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タイトル:公開特許公報(A)_フッ素イオン濃度の測定方法および電気泳動システム
出願番号:2013217693
年次:2015
IPC分類:G01N 27/447,G01N 30/00,G01N 21/33


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中田 龍夫 JP 2015078961 公開特許公報(A) 20150423 2013217693 20131018 フッ素イオン濃度の測定方法および電気泳動システム ダイキン工業株式会社 000002853 鮫島 睦 100100158 田村 恭生 100068526 言上 惠一 100138863 吉田 環 100132252 後藤 裕子 100126789 中田 龍夫 G01N 27/447 20060101AFI20150327BHJP G01N 30/00 20060101ALI20150327BHJP G01N 21/33 20060101ALI20150327BHJP JPG01N27/26 301AG01N27/26 301BG01N27/26 331EG01N30/00 BG01N21/33 7 1 OL 16 2G059 2G059AA01 2G059BB04 2G059CC02 2G059EE01 2G059HH03 本発明は、水性媒体中に含まれるフッ素イオン濃度を測定する方法、および水性媒体中に含まれるフッ素イオン濃度を測定するために用いられる電気泳動システムに関する。なお、本発明において水性媒体とは、主に水からなる媒体を意味する。また、少なくともフッ素イオンを水性媒体中に含む液状物とは、フッ素イオンを比較的少量含むものを意味する。本発明における液状物として、例えば、工場排水などが挙げられる。 フッ素イオンを水性媒体中に含む排水が、種々の工場、例えば化学工場または半導体工場などから排出されている。フッ素が環境または人体に与える影響を考慮して、水質汚濁防止法などの法律において、排水中のフッ素濃度に関する許容限度が定められている。例えば水質汚濁防止法は、排水におけるフッ素の許容限度は8mg/Lと定めており、また土壌汚染対策法では、地下水および溶出液におけるフッ素の許容限度は0.8mg/Lと定めている。 JIS K 0102は、工場排水試験方法について規定する。この中で、フッ素濃度測定方法として、ランタン−アリザリンコンプレクソン吸光光度法などが挙げられている。また、JIS K 0127は、フッ素濃度測定方法として、イオンクロマトグラフ法を記載している。またJIS K 0170には、流れ分析法による水質試験方法として、工業用水、工場排水などに含まれるフッ素化合物をフッ素化物イオンとして蒸留分離した後、ランタン−アリザリンコンプレクソン吸光光度法による流れ分析法を用いて定量する方法が記載されている。 ランタン−アリザリンコンプレクソン吸光光度法は、フッ素イオンを含む水性媒体を蒸留し、得られた媒体と、ランタン−アリザリンコンプレクソン溶液とを混合し、混合によって生じた色変化を、吸光度測定によって観察することによって、水性媒体中に含まれるフッ素イオンの濃度を測定する方法である。ランタン−アリザリンコンプレクソン溶液は赤〜赤紫色を呈する。そしてこのランタン−アリザリンコンプレクソン溶液とフッ素イオンとが接触することによって、ランタン−アリザリンコンプレクソン−フッ素の三元錯体が生成する。生成したランタン−アリザリンコンプレクソン−フッ素の三元錯体は、青〜青紫色を呈する。ここで、三元錯体の生成による色変化が生じることによって、波長620nm付近において吸光度が最も大きく変化する。従って、フッ素接触前および接触後における波長620nm付近の吸光度の変化の度合いを測定することによって、フッ素濃度を測定することができる(Japan Analyst, Vol.16, 1967, pp 44-46、非特許文献1)。 ランタン−アリザリンコンプレクソン吸光光度法においては、上述の通り、赤様色から青様色への色変化によって生じる吸光度変化を測定することによって、フッ素濃度の測定が行われる。しかしながら、このような色変化に基づく測定方法においては、例えば無色から有色への色変化が生じる測定方法などと比較して、感度向上を図ることが困難であるという不利点がある。実際に、ランタン−アリザリンコンプレクソン吸光光度法においては一般に、検出限界濃度は0.2〜0.5mg/L程度であるといわれている。このため、より低い検出限界濃度においてフッ素イオン濃度を測定することができる方法の開発が望まれていた。 イオンクロマトグラフ法は、固定相としてイオン交換樹脂を、そして移動相(溶離液)として電解質水溶液を用いる、液体クロマトグラフィー(イオン交換クロマトグラフィー)による分析方法である。この方法では、標準液を用いたクロマトグラム、およびフッ素イオンを含む水性媒体のクロマトグラムを作成し、保持時間が一致するピークを調べることによって、水性媒体中に含まれるフッ素イオン濃度を測定することができる。イオンクロマトグラフ法によるフッ素イオン濃度分析においては、分析時間およびランニングコストなどの面から、溶離液として炭酸系の溶離液が用いられ、そして検出器として電気伝導度検出器を用いる方法が一般的な方法である。しかしながらこの方法においては、測定されるサンプルの伝導度が溶離液の伝導度よりも低いことに由来した、デッドタイム直後に、負のピーク、すなわちウォーターディップ、が現れる。フッ素は溶出時間が早い(すなわち、カラムにおける保持力が弱い)ため、このウォーターディップの影響を顕著に受けてしまう。ウォーターディップの影響を受けた測定データは、この影響を取り除くために再解析する必要がある。このため、特に低濃度における定量性能に対する信頼性が低いという課題がある。 クロマトグラフを用いた他の分析方法として、Chromatographia 2004, 59, June (No. 11/12), pp 745-747(非特許文献2)では、ランタン−アリザリンコンプレクソン−フッ素の三元錯体を用いた、逆相高速液体クロマトグラフィーによる、水中のフッ素量の測定方法について検討されている。この逆相高速液体クロマトグラフィーにおいては、移動相としてメタノール−水(19:81、v/v)が用いられており、波長568nmで検出が行われている。一方で、この分析においては、ランタン−アリザリンコンプレクソン−フッ素の三元錯体の安定化のために、トリエチルアミンが用いられている。ランタン−アリザリンコンプレクソン−フッ素の三元錯体は酸性条件下において極めて安定性が低い。そのため、この三元錯体は、代表的な逆相カラムであるC18カラムに対しても安定に存在することができず、保持時間ピークが得られないという不具合がある(非特許文献2、746頁、中央欄〜右欄)。従って、ランタン−アリザリンコンプレクソン−フッ素の三元錯体の生成量を測定するために、トリエチルアミンを加えて、塩基性条件下に調整する必要がある(非特許文献2、746頁、右欄)。しかしながら、トリエチルアミンは揮発性物質であるため、高い再現性を確保することが困難であり、分析精度が低下するおそれがあるという問題がある。さらに、トリエチルアミンは強い臭気を有するため慎重な取り扱いを必要とする物質であり、また、化学物質排出把握管理促進法において第一種指定化学物質リストに挙げられる物質である。 このように、水性媒体中に含まれるフッ素イオン濃度を測定する従来の方法は幾つかあるものの、感度、設備費用、再現性などの点において問題があった。Japan Analyst, Vol.16, 1967, pp 44-46Chromatographia 2004, 59, June (No. 11/12), pp 745-747 本発明は上記従来の課題を解決するものであり、その目的とするところは、簡便かつ低コストで、そしてより低い検出限界濃度をもってフッ素イオン濃度を測定する方法を提供することにある。 上記課題を解決するため、本発明は下記態様を提供する。[1] 少なくともフッ素イオンを水性媒体中に含む液状物中のフッ素イオン濃度を測定する方法であって、 この液状物と希土類金属アリザリンコンプレクソンとを混合し、この混合によって生成した希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体を含む混合物をキャピラリー電気泳動を行い、このキャピラリー電気泳動により分離された希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体の量を測定し、この測定結果から液状物中のフッ素イオン濃度を算出する、フッ素イオン濃度の測定方法。[2] 上記希土類金属が、ランタンおよびセリウムから選択される少なくとも1種である、上記測定方法。[3] 上記希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体の量の測定において、250〜300nmの波長における吸光度を測定する、上記測定方法。[4] 上記キャピラリー電気泳動は、電気泳動液が満たされたキャピラリーを用いて実施され、この電気泳動液は、250〜300nmの波長に対する吸光度が0.05以下である、上記測定方法。[5] 上記液状物と希土類金属アリザリンコンプレクソンとの混合が、希土類金属アリザリンコンプレクソン、コハク酸およびヘキサメチレンテトラミンを含む水溶液と、上記液状物との混合によって行われる、上記測定方法。[6] 上記液状物と希土類金属アリザリンコンプレクソンとを混合した後、キャピラリー電気泳動を行う前に、得られた混合物を固相抽出カラムを用いて濃縮する、上記測定方法。[7] フッ素イオンを水性媒体中に含む液状物のフッ素イオン濃度を測定するために用いられる電気泳動装置であって、 キャピラリーと、このキャピラリーの一方の端部に備えられた試料貯留部と、このキャピラリーの他方の端部に備えられた検出部と、を備え、 この試料貯留部には、この液状物と希土類金属アリザリンコンプレクソンとを混合して得られた希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体を含む混合物が試料として貯留され、 この検出部は、この希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体の吸光度を測定し、この測定結果に基づきフッ素イオンの濃度を算出する、電気泳動装置。 本発明によって、水性媒体中に含まれるフッ素イオンの濃度を、簡便かつ低コストで測定することができる。本発明の方法はまた、より低い検出限界濃度をもってフッ素イオン濃度を測定することができる利点もある。本発明の1の実施態様における電気泳動装置を示す模式図である。ランタン−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体の、230〜330nmの波長域におけるスペクトルである。ランタン−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体の、280nmおよび568nmにおける吸収強度を示すスペクトルである。実施例1のランタンアリザリンコンプレクソンを用いたエレクトロフェログラムである。実施例1の各フッ素イオン濃度におけるピーク面積をプロットしたグラフ図である。実施例1の各フッ素イオン濃度におけるピーク面積をプロットしたグラフ図である。実施例2のセリウムアリザリンコンプレクソンを用いたエレクトロフェログラムである。実施例2の各フッ素イオン濃度におけるピーク面積をプロットしたグラフ図である。比較例1の各フッ素イオン濃度における測定濃度をプロットしたグラフ図である。フッ素イオン濃度の測定方法 本発明の測定方法は、少なくともフッ素イオンを水性媒体中に含む液状物に含まれるフッ素イオン濃度を測定する方法である。この測定方法においては、まず、フッ素イオン濃度を測定する液状物と、希土類金属アリザリンコンプレクソンとを混合する。この混合によって、フッ素と希土類金属アリザリンコンプレクソンとが反応し、希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体が生成する。次いで、上記混合によって得られた、希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体を含む混合物を、キャピラリー電気泳動を行う。キャピラリー電気泳動は、キャピラリーの一方の端部に備えられた試料貯留部に、得られた混合物を貯留し、その後、キャピラリーに電圧を印加することによって行われる。電圧の印加によって、電気泳動移動が生じ、混合物中に含まれる希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体と、未反応の希土類金属アリザリンコンプレクソンとが分離する。電気泳動移動によって分離した、希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体の量を、キャピラリーの他の一方の端部に備えられた検出部において測定することによって、液状物中のフッ素イオンの濃度が測定される。 本発明の方法における、検出部での希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体の量の測定方法として、例えば、吸光度分析測定法、蛍光分析測定法、質量分析測定法などが挙げられる。本発明の方法においては、キャピラリー電気泳動において一般的な検出手段として用いられる、吸光度分析測定法によって、検出部において希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体の量を測定するのが、より好ましい。 従来方法である、JIS K 0170などに規定されるランタン−アリザリンコンプレクソン吸光光度法は、未反応のランタン−アリザリンコンプレクソン溶液とランタン−アリザリンコンプレクソン−フッ素の三元錯体とが混在した混合液の、波長620nm付近における吸光度を測定することによって、フッ素濃度を測定する方法である。これに対して、本発明の方法においては、電気泳動移動によって分離した、希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体そのものの濃度を、例えば吸光度測定などによって測定する方法である。そのため、混合物中における吸光度を測定し、そして混合前および混合後における吸光度の差から三元錯体の量を求める従来方法と比べて、より低い濃度であっても検出することができるという利点がある。本発明の方法においてはさらに、希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体そのものの吸光度を測定することができるため、この三元錯体が最も多く吸収する波長を任意に選択して吸光度を測定することができるという利点もある。 本発明の方法において、まず、フッ素イオン濃度を測定する液状物と、希土類金属アリザリンコンプレクソンとを混合する。混合において用いる希土類金属アリザリンコンプレクソンの量は、例えば、測定を行う混合物中における濃度として0.05〜0.2mmol/L程となる量で用いるのが好ましい。なおこの希土類金属アリザリンコンプレクソンの量は、液状物中に含まれるフッ素イオンの予想濃度に応じて適宜変更することができる。 希土類金属アリザリンコンプレクソンを構成するアリザリンコンプレクソンとは、別名2,2’−(3,4−ジヒドロキシ−9,10−ジオキソアントラセン−2−イルメチルイミノ)二酢酸ともいわれる物質である。希土類金属アリザリンコンプレクソンは、アリザリンコンプレクソンと希土類金属塩とを混合して錯体を形成することによって調製することができる。また、希土類金属アリザリンコンプレクソンは、市販品を用いてもよい。希土類金属アリザリンコンプレクソンの市販品として、例えばアルフッソン(商標)(同人化学研究所製)などが挙げられる。 希土類金属アリザリンコンプレクソンは、予め溶液(水溶液など)の形態に調製されていてもよい。溶液に含まれる希土類金属アリザリンコンプレクソンは分析に際して適宜希釈され、例えば0.05〜0.2mmol/L程に調製される。溶液を予め調製する場合は、例えば緩衝剤、界面活性剤などの、通常用いられる添加剤を含めてもよい。添加剤として、コハク酸およびヘキサメチレンテトラミンを用いるのがより好ましい。 希土類金属アリザリンコンプレクソンを構成する希土類金属として、ランタンおよびセリウムから選択される少なくとも1種であるのがより好ましい。 希土類金属がランタンである場合は、アルフッソン(商標)(同仁化学研究所社製)を用いてもよい。アルフッソン(商標)は市販されている試薬であり、ランタン−アリザリンコンプレクソンおよびpH調整用緩衝剤を含む。アルフッソン(商標)を水に溶解することによって、ランタン−アリザリンコンプレクソン溶液を容易に調製することができるという利点がある。また、アルフッソン(商標)をそのまま、測定する液状物中に加えてもよい。 上記の混合によって、フッ素と希土類金属アリザリンコンプレクソンとが反応し、希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体が生成する。次いで、上記混合によって得られた、希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体を含む混合物を、キャピラリー電気泳動を行う。 本明細書において「キャピラリー電気泳動」とは、キャピラリー(毛細管)内で電気泳動を行う方法である。「電気泳動」とは、物質を、その大きさ、電荷、形状などの物理的性状の違いに基づく電場での移動速度の差を利用して分離する手法をいう。本明細書において、キャピラリーとは、内径が100μm以下である管を意味する。キャピラリーの内径は、例えば20〜100μm程であるのが好ましい。ここで管の断面形状は、円形、半円形、矩形などのいずれの形状であってよい。キャピラリーの長さは、以下に詳述する分離長を確保することができる長さであることを条件として、任意の長さであってよい。 キャピラリーを構成する材料として、ガラスまたはポリマー材料が挙げられる。ガラス材料の具体例として、特に限定されるものではないが、例えば、合成石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、溶融シリカなどが挙げられる。ポリマー材料の具体例として、特に限定されるものではないが、例えば、ポリメチルメタクリレートなどの(メタ)アクリル樹脂、シクロオレフィンポリマーなどのオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリジメチルシロキサン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ乳酸樹脂などが挙げられる。 キャピラリー内には、電気泳動液が満たされている。電気泳動液は、一般的に用いられる緩衝液、イオン液などを用いることができる。本発明においては、実質的に紫外部に吸収を持たない水溶液または紫外部に吸収があっても測定波長における吸収が弱い水溶液を用いることが好ましい。実質的に紫外部に吸収を持たない水溶液とは、測定波長の250nmから300nmおいて吸光度0.05以下の水溶液であり、具体的には、リン酸塩、ホウ酸塩を含む水溶液などが挙げられる。紫外部に吸収があっても測定波長における吸収が弱い水溶液とは、250nm以下には吸収を持つが測定波長の250nmから300nmにおいて吸光度が0.05以下の水溶液であり、具体的には、コハク酸塩、酢酸塩などの共役しないカルボン酸塩を含む水溶液などが挙げられる。これらの化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含む電気泳動液を用いるのがより好ましい。特にリン酸、ホウ酸およびコハク酸からなる群から選択される少なくとも1種を含む電気泳動液を用いる場合は、これらの化合物が、250〜300nmの波長における光吸収を有しないため、この波長域において良好に吸光度を測定することができるという利点がある。 電気泳動液のpHは、例えば4.0〜14.0の範囲内にあり、7.0〜11.0であるのがより好ましい。希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体は、上記pH範囲において安定性が高いためである。 上記より得られた、希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体を含む混合物を、キャピラリーの一方の端部に備えられた試料貯留部に貯留する。 その後、キャピラリーの両端、すなわち、試料貯留部と、キャピラリーの他方の端部に備えられた検出部との間に電圧を印加し、キャピラリー電気泳動を行う。キャピラリーの両端に印加する電圧は、例えば0.1〜50kVであり、好ましくは10〜30kVである。 次いで、電気泳動移動によって分離した、希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体の量を、検出部において測定する。この測定結果に基づき、液状物中のフッ素イオンの濃度が算出される。希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体の量は、例えば吸光度を測定することによって求めることができる。 本発明の方法においては、電気泳動移動により分離された希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体の量は、250〜300nmの波長の光を照射して、この波長の光における吸光度を測定することにより測定するのが、より好ましい。従来方法である、ランタン−アリザリンコンプレクソン吸光光度法においては、フッ素接触前(ランタン−アリザリンコンプレクソン)およびフッ素接触後(ランタン−アリザリンコンプレクソンとランタン−アリザリンコンプレクソン−フッ素の三元錯体との混合物)における波長620nm付近の吸光度の変化の度合いを測定することによって、フッ素濃度の測定が行われている。これに対して、本発明の方法においては、上記電気泳動移動によって分離した、希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体そのものの吸光度を測定することが可能となっている。そのため、この三元錯体が最も多く吸収する波長を任意に選択することができるという利点がある。図2は、ランタン−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体の、230〜330nmの波長域におけるスペクトルである。図2に示されるように、ランタン−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体は、250〜300nmの波長域において吸収強度が高く、特に250〜280nmの波長域において吸収強度が高いことが分かる。図3は、ランタン−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体(1mg/L溶液)のエレクトロフェログラムであり、280nmおよび568nmを検出波長とした吸光度を示す。図3において、280nmにおける吸収強度は9.4mAUであり、568nmにおける吸収強度は2.3mAUである。そのため、280nmにおける吸収強度は、568nmにおける吸収強度に対して約4倍ほど高い。従って、本発明において例えば280nmにおける吸光度を測定することによって、ランタン−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体の濃度がより低い場合であっても検出することができるという利点がある。本発明の方法においては、例えばフッ素イオン濃度が0.02mg/L程とごく低濃度である液状物であっても、フッ素イオン濃度を測定することが可能となるという利点がある。 本発明の方法のさらなる他の1態様として、液状物と希土類金属アリザリンコンプレクソンとを混合した後、キャピラリー電気泳動を行う前に、得られた混合物を固相抽出カラムを用いて濃縮する態様が挙げられる。この態様では、分析対象物(希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体)を含む混合物を固相抽出カラムにかけて、希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体を固相担体に一旦保持させ、次いで他の移動相をカラムに流すことによって、保持させた希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体を溶出させる。これにより、希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体の濃度を高めることができる。このように、混合物を濃縮することによって、混合物中に含まれる、生成した希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体の濃度が高くなる。これにより、液状物に含まれるフッ素イオン濃度がより低濃度であっても検出することが可能となるという利点がある。 上記固相抽出カラムの具体例として、例えば、ウォーターズ社製 OASIS(登録商標)−HLBカラム、和光純薬工業社製 プレセップ(登録商標)Cなどの、多孔質樹脂カラムなどが挙げられる。また、固相担体に一旦保持させた希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体を溶出させる移動相として、例えば、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアルコール系溶媒、アセトニトリル、アセトンなどの水溶性有機溶媒、エチルエーテル、t-ブチル−メチルエーテルなどのエーテル系溶媒もしくはこれらの混合溶液などを用いることができる。 濃縮された溶液は、上述した方法と同様の方法により、フッ素イオン濃度が算出される。濃縮により生じた過剰の錯体は、キャピラリー電気泳動で分離されるので測定結果に影響を与えることはない。従って、上述のような固相抽出カラムを用いた濃縮を、必要に応じて任意に行うことができる。そして、上述のような濃縮を行うことによって、例えばフッ素イオン濃度が4μg/L程度と極めて低濃度である液状物においても、フッ素イオン濃度を測定することが可能となるという利点がある。さらに、キャピラリー電気泳動において妨害となる成分を予め取り除くことができるという利点もある。電気泳動装置 本発明はさらに、フッ素イオンを水性媒体中に含む液状物のフッ素イオン濃度を測定するために用いられる電気泳動装置を提供する。 図1は、本発明の1態様である電気泳動装置1を示す模式図である。電気泳動装置1は、キャピラリー3、キャピラリー3の一方の端部に備えられた試料貯留部5、試料貯蔵部5を備えた側の最端部に備えられた陽極9、キャピラリー3の他方の端部に備えられた検出部7、検出部7を備えた側の最端部に備えられた陰極11を備える。電気泳動装置1は、陽極9および陰極11に対して電圧を印加する電源13に接続されている。 試料貯留部5には、液状物と希土類金属アリザリンコンプレクソンとを混合して得られた希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体を含む混合物が試料として貯留される。 検出部7は、電気泳動後の液体を貯留し、貯留された希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体の吸光度を測定し、その測定結果に基づきフッ素イオンの濃度を算出する。検出部7は、図示しない光照射部、吸光度測定部および濃度算出部を備える。光照射部は、一定の間隔で電気泳動後の液体に対し、特定波長の光を照射する。吸光度測定部は、電気泳動後の液体を通った光の吸収を測定することにより、吸光度を測定する。濃度算出部は、測定された吸光度に基づき、フッ素イオンの濃度を算出する。検出部7において、250〜300nmの波長の吸光度を検出する態様がより好ましい。 電源13は、陽極9および陰極11に対し、電気泳動を行うための電圧を印加する。印加される電圧は、例えば0.1〜50kVであり、好ましくは10〜30kVである。また、電源13は、検出部7の光照射部、吸光度測定部および濃度算出部に対しても電力を供給する。 キャピラリー3として、上述したキャピラリーが挙げられる。ここで、キャピラリーにおける分離長(試料貯留部と、検出部との距離)は、混合物中に含まれる希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体と、未反応の希土類金属アリザリンコンプレクソンとが分離するのに十分な長さがあることを条件として、適宜選択することができる。分離長は、例えば5〜2000mmであってよく、より好ましくは100〜1000mmであってよい。なお分離長は、混合において用いられる希土類金属アリザリンコンプレクソンの量に応じて適宜変更することができる。 また、キャピラリー3に満たされる電気泳動液として、上述した電気泳動液を用いることができる。 以下に、電気泳動装置1の動作について説明する。 まず、液状物と希土類金属アリザリンコンプレクソンとを混合し、希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体を含む混合物を作成し、この混合液を試料貯留部5に貯留する。次に、電気泳動装置1の電源13をオンし、陽極9および陰極11に対して電圧を印加する。電圧が印加されると、キャピラリー3内において電気泳動移動が生じ、混合物中に含まれる希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体が検出部7に向かって移動する。電気泳動が終わると、検出部7に貯留された液体に対して、光照射部から特定波長の光が照射され、吸光度測定部によって液体の吸光度が測定され、希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体の量が測定される。濃度算出部は、吸光度測定部の測定結果に基づき、液状物のフッ素イオン濃度を算出する。 なお、キャピラリー3は、電気泳動チップ上に形成されたキャピラリー流路であってもよい。電気泳動チップは一般に、キャピラリー流路が形成された基板によって構成される。電気泳動チップを用いる場合は、キャピラリー流路において一方の端部に試料貯蔵部5が形成されており、キャピラリー流路の他方の端部に、検出部7が形成されている。この検出部7において、吸光度を検出する。電気泳動チップにおいて、基板を構成する材料として、キャピラリーを構成する材料として上述した、ガラスまたはポリマー材料が挙げられる。 以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。実施例中、「部」および「%」は、ことわりのない限り、質量基準による。実施例1 ランタンアリザリンコンプレクソンを用いたフッ素イオン濃度の測定アリザリンコンプレクソン(ALC)溶液の調製 ドータイトALC(1,2−ジヒドロキシアントラキノン−3−イル−メチレン−N,N−2酢酸)0.433gに、0.5M水酸化ナトリウム溶液5mlを加え、水で約200mlに希釈した。 これに0.2Mコハク酸溶液を加えてpHを約5とし、水で500mlに希釈し(2.3×10−3M)、この溶液をALC溶液とした。硝酸ランタン溶液の調製 特級硝酸ランタン6水塩0.433gを水に溶かして500mlとした。(2.0×10−3M)ランタン−ALC混合溶液の調製 上記のALC溶液と硝酸ランタン溶液とを、使用の際に等容積で混合した。緩衝溶液の調製 0.2Mコハク酸溶液に0.2Mヘキサミン溶液を適宜加えて、pH4.6の緩衝溶液を調製した。標準サンプルの調製(フッ素イオン濃度:0.1〜0.5mg/L) フッ素イオン1.0mg/L標準試料を、2.5g(0.1mg/L)、5g(0.2mg/L)、7.5g(0.3mg/L)、10.0g(0.4mg/L)、12.5(0.5mg/L)をそれぞれ50mlメスフラスコにとり、これらにランタン−ALC混合溶液を5mlずつ加えた。 さらにコハク酸ヘキサミン緩衝溶液を2mlずつ加え、純水で25mlに定容した。キャピラリー電気泳動 これらのサンプルを以下の条件でキャピラリー電気泳動分析を行った。電気泳動分析条件機器 :アジレント1600Aキャピラリー:標準Fused silica、75μm、72cm電動液 :20mM ホウ酸ナトリウム試料導入方法:圧力 4.0秒/50mbar電圧 :Positive,25kVキャピラリー温度:20℃検出器 :Diode array測定波長 :280nm 電気泳動分析での0.1mg/Lから0.5mg/Lまでのエレクトロフェログラムを、図4に示す(ランタンアリザリンコンプレクソンの結果)。また、各濃度における、エレクトロフェログラムにおける各ピークのピーク面積を、以下の表1に示す。 図5は、上記表1に示される、各フッ素イオン濃度(mg/L)におけるピーク面積をプロットしたグラフ図である(検量線)。このグラフ図において、ピーク面積は濃度に対して高い直線性を示している。これは、フッ素イオン濃度を正確に定量することができることを示している。 さらに、フッ素イオン濃度 0.02mg/L〜0.10mg/Lの低濃度範囲においても、上記と同様の手順によりサンプルを調製し、次いで上記と同様の手順により測定を行った。各濃度における、エレクトロフェログラムにおける各ピークのピーク面積を、以下の表2に示す。 図6は、上記表2に示される、各フッ素イオン濃度(mg/L)におけるピーク面積をプロットしたグラフ図である(検量線)。このグラフ図において、0.02mg/Lという低濃度においても検量線は直線性を示しており、フッ素イオン濃度がごく低濃度であっても定量が可能であることがわかる。実施例2 セリウムアリザリンコンプレクソンを用いたフッ素イオン濃度の測定 硝酸ランタン溶液を、2mM 硝酸セリウムに代えたこと以外は、実施例1の手順によりサンプルを調製し、次いで上記と同様の手順により測定を行った。 電気泳動分析での0.1mg/Lから2mg/Lまでのエレクトロフェログラムを、図7に示す(セリウムアリザリンコンプレクソンの結果)。また、各濃度における、エレクトロフェログラムにおける各ピークのピーク面積を、以下の表3に示す。 図8は、上記表3に示される、各フッ素イオン濃度(mg/L)におけるピーク面積をプロットしたグラフ図である(検量線)。このグラフ図に示されるように、ランタンアリザリンコンプレクソンに代えてセリウムアリザリンコンプレクソンを用いた場合においても、実施例1の場合と同様に、ピーク面積は濃度に対して高い直線性を示している。また低濃度範囲においても高い直線性を示している。実施例3 ランタンアリザリンコンプレクソンと液状物とを混合した後、キャピラリー電気泳動を行う前に、得られた混合物を濃縮した、フッ素イオン濃度の測定 希釈サンプルは以下のように調製した。 フッ素イオン濃度0.2mg/Lの標準サンプル2.5gを250ml三角フラスコに量り取った。 これに純水75gを加え希釈した。この時点でフッ素イオン溶液濃度は7μg/Lとなる。この溶液にランタン−ALC混合溶液10gを加えた。さらに緩衝溶液10gを加え純水で125gに定容した。この状態でフッ素濃度は4μg/Lになる。これを希釈サンプルとした。 固相抽出カラムであるOASIS(登録商標)−HLBカラム(60μm Waters)をメタノール、純水でコンディショニングした。 コンディショニングした固相カラムに、希釈サンプルを、2ml/min以下の速度でゆっくりと通じた。コンプレクソン溶液は青紫色に着色しているが、着色成分はほぼカラムに吸着され、出てきた溶液はほぼ無色となった。 固相カラムにメタノール−アセトニトリル混合溶液を通じて、錯体を濃縮回収した。 回収された溶液を白金皿にとり、純水を加えた後、ウォーターバス上で加熱して、有機溶媒を純水に置換した。 この溶液を約10〜20gにメスアップし、キャピラリー電気泳動装置でフッ素イオン濃度0.5mg/L、1mg/Lの標準サンプルと供に分析することで定量を行い、次いで、サンプリング量、最終溶液量から求めた希釈率を補正することによって、回収率を求めた。 上記操作を2度行った。回収率はそれぞれ96.9%および86.9%であった。比較例1 JIS K 0102に準拠した、ランタン−アリザリンコンプレクソン吸光光度法によるフッ素イオン濃度の測定 市販のアルフッソン(同人化学工業)を純水に溶解し、5%溶液とした。1〜0.25mg/Lの濃度のサンプルの調製 フッ素イオン濃度10mg/Lの標準サンプルを4ml、3ml、2ml、1mlずつ50mlメスフラスコに入れ、これに5%アルフッソン水溶液を4ml加えた後、これを40mlまでメスアップした。0.2mg/L〜0.05mg/Lの濃度のサンプルの調製 フッ素イオン濃度1mg/Lの標準サンプルを8ml、6ml、4ml、2mlずつ50mlメスフラスコに入れ、これに5%アルフッソン水溶液を4ml加えた後、これを40mlまでメスアップした。 上記により調製した各サンプルについて、620nmおよび552nmにおける吸収光度を測定した。得られた吸収光度の値の比を求めて、ブランクからの差を、濃度に対してプロットすることによって、検量線を作成した。フッ素イオン濃度と、ブランクからの差の値とを、下記表4に示す。 図9は、上記表4に示される、測定によって得られた濃度を、用いたサンプル濃度に対してプロットしたグラフ図である(アルフッソンでの吸収光度の検量線)。このグラフ図において、0.2mg/L以下の低濃度域では検量線の傾きが小さくなっており、直線性が低下することがわかる。このような場合においては、低濃度域での検量線を引きなおす必要があるが、傾きが小さくなるので誤差は大きくなる傾向になる。 本発明によって、水性媒体中に含まれるフッ素イオンの濃度を、簡便かつ低コストで測定することができる。本発明の方法はまた、より低い検出限界濃度をもってフッ素イオン濃度を測定することができる利点もある。本発明の方法によって、例えばフッ素イオン濃度が0.02mg/L程とごく低濃度である液状物であっても、フッ素イオン濃度を測定することが可能となるという利点がある。 1:電気泳動装置、 3:キャピラリー、 5:試料貯留部、 7:検出部、 9:陽極、 11:陰極、 13:電源。 少なくともフッ素イオンを水性媒体中に含む液状物中のフッ素イオン濃度を測定する方法であって、 該液状物と希土類金属アリザリンコンプレクソンとを混合し、該混合によって生成した希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体を含む混合物をキャピラリー電気泳動を行い、該キャピラリー電気泳動により分離された希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体の量を測定し、該測定結果から液状物中のフッ素イオン濃度を算出する、フッ素イオン濃度の測定方法。 前記希土類金属が、ランタンおよびセリウムから選択される少なくとも1種である、請求項1記載の測定方法。 前記希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体の量の測定において、250〜300nmの波長における吸光度を測定する、請求項1または2記載の測定方法。 前記キャピラリー電気泳動は、電気泳動液が満たされたキャピラリーを用いて実施され、該電気泳動液は、250〜300nmの波長に対する吸光度が0.05以下である、請求項1〜3いずれかに記載の測定方法。 前記液状物と希土類金属アリザリンコンプレクソンとの混合が、希土類金属アリザリンコンプレクソン、コハク酸およびヘキサメチレンテトラミンを含む水溶液と、前記液状物との混合によって行われる、請求項1〜4いずれかに記載の測定方法。 前記液状物と希土類金属アリザリンコンプレクソンとを混合した後、キャピラリー電気泳動を行う前に、得られた混合物を固相抽出カラムを用いて濃縮する、請求項1〜5いずれかに記載の測定方法。 フッ素イオンを水性媒体中に含む液状物のフッ素イオン濃度を測定するために用いられる電気泳動装置であって、 キャピラリーと、該キャピラリーの一方の端部に備えられた試料貯留部と、該キャピラリーの他方の端部に備えられた検出部と、を備え、 該試料貯留部には、該液状物と希土類金属アリザリンコンプレクソンとを混合して得られた希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体を含む混合物が試料として貯留され、 該検出部は、該希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体の吸光度を測定し、該測定結果に基づきフッ素イオンの濃度を算出する、電気泳動装置。 【課題】 簡便かつ低コストで、そしてより低い検出限界濃度をもってフッ素イオン濃度を測定する方法を提供すること。【解決手段】 少なくともフッ素イオンを水性媒体中に含む液状物中のフッ素イオン濃度を測定する方法であって、液状物と希土類金属アリザリンコンプレクソンとを混合し、この混合によって生成した希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体を含む混合物をキャピラリー電気泳動を行い、このキャピラリー電気泳動により分離された希土類金属−アリザリンコンプレクソン−フッ素三元錯体の量を測定し、この測定結果から液状物中のフッ素イオン濃度を算出する、フッ素イオン濃度の測定方法。【選択図】 図1


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