タイトル: | 公表特許公報(A)_代謝障害および関連状態の処置用のIBAT阻害剤 |
出願番号: | 2013537642 |
年次: | 2013 |
IPC分類: | A61K 31/554,A61P 3/10,A61P 3/04,A61P 3/06,A61P 43/00,A61K 45/00,A61K 31/575,A61K 31/785,A61K 31/197,C07D 281/10,C07D 281/02 |
ギルバーグ パー‐ゴラン スターク インゲマール グラフナー ハンス リンドクイスト アン‐マーグレット アンジェリーン ボー JP 2013542953 公表特許公報(A) 20131128 2013537642 20111108 代謝障害および関連状態の処置用のIBAT阻害剤 アルビレオ アクチエボラグ 513109577 清水 初志 100102978 春名 雅夫 100102118 山口 裕孝 100160923 刑部 俊 100119507 井上 隆一 100142929 佐藤 利光 100148699 新見 浩一 100128048 小林 智彦 100129506 渡邉 伸一 100130845 大関 雅人 100114340 五十嵐 義弘 100114889 川本 和弥 100121072 ギルバーグ パー‐ゴラン スターク インゲマール グラフナー ハンス リンドクイスト アン‐マーグレット アンジェリーン ボー US 61/410,963 20101108 SE 1051166-5 20101108 A61K 31/554 20060101AFI20131101BHJP A61P 3/10 20060101ALI20131101BHJP A61P 3/04 20060101ALI20131101BHJP A61P 3/06 20060101ALI20131101BHJP A61P 43/00 20060101ALI20131101BHJP A61K 45/00 20060101ALI20131101BHJP A61K 31/575 20060101ALI20131101BHJP A61K 31/785 20060101ALI20131101BHJP A61K 31/197 20060101ALI20131101BHJP C07D 281/10 20060101ALN20131101BHJP C07D 281/02 20060101ALN20131101BHJP JPA61K31/554A61P3/10A61P3/04A61P3/06A61P43/00 121A61K45/00A61K31/575A61K31/785A61K31/197C07D281/10 CC07D281/02 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN SE2011051337 20111108 WO2012064268 20120518 75 20130618 4C036 4C084 4C086 4C206 4C036AB03 4C036AB06 4C036AB07 4C036AB12 4C036AB15 4C036AB20 4C084AA19 4C084NA05 4C084NA14 4C084ZA702 4C084ZC332 4C084ZC352 4C084ZC752 4C086AA01 4C086AA02 4C086BC92 4C086FA03 4C086MA01 4C086MA02 4C086MA04 4C086NA05 4C086NA14 4C086ZA70 4C086ZC33 4C086ZC35 4C086ZC75 4C206AA01 4C206AA02 4C206FA47 4C206MA01 4C206MA02 4C206MA04 4C206MA14 4C206NA05 4C206NA14 4C206ZA70 4C206ZC33 4C206ZC35 4C206ZC75発明の背景 肥満は、世界中の多くの国々において数多くのヒトが罹患する医学的状態であり、他の疾患もしくは状態に関連するかまたはそれを誘導する。特に、肥満は、糖尿病、高血圧、胆嚢疾患、がん、多嚢胞性卵巣疾患および動脈硬化などの疾患および状態の重大な危険因子であり、血中コレステロール値の上昇に寄与することがある。さらに、肥満による体重増加は、関節に負荷を加えることで関節炎、疼痛および凝りを引き起こす。過食および肥満は一般集団における問題となっている。したがって、食物摂取減少、体重低下、体重減少、ならびに/または健康な体重および生活様式の維持に対する関心が存在する。 WO 10062861(特許文献1)およびWO 2008/058630(特許文献2)では、肥満および糖尿病の処置における回腸胆汁酸輸送(IBAT)の効果が記載されている。WO 10062861WO 2008/058630 本発明は、メタボリックシンドローム、肥満、脂肪酸代謝障害、グルコース利用障害、インスリン抵抗性が関与する障害、糖尿病、1型および2型糖尿病の予防および処置において効果を有する特定の回腸胆汁酸輸送(IBAT)阻害剤に関する。また、これらのIBAT阻害剤を含む組成物、該障害の処置のための方法、および該物質または該組成物を含むキットに関する。マウスにおける胆汁酸循環の中断がトリグリセリド代謝を改善し、血漿グルコース値の上昇を正常化することがわかった。(A) Slc10a2ヌルマウスを得る目的でSlc10a2 wt対立遺伝子を標的化するために使用されるベクターおよび戦略の模式的概要。(B) Slc10a2タンパク質に対する特異的抗体を使用する代表的免疫ブロットは、Slc10a2-/-マウスの回腸におけるSlc10a2タンパク質発現の非存在を示す。マウスの回腸BA輸送体遺伝子Slc10a2の破壊は、BA合成に関与する酵素を活性化し、肝臓オーファン核内受容体SHPのmRNAレベルを抑制する。(A) wt、Slc10a2+/-およびSlc10a2-/-動物の肝臓内のCYP7A1のmRNAレベル11。(B) wt、Slc10a2+/-およびSlc10a2-/-動物の肝臓からプールされたミクロソーム試料のCYP7A1酵素活性。図示される結果は2つの分析の平均値である。(C) wt、Slc10a2+/-およびSlc10a2-/-マウスの肝臓内のCYP7A1のタンパク質レベルは、プールされたミクロソーム試料において、CYP7A1特異的抗体を使用する免疫ブロットによって決定した。試料当たりそれぞれ20μgおよび40μgのタンパク質を使用した。結果は3つの別々の免疫ブロットを代表する。試料の負荷順序に留意されたい。(D) CYP7A1活性マーカー生成物C4の血清レベルを、wt、Slc10a2+/-およびSlc10a2-/-動物のプールされた血清試料のCYP7A1酵素活性の間接的尺度としてアッセイした。データは2つの別々の測定の平均値を示す。wt、Slc10a2+/-およびSlc10a2-/-マウスの(E) 肝臓CYP8B1 mRNAレベルおよび(F) 肝臓SHP mRNAレベル。wtマウスのmRNAレベルを1に正規化した。mRNA分析についてデータを平均値±標準誤差(SEM)として表す。A〜Fについてwt同腹仔(n=10)、Slc10a2+/-(n=9)、Slc10a2-/-(n=10)。p値<0.05を*で示し、p<0.01を**で示す。Slc10a2遺伝子の破壊は、血漿TG値を低下させるが血漿コレステロールは低下させず、同時に、肝臓ステロールおよびTG恒常性に関与する遺伝子の発現レベルを改変する。(A) wt、Slc10a2+/-およびSlc10a2-/-マウスからの総血漿コレステロールおよびTG。コレステロール(B)およびTG(C)の血漿プロファイルをwt、Slc10a2+/-およびSlc10a2-/-動物からFPLCによって分析した。線は各群のすべての個体の平均値をそれぞれ表す。リポタンパク質画分をn=9〜10で示す。(D) wt、Slc10a2+/-およびSlc10a2-/-マウスの肝臓HMGCoA還元酵素のmRNAレベルおよび酵素活性。HMGCoA還元酵素の酵素活性を、プールされた肝ミクロソーム試料から分析した。これは2つの測定の平均値を表す(n=9〜10)。(E) wt、Slc10a2+/-およびSlc10a2-/-マウスのステロール輸送体ABCG5およびABCG8の肝臓mRNAレベル。(F) wt、Slc10a2+/-およびSlc10a2-/-マウスのSREBP1cおよびSREBP2の肝臓mRNAレベル。wtマウスのmRNAレベルを1に正規化した。mRNAならびに総血漿コレステロールおよびTG分析についてデータを平均値±標準誤差(SEM)として表す。A〜Fについてwt同腹仔(n=10)、Slc10a2+/-(n=9)、Slc10a2-/-(n=10)。p値<0.05を*で示す。Slc10a2-/-マウスは、高スクロース食後の脂肪酸合成遺伝子の発現減少と同時に、野生型マウスよりも低い肝臓TGおよびコレステロール蓄積を示す。(A) 肝臓TGおよびコレステロール含有量を4つの群の合計から分析した。wtおよびSlc10a2-/-マウスには通常の固形飼料または高スクロース食(SR)のいずれかを2週間与えた。(B) (A)と同様の、wtまたはSlc10a2-/-動物からの脂肪酸合成に関与する酵素の肝臓mRNAレベル。(C) 通常の固形飼料または高スクロース(SR)食を与えたwtまたはSlc10a2-/-マウスからそれぞれプールした肝臓細胞質内および核内タンパク質調製物について、SREBP1のN'末端に特異的な抗体を使用してSREBP1免疫ブロットを行った。ラミンに対する抗体を核負荷対照として使用した。図示されるブロットは3つの別々の免疫ブロットを代表する。通常の固形飼料を与えたwt群の(D) グルコキナーゼ(GK); ピルビン酸キナーゼ (LPK)の肝臓mRNA発現レベル; ならびに(E) グルコース-6リン酸デヒドロゲナーゼ(G6PDH)およびリンゴ酸酵素(ME)のmRNA値を1に正規化した。mRNA、肝臓コレステロールおよびTG分析についてデータを平均値±標準誤差(SEM)として表す。A〜Dについてwt(n=6)、Slc10a2-/-(n=5)、wt + SR(n=6)、Slc10a2+/- SR(n=6)。p値<0.05を*で示す。Slc10a2タンパク質の阻害によるBA循環の中断はob/obマウスの血漿グルコースおよびTGを改善する。ob/obマウスを特異的Slc10a2タンパク質阻害剤(実施例14)または対照ビヒクル(ビヒクル)で処理した(実験手順を参照)。(A) 空腹時血糖値および血漿インスリン値、(B) 血漿総TGおよびコレステロール。(C) FGF21およびCYP7A1の肝臓mRNAレベル。(D) 肝臓コレステロールおよびTG。(E) Slc10a2タンパク質阻害剤で処理したob/ob動物のFGF15、SHP、IBABPおよびFXRの遠位回腸mRNAレベル。対照ビヒクル処理動物のmRNAレベルを1に正規化する。データを平均値±標準誤差(SEM)として表す。p値<0.05を*で示す。p<0.01を**で示す。ob/obマウスにおいて、Slc10a2の薬理学的阻害は肝臓SREBP1c mRNAを減少させ、糖代謝酵素レベルを改変する。ob/obマウスを特異的Slc10a2タンパク質阻害剤である実施例14の化合物(IBAT阻害剤)または対照ビヒクル(対照)で処理した(実験手順を参照)。(図6A)SREBP1cならびにその標的遺伝子ACC、FASおよびSCD1の肝臓mRNAレベル。(B) GK、LPK、G6PaseおよびPEPCKの肝臓mRNAレベル。対照ビヒクル処理動物のmRNAレベルを1に正規化する。データを平均値±標準誤差(SEM)として表す。p値<0.05を*で示す。Slc10a2の薬理学的阻害は、ob/ob肝臓における重要なシグナル伝達経路の活性の改変を誘導する。糖代謝および脂質代謝において重要な選択されるキナーゼの活性化状態を個々の肝タンパク質抽出物中でSlc10a2阻害剤処理ob/obマウスおよび対照ob/obマウスのリン酸化の部位特異的抗体によって調査した。(A) 肝臓pAkt(ser 473)に対するウエスタンブロット。同一の膜を剥離し、全量のAktに対する抗体によって再検出した。(B) 肝臓pMek1/2(ser 217/221)およびpErk1/2(Thr 202/Tyr 204)に対するウエスタンブロット。同一の膜を連続して剥離し、全Mek1/2およびErk1/2に対する抗体によって再検出した。(C) 肝臓pAmpk(Thr 172)に対するウエスタンブロット。同一の膜を剥離し、全量のAmpkに対する抗体によって再検出した。すべての膜を最後にβアクチンに対する抗体によって再検出した。ブロットは4つの個々の試験を代表する。実施例14の化合物による2週間の毎日の処置後のヒト血漿中GLP-1濃度の増大。15mg(n=12)および20mg(n=9)の処置群はいずれもプラセボ群(n=11)に比べてp≦0.05で著しく増大した。縦棒は標準偏差を示す。グルコース≧正常上限値(ULN)の患者の血漿グルコースの変化パーセント(ベースライン〜処置終了の変化、投与完了集団)、実施例14の化合物10mg対プラセボp=0.013。発明の詳細な説明 本発明は、メタボリックシンドローム、肥満、脂肪酸代謝障害、グルコース利用障害、インスリン抵抗性が関与する障害、または、1型糖尿病もしくは2型糖尿病などの糖尿病の予防または処置における使用のための、式(I)のIBAT阻害化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグに関する:式中、MはCH2、NHであり;R1およびR2の一方は水素またはC1〜6アルキルより選択され、他方はC1〜6アルキルより選択され;RxおよびRyは水素、ヒドロキシ、アミノ、メルカプト、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、N-(C1〜6アルキル)アミノ、N,N-(C1〜6アルキル)2アミノ、aが0〜2であるC1〜6アルキルS(O)aより独立して選択され;Rzはハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜6アルカノイル、C1〜6アルカノイルオキシ、N-(C1〜6アルキル)アミノ、N,N-(C1〜6アルキル)2アミノ、C1〜6アルカノイルアミノ、N-(C1〜6アルキル)カルバモイル、N,N-(C1〜6アルキル)2カルバモイル、aが0〜2であるC1〜6アルキルS(O)a、C1〜6アルコキシカルボニル、N-(C1〜6アルキル)スルファモイルおよびN,N-(C1〜6アルキル)2スルファモイルより選択され;vは0〜5であり;R4およびR5の一方は式(IA)の基であり:R3およびR6、ならびにR4およびR5の他方は水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルカノイル、C1〜4アルカノイルオキシ、N-(C1〜4アルキル)アミノ、N,N-(C1〜4アルキル)2アミノ、C1〜4アルカノイルアミノ、N-(C1〜4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1〜4アルキル)2カルバモイル、aが0〜2であるC1〜4アルキルS(O)a、C1〜4アルコキシカルボニル、N-(C1〜4アルキル)スルファモイルおよびN,N-(C1〜4アルキル)2スルファモイルより独立して選択され; R3およびR6、ならびにR4およびR5の他方は1個または複数のR16で炭素上で置換されていてもよく;Xは-O-、-N(Ra)-、-S(O)b-または-CH(Ra)-であり; Raは水素またはC1〜6アルキルであり、bは0〜2であり;A環はアリールまたはヘテロアリールであり; A環は、R17より選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく;R7は水素、C1〜4アルキル、カルボシクリルまたはヘテロシクリルであり; R7は、R18より選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく;R8は水素またはC1〜4アルキルであり;R9は水素またはC1〜4アルキルであり;R10は水素、C1〜4アルキル、カルボシクリルまたはヘテロシクリルであり; R10は、R19より選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく;R11はカルボキシ、スルホ、スルフィノ、ホスホノ、-P(O)(ORc)(ORd)、-P(O)(OH)(ORc)、-P(O)(OH)(Rd)または-P(O)(ORc)(Rd)であり、RcおよびRdはC1〜6アルキルより独立して選択され; あるいは、R11は式(IB)または(IC)の基であり:式中、Yは-N(Rn)-、-N(Rn)C(O)-、-N(Rn)C(O)(CRsRt)vN(Rn)C(O)-、-O-および-S(O)a-であり; aは0〜2であり、vは1〜2であり、RsおよびRtは水素、またはR26で置換されていてもよいC1〜4アルキルより独立して選択され、Rnは水素またはC1〜4アルキルであり;R12は水素またはC1〜4アルキルであり;R13およびR14は水素、C1〜4アルキル、カルボシクリルまたはヘテロシクリルより独立して選択され; qが0である場合、R14はヒドロキシよりさらに選択されてもよく、R13およびR14は、R20より選択される1個または複数の置換基で独立して置換されていてもよく;R15はカルボキシ、スルホ、スルフィノ、ホスホノ、-P(O)(ORe)(ORf)、-P(O)(OH)(ORe)、-P(O)(OH)(Re)または-P(O)(ORe)(Rf)であり、ReおよびRfはC1〜6アルキルより独立して選択され;pは1〜3であり; R13の値は同一でも異なっていてもよく;qは0〜1であり;rは0〜3であり; R14の値は同一でも異なっていてもよく;mは0〜2であり; R10の値は同一でも異なっていてもよく;nは1〜3であり; R7の値は同一でも異なっていてもよく;B環は、R23より選択される1個の基で炭素上で置換されておりかつ1個または複数のR24で炭素上でさらに置換されていてもよい窒素結合ヘテロシクリルであり; 該窒素結合ヘテロシクリルが-NH-部分を含有する場合、その窒素は、R25より選択される基で置換されていてもよく;R16、R17およびR18はハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルカノイル、C1〜4アルカノイルオキシ、N-(C1〜4アルキル)アミノ、N,N-(C1〜4アルキル)2アミノ、C1〜4アルカノイルアミノ、N-(C1〜4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1〜4アルキル)2カルバモイル、aが0〜2であるC1〜4アルキルS(O)a、C1〜4アルコキシカルボニル、N-(C1〜4アルキル)スルファモイルおよびN,N-(C1〜4アルキル)2スルファモイルより独立して選択され; R16、R17およびR18は1個または複数のR21で独立して炭素上で置換されていてもよく;R19、R20、R24およびR26はハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C2〜4アルキニル、C1〜4アルコキシ、C1〜4アルカノイル、C1〜4アルカノイルオキシ、N-(C1〜4アルキル)アミノ、N,N-(C1〜4アルキル)2アミノ、C1〜4アルカノイルアミノ、N-(C1〜4アルキル)カルバモイル、N,N-(C1〜4アルキル)2カルバモイル、aが0〜2であるC1〜4アルキルS(O)a、C1〜4アルコキシカルボニル、N-(C1〜4アルキル)スルファモイル、N,N-(C1〜4アルキル)2スルファモイル、カルボシクリル、ヘテロシクリル、ベンジルオキシカルボニルアミノ、スルホ、スルフィノ、アミジノ、ホスホノ、-P(O)(ORa)(ORb)、-P(O)(OH)(ORa)、-P(O)(OH)(Ra)または-P(O)(ORa)(Rb)より独立して選択され; RaおよびRbはC1〜6アルキルより独立して選択され; R19、R20、R24およびR26は1個または複数のR22で独立して炭素上で置換されていてもよく;R21およびR22はハロ、ヒドロキシ、シアノ、カルバモイル、ウレイド、アミノ、ニトロ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、ビニル、アリル、エチニル、メトキシカルボニル、ホルミル、アセチル、ホルムアミド、アセチルアミノ、アセトキシ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、N-メチルカルバモイル、N,N-ジメチルカルバモイル、メチルチオ、メチルスルフィニル、メシル、N-メチルスルファモイルおよびN,N-ジメチルスルファモイルより独立して選択され;R23はカルボキシ、スルホ、スルフィノ、ホスホノ、-P(O)(ORg)(ORh)、-P(O)(OH)(ORg)、-P(O)(OH)(Rg)または-P(O)(ORg)(Rh)であり、RgおよびRhはC1〜6アルキルより独立して選択され;R25はC1〜6アルキル、C1〜6アルカノイル、C1〜6アルキルスルホニル、C1〜6アルコキシカルボニル、カルバモイル、N-(C1〜6アルキル)カルバモイル、N,N-(C1〜6アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイルおよびフェニルスルホニルより選択される。 本発明に従って使用されるIBAT阻害剤は2つの主要なキナーゼ、すなわちAktおよびMek1/2の活性を減少させることができる。AktおよびMek1/2-Erk1/2経路が、調査された糖代謝と脂質生合成との両方の肝臓制御において重要であることが知られている。 キナーゼAktは、解糖および脂質生合成を促進する能力を有するインスリンおよび他の循環因子に対する肝臓の応答を制御する上で決定的に重要な成分であること、ならびに食物摂取時に糖新生を阻害することが示された。 Mek1/2-Erk1/2経路はインスリン受容体、およびFGF15受容体として知られるFGF受容体4/β-Klotho複合体によって活性化される。 本発明に従って使用されるIBAT阻害剤は、メタボリックシンドローム、肥満、脂肪酸代謝障害、グルコース利用障害、インスリン抵抗性が関与する障害、糖尿病、1型および2型糖尿病に対する有効性の向上を示しうる。 さらに、本発明に従って使用される物質は高血清グルコース値に対して有効である。したがって、低血糖の危険性は低い。 文献では、IBAT阻害剤は異なる名称でしばしば言及される。本明細書中でIBAT阻害剤に言及する場合、この用語が、IBATの阻害によって作用するi) 回腸先端ナトリウム共依存性胆汁酸輸送体(ASBT)阻害剤; ii) 胆汁酸輸送体(BAT)阻害剤; iii) 回腸ナトリウム/胆汁酸共輸送体系阻害剤; iv) 先端ナトリウム-胆汁酸共輸送体阻害剤; v) 回腸ナトリウム依存性胆汁酸輸送阻害剤; vi) 胆汁酸再吸収(BARI)阻害剤; およびvii) ナトリウム胆汁酸輸送体(SBAT)阻害剤として文献公知である化合物も包含すると理解すべきである。 本明細書において、「アルキル」という用語は直鎖と分岐鎖との両方のアルキル基を含むが、「プロピル」などの個々のアルキル基への言及は直鎖バージョンのみに特定される。例えば、「C1〜6アルキル」はC1〜4アルキル、C1〜3アルキル、プロピル、イソプロピルおよびt-ブチルを含む。しかし、「プロピル」などの個々のアルキル基への言及は直鎖バージョンのみに特定され、「イソプロピル」などの個々の分岐鎖アルキル基への言及は分岐鎖バージョンのみに特定される。同様の慣行は他の基にも当てはまり、例えば「フェニルC1〜6アルキル」はフェニルC1〜4アルキル、ベンジル、1-フェニルエチルおよび2-フェニルエチルを含む。「ハロ」という用語はフルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを意味する。 任意的な置換基が「1個または複数の」基より選択される場合、この定義が、1個の特定の基より選択されるすべての置換基、または2個以上の特定の基より選択される置換基を含むと理解すべきである。 「ヘテロアリール」とは、3〜12個の原子を含有する完全不飽和の単環式または二環式環であって、これらの原子のうち少なくとも1個の原子が、別途指定されない限り炭素結合または窒素結合しうる窒素、硫黄または酸素より選択される環のことである。好ましくは、「ヘテロアリール」は、5個もしくは6個の原子を含有する完全不飽和の単環式環または9個もしくは10個の原子を含有する二環式環であって、これらの原子のうち少なくとも1個の原子が、別途指定されない限り炭素結合または窒素結合しうる窒素、硫黄または酸素より選択される環を意味する。本発明の別の局面では、「ヘテロアリール」は、5個もしくは6個の原子を含有する完全不飽和の単環式環または8個、9個もしくは10個の原子を含有する二環式環であって、これらの原子のうち少なくとも1個の原子が、別途指定されない限り炭素結合または窒素結合しうる窒素、硫黄または酸素より選択される環を意味する。「ヘテロアリール」という用語の例および好適な値としてはチエニル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピロリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、ピラニル、インドリル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリジルおよびキノリルがある。好ましくは、「ヘテロアリール」という用語はチエニルまたはインドリルを意味する。 「アリール」とは、3〜12個の原子を含有する完全不飽和の単環式または二環式炭素環のことである。好ましくは、「アリール」とは、5個もしくは6個の原子を含有する単環式環または9個もしくは10個の原子を含有する二環式環のことである。「アリール」の好適な値としてはフェニルまたはナフチルが挙げられる。特に、「アリール」はフェニルである。 「ヘテロシクリル」とは、3〜12個の原子を含有する飽和、部分飽和または不飽和の単環式または二環式環であって、これらの原子のうち少なくとも1個の原子が、別途指定されない限り炭素結合または窒素結合しうる窒素、硫黄または酸素より選択され、-CH2-基が-C(O)-で置き換えられていてもよく、環硫黄原子が酸化されてS-オキシドを形成してもよい環のことである。好ましくは、「ヘテロシクリル」とは、5個または6個の原子を含有する飽和、部分飽和または不飽和の単環式または二環式環であって、これらの原子のうち少なくとも1個の原子が、別途指定されない限り炭素結合または窒素結合しうる窒素、硫黄または酸素より選択され、-CH2-基が-C(O)-で置き換えられていてもよく、環硫黄原子が酸化されてS-オキシドを形成してもよい環のことである。「ヘテロシクリル」という用語の例および好適な値としてはチアゾリジニル、ピロリジニル、ピロリニル、2-ピロリドニル、2,5-ジオキソピロリジニル、2-ベンゾオキサゾリノニル、1,1-ジオキソテトラヒドロチエニル、2,4-ジオキソイミダゾリジニル、2-オキソ-1,3,4-(4-トリアゾリニル)、2-オキサゾリジノニル、5,6-ジヒドロウラシリル、1,3-ベンゾジオキソリル、1,2,4-オキサジアゾリル、2-アザビシクロ[2.2.1]ヘプチル、4-チアゾリドニル、モルホリノ、2-オキソテトラヒドロフラニル、テトラヒドロフラニル、2,3-ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾチエニル、テトラヒドロピラニル、ピペリジル、1-オキソ-1,3-ジヒドロイソインドリル、ピペラジニル、チオモルホリノ、1,1-ジオキソチオモルホリノ、テトラヒドロピラニル、1,3-ジオキソラニル、ホモピペラジニル、チエニル、イソオキサゾリル、イミダゾリル、ピロリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、1,2,4-トリアゾリル、1,3,4-トリアゾリル、ピラニル、インドリル、ピリミジル、チアゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリジル、4-ピリドニル、キノリルおよび1-イソキノロニルがある。 「カルボシクリル」とは、3〜12個の原子を含有する飽和、部分飽和または不飽和の単環式または二環式炭素環であって、-CH2-基が-C(O)-で置き換えられていてもよい環のことである。好ましくは、「カルボシクリル」とは、5個もしくは6個の原子を含有する単環式環または9個もしくは10個の原子を含有する二環式環のことである。「カルボシクリル」の好適な値としてはシクロプロピル、シクロブチル、1-オキソシクロペンチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、ナフチル、テトラリニル、インダニルまたは1-オキソインダニルが挙げられる。特に、「カルボシクリル」はシクロプロピル、シクロブチル、1-オキソシクロペンチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニルまたは1-オキソインダニルである。 「C1〜6アルカノイルオキシ」および「C1〜4アルカノイルオキシ」の一例はアセトキシである。「C1〜6アルコキシカルボニル」および「C1〜4アルコキシカルボニル」の例としてはメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n-およびt-ブトキシカルボニルが挙げられる。「C1〜6アルコキシ」および「C1〜4アルコキシ」の例としてはメトキシ、エトキシおよびプロポキシが挙げられる。「C1〜6アルカノイルアミノ」および「C1〜4アルカノイルアミノ」の例としてはホルムアミド、アセトアミドおよびプロピオニルアミノが挙げられる。「aが0〜2であるC1〜6アルキルS(O)a」および「aが0〜2であるC1〜4アルキルS(O)a」の例としてはメチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシルおよびエチルスルホニルが挙げられる。「C1〜6アルカノイル」および「C1〜4アルカノイル」の例としてはC1〜3アルカノイル、プロピオニルおよびアセチルが挙げられる。「N-(C1〜6アルキル)アミノ」および「N-(C1〜4アルキル)アミノ」の例としてはメチルアミノおよびエチルアミノが挙げられる。「N,N-(C1〜6アルキル)2アミノ」および「N,N-(C1〜4アルキル)2アミノ」の例としてはジ-N-メチルアミノ、ジ-(N-エチル)アミノおよびN-エチル-N-メチルアミノが挙げられる。「C2〜6アルケニル」および「C2〜4アルケニル」の例としてはビニル、アリルおよび1-プロペニルがある。「C2〜6アルキニル」および「C2〜4アルキニル」の例としてはエチニル、1-プロピニルおよび2-プロピニルがある。「N-(C1〜6アルキル)スルファモイル」および「N-(C1〜4アルキル)スルファモイル」の例としてはN-(C1〜3アルキル)スルファモイル、N-(メチル)スルファモイルおよびN-(エチル)スルファモイルがある。「N-(C1〜6アルキル)2スルファモイル」および「N-4アルキル)2スルファモイル」の例としてはN,N-(ジメチル)スルファモイルおよびN-(メチル)-N-(エチル)スルファモイルがある。「N-(C1〜6アルキル)カルバモイル」および「N-(C1〜4アルキル)カルバモイル」の例としてはメチルアミノカルボニルおよびエチルアミノカルボニルがある。「N,N-(C1〜6アルキル)2カルバモイル」および「N,N-(C1〜4アルキル)2-カルバモイル」の例としてはジメチルアミノカルボニルおよびメチルエチルアミノカルボニルがある。「C1〜6アルコキシカルボニルアミノ」の例としてはエトキシカルボニルアミノおよびt-ブトキシカルボニルアミノがある。「N'-(C1〜6アルキル)ウレイド」の例としてはN'-メチルウレイドおよびN'-エチルウレイドがある。「N-(C1〜6アルキル)ウレイド」の例としてはN-メチルウレイドおよびN-エチルウレイドがある。「N',N'-(C1〜6アルキル)2ウレイド」の例としてはN',N'-ジメチルウレイドおよびN'-メチル-N'-エチルウレイドがある。「N'-(C1〜6アルキル)-N-(C1〜6アルキル)ウレイド」の例としてはN'-メチル-N-メチルウレイドおよびN'-プロピル-N-メチルウレイドがある。「N',N'-(C1〜6アルキル)2-N-(C1〜6アルキル)ウレイド」の例としてはN',N'-ジメチル-N-メチルウレイドおよびN'-メチル-N'-エチル-N-プロピルウレイドがある。 本発明の化合物の好適な薬学的に許容される塩は、例えば、十分に塩基性である本発明の化合物の酸付加塩、例えば、無機酸または有機酸など、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸またはマレイン酸との酸付加塩である。 さらに、十分に酸性である本発明の化合物の好適な薬学的に許容される塩は、アルカリ金属塩、例えばナトリウム塩もしくはカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えばカルシウム塩もしくはマグネシウム塩、アンモニウム塩、または生理学的に許容されるカチオンを与える有機塩基との塩、例えばメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、モルホリンもしくはトリス-(2-ヒドロキシエチル)アミンとの塩である。 本明細書でIBAT阻害剤として言及される任意の化合物またはそれと組み合わせて用いられる化合物のプロドラッグは、ヒトまたは動物の体内で分解されて該化合物を与える薬物である。 プロドラッグの例としては式(I)の化合物のインビボ加水分解性エステルおよびインビボ加水分解性アミドが挙げられる。 カルボキシ基またはヒドロキシ基を含有する式(I)の化合物のインビボ加水分解性エステルは、例えば、ヒトまたは動物の体内で加水分解されて親酸または親アルコールを生成する薬学的に許容されるエステルである。カルボキシの好適な薬学的に許容されるエステルとしては、C1〜6アルコキシメチルエステル、例えばメトキシメチル、C1〜6アルカノイルオキシメチルエステル、例えばピバロイルオキシメチル、フタリジルエステル、C3〜8シクロアルコキシカルボニルオキシC1〜6アルキルエステル、例えば1-シクロヘキシルカルボニルオキシエチル; 1,3-ジオキソレン-2-オニルメチルエステル、例えば5-メチル-1,3-ジオキソレン-2-オニルメチル; およびC1〜6アルコキシカルボニルオキシエチルエステル、例えば1-メトキシ-カルボニルオキシエチルが挙げられ、本発明の化合物中の任意のカルボキシ基において形成することができる。 ヒドロキシ基を含有する式(I)の化合物のインビボ加水分解性エステルとしては、エステルのインビボ加水分解の結果として分解して親ヒドロキシ基を生じさせる、リン酸エステルなどの無機エステル、およびα-アシルオキシアルキルエーテル、ならびに関連化合物が挙げられる。α-アシルオキシアルキルエーテルの例としてはアセトキシメトキシおよび2,2-ジメチルプロピオニルオキシ-メトキシが挙げられる。ヒドロキシのインビボ加水分解性エステルを形成する基の選択としては、アルカノイル、ベンゾイル、フェニルアセチル、ならびに置換ベンゾイルおよびフェニルアセチル、アルコキシカルボニル(炭酸アルキルエステルを生じさせる)、ジアルキルカルバモイルおよびN(ジアルキルアミノエチル)-N-アルキルカルバモイル(カルバミン酸エステルを生じさせる)、ジアルキルアミノアセチル、ならびにカルボキシアセチルが挙げられる。ベンゾイル上の置換基の例としては、環窒素原子からメチレン基を経由してベンゾイル環の3位または4位に結合するモルホリノおよびピペラジノが挙げられる。 カルボキシ基を含有する式(I)の化合物のインビボ加水分解性アミドの好適な値は、例えばN-C1〜6アルキルまたはN,N-ジ-C1〜6アルキルアミド、例えばN-メチル、N-エチル、N-プロピル、N,N-ジメチル、N-エチル-N-メチルまたはN,N-ジエチルアミドである。 また、式(I)の特定の化合物が溶媒和形、および例えば水和形などの非溶媒和形で存在しうると理解すべきである。本発明が、IBAT阻害活性を有するすべての該溶媒和形を包含すると理解すべきである。 R1、R2、R3、R4、R5およびR6の好ましい値は以下の通りである。そのような値を、上記または下記で定義される定義、請求項または態様のいずれかと共に適宜使用することができる。 好ましくは、R1およびR2はC1〜4アルキルより独立して選択される。より好ましくは、R1およびR2はエチルまたはブチルより独立して選択される。より好ましくは、R1およびR2はエチル、プロピルまたはブチルより独立して選択される。本発明の一局面では、特に、R1およびR2はいずれもブチルである。本発明のさらなる局面では、特に、R1およびR2はいずれもプロピルである。本発明の別の局面では、特に、R1およびR2の一方はエチルであり、他方はブチルである。 好ましくは、RxおよびRYは水素またはC1〜6アルキルより独立して選択される。より好ましくは、RxおよびRYはいずれも水素である。好ましくは、RZはハロ、アミノ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシカルボニルアミノまたはN'-(C1〜6アルキル)ウレイドより選択される。 より好ましくは、RZはクロロ、アミノ、t-ブチル、t-ブトキシカルボニルアミノまたはN'-(t-ブチル)ウレイドより選択される。 好ましくは、vは0または1である。本発明の一局面では、より好ましくは、vは0である。本発明の一局面では、より好ましくは、vは1である。本発明の一局面では、好ましくは、R4は式(IA)(上記に示す)の基である。本発明の別の局面では、好ましくは、R5は式(IA)(上記に示す)の基である。 好ましくは、R3およびR6は水素である。好ましくは、式(IA)の基ではないR4およびR5の他方はハロ、C1〜4アルコキシ、またはaが0〜2であるC1〜4アルキルS(O)aより選択され; そのR4またはR5は1個または複数のR16で炭素上で置換されていてもよく; R16はヒドロキシおよびN,N-(C1〜4アルキル)2アミノより独立して選択される。 より好ましくは、式(IA)の基ではないR4およびR5の他方はブロモ、メトキシ、イソプロポキシ、メチルチオ、エチルチオ、イソプロピルチオまたはメシルより選択され; そのR4またはR5は1個または複数のR16で炭素上で置換されていてもよく; R16はヒドロキシおよびN,N-ジメチルアミノより独立して選択される。 特に、式(IA)の基ではないR4およびR5の他方はブロモ、メトキシ、イソプロポキシ、メチルチオ、エチルチオ、イソプロピルチオ、2-ヒドロキシエチルチオ、2-(N,N-ジメチルアミノ)エチルチオまたはメシルより選択される。 より特別には、式(IA)の基ではないR4およびR5の他方はメチルチオである。好ましくは、式(IA)の基ではないR4およびR5の他方は水素、ハロ、C1〜4アルコキシ、またはaが0〜2であるC1〜4アルキルS(O)aより選択され; そのR4またはR5は1個または複数のR16で炭素上で置換されていてもよく; R16はヒドロキシ、カルボキシおよびN,N-(C1〜4アルキル)2アミノより独立して選択される。 より好ましくは、式(IA)の基ではないR4およびR5の他方は水素、ブロモ、メトキシ、イソプロポキシ、メチルチオ、エチルチオ、イソプロピルチオまたはメシルより選択され; そのR4またはR5は1個または複数のR16で炭素上で置換されていてもよく; R16はヒドロキシ、カルボキシおよびN,N-ジメチルアミノより独立して選択される。 特に、式(IA)の基ではないR4およびR5の他方は水素、ブロモ、メトキシ、イソプロポキシ、メチルチオ、カルボキシメチルチオ、エチルチオ、イソプロピルチオ、2-ヒドロキシエチルチオ、2-(N,N-ジメチルアミノ)エチルチオまたはメシルより選択される。本発明の別の局面では、より好ましくは、式(IA)の基ではないR4およびR5の他方は水素、クロロ、ブロモ、メトキシ、イソプロポキシ、メチルチオ、エチルチオまたはイソプロピルチオより選択され; そのR4またはR5は1個または複数のR16で炭素上で置換されていてもよく; R16はヒドロキシ、カルボキシおよびN,N-ジメチルアミノより独立して選択される。 本発明の別の局面では、特に、式(IA)の基ではないR4およびR5の他方は水素、クロロ、ブロモ、メトキシ、イソプロポキシ、メチルチオ、カルボキシメチルチオ、エチルチオ、イソプロピルチオ、2-ヒドロキシエチルチオまたは2-(N,N-ジメチルアミノ)エチルチオより選択される。 本発明の別の局面では、より特別には、式(IA)の基ではないR4およびR5の他方はブロモまたはクロロである。本発明の別の局面では、より特別には、式(IA)の基ではないR4およびR5の他方はメトキシである。 本発明の一局面では、好ましくは、A環はアリールである。本発明の別の局面では、好ましくは、A環はヘテロアリールである。A環がアリールである場合、好ましくは、A環はフェニルである。A環がヘテロアリールである場合、好ましくは、A環はチエニルまたはインドリルである。好ましくは、A環はアリールまたはヘテロアリールであり; A環は、R17より選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく; R17はハロ、ヒドロキシまたはC1 4アルキルより選択され; R17は1個または複数のR21で炭素上で置換されていてもよく; R21はハロより選択される。好ましくは、Xは-Oである。 より好ましくは、A環はフェニル、チエニルまたはインドリルであり; A環は、ハロ、ヒドロキシまたはトリフルオロメチルより選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよい。特に、A環はフェニル、4-ヒドロキシフェニル、チエン-2-イル、4-トリフルオロメチルフェニル、3-ヒドロキシフェニル、2-フルオロフェニル、2,3-ジヒドロキシフェニルまたはインドール-3-イルより選択される。より特別には、A環はフェニルである。 本発明の別の局面では、好ましくは、A環はアリールまたはヘテロアリールであり; A環は、R17より選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく; R17はハロ、ヒドロキシ、C1〜4アルキルまたはC1〜4アルコキシより選択され; R17は1個または複数のR21で炭素上で置換されていてもよく; R21はハロより選択される。 本発明の別の局面では、より好ましくは、A環はフェニル、チエニルまたはインドリルであり; A環は、ハロ、ヒドロキシ、メトキシまたはトリフルオロメチルより選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよい。 本発明の別の局面では、特に、A環はフェニル、4-ヒドロキシフェニル、4-メトキシフェニル、チエン-2-イル、4-トリフルオロメチルフェニル、3-ヒドロキシフェニル、2-フルオロフェニル、2,3-ジヒドロキシフェニルまたはインドール-3-イルより選択される。本発明のさらなる局面では、特に、A環はフェニル、4-ヒドロキシフェニル、4-メトキシフェニル、チエン-2-イル、4-トリフルオロメチルフェニル、3-ヒドロキシフェニル、2-フルオロフェニル、4-フルオロフェニル、2,3-ジヒドロキシフェニルまたはインドール-3-イルより選択される。 好ましくは、R7は水素、C1〜4アルキルまたはカルボシクリルである。より好ましくは、R7は水素、メチルまたはフェニルである。特に、R7は水素である。本発明の一局面では、好ましくは、R8は水素である。本発明の別の局面では、好ましくは、R8はC1〜4アルキルである。本発明の別の局面では、より好ましくは、R8は水素またはメチルである。本発明の一局面では、好ましくは、R9は水素である。本発明の別の局面では、好ましくは、R9はC1〜4アルキルである。本発明の別の局面では、より好ましくは、R9は水素またはメチルである。好ましくは、R10は水素である。本発明の一局面では、好ましくは、R11はカルボキシ、スルホ、スルフィノ、ホスホノ、-P(O)(ORc)(ORd)、-P(O)(OH)(ORc)、-P(O)(OH)(Rd)または-P(O)(ORc)(Rd)であり、RcおよびRdはC1〜6アルキルより独立して選択される。 本発明の別の局面では、好ましくは、R11は式(IB)(上記に示す)の基である。 好ましくは、R11はカルボキシ、-P(O)(OH)(ORc)、または式(IB)(上記に示す)の基である。より好ましくは、R11はカルボキシ、-P(O)(OH)(OEt)、または式(IB)(上記に示す)の基である。 本発明の別の局面では、好ましくは、R11はカルボキシ、スルホ、-P(O)(OH)(ORc)であり、RcはC1〜4アルキルまたは式(IB)(上記に示す)の基より選択される。好ましくは、Yは-NH-または-NHC(O)-である。より好ましくは、Yは-NHC(O)-である。本発明の一局面では、好ましくは、R12は水素である。本発明の別の局面では、好ましくは、R12はC1〜4アルキルである。本発明の別の局面では、より好ましくは、R12は水素またはメチルである。好ましくは、R13は水素、C1〜4アルキルまたはカルボシクリルであり; R13は、R20より選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく; R20はヒドロキシである。より好ましくは、R13は水素、メチルまたはフェニルであり; R13は、R20より選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく; R20はヒドロキシである。 特に、R13は水素、ヒドロキシメチルまたはフェニルである。より特別には、R13は水素またはヒドロキシメチルである。 本発明の別の局面では、好ましくは、R13は水素、C1〜4アルキルまたはカルボシクリルであり; R13は、R20より選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく; R20はヒドロキシ、カルボキシ、カルボシクリルまたはアミノであり; R20は1個または複数のR22で炭素上で置換されていてもよく; R22はヒドロキシである。 本発明の別の局面では、より好ましくは、R13は水素、メチル、エチル、ブチルまたはフェニルであり; R13は、R20より選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく; R20はヒドロキシ、カルボキシ、フェニルまたはアミノであり; R20は1個または複数のR22で炭素上で置換されていてもよく; R22はヒドロキシである。 本発明の別の局面では、特に、R13は水素、ヒドロキシメチル、4-アミノブチル、2-カルボキシエチル、4-ヒドロキシベンジルまたはフェニルである。 本発明のさらなる局面では、好ましくは、R13は水素、C1〜4アルキルまたはカルボシクリルであり; R13は、R20より選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく; R20はヒドロキシ、カルボキシ、カルボシクリル、ヘテロシクリルまたはアミノであり; R20は1個または複数のR22で炭素上で置換されていてもよく; R22はヒドロキシである。 本発明のさらなる局面では、より好ましくは、R13は水素、メチル、エチル、ブチルまたはフェニルであり; R13は、R20より選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく; R20はヒドロキシ、カルボキシ、フェニル、イミダゾリルまたはアミノであり; R20は1個または複数のR22で炭素上で置換されていてもよく; R22はヒドロキシである。 本発明のさらなる局面では、特に、R13は水素、ヒドロキシメチル、4-アミノブチル、2-カルボキシエチル、4-ヒドロキシベンジル、イミダゾール-5-イルメチルまたはフェニルである。 本発明の別のさらなる局面では、好ましくは、R13は水素、C1〜4アルキル、カルボシクリルまたはR23であり; R13は、R20より選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく; R20はヒドロキシ、aが0であるC1〜4アルキルS(O)a、C1〜4アルコキシ、アミノ、カルボシクリル、ヘテロシクリルまたはメルカプトであり; R20は1個または複数のR22で独立して炭素上で置換されていてもよく; R22はヒドロキシより選択され; R23はカルボキシである。 本発明の別のさらなる局面では、より好ましくは、R13は水素、メチル、エチル、ブチルまたはフェニルまたはR23であり; R13は、R20より選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく; R20はヒドロキシ、メチルチオ、メトキシ、アミノ、イミダゾリルまたはメルカプトであり; R20は1個または複数のR22で独立して炭素上で置換されていてもよく; R22はヒドロキシより選択され; R23はカルボキシである。 本発明の別のさらなる局面では、特に、R13は水素、カルボキシ、ヒドロキシメチル、メルカプトメチル、メトキシメチル、メチルチオメチル、2-メチルチオエチル、4-アミノブチル、4-ヒドロキシベンジル、イミダゾール-5-イルメチルまたはフェニルである。 別の局面では、より特別には、R13はメチルチオメチル、メチルスルフィニルメチルまたはメチルスルホニルメチルである。 好ましくは、R14は水素である。 本発明の別の局面では、好ましくは、R14は水素、C1〜4アルキルまたはカルボシクリルより選択され; 該C1〜4アルキルまたはカルボシクリルは、R20より選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく; R20はヒドロキシである。 本発明の別の局面では、より好ましくは、R14は水素、メチルまたはフェニルより選択され; 該メチルまたはフェニルは、R20より選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく; R20はヒドロキシである。 本発明の別の局面では、特に、R14は水素、フェニルまたはヒドロキシメチルである。特に、R15はカルボキシまたはスルホである。 本発明の一局面では、より特別には、R15はカルボキシである。本発明の別の局面では、より特別には、R15はスルホである。 好ましくは、R15はカルボキシ、スルホ、-P(O)(ORe)(ORf)、-P(O)(OH)(ORe)、-P(O)(OH)(Re)または-P(O)(ORe)(Rf)であり、ReおよびRfはC1〜4アルキルより独立して選択される。より好ましくは、R15はカルボキシ、スルホ、-P(O)(ORe)(ORf)、-P(O)(OH)(ORe)、-P(O)(OH)(Re)または-P(O)(ORe)(Rf)であり、ReおよびRfはメチルまたはエチルより独立して選択される。好ましくは、R15はカルボキシ、スルホ、-P(O)(OEt)(OEt)、-P(O)(OH)(OEt)、-P(O)(OH)(Me)または-P(O)(OEt)(Me)である。 好ましくは、R15はカルボキシ、スルホ、ホスホノ、-P(O)(ORe)(ORf)、-P(O)(OH)(ORe)、-P(O)(OH)(Re)または-P(O)(ORe)(Rf)であり、ReおよびRfはC1〜4アルキルより独立して選択され、あるいは、R15は式(IC)(上記に示す)の基である。 より好ましくは、R15はカルボキシ、スルホ、ホスホノ、-P(O)(ORe)(ORf)、-P(O)(OH)(ORe)、-P(O)(OH)(Re)または-P(O)(ORe)(Rf)であり、ReおよびRfはメチルまたはエチルより独立して選択され、あるいは、R15は式(IC)(上記に示す)の基である。 好ましくは、R15はカルボキシ、スルホ、ホスホノ、-P(O)(OEt)(OEt)、-P(O)(Ot-Bu)(Ot-Bu)、-P(O)(OH)(OEt)、-P(O)(OH)(Me)または-P(O)(OEt)(Me)であり、あるいは、R15は式(IC)(上記に示す)の基である。 本発明の一局面では、好ましくは、R15はカルボキシである。本発明の別の局面では、好ましくは、R15はスルホである。本発明の別の局面では、好ましくは、R15は-P(O)(OH)(OEt)である。本発明の別の局面では、好ましくは、R15は-P(O)(OH)(Me)である。本発明の別の局面では、好ましくは、R15は-P(O)(OEt)(Me)である。本発明の一局面では、好ましくは、R24は水素である。本発明の別の局面では、好ましくは、R24はC1〜4アルキルである。 好ましくは、R25は水素である。好ましくは、R26はカルボキシである。 好ましくは、pは1または2であり; R13の値は同一でも異なっていてもよい。本発明の一局面では、より好ましくは、pは1である。本発明の別の局面では、より好ましくは、pは2であり; R13の値は同一でも異なっていてもよい。本発明のさらなる局面では、より好ましくは、pは3であり; R13の値は同一でも異なっていてもよい。本発明の一局面では、好ましくは、qは0である。本発明のさらなる局面では、好ましくは、qは1である。本発明の一局面では、好ましくは、rは0である。本発明の一局面では、より好ましくは、rは1である。本発明の別の局面では、より好ましくは、rは2であり; R14の値は同一でも異なっていてもよい。本発明のさらなる局面では、より好ましくは、rは3であり; R14の値は同一でも異なっていてもよい。 好ましくは、mは0である。本発明の別の局面では、好ましくは、mは0または1である。好ましくは、nは1である。本発明の別の局面では、好ましくは、nは1または2である。好ましくは、zは1である。式(IA)の基。式中、R7は水素、メチルまたはフェニルであり、nは1であり、A環はフェニル、チエニルまたはインドリルであり; A環は、ハロ、ヒドロキシまたはトリフルオロメチルより選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく、mは0であり、R9はカルボキシ、-P(O)(OH)(ORc)、または式(IB)の基である。式(IA)の基。式中、Xは-O-であり;A環はフェニル、チエニルまたはインドリルであり; A環は、ハロ、ヒドロキシ、メトキシまたはトリフルオロメチルより選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく;R7は水素、メチルまたはフェニルであり;R8は水素またはメチルであり;R9は水素またはメチルであり;R10は水素であり;mは0〜2であり、R10の値は同一でも異なっていてもよく;R11はカルボキシ、-P(O)(OH)(OEt)、または式(IB)(請求項1に示す)の基である。式(IB)の基。式中、R10は水素、ヒドロキシメチルまたはフェニルであり、pは1または2であり; R10の値は同一でも異なっていてもよく、R11はカルボキシまたはスルホである。式(IB)の基。式中、R12は水素またはメチルであり;R13は水素、メチル、エチル、ブチルまたはフェニルまたはR23であり; R13は、R20より選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく; R20はヒドロキシ、メチルチオ、メトキシ、アミノ、イミダゾリルまたはメルカプトであり; R20は1個または複数のヒドロキシで独立して炭素上で置換されていてもよく; R23はカルボキシであり; Yは-NH-または-NHC(O)-であり; R14は水素、メチルまたはフェニルより選択され; 該メチルまたはフェニルは、ヒドロキシより選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく; R15はカルボキシ、スルホ、ホスホノ、-P(O)(ORe)(ORf)、-P(O)(OH)(ORe)、-P(O)(OH)(Re)または-P(O)(ORe)(Rf)であり、ReおよびRfはメチルまたはエチルより独立して選択され、あるいは、R15は式(IC)(請求項1に示す)の基であり;pは1〜3であり、R13の値は同一でも異なっていてもよく;qは0〜1であり;rは0〜3であり、R14の値は同一でも異なっていてもよい。式(IC)の基。式中、R24は水素であり;R25は水素であり;R26はカルボキシであり;zは1である。あるいはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、またはプロドラッグ。 したがって、本発明のさらなる局面では、上記に示す式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグが提供され、式中、R1およびR2はエチルまたはブチルより独立して選択され;R3およびR6は水素であり;R4はハロ、C1〜4アルコキシ、またはaが0〜2であるC1〜4アルキルS(O)aより選択され; そのR4は1個または複数のR16で炭素上で置換されていてもよく; R16はヒドロキシおよびN,N-(C1〜4アルキル)2アミノより独立して選択され;R5は式(IA)の基であり;A環はアリールまたはヘテロアリールであり; A環は、R17より選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく;R17はハロ、ヒドロキシまたはC1〜4アルキルより選択され; R17は1個または複数のR21で炭素上で置換されていてもよく;R21はハロより選択され;R7は水素、C1〜4アルキルまたはカルボシクリルであり;R11はカルボキシ、-P(O)(OH)(ORc)、または式(IB)(上記に示す)の基であり;R13は水素、C1〜4アルキルまたはカルボシクリルであり; R13は、R20より選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく;R20はヒドロキシであり;R15はカルボキシまたはスルホであり;pは1または2であり; R13の値は同一でも異なっていてもよく;mは0であり;nは1である。 したがって、本発明のさらなる局面では、上記に示す式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグが提供され、式中、R1およびR2はいずれもブチルであり、あるいは、R1およびR2の一方はエチルであり、他方はブチルであり;R4はメチルチオであり;R5は式(IA)(上記に示す)の基であり;R3およびR6は水素であり;A環はフェニルであり;R7は水素であり;R11は式(IB)(上記に示す)の基であり;R13は水素またはヒドロキシメチルであり;R15はカルボキシまたはスルホであり;pは1または2であり; R13の値は同一でも異なっていてもよく;mは0であり;nは1である。 したがって、本発明のなおさらなる局面では、上記に示す式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグが提供され、式中、R1およびR2はエチルまたはブチルより独立して選択され;R3およびR6は水素であり;R4はハロ、C1〜4アルコキシ、またはaが0〜2であるC1〜4アルキルS(O)aより選択され; そのR4は1個または複数のR16で炭素上で置換されていてもよく; R16はヒドロキシおよびN,N-(C1〜4アルキル)2アミノより独立して選択され;R5は式(IA)の基であり;A環はアリールまたはヘテロアリールであり; A環は、R17より選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく;R7は水素、C1〜4アルキルまたはカルボシクリルであり;R8は水素またはメチルであり;R9は水素またはメチルであり;R11はカルボキシ、-P(O)(OH)(ORc)、または式(IB)(上記に示す)の基であり;Xは-NH-または-NHC(O)-であり;R12は水素またはメチルであり;R13は水素、C1〜4アルキルまたはカルボシクリルであり; R13は、R20より選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく;R14は水素であり;R15はカルボキシまたはスルホであり;R17はハロ、ヒドロキシ、C1〜4アルキルまたはC1〜4アルコキシより選択され; R17は1個または複数のR21で炭素上で置換されていてもよく;R20はヒドロキシ、カルボキシ、カルボシクリルまたはアミノであり; R20は1個または複数のR22で炭素上で置換されていてもよく;R21はハロより選択され;R22はヒドロキシであり;pは1〜3であり; R13の値は同一でも異なっていてもよく;qは0〜1であり;rは0〜3であり; R14の値は同一でも異なっていてもよく; qが1である場合、rは0ではなく;mは0〜2であり;nは1〜3である。 したがって、本発明の別のなおさらなる局面では、上記に示す式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグが提供され、式中、R1およびR2はC1〜4アルキルより独立して選択され;RxおよびRyはいずれも水素であり;Rzはハロ、アミノ、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシカルボニルアミノまたはN'-(C1〜6アルキル)ウレイドより選択され;vは0または1であり;R3およびR6は水素であり;R4およびR5の一方は式(IA)(上記に示す)の基であり、他方は水素、ハロ、C1〜4アルコキシ、またはaが0〜2であるC1〜4アルキルS(O)aより選択され; そのR4またはR5は1個または複数のR16で炭素上で置換されていてもよく; R16はヒドロキシ、カルボキシおよびN,N-(C1〜4アルキル)2アミノより独立して選択され;Xは-O-であり;R7は水素、メチルまたはフェニルであり;R8は水素またはメチルであり;A環はアリールまたはヘテロアリールであり; A環は、R17より選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく; R17はハロ、ヒドロキシ、C1〜4アルキルまたはC1〜4アルコキシより選択され; R17は1個または複数のR21で炭素上で置換されていてもよく; R21はハロより選択され;R9は水素またはメチルであり;R10は水素であり;R11はカルボキシ、RcがC1〜4アルキルより選択される-P(O)(OH)(ORc)、または式(IB)(上記に示す)の基であり;R12は水素またはメチルであり;Yは-NH-または-NHC(O)-であり; R13は水素、C1〜4アルキル、カルボシクリルまたはR23であり; R13は、R20より選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく; R20はヒドロキシ、aが0であるC1〜4アルキルS(O)a、C1〜4アルコキシ、アミノ、カルボシクリル、ヘテロシクリルまたはメルカプトであり; R20は1個または複数のR22で独立して炭素上で置換されていてもよく; R22はヒドロキシより選択され; R23はカルボキシであり;R14は水素、C1〜4アルキルまたはカルボシクリルより選択され; 該C1〜4アルキルまたはカルボシクリルは、R20より選択される1個または複数の置換基で置換されていてもよく; R20はヒドロキシであり;R15はカルボキシ、スルホ、ホスホノ、-P(O)(ORe)(ORf)、-P(O)(OH)(ORe)、-P(O)(OH)(Re)または-P(O)(ORe)(Rf)であり、ReおよびRfはC1〜4アルキルより独立して選択され、あるいは、R15は式(IC)(上記に示す)の基であり;R24は水素であり;R25は水素であり;R26はカルボキシであり;pは1〜3であり; R13の値は同一でも異なっていてもよく;qは0〜1であり;rは0〜3であり; R14の値は同一でも異なっていてもよく;mは0〜2であり; R10の値は同一でも異なっていてもよく;nは1〜2であり; R7の値は同一でも異なっていてもよく;zは0〜1であり; R25の値は同一でも異なっていてもよい。 本発明の一局面は、メタボリックシンドロームの予防または処置における使用のための、式IIの化合物である:式中、MはCH2またはNHであり;R1はHまたはヒドロキシであり;R2はH、CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH2CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)CH2CH3、-CH2OH、-CH2OCH3、-CH(OH)CH3、-CH2SCH3または-CH2CH2SCH3である。 本発明の一局面では、メタボリックシンドロームは脂肪酸代謝障害である。 本発明のさらなる局面では、脂肪酸代謝障害は肥満である。 本発明の一局面は、グルコース利用障害の予防または処置における使用のための、式IIの化合物である:式中、MはCH2またはNHであり;R1はHまたはヒドロキシであり;R2はH、CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH2CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)CH2CH3、-CH2OH、-CH2OCH3、-CH(OH)CH3、-CH2SCH3、-CH2CH2SCH3である。 本発明の一局面では、グルコース利用障害は、インスリン抵抗性が関与する障害である。 本発明の一局面では、グルコース利用障害は1型糖尿病である。 本発明の一局面では、グルコース利用障害は2型糖尿病である。 本発明の有用な物質の例は以下の通りである:1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-(カルボキシメチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン、1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N'-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン、1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン、1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((R)-1-カルボキシ-2-メチルチオエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン、1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン、1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((R)-1-カルボキシ-2-メチルチオ-エチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン、1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-メチルプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン、1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-(R)-ヒドロキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン、1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシブチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン、1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン、1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N'-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン、1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン、1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-メチルプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピンおよび1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-1'-フェニル-1'-[N'-(カルボキシメチル)カルバモイル]メチル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン。 本発明の別の局面では、本発明の好ましい化合物は、実施例のいずれか1つ、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグである。 式(I)または式(II)の化合物はキラル中心ならびに/または幾何異性中心(E-およびZ-異性体)を有しうるものであり、本発明は、本発明によるIBAT阻害活性を有するすべてのそのような光学異性体、ジアステレオ異性体および幾何異性体の使用を包含すると理解すべきである。本発明は、IBAT阻害活性を有する式(1)の化合物の任意のおよびすべての互変異性体に関する。 本発明はまた、本発明の化合物のすべての潜在的異性体、例えば、式IおよびIIの前記化合物ならびに具体的に言及される化合物の純粋なまたはすべての割合の混合物としての光学異性体および/または幾何異性体、ならびに潜在的互変異性体に関する。 特定の態様では、本明細書に記載の化合物は1個または複数のキラル中心を有する。したがって、すべての立体異性体が本明細書において意図される。各種態様では、本明細書に記載の化合物は光学活性体またはラセミ体で存在する。本発明の化合物は、本明細書に記載の治療上有用な特性を有するラセミ体、光学活性体、位置異性体および立体異性体、またはその組み合わせを包含すると理解すべきである。光学活性体の調製は、再結晶技術によるラセミ体の分割、光学活性出発原料からの合成、キラル合成、またはキラル固定相を使用するクロマトグラフィー分離を非限定的な例として含む任意の好適な様式で実現される。いくつかの態様では、1つまたは複数の異性体の混合物が、本明細書に記載の治療用化合物として利用される。特定の態様では、本明細書に記載の化合物は1個または複数のキラル中心を含有する。これらの化合物は、鏡像異性体および/またはジアステレオマーの混合物のエナンチオ選択的合成および/または分離を含む任意の手段によって調製される。化合物およびその異性体の分割は、化学的プロセス、酵素的プロセス、分別結晶化、蒸留、クロマトグラフィーなどを非限定的な例として含む任意の手段によって実現される。 本発明の別の局面では、本発明の好ましい化合物は、実施例のいずれか1つ、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグである。 本発明の一局面は、メタボリックシンドローム、肥満、脂肪酸代謝障害、グルコース利用障害、インスリン抵抗性が関与する障害、糖尿病、1型および2型糖尿病の予防および処置における使用のための、本発明の化合物を含む組成物である。 本発明はまた、メタボリックシンドローム、肥満、脂肪酸代謝障害、グルコース利用障害、インスリン抵抗性が関与する障害、糖尿病、1型および2型糖尿病の処置における使用のための医薬または薬学的組成物の調製のための、本発明の物質または組成物の使用に関する。 本発明によれば、上記式IおよびIIを有するIBAT阻害剤と少なくとも1つの他の活性物質とを組み合わせることができる。活性物質はIBAT阻害効果を有する別の物質でありうる。他の活性物質との併用療法 特定の場合では、本明細書に記載の任意の化合物とL細胞内分泌ペプチド促進剤でありうる別の活性物質とを含む併用組成物および/または併用療法が本明細書において提供される。 一態様では、L細胞内分泌ペプチド促進剤はPYY促進剤である。PYY分泌の促進は空腹の減少をもたらしうる。L細胞内分泌ペプチド促進剤はオキシントモジュリン促進剤でありうる。いくつかの場合では、オキシントモジュリン分泌の促進は、食事が刺激する胃液分泌を阻害する。 別の有用なL細胞内分泌ペプチド促進剤はGLP-1促進剤である。GLP-1促進剤の例としてはGLP-1、GLP-1分泌促進剤、GLP-1分解阻害剤など、またはその組み合わせがある。特定の場合では、GLP-1濃度の増加は、ヒト対象における食物摂取の減少および/または胃内容排出の減少をもたらす。 L細胞内分泌ペプチド促進剤は、GLP-2などのGLP-2促進剤、GLP-2分泌促進剤、GLP-2分解阻害剤など、またはその組み合わせであってもよい。一態様によれば、GLP-2分泌の促進は胃内容排出を阻害し、腸透過性を減少させ、かつ/または、GLP-2分泌の促進は胃酸分泌を阻害する。また、GLP-2分泌の促進は胃腸管の炎症(胃腸の腸炎)を減少させるかもしくは予防すること、ならびに/または胃腸組織の損傷(例えば放射線腸炎)を再生および/もしくは治癒することができる。 いくつかの場合では、他の活性物質は胃腸管腔および/または他の臓器内の胆汁酸受容体を調節する。いくつかの態様では、他の活性物質は胃腸管内の胆汁酸受容体(例えばTGR5受容体またはファルネソイドX受容体)を実質的または部分的に刺激する。他の活性物質。いくつかの態様では、さらなる治療薬は胆汁酸類似体でありうる。特定の場合では、さらなる治療薬はTGR5アゴニストである。TGR5アゴニストと本明細書に記載のいずれかの化合物との組み合わせの投与は、L細胞からの腸内分泌ペプチドの分泌を促進することができる。TGR5モジュレーター(例えばアゴニスト)としては、WO 2008/091540、WO 2008/067219および米国出願公開第2008/0221161号に記載の化合物が挙げられるがそれに限定されない。 いくつかの態様では、他の活性物質はビグアナイドである。ビグアナイドは血糖値および/または血漿グルコース値を減少させることができる。ビグアナイドの例としてはメトホルミン、フェンホルミン、ブホルミン、プログアニルなどが挙げられるがそれに限定されない。 いくつかの態様では、他の活性物質は腸内分泌ペプチドより選択される。それらはインスリン抵抗性を逆転させ、血糖値および/または血漿グルコース値を低下させることができる。腸内分泌ペプチドの例としてはGLP-1、またはタスポグルチド(登録商標)(Ipsen)などのGLP-1類似体が挙げられるがそれに限定されない。 別の態様では、他の活性物質はチアゾリジンジオンである。チアゾリジンジオンはインスリン抵抗性を逆転させ、血糖値および/または血漿グルコース値を低下させることができる。チアゾリジンジオンの例としてはロシグリタゾン(アバンディア)、ピオグリタゾン(アクトス)、トログリタゾン(レズリン)、MCC-555、リボグリタゾン、シグリタゾンなどが挙げられるがそれに限定されない。 いくつかの態様では、さらなる治療薬はインクレチン模倣体であり、この模倣体は食物摂取に対する膵臓の応答を増強する可能性があり、いくつかの場合では、インクレチン模倣体と本明細書に記載のいずれかの化合物との組み合わせの投与は血糖値および/または血漿グルコース値を低下させる。インクレチン模倣体の例としてはエクセナチド(バイエッタ(登録商標))が挙げられるがそれに限定されない。 糖尿病の処置のために現在使用されている1つの治療法は、エクセナチド(バイエッタ(登録商標))の皮下注射である。いくつかの態様では、IBAT阻害剤とDPP-IV阻害剤との経口組み合わせは、血漿グルコース値を減少させる上でエクセナチドの注射と同等以上に有効である。いくつかの態様では、IBAT阻害剤とDPP-IV阻害剤との経口組み合わせは、グルコース低下薬の注射に関連する不快感を減少させるかまたは除去する。 本発明によれば、IBAT阻害剤をDPP-IV阻害剤と共に使用することができる。いくつかの態様では、他の活性物質はL細胞腸内分泌ペプチドの分解を阻害する。特定の態様では、他の活性物質はDPP-IV阻害剤である。該処置を必要とする個体へのIBAT阻害剤の投与はGLP-1分泌を促進することができる。DPP-IV阻害剤とIBAT阻害剤との組み合わせの投与は、GLP-1の分解を減少させるかまたは阻害し、それによりGLP-1値の向上の治療効果を延長することができる。いくつかの場合では、IBAT阻害剤の投与は個体の体重を減少させる。したがって、IBAT阻害剤とDPP-IV阻害剤との組み合わせの投与は個体の体重を減少させることができる。 DPP-IV阻害剤は、(2S)-1-{2-[(3-ヒドロキシ-1-アダマンチル)アミノ]アセチル}-ピロリジン-2-カルボニトリル(ビルダグリプチン)、(3R)-3-アミノ-1-[9-(トリフルオロメチル)-1,4,7,8-テトラアザビシクロ[4.3.0]ノナ-6,8- -ジエン-4-イル]-4-(2,4,5-トリフルオロフェニル)ブタン-1-オン(シタグリプチン)、(1S,3S,5S)-2-[(2S)-2-アミノ-2-(3-ヒドロキシ-1-アダマンチル)アセチル]-2-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボニトリル(サクサグリプチン)および2-({6-[(3R)-3-アミノピペリジン-1-イル]-3-メチル-2,4-ジオキソ-3,4-ジヒドロピリミジン-1(2H)-イル}メチル)ベンゾニトリル(アログリプチン)より選択することができる。 糖尿病の処置に関する現行の標準治療である別の治療法は、メトホルミンとシタグリプチン(ジャヌメット(Janumet)(登録商標))との組み合わせである。0.3〜300mg/kgのメトホルミンと30mg/kgのシタグリプチンとの組み合わせの投薬で、血漿グルコース濃度の減少が投薬の3時間後から約6時間後まで誘導される。いくつかの態様では、IBAT阻害剤とシタグリプチンとの組み合わせは、メトホルミンとシタグリプチンとの組み合わせに比べて長い持続時間、減少した血漿グルコース濃度を維持する。いくつかの場合では、IBAT阻害剤治療は、メトホルミン治療および/またはDPP-IV阻害剤治療に関連する副作用を排除する。 本明細書に記載のいずれかの方法のいくつかの態様では、本明細書に記載のASBT阻害剤とDPP-IV阻害剤との組み合わせの投与は、IBAT阻害剤とDPP-IV阻害剤との組み合わせの投与前の個体の血液および/または血漿中のGLP-1値に比べて約1.5倍〜約30倍に個体の血液および/または血漿中のGLP-1値を増大させる。 いくつかの場合では、IBAT阻害剤とDPP-IV阻害剤との組み合わせの投与前の個体の血液および/または血漿中のGLP-1値に比べて本明細書に記載のASBT阻害剤とDPP-IV阻害剤との組み合わせの投与後のGLP-1値が約2倍〜約3倍に増大していることは、抗糖尿病効果、ならびに/または食物摂取の減少および/もしくは満腹の誘導および/もしくは体重減少に関連している。 本明細書に記載のいずれかの方法のいくつかの態様では、IBAT阻害剤とDPP-IV阻害剤との組み合わせの投与は、メトホルミンとDPP-IV阻害剤との組み合わせの投与時の血糖値および/または血漿糖値の減少に比べて長期間(例えば少なくとも24時間)、血糖値および/または血漿糖値を減少させる。 本明細書に記載のいずれかの方法のいくつかの態様では、単一用量の本発明の化合物とDPP-IV阻害剤との組み合わせの投与は、単一用量のメトホルミンとDPP-IV阻害剤との組み合わせの投与時の血糖値および/または血漿糖値の減少に比べて、減少した血糖値および/または血漿糖値を少なくとも6時間、少なくとも12時間、少なくとも14時間、少なくとも16時間、少なくとも18時間、少なくとも20時間、少なくとも24時間、少なくとも30時間、少なくとも36時間または少なくとも48時間持続させる。 一態様によれば、IBAT阻害剤とDPP-IV阻害剤との組み合わせの投与は、IBAT阻害剤とDPP-IV阻害剤との組み合わせの投与前の血糖値および/または血漿糖値に比べて血糖値および/または血漿糖値を少なくとも20%減少させることができる。 本明細書に記載のいずれかの方法のいくつかの態様では、IBAT阻害剤とDPP-IV阻害剤との組み合わせの投与は、IBAT阻害剤とDPP-IV阻害剤との組み合わせの投与前の血糖値および/または血漿糖値に比べて血糖値および/または血漿糖値を少なくとも20%、例えば少なくとも30%、例えば少なくとも40%、例えば少なくとも50%減少させる。 本発明の一態様によれば、IBAT阻害剤とDPP-IV阻害剤との組み合わせの投与は、正常な個体の血液および/または血漿中のGLP-1値に比べて高い、個体の血液および/または血漿中のGLP-1値を生じさせる。本明細書に記載のいずれかの方法のいくつかの態様では、IBAT阻害剤とDPP-IV阻害剤との組み合わせの投与は、メトホルミンおよび/またはDPP-IV阻害剤による治療を経た個体の血液および/または血漿中のGLP-1値に比べて高い、個体の血液および/または血漿中のGLP-1値を生じさせる。 いくつかの態様では、IBAT阻害剤をDPP-IV阻害剤および/または胆管シャントとの組み合わせで投与する。胆管シャントは、参照により本明細書に組み入れられるWO 2007/0050628に記載のシャントより選択することができる。胆管シャントは胆汁酸を遠位回腸および/または直腸および/または結腸に移動させ、それにより、胃腸管の遠位部に存在するL細胞の近傍での胆汁酸の濃度を増大させることができる。いくつかの場合では、L細胞の近傍での胆汁酸の濃度のそのような増大は、L細胞からのGLP-1の分泌を増大させ、それにより満腹、および/または空腹の減少、および/または体重減少、および/または血漿グルコース値の減少、またはそれらの任意の組み合わせを誘導する。 他の活性物質およびIBAT阻害剤は、その組み合わせが治療有効量で存在するように使用される。例えば、IBAT阻害剤および他の活性物質(例えばDPP-IV阻害剤)はそれぞれ治療有効量で使用される。相加効果または相乗効果が存在する場合、それぞれ潜在的な治療有効量で使用することができる。 いくつかの態様では、IBAT阻害剤と本明細書に記載の任意の他の有効成分との組み合わせの使用は、それらの相加効果または相乗効果が理由で組み合わせ使用が治療上有用であるという条件で、IBAT阻害剤または他の有効成分が治療有効量で存在し、他方が潜在的な治療有効量で存在する、組み合わせを包含する。本明細書において使用される「相加効果」という用語は、単独で投与される各剤の効果の合計に等しい、2つ(またはそれ以上)の薬学的に活性な剤の併用効果を記述する。相乗効果とは、2つ(またはそれ以上)の薬学的に活性な剤の併用効果が単独で投与される各剤の効果の合計よりも大きい効果のことである。ASBTIと1つまたは複数の上述の他の有効成分および任意で1つまたは複数の他の薬理学的に活性な物質との任意の好適な組み合わせが、本明細書に記載の方法の範囲内であることが意図される。 併用処置レジメンで使用される薬物および他の剤の治療有効量を実験的に決定するための方法は文献に記載されている。 化合物は、疾患、障害または状態の性質、個体の状態、および使用される化合物の実際の選択に応じて、同時的に、例えば同時に、本質的に同時に、または同一処置プロトコール内に投与しても、連続的に投与してもよい。 複数の治療薬を任意の順序で投与しても同時投与してもよい。同時の場合、複数の治療薬を単一の統合された形態で与えてもよく、複数の形態で、例えば単一の丸剤または2つの別々の丸剤として与えてもよい。特定の場合では、一方の治療薬を複数用量で投与してもよい。他の場合では、両方を複数用量として投与してもよい。同時でない場合、複数投薬間のタイミングは例えば2日間超〜4週間未満でありうる。さらに、併用方法、組成物および製剤は2つの剤のみの使用に限定されない。本明細書に記載の2つ以上の活性物質を含む複数の治療用組み合わせの使用も意図される。 本明細書に記載の併用療法における活性物質を組み合わせ剤形で、または実質的に同時の投与が意図される別々の剤形で与えることができる。いくつかの態様では、活性化合物を連続的に投与し、いずれかの治療用化合物を、2段階投与を使用するレジメンによって投与する。いくつかの態様では、2段階投与レジメンは活性物質の連続投与、または別々の活性物質の間隔投与を必要とする。特定の態様では、複数の投与段階間の期間は、各医薬の特性、例えば該医薬の効力、溶解度、バイオアベイラビリティ、血漿中半減期および動態プロファイルに応じて、非限定的な例では数分〜数時間で変動する。 特定の態様では、状態を処置し、予防しまたは寛解させる投薬レジメンを、例えば対象が罹患する障害、ならびに対象の年齢、体重、性別、食事および医学的状態に応じて修正する。したがって、各種態様では、実際に使用される投薬レジメンは、本明細書に記載の投薬レジメンと異なりうる。特定の態様では、本明細書に記載のIBAT阻害剤化合物を任意の組み合わせでインスリン、インスリン模倣体、インクレチン模倣体、GLP-1もしくはその類似体、GLP-2もしくはその類似体、オキシントモジュリン、PYY、DPP-IV阻害剤、またはTGR5モジュレーターの1つまたは複数と組み合わせる。 本発明はまた、本明細書に記載のIBAT阻害剤化合物と少なくとも1つの胆汁酸結合剤、例えばコレスチラミン、コレスチポールおよびコレセベラムなどの樹脂との組み合わせに関する。胆汁酸結合剤(胆汁酸捕捉剤、樹脂) 本発明によると、以下の胆汁酸結合剤を使用することができる。コレスチラミン血中コレステロール値を減少させる上で有効であることが知られる親水性ポリアクリル酸四級アンモニウムアニオン交換樹脂。コレスチラミン、およびコレスチラミンを含む各種組成物は、英国特許第929,391号および第1,286,949号; ならびに米国特許第3,383,281号; 第3,308,020号; 第3,769,399号; 第3,846,541号; 第3,974,272号; 第4,172,120号; 第4,252,790号; 第4,340,585号; 第4,814,354号; 第4,874,744号; 第4,895,723号; 第5,695,749号; および第6,066,336号に例えば記載されている。コレスチラミンはNovopharm, USA Inc (Questrans Light)、Upsher-Smith (PREVALITE(D))およびApotheconから市販されている。本明細書において使用される「コレスチラミン」は、コレスチラミンまたはその薬学的に許容される塩を含む任意の前記組成物を含む。これらはQuestrans(商標)とも呼ばれる。Questran Light Questrans Light(コレスチラミン)は、高コレステロール血症の処置に関してFDAに承認された非吸収性アニオン結合樹脂である。 米国特許第5,693,675号および第5,607,669号に記載のアミンポリマーであって、該アミンポリマーの第1のアミンに結合し、疎水性脂肪族部分を含む第1の置換基と、該アミンポリマーの第2のアミンに結合し、脂肪族四級アミン含有部分を含む第2の置換基とを有するアミンポリマー。 (a) nが正の整数であり、各Rが独立してHまたはC1〜C8アルキル基である(NR-CH2CH2)n (2)および(NR-CH2CH2-NR-CH2CH2-NR-CH2CHOH-CH2)n (3)からなる群より選択される繰り返し単位を有する、1つもしくは複数の架橋ポリマーまたはその塩および共重合体と; (b) 少なくとも1つの脂肪族アルキル化剤との反応生成物であって、(i) 該繰り返し単位中の少なくとも一部の窒素原子が該アルキル化剤と未反応であること; (ii) 該繰り返し単位中の窒素原子の10モルパーセント未満が該アルキル化剤と反応して四級アンモニウム単位を形成すること; ならびに(iii) 固定正電荷および1個または複数の対イオンを特徴とする反応生成物を含む、アルキル化架橋ポリマーの塩、例えばコレセベラムおよびコレセベラム塩酸塩。 そのような併用療法に適した胆汁酸結合剤は、コレスチラミンおよびコレスチポールなどの樹脂である。1つの利点は、胆汁酸結合剤のみを含む単剤処置におけるコレステロール血症の処置用の治療量よりも胆汁酸結合剤の用量を低く保持できる可能性があるというものである。また、胆汁酸結合剤の低用量によって、治療量に対する患者の低い許容度が引き起こす任意の潜在的副作用を回避できる可能性がある。 別の有用な胆汁酸結合剤は、3,000を超える分子量を有し、同等の重量の利用可能なグリコール酸の水溶液に曝露される際に5分以内に該酸の少なくとも30%に結合する特性を有し、消化酵素に不活性なポリマー骨格を有し、かつ相対湿度100%の空気による平衡後に65%を超える含水量を有する、水不溶性で無毒のポリマーアミン、例えば、米国特許第3,383,281号に記載のコレスチポールである。 本発明のさらなる局面では、好適な胆汁酸結合剤はコレスチラミン、コレスチポールまたはコレセベラムの1つである。 本発明の好ましい局面は、胆汁酸結合剤としてのコレセベラムの使用である。 本発明のなおさらなる局面によれば、製剤が結腸内で胆汁酸結合剤を送達するように設計される、有効量のIBAT阻害剤化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグ、および胆汁酸結合剤の投与と、以下より選択される1つまたは複数の以下の剤の同時、連続または個別投与とを含む、併用処置が提供される。スタチン 本発明の別の局面では、IBAT阻害剤化合物、例えば、式(I)もしくは(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグを、HMG Co-A還元酵素阻害剤、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグと結合させて投与することができる。好適なHMG Co-A還元酵素阻害剤、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグは、当技術分野において周知のスタチンである。特定のスタチンは、フルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチン、シンバスタチン、アトルバスタチン、セリバスタチン、ベルバスタチン(bervastatin)、ダルバスタチン(dalvastatin)、メバスタチンおよび(E)-7-[4-(4-フルオロフェニル)-6-イソプロピル-2-[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン-5-イル](3R,5S)-3,5-ジヒドロキシヘプタ-6-エン酸(ロスバスタチン)、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグである。特定のスタチンはアトルバスタチン、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグである。より特定のスタチンはアトルバスタチンカルシウム塩である。さらなる特定のスタチンは、(E)-7-[4-(4-フルオロフェニル)-6-イソプロピル-2-[メチル(メチルスルホニル)アミノ]ピリミジン-5-イル](3R,5S)-3,5-ジヒドロキシヘプタ-6-エン酸(ロスバスタチン)、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグである。他の特定のスタチンはロスバスタチンカルシウム塩およびピタバスタチンである。本発明のさらなる局面では、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグをHMG Co-A還元酵素阻害剤、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグ、および/あるいは胆汁酸結合剤と結合させて投与することで、回腸胆汁酸輸送系の阻害が引き起こす結腸内での過剰の胆汁酸の潜在的危険性を回避することができる。内臓内容物中の過剰の胆汁酸は下痢を引き起こすことがある。したがって、本発明はまた、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグを含む、治療中の患者における下痢などの潜在的副作用の処置を提供する。HMG CoA還元酵素阻害剤、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグは、胆汁酸合成に利用可能な内因性コレステロールをその作用によって減少させ、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグとの組み合わせで脂質低下に対して相加効果を示す。CETP(コレステリルエステル転送タンパク質)阻害剤、例えば参照により本明細書に組み入れられるWO 00/38725、7頁22行〜10頁17行で言及および記載されるもの。コレステロール吸収アンタゴニスト、例えばSCH 58235などのアゼチジノン、および参照により本明細書に組み入れられるUS 5,767,115に記載のもの;MTP(ミクロソーム転送タンパク質)阻害剤、例えば参照により本明細書に組み入れられるScience, 282, 751-54, 1998に記載のもの;フィブリン酸誘導体、例えばクロフィブラート、ゲムフィブロジル、フェノフィブラート、シプロフィブラートおよびベザフィブラート;ニコチン酸誘導体、例えばニコチン酸(ナイアシン)、アシピモックスおよびニセリトロール;植物ステロール化合物、例えばスタノール;プロブコール;抗肥満化合物、例えばオルリスタット(EP 129,748)ならびにシブトラミン(GB 2,184,122およびUS 4,929,629);抗高血圧化合物、例えばアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤、アンジオテンシンII受容体アンタゴニスト、アドレナリン遮断薬、αアドレナリン遮断薬、βアドレナリン遮断薬、混合α/βアドレナリン遮断薬、アドレナリン刺激薬、カルシウムチャネル遮断薬、利尿薬または血管拡張薬;インスリン;グリベンクラミドおよび/またはトルブタミドを含むスルホニル尿素。アカルボース;あるいはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、またはプロドラッグ。該治療的処置を必要とするヒトなどの温血動物に対する薬学的に許容される希釈剤または担体を任意で伴う。ACE阻害剤 式(I)の化合物との組み合わせで使用可能な、特定のACE阻害剤、または活性代謝物を含むその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグとしては、以下の化合物が挙げられるがそれに限定されない: アラセプリル、アラトリオプリル(alatriopril)、アルチオプリルカルシウム(altiopril calcium)、アンコベニン(ancovenin)、ベナゼプリル、ベナゼプリル塩酸塩、ベナゼプリラート、ベンゾイルカプトプリル、カプトプリル、カプトプリル-システイン、カプトプリル-グルタチオン、セラナプリル(ceranapril)、セラノプリル(ceranopril)、セロナプリル(ceronapril)、シラザプリル、シラザプリラート、デラプリル、デラプリル二酸、エナラプリル、エナラプリラート、エナプリル(enapril)、エピカプトプリル(epicaptopril)、ホロキシミチン(foroxymithine)、ホスフェノプリル(fosfenopril)、ホセノプリル(fosenopril)、ホセノプリルナトリウム、ホシノプリル、ホシノプリルナトリウム、ホシノプリラート、ホシノプリル酸(fosinoprilic acid)、グリコプリル(glycopril)、ヘモルフィン4(hemorphin-4)、イドラプリル(idrapril)、イミダプリル、インドラプリル(indolapril)、インドラプリラート(indolaprilat)、リベンザプリル(libenzapril)、リシノプリル、リシウミンA(lyciumin A)、リシウミンB、ミキサンプリル(mixanpril)、モエキシプリル、モエキシプリラート(moexiprilat)、モベルチプリル(moveltipril)、ムラセインA(muracein A)、ムラセインB、ムラセインC、ペントプリル(pentopril)、ペリンドプリル、ペリンドプリラート、ピバロプリル(pivalopril)、ピボプリル(pivopril)、キナプリル、キナプリル塩酸塩、キナプリラート、ラミプリル、ラミプリラート(ramiprilat)、スピラプリル、スピラプリル塩酸塩、スピラプリラート、スピロプリル(spiropril)、スピロプリル塩酸塩、テモカプリル、テモカプリル塩酸塩、テプロチド、トランドラプリル、トランドラプリラート(trandolaprilat)、ウチバプリル(utibapril)、ザビシプリル(zabicipril)、ザビシプリラート(zabiciprilat)、ゾフェノプリルおよびゾフェノプリラート(zofenoprilat)。本発明において使用される好ましいACE阻害剤はラミプリル、ラミプリラート、リシノプリル、エナラプリルおよびエナラプリラートである。本発明において使用されるより好ましいACE阻害剤はラミプリルおよびラミプリラートである。アンジオテンシンIIアンタゴニスト 式(I)の化合物との組み合わせで使用される好ましいアンジオテンシンIIアンタゴニスト、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグとしては、化合物カンデサルタン、カンデサルタンシレキセチル、ロサルタン、バルサルタン、イルベサルタン、タソサルタン、テルミサルタンおよびエプロサルタンが挙げられるがそれに限定されない。本発明で使用される特に好ましいアンジオテンシンIIアンタゴニストまたはその薬学的に許容される誘導体は、カンデサルタンおよびカンデサルタンシレキセチルである。 PPARαおよび/もしくはγおよび/もしくはδアゴニスト、またはその薬学的に許容される塩。 本発明の別の局面では、IBAT阻害剤化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグを、PPARαおよび/もしくはγおよび/もしくはδアゴニスト、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグと結合させて投与することができる。好適なPPARαおよび/もしくはγおよび/もしくはδアゴニスト、その薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグは、当技術分野において周知である。これらは、いずれも参照により本明細書に組み入れられるWO 01/12187、WO 01/12612、WO 99/62870、WO 99/62872、WO 99/62871、WO 98/57941、WO 01/40170、J Med Chem, 1996, 39, 665、Expert Opinion on Therapeutic Patents, 10 (5), 623-634(特に634頁に列挙される特許出願に記載の化合物)、およびJ Med Chem, 2000, 43, 527に記載の化合物を含む。特に、PPARαおよび/もしくはγアゴニストとは、WY-14643、クロフィブラート、フェノフィブラート、ベザフィブラート、GW 9578、トログリタゾン、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン、エグリタゾン(eglitazone)、プログリタゾン(proglitazone)、BRL-49634、KRP-297、JTT-501、SB 213068、GW 1929、GW 7845、GW 0207、L-796449、L-165041およびGW 2433を意味する。 特に、PPARαおよび/もしくはγアゴニストとは、(S)-2-エトキシ-3-[4-(2-{4-メタンスルホニルオキシフェニル}エトキシ)フェニル]プロパン酸およびその薬学的に許容される塩を意味する。 抗糖尿病薬、血糖降下有効成分、コレステロール吸収阻害剤、PPARδアゴニスト、フィブラート、MTP阻害剤、胆汁酸吸収阻害剤、ポリマー胆汁酸吸着剤、LDL受容体誘導剤、ACAT阻害剤、抗酸化剤、リポタンパク質リパーゼ阻害剤、ATPクエン酸リアーゼ阻害剤、スクアレン合成酵素阻害剤、リポタンパク質(a)アンタゴニスト、HM74A受容体アゴニスト、リパーゼ阻害剤、インスリン、スルホニル尿素、ビグアナイド、メグリチニド、チアゾリジンジオン、α-グルコシダーゼ阻害剤、β細胞のATP依存性カリウムチャネルに作用する有効成分、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤、グルカゴン受容体アンタゴニスト、グルコキナーゼ活性化剤、糖新生阻害剤、フルクトース-1,6-ビスホスファターゼ阻害剤、グルコース輸送体4モジュレーター、グルタミン-フルクトース-6-リン酸アミドトランスフェラーゼ阻害剤、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤、11-β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ1阻害剤、タンパク質チロシンホスファターゼ1B阻害剤、ナトリウム依存性グルコース輸送体1もしくは2モジュレーター、GPR40モジュレーター、ホルモン感受性リパーゼ阻害剤、アセチル-CoAカルボキシラーゼ阻害剤、ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ阻害剤、グリコーゲン合成酵素キナーゼ3β阻害剤、タンパク質キナーゼCβ阻害剤、エンドセリンA受容体アンタゴニスト、IκBキナーゼ阻害剤、グルココルチコイド受容体モジュレーター、CARTアゴニスト、NPYアゴニスト、MC4アゴニスト、オレキシンアゴニスト、H3アゴニスト、TNFアゴニスト、CRFアゴニスト、CRF BPアンタゴニスト、ウロコルチンアゴニスト、β3アゴニスト、CB1受容体アンタゴニスト、MSH(メラニン細胞刺激ホルモン)アゴニスト、CCKアゴニスト、セロトニン再取り込み阻害剤、混合セロトニン作動性およびノルアドレナリン作動性化合物、5HTアゴニスト、ボンベシンアゴニスト、ガラニンアンタゴニスト、成長ホルモン、成長ホルモン放出化合物、TRHアゴニスト、脱共役タンパク質2もしくは3モジュレーター、レプチンアゴニスト、DAアゴニスト(ブロモクリプチン、ドプレキシン(Doprexin))、リパーゼ/アミラーゼ阻害剤、PPARモジュレーター、RXRモジュレーター、またはTR-βアゴニスト、またはアンフェタミン。 PPARδアゴニストの例としては、GW-501516(501516、GSK-516、GW-516、GW-1516; ペルオキシソーム増殖剤活性化受容体(PPAR)δアゴニスト)、ならびに、GI-262570、GW-0072、GW-7845およびGW-7647を含む、GW-501516から開発されたいくつかの他の化合物がある。 一態様によれば、IBAT阻害剤をアトレロイトン(Atreleuton)(5-LO)、エプロチローム(Eprotirome)(THR-Beta)、ロスマピモド(Losmapimod)(p38MAPK)、エゼチミブ(SCH58235)(NPC1L1)、ベザフィブラート、フェノフィブラート、バレスプラジブ(Varespladib)(sPLA2)、ダラプラジブ(Darapladib)(LpPLA2)、ロミタピド(Lomitapide)、インプリタピド(Implitapide)、ロシグリタゾン、ダルセトラピブ、アナセトラピブ、ロルカセリン、ダパグリフロジン、カナグリフロジン、セルグリフロジン(Sergliflozin)、ASP-1941、オルリスタット、エクセナチド、リラグルチド、タスポグルチド、デュラグルチド(Tulaglutide)、プラムリンチド、リキシセナチド(Lixisenatide)、アルビグルチド、ピオグリタゾン、ソデルグリタザル(Sodelglitazar)、ネトグリタゾン(Netoglitazone)、インデグリタザル(Indeglitazar)、ナベグリタザル(Naveglitazar)、ロベグリタゾン(Lobeglitazone)、アレグリタザル(Aleglitazar)、ブロモクリプチン、テソフェンシン(Tesofensine)モノアミン、アログリプチン、ビルダグリプチン、サクサグリプチン、シタグリプチン、デナグリプチン(Denagliptin)、ゲミグリプチン(Gemigliptin)、リナグリプチン、デュトグリプチン(Dutogliptin)、テネリグリプチン(Teneligliptin)、LC-150444、ラロピプラント(Laropiprant)、持続放出ナイアシン、シンバスタチン・エゼチミブ、ロスバスタチン・フェノフィブラート、ロスバスタチン・エゼチミブおよびアトルバスタチン・エゼチミブの1つまたは複数と組み合わせることができる。 トレダプティブ(Tredaptive)(登録商標)(ラロピプラント(laropiprant))、バイトリン(Vytorin)(登録商標)(エゼチミブ/シンバスタチン)ならびにサートリアド(Certriad)(ロスバスタチンカルシウムおよびフェノフィブリン酸)との併用療法を使用することができる。 一態様によれば、IBAT阻害剤を1つまたは複数の上述の化合物と組み合わせることができる。 一態様によれば、本発明のIBAT阻害剤を、ジペプチジルペプチダーゼ-IV阻害剤、PPARγアゴニスト、スタチンおよび胆汁酸結合剤より選択される少なくとも1つの他の活性物質と組み合わせることができる。 一態様によれば、本発明に従って使用されるIBAT阻害剤をシタグリプチンおよびピオグリタゾン(Pioglitazon)などの少なくとも1つのDPPIV、少なくとも1つのPPARγアゴニストと組み合わせることができる。 一態様によれば、本発明に従って使用されるIBAT阻害剤を少なくとも1つのDPPIVおよび少なくとも1つのスタチン、例えばシタグリプチンおよびシンバスタチンと組み合わせる。 一態様によれば、少なくとも1つの他の物質をジペプチジルペプチダーゼ-IV阻害剤、例えばシタグリプチンなどのビグアナイド; ならびにインクレチン模倣体、チアゾリジノン、GLP-1またはその類似体、およびTGR5アゴニストより選択することができる。IBAT阻害効果を有する少なくとも1つの他の物質をメトホルミンおよび非吸収性ナトリウム依存性胆汁輸送阻害剤、例えば1-[4-[4-[(4R,5R)-3,3-ジブチル-7-(ジメチルアミノ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-4-ヒドロキシ-1,1-ジオキシド-1-ベンゾチエピン-5-イル]フェノキシ]ブチル]4-アザ-1-アゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンメタンスルホネートより選択することができる。 本発明の組成物は、HMG Co-A還元酵素阻害剤などのスタチン、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグと薬学的に許容される希釈剤もしくは担体との結合をさらに含みうる。 一態様によれば、本発明は、本発明の1つまたは複数のIBAT阻害剤とコレスチラミンおよび/またはコレセベラムおよび/またはコレスチポールとを含む組成物に関する。 一態様によれば、本発明は、実施例1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13および14の化合物の1つまたは複数とコレスチラミンおよび/またはコレセベラムおよび/またはコレスチポールとを含む組成物に関する。 別の態様によれば、本発明は、1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-1'-フェニル-1'-[N'-(カルボキシメチル)-カルバモイル]メチル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン(実施例5)の化合物の1つまたは複数とコレスチラミンおよび/またはコレセベラムおよび/またはコレスチポールとを含む組成物に関する。 別の態様によれば、本発明は、1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-メチルプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン(実施例13)の化合物の1つまたは複数とコレスチラミンおよび/またはコレセベラムおよび/またはコレスチポールとを含む組成物に関する。 別の態様によれば、本発明は、1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-1'-フェニル-1'-[N'-(カルボキシメチル)カルバモイル]メチル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン(実施例14)の化合物の1つまたは複数とコレスチラミンおよび/またはコレセベラムおよび/またはコレスチポールとを含む組成物に関する。 本発明の物質または組み合わせの使用は、胃腸管内での胆汁酸塩の再循環を減少させるかまたは阻害する。胆汁輸送阻害剤は非全身性化合物および全身性化合物でありうる。それらは腸内分泌ペプチドのL細胞分泌を促進することができる。特定の場合では、腸内分泌ペプチドのL細胞分泌の増大は、満腹の誘導および/または食物摂取の減少、ならびに引き続く体重減少に関連している。いくつかの態様では、腸内分泌ペプチドのL細胞分泌の増大は、高血糖の個体における血糖値および/または血漿グルコース値の減少に関連している。いくつかの場合では、腸内分泌ペプチドのL細胞分泌の増大はインスリン感受性の増大に関連している。 本発明は、肥満または糖尿病を処置するための方法であって、該処置を必要とする個体の遠位回腸と本明細書において開示されるIBAT阻害剤とを接触させる段階を含む方法に関する。 本発明の態様では、個体の遠位回腸とIBAT阻害剤とを接触させる段階は、食物摂取を減少させ、満腹を誘導し、血糖値および/もしくは血漿グルコース値を減少させ、代謝障害を処置し、体重を減少させ、遠位胃腸管内のL細胞を刺激し、遠位胃腸管内のL細胞の近傍での胆汁酸およびその塩の濃度を増大させ、かつ/または個体の腸内分泌ペプチド分泌を促進することができる。 本発明の一態様では、本明細書において開示されるIBAT阻害剤を、DPP-IV阻害剤、ビグアナイド、インクレチン模倣体、チアゾリジンジオン、GLP-1またはその類似体、およびTGR5アゴニストより選択される第2の剤と同時投与する。 本明細書において開示される治療向けの個体は、肥満もしくは過体重の個体、糖尿病の個体または非糖尿病の個体でありうる。 肥満および/または糖尿病の処置を必要とする個体に治療有効量のIBAT阻害剤とDPP-IV阻害剤との組み合わせを投与する該処置のために、本明細書において開示される化合物および組成物を使用することができる。肥満および/または糖尿病の処置では、治療有効量のIBAT阻害剤とTGR5アゴニストとの組み合わせを、該処置を必要とする個体に投与することができる。本発明の一態様は、肥満および/または糖尿病の処置のための方法であって、該処置を必要とする対象に治療有効量のIBAT阻害剤とチアゾリジンジオンなどの少なくとも1つの他の活性物質との組み合わせを投与する方法である。肥満および/または糖尿病の処置のための方法であって、該処置を必要とする個体に治療有効量のIBAT阻害剤とインクレチン模倣体との組み合わせを投与する段階を含む方法も意図される。肥満および/または糖尿病は、該処置を必要とする個体に治療有効量のIBAT阻害剤とGLP-1またはその類似体との組み合わせを投与することで、本発明に従って処置することができる。肥満および/または糖尿病は、該処置を必要とする個体に治療有効量のIBAT阻害剤とビグアナイドとの組み合わせを投与することで例えば処置することができる。 本発明はさらに、該処置を必要とする個体の食物摂取を減少させるための方法であって、IBAT阻害剤を投与する段階を含み、該阻害剤が個体の遠位回腸内に非全身的に送達または放出される、方法に関する。 個体の食物およびカロリーの減少または満腹の誘導は本発明の方法によって行うことができる。したがって、個体において代謝障害を処置することができ、体重を減少させることができる。いくつかの態様では、本明細書に記載の方法は、個体の遠位胃腸管内のL細胞を刺激する。いくつかの態様では、本方法は、個体の遠位胃腸管内のL細胞の近傍での胆汁酸およびその塩の濃度を増大させる。 個体の遠位回腸内に非全身的に送達または放出されるIBAT阻害剤を個体に投与することで、個体の循環血または血漿グルコース値を減少させることができる。 また、個体の遠位回腸内に非全身的に送達または放出されるIBAT阻害剤を個体に投与することで、個体においてインスリン分泌を増大させることができる。 腸内分泌ペプチドが例えばGLP-1、GLP-2、PYY、オキシントモジュリン、またはその組み合わせである本発明の態様では、本明細書に記載の方法は個体の腸内分泌ペプチド分泌を促進する。個体の遠位回腸とIBAT阻害剤とを接触させることができ、個体の遠位回腸とIBAT阻害剤とを接触させる前の個体の血液および/または血漿中のGLP-1値の約2倍〜約7倍に個体の血液および/または血漿中のGLP-1値を増大させることができる。 本発明の態様では、個体の遠位回腸とIBAT阻害剤とを接触させる段階は、個体の遠位回腸とIBAT阻害剤とを接触させる前の個体の血液および/または血漿中のグルコース値に比べて個体の血液および/または血漿中のグルコース値を少なくとも20%、少なくとも30%または少なくとも40%減少させる。個体の遠位回腸とIBAT阻害剤とを接触させる前の個体の血糖値および/または血漿グルコース値に比べたそのような減少は少なくとも12時間または少なくとも24時間保持することができる。 本明細書に記載のように使用されるIBAT阻害剤を、例えば個体の遠位回腸、結腸および/または直腸にIBAT阻害剤を送達する回腸放出製剤として経口投与することができる。いくつかの態様では、IBAT阻害剤を腸溶コーティング製剤として投与する。 上記のいくつかの態様では、IBAT阻害剤は本明細書に記載の式Iまたは式IIの化合物である。 本発明に従って使用される化合物および組成物を、食物摂取前約30分未満または約60分未満で投与することができる。食物摂取後に投与してもよい。 本発明は、炎症性腸疾患、腸完全性障害、短腸症候群、胃炎、消化性潰瘍もしくは過敏性腸疾患、うっ血性心不全、心室機能不全、毒性多血、および/または多嚢胞性卵巣症候群の予防および/または処置のための方法であって、該処置を必要とする個体の遠位回腸とIBAT阻害剤とを接触させる段階を含む方法に関する。いくつかの態様では、本方法は、DPP-IV阻害剤、TGR5アゴニスト、ビグアナイド、インクレチン模倣体、またはGLP-1もしくはその類似体を投与する段階をさらに含む。放射線腸炎の予防および/または処置のための方法であって、該処置を必要とする個体の遠位回腸とIBAT阻害剤とを接触させる段階を含む方法が本明細書において提供される。いくつかの態様では、本方法は、DPP-IV阻害剤、TGR5アゴニスト、ビグアナイド、インクレチン模倣体、またはGLP-1もしくはその類似体を投与する段階をさらに含む。 本明細書に記載のIBAT阻害剤が個体の遠位回腸内に非全身的に送達または放出される本明細書に記載の化合物および組成物を、該個体のカロリー摂取を減少させるために使用することができる。したがって、個体の循環血および/または血漿グルコース値を減少させるための組成物は、該個体の遠位回腸内に非全身的に送達されるIBAT阻害剤と薬学的に許容される担体とを含みうる。インスリン分泌を増大させるための組成物であって、個体の遠位回腸内に非全身的に送達または放出されるIBAT阻害剤と薬学的に許容される担体とを含む組成物が本明細書において提供される。いずれかの上述の態様では、本組成物は、DPP-IV阻害剤、TGR5アゴニスト、ビグアナイド、インクレチン模倣体、またはGLP-1もしくはその類似体をさらに含みうる。 いくつかの態様では、経口投与後に全身吸収されないIBAT阻害剤、およびそれらを含む組成物を、食物摂取(カロリー摂取)を減少させるかまたは循環血もしくは血漿グルコース値を減少させるために使用する。いくつかのそのような態様では、IBAT阻害剤は、回腸内でそれを放出する製剤中でのその存在によって、胃内での吸収が防止される。いくつかのそのような態様では、IBAT阻害剤は、DPP-IV阻害剤、ビグアナイド、チアゾリジンジオン、インクレチン模倣体、GLP-1もしくはその類似体、またはTGR5アゴニストより選択される第2の治療薬との組み合わせで投与される。 一態様によれば、本発明は、IBAT阻害剤化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグ、および/あるいは胆汁酸結合剤、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグを含む薬学的組み合わせ経口製剤であって、結腸内で胆汁酸結合剤を、小腸内でIBAT阻害剤を送達するように設計され、IBAT阻害剤および胆汁酸結合剤の同時、個別または連続投与が意図される製剤に関する。 一態様では、酸結合剤は別の製剤へと製剤化され、IBAT阻害剤製剤は薬物を即時放出するかまたは遠位空腸もしくは近位回腸内で遅延放出し、胆汁酸結合剤製剤は薬物を結腸内で放出する。 さらなる態様では、製剤はコアを含み、コアは胆汁酸結合剤を含み、結腸内での放出向けに製剤化され、外層に取り囲まれ、外層はIBAT阻害剤を含み、即時放出または遠位空腸もしくは近位回腸内での遅延放出向けに製剤化される。本発明の医学的および薬学的使用 本発明の別の特徴によれば、IBAT阻害剤化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグ、および胆汁酸結合剤を含む薬学的経口製剤であって、ヒトなどの温血動物でのIBAT阻害効果の生成における使用のために結腸内で胆汁酸結合剤を送達するように設計される製剤が提供される。 本発明の別の特徴によれば、IBAT阻害剤化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグ、および胆汁酸結合剤、ならびに少なくとも1つの上述の他の活性化合物および本明細書において開示される胆汁酸結合剤を含む薬学的経口製剤であって、ヒトなどの温血動物での本明細書において言及されるいずれかの医学的徴候の予防または処置における使用のために結腸内で胆汁酸結合剤を送達するように設計される製剤が提供される。 本発明の別の特徴によれば、IBAT阻害剤化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグ、および胆汁酸結合剤を含む薬学的経口製剤であって、ヒトなどの温血動物での本明細書において言及されるいずれかの医学的徴候の予防または処置における使用のために結腸内で胆汁酸結合剤を送達するように設計される製剤が提供される。 本発明の別の特徴によれば、IBAT阻害剤化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグ、および胆汁酸結合剤、ならびに少なくとも1つの上述の他の活性化合物および本発明の胆汁酸結合剤を含む薬学的経口製剤であって、ヒトなどの温血動物での本明細書において言及されるいずれかの医学的徴候の予防または処置における使用のために結腸内で胆汁酸結合剤を送達するように設計される製剤が提供される。 本発明の別の特徴によれば、IBAT阻害剤化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグ、および胆汁酸結合剤を含む薬学的経口製剤であって、ヒトなどの温血動物での本明細書において言及されるいずれかの医学的徴候の予防または処置において使用される医薬の調製における使用のために結腸内で胆汁酸結合剤を送達するように設計される製剤が提供される。 本発明の別の特徴によれば、IBAT阻害剤化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグ、および胆汁酸結合剤、ならびに少なくとも1つの上述の他の活性化合物および本明細書において開示される胆汁酸結合剤を含む薬学的経口製剤であって、ヒトなどの温血動物での本明細書において言及されるいずれかの医学的徴候の予防または処置において使用される医薬の調製における使用のために結腸内で胆汁酸結合剤を送達するように設計される製剤が提供される。 本発明の一態様では、本明細書において言及されるいずれかの医学的状態をヒトなどの温血動物において処置する方法であって、有効量のIBAT阻害剤化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグを有効量の胆汁酸結合剤との組み合わせで該処置を必要とする対象に同時に、連続的にまたは個別に投与する方法が提供される。 本発明の一態様では、本明細書において言及されるいずれかの医学的状態をヒトなどの温血動物において処置する方法であって、有効量のIBAT阻害剤化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、該塩の溶媒和物、もしくはプロドラッグ、および少なくとも1つの上述の他の活性化合物を有効量の胆汁酸結合剤との組み合わせで該処置を必要とする対象に同時に、連続的にまたは個別に投与する方法が提供される。剤形 薬学的組成物を剤形として製剤化することができる。剤形は、個体への投与に好適な式Iの化合物または式IIの化合物を含みうる。好適な剤形としては水性経口分散液剤、液剤、ゲル剤、シロップ剤、エリキシル剤、スラリー剤、懸濁液剤、固体経口剤形、エアロゾル剤、制御放出製剤、速溶性製剤、発泡性製剤、凍結乾燥製剤、錠剤、散剤、丸剤、糖衣錠剤、カプセル剤、遅延放出製剤、持続放出製剤、パルス放出製剤、多粒子製剤、ならびに混合即時放出および制御放出製剤が非限定的な例として挙げられる。 薬学的固体剤形は、本明細書に記載のさらなる治療用化合物、および適合性のある担体、結合剤、充填剤、懸濁化剤、香味料、甘味料、崩壊剤、分散剤、界面活性剤、潤滑剤、着色料、希釈剤、可溶化剤、湿潤化剤、可塑剤、安定剤、透過増強剤、湿潤剤、消泡剤、抗酸化剤、保存料、または1つもしくは複数のその組み合わせなどの1つまたは複数の薬学的に許容される添加剤を含んでもよい。いくつかの局面では、Remington's Pharmaceutical Sciences, 20th Edition (2000)に記載の手順などの標準的コーティング手順を使用して、式Iまたは式IIの化合物の製剤の周囲にフィルムコーティングを設ける。一態様では、本明細書に記載の化合物は粒子の形態であり、化合物の粒子の一部または全部がコーティングされる。特定の態様では、本明細書に記載の化合物の粒子の一部または全部がマイクロカプセル化される。いくつかの態様では、本明細書に記載の化合物の粒子はマイクロカプセル化されておらず、コーティングされていない。 薬学的組成物は、活性化合物を薬学的使用に好適な製剤に加工することを容易にする、1つまたは複数の生理学的に許容される賦形剤および助剤を例えば含む担体を使用して当技術分野において公知のように製剤化することができる。特定の態様では、適切な製剤は選択される投与経路に依存する。薬学的組成物および担体の概要は、例えばRemington: The Science and Practice of Pharmacy, Nineteenth Ed (Easton, Pa.: Mack Publishing Company, 1995); Hoover, John E., Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co., Easton, Pa. 1975; Liberman, H. A. and Lachman, L., Eds., Pharmaceutical Dosage Forms, Marcel Decker, New York, N.Y., 1980; およびPharmaceutical Dosage Forms and Drug Delivery Systems, Seventh Ed. (Lippincott Williams & Wilkins 1999)に見ることができる。 非限定的な例として経口、非経口(例えば静脈内、皮下、筋肉内)、鼻腔内、頬側、局所、直腸または経皮投与経路などの複数の投与経路の1つまたは複数を含む任意の様式で、薬学的製剤を個体に投与する。 式Iまたは式IIのIBAT阻害剤を、肥満および/または糖尿病の予防的および/または治療的処置用の医薬の調製において使用する。本明細書に記載の疾患または状態のいずれかの処置を必要とする個体において該処置を行うための方法は、本明細書に記載の少なくとも1つのIBAT阻害剤、またはその薬学的に許容される塩、薬学的に許容されるN-オキシド、薬学的に活性な代謝産物、薬学的に許容されるプロドラッグもしくは薬学的に許容される溶媒和物を含有する薬学的組成物を治療有効量で該個体に投与することを包含する。 遠位空腸、近位回腸、遠位回腸および/または結腸内での活性物質の制御放出を可能にする剤形もまた、本発明の範囲内である。いくつかの態様では、剤形は、pH感受性であるポリマー、例えばCosmo PharmaceuticalsのMMX(商標)マトリックスであって、回腸および/または結腸内での活性物質の制御放出を可能にするポリマーを含む。制御放出に好適な該pH感受性ポリマーの例としては、酸性基(例えば-COOH、-SO3H)を含み、塩基性pH(例えばpH約7〜約8)の腸内で膨潤する、ポリアクリル酸ポリマー(例えばメタクリル酸および/またはメタクリル酸エステルのアニオン性ポリマー、例えばCarbopol(登録商標)ポリマー、CAS番号9063-87-0;600-07-7)が挙げられるがそれに限定されない。いくつかの態様では、遠位回腸内での制御放出に好適な剤形は微粒子活性物質(例えば微粉化活性物質)を含む。いくつかの態様では、非酵素分解ポリ(dl-ラクチド-co-グリコリド)(PLGA)コアが、遠位回腸へのIBATの送達に好適である。いくつかの態様では、IBATを含む剤形を、回腸および/または結腸への部位特異的送達のために腸溶性ポリマー(例えばオイドラギット(登録商標)S-100、Cas番号25086-15-1、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、メタクリル酸、メタクリル酸エステルのアニオン性ポリマーなど)でコーティングする。いくつかの態様では、細菌活性化系が回腸への標的化送達に好適である。ミクロフローラ活性化系の例としては、活性物質のペクチン、ガラクトマンナン、ならびに/またはアゾヒドロゲルおよび/もしくはグリコシド結合体(D-ガラクトシド、β-D-キシロピラノシドなどの結合体)を含む剤形が挙げられる。胃腸ミクロフローラ酵素の例としては、例えばD-ガラクトシダーゼ、β-D-グルコシダーゼ、α-L-アラビノフラノシダーゼ、β-D-キシロピラノシダーゼなどの細菌グリコシダーゼが挙げられる。 コーティング単位を硬ゼラチンカプセル剤に充填してもよく、充填剤、結合剤、崩壊剤、潤滑剤および他の薬学的に許容される添加剤などの錠剤賦形剤と混合して錠剤に圧縮してもよい。圧縮錠剤をフィルム形成剤で覆うことで、錠剤の平滑な表面を得て、包装および輸送中の錠剤の機械安定性をさらに強化してもよい。複数単位錠剤または従来の錠剤に塗布可能な該錠剤コートは、粘着防止剤、着色料および色素、または錠剤の外観を改善する他の添加剤のような添加剤をさらに含みうる。 本発明の併用療法は、IBAT阻害剤化合物および胆汁酸結合剤の同時、個別または連続投与を含むことが好ましいはずである。IBAT阻害剤は回腸送達用に製剤化されることが好ましい可能性があり、胆汁酸結合剤は結腸送達用に製剤化されることが好ましい可能性がある。投与量 式Iまたは式IIのIBAT阻害剤化合物の好適な単位用量は、患者の体重、状態、および疾患の重症度に関して変動する。用量は、予防に使用するのか治療に使用するのかに依存し、投与経路にも依存する。一日量は、単一用量として投与してもよく、1回、2回、3回またはそれ以上の単位用量に分割してもよい。IBAT阻害剤の経口投与される一日量は、好ましくは0.1〜1000mg、より好ましくは1〜100mgの範囲内である。 胃腸管内での標的化送達を伴う本発明の薬学的製剤は、血漿中薬物濃度対時間曲線下面積(AUC)または7α-ヒドロキシ-4-コレステン-3-オン(C4)によって測定可能なように全身曝露を減少させる一方、例えば血清コレステロール減少によって測定されるように治療効果を維持し、さらには増大させる。 IBAT阻害剤および胆汁酸結合剤を含む組み合わせは、低一日量の胆汁酸結合剤、例えば最大5g、より好ましくは最大2gの樹脂を含みうる。胆汁酸結合剤の結腸放出を伴う剤形は、遅延放出製剤に関する上記の原理のいずれかによって構築することができる。 IBAT阻害剤および胆汁酸結合剤を含む組み合わせは、低一日量の胆汁酸結合剤、例えば最大5g、より好ましくは最大4g、例えば最大3g、または最大2g、または最大1gの樹脂を含みうる。胆汁酸結合剤の好適な一日量は0.1〜5g、0.5〜4g、1〜3g、2〜4g、2〜3gでありうる。胆汁酸結合剤の結腸放出を伴う剤形は、遅延放出製剤に関する上記の原理のいずれかによって構築することができる。 錠剤は、結腸送達製剤中の酸結合剤1〜1000mg、例えば200〜800mg、50〜400mg、10〜200mgまたは20〜80mgの内部コアと、本明細書に記載のIBAT阻害剤1〜100mg、5〜50mg、例えば1〜20mgの外部薄膜とからなりうる。 本明細書に記載のIBAT阻害剤および/または胆汁酸結合剤の一日量は、単一用量として投与してもよく、1回、2回、3回、またはそれ以上の単位用量に分割してもよい。 IBAT阻害剤を1日1回、酸阻害剤を1日1回、2回または3回投与することができる。一態様では、IBAT阻害剤および胆汁酸結合剤を組み合わせで1日1回、2回または3回投与する。 本発明の一態様では、胆汁酸結合剤はコレセベラムである。 ヒトの全腸内で胆汁酸吸収を遮断するために推奨されるコレセベラムの全一日量は最大3750mg/日でありうる。 本発明はまた、ヒトなどの温血動物における肥満または糖尿病の処置および/または予防のための方法であって、該処置および/または予防を必要とする対象に有効量の本明細書において開示される化合物、組成物または組み合わせを投与する方法に関する。 本明細書に記載のいずれかの疾患または状態を個体において処置するための方法は、本明細書に記載の少なくとも1つのIBAT阻害剤、またはその薬学的に許容される塩、薬学的に許容されるN-オキシド、薬学的に活性な代謝産物、薬学的に許容されるプロドラッグもしくは薬学的に許容される溶媒和物を含有する薬学的組成物を治療有効量で該個体に投与することを包含しうる。 さらに、本発明は、本発明の化合物または組成物と任意で使用説明書とを含むキットに関する。本発明に従って有用な化合物の例 本明細書において引用されるすべての参考文献はその全体が参照により本明細書に組み入れられる。 本明細書において使用される「含む(comprising)」という表現は、言明される項目を含むがそれに限定されないということであると理解すべきである。実施例11,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-(カルボキシメチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン、分子量696.89 WO 3022286の実施例2に記載のように本化合物を調製する。実施例21,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N'-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン、分子量709.92 WO 03106482の実施例2に記載のように本化合物を調製する。実施例31,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン、分子量724.94 WO 3022286の実施例6に記載のように本化合物を調製する。実施例41,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((R)-1-カルボキシ-2-メチルチオエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン、分子量757.01 WO 3022286の実施例7に記載のように本化合物を調製する。実施例51,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン、分子量740.94 WO 3022286の実施例29に記載のように本化合物を調製する。実施例61,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((R)-1-カルボキシ-2-メチルチオ-エチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン、分子量773.00 WO 3022286の実施例30に記載のように本化合物を調製する。実施例71,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-メチルプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン、分子量738.97 WO 3022286の実施例15に記載のように本化合物を調製する。実施例81,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-(R)-ヒドロキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン、分子量756.94 WO 3022286の実施例26に記載のように本化合物を調製する。実施例91,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシブチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン、分子量754.97 WO 3022286の実施例28に記載のように本化合物を調製する。実施例101,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン、分子量710.91 WO 3022286の実施例5に記載のように本化合物を調製する。実施例111,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N'-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン、分子量739.95 WO 3022286の実施例1に記載のように本化合物を調製する。実施例121,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン、分子量726.91 WO 3022286の実施例11に記載のように本化合物を調製する。実施例131,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-メチルプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン、分子量754.97 WO 3022286の実施例27に記載のように本化合物を調製する。実施例141,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-1'-フェニル-1'-[N'-(カルボキシメチル)カルバモイル]メチル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン、分子量695.90 WO 0250051の実施例43に記載のように本化合物を調製する。実施例15 薬学的効果 平均阻害効果(%) ISBT Hu HEK取り込みSPA 13203 IBAT HUM回腸胆汁酸輸送体ヒトHEKグリコール酸取り込み放射測定 - SPA阻害剤IC50 平均IC50(nM)を実施例1〜14の化合物について決定した。試験系動物: 種属 マウス; 系統 ApoEノックアウト; 亜系統 C57BL/6; 性別 雌; 動物の総数 70匹; 体重 20g〜22gの範囲; 供給者 Mollegaard's Breeding(デンマークSkensved); 同定方法 IDカード(バーコード)。 順化: AstraZenecaのSection of Laboratory; Animal Resourceで少なくとも1週間; 収容条件: 調整温度(22℃)、相対湿度(40%〜60%)および12/12時間明/暗サイクルの室内のケージ(Makrolon III、7 dm2)に5匹ずつ保持。食餌: 収容および実験期間中にR3ペレット(スウェーデンVadstena、Lactamin)の自由摂取。水: 収容および実験期間中に水道水の自由摂取。実験手順 実験日の13:00に動物にビヒクル(n=3)または実施例14の化合物(0.156(n=3)、0.625(n=3)もしくは2.5μmol/kg(n=3))を経口投与した。30分後、微量の75SeHCAT(75Se-ホモタウロコール酸)(0.1mCi/0.1mL/マウス)を各マウスに経口投与した。75SeHCAT投与の24時間後、動物をCO2吸入により殺した。屠殺時に胆嚢および腸全体を除去し、75SeHCAT投与後24時間の糞便を各マウスについて収集した。糞便中および胆嚢-腸内の75SeHCATのγ放射能を1282 CompuGamma CSγカウンター(フィンランド・トゥルク、Wallac oy)によって別々に計数した。各マウスに投与される75SeHCATの安定性および質を、試験における他の試験試料と同一の実験プロセスに従ってさらなる75SeHCATアリコートによって制御した。データ解析 糞便と胆嚢-腸との両方からのγ計数値の合計を全回収75SeHCATとみなし、これは平均で各マウスに投与した全75SeHCATの約85%であった。回収された75SeHCATの放射能のうち、糞便中の検出75SeHCATの割合を糞便排出と見なし、一方、胆嚢-腸内のそれを体内保持と見なした。75SeHCATの腸管吸収に対する実施例14の化合物の阻害効果を、75SeHCATの体内保持および糞便排出に従って計算し、化合物のED50を用量効果曲線に従って推定した。結果 用量(μmol/kg)0.156での平均IBAT阻害効果(%)を実施例1〜14の化合物について決定した。表1において報告する。 (表1)実施例16 胆汁酸輸送体Slc 10a2の阻害による胆汁酸循環の中断はトリグリセリド代謝を改善し、血漿グルコース値を正常化する。実験手順動物 以下に記載のように、かつまたDawson, Haywood, Craddock, Wilson, Tietjen, Kluckman, Maeda Parks. J Biol Chem 2003; 278:33920-7に概説されるように、Slc10a2+/-およびSlc10a2-/-マウスをモルンダルのAstraZeneca R&Dにおいて作製した。Slc10a2遺伝子座の標的化 マウスSlc10a2遺伝子座を改変するために使用する標的化ベクターはP. Dawsonからの厚意による贈呈品であり、Dawson et. Al 2003に既に記載されている。手短に言えば、それは約14kbの5'相同性アームと、PGK(ホスホグリセリン酸キナーゼ)プロモーターから切り離された逆位Neo(ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ)カセットと、1.6kbの3'相同性アームとからなっていた。標的化ベクターは、Slc10a2遺伝子を不活性化するために、正確な標的化によってイントロン2の大部分、エクソン3、イントロン3、およびエクソン4の5'末端のみを削除してNeoカセットで置き換えるように、設計された(図1A参照)。B、BamHI; H、HaeIII。直線化後、標的化構築物をR1 ES細胞(129/SvJに由来)に電気穿孔し、ネオマイシン耐性クローンをG-418含有(300μg/ml)培地中で選別した。スクリーニングした400個のG418耐性クローンのうち、2個の標的クローンを短腕に対するPCRスクリーニングによって同定し、次にサザン分析によって確認した。標的対立遺伝子を検出するために使用するプライマーは、逆位Neoカセットに位置するフォワードプライマー、および短腕の下流に位置するリバースプライマー(5'-cgtactggggcatagaatctttgc-3')とした。野生型対立遺伝子の検出のために、同一のリバースプライマーをイントロン3のフォワードプライマー(5'-ctcttcctatgaagctaaaggggc-3')と組み合わせた。1個の陽性クローンを伸長させ、C57Bl/6胚盤胞に注入することでキメラマウスを産出した。キメラ雄をC57Bl/6雌と戻し交配し、PCRとサザンとの両方による尾の生検によって出生仔の遺伝子型判定を行うことで生殖系列伝達を確認した。標的SLC10A2対立遺伝子が無発現変異を生じさせたことを確認するために、TRIzol試薬を使用して製造者の説明書(英国ペイズリー、Invitrogen)に従って8〜10週齢のホモ接合性、ヘテロ接合性および野生型同腹仔の腎臓および腸から全RNAを調製した。Super-script II Rnase H逆転写酵素およびランダム六量体プライマー(英国ペイズリー、Invitrogen)を使用してcDNAを合成した。ABI PRISM 7700配列検出システム(英国ウォリントン、Applied Biosystems)を使用してTaqManリアルタイムPCRを行った。すべての試料を三つ組で試験し、マウス酸性リボソームリンタンパク質PO(M36B4)を内部標準として使用してデータを正規化した。SLC10A2のTaqManプライマーおよびプローブは5'-accacttgctccacactgctt-3'(フォワード)、5'-acccacatcttggtgtagacga-3'(リバース)および5'-ccttggaatgatgcctctttgcctc-3'(プローブ)とした。 高スクロース食(D12329、ニュージャージー州、Research Diets)を、10%フルクトースを補充した飲料水と共に、高炭水化物実験に使用した。動物に食餌を2週間自由摂取させた。対照動物には標準的なマウス用固形飼料および水道水を与えた。雄ob/ob動物をTaconic, DKより入手した。ob/ob動物に特異的Slc10a2阻害剤である実施例14の化合物、または対照ビヒクルを経管栄養により11日間与えた。動物に食物および水を自由摂取させた。すべての動物管理および実験は、人道的動物管理に関する許容基準に従って行われ、ヨーテボリ大学倫理委員会によって承認された。血漿分析 血液を遠心分離し、総コレステロールおよびトリグリセリド(TG)に関する血漿の分析を、Monarch 2000システム上でIL Test(商標)コレステロール181618-10およびTG 181610-60キット(スウェーデン・ヨーテボリ、IL Scandinavia)を使用することで行った。リポタンパク質プロファイルの作成用にマイクロ高速タンパク質液体クロマトグラフィー(FPLC)システムを使用して血漿10μlを分離することで、リポタンパク質コレステロールプロファイルを得た(15)。げっ歯類インスリンRIAキット(ミシガン州セントチャールズ、Linco)を使用して血漿インスリン値を分析した。Monark 2000システム上でIL Test(スウェーデン・ヨーテボリ、IL Scandinavia)を使用して総血漿グルコースを分析した。Bayer Elite血糖値計(ドイツ、Bayer diagnostics)を使用して血糖値を決定した。市販の3 NEFAキット(バージニア州リッチモンド、Wako Chemicals USA Inc.)を使用して血漿遊離脂肪酸を分析した。血清7α-ヒドロキシ-4-コレステン-3-オン(C4)値を、CYP7A1活性の間接的測定値として使用し、プールされたまたは個々の血漿試料中で高圧液体クロマトグラフィーによって分析した。酵素活性 HMGCoA還元酵素およびCYP7A1の酵素活性を上記のように肝ミクロソーム中でアッセイした。RNA抽出および定量的リアルタイムPCR 全RNAを凍結肝臓または遠位回腸からTRIzol試薬(カリフォルニア州カールスバッド、Invitrogen)によって抽出した。RNAをRQ1 Dnase(ウィスコンシン州マジソン、Promega)によってDNase処理した。HPRTを内在性対照(18)として使用してcDNA合成および定量的リアルタイムPCRを行った。プライマーおよびプローブの情報は要請があれば入手可能である。肝タンパク質および免疫ブロット Rudling, Norstedt, Olivercrona, Reihner, Gustavsson, Angelin. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 1992; 89:6983-7に記載のように、125I標識ウサギβ-VLDLを使用するリガンドブロットを使用して、肝臓中のLDL受容体を検出した。Galman, Angelin, Rudling. Endocrinology 2002; 143:1809-16に記載のように、げっ歯類特異的ウサギポリクローナル抗体(コロラド州リトルトン、Novus Biologicals Inc.)を使用する免疫ブロットによって肝臓SR-BIをアッセイした。CYP7A1のC末端に対するウサギポリクローナル抗体を使用する免疫ブロットによって、肝ミクロソームタンパク質試料中でCyp7a1タンパク質レベルをアッセイした(Lundasen, Liao, Angelin, Rudling. J. Biol. Chem. 2003;278: 43224-43228)。SREBP1タンパク質を検出するために、製造者の説明書に従って完全プロテアーゼ阻害剤(Roche)、1mMフッ化フェニル-メチルスルホニル、0.5mMロイペプチン、5μg/mlカルパイン阻害剤I(ペンシルベニア州、Biomol)を含むNE-PER試薬(Pierce)を使用して、肝臓からの細胞質内および核内タンパク質の調製を行った。それぞれ50μgおよび25μgの細胞質内および核内肝タンパク質画分をNuPage Bis-Trisゲル(Invitrogen)上で電気泳動させ、ニトロセルロース膜に移した。膜を5%スキムミルク粉末中で遮断し、5%スキムミルク粉末中1.5μg/mLのSREBP1のN'末端に対するマウスモノクローナル抗体(カリフォルニア州、Labvision Corporation)と共に室温で2時間インキュベートした。HRP結合ヤギ抗マウスF(ab)2抗体(Pierce)をSupersignal試薬(Pierce)およびFuji BAS 1800分析計(Fuji Photo Film Co.)と共に特異的シグナルの検出に使用した。リン酸化肝タンパク質をウエスタンブロットによって分析するために、20mM Tris-HCl(pH 7.4)、1% Triton X-100、10%グリセリン、150mM NaCl、2mM EDTA、25mM βグリセロリン酸、20mMフッ化ナトリウム、1mMオルトバナジウム酸ナトリウム、2mMピロリン酸ナトリウム、1mMベンズアミジン、1mMフッ化フェニル-メチルスルホニル、0.5mMロイペプチン、完全プロテイナーゼ阻害剤(Roche)を含有する緩衝液中でのポリトロンを使用する均質化、続いて超音波処理によって、凍結組織から全肝タンパク質ホモジネートを調製し、次に微量遠心機中で14000rpmで遠心分離し、上澄み液を回収した。タンパク質50μgをNuPage Bis-Trisゲル(Invitrogen)上に負荷し、ニトロセルロース膜に移した。膜をStarting Block-PBS(Pierce)中で遮断し、3% BSA中で図に示すリン酸化部位特異的抗体pAkt1、pErk1/2、pMek1/2、pAmpkと共に終夜4℃でインキュベートし、次にRestore(Pierce)によって剥離し、Akt1、Mek1/2、Erk1/2およびAmpkの全量を検出する抗体によって再検出し、最後に剥離し、βアクチンに対する抗体(Abcam)によって再検出してゲル負荷を確認した。キナーゼに対する抗体はCell Signalling Technology, Inc.から購入した。ブロットは上記のように展開した。肝臓TGおよびコレステロールの決定 肝臓コレステロールを既に記載のように決定し、肝臓TGを抽出し、市販のキット(インディアナポリス、Roche Applied Science)を使用して決定した。統計 データは平均値±SEMを示す。群間の差の有意性を一方向ANOVA、続いてGraphPad Prismソフトウェアを使用するダネット法による事後比較によって検定した。ob/obマウスの試験では、群間の有意性をスチューデントt検定によって検定した。結果Slc10a2-/-マウスの産出 Slc10a2-/-マウスの産出を、図1の実験手順に詳しく記載のように行った。サザンブロット、定量的リアルタイムPCRおよび免疫ブロットにより、ヌルマウスにおける適切な標的化およびSlc10a2発現の欠如が確認された(図1および図示せず)。Slc10a2-/-動物は生存可能でかつ繁殖性であった。Dawson et al. 2003の以前の報告と一致して、挙動、肉眼的外見または生存の異常は見られなかった。雄Slc10a2+/-およびSlc10a2-/-マウスにおけるBA合成の増大 胆汁酸(Ba)の腸肝循環の中断後に確立される応答は、BA(2,6〜8,22)の合成の誘導である。実際、BAの合成における律速酵素であるCYP7A1の肝臓mRNAレベルを定量的リアルタイムPCR(qrtPCR)によってアッセイした際に、Slc10a2-/-マウスにおいて約7倍の誘導が行われた(図2A)。また、Slc10a2+/-マウスでは、CYP7A1 mRNAの増大は明らかであったがそれほど顕著ではなかった(約3倍)。プールされたミクロソーム中で調査した際に、CYP7A1の酵素活性およびタンパク質質量は、CYP7A1 mRNAの増大と一致して、Slc10a2+/-および-/-マウスの両方において増大した(図2Bおよび図2C)。血清中に存在するCYP7A1反応生成物7α-ヒドロキシ-4-コレステン-3-オン(C4)は、CYP7A1酵素活性の正確なマーカーであることが示された(16)。ヘテロ接合性動物とホモ接合性動物との両方からプールした血清の分析により、対照動物に比べて高い血清C4レベルが示された(図2D)。観察されたCYP7A1増大と共に、12αヒドロキシラーゼCYP8B1のmRNAレベルも用量依存的に誘導された(図2E)。BAの循環が中断される際に、肝臓核内BA受容体FXRの利用可能なリガンドの量が減少する。これと一致して、FXR標的遺伝子である、CYP7A1遺伝子転写抑制因子たる小ヘテロ二量体パートナー(SHP)の肝臓mRNAレベルの減少がヘテロ接合性マウスおよびホモ接合性マウスで見られ、後者の群において変化が最も急激であった(図2F)。Slc10a2+/-およびSlc10a2-/-マウスにおける血漿TGの低下 血漿総TGは対照に比べてSlc10a2+/-マウスにおいて22%減少し、Slc10a2-/-マウスにおいて35%有意減少した(図3A)。次に血漿コレステロールおよびTGリポタンパク質プロファイルを高速液体クロマトグラフィー(FPLC)によって分析した(図3BおよびC)。血漿コレステロールプロファイルは対照とホモ接合性動物との間で著しく変動することはなかった。しかし、これらのマウスの血漿TGプロファイルには、より大きな変化が見られた(図3C)。Slc10a2+/-マウスでは、TGはLDL内で減少し、一方、Slc10a2-/-マウスでは、TGはVLDLとLDLとの両方において減少した(図3C)。しかし、この実験ではSlc10a2-/-動物において血漿グルコースおよびインスリンは変化しなかった(図示せず)。BA欠乏症に対する肝臓コレステロール代謝の適応 mRNAレベルでもタンパク質レベルでも、LDL受容体またはHDL受容体SR-BIの肝臓発現の変化はなかった(データは図示せず)。Slc10a2+/-およびSlc10a2-/-マウスの肝臓内でのCYP7A1の基質としてのコレステロールの必要性の増大は、肝臓HMGCoA還元酵素の酵素活性の増大に反映されており、プールされたミクロソーム試料の分析に基づくと、ヘテロ接合性動物では2倍増大し、ホモ接合性動物では3.5倍増大していた(図3D)。肝臓HMGCoA還元酵素mRNAレベルの増大は同様のパターンを示したが、群間で観察された差はより小さかった(図3D)。肝臓ステロール輸送体ABCG5およびABCG8の遺伝子発現は遺伝子用量依存的に最大50%抑制された(図3E)。HMGCoA還元酵素に関する発見と一致して、肝臓SREBP2 mRNAレベルはSlc10a2+/-マウスとSlc10a2-/-マウスとの両方において増大した(図3F)。興味深いことに、肝臓内でのSREBP1c遺伝子の制御は反対のパターンを示し、ヘテロ接合性およびホモ接合性マウスのmRNAレベルは対照に比べてやはり遺伝子用量依存的に減少した(図3F)。SLC10A2-/-マウスにおいて肝臓TG産生は抑制される BA吸収不良のこの動物モデルのTG代謝をさらに調査するために、Slc10a2-/-動物およびwt対照動物に、基質利用可能性を増大させるための高スクロース食(SR食)を2週間与え、一方、固形飼料を摂取させた動物を対照とした。使用された両食餌種類に関して、Slc10a2-/-群と各wt対照群との間で血漿グルコース、インスリンも、食物摂取も有意な差はなかった(データは図示せず)。同様に、濃度測定X線解析(DEXA)では、wt対照と比べて、Slc10a2-/-動物の体組成のいかなる変化も示されなかった(図示せず)。肝臓TG含有量は、通常の固形飼料を与えたSlc10a2-/-マウスにおいてより低い傾向があった(図4A)。この差はSR食でより明白であり、肝臓TGはwt動物において120%増大し、一方、Slc10a2-/-動物においてこの増大は著しく鈍った(図4A)。また、肝臓コレステロールも、SR食を与えたSlc10a2-/-マウスの方が、この食餌を摂取するwt対照に比べて低かった(図4A)。Slc10a2-/-マウスの低い肝臓TGレベルが脂肪酸合成の減少に起因する可能性があったため、qRT PCRによるACL、ACC、FASおよびSCD1のmRNAレベルを測定した。これらの酵素の遺伝子発現はSlc10a2-/-動物の肝臓において減少した(図4B)。この発見は、動物をSR食に曝露した際により顕著であった。転写因子SREBP1cは、脂肪酸合成経路(23)内の大部分の遺伝子の最適な活性化に決定的に重要である。SREBP1cのN'末端に対する抗体を使用する細胞質内および核内タンパク質画分に対するウエスタンブロットによって評価されるように、SREBP1c(成熟型および前駆体型)のタンパク質発現はSlc10a2-/-マウスにおいて減少した(図4C)。BA循環の中断は肝臓グルコース処理に関与する遺伝子の発現を改変する 肝臓TG合成は解糖経路中の基質の流れに、したがって糖代謝酵素の活性および遺伝子発現に依存する。肝臓解糖酵素グルコキナーゼ(GK)のmRNAレベルはSlc10a2-/-動物において、固形飼料を摂取するwt対照およびSR食を摂取するwt対照の両方と比べて変化していなかった(図4D)。しかし、肝臓ピルビン酸キナーゼ(LPK)のmRNAレベルは固形飼料を摂取するSlc10a2-/-において30%減少した(図4D)。興味深いことに、Slc10a2-/-マウスにSR食を与えることでLPK mRNAが基礎レベルから4.3倍上方制御され、一方、wt対照動物では同一条件下で刺激が1.8倍とより控えめであった。NADPH発生酵素グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ(G6PDH)mRNAの決定は、通常の固形飼料を摂取するwtマウスと比べてSlc10a2-/-動物におけるレベルの増大を示した(図4E)。SR食を与えることで、wtマウスではG6PDH mRNAが3倍増大した一方、Slc10a2-/-マウスでは増大は60%とごく控えめであった(図4E)。したがって、リンゴ酸をピルビン酸に変換するNADPH発生段階の一部でもあるリンゴ酸酵素(ME)の遺伝子発現がSlc10a2-/-肝臓内で変化したか否かを決定することも関心の対象となった。図4Eからわかるように、ME mRNAは、通常の固形飼料を摂取したSlc10a2-/-マウスにおいて減少する傾向があり、SR食の間にはwt動物およびSlc10a2-/-動物において類似した程度まで増大する傾向があった。ob/obマウスにおけるSlc10a2の阻害は血漿グルコースおよびTGを減少させると共に肝臓FGF21 mRNAを増大させる Slc10a2-/-マウスの血清グルコースは変化しなかったが、これらの動物は脂質低下性であった。したがって、血漿グルコースおよびTGが慢性的に上昇するモデルであるob/obマウスにおいて有利な効果を得ることができたか否かを評価した。ob/obマウスを特異的Slc2a10阻害剤または実施例14の化合物によって11日間処理した。空腹時グルコース値は、薬物処理ob/obマウスにおいてビヒクル処理動物に比べて30%減少した(図5A)。同様に、この処理は薬物処理動物において空腹時インスリン値を50%減少させた。また、総血漿TG値は薬物処理対照において73%減少し、一方、総血漿コレステロールはわずかに(16%)増大する傾向にあった(図5B)。ホルモンFGF21のmRNAレベルがob/ob肝臓においてwt動物のそれに比べて10倍に増大することが既に判明した(Lundasen, Hunt, Nilsson, Sanyal, Angelin, Alexson, Rudling. 2007 Biochem. Biophys. Res. Commun 2007; 2:437-440)。さらに、外来性FGF21の投与は血清TG、インスリンおよびグルコースを減少させる(Kharitonenkov, Shiyanova, Koester, Ford, Micanovic, Galbreath, Sandusky, Hammond, Moyers, Owens, Gromada, Brozinick, Hawkins, Wroblewski, Li, Mehrbod, Jaskunas, Shanafelt. J. Clin. Invest 2005; 115:1627-1635)。興味深いことに、FGF21の肝臓mRNA発現は、Slc10a2阻害剤で処理したマウスにおいて2倍になった(図5C)。予想通り、CYP7A1の肝臓mRNAレベルは薬物処理マウスにおいて増大した(図5C)。肝臓コレステロールおよびTG含有量を分析した際に、阻害剤処理動物と対照動物との間に差は見られなかった(図5D)。Slc10a2遮断を確認するために、FXR標的遺伝子FGF15、SHPおよびIBABPのmRNAレベルを遠位回腸からの試料中でアッセイした。いずれも、遠位回腸内へのBAの流入減少から予想できたように、処理に応答して著しく減少した(図5E)。Slc10a2タンパク質阻害剤による処理後に、FXRの遺伝子発現は遠位回腸において変化しなかった(図5E)。ob/obマウスにおける回腸Slc10a2の阻害は肝臓内のSREBP1cおよびその標的遺伝子を減少させる 調節不全SREBP1cが、肝臓インスリン感受性の減少を最終的に導くob/ob肝臓内の脂質生成応答の増大の主要な決定要因であると報告されたため、肝臓SREBP1cおよび3つのその標的遺伝子のmRNA発現を次に分析した。基礎条件下とSR食曝露下との両方のSlc10a2-/-マウスにおいて観察されたSREBP1cレベルの減少と一致して、SREBP1cのmRNAレベルの著しい減少が処理に応答して観察された(図6A)。さらに、SREBP1c肝臓標的遺伝子ACCおよびFASのmRNAレベルはそれぞれ50%および80%大幅減少した(図6A)。しかし、SCD1 mRNAレベルはビヒクル処理対照に比べて有意に変化しなかった(図6A)。Slc10a2阻害剤処理ob/obマウスにおける肝臓糖代謝遺伝子の発現の改変 次に、実施例14の化合物で処理したob/obマウスの肝臓におけるグルコース処理に重要な酵素の発現レベルを調査した。図6Bにおいてわかるように、解糖の初期段階であるGKのmRNAレベルは処理マウスにおいて増大し、これは血糖値の減少と一致した。しかし対照的に、解糖遺伝子LPKのmRNAは30%減少した(図6B)。LPK mRNAに関する同様の結果がSlc10a2-/-肝臓にも見られた(図4D)。また、糖新生遺伝子G6PaseおよびPEPCKの発現(図6B)を分析したところ、いずれも阻害剤処理マウスにおいて減少し、これがこれらの動物における血糖値の減少という発見と一致していることがわかった。Slc10a2の阻害はob/obマウス肝臓におけるAktおよびMek1/2活性を減少させる 阻害剤処理ob/obマウスにおける肝臓遺伝子転写の観察される変化の根底にある分子機構をさらに調査するために、糖代謝と脂質生合成との両方の肝臓制御において重要であることが知られる主要なキナーゼシグナル経路の活性を調査した。キナーゼAktは、解糖および脂質生合成を促進する能力を有するインスリンおよび他の循環因子に対する肝臓の応答を制御する上で決定的に重要な成分であること、ならびに食物摂取時に糖新生を阻害することが示された。インスリンによるSREBP 1c転写の誘導はAkt経路に依存する(Hegarty, Bobard, Hainault, Ferre, Bossard, Foufelle. Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 2005; 102:2:791-796)。Akt活性をリン酸化部位特異的抗体によって評価する際に、阻害剤処理動物からの肝臓溶解液中でセリン473リン酸化の減少が注目された(図7A)。インスリン受容体、およびFGF15受容体として知られるFGF受容体4/β-Klotho複合体によって活性化される別のキナーゼ経路はMek1/2-Erk1/2経路である。興味深いことに、これらの重要なキナーゼがSlc10a2阻害剤処理時にob/ob肝臓における活性化の低下を示すこともわかった。結論 胆汁酸(BA)の腸肝循環の中断はコレステロール代謝を増大させ、それにより酢酸からの肝臓コレステロール合成を刺激する。その後の肝臓酢酸プールの減少はトリグリセリド(TG)代謝および糖代謝を改変しうる。このことを、回腸先端ナトリウムBA輸送体(Slc10a2)が遺伝的に欠損したマウス、および、Slc10a2阻害剤である実施例14の化合物で処理したob/obマウスにおいて調査した。血漿TGレベルはSlc10a2欠損マウスにおいて減少しており、かつ、高スクロース食に曝露した際に、該マウスは、脂肪酸合成の主要な酵素であるACL、ACC、FAS、SCD1のmRNAレベルから観察される、肝臓TG産生における応答の低下を示した。この効果に並行して成熟SREBP1cの誘導が減少した。糖尿病ob/obマウスにおけるSlc10a2の薬理学的阻害は一貫して、血清グルコース、インスリンおよびTG、ならびに、SREBP1cおよびその標的遺伝子ACCとFASの肝臓mRNAレベルを減少させた。さらに、肝臓内の主要な代謝シグナル伝達中間体を調査した際に、Mek1/2-Erk1/2経路がAktと共にob/obマウスにおいてSlc10a2阻害剤による処理後に平滑末端化されたことがわかった。Slc10aの抑止が肝臓SREBP1c活性および血清TGを減少させ、糖尿病ob/obモデルにおいてはグルコース値およびインスリン値も減少させると結論づけられた。したがって、Slc10a2の標的化は、高トリグリセリド血症および糖尿病を処置するための戦略となりうる。実施例17 本明細書において開示される化合物の効果は、インスリン分泌に対して効果を有するグルカゴン様ペプチド-1(GLP1)を増大させる。 機能性便秘を有する36名の女性患者に関する二重盲検ランダム化プラセボ対照試験において、プラセボ、実施例14の化合物15mg、または実施例14の化合物20mgを毎日1回、14日間経口投与し、グルカゴン様ペプチド-1(GLP1)を評価した。差については、モデルは処置に対する差に関する単純anova(分散分析)とする。15mg対プラセボ、20mg対プラセボの分析、および非プラセボ対プラセボの分析は統計的に有意に分離されている。結果を図8に提示する。実施例18 実施例14の物質の用量範囲に関する、有効性および安全性についてのフェーズIIb二重盲検ランダム化プラセボ対照多施設用量設定試験において、慢性特発性便秘を有していてさらに正常上限値(ULN)を超えるグルコース値を有する患者を56日間処置した。患者は、肥満度指数(BMI)18.5以上35未満を有する20歳以上80歳以下の男性または非妊娠女性であった。 グルコース濃度のベースライン値を処置完了濃度と比較した際に、ULNよりも高いグルコース値を有する患者は実施例14の化合物による56日間の処置後に用量10mgで36%の有意な減少を示した(表2、図9)。ULN以下の値を有する矛盾患者は、実施例14の物質による有意な変化を示さなかった。 (表2)グルコース濃度(mg/dL) 処置群、個体群および処置-個体群を固定因子とし、ベースライン値をモデルの共変数とする共分散分析によりp値を得た。複数の比較に対する調整は行わなかった。 したがって、実施例14の物質が高い血漿グルコース値を低下させることが示された一方で、正常な値にはほぼ影響しなかった。実施例19 以下の組成を有するIBAT阻害剤の遅延放出用製剤を調製する。 活性薬物をエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルセルロースと共にエタノール99%に溶解させる。次に混合物を流動床装置中のノンパレイル球上に噴霧する。その後、ペレットを乾燥させ、曝気して残留エタノールを除去する。次に、クエン酸トリエチルを加えたオイドラギットL100-55分散液を流動床装置中の薬物ビーズ上に噴霧する。続いて、コーティングビーズを乾燥および篩い分け後に硬ゼラチンカプセル剤に充填する。実施例20 以下の組成を有するIBAT阻害剤の遅延放出用製剤を調製する。 活性薬物を水に懸濁させ、流動床装置中で所定の大きさの二酸化ケイ素コア上に噴霧する。薬物ペレットをオーブン中、40℃で24時間乾燥させる。その後、流動床装置中でエタノール溶液からポビドンK-25の層をビーズに塗布する。その後、流動床中でオイドラギットFS30D分散液の最終コートを塗布する。コーティングビーズをミキサー中で微結晶セルロースおよびフマル酸ステアリルナトリウムと混合し、続いて錠剤に圧縮する。実施例21 以下の組成を有する、IBAT阻害剤の即時放出および胆汁酸結合剤の結腸放出を伴うIBAT阻害剤-コレセベラム組み合わせ錠剤を調製する。 コレセベラム塩酸塩、微結晶セルロースおよびコロイド状二酸化ケイ素を混合し、水に溶解させたヒドロキシプロピルメチルセルロースと共に顆粒化する。顆粒剤を乾燥させ、ステアリン酸マグネシウムと混合し、錠剤に圧縮する。オイドラギットFS30D分散液および水をPlasACRYL T20(CAS番号123-94-4)中で攪拌し、好適なコーティング機を使用してコア錠剤上に噴霧する。IBAT阻害剤、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびクロスカルメロースナトリウムを水中で混合することでIBAT阻害剤コーティング懸濁液を調製し、結腸放出層を有する錠剤コア上に好適なコーティング機を使用して噴霧する。最後に、好適なコーティング機を使用してヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびポリエチレングリコールの保護コーティング溶液を錠剤上に噴霧する。実施例22 以下の組成を有するコレセベラム結腸放出錠剤を調製する。 コレセベラム塩酸塩、微結晶セルロースおよびコロイド状二酸化ケイ素を混合し、水に溶解させたヒドロキシプロピルメチルセルロースと共に顆粒化する。顆粒剤を乾燥させ、ステアリン酸マグネシウムと混合し、錠剤に圧縮する。アミロース、オイドラギット100、クエン酸トリエチルおよびモノステアリン酸グリセリンを好適な溶媒に溶解させ、好適なコーティング機を使用して錠剤コア上に噴霧する。 メタボリックシンドロームおよび/またはグルコース利用障害の予防または処置における使用のための、式IIの化合物:式中、Mは-CH2またはNHであり;R1はHまたはOHであり; かつR2はH、CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH2CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)CH2CH3、-CH2OH、CH2OCH3、-CH(OH)CH3、-CH2SCH3または-CH2CH2-S-CH3である。 グルコース利用障害の予防または処置における使用のための、式IIの化合物:式中、Mは-CH2またはNHであり;R1はHまたはOHであり; かつR2はH、CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH2CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)CH2CH3、-CH2OH、CH2OCH3、-CH(OH)CH3、-CH2SCH3または-CH2CH2-S-CH3である。 前記メタボリックシンドロームが脂肪酸代謝障害である、請求項1記載の化合物。 前記障害が肥満である、請求項3記載の化合物。 前記グルコース利用障害が、インスリン抵抗性が関与する障害である、請求項2記載の化合物。 前記障害が1型糖尿病である、請求項5記載の化合物。 前記障害が2型糖尿病である、請求項5記載の化合物。 以下より選択される、請求項1〜7のいずれか一項記載の化合物:1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-(カルボキシメチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N'-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((R)-1-カルボキシ-2-メチルチオエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((R)-1-カルボキシ-2-メチルチオエチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-メチルプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-(R)-ヒドロキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシブチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N'-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-メチルプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン; および1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-1'-フェニル-1'-[N'-(カルボキシメチル)カルバモイル]メチル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン。 グルコース利用障害および/またはグルコース利用障害の予防または処置における使用のための、式IIの化合物を含む薬学的組成物:式中、Mは-CH2またはNHであり;R1はHまたはOHであり; かつR2はH、CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH2CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)CH2CH3、-CH2OH、CH2OCH3、-CH(OH)CH3、-CH2SCH3または-CH2CH2-S-CH3である。 (i) 式IIの化合物:式中、Mは-CH2またはNHであり;R1はHまたはOHであり; かつR2はH、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH2CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)CH2CH3、-CH2OH、CH2OCH3、-CH(OH)CH3、-CH2SCH3または-CH2CH2-S-CH3である; ならびに (ii) IBAT阻害剤; 腸内分泌ペプチドもしくはその促進剤; ジペプチジルペプチダーゼ-IV阻害剤; ビグアニジン; インクレチン模倣体; チアゾリジノン; PPARアゴニスト; HMG Co-A還元酵素阻害剤; 胆汁酸結合剤; およびTGR5受容体モジュレーターより選択される、少なくとも1つの他の活性物質; または、いずれか1つの該活性物質の薬学的に許容される塩を含む、組み合わせ。 式(II)の化合物が以下より選択される、請求項10記載の組み合わせ:1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-(カルボキシメチル)カルバモイル]-ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N'-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((R)-1-カルボキシ-2-メチルチオエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((R)-1-カルボキシ-2-メチルチオエチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-メチルプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-(R)-ヒドロキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシブチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N'-((S)-1-カルボキシプロピル)-カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-メチルプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン; および1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-1'-フェニル-1'-[N'-(カルボキシメチル)カルバモイル]メチル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン。 前記少なくとも1つの他の活性物質が胆汁酸結合剤である、請求項10または11記載の組み合わせ。 前記胆汁酸結合剤がコレスチラミン、コレスチポールまたはコレセベラムである、請求項12記載の組み合わせ。 前記少なくとも1つの他の活性物質がHMG Co-A還元酵素阻害剤である、請求項10または11記載の組み合わせ。 前記HMG Co-A還元酵素阻害剤がスタチンである、請求項14記載の組み合わせ。 メタボリックシンドロームおよび/またはグルコース利用障害の予防または処置において使用するための医薬の製造のための、式IIの化合物の使用:式中、Mは-CH2またはNHであり;R1はHまたはOHであり; かつR2はH、CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH2CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)CH2CH3、-CH2OH、CH2OCH3、-CH(OH)CH3、-CH2SCH3または-CH2CH2-S-CH3である。 グルコース利用障害および/またはグルコース利用障害の予防または処置において使用するための医薬の製造のための、式IIの化合物の使用:式中、Mは-CH2またはNHであり;R1はHまたはOHであり; かつR2はH、CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH2CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)CH2CH3、-CH2OH、CH2OCH3、-CH(OH)CH3、-CH2SCH3または-CH2CH2-S-CH3である。 メタボリックシンドロームおよび/またはグルコース利用障害の処置および/または予防のための方法であって、該処置を必要とする対象に式IIの化合物を投与する方法:式中、Mは-CH2またはNHであり;R1はHまたはOHであり; かつR2はH、CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH2CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)CH2CH3、-CH2OH、CH2OCH3、-CH(OH)CH3、-CH2SCH3または-CH2CH2-S-CH3である。 グルコース利用障害および/またはグルコース利用障害の処置および/または予防のための方法であって、該処置を必要とする対象に式IIの化合物を投与する方法:式中、Mは-CH2またはNHであり;R1はHまたはOHであり; かつR2はH、CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH2CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)CH2CH3、-CH2OH、CH2OCH3、-CH(OH)CH3、-CH2SCH3または-CH2CH2-S-CH3である。 前記化合物が以下のいずれか1つより選択される、請求項18または19記載の方法:1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-(カルボキシメチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N'-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((R)-1-カルボキシ-2-メチルチオエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((R)-1-カルボキシ-2-メチルチオエチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-メチルプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-(R)-ヒドロキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシブチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N'-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-メチルプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン; および1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-1'-フェニル-1'-[N'-(カルボキシメチル)カルバモイル]メチル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン。 本発明は、メタボリックシンドローム、肥満、脂肪酸代謝障害、グルコース利用障害、またはインスリン抵抗性が関与する障害、例えば、1型もしくは2型糖尿病などの糖尿病の予防または処置用の特定のIBAT阻害剤に関する。 20130802A16333全文3 メタボリックシンドロームおよび/またはグルコース利用障害の予防または処置における使用のための医薬を製造するための、式IIの化合物の使用:式中、Mは-CH2またはNHであり;R1はHまたはOHであり; かつR2はH、CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH2CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)CH2CH3、-CH2OH、CH2OCH3、-CH(OH)CH3、-CH2SCH3または-CH2CH2-S-CH3である。 前記メタボリックシンドロームが脂肪酸代謝障害である、請求項1記載の使用。 前記障害が肥満である、請求項2記載の使用。 前記グルコース利用障害が、インスリン抵抗性が関与する障害である、請求項1記載の使用。 前記障害が1型糖尿病である、請求項4記載の使用。 前記障害が2型糖尿病である、請求項4記載の使用。 式IIの化合物が以下より選択される、請求項1〜6のいずれか一項記載の使用:1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-(カルボキシメチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N'-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((R)-1-カルボキシ-2-メチルチオエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((R)-1-カルボキシ-2-メチルチオエチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-メチルプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-(R)-ヒドロキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシブチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N'-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-メチルプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン; および1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-1'-フェニル-1'-[N'-(カルボキシメチル)カルバモイル]メチル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン。 メタボリックシンドロームおよび/またはグルコース利用障害の予防または処置における使用のための医薬を製造するための、式IIの化合物を含む薬学的組成物の使用:式中、Mは-CH2またはNHであり;R1はHまたはOHであり; かつR2はH、CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH2CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)CH2CH3、-CH2OH、CH2OCH3、-CH(OH)CH3、-CH2SCH3または-CH2CH2-S-CH3である。 (i) 式IIの化合物:式中、Mは-CH2またはNHであり;R1はHまたはOHであり; かつR2はH、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH2CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)CH2CH3、-CH2OH、CH2OCH3、-CH(OH)CH3、-CH2SCH3または-CH2CH2-S-CH3である; ならびに (ii) IBAT阻害剤; 腸内分泌ペプチドもしくはその促進剤; ジペプチジルペプチダーゼ-IV阻害剤; ビグアニジン; インクレチン模倣体; チアゾリジノン; PPARアゴニスト; HMG Co-A還元酵素阻害剤; 胆汁酸結合剤; およびTGR5受容体モジュレーターより選択される、少なくとも1つの他の活性物質; または、いずれか1つの該活性物質の薬学的に許容される塩を含む、組み合わせ。 式(II)の化合物が以下より選択される、請求項9記載の組み合わせ:1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-(カルボキシメチル)カルバモイル]-ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N'-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((R)-1-カルボキシ-2-メチルチオエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((R)-1-カルボキシ-2-メチルチオエチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-メチルプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-(R)-ヒドロキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシブチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N'-((S)-1-カルボキシプロピル)-カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-メチルプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン; および1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-1'-フェニル-1'-[N'-(カルボキシメチル)カルバモイル]メチル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン。 前記少なくとも1つの他の活性物質が胆汁酸結合剤である、請求項9または10記載の組み合わせ。 前記胆汁酸結合剤がコレスチラミン、コレスチポールまたはコレセベラムである、請求項11記載の組み合わせ。 前記少なくとも1つの他の活性物質がHMG Co-A還元酵素阻害剤である、請求項9または10記載の組み合わせ。 前記HMG Co-A還元酵素阻害剤がスタチンである、請求項13記載の組み合わせ。A1633000043 本発明は、メタボリックシンドローム、肥満、脂肪酸代謝障害、グルコース利用障害、インスリン抵抗性が関与する障害、糖尿病、1型および2型糖尿病の予防および処置において効果を有する特定の回腸胆汁酸輸送(IBAT)阻害剤に関する。また、これらのIBAT阻害剤を含む組成物、該障害の処置のための方法、および該物質または該組成物を含むキットに関する。マウスにおける胆汁酸循環の中断がトリグリセリド代謝を改善し、血漿グルコース値の上昇を正常化することがわかった。[本発明1001] メタボリックシンドロームおよび/またはグルコース利用障害の予防または処置における使用のための、式IIの化合物:式中、Mは-CH2またはNHであり;R1はHまたはOHであり; かつR2はH、CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH2CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)CH2CH3、-CH2OH、CH2OCH3、-CH(OH)CH3、-CH2SCH3または-CH2CH2-S-CH3である。[本発明1002] グルコース利用障害の予防または処置における使用のための、式IIの化合物:式中、Mは-CH2またはNHであり;R1はHまたはOHであり; かつR2はH、CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH2CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)CH2CH3、-CH2OH、CH2OCH3、-CH(OH)CH3、-CH2SCH3または-CH2CH2-S-CH3である。[本発明1003] 前記メタボリックシンドロームが脂肪酸代謝障害である、本発明1001の化合物。[本発明1004] 前記障害が肥満である、本発明1003の化合物。[本発明1005] 前記グルコース利用障害が、インスリン抵抗性が関与する障害である、本発明1002の化合物。[本発明1006] 前記障害が1型糖尿病である、本発明1005の化合物。[本発明1007] 前記障害が2型糖尿病である、本発明1005の化合物。[本発明1008] 以下より選択される、本発明1001〜1007のいずれかの化合物:1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-(カルボキシメチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N'-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((R)-1-カルボキシ-2-メチルチオエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((R)-1-カルボキシ-2-メチルチオエチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-メチルプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-(R)-ヒドロキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシブチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N'-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-メチルプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン; および1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-1'-フェニル-1'-[N'-(カルボキシメチル)カルバモイル]メチル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン。[本発明1009] グルコース利用障害および/またはグルコース利用障害の予防または処置における使用のための、式IIの化合物を含む薬学的組成物:式中、Mは-CH2またはNHであり;R1はHまたはOHであり; かつR2はH、CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH2CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)CH2CH3、-CH2OH、CH2OCH3、-CH(OH)CH3、-CH2SCH3または-CH2CH2-S-CH3である。[本発明1010] (i) 式IIの化合物:式中、Mは-CH2またはNHであり;R1はHまたはOHであり; かつR2はH、-CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH2CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)CH2CH3、-CH2OH、CH2OCH3、-CH(OH)CH3、-CH2SCH3または-CH2CH2-S-CH3である; ならびに (ii) IBAT阻害剤; 腸内分泌ペプチドもしくはその促進剤; ジペプチジルペプチダーゼ-IV阻害剤; ビグアニジン; インクレチン模倣体; チアゾリジノン; PPARアゴニスト; HMG Co-A還元酵素阻害剤; 胆汁酸結合剤; およびTGR5受容体モジュレーターより選択される、少なくとも1つの他の活性物質; または、いずれか1つの該活性物質の薬学的に許容される塩を含む、組み合わせ。[本発明1011] 式(II)の化合物が以下より選択される、本発明1010の組み合わせ:1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-(カルボキシメチル)カルバモイル]-ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N'-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((R)-1-カルボキシ-2-メチルチオエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((R)-1-カルボキシ-2-メチルチオエチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-メチルプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-(R)-ヒドロキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシブチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N'-((S)-1-カルボキシプロピル)-カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-メチルプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン; および1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-1'-フェニル-1'-[N'-(カルボキシメチル)カルバモイル]メチル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン。[本発明1012] 前記少なくとも1つの他の活性物質が胆汁酸結合剤である、本発明1010または1011の組み合わせ。[本発明1013] 前記胆汁酸結合剤がコレスチラミン、コレスチポールまたはコレセベラムである、本発明1012の組み合わせ。[本発明1014] 前記少なくとも1つの他の活性物質がHMG Co-A還元酵素阻害剤である、本発明1010または1011の組み合わせ。[本発明1015] 前記HMG Co-A還元酵素阻害剤がスタチンである、本発明1014の組み合わせ。[本発明1016] メタボリックシンドロームおよび/またはグルコース利用障害の予防または処置において使用するための医薬の製造のための、式IIの化合物の使用:式中、Mは-CH2またはNHであり;R1はHまたはOHであり; かつR2はH、CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH2CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)CH2CH3、-CH2OH、CH2OCH3、-CH(OH)CH3、-CH2SCH3または-CH2CH2-S-CH3である。[本発明1017] グルコース利用障害および/またはグルコース利用障害の予防または処置において使用するための医薬の製造のための、式IIの化合物の使用:式中、Mは-CH2またはNHであり;R1はHまたはOHであり; かつR2はH、CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH2CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)CH2CH3、-CH2OH、CH2OCH3、-CH(OH)CH3、-CH2SCH3または-CH2CH2-S-CH3である。[本発明1018] メタボリックシンドロームおよび/またはグルコース利用障害の処置および/または予防のための方法であって、該処置を必要とする対象に式IIの化合物を投与する方法:式中、Mは-CH2またはNHであり;R1はHまたはOHであり; かつR2はH、CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH2CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)CH2CH3、-CH2OH、CH2OCH3、-CH(OH)CH3、-CH2SCH3または-CH2CH2-S-CH3である。[本発明1019] グルコース利用障害および/またはグルコース利用障害の処置および/または予防のための方法であって、該処置を必要とする対象に式IIの化合物を投与する方法:式中、Mは-CH2またはNHであり;R1はHまたはOHであり; かつR2はH、CH3、-CH2CH3、-CH2CH2CH3、-CH2CH2CH2CH3、-CH(CH3)2、-CH2CH(CH3)2、-CH(CH3)CH2CH3、-CH2OH、CH2OCH3、-CH(OH)CH3、-CH2SCH3または-CH2CH2-S-CH3である。[本発明1020] 前記化合物が以下のいずれか1つより選択される、本発明1018または1019の方法:1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-(カルボキシメチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N'-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((R)-1-カルボキシ-2-メチルチオエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((R)-1-カルボキシ-2-メチルチオエチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-メチルプロピル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-(R)-ヒドロキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシブチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]ベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N'-((S)-1-カルボキシプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシエチル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン;1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-α-[N-((S)-1-カルボキシ-2-メチルプロピル)カルバモイル]-4-ヒドロキシベンジル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,5-ベンゾチアジアゼピン; および1,1-ジオキソ-3,3-ジブチル-5-フェニル-7-メチルチオ-8-(N-{(R)-1'-フェニル-1'-[N'-(カルボキシメチル)カルバモイル]メチル}カルバモイルメトキシ)-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,5-ベンゾチアゼピン。A16330配列表1配列表