生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_ブタジエンの製造方法およびそれに用いる金属含有ゼオライト触媒
出願番号:2014023145
年次:2015
IPC分類:C07C 1/247,B01J 29/44,B01J 29/40,C07C 11/167,C07B 61/00


特許情報キャッシュ

上西 和也 田邊 祐介 日座 操 馬場 俊秀 JP 2015147756 公開特許公報(A) 20150820 2014023145 20140210 ブタジエンの製造方法およびそれに用いる金属含有ゼオライト触媒 横浜ゴム株式会社 000006714 国立大学法人東京工業大学 304021417 渡辺 望稔 100080159 三和 晴子 100090217 伊東 秀明 100152984 三橋 史生 100148080 上西 和也 田邊 祐介 日座 操 馬場 俊秀 C07C 1/247 20060101AFI20150724BHJP B01J 29/44 20060101ALI20150724BHJP B01J 29/40 20060101ALI20150724BHJP C07C 11/167 20060101ALI20150724BHJP C07B 61/00 20060101ALN20150724BHJP JPC07C1/247B01J29/44 ZB01J29/40 ZC07C11/167C07B61/00 300 3 OL 9 1.テフロン 4G169 4H006 4H039 4G169AA03 4G169BA07A 4G169BA07B 4G169BC18A 4G169BC18B 4G169BC32A 4G169BC32B 4G169CB38 4G169CB63 4G169DA06 4G169EA02Y 4G169EB18Y 4G169FA01 4G169FA02 4G169FB14 4G169FB16 4G169FB30 4G169FB64 4G169ZA11B 4G169ZD04 4G169ZD06 4H006AA02 4H006AC13 4H006BA05 4H006BA09 4H006BA55 4H006BC10 4H006DA12 4H039CA29 4H039CG10 4H039CH70 本発明は、ブタジエンの製造方法およびそれに用いる金属含有ゼオライト触媒に関する。 エチレン、プロピレン、ブテンおよびブタジエンなどの低級オレフィン類ならびにベンゼン、トルエン、エチルベンゼンおよびキシレン類などの単環芳香族類は石油化学工業の基幹をなす重要な基礎化学原料である。これらの基礎化学原料は、主に原油の直留軽質留分であるナフサを原料として製造されている。 これらの基礎化学原料のうち、エチレン、プロピレン、ブテンおよびブタジエンなどの低級オレフィン類については、ナフサの中でも比較的低沸点成分であるライトナフサを原料とし、ナフサクラッカーにおいてスチーム共存下800℃以上の高温で熱分解(スチームクラッキング)することにより製造されている。 例えば、特許文献1には、ナフサ等に含まれる低級飽和炭化水素の接触分解によって低級オレフィン類を高収率で長期間連続的に与えることができる金属含有ゼオライト触媒、および、該触媒を用いた不飽和炭化水素類の製造方法が記載されている。 一方、近年、化石資源の消費量低減、温室効果ガスの排出量削減などの要求の高まりから、例えば、天然ガス、石炭(石炭ガス化ガス)等から合成されるアルコールやDME(ジメチルエーテル)を原料とするオレフィン製造方法(特許文献2)や、植物資源を含む生物由来の資源(いわゆる、バイオマス)から燃料油を精製する方法(特許文献3)が提案されている。 また、他の方法として、特許文献4および5には、リン酸塩を含む触媒(固体酸)を用いたテトラヒドロフラン(THF)からのブタジエンの製造方法が記載されている。特開2013−221016号公報特開2013−006831号公報特開2013−241550号公報独国特許発明第725532号明細書独国特許発明第857367号明細書 本発明者らは、特許文献1〜5に記載された従来公知の出発原料や触媒を用いてブタジエンの製造を試みたところ、触媒の回収・再利用の容易性や原料の転嫁率および選択率をいずれも満足するものがなく、改善の余地があることを明らかとした。 特に、出発原料としてテトラヒドロフランを用いた特許文献4および5に記載された固体酸は、原料の転嫁率および選択率は良好となる場合があるが、触媒の回収・再利用が容易ではないことを明らかとした。 そこで、本発明は、触媒の回収・再利用が容易であり、原料の転嫁率および選択率も良好な金属含有ゼオライト触媒およびそれを用いたブタジエンの製造方法を提供することを課題とする。 本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意検討した結果、原料として、5員環を有する環状エーテル類を用い、触媒として特定の金属を担持させたゼオライト触媒を用いることにより、触媒の回収・再利用が容易となり、原料の転嫁率および選択率も良好となることを見出し、本発明を完成させた。 すなわち、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。 [1] 5員環を有する環状エーテル類から触媒を用いてブタジエンを製造するブタジエンの製造方法であって、 上記触媒が、銀、インジウム、タングステンおよびリンからなる群から選択される金属が担持された金属含有ゼオライト触媒である、ブタジエンの製造方法。 [2] 上記触媒を用いて、200〜800℃の加熱条件下でブタジエンを製造する、[1]に記載のブタジエンの製造方法。 [3] 5員環を有する環状エーテル類からブタジエンを製造するための触媒であって、銀、インジウム、タングステンおよびリンからなる群から選択される金属が担持された金属含有ゼオライト触媒。 本発明によれば、触媒の回収・再利用が容易であり、原料の転嫁率および選択率も良好な金属含有ゼオライト触媒およびそれを用いたブタジエンの製造方法を提供することができる。〔ブタジエンの製造方法〕 本発明のブタジエンの製造方法は、5員環を有する環状エーテル類から触媒を用いてブタジエンを製造する方法であって、上記触媒が、銀、インジウム、タングステンおよびリンからなる群から選択される金属が担持された金属含有ゼオライト触媒である、ブタジエンの製造方法である。 本発明においては、上記金属含有ゼオライト触媒を用いることにより、触媒の回収・再利用が容易であり、原料である5員環を有する環状エーテル類からの転嫁率および選択率も良好となる。 このように転嫁率および選択率が良好なことは、下記式に示す反応機構より推測される。まず、下記式(1)に示すように、ゼオライトに担持された特定の金属(下記式においてはAg)がキャリアガスである水素と反応し、Ag−Hおよびプロトンが生成する。次いで、下記式(2)に示すように、生成されたプロトンが環状エーテル(下記式においてはテトラヒドロフラン)上の酸素原子に配位し、オキソニウムを生成する。次いで、下記式(3)に示すように、生成されたオキソニウムはAg−Hと反応し、ブタジエンに変換され、Ag+および水素が再生される。金属含有ゼオライト触媒は、このサイクルによって触媒としての役割を果たすものであるが、金属を担持するゼオライトは、下記式(1)〜(3)に示す反応が進行するための反応空間(反応場)を与え、触媒(担持金属)を回収する役割を果たしていると考えられる。 なお、転嫁率とは、原料が消費された割合をいい、選択率とは、消費された原料のうち実際にブタジエンに転嫁した割合をいう。 以下に、本発明のブタジエンの製造方法で用いる原料(5員環を有する環状エーテル類)および触媒(金属含有ゼオライト触媒)について詳述する。 <5員環を有する環状エーテル類> 5員環を有する環状エーテル類(以下、「5員環エーテル類」と略す。)は、4個の炭素原子と1個の酸素原子とで構成される5員環を有する化合物であれば特に限定されない。 上記5員環エーテル類としては、具体的には、例えば、テトラヒドロフラン(THF)、フラン、2,5−ジヒドロフラン、2,3−ジヒドロフランなどのフラン誘導体; テトラヒドロ−2−メチルフラン、テトラヒドロ−3−メチルフラン、テトラヒドロ−3−フラノール、テトラヒドロ−2−フランメタノールなどの1置換フラン誘導体; テトラヒドロ−2,2−ジメチルフラン、テトラヒドロ−2,5−ジメチルフラン、テトラヒドロ−2−メチル−2−フランカルボキシアルデヒドなどの2置換フラン誘導体; テトラヒドロ−4,4−ジメチル−3−フランアミン、テトラヒドロ−5,5−ジメチル−3−フランメタノールなどの3置換フラン誘導体; テトラヒドロ−2,2,5,5−テトラメチルフラン、テトラヒドロ−2,3,4,5−テトラメチルフランなどの4置換フラン誘導体;等が挙げられる。 これらのうち、C−C結合の切断を伴わないことや経済性の観点から、THFを用いるのが好ましい。 <金属含有ゼオライト触媒> 金属含有ゼオライト触媒は、銀(Ag)、インジウム(In)、タングステン(W)およびリン(P)からなる群から選択される金属がゼオライトに担持された触媒である。 上述した通り、本発明においては、このような金属含有ゼオライト触媒を用いることにより、触媒の回収・再利用が容易となり、5員環エーテル類からの転嫁率および選択率も良好となる。 本発明においては、5員環エーテル類の転嫁率および選択率がより向上する理由から、ゼオライトに担持する金属としては、AgまたはInであるのが好ましく、Inであるのがより好ましい。 一方、上述した金属を担持させるゼオライトとしては、従来公知のゼオライトを用いることができ、例えば、Na型ZSM−5、NH4型ZSM−5、リン酸ナトリウム/リン酸アルミニウム/ケイ酸系触媒等が挙げられる。 これらのうち、適切な反応場と効率的な金属触媒との組み合わせから、Agを担持させるゼオライトとしてNa型ZSM−5を用いるのが好ましく、Inを担持させるゼオライトとしてNH4型ZSM−5を用いるのが好ましい。 (金属含有ゼオライト触媒の調製方法) 金属含有ゼオライト触媒の調製方法は、特に限定されず、ゼオライトと上述した金属の酸化物(例えば、酸化インジウム)や酸金属塩(例えば、硝酸銀など)とを混合し、イオン交換処理を施すことにより調製することができる。なお、得られた触媒から、水、不純物および触媒副生成物の除去を行うため、空気を0〜1000mL/min(25℃基準)で供給し、50〜600℃で0.5〜2時間程度の前処理を施すのが好ましい。 <ブタジエンの製造方法> 上述した金属含有ゼオライト触媒を用いたブタジエンの製造方法は特に限定されず、例えば、キャリアガス気流下かつ加熱条件下で上述した5員環エーテル類の反応基質を上述した金属含有ゼオライト触媒に流通させることにより製造することができる。 ここで、上記キャリアガスの流量は、上記加熱条件により左右されるため特に限定されないが、0.1〜1000mL/min程度のキャリアガス気流下であるのが好ましく、1〜500mL/minであるのがより好ましい。なお、キャリアガスとしては、例えば、ヘリウム、水素、窒素などが好適に挙げられる。 また、上記加熱条件は、上記減圧条件により左右されるため特に限定されないが、200〜800℃程度であるのが好ましく、300〜600℃であるのがより好ましい。 また、本発明においては、上述した5員環エーテル類の反応基質を上述した金属含有ゼオライト触媒に流通させやすくする観点から、必要に応じて、水素ガスキャリアなどを用いてもよい。〔金属含有ゼオライト触媒〕 本発明の金属含有ゼオライト触媒は、上述した本発明のブタジエンの製造方法に用いられる触媒であって、上述した通り、銀、インジウム、タングステンおよびリンからなる群から選択される金属が担持された金属含有ゼオライト触媒である。 以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。 <ゼオライト1(Na型ZSM−5)> ゼオライト1として、Na型ZSM−5(HSZ−820NAA、東ソー社製)を用いた。 <ゼオライト2(NH4型ZSM−5)の調製> ゼオライト粉末1g当たり100mLの1M NH4Cl水溶液に、Na型ZSM−5(HSZ−820NAA、東ソー社製)を投入し、80℃で6時間撹拌し、イオン交換を行った。 静置し、上澄みを除去した後、1M NH4Cl水溶液によるイオン交換をさらに2回繰り返した。 次いで、遠心機を用いた蒸留水洗浄を上澄みに塩素イオンが検出されなくなるまで行った後、固形分を110℃で終夜乾燥することにより、NH4型ZSM−5を調製した。 <SAPO−5触媒の調製> アルミニウムイソプロポキシド(Aldrich社製、24.5g)を投入した300mLテフロンビーカーに蒸留水(29.6g)を加え、テフロン棒で2時間撹拌した後、氷浴下に85%リン酸(関東化学社製、13.8g)を撹拌しながら添加した。 次いで、シリカゾルCataloid S20L(日揮触媒化成社製、6.1g)を添加して、マグネチックスターラーで30分間撹拌した。 最後に、構造既定剤(SDA)としてテトラプロピルアンモニウムヒドロキシド20%水溶液(東京化成社製、63.7g)を加えて、2時間撹拌した。 得られたスラリーをテフロン内筒の300mLステンレス製オートクレーブに投入し、30rpmの回転速度で190℃、72時間撹拌した。 得られた生成物を蒸留水で洗浄し、ろ過した後、110℃で終夜乾燥し、SDAを含有するSAPO−5触媒を調製した。 <SAPO−31(固体酸)の調製> 200mLテフロンビーカーに蒸留水(55.8g)および85%リン酸(関東化学社製、11.9g)を加えて攪拌しながら擬ベーマイトCatapal B(Sasol、8.5g)を少しずつ投入した。 4時間撹拌した後、撹拌を続けながらフュームドシリカAEROSIL 200(Degussa、1.2g)および構造既定剤(SDA)としてジノルマルプロピルアミン(Aldrich、8.6g)を加えた。最後に、46%フッ化水素酸(2.2g)を加えて更に1時間撹拌した。 得られたスラリーをテフロン内筒の150mLステンレス製オートクレーブに投入し、30rpmの回転速度で200℃、16時間撹拌した。 得られた生成物を蒸留水で洗浄し、ろ過した後、110℃で終夜乾燥することにより、SDAを含有するSAPO−31(固体酸)を調製した。 〔実施例1〕 <Ag−ZSM−5触媒の前駆体の調製> Na型ZSM−5(HSZ−820NAA、東ソー社製、10.0g)および硝酸銀(関東化学社製、1.0g)をメノウ乳鉢で混合した。 この混合粉末を油圧プレス成型機で20mm径、約0.5mm厚のディスクに成型し、破砕・篩分により、16−32メッシュの粉状触媒とした。 なお、この触媒は、Ag−ZSM−5触媒の前駆体であり、以下に示す反応器での前処理により、Ag−ZSM−5触媒となる。 <Ag−ZSM−5触媒を用いたTHFからのブタジエンの製造> 内径10mmの常圧固定床流通反応器に、調製したAg−ZSM−5触媒の前駆体(0.30g)を入れ、触媒層両端をシリカウール固定された状態で充填し、さらに触媒層上流空塔部には不活性粒状シリカ(Merck社製、6.0g)を充填した。 この反応器に、空気を500mL/min(25℃基準)で供給し、450℃で1時間前処理を行った。 その後、7.55mL/min(25℃基準)の流量の水素キャリアガスと共に、0.5気圧相当のTHFを450℃で反応器中に通した。 その反応器出口ガスをGCで分析した結果、反応成績は転嫁率13.9%、ブタジエン選択率13.5%であった。 また、Ag−ZSM−5触媒は、反応後もほとんど劣化していないことから、回収・再利用についても優れていることが分かった。〔実施例2〕 <In−ZSM−5触媒の前駆体の調製> 先に調製したNH4型ZSM−5粉末(10.0g)および酸化インジウム(関東化学社製、1.0g)をメノウ乳鉢で混合した。 この混合粉末を油圧プレス成型機で20mm径、約0.5mm厚のディスクに成型し、破砕・篩分により16−32メッシュの粉状触媒とした。 なお、この触媒はIn−ZSM−5触媒の前駆体であり、以下に示す反応器での前処理によりIn−ZSM−5触媒となる。 <In−ZSM−5触媒を用いたTHFからのブタジエンの製造> 内径10mmの常圧固定床流通反応器に、調製したIn−ZSM−5触媒の前駆体(0.30g)を入れ、触媒層両端をシリカウール固定された状態で充填し、さらに触媒層上流空塔部には不活性粒状シリカ(Merck社製、6.0g)を充填した。 この反応器に、空気を500mL/min(25℃基準)で供給し、550℃で1時間前処理を行った。 その後、7.55mL/min(25℃基準)の流量の水素キャリアガスと共に、0.5気圧相当のTHFを450℃で反応器中に通した。 その反応器出口ガスをGCで分析した結果、反応成績は転嫁率58.8%、ブタジエン選択率23.5%であった。 また、In−ZSM−5触媒は、反応後もほとんど劣化していないことから、回収・再利用についても優れていることが分かった。〔比較例1〕 <SAPO−5触媒を用いたTHFからのブタジエンの製造> 内径10mmの常圧固定床流通反応器に、調製したSAPO−5触媒(0.30g)を入れ、触媒層両端をシリカウール固定された状態で充填し、さらに触媒層上流空塔部には不活性粒状シリカ(Merck社製、6.0g)を充填した。 この反応器に、空気を500mL/min(25℃基準)で供給し、540℃で3時間前処理を行った。 その後、7.55mL/min(25℃基準)の流量の窒素キャリアガスと共に、0.5気圧相当のTHFを450℃で反応器中に通した。 その反応器出口ガスをGCで分析した結果、反応成績は転嫁率10.0%、ブタジエン選択率15.9%であった。 また、SAPO−5触媒は、反応後の触媒に変色や変性が見られることから、回収・再利用に劣ることが分かった。〔比較例2〕 <SAPO−31触媒を用いたTHFからのブタジエンの製造> 内径10mmの常圧固定床流通反応器に、調製したSAPO−31触媒(0.33g)を入れ、触媒層両端をシリカウール固定された状態で充填し、さらに触媒層上流空塔部には不活性粒状シリカ(Merck社製、6.0g)を充填した。 この反応器に、空気を500mL/min(25℃基準)で供給し、540℃で3時間前処理を行った。 その後、3.78mL/min(25℃基準)の流量の窒素キャリアガスと共に、0.5気圧相当のTHFを400℃で反応器中に通した。 その反応器出口ガスをGCで分析した結果、反応成績は転嫁率34.5%、ブタジエン選択率26.8%であった。 また、SAPO−31触媒は、反応後の触媒に変色や変性が見られることから、回収・再利用に劣ることが分かった。〔比較例3〕 <CoMo触媒を用いたTHFからのブタジエンの製造> 内径10mmの常圧固定床流通反応器に、ナフサ等の水素化処理触媒である市販のCoMo触媒(KF772、日本ケッチェン社製、0.40g)を入れ、触媒層両端をシリカウール固定された状態で充填し、さらに触媒層上流空塔部には、不活性粒状シリカ(Merck社製、6.0g)を充填した。 この反応器に、空気を500mL/min(25℃基準)で供給し、550℃で1時間前処理を行った。 その後、7.55mL/min(25℃基準)の流量の水素キャリアガスと共に、0.5気圧相当のTHFを400℃で反応器中に通した。 その反応器出口ガスをGCで分析した結果、反応成績は転嫁率45.6%、ブタジエン選択率6.4%であった。 また、コバルト/モリブデン触媒(CoMo触媒)は、不溶であり回収・再利用について優れている上、転嫁率も非常に高いが、ブタジエン選択率は低かった。 以上の実施例および比較例の結果から、実施例1および2で調製したAg−ZSM−5触媒およびIn−ZSM−5触媒は、同じ原料(THF)からブタジエンを製造した比較例1および2と比較すると、高い転嫁率および選択率を維持しながら、触媒の回収・再利用も容易であることが分かった。 また、実施例1および2は、CoMo触媒を用いた比較例3と比較すると、高い転嫁率と、触媒の回収・再利用というメリットを維持しながら、ブタジエンの選択率を向上させることが分かった。 5員環を有する環状エーテル類から触媒を用いてブタジエンを製造するブタジエンの製造方法であって、 前記触媒が、銀、インジウム、タングステンおよびリンからなる群から選択される金属が担持された金属含有ゼオライト触媒である、ブタジエンの製造方法。 前記触媒を用いて、200〜800℃の加熱条件下でブタジエンを製造する、請求項1に記載のブタジエンの製造方法。 5員環を有する環状エーテル類からブタジエンを製造するための触媒であって、 銀、インジウム、タングステンおよびリンからなる群から選択される金属が担持された金属含有ゼオライト触媒。 【課題】触媒の回収・再利用が容易であり、原料の転嫁率および選択率も良好な金属含有ゼオライト触媒およびそれを用いたブタジエンの製造方法を提供する。【解決手段】5員環を有する環状エーテル類から触媒を用いてブタジエンを製造するブタジエンの製造方法であって、 前記触媒が、銀、インジウム、タングステンおよびリンからなる群から選択される金属が担持された金属含有ゼオライト触媒である、ブタジエンの製造方法。【選択図】なし


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