生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_植物リグナン資化能を有する腸内細菌の組み合わせおよびその利用
出願番号:2014087292
年次:2015
IPC分類:C12N 1/20,C12P 7/22,C12P 7/24,A23L 1/30,A61K 35/74,C07D 307/33,A61P 35/00,A61P 3/06,A61P 13/12,A61P 43/00,C12R 1/01


特許情報キャッシュ

田村 基 福光 聡 間 和彦 JP 2015204784 公開特許公報(A) 20151119 2014087292 20140421 植物リグナン資化能を有する腸内細菌の組み合わせおよびその利用 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 501203344 日本製粉株式会社 000231637 辻居 幸一 100092093 熊倉 禎男 100082005 箱田 篤 100084663 浅井 賢治 100093300 山崎 一夫 100119013 市川 さつき 100123777 秋澤 慈 100156982 田村 基 福光 聡 間 和彦 C12N 1/20 20060101AFI20151023BHJP C12P 7/22 20060101ALI20151023BHJP C12P 7/24 20060101ALI20151023BHJP A23L 1/30 20060101ALI20151023BHJP A61K 35/74 20150101ALI20151023BHJP C07D 307/33 20060101ALI20151023BHJP A61P 35/00 20060101ALI20151023BHJP A61P 3/06 20060101ALI20151023BHJP A61P 13/12 20060101ALI20151023BHJP A61P 43/00 20060101ALI20151023BHJP C12R 1/01 20060101ALN20151023BHJP JPC12N1/20 AC12P7/22C12P7/24A23L1/30 BA23L1/30 ZA61K35/74 AC07D307/32 EA61P35/00A61P3/06A61P13/12A61P43/00 121C12P7/22C12R1:01C12P7/24C12R1:01 13 1 OL 16 4B018 4B064 4B065 4C037 4C087 4B018MD07 4B018MD48 4B018MD85 4B018ME14 4B064AC18 4B064AC36 4B064AC40 4B064BJ01 4B064BJ03 4B064CA02 4B064CD22 4B065AA01X 4B065AA23X 4B065AC14 4B065BA21 4B065BB26 4B065CA05 4B065CA08 4B065CA41 4B065CA44 4C037EA03 4C087AA01 4C087AA02 4C087BC32 4C087MA02 4C087MA52 4C087NA14 4C087ZA81 4C087ZB26 4C087ZC33 4C087ZC75 本発明は、植物リグナンを資化してエンテロラクトンおよびエンテロジオールを生産する腸内細菌の組み合わせおよびその利用に関する。 植物リグナンは植物に含まれている化合物群の一種であり、植物リグナンからはヒトの腸内菌叢の作用で、エンテロラクトンやエンテロジオールが産生される。エンテロラクトンやエンテロジオールは哺乳類リグナンとも呼ばれている。 閉経した女性において、リグナンの摂取量と女性乳癌リスクの低さとが相関することが報告されている(非特許文献1)。特に、血漿中のエンテロラクトン濃度が高い乳癌患者ほど、死亡率が低いことが報告されている(非特許文献2)。 また、LNCaP(ヒト前立腺がん細胞株)にエンテロラクトンを添加した場合、細胞増殖抑制を示し、エンテロラクトンが前立腺癌細胞抑制作用を示唆するデ−タが得られている。(非特許文献3) さらに腎炎の治療のためのエンテロラクトンを有効成分として含む組成物が開示されている(特許文献1)。 このようにリグナンの中でも哺乳類リグナンは脂質代謝改善効果、癌予防を始めとして健康機能に多大な効用をもたらしていると考えられている。 植物リグナンを経口摂取した場合、腸内細菌により体内で結果的にエンテロラクトンやエンテロジオールが産生されることになるが、腸内細菌の活性には個人差があり、十分な効果が得られない場合がある。これに対し植物リグナンでなく、直接エンテロラクトンやエンテロジオールを摂取すればより確実にこれらの成分の効能を享受ことが可能である。 しかしながら化学合成的手法により植物リグナンをエンテロラクトンやエンテロジオールに変換することは容易ではない。従って植物リグナンを生物学的手法により高効率にエンテロラクトンを産生する方法が望まれている。 ここで、腸内細菌による植物リグナンからのエンテロラクトン及びエンテロジオールの産生については、代表的な植物リグナン、セコイソラリシレジノールジグルコシド(SDG)からエンテロラクトンが産生される各代謝経路、つまりセコイソラリシレジノールジグルコシドからセコイソラリシレジノール、エンテロジオールを介しエンテロラクトンが産生される各経路に関与するヒト糞便中における腸内細菌を同定した結果が報告されている(非特許文献4、非特許文献5)。しかしこれらの報告は代謝に関与する腸内細菌の解析を行うに留まるものであり、各代謝経路の産生効率などは不明である。 従って、植物リグナンから高効率にエンテロラクトン及びエンテロジオールを産生する方法はいまだ見出されていない。特開2012−17296号公報Am. J. Clin. Nutr. 92巻141−153頁(2010)Menopause 18巻, 185−193頁 (2011)Mol Nutr Food Res 52巻, 567−580頁 (2008)FEMS Microbiol Ecol 55巻, 471−478頁 2006Appl Environ Microbiol 71巻, 6077−6085頁 2005 従って、本発明の課題は、植物リグナンから高収率にエンテロラクトン及びエンテロジオールを産生する方法を提供することである。 本発明者らは、植物リグナンからセコイソラリシレジノールを生産する腸内細菌に加えてセコイソラリシレジノールからエンテロジオールを生産する特定の腸内細菌を組み合わせたところ、植物リグナンからセコイソラリシレジノールを生産する腸内細菌により植物リグナンからセコイソラリシレジノールを生産する収率よりも高い収率でエンテロジオールを得ることが出来ることを見いだした。 また、植物リグナンからエンテロジオールを生産する腸内細菌の組み合わせに加えてエンテロジオールからエンテロラクトンを生産する特定の腸内細菌の組み合わせを含むことで、植物リグナンからエンテロジオールを生産する腸内細菌の組み合わせにより植物リグナンからエンテロジオールを生産する収率よりも高い収率でエンテロラクトンを得ることが出来る前記腸内細菌の組み合わせを見いだし、本願発明を完成するに至った。 すなわち本発明は以下の通りである。(1) 植物リグナンを資化してエンテロジオールを生産する為の腸内細菌の組み合わせであって、植物リグナンからセコイソラリシレジノールを生産する腸内細菌と、セコイソラリシレジノールからエンテロジオールを生産する腸内細菌とを含み、植物リグナンからセコイソラリシレジノールを生産する腸内細菌により植物リグナンからセコイソラリシレジノールを生産する収率よりも高い収率で、植物リグナンからエンテロジオールを製造することが出来る前記腸内細菌の組み合わせ。(2)セコイソラリシレジノールからエンテロジオールを生産する腸内細菌の組み合わせがEubacterium属及びEggerthella属に属するヒトの腸内細菌の組み合わせである、前記(1)の組み合わせ。(3)植物リグナンからセコイソラリシレジノールを生産する腸内細菌がClostridium属に属するヒトの腸内細菌である、前記(1)又は(2)に記載の組み合わせ。(4)植物リグナンを資化してエンテロラクトンを生産する為の腸内細菌の組み合わせであって、前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の組み合わせに加えて、エンテロジオールからエンテロラクトンを生産する腸内細菌を含み、前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の組み合わせにより植物リグナンからエンテロジオールを生産する収率よりも高い収率で植物リグナンからエンテロラクトンを製造することが出来る前記腸内細菌の組み合わせ。(5)エンテロジオールからエンテロラクトンを生産する腸内細菌が、Lactonifactor属に属するヒトの腸内細菌である、前記(4)に記載の腸内細菌の組み合わせ。(6)セコイソラリシレジノールからエンテロジオールを生産する腸内細菌が、独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センター(NPMD)において寄託された、受領番号NITE AP-01821号(受領日2014年3月12日)の Eubacterium sp. SDG−1220株、及び/又は受領番号NITE AP-01820号(受領日2014年3月12日)の Eggerthella sp. SDG1110株であり、植物リグナンからセコイソラリシレジノ−ルを生産する腸内細菌が、受領番号NITE AP-01819号(受領日2014年3月12日)の Clostridium sp. SDG1020株であり、又はエンテロジオールからエンテロラクトンを生産する腸内細菌が受領番号NITE AP-01841号(受領日2014年4月8日)のLactonifactor sp. SDG4210株である、前記(1)〜(5)のいずれか1項に記載の組み合わせ。(7)植物リグナンからエンテロラクトンへの収率が80%以上である前記(4)又は(5)に記載の組み合わせ。(8)エンテロラクトン又はエンテロジオールの発酵生産のための前記(1)〜前記(7)のいずれか1項に記載の組み合わせ。(9)前記(1)〜(8)いずれか1項に記載の組み合わせを含む食品。(10)前記(1)〜(8)いずれか1項に記載の組み合わせを含む医薬組成物。(11)植物リグナンを、前記(1)〜(3)のいずれか一項に記載の腸内細菌の組み合わせと共に培養することを特徴とする、エンテロジオールの製造方法。(12)植物リグナンを、前記(4)または前記(5)に記載の腸内細菌の組み合わせと共に培養することを特徴とする、エンテロラクトンの製造方法。(13)セコイソラリシレジノールからエンテロジオールを生産する腸内細菌が、独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センター(NPMD)において寄託された、受領番号NITE AP-01821号(受領日2014年3月12日)の Eubacterium sp. SDG−1220株、及び/又は受領番号NITE AP-01820号(受領日2014年3月12日)の Eggerthella sp. SDG1110株であり、植物リグナンからセコイソラリシレジノールを生産する腸内細菌が、受領番号NITE AP-01819号(受領日2014年3月12日)の Clostridium sp. SDG1020株であり、又はエンテロジオールからエンテロラクトンを生産する腸内細菌が受領番号NITE AP-01841号(受領日2014年4月8日)のLactonifactor sp. SDG4210株である、前記(11)または(12)記載の製造方法。 本願発明の腸内細菌の組み合わせを使用することにより、植物リグナンからエンテロラクトン及びエンテロジオールを高い収率で得ることが出来る。植物リグナンの一種であるセコイソラリシレジノールジグルコシドの腸内細菌による代謝経路を示したものである。セコイソラリシレジノールジグルコシド(SDG) 12mg/l、セコイソラリシレジノール(SECO) 11mg/l、エンテロジオール(ED) 13mg/l及びエンテロラクトン(EL)12mg/lを含む標準物質のHPLC分析結果である。SDG1020株のみによってセコイソラリシレジノールジグルコシドを資化した場合のHPLC分析結果である。SDG1020株、SDG1110株及びSDG1220株の三株混合によってセコイソラリシレジノールジグルコシドを資化した場合のHPLC分析結果である。SDG1020株、SDG1110株、SDG1220株及びSDG4210株の四株混合によってセコイソラリシレジノールジグルコシドを資化した場合のHPLC分析結果である。 セコイソラリシレジノールジグルコシドの腸内細菌による代謝経路を図1に示す。セコイソラリシレジノールジグルコシド(SDG)はまずセコイソラリシレジノール(SECO)に代謝され、エンテロジオール(ED)を経てエンテロラクトン(EL)に代謝される。 本発明の第一の実施態様は、植物リグナンを資化してエンテロジオールを生産する為の腸内細菌の組み合わせであって、植物リグナンからセコイソラリシレジノールを生産する腸内細菌と、セコイソラリシレジノールからエンテロジオールを生産する腸内細菌とを含み、植物リグナンからセコイソラリシレジノールを生産する腸内細菌により植物リグナンからセコイソラリシレジノールを生産する収率よりも高い収率で植物リグナンからエンテロジオールを製造することが出来る前記腸内細菌の組み合わせである。 上記本発明は、植物リグナンからセコイソラリシレジノールを生産する腸内細菌と、セコイソラリシレジノールからエンテロジオールを生産する腸内細菌とを含む点に特徴を有しており、このような組み合わせとすることで、植物リグナンからセコイソラリシレジノ−ルを生産する腸内細菌により植物リグナンからセコイソラリシレジノールを生産する収率よりも高い収率で植物リグナンからエンテロジオールを製造することが出来るものである。つまり、各細菌はそれぞれ単独により各工程を行うことができることが知られているが、これらを組み合わせることにより、何らかの相互作用が生じて相乗効果が発揮され、各細菌単独による収率よりも顕著に高い収率でエンテロジオールを生産することができたものである 本発明の第二の実施態様は、植物リグナンを資化してエンテロラクトンを生産する為の腸内細菌の組み合わせであって、植物リグナンからセコイソラリシレジノールを生産する腸内細菌と、セコイソラリシレジノールからエンテロジオールを生産する腸内細菌と、エンテロジオールからエンテロラクトンを生産する腸内細菌とを含み、植物リグナンからエンテロジオールを生産する腸内細菌の組み合わせにより植物リグナンからエンテロジオールを生産する収率よりも高い収率で植物リグナンからエンテロラクトンを製造することが出来る前記腸内細菌の組み合わせである。 上記本発明は、植物リグナンからセコイソラリシレジノールを生産する腸内細菌と、セコイソラリシレジノールからエンテロジオールを生産する腸内細菌とエンテロジオールからエンテロラクトンを生産する腸内細菌とを含む点に特徴を有しており、このような組み合わせとすることで、植物リグナンからエンテロジオールを生産する腸内細菌の組み合わせにより植物リグナンからエンテロジオールを生産する収率よりも高い収率で植物リグナンからエンテロラクトンを製造することが出来るものである。つまり、各細菌はそれぞれ単独により各工程を行うことができることが知られているが、これらを組み合わせることにより、何らかの相互作用が生じて相乗効果が発揮され、各細菌単独による収率よりも顕著に高い収率でエンテロラクトンを生産することができたものである。 本発明の腸内細菌の組み合わせにおいて、植物リグナンからセコイソラリシレジノールを生産する腸内細菌は特に限定されず、Bacteroides属やClostridium属に属するヒトの腸内細菌が挙げられるが、Clostridium属に属するヒトの腸内細菌が好ましい。 本発明の腸内細菌の組み合わせにおいて、セコイソラリシレジノールからエンテロジオ−ルを生産する腸内細菌の組み合わせはEubacterium属及びEggerthella属に属するヒトの腸内細菌の組み合わせである。 本発明の腸内細菌の組み合わせにおいて、エンテロジオールからエンテロラクトンを生産する腸内細菌は、Lactonifactor属に属するヒトの腸内細菌である。 本発明のClostridium属菌には以下の菌学的性質を有するものが含まれる。グラム陽性・陰性: グラム陽性桿菌 (0.6−0.7×1.5−2.5μm)30度、37度及び45度で生育胞子の有無 −運動性 −変法GAM寒天培地でのコロニー形態: 色調: クリ−ム色 形: 円形 隆起状態: レンズ状 周縁:波状 表面の形状など:,スムーズ 透明度:不透明 粘稠度: バター様カタラーゼ反応 −オキシダーゼ反応 −グルコースからの酸産生 + 本発明のEubacterium属菌には以下の菌学的性質を有するものが含まれる。グラム陽性・陰性: グラム陽性桿菌(0.7−0.8×1.5−2.0μm)30度、37度及び45度で生育胞子の有無 −運動性 −変法GAM寒天培地でのコロニー形態: 色調: クリーム色 形: 円形 隆起状態: レンズ状 周縁:全縁 表面の形状など:,スムーズ 透明度:不透明 粘稠度: バター様カタラーゼ反応 −オキシダーゼ反応 −グルコースからの酸産生 + 本発明のEggerthella属菌には以下の菌学的性質を有するものが含まれる。グラム陽性・陰性: グラム陽性桿菌 (0.6−0.7×1.2−1.5μm)30度、37度及び45度で生育胞子の有無 −運動性 −変法GAM寒天培地でのコロニー形態: 色調: クリーム色 形: 円形 隆起状態: レンズ状 周縁:全縁 表面の形状など:,スムーズ 透明度:不透明 粘稠度: バター様カタラーゼ反応 +オキシダーゼ反応 −グルコースからの酸産生 − 本発明のLactonifactor属菌には以下の菌学的性質を有するものが含まれる。グラム陽性・陰性: グラム陽性桿菌 (0.9−1.0×1.2−1.5μm)30度、37度及び45度で生育胞子の有無 −運動性 −変法GAM寒天培地でのコロニー形態: 色調: クリーム色 形: 円形 隆起状態: レンズ状 周縁:全縁 表面の形状など:,スムーズ 透明度:不透明 粘稠度: バター様カタラーゼ反応 −オキシダーゼ反応 −グルコースからの酸産生 +W (反応弱い) 本発明の腸内細菌の組み合わせにおける腸内細菌の1例として、セコイソラリシレジノールからエンテロジオールを生産する腸内細菌としては、独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センター(NPMD)において寄託された、受領番号NITE AP-01821号(受領日2014年3月12日)の Eubacterium sp. SDG−1220株、及び/又は受領番号NITE AP-01820号(受領日2014年3月12日)の Eggerthella sp. SDG1110株、植物リグナンからセコイソラリシレジノールを生産する腸内細菌としては、受領番号NITE AP-01819号(受領日2014年3月12日)の Clostridium sp. SDG1020株、又はエンテロジオールからエンテロラクトンを生産する腸内細菌としては受領番号NITE AP-01841号(受領日2014年4月8日)のLactonifactor sp. SDG4210株があげられる。 本発明の腸内細菌の組み合わせによる植物リグナンからエンテロラクトンへの収率、すなわち出発原料である植物リグナンのモル数に対する生産されたエンテロラクトンのモル%は80%以上であり、90%以上であることが好ましく、95%以上の割合であることがもっとも好ましい。 本発明の腸内細菌の組み合わせはエンテロラクトン又はエンテロジオールの発酵生産に使用できる。本発明において、「発酵生産」とは植物リグナン等の原材料と共に本発明の腸内細菌の組み合わせを含む微生物を共に培養する工程を含む生産方法を意味する。 本発明の他の態様として、植物リグナンを、Eubacterium属及びEggerthella属に属するヒトの腸内細菌の組み合わせを必須とする腸内細菌の組み合わせと共に培養することを特徴とする、エンテロジオ−ルの製造方法を提供する。本発明のエンテロジオ−ルの製造方法において、腸内細菌の組み合わせはEubacterium属、Eggerthella属及びClostridium属に属するヒトの腸内細菌の組み合わせを含むことが好ましい。 本発明の他の態様として、植物リグナンを、Eubacterium属、Eggerthella属及びLactonifactor属に属するヒトの腸内細菌の組み合わせを必須とする腸内細菌の組み合わせと共に培養することを特徴とする、エンテロラクトンの製造方法を提供する。本発明のエンテロラクトンの製造方法において、腸内細菌の組み合わせはEubacterium属、Eggerthella属及びClostridium属及びLactonifactor属に属するヒトの腸内細菌の組み合わせを含むことが好ましい。 エンテロラクトン又はエンテロジオールの製造方法において、植物リグナンを腸内細菌の組み合わせと共に培養する方法としては、本発明の腸内細菌の組み合わせを含む培地に植物リグナンを添加し、通常静置若しくは撹拌培養により、例えば、温度25℃〜45℃、好ましくは30℃〜45℃で嫌気条件下培養する。植物リグナンは、例えば滅菌水に溶解し、終濃度0.01〜10mMで添加することができる。本発明の腸内細菌の組み合わせの各初発菌数は、好ましくは105−1010個/ml程度である。培養時間は、6〜120時間、好ましくは12〜96時間である。 本願発明において、植物リグナンとは植物に含まれている化合物群の一種であり、ベンゼン環(C6)に直鎖状プロパン(C3)が結合したC6-C3単位が2〜4単位結合した構造を有する。本願発明の製造方法において、植物リグナンは公知の方法で植物原料から抽出、精製することによって得ることができる。または公知の方法で化学合成により得ても良い。植物原料としては、陸上植物であれば特に制限されず、亜麻仁(亜麻種子)やゴマ、ライ麦、小麦、エン麦、大麦などの穀物、大豆などの豆類、チョウセンゴミシ果実のような一部の果実、ブロッコリー、ケールなどが挙げられる。植物リグナンは特に限定されないが、ピノレシノール、ラリシレシノール、セコイソラリシレシノール、マタイレシノール、ヒドロキシマタイレシノール、シリンガレシノール、セサミン、アルクチゲニンおよびそれらの配糖体を挙げることができ、好ましくはセコイソラリシレジノールおよびその配糖体であるセコイソラリシレジノールジグルコシド(SDG)である。 SDGは化学合成により得ることが出来る他、亜麻種子から公知の方法で抽出、精製して得ることが出来る。 例えば、亜麻種子をミキサー、ホモジナイザーなどの粉砕機で粉砕する。用いる亜麻種子は国内産、外国産などの産地や栽培用、搾油用の品種を問わず使用でき、焙煎、非焙煎の処理の有無に関係なく原料として使用できる。また搾油工程で産生するアマニ粕を原料としても良い。粉砕物をn−ヘキサン等の脂溶性有機溶媒抽出分を除去し、脱脂物としても良い。SDGが抽出可能な低級アルコール(エタノール、メタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールなど)、又はその含水アルコールで抽出し、必要であればケン化処理、中和を行い、吸着剤としてオクタデシルシリカ(ODS)、シリカゲルなどを使用して、分画、精製することが出来る。 本発明の他の態様として、本発明の腸内細菌の組み合わせを含む食品が提供される。本発明の食品において、腸内細菌の組み合わせの配合割合は、食品の形態や摂取継続性等に応じて適宜選択することができ、特に限定されない。 食品の形態としては、例えば、乾燥粉末、錠剤、カプセル剤、顆粒剤等が挙げられる。 前記食品には、糖類、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル、香料、またはこれらの混合物等の通常食品の添加物として用いられる添加物を添加することもできる。 本発明の他の態様として、本発明の腸内細菌の組み合わせを含む医薬組成物が提供される。本発明の医薬組成物は当業者に公知の方法で医薬組成物として調製することにより製造することができる。例えば、本発明の腸内細菌の組み合わせを薬学的に許容しうる担体もしくは媒体、具体的には、滅菌水や生理食塩水、植物油、乳化剤、懸濁剤、界面活性剤、安定剤、香味剤、賦形剤、ベヒクル、防腐剤、結合剤などと適宜組み合わせて混和することによって製剤化することができる。経口投与用には、錠剤、丸薬、糖衣剤、カプセル、液体、ゲル、シロップ、スラリー、懸濁液等として処方することができる。本発明の腸内細菌の組み合わせを含む医薬組成物は、有効成分として腸内細菌の組み合わせの他に、薬理作用を有する他の公知の成分を含んでいてもよい。 本発明の腸内細菌の組み合わせを含む医薬組成物の経口摂取量は、投与期間やその継続性等に応じて所望の効果が得られるよう適宜選択できる。投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、通常成人一人あたり、1回に1mg〜1000mgの範囲で、1日1回から数回経口投与することができる。(菌の探索及び同定)1.ヒト糞便(腸内細菌の混合物)をGAM糖分解液に10倍希釈し、変法GAM 寒天培地(日水製薬)で37℃、85時間、嫌気培養した。2.得られたコロニー約1000個について、GAM糖分解培地にDMSOを加えてDMSO濃度10%に調製し、−80℃で保管し菌(コロニー)のストックを作成した。3.菌のストックをGAM糖分解用半流動培地200μlに接種し、セコイソラリシレジノールジグルコシド、(純度98.3%、終濃度125μg/ml)を添加混合し、37℃、85時間、簡易型嫌気性培養装置アネロパックで嫌気培養した。4.反応終了後、半流動培地にメタノールと酢酸混合液(メタノール:酢酸=100:5)を加えて1mlに調製し、180秒間ボルテックスしたあと、フィルター濾過し、ろ液をフォトダイオードアレイ搭載のHPLCで分析し、エンテロジオール、エンテロラクトンの産生を確認した。5.エンテロジオール、エンテロラクトンへの資化活性があった菌のストック約20を選抜し、GAM糖分解液で10倍希釈し、変法GAM 寒天培地(日水製薬)で嫌気培養(37℃、85時間)して増殖させた後、GAM糖分解培地にDMSOを加えてDMSO濃度10%に調製し、−80℃で保管し、菌のストックを作成した。6.5で得られた約20の菌のストックから3つのストックの組合せを作製し、各組合せを培養することで、セコイソラリシレジノールからエンテロジオールへの変換を認めた菌の組合せを1組見つけた。その組み合わせに含まれる菌についてさらにスクリーニングを行い3種の菌(SDG1020株、SDG1110株及びSDG1220株)を同定した。さらに3菌のうち、SDG1110株及びSDG1220株は活性が強く表現型が安定していた。7.6.で得られた3種の菌をシングルコロニー化し、1菌種ずつSDGと反応させるとそのうちの1つ(SDG1020株)にSDGの脱グルコシド活性が認められ、セコイソラリシレジノールへの変換が認められた。8.6.で得られた3種の菌と、上記「5.」で選抜された約20のコロニーの各1コロニーずつとを組み合わせて、エンテロジオールからエンテロラクトンへの変換活性のある菌を見出した(SDG4210株)。 SDG1020株、SDG1110株、SDG1220株及びSDG4210株は、変法GAM寒天培地 (日水製薬)にて、培養後、顕微鏡による形態観察、変法GAM寒天培地におけるコロニー性状観察、グラム染色、カタラーゼ反応、オキシダーゼ反応、ブドウ糖からの酸産生試験 (嫌気性菌用血液寒天平板発酵法)を行うともに、培養温度30度、37度、または45度において生育試験を行った。 SDG−1020株は以下の菌学的性質を有する。グラム陽性・陰性: グラム陽性桿菌 (0.6−0.7×1.5−2.5μm)30度、37度及び45度で生育胞子の有無 −運動性 −変法GAM寒天培地でのコロニー形態: 色調:クリーム色 形: 円形 隆起状態: レンズ状 周縁:波状 表面の形状など:,スムーズ 透明度:不透明 粘稠度: バター様カタラーゼ反応 −オキシダーゼ反応 −グルコースからの酸産生 + さらに、16S rRNA遺伝子解析による細菌の系統分類方法に準拠して遺伝子解析を行い菌の同定を行った。DDBJのデータベースでblastnを利用して相同性の高い菌を検索したところ、Clostridium sp. SDG1020株はClostridium ramosum isolate M91 (Accession no: AY699288 ) の 16S rRNA遺伝子の450個のうち450個が一致した(100%) よって本菌は、Clostridium属に属すると考えられる。 SDG−1220株は以下の菌学的性質を有する。グラム陽性・陰性: グラム陽性桿菌(0.7−0.8×1.5−2.0μm)30度、37度及び45度で生育胞子の有無 −運動性 −変法GAM寒天培地でのコロニー形態: 色調: クリーム色 形: 円形 隆起状態: レンズ状 周縁:全縁 表面の形状など:,スムーズ 透明度:不透明 粘稠度:バター様カタラーゼ反応 −オキシダーゼ反応 −グルコースからの酸産生 + さらに、16S rRNA遺伝子解析による細菌の系統分類方法に準拠して遺伝子解析を行い菌の同定を行った。DDBJのデータベースでblastnを利用して相同性の高い菌を検索したところ、Eubacterium sp. SDG−1220株は、Eubacterium limosum KIST612 (Accession no: CP002273) の 16S rRNA遺伝子の455個と比較して432個が一致した(94%) よって本菌は、Eubacterium属に属する新規な菌種であると考えられる。 SDG−1110株は以下の菌学的性質を有する。グラム陽性・陰性: グラム陽性桿菌 (0.6−0.7×1.2−1.5μm)30度、37度及び45度で生育胞子の有無 −運動性 −変法GAM寒天培地でのコロニー形態: 色調: クリーム色 形: 円形 隆起状態: レンズ状 周縁:全縁 表面の形状など:,スムーズ 透明度:不透明 粘稠度: バター様カタラーゼ反応 +オキシダーゼ反応 −グルコースからの酸産生 − さらに、16S rRNA遺伝子解析による細菌の系統分類方法に準拠して遺伝子解析を行い菌の同定を行った。DDBJのデータベースでblastnを利用して相同性の高い菌を検索したところ、Eggerthella sp. SDG1110株は、Eggerthella lenta DSM 2243 (Accession no: CP001726) の 16S rRNA遺伝子の467個と比較して466個が一致した(99%) よって本菌は、Eggerthella 属に属すると考えられる。 SDG−4210株は以下の菌学的性質を有する。グラム陽性・陰性: グラム陽性桿菌 (0.9−1.0×1.2−1.5μm)30度、37度及び45度で生育胞子の有無 −運動性 −変法GAM寒天培地でのコロニー形態: 色調: クリーム色 形: 円形 隆起状態: レンズ状 周縁:全縁 表面の形状など:,スムーズ 透明度:不透明 粘稠度: バター様カタラーゼ反応 −オキシダ−ゼ反応 −グルコースからの酸産生 +W (反応弱い) さらに、16S rRNA遺伝子解析による細菌の系統分類方法に準拠して遺伝子解析を行い菌の同定を行った。DDBJのデータベースでblastnを利用して相同性の高い菌を検索したところ、Lactonifactor sp. SDG4210株はLactonifactor longoviformis ED−Mt61/PYG−s6T ( DSM 17459T)(Accession no: DQ100449) の 16S rRNA遺伝子の435個と比較して435個が一致した(100%) よって本菌は、Lactonifactor属に属すると考えられる。(資化能の検討) 上記の通り単離及び同定した腸内細菌について(1)Clostridium属菌 sp.SDG−1020株(2)Clostridium属菌 sp.SDG−1020株、Eggerthella属株 sp.SDG−1110株及びEubacterium属菌 sp.SDG−1220株の三株混合(3)Clostridium属菌 sp. SDG−1020株、Eggerthella属菌 sp.SDG−1110株、Eubacterium属菌 sp.SDG−1220株及びLactonifactor属菌 sp. SDG−4210株の四株混合の資化能を検討した。 各株それぞれ2×108〜1×109個を白金耳でGAM糖分解用半流動培地200μlに接種し、98.3%の純度のセコイソラリシレジノールジグルコシドを滅菌水に溶解し5mg/mLになるように調製したものを5μL添加し(終濃度125μg/ml=174.57μmol/L)、簡易型嫌気性培養装置アネロパックで37℃、85時間インキュベーションを行った。反応終了後、メタノールと酢酸混合液(メタノール:酢酸=100:5)を加えて1mLに調整し、180秒間激しくボルテックスした後、フィルターで濾過し、濾液をフォトダイオードアレイ搭載のHPLCで以下の条件で分析し、リグナン類の分析を行った。HPLC 条件:(移動相)メタノール:酢酸:水=34:0.5:65.5(カラム)資生堂カプセルパックMG 240mm×4.6mm(検出器)JASCO PDA MD−2018 検出波長280nm(流量)1mL/min(カラム温度)40度 セコイソラリシレジノールジグルコシド(SDG) 12mg/l、セコイソラリシレジノール(SECO) 11 mg/l、エンテロジオール(ED) 13mg/l及びエンテロラクトン(EL) 12mg/lを含む標準物質のHPLC分析結果を図2に、上記(1)〜(3)のHPLC分析結果をそれぞれ図3〜5に示した。HPLC分析により検出された産生リグナン類(SECO,ED及びEL)の各モル濃度及びHPLC分析結果を元に収率(初発セコイソラリシレジノールジグルコシドのモル数に対する得られたセコイソラリシレジノール、エンテロジオール又はエンテロラクトンのモル%)をまとめたものを以下の表1から3に示した。初発SDG濃度174.57μmol/L, ND:非検出初発SDG濃度174.57μmol/L, ND:非検出初発SDG濃度174.57μmol/L, ND:非検出 Clostridium属菌 sp.SDG−1020株は、単独でセコイソラリシレジノールジグルコシドから出発して51.3%以上のセコイソラリシレジノール生産能を有した。 Clostridium属菌 sp.SDG−1020株、Eggerthella属株 sp.SDG−1110株及びEubacterium属菌 sp.SDG−1220株の3株の組み合わせにより、セコイソラリシレジノールジグルコシドから出発して、79.8%以上のエンテロジオール生産能を示した。この結果からClostridium属菌 sp.SDG−1020株によりセコイソラリシレジノールジグルコシドからセコイソラリシレジノールを生産する収率よりも高い収率を得ることが出来ることが示された。またこの3株の組み合わせではエンテロラクトンは産生しなかった。 Clostridium属菌 sp. SDG−1020株、Eggerthella属菌 sp.SDG−1110株、Eubacterium属菌 sp.SDG−1220株及びLactonifactor属菌 sp. SDG−4210株の4株の組み合わせにより、セコイソラリシレジノールジグルコシドから出発して、95.6%以上のエンテロラクトン生産能を示した。この結果からClostridium属菌 sp.SDG−1020株、Eggerthella属株 sp.SDG−1110株及びEubacterium属菌 sp.SDG−1220株の3株の組み合わせによりセコイソラリシレジノールジグルコシドからエンテロジオールを生産する収率よりも高い収率を得ることが出来ることが示された。 植物リグナンを資化してエンテロジオールを生産する為の腸内細菌の組み合わせであって、植物リグナンからセコイソラリシレジノールを生産する腸内細菌と、セコイソラリシレジノールからエンテロジオールを生産する腸内細菌とを含み、植物リグナンからセコイソラリシレジノールを生産する腸内細菌により植物リグナンからセコイソラリシレジノールを生産する収率よりも高い収率で植物リグナンからエンテロジオールを製造することが出来る前記腸内細菌の組み合わせ。 セコイソラリシレジノールからエンテロジオールを生産する腸内細菌がEubacterium属及びEggerthella属に属するヒトの腸内細菌の組み合わせである、請求項1の組み合わせ。 植物リグナンからセコイソラリシレジノールを生産する腸内細菌がClostridium属に属するヒトの腸内細菌である、請求項1又は2に記載の組み合わせ。 植物リグナンを資化してエンテロラクトンを生産する為の腸内細菌の組み合わせであって、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組み合わせに加えて、エンテロジオールからエンテロラクトンを生産する腸内細菌を含み、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組み合わせにより植物リグナンかエンテロジオールを生産する収率よりも高い収率で植物リグナンからエンテロラクトンを製造することが出来る前記腸内細菌の組み合わせ。 エンテロジオールからエンテロラクトンを生産する腸内細菌が、Lactonifactor属に属するヒトの腸内細菌である、請求項4に記載の腸内細菌の組み合わせ。 セコイソラリシレジノールからエンテロジオールを生産する腸内細菌が、独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センター(NPMD)において寄託された、受領番号NITE AP-01821号(受領日2014年3月12日)の Eubacterium sp. SDG−1220株、及び/又は受領番号NITE AP-01820号(受領日2014年3月12日)の Eggerthella sp. SDG1110株であり、植物リグナンからセコイソラリシレジノールを生産する腸内細菌が、受領番号NITE AP-01819号(受領日2014年3月12日)の Clostridium sp. SDG1020株であり、又はエンテロジオールからエンテロラクトンを生産する腸内細菌が受領番号NITE AP-01841号(受領日2014年4月8日)のLactonifactor sp. SDG4210株である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組み合わせ。 植物リグナンからエンテロラクトンへの収率が80%以上である請求項4又は5に記載の組み合わせ。 エンテロラクトン又はエンテロジオールの発酵生産のための請求項1〜7のいずれか1項に記載の組み合わせ。 請求項1〜8いずれか1項に記載の組み合わせを含む食品。 請求項1〜8いずれか1項に記載の組み合わせを含む医薬組成物。 植物リグナンを、請求項1〜3のいずれか一項に記載の腸内細菌の組み合わせと共に培養することを特徴とする、エンテロジオールの製造方法。 植物リグナンを、請求項4または5に記載の腸内細菌の組み合わせと共に培養することを特徴とする、エンテロラクトンの製造方法。 セコイソラリシレジノールからエンテロジオールを生産する腸内細菌が、独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センター(NPMD)において寄託された、受領番号NITE AP-01821号(受領日2014年3月12日)の Eubacterium sp. SDG−1220株、及び/又は受領番号NITE AP-01820号(受領日2014年3月12日)の Eggerthella sp. SDG1110株であり、植物リグナンからセコイソラリシレジノ−ルを生産する腸内細菌が、受領番号NITE AP-01819号(受領日2014年3月12日)の Clostridium sp. SDG1020株であり、又はエンテロジオールからエンテロラクトンを生産する腸内細菌が受領番号NITE AP-01841号(受領日2014年4月8日)のLactonifactor sp. SDG4210株である、請求項11または12記載の製造方法。 【課題】植物リグナンを資化してエンテロラクトンおよびエンテロジオールを高収率で生産する腸内細菌の組み合わせおよびその利用を提供する。【解決手段】植物リグナンを資化してエンテロジオールを生産する為の腸内細菌の組み合わせであって、植物リグナンからセコイソラリシレジノールを生産する腸内細菌に加えてセコイソラリシレジノールからエンテロジオールを生産する腸内細菌の組み合わせにより、植物リグナンからセコイソラリシレジノールを生産する腸内細菌により植物リグナンからセコイソラリシレジノールを生産する収率よりも高い収率でエンテロジオールを得ることが出来る。前記腸内細菌の組み合わせに加えて、エンテロジオールからエンテロラクトンを生産する腸内細菌を含むことで、前記腸内細菌の組み合わせにより植物リグナンからエンテロジオールを生産する収率よりも高い収率でエンテロラクトンを得ることが出来る。【選択図】図1


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