生命科学関連特許情報

タイトル:公表特許公報(A)_ナンセンス突然変異による疾患の治療に有用な化合物及びその化合物を含む医薬組成物
出願番号:2013522217
年次:2013
IPC分類:A61K 31/436,A61K 31/4245,A61P 43/00,A61P 19/04,A61P 25/08,A61P 27/02,A61P 19/00,A61P 7/02,A61P 7/06,A61P 17/00,A61P 7/00,A61P 37/00,A61P 7/04,A61P 35/00,A61P 11/00,A61P 3/00,A61P 9/00,A61P 13/02,A61P 3/12,A61P 5/38,A61P 27/16,A61P 25/00,A61P 1/16,A61P 3/10,A61P 21/00,A61P 21/04,G01N 33/50,G01N 33/68,C12Q 1/02,C12Q 1/68


特許情報キャッシュ

ルジュン, ファブリス ドゥプレ, ブノワ ベギン, テレンス ゴンザレス−イラリオン, サラ ソフィア JP 2013535479 公表特許公報(A) 20130912 2013522217 20110729 ナンセンス突然変異による疾患の治療に有用な化合物及びその化合物を含む医薬組成物 ユニヴェルシテ ドゥ ドロワ エ サンテ ドゥ リール 513027684 アンスティテュ ナシオナル ドゥ ラ サントゥ エ ドゥ ラ ルシェルシェ メディカル(イーエヌエスエーエールエム) 500248467 アンスティテュ パストゥール ドゥ リール 513027318 特許業務法人 安富国際特許事務所 110000914 ルジュン, ファブリス ドゥプレ, ブノワ ベギン, テレンス ゴンザレス−イラリオン, サラ ソフィア FR 1056472 20100805 A61K 31/436 20060101AFI20130826BHJP A61K 31/4245 20060101ALI20130826BHJP A61P 43/00 20060101ALI20130826BHJP A61P 19/04 20060101ALI20130826BHJP A61P 25/08 20060101ALI20130826BHJP A61P 27/02 20060101ALI20130826BHJP A61P 19/00 20060101ALI20130826BHJP A61P 7/02 20060101ALI20130826BHJP A61P 7/06 20060101ALI20130826BHJP A61P 17/00 20060101ALI20130826BHJP A61P 7/00 20060101ALI20130826BHJP A61P 37/00 20060101ALI20130826BHJP A61P 7/04 20060101ALI20130826BHJP A61P 35/00 20060101ALI20130826BHJP A61P 11/00 20060101ALI20130826BHJP A61P 3/00 20060101ALI20130826BHJP A61P 9/00 20060101ALI20130826BHJP A61P 13/02 20060101ALI20130826BHJP A61P 3/12 20060101ALI20130826BHJP A61P 5/38 20060101ALI20130826BHJP A61P 27/16 20060101ALI20130826BHJP A61P 25/00 20060101ALI20130826BHJP A61P 1/16 20060101ALI20130826BHJP A61P 3/10 20060101ALI20130826BHJP A61P 21/00 20060101ALI20130826BHJP A61P 21/04 20060101ALI20130826BHJP G01N 33/50 20060101ALI20130826BHJP G01N 33/68 20060101ALI20130826BHJP C12Q 1/02 20060101ALI20130826BHJP C12Q 1/68 20060101ALI20130826BHJP JPA61K31/436A61K31/4245A61P43/00A61P19/04A61P25/08A61P27/02A61P19/00A61P7/02A61P7/06A61P17/00A61P7/00A61P37/00A61P7/04A61P43/00 111A61P35/00A61P11/00A61P3/00A61P9/00A61P13/02A61P3/12A61P5/38A61P27/16A61P25/00A61P1/16A61P3/10A61P43/00 105A61P21/00A61P21/04A61P43/00 121G01N33/50 PG01N33/68C12Q1/02C12Q1/68 A AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,RO,RS,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA,ZM,ZW EP2011063126 20110729 WO2012016930 20120209 32 20130403 2G045 4B063 4C086 2G045BB20 2G045CB01 2G045DA14 2G045DA36 4B063QA19 4B063QQ02 4B063QQ53 4B063QR62 4B063QR69 4B063QS14 4B063QS16 4B063QS25 4B063QX07 4C086AA01 4C086AA02 4C086BC71 4C086CB22 4C086MA01 4C086MA02 4C086MA04 4C086NA14 4C086ZA01 4C086ZA06 4C086ZA33 4C086ZA34 4C086ZA36 4C086ZA41 4C086ZA51 4C086ZA55 4C086ZA59 4C086ZA75 4C086ZA81 4C086ZA89 4C086ZA94 4C086ZA96 4C086ZB02 4C086ZB21 4C086ZB26 4C086ZC08 4C086ZC19 4C086ZC20 4C086ZC21 4C086ZC35 4C086ZC75本発明は、「ナンセンス突然変異による疾患(nonsense−mutation−mediated disease)」とも呼ばれるナンセンス突然変異によって引き起こされる遺伝子疾患の治療、予防又は診断に用いられる化合物に関する。また、本発明は、上記化合物を含む医薬組成物にも関する。さらに、本発明は、所定の遺伝子中のナンセンス突然変異の有無を判断する方法にも関する。ナンセンス突然変異は、メッセンジャーRNA(以下、mRNAという)中のセンスコドンを未熟終止コドンに変換させる、遺伝子のインフレーム変異である。未熟終止コドン(以下、PTCという)は、正常な終止コドンの上流にある遺伝子のコード配列に位置する終止コドンを意味する。正常な終止コドンは遺伝子翻訳を停止させて完全長の野生型タンパク質の合成が可能である。PTCは野生型タンパク質の合成を妨げ、変異遺伝子のサイレンシングをもたらす。タンパク質が欠乏(部分的又は完全欠乏)すると病変が生じる。例えば、ジストロフィンタンパク質をコードする遺伝子中にPTCが存在すると、ナンセンス突然変異によるデュシェンヌ型筋ジストロフィーを少年に引き起こす。JAK1、SYNJ2又はCLPTM1遺伝子中にPTCが存在すると、ナンセンス突然変異による前立腺がんが引き起こされることが知られている(非特許文献1を参照)。GABAA受容体サブユニット遺伝子中にPTCが存在すると、ナンセンス突然変異によるてんかんが引き起こされることも知られている(非特許文献2)。特許文献1には、ナンセンス突然変異による疾患の治療に有用な化合物が開示されている。この文献に開示された化合物はインドール誘導体であり、あらかじめ2種のプラスミドで形質転換したHeLaがん細胞と、DMD(デュシェンヌ型筋ジストロフィー)患者由来の2種のリンパ芽球細胞株に対して試験されている。特許文献2には、ナンセンス突然変異により生じるPTCによって引き起こされる遺伝子疾患の治療に有用な化合物が開示されている。特許文献2に開示された化合物の一つ(アタルレン(ataluren))は現在、ナンセンス突然変異による血友病A及びBの経口治療剤として第2a相臨床試験において、ナンセンス突然変異によるメチルマロン酸血症の第2相試験において、さらに、ナンセンス突然変異による嚢胞性線維症患者の第3相試験において検討されている。ナンセンス突然変異によるデュシェンヌ型・ベッカー型筋ジストロフィー患者の第2a相試験は既に完了している。国際公開第2008/101935号国際公開第2004/091502号“Identification of inactivating mutations in the JAK1,SYNJ2 and CLPTM1 genes in prostate cancer cells,using inhibition of nonsense−mediated decay and microarray analysis”in Cancer genetics and cytogenetics(2005)“Making sense of nonsense GABAA receptor mutations associated with genetic epilepsies”in Cell(2010)本発明の目的の一つは、ナンセンス突然変異によって引き起こされる遺伝子疾患を治療することが可能な化合物を提供することである。従って、本発明は、ナンセンス突然変異による疾患である遺伝子疾患の治療又は予防に用いられる式(I)の化合物又はその塩、溶媒和物、包接化合物、水和物若しくは多形体を提供する。式(I)の化合物(2−アミノ−7−イソプロピル−5−オキソ−5H−クロメノ[2,3−b]ピリジン−3−カルボン酸)は一般的にアンレキサノクス(amlexanox)と呼ばれており、現在、経口投与時には喘息及びアレルギー性鼻炎の治療用、局所投与時には口内炎治療用の治療剤として用いられている。また、アフタ性潰瘍の治療にも用いられている(Aphthasol(登録商標))。抗炎症作用及び抗アレルギー作用を有することで知られており、気管支喘息の治療でも用いられている。その安全性プロファイルは周知である。国際公開第2009/151569号は、BAR(β(2)−アドレナリン受容体)アゴニストを患者又は患畜に投与することによってB細胞増殖性疾患を治療する方法に関する。BARアゴニストの投与は単独治療として行うことも、PDE酵素阻害剤のような1以上の他の薬剤と組み合わせて行うこともできる。本発明の化合物はPDE阻害剤として挙げられた多くの化合物の中の一つである。国際公開第2009/151569号には、上記増殖機構に遺伝子変異が関与していることは記載も示唆もされていない。国際公開第2008/021210号は、各表に列挙された化合物を用いて神経変性疾患を治療する方法に関する。本発明の化合物は表1aに抗ヒスタミン剤(H1)、ロイコトリエン受容体拮抗薬、抗アレルギー薬及び抗炎症薬として開示されている。国際公開第2008/021210号には、それらの治療対象の疾患に遺伝子変異が関与していることは開示も示唆もされていない。国際公開第2010/139985号は、好中球増加に関連する疾患の治療に本発明の化合物を使用することを開示している。好中球増加は、血液中の好中性顆粒球量が多い患者又は患畜の状態に対して用いる用語である。好中球は、哺乳類において最も多く存在する白血球の一種である。好中球は炎症性疾患と関係があり、炎症過程において、特に細菌感染、環境暴露及びある種のがんにおいて最初の反応となるものである。国際公開第2010/139985号には、上記化合物をナンセンス突然変異による疾患の治療に使用することは開示も示唆もされていない。また、米国特許出願公開第2007/0135473号明細書は、S100ファミリーの1以上のタンパク質を発現する腫瘍細胞に関連する疾患の治療に本発明の化合物を使用することを開示している。上記化合物は、上記腫瘍の進行及び/又は転移を遅延させるのに有効であると考えられている。S100タンパク質は様々な細胞内及び細胞外機能に関与している。S100タンパク質は、タンパク質リン酸化、転写因子、Ca++恒常性、細胞骨格成分の動態、酵素活性、細胞増殖及び分化、並びに、炎症反応の制御に関係している。しかしながら、米国特許出願公開第2007/0135473号明細書には、ナンセンス突然変異による疾患の治療に式(I)の化合物を使用することは開示も示唆もされていない。また、ナンセンス突然によって引き起こされる疾患にS100タンパク質が関係しているという証拠は示されていない。本出願人らは、式(I)の化合物が、以下に説明するように、変異遺伝子に応じて、ナンセンス変異依存mRNA分解(以下、NMDという)の阻害能を有し、及び/又は、読み飛ばし(readthrough)効果を示すことを見出した。従って、本発明の化合物によって機能性タンパク質の合成が可能となる。理論的には、PTCがmRNAに存在する場合、リボソームは短縮されたタンパク質(短縮タンパク質)を合成する。短縮タンパク質は野生型タンパク質に比べて短いペプチド鎖を有する。野生型タンパク質は、対応の遺伝子が全く変異していない場合に合成されるタンパク質を意味する。短縮タンパク質は機能性を有していてもいなくてもよい。すなわち、短縮タンパク質は野生型タンパク質による効果と同様な効果を細胞又は全身に及ぼす場合も、及ぼさない場合もある。PTCを含むmRNAが有機体により除去されてから、定常状態の翻訳が行われる。このPTCを含むmRNAの分解は、ナンセンス変異依存mRNA分解(NMD)とも呼ばれる。NMDは全ての真核生物に生来備わっている質的監視機構である。NMDはPTCを含むmRNAを分解しようとする。ナンセンス突然変異を有する遺伝子の翻訳によって得られる短縮タンパク質が機能性を有する場合もある。短縮タンパク質が野生型タンパク質より短いにもかかわらず、短縮タンパク質の機能性が発現してもよい。すなわち、短縮タンパク質は野生型と異なっていたとしても、野生型タンパク質と同様な効果を細胞や有機体に及ぼすものであってもよい。この場合、短縮タンパク質は野生型の表現型を発現する。結果的に、この場合には、NMDが阻害されると、機能性短縮タンパク質は細胞内に留まり、まるで対応の遺伝子がナンセンス突然変異を全く有さないかのように野生型タンパク質と同様な機能を細胞内、従って有機体内で示す。NMD機構は周知であり、幾つかの刊行物に記載されている(Conti,E.and E.Izaurralde,Nonsense−mediated mRNA decay:molecular insights and mechanistic variations across species.Curr Opin Cell Biol,2005.17(3):p.316−25、及び、Maquat,L.E.,Nonsense−mediated mRNA decay:splicing,translation and mRNP dynamics.Nat Rev Mol Cell Biol,2004.5(2):p.89−99を参照)。特定の条件下では、終止コドン(未熟又は成熟)がmRNAに含まれているにもかかわらず、リボソームは終止コドンの位置にアミノ酸を組み入れることによって上記mRNAをタンパク質に翻訳し続けることが知られている。この現象は「読み飛ばし(readthrough)」と呼ばれている。ナンセンス変異の位置に組み入れられたアミノ酸は、野生型タンパク質に存在するアミノ酸と同一である場合も、異なる場合もある。結果として、得られるタンパク質は、ナンセンス変異の位置にあるアミノ酸のタンパク質機能に対する役割によって機能性を有していたりいなかったりする。ここ何年か、インフレームPTCを生じる変異に対する薬理学的手法を開発しようとする試みがなされている。それらの治療手法は、PTCの翻訳読み飛ばしを促進して、完全長の機能性タンパク質を十分な量、合成及び発現できるようにすることを目的としている。上記研究の多くにおいて、読み飛ばし薬はアミノグリコシド類、主にゲンタマイシンである。高濃度及び/又は長期治療によって腎障害や失聴などの重度の副作用が引き起こされるため、ゲンタマイシンの臨床的利点は限られている。近年、PTC124すなわちアタルレンがPTCの読み飛ばしを促進できる小有機化合物として同定された。国際公開第2004/091502号はPTC124及び1,2,4−オキサジアゾール安息香酸誘導体を開示している。本発明によれば、「NMD阻害」はNMDの部分的な又は完全な阻害を意味し、「PTC読み飛ばし」はPTCの部分的な又は完全な読み飛ばしを意味する。本発明の化合物が読み飛ばし効果を有することが見出された。従って、本発明の化合物は、ナンセンス突然変異によって引き起こされる遺伝子疾患(ナンセンス突然変異による疾患ともいう)の治療に用いることができる。上記ナンセンス突然変異はNMDを活性化する変異を意味する。本発明によれば、「機能性タンパク質」は野生型タンパク質と同様な細胞機能を示すことが可能な短縮されたタンパク質(短縮タンパク質)又は短縮されていないタンパク質(非短縮タンパク質)を意味する。本発明の化合物がNMDを阻害する場合に機能性短縮タンパク質を得ることができる。本発明の化合物がPTCの読み飛ばしを促進する場合に機能性非短縮タンパク質を得ることができる。NMD阻害は完全な阻害であっても、単に部分的な阻害であってもよい。部分的な阻害の場合、本発明の化合物はNMDを完全に抑制するものでなくてもよい。本発明の化合物がNMDを部分的に又は完全に阻害すると、PTCを含むmRNAの量は増加し、結果として、該化合物による読み飛ばしの促進に有利になり得る。細胞、組織及び/又は有機体全体において通常の活性を可能とするのに少量の機能性タンパク質で充分な場合もあることが知られている。患者又は患畜において野生型の表現型を得るのに低濃度の機能性タンパク質で充分な場合もある。本発明によれば、「患者又は患畜」という用語は、あらゆる生体、具体的には哺乳類のような動物、より具体的にはヒトに関する。本発明の化合物によって、ナンセンス突然変異による疾患を治療及び/又は予防することができる。本発明の化合物によって、上記疾患症状の1以上を除去又は軽減することができる。本発明の化合物は、上述した疾患に罹患した上述の任意の患者又は患畜に投与することができる。式(I)の化合物の塩を用いることができ、該塩は本発明において限定されない。例えば、式(I)の化合物をアルカリ化合物と反応させて得られる塩も本発明に包含される。そのような反応によって、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム又はアンモニウム塩及び塩化物を得ることができる。式(I)の化合物と少なくとも1つの有機又は無機酸の反応によって他の塩を調製することもできる。本発明によれば、多形体という用語は本発明の化合物の非晶質形態又は結晶形態の任意の混合物に関する。本発明によれば、ナンセンス突然変異によって引き起こされる疾患は限定されない。多くのナンセンス突然変異による疾患が開示されている。肝臓又は消化管の機能、腎臓機能、心臓血管機能、肺機能、筋肉機能、骨髄機能、中枢神経系機能、代謝、器官形成、炎症及び免疫などの身体の多くの器官又は機能がナンセンス突然変異による疾患によって影響を受け得る。例えば、上記ナンセンス突然変異による疾患は以下から選択される。ナンセンス突然変異によるβサラセミア、ナンセンス突然変異によるエーラス・ダンロス症候群、ナンセンス突然変異による乳児重症ミオクロニーてんかん、ナンセンス突然変異による色覚異常、ナンセンス突然変異による網膜色素変性症、ナンセンス突然変異によるアッシャー症候群1C型、ナンセンス突然変異による内転握り/内反足症候群(adducted thumb−clubfoot syndrome)、ナンセンス突然変異によるアラジール症候群、ナンセンス突然変異によるアルストレム症候群、ナンセンス突然変異によるアンチトロンビン欠乏症、ナンセンス突然変異によるカーニー複合、ナンセンス突然変異によるクラリーノ症候群、ナンセンス突然変異によるダイアモンド−ブラックファン貧血、ナンセンス突然変異による骨髄性プロトポルフィリン症、ナンセンス突然変異によるファブリー病、ナンセンス突然変異による第XIII因子欠損症、ナンセンス突然変異によるファンコニ−ビッケル症候群、ナンセンス突然変異による魚臭症候群、ナンセンス突然変異によるゴーシェ病、ナンセンス突然変異による遺伝性出血性毛細血管拡張症、ナンセンス突然変異によるホモシスチン尿症、ナンセンス突然変異によるジュベール症候群及び関連疾患、ナンセンス突然変異によるクラッベ病、ナンセンス突然変異によるL−2−ヒドロキシグルタル酸尿症、ナンセンス突然変異によるメチルマロン酸血症、ナンセンス突然変異によるニーマン・ピック病、ナンセンス突然変異によるピーターズプラス症候群、ナンセンス突然変異によるタウンズ・ブロックス病、ナンセンス突然変異によるフォン・ヴィレブランド病、ナンセンス突然変異によるウィスコット・アルドリッチ症候群、ナンセンス突然変異による歌舞伎症候群、ナンセンス突然変異によるドルフマン−シャナリン症候群、ナンセンス突然変異によるレシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ欠損症/魚眼病、ナンセンス突然変異によるマルファン症候群、ナンセンス突然変異によるムコ多糖症、ナンセンス突然変異によるアミロイドーシス、ナンセンス突然変異による遅発型小児性神経セロイドリポフスチン沈着症(Late Infantile Neuronal Ceroid Lipofuscinosis)、ナンセンス突然変異によるコエンザイムQ10欠乏症、ナンセンス突然変異によるペルオキシソーム形成異常症、ナンセンス突然変異によるリソソーム蓄積症、ナンセンス突然変異による大腸がん、ナンセンス突然変異による先天性エンテロペプチダーゼ欠損症、ナンセンス突然変異による嚢胞性線維症、ナンセンス突然変異によるハンガリアンポイツ・イエーガー症候群、ナンセンス突然変異によるジャーベル・ランゲニールセン症候群、ナンセンス突然変異によるリンチ症候群、ナンセンス突然変異による微絨毛封入体病、ナンセンス突然変異によるポイツ・イエーガー症候群、ナンセンス突然変異によるキサンチン尿症、ナンセンス突然変異によるアシドーシス、ナンセンス突然変異によるアルポート症候群、ナンセンス突然変異によるバルデー・ビードル症候群、ナンセンス突然変異によるバート・ホッグ・デュベ症候群、ナンセンス突然変異によるデント病、ナンセンス突然変異によるギテルマン症候群、ナンセンス突然変異による遺伝性平滑筋腫症及び腎細胞がん、ナンセンス突然変異による遺伝性球状赤血球症、ナンセンス突然変異によるレーバー先天性黒内障、ナンセンス突然変異によるリジン尿性蛋白不耐症、ナンセンス突然変異によるネフロン癆、ナンセンス突然変異による多発性腎嚢胞、ナンセンス突然変異による偽性低アルドステロン症、ナンセンス突然変異による腎形成不全、ナンセンス突然変異による散発性明細胞腎細胞がん、ナンセンス突然変異による2型乳頭状腎細胞がん、ナンセンス突然変異による泌尿器顔面症候群、ナンセンス突然変異によるフォンヒッペル・リンドウ病、ナンセンス突然変異によるウィルムス腫瘍、ナンセンス突然変異によるX連鎖型アルポート症候群、ナンセンス突然変異によるX連鎖性低リン血症性くる病、ナンセンス突然変異による高尿酸血症性腎症(若年性/髄質嚢胞腎)、ナンセンス突然変異による結節性硬化症、ナンセンス突然変異によるネフローゼ症候群/先天性ネフローゼ症候群、ナンセンス突然変異によるフィンランド型ネフローゼ症候群、ナンセンス突然変異によるステロイド抵抗性ネフローゼ症候群3、ナンセンス突然変異による早期発症ネフローゼ症候群/ピアソン症候群、ナンセンス突然変異によるデニス・ドラッシュ症候群、ナンセンス突然変異によるネフローゼ症候群/シムケ免疫性骨形成不全、ナンセンス突然変異による原発性グルココルチコイド耐性、ナンセンス突然変異によるX連鎖性低リン酸血症、ナンセンス突然変異による原発性高シュウ酸尿症1型、ナンセンス突然変異による偽性低アルドステロン症1型、ナンセンス突然変異による近位尿細管性アシドーシス、ナンセンス突然変異による無βリポ蛋白血症及びホモ接合体性家族性低βリポ蛋白血症、ナンセンス突然変異によるアルパーズ症候群、ナンセンス突然変異によるカルバミルリン酸合成酵素I欠損症、ナンセンス突然変異によるコレステロールエステル蓄積症、ナンセンス突然変異によるシトリン欠損症、ナンセンス突然変異によるデュビン・ジョンソン症候群、ナンセンス突然変異による骨髄性プロトポルフィリン症、ナンセンス突然変異による第V因子欠損症、ナンセンス突然変異による糖原病、ナンセンス突然変異による血友病A(第VIII因子欠損症)、ナンセンス突然変異による血友病B(第IX因子欠損症)、ナンセンス突然変異による肝細胞がん、ナンセンス突然変異による肝骨髄性ポルフィリン症、ナンセンス突然変異による遺伝性痙性対麻痺、ナンセンス突然変異による低βリポ蛋白血症、ナンセンス突然変異による遺伝性第XI因子欠損症、ナンセンス突然変異による若年発症成人型糖尿病、ナンセンス突然変異による小球性貧血及び鉄欠乏症、ナンセンス突然変異によるミトコンドリアDNA枯渇、ナンセンス突然変異によるミトコンドリアDNA枯渇症候群、ナンセンス突然変異によるフェニルケトン尿症、ナンセンス突然変異による多発性肝嚢胞、ナンセンス突然変異による晩発性皮膚ポルフィリン症、ナンセンス突然変異による進行性家族性肝内胆汁うっ滞症、ナンセンス突然変異によるウィルソン病、ナンセンス突然変異による常染色体優性高コレステロール血症、ナンセンス突然変異による第XII因子欠損症、ナンセンス突然変異による第X因子欠損症、ナンセンス突然変異による低フィブリノーゲン血症、ナンセンス突然変異による無フィブリノーゲン血症、ナンセンス突然変異による第VII因子欠損症、ナンセンス突然変異による無ガンマグロブリン血症、ナンセンス突然変異による無巨核球性血小板減少症、ナンセンス突然変異による赤血球異形成貧血II型、ナンセンス突然変異によるデュシェンヌ型・ベッカー型筋ジストロフィー、ナンセンス突然変異による中心核ミオパチー、ナンセンス突然変異による肢帯型筋ジストロフィー又は三好ミオパチー、ナンセンス突然変異によるウルリッヒ病、ナンセンス突然変異による脊髄性筋萎縮症、ナンセンス突然変異による栄養障害型表皮水疱症、ナンセンス突然変異によるヘイリーヘイリー病、ナンセンス突然変異によるヘルリッツ型接合部型表皮水疱症、並びに、ナンセンス突然変異によるネザートン症候群。一実施形態において、上記ナンセンス突然変異による疾患は、βサラセミア、マルファン症候群、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー型筋ジストロフィー、ウルリッヒ病、ハーラー症候群、がん、嚢胞性線維症、脊髄性筋萎縮症、デンプン症(amylosis)、LINCL(遅発型小児性神経セロイドリポフスチン沈着症)、血友病、アルツハイマー病、アテローム性動脈硬化、巨人症、小人症、甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症、肥満、パーキンソン病、ニーマン・ピック病、家族性高コレステロール血症、及び、網膜色素変性症から選択される。幾つかの研究から、式(I)の化合物は肝臓、腎臓及び腸に分布させるのが好ましいことが示されている。肺、心臓、筋肉及び皮膚は、経口投与時に式(I)の化合物に暴露される割合がわずかに低い。疾患の生理病理学や上掲した各疾患の罹患器官を考慮すれば、本発明において、上記ナンセンス突然変異による疾患は以下から選択されるのが好ましい。肝臓に影響を及ぼす疾患:ナンセンス突然変異による無βリポ蛋白血症及びホモ接合体性家族性低βリポ蛋白血症、ナンセンス突然変異によるアルパーズ症候群、ナンセンス突然変異によるカルバミルリン酸合成酵素I欠損症、ナンセンス突然変異によるコレステロールエステル蓄積症、ナンセンス突然変異によるシトリン欠損症、ナンセンス突然変異によるデュビン・ジョンソン症候群、ナンセンス突然変異による骨髄性プロトポルフィリン症、ナンセンス突然変異による第V因子欠損症、ナンセンス突然変異による糖原病、ナンセンス突然変異による血友病A(第VIII因子欠損症)、ナンセンス突然変異による血友病B(第IX因子欠損症)、ナンセンス突然変異による肝細胞がん、ナンセンス突然変異による肝骨髄性ポルフィリン症、ナンセンス突然変異による遺伝性痙性対麻痺、ナンセンス突然変異による低βリポ蛋白血症、ナンセンス突然変異による遺伝性第XI因子欠損症、ナンセンス突然変異による若年発症成人型糖尿病、ナンセンス突然変異による小球性貧血及び鉄欠乏症、ナンセンス突然変異によるミトコンドリアDNA枯渇、ナンセンス突然変異によるミトコンドリアDNA枯渇症候群、ナンセンス突然変異によるフェニルケトン尿症、ナンセンス突然変異による多発性肝嚢胞、ナンセンス突然変異による晩発性皮膚ポルフィリン症、ナンセンス突然変異による進行性家族性肝内胆汁うっ滞症、ナンセンス突然変異によるウィルソン病、ナンセンス突然変異による常染色体優性高コレステロール血症、ナンセンス突然変異による第XII因子欠損症、ナンセンス突然変異による第X因子欠損症、ナンセンス突然変異による低フィブリノーゲン血症、ナンセンス突然変異による無フィブリノーゲン血症、並びに、ナンセンス突然変異による第VII因子欠損症;腎臓に影響を及ぼす疾患:ナンセンス突然変異によるアシドーシス、ナンセンス突然変異によるアルポート症候群、ナンセンス突然変異によるバルデー・ビードル症候群、ナンセンス突然変異によるバート・ホッグ・デュベ症候群、ナンセンス突然変異によるデント病、ナンセンス突然変異によるギテルマン症候群、ナンセンス突然変異による遺伝性平滑筋腫症及び腎細胞がん、ナンセンス突然変異による遺伝性球状赤血球症、ナンセンス突然変異によるレーバー先天性黒内障、ナンセンス突然変異によるリジン尿性蛋白不耐症、ナンセンス突然変異によるネフロン癆、ナンセンス突然変異による多発性腎嚢胞、ナンセンス突然変異による偽性低アルドステロン症、ナンセンス突然変異による腎形成不全、ナンセンス突然変異による散発性明細胞腎細胞がん、ナンセンス突然変異による2型乳頭状腎細胞がん、ナンセンス突然変異による泌尿器顔面症候群、ナンセンス突然変異によるフォンヒッペル・リンドウ病、ナンセンス突然変異によるウィルムス腫瘍、ナンセンス突然変異によるX連鎖型アルポート症候群、ナンセンス突然変異によるX連鎖性低リン血症性くる病、ナンセンス突然変異による高尿酸血症性腎症(若年性/髄質嚢胞腎)、ナンセンス突然変異による結節性硬化症、ナンセンス突然変異によるネフローゼ症候群/先天性ネフローゼ症候群、ナンセンス突然変異によるフィンランド型ネフローゼ症候群、ナンセンス突然変異によるステロイド抵抗性ネフローゼ症候群3、ナンセンス突然変異による早期発症ネフローゼ症候群/ピアソン症候群、ナンセンス突然変異によるデニス・ドラッシュ症候群、ナンセンス突然変異によるネフローゼ症候群/シムケ免疫性骨形成不全、ナンセンス突然変異による原発性グルココルチコイド耐性、ナンセンス突然変異によるX連鎖性低リン酸血症、ナンセンス突然変異による原発性高シュウ酸尿症1型、ナンセンス突然変異による偽性低アルドステロン症1型、並びに、ナンセンス突然変異による近位尿細管性アシドーシス;腸に影響を及ぼす疾患:ナンセンス突然変異による大腸がん、ナンセンス突然変異による先天性エンテロペプチダーゼ欠損症、ナンセンス突然変異による嚢胞性線維症、ナンセンス突然変異によるハンガリアンポイツ・イエーガー症候群、ナンセンス突然変異によるジャーベル・ランゲニールセン症候群、ナンセンス突然変異によるリンチ症候群、ナンセンス突然変異による微絨毛封入体病、ナンセンス突然変異によるポイツ・イエーガー症候群、及び、ナンセンス突然変異によるキサンチン尿症;幾つかの器官に影響を及ぼす疾患:ナンセンス突然変異によるβサラセミア、ナンセンス突然変異によるエーラス・ダンロス症候群、ナンセンス突然変異による内転握り/内反足症候群(adducted thumb−clubfoot syndrome)、ナンセンス突然変異によるアラジール症候群、ナンセンス突然変異によるアルストレム症候群、ナンセンス突然変異によるアンチトロンビン欠乏症、ナンセンス突然変異によるカーニー複合、ナンセンス突然変異によるクラリーノ症候群、ナンセンス突然変異によるダイアモンド−ブラックファン貧血、ナンセンス突然変異による骨髄性プロトポルフィリン症、ナンセンス突然変異によるファブリー病、ナンセンス突然変異による第XIII因子欠損症、ナンセンス突然変異によるファンコニ−ビッケル症候群、ナンセンス突然変異による魚臭症候群、ナンセンス突然変異によるゴーシェ病、ナンセンス突然変異による遺伝性出血性毛細血管拡張症、ナンセンス突然変異によるホモシスチン尿症、ナンセンス突然変異によるジュベール症候群及び関連疾患、ナンセンス突然変異によるクラッベ病、ナンセンス突然変異によるL−2−ヒドロキシグルタル酸尿症、ナンセンス突然変異によるメチルマロン酸血症、ナンセンス突然変異によるニーマン・ピック病、ナンセンス突然変異によるピーターズプラス症候群、ナンセンス突然変異によるタウンズ・ブロックス病、ナンセンス突然変異によるフォン・ヴィレブランド病、ナンセンス突然変異によるウィスコット・アルドリッチ症候群、ナンセンス突然変異による歌舞伎症候群、ナンセンス突然変異によるドルフマン−シャナリン症候群、ナンセンス突然変異によるレシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ欠損症/魚眼病、ナンセンス突然変異によるマルファン症候群、ナンセンス突然変異によるムコ多糖症、ナンセンス突然変異によるアミロイドーシス、ナンセンス突然変異による遅発型小児性神経セロイドリポフスチン沈着症(Late Infantile Neuronal Ceroid Lipofuscinosis)、ナンセンス突然変異によるコエンザイムQ10欠乏症、ナンセンス突然変異によるペルオキシソーム形成異常症、並びに、ナンセンス突然変異によるリソソーム蓄積症。式(I)の化合物は局所投与できることを考慮すれば、本発明において、上記ナンセンス突然変異による疾患は以下の皮膚又は目に影響を及ぼす疾患から選択することもできる。ナンセンス突然変異による色覚異常、ナンセンス突然変異による網膜色素変性症、ナンセンス突然変異によるアッシャー症候群1C型、ナンセンス突然変異による栄養障害型表皮水疱症、ナンセンス突然変異によるヘイリーヘイリー病、ナンセンス突然変異によるヘルリッツ型接合部型表皮水疱症、及び、ナンセンス突然変異によるネザートン症候群。通常、本発明の化合物は単独で(上述した任意の形態で)又は他の有効成分と組み合わせて、1以上の薬学的に許容される賦形剤との混合物として患者又は患畜に投与される。賦形剤は、投与様式や、化合物の溶解性及び安定性に対する賦形剤の影響に応じて適宜選択される。ガレヌス形態も該当する。結果的に、本発明の第二の態様は、ナンセンス突然変異による疾患である遺伝子疾患の治療及び/又は予防に用いられる医薬組成物に関する。本発明の医薬組成物は、有効成分として少なくとも1つの式(I)の化合物と、1以上の薬学的に許容される賦形剤を含む。本発明の組成物は本発明の化合物を含むため、該化合物自体と同様な毒性を有する。なお、本発明の化合物の毒性は経口投与に関しては既に評価されており、評価の対象は、任意に血中で代謝される場合もあるが上記分子自体の毒性であるため、注射製剤の毒性が異なることはないはずである。従って、本発明の組成物はすぐに使用することができ、医薬品として市販することができる。一実施形態によれば、本発明の組成物は注射できる。この場合、賦形剤は液状である。活性分子は賦形剤に溶解又は懸濁させる。しかしながら、本発明の組成物はこの種の組成物に限定されない。また、本発明は、読み飛ばし剤をさらに含む上述した医薬組成物に関する。読み飛ばし剤はPTCの読み飛ばしを促進できる。PTCは、上記ナンセンス突然変異を有する遺伝子の転写により得られるmRNA中に含まれる。本発明者らは、本発明の化合物と少なくとも1つの特定のPTC読み飛ばし分子の間に相乗効果がみられることを確認した。上記読み飛ばし剤は3−[5−(2−フルオロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾル−3−イル]安息香酸(国際公開第2004/091502号に開示されたPTC124)であることが有利である。この読み飛ばし剤はあまり有効性が高くないため、高濃度となる量を患者又は患畜に投与しなければならない(16〜40mg/kg/日)。この読み飛ばし剤と本発明の化合物の間の相乗効果によって、該読み飛ばし剤の活性を高めることができる場合がある。よって、上記読み飛ばし剤の投与量がより少なくて済む。従って、本発明の他の態様は、(i)式(I)の化合物又はその塩、溶媒和物、包接化合物、水和物若しくは多形体と、(ii)3−[5−(2−フルオロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾル−3−イル]安息香酸の組み合わせに関する。治療有効成分(i)(ii)は同時に、連続して又は一定時間をかけて投与することができる。しかしながら、本発明においては、他の任意の読み飛ばし剤を本発明の化合物又はPTC124/式(I)の化合物の組み合わせと混合又は組み合わせてもよい。よって、この読み飛ばし剤は本発明の組成物中に含まれる。また、上記読み飛ばし剤を本発明の分子とともに同時投与又は遅延投与できるように別途調整してもよい。当業者であれば、疾患がナンセンス突然変異によって引き起こされたものであるかどうかを判断することができる。所定のタンパク質に関して、そのタンパク質濃度が疾患に影響を及ぼすかどうかを検討することができる。当業者であれば、タンパク質濃度が低すぎることで引き起こされる所定の疾患がナンセンス突然変異による疾患であるかどうかを以下に述べる工程によって判断することができる。・上記所定のタンパク質をコードする遺伝子を同定し、上記遺伝子の転写により得られるmRNAを同定する工程;及び、・正常な遺伝子又は正常なmRNAと、上記疾患を罹患している患者又は患畜由来の遺伝子やmRNAを比較する工程。また、本発明は、所定の遺伝子がナンセンス突然変異を有するかどうかを判断する方法に関する。上記所定の遺伝子はmRNAへ転写される。転写されたmRNAはPTCを含み、所定の既知のタンパク質をコードしている。本発明の方法によれば、・患者又は患畜の細胞を本発明の化合物又は医薬組成物とともに培養してRNA合成を行い;・合成されたRNA及び/又はタンパク質を上記細胞から抽出し、さらに精製し、・その後、精製されたRNAを逆転写し、増幅してRNAを定量できる。一実施形態では、患者又は患畜の細胞は、ナンセンス突然変異が起こったと考えられる器官の細胞、又は、患者又は患畜由来の人工多能性幹細胞から分化した細胞である。別の実施形態では、精製したRNA及び/又はタンパク質の量が増加していれば、NMD阻害及び/又は読み飛ばしが起こったこと、従ってナンセンス突然変異が存在することが示される。結果として、本発明の方法によって、遺伝子疾患がナンセンス突然変異に少なくとも部分的に起因して引き起こされたものかどうかを判断することができる。従って、これにより治療を適合させることができる。他の態様において、本発明は、式(I)の化合物又はそれを含む医薬組成物が、ナンセンス突然変異による遺伝子疾患と診断された患者又は患畜の治療に有効であるかどうかを評価する方法であって、上記患者又は患畜を上記化合物又は上記医薬組成物で処置する工程と;上記患者又は患畜の体内で少なくとも1つの疾患マーカーを観察するか、又は、合成されたRNA及び/若しくはタンパク質を上記患者又は患畜の細胞から抽出する工程を含み、上記疾患マーカーが変化しているか、又は、精製したRNA及び/若しくはタンパク質の量が増加していれば、NMD阻害及び/又は読み飛ばしが起こったこと、故に上記治療が有効であることが示される方法に関する。疾患マーカーは、PTCのせいで通常は合成されないタンパク質(短縮又は非短縮)であってもよい。また、疾患マーカーは疾患機構に関与する他の任意の物質、特に疾患の診断に通常用いられる任意の物質であってもよい。例えば、血友病Aの場合、マーカーは第VIII因子であってもよく、血友病Bの場合、マーカーは第IX因子であってもよく、デュシェンヌ型筋ジストロフィーの場合、マーカーはジストロフィン自体であってもよく、嚢胞性線維症の場合、マーカーは汗中に排出される塩化物の濃度であってもよい。また、本発明は、ナンセンス突然変異による遺伝子疾患を治療及び/又は予防するための医薬品の製造における、式(I)の化合物の使用に関する。また、本発明は、ナンセンス突然変異による遺伝子疾患を治療する治療方法であって、式(I)の化合物及び/又は本発明の医薬組成物を投与する工程を含む方法に関する。本発明、その特徴及び利点を以下の実施例及び図面に基づいて説明する。ホタルルシフェラーゼを用いて、HeLa細胞における本発明の組成物のNMD阻害活性を示す。Calu−6細胞(遺伝子ナンセンス変異による肺がん患者由来の細胞)において本発明の組成物によるNMD阻害によってなされるP53 mRNA安定化に対する活性分子濃度を示す。P53 mRNA/GADPH mRNAの比に対する本発明の組成物の活性分子濃度を示すグラフである。本発明の組成物の存在下、Calu−6細胞で合成された完全長P53タンパク質を示す。MOR遺伝子がナンセンス突然変異を有するマウスモデルにおいて、マウス脳細胞中のmRNA MOR濃度に対する活性化合物濃度を示す。本発明の組成物とPTC124(未熟終止コドン読み飛ばし剤)の間の相乗効果を示す。各種活性分子濃度で本発明の組成物とともに培養したIB3細胞(ナンセンス突然変異による嚢胞性線維症患者由来の細胞)におけるCFTR mRNAを示す。本発明の組成物の存在下で培養したIB3細胞におけるCFTR mRNA濃度に対する上記組成物の活性分子濃度を示す。それぞれ本発明の活性化合物25μmol/Lを含む異なる3つの組成物とともに培養したCalu−6細胞におけるP53 mRNAを示す。6−CFSMEo−細胞(ナンセンス突然変異による嚢胞性線維症患者由来の細胞)におけるヨウ化物流出に対する本発明の化合物の用量反応効果を示す。A及びBは、ナンセンス突然変異によるデュシェンヌ型筋ジストロフィー患者由来のDMD細胞におけるPTCを含むジストロフィン遺伝子の発現に対する各種投与量の本発明の化合物の効果を示す。下記実施例では式(I)の化合物を分子G07と称する。試験では関連化合物G08及びG09も用いた。実施例1:ホタルルシフェラーゼを用いたNMD阻害の測定以下のUPFタンパク質(UPF1、UPF2、UPF3(UPF3aともいう)又はUPF3X(UPF3bともいう))の1つがmRNAの3’UTR部に存在すると、当該mRNAにおいてNMDが活性化される。UPFタンパク質が正常な終止コドンの下流に位置する場合には、この正常な終止コドンはPTCと認識される。結果として、UPFタンパク質を含むmRNAはNMDにより分解されることとなる。ホタルルシフェラーゼmRNAを発現するHeLa細胞株を使用した。ホタルルシフェラーゼmRNAは3’UTRにMS2結合部位を有する。上記細胞はさらに上記MS2タンパク質と上記4つのUPFタンパク質のうちの1つからなる融合タンパク質を含んでいる。この融合タンパク質によって、UPFを正常な終止コドンの下流に(すなわち、上記mRNAの3’UTR部に)配置できる。従って、正常な終止コドンはPTCと認識される。その結果、NMDは活性化され、ホタルルシフェラーゼmRNAを分解できる。このように、上記細胞におけるルシフェラーゼ活性はNMD活性と直接関係がある。発光が弱ければNMDが活性化されており、発光が強ければNMDが阻害されている。G07の存在下では、ルシフェラーゼ活性はコントロールウェルよりも高い。これは、G07のNMD阻害活性を示している。10μmol/LのG07を含む10%FBS添加DMEM(Gibco)でHeLa細胞を培養した。mRNAに存在するUPFタンパク質の種類にかかわらずG07はNMDを阻害するため、G07は広く使用できるNMD阻害剤と考えられる。実施例2:ナンセンス突然変異による肺がん患者由来の細胞に対するG07の有益な効果Calu−6細胞(ATCC)はP53遺伝子のコドン196にUGA PTCを有する。このCalu−6細胞は肺がん患者から単離されたものである。上記Calu−6細胞のRNAを逆転写し、放射性標識ヌクレオチドの存在下でPCR(RT−PCR)により増幅して、P53 mRNA濃度及びGAPDH mRNA濃度を測定した(GAPDHはローディングコントロールとして用いる)。Calu−6細胞はP53遺伝子にナンセンス突然変異を有する。従って、P53 mRNAに対してNMD活性が示されるため、Calu−6細胞ではP53遺伝子は発現されない。逆転写され、増幅されたmRNAをアクリルアミドゲルにロードし、電気泳動させた。その後、アクリルアミドゲルをWhatman(登録商標)紙上で乾燥させ、ホスホスクリーン(phosphoscreen)(Kodak)に供した。Personal Molecular Imager(Bio−rad)を用いて、増幅された放射性標識種の定量を行った。漸増濃度のG07のDMSO溶液とともにCalu−6細胞を約20時間培養した。本実験はG07のNMD阻害活性を確認するために行った。培養後、TriReagent(MRC)を用いてRNAを精製した後、cDNAへ逆転写した。このcDNAは放射性標識ヌクレオチドの存在下でPCR増幅することができる。その結果を図2に示す。図2は、G07濃度の増加時のP53 mRNA増加量を示す。P53 mRNAは通常はNMDを介して分解される。よって、P53 mRNA量の増加はその安定化によるものである。従って、G07はNMD機構に対して用量反応活性を示すと考えられる。本実験によって、G07のNMD阻害活性が確認でき、さらに、G07が内因性mRNAに対してNMDを阻害できることがわかる。GAPDH(グリセルアルデヒド3−リン酸デヒドロゲナーゼ) mRNAを増幅することで2レーン間のP53 mRNAの測定を標準化した。図3は、G07濃度が高いほど、細胞中のP53 mRNA量が多いことを示している。また、G07によって、Calu−6細胞において短縮P53タンパク質と完全長P53タンパク質の合成が可能である。よって、G07は国際公開第2008/101935号に開示された分子とは異なる。上記文献に開示された分子に関しては、短縮タンパク質しか検出されていない。この結果を図4に示す。G07とともに培養した又は培養していないCalu−6細胞から抽出したタンパク質を電気泳動ゲルにロードした後、ニトロセルロース膜に転写して、抗P53抗体(抗P53抗体は、P53のアミノ末端部に対する抗体(Santa Cruz))とともに培養してからP53タンパク質を検出した。得られた結果を図4に示す。図4によれば、Calu−6細胞をG07とともに約20時間培養すると、完全長及び短縮P53タンパク質が細胞により合成される。また、図4には、完全長P53タンパク質が機能性を有するかどうかを確認するためのP21タンパク質の有無の分析も示されている。P53が合成されると、P53はP21の発現を活性化する。ウエスタンブロット分析から、漸増濃度のG07を用いた場合(25及び125μM)、P21が存在することが示された。よって、G07によって合成できたP53タンパク質はWT P53タンパク質と同様にP21発現を誘導する。結果的に、このように、本出願人らはG07によって機能性の完全長P53タンパク質を合成できることを確認した。結果として、G07によって完全長タンパク質の合成が可能となる。G07によってPTC読み飛ばしを引き起こすこともできる。また、G07によってその臨界段階においてNMDを阻害し、その結果、完全長タンパク質を合成することもできる。合成された完全長タンパク質は野生型タンパク質であってもよい。実施例3:インビボNMD阻害KIMマウスにおいて、MOR遺伝子はNMD活性化ナンセンス突然変異を有する。MOR遺伝子は中枢神経系で発現される。0.2、2又は20mg/kgのG07(それぞれ1Q、2Q又は3Q)を溶解したDMSO溶液をKIMマウスに注射した。コントロール群はDMSOだけで処置した動物からなる。次に、注射から6、24又は32時間後に動物を安楽死させた。脳ホモジェネートから抽出したRNAをTriReagent(MRC)を用いて精製した後、図2に関して説明したのと同様に分析した。図2に関して説明した実験との違いは、本例では、分析したmRNAは、MOR遺伝子をコードするmRNAと、測定したMOR mRNAを定量するためにコントロールとして用いたGAPDH遺伝子をコードするmRNAである。左端から3個目までのウェルは野生型マウスの脳からのサンプルを半分希釈したものである。これら3個のウェルを用いて、定量的に好適でなければならないPCR条件を確認した。図5には、MOR及びGAPDH(後者はコントロールとして用いる)のmRNA濃度の測定が示されている。RNAがKIMマウスの脳由来であることを除き、図2に関して説明したのと同様な方法を用いた。一部のKIMマウスにG07を注射した。1Q及び2Q濃度において、24時間後にMOR mRNAの安定化が観察された。これはNMD阻害を示しており、故に、本実験によってG07のインビボNMD阻害活性が確認される。実施例4:G07と読み飛ばし剤の併用PTC124(アタルレン又は3−[5−(2−フルオロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾル−3−イル]安息香酸)は読み飛ばしを活性化する分子である。この分子はNMD阻害活性を示さない。コントロール(−)としてDMSO、漸増濃度のPTC124のDMSO溶液、及び、さらに25μMのG07を含んだ漸増濃度のPTC124のDMSO溶液中でCalu−6細胞を培養した。培養開始から24時間後に上記細胞からタンパク質を抽出し、ウエスタンブロットにより分析した。図6に示されるウエスタンブロットによれば(すなわち、非常に短い暴露時間後)、G07とPTC124を含む培地で培養した細胞においてのみ完全長P53タンパク質が観察できる。従って、これら2つの分子を併用すると相乗効果が示される。図6から、PTC124とG07の混合物を含む培地でCalu−6細胞を培養すると、完全長P53タンパク質の合成が改善することが示される。この改善は、各分子を別々に用いた場合にみられる改善よりも効果的である。従って、G07とPTC124の間には相乗効果がみられる。実施例5:IB3(嚢胞性線維症モデル)におけるNMD阻害IB3細胞は、CFTR遺伝子のトリプトファンコドンの代わりに1282位にPTCを有する。DMSOだけ(コントロールとして)又は漸増濃度のG07のDMSO溶液中でIB3細胞(ATCC)をそれぞれ20時間培養した。培養後に得られたRNAを精製し、RT−PCRを行って(PTCを含む)CFTR mRNA量及び(コントロールとして用いる)GAPDH mRNA量を測定した。示されるCFTR mRNA量/GAPDH mRNA量の比に基づいて、CFTR mRNAの安定化の高まりを決定できる。この結果を図7に示す。この結果から、Calu−6細胞で既に観察されたようなG07のNMD阻害活性が確認できる。本実験では、G07が複数の異なる種類の細胞においてNMD阻害能を示すことが示される。図8に示されるように、培地中のG07濃度が高いほど、通常であればNMDにより分解されるmRNAがより安定化する。これは、NMD阻害が培地中のG07濃度に依存することを示している。実施例6:それぞれG07、G08及びG09を含む各組成物のNMD阻害活性それぞれ25μMのG07、G08及びG09を含む各組成物とともにCalu−6細胞を培養した。Calu−6細胞でのNMD阻害の確認に関して上述したのと同様な実験を各組成物を用いて行った。結果を図9に示す。各25μM組成物によってNMDが阻害され、Calu−6細胞においてP53 mRNAを安定化することができる。実施例7:6−CFSMEo−細胞(嚢胞性線維症患者由来の細胞)におけるヨウ化物流出に対するG07の用量反応効果6−CFSMEo−細胞は、CFTR遺伝子のグルタミン2コドンの代わりにPTCを有する。6−CFSMEo−細胞を96ウェルプレートに播種し、ハロゲン化物応答型蛍光色素である6−メトキシ−N−(3−スルホプロピル)キノリニウム(SPQ、Invitrogen)10mMを一晩含ませておいた。細胞をヨウ化物バッファ(135mM NaI、2.4mM K2HPO4、0.6mM KH2PO4、1mM MgSO4、1mM CaSO4、10mMデキストロース、及び、10mM Hepes、pH7.3)で2回洗浄した後、ヨウ化物バッファ中で30分間培養した。基底蛍光を2分間測定した後、20μMホルスコリンと200μM IBMXを含む硝酸塩バッファ(NaIの代わりに135mM NaNO3を含む)によって上記ヨウ化物バッファを交換し、さらに蛍光を10分間測定した。蛍光強度は、340nm励起フィルタと450nm蛍光フィルタを備えたTristar LB941マイクロプレートリーダー(Berthold)を用いて15秒毎に測定した。図10の矢印は、上述したように、20μMホルスコリンと200μM IBMXを含む硝酸塩バッファの添加を示す。使用したG07濃度は、それぞれ0.2μM、1μM、5μM及び25μMであった。ヨウ化物流出における増加量は、独立した少なくとも4連の分析から得られた平均±SEMとして示される。Ftは読み取り時間における蛍光量を示し、F0は、20μMホルスコリンと200μM IBMXを含む上記硝酸塩バッファの添加前の平均蛍光量を示す。図10に示された結果から、G07が6−CFSMEo−細胞に対して用量反応効果を示し、PTCを含むCFTR遺伝子から機能性CFTRタンパク質を合成できることが明らかである。実施例8:ナンセンス突然変異によるデュシェンヌ型筋ジストロフィー患者由来の細胞(すなわちDMD細胞)におけるPTCを含むジストロフィン遺伝子の発現に対するG07の効果図11Aの結果に関して、漸増量のG07分子とともに又はコントロールとしてDMSOとともにDMD細胞を培養した。RNAをRNazol試薬を(MRC)を用いて精製し、Superscript II(Life technologies)とrandom hexamerを用いて逆転写した。放射性標識CTPを用いたPCRを行ってジストロフィン又はGAPDH cDNAを増幅した。増幅産物を5%ポリアクリルアミドゲルにロードした。その後、ゲルを乾燥させ、ホスホスクリーン上に暴露してPersonal Molecular Imager(Biorad)により各増幅種を定量した。図11Bの結果に関して、漸増量のG07分子とともに又はコントロールとしてDMSOとともにDMD細胞を培養した。上記細胞から抽出したタンパク質を10%SDS−PAGEにロードし、ニトロセルロース膜に転写した。その後、ニトロセルロース膜を一次抗体(ジストロフィンタンパク質のアミノ末端部に対する抗ジストロフィン抗体(Santa−Cruz)又は抗チューブリン抗体のいずれか)に暴露して各レーンのタンパク質ロード量を特定した。図11A及びBから、G07は、ナンセンス変異によるデュシェンヌ型筋ジストロフィー患者由来の細胞においてPTCを含むジストロフィン遺伝子の発現を助けることができることが示される。図11Aに示されるように、漸増量のG07によって、ジストロフィンmRNAが安定化される。この結果はRT−PCRにより得られたものである。濃度5μMで最大の効果が得られる。図11Bに示されるように、漸増量のG07によって、ジストロフィンタンパク質が合成される(ジストロフィンタンパク質のアミノ末端部に対する抗体を用いたウエスタンブロットにより得られた結果)。5μMでG07の効果は最大となり、これは図11Aに示された結果と一致する。ナンセンス突然変異による疾患である遺伝子疾患の治療又は予防に用いられる式(I)の化合物又はその塩、溶媒和物、包接化合物、水和物若しくは多形体。前記遺伝子疾患は、以下の遺伝子疾患:ナンセンス突然変異によるβサラセミア、ナンセンス突然変異によるエーラス・ダンロス症候群、ナンセンス突然変異による乳児重症ミオクロニーてんかん、ナンセンス突然変異による色覚異常、ナンセンス突然変異による網膜色素変性症、ナンセンス突然変異によるアッシャー症候群1C型、ナンセンス突然変異による内転握り/内反足症候群(adducted thumb−clubfoot syndrome)、ナンセンス突然変異によるアラジール症候群、ナンセンス突然変異によるアルストレム症候群、ナンセンス突然変異によるアンチトロンビン欠乏症、ナンセンス突然変異によるカーニー複合、ナンセンス突然変異によるクラリーノ症候群、ナンセンス突然変異によるダイアモンド−ブラックファン貧血、ナンセンス突然変異による骨髄性プロトポルフィリン症、ナンセンス突然変異によるファブリー病、ナンセンス突然変異による第XIII因子欠損症、ナンセンス突然変異によるファンコニ−ビッケル症候群、ナンセンス突然変異による魚臭症候群、ナンセンス突然変異によるゴーシェ病、ナンセンス突然変異による遺伝性出血性毛細血管拡張症、ナンセンス突然変異によるホモシスチン尿症、ナンセンス突然変異によるジュベール症候群及び関連疾患、ナンセンス突然変異によるクラッベ病、ナンセンス突然変異によるL−2−ヒドロキシグルタル酸尿症、ナンセンス突然変異によるメチルマロン酸血症、ナンセンス突然変異によるニーマン・ピック病、ナンセンス突然変異によるピーターズプラス症候群、ナンセンス突然変異によるタウンズ・ブロックス病、ナンセンス突然変異によるフォン・ヴィレブランド病、ナンセンス突然変異によるウィスコット・アルドリッチ症候群、ナンセンス突然変異による歌舞伎症候群、ナンセンス突然変異によるドルフマン−シャナリン症候群、ナンセンス突然変異によるレシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ欠損症/魚眼病、ナンセンス突然変異によるマルファン症候群、ナンセンス突然変異によるムコ多糖症、ナンセンス突然変異によるアミロイドーシス、ナンセンス突然変異による遅発型小児性神経セロイドリポフスチン沈着症(Late Infantile Neuronal Ceroid Lipofuscinosis)、ナンセンス突然変異によるコエンザイムQ10欠乏症、ナンセンス突然変異によるペルオキシソーム形成異常症、ナンセンス突然変異によるリソソーム蓄積症、ナンセンス突然変異による大腸がん、ナンセンス突然変異による先天性エンテロペプチダーゼ欠損症、ナンセンス突然変異による嚢胞性線維症、ナンセンス突然変異によるハンガリアンポイツ・イエーガー症候群、ナンセンス突然変異によるジャーベル・ランゲニールセン症候群、ナンセンス突然変異によるリンチ症候群、ナンセンス突然変異による微絨毛封入体病、ナンセンス突然変異によるポイツ・イエーガー症候群、ナンセンス突然変異によるキサンチン尿症、ナンセンス突然変異によるアシドーシス、ナンセンス突然変異によるアルポート症候群、ナンセンス突然変異によるバルデー・ビードル症候群、ナンセンス突然変異によるバート・ホッグ・デュベ症候群、ナンセンス突然変異によるデント病、ナンセンス突然変異によるギテルマン症候群、ナンセンス突然変異による遺伝性平滑筋腫症及び腎細胞がん、ナンセンス突然変異による遺伝性球状赤血球症、ナンセンス突然変異によるレーバー先天性黒内障、ナンセンス突然変異によるリジン尿性蛋白不耐症、ナンセンス突然変異によるネフロン癆、ナンセンス突然変異による多発性腎嚢胞、ナンセンス突然変異による偽性低アルドステロン症、ナンセンス突然変異による腎形成不全、ナンセンス突然変異による散発性明細胞腎細胞がん、ナンセンス突然変異による2型乳頭状腎細胞がん、ナンセンス突然変異による泌尿器顔面症候群、ナンセンス突然変異によるフォンヒッペル・リンドウ病、ナンセンス突然変異によるウィルムス腫瘍、ナンセンス突然変異によるX連鎖型アルポート症候群、ナンセンス突然変異によるX連鎖性低リン血症性くる病、ナンセンス突然変異による高尿酸血症性腎症(若年性/髄質嚢胞腎)、ナンセンス突然変異による結節性硬化症、ナンセンス突然変異によるネフローゼ症候群/先天性ネフローゼ症候群、ナンセンス突然変異によるフィンランド型ネフローゼ症候群、ナンセンス突然変異によるステロイド抵抗性ネフローゼ症候群3、ナンセンス突然変異による早期発症ネフローゼ症候群/ピアソン症候群、ナンセンス突然変異によるデニス・ドラッシュ症候群、ナンセンス突然変異によるネフローゼ症候群/シムケ免疫性骨形成不全、ナンセンス突然変異による原発性グルココルチコイド耐性、ナンセンス突然変異によるX連鎖性低リン酸血症、ナンセンス突然変異による原発性高シュウ酸尿症1型、ナンセンス突然変異による偽性低アルドステロン症1型、ナンセンス突然変異による近位尿細管性アシドーシス、ナンセンス突然変異による無βリポ蛋白血症及びホモ接合体性家族性低βリポ蛋白血症、ナンセンス突然変異によるアルパーズ症候群、ナンセンス突然変異によるカルバミルリン酸合成酵素I欠損症、ナンセンス突然変異によるコレステロールエステル蓄積症、ナンセンス突然変異によるシトリン欠損症、ナンセンス突然変異によるデュビン・ジョンソン症候群、ナンセンス突然変異による骨髄性プロトポルフィリン症、ナンセンス突然変異による第V因子欠損症、ナンセンス突然変異による糖原病、ナンセンス突然変異による血友病A(第VIII因子欠損症)、ナンセンス突然変異による血友病B(第IX因子欠損症)、ナンセンス突然変異による肝細胞がん、ナンセンス突然変異による肝骨髄性ポルフィリン症、ナンセンス突然変異による遺伝性痙性対麻痺、ナンセンス突然変異による低βリポ蛋白血症、ナンセンス突然変異による遺伝性第XI因子欠損症、ナンセンス突然変異による若年発症成人型糖尿病、ナンセンス突然変異による小球性貧血及び鉄欠乏症、ナンセンス突然変異によるミトコンドリアDNA枯渇、ナンセンス突然変異によるミトコンドリアDNA枯渇症候群、ナンセンス突然変異によるフェニルケトン尿症、ナンセンス突然変異による多発性肝嚢胞、ナンセンス突然変異による晩発性皮膚ポルフィリン症、ナンセンス突然変異による進行性家族性肝内胆汁うっ滞症、ナンセンス突然変異によるウィルソン病、ナンセンス突然変異による常染色体優性高コレステロール血症、ナンセンス突然変異による第XII因子欠損症、ナンセンス突然変異による第X因子欠損症、ナンセンス突然変異による低フィブリノーゲン血症、ナンセンス突然変異による無フィブリノーゲン血症、ナンセンス突然変異による第VII因子欠損症、ナンセンス突然変異による無ガンマグロブリン血症、ナンセンス突然変異による無巨核球性血小板減少症、ナンセンス突然変異による赤血球異形成貧血II型、ナンセンス突然変異によるデュシェンヌ型・ベッカー型筋ジストロフィー、ナンセンス突然変異による中心核ミオパチー、ナンセンス突然変異による肢帯型筋ジストロフィー又は三好ミオパチー、ナンセンス突然変異によるウルリッヒ病、ナンセンス突然変異による脊髄性筋萎縮症、ナンセンス突然変異による栄養障害型表皮水疱症、ナンセンス突然変異によるヘイリーヘイリー病、ナンセンス突然変異によるヘルリッツ型接合部型表皮水疱症、並びに、ナンセンス突然変異によるネザートン症候群から選択される、請求項1に記載の化合物。前記遺伝子疾患は、以下の遺伝子疾患:ナンセンス突然変異による無βリポ蛋白血症及びホモ接合体性家族性低βリポ蛋白血症、ナンセンス突然変異によるアルパーズ症候群、ナンセンス突然変異によるカルバミルリン酸合成酵素I欠損症、ナンセンス突然変異によるコレステロールエステル蓄積症、ナンセンス突然変異によるシトリン欠損症、ナンセンス突然変異によるデュビン・ジョンソン症候群、ナンセンス突然変異による骨髄性プロトポルフィリン症、ナンセンス突然変異による第V因子欠損症、ナンセンス突然変異による糖原病、ナンセンス突然変異による血友病A(第VIII因子欠損症)、ナンセンス突然変異による血友病B(第IX因子欠損症)、ナンセンス突然変異による肝細胞がん、ナンセンス突然変異による肝骨髄性ポルフィリン症、ナンセンス突然変異による遺伝性痙性対麻痺、ナンセンス突然変異による低βリポ蛋白血症、ナンセンス突然変異による遺伝性第XI因子欠損症、ナンセンス突然変異による若年発症成人型糖尿病、ナンセンス突然変異による小球性貧血及び鉄欠乏症、ナンセンス突然変異によるミトコンドリアDNA枯渇、ナンセンス突然変異によるミトコンドリアDNA枯渇症候群、ナンセンス突然変異によるフェニルケトン尿症、ナンセンス突然変異による多発性肝嚢胞、ナンセンス突然変異による晩発性皮膚ポルフィリン症、ナンセンス突然変異による進行性家族性肝内胆汁うっ滞症、ナンセンス突然変異によるウィルソン病、ナンセンス突然変異による常染色体優性高コレステロール血症、ナンセンス突然変異による第XII因子欠損症、ナンセンス突然変異による第X因子欠損症、ナンセンス突然変異による低フィブリノーゲン血症、ナンセンス突然変異による無フィブリノーゲン血症、並びに、ナンセンス突然変異による第VII因子欠損症から選択される、請求項1に記載の化合物。前記遺伝子疾患は、以下の遺伝子疾患:ナンセンス突然変異によるアシドーシス、ナンセンス突然変異によるアルポート症候群、ナンセンス突然変異によるバルデー・ビードル症候群、ナンセンス突然変異によるバート・ホッグ・デュベ症候群、ナンセンス突然変異によるデント病、ナンセンス突然変異によるギテルマン症候群、ナンセンス突然変異による遺伝性平滑筋腫症及び腎細胞がん、ナンセンス突然変異による遺伝性球状赤血球症、ナンセンス突然変異によるレーバー先天性黒内障、ナンセンス突然変異によるリジン尿性蛋白不耐症、ナンセンス突然変異によるネフロン癆、ナンセンス突然変異による多発性腎嚢胞、ナンセンス突然変異による偽性低アルドステロン症、ナンセンス突然変異による腎形成不全、ナンセンス突然変異による散発性明細胞腎細胞がん、ナンセンス突然変異による2型乳頭状腎細胞がん、ナンセンス突然変異による泌尿器顔面症候群、ナンセンス突然変異によるフォンヒッペル・リンドウ病、ナンセンス突然変異によるウィルムス腫瘍、ナンセンス突然変異によるX連鎖型アルポート症候群、ナンセンス突然変異によるX連鎖性低リン血症性くる病、ナンセンス突然変異による高尿酸血症性腎症(若年性/髄質嚢胞腎)、ナンセンス突然変異による結節性硬化症、ナンセンス突然変異によるネフローゼ症候群/先天性ネフローゼ症候群、ナンセンス突然変異によるフィンランド型ネフローゼ症候群、ナンセンス突然変異によるネフローゼ症候群、ナンセンス突然変異によるステロイド抵抗性ネフローゼ症候群3、ナンセンス突然変異による早期発症ネフローゼ症候群/ピアソン症候群、ナンセンス突然変異によるデニス・ドラッシュ症候群、ナンセンス突然変異によるネフローゼ症候群/シムケ免疫性骨形成不全、ナンセンス突然変異による原発性グルココルチコイド耐性、ナンセンス突然変異によるX連鎖性低リン酸血症、ナンセンス突然変異による原発性高シュウ酸尿症1型、ナンセンス突然変異による偽性低アルドステロン症1型、並びに、ナンセンス突然変異による近位尿細管性アシドーシスから選択される、請求項1に記載の化合物。前記遺伝子疾患は、以下の遺伝子疾患:ナンセンス突然変異による大腸がん、ナンセンス突然変異による先天性エンテロペプチダーゼ欠損症、ナンセンス突然変異による嚢胞性線維症、ナンセンス突然変異によるハンガリアンポイツ・イエーガー症候群、ナンセンス突然変異によるジャーベル・ランゲニールセン症候群、ナンセンス突然変異によるリンチ症候群、ナンセンス突然変異による微絨毛封入体病、ナンセンス突然変異によるポイツ・イエーガー症候群、及び、ナンセンス突然変異によるキサンチン尿症から選択される、請求項1に記載の化合物。前記遺伝子疾患は、以下の遺伝子疾患:ナンセンス突然変異によるβサラセミア、ナンセンス突然変異によるエーラス・ダンロス症候群、ナンセンス突然変異による内転握り/内反足症候群(adducted thumb−clubfoot syndrome)、ナンセンス突然変異によるアラジール症候群、ナンセンス突然変異によるアルストレム症候群、ナンセンス突然変異によるアンチトロンビン欠乏症、ナンセンス突然変異によるカーニー複合、ナンセンス突然変異によるクラリーノ症候群、ナンセンス突然変異によるダイアモンド−ブラックファン貧血、ナンセンス突然変異による骨髄性プロトポルフィリン症、ナンセンス突然変異によるファブリー病、ナンセンス突然変異による第XIII因子欠損症、ナンセンス突然変異によるファンコニ−ビッケル症候群、ナンセンス突然変異による魚臭症候群、ナンセンス突然変異による遺伝性出血性毛細血管拡張症、ナンセンス突然変異によるホモシスチン尿症、ナンセンス突然変異によるジュベール症候群及び関連疾患、ナンセンス突然変異によるクラッベ病、ナンセンス突然変異によるL−2−ヒドロキシグルタル酸尿症、ナンセンス突然変異によるメチルマロン酸血症、ナンセンス突然変異によるニーマン・ピック病、ナンセンス突然変異によるピーターズプラス症候群、ナンセンス突然変異によるタウンズ・ブロックス病、ナンセンス突然変異によるフォン・ヴィレブランド病、ナンセンス突然変異によるウィスコット・アルドリッチ症候群、ナンセンス突然変異による歌舞伎症候群、ナンセンス突然変異によるドルフマン−シャナリン症候群、ナンセンス突然変異によるレシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ欠損症/魚眼病、ナンセンス突然変異によるマルファン症候群、ナンセンス突然変異によるムコ多糖症、ナンセンス突然変異によるアミロイドーシス、ナンセンス突然変異による遅発型小児性神経セロイドリポフスチン沈着症(Late Infantile Neuronal Ceroid Lipofuscinosis)、ナンセンス突然変異によるコエンザイムQ10欠乏症、ナンセンス突然変異によるペルオキシソーム形成異常症、ナンセンス突然変異によるリソソーム蓄積症、並びに、ナンセンス突然変異による色覚異常から選択される、請求項1に記載の化合物。前記遺伝子疾患は、以下の遺伝子疾患:ナンセンス突然変異による網膜色素変性症、ナンセンス突然変異によるアッシャー症候群1C型、ナンセンス突然変異による栄養障害型表皮水疱症、ナンセンス突然変異によるヘイリーヘイリー病、ナンセンス突然変異によるヘルリッツ型接合部型表皮水疱症、及び、ナンセンス突然変異によるネザートン症候群から選択される、請求項1に記載の化合物。ナンセンス突然変異による疾患である遺伝子疾患の治療又は予防に用いられる医薬組成物であって、活性分子として請求項1に記載の式(I)の化合物と、1以上の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。前記組成物は注射により投与される、請求項8に記載の医薬組成物。前記ナンセンス突然変異を含む遺伝子の翻訳によって生じるmRNA未熟終止コドンの読み飛ばしを促進できる薬剤をさらに含む、請求項8又は9に記載の医薬組成物。前記薬剤は3−[5−(2−フルオロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾル−3−イル]安息香酸である、請求項10に記載の医薬組成物。前記ナンセンス突然変異による遺伝子疾患は請求項2〜7のいずれかの記載と同じである、請求項8〜11のいずれか1項に記載の医薬組成物。(i)式(I)の化合物又はその塩、溶媒和物、包接化合物、水和物若しくは多形体と、(ii)3−[5−(2−フルオロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾル−3−イル]安息香酸の組み合わせ。ナンセンス突然変異による遺伝子疾患を治療又は予防する方法であって、必要とする対象に式(I)の化合物又はその塩、溶媒和物、包接化合物、水和物若しくは多形体を投与する、方法。前記式(I)の化合物は注射により投与される、請求項14に記載の方法。前記ナンセンス突然変異を含む遺伝子の翻訳によって生じるmRNA未熟終止コドンの読み飛ばしを促進できる薬剤を前記対象にさらに投与する、請求項14又は15に記載の方法。前記薬剤は3−[5−(2−フルオロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾル−3−イル]安息香酸である、請求項16に記載の方法。前記式(I)の化合物及び前記薬剤を連続して投与する、請求項16又は17に記載の方法。ナンセンス突然変異による遺伝子疾患を治療又は予防するための医薬品の製造における、式(I)の化合物又はその塩、溶媒和物、包接化合物、水和物若しくは多形体の使用。患者又は患畜の遺伝子がナンセンス突然変異を有するかどうかを診断する方法であって、前記患者又は患畜の細胞を請求項1に記載の式(I)の化合物又は請求項8に記載の医薬組成物とともに培養する工程と;合成されたRNA及び/又はタンパク質を前記患者又は患畜の細胞から抽出する工程を含み、精製したRNA及び/又はタンパク質の量が増加していれば前記患者又は患畜がナンセンス突然変異を有することが示される方法。ナンセンス突然変異による遺伝子疾患と診断された患者又は患畜の治療の有効性を評価する方法であって、前記患者又は患畜を請求項1に記載の式(I)の化合物又は請求項8に記載の医薬組成物で処置する工程と;前記患者又は患畜の体内で少なくとも1つの疾患マーカーを観察するか、又は、合成されたRNA及び/若しくはタンパク質を前記患者又は患畜の細胞から抽出する工程を含み、前記疾患マーカーが変化しているか、又は、精製したRNA及び/若しくはタンパク質の量が増加していれば、前記化合物又は医薬組成物が前記患者又は患畜の治療に有効であることが示される方法。 【課題】ナンセンス突然変異による疾患の治療に有用な化合物及びその化合物を含む医薬組成物の提供。【解決手段】本発明は、ナンセンス突然変異による遺伝子疾患の治療に用いられる式(I)の化合物に関する。[化1]【選択図】なし 20130405A16333全文3ナンセンス突然変異による疾患である遺伝子疾患の治療又は予防のための薬剤であって、式(I)の化合物又はその塩、溶媒和物、包接化合物、水和物若しくは多形体を含む薬剤。前記遺伝子疾患は、以下の遺伝子疾患:ナンセンス突然変異によるβサラセミア、ナンセンス突然変異によるエーラス・ダンロス症候群、ナンセンス突然変異による乳児重症ミオクロニーてんかん、ナンセンス突然変異による色覚異常、ナンセンス突然変異による網膜色素変性症、ナンセンス突然変異によるアッシャー症候群1C型、ナンセンス突然変異による内転握り/内反足症候群(adducted thumb−clubfoot syndrome)、ナンセンス突然変異によるアラジール症候群、ナンセンス突然変異によるアルストレム症候群、ナンセンス突然変異によるアンチトロンビン欠乏症、ナンセンス突然変異によるカーニー複合、ナンセンス突然変異によるクラリーノ症候群、ナンセンス突然変異によるダイアモンド−ブラックファン貧血、ナンセンス突然変異による骨髄性プロトポルフィリン症、ナンセンス突然変異によるファブリー病、ナンセンス突然変異による第XIII因子欠損症、ナンセンス突然変異によるファンコニ−ビッケル症候群、ナンセンス突然変異による魚臭症候群、ナンセンス突然変異によるゴーシェ病、ナンセンス突然変異による遺伝性出血性毛細血管拡張症、ナンセンス突然変異によるホモシスチン尿症、ナンセンス突然変異によるジュベール症候群及び関連疾患、ナンセンス突然変異によるクラッベ病、ナンセンス突然変異によるL−2−ヒドロキシグルタル酸尿症、ナンセンス突然変異によるメチルマロン酸血症、ナンセンス突然変異によるニーマン・ピック病、ナンセンス突然変異によるピーターズプラス症候群、ナンセンス突然変異によるタウンズ・ブロックス病、ナンセンス突然変異によるフォン・ヴィレブランド病、ナンセンス突然変異によるウィスコット・アルドリッチ症候群、ナンセンス突然変異による歌舞伎症候群、ナンセンス突然変異によるドルフマン−シャナリン症候群、ナンセンス突然変異によるレシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ欠損症/魚眼病、ナンセンス突然変異によるマルファン症候群、ナンセンス突然変異によるムコ多糖症、ナンセンス突然変異によるアミロイドーシス、ナンセンス突然変異による遅発型小児性神経セロイドリポフスチン沈着症(Late Infantile Neuronal Ceroid Lipofuscinosis)、ナンセンス突然変異によるコエンザイムQ10欠乏症、ナンセンス突然変異によるペルオキシソーム形成異常症、ナンセンス突然変異によるリソソーム蓄積症、ナンセンス突然変異による大腸がん、ナンセンス突然変異による先天性エンテロペプチダーゼ欠損症、ナンセンス突然変異による嚢胞性線維症、ナンセンス突然変異によるハンガリアンポイツ・イエーガー症候群、ナンセンス突然変異によるジャーベル・ランゲニールセン症候群、ナンセンス突然変異によるリンチ症候群、ナンセンス突然変異による微絨毛封入体病、ナンセンス突然変異によるポイツ・イエーガー症候群、ナンセンス突然変異によるキサンチン尿症、ナンセンス突然変異によるアシドーシス、ナンセンス突然変異によるアルポート症候群、ナンセンス突然変異によるバルデー・ビードル症候群、ナンセンス突然変異によるバート・ホッグ・デュベ症候群、ナンセンス突然変異によるデント病、ナンセンス突然変異によるギテルマン症候群、ナンセンス突然変異による遺伝性平滑筋腫症及び腎細胞がん、ナンセンス突然変異による遺伝性球状赤血球症、ナンセンス突然変異によるレーバー先天性黒内障、ナンセンス突然変異によるリジン尿性蛋白不耐症、ナンセンス突然変異によるネフロン癆、ナンセンス突然変異による多発性腎嚢胞、ナンセンス突然変異による偽性低アルドステロン症、ナンセンス突然変異による腎形成不全、ナンセンス突然変異による散発性明細胞腎細胞がん、ナンセンス突然変異による2型乳頭状腎細胞がん、ナンセンス突然変異による泌尿器顔面症候群、ナンセンス突然変異によるフォンヒッペル・リンドウ病、ナンセンス突然変異によるウィルムス腫瘍、ナンセンス突然変異によるX連鎖型アルポート症候群、ナンセンス突然変異によるX連鎖性低リン血症性くる病、ナンセンス突然変異による高尿酸血症性腎症(若年性/髄質嚢胞腎)、ナンセンス突然変異による結節性硬化症、ナンセンス突然変異によるネフローゼ症候群/先天性ネフローゼ症候群、ナンセンス突然変異によるフィンランド型ネフローゼ症候群、ナンセンス突然変異によるステロイド抵抗性ネフローゼ症候群3、ナンセンス突然変異による早期発症ネフローゼ症候群/ピアソン症候群、ナンセンス突然変異によるデニス・ドラッシュ症候群、ナンセンス突然変異によるネフローゼ症候群/シムケ免疫性骨形成不全、ナンセンス突然変異による原発性グルココルチコイド耐性、ナンセンス突然変異によるX連鎖性低リン酸血症、ナンセンス突然変異による原発性高シュウ酸尿症1型、ナンセンス突然変異による偽性低アルドステロン症1型、ナンセンス突然変異による近位尿細管性アシドーシス、ナンセンス突然変異による無βリポ蛋白血症及びホモ接合体性家族性低βリポ蛋白血症、ナンセンス突然変異によるアルパーズ症候群、ナンセンス突然変異によるカルバミルリン酸合成酵素I欠損症、ナンセンス突然変異によるコレステロールエステル蓄積症、ナンセンス突然変異によるシトリン欠損症、ナンセンス突然変異によるデュビン・ジョンソン症候群、ナンセンス突然変異による骨髄性プロトポルフィリン症、ナンセンス突然変異による第V因子欠損症、ナンセンス突然変異による糖原病、ナンセンス突然変異による血友病A(第VIII因子欠損症)、ナンセンス突然変異による血友病B(第IX因子欠損症)、ナンセンス突然変異による肝細胞がん、ナンセンス突然変異による肝骨髄性ポルフィリン症、ナンセンス突然変異による遺伝性痙性対麻痺、ナンセンス突然変異による低βリポ蛋白血症、ナンセンス突然変異による遺伝性第XI因子欠損症、ナンセンス突然変異による若年発症成人型糖尿病、ナンセンス突然変異による小球性貧血及び鉄欠乏症、ナンセンス突然変異によるミトコンドリアDNA枯渇、ナンセンス突然変異によるミトコンドリアDNA枯渇症候群、ナンセンス突然変異によるフェニルケトン尿症、ナンセンス突然変異による多発性肝嚢胞、ナンセンス突然変異による晩発性皮膚ポルフィリン症、ナンセンス突然変異による進行性家族性肝内胆汁うっ滞症、ナンセンス突然変異によるウィルソン病、ナンセンス突然変異による常染色体優性高コレステロール血症、ナンセンス突然変異による第XII因子欠損症、ナンセンス突然変異による第X因子欠損症、ナンセンス突然変異による低フィブリノーゲン血症、ナンセンス突然変異による無フィブリノーゲン血症、ナンセンス突然変異による第VII因子欠損症、ナンセンス突然変異による無ガンマグロブリン血症、ナンセンス突然変異による無巨核球性血小板減少症、ナンセンス突然変異による赤血球異形成貧血II型、ナンセンス突然変異によるデュシェンヌ型・ベッカー型筋ジストロフィー、ナンセンス突然変異による中心核ミオパチー、ナンセンス突然変異による肢帯型筋ジストロフィー又は三好ミオパチー、ナンセンス突然変異によるウルリッヒ病、ナンセンス突然変異による脊髄性筋萎縮症、ナンセンス突然変異による栄養障害型表皮水疱症、ナンセンス突然変異によるヘイリーヘイリー病、ナンセンス突然変異によるヘルリッツ型接合部型表皮水疱症、並びに、ナンセンス突然変異によるネザートン症候群から選択される、請求項1に記載の薬剤。前記遺伝子疾患は、以下の遺伝子疾患:ナンセンス突然変異による無βリポ蛋白血症及びホモ接合体性家族性低βリポ蛋白血症、ナンセンス突然変異によるアルパーズ症候群、ナンセンス突然変異によるカルバミルリン酸合成酵素I欠損症、ナンセンス突然変異によるコレステロールエステル蓄積症、ナンセンス突然変異によるシトリン欠損症、ナンセンス突然変異によるデュビン・ジョンソン症候群、ナンセンス突然変異による骨髄性プロトポルフィリン症、ナンセンス突然変異による第V因子欠損症、ナンセンス突然変異による糖原病、ナンセンス突然変異による血友病A(第VIII因子欠損症)、ナンセンス突然変異による血友病B(第IX因子欠損症)、ナンセンス突然変異による肝細胞がん、ナンセンス突然変異による肝骨髄性ポルフィリン症、ナンセンス突然変異による遺伝性痙性対麻痺、ナンセンス突然変異による低βリポ蛋白血症、ナンセンス突然変異による遺伝性第XI因子欠損症、ナンセンス突然変異による若年発症成人型糖尿病、ナンセンス突然変異による小球性貧血及び鉄欠乏症、ナンセンス突然変異によるミトコンドリアDNA枯渇、ナンセンス突然変異によるミトコンドリアDNA枯渇症候群、ナンセンス突然変異によるフェニルケトン尿症、ナンセンス突然変異による多発性肝嚢胞、ナンセンス突然変異による晩発性皮膚ポルフィリン症、ナンセンス突然変異による進行性家族性肝内胆汁うっ滞症、ナンセンス突然変異によるウィルソン病、ナンセンス突然変異による常染色体優性高コレステロール血症、ナンセンス突然変異による第XII因子欠損症、ナンセンス突然変異による第X因子欠損症、ナンセンス突然変異による低フィブリノーゲン血症、ナンセンス突然変異による無フィブリノーゲン血症、並びに、ナンセンス突然変異による第VII因子欠損症から選択される、請求項1に記載の薬剤。前記遺伝子疾患は、以下の遺伝子疾患:ナンセンス突然変異によるアシドーシス、ナンセンス突然変異によるアルポート症候群、ナンセンス突然変異によるバルデー・ビードル症候群、ナンセンス突然変異によるバート・ホッグ・デュベ症候群、ナンセンス突然変異によるデント病、ナンセンス突然変異によるギテルマン症候群、ナンセンス突然変異による遺伝性平滑筋腫症及び腎細胞がん、ナンセンス突然変異による遺伝性球状赤血球症、ナンセンス突然変異によるレーバー先天性黒内障、ナンセンス突然変異によるリジン尿性蛋白不耐症、ナンセンス突然変異によるネフロン癆、ナンセンス突然変異による多発性腎嚢胞、ナンセンス突然変異による偽性低アルドステロン症、ナンセンス突然変異による腎形成不全、ナンセンス突然変異による散発性明細胞腎細胞がん、ナンセンス突然変異による2型乳頭状腎細胞がん、ナンセンス突然変異による泌尿器顔面症候群、ナンセンス突然変異によるフォンヒッペル・リンドウ病、ナンセンス突然変異によるウィルムス腫瘍、ナンセンス突然変異によるX連鎖型アルポート症候群、ナンセンス突然変異によるX連鎖性低リン血症性くる病、ナンセンス突然変異による高尿酸血症性腎症(若年性/髄質嚢胞腎)、ナンセンス突然変異による結節性硬化症、ナンセンス突然変異によるネフローゼ症候群/先天性ネフローゼ症候群、ナンセンス突然変異によるフィンランド型ネフローゼ症候群、ナンセンス突然変異によるネフローゼ症候群、ナンセンス突然変異によるステロイド抵抗性ネフローゼ症候群3、ナンセンス突然変異による早期発症ネフローゼ症候群/ピアソン症候群、ナンセンス突然変異によるデニス・ドラッシュ症候群、ナンセンス突然変異によるネフローゼ症候群/シムケ免疫性骨形成不全、ナンセンス突然変異による原発性グルココルチコイド耐性、ナンセンス突然変異によるX連鎖性低リン酸血症、ナンセンス突然変異による原発性高シュウ酸尿症1型、ナンセンス突然変異による偽性低アルドステロン症1型、並びに、ナンセンス突然変異による近位尿細管性アシドーシスから選択される、請求項1に記載の薬剤。前記遺伝子疾患は、以下の遺伝子疾患:ナンセンス突然変異による大腸がん、ナンセンス突然変異による先天性エンテロペプチダーゼ欠損症、ナンセンス突然変異による嚢胞性線維症、ナンセンス突然変異によるハンガリアンポイツ・イエーガー症候群、ナンセンス突然変異によるジャーベル・ランゲニールセン症候群、ナンセンス突然変異によるリンチ症候群、ナンセンス突然変異による微絨毛封入体病、ナンセンス突然変異によるポイツ・イエーガー症候群、及び、ナンセンス突然変異によるキサンチン尿症から選択される、請求項1に記載の薬剤。前記遺伝子疾患は、以下の遺伝子疾患:ナンセンス突然変異によるβサラセミア、ナンセンス突然変異によるエーラス・ダンロス症候群、ナンセンス突然変異による内転握り/内反足症候群(adducted thumb−clubfoot syndrome)、ナンセンス突然変異によるアラジール症候群、ナンセンス突然変異によるアルストレム症候群、ナンセンス突然変異によるアンチトロンビン欠乏症、ナンセンス突然変異によるカーニー複合、ナンセンス突然変異によるクラリーノ症候群、ナンセンス突然変異によるダイアモンド−ブラックファン貧血、ナンセンス突然変異による骨髄性プロトポルフィリン症、ナンセンス突然変異によるファブリー病、ナンセンス突然変異による第XIII因子欠損症、ナンセンス突然変異によるファンコニ−ビッケル症候群、ナンセンス突然変異による魚臭症候群、ナンセンス突然変異による遺伝性出血性毛細血管拡張症、ナンセンス突然変異によるホモシスチン尿症、ナンセンス突然変異によるジュベール症候群及び関連疾患、ナンセンス突然変異によるクラッベ病、ナンセンス突然変異によるL−2−ヒドロキシグルタル酸尿症、ナンセンス突然変異によるメチルマロン酸血症、ナンセンス突然変異によるニーマン・ピック病、ナンセンス突然変異によるピーターズプラス症候群、ナンセンス突然変異によるタウンズ・ブロックス病、ナンセンス突然変異によるフォン・ヴィレブランド病、ナンセンス突然変異によるウィスコット・アルドリッチ症候群、ナンセンス突然変異による歌舞伎症候群、ナンセンス突然変異によるドルフマン−シャナリン症候群、ナンセンス突然変異によるレシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ欠損症/魚眼病、ナンセンス突然変異によるマルファン症候群、ナンセンス突然変異によるムコ多糖症、ナンセンス突然変異によるアミロイドーシス、ナンセンス突然変異による遅発型小児性神経セロイドリポフスチン沈着症(Late Infantile Neuronal Ceroid Lipofuscinosis)、ナンセンス突然変異によるコエンザイムQ10欠乏症、ナンセンス突然変異によるペルオキシソーム形成異常症、ナンセンス突然変異によるリソソーム蓄積症、並びに、ナンセンス突然変異による色覚異常から選択される、請求項1に記載の薬剤。前記遺伝子疾患は、以下の遺伝子疾患:ナンセンス突然変異による網膜色素変性症、ナンセンス突然変異によるアッシャー症候群1C型、ナンセンス突然変異による栄養障害型表皮水疱症、ナンセンス突然変異によるヘイリーヘイリー病、ナンセンス突然変異によるヘルリッツ型接合部型表皮水疱症、及び、ナンセンス突然変異によるネザートン症候群から選択される、請求項1に記載の薬剤。注射に適した1以上の薬学的に許容される賦形剤を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の薬剤。前記ナンセンス突然変異を含む遺伝子の翻訳によって生じるmRNA未熟終止コドンの読み飛ばしを促進できる化合物をさらに含む、請求項8に記載の薬剤。前記化合物は3−[5−(2−フルオロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾル−3−イル]安息香酸である、請求項9に記載の薬剤。(i)式(I)の化合物又はその塩、溶媒和物、包接化合物、水和物若しくは多形体と、(ii)3−[5−(2−フルオロフェニル)−1,2,4−オキサジアゾル−3−イル]安息香酸の組み合わせ。患者又は患畜の遺伝子がナンセンス突然変異を有するかどうかを診断するエクスビボ方法であって、前記患者又は患畜の細胞を請求項1に記載の薬剤とともに培養する工程と;合成されたRNA及び/又はタンパク質を前記患者又は患畜の細胞から抽出する工程を含み、精製したRNA及び/又はタンパク質の量が増加していれば前記患者又は患畜がナンセンス突然変異を有することが示される方法。


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