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タイトル:公表特許公報(A)_高感度細胞性免疫応答アッセイ
出願番号:2014517329
年次:2014
IPC分類:G01N 33/53,G01N 33/543,C12Q 1/02


特許情報キャッシュ

ボイル ジェフ JP 2014521052 公表特許公報(A) 20140825 2014517329 20120627 高感度細胞性免疫応答アッセイ セルスティス リミテッド 509260112 辻居 幸一 100092093 熊倉 禎男 100082005 箱田 篤 100084663 浅井 賢治 100093300 山崎 一夫 100119013 市川 さつき 100123777 田代 玄 100137626 ボイル ジェフ US 61/502,811 20110629 G01N 33/53 20060101AFI20140730BHJP G01N 33/543 20060101ALI20140730BHJP C12Q 1/02 20060101ALI20140730BHJP JPG01N33/53 PG01N33/543 545AG01N33/53 YC12Q1/02 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA AU2012000756 20120627 WO2013000021 20130103 42 20131227 4B063 4B063QA19 4B063QQ03 4B063QQ08 4B063QQ79 4B063QR48 4B063QR72 4B063QR77 4B063QS33 4B063QX01出願データ 本願は、2011年6月29日出願の”高感度細胞性免疫応答アッセイ(An assay of cell mediated immune responsiveness with enhanced sensitivity)”と題した米国仮特許出願第61/502,811号と関連し、同出願に基づく優先権を主張する。その全内容は、参照により本願に組み込まれる。技術分野 本開示は、一般に、細胞性免疫応答を測定するためのアッセイを含む、免疫学に基づく診断アッセイの分野に関する。本開示は、高感度の細胞性免疫応答に基づく、被験者の抗原への暴露の診断を教示する。診断レポーティングシステムを提供し、ポイントオブケア臨床管理を容易にするために、本明細書において考えられるアッセイを標準的病理学体系に組み込むことができる。 本明細書において、著者によって引用される刊行物の文献詳細は、記載の最後にアルファベット順に収録されている。 本明細書におけるいずれの先行技術の引用も、その先行技術がいずれの国においても共通一般知識の一部を形成することの承認または何らかの示唆を与えるものとして解釈してはならない。 免疫学に基づく診断アッセイは、種々の病状の検出において重要なツールである。これらのタイプのアッセイの有効性は、一部分において、免疫系の構成要素の特異性にある。この特異性にもかかわらず、免疫学に基づく診断法は、軽度の感染症もしくは低レベルの持続感染の存在を検出するためには、または活動性もしくは潜伏性の感染症状態を有する被験者においては、必ずしも常に十分感度が高いとは言えない。細胞性免疫応答に関して高感度の診断アッセイを開発することが求められている。 免疫学に基づく診断アッセイの形態の1つは、単離された細胞培養物または全血培養物のいずれかにおける抗原またはマイトジェンのいずれかでT細胞を刺激し、次いで刺激されたT細胞(エフェクターT細胞とも呼ばれる)によって産生されるサイトカインなどのエフェクター分子を検出することを含む。エフェクター分子は、一般に、エンザイムイムノアッセイ、マルチプレックスビーズ分析、エリスポットおよびフローサイトメトリーなどの技術を用いて検出される。このようなアッセイは、疾患特異的T細胞応答の検出に有用である。T細胞アッセイの1例には、QuantiFERON(登録商標;Cellestis社)がある。もう1つのアッセイでは、T細胞を刺激する15マーのペプチド抗原を用いる。しかしながら、この長さのペプチドでは、CD4+T細胞によって検出されることはできるが、CD8+T細胞によって検出されるには長すぎる。 細胞性免疫を迅速にかつ高感度で評価する能力は、臨床的有用性を有する。このことは、特に、免疫系が低下している患者にあてはまる。臨床医は、疾病状態発症および宿主の免疫系に対するその影響の正しい認識を有することを必要としている。 しかしながら、被験者における細胞性免疫応答アッセイの感度を改善することが求められている。 本明細書は、被験者における細胞性免疫応答を検出する方法であって、被験者からのリンパ球を、タンパク質抗原由来のペプチドであって、タンパク質抗原の全部または一部を含む、長さそれぞれ約7〜14アミノ酸のペプチドセットと、長さ15アミノ酸を超えるペプチドセットの組み合わせ含む前記ペプチドと共にインキュベートし、次いで、活性化リンパ球によって産生されるエフェクター分子のレベルをスクリーニングすることを含む前記方法を可能にする。 "約7〜14アミノ酸"とは、7、8、9、10、11、12、13または14アミノ酸を意味する。本明細書においては、これはペプチドの第1セットとみなされる。"15を超えるアミノ酸"とは、16〜50アミノ酸を含む16から全長までのタンパク質抗原を意味する。これはペプチドの第2セットとみなされる。本方法は、どちらのペプチドセットを第1と呼ぶかまたは第2と呼ぶかについて限定されるものではない。各セットは、少なくとも1つのペプチドから一連のオーバーラップするペプチドまでを含む。 タンパク質抗原由来の7〜14アミノ酸のペプチドおよび15を超えるアミノ酸のペプチドとリンパ球との共インキュベーションによって、より感受性が高いアッセイが得られ、そうでなければ可能ではなかったリンパ球刺激の早期の検出が可能となる。感度上昇は、7〜14アミノ酸の範囲または抗原由来の>15アミノ酸の範囲もしくは全抗原自身における単一のペプチドとの共インキュベーションと比較して、エフェクター分子の少なくとも10%の検出増加を含む。細胞性免疫応答アッセイの感度を上昇させる能力はまた、より低い感度のエフェクター分子検出手段を使用可能にすることもできる。さらにまた、本開示のアッセイにおいて検出される細胞性免疫応答の強さを、疾病状態、進行および/または重症度と相関させることもできる。故に、本開示は、被験者における細胞性免疫応答アッセイを教示する。 本発明を特定の理論または作用モードに限定するものではないが、2つのペプチドセット、7〜14マーのペプチドおよび>15マーのペプチドは、CD4+T細胞およびCD8+T細胞の両方によって検出されることができる。CD4+T細胞は>15マーペプチドを認識し、CD8+T細胞は7〜14マーペプチドを認識する。本明細書において、これらのペプチドを"CD4+ペプチド"(>15マーペプチド)またはCD8+ペプチド"(7〜14マーペプチド)と呼ぶことができる。 従って、本明細書において、被験者における細胞性免疫応答活性を測定する方法であって、被験者からのリンパ球を、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットと接触させて、免疫細胞からの免疫エフェクター分子のレベルの存在または上昇を測定することを含む前記方法において、免疫エフェクター分子の存在またはレベルが、抗原への被験者の細胞性応答のレベルを示す前記方法が提供される。 実用的には、被験者はヒトであり、試料は無希釈の全血である。あるいはまた、試料は、アッセイされる試料の約10容量%〜100容量%を含むかまたは、アッセイされる試料の約50容量%〜100容量%を含むか、またはアッセイされる試料の約80容量%〜100容量%を含む全血である。試料量は、マイクロリットル量またはミリリットル量であることができ、例えば0.5μl〜5mlであることができる。好都合には、全血はヘパリンを含むチューブに採取され、免疫エフェクター分子はIFN-γである。一般に、免疫エフェクターは、それに特異的な抗体によって、例えばELISAまたはエリスポットを用いて検出される。 被験者は、マイコバクテリウム(Mycobacterium)種、例えばマイコバクテリウム・ツベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)もしくは結核(TB)、スタフィロコッカス(Staphylococcus)種、ストレプトコッカス(Streptococcus)種、ボレリア(Borrelia)種、エシェリキア・コリ(Escherichia coli)、サルモネラ(Salmonella)種、クロストリジウム(Clostridium)種、シゲラ(Shigella)種、プロテウス(Proteus)種、バチルス(Bacillus)種、ヘルペスウイルス、B型もしくはC型肝炎ウイルスおよびヒト免疫不全ウイルス(HIV)から選択される病原体による感染症またはそれらから引き起こされる疾患を有することができる。 あるいはまた、被験者は、セリアック病、自己免疫性糖尿病、円形脱毛症、強直性脊椎炎、抗リン脂質抗体症候群、自己免疫性アジソン病多発性硬化症、副腎自己免疫疾患、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性肝炎、自己免疫性卵巣炎および精巣炎、ベーチェット病、類天疱瘡、心筋症、セリアックスプルー皮膚炎、慢性疲労症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱髄性、慢性炎症性ポリニューロパチー、チャーグ・ストラウス症候群、瘢痕性類天疱瘡、クレスト症候群、寒冷凝集素病、クローン病、疱疹状皮膚炎、円板状エリテマトーデス、本態性混合クリオグロブリン血症、線維筋痛症、糸球体腎炎、グレーブス病、ギラン・バレー、橋本甲状腺炎、特発性肺線維症、特発性血小板減少紫斑病(ITP)、IgA腎症、インスリン依存型糖尿病(I型)、扁平苔癬、狼瘡、メニエール病、混合性結合組織病、多発性硬化症、重症筋無力症、心筋炎、尋常性天疱瘡、悪性貧血、結節性多発動脈炎、多発性軟骨炎、多腺性症候群、リウマチ性多発筋痛、多発性筋炎および皮膚筋炎、原発性無ガンマグロブリン血症、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、レイノー現象、ライター症候群、リウマチ熱、関節リュウマチ、サルコイドーシス、強皮症、シェーグレン症候群、スティフマン症候群、全身性エリテマトーデス、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨細胞性動脈炎、潰瘍性大腸炎、ブドウ膜炎、血管炎、尋常性白斑ならびに炎症性腸疾患から選択される病状を有することができる。 あるいはまた、被験者は、ABL1癌原遺伝子、エイズ関連癌、聴神経腫、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、腺様嚢胞癌、副腎皮質癌、原因不明骨髄化生、脱毛症、胞巣状軟部肉腫、肛門癌、血管肉腫、再生不良性貧血、星状細胞腫、毛細血管拡張運動失調症、基底細胞癌(皮膚)、膀胱癌、骨癌、腸癌、脳幹神経膠腫、脳およびCNS腫瘍、乳癌、CNS腫瘍、カルチノイド腫瘍、子宮頚癌、小児脳腫瘍、小児癌、小児白血病、小児軟部組織肉腫、軟骨肉腫、絨毛癌、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、大腸癌、皮膚のT細胞リンパ腫、隆起性皮膚線維肉腫、線維形成性小円形細胞腫瘍、乳管癌、内分泌癌、子宮内膜癌、上衣腫、食道癌、ユーイング肉腫、肝外胆管癌、眼癌、眼球メラノーマ、網膜芽細胞腫、ファロピウス管癌、ファンコニー貧血、線維肉腫、胆嚢癌、胃癌、消化器癌、消化管カルチノイド腫瘍、泌尿生殖器癌、生殖細胞腫瘍、妊娠性絨毛疾患、神経膠腫、婦人科癌、血液悪性腫瘍、有毛細胞白血病、頭頸部癌、肝細胞癌、遺伝性乳癌、組織球症、ホジキン病、ヒトパピローマウイルス、胞状奇胎、高カルシウム血症、下咽頭癌、眼内黒色腫、島細胞癌、カポジ肉腫、腎癌、ランゲルハンス細胞組織球症、喉頭癌、子宮平滑筋肉腫、白血病、リー・フラウメニ症候群、口唇癌、脂肪肉腫、肝臓癌、肺癌、リンパ浮腫、リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、男性乳癌、腎横紋筋肉腫様腫瘍、髄芽腫、黒色腫、メルケル細胞癌、中皮腫、転移癌、口腔癌、多発性内分泌腺腫、菌状息肉症、骨髄異形成症候群、骨髄腫、脊髄増殖性疾患、鼻腔癌、上咽頭癌、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、神経線維腫症、ナイミーヘン症候群、非黒色腫皮膚癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、眼癌、食道癌、口腔癌、中咽頭癌、骨肉腫、オストミー卵巣癌、膵臓癌、副鼻腔癌、副甲状腺癌、耳下腺癌、陰茎癌、末梢性神経外胚葉性腫瘍、下垂体癌、真性赤血球増加症、前立腺癌、稀少癌および関連障害、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、ロトムンド・トムソン症候群、唾液腺癌、肉腫、神経鞘腫、セザリー症候群、皮膚癌、小細胞肺癌(SCLC)、小腸癌、軟部組織肉腫、脊髄腫瘍、扁平上皮癌(皮膚)、胃癌、滑膜肉腫、精巣癌、胸腺癌、甲状腺癌、移行細胞癌(膀胱)、移行細胞癌(腎盂/尿管)、絨毛癌、尿道癌、泌尿器系癌、ウロプラキン、子宮肉腫、子宮癌、膣癌、外陰癌、ワルデンストレームマクログロブリン血症ならびにウイルムス腫瘍から選択される癌を有することができる。 あるいはまた、被験者は、タンパク毒素に暴露されることができる。 上記の側面において、抗原は、病状または癌と関連する病原体由来のタンパク質であるか、または毒物である。 被験者の細胞性免疫応答状態の判定をユーザーに可能にする方法であって、(a)対照に対する、被験者における細胞性免疫応答状態に関する相関を提供する免疫エフェクター分子であって、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の1以上のペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の1以上のペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットへのリンパ球の暴露後に測定される前記免疫エフェクター分子のレベルまたは濃度の形態でのデータを通信ネットワークを介して受信すること;(b)1変量または多変量解析によってデータを処理して免疫応答値を提供すること;(c)所定の値と比較した免疫応答値の結果に従って被験者の状態を判定すること;および(d)通信ネットワークを介して、ユーザーに被験者の状態の徴候を送信することを含む前記方法もまた提供される。 一実施形態において、結核抗原はCFP10、ESAT-6、TB7.7またはTB37.6である。一実施形態において、被験者はHIVに感染している。一実施形態において、リンパ球は、CD4+ペプチドおよびCD8+ペプチドの組み合わせと接触される。全ての評価可能被験者(n=41)における、QFN-TBまたはQFN-TB+3つのプールの内の1つに対する平均反応を示すヒストグラム形式のグラフ表示である。平均値および標本平均の標準誤差を示す。ペプチドプールの添加において、いずれも、応答における有意な増加が観察された(P<0.001)[フリードマン検定プラスダンの多重比較検定(Friedman test with a Dunn’s multiple comparison test)]。QFN-TBアッセイは、CD4+ペプチドおよび10マーペプチドプール(CD8+ペプチド)を含んでいた。抗原CMVなしまたは16マーCD4+ペプチド単独を含むNilチューブ;CMV CD4++CD8+ペプチドの併用;および対照としてのマイトジェン、を用いるCMV pp65抗原の16マーペプチド(CD4+ペプチド)を含むQFT-CMVアッセイにおけるIFN-γ応答のグラフ表示である。発明の詳細な説明 本明細書を通じて、特記しない限り、単語”含む(comprise)”または”含む(comprises)”もしくは”含んでいる(comprising)”などの変異形は、記載された要素もしくは整数もしくは方法段階または要素もしくは整数もしくは方法段階のグループを含むが、任意の他の要素もしくは整数もしくは方法段階または要素もしくは整数もしくは方法段階のグループを排除しないことを意味すると解される。 本明細書において、単数形”ある(a)”、”ある(an)”および”その(the)”は、文脈により明確に否定されない限りは複数の側面を含む。従って、例えば、”あるT細胞(a T-cell)”は、1つのT細胞ばかりでなく2以上のT細胞も含み;”ある抗原(an antigen)”は、1つの抗原ばかりでなく、2以上の抗原も含み;”その開示(the disclosure)”は、その開示によって教示される1つまたは複数の側面を含む;などである。本明細書において教示された側面は、用語”発明”に含まれる。本発明のすべての側面は、特許請求の範囲内で使用可能である。本明細書において、用語”T細胞”および”Tリンパ球”は同義で使用される。”免疫細胞”は、T細胞などのリンパ球を含む。 ”薬剤”、”試薬”、”分子”および”化合物”との表記は、1つの実体および2以上のこのような実体の組み合わせを含む。”組み合わせ”はまた、薬剤が別々に提供され、別々に、または投薬の前に混合して、用いられるかまたは投薬される2成分(two-part)組成物などの多成分(multi-part)組成物を含む。例えば、多成分アッセイパックは、細胞性免疫応答が測定されるタンパク質抗原の全部または一部を含む一連のオーバーラップペプチドである長さ約7〜14アミノ酸残基および/または長さ15を超えるアミノ酸残基を含むことができる。故に、本開示の本側面は、乾燥され、ばらの、またはアッセイパック中のコンパートメント壁もしくは固体支持体に固定された薬剤を含む。 本開示はペプチドセットを考える。用語"セット"は、本開示の方法から逸脱することなく、"プール"、"グループ"、"シリーズ"、"コレクション"などの他の用語に置き換えることができる。各セットは少なくとも1つのペプチドを含み、一実施形態において、一連のオーバーラップペプチドを含む。故に、第1セットは、長さ7〜14アミノ酸残基の一連のオーバーラップペプチドを含むことができる。これらのペプチドはCD4+T細胞によって認識される(CD4+ペプチド)。第2セットは、長さ15を超えるアミノ酸残基の一連のオーバーラップペプチドを含むことができる。これらのペプチドはCD8+T細胞によって認識される(CD8+ペプチド)。両方のペプチドセットは、タンパク質抗原の全長または一部を含む。さらにまた、これらのペプチドは、必ずしもオーバーラップしていなければならないこともなく、また、1つのアミノ酸または複数のアミノ酸によってオーバーラップすることもできる。これらのペプチドは、タンパク質抗原の80〜100%を含むペプチドの小群を含む。"80〜100%"とは、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99または100%を意味する。 タンパク質抗原の全部または一部を含む長さ約7〜14アミノ酸残基の一連のオーバーラップペプチドとは、合計であらゆるアミノ酸残基におよび、合計でN末端からC-末端までのタンパク質抗原またはその一部の6アミノ酸残基までのアミノ酸残基におよぶ長さ約7アミノ酸残基から最大14アミノ酸残基のペプチドを意味する。故に、所定のペプチドの長さが長さxアミノ酸残基であり、xが約7〜14である場合、2つの連続ペプチド間のオーバーラップの範囲はx-1からx-6までである。一実施形態において、各連続ペプチドのオーバーラップはx-1である。また、長さ15を超えるアミノ酸残基の一連のオーバーラップペプチドは、タンパク質抗原の全部または一部におよび、ここで各ペプチドは、長さ少なくとも16アミノ酸残基から完全長タンパク質抗原までにおよぶ。一実施形態において、長さ15を超えるアミノ酸残基のペプチドは16〜50アミノ酸であり、例えば16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49または50アミノ酸残基である。前述のように、1以上の7〜14アミノ酸のペプチドの少なくとも1つのセットおよび少なくとも1つの>15マーのペプチドのもう1つのセットがあれば、ペプチドがオーバーラップする必要はない。 本開示は、シリーズにおける各ペプチドが同じ長さ(すなわちx)である場合を含む。しかしながら、ペプチドのシリーズは、xiペプチドのそれぞれが、長さ約7〜14アミノ酸残基であるかまたは長さ15を超えるアミノ酸残基であるx1、x2、xj…xiペプチドの混合物を含むことができる。 本明細書は、被験者における細胞性免疫応答を検出する方法であって、被験者からのリンパ球を、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットと共にインキュベートし、次いで、活性化リンパ球によって産生されるエフェクター分子のレベルをスクリーニングすることを含む前記方法を可能にする。 リンパ球は、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットとの共インキュベーションによって活性化される。 本開示は、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットに暴露されたリンパ球からのエフェクター分子の産生の増加を教示する。このようなリンパ球は"活性化された"または"刺激された"リンパ球である。増加は、細胞を、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットに暴露することによって引き起こされる。応答のレベルは、全抗原または、7未満のアミノ酸であるかまたは14を超えるアミノ酸である抗原由来のペプチドの存在下よりも大きい。このことは、被験者の細胞性免疫応答を評価するためのより感受性が高いアッセイを可能にする。従って、本開示は、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットによって刺激されたT細胞からのエフェクター分子の存在またはレベルを測定することによる、被験者における細胞性反応を検出、評価または別の方法でモニターするためのアッセイを可能にする。また、本アッセイは、細胞性応答の初期の検出を可能にする。一実施形態において、本明細書において教示されるアッセイは、細胞性アッセイの感度を高め、これによって感度の低いアッセイを用いることを可能にすることができる。さらにまた、細胞性免疫応答の程度または強さによって、病状の状態、進行および/または重症度を反映するかまたはその情報を与えることが提案される。例えば、応答の強さによって、被験者が潜伏性または活動性または急性の感染症または病状を有するかどうかを判定することができる。 好都合には、CD4+および/またはCD8+ペプチドを、別々のペプチドプールに分けることができる。 本発明を特定の理論または作用モードに限定するものではないが、少なくとも2つのペプチドセットはCD4+およびCD8+エピトープの両方を刺激することが可能である。本明細書において、これらのペプチドを"CD4+ペプチド"(>15マーペプチド)またはCD8+ペプチド"(7〜14マーペプチド)と呼ぶことができる。 例えば調節性T細胞(T-reg細胞)の活性を調節するためにインキュベーション混合物に追加の薬剤を加えることもできる。後者は、T-reg細胞のサプレッサー機能の抑制を含む。本明細書に含まれるTreg細胞を調節する薬剤は、CD25リガンド;JAK1またはTYK2をコードする遺伝物質に対するセンスまたはアンチセンスオリゴヌクレオチド;中和抗体;CpG含有オリゴヌクレオチド;Toll様受容体(TLR)調節薬として機能するオリゴヌクレオチド;および他のTLR調節薬を含む。 特定の実施形態において、T-reg細胞は、その活性が抑制される免疫応答サプレッサー細胞である。 ”CpG分子”は、CpG配列またはモチーフを含むオリゴヌクレオチドを意味する。 本開示は、被験者における細胞性免疫応答を判定する手段を提供し、次には、病状または薬剤が、免疫抑制を誘導するかまたはそれと関連するかどうかの判定を教示する。本方法はまた、感染症、病的状態の診断、免疫能のレベルの判定および内因性もしくは外因性薬剤に対する免疫細胞応答の評価ならびにタンパク毒素への暴露の評価を可能にする。本アッセイはまた、特定の抗原、例えば疾患、感染症または汚染物質と関連する抗原に前もって暴露された被験者のスクリーニングを可能にする。 従って、本明細書において教示される一側面は、被験者における細胞性免疫応答活性を測定する方法であって、被験者からのリンパ球と、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットとを接触させ、免疫細胞によって産生される免疫エフェクター分子のレベルを測定することを含む前記方法において、免疫エフェクター分子のレベルが被験者の細胞性免疫応答のレベルを示す前記方法を考える。 本明細書において考えられる他の側面は、被験者における細胞性免疫応答活性を測定する方法であって、被験者からのリンパ球と、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットとを接触させ、免疫細胞からの免疫エフェクター分子のレベルの上昇を測定することを含む前記方法において、免疫エフェクター分子のレベルが被験者の細胞性応答のレベルを示し、応答のレベルが、病原体による感染症、自己免疫疾患、癌、炎症状態およびタンパク毒素への暴露を含むリストから選択される疾患または状態の有無またはレベルまたはステージを示す前記方法である。 本明細書において可能にされるさらに他の側面は、被験者における細胞性免疫応答活性を測定する方法であって、被験者からのリンパ球と、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットとを接触させ、免疫細胞からの免疫エフェクター分子のレベルの上昇を測定することを含む前記方法において、免疫エフェクター分子のレベルが細胞性応答のレベルを示し、病原体による感染症、自己免疫疾患、癌、炎症状態およびタンパク毒素への暴露を含むリストから選択される疾患または状態の有無またはレベルまたはステージを示す前記方法である。 本開示によって教示されるさらに他の側面は、被験者における疾患または状態の存在、非存在、レベルまたはステージを検出するためのアッセイであって、被験者からのリンパ球と、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットとを接触させ、免疫細胞からの免疫エフェクター分子のレベルの上昇を測定することを含む前記方法において、免疫エフェクター分子のレベルが疾患または状態を示す前記方法である。 本開示はさらに、薬剤が被験者における免疫抑制を誘導するかどうかを判定する方法であって、薬剤への暴露後に、被験者からのリンパ球と、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットとを接触させて、リンパ球からのエフェクター分子の存在およびレベルを測定することを含む前記方法において、エフェクター分子のレベルが、薬剤によって誘導される免疫抑制のレベルを判定する前記方法を考える。 本側面によれば、薬剤は医薬または環境毒物であることができる。 一実施形態において、リンパ球は血液試料に含まれる。一実施形態において、血液試料は、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットによって共刺激される。 リンパ球を限定量のアゴニストと共にインキュベートして、エフェクター分子の存在または上昇を検出する方法による細胞性免疫応答の診断アッセイの作成における少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットの使用もまた提供される。 他の実施形態において、本明細書において、病状が被験者における免疫抑制を誘導しているかどうかを検出する方法であって、病状を有する被験者からのリンパ球と、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットとを接触させて、リンパ球からの免疫エフェクター分子の存在またはレベルを測定することを含む前記方法において、免疫エフェクター分子のレベルが、病状によって誘導されるかまたはそれと関連する免疫抑制の程度を示す前記方法が教示される。 細胞性免疫応答の診断アッセイの作成における、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットの使用もまた提供される。一般に、本方法は、リンパ球と少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットとをインキュベートすることを含む。 本使用は、病原体による感染症、自己免疫疾患、癌、炎症状態および/または環境毒物などの医薬もしくはタンパク毒素への暴露などの疾患または状態の存在、非存在、レベルまたはステージを検出またはモニタリングするための使用を含む。”免疫エフェクター分子”の測定は、1種類以上の異なる分子の測定を含む。 本開示はさらに、被験者における細胞性免疫応答活性を測定する方法であって、被験者からの調節性T細胞と、(i)サプレッサー調節性T細胞阻害薬;および(ii)免疫増強細胞またはそのサブセットのアクチベーターから選択される薬剤とを接触させ、さらにT細胞と少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットとを接触させて、免疫細胞からの免疫エフェクター分子のレベルの上昇を測定することを含む前記方法において、免疫エフェクター分子のレベルが被験者の細胞性応答のレベルを示す前記方法を可能にする。 T-reg機能の阻害薬またはモジュレーターの例は、限定するものではないが、CD25に対するポリクローナルもしくはモノクローナル抗体またはそれらの抗原結合フラグメント、CD25に対するヒト化もしくは脱免疫化(deimmunized)ポリクローナルもしくはモノクローナル抗体またはポリクローナルもしくはモノクローナル抗体の組換え体もしくは合成体などのCD25リガンドを含む。薬剤の他の例は、Janusチロシンキナーゼ1(JAK1)もしくはチロシンキナーゼ2(TYK2)をコードするmRNAもしくはDNA(すなわち遺伝物質)に対するセンスもしくはアンチセンス核酸分子またはJAK1もしくはTYK2タンパク質の小分子阻害薬を含む。”小分子”は、国際特許公開第WO2005/118629号に記載されている免疫グロブリン新規抗原受容体(IgNAR)を含む。よりさらなる適切な薬剤の例は、Toll様受容体(TLR)および/または他の機構を介して作用するCpG分子などの刺激剤である。故に、CpG含有オリゴヌクレオチドおよびTLR調節薬として機能するオリゴヌクレオチドもまた本開示の一部を構成する。 T-reg細胞を調節するために、1種類の薬剤を用いることもできるし、2種類以上の薬剤を用いることもできる。例えば、CD25リガンドおよびJAK1/TYK2センスもしくはアンチセンスオリゴヌクレオチド;CD25リガンドおよびTLR調節薬;JAK1/TYK2センスもしくはアンチセンスオリゴヌクレオチドおよびTLR調節薬;またはCD25リガンド、JAK1/TYK2センスもしくはアンチセンスオリゴヌクレオチドおよびTLR調節薬を用いてアッセイを行うことができる。あるいはまた、1種類のみの薬剤が用いられる。他の方法において、CpG含有オリゴヌクレオチドおよびTLR調節薬が用いられる。 ”被験者”は、霊長類の動物を含むヒトまたは非ヒト種、家畜動物(例えばヒツジ、ウシ、ブタ、ウマ、ロバ、ヤギ)、実験用試験動物(例えばマウス、ラット、ウサギ、モルモット、ハムスター)、ペット動物(例えばイヌ、ネコ)、鳥類(例えば家禽鳥、飼鳥園鳥)、爬虫類および両生類を含む。本主題事項は、ヒト医学での利用可能性ばかりでなく、競馬、ドッグレースおよびラクダレース産業を含む家畜および獣医および野生生物用途を有する。例えば、本開示のアッセイは、運動性肺出血(EIPH)の徴候の有無に関してスクリーニングするために、激しい運動(レースなど)の前および/または後に、ウマにルーチンに行うことができる。すべてのウマは、運動時に、ある種のEIPHをある程度で示す。しかしながら、EIPHの亜臨床的形態は検出が困難である。 ”ヒト”は、ヒトの小児、高齢者および虚弱者集団などのヒトの特定の集団ばかりでなく、特定の民族のヒトの特定のコホートまたは集団も含む。 他の実施形態において、被験者はヒトであり、病原微生物、ウイルスおよび寄生虫に対する反応性のスクリーニング、自己免疫状態、セリアック病の発症の可能性またはモニタリング、腫瘍学的チャレンジに対する被験者の応答のモニタリングおよび免疫不全もしくは免疫抑制の存在の判定に細胞性免疫応答が用いられる。後者は、例えば、種々の化学療法剤を含む特定の医薬によって生じる場合もあるし、あるいはまた環境タンパク毒素および汚染物質への暴露によって生じる場合もある。 免疫エフェクター分子は、抗原による細胞の活性化または刺激に応答して産生される一連の分子のいずれかであることができる。IFN-γなどのインターフェロン(IFN)は特に有用な免疫エフェクター分子であるが、それ以外にも、特に有用な免疫エフェクター分子、例えばインターロイキン(IL)、例えばIL-2、IL-4、IL-6、IL-6(CXCL8)、IL-10、IL-12、IL-13、IL-16(LCF)もしくはIL-17、IL-1α(IL-1F1)、IL-1β(IL-1F2)、IL-1rα(IL-1F3)、腫瘍壊死因子α(TNF-α)、トランスフォーミング増殖因子β(TGF-β)、コロニー刺激因子(CSF)、例えば顆粒球(G)-CSFもしくは顆粒球マクロファージ(GM)-CSF、補体成分5a(C5a)、Groα(CXCL1)、sICAM-1(CD54)、IP-10(CXCL10)、I-TAC(CXCL11)、MCP-1(CCL2)、MIF(GIF)、MIP-1α(CCL3)、MIP-1β(CCL4)、RANTES(CCL5)またはMIG(CXCL9)を含む。 本開示はまた、被験者における細胞性免疫応答活性を測定する方法であって、被験者からのリンパ球と、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットとを接触させ、免疫細胞からの免疫エフェクター分子のレベルを測定することを含む前記方法において、免疫エフェクター分子のレベルが被験者の細胞性応答のレベルを示す前記方法を可能にする。 本明細書において教示されるアッセイは、病原体による感染症、自己免疫疾患、癌、炎症性物質への暴露、医薬への暴露、タンパク毒素への暴露ならびに免疫不全または免疫抑制(例えば病状によって誘導されたもの)などの被験者における疾患または状態の有無またはレベルまたはステージの検出を可能にする。 一実施形態において、被験者から採取された試料は、一般に、採血管に保管される。採血管は、採血チューブまたは他の同様な容器を含む。好都合には、試料が全血の場合、採血管はヘパリン処理されている。あるいはまた、ヘパリンは、血液が採取された後に該チューブに添加される。全血が特に考えられ、最も便利な試料であるにもかかわらず、本開示は、リンパ液、脳脊髄液、組織液ならびに、鼻孔液および肺液を含む呼吸器液ばかりでなく、細胞枯渇を行った試料などの、免疫細胞を含む他の試料にもおよぶ。”全血”は、組織培養、培地、試薬、賦形剤などで希釈されていない全血を含む。一実施形態において、用語”全血”は、少なくとも10容量%の全血を含むアッセイ試料(すなわち反応混合物)を含む。用語”少なくとも10容量%”は、反応混合物の全アッセイ容量の10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、99および100容量%の血液量を含む。”全血”を含む試料から逸脱することなく、培地、酵素、賦形剤、抗原などの追加の薬剤を添加することができる。 血液量は約0.5μl〜200mlであることができる。例は、0.5μl、1.5μl、10μl、20μl、50μl、100μl、500μl、1ml、5ml、10mlおよび20mlを含む。本開示はまた、アッセイにおける成分の混合を改善するための音響マイクロストリーミングの使用を可能にする。音響マイクロストリーミングは国際出願番号第PCT/AU01/00420号およびPetkovic-Duran et al. (2009) Biotechniques 47:827-834に開示されている。 故に、本明細書において、容器中で1以上のリンパ球と、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットとを混合する方法であって、音響インピーダンスにおける不連続を確認し、流体内の混合を引き起こすように音響シグナルを加えるように前記容器内に前記成分を含む流体約0.5μl〜150μlを提供することを含む前記方法が考えられる。流体内で交互にカオス混合を行うために第2音響シグナルを加えることもでき、ここで第1および第2シグナルは、それぞれ約1Hz〜約20,000Hzから選択される各周波数を有することができる。 採血管の使用は、標準的な自動化された実験室システムと適合しており、大規模およびランダムアクセスサンプリングに適している。また、採血管により取扱費が最少限度になり、全血および血漿への検査室の暴露を減少させ、故に、検査室の職員が、HIVまたはB型肝炎ウイルス(HBV)またはC型肝炎ウイルス(HCV)などの病原体に接触するリスクを減少させる。 採血管をインキュベーション段階に結び付けることは特に効果的であり、デキストロースまたはグルコースなどの単糖の存在下で細胞をインキュベートするという任意選択の特徴と同様に、アッセイの感度を高める。 細胞性免疫系の細胞は、被験者からの採血後に長期間経過すると全血において免疫応答を引き起こす能力を失うため、介入なしでの応答は、採血24時間後には、多くの場合大幅に低下するかまたは生じない。労力の低減および専門のプラスチック製品の必要性のために、医院、診療所、外来患者用施設および獣医診療所などの医療の場所または農場におけるペプチド抗原での細胞性免疫刺激が許容される。抗原刺激が完了すれば、新鮮で活性な細胞という要件はもはや存在しない。IFN-γおよび他のサイトカインまたは免疫エフェクター分子は血漿中で安定であり、従って、試料を保存することもできるし、特別な条件または迅速という時間要件なしに輸送することもできる。 インキュベーション段階は1〜50時間であることができ、例えば1〜40時間または8〜24時間であることができ、あるいは1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49または50時間を含む中間的な時間であることもできる。24時間の時間が特に便利である。 細胞性免疫を測定する能力は、微生物もしくはウイルスもしくは寄生虫などの病原体による感染に反応する被験者の能力、自己免疫性糖尿病におけるような自己免疫応答を引き起こす被験者の能力、または癌もしくは他の腫瘍疾患に対して防御する被験者の能力、または炎症状態を検出する被験者の能力、またはベリリウムなどの毒物への被験者の暴露もしくは感度を検出する被験者の能力を評価するのに重要である。また、本明細書に記載のアッセイは、免疫抑制もしくは医薬によって誘導される免疫抑制を引き起こす病状の検出を可能にする。その結果として、”被験者における細胞性免疫応答の測定”は、感染疾患および自己免疫疾患の免疫診断、免疫能のマーカーならびに炎症性疾患、癌および毒物のマーカーを含む。重要なことに、組み合わされた自然免疫および/または獲得免疫反応性が測定される。さらにまた、少量の血液量を使用する能力は、例えば小児、高齢者および虚弱者集団にアッセイを容易に行えるようにする。本明細書に記載のアッセイは、免疫応答の早期検出または高感度検出を可能にする。 一実施形態において、免疫抑制を引き起こす病状は慢性感染および癌を含む。免疫抑制を引き起こすことがある医薬は、関節リウマチ、癌および炎症性腸疾患を治療するために用いられる医薬を含む。 病原性または感染性病原体は細菌、寄生虫およびウイルスを含む。細菌の例は、特に、マイコバクテリウム種、スタフィロコッカス種、ストレプトコッカス種、エシェリキア・コリ、サルモネラ種、クロストリジウム種、シゲラ種、プロテウス種、バチルス種、ヘモフィルス種、ボレリア種などのグラム陽性菌およびグラム陰性菌を含む。マイコバクテリウム・ツベルクローシスは特に有用な標的であるが、同じく結核(TB)などのM.ツベルクローシスによる感染症から生じる状態もまた特に有用な標的である。ウイルスの例は、肝炎ウイルス(B型肝炎ウイルスおよびC型肝炎ウイルス)、ヘルペスウイルスおよびヒト免疫不全ウイルス(HIV)を含むが、それらによって引き起こされる疾患もまた含む。寄生虫は、プラスモジウム(Plasmodium)種、白癬、肝寄生虫などを含む。他の病原体は、酵母および真菌などの真核細胞を含む。 一実施形態において、結核抗原はCFP10、ESAT-6、TB7.7またはTB37.6である。一実施形態において、被験者はHIVに感染している。 本発明は、M.ツベルクローシスへの暴露のスクリーニングに特に有用である。故に、本開示は、被験者における細胞性免疫応答活性を測定する方法であって、被験者からのリンパ球と、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原(該抗原はマイコバクテリウム・ツベルクローシスからのCFP10、ESAT-6、TB7.7およびTB37.6から選択される)の全部または一部を含む前記ペプチドセットとを接触させ、免疫細胞によって産生される免疫エフェクター分子のレベルを測定することを含む前記方法において、免疫エフェクター分子のレベルが被験者のM.ツベルクローシスへの細胞性応答のレベルを示す前記方法を教示する。 CFP10は、ESAT-6様タンパク質eesxBおよび分泌される抗原たんぱく質MTSA-10とも呼ばれる。ESAT-6は、M.ツベルクローシスの初期に分泌される抗原標的である。M.ツベルクローシスの他の適切な標的タンパク質抗原は、TB7.7およびTB37.6を含む。 本明細書において考えられる、検出に関する自己免疫疾患は、特に、円形脱毛症、強直性脊椎炎、抗リン脂質抗体症候群、自己免疫性アジソン病多発性硬化症、副腎自己免疫疾患、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性肝炎、自己免疫性卵巣炎および精巣炎、ベーチェット病、類天疱瘡、心筋症、セリアックスプルー皮膚炎、慢性疲労症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱髄性、慢性炎症性ポリニューロパチー、チャーグ・ストラウス症候群、瘢痕性類天疱瘡、クレスト症候群、寒冷凝集素病、クローン病、疱疹状皮膚炎、円板状エリテマトーデス、本態性混合クリオグロブリン血症、線維筋痛症、糸球体腎炎、グレーブス病、ギラン・バレー、橋本甲状腺炎、特発性肺線維症、特発性血小板減少紫斑病(ITP)、IgA腎症、インスリン依存型糖尿病(I型)、扁平苔癬、狼瘡、メニエール病、混合性結合組織病、多発性硬化症、重症筋無力症、心筋炎、尋常性天疱瘡、悪性貧血、結節性多発動脈炎、多発性軟骨炎、多腺性症候群、リウマチ性多発筋痛、多発性筋炎および皮膚筋炎、原発性無ガンマグロブリン血症、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、レイノー現象、ライター症候群、リウマチ熱、関節リュウマチ、サルコイドーシス、強皮症、シェーグレン症候群、スティフマン症候群、全身性エリテマトーデス、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨細胞性動脈炎、潰瘍性大腸炎、ブドウ膜炎、血管炎ならびに尋常性白斑を含む。 これらの感染体に暴露される被験者における潜在的なまたは実際の細胞性応答を評価することが一般に重要である。本開示の方法は、これらの状態の存否ばかりでなく、疾患プロセスのレベルまたはステージを検出するためにも用いられることができる。 免疫抑制を引き起こすことがある他の病状は炎症性疾患状態を含む。 本開示により考えられる炎症性疾患状態の例は、限定するものではないが、損傷または疾患に冒された組織を保護することになる特定の部位における発赤、腫れ、痛みおよび熱感の応答を引き起こす疾患および障害を含む。本開示の方法を用いて治療することができる炎症性疾患は、限定するものではないが、アクネ、アンギナ、関節炎、誤嚥性肺炎、疾患、蓄膿、胃腸炎、炎症、腸感冒、NEC、壊死性腸炎、骨盤内炎症性疾患、咽頭炎、PID、胸膜炎、赤く腫れた咽頭、発赤、潮紅、咽頭痛、胃インフルエンザおよび尿路感染症、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー、慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチーを含む。非ヒト用途に関しては、本開示は、ウマにおけるEIPHおよび動物における種々の状態、例えばタスマニアデビルにおける顔面腫瘍病にまでおよぶ。 癌治療もまた、細胞性免疫に少し依存する。癌自体は、または癌の治療に用いられる薬物は、免疫抑制を引き起こすことがある。本明細書において考えられる癌は、制御されていない細胞増殖(例えば腫瘍の形成)を特徴とし、分化した種々の細胞へのこれらの細胞の分化が認められない一群の疾病・疾患を含む。このような疾病・疾患は、ABL1癌原遺伝子、エイズ関連癌、聴神経腫、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、腺様嚢胞癌、副腎皮質癌、原因不明骨髄化生、脱毛症、胞巣状軟部肉腫、肛門癌、血管肉腫、再生不良性貧血、星状細胞腫、毛細血管拡張運動失調症、基底細胞癌(皮膚)、膀胱癌、骨癌、腸癌、脳幹神経膠腫、脳およびCNS腫瘍、乳癌、CNS腫瘍、カルチノイド腫瘍、子宮頚癌、小児脳腫瘍、小児癌、小児白血病、小児軟部組織肉腫、軟骨肉腫、絨毛癌、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、大腸癌、皮膚のT細胞リンパ腫、隆起性皮膚線維肉腫、線維形成性小円形細胞腫瘍、乳管癌、内分泌癌、子宮内膜癌、上衣腫、食道癌、ユーイング肉腫、肝外胆管癌、眼癌、眼球メラノーマ、網膜芽細胞腫、ファロピウス管癌、ファンコニー貧血、線維肉腫、胆嚢癌、胃癌、消化器癌、消化管カルチノイド腫瘍、泌尿生殖器癌、生殖細胞腫瘍、妊娠性絨毛疾患、神経膠腫、婦人科癌、血液悪性腫瘍、有毛細胞白血病、頭頸部癌、肝細胞癌、遺伝性乳癌、組織球症、ホジキン病、ヒトパピローマウイルス、胞状奇胎、高カルシウム血症、下咽頭癌、眼内黒色腫、島細胞癌、カポジ肉腫、腎癌、ランゲルハンス細胞組織球症、喉頭癌、子宮平滑筋肉腫、白血病、リー・フラウメニ症候群、口唇癌、脂肪肉腫、肝臓癌、肺癌、リンパ浮腫、リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、男性乳癌、腎横紋筋肉腫様腫瘍、髄芽腫、黒色腫、メルケル細胞癌、中皮腫、転移癌、口腔癌、多発性内分泌腺腫、菌状息肉症、骨髄異形成症候群、骨髄腫、脊髄増殖性疾患、鼻腔癌、上咽頭癌、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、神経線維腫症、ナイミーヘン症候群、非黒色腫皮膚癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、眼癌、食道癌、口腔癌、中咽頭癌、骨肉腫、オストミー卵巣癌、膵臓癌、副鼻腔癌、副甲状腺癌、耳下腺癌、陰茎癌、末梢性神経外胚葉性腫瘍、下垂体癌、真性赤血球増加症、前立腺癌、稀少癌および関連障害、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、ロトムンド・トムソン症候群、唾液腺癌、肉腫、神経鞘腫、セザリー症候群、皮膚癌、小細胞肺癌(SCLC)、小腸癌、軟部組織肉腫、脊髄腫瘍、扁平上皮癌(皮膚)、胃癌、滑膜肉腫、精巣癌、胸腺癌、甲状腺癌、移行細胞癌(膀胱)、移行細胞癌(腎盂/尿管)、絨毛癌、尿道癌、泌尿器系癌、ウロプラキン、子宮肉腫、子宮癌、膣癌、外陰癌、ワルデンストレームマクログロブリン血症ならびにウイルムス腫瘍を含む。 上記の側面において、抗原は、病原体由来であることもできるし、病状または癌と関連することもできるし、毒物であることもできる。あるいはまた、感染症、病状、癌または毒物は、細胞性免疫を抑制することがあり、その場合、被験者が事前暴露された任意の抗原を用いることができる。 免疫エフェクター分子の検出は、タンパク質レベルまたは核酸レベルで測定されることができる。従って、免疫エフェクター分子の”存在またはレベル”は、直接的または間接的データを含む。例えば、高レベルのサイトカインmRNAは、サイトカインレベルの増加を示す間接的データである。 免疫エフェクターへのリガンドは、これらの分子の検出および/または定量に特に有用である。免疫エフェクターへの抗体は特に有用である。本明細書において考えられるアッセイの技術は当該技術分野で公知であり、例えばラジオイムノアッセイ、サンドイッチアッセイ、ELISAおよびエリスポットを含む。”抗体”は、抗体の一部、哺乳動物化(例えばヒト化)抗体、脱免疫化抗体、組換えもしくは合成抗体ならびにハイブリッドおよび一本鎖抗体を含む。皮膚試験に関しては、ヒトにおいて、エフェクター分子を検出するために、特に、ヒト化または脱免疫化抗体が本明細書において考えられる。 免疫エフェクター分子またはその抗原性フラグメントで免疫化することによって、ポリクローナルおよびモノクローナル抗体のどちらも得ることができ、どちらのタイプでもイムノアッセイに用いることができる。両方のタイプの血清を得る方法は当該分野で公知である。ポリクローナル血清は、それほど好ましくはないが、免疫エフェクターまたはその抗原性部分の有効量を適切な実験動物に注射し、その動物から血清を採取し、公知の免疫吸着剤技術のいずれかによって特異的血清を分離することによって比較的容易に調製される。本方法によって産生される抗体は、事実上どんなタイプのイムノアッセイにも使用できるが、該抗体は、産物の潜在的不均一性のために、一般にあまり好ましくない。 イムノアッセイにおけるモノクローナル抗体の使用は、それらを大量に産生できることおよびその産物の均一性のために特に有用である。不死化細胞株と、免疫原性調製物に対して感作されたリンパ球との融合によって誘導される、モノクローナル抗体産生のためのハイブリドーマ細胞株の調製は、当業者に公知の技術によって行われることができる。 従って、本明細書において可能にされる他の側面は、被験者からのリンパ球を含む試料における免疫エフェクター分子を検出する方法であって、試料または試料のアリコートと、免疫エフェクター分子またはその抗原性フラグメントに特異的な抗体とを、抗体-エフェクター複合体が形成されるのに十分な時間および条件下で接触させ、次いで複合体を検出することを含む前記方法において、リンパ球と少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットとのインキュベーション後に免疫エフェクター分子が生成される前記方法である。 ”試料”は、全血または、リンパ球を含むその分画を含む。この方法は、平面または球形固体支持体上のマイクロアレイ、マクロアレイおよびナノアレイを含む。マイクロアレイまたはマクロアレイが有用である。また、”試料”は、5μl、10μl、20μl、50μlおよび100μlを含む約0.5μl〜1000μlの少量試料ばかりでなく、1ml、2ml、5ml、10mlまたは20mlなどの1ml〜約200mlの大量もまた含む。 米国特許第4,016,043号、第4,424,279号および第4,018,653号を参照することにより認められるように、広範囲のイムノアッセイ技術が利用可能である。 以下で、アッセイの1つのタイプを説明する。非標識抗体を固体支持体に固定し、免疫エフェクター分子(例えばサイトカイン)に関して試験される試料をこの結合分子に接触させる。適切なインキュベーション時間後、すなわち抗体-免疫エフェクター分子複合体を形成させるのに十分な時間後に、次いで、検出可能シグナルを生じることができるレポーター分子で標識された、エフェクター分子に特異的な二次抗体を添加し、新たな複合体である抗体-エフェクター-標識抗体を形成させるのに十分な時間インキュベートする。未反応物をすべて洗い流し、レポーター分子によって生成されるシグナルを観察することによって、エフェクター分子の存在を判定する。結果は、単に目に見えるシグナルを観察することによって定性的に行うこともできるし、既知量の抗原を含む対照試料と比較することによって定量することもできる。この一般化された技術は、任意の多くの変形と同様に当業者に公知である。 これらのアッセイにおいて、本免疫エフェクターに特異性を有する一次抗体は、固体表面に共有結合的または受動結合的に結合している。固体表面は、一般的にはガラスまたはポリマーであり、最も一般に用いられるポリマーは、セルロース、ポリアクリルアミド、ナイロン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルまたはポリプロピレンである。固体支持体はチューブ、ビーズ、スフェア、ディスクまたはマイクロプレートの形態であることもでき、あるいはイムノアッセイの実施に適した任意の他の表面であることもできる。結合プロセスは当該分野で公知であり、一般に架橋共有結合または物理的吸着からなり、ポリマー-抗体複合体は試験試料に備えて洗浄される。次いで、試験される試料のアリコートを固相複合体に加え、抗体中に存在する任意のサブユニットの結合を可能にするのに十分な時間(例えば2〜120分あるいはより便利には終夜)、適切な条件下(例えば約20℃〜約40℃)でインキュベートする。インキュベーション時間後に、抗体サブユニット固相を洗浄し、乾燥し、エフェクター分子の一部に特異的な二次抗体と共にインキュベートする。二次抗体はレポーター分子に結合され、これはエフェクター分子への二次抗体の結合を示すために用いられる。 このアッセイには多くの変形が存在する。特に有用な変形の1つは、全部または多くの成分が実質的に同時に混合される同時アッセイである。さらにまた、サイトカインへの抗体の結合は、最初に述べた抗体に対する標識抗体の結合によって判定することができる。 本明細書において、"レポーター分子"は、その化学的性質により、抗原に結合した抗体の検出を可能にする分析的に同定できるシグナルを提供する分子を意味する。検出は定性的であることも、定量的であることもできる。このタイプのアッセイにおいて最も一般に用いられるレポーター分子は、酵素、フルオロフォアまた放射性核種含有分子(すなわち放射性同位体)および化学発光分子のいずれかである。適切なフルオロフォアの例を表1に示す。エンザイムイムノアッセイの場合は、一般に、グルタルアルデヒドまたは過ヨウ素酸塩により二次抗体に酵素が結合される。しかしながら、当然ではあるが、当業者が容易に入手できる、さまざまな異なる結合技術が存在する。一般的に用いられる酵素は、特に、西洋ワサビペルオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、β-ガラクトシダーゼおよびアルカリホスファターゼを含む。一般に、対応する酵素による加水分解に際して検出可能な色変化を生じさせるために、特定の酵素と共に用いられる基質が選択される。適切な酵素の例は、アルカリホスファターゼおよびペルオキシダーゼを含む。上記の発色基質よりはむしろ蛍光物質を生じる蛍光基質を用いることもまた可能である。すべての場合において、一次抗体-抗原複合体に酵素-標識抗体を添加し、結合させ、次いで過剰の試薬を洗い流す。次いで、複合体である抗体-抗原-抗体に、適切な基質を含有する溶液を加える。基質は、二次抗体に結合されている酵素と反応し、定性的な視覚シグナルを生じるが、通例これを分光測定法により定量して、試料中に存在していた抗原量の示度を得ることができる。また、本開示は、実質的に同時アッセイにまでおよぶ。 代わりに、蛍光化合物、例えばフルオレセインおよびローダミンを、抗体の結合能を変化させないで抗体に化学的に結合させることができる。特定の波長の光を照射することにより活性化されるとき、蛍光色素標識抗体は光エネルギーを吸収し、その分子は励起状態になり、次いで、光学顕微鏡で視覚的に検出できる特徴的な色の光を放出する。蛍光標識抗体を、一次抗体-抗原複合体に結合させる。非結合試薬を洗浄で除いた後、残った3元複合体を適切な波長の光にさらすとき検出される蛍光は、対象とする抗原の存在を示す。免疫蛍光法およびエンザイムイムノアッセイ技術は、共に当該技術分野でよく確立された方法であり、本方法に特に好ましい。しかしながら、他のレポーター分子、例えば放射性同位体、化学発光分子または生物発光分子もまた用いることができる。 金コロイドを含む一連の他の検出系も用いることができ、このような検出系もすべて本発明に含まれる。 また、本開示は、免疫エフェクターをコードする遺伝子配列のRNA発現産物を検出するPCR分析を含む遺伝子アッセイなどの遺伝子アッセイを考える。 一実施形態において、PCRはプライマー対を用いて行われるが、その片方または両方は、一般に、区別できるシグナルを与えることができる同じまたは異なるレポーター分子で標識されている。フルオロフォアの使用は、本開示の実施に特に有用である。適切なフルオロフォアの例は、表1に示すリストから選択することができる。他の標識は、発光色素、燐光色素および赤外色素も含む。これらの色素またはフルオロフォアは、抗体のレポーター分子としても使用できる。表1適切なフルオロフォアのリスト1Ex:ピーク励起波長(nm)2Em:ピーク発光波長(nm) 蛍光発光を分析するのに適切な方法はいずれも本発明に含まれる。この点において、本明細書において教示される技術は、限定するものではないが、2光子および3光子時間分解蛍光分光法、例えば、Lakowicz et al. (1997) Biophys. J. 72:567 に開示されているもの、蛍光寿命イメージング、例えば、Eriksson et al. (1993) Biophys. J. 2:64 に開示されているものおよび蛍光共鳴エネルギー転移、例えば、Youvan et al. (1997) Biotechnology et elia 3:1-18 に開示されているものを含む。 ルミネセンスおよび燐光は、当該技術分野で公知のように、それぞれ適切なルミネセンスまたは燐光標識から生じさせることができる。これに関して、このような標識を検出する任意の光学的手段を用いることができる。 赤外放射は、適切な赤外色素から生じさせることができる。本開示に使用できる典型的な赤外色素は、限定するものではないが、Lewis et al. (1999) Dyes Pigm. 42(2):197, Tawa et al. Mater. Res. Soc. Symp. Proc.488 [Electrical, Optical and Magnetic Properties of Organic Solid-State Materials IV], 885-890, Daneshvar et al (1999) J. Immunol. Methods 226(1-2):119-128, Rapaport et al. (1999) Appl. Phys. Lett. 74(3):329-331 and Durig et al. (1993) J. Raman Spectrosc. 24(5):281-285 に記載されているものを含む。赤外色素を調べるために、適切な赤外分光法はいずれも用いることができる。これに関して、例えば、フーリエ変換赤外分光法、例えば、Rahman et al. (1998) J. Org. Chem. 63:6196. に記載されているものを用いることができる。 適切には、光およびX線を含む入射電磁放射の回折、反射、分極または屈折から電磁界散乱を生じさせることができる。mRNAレベルまたはタンパク質レベルを定量するためにこのような散乱を用いることができる。 フルオロフォア発光を分析するのにフローサイトメトリーは特に有用である。 当該技術分野で公知のように、フローサイトメトリーは、粒子(例えば標識mRNA、DNAまたはタンパク質)を流体流に懸濁させて1以上のレーザー光の通路を通過させるときに、その粒子の化学的および物理的特性を迅速に分析することを含むハイスループット技術である。各粒子がレーザー光を遮断するとき、各細胞または粒子により放出される散乱光および蛍光を検出し、例えば以下に記載されているような任意の適切な計測アルゴリズムを用いて記録する。 最新のフローサイトメーターは、最大100,000細胞/粒子s-1までのこれらのタスクを行うことができる。光フィルターアレイおよびダイクロイックミラーを用いて、異なる波長の蛍光を分離し検出することができる。さらに、異なる励起波長を有する多数のレーザーを用いることができる。従って、例えば、試料中の種々の免疫エフェクターまたは複数の被験者からの免疫エフェクターを対象とし試験するために、種々のフルオロフォアを用いることができる。 本開示の方法に使用できる適切なフローサイトメーターは、通常、15mWで作動し、488nmのスペクトル線を用いるアルゴンイオン空冷式レーザーである単一励起レーザーを用いて5〜9個の光学パラメータ(表2参照)を測定するものを含む。より最新のフローサイトメーターは、アルゴンイオンレーザー(488または514nm)に加えて、HeNeレーザー(633nm)またはHeCdレーザー(325nm)などの多重励起レーザーを用いることができる。表2フローサイトメーターによって測定されることができる例示的な光学パラメータ*488nmの励起レーザーを用いて†バンドパスフィルター幅#ロングパスフィルター 例えば、Biggs et al. (1999) Cytometry 36:36-45 は、3つの励起レーザーを用いる11パラメータフローサイトメーターを構築しており、粒子の免疫表現型を検査(すなわち分類)するための、前方および側方散乱測定に加えて9つの区別できるフルオロフォアを使用することを明らかにした。主に減衰係数、量子収量およびすべてのフルオロフォア間のスペクトルの重なり量によって、パラメータの選択を適切に用いることができる(Malemed et al. (1990) "Flow cytometry and sorting", 2nd Ed., New York, Wiley-Liss)。当然のことながら、本開示は、特定のフローサイトメーターまたは特定のパラメータセットに限定されない。この点において、本発明は、従来のフローサイトメーターの代わりに、微細加工フローサイトメーター、例えばFu et al. (1999) Nature Biotechnology 17:1109-1111 に開示されているものも考える。 一人の被験者からの多数の免疫エフェクターのハイスループットスクリーニングまたはスクリーニングのために、本明細書において可能にされるアッセイを自動化または半自動化することができる。自動化は、好都合には、コンピュータソフトウェアによって制御される。 従って、本開示は、さらに、解析し、対照と比較し、任意選択で患者の年齢、性別、体重および他の病状などの他の情報を考慮し、次いで例えば、疾患の重症度もしくは進行もしくは状態または疾患の進行の確率指数に関する危険因子などのレポートを提供する、クライアントサーバーまたは他のアーキテクチャプラットフォームによって中央処理装置に被験者の細胞性免疫応答に関するデータが提供されるウェブベースおよび非ウェブベースシステムを考える。従って、血液を輸送可能なチューブに採取し、次いでこれを所定の場所において細胞性免疫応答に関して分析し、次いで、クライアントサーバーまたは他のアーキテクチャープラットフォームを介して、電子レポートの形態で臨床ケアプロバイダーに結果を送るビジネス方法もまた提供される。 従って、知識ベースのコンピュータソフトウェアおよびハードウェアもまた本開示の一部を形成する。これは、感染症、癌もしくは炎症を含む病状または医薬または毒物が免疫抑制を引き起こすかまたはそれと関連するかどうかを確かめるための臨床ケアを容易にする。 本開示によって可能にされるアッセイは、病理学サービスと関連する、既存のまたは新規に開発された知識ベースのアーキテクチャーまたはプラットフォームにおいて用いられることができる。例えば、アッセイからの結果は、アルゴリズムが記憶されており、事後確率予測値を得るために用いられる処理システムに通信ネットワーク(例えばインターネット)または電話接続によって伝送され、それは細胞性免疫応答指数または免疫抑制指数に変換され、次いでそれは診断レポートまたは予測レポートの形態でエンドユーザーに送付される。また、そのレポートは、臨床ケア管理および個別化医療の基礎を形成することができる。 従って、本アッセイは、リンパ球を、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットに暴露させた後、免疫エフェクター分子の濃度を検出するのに必要な試薬ならびに判定および臨床医へのレポートの伝送を容易にするコンピュータハードウェアおよび/またはソフトウェアを含むキットまたはコンピュータベースシステムの形態であることができる。 例えば、本開示は、被験者の細胞性免疫応答状態の判定をユーザーに可能にする方法であって、(a)対照に対する、被験者における細胞性免疫応答状態としての相関を提供する免疫エフェクター分子であって、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットへのリンパ球の暴露後に測定される前記免疫エフェクター分子のレベルまたは濃度の形態でのデータを通信ネットワークを介して受信すること;(b)1変量または多変量解析によって被験者データを処理して免疫応答値を提供すること;(c)所定の値と比較した免疫応答値の結果に従って被験者の状態を判定すること;および(d)通信ネットワークを介して、ユーザーに被験者の状態の徴候を送信することを含む前記方法を考える。 ”1変量”または”多変量”解析は、1変量または多変量解析関数を実行するためのアルゴリズムを含む。 好都合には、本方法は、一般に、さらに、(a)遠隔エンドステーションを用いてユーザーにデータを判定させること;および(b)エンドステーションからベースステーションに通信ネットワークを介してデータを伝送することを含む。 ベースステーションは第1および第2処理システムを含むことができ、その場合、該方法は、(a)データを第1処理システムに伝送すること;(b)データを第2処理システムに伝送すること;および(c)第1処理システムに1変量または多変量解析関数を実行させて細胞性免疫応答値を得ることを含むことができる。 また、本方法は、(a)1変量または多変量解析関数の結果を第1処理システムに伝送すること;および(b)被験者の状態を第1処理システムに判定させることを含むことができる。 この場合、本方法はまた、(a)第1ファイアウォールを介して通信ネットワークと第1処理システムとの間でデータを伝送すること;および(b)第2ファイアウォールを介して第1処理システムと第2処理システムとの間でデータを伝送することの少なくとも1つを含む。 第2処理システムは、所定のデータおよび/または1変量もしくは多変量分析関数を保存するように適合されたデータベースに連結されることができ、該方法は、(a)データベースに問い合わせて、少なくとも選択された所定のデータを得るか、またはデータベースからの1変量または多変量解析関数にアクセスすること;および(b)選択された所定のデータを被験者データと比較することまたは細胞性免疫応答もしくは免疫抑制のレベルの予測される確率指数を得ることを含む。 第2処理システムはデータベースに連結されることができ、該方法は、データをデータベースに保存することを含む。 本方法はまた、ベースステーションに(a)決済情報であって、ユーザーによる決済の提供を表す決済情報を判定させること;および(b)決済情報の判定に応じて比較を実行させることを含むことができる。 本開示はまた、細胞性免疫応答または免疫抑制に関する被験者の状態を判定するためのベースステーションであって、(a)保存方法;(b)処理システムであって、(c)通信ネットワークを介してユーザーからの被験者データであって、免疫エフェクター分子のレベルを含む前記データにおいて、対照に関するエフェクター分子のレベルが、細胞性免疫応答状態への相関を提供し、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットへのリンパ球の暴露後に免疫エフェクター分子が判定される前記データを受信し;(d)前記データと所定のデータとを比較することを含むアルゴリズム関数を実行し;(e)比較を含むアルゴリズム関数の結果に従って被験者の状態を判定し;(c)通信ネットワークを介してユーザーに被験者の状態の徴候を出力するように適合された前記処理システムを含む前記ベースステーションを提供する。 該処理システムは、データを判定するように適合された遠隔エンドステーションからのデータを受信するように適合されることができる。 該処理システムは、(a)第1処理システムであって、(i)データを受信し;(ii)データを比較することを含む1変量または多変量解析関数の結果に従って被験者の状態を判定するするように適合された前記第1処理システム;および(b)第2処理システムであって、(i)処理システムからのデータを受信し;(ii)比較を含む1変量または多変量解析関数を実行し;(iii)第1処理システムに結果を伝送するように適合された前記第2処理システムを含むことができる。 該処理システムはデータベースに連結されることができるが、該処理システムは、データベースにデータを保存するように適合されている。 本実施形態によれば、免疫エフェクター分子のレベルは、単独でスクリーニングすることもできるし、あるいは他のバイオマーカーまたは疾患指標と組み合わせてスクリーニングすることができる。”変化した”レベルは、免疫エフェクター分子の濃度の増加もしくは上昇または減少もしくは低下を意味する。 免疫エフェクター分子の濃度またはレベルの測定によって、対照に対する濃度に基づく診断ルールの確立が可能となる。あるいはまた、診断ルールは、統計的機械学習アルゴリズムの適用に基づく。このようなアルゴリズムは、訓練データ(既知の疾患もしくは細胞性免疫応答状態)において観察されるエフェクター分子と疾患状態との間の関係を用いて関係を推定し、次いでそれを未知の状態を有する被験者の状態を予測するために用いる。被験者が特定レベルの細胞性免疫応答および/または病状を有するという確率指数を提供するアルゴリズムを用いることができる。このアルゴリズムは1変量または多変量解析関数を実行する。 従って、本開示は、統計的機械学習アルゴリズムの適用に基づく診断ルールを提供する。このようなアルゴリズムは、関係を推定するために、訓練データ(既知の免疫状態を有する)において観察される免疫エフェクター分子と細胞性免疫応答または免疫抑制のレベルとの間の関係を用い、次いでそれを未知の免疫状態を有する患者の状態を予測するために用いる。訓練データにおける関係を推定するために、本開示を実質的に変化させることなく多くの異なる形態を用いることができることは、データ解析分野の当業者に明らかであろう。 本開示は、さらに、アルゴリズムを作成するための、既知の細胞性免疫応答レベルを有する被験者からの免疫エフェクター分子のレベルを含む訓練データの知識ベースの使用であって、未知の免疫応答レベルを有する被験者からの同じ免疫エフェクター分子のレベルを含むデータの第2知識ベースの入力によって、細胞性免疫応答の性質を予測する確率指数を提供する前記使用を考える。 用語”訓練データ”は、対照に関する免疫エフェクター分子のレベルの知識を含む。ここで免疫エフェクター分子は、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットでリンパ球を暴露した後に判定される。”対照”は、”正常な”免疫応答を有する被験者における免疫エフェクター分子のレベルとの比較を含むが、試験に基づく統計的に判定されるレベルであることもできる。 従って、用語”訓練データ”は、免疫エフェクター分子のレベルを含む。 免疫エフェクター分子のレベルまたは濃度は、本明細書において”第2知識データベース”と呼ぶ入力テストデータを提供する。第2知識データベースは、対照と比較して考慮されるか、あるいは、既知の免疫状態を有する被験者における免疫エフェクターのレベルの情報を含む”第1知識データベース”によって作成されるアルゴリズムに入力される。第2知識データベースは、細胞性免疫応答に関して未知の状態の被験者からのものである。アルゴリズムの出力または対照との比較は、特定レベルの免疫応答または免疫抑制を有する被験者の確率因子または危険因子であり、本明細書において”確率指数”と呼ぶ。 免疫エフェクター分子のレベルから生成されるデータは入力データである。免疫エフェクターレベルを含むデータの入力は、対照と比較されるか、あるいは、あるいは、被験者が例えば免疫抑制状態を有する可能性のリスク値を提供するアルゴリズム入力される。免疫抑制の存在を確かめるために、治療レジメンをモニターすることもできる。免疫抑制のレベルは、被験者が(例えば癌治療または病原体感染の治療中に)二次感染に罹るリスクまたは再発するリスクを高める可能性がある。 前述のように、免疫エフェクター分子のレベルによって被験者が自然免疫および/または適応免疫応答を引き起こすことができる程度を判定することによって免疫応答または免疫抑制状態を診断する方法は、第1知識ベースデータによって作成されるアルゴリズムにおける第2知識ベースデータまたは、既知の免疫状態を有する被験者における同じエフェクター分子のレベルを提供する。被験者の試料において自然免疫および/または適応免疫系の刺激後に免疫エフェクター分子の存在および/または速度を判定することを含む免疫応答を検出する方法もまた提供される。”速度”は、被験者の試料におけるエフェクター分子の経時的濃度変化を意味する。 前述のように、本明細書において、用語”試料”は、限定するものではないが、全血、全血分画、組織抽出物および新たに採取した細胞を含む1以上のリンパ球を含む任意の試料を意味する。 本開示の方法は、疾患の鑑別と病期診断に用いることができる。また、本開示は、状態の進行をモニターし、特定の治療が有効かどうかをモニターするために用いることもできる。特に、本方法は、手術、癌治療等または投薬もしくは毒物への暴露後に免疫抑制をモニターするために用いることができる。 一実施形態において、本開示は、被験者における免疫抑制をモニターするための方法であって、(a)被験者からの試料を提供し;(b)少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットによる刺激後に免疫エフェクター分子のレベルを判定し;ここで、対照に関する免疫エフェクターのレベルが、細胞性免疫応答状態への相関を提供し、前記レベルのアルゴリズムへの入力が、特定レベルの免疫応答を有する被験者の確率指数を提供し;(c)後の時点で段階(a)および(b)を繰り返し、段階(b)の結果と段階(c)の結果とを比較し、ここで確率指数の差が被験者における状態の進行を示すこと、を含む前記方法を考える。 上記で概説した”アルゴリズム”または”アルゴリズム関数”は、1変量または多変量解析関数の実行を含む。前述のものに加えて、様々な種々のアーキテクチャーおよびプラットフォームを実行することができる。本開示を実行するのに適した任意の形態のアーキテクチャーを用いることができることは明らかであろう。しかしながら、有益な技術の1つは分散アーキテクチャの使用である。特に、各地理的位置に多くのエンドステーションを提供することができる。このことは、データ帯域幅のコストおよび必要条件を抑えるばかりでなく、1つのベースステーションが輻輳を生じるかまたは障害が生じた場合に他のエンドステーションが引き継ぐことを可能にすることによってシステムの効率を上げることができる。また、このことは、負荷分割を可能にし、常にシステムへのアクセスが利用可能であることを確実にする。 この場合は、異なるエンドステーションを利用することができるように、同じ情報および署名をベースステーションが含むことを可能にする必要があるであろう。 一例において、エンドステーションは、インターネットなどの通信ネットワークを介して被験者データを伝送し、そのレポートを受信することができるPDA、携帯電話などの携帯用デバイスであることができることもまた明らかであろう。 上記の側面において、用語”データ”は、全長のタンパク質抗原を含む長さ約7〜14アミノ酸残基の一連のオーバーラップペプチドによって刺激した後の免疫エフェクターのレベルまたは濃度を意味する。”通信ネットワーク”は、インターネットおよび携帯電話ネットワークならびに固定電話回線を含む。サーバーが用いられるとき、一般にはクライアントサーバーであり、より具体的にはシンプル・オブジェクト・アプリケーション・プロトコル(SOAP)である。 本開示の一側面は、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットに対する応答を測定することによって被験者の細胞性免疫応答を明らかにする実験を含む。一実施形態において、末梢血試料、血液の濃縮白血球分画試料または気管支肺胞洗浄試料などの1以上の試料は、特定の疾患(例えば自己免疫疾患、病原体への感染またはタンパク毒素への暴露)を有するかまたはそれが疑われる被験者から得られたものであることができ、その免疫反応性は、エフェクターT細胞(例えばCD4+T細胞およびCD8+T細胞)からのエフェクター分子を測定することによって測定されることができる。 免疫結合法は、試料における反応成分の量を検出または定量する方法を含み、この方法は、結合プロセス中に形成される任意の免疫複合体の検出または定量を必要とする。この場合に、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットによるリンパ球の刺激後にサイトカインを含むことが疑われる試料を得、抗体と試料を接触させ、次いで、特定の条件下で形成された免疫複合体の量を検出または定量することが考えられる。 選択された生体試料を、免疫複合体(一次免疫複合体)を形成させるのに有効な条件下で十分な時間抗体と接触させることは、一般に、試料に組成物を添加し、その混合物を、抗体が免疫複合体を形成するのに、すなわち存在する任意のエフェクター分子と結合するのに十分な時間インキュベートする問題である。この時間の後、組織切片、ELISAプレート、エリスポット、ドットブロットまたはウェスタンブロットなどの試料-抗体組成物は、一般に、任意の非特異的に結合した抗体種を除去するために洗浄され、一次免疫複合体中で特異的に結合した抗体のみが検出されるようにする。 特定の実施形態において、本開示は、ヒト被験者における疾患または状態の存在、非存在、レベルまたはステージを検出する方法であって、反応混合物中に全量の少なくとも10%を含む全血と少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットとを接触させ、T細胞からの免疫エフェクター分子のレベルの存在または上昇を測定することを含む前記方法において、免疫エフェクター分子の存在またはレベルが疾患または状態を示す前記方法を教示する。 他の実施形態において、本開示は、前述の方法と共に用いるキットを可能にする。一実施形態において、免疫検出キットが考えられる。他の実施形態において、金属または化学的に誘導された疾患を発症しているかまたは発症が疑われる被験者からの試料の分析のためのキットが考えられる。より特定の実施形態において、疾患を発症しているかまたは発症が疑われる被験者からの試料の分析のためのキットが考えられる。一実施形態において、キットは、疾病状態が発症する前後に、あるいは被験者に医薬が投与されるかまたは毒物もしくは汚染物質に暴露される前後に被験者の細胞性免疫応答を評価するためのものである。抗原も用いられる場合、キットは特定の抗原を含むこともできる。 キットの免疫検出試薬は、所定の抗体もしくは抗原に結合性であるかまたは結合している検出可能な標識および二次結合リガンドに結合性であるかまたは結合している検出可能な標識を含む種々の形態のいずれか1つを採用することができる。例示的な二次リガンドは、一次抗体または抗原に結合親和性を有する二次抗体およびヒト抗体に結合親和性を有する二次抗体である。 本キットに使用するためのさらに適切な免疫検出試薬は、一次抗体または抗原に結合親和性を有する二次抗体に加えて、二次抗体に結合親和性を有する三次抗体であって、検出可能な標識に結合された前記三次抗体を含む2成分試薬を含む。 該キットはさらに、標識または非標識にかかわらず、適切に分注された抗原またはエフェクター分子を含むことができ、これは、検出アッセイのための検量線を作成するために用いることができる。 該キットは、完全にコンジュゲートされた形態で、または中間の形態で、またはキットのユーザーによってコンジュゲートされるように別々の部分として抗体標識コンジュゲートを含むことができる。キットの成分は、水溶液形または凍結乾燥形でパッケージングされることができる。 いずれかのキットの容器手段は、一般に、その中に試薬、抗体または抗原を入れることができ、一般に適切に分注された少なくとも1つのバイアル、試験管、フラスコ、ボトル、シリンジまたは他の容器手段を含む。二次もしくは三次結合リガンドまたは追加成分が提供される場合は、該キットは、一般に、このリガンドまたは成分を入れることができる2番目、3番目または他の追加の容器も含む。本開示によって教示されるキットはまた、一般的には、商業販売のために、抗体、抗原に由来するペプチドおよび任意の他の試薬の容器を密閉して含む手段を含む。このような容器は、その中に所望のバイアルが保持される射出成形または中空成形プラスチック容器を含むことができる。 被験者における細胞性免疫応答またはそのレベルを検出するための改善されたアッセイであって、被験者からのリンパ球と抗原とをインキュベートし、エフェクター分子の存在または上昇を検出することを含む前記アッセイにおいて、改善が、リンパ球と、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットとをインキュベートすることを含む前記アッセイもまた本明細書において考えられる。 本開示はさらに、病原体感染、自己免疫疾患もしくは癌を有するかまたはこのような状態または障害を発症する傾向を有する被験者の治療法であって、被験者からのリンパ球源と、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットとを接触させ、T細胞からの免疫エフェクター分子のレベルの存在または上昇を測定することを含む前記方法において、免疫エフェクター分子の存在またはレベルが被験者の細胞性応答のレベルを示し、それが状態または障害の存在、非存在、レベルまたは状態を示し、次いで状態または障害を治療する前記方法を提供する。 限定するものではない以下の実施例によって、本明細書で教示される側面をさらに詳しく説明する。アッセイの開発 ヘパリン添加血試料を、真空チューブ(Li-Hep Vacuette[登録商標]チューブ(Greiner Bio-one社、ドイツ))に採取する。 血液試料のアリコートを、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチド(CD8+T細胞によって認識される)を含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチド(CD4+T細胞によって認識される)がタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットと共にインキュベートした。ここで、抗原はM.ツベルクローシスのCFP10、ESAT-6、TB7.7およびTB37.6から選択される。 実験によっては、インキュベーション開始前に、血液に種々の濃度でグルコースが添加される。 刺激された血液試料を、抗原ペプチドの存在下、37℃で16〜24時間を含む1〜48時間インキュベートし、その後、固まった血球の上部から血漿を採取した。次いで、各血漿試料中に存在するIFN-γの量を、製造業者の使用説明書に従い、Quantiferon-TB[登録商標]ELISA(Cellestis社、オーストラリア)を用いて定量した。あるいはまた、試料のIFN-γは、製造業者の使用説明書に従い、より感度の高いQuantiferon-TB Gold[登録商標]ELISA(Cellestis社、オーストラリア)を用いて定量した。 各ELISAプレート上で行ったIFN-γ標準ELISA吸光度値を用いて検量線を作成し、それから、各試験血漿試料中に存在するIFN-γの量をIU/mL値に変換した。CD8+ TB特異的ペプチドのCD4+ペプチドへの添加による、QuantiFERON-TBチューブにおけるブースト応答 これらの研究は、臨床的に確定された活動性結核感染を有する患者群において行われた。現行のQuantiFERON-TB管内診断テストを用いて患者を試験した。QuantiFERON-TBチューブは、CD4+T細胞(>15マーペプチド)に特異的なペプチドプールを含む。また、CD8+T細胞に特異的なペプチドプール(10マーペプチド)が添加された改変チューブを用いて患者を試験した。これらの追加のペプチドを、91のペプチドの完全プールおよび2つのより小さなプールで試験した。対照として、これらのペプチド単独へのバックグラウンド応答を評価するために、これらのプールをQuantiFERON-Nilチューブに添加した。 活動性TB疾患を有する患者において、QuantiFERON-TBチューブにCD8+ペプチドを添加することによって、現行のQuantiFERON-TB試験と比較して、感度の10%の増加が認められた。CF10ペプチドプールを用いるTBの診断 本実施例の目的は、CD8+T細胞によって認識されるように設計されたTB抗原(10マーペプチド)が、活動性TB感染を有する患者からの血液中に検出可能レベルのIFN-γの産生を誘導することができるかどうかを試験することであった。MHCクラスI拘束性ペプチド("CD8+ペプチド"と称する)単独の使用または現行のペプチドとの併用がTBの診断の感度を改善することが提案された。このことは、特に、CD4+T細胞数が減少しているHIV感染個体において意味がある。 CFP10 Mtbタンパク質の全長をおおう長さ各10アミノ酸の合計91のペプチドを3つのプールにプールした。プール1は全91のペプチドを含み、プール2は、CFP10タンパク質の最初の半分をおおうペプチド(ペプチド1〜45)を含み、プール3は、CFP10タンパク質の残りの半分をおおうペプチド(ペプチド46〜91)を含んでいた。これらのプールを、単独で試験するか(Nilチューブに添加した)、あるいは現行のQFT-TB Gold抗原チューブと併用して試験した。 総数で63名の患者を採用した。これらの内、50名の患者がQuantiFERON-TB Gold管内試験で陽性であった。培養によって(1症例では臨床症状によって)活動性TB疾患を有することが確定された31名の患者を採用し、採用された19名の患者は疑い例であった。患者情報:TB疾患:31名(1例は培養では確定されず)TB疑い例:19名HHC:13名患者総数:63名 結果を表3〜7および図1に示す。これらの結果は、QFT-TB Gold抗原チューブと併用して試験したペプチドプールの定性的結果を示す。表3TB 疾患患者(n=31):表4TB疑い例(n=19):表5HHC患者(n=3): CD4+ペプチドの既存のチューブへのCD8+ペプチドプールの添加効果を試験するために、IFN-γ応答ブーストに関して、QFT-TB Gold抗原チューブ単独と比較して定量分析を行った。IFN-γにおけるブーストを、QFN TB結果の1.5倍以上の増加と定義した。切り替わった/逆戻りした応答を示した患者またはすべての血漿試料が必ずしも定量可能ではない患者を評価可能患者から除外した。図1は、QFT-TB単独または各プールとの併用に対する平均IFN-γ応答を示す。表6評価可能TB疾患患者(n=24):表7評価可能なTB疑い例(n=6): これらの結果は、現行のQFT-TB Gold管内アッセイ(CD4+ペプチドを含んでいる)へのCD8+ペプチドの添加によって、アッセイ感度の10%の上昇が引き起こされることを示している。さらにまた、CD8ペプチドの添加によって引き起こされる1.5倍以上の応答強度の増加("ブースト")は、アッセイが確定された活動性TB疾患を有する被験者由来の患者試料に関して行われる場合にのみ明白であることをこれらのデータは示している。現行のQFT-TB Gold管内アッセイへのCD8ペプチドの添加によって、活動性TB疾患を有する被験者と潜伏性TB疾患を有する被験者とが区別されることをこれらのデータは示している。アッセイの特異性に対するCFP10 CD8+ペプチドの効果 本実施例の目的は、QFT-TB GoldチューブへのCFP10 CD8+ペプチドの添加がアッセイの特異性の低下をもたらすかどうかを調べることであった。従って、TB発生率の低い国(メルボルン、オーストラリア)から採用した健常対照ドナーの集団において、QFT-TB Gold 管内アッセイ(CD4+ペプチドを含んでいる)と併用してペプチドプールを用いた。 CFP10 Mtbタンパク質の全長をおおう長さ各10アミノ酸の合計91のペプチドを3つのプールにプールした。プール1は、CFP10タンパク質の最初の半分をおおうペプチド(ペプチド1〜45)を含み、プール2は、CFP10タンパク質の残りの半分をおおうペプチド(ペプチド46〜91)を含み、プール3は全91のペプチドを含んでいた。 総数で92名の被験者を採用した。これらの内、3名の被験者がQuantiFERON-TB Gold管内試験に陽性であった。QFT-TB陰性被験者は、いずれもペプチドプールに応答を示さなかった。これらの結果を表8および9に示す。表8 3名のQFT-TB陽性ドナーの内、ペプチドプールの添加によってIFN-γ応答におけるブーストが観察されたものはなかった(QFN TB結果の1.5倍以上の増加)。表9 現行のQFT-TB Gold管内アッセイへのCD8+ペプチドへの添加によって、アッセイの特異性に負の影響を及ぼさないことをこれらのデータは示している。QFT-CMVアッセイにおけるCMV16マーCD4+ペプチドとCD8+ペプチドの併用 CD8+ペプチドの添加が、CMV抗原pp65からの16マーペプチドを用いるQFT-CMVアッセイにおける応答を増強するかどうかをしらべるために本実施例を行った。 1)1μg/ml(最終濃度)の16-マーペプチドを含むNilチューブおよび、2)1μg/ml(最終濃度)の16-マーペプチドを添加したQFT-CMVチューブ、を加えたQFT-CMVアッセイにおいて陽性のCMV血清検査結果を示す3名の健常ドナーからの血液を用いた。製造業者の使用説明書に従って本アッセイを行った。 0/3名のドナーが16-マーペプチド単独に応答した。3/3名のドナーはQFT-CMVアッセイにおける16マー+CD8+ペプチドに応答した。これらの結果を以下の図1に図示する。 16マーペプチドへの応答を示したドナーはなかった。すべてのドナーは、QFT-CMVアッセイにおける16マーペプチドとCD8+ペプチドの併用に肯定応答を示した。 主題事項の側面が記載されたことは、当業者には明らかであろう。本開示が、すべてのこのような変形および修飾を含むことが理解されるべきである。本開示はまた、個別的または総合的に、任意の2以上の段階または特徴のありとあらゆる組み合わせで、本明細書に言及または指摘された段階、特徴、組成物および化合物のすべてを含む。参考文献 被験者における細胞性免疫応答活性を測定する方法であって、被験者からのリンパ球を、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットと接触させて、免疫細胞からの免疫エフェクター分子のレベルの存在または上昇を測定することを含み、ここで免疫エフェクター分子の存在またはレベルが、被験者の細胞性応答のレベルを示す前記方法。 被験者がヒトである、請求項1に記載の方法。 7〜14アミノ酸のペプチドがCD4+リンパ球によって認識され、16アミノ酸以上のペプチドがCD8+リンパ球によって認識される、請求項1に記載の方法。 試料が無希釈の全血である、請求項1に記載の方法。 試料が、アッセイされる試料の約10容量%〜100容量%を含む全血である、請求項4に記載の方法。 全血が、アッセイされる試料の約50容量%〜100容量%を含む、請求項5に記載の方法。 全血が、アッセイされる試料の約80容量%〜100容量%を含む、請求項6に記載の方法。 全血が、ヘパリンを含むチューブに採取される、請求項1に記載の方法。 免疫エフェクター分子がサイトカインである、請求項1に記載の方法。 サイトカインがIFN-γである、請求項11に記載の方法。 免疫エフェクターが、該免疫エフェクターに特異的な抗体で検出される、請求項1に記載の方法。 免疫エフェクターがELISAを用いて検出される、請求項11に記載の方法。 免疫エフェクターがエリスポットを用いて検出される、請求項12に記載の方法。 被験者がマイコバクテリウム種、スタフィロコッカス種、ストレプトコッカス種、ボレリア種、エシェリキア・コリ、サルモネラ種、クロストリジウム種、シゲラ種、プロテウス種、バチルス種、ヘルペスウイルス、B型もしくはC型肝炎ウイルスおよびヒト免疫不全ウイルス(HIV)から選択される病原体による感染症またはそれらに起因する疾患を有する、請求項1に記載の方法。 病状が、マイコバクテリウム・ツベルクローシスまたは結核(TB)による感染症である、請求項14に記載の方法。 抗原が、CFP10、ESAT-6、TB7.7およびTB37.6から選択される、請求項15に記載の方法。 被験者が、円形脱毛症、強直性脊椎炎、抗リン脂質抗体症候群、自己免疫性アジソン病多発性硬化症、副腎自己免疫疾患、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性肝炎、自己免疫性卵巣炎および精巣炎、ベーチェット病、類天疱瘡、心筋症、セリアックスプルー皮膚炎、慢性疲労症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱髄性、慢性炎症性ポリニューロパチー、チャーグ・ストラウス症候群、瘢痕性類天疱瘡、クレスト症候群、寒冷凝集素病、クローン病、疱疹状皮膚炎、円板状エリテマトーデス、本態性混合クリオグロブリン血症、線維筋痛症、糸球体腎炎、グレーブス病、ギラン・バレー、橋本甲状腺炎、特発性肺線維症、特発性血小板減少紫斑病(ITP)、IgA腎症、インスリン依存型糖尿病(I型)、扁平苔癬、狼瘡、メニエール病、混合性結合組織病、多発性硬化症、重症筋無力症、心筋炎、尋常性天疱瘡、悪性貧血、結節性多発動脈炎、多発性軟骨炎、多腺性症候群、リウマチ性多発筋痛、多発性筋炎および皮膚筋炎、原発性無ガンマグロブリン血症、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、レイノー現象、ライター症候群、リウマチ熱、関節リュウマチ、サルコイドーシス、強皮症、シェーグレン症候群、スティフマン症候群、全身性エリテマトーデス、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨細胞性動脈炎、潰瘍性大腸炎、ブドウ膜炎、血管炎、尋常性白斑ならびに炎症性腸疾患から選択される病状を有する、請求項1に記載の方法。 疾患がセリアック病である、請求項17に記載の方法。 疾患が自己免疫性糖尿病である、請求項18に記載の方法。 被験者が、ABL1癌原遺伝子、エイズ関連癌、聴神経腫、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、腺様嚢胞癌、副腎皮質癌、原因不明骨髄化生、脱毛症、胞巣状軟部肉腫、肛門癌、血管肉腫、再生不良性貧血、星状細胞腫、毛細血管拡張運動失調症、基底細胞癌(皮膚)、膀胱癌、骨癌、腸癌、脳幹神経膠腫、脳およびCNS腫瘍、乳癌、CNS腫瘍、カルチノイド腫瘍、子宮頚癌、小児脳腫瘍、小児癌、小児白血病、小児軟部組織肉腫、軟骨肉腫、絨毛癌、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、大腸癌、皮膚のT細胞リンパ腫、隆起性皮膚線維肉腫、線維形成性小円形細胞腫瘍、乳管癌、内分泌癌、子宮内膜癌、上衣腫、食道癌、ユーイング肉腫、肝外胆管癌、眼癌、眼球メラノーマ、網膜芽細胞腫、ファロピウス管癌、ファンコニー貧血、線維肉腫、胆嚢癌、胃癌、消化器癌、消化管カルチノイド腫瘍、泌尿生殖器癌、生殖細胞腫瘍、妊娠性絨毛疾患、神経膠腫、婦人科癌、血液悪性腫瘍、有毛細胞白血病、頭頸部癌、肝細胞癌、遺伝性乳癌、組織球症、ホジキン病、ヒトパピローマウイルス、胞状奇胎、高カルシウム血症、下咽頭癌、眼内黒色腫、島細胞癌、カポジ肉腫、腎癌、ランゲルハンス細胞組織球症、喉頭癌、子宮平滑筋肉腫、白血病、リー・フラウメニ症候群、口唇癌、脂肪肉腫、肝臓癌、肺癌、リンパ浮腫、リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、男性乳癌、腎横紋筋肉腫様腫瘍、髄芽腫、黒色腫、メルケル細胞癌、中皮腫、転移癌、口腔癌、多発性内分泌腺腫、菌状息肉症、骨髄異形成症候群、骨髄腫、脊髄増殖性疾患、鼻腔癌、上咽頭癌、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、神経線維腫症、ナイミーヘン症候群、非黒色腫皮膚癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、眼癌、食道癌、口腔癌、中咽頭癌、骨肉腫、オストミー卵巣癌、膵臓癌、副鼻腔癌、副甲状腺癌、耳下腺癌、陰茎癌、末梢性神経外胚葉性腫瘍、下垂体癌、真性赤血球増加症、前立腺癌、稀少癌および関連障害、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、ロトムンド・トムソン症候群、唾液腺癌、肉腫、神経鞘腫、セザリー症候群、皮膚癌、小細胞肺癌(SCLC)、小腸癌、軟部組織肉腫、脊髄腫瘍、扁平上皮癌(皮膚)、胃癌、滑膜肉腫、精巣癌、胸腺癌、甲状腺癌、移行細胞癌(膀胱)、移行細胞癌(腎盂/尿管)、絨毛癌、尿道癌、泌尿器系癌、ウロプラキン、子宮肉腫、子宮癌、膣癌、外陰癌、ワルデンストレームマクログロブリン血症ならびにウイルムス腫瘍から選択される癌を有する、請求項1に記載の方法。 被験者がタンパク毒素に暴露された、請求項1に記載の方法。 細胞性免疫応答の強さが、病状の状態、進行および/または重症度と相関する、請求項1〜21のいずれか1つに記載の方法。 少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットの使用であって、前記ペプチドをリンパ球とインキュベートして、エフェクター分子の存在または上昇を検出する方法による細胞性免疫応答の診断アッセイの作成における、前記使用。 被験者の細胞性免疫応答状態の判定をユーザーに可能にする方法であって、(a)対照に対する、ユーザーからの細胞性免疫応答状態に関する相関を提供する免疫エフェクター分子であって、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットへのリンパ球の暴露後に測定される前記免疫エフェクター分子のレベルまたは濃度の形態でのデータを通信ネットワークを介して受信すること;(b)1変量または多変量解析によって被験者データを処理して免疫応答値を提供すること;(c)所定の値と比較した免疫応答値の結果に従って被験者の状態を判定すること;および(d)通信ネットワークを介して、ユーザーに被験者の状態の徴候を送信することを含む前記方法。 本開示は、一般に、細胞性免疫応答を測定するためのアッセイを含む、免疫学に基づく診断アッセイの分野に関する。本開示は、被験者の高感度細胞性免疫応答に基づく、被験者の抗原への暴露の診断を教示する。診断レポーティングシステムを提供し、ポイントオブケア臨床管理を容易にするために、本明細書において考えられるアッセイを標準的病理学体系に組み込むことができる。【選択図】なし 20140108A16333全文3 被験者における細胞性免疫応答活性を測定する方法であって、被験者からのリンパ球を、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットと接触させて、免疫細胞からの免疫エフェクター分子のレベルの存在または上昇を測定することを含み、ここで免疫エフェクター分子の存在またはレベルが、被験者の細胞性応答のレベルを示す前記方法。 被験者がヒトである、請求項1に記載の方法。 7〜14アミノ酸のペプチドがCD8+リンパ球によって認識され、16アミノ酸以上のペプチドがCD4+リンパ球によって認識される、請求項1に記載の方法。 試料が無希釈の全血である、請求項1に記載の方法。 試料が、アッセイされる試料の約10容量%〜100容量%を含む全血である、請求項4に記載の方法。 全血が、アッセイされる試料の約50容量%〜100容量%を含む、請求項5に記載の方法。 全血が、アッセイされる試料の約80容量%〜100容量%を含む、請求項6に記載の方法。 全血が、ヘパリンを含むチューブに採取される、請求項1に記載の方法。 免疫エフェクター分子がサイトカインである、請求項1に記載の方法。 サイトカインがIFN-γである、請求項11に記載の方法。 免疫エフェクターが、該免疫エフェクターに特異的な抗体で検出される、請求項1に記載の方法。 免疫エフェクターがELISAを用いて検出される、請求項11に記載の方法。 免疫エフェクターがエリスポットを用いて検出される、請求項12に記載の方法。 被験者がマイコバクテリウム種、スタフィロコッカス種、ストレプトコッカス種、ボレリア種、エシェリキア・コリ、サルモネラ種、クロストリジウム種、シゲラ種、プロテウス種、バチルス種、ヘルペスウイルス、B型もしくはC型肝炎ウイルスおよびヒト免疫不全ウイルス(HIV)から選択される病原体による感染症またはそれらに起因する疾患を有する、請求項1に記載の方法。 病状が、マイコバクテリウム・ツベルクローシスまたは結核(TB)による感染症である、請求項14に記載の方法。 抗原が、CFP10、ESAT-6、TB7.7およびTB37.6から選択される、請求項15に記載の方法。 被験者が、円形脱毛症、強直性脊椎炎、抗リン脂質抗体症候群、自己免疫性アジソン病多発性硬化症、副腎自己免疫疾患、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性肝炎、自己免疫性卵巣炎および精巣炎、ベーチェット病、類天疱瘡、心筋症、セリアックスプルー皮膚炎、慢性疲労症候群(CFIDS)、慢性炎症性脱髄性、慢性炎症性ポリニューロパチー、チャーグ・ストラウス症候群、瘢痕性類天疱瘡、クレスト症候群、寒冷凝集素病、クローン病、疱疹状皮膚炎、円板状エリテマトーデス、本態性混合クリオグロブリン血症、線維筋痛症、糸球体腎炎、グレーブス病、ギラン・バレー、橋本甲状腺炎、特発性肺線維症、特発性血小板減少紫斑病(ITP)、IgA腎症、インスリン依存型糖尿病(I型)、扁平苔癬、狼瘡、メニエール病、混合性結合組織病、多発性硬化症、重症筋無力症、心筋炎、尋常性天疱瘡、悪性貧血、結節性多発動脈炎、多発性軟骨炎、多腺性症候群、リウマチ性多発筋痛、多発性筋炎および皮膚筋炎、原発性無ガンマグロブリン血症、原発性胆汁性肝硬変、乾癬、レイノー現象、ライター症候群、リウマチ熱、関節リュウマチ、サルコイドーシス、強皮症、シェーグレン症候群、スティフマン症候群、全身性エリテマトーデス、高安動脈炎、側頭動脈炎/巨細胞性動脈炎、潰瘍性大腸炎、ブドウ膜炎、血管炎、尋常性白斑ならびに炎症性腸疾患から選択される病状を有する、請求項1に記載の方法。 疾患がセリアック病である、請求項17に記載の方法。 疾患が自己免疫性糖尿病である、請求項18に記載の方法。 被験者が、ABL1癌原遺伝子、エイズ関連癌、聴神経腫、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、腺様嚢胞癌、副腎皮質癌、原因不明骨髄化生、脱毛症、胞巣状軟部肉腫、肛門癌、血管肉腫、再生不良性貧血、星状細胞腫、毛細血管拡張運動失調症、基底細胞癌(皮膚)、膀胱癌、骨癌、腸癌、脳幹神経膠腫、脳およびCNS腫瘍、乳癌、CNS腫瘍、カルチノイド腫瘍、子宮頚癌、小児脳腫瘍、小児癌、小児白血病、小児軟部組織肉腫、軟骨肉腫、絨毛癌、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、大腸癌、皮膚のT細胞リンパ腫、隆起性皮膚線維肉腫、線維形成性小円形細胞腫瘍、乳管癌、内分泌癌、子宮内膜癌、上衣腫、食道癌、ユーイング肉腫、肝外胆管癌、眼癌、眼球メラノーマ、網膜芽細胞腫、ファロピウス管癌、ファンコニー貧血、線維肉腫、胆嚢癌、胃癌、消化器癌、消化管カルチノイド腫瘍、泌尿生殖器癌、生殖細胞腫瘍、妊娠性絨毛疾患、神経膠腫、婦人科癌、血液悪性腫瘍、有毛細胞白血病、頭頸部癌、肝細胞癌、遺伝性乳癌、組織球症、ホジキン病、ヒトパピローマウイルス、胞状奇胎、高カルシウム血症、下咽頭癌、眼内黒色腫、島細胞癌、カポジ肉腫、腎癌、ランゲルハンス細胞組織球症、喉頭癌、子宮平滑筋肉腫、白血病、リー・フラウメニ症候群、口唇癌、脂肪肉腫、肝臓癌、肺癌、リンパ浮腫、リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、男性乳癌、腎横紋筋肉腫様腫瘍、髄芽腫、黒色腫、メルケル細胞癌、中皮腫、転移癌、口腔癌、多発性内分泌腺腫、菌状息肉症、骨髄異形成症候群、骨髄腫、脊髄増殖性疾患、鼻腔癌、上咽頭癌、腎芽細胞腫、神経芽細胞腫、神経線維腫症、ナイミーヘン症候群、非黒色腫皮膚癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、眼癌、食道癌、口腔癌、中咽頭癌、骨肉腫、オストミー卵巣癌、膵臓癌、副鼻腔癌、副甲状腺癌、耳下腺癌、陰茎癌、末梢性神経外胚葉性腫瘍、下垂体癌、真性赤血球増加症、前立腺癌、稀少癌および関連障害、腎細胞癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、ロトムンド・トムソン症候群、唾液腺癌、肉腫、神経鞘腫、セザリー症候群、皮膚癌、小細胞肺癌(SCLC)、小腸癌、軟部組織肉腫、脊髄腫瘍、扁平上皮癌(皮膚)、胃癌、滑膜肉腫、精巣癌、胸腺癌、甲状腺癌、移行細胞癌(膀胱)、移行細胞癌(腎盂/尿管)、絨毛癌、尿道癌、泌尿器系癌、ウロプラキン、子宮肉腫、子宮癌、膣癌、外陰癌、ワルデンストレームマクログロブリン血症ならびにウイルムス腫瘍から選択される癌を有する、請求項1に記載の方法。 被験者がタンパク毒素に暴露された、請求項1に記載の方法。 細胞性免疫応答の強さが、病状の状態、進行および/または重症度と相関する、請求項1〜21のいずれか1つに記載の方法。 少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットの使用であって、前記ペプチドをリンパ球とインキュベートして、エフェクター分子の存在または上昇を検出する方法による細胞性免疫応答の診断アッセイの作成における、前記使用。 被験者の細胞性免疫応答状態の判定をユーザーに可能にする方法であって、(a)対照に対する、ユーザーからの細胞性免疫応答状態に関する相関を提供する免疫エフェクター分子であって、少なくとも2つのペプチドセットであって、第1セットが長さ約7〜14アミノ酸残基の少なくとも1つのペプチドを含み、第2セットが16アミノ酸残基以上の少なくとも1つのペプチドを含み、これらのペプチドがタンパク質抗原の全部または一部を含む前記ペプチドセットへのリンパ球の暴露後に測定される前記免疫エフェクター分子のレベルまたは濃度の形態でのデータを通信ネットワークを介して受信すること;(b)1変量または多変量解析によって被験者データを処理して免疫応答値を提供すること;(c)所定の値と比較した免疫応答値の結果に従って被験者の状態を判定すること;および(d)通信ネットワークを介して、ユーザーに被験者の状態の徴候を送信することを含む前記方法。


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