タイトル: | 公開特許公報(A)_筋芽細胞分化促進食品及びその製法 |
出願番号: | 2014082240 |
年次: | 2015 |
IPC分類: | A23L 1/30,A61K 36/73,A61K 31/07,A61K 31/7048,A61K 31/353,A61K 31/352,A61P 21/00,A61P 5/30,A61P 43/00 |
中垣 剛典 JP 2015202066 公開特許公報(A) 20151116 2014082240 20140411 筋芽細胞分化促進食品及びその製法 有限会社中垣技術士事務所 594141451 アロニアダ アグロ リミテッド 514092386 溝上 哲也 100089462 山本 進 100129827 中垣 剛典 A23L 1/30 20060101AFI20151020BHJP A61K 36/73 20060101ALI20151020BHJP A61K 31/07 20060101ALI20151020BHJP A61K 31/7048 20060101ALI20151020BHJP A61K 31/353 20060101ALI20151020BHJP A61K 31/352 20060101ALI20151020BHJP A61P 21/00 20060101ALI20151020BHJP A61P 5/30 20060101ALI20151020BHJP A61P 43/00 20060101ALI20151020BHJP JPA23L1/30 BA61K35/78 HA61K31/07A61K31/7048A61K31/353A61K31/352A61P21/00A61P5/30A61P43/00 111 3 1 OL 9 4B018 4C086 4C088 4C206 4B018MD48 4B018ME14 4B018MF01 4B018MF05 4B018MF06 4B018MF07 4C086AA01 4C086AA02 4C086BA08 4C086EA11 4C086MA01 4C086MA04 4C086NA14 4C086ZA94 4C086ZC10 4C086ZC41 4C088AB51 4C088AC04 4C088CA02 4C088CA05 4C088CA08 4C088CA11 4C088NA14 4C088ZA94 4C088ZC10 4C088ZC41 4C206AA01 4C206AA02 4C206CA10 4C206MA01 4C206MA04 4C206MA13 4C206NA14 4C206ZA94 4C206ZC10 4C206ZC41 本発明は、筋芽細胞の増殖及び筋管細胞への分化を促進する作用を有した筋芽細胞分化促進食品と、その製造方法に関するものである。 怪我や病気により長期間床に臥している状態が続くと、骨格筋の筋力が低下し、元どおりの活動的な日常生活を送れるようになるまでに相当の時間を要する場合がある。また、老化によって筋肉が徐々に細くなると、筋力の低下が原因で、生活スタイルの変更を余儀なくされる場合がある。 もとより健康な人、あるいは完全に健康を取り戻した人であれば、筋力の低下を自覚したときは、適度な運動によって筋肉量の回復を図るのが良いことはいうまでもない。しかし、病気や怪我から完全には回復していない状態の人や高齢者にとっては、痩せた筋肉を増強することは、必ずしも容易なことではない。 従来、アルギニン、リジン及びオルニチンが成長ホルモンやテストステロンの分泌を促すという知見に基づいて、これらのアミノ酸を有効成分とした筋肉増量用サプリメントは提案されている(特許文献1)。 しかし、特許文献1のサプリメントは、成長ホルモンやテストステロンの分泌を促進することにより間接的に筋肉の増量を図るものであり、直接的な作用機序によるものでないため、顕著な効果は期待できないという課題があった。 骨格筋の形成においては、サテライト細胞から分化した筋芽細胞が細胞融合して多核化した筋管細胞へ分化するという過程を経ることは周知である。また、運動時には、この筋芽細胞が増殖・分化することで、筋肉が太くなることが知られている。 つまり、筋芽細胞は、骨格筋の発生初期にみられる未分化の単核の細胞で、筋肉を形成する筋線維のもとになる細胞である。従って、長期間に亘る運動不足等が原因で痩せた筋肉を増強するという課題を解決するためには、筋芽細胞の増殖と分化(筋芽細胞同士の融合や筋線維への融合)を促進することが直接的で、かつ、効果も顕著と考えられる。 従来、医薬品の分野においては、例えば、FGF−5(線維芽細胞増殖因子−5)を有効成分とし、筋芽細胞の増殖・分化を促進する医薬組成物が提案されている(特許文献2)。 しかし、特許文献2の組成物は医薬品であるため、老化が原因である場合など直ちに医療行為の対象とならないケースにおいては使用できないという課題があった。また、一般に、医薬品は高価であり、副作用の心配もあるため、処方を受けることができる人であっても、長期間に亘って摂取し続けることは望ましくないという課題もあった。特開2004−256513号公報特開平9−316096号公報 本発明が解決しようとする課題は、従来の筋肉増量用サプリメントは、成長ホルモンやテストステロンの分泌を促進するものであり、筋肉の増量を図る作用機序が間接的で、効果が十分でなかった点である。また、従来の医薬組成物は、筋芽細胞の増殖・分化を促進する作用が認められても医療目的以外に使用できず、長期間に亘って安全に、かつ、安価に摂取することは困難な点である。 本発明は、筋肉の増量を図る作用機序が直接的で、効果が顕著であり、しかも長期間に亘って安全に摂取可能で、日常の食品として、あるいは、サプリメントとして比較的安価に製造可能な、筋芽細胞分化促進食品を提供することを目的としている。 上記の目的を達成するために、本発明は、 バラ科アロニア属の植物の果実を搾汁した搾汁液もしくは搾汁残渣に含まれる、筋芽細胞の増殖及び筋管細胞への分化を促進する作用を有した有効成分を含有した筋芽細胞分化促進食品であって、 前記有効成分は、エストロゲン受容体βアゴニストとして機能し、エストロゲン受容体β活性を上昇させる作用を有していることを最も主要な特徴としている。 本発明の食品には、エストロゲン受容体βアゴニストとして機能し、エストロゲン受容体β活性を上昇させる作用を有する有効成分が含まれる。本発明は、この有効成分により筋芽細胞の増殖及び筋管細胞への分化を促進するので、骨格筋を増量する作用機序が直接的で、顕著な効果が得られる。 また、本発明は、バラ科アロニア属の植物の果実を搾汁した搾汁液、もしくは、搾汁残渣に含まれる成分を利用するので、日常の食品として、あるいは、サプリメントとして、長期間に亘って安全に摂取可能である。また、本発明の食品は、比較的安価に製造できるものである。北海道産アロニアの抽出物、ブルガリア産アロニアの抽出物、ブルガリア産アロニア抽出残渣物が筋芽細胞促進作用を有していることを確認したSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動の図である。本発明の作用機序を説明する図である。本発明の食品の有効成分はエストロゲン受容体βアゴニストとして機能し、エストロゲン受容体β活性を上昇させる作用を有していることを確認した試験結果を示すグラフである。本発明の食品の有効成分はエストロゲン受容体βアンタゴニストとして機能しないことを確認した試験結果を示すグラフである。 本願の発明者は、鋭意、研究を重ねた結果、バラ科アロニア属の植物の果実を搾汁した搾汁液もしくは搾汁残渣に、筋芽細胞の増殖及び筋管細胞への分化を促進する作用を有した有効成分が含まれるとの知見を得るに至った。 本願の発明者は、先ず、以下の試験を行い、北海道産アロニアの抽出物、ブルガリア産アロニアの抽出物、ブルガリア産アロニア抽出残渣物が、筋芽細胞の筋管細胞への分化にどのような影響を及ぼすかを検証した。 本試験では、筋芽細胞としてマウス由来の筋芽細胞株C2C12を用いた。筋芽細胞株C2C12の培養は10%FBS、100units/ml penicillin G sodium、100μg/ml streptomycin、4.7g/l D(+)-glucose、1.5g/l sodium bicarbonateを含むDMEM培地(DMEM培地(10%FBS、+P/S、high glucose))を用いた。培養は、95% air、5% CO2、37℃ のインキュベーター内で行った。 培養皿の底面がC2C12細胞で完全に覆われ、C2C12細胞がコンフルエントになった状態で2%HS、100units/ml penicillin G sodium、100μg/ml streptomycin、1.0g/l sodium bicarbonateを含むDMEM培地(DMEM培地(2%HS、+P/S))に交換し、以降2日毎にDMEM培地(2%HS、+P/S)を交換し続けた。 北海道産アロニアの抽出物、ブルガリア産アロニアの抽出物、ブルガリア産アロニア抽出残渣物は、培地交換の際に、10μg/mlもしくは50μg/mlとなるように培地に添加し、C2C12細胞に8日間暴露し続けた。各サンプルは、SDS-PAGE、ウェスタンブロット法(Western blot)によって解析を行い、抗MyHC、抗Tropomyosin、抗GAPDH抗体を用いて検出を行った。 上記試験の結果、北海道産アロニアの抽出物、ブルガリア産アロニアの抽出物、ブルガリア産アロニア抽出残渣物は、図1に示すように、50μg/mlの濃度において、コントロールであるVehicleと比較して筋分化マーカータンパク質であるMyHCとTropomyosinの発現量を有意に増加させた。 したがって、バラ科アロニア属の植物の果実を搾汁した搾汁液もしくは搾汁残渣を含む食品には筋芽細胞の増殖及び筋管細胞への分化を促進する作用が認められる。 なお、本発明に用いるバラ科アロニア属の植物は、上述の試験結果のとおり、北海道産でもブルガリア産でも良く、生産地は問わない。また、アロニアの品種については、例えば、アロニア・メラノカルパ(Aronia melanocarpa)を用いることができるが、これに限るものではない。例えば、アロニア・アルブティフォリア(Aronia arbutifolia)やアロニア・プルニフォリア(Aronia prunifolia)を用いても良い。 次に、本発明の作用機序について説明する。一般に、男性よりも女性の方が骨格筋量が少ないことから、骨格筋の形成には、女性ホルモンが関与していると考えられている。具体的には、女性ホルモンであるエストロゲン(E2)は、筋芽細胞の筋菅細胞への分化を抑制することが種々の研究で指摘されている。 エストロゲン(E2)には、選択的に結合する2つの受容体、すなわち、エストロゲン受容体α(以下「ERα」ともいう。)と、エストロゲン受容体β(以下「ERβ」ともいう。)が存在する。ERαとERβは、アイソフォームの関係にあるが、互いに拮抗的に働くことが知られている。 具体的には、ERαは、図2に示すように、エストロゲン応答配列(ERE)上で標的遺伝子の発現(脱ユビキチン化酵素19(USP19)の発現)に寄与していることが知られている。つまり、ERαの活性が高いときは、エストロゲン(E2)の効果が促進され、筋芽細胞の筋菅細胞への分化は抑制される。 一方、ERβは、脱ユビキチン化酵素19(USP19)の発現を阻害し、エストロゲン(E2)による筋分化抑制を解除することが知られている。 本願の発明者は、アロニア抽出物がERβの転写活性に及ぼす効果を検討した次の試験を行い、図2に示すように、バラ科アロニア属の植物の果実を搾汁した搾汁液もしくは搾汁残渣に含まれる有効成分Fが、ERβアゴニストとして機能すること、その結果、ERβの活性を上昇させる作用を有していることを確認した。(1)SK-BR-3細胞の培養 培養細胞の培養は、95%Air、5%CO2、37℃のインキュベーター内で行った。飽和状態になった細胞をPBS(-)で洗浄し、025% Trypsinと0.02% EDTAを含むPBS(-)で処理することによって細胞を剥がし、新鮮な培地に懸濁することによって継代を行った。 RIKEN BioResource Centerより購入したSK-BR-3(ヒト乳がん細胞)の培養には、10% fetal bovine serum (FBS)、100units/ml Penicillin G Sodium、100μg/ml Streptomycin、1.0g/l NaHC03を含むRPMI1640培地を使用した。培養容器には、Iwaki Tissue Culture Dishを使用した。SK-BR-3細胞の継代は1/4で行い、48時間後に培地交換を行った後、継代から96時間後に飽和状態に達したところで次の継代を行った。(2)SK-BR-3細胞への一過性トランスフェクション法 RPMI1640(10% FBS, +P/S)を用いて60mmディッシュで飽和状態に達したSK-BR-3細胞を35mmディッシュにRPMI1640(10% Dextran-Coated Charcoal-Stripped FBS、-P/S、-Phenol Red)を用いて1/8で継代を行い、48時間培養後に培地交換し、さらに48時間培養後に再び飽和状態になったところで48ウェルプレートに1/48で各ウェルにつき250μlずつまき、72時間培養後に新鮮なRPMI1640培地(10% Dextran-Coated Charcoal-Stripped FBS, -P/S, -Phenol Red)に交換し、トランスフェクションを行った。 以下に、1ウェル当たりに添加したDNA量を示す。ERβ転写活性の測定には、以下のDNAを使用した。 pGL4.20-3xERE-TATA-Luc 0.1μg pCAGGS-ERβ 0.1μg pRL-SV40 0.005μg 12.5μlのRPMI1640(-FBS, -P/S, -Phenol Red)に上記の各3種類のDNAを加えて懸濁した。同様の培地12.5μlにHillyMaxを0.2μl溶解し、先のDNAを懸濁した培地と混ぜ合わせ、室温で20分静置した。このDNA懸濁培地25μlを48ウェルプレートに培養しておいた細胞に添加した。 24時間培養後、培地を250μlのRPMI1640培地(10% Dextran-Coated Charcoal-Stripped FBS, -P/S, -Phenol Red)に交換し、E2(終濃度10nM)またはアロニア抽出物(終濃度10μg/lまたは100μg/l)を培地に添加後、さらに24時間培養し、ERβ活性測定に使用した。(3)ルシフェラーゼ活性の測定 ルシフェラーゼ活性の測定にはDual-Luciferase Reporter Assay System (Promega)を用いた。上記方法で培養した細胞を250μl/ウェルのPBS(-)で2回洗浄し、PBS(-)を完全に取り除いた後、1×PLB試薬(5×PLB試薬を蒸留水で1/5に希釈)を20μl/ウェル添加し、20分間穏やかに振とうし、得られた上清を酵素活性のサンプルとして用いた。 上記サンプル5μlを1.5mlチューブに入れ、Luciferase Assay Reagent II(LARD)を5μl加えてピペッティングし、ルミノメーターでFirefly Luciferase酵素活性を測定した。測定後、速やかに5μlのStop&Gro Reagent(50×Stop&Gro SubstrateをStop&Gro Bufferで1/75に希釈)を添加し、ピペッティングして、Renilla Luciferase酵素活性を測定した。統計は、one-way ANOVA、Tukey's testにより解析を行なった。 上記試験の結果、図3に示すように、ブルガリア産アロニア抽出物残液画分(100μg/ml)には有意なERβアゴニスト活性(メッセンジャーであるERβの働きを強める作動薬としての機能)が確認された。また、ブルガリア産アロニア乾燥物画分(10μg/ml、100μg/ml)にもERβ活性を上昇させる傾向が確認された。 また、図4に示すように、全てのサンプルにおいて、ERβアンタゴニスト活性(メッセンジャーであるERβの働きを弱める拮抗薬としての機能)は認められなかった。 以上より、バラ科アロニア属の植物の果実を搾汁した搾汁液もしくは搾汁残渣に含まれる本発明の食品の有効成分は、ERβアゴニストとして機能するものであり、ERβ活性を上昇させる作用を有していることが認められる。 また、本願の発明者が、更に研究を重ねた結果、図2に示した本発明の食品の有効成分Fは、具体的には、バラ科アロニア属の植物の果実に含まれるカロテン、アントシアニン、エピカテキン、ケルセチンの内、何れか一種を少なくとも含むフラボノイド化合物であることが判明している。 すなわち、アロニアに含まれるカロテン、アントシアニン、エピカテキン、ケルセチンの内、何れか一種を少なくとも含むフラボノイド化合物は、脱ユビキチン化酵素19(USP19)の発現を阻害し、エストロゲン(E2)による筋分化抑制を解除する機能を有している。その結果、アロニアに含まれる上記フラボノイド化合物は、筋芽細胞の増殖及び筋管細胞への分化を促進し、骨格筋を増量させるものと考えられる。 更に、実際、アロニアに含まれる上記フラボノイド化合物による筋形成促進効果が生物体内(in vivo)においても発揮されるかを確認するために、マウスにアロニア抽出物を1日あたり0.5mgずつ2週間投与した後に、マウスの後ろ肢から骨格筋を単離して筋重量を測定する試験を行った。 その結果、長指伸筋やヒフク筋においてはアロニア抽出物の投与によって重量に変化がみられなかったが、遅筋タイプの筋肉であるヒラメ筋においては、アロニア抽出物の投与群で筋重量が有意に増加した。つまり、本発明の食品の効果はマウスの生体内(in vivo)においても確認された。 本発明の筋芽細胞分化促進食品は、日常生活において安全に、かつ、長期間に亘って継続的に筋肉の増強を図ることが可能な食品である。食品の形態は、特に限定されず、液状の飲み物として、あるいは、ゼリー状もしくは固形状の食品として工業的に製造することができる。 本発明の食品は、日常的に摂取することでその効果を緩やかに享受することが、体に優しい望ましい形態と考えられる。もっとも、本発明の食品は、必要であれば、上記有効成分(フラボノイド化合物)を選択的に抽出し、その収率もしくは濃度を高めることが可能な本発明の製法を用いることで、筋肉増量効果をより高めたサプリメントとすることも可能である。 すなわち、本発明の筋芽細胞分化促進食品の製造方法は、上述した本発明の筋芽細胞分化促進食品を製造する方法であって、 バラ科アロニア属の植物の果実の乾燥物の粉砕物に、バラ科アロニア属の植物の果実の搾汁液、及び搾汁残渣を混合する第1の工程、前記第1の工程の混合液に、水又は含水エタノールよりなる抽出溶媒を加え、前記有効成分をリフラックス抽出する第2の工程、前記第2の工程の抽出液をエバポレータで減圧濃縮し、次いで凍結乾燥する第3の工程よりなることを特徴とするものである。 第2工程で行うリフラックス抽出は、例えば、第1の工程の粉砕物、搾汁液、搾汁残渣の重量(例えば10g)に対し、10倍量のエタノール(例えば100ml)を添加して、80℃の条件下で2時間還流させれば良い。また、第3工程で得られた凍結乾燥物は適当な成分を添加することで錠剤化しても良い。 上記製造方法によれば、エストロゲン受容体βアゴニストとして機能し、エストロゲン受容体β活性を上昇させる作用を有したフラボノイド化合物の収率を、例えば2〜10倍程度に高めた筋芽細胞分化促進サプリメントを提供することが可能となる。 本発明の筋芽細胞分化促進サプリメントは、例えば前述の特許文献1の筋肉増量用サプリメントの作用機序がホルモン分泌促進を介した間接的なものであるのと比較すると、筋肉増強の作用機序が直接的であり、従来品よりも優れた効果が期待できる。 本発明は、前記の実施例に限るものではなく、各請求項に記載の技術的思想の範疇であれば適宜実施の形態を変更しても良いことは言うまでもない。F 有効成分(フラボノイド化合物) バラ科アロニア属の植物の果実を搾汁した搾汁液もしくは搾汁残渣に含まれる、筋芽細胞の増殖及び筋管細胞への分化を促進する作用を有した有効成分を含有した筋芽細胞分化促進食品であって、 前記有効成分は、エストロゲン受容体βアゴニストとして機能し、エストロゲン受容体β活性を上昇させる作用を有していることを特徴とする筋芽細胞分化促進食品。 前記有効成分は、カロテン、アントシアニン、エピカテキン、ケルセチンの内、何れか一種を少なくとも含むフラボノイド化合物であることを特徴とする請求項1に記載の筋芽細胞分化促進食品。 請求項1又は2に記載の筋芽細胞分化促進食品を製造する方法であって、 バラ科アロニア属の植物の果実の乾燥物の粉砕物に、バラ科アロニア属の植物の果実の搾汁液、及び搾汁残渣を混合する第1の工程、前記第1の工程の混合液に、水又は含水エタノールよりなる抽出溶媒を加え、前記有効成分をリフラックス抽出する第2の工程、前記第2の工程の抽出液をエバポレータで減圧濃縮し、次いで凍結乾燥する第3の工程よりなることを特徴とする筋芽細胞分化促進食品の製造方法。 【課題】老化や長期間に亘る運動不足等が原因で痩せた筋肉を増強すること。【解決手段】バラ科アロニア属の植物の果実を搾汁した搾汁液もしくは搾汁残渣に含まれる、筋芽細胞の増殖及び筋管細胞への分化を促進する作用を有した有効成分を含有した筋芽細胞分化促進食品である。前記有効成分は、エストロゲン受容体βアゴニストとして機能し、エストロゲン受容体β活性を上昇させる作用を有する。【効果】筋肉の増量を図る作用機序が直接的であるため、顕著な効果が得られる。また、副作用の心配がなく、長期間に亘って安全に摂取できる。【選択図】図1