| タイトル: | 公開特許公報(A)_ジヒドロケルセチンとアスタキサンチン含有組成物 |
| 出願番号: | 2014116319 |
| 年次: | 2015 |
| IPC分類: | A61K 31/353,A61K 31/122,A61P 17/18,A61P 17/16,A61P 13/10,A61P 7/10,A61P 27/04,A61P 43/00,A61P 27/02,A61P 39/06 |
魚津 伸夫 山田 昌良 櫻田 剛史 矢▲崎▼ 美里 JP 2015229647 公開特許公報(A) 20151221 2014116319 20140605 ジヒドロケルセチンとアスタキサンチン含有組成物 株式会社ファンケル 593106918 長谷部 善太郎 100122954 山田 泰之 100162396 中村 理弘 100194803 魚津 伸夫 山田 昌良 櫻田 剛史 矢▲崎▼ 美里 A61K 31/353 20060101AFI20151124BHJP A61K 31/122 20060101ALI20151124BHJP A61P 17/18 20060101ALI20151124BHJP A61P 17/16 20060101ALI20151124BHJP A61P 13/10 20060101ALI20151124BHJP A61P 7/10 20060101ALI20151124BHJP A61P 27/04 20060101ALI20151124BHJP A61P 43/00 20060101ALI20151124BHJP A61P 27/02 20060101ALI20151124BHJP A61P 39/06 20060101ALI20151124BHJP JPA61K31/353A61K31/122A61P17/18A61P17/16A61P13/10A61P7/10A61P27/04A61P43/00 111A61P27/02A61P39/06A61P43/00 121 6 OL 8 4C086 4C206 4C086AA01 4C086AA02 4C086BA08 4C086GA17 4C086MA02 4C086MA04 4C086MA52 4C086NA14 4C086ZA33 4C086ZA81 4C086ZA83 4C086ZA89 4C086ZC20 4C086ZC37 4C086ZC75 4C206AA01 4C206AA02 4C206CB15 4C206KA18 4C206MA02 4C206MA04 4C206MA72 4C206NA14 4C206ZA33 4C206ZA81 4C206ZA83 4C206ZA89 4C206ZC20 4C206ZC37 4C206ZC75 本発明は、ジヒドロケルセチンとアスタキサンチンを含有する組成物に関する。 近年フラボノイド化合物の一種であるケルセチン(クェルセチンとも表記される)の代謝物であるジヒドロケルセチンが注目されている。ジヒドロケルセチンは、ロシア東部の内陸、コルィマ地方とアニュイ地方のユカギール人や、ヴェルホヤンスク周辺のヤクート人の伝統的な冬季の食品であるカラマツ(落葉松)の樹皮をはぎ落とした形成層や木部の煮汁中に存在することが知られている。 ジヒドロケルセチンは、フェニルアラニンからケルセチンが生合成される過程の中間産物であることが知られている。ジヒドロケルセチンはタキシフォリンとも呼ばれている。 ジヒドロケルセチン又はタキシフォリンの作用効果は、活性酸素消去(特許文献1)、美白作用(特許文献2)、膀胱機能改善及び排尿障害治療(特許文献3)ウレアーゼ阻害(特許文献4)、ドライアイの軽減(特許文献5)などの用途が提案されている。 ジヒドロケルセチンの供給源としてはオウギの葉(特許文献1)、あるいはシベリアカラマツの辺材の抽出物などがある。 ジヒドロケルセチンを含む組成物は前記のカラマツ抽出物以外に、ナトリウム及びエタノールを含む調味料組成物(特許文献6)、ルチンを含む組成物(特許文献7)などが提案されている。 現在、ジヒドロケルセチンは健康食品サプリメントとして広く利用されている。 また、アスタキサンチンはβ-カロテンやリコピンなどと同じくカロテノイドの一種で、キサントフィル類に分類され、自然界に広く分布する。甲殻類の殻やそれらを餌とするマダイの体表、またサケ科魚類の筋肉の赤色部分などに見られる。アスタキサンチンは高い抗酸化作用を持ち、紫外線や脂質過酸化反応から生体を防御する因子として働いていると考えられる。また、アスタキサンチンは光障害から目を保護すると言われている。 アスタキサンチンは、その抗酸化作用を利用した化粧品などに広く利用されている(特許文献8)。特開平6−65074号公報特開平7−223933号公報特開2003−128566号公報特開2004−91338号公報特表2013−510095号公報特開2008−283877号公報特開2008−92869号公報特開2008−169117号公報 本発明は、ジヒドロケルセチンの経口投与における吸収性を改善する組成物を提供することを課題とする。 本発明者は、ジヒドロケルセチンの経口吸収を研究する過程で、カロテノイドの一種であるアスタキサンチンが特異的にジヒドロケルセチンの吸収を促進することを見いだした。 本発明の主な構成は、次のとおりである。(1)ジヒドロケルセチンとアスタキサンチンを含有する組成物。(2)ジヒドロケルセチン1質量部あたりアスタキサンチン1〜10質量部含む(1)記載の組成物。(3)ジヒドロケルセチンとアスタキサンチンを含有する組成物が経口投与の形態である(1)又は(2)に記載の組成物。(4)ジヒドロケルセチンとアスタキサンチンを含有する組成物が、ジヒドロケルセチンとアスタキサンチンを溶解した液状油の形態である(1)〜(3)のいずれかに記載の組成物。(5)液状油中にジヒドロケルセチンが1〜10質量%、アスタキサンチンが1〜50質量%含有する(1)〜(4)のいずれかに記載の組成物。(6)ジヒドロケルセチンとアスタキサンチン含有組成物を含有するソフトカプセル製剤。 ジヒドロケルセチンの吸収性が向上した組成物が得られる。またこの組成物は、ジヒドロケルセチンとアスタキサンチンを同時に摂取できるので、ジヒドロケルセチンの作用に加えてアスタキサンチンの有する抗酸化作用や目の光障害予防効果も発揮する。ジヒドロケルセチンの吸収を確認した試験結果を示すグラフである。アスタキサンチンとの併用でいずれの採血時点でも血中ジヒドロケルセチン濃度が上昇する。ジヒドロケルセチンとアスタキサンチンを含む組成物が血中濃度曲線下面積(AUC)においてジヒドロケルセチン単独に勝っていることを示すグラフである。 本発明は、ジヒドロケルセチンとアスタキサンチンを含有する組成物に係る発明である。 本発明に用いるジヒドロケルセチンは、ケルセチンの2位および3位に水素が添加された、下記構造式(1)(平面構造式)で表される化合物である。2位および3位の立体配置により4種類の立体異性体が存在するが、本発明においてはすべての立体異性体およびその混合物を包含する。 ジヒドロケルセチンについては、従来技術に説明したようにシベリアカラマツの辺材から抽出されたジヒドロケルセチンを成分として含む組成物が一般に市販、流通しており、これを本発明に用いることができる。この組成物はジヒドロケルセチンを80%以上含むものである。また、特許文献1に開示されたオウギの葉から抽出されたフラボノイド配糖体混合物から分離された立体異性体のタキシフォリンを用いることもできる。 アスタキサンチンは、天然物由来のものまたは合成により得られるものをどちらでも使用可能である。天然物由来のものとしては、例えば、緑藻ヘマトコッカスなどの微細藻類、赤色酵母ファフィアなどの酵母類、エビ、オキアミ、カニなどの甲殻類の甲殻、イカ、タコなどの頭足類の内臓、種々の魚介類の皮やヒレ、ナツザキフクジュソウなどのAdonis属植物の花弁、Paracoccus sp. N81106、Brevundimonas sp. SD212、Erythrobacter sp.PC6などのα−プロテオバクテリア類、Gordonia sp. KANMONKAZ-1129などの放線菌、Schizochytriuym sp. KH105などのラビリンチュラ類(特にヤブレツボカビ科)やアスタキサンチン産生遺伝子組み換え生物体などから得られるものをあげることができる。天然物からの抽出物および化学合成品は市販されており、入手は容易である。 アスタキサンチンは、3,3'−ジヒドロキシ−β,β−カロテン−4,4'−ジオンであり、立体異性体を有する。アスタキサンチンの3種の立体異性体が知られているが、本発明にはそのいずれも用いることができる。 また本発明に用いるアスタキサンチンは、精製物に限定されるものではなく、天然物由来の粗製物であっても使用可能である。 なおジヒドロケルセチン、アスタキサンチンは、毒性試験・反復経口投与試験等によってその安全性に問題がないことが確認されている。 本発明は、ジヒドロケルセチンを経口投与したときの吸収性を、アスタキサンチンと共存させることによって上昇させる。この作用効果を得るためには、ジヒドロケルセチン1質量部あたりアスタキサンチンを0.1〜20質量部、好ましくは1〜10質量部共存させるように配合する。ジヒドロケルセチンは水及び油に溶解可能であるが、アスタキサンチンは水には溶解しないため、両者を単一製剤に共存させるためには、液状油に溶解させた油剤とすることが好ましい。 ジヒドロケルセチン及びアスタキサンチンは、液状油中にはジヒドロケルセチンが1〜20質量%、アスタキサンチンを1〜50質量%含有させることが好ましい。 液状油は常温で液状を呈するものであればどのようなものであっても良い。植物油が好ましく、あるいは中鎖脂肪酸トリグリセリドなどの合成油も使用可能である。 ジヒドロケルセチン及びアスタキサンチンを含有する液状油は、そのままジヒドロケルセチンを必要とする者に投与することができる。また、飲食品に配合することができる。製剤化する場合は、公知の方法でジヒドロケルセチンとアスタキサンチンを含む液状油を内包するゼラチンやヒドロキシプロピルメチルセルロースをカプセル皮膜の主要構成成分とするソフトカプセル製剤とすることが好ましい。 また、ジヒドロケルセチン及びアスタキサンチンを含有する組成物には、その使用目的に応じてその他の成分を配合することが可能である。 以下に本発明の効果を確認した試験例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。試験例<ジヒドロケルセチンとアスタキサンチン含有組成物の吸収性試験> ジヒドロケルセチンの血中動態が、アスタキサンチンの同時投与により影響を受けるのか評価する目的で試験を実施した。(1)ジヒドロケルセチンとアスタキサンチンを含有する組成物の調製 次の動物試験の群分けに沿ってコーン油にジヒドロケルセチンとアスタキサンチンを溶解させた組成物を調製した。A:ジヒドロケルセチン100mg/kg群:ジヒドロケルセチン200mgをコーン油10mLに溶解。B:ジヒドロケルセチン100mg/kg+アスタキサンチン500mg/kg群:ジヒドロケルセチン201mgとアスタキサンチン1,006mgをコーン油10mLに溶解させた。 アスタキサンチンは純度99%以上の試薬を、コーン油は精製コーン油をそれぞれ和光純薬工業株式会社から購入した。またジヒドロケルセチンは、ジヒドロケルセチン88%を含有するカラマツ抽出物を株式会社DHQから購入し、これを試験に供した。(2) 動物試験 7週齢のSDラット(雄、日本エスエルシー)を20匹購入し、これを、7日間、馴化させ、一般状態観察および体重測定を行った。馴化後、ラットは、16時間絶食させ、その後の体重で2群に分けて試験を行った。被験物質投与前に、無麻酔下で頚静脈より血液をヘパリン処理した23G針付シリンジで250μL採取した。その後、ラットに上記投与液を5mL/kgとなるように、ゾンデを用いて単回強制経口投与し、投与から10、20、30、40、50、60および90分後に、無麻酔下で頚静脈より250μL採血した。血液をマイクロチューブに入れ遠心分離(3000g、4℃、10分間)して、血漿を分取した。その後、血漿は速やかにドライアイスで凍結し、分析まで-80℃の冷凍庫で保管した。(3)ジヒドロケルセチンの定量 採取した血漿中のジヒドロケルセチン濃度を測定するため以下の操作を行った。 血漿50μLに0.1vol%ギ酸200μL及びビオカニンA(内部標準)をメタノールにて 25000μg/mLに溶解した液 1μLを添加し、混和した。これを予めメタノール500μL及びミリQ水500μLで活性化した固相抽出SOLA10mg/2mL 96well plate(サーモフィッシャー製)に付した。 ミリQ水500μLで洗浄した後、メタノール500μLで溶出した。溶出液を遠心エバポレーターEC-95C3(佐久間製作所製)にて乾固し、メタノール50μLに再溶解した。 標準試料を調製した。 ブランク血漿(被験物投与前に採取した血漿)50μLにジヒドロケルセチン(標準品)をメタノールにて溶解した液を10、25、50、100、250、500、1000、2500及び5000ng/mLになるようそれぞれのブランク血漿に添加し、これを上記の測定試料と同様に調製した。分析 測定試料および標準試料をLC/MS/MSに5μL注入し、以下に示す分析条件にて測定を行い内部標準法にて検量線を作成し、ジヒドロケルセチン濃度を算出した。分析条件 分析装置: UPLC-TQD(waters社製) LC条件:カラム:Capcellpak C18 IF 2.1×50mm 1.8μm(資生堂社製) カラム温度:40℃ 移動相 A液:0.1%ギ酸水溶液 B液:アセトニトリル グラジエント B液 0分(20%) → 4分(60%) → 4.1分(100%) → 5.1分(100%)→ 5.2分(20%) 流速:0.3mL/分MS条件 Source (ES−) Capillary(kV) 3.0 Source Temp 120℃ Desolvation Temp 350℃ IS(内部標準)biochanin A(4)試験結果 血中ジヒドロケルセチン濃度の経時変化を図1に示した。また血中ジヒドロケルセチンの血中濃度曲線下面積(AUC)を図2に示した。 図1、図2から明らかなように、ジヒドロケルセチンとアスタキサンチンが共存するとすべての時点でジヒドロケルセチンの血中濃度が上昇し、その結果AUCが約40%上昇した。 以上の結果からアスタキサンチンが共存するとジヒドロケルセチンの経口投与における吸収が高まることが明らかとなった。 ジヒドロケルセチンとアスタキサンチンを含有する組成物。 ジヒドロケルセチン1質量部あたりアスタキサンチン1〜10質量部含む請求項1記載の組成物。 ジヒドロケルセチンとアスタキサンチンを含有する組成物が経口投与の形態である請求項1又は2に記載の組成物。 ジヒドロケルセチンとアスタキサンチンを含有する組成物が、ジヒドロケルセチンとアスタキサンチンを溶解した液状油の形態である請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。 液状油中にジヒドロケルセチンが1〜10質量%、アスタキサンチンが1〜50質量%含有する請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。 ジヒドロケルセチンとアスタキサンチン含有組成物を含有するソフトカプセル製剤。 【課題】ジヒドロケルセチンの経口投与における吸収性を改善する組成物を提供することを課題とする。【解決手段】ジヒドロケルセチンとアスタキサンチンを含有する組成物。【選択図】なし