タイトル: | 公表特許公報(A)_ガルシノールの肝臓保護活性 |
出願番号: | 2013547660 |
年次: | 2014 |
IPC分類: | A61K 31/122,A61P 1/16,A61P 43/00,C12N 5/071,A01K 67/027,C12N 9/10,C12N 9/16 |
マジード ムハンメド バニ サラング JP 2014502621 公表特許公報(A) 20140203 2013547660 20111229 ガルシノールの肝臓保護活性 マジード ムハンメド 513146837 辻居 幸一 100092093 熊倉 禎男 100082005 箱田 篤 100084663 浅井 賢治 100093300 山崎 一夫 100119013 市川 さつき 100123777 服部 博信 100111796 マジード ムハンメド バニ サラング US 61/428,643 20101230 A61K 31/122 20060101AFI20140107BHJP A61P 1/16 20060101ALI20140107BHJP A61P 43/00 20060101ALI20140107BHJP C12N 5/071 20100101ALI20140107BHJP A01K 67/027 20060101ALN20140107BHJP C12N 9/10 20060101ALN20140107BHJP C12N 9/16 20060101ALN20140107BHJP JPA61K31/122A61P1/16A61P43/00 105C12N5/00 202AA01K67/027C12N9/10C12N9/16 B AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN US2011067733 20111229 WO2012092430 20120705 25 20130611 4B050 4B065 4C206 4B050CC08 4B050DD11 4B050GG01 4B050KK04 4B050LL01 4B065AA93X 4B065BA30 4B065BD27 4B065CA44 4C206AA01 4C206AA02 4C206CB24 4C206KA08 4C206MA01 4C206MA04 4C206NA14 4C206ZA75 4C206ZB21 本出願は、2010年12月30日に出願された米国仮出願第61/428643号の非仮出願である。 本発明は、一般に、肝毒性(肝臓毒性)の処理(management)のための薬物に関する。より詳細には、本発明は、ガルシノールの肝臓保護潜在力に関する。 用語「肝毒性」は、一般に、化学物質に誘発される肝障害を表す。このような障害は、主に、肝臓が、身体における化学物質の変換および除去というその固有の機能を遂行する時に、起こる。 門脈系を通しての胃腸管および脾臓への肝臓の密接な関連は、その代謝機能の一部として、循環する薬物に起因する毒性の影響をさらに悪化させる。 Nilesh Mehta等(Drug-Induced Hepatotoxicity- Medscape REFERENCE-Drugs, Diseases and Procedures)は、特異体質性薬物反応の75%は、肝臓移植または死に至ると報告している。同じ著者等は、また、米国において、約2000の事例の急性肝不全が1年間に発生し、このような事例の50%が、薬物の作用に原因があり得ると報告している。著者等は、さらに、薬物が誘発する肝毒性の根底にある病態生理学的メカニズムを明らかにしている。これらは、次のものを含む。 (i)細胞内タンパク質への薬物の共有結合およびATPレベルの低下のせいで引き起こされる、アクチン細線維の解離の後に起こる、肝細胞の破壊。 (ii)正常な胆汁排出を妨げて、胆汁鬱滞を引き起こす、薬物が誘発する、輸送ポンプの遮断。 (iii)P−450酵素への薬物の結合によって媒介される免疫応答。 (iv)TNF−αが媒介する、肝細胞のアポトーシス。 (v)ベータ酸化エネルギー産出メカニズムにおけるNADおよびFADの、薬物が誘発する阻害によって引き起こされるATP産出の低下に起因するミトコンドリアの破壊。 (vi)毒性代謝産物が誘発する胆管損傷。 (vii)エタノールが誘発する初期肝障害(アルコールに富む環境における消化管において繁殖するグラム陰性細菌の細胞壁のリポ多糖部分の細胞内取り込み(internalization)に繋がる)の間の、Browicz−Kuppfer細胞のような肝臓細胞型、およびそれらのtoll様受容体4(TLR4)とCD14のような受容体の活性化。次いで、これは、TNF−αのような炎症促進性サイトカイン、およびスーパーオキシド(これは肝臓における星細胞に入り得る)の活性化に繋がり、コラーゲン合成、線維形成、そして最終的には、肝硬変に至る。 したがって、進行中の(ongoing)治療(予防的および予防に資する)手段としての肝臓保護は、肝障害を引き起こす前記メカニズムの1つまたは複数の相互作用が存在する状態において、非常に大きな重要性を帯びる。このような状態には、以下が含まれる。 (i)肝臓における脂肪過多と、結果として起こるその炎症を表す、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)。それは、アルコール性肝臓疾患に似ているが、それは、非アルコール依存症であるか、または非常に僅かなアルコールしか消費しない人に起こる。NASHは、それが、放っておいても退行することがある、またはゆっくりと悪化して、線維形成、そして結果的に、生命を脅かす肝硬変に至ることがあるという意味で、不可解である。さらに、生活様式管理法以外に、この状態に対する特別な治療法は、存在しない。 (ii)習慣的な、または長期の消費から生じる飲酒癖。 (iii)癌に対する化学療法。 (iv)炎症または肝障害の徴候および症状なしに、肝臓において脂肪沈着がある、非アルコール性脂肪性肝疾患のような状態。 (v)ウイルスが誘発する急性または慢性の肝炎、後者の状態は、線維形成、および生命を脅かす肝硬変/肝臓癌に至り得る。 ガルシニア属の1種(Garcinia sp.)の果実の皮から単離されるガルシノールは、当技術分野において、酸化防止剤および化学保護剤(chemo protective agent)として知られている(Tanaka, T. et.al. Prevention of colonic aberrant crypt foci by dietary feeding of garcinol in male F3444 rats. Carcinogenesis, June 2000: 21 (6): 1183-9)。 ガルシノールおよびイソガルシノールは、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)に対する、それらの抗菌活性について評価された(Linuma M et al, Antibacterial activity of some Garcinia benzophenone derivatives against methicillin-resistant Staphylococcus aureus. Biol Pharm Bull 1996 February; 19(2): 311-4)。 in vitroおよびinvivoの両方での、ヒストンアセチルトランスフェラーゼ(HAT)の強力な阻害剤としてのガルシノールの役割が、Tapas等によって2004年に報告された(“Polyisoprenylated Benzophenone, Garcinol, a Natural Histone Acetyl transferase Inhibitor, Represses Chromatin Transcription and Alters Global GeneExpression”, The Journal of Biological Chemistry, Vol. 279, No. 32, Issue of August 6, pp.33716-33726, 2004)。 本発明者等は、本明細書において上で強調された病態生理学的作用の1つまたは複数の調節による、その分子の肝臓保護活性を開示して、ガルシノールの医用の可能性に、さらに付け加える。特に、本発明者等は、肝毒性に関連する生化学的指標(marker)の調節におけるガルシノールの作用を研究しようと試みた。 本発明は、肝臓保護剤としてのガルシノールの可能性を開示する。有効濃度のガルシノールの存在下に、Hep−2細胞の培養の保護が実証された。やはり実証されたのは、毒素−CCl4が誘発する、薬物−パラセタモール(Paracetamol)が誘発する、およびアルコールが誘発する肝毒性の動物モデルにおける、ガルシノールが媒介する、生化学的指標の調節である。毒素(CCl4)誘発肝毒性動物モデルからの肝臓ホモジェネートにおける、TGF−ベータ1の発現(pg/ml)への様々な用量のグラシノールの作用に関するグラフを示す。値は、平均値±SE(n=6)として表され、P値 *:<0.001。毒素(CCl4)誘発肝毒性動物モデルからの肝臓ホモジェネートにおける、細胞間接着分子1(ICAM−1またはCD52)の発現(pg/ml)への様々な用量のグラシノールの作用に関するグラフを示す。値は、平均値±SE(n=6)として表され、P値 *:<0.001。毒素(CCl4)誘発肝毒性動物モデルからの肝臓ホモジェネートにおける、C反応性タンパク質の発現(mg/ml)への様々な用量のグラシノールの作用に関するグラフを示す。値は、平均値±SE(n=6)として表され、P値 *:<0.001。毒素(CCl4)誘発肝毒性動物モデルから抜き取られた血液における腫瘍壊死因子−α(TNF−α)への様々な用量のグラシノールの作用に関するグラフ(フローサイトメトリーによる研究)を示す。毒素(CCl4)誘発肝毒性動物モデルから抜き取られた血液におけるインターロイキン−2(IL−2)への様々な用量のグラシノールの作用に関するグラフ(フローサイトメトリーによる研究)を示す。毒素(CCl4)誘発肝毒性動物モデルから抜き取られた血液におけるインターロイキン−4(IL−4)への様々な用量のグラシノールの作用に関するグラフを示す。薬物(パラセタモール)誘発肝毒性動物モデルからの肝臓ホモジェネートにおける、TGF−ベータ1の発現(pg/ml)への様々な用量のグラシノールの作用に関するグラフを示す。値は、平均値±SE(n=6)として表され、P値 *:<0.01、**:0.001。GC:グラシノール;APAP:パラセタモール。薬物(パラセタモール)誘発肝毒性動物モデルからの肝臓ホモジェネートにおける、細胞間接着分子1(ICAM−1またはCD52)の発現(pg/ml)への様々な用量のグラシノールの作用に関するグラフを示す。値は、平均値±SE(n=6)として表され、P値 *:<0.01、**:0.001。GC:グラシノール;APAP:パラセタモール。薬物(パラセタモール)誘発肝毒性動物モデルから抜き取られた血液における腫瘍壊死因子−α(TNF−α)への様々な用量のグラシノールの作用に関するグラフ(フローサイトメトリーによる研究)を示す。アルコール(エチルアルコール)誘発肝毒性動物モデルの血清における腫瘍壊死因子−α(TNF−α)およびインターロイキン−1β(IL−1β)への様々な用量のグラシノールの作用に関するグラフを示す。値は、平均値±SE(n=6)として表され、P値 *:<0.01、**:0.001。GC:グラシノール。アルコール(エチルアルコール)誘発肝毒性動物モデルの血清におけるインターロイキン−12(IL−12)への様々な用量のグラシノールの作用に関するグラフを示す。知られている肝臓保護剤であるシリマリンと比較して、Hep G2肝臓癌細胞系における、グラシノールの細胞毒性の可能性(細胞毒性%)に関するグラフを示す。Hep G2肝臓癌細胞系において、知られている肝臓保護剤シリマリンと比較して、グラシノールの肝臓保護作用に関するグラフを示す。 最も好ましい実施形態において、本発明は、哺乳動物の肝細胞保護の方法に関し、この方法は、哺乳動物の肝細胞を、有効濃度のガルシノールと接触させるステップを含む。より詳細には、有効濃度のガルシノールは、約0.78μg/mlから約6.25μg/mlである(図12および13)。別の最も好ましい実施形態において、本発明は、肝臓保護を提供する方法に関し、この方法は、治療に有効な量のガルシノールを、それを必要としている対象に投与するステップを含む。より詳細には、対象は哺乳動物である。 別の好ましい実施形態において、本発明は、肝障害(肝毒性)の哺乳動物モデルにおける、サイトカイン発現レベルの増加を小さくする方法に関し、この方法は、有効量のガルシノールを、前記モデルに投与するステップを含む(図1、4、5、6、7、9、10および11)。特定の実施形態において、サイトカインは、トランスフォーミング増殖因子G−β1(TGF−β1)、腫瘍壊死因子−α、インターロイキン−2(IL−2)、インターロイキン−4(IL−4)、およびインターロイキン−12(IL−12)である。さらなる特定の実施形態において、哺乳動物モデルにおける肝毒性は、毒素、薬物またはエチルアルコールによって誘発され得る。別の特定の実施形態において、肝障害は、毒素、薬物およびエチルアルコールの組合せによって誘発される。 さらに別の好ましい実施形態において、本発明は、毒素および/または薬物によって誘発される肝障害(肝毒性)の哺乳動物モデルにおける、接着分子の発現レベルの増加を小さくする方法に関し、この方法は、有効量のガルシノールを、前記モデルに投与ステップを含む(図2および8)。特定の実施形態において、接着分子は、細胞内接着分子−1(ICAM−1またはCD52)である。 さらに別の好ましい実施形態において、本発明は、肝障害(肝毒性)の哺乳動物モデルにおける、肝酵素および/または胆汁色素のレベルの上昇を小さくする方法に関し、この方法は、有効量のガルシノールを、前記モデルに投与するステップを含む。特定の実施形態において、肝酵素は、アラニントランスアミナーゼ、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、およびアルカリホスファターゼである(表3、4および5)。別の特定の実施形態において、胆汁色素はビリルビンである。さらなる特定の実施形態において、哺乳動物モデルにおける肝障害は、毒素、薬物またはエチルアルコールによって誘発され得る。別の特定の実施形態において、肝障害は、毒素、薬物およびエチルアルコールの組合せによって誘発される。 肝臓保護剤としてのガルシノールの治療上の潜在的価値は、本明細書において以下に説明される例によって理解され得る。(例1) ガルシノールの急性経口安全性:マウスにおいて、2週間までの観察で、2000mg/kg.p.oまでで、死亡は観察されなかった。調査されたパラメータおよび記録された観察は、表1に含まれる(OECD Guidelines for Testing of Chemicals. Guideline 423, Acute Oral Toxicity - Acute Toxic Class Method, Adopted, (1996). Organization for Economic Cooperation and Development)。(例2) ラットでの四塩化炭素誘発肝障害の肝臓ホモジェネートにおける、TGF−β1、ICAM−1、およびCRPの発現への様々な用量のガルシノール(GC)の作用 実験で用いた動物:雄ウイスターラット 動物の体重:140〜160グラム 研究に用いたガルシノール(GC)の用量:1.25、2.5、5、10mg/kg p.o. 標準薬物:シリマリン(50mg/kg)p.o. 手順:肝臓損傷は、液体パラフィンと混合(5倍希釈)した四塩化炭素(CCl4)の投与によって誘発した。動物には、1ml/kg,p.o.で、CCl4を単回投与し、その後、様々な時間間隔でガルシノールを投与した(表2)。[(i)Bramanti G, Murmann W, Pierini P and Comporti M (1978). Effect of cicloxilic acid on CCl4 - induced liver injury. Drug Research 28: 1112-1217。(ii)B Singh, A K Saxena, B K Chandan, K K Anand (1998). Hepatoprotective activity of Verbenalin on experimental liver damage in rodents. Fitoterapia LXIX 2: 135-140。(iii)B.K. Chandan, A.K. Sharma, K.K. Anand Boerhaavia diffusa: A study of its hepatoprotective activity. Journal of Ethnopharmacology Volume 31, Issue 3, March 1991, Pages 299-307]。 肝臓組織を、氷冷しながらポリトロンホモジェナイザーで処理し、ホモジェネートを、5000gで15分間遠心した。上澄みのアリコートを分離し、生化学的分析に用いた。上澄みは、サイトカイン分析まで、−80℃で保存した。TGFβ、ICAM−1、C反応性タンパク質(CRP)は、サンドイッチおよび競合ELISA法に基づく市販のキットを用い、製造業者の教示に従って、評価した。全てのサイトカイン濃度は、ELISAプレートリーダーで、450nmでの比色測定によって、標準曲線からの補間法により求めた。[(i)Magari K, Miyata S, Ohkubo Y, Mutoh S, (2004). Inflammatory cytokine levels in paw tissues during development of rat collagen-induced arthritis: Effect of FK506, an inhibitor of T cell activation. Inflammation Research. 53: 469-474 (Magari et al., 2004)、および(ii)Modulation of Th1/Th2 cytokines and inflammatory mediators by hydroxychavicol in adjuvant induced arthritic tissues. Anjali Pandey , Sarang Bani, Prabhu Dutt, Krishna Avtar Suri. Cytokine 49 (2010) 114-121] 結果:ガルシノールは、ラットにおける四塩化炭素誘発肝障害から生じる急性肝炎に付随する、TGFβ(図1)、ICAM−1(図2)、C反応性タンパク質(CRP)(図3)のレベルの増加を抑制した。(例3) ラットでの四塩化炭素誘発肝障害の血液におけるTNF−α、IL−2、およびIL−4への様々な用量のガルシノール(GC)の作用 実験で用いた動物:雄ウイスターラット 動物の体重:140〜160グラム 研究で用いたガルシノール(GC)の用量:1.25、2.5、5、10mg/kg p.o. 標準薬物:シリマリン(50mg/kg)p.o. 手順:肝臓損傷は、液体パラフィンと混合(5倍希釈)した四塩化炭素(CCl4)の投与によって誘発した。動物には、1ml/kg,p.o.で、CCl4を単回投与し、その後、ガルシノールを投与した(前記の表2を参照)。[(i)Bramanti G, Murmann W, Pierini P and Comporti M (1978). Effect of cicloxilic acid on CCl4 - induced liver injury. Drug Research 28: 1112-1217。(ii)B Singh, A K Saxena, B K Chandan, K K Anand (1998). Hepatoprotective activity of Verbenalin on experimental liver damage in rodents. Fitoterapia LXIX 2: 135-140。(iii)B.K. Chandan, A.K. Sharma, K.K. Anand Boerhaavia diffusa: A study of its hepatoprotective activity. Journal of Ethnopharmacology, Volume 31, Issue 3, March 1991, Pages 299-307]。 動物は、後眼窩から血液を抜き取り、血液は、PE−標識された坑ラットTNF−アルファ、IL−2およびIL−4モノクローナル抗体発現評価のために、EDTA被覆管に採集した。分析は、フローサイトメーター(BD−FACS CANTO II)で行った。これらの蛍光色素−標識モノクローナル抗体は、100μlの全血に直接加え、次いで、これを、全血溶解試薬を用い、溶解した。最後の遠心の後、試料を、リン酸緩衝生理食塩水(pH、7.4)に再懸濁し、フローサイトメーターで直接分析した。蛍光トリガーは、PE(FL2)パラメータに設定して、事象を集めた。[(i)Bani S, Kaul A, Khan B, Ahmad SF, Suri KA, Gupta BD, Satti NK, Qazi GN, (2006).Suppression of T lymphocyte activity by lupeol isolated from Crataeva religiosa. Phytotherapy Research; 20(4): 279-287。および(ii)Bani S, Kaul A, Khan B, Ahmad SF, Suri KA, Satti NK, (2005). Immunosuppressive properties of an ethyl acetate fraction from Euphorbia royleana. Journal of Ethnopharmacology; 99: 185-192]。 結果:ガルシノール(GC)は、ラットにおける四塩化炭素誘発肝障害の血液に発現されるTNF−α(図4)、IL−2(図5)、およびIL−4(図6)の阻害によって特徴付けられる、T細胞免疫応答の用量に依存する阻害を引き起こした。(例4) ラットでの四塩化炭素誘発肝障害における、ビリルビン、ならびに血清酵素のアラニントランスアミナーゼ(ALT)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)およびアルカリホスファターゼ(ALP)への様々な用量のガルシノール(GC)の作用 実験で用いた動物:雄ウイスターラット 動物の体重:140〜160グラム 研究で用いたガルシノール(GC)の用量:1.25、2.5、5、10mg/kg p.o. 標準薬物:シリマリン(50mg/kg)p.o. 手順:肝臓損傷は、液体パラフィンと混合(5倍希釈)した四塩化炭素(CCl4)の投与によって誘発した。動物には、1ml/kg,p.o.で、CCl4を単回投与し、その後、ガルシノールを投与した(表2)。[(i)Bramanti G, Murmann W, Pierini P and Comporti M (1978). Effect of cicloxilic acid on CCl4 - induced liver injury. Drug Research 28: 1112-1217。(ii)B Singh, A K Saxena, B K Chandan, K K Anand (1998). Hepatoprotective activity of Verbenalin on experimental liver damage in rodents. Fitoterapia LXIX 2: 135-140。(iii)B.K. Chandan, A.K. Sharma, K.K. Anand Boerhaavia diffusa: A study of its hepatoprotective activity. Journal of Ethnopharmacology, Volume 31, Issue 3, March 1991, Pages 299-307] 血液は、実験動物の後眼窩集網叢から採集し、抗凝固剤は添加しなかった。血液を、室温で1時間放置した。次いで、それを、遠心し、透明な血清を分離した。次に、血清を、分析のために保存した。参考文献:(Magari et al., 2004)。 血清生化学I(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼおよびアラニンアミノトランスフェラーゼ)、参考文献:Ritman S, Frankel S, (1957). A colorimeteric method for the determination of serum glutamic oxaloacetic and glutamic pyruvic transaminases. American Journal of Clinical Pathology; 28: 56-63。 手順:試験およびコントロール試料から採集した0.2mlの血清を、1.0mlの緩衝液と混合し、水浴中、37℃で60分間インキュベートした。1.0mlのクロモゲン溶液を添加後、反応が進行するように、試料を室温に20分間保ち、10mlのNaOHを加えた。5分後に、546nmで、光学濃度を読み取った。ブランクには、クロモゲン溶液の添加後に、血清を加えた。 血清生化学II(アルカリホスファターゼ)、参考文献:Klaus Walter and Schutt C. (1974). Acid and alkaline phosphatase in serum。Methods of Enzymatic Analysis. Eds. Hans Ulrich Bergmeyer(Verlag ChemieWeinheim,Academic press, Inc. New York), 2nd Edition, Vol.2, pp. 855-64中。 手順:アルカリホスファターゼ活性測定は、アルカリ条件下にp−ニトロフェノールホスフェートを加水分解する、この酵素の能力に基づく。開裂した生成物のp−ニトロフェノールは、アルカリ溶液中で黄色であり、400〜420nmで測定される(Klaus and Schutt, 1974)。2.0mlの緩衝化された基質を、「試験」、「コントロール」、および「ブランク」の管に入れ、その後、血清および蒸留水(0.1ml)を、「試験」、および「ブランク」にそれぞれ加え、水浴中、25℃で30分間インキュベートした。インキュベートした後、水酸化ナトリウム(0.25N、2ml)を全ての管に加え、その後、「コントロール」と印された管に、血清(0.1ml)を加えた。発生する黄色を、410nmで、ブランクと比較して、分光光度計により測定した。 血清生化学III[ビリルビン(BRBN)]、参考文献:Malloy H T and Evelyn K A (1937). The determination of bilirubin with photoelectric colorimeter. Journal of Biological Chemistry 119: 481-490。 手順:血清ビリルビンを、Malloy and Evelyn (1937)の方法によって評価した。「試験」、および「コントロール」と印した2組の試験管に、血清(0.2ml)および蒸留水(1.8ml)を加えた。「試験」および「標準」と印した試験管に、ジアゾ試薬(0.5ml)を加えた。「コントロール」および「ブランク」と印した試験管に、ジアゾブランク(0.5ml)を加えた。最後に、メタノール(2.5ml)を各試験管に加えた。試験管は、混合し、暗所に30分間放置した。10分後に、540nmで、試験管を読み取った。 結果:ガルシノールは、ラットでの四塩化炭素誘発肝障害における、ビリルビン、ならびに血清酵素のアラニントランスアミナーゼ(ALT)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)およびアルカリホスファターゼ(ALP)のレベルの増加を小さくした(表3)。(例5) ラットでのパラセタモール誘発肝障害の肝臓ホモジェネートにおける、TGF−ベータ1、およびICAM−1の発現への様々な用量のガルシノール(GC)の作用 実験で用いた動物:雄ウイスターラット 動物の体重:140〜160グラム 研究に用いたガルシノール(GC)の用量:1.25、2.5、5、10mg/kg p.o. 標準薬物:シリマリン(50mg/kg)p.o. 手順:実験動物には、7日間、パラセタモール(400mg/体重1kg)を経口投与した。薬物処置グループからの動物に、水に溶かしたパラセタモール(400mg/体重1kg)を、段階的な用量の試験薬物ガルシノールと共に、7日間、経口投与した。標準グループの動物には、50mg/体重1kgの標準薬物シリマリン、および400mg/体重1kgのパラセタモールを、7日間投与し、標準コントロールとして用いた。[N.Kanchana and A.Mohamed Sadiq, Hepatoprotective effect of Plumbago zeylanica on paracetamol induced liver toxicity in rats, Int J Pharm Pharm Sci, Vol 3, Issue1, 151-154 (2011)]。 実験動物からの肝臓組織を、氷冷しながらポリトロンホモジェナイザーで処理し、ホモジェネートを、5000gで15分間遠心した。上澄みのアリコートを分離し、生化学的分析に用いた。上澄みは、サイトカイン分析まで、−80℃で保存した。TGFβ、ICAM−1は、サンドイッチおよび競合ELISA法に基づく市販のキットを用い、製造業者の教示に従って、評価した。全てのサイトカイン濃度は、ELISAプレートリーダーで、450nmでの比色測定によって、標準曲線からの補間法により求めた。[(i)Magari K, Miyata S, Ohkubo Y, Mutoh S, (2004). Inflammatory cytokine levels in paw tissues during development of rat collagen-induced arthritis: Effect of FK506, an inhibitor of T cell activation. Inflammation Research. 53: 469-474 (Magari et al., 2004)、および(ii)Modulation of Th1/Th2 cytokines and inflammatory mediators by hydroxychavicol in adjuvant induced arthritic tissues. Anjali Pandey , Sarang Bani, Prabhu Dutt, Krishna Avtar Suri. Cytokine 49 (2010) 114-121]。 結果:ガルシノールは、パラセタモール誘発急性肝炎に関連する肝臓における、TGF−ベータ、およびICAM−1の発現レベルの増加を、用量に応じて抑制した(図7および図8)。(例6) ラットでのパラセタモール(アセチル−パラ−アミノフェノール−APAP)誘発肝障害における、血清酵素のアラニントランスアミナーゼ(ALT)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)およびアルカリホスファターゼ(ALP)への様々な用量のガルシノール(GC)の作用 実験で用いた動物:雄ウイスターラット 動物の体重:140〜160グラム 研究に用いたガルシノール(GC)の用量:1.25、2.5、5、10mg/kg p.o. 標準薬物:シリマリン(50mg/kg)p.o. 手順:実験動物には、7日間、パラセタモール(400mg/体重1kg)を経口投与した。薬物処置グループからの動物に、水に溶かしたパラセタモール(400mg/体重1kg)を、段階的な用量の試験薬物ガルシノールと共に、7日間、経口投与した。標準グループの動物には、50mg/体重1kgの標準薬物シリマリン、および400mg/体重1kgのパラセタモールを、7日間投与し、標準コントロールとして用いた。[N.Kanchana and A.Mohamed Sadiq, Hepatoprotective effect of Plumbago zeylanica on paracetamol induced liver toxicity in rats, Int J Pharm Pharm Sci, Vol 3, Issue 1, 151-154 (2011)]。 血液は、実験動物の後眼窩集網叢から採集し、抗凝固剤は添加しなかった。血液を、室温で1時間放置した。次いで、それを、遠心し、透明な血清を分離した。次に、血清を、分析のために保存した。参考文献:(Magari et al., 2004)。 血清生化学I(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼおよびアラニンアミノトランスフェラーゼ)、参考文献:Ritman S, Frankel S, (1957). A colorimeteric method for the determination of serum glutamic oxaloacetic and glutamic pyruvic transaminases. American Journal of Clinical Pathology; 28: 56-63。 手順:試験およびコントロール試料から採集した0.2mlの血清を、1.0mlの緩衝液と混合し、水浴中、37℃で60分間インキュベートした。1.0mlのクロモゲン溶液を添加後、反応が進行するように、試料を室温に20分間保ち、10mlのNaOHを加えた。5分後に、546nmで、光学濃度を読み取った。ブランクには、クロモゲン溶液の添加後に、血清を加えた。 血清生化学II(アルカリホスファターゼ)、参考文献:Klaus Walter and Schutt C. (1974). Acid and alkaline phosphatase in serum。Methods of Enzymatic Analysis.Eds. Hans Ulrich Bergmeyer(Verlag ChemieWeinheim,Academic press, Inc. New York), 2nd Edition, Vol.2, pp. 855-64中。 手順:アルカリホスファターゼ活性測定は、アルカリ条件下にp−ニトロフェノールホスフェートを加水分解する、この酵素の能力に基づく。開裂した生成物のp−ニトロフェノールは、アルカリ溶液中で黄色であり、400〜420nmで測定される(Klaus and Schutt, 1974)。2.0mlの緩衝化された基質を、「試験」、「コントロール」、および「ブランク」の管に入れ、その後、血清および蒸留水(0.1ml)を、「試験」、および「ブランク」にそれぞれ加え、水浴中、25℃で30分間インキュベートした。インキュベートした後、水酸化ナトリウム(0.25N、2ml)を全ての管に加え、その後、「コントロール」と印された管に、血清(0.1ml)を加えた。発生する黄色を、410nmで、ブランクと比較して、分光光度計により測定した。 血清生化学III[ビリルビン(BRBN)]、参考文献:Malloy H T and Evelyn K A (1937). The determination of bilirubin with photoelectric colorimeter. Journal of Biological Chemistry 119: 481-490。 手順:血清ビリルビンを、Malloy and Evelyn (1937)の方法によって評価した。「試験」、および「コントロール」と印した2組の試験管に、血清(0.2ml)および蒸留水(1.8ml)を加えた。「試験」および「標準」と印した試験管に、ジアゾ試薬(0.5ml)を加えた。「コントトール」および「ブランク」と印した試験管に、ジアゾブランク(0.5ml)を加えた。最後に、メタノール(2.5ml)を、各試験管に加えた。試験管は、混合し、暗所に30分間放置した。10分後に、540nmで、試験管を読み取った。 結果:ガルシノールは、ラットでのパラセタモール誘発肝障害における、ビリルビン、ならびに血清酵素のアラニントランスアミナーゼ(ALT)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)およびアルカリホスファターゼ(ALP)のレベルの増加を小さくした(表4)。(例7) ラットでのパラセタモール誘発肝障害の血液におけるTNF−αへの様々な用量のガルシノール(GC)の作用 実験で用いた動物:雄ウイスターラット 動物の体重:140〜160グラム 研究に用いたガルシノール(GC)の用量:1.25、2.5、5、10mg/kg p.o. 標準薬物:シリマリン(50mg/kg)p.o. 手順:実験動物には、7日間、パラセタモール(400mg/体重1kg)を経口投与した。薬物処置グループからの動物に、水に溶かしたパラセタモール(400mg/体重1kg)を、段階的な用量の試験薬物ガルシノールと共に、7日間、経口投与した。標準グループの動物には、50mg/体重1kgの標準薬物シリマリン、および400mg/体重1kgのパラセタモールを、7日間投与し、標準コントロールとして用いた。[N.Kanchana and A.Mohamed Sadiq, Hepatoprotective effect of Plumbago zeylanica on paracetamol induced liver toxicity in rats, Int J Pharm Pharm Sci, Vol 3, Issue 1, 151-154 (2011)]。 動物は、後眼窩から血液を抜き取り、血液は、PE−標識された坑ラットTNF−アルファモノクローナル抗体発現評価のために、EDTA被覆管に採集した。分析は、フローサイトメーター(BD−FACS CANTO II)で行った。これらの蛍光色素−標識モノクローナル抗体は、100μlの全血に直接加え、次いで、これを、全血溶解試薬を用い、溶解した。最後の遠心の後、試料を、リン酸緩衝生理食塩水(pH、7.4)に再懸濁し、フローサイトメーターで直接分析した。蛍光トリガーは、PE(FL2)パラメータに設定して、事象を集めた。[(i)Bani S, Kaul A, Khan B, Ahmad SF, Suri KA, Gupta BD, Satti NK, Qazi GN, (2006).Suppression of T lymphocyte activity by lupeol isolated from Crataeva religiosa. Phytotherapy Research; 20(4): 279-287。および(ii)Bani S, Kaul A, Khan B, Ahmad SF, Suri KA, Satti NK, (2005). Immunosuppressive properties of an ethyl acetate fraction from Euphorbia royleana. Journal of Ethnopharmacology; 99: 185-192]。 結果:図9は、ガルシノールが、薬物(パラセタモール)誘発肝障害によって引き起こされる急性肝炎において見出される、肝臓におけるTNF−αのレベルの増加を、用量に応じて抑制することを示す。(例8) アルコール(エチルアルコール−EtOH)誘発肝毒性動物モデルの血清における腫瘍壊死因子−α(TNF−α)、インターロイキン−1β(IL−1β)およびIL−12への様々な用量のガルシノール(GC)の作用 実験で用いた動物:雄ウイスターラット 動物の体重:140〜160グラム 研究に用いたガルシノール(GC)の用量:1.25、2.5、5、10mg/kg p.o. 標準薬物:シリマリン(50mg/kg)p.o. 手順:体重180〜200gの雄ウイスターラットに、0.5〜0.6mlのエタノールを経口投与した。エタノールの初期用量は、6g/kg/日(最大で56%のアルコールを含む溶液)であり、用量は、第1週の間に、8g/kg/日の維持用量まで段階的に増やし、これをさらに5週間続けた。全てのラットに、入手可能な標準的ラット用食餌を、6週間の間中、定期的に与えた。ラットは、1週間当たり3回、秤量した。[Guangjin Yuan, Zuojiong Gong *, Xiaorong Zhou, Pin Zhang, Xiaomei Sun and Xi Li. Epigallocatechin-3-Gallate Ameliorates Alcohol-Induced Liver Injury in Rats. Int. J. Mol. Sci. 2006, 7, 204-219]。 血液は、アルコール処置実験動物の後眼窩集網叢から採集し、サイトカイン評価のためにEDTAと混合した。血清を採集するために、血液に抗凝固剤は添加せず、血液を、室温で1時間放置した。次いで、血液を、遠心し、透明な血清を分離し、分析のために保存した。TNF−α、IL−1β、およびIL−12は、サンドイッチおよび競合ELISA法に基づく市販のキットを用い、製造業者の教示に従って、評価した。全てのサイトカイン濃度は、ELISAプレートリーダーで、450nmでの比色測定によって、標準曲線からの補間法により求めた。 結果:ガルシノール(GC)は、消化管におけるグラム陰性菌(活性化および過度の増加は、エチルアルコールの摂取に起因する)のLPSによる、クッパー(Kupffer)細胞のTLR−4の活性化によって誘発される、TNF−アルファ、インターロイキン−1ベータ、およびインターロイキン−12(図10および図11)のレベルの増加を抑制した。(例9) アルコール(エチルアルコール)誘発肝毒性動物モデルの血清における、血清酵素のアラニントランスアミナーゼ(ALT)、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)およびアルカリホスファターゼ(ALP)への様々な用量のガルシノール(GC)の作用 実験で用いた動物:雄ウイスターラット 動物の体重:140〜160グラム 研究に用いたガルシノール(GC)の用量:1.25、2.5、5、10mg/kg p.o. 標準薬物:シリマリン(50mg/kg)p.o. 手順:体重180〜200gの雄ウイスターラットに、0.5〜0.6mlのエタノールを経口投与した。エタノールの初期用量は、6g/kg/日(最大で56%のアルコールを含む溶液)であり、用量は、第1週の間に、8g/kg/日の維持用量まで段階的に増やし、これをさらに5週間続けた。全てのラットに、入手可能な標準的ラット用食餌を、6週間の間中、定期的に与えた。ラットは、1週間当たり3回、秤量した。[Guangjin Yuan, Zuojiong Gong *, Xiaorong Zhou, Pin Zhang, Xiaomei Sun and Xi Li. Epigallocatechin-3-Gallate Ameliorates Alcohol-Induced Liver Injury in Rats. Int. J. Mol. Sci. 2006, 7, 204-219]。血液は、実験動物の後眼窩集網叢から採集し、抗凝固剤は添加しなかった。血液を、室温で1時間放置した。次いで、それを、遠心し、透明な血清を分離した。次に、血清を、分析のために保存した。参考文献:(Magari et al., 2004)。 血清生化学I(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼおよびアラニン(ALANINA)アミノトランスフェラーゼ)、参考文献:Ritman S, Frankel S, (1957). A colorimeteric method for the determination of serum glutamic oxaloacetic and glutamic pyruvic transaminases. American Journal of Clinical Pathology; 28: 56-63。 手順:試験およびコントロール試料から採集した0.2mlの血清を、1.0mlの緩衝液と混合し、水浴中、37℃で60分間インキュベートした。1.0mlのクロモゲン溶液を添加後、反応が進行するように、試料を室温に20分間保ち、10mlのNaOHを加えた。5分後に、546nmで、光学濃度を読み取った。ブランクには、クロモゲン溶液の添加後に、血清を加えた。 血清生化学II(アルカリホスファターゼ)、参考文献:Klaus Walter and Schutt C. (1974). Acid and alkaline phosphatase in serum。Methods of Enzymatic Analysis.Eds. Hans Ulrich Bergmeyer(Verlag ChemieWeinheim,Academic press, Inc. New York), 2nd Edition, Vol.2, pp. 855-64中。 手順:アルカリホスファターゼ活性測定は、アルカリ条件下にp−ニトロフェノールホスフェートを加水分解する、この酵素の能力に基づく。開裂した生成物のp−ニトロフェノールは、アルカリ溶液中で黄色であり、400〜420nmで測定される(Klaus and Schutt, 1974)。2.0mlの緩衝化された基質を、「試験」、「コントロール」、および「ブランク」の管に入れ、その後、血清および蒸留水(0.1ml)を、「試験」、および「ブランク」にそれぞれ加え、水浴中、25℃で30分間インキュベートした。インキュベートした後、水酸化ナトリウム(0.25N、2ml)を全ての管に加え、その後、「コントロール」と印された管に、血清(0.1ml)を加えた。発生する黄色を、410nmで、ブランクと比較して、分光光度計により測定した。 血清生化学III[ビリルビン(BRBN)]、参考文献:Malloy H T and Evelyn K A (1937). The determination of bilirubin with photoelectric colorimeter. Journal of Biological Chemistry 119: 481-490。 手順:血清ビリルビンを、Malloy and Evelyn (1937)の方法によって評価した。「試験」、および「コントロール」と印した2組の試験管に、血清(0.2ml)および蒸留水(1.8ml)を加えた。「試験」および「標準」と印した試験管に、ジアゾ試薬(0.5ml)を加えた。「コントトール」および「ブランク」と印した試験管に、ジアゾブランク(0.5ml)を加えた。最後に、メタノール(2.5ml)を、各試験管に加えた。試験管は、混合し、暗所に30分間放置した。10分後に、540nmで、試験管を読み取った。 結果:ガルシノール(GC)は、エチルアルコール誘発肝毒性実験動物における、AST、ALT、ALPおよびビリルビンのレベルの増加を小さくした。(例10) 知られている肝臓保護剤であるシリマリンと比較した、Hep G2肝臓癌細胞系におけるガルシノールの細胞毒性の可能性(細胞毒性%)(ガルシノール vs シリマリンの全体的な肝臓保護作用−表6および7、図12および図13) 手順:細胞毒性について調べられようとする様々な濃度の物質中でHEP G2細胞を成長させる。次いで、穏やかに媒質を取り除き、各ウェルに100mlのMTT(150mg/ウェル)作業溶液を加える。次に、プレートをアルミニウム箔にさらに包み、37℃のCO2インキュベータ中で4時間インキュベートする。次いで、プレートを、ウェル当たり100mlのPBSで穏やかに洗う。洗浄は、洗浄の間の細胞の乾燥、薄片化剥離(flaking)および損失を避けるために、媒質を取り出した後、すぐに行われなければならない。ウェル当たり100mlのDMSOに染料を溶かす。プレートを、5分間振盪し、Fluostar optima(BMG)マイクロプレートリーダーを用い、492nmで吸光度を読み取る。吸光度は細胞生存率に正比例する。620nmで読み取る選択肢もまた選ぶことができ、これは、試料中の細胞残屑の干渉を差し引き得る。データは、細胞増殖における変化が定量化されるように、細胞数 vs.吸光度をプロットすることによって分析される。テトラゾリウムの還元速度は、細胞増殖速度に比例する。 計算 試料の細胞毒性は、細胞増加の50%を抑制する濃度であるIC50値として表される。 細胞毒性%=(E−T)/E×100 ここで、E=試料の存在しない場合の細胞生存率 T=試料の存在下での細胞生存率 HEP G2細胞におけるガルシノールの肝臓保護活性 IC50=13.33μg/ml 95%CL=11.84〜15.02μg/ml HEP G2細胞におけるシリマリンの肝臓保護活性 IC50=36.51μg/ml 95%CL=32.18〜41.42μg/ml IC50値が小さいほど、効能は良好である。 結果:ガルシノールは、低濃度(6.25μg/ml未満の値)で、シリマリンのようなかなりの肝臓保護作用を示す。 本発明が、好ましい実施形態を参照して説明されたが、本発明はこれらに限定されないことを、当業者は明瞭に理解するべきである。むしろ、本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲との関連でのみ、解釈されるべきである。 哺乳動物の肝細胞保護の方法であって、哺乳動物の肝細胞を有効濃度のガルシノールと接触させるステップを含む、上記方法。 ガルシノールの有効濃度が、約0.78μg/mlから約6.25μg/mlである、請求項1に記載の方法。 肝障害(肝毒性)の哺乳動物モデルにおけるサイトカインの発現レベルの増加を小さくする方法であって、有効量のガルシノールを前記モデルに投与するステップを含む、上記方法。 サイトカインがトランスフォーミング増殖因子G−β1(TGF−β1)である、請求項3に記載の方法。 サイトカインが腫瘍壊死因子−αである、請求項3に記載の方法。 サイトカインがインターロイキン−2(IL−2)である、請求項3に記載の方法。 サイトカインがインターロイキン−4(IL−4)である、請求項3に記載の方法。 サイトカインがインターロイキン−12(IL−12)である、請求項3に記載の方法。 肝毒性が毒素によって引き起こされる、請求項3に記載の方法。 肝毒性が薬物によって引き起こされる、請求項3に記載の方法。 肝毒性がエチルアルコールによって引き起こされる、請求項3に記載の方法。 肝障害(肝毒性)の哺乳動物モデルにおける接着分子の発現レベルの増加を小さくする方法であって、有効量のガルシノールを前記モデルに投与するステップを含む、上記方法。 接着分子が細胞内接着分子−1(ICAM−1、またはCD52)である、請求項12に記載の方法。 肝毒性が毒素によって引き起こされる、請求項12に記載の方法。 肝毒性が薬物によって引き起こされる、請求項12に記載の方法。 肝障害(肝毒性)の哺乳動物モデルにおける肝酵素および/または胆汁色素のレベルの増加を小さくする方法であって、有効量のガルシノールを前記モデルに投与するステップを含む、上記方法。 肝毒性が毒素によって引き起こされる、請求項16に記載の方法。 肝毒性が薬物によって引き起こされる、請求項16に記載の方法。 肝毒性がエチルアルコールによって引き起こされる、請求項16に記載の方法。 肝酵素が、アラニントランスアミナーゼ、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、およびアルカリホスファターゼを含む群から選択される、請求項16に記載の方法。 胆汁色素がビリルビンである、請求項16に記載の方法。 肝臓保護を提供する方法であって、治療に有効な量のガルシノールを、それを必要としている対象に投与するステップを含む、上記方法。 本発明は、ガルシノールの肝臓保護潜在力を開示する。