生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_化粧料組成物含浸用ウレタンフォーム
出願番号:2014008657
年次:2014
IPC分類:A61K 8/87,A61Q 1/00,A61K 8/06,A61Q 17/04,A61K 8/02


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キム, キョン ナム チョイ, ジョン サン シム, ミン キョン チョイ, キョン ホ チョイ, ヨン ジン JP 2014129351 公開特許公報(A) 20140710 2014008657 20140121 化粧料組成物含浸用ウレタンフォーム 株式会社アモーレパシフィック 506213681 AMOREPACIFIC CORPORATION 特許業務法人 有古特許事務所 110000556 キム, キョン ナム チョイ, ジョン サン シム, ミン キョン チョイ, キョン ホ チョイ, ヨン ジン KR 10-2011-0026466 20110324 A61K 8/87 20060101AFI20140613BHJP A61Q 1/00 20060101ALI20140613BHJP A61K 8/06 20060101ALI20140613BHJP A61Q 17/04 20060101ALI20140613BHJP A61K 8/02 20060101ALI20140613BHJP JPA61K8/87A61Q1/00A61K8/06A61Q17/04A61K8/02 9 2013519611 20120323 OL 13 4C083 4C083AB222 4C083AB242 4C083AB332 4C083AB442 4C083AC012 4C083AC122 4C083AC182 4C083AC232 4C083AC332 4C083AC342 4C083AC442 4C083AC482 4C083AC692 4C083AD042 4C083AD071 4C083AD092 4C083AD162 4C083AD172 4C083CC11 4C083CC12 4C083CC13 4C083CC14 4C083CC19 4C083DD32 4C083DD33 4C083DD50 4C083EE01 4C083EE06 4C083EE50 本発明は、化粧料組成物含浸用ウレタンフォームに関する。 かつては、化粧料組成物を主に屋内でのみ使用していたが、最近では、レジャー活動が普遍化する等、ライフスタイルが変化するに伴い、外出時にも化粧料組成物を使用する頻度が増加している。特に、紫外線遮断用化粧料組成物は、かつては大抵夏にのみ使用していたが、最近では、屋外活動の増加及び紫外線の有害性に対する認識の増加により、夏だけでなく、四季を問わず紫外線遮断用化粧料組成物を好んで使用する傾向が高まっている趨勢である。それにより、使用及び携帯に便利な化粧料組成物に対する要求もまた高まっている。 ポリエステル系ウレタンフォームは、プラスチックの開発が盛んであった1940年代後半に、ドイツの技術者が偶然開発したもので、ポリエステルをベースとしたウレタンフォームであるため、別名エステルフォーム(ESTER foam)とも呼ばれている。この生産にはそれほど高度な技術力を必要としないために、広く生産されて多様な分野、主に強い引張力が要求される分野に活用された。 しかし、ポリエステル系ウレタンフォームは、湿潤な環境においてよく崩れる傾向があり、小さなセル(cell)構造を有して空気透過性が低いため、ソフトさ、柔らかさ及び柔軟性が低く、化粧料組成物、特に液状の化粧料組成物を含浸させるには適さない。そこで、化粧料組成物を含浸するのに適したウレタンフォームの開発が必要とされる実情である。韓国公開特許第10−2009−0100643号公報特開2003−12457号公報特開平8−325125号公報米国特許第7612160号明細書 前記問題点を解決するために、本発明は、含浸される化粧料組成物の安定性及び化粧料組成物含浸後の安定性を高く維持することができる化粧料組成物含浸用ウレタンフォームを提供しようとするものである。 本発明の一側面は、化粧料組成物含浸用ポリエーテル系ウレタンフォームを提供する。 本発明に係るポリエーテル系ウレタンフォームは、化粧料組成物含浸後にも優れた安定性を維持し、化粧料組成物の携帯性及び使用感を増加させることができる。湿式ポリエーテル系ウレタンフォームの顕微鏡写真である。W/O型乳化メイクアップ化粧料組成物を含浸させたウレタンフォームが内蔵されたパクトである。表2のウレタンフォームの顕微鏡(倍率10×0.3)写真である。表3のウレタンフォームの顕微鏡(倍率10×0.3)写真である。実施例1、比較例1及び比較例2を50℃で2時間保管した後の様子を示した写真である。 本発明の一側面は、化粧料組成物含浸用ポリエーテル系ウレタンフォームを提供する。本発明の他の一側面において、ポリエーテル系ウレタンフォームは、化粧料組成物を入れて保持する担体として機能してよい。 本明細書において、「ウレタンフォーム(urethane foam)」は、ポリウレタン樹脂を発泡させた後、固化したものであって、「発泡ウレタン」と表現されることもある。 本発明の一側面において、ポリエーテル系ウレタンフォームは、ポリエステル系ウレタンフォームに比べて湿度に強く、多湿条件下においても崩れにくく、安定性が高い。また、ポリエーテル系ウレタンフォームは、ポリエステル系ウレタンフォームよりも大きなセル構造を有するため、空気透過性、ソフトさの程度、柔らかさの程度及び柔軟さの程度が高い。さらに、ポリエーテル系ウレタンフォームは、その製造費用がポリエステル系ウレタンフォームに比べて低く、経済性に優れる。 本発明の一側面において、ウレタンフォームは、乾式ウレタンフォーム又は湿式ウレタンフォームを含む。そのうち、湿式ポリエーテル系ウレタンフォームは、以下の表1のような性質を有する。 湿式ポリエーテル系ウレタンフォームは、一般的に、乾式ポリエーテル系ウレタンフォームに比べてポアサイズが小さく、稠密な構造を有する。乾式ポリエーテル系ウレタンフォームの表面物性は親油性であるのに対し、湿式ポリエーテル系ウレタンフォームは、湿式で発泡されてその表面物性が親水性である。湿式ポリエーテル系ウレタンフォームは、均一かつ高い多孔性の連続微細多孔(continuous micro‐porous)のウレタンフォームであり、油/水(water/oil)の高い吸収能を示し、自ら粒子を生産することはない。図1に、湿式ポリエーテル系ウレタンフォームの顕微鏡写真を図示した。 本発明の一側面において、ウレタンフォームは、クェンチ型(quenched)又は網状型(reiculated)構造を有してよい。本発明の他の一側面において、ウレタンフォームは、網状型構造を有してよく、このとき、ウレタンフォームに化粧料組成物を均一に含浸し易く、その含浸率もさらに高い。 本発明の一側面において、ウレタンフォームは、1〜3pcf(pounds per cubic feet)、具体的には、1〜2pcfの密度を有してよい。ウレタンフォームの密度が1pcf未満の場合には、化粧料組成物が排出されすぎて使用に不便となり得、密度が3pcfを超えると、化粧料組成物が含浸され得るポア(pore)が不足して化粧料組成物が効果的に含浸されにくくなり得る。 本発明の一側面において、ウレタンフォームは、70〜120ppi(pore per inch、1インチあたりのポア数)、具体的には、75〜95ppiのポア数を有してよい。ウレタンフォームのポア数が70ppi未満であると、フォームの弾性が低く使用に不便であり、化粧料組成物の流動性を制御することが難しく、ポア数が120ppiを超える場合には、使用時の耐久性及び含浸された化粧料組成物の使用感が低くなり得る。 本発明の一側面において、ウレタンフォームは、アスカー(ASKER、製造元)硬度計(DUROMETER HARDNESS測定器)(F型(Type F))で測定したときに、10〜70、具体的に、20〜60、より具体的に、30〜50のアスカー硬度を有してよい。ウレタンフォームが10未満の硬度を有していて非常に脆い場合、パクト容器に内蔵された化粧料組成物を使用する時に使用される化粧道具、たとえばNBR(Nitrile Butadiene Rubber)パフ又は手で化粧料組成物を取る際に、ウレタンフォームに含浸させた化粧料組成物が排出されすぎることがあり、ウレタンフォームが70を超える硬度を有していて非常に固いと、化粧料組成物が容易に排出され得ない。 本発明の一側面において、ウレタンフォームは、オープンセル(open cell)構造を有してよい。ウレタンフォームがクローズドセル(closed cell)構造を有する場合、気泡がウレタンに閉じ込められて低粘度乳化型化粧料組成物が含浸されにくいため、オープンセル(open cell)の構造を有することが好ましい。 本発明の一側面において、ウレタンフォームに含浸され得る化粧料組成物は、液相化粧料組成物、具体的に乳化化粧料組成物を含み、より具体的にW/O(油中水、water in oil)型又はO/W(水中油、oil in water)型の乳化化粧料組成物を含む。 本発明の一側面において、乳化化粧料組成物は、低い粘度を有してよく、具体的に、5,000〜15,000cps(Centi Poise)、より具体的に、6,000〜10,000cpsの粘度を有してよい。乳化化粧料組成物の粘度が5,000cps未満であると、乳化化粧料組成物を製造した直後に油相と水相の分離が起こってウレタンフォームに均一に含浸させることが困難となり得、粘度が15,000cpsを超えると、皮膚に塗布したときに粘りつき、重い使用感を示して、使用に憚られ得る。 本発明の一側面において、化粧料組成物は、スキンケア用化粧料組成物又はメイクアップ用化粧料組成物をともに含み、具体的に、メイクアッププライマー、メイクアップベース、ファンデーション、パウダー、ツインケーキ、リップスティック、リップグロス、アイシャドウ、アイブロウ、コンシーラー、リップライナー、ブラッシャー(blusher)、紫外線遮断剤、ローション、クリーム又はエッセンス、より具体的に、メイクアッププライマー、メイクアップベース、液相又は固相ファンデーション、パウダー、ツインケーキ、リップスティック、リップグロス、アイシャドウ、アイブロウ、コンシーラー又はブラッシャーに剤形化されてよいが、これに限定されるものではない。 本発明の一側面は、化粧料組成物が含浸されたポリエーテル系ウレタンフォームが内蔵された化粧品を提供する。前記化粧品は、化粧料組成物を本発明の一側面によるポリエーテル系ウレタンフォームに適用することにより、化粧料組成物が十分に充填され、化粧料組成物を長期間均質に担持することができ、化粧料組成物を取る際に適当量の化粧料組成物が排出されると同時に、長期間優れた耐久性及び安定性を維持することができる。本発明の他の一側面による化粧品は、ポリエーテル系ウレタンフォームを収納し得る下部と、鏡等が付着され得る蓋の上部を含む容器、一般的に、略して「パクト」と呼ばれる化粧品用容器で提供されてよい。パクト容器に提供されたポリエーテル系ウレタンフォームの例示写真を図2に示した。 以下、実施例、比較例、製造例及び試験例を挙げつつ、本発明の構成及び効果について具体的に説明する。しかし、以下の実施例、比較例、製造例及び試験例は、本発明の理解を助けるために例示の目的でのみ提供されたものであるに過ぎず、本発明のカテゴリ及び範囲がそれらによって制限されるものではない。 [試験例1]ウレタンフォームの特性調査 W/O型又はO/W型の低粘度乳化型化粧料組成物を含浸するのに適したウレタンフォームを選別するために、複数のウレタンフォームの特性を調査した。以下の表2と表3は、調査したウレタンフォームの種類及びその特性を示したものである。そして、図3と図4に、調査した各ウレタンフォームの顕微鏡(倍率10×0.3)写真を図示した。 表3のポリエーテル系ウレタンフォーム1は、乾式ポリエーテル系ウレタンフォームである。 [試験例2]剤形安定度評価 表2と表3のウレタンフォームのうち、ポリエーテル系ウレタンフォーム1(実施例1)、ポリエステル系ウレタンフォーム2(比較例1)及びポリエステル系ウレタンフォーム3(比較例2)を選別して、W/O型乳化メイクアップ化粧料組成物を含浸させ、保管温度及び時間経過に伴う安定度を評価した。評価結果を表4及び図5に示した。図5は、実施例1、比較例1及び比較例2を50℃で2時間保管した後の結果写真である。 前記結果から分かるように、W/O型乳化メイクアップ化粧料組成物をフォームに含浸させた場合、高温又は急激な温度変化条件において、時間の経過に伴い、比較例1と2は、ウレタンフォームが崩れ、化粧料組成物が分離され、気泡が発生する等、非常に不安定であったのに対し、実施例1は、初期状態をほぼそのまま維持して、高い安定性を示した。 このことを通じ、化粧料組成物を含浸させた場合、ポリエーテル系ウレタンフォームがポリエステル系ウレタンフォームに比べて高い安定性を示すため、化粧料組成物を含浸させるのにより適することを知ることができる。 [製造例1及び2]紫外線遮断用化粧料組成物の製造 以下の表5の組成のように、製造例1及び2のW/O型乳化紫外線遮断用化粧料組成物を製造した。 具体的に、紫外線遮断剤を油性成分に投入して溶解させ、乳化した後、油性成分と界面活性剤を混合し、80℃に加温攪拌して均一にした。ここにピグメントを混合し、攪拌してさらに均一にすることにより、油相成分を準備した。別のミキサーに水相成分を混合し、80℃に加温攪拌して完全に溶解させて水相成分を準備した。準備した水相成分を前記のように準備した油相成分にゆっくりと投入し、ホモミキサーを利用して乳化させた。50℃まで冷却した後、皮膚保護成分及び香等を投入し、冷却して低粘度のW/O型乳化紫外線遮断用化粧料組成物を得た。 前記表5において、ジステアジモニウム・ヘクトライトは、増粘剤として作用し、ポリメチルメタアクリレートは、純粋な体質顔料として作用し、二酸化チタン/水酸化アルミニウム/ステアリン酸は、無機紫外線遮断剤として作用する。 [試験例3]ウレタンフォームの硬度による選好度評価 前記製造例1及び2をそれぞれ硬度の異なるポリエーテル系ウレタンフォームに含浸させた後、各ウレタンフォームの選好度を比較した。具体的に、女性50人を25人ずつ2つのグループに分け、互いに異なる硬度を有するポリエーテル系ウレタンフォームに含浸させた製造例1及び製造例2それぞれを、NBRパフで2日間皮膚に塗布するようにした後、使用感及び塗布感等を考慮した全般的な選好度を比較評価するようにした。その結果を以下の表6及び表7に示した。 前記結果から分かるように、製造例1及び2の組成物を使用した場合、いずれも組成物を含浸したポリエーテル系ウレタンフォームのアスカー硬度が40であるときに選好度が最も高かった。 以上のとおり本発明について詳細に記述したところ、当業界の通常の知識を有する者にとって、前記具体的な記述は、ただ好ましい例示であるに過ぎず、これに本発明の範囲が制限されないことは明白である。したがって、本発明の実質的な範囲は、請求項とその等価物によって定義されると言えよう。 化粧料組成物含浸用ポリエーテル系ウレタンフォーム。 ポリエーテル系ウレタンフォームは、網状型構造を有することを特徴とする、請求項1に記載のポリエーテル系ウレタンフォーム。 ポリエーテル系ウレタンフォームの密度は、1〜3pcfであることを特徴とする、請求項1に記載のポリエーテル系ウレタンフォーム。 ポリエーテル系ウレタンフォームは、70〜120ppi(1インチあたりのポア数)のポア(pore)数を有することを特徴とする、請求項1に記載のポリエーテル系ウレタンフォーム。 ポリエーテル系ウレタンフォームは、アスカー硬度計基準で10〜70の硬度を有することを特徴とする、請求項1に記載のポリエーテル系ウレタンフォーム。 ポリエーテル系ウレタンフォームは、オープンセル(open cell)構造を有することを特徴とする、請求項1に記載のポリエーテル系ウレタンフォーム。 化粧料組成物は、W/O(油中水)型又はO/W(水中油)型の乳化化粧料組成物であることを特徴とする、請求項1に記載のポリエーテル系ウレタンフォーム。 乳化化粧料組成物は、5000〜15000cpsの粘度を有することを特徴とする、請求項1に記載のポリエーテル系ウレタンフォーム。 化粧料組成物は、メイクアッププライマー、メイクアップベース、ファンデーション、パウダー、ツインケーキ、リップスティック、リップグロス、アイシャドウ、アイブロウ、コンシーラー又はブラッシャーであることを特徴とする、請求項1に記載のポリエーテル系ウレタンフォーム。 【課題】化粧料組成物含浸後にも優れた安定性を維持し、化粧料組成物の携帯性及び使用感を増加させることができる化粧料組成物含浸用ウレタンフォームの提供。【解決手段】ポリエステル系ウレタンフォームに比べて、湿度に強く、多湿条件下においても崩れにくく、安定性が高く、また大きなセル構造を有するため、空気透過性、ソフトさの程度、柔らかさの程度及び柔軟さの程度が高い網状型構造を有し、70〜120ppiのポア数を有し、アスカー硬度計基準で10〜70の硬度を有する、オープンセル構造を有し、密度が1〜3pcfであるポリエーテル系ウレタンフォームを使用する。【選択図】なし


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