タイトル: | 公表特許公報(A)_循環多発性骨髄腫細胞を血液から捕獲及び検出するためのアッセイ |
出願番号: | 2014521107 |
年次: | 2014 |
IPC分類: | G01N 33/574,G01N 33/553,C12Q 1/04,C12N 5/09 |
グロス・スティーブン コネリー・マーク・カール ラオ・ガーラ・チャンドラ マタ・マリエレナ モラノ・キャリー JP 2014521107 公表特許公報(A) 20140825 2014521855 20120720 循環多発性骨髄腫細胞を血液から捕獲及び検出するためのアッセイ ヤンセン・ダイアグノスティックス・エルエルシー 513245864 Janssen Diagnostics, LLC 加藤 公延 100088605 大島 孝文 100130384 グロス・スティーブン コネリー・マーク・カール ラオ・ガーラ・チャンドラ マタ・マリエレナ モラノ・キャリー US 61/510,170 20110721 G01N 33/574 20060101AFI20140730BHJP G01N 33/553 20060101ALI20140730BHJP C12Q 1/04 20060101ALI20140730BHJP C12N 5/09 20100101ALI20140730BHJP JPG01N33/574 DG01N33/574 AG01N33/553C12Q1/04C12N5/00 202U AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA US2012047747 20120720 WO2013013222 20130124 25 20140307 4B063 4B065 4B063QA18 4B063QA19 4B063QQ03 4B063QQ08 4B063QQ79 4B063QQ89 4B063QR48 4B063QR50 4B063QR72 4B063QR77 4B063QS33 4B063QX01 4B065AA93X 4B065AC20 4B065BA22 4B065BD39 4B065BD50 4B065CA46 (関連出願の相互参照) この非仮出願は、2011年7月21日付で出願された米国仮特許出願第61/510,170号に対する優先権を主張する。 多発性骨髄腫(骨髄腫又は形質細胞性骨髄腫としても知られる)は、形質細胞の進行性血液癌である。その状態は、骨髄中の形質細胞の過剰な数、及び無傷のモノクローナル免疫グロブリン又は遊離モノクローナル軽鎖の過剰産生を特徴とする。 当該疾病の臨床的な診断、ステージの決定、及び治療は、血清及び/又は尿中のモノクローナル(又は骨髄腫)タンパク質(Mタンパク質)の量に基づく骨髄腫腫瘍細胞塊、並びにヘモグロビン及び血清カルシウムの濃度、骨格調査に基づく溶解性骨病変の数、並びに腎不全の存在又は不在を含む種々のパラメータに基づいて行われる。その状態を特徴付けるための追加的なアプローチとしては、骨髄検査で10パーセント(10%)超の形質細胞の検出、軟組織形質細胞腫の存在、及び遊離κ及びλ血清免疫グロブリン軽鎖の検出が挙げられる。骨髄検査は、標準的な組織学及び免疫組織化学技術を用いて行われる。予後を決定するために骨髄試料の追加的な細胞遺伝学が実施される場合がある。侵襲的な性質のために臨床的に指示された場合の経過観察調査は、化学的評価及び骨髄評価からなる。 現在、疾病の特徴付け、正常な形質細胞からの腫瘍性形質細胞疾病の区別、及び微小残存病変の検出のツールとして、骨髄のフローサイトメトリー分析の評価が行われている。しかしながら、このアプローチは引き続き侵襲的手技に依存している。当該疾病を、その全病歴を通じて検出、モニタリング、及び特徴付けるための、より侵襲性の低い技術を開発する大きな必要性があり、血中におけるこれらの細胞の存在は、その機会を提供する可能性がある。 加えて、より正確なリスク評価のための、並びに不特定の意義を持つ単クローン性免疫グロブリン血症(MGUS)及びくすぶり型多発性骨髄腫を含む疾病の早期ステージにおける疾病の進行のモニタリングのための、より高感度のツールを開発する必要がある。疾病の早期ステージに循環形質細胞が検出される場合があり、それが予後と相関し得ることを一部の研究データは示唆しており、疾病の早期ステージにこれらの細胞を捕獲し、計数し、特徴付けるための標準的方法の使用を裏付けている。 特にフローサイトメトリーによる異常形質細胞の同定に関する文献(Report of the European Myeloma Network on Multiparametric Flow Cytometry in Multiple Myeloma and Related Disorders、Andy C.Rawstronら、Haematologica,2008;93(3))における一般的コンセンサスには、CD138、CD38、及びCD45によって主に構成されるいくつかの重要なバイオマーカーが含まれている。CD19及びCD56のような追加的バイオマーカーもまた、診断における有用性が実証されている。 本発明は、循環骨髄腫細胞を調査することにより、異常な循環形質細胞の捕獲及び検出(微小な残存疾患の検出を含む)の両方にこれらの特定のバイオマーカーを単独で、あるいは1つ若しくは2つ以上の追加的バイオマーカー又はFISHとの併用で使用できるかどうかを評価する。FISHは、多発性骨髄腫に特徴的な数々の細胞遺伝学的異常の検出に使用することができる。IGH遺伝子座t(4;14)での転座、及びp53遺伝子座、デル(17p)での欠失は、多発性骨髄腫における無イベント生存及び全生存に関する予後のための価値を有することが示されている。(Genetic Abnormalities and Survival in Multiple Myeloma:The Experience of the InterGroupe Francophone du Myelome、Herve Avet−Loiseauら、Blood,2007;109:3489〜3495)。これらのプローブ及び他のいくつかの多発性骨髄腫マーカーは、Poseidonカタログで使用可能であり、CellTracks(登録商標)プラットフォームで応用することができる。 CD138磁性粒子を用いた免疫磁気選択キットが市販されている。Stem Cell Technologiesは、骨髄及び末梢血単核細胞(PBMC)からCD138陽性細胞を選択することができるEasySep(登録商標)Human CD138 Positive Selection Kitを有しており、Miltenyi Biotechは、骨髄、PBMC、及び全血からCD138陽性細胞を選択するためのCD138 Microbeadを有する。収集した試料の解析は、通常、フローサイトメトリーを使用して行われる。 本明細書に記載される本発明は、循環形質細胞(CPC)及び異常形質細胞又は多発性骨髄腫細胞(「CMMC」)の捕獲及び検出(抹消血からの微小な残存疾患の検出を含む)方法からなる。本発明は、当該疾病をその全病歴を通じて検出、モニタリング、及び特徴付けるために、ミリリットル体積の血液試料中の非常に低いCMMC数値を検出する非侵襲的手段を提供し、かつ、リスクをより正確に評価するためのより感度の高いツール、並びに不特定の意義を有する単クローン性免疫グロブリン血症(MGUS)及びくすぶり型多発性骨髄腫を含む疾病の早期ステージにおける循環形質細胞の検出を含む、疾病の早期ステージにおける疾病の進行のモニタリングを提供する。抹消血からこれらの循環形質細胞を捕獲及び特徴付けることは、多発性骨髄腫患者の管理のための新規なバイオマーカーを提供することが可能である。 血液は、細胞の劣化を最小限に抑えながら血液の輸送及び貯蔵を可能にする保存剤を含有するCellSaveチューブに収集される。細胞は、形質細胞上に存在する細胞表面マーカーであるシンデカン−1又はCD138とコンジュゲートされたコロイド磁性粒子を使用して捕獲される。細胞が捕獲されたら、バックグラウンドの汚染白血球(白血球)から多発性骨髄腫細胞を差別化するために、CD38−PE(フィコエリトリン)、CD19及びCD45−APC(アロフィコシアニン)、並びにCD56−FITC(フルオレセインイソチオシアネート)を追加的細胞マーカーとして、それらを標識する。磁性流体と細胞マーカー試薬は全て、新しいCellSearch(登録商標)CMMCサービスキットの一部である。このキットは7つの構成要素で構成されており、うち4つはCellsearch(登録商標)Epithelial Cellキットに含まれている試薬と同じである。これらの共通の4種類の試薬は、Capture Enhancement Reagent、Perm Reagent、Nucleic Acid Dye、及びCellFixである。新たな3種類の試薬は、CD138 Ferrofluidと、CD38−PE、CD19及びCD45−APCからなる染色試薬と、CD56−FITCからなる別のマーカー染色試薬で構成される。特定の細胞株とのCD 138抗体の反応性を示す。特定の細胞株とのCD 38抗体の反応性を示す。PBMC上で試験した異なるCD19 APC抗体の反応性を示す。様々な希釈でのCD 19 APCの染色を示す。PBMC上のCD 56抗体の染色を示す。様々な細胞株上でのCD 56の染色を示す。CD 56なしでの染色を示す。希釈での細胞株のCD 56 FITCの染色を示す。希釈での細胞株のCD 56 FITCの染色を示す。希釈での細胞株のCD 56 FITCの染色を示す。MM 1S細胞からの代表的な画像を示す。H929細胞からの代表的な画像を示す。キャリーオーバー白血球の代表的な画像を示す。患者試料の画像を示す。患者試料の画像を示す。患者試料の画像を示す。患者試料の画像を示す。正常ドナーからの画像を示す。 本発明は、循環多発性骨髄腫細胞を捕獲、単離、及び分析する方法を含み、 (a)被験者から血液試料を入手する工程と、 (b)前記試料を、第1のリガンドとコンジュゲートされたコロイド状磁性粒子と接触させる工程と、 (c)磁性粒子と結合した循環多発性骨髄腫細胞の分離された分画を産生するために、工程(b)の試料を磁場にさらす工程と、 (d)第1の追加的マーカーで工程(c)の試料を処置する工程と、 (e)循環多発性骨髄腫細胞を分析する工程と、を含む。 本明細書で使用するとき、「試料」という用語は、好ましくは体積測定値として表される血液の量を指す。血液試料の好ましい体積は、約2mL〜約10mL、より好ましくは3〜7.5mL、最も好ましくは4mLである。「コロイド状磁性粒子」という用語は、金属又は有機金属の粒子を指す。かかる粒子の例は、米国特許第5,597,531号、同第5,698,271号、同第5,698,271号、同第6,365,662号に開示されており、それらの全容(特に、かかるコロイド状磁性粒子の説明)は参考として本明細書に組み込まれる。それらは、所望により、例えばウシ血清アルブミン及びカゼインなどの、好ましくは生物由来のポリマーであるポリマーでコーティングすることができる。 「リガンド」という用語は、CMMCの細胞関連マーカー又は循環形質細胞(「CPC」)と結合するタンパク質を指す。好ましいタンパク質は抗体であり、好ましくは抗CD 138、抗−CD 38、及び抗CD 56であり、より好ましくは抗CD 138、及び抗−CD 38、更により好ましくは抗CD−138である。かかるリガンドは、第6,365,662号に開示されている方法とほぼ同様の方法によって、コロイド状磁性粒子とコンジュゲートされ得る。本発明の工程(b)において2つ又は3つ以上のリガンドを使用してもよく、少なくとも2つのリガンドをこの工程に使用することが好ましい。 用語「磁場」は、多くの方法のいずれかによって製造することができ、具体的には、実質的に米国特許第7,901,950号に記載されているものである、2つの磁気分離器による方法である場合があり、当該特許の全容は参考として本明細書に組み込まれる。用語「追加的マーカー」は、CMMCに特定の、又はCMMCを除く、細胞と関連付けられるタンパク質を意味する。かかるタンパク質としては、非限定的に、抗−CD38抗CD19、及び抗CD45抗CD 138、抗CD 56、抗λ、抗κ抗CD 200、抗Ki67からなる群から選択される抗体が含まれる。そのような抗体を、例えばフィコエリトリン、フルオレセインイソチオシアネート、及びアロフィコシアニンなどの指標で標識することが可能であり、それらは、1つ又は2つ以上のマーカーで標識されていることが好ましい。追加的マーカーは、例えば、DAPIなどの核酸染料を含むことができる。好ましい追加的マーカーは、抗−CD38、抗CD19、及び抗CD45からなる群から選択され、特に好ましい追加的マーカーは抗CD38である。2つ又は3つ以上の追加的マーカーを、本発明の工程(d)で使用することができ、好ましくは、少なくとも2つの追加的マーカーが使用され、より好ましくは、3つの追加的マーカー、最も好ましくは4つの追加的マーカーが使用される。 用語「分析する」は、試料がCMMC又はCPCの1個又は2個以上を含有するかどうかを決定するために、磁性により捕獲した試料を評価することを意味する。そのような同定は、磁性により捕獲した試料の蛍光の程度を決定するために、目視又は電子的に行うことができる。そのような分析方法は、本明細書に参考として組み込まれる米国特許第7,011,794号に開示されている。具体的には、磁性により捕獲した試料のうち、CD38に関して陽性かつCD19及びCD45に関して陰性のものがCMMCとして同定される。 本発明は、患者が異常な形質細胞と関連付けられる疾病の治療的介入の候補である可能性が高い患者かどうかを決定する方法を含み、 (a)試料中のCMMCの数を決定するために前記患者の血液を処理する工程と、 (b)前記試料に存在するCMMC細胞の数を数えることによって、その数が正常範囲以上であるか、又は正常範囲と同等であるかを決定する工程と、を含む。 本明細書で使用するとき、用語「試料」は、前述の意味及び好ましい範囲を有する。用語「処理する」は、CMMCを単離及び同定するために、本明細書に記載の方法によって患者の血液試料を処置することを意味する。 用語「治療的介入」は、異常な血漿レベルに関連付けられる疾病の処置のための任意の医療的介入を求めること又は得ることである。そのような疾病としては、非限定的に、多発性骨髄腫、MGUS、及びくすぶり型多発性骨髄腫が挙げられる。そのような治療的介入としては、非限定的に、医師を訪問すること、放射線などの治療処置を得ること、異常な血漿レベルに関連付けられる任意の疾病を処置する治療薬で治療すること、及びそのような治療的処置の効果をモニタリングすることが挙げられる。例えば、患者が薬剤で処置される場合は、処置のコースの間に患者のCMMCレベルを評価して、その薬剤が作用しているかどうかを決定することができる。そのような薬剤としては、非限定的に、デキサメタゾン、シクロホスファミド、ビンクリスチン、ボルテゾミブ、メルファラン、ゾメタ、アロキシ、レナリドマイド、ドキソルビシンなどが挙げられる。 用語「正常範囲」は、異常な形質細胞に関連付けられる疾病を有していない試料母集団に存在するCMMC細胞の数を意味する。好ましくは、正常範囲は、約3mL〜約7.5mLの血液試料中にCMMCが7個未満である。用語「正常範囲を超える」は、この正常範囲を超えるCMMCの数である。この数が高いほど、患者が異常な形質細胞と関連付けられる疾病のいずれか1つを有する可能性が高い。患者が、血液試料中に8〜20個のCMMCを有する場合、そのような患者は、異常な形質細胞に関連する疾病の1つを有する確率がより高い。患者が21〜49個のCMMCを有する場合、その患者は高いレベルを有しており、異常な形質細胞に関連する疾病の1つを有する可能性がより高い。患者が50〜数万個のCMMCを有する場合、その患者は非常に高いレベルを有しており、そのような疾病の1つを有する可能性が更に高い。 また更に、本発明は、治療的介入が進行中の患者のCMMCの数が減少しているかどうかを決定する方法を含み、この方法は、 (a)第1の時点における試料中のCMMCの数を決定するために前記患者の血液を処理する工程と、 (b)前記試料に存在するCMMCの数を数えることによって、その数が正常範囲以上であるか、又は正常範囲と同等であるかを決定する工程と、 (c)第2の時点における試料中のCMMCの数を決定するために前記患者の血液を処理する工程と、 (d)前記試料に存在するCMMCの数を数えることによって、その数が正常範囲以上であるか、又は正常範囲と同等であるかを決定する工程と、 (e)工程(b)での数と工程(d)での数とを比較する工程と、を含む。 上記に定義した用語の全ては、同じ意味及び好ましい範囲を有する。 更にまた、本発明は、異常な形質細胞の疾病のあった患者で、そのような疾病の治療に成功した患者が、寛解のまま留まっているかどうかを決定する方法を含み、この方法は、 (a)第1の時点における試料中のCMMCの数を決定するために前記患者の血液を処理する工程と、 (b)前記試料に存在するCMMCの数を数えることによって、その数が正常範囲以上であるか、又は正常範囲と同等であるかを決定する工程と、 (c)第2の時点における試料中のCMMCの数を決定するために前記患者の血液を処理する工程と、 (d)前記試料に存在するCMMCの数を数えることによって、その数が正常範囲以上であるか、又は正常範囲と同等であるかを決定する工程と、 (e)工程(b)での数と工程(d)での数とを比較する工程と、を含む。 上記に定義した用語の全ては、同じ意味及び好ましい範囲を有する。 また更に、本発明は、コロイド状磁性粒子及び少なくとも1つのリガンドを含む、循環多発性骨髄腫細胞を捕獲するための試薬を含む。 上記に定義した用語の全ては、同じ意味及び好ましい範囲を有する。 また更に、本発明は、循環形質細胞を捕獲、単離、及び分析する方法を含み、 (a)被験者から血液試料を入手する工程と、 (b)前記試料を、第1のリガンドとコンジュゲートされたコロイド状磁性粒子と接触させる工程と、 (c)磁性粒子と結合した循環多発性骨髄腫細胞の分離された分画を産生するために、工程(b)の試料を磁場にさらす工程と、 (d)第1の追加的マーカーで工程(c)の試料を処置する工程と、 (e)循環形質細胞を分析する工程と、を含む。 上記に定義した用語の全ては、同じ意味及び好ましい範囲を有する。 血液から捕獲される異常な形質細胞の形態である循環多発性骨髄腫細胞(CMMC)は、CellTracks(登録商標)AutoPrep(登録商標)及びCellTracks Analyzer II(登録商標)システムを使用して捕獲し、分析した。この手順では、異常な形質細胞を同定し、汚染白血球及び組織片と区別するために、捕獲試薬(磁性流体)と、蛍光バイオマーカー(抗CD38フィコエリトリン(PE)抗体など)と、染料(核酸染料DAPIなど)との組み合わせを使用した。CD138又はシンデカン−1は、成熟した形質細胞上、及び多発性骨髄腫のような形質細胞悪性腫瘍に見出されるが他の正常な末梢血白血球には見出されない細胞表面マーカーである。この理由のために、抗−CD138を磁性流体と結合させ、末梢血試料から循環形質細胞を磁性により選択するために磁性ナノ粒子を使用した。汚染白血球から異常な形質細胞を検出するために、いくつかの蛍光バイオマーカーを使用する。抗−CD38をフィコエリトリン(PE)とコンジュゲートし、形質細胞の検出のための陽性マーカーとして使用する。しかし、CD38はまた、白血球のいくつかのタイプ(活性化T細胞及びB細胞)にも見出されるので、このアッセイは、陰性マーカーとして、アロフィコシアニン(APC)とコンジュゲートされた抗−CD45、及びアロフィコシアニン(APC)とコンジュゲートされた抗−CD19もまた使用する。CD45は、末梢血白血球上に見出される汎白血球マーカーであり、CD19は特定のB細胞マーカーである。骨髄腫細胞は、CD45又はCD19のいずれも発現しない、機能的に分化されたB細胞である。このアッセイでの最後のマーカーは、フルオレセインイソチオシアネート(FITC)とコンジュゲートされた抗−CD56である。CD56は、NK細胞のようないくつかの末梢血白血球のサブセットに見出され得るが、骨髄腫細胞の75%にも発現し、しばしば、より芳しくない患者の予後と関連付けられる。したがって、CD56は、多発性骨髄腫の陽性マーカーでも陰性マーカーでもないが、患者の薬剤治療中に細胞におけるその発現レベルをモニタリングすることができる。 このアッセイは、最初、CD138、CD38、及びCD56を含む多発性骨髄腫細胞上に存在すると決定されたマーカーに対する異なる抗体を評価するために、RPMI 8226、H929及びMM.1Sなどの細胞株を使用して開発された。これらの細胞株はCD45及びCD19に関して陰性であったので、代わりにPBMCを使用してそれらの抗体を評価した。 濃縮し、染色した細胞の磁気マウンティングのために、CellTracks(登録商標)カートリッジ及びMagNest(登録商標)に移した。CellTracks Analyzer II(登録商標)を使用してこのカートリッジをスキャンした。細胞の個々の画像は、評価のためにオペレータに提示され、蛍光及び細胞の形態に基づいてCMMCとしてスコアされた。モデルのスパイクインシステムで、アッセイは、健康なドナーからの4.0mLの血液にスパイクされた多発性骨髄腫細胞株H929から一貫して約60%の細胞を回収した。アッセイは、スパイクされたH929細胞0〜2000個の試験範囲にかけて線形であった(r2 0.98、勾配0.50、切片10)。アッセイは、年齢一致の健康ドナー(n=22)、並びに骨髄腫(n=66)及びMGUS(n=7)を有する患者からの血液を使用して検証した。正常ドナーからの4.0mLの血液では、22人中12人(55%)においてCPCは0であり、22人中10人(45%)に少数(1〜6個のCPC)が検出された。興味深いことに、正常ドナーにCD56陽性のCPCが1個見つかった。多発性骨髄腫患者における血中のCMMCは、0〜17,000個/4.0mLの範囲であった。患者の91%に1個又は2個以上のCMMCが検出された(68%において≧5個、58%において≧10個、35%において≧100個)。この患者母集団におけるCD56の発現には非常にばらつきがあった。MGUS患者における血中のCMMCは、0〜112個/4.0mLの範囲であった。患者7人中6人に1個又は2個以上のCMMCが検出された(6人中4人において>5個、6人中2人において>10個、6人中1人において>100個)。 CMMCを更に特徴付け、CPCとCMMCを差異化するために、上記の捕獲及び検出システムとともに使用するために間期蛍光体のin situハイブリダイゼーション(FISH)アッセイを開発した。高リスク変異の同時検出に4色FISHプローブを使用した。本発明を例示する実施例は以下のとおり。 実施例1 捕獲標的 図1は、細胞株RPMI 8226、H929、及びMM.1Sとの反応性が試験された抗−CD138抗体のものを示し、最も優れた働きをした抗体はクローンB−A38であった。最初に、全てマウスの抗ヒト抗体である異なる抗体で細胞株を標識し、次いで、抗−マウスPEコンジュゲートで標識し、フローサイトメトリーで分析した。クローンB−A38は、全ての多発性骨髄腫細胞株に最高の蛍光染色をもたらした。 実施例2 検出標的 図2は、細胞株RPMI 8226、H929、及びMM.1Sとの反応性を試験した抗−CD38抗体のものを示し、最も優れた働きをした抗体はクローン240742であった。細胞株は、最初に直接的に抗−CD38−FITCコンジュゲートを使用して試験したが、このFTTCコンジュゲートは、CellTracks(登録商標)のプラットフォームでの検出には不十分であることが後に見出された。この抗体のPEコンジュゲートを後に調製し、試験し、検出に適していることを見出した。 実施例3 希釈測定 いずれもAPCコンジュゲートである抗CD19及び抗−CD45の両方の欠如は異常な形質細胞の指標であるので、それら両方を陰性検出マーカーとして選択した。抗−CD45APCは、既にCellSearch(登録商標)CTC染色試薬の成分であるので、追加的な最適化は必要なかった。評価した骨髄腫細胞株のいずれもCD19を発現しなかったため、PBMCを使用し、異なる抗−CD19APCクローンを評価した。PBMCでの抗−CD19試験の結果を図3に示す。EDTA及びCellSave試験管から収集したPBMCに関して製造業者の推奨するプロトコルに従って、染色を実施した。クローンSJ25C1が最高性能のコンジュゲートとして選択された。次いで、このコンジュゲートを、AutoPrep(登録商標)で使用したのと同じ反応体積で種々の希釈で試験した(図4)。染色の最終希釈として1:5希釈を選択した。 実施例4 CD56及びPBMCの染色 異常な発現を有する骨髄腫症例の75%に抗−CD56が発現されたので、それをFITCマーカー試薬として選択した。製造業者の推奨プロトコルに従って、細胞株(図6)及びPBMC(図5)で試験を行った。NCAM 16.2が最高性能のコンジュゲートとして選択された。 実施例5 CD56 FITC希釈 抗−CD56 FITCコンジュゲートNCAM 16.2を、AutoPrep(登録商標)でH929細胞での種々の希釈にて試験した(図7〜10を参照)。この細胞株で試験した希釈のうち、明らかに最良の希釈はなかった。最適な濃度の決定を助けるために患者の試料を試験することができるまで、染色の最終希釈として1:4希釈を選択した。 実施例6 画像 次いで、抗−CD138磁性流体と、抗−CD38 PE、抗−CD45 APC及び抗−CD19 APCからなる染色試薬と、抗−CD56 FITCマーカー試薬と、からなるCMMCプロトタイプキットを構築した。キットの残りの構成要素は、捕獲機能改善試薬(PN 7037)、透過処理試薬(PN 7038)、核酸染料(PN 7041)、及びCellFix(PN 7042)であった。試験の最初のラウンドは、異なる濃度で抗−CD138磁性流体を使用した。最終的な抗−CD38 PE濃度は、以前のフローデータに基づいて、1μg/mL(5.7μg/mLの染色試薬濃度)に設定した。最終的な抗−CD45 APC濃度は約2μg/mL(CellSearch(登録商標)CTCキットと同じ13μg/mLの染色試薬濃度)であり、ストックの抗−CD19 APCコンジュゲートは染色試薬に1:5希釈した。抗−CD56 FITCを、マーカー試薬バイアル内で1:4の濃度で使用した。CellSave血液7.5mL中にH929細胞をスパイクし、135、185、220、及び270μg/mLの磁性流体濃度でAutoPrep(登録商標)で処理した。次いで、試料をCellTracks Analyzer II(登録商標)で分析したところ、H929細胞の回収は、約220μg/mLで55〜60%のプラトーに達した。 したがって、キット内の最終的な磁性流体濃度は、他の多くのCellSearch(登録商標)キットに使用されている濃度と同様である、7.5mLの血液試料あたり220μg/mLとなることが決定された。 回収したH929及びMM.1S細胞のCellTracks(登録商標)の画像は、それぞれ図11及び図12に示されている。MM.1S細胞と比較して、H929細胞のより大きなCD56染色に注意されたい。キャリーオーバー白血球(CD38+/CD45+)を図13に見ることができる。 実施例7 患者試料 合計66人の多発性骨髄腫患者の試料のCMMCを試験した。これらの試料はConversantから取得し、CellTracks(登録商標)CMMCサービスキットを使用して、元々は7.5mLの血液を試験したが、多くの試料が多数のCMMCを有することが明らかになったので、試験する血液の体積を4mLに減らす決定をした。これらの試料をCellTracks(登録商標)AutoPrep(登録商標)で処理し、次いで、CellTracks Analyzer II(登録商標)でスキャンした。図10は、患者の血液試料から生成されたデータの表である。多発性骨髄腫患者における血中のCMMCは、0〜17,000個/4.0mLの範囲であった。患者の91%に1個又は2個以上のCMMCが検出された(68%において≧5、58%において≧10、35%において≧100)。この患者母集団におけるCD56の発現には非常にばらつきがあった。MGUS患者における血中のCMMCは、0〜112個/4.0mLの範囲であった。7人中6人の患者に1個又は2個以上のCMMCが検出された(6人中4人に>5個、6人中2人に>10個、及び6人中1人に>100個)。図14〜17は、患者の試料から得た、いくつかの代表的なCellTracks(登録商標)の画像である。 凡例表1 ステージ:ステージI、II、及びIIIを含む骨髄腫細胞の範囲及び特徴の診断分類。癌細胞数は、ステージが進行するにつれて比較的少数、中程度の数、比較的多数へと増加する。Mタンパク質、貧血、及び血清カルシウムのような追加的な症状もまた、ステージの進行につれて増加する。 処置ステータス:疾病のステータス及び処置方法を表す。 処置のタイプ:薬剤又は放射線療法 体積:CellSearch(登録商標)システムで処理した末梢血の体積 合計イベント:多発性骨髄腫細胞を手作業で分類するためにユーザーに提示されるCellTracks(登録商標)ブラウザ画像の総数 合計MM細胞(CD38+、CD19/45−):多発性骨髄腫(MM)細胞の基準を満たすとユーザーが決定した合計イベントをもとにした画像の総数。これらの細胞は、CD38陽性及びCD19/45陰性である。 CD38+、CD19/45−、CD56+:CD56陽性であった多発性骨髄腫細胞の数。 CD38+、CD19/45−、CD56−:CD56陰性であった多発性骨髄腫細胞の数。 割り当てられていないイベント:合計イベントから、多発性骨髄腫細胞としてユーザーが分類したイベントである合計MM細胞を引いたもの。割り当てられないイベントは、白血球、コンピュータノイズ、又は、MM細胞として分類されない他の組織片の組み合わせである。 実施例8 正常被験者 次に、22人の同年齢の正常被験者の試験も行った。これらの試料もまたConversantから取得し、CellTracks(登録商標)CMMCサービスキットを使用して、血液4mLを試験した。これらの試料をCellTracks(登録商標)AutoPrep(登録商標)で処理し、次いで、CellTracks Analyzer II(登録商標)でスキャンした。表2は、4mLの血液試料から生成されたデータの表である。正常ドナーからの4.0mLの血液では、22人中12人(55%)においてCPCは0であり、22人中10人(45%)に少数(1〜6個のCPC)が検出された。興味深いことに、正常ドナーにCD56陽性のCPCが1個見つかった。図18を参照されたい。合計ブラウザイベント数の平均は約1500であった。 CMMCを更に特徴付け、CPCとCMMCを差異化するために、上記の捕獲及び検出システムとともに使用するために間期蛍光体in situハイブリダイゼーション(FISH)アッセイを開発した。2つの再発性IgH遺伝子座(t(4;14)(p16;q32)の転座及びt(14;16)(q32;q23))、並びにTP53遺伝子座(Δ17p13)の欠失を含む高リスク変異を同時に検出するために、4色のFISHプローブを使用した。細胞株H929、MM1s、及びU266で検証したFISHアッセイは、それぞれ、t(4;14)、t(14;16)、及びΔ17p13に変異を示した。FISHアッセイは9つのCMMC患者試料で試験し、うち8つの試料から評価可能な結果が得られた。2つの試料がt(4;14)融合を示し、患者3人が、第4又は第14染色体の異数性を示す異常なFISH信号パターンを示し、残りの患者は正常なFISHパターンを示した。 実施例9 抗−CD 38及び抗CD 138患者試料を用いた捕獲 本発明において骨髄腫細胞を捕獲するために使用したコロイド状磁性粒子とコンジュゲートされた細胞表面マーカーである抗CD138は、経時的に骨髄腫細胞から脱落する場合がある。同じく骨髄腫細胞上に存在する表面マーカーであるCD38は、細胞表面から脱落することがない。磁性ナノ粒子を開発し、抗−CD138及び抗−CD38の両方と結合し、患者試料及び正常ドナーの両方を用いて、骨髄腫細胞を捕獲する能力に関する試験を行った。アロフィコシアニン(APC)とコンジュゲートされた抗−CD45及び抗−CD19とともに、フィコエリトリン(PE)とコンジュゲートされた抗−CD38及び抗−CD 138の両方、並びに磁性ナノ粒子の作製に使用された抗CD38及び抗−CD 138以外のエピトープを認識するそれら両方を、検出に使用した。 この代替捕獲試薬を使用して、合計22人の多発性骨髄腫患者の試料のCMMCを試験した。これらの試料をConversantから取得し、4mLをCellTracks(登録商標)AutoPrep(登録商標)で処理し、次いで、CellTracks Analyzer II(登録商標)でスキャンした。表3は、患者試料から生成された表である。多発性骨髄腫患者におけるCMMCは、0〜2244個/4.0mLの範囲であった。患者の82%に1個又は2個以上のCMMCが検出された(64%において≧5個、59%おいて≧10個、23%おいて≧100個)。 実施例9 抗−CD 38及び抗CD 138の正常な試料を用いた捕獲 次いで、実施例8と同じキット設定を使用して、12人の正常ドナーの試験を行った。これらの試料は社内ドナーからのものであり、血液4mLをCellTracks(登録商標)AutoPrep(登録商標)で処理し、次いで、CellTracks Analyzer II(登録商標)でスキャンした。表4は、4mLの血液試料から生成された表である。正常ドナーからの4.0mLの血液試料中、12人中5人(42%)に0CPCが検出され、12人中7人(58%)に少数(1〜3個のCPC)が検出された。〔実施の態様〕(1) 循環多発性骨髄腫細胞を捕獲、単離、及び分析する方法であって、 (a)被験者から血液試料を入手する工程と、 (b)前記試料を、第1のリガンドとコンジュゲートされたコロイド状磁性粒子と接触させる工程と、 (c)磁性粒子と結合した循環多発性骨髄腫細胞の分離された分画(separated faction)を産生するために、前記工程(b)の試料を磁場にさらす工程と、 (d)第1の追加的マーカーで前記工程(c)の試料を処置する工程と、 (e)循環多発性骨髄腫細胞を分析する工程と、を含む、方法。(2) 前記試料が、約2mL〜約10mLの体積を有する、実施態様1に記載の方法。(3) 前記試料が、約3mL〜約7.5mLの体積を有する、実施態様1に記載の方法。(4) 前記試料が、約4mLの体積を有する、実施態様1に記載の方法。(5) 前記第1のリガンドが、抗−CD138、抗−CD38、及び抗−CD56からなる群から選択される、実施態様1に記載の方法。(6) 前記第1のリガンドが、抗−CD138及び抗−CD38からなる群から選択される、実施態様1に記載の方法。(7) 前記第1のリガンドが、抗−CD138からなる群から選択される、実施態様1に記載の方法。(8) 前記第1のリガンドが、抗−56からなる群から選択される、実施態様1に記載の方法。(9) 前記コロイド状磁性粒子が第2のリガンドとコンジュゲートされ、前記第1のリガンドが、抗CD138及び抗−CD56からなる群から選択され、前記第2のリガンドがCD38である、実施態様1に記載の方法。(10) 前記第1のリガンドがCD138であり、前記第2のリガンドがCD38である、実施態様9に記載の方法。(11) 前記コロイド状磁性粒子が、3つ以上のリガンドとコンジュゲートされる、実施態様1に記載の方法。(12) 前記コロイド状磁性粒子が、抗−CD138、抗−CD38、及び抗−CD56とコンジュゲートされる、実施態様11に記載の方法。(13) 前記第1の追加的マーカーが、DAPI、抗−CD38抗CD19、及び抗CD45抗CD138、抗CD56、抗λ、抗κ抗CD200、抗Ki67からなる群から選択される、実施態様1に記載の方法。(14) 前記第1の追加的マーカーが、抗−CD38である、実施態様1に記載の方法。(15) 前記工程(c)の試料を第2の追加的マーカーと接触させる工程を更に含む、実施態様1に記載の方法。(16) 前記第2の追加的マーカーが、抗−CD19、抗−CD45、及びDAPIからなる群から選択される、実施態様15に記載の方法。(17) 前記第2の追加的マーカーが、DAPIである、実施態様15に記載の方法。(18) 前記工程(c)の試料を第3の追加的マーカーと接触させる工程を更に含む、実施態様15に記載の方法。(19) 前記第3の追加的マーカーが、抗−CD19、抗−CD45、及びDAPIからなる群から選択される、実施態様18に記載の方法。(20) 前記第3の追加的マーカーが、抗−CD19である、実施態様18に記載の方法。(21) 前記工程(c)の試料を第4の追加的マーカーと接触させる工程を更に含む、実施態様18に記載の方法。(22) 前記第4の追加的マーカーが、抗−CD45である、実施態様21に記載の方法。(23) 前記工程(c)の試料を4つ又は5つ以上の追加的マーカーと接触させる工程を更に含む、実施態様1に記載の方法。(24) 異常な形質細胞と関連付けられる疾病の治療的介入の候補である可能性が高い患者かどうかを決定する方法であって、 (a)試料中のCMMCの数を決定するために前記患者の血液を処理する工程と、 (b)前記試料に存在するCMMCの数を数えることによって、その数が正常範囲以上であるか、又は正常範囲と同等であるかを決定する工程と、を含む、方法。(25) 処理する工程が、 (a)被験者から血液試料を入手することと、 (b)前記試料を、第1のリガンドとコンジュゲートされたコロイド状磁性粒子と接触させることと、 (c)磁性粒子と結合した循環多発性骨髄腫細胞の分離された分画を産生するために、前記工程(b)の試料を磁場にさらすことと、 (d)第1の追加的マーカーで前記工程(c)の試料を処置することと、 (e)循環多発性骨髄腫細胞を分析することと、を含む、実施態様24に記載の方法。(26) 患者の試料中のCMMCの正常範囲が、約2mL〜10mLの血液中にCMMC 7個未満である、実施態様24に記載の方法。(27) 約2mL〜約10mLの血液中に8個を超える数のCMMCがある場合に、治療的介入を推奨する工程を更に含む、実施態様24に記載の方法。(28) 治療的介入が進行中の患者のCMMCの数が減少しているかどうかを決定する方法であって、 (a)第1の時点における試料中のCMMCの数を決定するために前記患者の血液を処理する工程と、 (b)前記試料に存在するCMMCの数を数えることによって、その数が正常範囲以上であるか、又は正常範囲と同等であるかを決定する工程と、 (c)第2の時点における試料中のCMMCの数を決定するために前記患者の血液を処理する工程と、 (d)前記試料に存在するCMMCの数を数えることによって、その数が正常範囲以上であるか、又は正常範囲と同等であるかを決定する工程と、 (e)前記工程(b)での数と前記工程(d)での数とを比較する工程と、を含む、方法。(29) 異常な形質細胞の疾病のあった患者で、そのような疾病の治療に成功した患者が、寛解のまま留まっているかどうかを決定する方法であって、 (a)第1の時点における試料中のCMMCの数を決定するために前記患者の血液を処理する工程と、 (b)前記試料に存在するCMMCの数を数えることによって、その数が正常範囲以上であるか、又は正常範囲と同等であるかを決定する工程と、 (c)第2の時点における試料中のCMMCの数を決定するために前記患者の血液を処理する工程と、 (d)前記試料に存在するCMMCの数を数えることによって、その数が正常範囲以上であるか、又は正常範囲と同等であるかを決定する工程と、 (e)前記工程(b)での数と前記工程(d)での数とを比較する工程と、を含む、方法。(30) コロイド状磁性粒子及び少なくとも1つのリガンドを含む、循環多発性骨髄腫細胞を捕獲するための、試薬。(31) 前記リガンドが、抗CD138、抗−CD38、及び抗−CDからなる群から選択される、実施態様30に記載の試薬。(32) 少なくとも2つのリガンドを更に含む、実施態様30に記載の試薬。(33) 少なくとも3つのリガンドを更に含む、実施態様30に記載の試薬。 循環多発性骨髄腫細胞を捕獲、単離、及び分析する方法であって、 (a)被験者から血液試料を入手する工程と、 (b)前記試料を、第1のリガンドとコンジュゲートされたコロイド状磁性粒子と接触させる工程と、 (c)磁性粒子と結合した循環多発性骨髄腫細胞の分離された分画を産生するために、前記工程(b)の試料を磁場にさらす工程と、 (d)第1の追加的マーカーで前記工程(c)の試料を処置する工程と、 (e)循環多発性骨髄腫細胞を分析する工程と、を含む、方法。 前記試料が、約2mL〜約10mLの体積を有する、請求項1に記載の方法。 前記試料が、約3mL〜約7.5mLの体積を有する、請求項1に記載の方法。 前記試料が、約4mLの体積を有する、請求項1に記載の方法。 前記第1のリガンドが、抗−CD138、抗−CD38、及び抗−CD56からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。 前記第1のリガンドが、抗−CD138及び抗−CD38からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。 前記第1のリガンドが、抗−CD138からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。 前記第1のリガンドが、抗−56からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。 前記コロイド状磁性粒子が第2のリガンドとコンジュゲートされ、前記第1のリガンドが、抗CD138及び抗−CD56からなる群から選択され、前記第2のリガンドがCD38である、請求項1に記載の方法。 前記第1のリガンドがCD138であり、前記第2のリガンドがCD38である、請求項9に記載の方法。 前記コロイド状磁性粒子が、3つ以上のリガンドとコンジュゲートされる、請求項1に記載の方法。 前記コロイド状磁性粒子が、抗−CD138、抗−CD38、及び抗−CD56とコンジュゲートされる、請求項11に記載の方法。 前記第1の追加的マーカーが、DAPI、抗−CD38抗CD19、及び抗CD45抗CD138、抗CD56、抗λ、抗κ抗CD200、抗Ki67からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。 前記第1の追加的マーカーが、抗−CD38である、請求項1に記載の方法。 前記工程(c)の試料を第2の追加的マーカーと接触させる工程を更に含む、請求項1に記載の方法。 前記第2の追加的マーカーが、抗−CD19、抗−CD45、及びDAPIからなる群から選択される、請求項15に記載の方法。 前記第2の追加的マーカーが、DAPIである、請求項15に記載の方法。 前記工程(c)の試料を第3の追加的マーカーと接触させる工程を更に含む、請求項15に記載の方法。 前記第3の追加的マーカーが、抗−CD19、抗−CD45、及びDAPIからなる群から選択される、請求項18に記載の方法。 前記第3の追加的マーカーが、抗−CD19である、請求項18に記載の方法。 前記工程(c)の試料を第4の追加的マーカーと接触させる工程を更に含む、請求項18に記載の方法。 前記第4の追加的マーカーが、抗−CD45である、請求項21に記載の方法。 前記工程(c)の試料を4つ又は5つ以上の追加的マーカーと接触させる工程を更に含む、請求項1に記載の方法。 異常な形質細胞と関連付けられる疾病の治療的介入の候補である可能性が高い患者かどうかを決定する方法であって、 (a)試料中のCMMCの数を決定するために前記患者の血液を処理する工程と、 (b)前記試料に存在するCMMCの数を数えることによって、その数が正常範囲以上であるか、又は正常範囲と同等であるかを決定する工程と、を含む、方法。 処理する工程が、 (a)被験者から血液試料を入手することと、 (b)前記試料を、第1のリガンドとコンジュゲートされたコロイド状磁性粒子と接触させることと、 (c)磁性粒子と結合した循環多発性骨髄腫細胞の分離された分画を産生するために、前記工程(b)の試料を磁場にさらすことと、 (d)第1の追加的マーカーで前記工程(c)の試料を処置することと、 (e)循環多発性骨髄腫細胞を分析することと、を含む、請求項24に記載の方法。 患者の試料中のCMMCの正常範囲が、約2mL〜10mLの血液中にCMMC 7個未満である、請求項24に記載の方法。 約2mL〜約10mLの血液中に8個を超える数のCMMCがある場合に、治療的介入を推奨する工程を更に含む、請求項24に記載の方法。 治療的介入が進行中の患者のCMMCの数が減少しているかどうかを決定する方法であって、 (a)第1の時点における試料中のCMMCの数を決定するために前記患者の血液を処理する工程と、 (b)前記試料に存在するCMMCの数を数えることによって、その数が正常範囲以上であるか、又は正常範囲と同等であるかを決定する工程と、 (c)第2の時点における試料中のCMMCの数を決定するために前記患者の血液を処理する工程と、 (d)前記試料に存在するCMMCの数を数えることによって、その数が正常範囲以上であるか、又は正常範囲と同等であるかを決定する工程と、 (e)前記工程(b)での数と前記工程(d)での数とを比較する工程と、を含む、方法。 異常な形質細胞の疾病のあった患者で、そのような疾病の治療に成功した患者が、寛解のまま留まっているかどうかを決定する方法であって、 (a)第1の時点における試料中のCMMCの数を決定するために前記患者の血液を処理する工程と、 (b)前記試料に存在するCMMCの数を数えることによって、その数が正常範囲以上であるか、又は正常範囲と同等であるかを決定する工程と、 (c)第2の時点における試料中のCMMCの数を決定するために前記患者の血液を処理する工程と、 (d)前記試料に存在するCMMCの数を数えることによって、その数が正常範囲以上であるか、又は正常範囲と同等であるかを決定する工程と、 (e)前記工程(b)での数と前記工程(d)での数とを比較する工程と、を含む、方法。 コロイド状磁性粒子及び少なくとも1つのリガンドを含む、循環多発性骨髄腫細胞を捕獲するための、試薬。 前記リガンドが、抗CD138、抗−CD38、及び抗−CDからなる群から選択される、請求項30に記載の試薬。 少なくとも2つのリガンドを更に含む、請求項30に記載の試薬。 少なくとも3つのリガンドを更に含む、請求項30に記載の試薬。 本発明は、循環多発性骨髄腫細胞を単離する方法、及び異常な形質細胞の疾病を有する疑いのある患者を治療する方法を含む。