生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_薬剤放出層を有するステント
出願番号:2014112527
年次:2015
IPC分類:A61L 31/00,A61K 31/436,A61K 31/337,A61P 9/00


特許情報キャッシュ

佐々木 誠 JP 2015226574 公開特許公報(A) 20151217 2014112527 20140530 薬剤放出層を有するステント 株式会社日本ステントテクノロジー 504184721 佐々木 誠 A61L 31/00 20060101AFI20151120BHJP A61K 31/436 20060101ALI20151120BHJP A61K 31/337 20060101ALI20151120BHJP A61P 9/00 20060101ALI20151120BHJP JPA61L31/00A61L31/00 PA61K31/436A61K31/337A61P9/00 11 3 OL 13 4C081 4C086 4C081AC06 4C081BB06 4C081CA162 4C081CG04 4C081CG05 4C081DA16 4C081DC04 4C086AA01 4C086AA02 4C086BA02 4C086CB22 4C086MA03 4C086MA05 4C086NA12 4C086NA13 4C086ZA36本発明は、生体内の管腔に生じた狭窄部若しくは閉塞部に留置して開放状態に維持するステントに関する。特に、狭窄した血管系の処置に有用な血管内膜肥厚抑制剤を担持したステント、およびその製造方法に関する。近年、生活習慣の欧米化並びに高齢化に伴い、我が国においても心筋梗塞、狭心症、脳卒中、末梢血管疾患等の動脈硬化性疾患が益々増加している。このような動脈硬化性疾患に対する確実な治療法として、例えば心臓の冠状動脈における経皮的冠動脈形成術(以下、PTCAという)に代表されるような、血管の狭窄部或いは閉塞部を外科的に開大させる経皮的インターベーションが普及している。PTCAとは、先端にバルーン(風船)が付いた細いチューブ(カテーテル)を、腕や大腿部の動脈から挿入して心臓冠動脈の狭窄部に通した後、先端のバルーンを膨らませ、狭窄した血管を押し拡げることで、血流を回復させる手技である。これにより、病変部の血管内腔は拡張され、それにより血管内腔を通る血流は増加する。しかし、カテーテルによって血管壁が傷つけられたりすると、血管壁の治癒反応である血管内膜の増殖が起こり、PTCAにより冠狭窄病変部の開大に成功したうちの約30〜40%に再狭窄が生じる。再狭窄が生じた場合は再びPTCAを行う必要があるため、その予防法、治療法の確立が急務となっている。この問題を解決するため、近年、血管、気管、食道、尿道等の管腔に生じた狭窄部に留置して開放状態を維持するステントと呼ばれる医療器具が使用されている。このステントには、小さく折り畳んだ収縮状態のステントを目的部位に挿入した後、収縮を維持する応力を除去し、ステント自体の復元力により半径方向に拡張して生体器官の内面に密着固定される自己拡張タイプと、ステント内に配置されたバルーンの拡張力によりステントを拡張させるバルーン拡張タイプとがある。しかし、狭窄部にステントを留置するのみでは再狭窄を十分に抑制できていないのが現状である。一般に、PTCAあるいはステント留置を行った血管部位は、内皮細胞の剥離あるいは弾性板損傷等の傷害を受けており、これらに対する生体治癒反応は比較的長期(ステント留置後、約2ヶ月間)に亘ると考えられている。より詳細には、ヒトにおける再狭窄の成因は、主としてPTCAあるいはステント留置後1〜3日間に生じる単球の接着・浸潤に見られる炎症過程と、約45日後に最も増殖性がピークとなる平滑筋細胞による内膜肥厚形成過程が考えられている。そこで、金属や高分子材料で形成されたステントの表面に、抗炎症剤や平滑筋細胞の増殖抑制剤を担持させた薬剤溶出性ステント(drug−eluting stent)を用いることにより、管腔内の留置部位で長期にわたって局所的に薬剤を放出させ、再狭窄率の低減化を図るため、金属製ステント本体の表面に薬剤層を設けたステントが多数提案されている。しかしながら、これら金属材料で形成されたステント本体は半永久的に生体内に留置されることになる。そのため、薬剤が放出された後、ステント本体の血管壁に対するメカニカルストレスに起因した慢性的な炎症が起こる恐れがあり、最近、金属製ステントの上記問題を解決するステントとして、ステント本体を生体吸収性金属や生体吸収性ポリマーで構成したステントが提案されている。例えば、生体吸収性のポリマーからなるステント本体の表面に、治療のための物質とポリマーとの混合物をコーティングしたステントが記載されている(特許文献1)。しかし、生分解性のポリマーからなるステントは、金属製のステントと比較して強度が低く、必要なラジアルフォースを確保しながら体内に一定期間留置すること等を考慮すると問題がある。また、生体吸収性ポリマー(ポリ乳酸)製の繊維を筒状、または管状に編んだ編物からなる脈管ステントが提案されている(特許文献2)。しかし、該編物からなる脈管ステントは、金属ステントと同等のラジアルフォースを得るために金属ステントよりも編物を厚くする必要があるが、厚みに限界があり実用的でない。また、生分解性材料として、比較的強度が高いマグネシウム合金製のステントが提案されている(特許文献3)。マグネシウム合金は、生分解性ポリマーよりも高い強度を有するため線材の厚さを薄くすることができる。しかし、ステント本体が生体吸収性金属や生体吸収性ポリマーで構成したものは提案されているが、ステント本体が金属材料で構成されたものは提案されていない。特開平8−33718号公報特開平9−56807号公報特許2842943号公報本発明の目的は、従来の薬剤溶出性ステントの性能を有し、かつ、生体内への留置後の半永久的なメカニカルストレスに起因する慢性炎症を防ぐ薬剤溶出性ステントを提供することである。本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、被覆層の構成に着目し、さらに検討した結果、本発明に到達したものである。すなわち、本発明の第1の構成は、外表面と内表面とを有する円筒形状に形成された金属材料のコア構造体と、前記コア構造体の少なくとも外表面を被覆している第1被覆層を具備しており、前記第1被覆層は、(a)血管内膜肥厚抑制剤と、(b)ヒドロキシ酸と、を含有するポリマーである第1組成物により形成されているステントである。前記ポリマーとは、ホモポリマー、コポリマー、またはポリマーの混合物を含む用語として用いられる。また、前記第1組成物は、ポリマー、血管内膜肥厚抑制剤とヒドロキシ酸を含んでいるものをいう。また、前記血管内膜肥厚抑制剤は、シロリムス、エベロリムス、バイオリムスA9、ゾタロリムス、タクロリムス、パクリタキセルなどがあげられるが、なかでも、シロリムスが好ましい。さらに、前記血管内膜肥厚抑制剤は同じ薬剤または異なる薬剤を使用してもよい。また、前記ポリマーは生分解性ポリマーであって、ポリ乳酸、ポリ(乳酸−グリコール酸)、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、ポリ(乳酸−ε―カプロラクトン)、またはポリ(グリコール酸−ε−カプロラクトン)であることが好ましい。また、前記コア構造体であるステント本体は、金属材料が、コバルトクロム合金またはステンレス鋼であることが好ましい。さらに、コア構造体であるステント本体は金属の溶出を防ぐためのコーティングを行ってもよい。本発明の第2の構成は、外表面と内表面とを有する円筒形状に形成された金属材料のコア構造体と、前記コア構造体の少なくとも外表面を被覆している第1被覆層と、前記第1被覆層を実質的に完全に覆うように被覆している第2被覆層と、を具備しており、前記第1被覆層は、ヒドロキシ酸を含有するポリマーと、前記第2被覆層はポリマーと血管内膜肥厚抑制剤である第2組成物により形成されているステントである。前記ポリマーとは、ホモポリマー、コポリマー、またはポリマーの混合物を含む用語として用いられる。また、前記第1組成物は、ポリマーと血管内膜肥厚抑制剤を含んでいるものをいう。また、前記血管内膜肥厚抑制剤は、シロリムス、エベロリムス、バイオリムスA9、ゾタロリムス、タクロリムス、パクリタキセルなどがあげられるが、なかでも、シロリムスが好ましい。また、前記ポリマーは生分解性ポリマーであって、ポリ乳酸、ポリ(乳酸−グリコール酸)、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、ポリ(乳酸−ε―カプロラクトン)、またはポリ(グリコール酸−ε−カプロラクトン)であることが好ましい。また、前記コア構造体であるステント本体は、金属材料が、コバルトクロム合金またはステンレス鋼であることが好ましい。さらに、コア構造体であるステント本体は金属の溶出を防ぐためのコーティングを行ってもよい。本発明の第3の構成は、前記第1被覆層または/および第2被覆層を、低級アルキルケトン溶剤、低級アルキルエステル溶剤に溶解した溶液を用いて、ステント本体の少なくとも外表面を被覆し、被覆後、前記溶剤を除去して第1被覆層または/および第2被覆層を形成する、ステントの製造方法である。本発明の第4の構成は、本発明の第1の構成のステントを血管内に留置し、前記ステントからシロリムスを放出させて、血管内膜肥厚を抑制する方法である。本発明の第1の構成によれば、第1被覆層がポリマー、ヒドロキシ酸と血管内膜肥厚抑制剤である第1組成物により形成されることにより、前記血管内膜肥厚抑制剤が徐放されるため、血管内膜肥厚抑制効果を発揮できるステントを得ることが出来る。本発明の第2の構成によれば、第1被覆層がポリマーとヒドロキシ酸、第2被覆層がポリマーと血管内膜肥厚抑制剤である第2組成物により形成されることにより、前記血管内膜肥厚抑制剤が徐放されるため、血管内膜肥厚抑制効果を発揮できるステントを得ることが出来る。本発明の第3の構成によれば、前記第1被覆層または/および第2被覆層を溶解する溶剤として用いられる低級アルキルケトン、低級アルキルエステルはポリマーまたは/および血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)を溶解した溶剤である。この溶剤を用いて形成されたポリマー・血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)組成物から形成された第2被覆層の厚み等を制御することにより、薬剤放出速度の制御が行いやすいという特徴を有する。本発明の第4の構成によれば、本発明の第1の構成のステントにおいて、とくに、ポリマーを含有した第1被覆層または/および任意量のシロリムスを含有した第2被覆層を、適当な厚みに制御することにより、薬剤放出速度の制御が行いやすいという特徴を有する。本発明に基づく金属材料で形成された例示的部分リンク型ステントの一部分の平面図。本発明に基づく金属材料で形成された例示的全リンク型ステントの一部分の平面図。本発明に基づく第1の例示的ステントの構成要素を示す模式図。本発明に基づく第2の例示的ステントの構成要素を示す模式図。本発明に基づくステント(材料がコバルトクロム金属)に搭載された血管内膜肥厚抑制剤の一例であるシロリムスの溶出挙動図。以下、本発明の実施形態について図面にて説明する。図1は円筒形状に形成された金属材料のコア構造体からなるステント本体の平面図であり、隣接するセルとリンクが部分的に連結された部分リンク型ステント1であり、拡張均一性が良いことから本発明のステントの好適に使用される。図2は円筒形状に形成された金属材料のコア構造体からなるステント本体の平面図であり、隣接するすべてのセルとリンクが連結された全リンク型ステント2も使用することができる。図3は本発明に基づく第1の例示的ステントの構成要素を示した断面図であり、コア構造体であるステント本体7の円筒状表面の少なくとも外表面、好ましくは、外表面と内表面の両面に、第1被覆層6がポリマー3、ヒドロキシ酸4、血管内膜肥厚抑制剤5からなる被覆層で形成している。特に薬剤溶出性ステントとして使用されるステント本体の形状の一例を示す断面図である。図4は本発明に基づく第2の例示的ステントの構成要素を示した断面図であり、コア構造体であるステント本体14の円筒状表面の少なくとも外表面、好ましくは、外表面と内表面の両面に、第1被覆層13がポリマー10にヒドロキシ酸11を担持させた層、第2被覆層12がポリマー8、血管内膜肥厚抑制剤9からなる被覆層で形成している。特に薬剤溶出性ステントとして使用されるステント本体の形状の一例を示す断面図である。図5は本発明に基づくステントに搭載された血管内膜肥厚抑制剤の一例であるシロリムスの溶出挙動を示した図であり、それぞれ、ポリマー、血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)、ヒドロキシ酸(クエン酸)量が違ったものがコーティングされたものである。(ステント本体の素材)コア構造体であるステント本体の素材は、金属材料がコバルトクロム合金またはステンレス鋼であることが好ましいが、純マグネシウム、マグネシウム合金、純鉄または鉄合金である生分解性金属または生分解性ポリマーからなる材料であってもよい。ステント本体の構造としては、外表面と内表面とを有する円筒形状を有しており、バルーン拡張型、自己拡張型、およびそれらの組合せであってよい。 (ステント本体への被覆)本発明においては、図3に示すように上記のようなステント本体7の円筒状表面の少なくとも外表面、好ましくは、外表面と内表面の両面に、第1被覆層6がポリマー3、ヒドロキシ酸4、血管内膜肥厚抑制剤5からなる被覆層で形成している。また、図4に示すように上記のようなステント本体14の円筒状表面の少なくとも外表面、好ましくは、外表面と内表面の両面に、第1被覆層13がポリマー10にヒドロキシ酸11を担持させて形成している層、第2被覆層12がポリマー8、血管内膜肥厚抑制剤9からなる被覆層を担持させて形成している。ステント表面に血管内膜肥厚抑制剤を担持させる方法としては、血管内膜肥厚抑制剤とポリマーとを適当な溶剤に溶かして調製したコーティング液中にステントを浸漬し、引き上げて溶剤を乾燥させるディッピング法、血管内膜肥厚抑制剤とポリマーとを溶解した溶液を霧状化してステントに吹き付けるスプレイ法、血管内膜肥厚抑制剤とポリマーを別々な溶剤に溶解し2本のノズルから同時にステントに吹き付ける2重同時スプレイ法などが挙げられ、本発明においては上記のいずれの方法も適用可能であるが、血管内膜肥厚抑制剤を分散させたポリマーのコート層をステント表面に形成する方法が、血管内膜肥厚抑制剤の放出速度の制御がしやすいので好ましい。(図3における第1被覆層)本発明の図3における第1被覆層6に、任意量の上記血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)を強く担持させることにより、長期間にわたる徐放性が付与されている。第1被覆層6の厚み、第1被覆層におけるポリマー組成、組織等、血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)の担持状態等、ヒドロキシ酸の選択により、ステント表面からの血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)の放出速度が制御される。このため、第1被覆層6はステント本体を完全に覆うように形成される必要がある。(図3における第1被覆層を形成する第1組成物)本発明の図3における第1被覆層6は、上記のようにポリマー、ヒドロキシ酸、血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)を含む第1組成物から形成されている。第1組成物において、上記のようにポリマーが任意量の血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)に強く担持することにより、血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)を長期にわたって放出することができる。したがって、第1組成物のポリマーの血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)の担持を阻害しないように、第1組成物は、血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)以外の薬剤を含まないのが好ましい。(第1組成物中の血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)の担持状態)上記のように、血中、特に動脈中に挿入されて所定期間経過後においても、ステントから血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)の放出が維持されていることが重要であるが、本発明のステントにおいては、37℃のリン酸緩衝生理食塩水中で第1組成物における血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)は、ポリマーと相溶していることが好ましい。「相溶」とはポリマーと血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)が2種類または多種類の物質が相互に親和性を有し、溶液または混和物を形成している状態である。(第1被覆層を構成するポリマー)本発明においては、狭窄抑制に有効な量の血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)を一定時間持続的に放出させることを主眼としているが、そのために、第1被覆層において、血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)を担持させるポリマーとして、血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)が拡散によりポリマー層中を移動しやすいガラス転移温度(Tg)が37℃以上の柔軟性ポリマーを使用することが好ましい。このような柔軟性ポリマーとして、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素樹脂、ポリブチルアクリレート(−54℃)、ポリブチルメタクリレート(20℃)、アクリルゴム、天然ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−イソブチレンブロック共重合体などが例示される。上記の柔軟性ポリマーは、血管内に導入されたとき非分解性であるが、本発明においては、ポリマーに起因する慢性炎症から血管組織を早期に回復させることが要求される場合には、生分解性ポリマー、なかでも半年以内に生体内で分解・消失するものを用いて被覆するのが好ましい。本発明においては、ポリマーに起因する慢性炎症から血管組織を早期に回復させることが要求される場合には、生分解性ポリマー、なかでも半年以内に生体内で分解・消失するものを用いて被覆するのが好ましい。生分解性ポリマーの具体例としては、ポリ乳酸、ポリ(乳酸−グリコール酸)、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、ポリ(乳酸−ε−カプロラクトン)、ポリ(グリコール酸−ε−カプロラクトン)、ポリ−p−ジオキサノン、ポリ(グリコール酸−トリメチレンカーボネート)、ポリ−β−ヒドロキシ酪酸などが挙げられる。なかでもポリ乳酸は、ガラス転移温度が50〜60℃の範囲にあり、かつ、生分解速度が半年以内に生体内で分解消失する速度であるので、本発明において好ましく用いられる。これらのポリマーの分子量は、コーティング層の強度確保、コーティング作業効率の観点から、30,000〜100,000が適当である。(生分解性ポリマーの選択と薬剤放出速度)第1被覆層のポリマーとして、生分解性ポリマーを使用する場合、上記の生分解ポリマーのなかでも、ポリ乳酸が、人体への使用実績があり分解しても乳酸になり毒性も低いので安全性上好ましい。生分解性ポリマーの分解速度は、ポリマーを構成するモノマーの化学構造、共重合比、分子量に依存するので、目標とする薬剤放出速度に適するように、これらのパラメータを調節することが好ましい。(図3における第1被覆層の形成方法)本発明の図3における第1被覆層はポリマーをステント本体7表面に、そのポリマーを易揮発性溶剤(例えばフッ素系アルコール)に溶解した溶液をステント本体7表面に噴霧するか、ステント本体7を該溶液に浸漬することにより、ステント本体7に塗布し、乾燥することにより形成される。本発明において、ポリマーを含む第1被覆層6は、円筒状のステント本体の少なくとも外表面(血管壁と接触する面)にコーティングされる。この場合には、塗布はポリマーを溶剤に溶解した溶液をステント本体7の外表面に噴霧することにより行うのが好ましい。また、外表面だけでなく内表面にも行う場合には、内外両表面に噴霧を行うか、溶液中にステント本体7を含浸することにより行うのが好ましい。塗布後の溶剤除去は、減圧、送風、加熱などの方法に適宜行われる。また、本発明の図3における第1被覆層は血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)を担持したポリマーである第1組成物を前記第1被覆層6がコーティングされたステント本体表面に、その血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)とポリマーである第1組成物とを易揮発性溶剤(例えばフッ素系アルコール)に溶解した溶液をステント表面に噴霧するか、前記第1被覆層6がコーティングされたステント本体を該溶液に浸漬することにより、前記第1被覆層6がコーティングされたステント本体に塗布し、乾燥することにより形成される。本発明において、血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)を含む第1組成物は、円筒状のステント本体の少なくとも外表面(血管壁と接触する面)にコーティングされる。この場合には、塗布は第1組成物を溶剤に溶解した溶液をステント本体の外表面に噴霧することにより行うのが好ましい。また、外表面だけでなく内表面にも行う場合には、内外両表面に噴霧を行うか、溶液中に前記第1被覆層6がコーティングされたステント本体を含浸することにより行うのが好ましい。塗布後の溶剤除去は、減圧、送風、加熱などの方法に適宜行われる。(図3における第1被覆層のための溶剤の選択)図3における第1被覆層の溶剤は、ポリマーを溶解可能で、コーティング後に容易に除去可能な、沸点100℃未満の揮発性溶剤として、メタノール、エタノール、トリフルオロエタノール、ヘキサフルオロイソプロパノールと、これらのアルコールを含有する混合溶剤が挙げられる。ポリマーとしては、上記に例示したポリマーが用いられるがなかでも、極性の高いポリ乳酸が上記の溶剤に対する溶解性の点で好ましい。ポリマーとしては、上記に例示したポリマーが用いられるがなかでも、極性の高いポリ乳酸が上記の溶剤に対する溶解性の点で好ましい。以上のことから、薬剤の徐放性を付与するのに適した溶剤として、トリフルオロエタノール、ヘキサフルオロイソプロパノールのほか、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチルなどの低級アルキルエステル(炭素数:6以下)溶剤、アセトン、メチルエチルケトンなどの低級アルキルケトン(炭素数:6以下)溶剤、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタンなどの低級ハロゲン化炭化水素(炭素数:4以下)溶剤などが例示される。なかでも、血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)をポリマーに担持させて、薬剤徐放性を与える観点から、低級アルキルエステル、低級アルキルケトン溶剤および低級ハロゲン化炭化水素溶剤が好ましい。(図3におけるヒドロキシ酸の選択)本発明の図3において、所望の薬剤放出挙動を得るために、ヒドロキシ酸を用いる。本発明における好適なヒドロキシ酸として、グリコール酸、乳酸、タルトロン酸、グリセリン酸、ヒドロキシ酪酸(2-ヒドロキシ酪酸、3-ヒドロキシ酪酸、γ-ヒドロキシ酪酸)、リンゴ酸、酒石酸、シトラマル酸、クエン酸、イソクエン酸、ロイシン酸、メバロン酸、パントイン酸、リシノール酸、リシネライジン酸、セレブロン酸、キナ酸、シキミ酸、サリチル酸、クレオソート酸(ホモサリチル酸、ヒドロキシ(メチル)安息香酸)、バニリン酸、シリング酸、ピロカテク酸、レソルシル酸、プロトカテク酸、ゲンチジン酸、オルセリン酸、没食子酸、マンデル酸、ベンジル酸、アトロラクチン酸、メリロト酸、フロレト酸、クマル酸、ウンベル酸、コーヒー酸、フェルラ酸、シナピン酸があげられるが、クエン酸が好ましい。これらは単独で使用することも、あるいは2種以上を組み合わせて使用することも可能である。添加量は薬剤溶出挙動に応じて、適宜設定することが可能であるが、0.05wt%〜0.5wt% の範囲内にあることが望ましい。この範囲内にあると良好な添加効果が得られるとともに、コート層は十分な機械的強度を示し、かつステント表面からコート層が脱落するおそれが小さい。(図4における第1被覆層、第2被覆層)本発明の図4における第2被覆層12に、任意量の上記血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)を強く担持させることにより、長期間にわたる徐放性が付与されている。第2被覆層12の厚み、第2被覆層におけるポリマー組成、組織等、血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)の担持状態等、ステント表面からの血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)の放出速度が制御される。このため、第2被覆層12は第1被覆層13を完全に覆うように形成される必要がある。本発明の図4における第1被覆層13に、任意量のヒドロキシ酸(クエン酸)を強く担持させることにより、長期間にわたる徐放性が付与されている。第1被覆層は第2被覆層の薬剤溶出を促進させる。(図4における第1被覆層を形成する第1組成物、第2被覆層を形成する第2組成物)本発明の図4における第1被覆層13は、上記のようにポリマー、ヒドロキシ酸を含む第1組成物から形成されている。第1組成物において、上記のようにポリマーが任意量のヒドロキシ酸(クエン酸)に強く担持することにより、血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)を長期にわたって放出することができる。したがって、第1組成物のポリマーのヒドロキシ酸(クエン酸)の担持を阻害しないように、第1組成物は、ヒドロキシ酸(クエン酸)以外の薬剤を含まないのが好ましい。第2被覆層12は、上記のようにポリマー、血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)を含む第2組成物から形成されている。第2組成物において、上記のようにポリマーが任意量の血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)に強く担持することにより、血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)を長期にわたって放出することができる。したがって、第2組成物のポリマーの血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)の担持を阻害しないように、第2組成物は、血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)以外の薬剤を含まないのが好ましい。(第2組成物中の血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)の担持状態)上記のように、血中、特に動脈中に挿入されて所定期間経過後においても、ステントから血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)の放出が維持されていることが重要であるが、本発明のステントにおいては、37℃のリン酸緩衝生理食塩水中で第1組成物における血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)は、ポリマーと相溶していることが好ましい。「相溶」とはポリマーと血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)が2種類または多種類の物質が相互に親和性を有し、溶液または混和物を形成している状態である。(第1被覆層および第2被覆層を構成するポリマー)本発明においては、狭窄抑制に有効な量の血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)を一定時間持続的に放出させることを主眼としているが、そのために、第1被覆層および/もしくは第2被覆層において、血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)を担持させるポリマーとして、血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)が拡散によりポリマー層中を移動しやすいガラス転移温度(Tg)が37℃以上の柔軟性ポリマーを使用することが好ましい。このような柔軟性ポリマーとして、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素樹脂、ポリブチルアクリレート(−54℃)、ポリブチルメタクリレート(20℃)、アクリルゴム、天然ゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−イソブチレンブロック共重合体などが例示される。上記の柔軟性ポリマーは、血管内に導入されたとき非分解性であるが、本発明においては、ポリマーに起因する慢性炎症から血管組織を早期に回復させることが要求される場合には、生分解性ポリマー、なかでも半年以内に生体内で分解・消失するものを用いて被覆するのが好ましい。本発明においては、ポリマーに起因する慢性炎症から血管組織を早期に回復させることが要求される場合には、生分解性ポリマー、なかでも半年以内に生体内で分解・消失するものを用いて被覆するのが好ましい。生分解性ポリマーの具体例としては、ポリ乳酸、ポリ(乳酸−グリコール酸)、ポリグリコール酸、ポリカプロラクトン、ポリ(乳酸−ε−カプロラクトン)、ポリ(グリコール酸−ε−カプロラクトン)、ポリ−p−ジオキサノン、ポリ(グリコール酸−トリメチレンカーボネート)、ポリ−β−ヒドロキシ酪酸などが挙げられる。なかでもポリ乳酸は、ガラス転移温度が50〜60℃の範囲にあり、かつ、生分解速度が半年以内に生体内で分解消失する速度であるので、本発明において好ましく用いられる。これらのポリマーの分子量は、コーティング層の強度確保、コーティング作業効率の観点から、30,000〜100,000が適当である。(生分解性ポリマーの選択と薬剤放出速度)第1被覆層および/もしくは第2被覆層のポリマーとして、生分解性ポリマーを使用する場合、上記の生分解ポリマーのなかでも、ポリ乳酸が、人体への使用実績があり分解しても乳酸になり毒性も低いので安全性上好ましい。生分解性ポリマーの分解速度は、ポリマーを構成するモノマーの化学構造、共重合比、分子量に依存するので、目標とする薬剤放出速度に適するように、これらのパラメータを調節することが好ましい。(図4における第1被覆層の形成方法および第2被覆層の形成方法)本発明の図4における第1被覆層はポリマーをステント本体14表面に、そのポリマーを易揮発性溶剤(例えばフッ素系アルコール)に溶解した溶液をステント本体14表面に噴霧するか、ステント本体14を該溶液に浸漬することにより、ステント本体14に塗布し、乾燥することにより形成される。本発明において、ポリマーを含む第1被覆層13は、円筒状のステント本体の少なくとも外表面(血管壁と接触する面)にコーティングされる。この場合には、塗布はポリマーを溶剤に溶解した溶液をステント本体14の外表面に噴霧することにより行うのが好ましい。また、外表面だけでなく内表面にも行う場合には、内外両表面に噴霧を行うか、溶液中にステント本体14を含浸することにより行うのが好ましい。塗布後の溶剤除去は、減圧、送風、加熱などの方法に適宜行われる。また、本発明の図4における第1被覆層は血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)を担持したポリマーである第1組成物を前記第1被覆層13がコーティングされたステント本体表面に、その血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)とポリマーである第1組成物とを易揮発性溶剤(例えばフッ素系アルコール)に溶解した溶液をステント表面に噴霧するか、前記第1被覆層13がコーティングされたステント本体を該溶液に浸漬することにより、前記第1被覆層13がコーティングされたステント本体に塗布し、乾燥することにより形成される。本発明において、血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)を含む第1組成物は、円筒状のステント本体の少なくとも外表面(血管壁と接触する面)にコーティングされる。この場合には、塗布は第1組成物を溶剤に溶解した溶液をステント本体の外表面に噴霧することにより行うのが好ましい。また、外表面だけでなく内表面にも行う場合には、内外両表面に噴霧を行うか、溶液中に前記第1被覆層13がコーティングされたステント本体を含浸することにより行うのが好ましい。塗布後の溶剤除去は、減圧、送風、加熱などの方法に適宜行われる。(図4における第1被覆層および/もしくは第2被覆層のための溶剤の選択)図4における第1被覆層および/もしくは第2被覆層の溶剤は、ポリマーを溶解可能で、コーティング後に容易に除去可能な、沸点100℃未満の揮発性溶剤として、メタノール、エタノール、トリフルオロエタノール、ヘキサフルオロイソプロパノールと、これらのアルコールを含有する混合溶剤が挙げられる。ポリマーとしては、上記に例示したポリマーが用いられるがなかでも、極性の高いポリ乳酸が上記の溶剤に対する溶解性の点で好ましい。ポリマーとしては、上記に例示したポリマーが用いられるがなかでも、極性の高いポリ乳酸が上記の溶剤に対する溶解性の点で好ましい。以上のことから、薬剤の徐放性を付与するのに適した溶剤として、トリフルオロエタノール、ヘキサフルオロイソプロパノールのほか、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチルなどの低級アルキルエステル(炭素数:6以下)溶剤、アセトン、メチルエチルケトンなどの低級アルキルケトン(炭素数:6以下)溶剤、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタンなどの低級ハロゲン化炭化水素(炭素数:4以下)溶剤などが例示される。なかでも、血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)をポリマーに担持させて、薬剤徐放性を与える観点から、低級アルキルエステル、低級アルキルケトン溶剤および低級ハロゲン化炭化水素溶剤が好ましい。これらの溶剤を用いて被覆層を形成して溶剤を除去した場合には、血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)がポリマーに担持され、前記第1被覆層13がコーティングされたステント本体の上に前記第2被覆層12が形成されると、血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)の放出速度が望ましいものとなる。(図4におけるヒドロキシ酸の選択)本発明の図4において、所望の薬剤放出挙動を得るために、ヒドロキシ酸を用いる。本発明における好適なヒドロキシ酸として、グリコール酸、乳酸、タルトロン酸、グリセリン酸、ヒドロキシ酪酸(2-ヒドロキシ酪酸、3-ヒドロキシ酪酸、γ-ヒドロキシ酪酸)、リンゴ酸、酒石酸、シトラマル酸、クエン酸、イソクエン酸、ロイシン酸、メバロン酸、パントイン酸、リシノール酸、リシネライジン酸、セレブロン酸、キナ酸、シキミ酸、サリチル酸、クレオソート酸(ホモサリチル酸、ヒドロキシ(メチル)安息香酸)、バニリン酸、シリング酸、ピロカテク酸、レソルシル酸、プロトカテク酸、ゲンチジン酸、オルセリン酸、没食子酸、マンデル酸、ベンジル酸、アトロラクチン酸、メリロト酸、フロレト酸、クマル酸、ウンベル酸、コーヒー酸、フェルラ酸、シナピン酸があげられるが、クエン酸が好ましい。これらは単独で使用することも、あるいは2種以上を組み合わせて使用することも可能である。添加量は薬剤溶出挙動に応じて、適宜設定することが可能であるが、0.05wt%〜0.5wt%の範囲内にあることが望ましい。この範囲内にあると良好な添加効果が得られるとともに、コート層は十分な機械的強度を示し、かつステント表面からコート層が脱落するおそれが小さい。以下、実施例により本発明を具体的に説明する。[製造例]ステント1本あたりシロリムス0.5wt%とポリD,L−PLA1.0wt%となるように溶液(コーティング液)を調製した。図1に示すデザインを有するステント本体をスプレイ式コーティング装置のマンドレルに装着した。前記コーティング液を0.02mL/分の速度でノズルより噴射し、ノズル下9mmの位置でステント本体を毎分120回転の速度で回転させつつ往復運動させて約70秒間にわたってステント本体の端から中央までの表面にコーティングを行った。コーティング終了後3分間ステントを減圧乾燥し、ついで残りの半分をコーティングした。全面コーティングが終了したステントは減圧乾燥してから、60℃で24時間乾燥して溶剤を完全に除去した。同一条件で12本のステント本体にコーティングを行った。これら12本のステントは4タイプのステント、(1)ステント本体上に血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)85μg、ポリマー170μg、ヒドロキシ酸(クエン酸)17μgがコーティングされたもの(3本、図5タイプ15を示す)、(2) ステント本体上に血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)85μg、ポリマー170μg、ヒドロキシ酸(クエン酸)85μgがコーティングされたもの(3本、図5タイプ16を示す)、(3) ステント本体上に血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)85μg、ポリマー170μg、ヒドロキシ酸(クエン酸)8.5μgがコーティングされたもの(3本、図5タイプ17を示す)、(4)ステント本体上に血管内膜肥厚抑制剤(シロリムス)85μg、ポリマー170μgがコーティングされたもの(3本、図5タイプ18を示す)に分けることができる。<薬剤放出試験>上記0044に記載した4種類の薬剤コーティングステントからの薬剤放出量を測定した。各ステントを清浄な密閉ガラス容器に入れ、pH7.4のリン酸緩衝生理食塩水を加えた。ステント全体が液中で浸漬された状態で、37℃恒温器内で振盪をおこなった。所定時間毎に溶出液のUV吸収(278nm)を紫外可視分光光度計UV−2450(島津製)で測定し、シロリムスの吸光度を測定した。搭載された薬剤の量をもとに溶出量を%で算出した。結果を図5に示す。1 部分リンク型ステント2 全リンク型ステント3,8,10 ポリマー4,11 ヒドロキシ酸5,9 血管内膜肥厚抑制剤6,13 第1被覆層12 第2被覆層7,14 コア構造体15,16,17,18 薬剤溶出ステント インプラント本体と、前記インプラント本体の表面を被覆する第1被覆層と、を具備しており、 前記第1被覆層は、(a)血管内膜肥厚抑制剤と、(b)ヒドロキシ酸と、を含有するポリマー層から構成されたインプラント。 インプラント本体と、前記インプラント本体の表面を被覆する第1被覆層と、前記第1被覆層を実質的に完全に覆う第2被覆層と、を具備しており、 前記第1被覆層は、(a)ヒドロキシ酸を含有するポリマー層から構成され、 前記第2被覆層は、(b)血管内膜肥厚抑制剤を含有するポリマー層から構成されたインプラント。 前記インプラントは管状体である、請求項1〜2のいずれか一項に記載のインプラント。 前記インプラントがステントである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のインプラント。 前記血管内膜肥厚抑制剤の必須成分がシロリムス、エベロリムス、バイオリムスA9 、ゾタロリムス、タクロリムス、パクリタキセルを搭載したステントであるインプラント。 前記ヒロドキシ酸が、グリコール酸、乳酸、タルトロン酸、グリセリン酸、ヒドロキシ酪酸(2-ヒドロキシ酪酸、3-ヒドロキシ酪酸、γ-ヒドロキシ酪酸)、リンゴ酸、酒石酸、シトラマル酸、クエン酸、イソクエン酸、ロイシン酸、メバロン酸、パントイン酸、リシノール酸、リシネライジン酸、セレブロン酸、キナ酸、シキミ酸、サリチル酸、クレオソート酸(ホモサリチル酸、ヒドロキシ(メチル)安息香酸)、バニリン酸、シリング酸、ピロカテク酸、レソルシル酸、プロトカテク酸、ゲンチジン酸、オルセリン酸、没食子酸、マンデル酸、ベンジル酸、アトロラクチン酸、メリロト酸、フロレト酸、クマル酸、ウンベル酸、コーヒー酸、フェルラ酸、シナピン酸からなる1種または2種以上である請求項1〜5に記載のインプラント。 前記インプラントは、金属材料、生分解性金属、生分解性ポリマーからなる材料、セラミック材料、または高分子材料から形成されている、請求項1〜6に記載のインプラント。 前記金属材料は、コバルトクロム合金またはステンレス鋼から形成されている、請求項1〜5に記載のインプラント。 前記第1被覆層または/および第2被覆層を、低級アルキルケトン溶剤、低級アルキルエステル溶剤に溶解した溶液を用いて、ステント本体の少なくとも外表面を被覆し、被覆後、前記溶剤を除去して第1被覆層または/および第2被覆層を形成する薬剤溶出性ステントのインプラント製造方法。 前記ポリマーが生分解性ポリマーである、請求項1〜11のいずれか一項に記載のインプラント。 前記生分解性ポリマーが、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリεカプロラクトン、ポリ(乳酸−グリコール酸)、ポリ(乳酸−ε−カプロラクトン)、ポリ(グリコール酸−ε−カプロラクトン)、ポリヒドロキシ酪酸、ポリリンゴ酸、ポリα−アミノ酸、コラーゲン、ラミニン、ヘパラン硫酸、フィブロネクチン、コンドロイチン硫酸、およびヒアルロン酸からなる1種または2種以上である請求項7に記載のインプラント。 【課題】薬剤の放出を加速させ、かつ薬剤を長期間安定して放出し続ける組成物、およびこの組成物を適用した薬剤放出性医療器具の提供。【解決手段】外表面と内表面とを有する金属材料,セラミック材料高分子材料からなる円筒形状のステント本体と、前記ステント本体の少なくとも外表面および/もしくは内表面を被覆し、具備しており、ヒドロキシ酸と血管内膜肥厚抑制剤を含有する生分解性ポリマー等の高分子材料をステントにコーティング又は多孔性ステント基材に担持させ、該薬剤を持続的にこれを一定期間、徐放させることが可能な薬剤徐放性ステント、およびその製造方法。【選択図】図3


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