タイトル: | 公開特許公報(A)_メークアップ化粧料 |
出願番号: | 2014072191 |
年次: | 2015 |
IPC分類: | A61K 8/89,A61K 8/88,A61Q 1/00,A61K 8/891,A61Q 1/08,A61Q 1/10,A61Q 1/02 |
黒谷 達 JP 2015193564 公開特許公報(A) 20151105 2014072191 20140331 メークアップ化粧料 株式会社コーセー 000145862 黒谷 達 A61K 8/89 20060101AFI20151009BHJP A61K 8/88 20060101ALI20151009BHJP A61Q 1/00 20060101ALI20151009BHJP A61K 8/891 20060101ALI20151009BHJP A61Q 1/08 20060101ALI20151009BHJP A61Q 1/10 20060101ALI20151009BHJP A61Q 1/02 20060101ALI20151009BHJP JPA61K8/89A61K8/88A61Q1/00A61K8/891A61Q1/08A61Q1/10A61Q1/02 3 OL 11 4C083 4C083AA122 4C083AB172 4C083AB232 4C083AB242 4C083AB442 4C083AC352 4C083AC372 4C083AC392 4C083AC422 4C083AD022 4C083AD042 4C083AD071 4C083AD072 4C083AD151 4C083AD152 4C083AD161 4C083AD162 4C083AD172 4C083BB13 4C083BB21 4C083CC03 4C083CC11 4C083CC12 4C083CC14 4C083DD30 4C083DD41 4C083EE01 4C083EE05 4C083EE06 本発明は、メークアップ化粧料に関するものであり、詳しくは、透明感のある自然な発色であり、滑らかに伸びてぼかしやすく、さらさらとした使用感を有すると共に、肌表面の凹凸補正効果と経時安定性にも優れたメークアップ化粧料に関するものである。 メークアップ化粧料において、油性化粧料が有するエモリエント効果や付着性と、粉体化粧料が有する滑らかな伸び広がりや、べたつきのないさらさらとした感触の両方を併せ持つ化粧料として、油性化粧料と粉体化粧料との中間的な領域の化粧料が検討されている。例えば、多孔質粉体を含む粉体と油剤を多量に含有する固形化粧料(特許文献1参照)等の技術が開示されていたが、このような技術では、油性成分を多く含有することで、肌への付着性や密着性、エモリエント感を付与することは出来るが、べたつきや負担感を生じる場合があり、また、顔料が濡れるため発色は良いものの、透明感のある自然な発色を実現することは難しかった。 一方、透明感のある肌に仕上げるメークアップ化粧料としては、小皺や毛穴等の肌表面の微小な凹凸を自然にぼかして目立たなくする効果のある凹凸補正用化粧料が挙げられる。これには主に、特定の弾性粉体を配合したり、球状形状により皮膚上で光を散乱させる技術(例えば、特許文献2、3参照)が用いられているが、これらに開示された技術では、肌への密着感と伸び広がりが良好ではなく、また、化粧料の安定性においても懸念があった。特開平09−221404号公報特開2010−030971号公報特開2010−163370号公報 そこで、油性化粧料と粉体化粧料の使用感の良さを合わせ持ちながら、小皺や毛穴等の肌表面の凹凸を補正して、透明感のある自然な発色であり、さらには経時安定性にも優れるメークアップ化粧料の開発が望まれていた。 かかる実情を鑑み、本発明者は鋭意研究を行なった結果、部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物とシリコーン油とシリコーン樹脂粉体とを高い比率で含有し、さらにナイロン粉末を含有することで、肌表面の凹凸を補正して透明感のある発色を有すると共に、滑らかに伸び広がり、さらには油剤が分離してくることを防ぎ安定性にも優れたメークアップ化粧料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。 すなわち、本発明は、次の成分(a)〜(d):(a)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物 0.05〜5質量%(b)液状シリコーン油(c)シリコーン樹脂粉体 20〜50質量%(d)ナイロン粉末を含有し、成分(a)〜(c)の合計含有量が80質量%以上であるメークアップ化粧料である。 本発明のメークアップ化粧料は、小皺や毛穴等の肌表面の凹凸を補正して、透明感のある自然な発色を有すると共に、滑らかに伸びてぼかしやすく、さらさらとした使用感を有し、さらには油剤が分離してくることを防いで経時安定性にも優れるという効果を奏するものである。以下、本発明を詳細に説明する。 本発明に用いられる成分(a)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物は、オルガノポリシロキサンを架橋結合させて得られる、一部に三次元架橋構造を有する重合物である。これは、例えば、特公平8−6035号公報、特開平4−272932号公報、特開平5−140320号公報、特開2001−342255号公報、国際公開第2003/024413号パンフレット等に記載されているものを使用することができる。 成分(a)の具体例としては、化粧品の成分表示名称で表すと、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー等の部分架橋型メチルポリシロキサン、(ジメチコン/フェニルジメチコン)クロスポリマー等の部分架橋型メチルフェニルポリシロキサンが挙げられる。また、分子中にポリオキシアルキレン基を含有する重合物としては、例えば、(ジメチコン/(PEG−10/15))クロスポリマー等の部分架橋型ポリエーテル変性シリコーンが挙げられる。分子中に長鎖アルキル基を含有する重合物としては、例えば、(ビニルジメチコン/ラウリルジメチコン)クロスポリマー等の部分架橋型アルキル変性シリコーンが挙げられる。分子中にポリオキシアルキレン基及び長鎖アルキル基を含有する重合物としては、例えば、PEG−15ラウリルジメチコンクロスポリマー等の部分架橋型アルキル・ポリエーテル共変性シリコーンが挙げられる。分子中にハロゲン化炭化水素基を含有する重合物としては、例えば、(トリフルオロプロピルジメチコン/トリフルオロプロピルジビニルジメチコン)クロスポリマー等の部分架橋型フッ素変性シリコーンが挙げられる。これらの部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物は、必要に応じてその1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも部分架橋型メチルポリシロキサンを用いることが、化粧料を安定化させ、滑らかな伸び広がりと均一な密着感が得られる点で好ましい。 成分(a)は、混合物の形態で市販されており、本発明では、この状態のものも使用できる。具体的には、部分架橋型メチルポリシロキサンと環状シリコーンとの混合物としてKSG−15(固形分5質量%)、部分架橋型メチルポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとの混合物としてKSG−16(固形分20〜30質量%)、部分架橋型メチルフェニルポリシロキサンとフェニルトリメチコンとの混合物としてKSG−18(固形分10〜20質量%)、部分架橋型ポリエーテル変性シリコーンとジメチルポリシロキサンとの混合物としてKSG−210(固形分20〜30質量%)、部分架橋型アルキル変性シリコーンと油剤との混合物としてKSG−41(固形分25〜35質量%)、KSG−42(固形分20〜30質量%)、KSG−43(固形分25〜35質量%)及びKSG−44(固形分25〜35質量%)、部分架橋型アルキル・ポリエーテル共変性シリコーンと油剤との混合物としてKSG−310(固形分25〜35質量%)、KSG−320(固形分20〜30質量%)、KSG−330(固形分15〜25質量%)、KSG−340(固形分25〜35質量%)及びKSG−340(固形分25〜35質量%)(以上、信越化学工業社製)が挙げられる。また、部分架橋型フッ素変性シリコーンは、フルオロアルキル基含有環状オルガノポリシロキサン等の環状フッ素含有シリコーンとの混合物として用いられ、例えばKSG−51(固形分15〜25質量%:信越化学工業社製)がある。 本発明における成分(a)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物の含有量は、0.05〜5質量%(以下、単に「%」と略す)であり、より好ましくは0.1〜3%である。成分(a)が0.05%未満であると、経時安定性が悪くなり、成分(a)が5%を超えると、さらさらとした使用感を得ることが困難になる。 本発明に用いられる成分(b)液状シリコーン油は、通常の化粧料に用いられ、25℃で液状を呈するシリコーン油であれば特に限定されず、具体的には、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、ステアロキシメチルポリシロキサン、フッ素変性シリコーン等が挙げられる。これらの液状シリコーン油は、1種又は2種以上用いることができる。 成分(b)の液状シリコーン油は、市販品を用いることが可能であり、市販品の例としては、例えばKF96A−6cs、KF96A−100cs、KF56、KF50−100cs、KF995、KF994(以上、信越化学工業株式会社製)、SH200C−1cs、SH200C−1.5cs、SH200C−20cs、SH556、SH244、SH245、SH246(以上、東芝シリコーン株式会社製)等が挙げられる。 本発明における成分(b)シリコーン油の含有量は特に制限されず、成分(a)及び成分(c)の含有量や、目的とする剤型や感触に応じて、適宜、調整され得る。成分(b)が少なすぎる場合は、滑らかな伸び広がりや透明感のある発色が得られなくなり、成分(b)が多すぎると、経時安定性が悪くなる。 本発明に用いられる成分(c)シリコーン樹脂粉体は、通常の化粧料に使用されるものであれば特に限定されず用いることができる。例えば、網状型シリコーンや架橋型シリコーン、これらの複合粉体である架橋型シリコーン・網状型シリコーンブロック共重合体等のシリコーン粉体が挙げられ、特に小皺、毛穴等のメークアップ効果、伸び広がりと密着感の点において、架橋型シリコーン・網状型シリコーンブロック共重合体が好ましい。 具体的には、化粧品の成分表示名称で表すと、ポリメチルシルセスキオキサン、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー、(ジフェニルジメチコン/ビニルジフェニルジメチコン/シルセスキオキサン)クロスポリマー等を挙げることができ、エラストマーであるものやエラストマーでないもの等がある。市販品としては、例えば、トレフィルE505、E506、E701(何れも、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)、トスパール2000B*(東芝シリコーン社製)、KSP−100、101、102、105、300(何れも信越化学工業社製)等が挙げられる。 成分(c)の平均粒子径は、特に限定されるものではないが、1〜25μmが好ましく、1〜15μmが更に好ましい。この範囲であれば、凹凸補正効果や透明感のあるメークアップ効果、伸び広がりと密着感、及び仕上がりのさらさらとした感触の点において、ものが得られる。なお、該平均粒子径は電気抵抗法により測定した値である。 本発明における成分(c)シリコーン樹脂粉体の含有量は、20〜50%であり、より好ましくは30〜40%である。この範囲であれば、透明感のあるメークアップ効果及びさらさらとした感触の点において、優れている。成分(c)が20%未満であると、透明感のある発色が得られなくなり、成分(c)が50%以上であると、滑らかな伸び広がりが得られず、経時安定性も悪くなる。 また、本発明のメークアップ化粧料中において、成分(a)〜(c)の合計含有量は、80質量%以上であり、より好ましくは90%以上である。成分(a)〜(c)の合計含有量が80質量%未満では滑らかな伸び広がりやさらさらとした感触、そして透明感が得られなくなる。 本発明に用いられる成分(d)ナイロン粉末は、通常化粧料に使用されるものであれば特に限定されず用いることができるが、凹凸補正効果の点では球状のものが好ましい。平均粒子径は、特に限定されるものではないが、1〜30μmが好ましく、形状も透明感等の点で球状であることが好ましい。成分(d)は、化粧品の成分表示名称で表すと、ナイロン−12、ナイロン−6などが挙げられ、市販品としては、例えば、SP−500、SP−10(何れも、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)等が挙げられる。 本発明における成分(d)ナイロン粉末の含有量は、特に限定されるものではないが、0.1〜5%が好ましく、より好ましくは1〜2%である。この範囲であれば、ぼかしやすく滑らかに伸び広がり、さらさらとした使用感に優れたものが得られる。 本発明のメークアップ化粧料には、上記の(a)〜(d)の必須成分に加え、本発明の効果を妨げない範囲で、粉体成分、油性成分、油ゲル化剤、界面活性剤、水性成分、紫外線吸収剤、保湿剤、酸化防止剤、美容成分、防腐剤、色素、香料等、通常化粧料に配合される他の成分を配合することができる。 粉体成分としては、成分(c)、(d)以外で、化粧料に一般に使用される粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的に例示すれば、酸化チタン、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、カーボンブラック、チタン・酸化チタン焼結物、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青等の有色無機顔料、タルク、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、カオリン、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、無水ケイ酸、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等の光輝性粉体、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂等の合成樹脂粉体、ポリプロピレン系樹脂、ウレタン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機低分子性粉体、シルク粉末、セルロース粉末等の天然有機粉体、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等の有機顔料粉体、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは更にアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素の複合粉体等が挙げられ、これら粉体はその1種又は2種以上を用いることができ、必要に応じて、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、レシチン、水素添加レシチン、コラーゲン、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、界面活性剤等を用いて、公知の方法により表面処理を施したり、更に複合化したものを用いても良い。 本発明のメークアップ化粧料の剤型としては、油性成分を連続相とする油性剤型や、粉体のバインダーとして油性成分を含有する粉体剤型が挙げられるが、最も好ましい剤型は、油性剤型と粉体剤型の中間領域である。本発明のメークアップ化粧料の形態としては、固形状、ゲル状等が挙げられ、ゲル状であると、手や塗布具へのとれがよく好ましい。ここでいうゲル状とは、30℃において、稠度値が10〜20mm(JIS K2220に基づき、2号アルミコーンを用いて測定した稠度値)程度を示すものが好ましい。 本発明のメークアップ化粧料は、特に限定されるものではないが、通常の化粧料を製造する方法にて製造されるものである。例えば、成分(a)と成分(b)の一部を混合し、ペースト状組成物とし、これに成分(c)、(d)及び残りの成分を添加、混合し、必要に応じてその他成分を添加混合する方法等により製造することができる。 本発明のメークアップ化粧料は、小皺や毛穴等の肌上の微小な凹凸を目立たなくする凹凸補正用途の化粧料や、コンシーラー、白粉、頬紅、化粧下地、アイシャドウ、日焼け止め化粧料等に適用可能である。 以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。実施例1〜8および比較例1〜4:化粧下地(ゲル状) 表1に示す組成の化粧下地を下記製造方法に従って調製した。得られた化粧下地について、下記評価方法により「透明感のある発色」、「滑らかな伸び広がり」、「凹凸補正効果」、「さらさらとした使用感」、「経時安定性」について評価を行った。その結果を併せて表1に示す。*1:KSG−15(信越化学工業社製)*2:KSG−16(信越化学工業社製)*3:KSG−310(信越化学工業社製)*4:KSP−101(信越化学工業社製)*5:KSP−300(信越化学工業社製)*6:トスパール2000B*(東芝シリコーン社製)*7:ジメチルポリシロキサン(20cs)3%処理*8:東レ ナイロン粉末 SP−500(製造方法)A.成分1〜12を混合し、均一分散する。B.Aをジャー容器に充填して化粧下地を得た。〔評価方法1〕 化粧料評価専門パネル20名に前記実施例及び比較例の化粧下地を使用してもらい、「透明感のある発色」、「滑らかな伸び広がり」、「凹凸補正効果」、「さらさらとした使用感」について、各自が以下の基準に従って7段階評価し、試料毎に評点を付し、更に全パネルの評点の平均点を以下の判定基準に従って判定した。尚、「凹凸補正効果」は、毛穴、小皺、ほうれい線などの凹凸が目立たなくなるかどうかについて評価した。 (評価基準) (評点):(評価) 6 : 非常に良い 5 : 良い 4 : やや良い 3 : 普通 2 : やや悪い 1 : 悪い 0 : 非常に悪い (判定基準) (評点の平均点) :(判定) 5.0以上 :◎(非常に良好) 3.5以上5.0未満:○(良好) 2.0以上3.5未満:△(普通) 2.0未満 :×(不良)〔評価方法2:経時安定性〕 直径30mm、深さ15mmのガラスジャー容器に、前記実施例及び比較例の化粧下地5gを充填し、50℃の高温槽に1週間おいてから室温に戻したサンプルについて、油剤の分離状態を目視観察した。 (判定基準) (評価) (判定) 油剤の分離なし :◎ 僅かに分離 :○ 油剤の分離は認められるが使用可:△ 油剤が分離し、使用不可 :× 表1の結果から明らかなように、本発明の実施品である実施例1〜8の化粧下地は、「透明感のある発色」、「伸び広がり」、「肌表面の凹凸補正効果」、「さらさらとした使用感」、「経時安定性」の全ての項目に優れたものであった。一方、成分(a)を含有しない比較例1では、良好な伸び広がりが得られず、経時安定性においても不良なものであった。また、成分(c)を含有しない比較例2では、組成物として適度な粘度も保てず、凹凸補正効果の点で著しく劣るものであった。また、成分(d)を含有しない比較例3では、さらさらとした使用感、滑らかな肌への伸び広がりの点で劣るものであった。さらに、成分(a)〜(c)の合計含有量が80%未満である比較例4では、使用感や凹凸補正効果の点で著しく劣るものであった。実施例9:油性ほほ紅(成分) (%)(1)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物の混合物 *9 10(2)シリコーン樹脂粉体 *10 20(3)ジメチルポリシロキサン(10mm2/s、25℃) 59.4(4)ナイロン粉末 *8 1(4)リンゴ酸ジイソステアリル 1(5)メチルフェニルポリシロキサン *11 0.5(6)酸化チタン 2(7)雲母チタン 5(8)黄酸化鉄 0.2(9)ベンガラ 0.4(10)黒酸化鉄 0.1(11)赤色202号 0.2(12)ジプロピレングリコール 0.1(13)香料 0.1*9:KSG−210(信越化学工業社製)*10:KSP−100(信越化学工業社製)*11:SH556FLUID(東レ・ダウコーニング社製)(製造方法)A.成分1〜13を混合し、均一分散する。B.Aを容器に充填し、油性ほほ紅を得た。(結果) 実施例8の油性ほほ紅は、シワや毛穴がめだたず、伸び広がりが良く、密着感とさらさらとした使用感に優れ、透明感のある発色と化粧持続効果及び経時安定性に優れたものであった。 実施例9:油性アイシャドウ(成分) (%)(1)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物の混合物 *12 5(2)シリコーン樹脂粉体 *6 30(3)ジメチルポリシロキサン(10mm2/s、25℃) 34(4)ナイロン粉末 *8 1(4)デカメチルシクロペンタシロキサン 11(5)水添ポリイソブテン 2(6)ミネラルオイル 1(7)ジカプリン酸プロピレングリコール 1(8)キャンデリラロウ 0.1(9)ポリエチレンワックス 0.1(10)酸化チタン 1.5(11)セリサイト 1(12)シリカ 0.5(13)酸化チタン被覆ガラス末 *13 3(14)酸化チタン被覆合成金雲母 *14 3(15)雲母チタン 3(16)ベンガラ 0.4(17)赤色226号 0.5(18)赤色226号 0.5(19)黄色4号 1.2(20)メチルパラベン 0.1(21)香料 0.1*12:KSG−43(信越化学工業社製)*13:メタシャインMC1080TY(日本板硝子株式会社製)*14:HELIOS R100S(トピー工業株式会社製)(製造方法):A.成分5〜9を90℃に加熱し、均一混合する。B.Aを攪拌しながら、成分1〜4、10〜21を添加し、均一分散する。C.Bを容器に充填し製品を得た。(結果) 実施例9の油性アイシャドウは、目のシワが目立たず、伸び広がりが良く、密着感とさらさらとした使用感に優れ、透明感のある発色と化粧持続効果及び経時安定性に優れたものであった。実施例10:油性コンシーラー(成分) (%)(1)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物の混合物 *2 8(2)シリコーン樹脂粉体 *4 20(3)シリコーン樹脂粉体 *13 5(4)ナイロン粉末 *8 1(4)ジメチルポリシロキサン(20mm2/s、25℃) 40.8(5)シクロペンタシロキサン 14(6)メチルトリメチコン 5(7)酸化チタン 5(8)黄酸化鉄 0.2(9)ベンガラ 0.4(10)黒酸化鉄 0.05(11)ジプロピレングリコール 0.5(12)香料 0.05(製造方法)A.成分1〜12を混合し、均一分散する。B.Aを容器に充填し製品を得た。(結果) 実施例10の油性コンシーラーは、カバー効果だけでなく凹凸補正効果による透明感があり、伸び広がりと密着感、さらにはさらさらとした使用感と化粧持続効果及び経時安定性に優れたものであった。実施例11:油性ファンデーション(成分) (%)(1)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物の混合物 *1 4(2)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物の混合物 *2 1(3)シリコーン樹脂粉体 *4 15(4)ナイロン粉末 *8 1(4)ジメチルポリシロキサン(10mm2/s、25℃) 52.75(5)トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 3(6)パルミチン酸2−エチルヘキシル 1(7)パラメトキシケイヒ酸2−エチルヘキシル 4(8)ジエチルアミノヒドロキシ安息香酸ヘキシル 1(9)シクロペンタシロキサン 5(10)メチルトリメチコン 5(11)トリエトキシカプリリルシラン3%処理酸化チタン 7(12)黄酸化鉄 0.2(13)ベンガラ 0.4(14)黒酸化鉄 0.05(15)ジプロピレングリコール 0.5(16)香料 0.1(製造方法)A.成分1〜16を混合し、均一分散する。B.Aを容器に充填し製品を得た。(結果) 実施例11の油性ファンデーションは、凹凸補正によるメークアップ効果と伸び広がりに優れており、肌への密着感、さらさらとした使用感、さらには化粧持続効果及び経時安定性にも優れたものであった。 次の成分(a)〜(d):(a)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物 0.05〜5質量%(b)液状シリコーン油(c)シリコーン樹脂粉体 20〜50質量%(d)ナイロン粉末を含有し、成分(a)〜(c)の合計含有量が80質量%以上であるメークアップ化粧料。 前記成分(c)の平均粒径が1〜25μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のメークアップ化粧料。 メークアップ化粧料の30℃における稠度が10〜20mmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載のメークアップ化粧料。 【課題】 透明感のある自然な発色であり、滑らかに伸びてぼかしやすく、さらさらとした使用感を有すると共に、肌表面の凹凸補正効果と経時安定性にも優れたメークアップ化粧料を提供すること。【解決手段】 次の成分(a)〜(d):(a)部分架橋型オルガノポリシロキサン重合物 0.05〜5質量%(b)液状シリコーン油(c)シリコーン樹脂粉体 20〜50質量%(d)ナイロン粉末を含有し、成分(a)〜(c)の合計含有量が80質量%以上であるメークアップ化粧料。【選択図】なし