生命科学関連特許情報

タイトル:公表特許公報(A)_RNA分子の送達のための有用なN:P比を有するリポソーム
出願番号:2014519084
年次:2014
IPC分類:A61K 39/00,A61K 9/127,A61P 37/04,A61K 47/44


特許情報キャッシュ

ジアール, アンドリュー ベルマ, アユシュ JP 2014520806 公表特許公報(A) 20140825 2014519084 20120706 RNA分子の送達のための有用なN:P比を有するリポソーム ノバルティス アーゲー 504389991 山本 秀策 100078282 森下 夏樹 100113413 ジアール, アンドリュー ベルマ, アユシュ US 61/505,088 20110706 A61K 39/00 20060101AFI20140730BHJP A61K 9/127 20060101ALI20140730BHJP A61P 37/04 20060101ALI20140730BHJP A61K 47/44 20060101ALI20140730BHJP JPA61K39/00 GA61K39/00 HA61K9/127A61P37/04A61K47/44 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA US2012045829 20120706 WO2013006825 20130110 34 20140221 4C076 4C085 4C076AA19 4C076AA95 4C076CC06 4C076EE23 4C076EE51 4C076FF34 4C085AA03 4C085BA57 4C085EE01 4C085EE07 本出願は、米国仮出願第61/505,088号(2011年7月6日出願)の利益を主張し、上記米国仮出願の全内容は、全ての目的のために、参考として本明細書に援用される。 (技術分野) 本発明は、免疫化のためのRNAの非ウイルス性送達の分野にある。 (背景技術) 動物を免疫化するための核酸の送達は、数年間にわたり目標であった。種々のアプローチが、試験されてきており、それらとしては、DNAもしくはRNAの使用、ウイルスもしくは非ウイルス性送達ビヒクルの使用(またはさらには「裸の」ワクチンにおいて、送達ビヒクルなし)、複製もしくは非複製ベクターの使用、またはウイルスもしくは非ウイルス性ベクターの使用が挙げられる。 さらなる改善された核酸ワクチン、特に、核酸ワクチンの送達の改善された方法への必要性が存在している。 (発明の開示) 本発明に従って、核酸免疫化は、カチオン性脂質を含むリポソーム内に被包されたRNAを送達することによって達成され、リポソームおよびRNAが、1:1〜20:1のN:P比を有する。「N:P比」は、カチオン性脂質中の窒素原子の、RNA中のホスフェートに対するモル比を指す。リポソームは、脊椎動物細胞への、RNAのインビボ送達に有用である。 従って、本発明は、RNAが被包されたリポソームであって、リポソームが、カチオン性脂質を含み、RNAが、免疫原をコードし、リポソームおよびRNAが、1:1〜20:1のN:P比を有する、リポソームを提供する。 本発明はまた、免疫原をコードするRNAを被包するリポソームを調製するためのプロセスであって、リポソームが、免疫原をコードするRNAとリポソーム形成成分とを混合することによって形成され、リポソーム形成成分が、カチオン性脂質を含み、カチオン性脂質およびRNAが、1:1〜20:1のN:P比で混合される、プロセスを提供する。 (リポソーム) 種々の両親媒性脂質は、水性環境中で二重層を形成して、RNA含有水性コアを、リポソームとして被包し得る。これら脂質は、アニオン性、カチオン性もしくは両性イオン性の親水性頭部(head group)を有し得る。アニオン性リン脂質からのリポソームの形成は、1960年代にさかのぼり、カチオン性リポソーム形成脂質は、1990年代以来研究されてきた。あるリン脂質はアニオン性であるのに対して、他のものは両性イオン性であり、そして他のものはカチオン性である。リン脂質の適切なクラスとしては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、およびホスファチジルグリセロール。そしていくつかの有用なリン脂質は、表1に列挙される。有用なカチオン性脂質としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:ジオレオイルトリメチルアンモニウムプロパン(DOTAP)、1,2−ジステアリルオキシ−N,N−ジメチル−3−アミノプロパン(DSDMA)、1,2−ジオレイルオキシ−N,Nジメチル−3−アミノプロパン(DODMA)、1,2−ジリノレイルオキシ−N,N−ジメチル−3−アミノプロパン(DLinDMA)、1,2−ジリノレニルオキシ−N,N−ジメチル−3−アミノプロパン(DLenDMA)。両性イオン性脂質としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:アシル両性イオン性脂質およびエーテル両性イオン性脂質。有用な両性イオン性脂質の例は、以下である:DPPC、DOPCおよびドデシルホスホコリン。上記脂質は、飽和であってもよいし、不飽和であってもよい。リポソームを調製するための少なくとも1種の不飽和脂質の使用が好ましい。不飽和脂質が2つのテールを有する場合、両方のテールが不飽和であり得、またはそれは、1つの飽和テールおよび1つの不飽和テールを有し得る。 本発明のリポソーム粒子は、単一の脂質または脂質の混合物から形成することができる。ただし、少なくとも1つのカチオン性脂質が、使用されることとする。混合物が使用される場合、それは、飽和脂質および不飽和脂質の両方を含んでいてもよい。例えば、本発明により有用な混合物は、DlinDMA(カチオン性、不飽和)、DSPC(両性イオン性、飽和)、および/またはDMG(アニオン性、飽和)を含んでいてもよい。脂質の混合物が使用される場合、混合物中の成分脂質のすべてが、荷電する必要があるとは限らず、例えば、カチオン性脂質をはじめとする1つ以上の両親媒性脂質を、コレステロールと混合することができる。 本発明のリポソーム粒子は、その頭部が、プロトン化することができる少なくとも1つの窒素原子を含む、少なくとも1つのカチオン性脂質を含む。リポソームにおいてプロトン化することができる、これらの脂質窒素原子の数は、本明細書において使用される「N:P比」に寄与する。 好ましいカチオン性脂質は、5.0〜7.6の範囲のpKaを有するプロトン化可能な(protonatable)窒素を有する。理想的には、この範囲のpKaを有する脂質は、第3級アミンを有し、そのような脂質は、第4級アミン基を有するDOTAPまたはDC−Cholなどのような脂質とは異なって挙動する。生理的なpHでは、5.0〜7.6の範囲のpKaを有するアミンは、中性のまたは低下した表面電荷を有するのに対して、DOTAPなどのような脂質は、強くカチオン性である。本発明者らは、第4級アミン脂質(例えばDOTAP)から形成されるリポソームが、第3級アミン脂質(例えばDLinDMA)から形成されるリポソームほどには、免疫原をコードするRNAの送達に適切でないことを見出した。 このpKa範囲内で、好ましい脂質は、5.5〜6.7、例えば5.6〜6.8、5.6〜6.3、5.6〜6.0、5.5〜6.2、または5.7〜5.9のpKaを有する。pKaは、脂質が完全に荷電しているポイントと脂質が完全に荷電していないポイントとの中間に位置する、脂質の50%が荷電しているpHである。それは、様々な方法において測定することができるが、好ましくは、「pKa測定」と題するセクションにおいて下記に開示される方法を使用して測定される。pKaは、典型的に、他の脂質をも含む混合物の状況における脂質についてではなく(例えば、個々の脂質のものではなくSNALPのpKaを調べる参考文献5において実行されるようにではなく)、脂質のみについて測定されるべきである。 この範囲のpKaを有する好ましい脂質は、第3級アミンを有する。例えば、それらは、1,2−ジリノレイルオキシ−N,N−ジメチル−3−アミノプロパン(DLinDMA;pKa5.8)および/または1,2−ジリノレニルオキシ−N,N−ジメチル−3−アミノプロパン(DLenDMA)を含んでいてもよい。第3級アミンを有する他の適切な脂質は、1,2−ジオレイルオキシ−N,Nジメチル−3−アミノプロパン(DODMA)である。参考文献1を参照されたい。参考文献3のある種のアミノ脂質を使用することができるように、参考文献2のアミノ酸脂質のうちのいくつかもまた、使用されてもよい。それらの頭部において第3級アミンを有するさらなる有用な脂質は、参考文献4において開示され、この全内容が、参考として本明細書に援用される。 脂質の親水性部分は、ペグ化する(つまり、ポリエチレングリコールの共有結合によって修飾する)ことができる。この修飾は、安定性を増大させ、リポソームの非特異的吸着を妨げることができる。例えば、脂質は、参考文献1および5において開示されるものなどのような技術を使用して、PEGに結合体化することができる。例えば0.5〜8kDaの様々な長さのPEGを、使用することができる。 リポソームが脂質の混合物から形成される場合、プロトン化可能な窒素を有するそれらの脂質の割合が、脂質の総量の20〜80%、例えば30〜70%または40〜60%とすべきであることが好ましい。脂質含量の残りは、例えばコレステロール(例えば35〜50%コレステロール)および/またはDMG(場合によりペグ化)および/またはDSPCからなるものとすることができる。そのような混合物は、下記に使用される。これらの%値は、モル百分率である。DSPC、DlinDMA、PEG−DMG、およびコレステロールの混合物は、実施例において使用される。 リポソーム粒子は、通常、3つの群に分けられる:多層小胞(MLV);小さな単層小胞(SUV);および大きな単層小胞(LUV)。MLVは、各小胞において複数の二重層を有し、いくつかの別個の水性区画を形成する。SUVおよびLUVは、水性コアを被包する単一の二重層を有する;SUVは、代表的には、直径≦50nmを有し、LUVは、直径>50nmを有する。本発明のリポソーム粒子は、理想的には、50〜220nmの範囲の直径を有するLUVである。異なる直径を有するLUVの集団を含む組成物については、(i)数でいって少なくとも80%は、20〜220nmの範囲の直径を有するべきである、(ii)集団の平均直径(Zav、強度による)は、理想的には、40〜200nmの範囲にある、および/または(iii)直径は、多分散指数<0.2を有するべきである。 脂質DLinDMAは、本明細書においてRV01と呼ばれることがある。これは、本発明での使用に好ましいカチオン性脂質であるが、いくつかの実施形態において、リポソームは、DLinDMAを含まない。 参考文献4において開示される別の有用な脂質は、本明細書においてRV05と呼ばれることがある。 脂質DOTAPは、本明細書においてRV13と呼ばれることがあるが、それは、好ましい脂質ではない。 (混合プロセス) 適切なリポソームを調製するための技術は、当該分野で周知である(例えば、参考文献6〜8を参照のこと)。1つの有用な方法は、参考文献9に記載され、(i)上記脂質のエタノール性溶液、(ii)上記核酸の水性溶液、および(iii)緩衝液を混合する工程、その後の、混合、平衡化、希釈および精製を包含する。好ましい本発明のリポソームは、この混合プロセスによって得られ得る。 RNA含有リポソームを調製するための有用なプロセスは、(a)脂質のpKa未満であるが、4.5を上回るpHでRNAと脂質とを混合する工程、次いで、(b)脂質のpKaを上回るまでpHを上昇させる工程を含む。従って、カチオン性脂質は、工程(a)においてリポソーム形成の間に正に荷電するが、その後のpH変化は、正に荷電した基の大多数(またはすべて)が、中性になることを意味する。このプロセスは、本発明のリポソームを調製するのに有利であり、工程(a)中の4.5未満のpHを回避することによって、被包されたRNAの安定性が改善される。 工程(a)におけるpHは、4.5を上回り、理想的には4.8を上回る。5.0〜6.0の範囲、または5.0〜5.5の範囲のpHを使用することにより、適切なリポソームをもたらすことができる。 工程(b)における上昇したpHは、脂質のpKaを上回る。pHは、理想的には、9未満、好ましくは8未満のpHまで上昇させられる。脂質のpKaに応じて、工程(b)におけるpHは、従って、6〜8の範囲内まで、例えばpH6.5±0.3まで上昇させてもよい。工程(b)のpH上昇は、適切な緩衝液、例えばリン酸緩衝食塩水の中にリポソームを移すことによって達成することができる。工程(b)のpH上昇は、理想的には、リポソーム形成が起こった後に実行される。 工程(a)において使用されるRNAは、脂質の有機溶液(例えば、参考文献9におけるような、エタノール性溶液)と混合するために、水性溶液中のものとすることができる。混合物は、次いで、リポソームを形成するように希釈することができ、その後、pHを、工程(b)において上昇させることができる。 (RNA) 本発明のリポソームは、免疫原をコードするRNA分子(siRNAとは異なる)を含む。上記リポソームのインビボ投与後、RNAは、放出され、上記免疫原をインサイチュで提供するように、細胞の中で翻訳される。 上記RNAは、プラス鎖であるので、いかなる介在複製工程(例えば、逆転写)をも必要とすることなく、翻訳され得る。好ましいプラス鎖RNAは、参考文献10とは異なり、自己複製性である。自己複製RNA分子(レプリコン)は、あらゆるタンパク質なしで細胞に送達される場合でも、上記自己複製RNA分子自体からの転写によって(上記自己複製RNA分子自体から生成するアンチセンスコピーを介して)、複数の娘RNAの生成をもたらし得る。自己複製RNA分子は、従って、代表的には、細胞へ送達された後に直接翻訳され得るプラス鎖分子であり、この翻訳は、RNA依存性RNAポリメラーゼを提供し、次いで、これは、上記送達されたRNAからアンチセンス転写物およびセンス転写物の両方を生成する。従って、上記送達されたRNAは、複数の娘RNAの生成をもたらす。これら娘RNA、ならびに同一線上(collinear)のサブゲノム転写物は、それ自体が翻訳されて、コードされた免疫原のインサイチュ発現を提供し得るか、または転写されて、上記送達されたRNAと同じセンスのさらなる転写物(上記免疫原のインサイチュ発現を提供するように翻訳される)を提供し得る。この一連の転写の全体的な結果は、上記導入されたレプリコンRNAの数における非常に多くの増幅であり、よって、上記コードされた免疫原は、上記細胞の主なポリペプチド生成物になる。 このようにして自己複製を達成するための1つの適切なシステムは、アルファウイルスベースのレプリコンを使用することである。これらのレプリコンは、細胞への送達後に、レプリカーゼ(もしくはレプリカーゼ−転写酵素)の翻訳をもたらすプラス鎖RNAである。上記レプリカーゼは、上記送達されたプラス鎖RNAのゲノムマイナス鎖コピーを作り出す複製複合体を提供するように自己切断するポリプロテインとして翻訳される。これらマイナス鎖転写物は、これ自体が、上記プラス鎖親RNAのさらなるコピーを与え、そしてまた、免疫原をコードするサブゲノム転写物を与えるように転写され得る。従って、上記サブゲノム転写物の翻訳は、上記感染した細胞による上記免疫原のインサイチュ発現をもたらす。適切なアルファウイルスレプリコンは、シンドビス・ウイルス、セムリキ森林ウイルス、東部ウマ脳炎ウイルス、ベネズエラウマ脳炎ウイルスなどに由来するレプリカーゼを使用し得る。変異型ウイルスもしくは野生型ウイルスの配列が使用され得る(例えば、VEEVの弱毒化TC83変異体は、レプリコンにおいて使用されてきた[11])。 好ましい自己複製RNA分子は、従って、(i)上記自己複製RNA分子からRNAを転写し得るRNA依存性RNAポリメラーゼ、および(ii)免疫原をコードする。上記ポリメラーゼは、アルファウイルスレプリカーゼ(例えば、アルファウイルスタンパク質nsP1、nsP2、nsP3およびnsP4のうちの1種以上を含む)であり得る。 天然のアルファウイルスゲノムが、上記非構造レプリカーゼポリプロテインに加えて、構造的ビリオンタンパク質をコードするのに対して、本発明の自己複製RNA分子は、アルファウイルス構造タンパク質をコードしないことが好ましい。従って、好ましい自己複製RNAは、細胞においてそれ自体のゲノムRNAコピーの生成をもたらし得るが、RNA含有ビリオンの生成はもたらさない。これらのビリオンを生成できないことは、野生型アルファウイルスとは異なり、上記自己複製RNA分子が、感染性形態においてそれ自体を永続させられないことを意味する。野生型ウイルスにおいて永続に必要な上記アルファウイルス構造タンパク質は、本発明の自己複製RNAには存在せず、それらの位置は、上記目的の免疫原をコードする遺伝子によってしめられている。その結果、上記サブゲノム転写物は、上記構造的アルファウイルスビリオンタンパク質ではなく、上記免疫原をコードする。 従って、本発明で有用な自己複製RNA分子は、2個のオープンリーディングフレームを有し得る。第1の(5’側)オープンリーディングフレームは、レプリカーゼをコードし;第2の(3’側)オープンリーディングフレームは、免疫原をコードする。いくつかの実施形態において、上記RNAは、例えば、さらなる免疫原(以下を参照のこと)をコードするために、もしくは補助ポリペプチドをコードするために、さらなる(例えば、下流の)オープンリーディングフレームを有し得る。 好ましい自己複製RNA分子は、5’キャップ(例えば7−メチルグアノシン)を有する。このキャップは、RNAのインビボ翻訳を増強することができる。いくつかの実施形態では、自己複製RNA分子の5’配列が、コードされたレプリカーゼとの適合性を確実にするように選択されなければならない。 自己複製RNA分子は、3’ポリAテールを有していてもよい。それはまた、その3’末端の近くにポリAポリメラーゼ認識配列(例えばAAUAAA)を含んでいてもよい。 自己複製RNA分子は、種々の長さを有し得るが、それらは、代表的には、5000〜25000ヌクレオチド長(例えば、8000〜15000ヌクレオチド、もしくは9000〜12000ヌクレオチド)である。従って、上記RNAは、siRNA送達において認められるものより長い。 自己複製RNA分子は、代表的には、一本鎖である。一本鎖RNAは、一般に、TLR7、TLR8、RNAヘリカーゼおよび/もしくはPKRへの結合によって、アジュバント効果を開始し得る。二本鎖形態において送達されるRNA(dsRNA)は、TLR3に結合し得、このレセプターはまた、一本鎖RNAの複製の間もしくは一本鎖RNAの二次構造内のいずれかで形成されるdsRNAによって誘発され得る。 自己複製RNA分子は、インビトロ転写(IVT)によって便利に調製され得る。IVTは、細菌においてプラスミド形態において作られ、増やされたか、または合成で作製された(例えば、遺伝子合成および/もしくはポリメラーゼ連鎖反応(PCR)操作法によって)(cDNA)テンプレートを使用し得る。例えば、DNA依存性RNAポリメラーゼ(例えば、バクテリオファージT7、T3もしくはSP6 RNAポリメラーゼ)は、DNAテンプレートから自己複製RNAを転写するために使用され得る。適切なキャッピングおよびポリA付加反応は、必要時に使用され得る(しかし、上記レプリコンのポリAは、通常、上記DNAテンプレート内にコードされる)。これらRNAポリメラーゼは、転写される5’ヌクレオチドについてストリンジェントな要件を有し得、いくつかの実施形態において、これらの要件は、上記IVT転写RNAが、自己がコードするレプリカーゼの基質として効率的に機能し得ることを確実にするために、上記コードされたレプリカーゼの要件とマッチしなければならない。 参考文献12において考察されるように、上記自己複製RNAは、(任意の5’キャップ構造に加えて)改変された核酸塩基を有する1個以上のヌクレオチドを含み得る。例えば、自己複製RNAは、1つ以上の改変されたピリミジン核酸塩基(例えば、シュードウリジンおよび/もしくは5−メチルシトシン残基)を含み得る。しかし、いくつかの実施形態において、上記RNAは、改変された核酸塩基を含まず、改変されたヌクレオチドを含まなくてもよい(すなわち、上記RNA中のヌクレオチドのすべては、標準的なA、C、GおよびUというリボヌクレオチドである(任意の5’キャップ構造を除く。これは、7’−メチルグアノシンを含み得る))。他の実施形態において、上記RNAは、7’−メチルグアノシンを含む5’キャップを含み得、最初の1個、2個もしくは3個の5’リボヌクレオチドは、リボースの2’位においてメチル化され得る。 本発明で使用されるRNAは、理想的には、ヌクレオチド間にホスホジエステル結合のみを含むが、いくつかの実施形態において、それは、ホスホロアミデート結合、ホスホロチオエート結合、および/もしくはメチルホスホネート結合を含み得る。 理想的には、リポソームは、10より少ない種の異なるRNA(例えば、異なる5種、4種、3種、もしくは2種)を含み;最も好ましくは、リポソームは、単一のRNA種を含み、すなわち、上記リポソーム中の全てのRNA分子は、同じ配列および同じ長さを有する。 (N:P比) 本発明は、1:1〜20:1のN:P比を有するように調製されたリポソームを使用する。上述のように、「N:P比」は、リポソームのカチオン性脂質中の(典型的にもっぱら脂質の頭部中の)プロトン化可能な窒素原子の、RNA中のホスフェートに対するモル比を指す。 有用なN:P比は、約2:1〜約18:1、約4:1〜16:1、約6:1〜約14:1、約8:1〜約12:1である。好ましいN:P比は、3:1〜11:1である。下記に例証されるとおりの有用なN:P比は、2:1、4:1、8:1、および10:1を含む。 下記に示されるように、N:P比は、免疫原性に影響を与えることができ、より小さい比、例えば8:1より小、7:1より小、6:1より小、5:1より小、または≦4:1、例えば2:1以上4:1以下が好ましい。 いくつかの実施形態では、N:P比が、7:1〜9:1ではない。いくつかの実施形態では、N:P比が、7.5:1〜8.5:1ではない。いくつかの実施形態では、N:P比が、8:1ではない。 N:P比は、リポソーム形成の間にカチオン性脂質およびRNAの割合を変化させることによって修正することができる。これは、リポソーム形成成分の適切な組み合わせからのリポソームの形成の間に使用される水性物質中のRNA濃度を修正することによって最も便利に達成される。例えば、上述の方法において、水性溶液中のRNAの濃度を変化させながらも、リポソーム形成脂質のエタノール性溶液を一定に維持することができる。より高いRNA濃度は、N:P比を減少させるのに対して、より低いRNA濃度は、N:P比を上昇させる。 ある目的のために、N:P比は、仮定に基づくものとすることができる。例えば、RNA分子のμgが、3nmolのアニオン性ホスフェートを含有すると仮定され、DlinDMAのμgがそれぞれ、1.6nmolのカチオン性窒素を含有すると仮定される場合、計算は、便宜上、単純化することができる。 (免疫原) 本発明で使用されるRNA分子は、ポリペプチド免疫原をコードする。上記リポソームの投与後に、上記免疫原は、インビボで翻訳され、レシピエントにおける免疫応答を誘発し得る。上記免疫原は、細菌、ウイルス、真菌もしくは寄生生物に対して(あるいは、いくつかの実施形態において、アレルゲンに対して;および他の実施形態において、腫瘍抗原に対して)免疫応答を誘発し得る。上記免疫応答は、抗体応答(通常は、IgGを含む)および/もしくは細胞媒介性免疫応答を含み得る。上記ポリペプチド免疫原は、代表的には、対応する細菌、ウイルス、真菌もしくは寄生生物(またはアレルゲンもしくは腫瘍)ポリペプチドを認識する免疫応答を誘発するが、いくつかの実施形態において、上記ポリペプチドは、細菌、ウイルス、真菌もしくは寄生生物のサッカリドを認識する免疫応答を誘発するように、ミモトープとして作用し得る。上記免疫原は、代表的には、表面ポリペプチド(例えば、アドヘシン、ヘマグルチニン、エンベロープ糖タンパク質、スパイク糖タンパク質など)である。 RNA分子は、単一のポリペプチド免疫原もしくは複数のポリペプチドをコードし得る。複数の免疫原は、単一のポリペプチド免疫原(融合ポリペプチド)として、または別個のポリペプチドとして提示され得る。免疫原が、別個のポリペプチドとして発現される場合、これらのうちの1種以上は、上流のIRESもしくはさらなるウイルスプロモーターエレメントとともに提供され得る。あるいは、複数の免疫原は、短い自己触媒性プロテアーゼ(例えば、口蹄疫ウイルス2Aタンパク質)に融合された個々の免疫原をコードするポリプロテインから、またはインテインとして発現され得る。 上記RNAは、免疫原をコードする。不確かさを避けるために、本発明は、ホタルルシフェラーゼをコードするRNA、E.coli β−ガラクトシダーゼの融合タンパク質をコードするRNA、緑色蛍光タンパク質(GFP)をコードするRNAを含まない。また、上記RNAは、全マウス胸腺RNAではない。また、本発明は、分泌アルカリホスファターゼをコードするRNAを包含しない。 いくつかの実施形態において、上記免疫原は、これら細菌のうちの1種に対して免疫応答を誘発する: Neisseria meningitidis:有用な免疫原としては、膜タンパク質、例えば、アドヘシン、オートトランスポーター、毒素、鉄獲得タンパク質、およびH因子結合タンパク質が挙げられるが、これらに限定されない。3種の有用なポリペプチドの組み合わせが、参考文献13に開示される。 Streptococcus pneumoniae:有用なポリペプチド免疫原は、参考文献14に開示される。これらとしては、RrgB線毛サブユニット、β−N−アセチル−ヘキソサミニダーゼ前駆体(spr0057)、spr0096、一般的なストレスタンパク質(general stress protein)GSP−781(spr2021、SP2216)、セリン/スレオニンキナーゼStkP(SP1732)、および肺炎球菌表面アドヘシンPsaAが挙げられるが、これらに限定されない。 Streptococcus pyogenes:有用な免疫原としては、参考文献15および16に開示されるポリペプチドが挙げられるが、これらに限定されない。 Moraxella catarrhalis。 Bordetella pertussis:有用な百日咳免疫原としては、百日咳毒素もしくはトキソイド(PT)、線維状ヘマグルチニン(FHA)、ペルタクチン、ならびに凝集原2および3が挙げられるが、これらに限定されない。 Staphylococcus aureus:有用な免疫原としては、参考文献17に開示されるポリペプチド(例えば、溶血素、esxA、esxB、フェリクロム結合タンパク質(sta006)および/もしくはsta011リポプロテイン)が挙げられるが、これらに限定されない。 Clostridium tetani:代表的な免疫原は、破傷風トキソイドである。 Cornynebacterium diphtheriae:代表的な免疫原は、ジフテリアトキソイドである。 Haemophilus influenzae:有用な免疫原としては、参考文献18および19に開示されるポリペプチドが挙げられるが、これらに限定されない。 Pseudomonas aeruginosa Streptococcus agalactiae:有用な免疫原としては、参考文献15に開示されるポリペプチドが挙げられるが、これらに限定されない。 Chlamydia trachomatis:有用な免疫原としては、PepA、LcrE、ArtJ、DnaK、CT398、OmpH様、L7/L12、OmcA、AtoS、CT547、Eno、HtrAおよびMurG(例えば、参考文献20に開示されるとおり)が挙げられるが、これらに限定されない。LcrE[21]およびHtrA[22]は、2つの好ましい免疫原である。 Chlamydia pneumoniae:有用な免疫原としては、参考文献23に開示されるポリペプチドが挙げられるが、これらに限定されない。 Helicobacter pylori:有用な免疫原としては、CagA、VacA、NAP、および/もしくはウレアーゼ[24]が挙げられるが、これらに限定されない。 Escherichia coli:有用な免疫原としては、腸毒素産生性E.coli(ETEC)、腸管凝集性E.coli(EAggEC)、分散接着性(diffusely adhering)E.coli(DAEC)、腸病原性E.coli(EPEC)、腸管外病原性E.coli(ExPEC)および/もしくは腸管出血性E.coli(EHEC)に由来する免疫原が挙げられるが、これらに限定されない。ExPEC株としては、尿路病原性E.coli(UPEC)および髄膜炎/敗血症関連E.coli(MNEC)が挙げられる。有用なUPECポリペプチド免疫原は、参考文献25および26に開示される。有用なMNEC免疫原は、参考文献27に開示される。いくつかのE.coliタイプに有用な免疫原は、AcfDである[28]。 Bacillus anthracis Yersinia pestis:有用な免疫原としては、参考文献29および30に開示されるものが挙げられるが、これらに限定されない。 いくつかの実施形態において、上記免疫原は、これらウイルスのうちの1種に対して免疫応答を誘発する: オルソミクソウイルス:有用な免疫原は、インフルエンザA、BもしくはCウイルスに由来し得る(例えば、ヘマグルチニン、ノイラミニダーゼもしくはマトリクスM2タンパク質)。上記免疫原がインフルエンザAウイルスヘマグルチニンである場合、それは、任意のサブタイプ(例えば、H1、H2、H3、H4、H5、H6、H7、H8、H9、H10、H11、H12、H13、H14、H15もしくはH16)に由来し得る。 パラミクソウイルス科のウイルス:ウイルス免疫原としては、肺炎ウイルス(例えば、RSウイルス、RSV)、ルブラウイルス(例えば、ムンプスウイルス)、パラミクソウイルス(例えば、パラインフルエンザ・ウイルス)、メタニューモウイルスおよびモルビリウイルス(例えば、麻疹)に由来するものが挙げられるが、これらに限定されない。しかし、一部の実施形態では、上記免疫原は、RSVタンパク質ではない。 ポックスウイルス科:ウイルス免疫原としては、オルトポックスウイルス(例えば、真正痘瘡(大痘瘡および小痘瘡が挙げられるが、これらに限定されない))に由来するものが挙げられるが、これらに限定されない。 ピコルナウイルス:ウイルス免疫原としては、ピコルナウイルス(例えば、エンテロウイルス、ライノウイルス、ヘパルナウイルス、カルジオウイルスおよびアフトウイルス)に由来するものが挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態において、上記エンテロウイルスは、ポリオウイルス(例えば、1型、2型、および/もしくは3型のポリオウイルス)である。別の実施形態において、上記エンテロウイルスは、EV71エンテロウイルスである。別の実施形態において、上記エンテロウイルスは、コクサッキーAもしくはBウイルスである。 ブンヤウイルス:ウイルス免疫原としては、オルソブンヤウイルス(例えば、カリフォルニア脳炎ウイルス)、フレボウイルス(例えば、リフトバレー熱ウイルス)、もしくはナイロウイルス(例えば、クリミア・コンゴ出血熱ウイルス)に由来するものが挙げられるが、これらに限定されない。 ヘパルナウイルス:ウイルス免疫原としては、ヘパルナウイルス(例えば、A型肝炎ウイルス(HAV))に由来するものが挙げられるが、これらに限定されない。 フィロウイルス:ウイルス免疫原としては、フィロウイルス(例えば、エボラウイルス(ザイールエボラウイルス、アイボリーコーストエボラウイルス、レストンエボラウイルスもしくはスーダンエボラウイルスを含む))またはマールブルグウイルスに由来するものが挙げられるが、これらに限定されない。 トガウイルス:ウイルス免疫原としては、トガウイルス(例えば、ルビウイルス、アルファウイルス、もしくはアルテリウイルス)に由来するものが挙げられるが、これらに限定されない。これは、風疹ウイルスを含む。 フラビウイルス:ウイルス免疫原としては、フラビウイルス(例えば、ダニ媒介脳炎(TBE)ウイルス、デング(1、2、3もしくは4型)ウイルス、黄熱ウイルス、日本脳炎ウイルス、キャサヌール森林ウイルス、ウエストナイル脳炎ウイルス、セントルイス脳炎ウイルス、ロシア春夏脳炎ウイルス、ポワッサン脳炎ウイルス)に由来するものが挙げられるが、これらに限定されない。 ペスチウイルス:ウイルス免疫原としては、ペスチウイルス(例えば、牛ウイルス性下痢(BVDV)、豚コレラ(CSFV)もしくはボーダー病(BDV))に由来するものが挙げられるが、これらに限定されない。 ヘパドナウイルス:ウイルス免疫原としては、ヘパドナウイルス(例えば、B型肝炎ウイルス)に由来するものが挙げられるが、これらに限定されない。組成物は、B型肝炎ウイルス表面抗原(HBsAg)を含み得る。 他の肝炎ウイルス:組成物は、C型肝炎ウイルス、デルタ型肝炎ウイルス、E型肝炎ウイルス、もしくはG型肝炎ウイルスに由来する免疫原を含み得る。 ラブドウイルス:ウイルス免疫原としては、ラブドウイルス(例えば、リッサウイルス(例えば、狂犬病ウイルス)およびベシクロウイルス(VSV))に由来するものが挙げられるが、これらに限定されない。 カリシウイルス科:ウイルス免疫原としては、カリシウイルス科(例えば、ノーウォークウイルス(ノロウイルス)、およびノーウォーク様ウイルス(例えば、ハワイウイルスおよびスノーマウンテンウイルス))に由来するものが挙げられるが、これらに限定されない。 コロナウイルス:ウイルス免疫原は、SARSコロナウイルス、トリ伝染性気管支炎(IBV)、マウス肝炎ウイルス(MHV)、およびブタ伝染性胃腸炎ウイルス(TGEV)に由来するものが挙げられるが、これらに限定されない。上記コロナウイルス免疫原は、スパイクポリペプチドであり得る。 レトロウイルス:ウイルス免疫原としては、オンコウイルス、レンチウイルス(例えば、HIV−1もしくはHIV−2)またはスプマウイルスに由来するものが挙げられるが、これらに限定されない。 レオウイルス:ウイルス免疫原としては、オルトレオウイルス、ロタウイルス、オルビウイルス、もしくはコルチウイルスに由来するものが挙げられるが、これらに限定されない。 パルボウイルス:ウイルス免疫原としては、パルボウイルスB19に由来するものが挙げられるが、これらに限定されない。 ヘルペスウイルス:ウイルス免疫原としては、ヒトヘルペスウイルス(例えば、例示に過ぎないが、単純ヘルペスウイルス(HSV)(例えば、HSV1型および2型)、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)、エプスタイン・バー・ウイルス(EBV)、サイトメガロウイルス(CMV)、ヒトヘルペスウイルス6(HHV6)、ヒトヘルペスウイルス7(HHV7)、およびヒトヘルペスウイルス8(HHV8))に由来するものが挙げられるが、これらに限定されない。 パポバウイルス:ウイルス免疫原としては、パピローマウイルスおよびポリオーマウイルスに由来するものが挙げられるが、これらに限定されない。上記(ヒト)パピローマウイルスは、血清型1、2、4、5、6、8、11、13、16、18、31、33、35、39、41、42、47、51、57、58、63もしくは65のもの(例えば、血清型6、11、16および/もしくは18のうちの1種以上に由来する)であり得る。 アデノウイルス:ウイルス免疫原としては、アデノウイルス血清型36(Ad−36)に由来するものが挙げられる。 いくつかの実施形態において、上記免疫原は、魚類に感染するウイルス(例えば:伝染性サケ貧血ウイルス(ISAV)、サケ膵臓病ウイルス(SPDV)、伝染性膵臓壊死症ウイルス(IPNV)、アメリカナマズウイルス(CCV)、魚類リンホシスチス病ウイルス(FLDV)、伝染性造血器壊死症ウイルス(IHNV)、コイヘルペスウイルス、サケピコルナ様ウイルス(大西洋サケピコルナ様ウイルスとしても公知)、ヤマメウイルス(LSV)、大西洋サケロタウイルス(ASR)、マスイチゴ病ウイルス(TSD)、銀ザケ腫瘍ウイルス(CSTV)、もしくはウイルス性出血性敗血症ウイルス(VHSV))に対する免疫応答を誘発する。 真菌免疫原は、皮膚糸状菌類(Dermatophytres)(以下が挙げられる:に由来し得る。 いくつかの実施形態において、上記免疫原は、Plasmodium属(例えば、P.falciparum、P.vivax、P.malariaeもしくはP.ovale)に由来する寄生生物に対する免疫応答を誘発する。従って、本発明は、マラリアに対して免疫化するために使用され得る。いくつかの実施形態において、上記免疫原は、Caligidae科に由来する寄生生物、特に、Lepeophtheirus属およびCaligus属に由来する寄生生物(例えば、Lepeophtheirus salmonisもしくはCaligus rogercresseyiのようなフナムシ)に対する免疫応答を誘発する。 いくつかの実施形態において、上記免疫原は、以下に対する免疫応答を誘発する:花粉アレルゲン(樹木花粉、草本花粉、雑草の花粉、および草の花粉のアレルゲン);昆虫もしくは蛛形類のアレルゲン(吸入、唾液および毒液のアレルゲン、例えば、ダニアレルゲン、ゴキブリアレルゲンおよび小虫アレルゲン、膜翅類毒液アレルゲン(hymenopthera venom allergen));動物の毛およびふけのアレルゲン(例えば、イヌ、ネコ、ウマ、ラット、マウスなどに由来する);ならびに食物アレルゲン(例えば、グリアジン)。樹木、草および草本に由来する重要な花粉アレルゲンは、Fagales、Oleales、Pinalesの分類学上の目およびスズカケノキ科(platanaceae)(カバノキ(Betula)、ハンノキ(Alnus)、ハシバミ(Corylus)、シデ(Carpinus)およびオリーブ(Olea)、シーダー(CryptomeriaおよびJuniperus)、プラタナス(Platanus)が挙げられるが、これらに限定されない)、Poalesの目(属Lolium、Phleum、Poa、Cynodon、Dactylis、Holcus、Phalaris、Secale、およびSorghumの草が挙げられる)、AsteralesおよびUrticalesの目(属Ambrosia、Artemisia、およびParietariaの草本が挙げられる)から由来するそのようなものである。他の重要な吸入アレルゲンは、属DermatophagoidesおよびEuroglyphusのチリダニ類、コナダニ類(storage mite)(例えば、Lepidoglyphys、GlycyphagusおよびTyrophagus)、ゴキブリ、小虫およびノミに由来するもの(例えば、Blatella、Periplaneta、ChironomusおよびCtenocepphalides)、ならびに哺乳動物(例えば、ネコ、イヌおよびウマ)に由来するもの、毒液のアレルゲン(刺咬昆虫(stinging or biting insect)に由来するようなもの、例えば、Hymenopteraの分類学上の目(蜂(Apidae)、スズメバチ(Vespidea)、およびアリ(Formicoidae)が挙げられる)が挙げられる)に由来するものである。 いくつかの実施形態において、上記免疫原は、以下から選択される腫瘍抗原である:(a)がん−精巣(cancer−testis)抗原、例えば、NY−ESO−1、SSX2、SCP1ならびにRAGE、BAGE、GAGEおよびMAGEファミリーのポリペプチド(例えば、GAGE−1、GAGE−2、MAGE−1、MAGE−2、MAGE−3、MAGE−4、MAGE−5、MAGE−6、およびMAGE−12)、これらは、例えば、黒色腫、肺、頭頸部、NSCLC、乳房、胃腸、および膀胱の腫瘍に対処するために使用され得る;(b)変異した抗原、例えば、p53(種々の固形腫瘍(例えば、結腸直腸がん、肺がん、頭頸部がん)と関連)、p21/Ras(例えば、黒色腫、膵臓がんおよび結腸直腸がんと関連)、CDK4(例えば、黒色腫と関連)、MUM1(例えば、黒色腫と関連)、カスパーゼ−8(例えば、頭頸部がんと関連)、CIA 0205(例えば、膀胱がんと関連)、HLA−A2−R1701、β−カテニン(例えば、黒色腫と関連)、TCR(例えば、T細胞非ホジキンリンパ腫と関連)、BCR−abl(例えば、慢性骨髄性白血病と関連)、トリオースホスフェートイソメラーゼ、KIA 0205、CDC−27、およびLDLR−FUT;(c)過剰発現された抗原、例えば、ガレクチン4(例えば、結腸直腸がんと関連)、ガレクチン9(例えば、ホジキン病と関連)、プロテイナーゼ3(例えば、慢性骨髄性白血病と関連)、WT 1(例えば、種々の白血病と関連)、炭酸脱水酵素(例えば、腎がんと関連)、アルドラーゼA(例えば、肺がんと関連)、PRAME(例えば、黒色腫と関連)、HER−2/neu(例えば、乳がん、結腸がん、肺がんおよび卵巣がんと関連)、マンマグロビン、α−フェトプロテイン(例えば、肝がんと関連)、KSA(例えば、結腸直腸がんと関連)、ガストリン(例えば、膵臓がんおよび胃がんと関連)、テロメラーゼ触媒タンパク質、MUC−1(例えば、乳がんおよび卵巣がんと関連)、G−250(例えば、腎細胞がんと関連)、p53(例えば、乳がん、結腸がんと関連)、ならびにがん胎児性抗原(例えば、乳がん、肺がん、および胃腸管のがん(例えば、結腸直腸がん)と関連);(d)共通抗原(shared antigen)、例えば、黒色腫−メラノサイト分化抗原、例えば、MART−1/Melan A、gp100、MC1R、メラノサイト刺激ホルモンレセプター、チロシナーゼ、チロシナーゼ関連タンパク質−1/TRP1およびチロシナーゼ関連タンパク質−2/TRP2(例えば、黒色腫と関連);(e)前立腺関連抗原(例えば、PAP、PSA、PSMA、PSH−P1、PSM−P1、PSM−P2(例えば、前立腺がんと関連));(f)イムノグロブリンイディオタイプ(例えば、骨髄腫およびB細胞リンパ腫と関連)。特定の実施形態において、腫瘍免疫原としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:p15、Hom/Mel−40、H−Ras、E2A−PRL、H4−RET、IGH−IGK、MYL−RAR、エプスタイン・バー・ウイルス抗原、EBNA、ヒトパピローマウイルス(HPV)抗原(E6およびE7を含む)、B型肝炎ウイルスおよびC型肝炎ウイルスの抗原、ヒトTリンパ球向性ウイルス抗原、(Mac−2結合タンパク質/シクロフィリンC関連タンパク質)、TAAL6、TAG72、TLP、TPSなど。 (薬学的組成物) 本発明のリポソームは、種々の疾患に対して被験体を免疫化するための薬学的組成物中の成分として有用である。これらの組成物は、代表的には、上記リポソームに加えて、薬学的に受容可能なキャリアを含む。薬学的に受容可能なキャリアの詳細な考察は、参考文献31において入手可能である。 本発明の薬学的組成物は、1種以上の低分子免疫強化因子を含み得る。例えば、上記組成物は、TLR2アゴニスト(例えば、Pam3CSK4)、TLR4アゴニスト(例えば、アミノアルキルグルコサミニドホスフェート(例えば、E6020))、TLR7アゴニスト(例えば、イミキモド)、TLR8アゴニスト(例えば、レシキモド)および/もしくはTLR9アゴニスト(例えば、IC31)を含み得る。任意のこのようなアゴニストは、理想的には、分子量<2000Daを有する。いくつかの実施形態において、このようなアゴニストもまた、(上記RNAと一緒に)リポソーム内に被包されるが、他の実施形態において、それらは、被包されない。 本発明の薬学的組成物は、上記粒子を、ただの水(plain water)(例えば、w.f.i.)もしくは緩衝液(例えば、リン酸緩衝液、Tris緩衝液、ホウ酸緩衝液、コハク酸緩衝液、ヒスチジン緩衝液、もしくはクエン酸緩衝液)中に含み得る。緩衝塩は、代表的には、5〜20mM範囲において含まれる。 本発明の薬学的組成物は、5.0〜9.5(例えば、6.0〜8.0)のpHを有し得る。 本発明の組成物は、張度を与えるために、ナトリウム塩(例えば、塩化ナトリウム)を含み得る。10±2mg/ml NaClの濃度が代表的である(例えば、約9mg/ml)。 本発明の組成物は、金属イオンキレート化剤を含み得る。これらは、ホスホジエステル加水分解を加速し得るイオンを除去することによって、RNA安定性を延長し得る。従って、組成物は、EDTA、EGTA、BAPTA、ペンテト酸などのうちの1種以上を含み得る。このようなキレート化剤は、代表的には、10〜500μM(例えば、0.1mM)で存在する。クエン酸塩(例えば、クエン酸ナトリウム)はまた、キレート化剤として作用し得るのと同時に、有利なことには、緩衝化活性も提供し得る。 本発明の薬学的組成物は、200mOsm/kg〜400mOsm/kg(例えば、240〜360mOsm/kg、もしくは290〜310mOsm/kg)の重量オスモル濃度を有し得る。 本発明の薬学的組成物は、1種以上の保存剤(例えば、チオメルサールもしくは2−フェノキシエタノール)を含み得る。水銀非含有組成物が好ましく、保存剤非含有ワクチンが調製され得る。 本発明の薬学的組成物は、好ましくは、無菌である。 本発明の薬学的組成物は、好ましくは、非発熱性である(例えば、1用量あたり<1 EU(エンドトキシンユニット、標準尺度)、および好ましくは、1用量あたり<0.1 EUを含む)。 本発明の薬学的組成物は、好ましくは、グルテンを含まない。 本発明の薬学的組成物は、単位用量形態において調製され得る。いくつかの実施形態において、単位用量は、0.1〜1.0ml(例えば、約0.5ml)の容積を有し得る。 上記組成物は、注射物として調製され得る(溶液もしくは懸濁物のいずれかとして)。上記組成物は、微細スプレーを使用する、肺投与(例えば、吸入器による)のために調製され得る。上記組成物は、鼻、耳もしくは眼への投与(例えば、スプレーもしくは滴剤として)のために調製され得る。筋肉内投与のための注射物が、代表的である。 組成物は、免疫学的に有効量の粒子、ならびに任意の他の成分(必要であれば)を含む。「免疫学的に有効な量」とは、個体への投与量が、単一用量においてもしくはシリーズのうちの一部としてのいずれかで、処置もしくは予防に有効であることを意味する。この量は、処置されるべき個体の健康状態および身体的状態、処置されるべき個体の年齢、分類学上の群(例えば、非ヒト霊長類、霊長類など)、上記個体が抗体を合成する免疫系の能力、所望される防御の程度、ワクチンの処方、その処置している医師の医学的状況の評価、および他の関連因子に依存して変動する。上記量は、慣用的な治験を通じて決定され得る比較的広い範囲に入ると予測される。本発明の組成物の粒子およびRNA含有量は、一般に、1用量あたりのRNAの量に関して表される。好ましい用量は、≦100μg RNA(例えば、10〜100μg(例えば、約10μg、25μg、50μg、75μgもしくは100μg))を有するが、発現は、より低いレベルにおいてさえ、みられ得る。 本発明はまた、本発明の薬学的組成物を含む送達デバイス(例えば、シリンジ、ネブライザ、噴霧器、吸入器、皮膚パッチなど)を提供する。このデバイスは、上記組成物を脊椎動物被験体に投与するために使用され得る。 本発明の粒子は、リボソームを包含しない。 (処置方法および医学的使用) 本発明のリポソームおよび薬学的組成物は、目的の免疫原に対する免疫応答を誘発するためのインビボでの使用のためのものである。 本発明は、本発明のリポソームもしくは薬学的組成物の有効量を投与する工程を包含する、脊椎動物において免疫応答を惹起するための方法を提供する。上記免疫応答は、好ましくは、防御的であり、好ましくは、抗体および/もしくは細胞媒介性免疫を含む。上記方法は、ブースター応答を惹起し得る。 本発明はまた、脊椎動物における免疫応答を惹起するための方法において使用するための本発明のリポソームもしくは薬学的組成物を提供する。 本発明はまた、脊椎動物における免疫応答を惹起するための医薬の製造における本発明のリポソームの使用を提供する。 これら使用および方法により上記脊椎動物における免疫応答を惹起することによって、上記脊椎動物は、上記で考察されるように、種々の疾患および/もしくは感染から(例えば、細菌疾患および/もしくはウイルス疾患から)防御され得る。上記粒子および組成物は、免疫原性であり、より好ましくは、ワクチン組成物である。本発明に従うワクチンは、予防的である(すなわち、感染を妨ぐ)か、もしくは治療的である(すなわち、感染を処置する)のいずれかであり得るが、代表的には、予防的である。 上記脊椎動物は、好ましくは、哺乳動物、例えば、ヒトもしくは獣医学的哺乳動物(例えば、小型の動物、例えば、イヌまたはネコ;あるいは大型の動物、例えば、ウマ、ウシ、シカ、ヤギ、ブタ)であり、いくつかの実施形態では、上記脊椎動物は、マウスでもコットンラット(cotton rat)でもウシでもない。上記ワクチンが予防的使用のためのものである場合、上記ヒトは、好ましくは、小児(例えば、幼児もしくは乳児)またはティーンエイジャーである;上記ワクチンが治療的使用のためのものである場合、上記ヒトは、好ましくは、ティーンエイジャーもしくは成人である。小児用に意図されたワクチンはまた、例えば、安全性、投与量、免疫原性などを評価するために、成人に投与され得る。 本発明に従って調製されるワクチンは、小児および成人の両方を処置するために使用され得る。従って、ヒト患者は、1歳未満、5歳未満、1〜5歳、5〜15歳、15〜55歳、もしくは少なくとも55歳であってもよい。上記ワクチンを受けるのに好ましい患者は、高齢者(例えば、≧50歳、≧60歳、および好ましくは、≧65歳)、若年者(例えば、≦5歳)、入院患者、ヘルスケアワーカー、軍従事者、および軍職員、妊婦、慢性疾患患者、もしくは免疫不全患者である。しかし、上記ワクチンは、これらの群にのみ適切であるわけではなく、より一般に、集団において使用され得る。 本発明の組成物は、一般に、患者に直接投与される。直接送達は、非経口注射によって達成され得る(例えば、皮下、腹腔内、静脈内、筋肉内、皮内、もしくは組織の間隙空間に)。代替の送達経路としては、直腸、経口(例えば、錠剤、スプレー)、口内、舌下、膣、局所、経真皮(transdermal)もしくは経皮(transcutaneous)、鼻内、眼、耳、肺もしくは他の粘膜投与が挙げられる。皮内および筋肉内投与は、2つの好ましい経路である。注射は、針を介してであってもよい(例えば、皮下針)が、針なしの注射が、代わりに使用され得る。代表的な筋肉内用量は、0.5mlである。 本発明は、全身免疫および/もしくは粘膜免疫を誘発するために、好ましくは、増強された全身免疫および/もしくは粘膜免疫を誘発するために、使用され得る。 投与量は、単一用量スケジュールもしくは複数用量スケジュールによってであり得る。複数用量は、一次免疫スケジュールにおいて、および/もしくはブースター免疫スケジュールにおいて使用され得る。複数用量スケジュールにおいて、種々の用量が、同じ経路もしくは異なる経路(例えば、非経口の一次と粘膜のブースト、粘膜の一次と非経口のブーストなど)によって与えられ得る。複数用量は、代表的には、少なくとも1週間間隔を空けて(例えば、約2週間、約3週間、約4週間、約6週間、約8週間、約10週間、約12週間、約16週間など)投与される。一実施形態において、複数用量は、生後約6週間、10週間、および14週間で(例えば、世界保健機関のExpanded Program on Immunisation(「EPI」)においてしばしば使用されるように、6週齢、10週齢および14週齢において)投与され得る。代替の実施形態において、2回の一次用量が、約2ヶ月間間隔を空けて(例えば、約7週間、8週間もしくは9週間間隔を空けて)投与され、続いて、1回以上のブースター用量が、2回目の一次用量の約6ヶ月から1年後に(例えば、2回目の一次用量の約6ヶ月後、8ヶ月後、10ヶ月後もしくは12ヶ月後)投与される。さらなる実施形態において、3回の一次用量が、約2ヶ月間間隔を空けて(例えば、約7週間、8週間もしくは9週間間隔を空けて)投与され、続いて、1回以上のブースター用量が、3回目の一次用量の約6ヶ月後から1年後に(例えば、3回目の一次用量の約6ヶ月後、8ヶ月後、10ヶ月後もしくは12ヶ月後)投与される。 (一般) 本発明の粒子は、別段示されなければ、化学、生化学、分子生物学、免疫学および薬理学の、当該分野の技術内の従来の方法を使用する。このような技術は、文献中に十分に説明されている。例えば、参考文献32〜38などを参照のこと。 用語「含む(comprising)」は、「含む(including)」ならびに「からなる(consisting)」を包含し、例えば、Xを「含む(comprising)」組成物は、Xから専らなってもよいし、何かさらなるものを含んでいてもよい(例えば、X+Y)。 数値xに関して用語「約」とは、選択的であり、例えば、x±10%を意味する。 語句「実質的に」とは、「完全に」を排除せず、例えば、Yを「実質的に含まない」組成物は、Yを完全に含まない場合もある。必要な場合、語句「実質的に」は、本発明の定義から省略され得る。 電荷、カチオン、アニオン、両性イオンなどへの言及は、pH7において取り扱われる。 TLR3は、Toll様レセプター3である。これは、先天的免疫系において重要な役割を果たす一回膜貫通レセプターである。既知のTLR3アゴニストは、ポリ(I:C)を含む。「TLR3」は、このレセプターをコードする遺伝子の承認されたHGNC名であり、その特有のHGNC IDは、HGNC:11849である。ヒトTLR3遺伝子のRefSeq配列は、GI:2459625である。 TLR7は、Toll様レセプター7である。これは、先天的免疫系において重要な役割を果たす一回膜貫通レセプターである。既知のTLR7アゴニストは、例えば、イミキモドを含む。「TLR7」は、このレセプターをコードする遺伝子の承認されたHGNC名であり、その特有のHGNC IDは、HGNC:15631である。ヒトTLR7遺伝子のRefSeq配列は、GI:67944638である。 TLR8は、Toll様レセプター8である。これは、先天的免疫系において重要な役割を果たす一回膜貫通レセプターである。既知のTLR8アゴニストは、例えば、レシキモドを含む。「TLR8」は、このレセプターをコードする遺伝子の承認されたHGNC名であり、その特有のHGNC IDは、HGNC:15632である。ヒトTLR8遺伝子のRefSeq配列は、GI:20302165である。 RIG−I様レセプター(「RLR」)ファミリーは、先天的免疫系において重要な役割を果たす種々のRNAヘリカーゼを含む[39]。RLR−1(RIG−Iもしくはレチノイン酸誘導性遺伝子Iとしても公知)は、そのN末端付近にある2つのカスパーゼリクルートドメインを有する。上記RLR−1ヘリカーゼをコードする遺伝子の承認されたHGNC名は、「DDX58」(DEAD(Asp−Glu−Ala−Asp)ボックスポリペプチド58(DEAD (Asp−Glu−Ala−Asp) box polypeptide 58)について)であり、その特有のHGNC IDは、HGNC:19102である。ヒトRLR−1遺伝子のRefSeq配列は、GI:77732514である。RLR−2(MDA5もしくは黒色腫分化関連遺伝子5(melanoma differentiation−associated gene 5)としても公知)はまた、そのN末端付近にある2つのカスパーゼリクルートドメインを有する。RLR−2ヘリカーゼをコードする遺伝子の承認されたHGNC名は、「IFIH1」(ヘリカーゼCドメイン1で誘導されるインターフェロン(interferon induced with helicase C domain 1)について)であり、特有のHGNC IDは、HGNC:18873である。ヒトRLR−2遺伝子のRefSeq配列は、GI: 27886567である。RLR−3(LGP2もしくは遺伝学および生理学研究室2(laboratory of genetics and physiology 2)としても公知)は、カスパーゼリクルートドメインを有さない。RLR−3ヘリカーゼをコードする遺伝子の承認されたHGNC名は、 「DHX58」(DEXH(Asp−Glu−X−His)ボックスポリペプチド58について)であり、特有のHGNC IDは、HGNC:29517である。ヒトRLR−3遺伝子のRefSeq配列は、GI:149408121である。 PKRは、二本鎖RNA依存性プロテインキナーゼである。これは、先天的免疫系において重要な役割を果たす。「EIF2AK2」(真核生物翻訳開始因子2−αキナーゼ2(eukaryotic translation initiation factor 2−alpha kinase 2)について)は、この酵素をコードする遺伝子の承認されたHGNC名であり、その特有のHGNC IDは、HGNC:9437である。ヒトPKR遺伝子のRefSeq配列は、GI:208431825である。 (発明を実施するための形態) (RNAレプリコン) 種々のレプリコンは、以下で使用される。一般に、これらは、ベネズエラウマ脳炎ウイルス(VEEV)に由来する非構造タンパク質、シンドビス・ウイルス由来のパッケージングシグナル、およびシンドビス・ウイルスもしくはVEEV変異体に由来する3’UTRを有するハイブリッドアルファウイルスゲノムに基づく。上記レプリコンは、約10kb長であり、ポリAテールを有する。 アルファウイルスレプリコンをコードするプラスミドDNA(名称:pT7−mVEEV−FL.RSVFもしくはA317;pT7−mVEEV−SEAPもしくはA306;pSP6−VCR−GFPもしくはA50)を、インビボでのRNA合成のテンプレートとして供した。上記レプリコンは、RNA複製に必要とされるアルファウイルス遺伝的エレメントを含むが、粒子アセンブリに必要な遺伝子産物をコードするエレメントを欠いている;構造タンパク質は、代わりに、目的のタンパク質(レポーター(例えば、SEAPもしくはGFP)または免疫原(例えば、全長RSV Fタンパク質)のいずれか)によって置き換えられるので、上記レプリコンは、感染性粒子の生成を誘導できない。上記アルファウイルスcDNAの上流にあるバクテリオファージ(T7もしくはSP6)プロモーターは、インビトロで上記レプリコンRNAの合成を促進し、上記ポリ(A)テールの直ぐ下流にあるデルタ型肝炎ウイルス(HDV)リボザイムは、その自己切断活性を介して正確な3’末端を生成する。 適切な制限エンドヌクレアーゼで上記HDVリボザイムの下流で上記プラスミドDNAを直線状にした後に、ランオフ転写物(run−off transcript)を、T7もしくはSP6バクテリオファージ由来DNA依存性RNAポリメラーゼを使用して、インビトロで合成した。転写を、製造業者(Ambion)によって提供される指示書に従って、ヌクレオシドトリホスフェート(ATP、CTP、GTPおよびUTP)の各々の7.5mM(T7 RNAポリメラーゼ)もしくは5mM(SP6 RNAポリメラーゼ)の存在下で、37℃において2時間にわたって行った。転写の後、上記テンプレートDNAを、TURBO DNase(Ambion)で消化した。上記レプリコンRNAを、LiClで沈殿させ、ヌクレアーゼ非含有水中で再構成した。キャップのないRNAを、ScriptCap m7Gキャッピングシステム(Epicentre Biotechnologies)を使用して、ユーザーマニュアルに概説されるとおり、ワクシニアキャッピング酵素(VCE)で転写後にキャップした;このようにキャップしたレプリコンに、「v」の接頭文字を付ける(例えば、vA317は、VCEによってキャップされたA317レプリコンである)。転写後キャップされたRNAを、LiClで沈殿させ、ヌクレアーゼ非含有水中で再構成した。上記RNAサンプルの濃度を、OD260nmを測定することによって決定した。上記インビトロ転写物の完全性を、変性アガロースゲル電気泳動によって確認した。 (リポソーム被包) RNAを、参考文献9および40の方法によって作製したリポソーム中に被包した。上記リポソームを、10% DSPC(両性イオン性)、40% DlinDMA(カチオン性)、48% コレステロールおよび2% PEG結合体化DMG(2kDa PEG)から作製した。これら割合は、全リポソーム中の%モルに言及する。 DlinDMA(1,2−ジリノレイルオキシ−N,N−ジメチル−3−アミノプロパン)を、参考文献5の手順を使用して合成した。DSPC(1,2−ジアステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン)を、Genzymeから購入した。コレステロールを、Sigma−Aldrichから得た。PEG結合体化DMG(1,2−ジミリストイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン−N−[メトキシ(ポリエチレングリコール),アンモニウム塩)、DOTAP(1,2−ジオレオイル−3−トリメチルアンモニウム−プロパン,塩化物塩)およびDC−chol(3β−[N−(N’,N’−ジメチルアミノエタン)−カルバモイル]コレステロールヒドロクロリド)は、Avanti Polar Lipidsからであった。 一般に、8つの異なる方法を、本発明に従うリポソームを調製するために使用した。これらは、方法(A)〜(H)として本文中で言及され、主に濾過およびTFF工程に関連して異なっている。詳細は、以下のとおりである。 (A)エタノール中の新鮮な脂質ストック溶液を調製した。37mgのDlinDMA、11.8mgのDSPC、27.8mgのコレステロールおよび8.07mgのPEG DMG 2000を秤量し、7.55mLのエタノール中に溶解した。上記新たに調製した脂質ストック溶液を、37℃において約15分間にわたって穏やかに振盪して、均質な混合物を形成した。次いで、上記ストックのうちの755μLを、1.245mL エタノールに添加して、作業脂質ストック溶液2mLを作製した。この量の脂質を使用して、250μg RNAとともにリポソームを形成した。RNAの2mL 作業溶液をまた、100mM クエン酸緩衝液(pH6)中のストック溶液約1μg/μLから調製した。3つの20mL ガラスバイアル(撹拌子有り)を、RNase Away溶液(Molecular BioProducts, San Diego, CA)ですすぎ、使用前に多量のMilliQ水で洗浄して、上記バイアルのRNaseの汚染を除去した。上記バイアルのうちの1つを、上記RNA作業溶液に使用し、他のものを脂質およびRNA混合物を集めるために使用した(後に記載されるとおり)。作業脂質溶液およびRNA溶液を、37℃において10分間にわたって加熱し、その後、3cc ルーアーロックシリンジに入れた。2mL クエン酸緩衝液(pH6)を、別の3cc シリンジに入れた。RNAおよび脂質を含むシリンジを、FEPチューブ(フッ素化エチレン−プロピレン;すべてのFEPチューブは、2mm内径×3mm外径を有した;Idex Health Scienceによって供給)を使用して、Tミキサー(PEEKTM 500μm ID接合部,Idex Health Science, Oak Harbor, WA)に接続した。上記Tミキサーからの出口もまた、FEPチューブであった。上記クエン酸緩衝液を含む第3のシリンジを、別個の1つのFEPチューブに接続した。次いで、すべてのシリンジを、流量7mL/分においてシリンジポンプを使用して作動させた。上記チューブ出口を、20mL ガラスバイアルに上記混合物を集めるように配置した(撹拌しながら)。上記撹拌子を取り出し、上記エタノール/水性溶液を、室温へと1時間にわたって平衡化させた。上記混合物のうちの4mlを、5cc シリンジに入れ、これを、FEPチューブの1つに接続し、別の5cc シリンジを、等しい長さのFEPチューブに接続し、等量の100mM クエン酸緩衝液(pH6)を入れた。上記2本のシリンジを、上記シリンジポンプを使用して7mL/分の流量において作動させ、最終の混合物を、20mL ガラスバイアルに集めた(撹拌しながら)。次に、第2の混合工程(リポソーム)から集めた上記混合物を、Mustang Q膜(Pall Corporation, AnnArbor, MI, USAから得られる、結合してアニオン性分子を除去するアニオン交換支持体)を通過させた。上記リポソームを通過させる前に、4mLの1M NaOH、4mLの1M NaClおよび10mLの100mM クエン酸緩衝液(pH6)が、上記Mustang膜を連続して通過した。リポソームを、10分間にわたって37℃において加温し、その後、上記膜を通過させた。次に、TFFを使用して、リポソームを2mLに濃縮し、10〜15容積の1×PBSに対して透析し、その後、最終生成物を収集した。上記TFFシステムおよび中空ファイバー濾過膜を、Spectrum Labsから購入し、上記製造業者のガイドラインに従って使用した。100kD孔サイズカットオフおよび8cm2 表面積を有するポリスルホン中空ファイバー濾過膜(部品番号P/N: X1AB−100−20P)を使用した。インビトロおよびインビボ実験に関しては、処方物を、1×PBSで、必要とされるRNA濃度へと希釈した。 (B)振盪後、上記ストックのうちの226.7μLを、1.773mL エタノールに添加して、作業脂質ストック溶液2mLを作製したこと(従って、上記脂質:RNA比を改変)を除いて、方法(A)のとおり。 (C)上記Mustang濾過を省略したので、リポソームが、上記20mL ガラスバイアルから上記TFF透析へと向かったことを除いて、方法(B)のとおり。 (D)上記TFFが、100kD孔サイズカットオフおよび20cm2 表面積を有するポリエーテルスルホン(PES)中空ファイバー膜(部品番号 P−C1−100E−100−01N)を使用したことを除いて、方法(C)のとおり。 (E)方法(A)のようにMustang膜を使用したことを除いて、方法(D)のとおり。 (F)上記Mustang濾過を省略したので、リポソームが、上記20mL ガラスバイアルから上記TFF透析へと向かったことを除いて、方法(A)のとおり。 (G)RNAの4mL 作業溶液を、100mM クエン酸緩衝液(pH6)中の約1μg/μLのストック溶液から調製したことを除いて、方法(D)のとおり。次いで、4つの20mL ガラスバイアルを、同じ方法で調製した。それらのうちの2本を、上記RNA作業溶液(各バイアル中2mL)に使用し、他のものを、(C)のように、上記脂質およびRNA混合物を集めるために使用した。Tミキサーを使用するのではなく、RNAおよび脂質を含むシリンジを、Mitos Droplet接合チップ(Syrrisから得られるガラス製マイクロ流体(microfluidic)デバイス(部品番号 3000158))に、PTFEチューブ(0.03インチ内径×1/16インチ外径)を使用して、4ウェイエッジコネクタ(Syrris)を使用して接続した。2つのRNAストリームおよび1つの脂質ストリームを、シリンジポンプによって作動させ、上記エタノールおよび水相の混合を、上記チップのX接合部(100μm×105μm)において行った。3つすべてのストリームの流量を、1.5mL/分において維持し、従って、全水性の流量 対 エタノールの流量の比は、2:1であった。上記チューブ出口を、20mL ガラスバイアルに上記混合物を集めるように配置した(撹拌しながら)。上記撹拌子を取り出し、上記エタノール/水性溶液を、室温へと1時間にわたって平衡化させた。次いで、上記混合物を5cc シリンジに入れ、これを、上記PTFEチューブの別の1つにはめた;等しい長さのPTFEチューブ付きの別の5cc シリンジに、等容積の100mM クエン酸緩衝液(pH6)を入れた。上記2本のシリンジを、3mL/分の流量において、シリンジポンプを使用して作動させ、最終混合物を、20mL ガラスバイアルに集めた(撹拌しながら)。次に、(D)におけるように、TFFを使用して、リポソームを2mLに濃縮し、10〜15容積の1×PBSに対して透析した。 (H)上記2mL作業脂質ストック溶液を、120.9μLの上記脂質ストックと1.879mL エタノールとを混合することによって作製したことを除いて、方法(A)のとおり。また、上記Tミキサーにおいて混合した後に、上記20mL バイアルからの上記リポソームを、Pierce Slide−A−Lyzer Dialysis Cassette(Thermo Scientific,特に強力,0.5〜3mL 容量)に入れ、オートクレーブしたプラスチック容器中、400〜500mLの1×PBSに対して一晩4℃において透析し、その後、最終生成物を収集した。 上記に開示される方法(A)〜(H)は、特定の量のRNAについて8:1のN:P比を使用する。この比は、RNA作業溶液中のRNAの濃度を変えることによって容易に変化させることができる。 (pKa測定) 脂質のpKaは、以下の技術を使用して、標準温度および圧力の水において測定される。・エタノール中の脂質の2mM溶液は、脂質を秤量し、エタノール中に溶解することによって調製される。エタノール:メタノール 9:1の蛍光プローブトルエンニトロスルホン酸(TNS)の0.3mM溶液は、メタノール中のTNSの3mM溶液を最初に作製し、次いで、エタノールにより0.3mMまで希釈することによって調製される。・それぞれ20mM、25mM、20mM、および150mMの濃度の、リン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、および塩化ナトリウムを含有する水性緩衝液を調製する。この緩衝液を8つの部分に分け、pHを、12N HClまたは6N NaOHのいずれかにより、4.44〜4.52、5.27、6.15〜6.21、6.57、7.10〜7.20、7.72〜7.80、8.27〜8.33、および10.47〜11.12に調整する。400μLの2mM脂質溶液および800μLの0.3mM TNS溶液を混合する。・7.5μLのプローブ/脂質ミックスを、1mLの96ウェルプレート中の242.5μLの緩衝液に追加する。これを8つすべての緩衝液で行う。混合の後に、100μLの各プローブ/脂質/緩衝液混合物を、250μLのクリアボトムで黒色の96ウェルプレート(black with clear bottom 96 well plate)(例えばモデルCOSTAR 3904、Corning)に移す。この混合を実行するための好都合な方法は、Tecan Genesis RSP150 ハイスループット液体ハンドラー(high throughput liquid handler)およびGemini Softwareを使用することである。・各プローブ/脂質/緩衝液混合物の蛍光は、322nmの励起、431nmの発光(420nmの自動カットオフ)により測定する(例えばSpectraMax M5分光光度計およびSoftMax pro 5.2ソフトウェアによる)。・測定の後に、96ウェルプレートの空のウェルのバックグラウンド蛍光値を、各プローブ/脂質/緩衝液混合物から引く。次いで、蛍光強度値を最も低いpHでの値に対して標準化する。次いで、標準化蛍光強度を、pHに対してプロットし、最良適合のラインがもたらされる。・標準化蛍光強度が0.5に等しい最良適合のライン上のポイントが見出される。0.5に等しい標準化蛍光強度に対応するpHが見出され、その脂質のpKaと見なされる。 この方法は、本発明による使用に好ましいカチオン性脂質であるDLinDMAについて5.8というpKaを示す。 (免疫原送達のためのN:P比の変化) RSV Fタンパク質をコードする自己複製レプリコン(vA317)。1群当たり4匹または8匹の動物のBALB/cマウスに、レプリコン(1μg)のみまたはRV01、RV05、もしくはRV13によりリポソームとして製剤したレプリコン(1μg)を、0日目および21日目に、両側筋肉内ワクチン接種(片脚当たり50μL)により与えた。RV01リポソームは、40%DlinDMA、10%DSPC、48%コレステロール、および2%PEG−DMGを有した。RV05(01)リポソームは、40%カチオン性脂質、48%コレステロール、10%DSPC、および2%PEG−DMGを有し、RV05(02)リポソームは、60%カチオン性脂質、38%コレステロール、および2%PEG−DMGを有した。RV13リポソームは、40%DOTAP、10%DPE、48%コレステロール、および2%PEG−DMGを有した。比較のために、同じRSV−F抗原を発現する裸のプラスミドDNA(20μg)を、エレクトロポレーションを使用してまたはRV01(10)リポソーム(0.1μg DNA)により送達した。4匹のマウスを、ナイーブコントロール群として使用した。 これらのリポソームは、方法(B)を使用したRV01(05)を除いて、方法(D)によって調製した。RNA濃度は、下記の表において示されるように様々なN:P比を示すように変化させた。 リポソームのZ平均粒径、多分散指数、および被包効率は、以下のとおりとした。N:P比もまた示す。 血清を、14日目、36日目および49日目に抗体分析のために集めた。脾臓を、49日目に、T細胞分析のためにマウスから採取した。 F特異的血清IgG力価(GMT)は、以下のとおりであった: サイトカイン陽性であり、かつRSV F51−66ペプチドに対して特異的なT細胞の割合は、以下のとおりであり、統計的に有意にゼロを上回る数字のみを示す: 従って、上記リポソーム処方物は、増大したF特異的IgG力価およびT細胞頻度によって決定される場合、上記裸のRNAコントロールと比較して免疫原性を顕著に増大した。リポソームとともに処方したか、またはエレクトロポレーションを使用して裸で送達されたプラスミドDNAは、リポソーム処方された自己複製RNAより顕著に免疫原性が低かった。 RV01 RNAワクチンおよびRV05 RNAワクチンは、RV13(DOTAP)ワクチンよりも免疫原性が高かった。これらの製剤は、同等の物理的特性を有し、同じ自己複製RNAにより製剤したが、それらは、様々なカチオン性脂質を含有する。RV01およびRV05の両方は、約5.8のpKaを有する頭部における第3級アミンを有し、また不飽和アルキルテールをも含む。RV13は、不飽和アルキルテールを有するが、その頭部は、第4級アミンを有し、非常に強くカチオン性である。これらの結果は、5.0〜7.6の範囲のpKaを有する第3級アミンを有する脂質が、RNAのリポソーム送達系において使用される場合、強くカチオン性であるDOTAPなどのような脂質より優れていることを示唆する。 N:P比は、免疫原性に影響を与え、4:1(RV01(09))>8:1(RV01(10))>16:1(RV01(08))であった。 本発明は、例示によって記載されてきたに過ぎず、本発明の範囲および趣旨内に留まりながら、改変が行われ得ることは、理解される。 表1:有用なリン脂質DDPC 1,2−ジデカノイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルコリンDEPA 1,2−ジエルコイル−sn−グリセロ−3−ホスフェートDEPC 1,2−エルコイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルコリンDEPE 1,2−ジエルコイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルエタノールアミンDEPG 1,2−ジエルコイル−sn−グリセロ−3[ホスファチジル−rac−(1−グリセロール...)DLOPC 1,2−リノレオイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルコリンDLPA 1,2−ジラウロイル−sn−グリセロ−3−ホスフェートDLPC 1,2−ジラウロイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルコリンDLPE 1,2−ジラウロイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルエタノールアミンDLPG 1,2−ジラウロイル−sn−グリセロ−3[ホスファチジル−rac−(1−グリセロール...)DLPS 1,2−ジラウロイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルセリンDMG 1,2−ジミリストイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミンDMPA 1,2−ジミリストイル−sn−グリセロ−3−ホスフェートDMPC 1,2−ジミリストイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルコリンDMPE 1,2−ジミリストイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルエタノールアミンDMPG 1,2−ミリストイル−sn−グリセロ−3[ホスファチジル−rac−(1−グリセロール...)DMPS 1,2−ジミリストイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルセリンDOPA 1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスフェートDOPC 1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルコリンDOPE 1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルエタノールアミンDOPG 1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3[ホスファチジル−rac−(1−グリセロール...)DOPS 1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルセリンDPPA 1,2−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ホスフェートDPPC 1,2−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルコリンDPPE 1,2−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルエタノールアミンDPPG 1,2−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3[ホスファチジル−rac−(1−グリセロール...)DPPS 1,2−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルセリンDPyPE 1,2−ジフィタノイル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミンDSPA 1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスフェートDSPC 1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルコリンDSPE 1,2−ジステアロイル(Diostearpyl)−sn−グリセロ−3−ホスファチジルエタノールアミンDSPG 1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3[ホスファチジル−rac−(1−グリセロール...)DSPS 1,2−ジステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルセリンEPC 卵−PCHEPC 水素化卵PCHSPC 高純度水素化ダイズPCHSPC 水素化ダイズPCLYSOPC MYRISTIC 1−ミリストイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルコリンLYSOPC PALMITIC 1−パルミトイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルコリンLYSOPC STEARIC 1−ステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルコリンミルクスフィンゴミエリンMPPC 1−ミリストイル,2−パルミトイル−sn−グリセロ 3−ホスファチジルコリンMSPC 1−ミリストイル,2−ステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルコリンPMPC 1−パルミトイル,2−ミリストイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルコリンPOPC 1−パルミトイル,2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルコリンPOPE 1−パルミトイル−2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルエタノールアミンPOPG 1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3[ホスファチジル−rac−(1−グリセロール)...]PSPC 1−パルミトイル,2−ステアロイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルコリンSMPC 1−ステアロイル,2−ミリストイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルコリンSOPC 1−ステアロイル,2−オレオイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルコリンSPPC 1−ステアロイル,2−パルミトイル−sn−グリセロ−3−ホスファチジルコリン参考文献免疫原をコードするRNAが被包されたリポソームであって、該リポソームが、カチオン性脂質を含み、該リポソームおよびRNAが、1:1〜20:1のN:P比を有する、リポソーム。50〜220nmの範囲の直径を有する、請求項1に記載のリポソーム。前記RNAが、自己複製RNAである、任意の先行する請求項に記載のリポソーム。前記自己複製RNAが、(i)該自己複製RNA分子からRNAを転写することができるRNA依存性RNAポリメラーゼおよび(ii)免疫原をコードする、請求項3に記載のリポソーム。前記RNAが、2つのオープンリーディングフレームを有し、第1のオープンリーディングフレームが、アルファウイルスレプリカーゼをコードし、第2のオープンリーディングフレームが、前記免疫原をコードする、請求項4に記載のリポソーム。前記RNAが、9000〜12000ヌクレオチド長である、任意の先行する請求項に記載のリポソーム。前記免疫原が、細菌、ウイルス、真菌、または寄生生物に対してインビボにおいて免疫応答を誘発することができる、任意の先行する請求項に記載のリポソーム。前記免疫原が、RSウイルス糖タンパク質Fに対してインビボにおいて免疫応答を誘発することができる、請求項7に記載のリポソーム。前記リポソームおよびRNAが、2:1〜18:1のN:P比を有する、任意の先行する請求項に記載のリポソーム。前記リポソームおよびRNAが、3:1〜11:1のN:P比を有する、任意の先行する請求項に記載のリポソーム。前記リポソームおよびRNAが、4:1〜16:1のN:P比を有する、任意の先行する請求項に記載のリポソーム。前記リポソームおよびRNAが、6:1〜14:1のN:P比を有する、任意の先行する請求項に記載のリポソーム。前記リポソームおよびRNAが、8:1〜12:1のN:P比を有する、任意の先行する請求項に記載のリポソーム。前記リポソームおよびRNAが、2:1、4:1、8:1、または10:1のN:P比を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載のリポソーム。任意の先行する請求項に記載のリポソームを含む薬学的組成物。脊椎動物における防御免疫応答を惹起するための方法であって、有効量の請求項1〜14に記載のリポソームまたは請求項15に記載の薬学的組成物を該脊椎動物に投与する工程を含む、方法。 核酸免疫化は、カチオン性脂質を含むリポソーム内に被包されたRNAを送達することによって達成され、リポソームおよびRNAが、1:1〜20:1のN:P比を有する。例えば、本発明により、免疫原をコードするRNAが被包されたリポソームであって、該リポソームが、カチオン性脂質を含み、該リポソームおよびRNAが、1:1〜20:1のN:P比を有する、リポソームが提供される。本発明のリポソームを含む薬学的組成物もまた提供される。


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