バール(2000kPa)のヘリウムをオートクレーブに導入した。反応媒体を磁気撹拌器を使って撹拌した。150℃に制御した電気抵抗器を使って反応媒体を反応温度にした。150℃での2時間の反応の後、オートクレーブを氷浴を使って冷やした。グルコースの転化率及びフルクトースのモル収率をHPLC−RID分析によって測定した(カラム:コアゲル(COREGEL)87C)。 異性化は以下のさまざまな触媒の存在下で達成された。 − MgLaO; − Sn−ベータ(比較); − ZrCs(450℃で2時間真空(i.v.)中で処理したもの。この処理はこの触媒を活性化するために通常行われる)(比較); − ZrCs(比較) 異性化は、触媒の不存在下でも、上の手順にしたがって行った。 上の結果は、30℃における非可逆的なCO2吸着によって及び強い塩基性サイトの存在(特に450℃での真空中での活性化後)によって特徴づけられるZrCs触媒が、100℃よりも150℃においてより活性ではあるが、本発明による触媒であるMgLaOよりもかなり低い活性のままであることを示している。上の結果は、ZrCsの前処理は、触媒の活性を向上させる可能性をもたらさないことを示している。上の結果は、ルイス酸であるSn−ベータ触媒は100℃よりも150℃でより活性ではあるが、本発明の触媒であるMgLaOよりもかなり低い活性のままであることを示してもいる。 例4:グルコースのフルクトースへの異性化、100℃におけるMgLaOとアルミネートとの比較 グルコースのフルクトースへの異性化の反応を、100mlのオートクレーブ中で、水中に2質量%のグルコースの溶液を適用することによって行った。以下の量を反応器に導入した:30gの蒸留水、0.6gのグルコース(2質量%/水)、0.060gの触媒(10質量%/グルコース)。固体触媒に対してはいかなる活性化も適用しなかった。20バール(2000kPa)のヘリウムをオートクレーブに導入した。反応媒体を磁気撹拌器を使って撹拌した。100℃に制御した電気抵抗器を使って反応媒体を反応温度にした。100℃での1時間の反応の後、オートクレーブを氷浴を使って冷やした。グルコースの転化率及びフルクトースのモル収率をHPLC−RID分析によって測定した(カラム:コアゲル(COREGEL)87C)。 グルコースの質量を基準にして10質量%のMgLaOの存在下、及びグルコースの質量を基準にして10質量%のナトリウムアルミネート(比較)の存在下で異性化を達成した。 上の結果は、本発明の方法においてMgLaOを用いて、副生成物の生成を制限することができることを示している。実際に、グルコースの転化率は、ナトリウムアルミネートによって触媒する方法よりも、本発明の方法において低いが、フルクトースの収率及びフルクトースの選択性は本発明の方法においてより高い。 例5:MgLaOによって触媒されるグルコースのフルクトースへの異性化、温度の影響 グルコースのフルクトースへの異性化の反応を、100mlのオートクレーブ中で、水中に1質量%のグルコースの溶液を適用することによって行った。以下の量を反応器に導入した:30gの蒸留水、0.3gのグルコース(1質量%/水)、0.015gの触媒(5質量%/グルコース)。固体触媒に対してはいかなる活性化も適用しなかった。20バール(2000kPa)のヘリウムをオートクレーブに導入した。反応媒体を磁気撹拌器を使って撹拌した。反応温度に制御した電気抵抗器を使って反応媒体を反応温度にした。その反応温度での2時間の反応の後、オートクレーブを氷浴を使って冷やした。グルコースの転化率及びフルクトースのモル収率をHPLC−RID分析によって測定した(カラム:コアゲル(COREGEL)87C)。 85℃(13時間)、100℃、150℃、及び180℃において、グルコースの質量に基づいて5質量%のMgLaOの存在下で異性化を達成した。 上の結果は、温度を高くすればするほど、グルコースの転化率は高くなることを示している。しかし、この温度の上昇は、副生成物の産生の上昇、それゆえフルクトース収率とフルクトース選択性の低下も示している。したがって、グルコースの転化率、フルクトースの収率及び選択性に関する最良の妥協は、150℃より低い温度、特に100℃より低い温度に対して得られる。 例6:MgLaOによって触媒されるグルコースのフルクトースへの異性化、グルコースの濃度の影響 グルコースのフルクトースへの異性化の反応を、100mlのオートクレーブ中で、水中のさまざまな質量%のグルコースの溶液を適用することによって行った。以下の量を反応器に導入した:30gの蒸留水、0.3gのグルコース(1質量%/水)又は0.6gのグルコース(2質量%/水)又は1.5gのグルコース(5質量%/水)又は3gのグルコース(10質量5/水)、5質量%の触媒/グルコース。固体触媒に対してはいかなる活性化も適用しなかった。20バール(2000kPa)のヘリウムをオートクレーブに導入した。反応媒体を磁気撹拌器を使って撹拌した。100℃に制御した電気抵抗器を使って反応媒体を100℃にした。100℃での2時間の反応の後、オートクレーブを氷浴を使って冷やした。グルコースの転化率及びフルクトースのモル収率をHPLC−RID分析によって測定した(カラム:コアゲル(COREGEL)87C)。 水の質量を基準にして1質量%、2質量%、5質量%、及び10質量%のグルコースの存在下で異性化を達成した。 結果は、反応媒体中のグルコース濃度は、グルコースの転化率、フルクトースの収率及び選択性に関して結果を顕著には変えないことを示している。 例7:MgLaOによって触媒されるグルコースからフルクトースへの異性化、触媒量の影響 グルコースのフルクトースへの異性化の反応を、100mlのオートクレーブ中で、水中の2質量%のグルコースの溶液を適用することによって行った。以下の量を反応器に導入した:30gの蒸留水、0.6gのグルコース(2質量%/水)、0.03gの触媒(5質量%/グルコース)又は0.06gの触媒(10質量%/グルコース)又は0.12gの触媒(20質量%/グルコース)又は0.3gの触媒(50質量%/グルコース)又は0.6gの触媒(100質量%/グルコース)。固体触媒に対してはいかなる活性化も適用しなかった。20バール(2000kPa)のヘリウムをオートクレーブに導入した。反応媒体を磁気撹拌器を使って撹拌した。100℃に制御した電気抵抗器を使って反応媒体を反応温度にした。100℃での1時間の反応の後、オートクレーブを氷浴を使って冷やした。グルコースの転化率及びフルクトースのモル収率をHPLC−RID分析によって測定した(カラム:コアゲル(COREGEL)87C)。 グルコースの質量を基準にして5質量%、10質量%、20質量%、50質量%、及び100質量%のMgLaOの存在下で異性化を達成した。 上の結果は、グルコースに対する触媒質量の増大は、グルコースの転化率を増大させる可能性をもたらすことを示している。しかし、フルクトースの収率と選択性は低下する。グルコースの転化率とフルクトース選択性の間の最良の妥協は、グルコース質量に基づいて20質量%未満の触媒量に対して得られる。 例8:CO2による被毒に対するMgLaOの抵抗 グルコースのフルクトースへの異性化の反応を、100mlのオートクレーブ中で、水中に2質量%のグルコースの溶液を適用することによって行った。以下の量を反応器に導入した:30gの蒸留水、0.6gのグルコース(2質量%/水)、0.03gの触媒(5質量%/グルコース)。触媒はいかなる活性化もなしに、又は以下の活性化工程の後で用いた:0.03gの触媒を二次真空中400℃で2時間処理し、次にそれを空気中に戻すことなく反応媒体中に速やかに導入した。この触媒の活性化のための別の工程は、二次真空中400℃で2時間の処理に続いて10トール(torr)のCO2と触媒を接触させることからなる。反応媒体を磁気撹拌器を使って撹拌した。100℃に制御した電気抵抗器を使って反応媒体を反応温度にした。100℃での1時間の反応の後、オートクレーブを氷浴を使って冷やした。グルコースの転化率及びフルクトースのモル収率をHPLC−RID分析によって測定した(カラム:コアゲル(COREGEL)87C)。 未処理のMgLaO、真空中400℃で2時間処理したMgLaO、及び真空中400℃で2時間処理し、次に10トール(torr)のCO2下で処理したMgLaOを用いて異性化を達成した。通常、真空中400℃での処理によって、触媒を活性化させることができる。 上の結果は、MgLaOを処理したか否か、CO2と接触させたかどうかによって、グルコースの転化率、フルクトースの収率及び選択性に関して、顕著な差を示していない。これらの結果は、したがって、MgLaOはCO2による被毒に対して耐性であることを示している。 例9:MgLaO及びMCM50によって触媒される反応の反応速度論 グルコースのフルクトースへの異性化の反応を、100mlのオートクレーブ中で、水中に1質量%又は2質量%のグルコースの溶液を適用することによって行った。以下の量を反応器に導入した:30gの蒸留水、0.3gのグルコース(1質量%/水)又は0.6gのグルコース(2質量%/水)、グルコースを基準にして5質量%又は20質量%の触媒。触媒は活性化なしに使用した。反応媒体を磁気撹拌器を使って撹拌した。100℃に制御した電気抵抗器を使って反応媒体を反応温度にした。反応の間、グルコースの転化とフルクトース収率の時間に応じた変化を測定するために、反応媒体を定期的にサンプリングした。100℃での2時間の反応の後、オートクレーブを氷浴を使って冷やした。グルコースの転化率及びフルクトースのモル収率をHPLC−RID分析によって測定した(カラム:コアゲル(COREGEL)87C)。 異性化は、グルコースの質量を基準にして5質量%のMgLaOを用いて、及びグルコースの質量を基準にして20質量%のMgLaOを用いて、及びグルコースの質量を基準にして5質量%の[CTA]Si−MCM50を用いて達成した。 上の結果は、反応時間を長くすることによって、グルコースの転化率を高めることを可能にするが、選択性の低下をもたらした。これらの結果は、1時間の反応の後、良好なフルクトース収率が得られ、これは酵素法を用いて得ることができる収率と準等価である。 例10:触媒のリサイクル グルコースのフルクトースへの異性化の反応を、100mlのオートクレーブ中で、水中に2質量%のグルコースの溶液を適用することによって行った。以下の量を反応器に導入した:30gの蒸留水、0.6gのグルコース(2質量%/水)、0.030gの触媒(5質量%/グルコース)。いかなる活性化も触媒に対して適用しなかった。20バール(bar)のヘリウムをオートクレーブに導入した。反応媒体を磁気撹拌器を使って撹拌した。100℃に制御した電気抵抗器を使って反応媒体を反応温度にした。100℃で1時間の反応の後、オートクレーブを氷浴を使って冷やした。触媒は再使用するためにろ過によって分離した。いかなる特定の処理なしにその触媒をオートクレーブに再導入し、以下の量をオートクレーブに再度導入した:30gの蒸留水、0.6gのグルコース(2質量%/水)。触媒の3サイクルの試験を同じ方法で行った。グルコースの転化率及びフルクトースのモル収率をHPLC−RID分析によって測定した(カラム:コアゲル(COREGEL)87C)。 上の結果は、いかなる前処理もなしに、数度の異性化のために触媒を用いることができることを示している。いかなる処理もなしで4回の触媒の使用の後でさえ、グルコースの転化率、フルクトースの収率及び選択性に対していかなる低下も認められない。 例11:溶媒の存在下での異性化 グルコースのフルクトースへの異性化の反応を、100mlのオートクレーブ中で、水中に1質量%のグルコースの溶液を適用することによって行った。以下の量を反応器に導入した:15gの蒸留水、15gのDMSO、0.3gのグルコース(1質量%/水+DMSO)、0.015gの触媒(5質量%/グルコース)又は0.03gの触媒(10質量%/グルコース)。いかなる活性化も固体触媒に適用しなかった。20バール(bar)のヘリウムをオートクレーブに導入した。反応媒体を磁気撹拌器を使って撹拌した。100℃に制御した電気抵抗器を使って反応媒体を反応温度にした。100℃での1時間又は2時間又は14時間の反応の後、オートクレーブを氷浴を使って冷やした。グルコースの転化率及びフルクトースのモル収率をHPLC−RID分析によって測定した(カラム:コアゲル(COREGEL)87C)。 異性化の反応を、水+DMSOの反応媒体中で、さまざまな量の触媒を用いて以下のように行った。 − グルコースの質量を基準にして5質量%のMgLaO、水+DMSO媒体の全質量を基準にして50質量%のDMSO; − グルコースの質量を基準にして10質量%のMgLaO、水+DMSO媒体の全質量を基準にして50質量%のDMSO; − グルコースの質量を基準にして5質量%のMgLaO、水+DMSO媒体の全質量を基準にして50質量%のDMSOで14時間。 上の結果は、完全には水性ではない溶媒中で(すなわち有機溶媒の存在下で)反応を実施しうることを示している。 例12:触媒のバリエーション グルコースのフルクトースへの異性化の反応を、100mlのオートクレーブ中で、水中に2質量%のグルコースの溶液を適用することによって行った。以下の量を反応器に導入した:30gの蒸留水、0.6gのグルコース(2質量%/水+DMSO)、グルコースの質量を基準にして5質量%又は10質量%の触媒。いかなる活性化も固体触媒に適用しなかった。20バール(bar)のヘリウムをオートクレーブに導入した。反応媒体を磁気撹拌器を使って撹拌した。100℃に制御した電気抵抗器を使って反応媒体を反応温度にした。100℃での1時間の反応の後、オートクレーブを氷浴を使って冷やした。グルコースの転化率及びフルクトースのモル収率をHPLC−RID分析によって測定した(カラム:コアゲル(COREGEL)87C)。 異性化は以下のさまざまな触媒の存在下で達成した。 − MgLaO(マグネシウム及びランタンに基づく混合酸化物) − CeMgO(マグネシウム及びセリウムに基づく混合酸化物) − HY(いかなる有機テンプレートももはや含まないゼオライト):比較例 − ZSM5(いかなる有機テンプレートももはや含まないゼオライト):比較例。 これらの結果は、さまざまなランタノイドを用いて本発明の方法を適用し、転化及びフルクトース収率に関して良好な結果を得ることができることを示している。 例13:グルコースからのHMFの調製 グルコースのHMFへの転化の反応は、単一のオートクレーブ中で次の2つのステップを結合させることによって達成される:100%の水媒体中、100℃(又は150℃)で2時間、MgLaOの存在下でのグルコースのフルクトースへの異性化のための第一のステップ、それに続いて、カルボン酸の存在下でのフルクトースのHMFへの脱水のための第二のステップ。HMFの合成は、100mlのオートクレーブ中で、水中の1質量%のグルコースの溶液を適用することによって行う。以下の量を反応器に導入した:15gの蒸留水、0.3gのグルコース(2質量%/水)、0.015gの触媒(5質量%/グルコース)。いかなる活性化も触媒MgLaOに適用しなかった。20バール(bar)のヘリウムをオートクレーブに導入した。反応媒体を磁気撹拌器を使って撹拌した。100℃(2時間)(又は150℃で1.5時間)に制御した電気抵抗器を使って反応媒体を反応温度にした。次に、反応媒体に15gの酢酸を添加することによって第二のステップを開始する。反応を150℃で2時間続ける。反応の終わりに、オートクレーブを氷浴を使って冷やした。グルコースの転化率及びフルクトースのモル収率をHPLC−RID分析によって測定した(カラム:コアゲル(COREGEL)87C)。 上の結果は、本発明の方法は、好適な収率でグルコースからHMFを調製する可能性をもたらすことを示している。 例14:CO2吸着可逆性の研究 触媒によるCO2吸着の可逆性を、熱量計と組み合わせた容積測定によって、CO2(全及び可逆)吸着等温線の測定によって決定することができる。CO2吸着測定は、ティアン・カルベ熱量計を使用して行い、その測定は、精密圧力計を備えたパイレックス(登録商標)の容積装置を使用したCO2吸着等温線の測定と組み合わされている。測定温度(30℃)に保った熱量計のセルに固体を入れ、良好な真空(10−5トル(Torr))が得られるまでこの温度で真空中において前処理する。30℃で少量の増分でCO2を導入し、CO2の各導入量ごとに放出された熱ならびに平衡圧力を測定する。吸着等温線を、1トル(Torr)の平衡圧力以下で測定する。最初の熱量測定曲線と平行して行った最初の等温線(全吸着)の測定の後、その固体触媒を30℃で15時間、真空中で処理した後、第二の熱量測定曲線と平行して第二の等温線が作られる(可逆吸着)。等温線(全及び可逆の両方)が重なることができ、かつ(全及び可逆的)熱量測定曲線が20%未満の偏差を許容すると重なることができることが観測される場合に、CO2吸着は可逆であるという結論が導かれる。 ZrCs(比較)、MCM−48、MCM−50触媒について得られた結果を図1〜4に示している。 図1は、450℃で2時間、真空中で活性化させたZrCs触媒についてCO2吸着の熱量曲線を示している。黒四角は、最初の吸着(全吸着)時のCO2の回収に伴うCO2吸着示差熱における時間に依存する変化を示し、白四角は、最初のCO2吸着に続いての30℃で15時間の真空中での処理後に達成される第二の吸着(可逆吸着)時のCO2の回収に伴うCO2吸着示差熱における時間変化を示している。450℃において真空中で活性化した、CsでドープしたジルコニアZrCsは、強塩基性サイトを有し、有効な均一分配と、125〜130kJ・mol−1のオーダーのCO2吸着示差熱によって特徴づけられることが注目される。CO2の最初の吸着とそれに続く30℃において真空中での15時間の処理の後で得られる第二の熱量曲線は、真空中450℃において活性化されたZrCs上へのCO2吸着の非可逆性を示している。この第二の熱量曲線は、CO2の回収とともに急速に低下する80kJの最初のCO2吸着示差熱によって特徴づけられる。両方の熱量曲線は重なることはできず、このことは、450℃で活性化させたZrCsのCO2吸着の非可逆性を示した。 図2は、最初及び第二のCO2の吸着時(それぞれ、全吸着及び可逆吸着)のCO2回収に伴うCO2吸着示差熱の測定と平行して測定したCO2吸着等温線を示している。これらの曲線は、真空中450℃において活性化されたZrCsへのCO2吸着の非可逆性を示しており、全吸着は350マイクロモル・g−1のCO2吸着に相当し、可逆吸着は、50マイクロモル・g−1のCO2に限定されている。このことは両方の等温線は450℃真空中において活性化されたZrCsについて重ならず、450℃において活性化されたZrCsへのCO2の吸着が非可逆であることを示している。 図3は、真空中30℃で24時間のあいだ前処理したZrCs触媒についてのCO2吸着熱量測定曲線を表している。黒四角は、最初の吸着(全吸着)のあいだのCO2回収に伴うCO2吸着示差熱の時間変化を示し、白四角は第二の吸着時のCO2回収に伴うCO2吸着示差熱の時間変化を示しており、それは最初のCO2吸着に続いて30℃で15時間の触媒の真空中での処理の後で達成されたものである。CsでドープしたジルコニアZrCsであって、真空中30℃で活性化させたものは、いくつかの塩基性サイトをもっており、125〜130kJ・mol−1のオーダーのCO2吸着示差熱と、弱塩基性サイトの過半数が80kJ・mol−1のオーダーのCO2吸着示差熱を示すことによって特徴付けられる。最初のCO2吸着とそれに続く真空中30℃で15時間の処理の後で得られる第二の熱量測定曲線との比較は、真空中30℃で活性化させたZrCs上でのCO2吸着の非可逆性を示している。第二の熱量測定曲線は90kJ・mol−1の初期CO2吸着示差熱によって特徴づけられ、これはCO2の回収とともに急速に低下する。両方の熱量測定曲線は重ねることができず、これは真空中30℃で24時間活性化させたZrCs上でのCO2吸着の非可逆性を示している。 図4は、最初と第二のCO2吸着時(それぞれ全吸着及び可逆吸着)の、CO2の回収にともなうCO2吸着示差熱の測定と平行して測定したCO2吸着等温線を示している。これらの曲線は、真空中30℃で前処理したZrCs上へのCO2吸着の非可逆性を示しており、同時に、全吸着は100マイクロモル・g−1のCO2吸着に対応し、可逆吸着は25マイクロモル・g−1のCO2に制限され、これは両方の等温線は、30℃で真空中24時間で前処理したZrCsについて互いに重ならないことを示している。 図5は、[CTA]Si−MCM48及び[CTA]Si−MCM50の分析のためのCO2吸着熱量測定曲線(最初の全吸着)を表している。 図6は、真空中30℃で24時間のあいだ前処理した[CTA]Si−MCM50触媒についてのCO2吸着熱量測定曲線を表している。黒四角は、最初の吸着(全吸着)時のCO2回収にともなうCO2吸着示差熱の時間変化を示し、白四角は第二の吸着(可逆吸着)時のCO2回収にともなうCO2吸着示差熱の時間変化を示しており、これは最初のCO2吸着に続いての30℃で15時間の真空中での触媒の処理の後で達成される。真空中30℃で24時間活性化させた触媒[CTA]Si−MCM50は、弱塩基サイトを有しており、それは75〜80kJ・mol−1のオーダーのCO2吸着示差熱によって特徴付けられる。最初のCO2吸着とそれに続く真空中30℃での15時間の処理によって得られる第二の熱量測定曲線(可逆吸着)は、最初の熱量測定曲線(全吸着)に概ね似ている。両方の熱量測定曲線は重なることができる。 図7は、最初と第二のCO2吸着時(それぞれ全吸着及び可逆吸着)にCO2回収にともなうCO2吸着示差熱の測定と平行して、真空中30℃で前処理した[CTA]Si−MCM50について測定したCO2吸着等温線を示している。全吸着は360マイクロモル・g−1のCO2吸着に対応し、可逆吸着は325マイクロモル・g−1のCO2に非常に近い値に達し、その偏差は10%未満である。これは、両方の等温線が真空中30℃で前処理した[CTA]Si−MCM50について概略重なることができることを示している。真空中30℃で前処理した[CTA]Si−MCM50についてそれらのCO2吸着熱量測定曲線(全及び可逆の両方)が重なることができ、CO2吸着等温線(全及び可逆の両方)が重なることができるので、[CTA]Si−MCM50へのCO2の吸着が可逆であるという結論が導かれる。 固体塩基性触媒の存在下、水中で、グルコースをフルクトースへ異性化させる方法であって、前記触媒が低温での、特に30℃でのCO2等温吸着線の可逆性、及び、好ましくは、30℃で測定して、60〜110kJ・mol−1、好ましくは75〜90kJ・mol−1である示差CO2吸着熱によって特徴づけられ、前記触媒が、担持されているか又は担持されていない、少なくとも1種のスカンジウム酸化物又は57〜71の原子番号をもつ元素から選択されるランタノイド酸化物の少なくとも1種を含むか、あるいは前記触媒が、有機テンプレートを含みケイ素に基づくモレキュラーシーブスを含む、方法。 前記ランタノイドが57〜71の原子番号をもつ元素から選択される、請求項1に記載の方法。 前記触媒が、担持されているか又は担持されていない、任意選択により場合によってはヒドロキシル化及び/又はカーボネート化されていてもよいランタノイド酸化物から、担持されているか又は担持されていない、任意選択により場合によってはヒドロキシル化及び/又はカーボネート化されていてもよい、ランタノイドと別の金属との混合酸化物から、あるいは、有機テンプレートを含むケイ素ベースのモレキュラーシーブスから選択される、請求項1又は2に記載の方法。 前記触媒が、ランタノイドと他のアルカリ又はアルカリ土類との混合酸化物、あるいは担持されたランタノイド酸化物から選択され、担体が炭素質担体又は金属酸化物である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。 前記触媒が、炭(coal)に担持されたMgLaO又はLaOである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。 前記触媒が、有機テンプレートを含む、M41S、好ましくはMCM48又はMCM50ファミリーのモレキュラーシーブスである、請求項1又は2に記載の方法。 前記触媒の量が、グルコースの質量を基準にして、0.5〜100質量%、好ましくは1〜50質量%、特に2〜25質量%、例えば5〜10質量%である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。 前記グルコースの量が、水の質量を基準にして、0.5〜15質量%、好ましくは1〜10質量%である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。 75〜180℃、好ましくは80〜150℃、例えば100℃の温度で適用される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。 触媒のいかなる前処理、特に熱によるいかなる前処理を含まない、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。 前記触媒をピリジンで処理する前処理工程を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。 以下のステップ: i)請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法によるグルコースのフルクトースへの異性化; ii)ステップi)で得られた反応媒体へのカルボン酸の添加; iii)HMFの回収、を含む、グルコースからHMFを製造する方法。 前記酸が、 − 式R−COOHの酸(式中、Rは、水素原子、または直鎖状もしくは分岐したC1〜C5、好ましくはC1〜C3のアルキル鎖(これは任意選択により1つ以上のOH基で置換されていてもよい)を表す)); − 式HOOC−L−COOHの酸(式中、Lは−L−全体で結合を表すか、直鎖状もしくは分岐したC1〜C5、好ましくはC1〜C3のアルキレン鎖(これは任意選択により1つ以上のOH及び/又はCOOH基で置換されていてもよい)を表す);又は − それらの混合物、である、請求項12に記載の製造方法。 前記カルボン酸が、ギ酸、酢酸、リンゴ酸、クエン酸、シュウ酸、乳酸、またはそれらの混合物、好ましくはそれが酢酸である、請求項12又は13に記載の製造方法。 前記の酸の量が、カルボン酸の水溶液の質量を基準にして、80質量%未満、一般的には5〜80質量%、特に10〜60質量%、例えば、50質量%、20質量%、あるいは10質量%である、請求項12〜14のいずれか一項に記載の製造方法。 前記ステップii)を100〜200℃、好ましくは120〜180℃、例えば150〜180℃の温度で行う、請求項12〜15のいずれか一項に記載の製造方法。 前記ステップii)を不均一酸触媒、特に、12−タングスト燐酸、好ましくは水酸化ニオブ(NbOH)上に分散させたもの;水酸化ニオブ;ゼオライト、例えば、H−ZSM−5又はH−Y;K10タイプのカチオン性クレー;スルホン化した炭(sulfonated coal);官能化された炭(functionalized coal)、例えば、カルボキシル基によって、例えば、酸化(例えば、次亜塩素酸ナトリウムによる酸化)に続いてカルボキシル基によって官能化されたもの;あるいはそれらの混合物からなる群から選択される不均一触媒の存在下で行う、請求項12〜16のいずれか一項に記載の製造方法。 触媒の量が、グルコースの初期量を基準にして、好ましくは2〜100質量%、好ましくは2〜10質量%、例えば5質量%である、請求項17に記載の製造方法。 本発明は、水中で、低温でのCO2吸着の可逆性によって特徴付けられる固体塩基触媒の存在下で、グルコースをフルクトースへ異性化させる方法に関連し、その触媒は、少なくとも1種の担持されたもしくは担持されていないランタノイド酸化物、又は有機テンプレートを含むケイ素ベースのモレキュラーシーブスを含む触媒である。本発明は、グルコースからHMFを製造する方法にも関連し、その方法はグルコースのフルクトースへの異性化を含む。


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