タイトル: | 公表特許公報(A)_過敏性腸症候群の予防と治療のための、腸運動調整剤とα−D−ガラクトシダーゼとを含む経口投与用医薬組成物及びその調製方法 |
出願番号: | 2013539789 |
年次: | 2013 |
IPC分類: | A61K 38/46,A61K 31/235,A61K 31/451,A61K 31/215,A61K 31/5375,A61K 31/437,A61K 31/4045,A61K 31/05,A61K 31/46,A61K 31/221,A61K 9/20,A61K 9/28,A61K 9/48,A61K 9/14,A61K 47/38,A61K 47/36,A61K 47/26,A61K 47/02,A61K 47/10,A61K 47/32,A61P 1/12,A61P 1/08,A61P 1/06 |
ベルナルド エスクデロ ロベルト サヴォワール ヴィルボーフ ジョン クロード JP 2013542986 公表特許公報(A) 20131128 2013539789 20111115 過敏性腸症候群の予防と治療のための、腸運動調整剤とα−D−ガラクトシダーゼとを含む経口投与用医薬組成物及びその調製方法 ポジ ヴィジョナリー ソリューションズ リミテッド ライアビリティ パートナーシップ 513121904 辻居 幸一 100092093 熊倉 禎男 100082005 箱田 篤 100084663 浅井 賢治 100093300 山崎 一夫 100119013 市川 さつき 100123777 松田 七重 100123766 ベルナルド エスクデロ ロベルト サヴォワール ヴィルボーフ ジョン クロード MX MX/A/2010/012480 20101116 A61K 38/46 20060101AFI20131101BHJP A61K 31/235 20060101ALI20131101BHJP A61K 31/451 20060101ALI20131101BHJP A61K 31/215 20060101ALI20131101BHJP A61K 31/5375 20060101ALI20131101BHJP A61K 31/437 20060101ALI20131101BHJP A61K 31/4045 20060101ALI20131101BHJP A61K 31/05 20060101ALI20131101BHJP A61K 31/46 20060101ALI20131101BHJP A61K 31/221 20060101ALI20131101BHJP A61K 9/20 20060101ALI20131101BHJP A61K 9/28 20060101ALI20131101BHJP A61K 9/48 20060101ALI20131101BHJP A61K 9/14 20060101ALI20131101BHJP A61K 47/38 20060101ALI20131101BHJP A61K 47/36 20060101ALI20131101BHJP A61K 47/26 20060101ALI20131101BHJP A61K 47/02 20060101ALI20131101BHJP A61K 47/10 20060101ALI20131101BHJP A61K 47/32 20060101ALI20131101BHJP A61P 1/12 20060101ALI20131101BHJP A61P 1/08 20060101ALI20131101BHJP A61P 1/06 20060101ALI20131101BHJP JPA61K37/54A61K31/235A61K31/451A61K31/215A61K31/5375A61K31/437A61K31/4045A61K31/05A61K31/46A61K31/221A61K9/20A61K9/28A61K9/48A61K9/14A61K47/38A61K47/36A61K47/26A61K47/02A61K47/10A61K47/32A61P1/12A61P1/08A61P1/06 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN MX2011000139 20111115 WO2012067482 20120524 22 20130716 4C076 4C084 4C086 4C206 4C076AA30 4C076AA31 4C076AA36 4C076AA37 4C076AA42 4C076BB01 4C076CC16 4C076CC29 4C076DD26 4C076DD28C 4C076DD29 4C076DD38 4C076DD41C 4C076DD67 4C076EE16B 4C076EE31 4C076EE31F 4C076EE32 4C076EE32B 4C076EE32F 4C076EE38 4C076EE38B 4C076EE47B 4C076FF04 4C076FF05 4C076FF06 4C076FF09 4C076FF43 4C076GG03 4C076GG04 4C076GG05 4C076GG12 4C084AA02 4C084AA03 4C084DC22 4C084MA02 4C084MA35 4C084MA41 4C084MA43 4C084MA52 4C084NA05 4C084NA10 4C084ZA661 4C084ZA662 4C084ZA711 4C084ZA712 4C084ZA731 4C084ZA732 4C086AA01 4C086AA02 4C086BC13 4C086BC21 4C086BC73 4C086BC88 4C086CB05 4C086CB22 4C086MA03 4C086MA05 4C086MA35 4C086MA37 4C086MA41 4C086MA43 4C086MA52 4C086NA05 4C086NA10 4C086ZA66 4C086ZA71 4C086ZA73 4C206AA01 4C206AA02 4C206CA19 4C206FA03 4C206FA10 4C206FA11 4C206KA01 4C206MA03 4C206MA05 4C206MA14 4C206MA17 4C206MA55 4C206MA57 4C206MA61 4C206MA63 4C206MA72 4C206NA05 4C206NA10 4C206ZA66 4C206ZA71 4C206ZA73 本発明は、過敏性大腸症候群としても公知である過敏性腸症候群において使用する、腸運動調整剤と酵素α-D-ガラクトシダーゼとを含む、錠剤、被覆錠剤、カプセル剤又は水で戻せる粉剤(reconstitutable powder)の形態の医薬組成物又は製剤に関する。 過敏性腸症候群(irritable bowel syndrome: IBS)は、以前は過敏性大腸症候群(irritable colon syndrome)として知られていたが、腸の機能障害であり、腸管挙動の変化に関連した腸の不快感又は痛みといった症状が特徴的である。現在では、IBSは特定の病因を有する疾病というよりは、一般的な徴候の出現を引き起こす多くの要因が相互作用した結果であると解されている。IBSの病因を説明する生理病理学的メカニズムが唯一ではないことに留意する必要がある。しかしながら、IBSの患者においては、各人によってさまざまな形で出現する少なくとも3つの相関的要因がある。 その3つの要因は以下のとおりである。‐内腔的刺激(食物、膨満、炎症、細菌による要因)又は環境的刺激(心理社会的ストレス)に反応する、腸の反応性、腸の運動能力又は分泌の変化で、下痢又は便秘の症状が現れる。‐内臓知覚と痛みを有する過敏性腸‐「脳−腸」中枢制御における変化 IBSは、陽性症状の認定基準、Rome III診察基準(Longstreth, G.F. 2006. Functional bowel disorders. Gastroenterology Vol. 130、No. 5、148091頁)としても公知であるが、これを基準に診断し、同様な症状を有する腸管の他の疾病を除外している。この診断基準は以下のとおりである。 過去3ヶ月間、月に3日以上にわたって腹部不快感又は腹痛が繰り返し起こり、次の項目の2つ以上がある。a)排便によって症状が軽減、b)発症時に排便頻度の変化がある、c)発症時に便の外観に変化がある。 上記の不快感は、痛みとは表現されない不快な感覚を意味する。 IBSは、診察の6カ月以上前から症状があり、最近の3ヵ月間は上記基準を満たしている場合と考えられる。 IBSは世界中で最も一般的な健康障害の一つであり、30〜50代の女性により多く発症し、ラテンアメリカでの罹患率は9〜18%である(Schmulson, Max J. 2008. Limited diagnostic close examination can reduce the direct economic impact of irritable bowel syndrome (IBS)(過敏性腸症候群(IBS)の直接的な経済打撃の削減は診断の精密な検査の制限である)」Rev Med Chile. Vol. 136: 13981405)。 メキシコでの症状のパターンは、便秘を伴うIBSであり、腹腔の膨満感がこの疾病パターンにおける一般的な症状である。メキシコの人々の場合、腹腔の膨満感とガスが非常に高い頻度で起こる症状として報告されている。過敏性腸症候群は、患う人々の生活にかなり大きな影響を及ぼす病理学的な実体であるだけでなく(症状の辛さ、機能の悪化、生活の質の低下)、治療コストや総労働力における欠勤という観点から社会的にも国家的にも重大な経済的負担となっている(米国消化器病学会、2002. American Gastroenterological Association position statement: irritable bowel syndrome. Gastroenterology; Vol. 123, No.6:21057)。 この疾病に対する理想的又は標準的な治療は存在しないが、トリメブチンマレイン酸塩が使用されてきた。これは、トリメブチンとして、過敏性腸症候群をはじめとする機能性腸障害の治療薬として1969年以来広く一般に知られている。主たる効果は、腸運動の調整と内臓の膨満により惹起される痛みの閾値を上げることである(Roman F.J., et al. 1999.Pharmacological properties of trimebutine and N-monodesmethyltorimebutine(トリメブチン及びN-モノデスメチルトリメブチンの薬理学的特性)J Pharmacol Exp. Ther.; Vol. 289, No. 3:13911397)。 腹痛、腹腔の膨満及び鼓腸は、過敏性腸症候群をはじめとする機能性腸障害では非常に頻繁に現れる症状であるが、生理病理学及び治療について十分に解明されていない。患者は、上記の症状を腸内でのガスの過剰生成と関連づけることが多々あるが、このガスの過剰生成を抑えることが過敏性腸症候群の症状改善における有効な方策となりうる。ガスの生成の増大からだけでなく、消化管中のガスの量が「正常」であっても内蔵の感受性の高まりと組み合わさることで、過敏性腸症候群の患者の場合、上記症状が出現又は悪化する可能性があることに留意する必要がある。この問題の治療には、現在のところ、活性炭素、食餌制限、プロバイオティクスといった方法があるが、いずれも理想的なものではなく、これらの方法で得られた結果は議論されている。これに関連するが、マメ科の植物、果物、野菜に存在する吸収されないオリゴ糖の断片は、結腸に到達すると細菌叢により発酵しガスが生成されるが、結腸に到達する前には魅力的な選択肢が示される。この効果は、α-D-ガラクトシダーゼの投与により得ることができる(Di Stefano M., et al. 2007. The effect of oral alpha-galactosidase on intestinal gas production and gas-related symptoms(腸内でのガス生成及びガスに関連した症状に対するα−ガラクトシダーゼ経口投与の効果)Dig Dis Sci. January, Vol. 52, No. 1:7883)。 腸の障害に使用される、腸運動を調整する医薬品として以下のものが存在する。 トリメブチン及びその塩、フェノベリン、メベベリン、ジシクロベリン、臭化ピナベリウム、アロセトロン、テガセロド、ロペラミド、フロログルシノール、トリメチルフロログルシノール、ブチルスコポラミン、パルゲベリン。 上記に挙げた医薬品はいずれもα-D-ガラクトシダーゼと一緒に使用し、過敏性腸症候群等の腸の障害を治療、軽減、緩和することを目的とした経口投与用薬理製剤を調製することができる。 同じサブジェクトの別の態様では、α-D-ガラクトシダーゼは数種の微生物により産生されるが、薬剤として使用される微生物の1種は毒性のない食用酵母菌、黒麹菌(Aspergillus niger由来のものである(http://www.beanogas.com2009年4月28日照会)。 トリメブチン及びその塩と、無痛覚効果を有する腸運動調整剤と、結腸内の炭水化物を発酵させるがガスの生成(及びこれによる内臓の膨満)を抑制するα-D-ガラクトシダーゼ酵素との組合せは、過敏性腸症候群の患者の症状を抑えるのに効果的な治療薬として提案されている。 トリメブチンは、アウエルバッハ(腸管筋)神経叢及びマイスナー(粘膜下)神経叢の蠕動運動の制御を行うエンケファリン活性化受容体に作用する。トリメブチンは、運動過多症や運動低下症に作用し、蠕動を抑制又は刺激して腸管を正常化へ導く。また、トリメブチンは無痛覚効果(内臓の感覚を緩和)、抗痙攣効果、抗嘔吐効果も有する(Delvaux M. & Wingate D. 1997. Trimebutine: mechanism of action, effects on gastrointestinal function and clinical results(トリメブチン:活性メカニズム、胃腸機能への効果及び臨床結果)J. Int. Med. Res. Vol. 25, No. 5:22546)。 α-D-ガラクトシダーゼ酵素は、腸の細菌による発酵(ガスを生成する)を回避しながら腸管内の吸収されないオリゴ糖を加水分解する。腸のガスを抑制するので、内臓の膨満等、即ち、膨満、腹痛や鼓腸等の症状を抑える(http://www.beanogas.com2009年4月28日照会)。α-D-ガラクトシダーゼは、複合多糖のラフィノース、スタキオース及びベルバコース(verbacose)を加水分解し、これらの多糖を単糖のグルコース、ガラクトース及びフルクトースや、二糖のスクロースに変換する(加水分解は正常な消化における一例である)。通常、ヒトはα-D-ガラクトシダーゼ酵素を産生しない。そのため、ラフィノース、スタキオース又はベルバコースは腸管(colon intact)に到達し、腸管で細菌により発酵して化学反応により水素とメタン(ガス)とを生成する。食物と一緒に上記酵素を投与すれば、これら3種のオリゴ糖が結腸に到達する前に分解され、発酵とガスの生成が抑えられる。 以下は、ラフィノース、スタキオース及びベルバコースを高含有量で含む食品であるが、これらのうちのいくつかは、メキシコ人の食餌では非常に一般的である(Di Stefano, M., et al. 2007, The effect of oral alpha-galactosidase on intestinal gas production and gas-related symptoms(腸のガス生成及びそれに関連した症状へのα‐ガラクトシダーゼ経口投与の効果)Dig Dis Sci. Jan, Vol. 52, No. 1:7883)。穀類:米、小麦、トウモロコシ、オートムギ、大麦、ミューズリー(穀物と乾燥果物との混合食品)マメ類:豆、ヒヨコマメ、ヒラマメ、レンズマメ、エンドウ豆、大豆、ソラマメ果物:オレンジ、バナナ、キーウィフルーツ、グレープフルーツ木の実:ラッカセイ、アーモンド、ヘイゼルナッツ、クルミ、マツの実、ピスタチオ野菜類:アスパラガス、ブロッコリ、ニンジン、キャベツ、キュウリ、タマネギ、キノコ類、ジャガイモ、トウガラシ類、リーキ 体性痛や腹腔の炎症に対し、最新の解決策がいくつか見られる。例えば、WO2001/047515によると、医薬品を調製するためのトリメブチンの単独使用が報告されているが、この疾患の症状の緩和に着目しているに過ぎず、疾患自体に着目したものではない。 特許出願MXPA02006376には、胃の疾病に関連した体性痛や炎症の予防又は治療のためにトリメブチンを単独で使用することが報告されているが、症状の治療に限定されるもので、疾病又は疾病を誘発する原因の対処ではない。 米国特許第2003/0119903号には、胃の疾患に関連した炎症性の体性痛ならびに慢性痛の予防又は治療用医薬品を調製するためのトリメブチンの単独使用が報告されている。これもまた、胃の疾患に関連した痛みの原因や炎症の原因を対処するものではない。 米国特許第2004/0009234号は、トリメブチンのみを利用した医薬組成物及び胃腸障害を予防するための関連治療について報告されているが、前記疾患の原因を対処していないため、胃腸障害の予防は成し遂げられていない。 特許出願MX00PA05010821Aによると、便秘の治療にトリメブチンを使用することが報告されているが、疾患の原因を対処していないため、最終的な所望の結果を得られていない。 WO001995001803には、胃腸の痛みや、消化不良症、食物の過剰摂取、食道逆流症、ディスペプシア及び便秘等の胃腸障害を予防又は治療するためにトリメブチンを使用することが報告されているが、原因を解決していないため胃腸の痛みの予防はなされていない。 本発明の目的の1つは、腸障害に適用する、腸運動調整剤及びα-D-ガラクトシダーゼを含む経口投与用医薬製剤を提供することである。 本発明の別の目的は、腸障害に適用する、腸の通過を正常化することを目的とした、腸運動調整剤及びα-D-ガラクトシダーゼを含む経口投与用医薬製剤を提供することである。 本発明の更なる目的は、腸障害に適用する、腸運動調整剤及びα-D-ガラクトシダーゼを含む経口投与用医薬製剤であって、胃腸疾患の治療において無痛覚作用を得るのに効果的である医薬製剤を提供することである。 本発明の更なる目的は、腸障害に適用する、腸運動調整剤及びα-D-ガラクトシダーゼを含む経口投与用医薬製剤であって、抗痙攣性作用を得るのに効果的である医薬製剤を提供することである。 本発明の更なる目的は、腸障害に適用する、腸運動調整剤及びα-D-ガラクトシダーゼを含む経口投与用医薬製剤であって、膨満、痛み及び鼓腸等の腸のガスに関連した症状を緩和するのに効果的である医薬製剤を提供することである。 腸運動調整剤及び酵素α-D-ガラクトシダーゼを含む、過敏性大腸症候群としても知られている過敏性腸症候群の治療をするための、錠剤、被覆錠剤、カプセル剤又は水で戻せる粉剤の形態の医薬製剤は、以下の手順で調製する。 1.腸運動調整剤(100〜200mg)を、α-D-ガラクトシダーゼ酵素、結着剤(2〜10%)、希釈剤(20〜50%)、崩壊剤(1〜10%)、滑沢剤(0.25〜5%)及び流動促進剤(0.2〜5%)と混合する。 2.バインダー溶液を調製する。 3.腸運動調整剤、α-D-ガラクトシダーゼ酵素、結着剤、希釈剤、崩壊剤、滑沢剤及び流動促進剤を、450〜2,000μmメッシュの篩に通して塊を分解する。 4.先の工程で記載したすべての成分を混合した後、バインダー溶液で湿らせる。 5.先の工程で得られた生成物を粉砕して乾燥した後、篩にかける。 6.最終組成物が固体である場合、混合物を圧縮して錠剤又は被覆錠剤を形成する。さもなければ(粒状化の場合)、カプセル剤を調製する。 7.錠剤/カプセル剤を包装材料に充填する。 記載した製造工程を実行するには、示した特徴を有する医薬製剤の製造において従来からの装置が使用される。使用されるすべての原材料は、医薬品等級のものである。製剤の調製方法について、実施例を以下に示す。実施例1*α-D-ガラクトシダーゼ450mgが450GalUに相当する。GalUとは、α-D-ガラクトシダーゼの酵素活性値を表わし、1グラムあたり10,000GalUの原料から始める。 実施例1の手順:トリメブチンマレイン酸塩をα-D-ガラクトシダーゼと一緒にした湿式造粒による製造(粒内への酵素添加) 1.50%のヒドロキシプロピルセルロースを十分な量の水に分散させてバインダー溶液を調製する。 2.メッシュサイズ420〜2,000μmの篩に以下の原材料を通す。‐ヒドロキシプロピルセルロースの残り(50%)‐α-D-ガラクトシダーゼ‐トリメブチンマレイン酸塩‐ラクトース水和物‐グリコール酸デンプンナトリウム‐微結晶セルロース 3.前記の工程からの生成物を混合/造粒機装置に投入し、50〜200rpmで5〜30分間混合する。 4.工程1のバインダー溶液で湿らせる作業を開始する。 5.工程4で得た生成物を、メッシュサイズ3,000〜5,000μmの篩を経由して粉砕機に投入する。 6.生成物の残留湿度が1.0〜3.0%になるまで温度30〜60℃で乾燥させる。 7.工程6で得た生成物を、0.033〜0.094インチ(約838〜2,388μm)の篩付き粉砕機を用いて、500〜1,500rpmで粉砕する。 8.ラクトース−セルロース(75:25)をほぼ同量のコロイド状二酸化珪素と混合して、均一な分散が得られるまで混合する。 9.工程8で得られたコロイド状二酸化珪素とラクトース−セルロース(75:25)との混合物、タルク、ラクトース−セルロース(75:25)の残り及びステアリン酸マグネシウムを、メッシュサイズ420〜2,000μmの篩に通す。 10.以下の生成物、即ち、工程7で得た造粒物、工程9で得たラクトース−セルロース (75:25)、工程9で得たコロイド状二酸化珪素とラクトース−セルロース(75:25)との混合物、工程9で得たタルク、を混合機に投入する。これらすべてを10〜30分間、15〜30rpmで混合する。 11.工程9で得たステアリン酸マグネシウムを混合機に投入し、これと前記生成物とを5〜10分間、15〜30rpmで混合する。 12.生成物を圧縮する。実施例2*α-D-ガラクトシダーゼ450mgが450GalUに相当する。GalUとはα-D-ガラクトシダーゼの酵素活性値を表わし、1グラムあたり1,000GalUの原料から始める。 実施例2の手順:トリメブチンマレイン酸塩をα-D-ガラクトシダーゼと一緒にした湿式造粒による製造(粒外への酵素添加) 1.50%のヒドロキシプロピルセルロースを十分な量の水に分散させてバインダー溶液を調製する。 2.メッシュサイズ420〜2,000μmの篩に以下の原材料を通す。‐ヒドロキシプロピルセルロースの残り(50%)‐トリメブチンマレイン酸塩‐ラクトース水和物‐グリコール酸デンプンナトリウム‐微結晶セルロース 3.前記工程からの生成物を造粒機装置に投入し、50〜200rpmで5〜20分間混合する。 4.工程1のバインダー溶液で湿らせる作業を開始する。 5.工程4で得られた生成物を、メッシュサイズ3,000〜5,000μmの篩付き粉砕機に投入する。 6.生成物の残留湿度が1.0〜3.0%になるまで温度30〜60℃で乾燥させる。 7.工程6で得た生成物を、0.033〜0.094インチ(約838〜2,388μm)の篩付き粉砕機を用いて、500〜1,500rpmで粉砕する。 8.ラクトース−セルロース(75:25)をほぼ同量のコロイド状二酸化珪素と混合して、均一な分散が得られるまで混合する。 9.工程8で得られたコロイド状二酸化珪素とラクトース−セルロース(75:25)との混合物、タルク、ラクトース−セルロース(75:25)の残り及びステアリン酸マグネシウムを、メッシュサイズ420〜2,000μmの篩に通す。 10.以下の生成物、即ち、工程7で得た造粒物、工程9で得たラクトース−セルロース(75:25)、α-D-ガラクトシダーゼ、工程9で得たコロイド状二酸化珪素とラクトース−セルロース(75:25)との混合物、工程9で得たタルク、を混合機に投入する。これらすべてを10〜30分間、15〜30rpmで混合する。 11.工程9で得たステアリン酸マグネシウムを混合機に投入し、これと前記生成物とを5〜10分間、15〜30rpmで混合する。 12.生成物を圧縮する。実施例3*90mgが450GalUに相当する。GalUとはα-D-ガラクトシダーゼの酵素活性値を表わし、1グラムあたり5,000GalUの原料から始める。 実施例3の手順:トリメブチンマレイン酸塩をα-D-ガラクトシダーゼと一緒にした、直接圧縮による製造 1.微結晶セルロースをほぼ同量のコロイド状二酸化珪素と混合して、均一な分散が得られるまで混合する。 2.工程1で得られたコロイド状二酸化珪素と微結晶セルロースとの混合物を、メッシュサイズ420〜2,000μmの篩に通す。 3.メッシュサイズ420〜2,000μmの篩に以下の原料を通す。‐トリメブチンマレイン酸塩‐α-D-ガラクトシダーゼ‐微結晶セルロース‐クロスカルメロースナトリウム‐タルク‐ステアリン酸マグネシウム 4.以下の順番で混合機に投入し、十分な混合により生成物が良好に均一化されることを確認する。‐1/3の微結晶セルロース ‐1/2のα-D-ガラクトシダーゼ‐1/2のトリメブチンマレイン酸塩‐1/2のα-D-ガラクトシダーゼ‐1/2のトリメブチンマレイン酸塩‐1/3の微結晶セルロース‐タルク‐クロスカルメロースナトリウム‐コロイド状二酸化珪素−微結晶セルロース混合物‐微結晶セルロースの残り10〜30分間、15〜30rpmで混合を行う。 5.工程3で得たステアリン酸マグネシウムを混合機に投入し、これと前記生成物とを5〜10分間、15〜30rpmで混合する。 6.生成物を圧縮する。実施例4*90mgが450GalUに相当する。GalUとはα-D-ガラクトシダーゼの酵素活性値を表わし、1グラムあたり10,000GalUの原料から始める。 実施例4の手順:トリメブチンマレイン酸塩をα-D-ガラクトシダーゼと一緒にして、粉末混合による製造(水で戻せる粉剤) 1.微結晶セルロースをほぼ同量のコロイド状二酸化珪素と混合して、均一な分散が得られるまで混合する。 2.工程1で得られたコロイド状二酸化珪素と微結晶セルロースとの混合物を、メッシュサイズ420〜2,000μmの篩に通す。 3.メッシュサイズ420〜2,000μmの篩に以下の原材料を通す。‐トリメブチンマレイン酸塩‐α-D-ガラクトシダーゼ‐微結晶セルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウム‐スクロース‐ステアリン酸マグネシウム 4.均一な分散が得られるまで混合する。 5.生成物を充填する。 記載の機能を適切に満たすことができる賦形剤を以下に挙げる。‐結合剤は、粉末状の材料に凝集性を付与して粒状物を形成する賦形剤から選択される。‐希釈剤は、粉末の見掛け体積を増大させる機能を有し、錠剤又はカプセル剤の質量を増やす賦形剤から選択される。‐崩壊剤は、錠剤や顆粒剤が液体に接触した際に錠剤や顆粒剤を分解(崩壊)することができる賦形剤から選択される。‐滑沢剤は、圧縮又はカプセル充填工程中に顆粒とダイ壁面との摩擦を低減することができる賦形剤から選択される。‐流動促進剤は、粒間摩擦を低減することにより、ホッパーからダイチャンバーへの顆粒の流動を可能にする賦形剤から選択される。‐懸濁剤は、粘度を上昇させ沈降を遅らせる賦形剤から選択される。 腸運動調整剤と酵素α-D-ガラクトシダーゼとを含む、錠剤、被覆錠剤、カプセル剤又は水で戻せる粉剤の形態の経口投与に適合させた、腸障害に適用する医薬組成物であって、主として腸運動調整剤とα-D-ガラクトシダーゼ酵素、結合剤、希釈剤、滑沢剤、流動促進剤及び崩壊剤又は懸濁剤を含む医薬組成物。 前記腸運動調整剤が、トリメブチン、フェノベリン、メベベリン、ジシクロベリン、臭化ピナベリウム、アロセトロン、テガセロド、ロペラミド、フロログルシノール、トリメチルフロログルシノール、ブチルスコポラミン又はパルゲベリンであってもよい、請求項1記載の医薬組成物。 前記腸運動調整剤がトリメブチン又はその医薬的に許容できる塩であってもよい、請求項2記載の医薬組成物。 前記腸運動調整剤がフェノベリン又はその医薬的に許容できる塩であってもよい、請求項2記載の医薬組成物。 前記腸運動調整剤がメベベリン又はその医薬的に許容できる塩であってもよい、請求項2記載の医薬組成物。 前記腸運動調整剤がジシクロベリン又はその医薬的に許容できる塩であってもよい、請求項2記載の医薬組成物。 前記腸運動調整剤が臭化ピナベリウム又はその医薬的に許容できる塩であってもよい、請求項2記載の医薬組成物。 前記腸運動調整剤がアロセトロン又はその医薬的に許容できる塩であってもよい、請求項2記載の医薬組成物。 前記腸運動調整剤がテガセロド又はその医薬的に許容できる塩であってもよい、請求項2記載の医薬組成物。 前記腸運動調整剤がロペラミド又はその医薬的に許容できる塩であってもよい、請求項2記載の医薬組成物。 前記腸運動調整剤がフロログルシノールであってもよい、請求項2記載の医薬組成物。 前記腸運動調整剤がトリメチルフロログルシノール又はその医薬的に許容できる塩であってもよい、請求項2記載の医薬組成物。 前記腸運動調整剤がブチルスコポラミン又はその医薬的に許容できる塩であってもよい、請求項2記載の医薬組成物。 前記腸運動調整剤がパルゲベリン又はその医薬的に許容できる塩であってもよい、請求項2記載の医薬組成物。 前記α-D-ガラクトシダーゼの酵素活性値が450GalUである請求項1記載の医薬組成物。 前記結合剤がヒドロキシプロピルセルロース、コーンスターチ、プロピルセルロース及びメチルセルロースからなる群から選択される、請求項1記載の医薬組成物。 前記希釈剤がラクトース、微結晶セルロース、リン酸水素カルシウム、マンニトールからなる群から選択される、請求項1記載の医薬組成物。 前記崩壊剤がクロスカルメロースナトリウム、コーンスターチ又はクロスポビドンであってもよい、請求項1記載の医薬組成物。 前記滑沢剤がステアリン酸マグネシウム、タルク及びステアリン酸からなる群から選択される、請求項1記載の医薬組成物。 前記流動促進剤がコロイド状二酸化珪素である、請求項1記載の医薬組成物。 前記懸濁剤が微結晶セルロース又はカルボキシメチルセルロースナトリウムである、請求項1記載の医薬組成物。 水で戻せる粉剤の形態の経口投与に適合させた医薬組成物の調製方法であって、腸運動調整剤、a-D-ガラクトシダーゼ酵素 [sic:α-D-ガラクトシダーゼ酵素]、希釈剤、滑沢剤、流動促進剤及び懸濁剤を篩にかける、調製方法。 前記篩がけをメッシュサイズ420〜2,000μmの篩で行う、請求項22記載の医薬組成物の調製方法。 前記成分が均一な分散となるまで混合する、請求項22記載の医薬組成物の調製方法。 錠剤、被覆錠剤、水で戻せる粉剤又はカプセル剤の形態の経口投与に適合させた医薬組成物の調製方法であって、腸運動調整剤、α-D-ガラクトシダーゼ酵素、結合剤、希釈剤、崩壊剤、滑沢剤及び流動促進剤を混合した後に篩にかける、調製方法。 前記篩がけをメッシュサイズ420〜2,000μmの篩で行う、請求項25記載の医薬組成物の調製方法。 前記成分が均一な分散となるまで混合する、請求項25記載の医薬組成物の調製方法。 錠剤、被覆錠剤又はカプセル剤の形態の経口投与に適合させた医薬組成物の調製方法であって、腸運動調整剤、α-D-ガラクトシダーゼ酵素、結合剤、希釈剤、崩壊剤、滑沢剤及び流動促進剤を混合した後に篩にかけ、腸運動調整剤及びα-D-ガラクトシダーゼとを先に調製しておいたバインダー溶液で湿らせた後、混合物を粉砕、乾燥、篩がけする、調製方法。 前記腸運動調整剤がトリメブチン又はその医薬的に許容できる塩であってもよい、請求項28記載の医薬組成物の調製方法。 前記湿らせる工程をバインダー溶液で行う、請求項28記載の医薬組成物の調製方法。 前記バインダー溶液が結合剤と水から調製される、請求項30記載の医薬組成物の調製方法。 前記組成物の成分が均一な分散となるまで混合する、請求項28記載の医薬組成物の調製方法。 前記腸運動調整剤と前記α-D-ガラクトシダーゼとを前記バインダー溶液で湿らせる、請求項28記載の医薬組成物の調製方法。 前記成分を湿らせた後、乾燥を行う、請求項28記載の医薬組成物の調製方法。 前記成分を温度30〜60℃で乾燥させる、請求項34記載の医薬組成物の調製方法。 前記最終組成物の最終残留湿度が5%以下を保持する、請求項35記載の医薬組成物の調製方法。 前記生成物を造粒した後、粉砕する、請求項36記載の医薬組成物の調製方法。 前記生成物を420〜2,000μmメッシュで粉砕する、請求項37記載の医薬組成物の調製方法。 前記生成物を篩がけする、請求項38記載の医薬組成物の調製方法。 前記篩がけをメッシュサイズ420〜2,000μmの篩で行う、請求項39記載の医薬組成物の調製方法。 前記滑沢剤を前記腸運動調整剤及び前記α-D-ガラクトシダーゼと混合する、請求項40記載の医薬組成物の調製方法。 前記滑沢剤を前記腸運動調整剤及び前記α-D-ガラクトシダーゼと均一な混合物になるまで混合する、請求項41記載の医薬組成物の調製方法。 腸障害の予防又は治療における経口投与に適合させた前記請求項記載の組成物又は医薬組成物の使用。 過敏性腸症候群の予防又は治療における経口投与に適合させた前記請求項記載の組成物又は医薬組成物の使用。 腸障害の予防又は治療において抗痙攣作用及び抗嘔吐作用を得るための、経口投与に適合させた前記請求項記載の組成物又は医薬組成物の使用。 腸運動調整剤、結合剤、希釈剤、滑沢剤、流動促進剤及び崩壊剤又は懸濁剤を含む、腸障害に適用する、経口投与に適合させた医薬組成物の使用。 本発明は、腸運動調整剤と酵素α-D-ガラクトシダーゼとを含む、錠剤、被覆錠剤、カプセル剤又は水で戻せる粉剤の形態の、過敏性腸症候群に使用する医薬製剤又は組成物に関する。