タイトル: | 公開特許公報(A)_抗ヒスタミン剤組成物の経口吸収促進剤 |
出願番号: | 2013187175 |
年次: | 2015 |
IPC分類: | A61K 45/00,A61K 45/06,A61K 31/4468,A61K 31/454,A61K 31/5375,A61K 31/40,A61K 31/166,A61P 43/00,A61P 29/00,A61K 31/135,A61K 31/4402,A61K 31/542,A61K 31/4465,A61K 31/137,A61K 31/4439,A61K 31/5415 |
川瀬 一朗 岡田 実 JP 2015054826 公開特許公報(A) 20150323 2013187175 20130910 抗ヒスタミン剤組成物の経口吸収促進剤 エスエス製薬株式会社 000102496 特許業務法人アルガ特許事務所 110000084 高野 登志雄 100077562 中嶋 俊夫 100096736 村田 正樹 100117156 山本 博人 100111028 川瀬 一朗 岡田 実 A61K 45/00 20060101AFI20150224BHJP A61K 45/06 20060101ALI20150224BHJP A61K 31/4468 20060101ALI20150224BHJP A61K 31/454 20060101ALI20150224BHJP A61K 31/5375 20060101ALI20150224BHJP A61K 31/40 20060101ALI20150224BHJP A61K 31/166 20060101ALI20150224BHJP A61P 43/00 20060101ALI20150224BHJP A61P 29/00 20060101ALI20150224BHJP A61K 31/135 20060101ALI20150224BHJP A61K 31/4402 20060101ALI20150224BHJP A61K 31/542 20060101ALI20150224BHJP A61K 31/4465 20060101ALI20150224BHJP A61K 31/137 20060101ALI20150224BHJP A61K 31/4439 20060101ALI20150224BHJP A61K 31/5415 20060101ALI20150224BHJP JPA61K45/00A61K45/06A61K31/4468A61K31/454A61K31/5375A61K31/40A61K31/166A61P43/00 121A61P29/00A61K31/135A61K31/4402A61K31/542A61K31/4465A61K31/137A61K31/4439A61K31/5415 8 OL 12 4C084 4C086 4C206 4C084AA17 4C084AA20 4C084MA02 4C084MA52 4C084NA11 4C084ZA202 4C084ZA662 4C084ZA692 4C084ZB112 4C084ZC751 4C084ZC752 4C086AA01 4C086AA02 4C086BC07 4C086BC17 4C086BC21 4C086BC39 4C086BC73 4C086DA26 4C086GA08 4C086GA12 4C086MA01 4C086MA02 4C086MA04 4C086MA52 4C086NA11 4C086ZB11 4C086ZC75 4C206AA01 4C206AA02 4C206FA05 4C206GA17 4C206GA23 4C206MA01 4C206MA02 4C206MA04 4C206MA72 4C206NA11 4C206ZB11 4C206ZC75 本発明は、経口吸収性が改善された抗ヒスタミン剤組成物及び経口吸収促進剤に関する。 ジフェンヒドラミンに代表される抗ヒスタミン剤は、アレルギー反応の結果として発生するヒスタミンの受容体であるH1ヒスタミン受容体の拮抗剤であり、くしゃみ、鼻水(鼻汁過多)、鼻づまり、なみだ目、のどの痛み、頭重(頭が重い)、かゆみ、しっしん、炎症症状、乗物酔いによるめまい・吐き気・頭痛の症状を改善する作用や予防する作用を有する。従って、抗ヒスタミン剤は、じんましん、湿疹、皮膚炎やかぶれの治療薬、花粉症の各種症状の改善薬、急性鼻炎、アレルギー性鼻炎又は副鼻腔炎などの鼻炎用薬、かゆみ止め、総合感冒薬の一成分、鎮咳去痰剤、鎮うん薬(乗物酔防止薬)として広く使用されている。また、抗ヒスタミン剤には、睡気をもよおすという副作用があるものも知られており、その作用を利用して睡眠改善薬としても使用されている。 一方、種々の薬物の経口吸収性を向上させることは、薬効の速やかな発現、投与量の調整による副作用の制御、安定した効果の発揮による諸症状改善の維持等の点で重要である。抗ヒスタミン剤に関しても、酒石酸、クエン酸等の酸性化合物を配合する技術(特許文献1)、制酸剤を配合する技術(特許文献2)が報告されている。特開2003−252797号公報特開2008−174500号公報 本発明の課題は、抗ヒスタミン剤の経口吸収促進剤、及び経口吸収性が改善された抗ヒスタミン剤組成物を提供することにある。 そこで本発明者は、抗ヒスタミン剤の経口吸収性を促進する成分を見出すべく種々検討してきたところ、従来の技術では酸性化合物、又は制酸剤すなわちアルカリ剤を配合するという全く逆の性質を有する成分が利用されているところ、全く意外にも、消化管運動機能改善剤、健胃薬、健胃生薬、消化管運動促進性アミノ酸、コリン作働薬という主に胃に作用して胃からの内容物の排出を促進する成分を配合すると、抗ヒスタミン剤の経口吸収性(生物学的利用率)が顕著に向上することを見出し、本発明を完成するに至った。 すなわち、本発明は、以下の[1]〜[8]を提供するものである。[1](B)消化管運動機能改善剤、健胃剤、健胃生薬、消化管運動促進アミノ酸及びコリン作働薬から選ばれる成分を有効成分とする抗ヒスタミン剤の経口吸収促進剤。[2]成分(B)が、消化管運動機能改善剤である[1]記載の抗ヒスタミン剤の経口吸収促進剤。[3]成分(B)が、シサプリド、ドンペリドン、モサプリド、イトプリド、スルピリド、アコチアミド、メトクロプラミド及びそれらの塩から選ばれる成分である[1]又は[2]記載の抗ヒスタミン剤の経口吸収促進剤。[4]成分(A)が、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、フェニラミン、カルビノキサミン、イソチペンジル、ジフェニルピラリン、ジフェテロール、トリプロリジン、トリペレナミン、トンジルアミン、フェネタジン、メトゾラジン、アリメマジン、ジフェニルピラリン、メブヒドロリン、プロメタジン、カルビノキサミン、クレマスチン、ヒドロキシジン、ホモクロルシクリジン、シプロヘプタジン、ドキシラミン、ケトチフェン、アゼラスチン、オキサトミド、メキタジン、フェキソナジン、エピナスチン、エバスチン、セチリジン、レボセチリジン、ベポタスチン、エメダスチン、オロパタジン、ロラタジン及びこれらの塩から選ばれる成分である[1]〜[3]のいずれかに記載の抗ヒスタミン剤の経口吸収促進剤。[5](A)抗ヒスタミン剤、並びに(B)消化管運動機能改善剤、消化管運動促進アミノ酸及びコリン作働薬から選ばれる成分を含有する経口投与用抗ヒスタミン剤組成物。[6]成分(B)が、消化管運動機能改善剤である[5]記載の経口投与用抗ヒスタミン剤組成物。[7]成分(B)が、シサプリド、ドンペリドン、モサプリド、イトプリド、スルピリド、アコチアミド、メトクロプラミド、カルニチン、ゲンチアナ、センブリ、オウバク、ホミカ、ケイヒ、ウイキョウ、ショウキョウ、チンピ、キジツ、グルタミン酸、ベタネコール、アセチルコリン及びそれらの塩から選ばれる成分である[5]又は[6]記載の経口投与用抗ヒスタミン剤組成物。[8]成分(A)が、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、フェニラミン、カルビノキサミン、イソチペンジル、ジフェニルピラリン、ジフェテロール、トリプロリジン、トリペレナミン、トンジルアミン、フェネタジン、メトゾラジン、アリメマジン、ジフェニルピラリン、メブヒドロリン、プロメタジン、カルビノキサミン、クレマスチン、ヒドロキシジン、ホモクロルシクリジン、シプロヘプタジン、ドキシラミン、ケトチフェン、アゼラスチン、オキサトミド、メキタジン、フェキソナジン、エピナスチン、エバスチン、セチリジン、レボセチリジン、ベポタスチン、エメダスチン、オロパタジン、ロラタジン及びこれらの塩から選ばれる成分である[5]〜[7]のいずれかに記載の経口投与用抗ヒスタミン剤組成物。 本発明の経口吸収促進剤を用いれば、抗ヒスタミン剤の経口投与後の吸収が顕著に促進されることから、抗ヒスタミン剤の速やかな薬効の発現が得られ、投与量の調整が可能である。 従って、本発明の経口投与用抗ヒスタミン剤組成物は、しっしんやかぶれの治療等、花粉症の各種症状の改善薬、鼻炎用薬、かゆみ止め、総合感冒薬、睡眠改善薬等として有用である。イヌにおけるシサプリド併用によるジフェンヒドラミン塩酸塩の経口投与後の血漿中濃度変化を示す。ラットにおけるシサプリド併用によるジフェンヒドラミン塩酸塩の経口投与後の血漿中濃度変化を示す。 本発明の経口吸収促進剤の対象成分及び経口投与用組成物の薬効成分は、抗ヒスタミン剤である。抗ヒスタミン剤としては、ヒスタミンH1受容体拮抗剤であれば限定されないが、イソチペンジル、ジフェニルピラリン、ジフェンヒドラミン、ジフェテロール、ドキシラミン、トリプロリジン、トリペレナミン、トンジルアミン、フェネタジン、メトゾラジン、カルビノキサミン、アリメマジン、メブヒドロリン、クロルフェニラミン、フェニラミン、ケトチフェン、アゼラスチン、オキサトミド、メキタジン、フェキソフェナジン、エピナスチン、エバスチン、セチリジン、レボセチリジン、ベポタスチン、エメダスチン、オロパタジン、ロラタジン、プロメタジン、ヒドロキシジン、ホモクロルシクリジン、シプロヘプタジン及びこれらの塩が挙げられる。具体的には、イソチペンジル塩酸塩、ジフェニルピラリン塩酸塩、ジフェンヒドラミン塩酸塩、ジフェテロール塩酸塩、ドキシラミンコハク酸塩、トリプロリジン塩酸塩水和物、トリペレナミン塩酸塩、トンジルアミン塩酸塩、フェネタジン塩酸塩、メトゾラジン塩酸塩、ジフェンヒドラミンサリチル酸塩、カルビノキサミンジフェニルスルホン酸塩、アリメマジン酒石酸塩、ジフェンヒドラミンタンニン酸塩、ジフェニルピラリンテオクル酸塩、メブヒドロリンナパジシル酸塩、プロメタジンメチレン二サリチル酸塩、カルビノキサミンマレイン酸塩、dl−クロルフェニラミンマレイン酸塩、d−クロルフェニラミンマレイン酸塩、フェニラミンマレイン酸塩、ケトチフェンフマル酸塩、アゼラスチン塩酸塩、オキサトミド、メキタジン、フェキソフェナジン塩酸塩、エピナスチン塩酸塩、エバスチン、セチリジン塩酸塩、レボセチリジン塩酸塩、ベポタスチンベシル酸塩、エメダスチンフマル酸塩、オロパタジン塩酸塩、ロラタジン、クレマスチンフマル酸塩、プロメタジン塩酸塩、ヒドロキシジン、ホモクロルシクリジン塩酸塩、シプロヘプタジン塩酸塩水和物等が挙げられる。 これらの抗ヒスタミン剤のうち、前記成分(B)による優れた経口吸収促進効果が得られる点から、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、フェニラミン、ドキシラミン、エピナスチン、メキタジン、エメダスチン、アゼラスチン、ケトチフェン及びこれらの塩が好ましく、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、フェニラミン、エピナスチン及びこれらの塩がさらに好ましい。 本発明の経口投与用組成物中の抗ヒスタミン剤の含有量は、抗ヒスタミン剤の種類によって異なるが、成人に対して1日投与量として1mg〜100mgが好ましい。より具体的には、ジフェンヒドラミン又はその塩の場合、ジフェンヒドラミン酸付加塩の量として成人に対して1日投与量として2.5〜450mgが、1回投与量として2.5〜150mgが好ましい。クロルフェニラミン又はその塩の場合は、1日投与量として0.2〜12mgが、1回投与量として0.2〜4mgが好ましい。フェニラミン又はその塩の場合は、1日投与量として3〜90mgが、1回投与量として3〜30mgが好ましい。エピナスチン又はその塩の場合は、1日投与量及び1回投与量として1〜20mgが好ましい。 本発明の経口吸収促進剤の有効成分(成分(B))は、消化管運動機能改善剤、健胃剤、健胃生薬、消化管運動促進アミノ酸及びコリン作働薬から選ばれる成分である。これらの成分(B)は、通常、胃運動を亢進し、胃から内容物を排出する作用を改善する薬剤であり、抗ヒスタミン剤の経口投与後の吸収速度ではなく、吸収量(生物学的利用率)を増加する作用があることは全く予測できない成分である。 成分(B)のうち、消化管運動機能改善剤としては、シサプリド、ドンペリドン、モサプリド、イトプリド、スルピリド、アコチアミド、メトクロプラミド及びこれらの塩が挙げられる。健胃剤としては、カルニチン塩化物等が挙げられる。健胃生薬としては、ゲンチアナ、センブリ、オウバク、ホミカ、ケイヒ、ウイキョウ、ショウキョウ、チンピ、キジツ等が挙げられる。消化管運動促進アミノ酸としてはグルタミン酸等が挙げられる。またコリン作働薬としては、ベタネコール、アセチルコリン及びこれらの塩が挙げられる。 これらの成分(B)のうち、抗ヒスタミン剤の経口吸収促進効果の点から消化管運動機能改善剤が好ましく、シサプリド、ドンペリドン、モサプリド、イトプリド、スルピリド、アコチアミド、メトクロプラミド及びこれらの塩から選ばれる成分がより好ましく、シサプリド又はその塩がさらに好ましい。 本発明の成分(B)の使用量又は経口投与用組成物中の成分(B)の含有量は、成分の種類によって異なるが、成人に対して1日投与量及びとし1回投与量として0.1〜5000mgが好ましい。より具体的には、シサプリド又はその塩の場合、シサプリド量として成人に対して1日投与量として0.25〜7.5mgが、1回投与量として0.25〜2.5mgが好ましい。ドンペリドン又はその塩の場合、ドンペリドン量として成人に対して1日投与量として1〜30mgが、1回投与量として0.1〜10mgが好ましい。モサプリド又はその塩の場合、モサプリド量として成人に対して1日投与量として0.5〜15mgが、1回投与量として0.5〜5mgが好ましい。イトプリド又はその塩の場合、イトプリド量として成人に対して1日投与量として5〜150mgが、1回投与量として5〜50mgが好ましい。スルピリド又はその塩の場合、スルピリド量として成人に対して1日投与量として5〜150mgが、1回投与量として5〜50mgが好ましい。アコチアミド又はその塩の場合、アコチアミド量として成人に対して1日投与量として10〜300mgが、1回投与量として10〜100mgが好ましい。メトクロプラミド又はその塩の場合、メトクロプラミド量として成人に対して1日投与量として1〜30mgが、1回投与量として1〜10mgが好ましい。ゲンチアナ又センブリの場合、それぞれ原生薬換算量として成人に対して1日投与量及び1回投与量として50〜1500mgが好ましい。オウバク、ウイキョウ又はショウキョウの場合、それぞれ原生薬換算量として成人に対して1日投与量及び1回投与量として100〜3000mgが好ましい。ホミカの場合、ホミカエキスとして成人に対して1日投与量及び1回投与量として1〜30mgが好ましい。ケイヒ、チンピ又はキジツの場合、それぞれ原生薬換算量として成人に対して1日投与量及び1回投与量として30〜5000mgが好ましい。グルタミン酸又はその塩の場合、グルタミン酸量として成人に対して1日投与量及び1回投与量として1〜200mgが好ましい。ベタネコール又はその塩の場合、ベタネコール量として成人に対して1日投与量として0.7〜50mgが、1回投与量として0.7〜20mgが好ましい。アセチルコリン又はその塩の場合、アセチルコリン量として成人に対して1日投与量として10〜200mgが、1回投与量として10〜100mgが好ましい。 また、本発明の経口投与用組成物において、成分(A)がジフェンヒドラミン又はその塩であり、成分(B)がシサプリドの場合、組成物中の含有量は、成分(A)1質量部に対して成分(B)0.0005〜1質量部とするのが好ましく、成分(A)1質量部に対して成分(B)0.001〜0.5質量部とするのがより好ましく、成分(A)1質量部に対して成分(B)0.05〜0.2質量部とするのがさらに好ましい。 本発明の経口投与用組成物は、しっしんやかぶれの治療薬、花粉症の各種症状の改善薬、鼻炎用薬、かゆみ止め、かぜ薬、総合感冒薬、鎮咳去痰薬、鎮暈薬、睡眠改善薬等として使用される。従って、本発明の経口投与用組成物は、これらの治療薬に配合される他の薬効成分を含んでいてもよい。当該他の薬効成分としては、アスピリン、アスピリンアルミニウム、アセトアミノフェン、イソプロピルアンチピリン、イブプロフェン、エテンザミド、エトドラク、サザピリン、サリチルアミド、セレコキシブ、ナプロキセン、メディコキシブ、メロキシカム、ラクチルフェネジン、ロキソプロフェンナトリウム水和物等の解熱鎮痛成分;アリルイソプロピルアセチル尿素、ブロムワリル尿素等の鎮静成分;塩酸アロクラミド、塩酸クロペラスチン、塩酸ノスカピン、クエン酸ペントキシベリン、クエン酸チペピジン、ジブナートナトリウム、臭化水素酸デキストロメトルファン、デキストロメトルファンフェノールフタリン酸、ノスカピン、ヒベンズ酸チペピジン、フェンジゾサンクロペラスチン、リン酸コデイン、リン酸ジヒドロコデイン、リン酸ジモルファン等の鎮咳成分;アミノフィリン、ジプロフィリン、テオフィリン、プロキシフィリン、塩酸トリメトキノール、塩酸メトキシフェナミン、塩酸メチルエフェドリン、メチルエフェドリンサッカリン塩等の気管支拡張成分;塩酸アンブロキソール、塩酸L−エチルシステイン、塩酸メチルシステイン、カルボシステイン、フドステイン、塩酸ブロムヘキシン、グアヤコールスルホン酸カリウム、グアイフェネシン、クレゾールスルホン酸カリウム、塩化アンモニウム、メントール、アンモニウム・ウイキョウ精等の去痰成分;塩酸フェニレフリン、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸プソイドエフェドリン、硫酸プソイドエフェドリン等の血管収縮成分;ダツラエキス、ベラドンナアルカロイド、ベラドンナエキス、ヨウ化イソプロパミド、ロートエキス、臭化水素酸スコポラミン等の副交感神経遮断成分;塩酸ジフェニドール等の抗めまい成分;アミノ安息香酸エチル等の鎮吐成分;塩化リゾチーム、ブロメライン、セラペプターゼ等の消炎酵素成分;トラネキサム酸、グリチルリチン酸ジカリウム等の消炎成分;安息香酸ナトリウムカフェイン、カフェイン、無水カフェイン等の中枢神経刺激成分;塩酸チアミン、硝酸チアミン、硝酸ビスチアミン、チアミンジスルフィド、チアミンジセチル硫酸エステル、塩酸ジセチアミン、塩酸フルスルチアミン、オクトチアミン、シコチアミン、ビスイブチアミン、ビスベンチアミン、フルスルチアミン、プロスルチアミン、ベンフォチアミン等のビタミンB1およびその誘導体ならびにそれらの塩類;フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、リボフラビン、リン酸リボフラビンナトリウム、酪酸リボフラビン等のビタミンB2およびその誘導体ならびにそれらの塩類;アスコルビン酸、アスコルビン酸カルシウム、アスコルビン酸ナトリウム等のビタミンCおよびその誘導体ならびにそれらの塩類;塩酸ピリドキシン、リン酸ピリドキサール、リン酸ピリドキサミン等のビタミンB6およびその誘導体ならびにそれらの塩類;コバラミン、シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、酢酸ヒドロキソコバラミン、メコバラミン等のビタミンB12及びその塩並びにその誘導体;ニコチン酸、ニコチン酸アミド、イノシトールヘキサニコチネート、ヘプロニカート等のナイアシン及びその塩並びにその誘導体;パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム、パンテノール、パンテチン等のパントテン酸及びその塩並びにその誘導体;ビオチン、葉酸、オロチン酸、オロチン酸カリウム、オロチン酸マグネシウム、オロチン酸コリン等のオロチン酸及びその塩並びにその誘導体;パンガミン酸、パンガミン酸カルシウム等のパンガミン酸及びその塩並びにその誘導体;チオクト酸(リポ酸)、チオクト酸アミド等のチオクト酸及びその塩並びにその誘導体;パラアミノ安息香酸及びその塩並びにその誘導体;イノシトール、イノシトールヘキサニコチネート等のイノシトール及びその塩並びにその誘導体;ヘスペリジン、ルチン、ケルセチン及びその塩並びにその誘導体等のビタミン及びビタミン様作用物質成分;グルコン酸カルシウム、グリセロリン酸カルシウム、乳酸カルシウム、塩化カルシウム、水酸化カルシウム、乳酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、クエン酸カルシウム、アスパラギン酸カルシウム、グルタミン酸カルシウム、グリセロリン酸カルシウム、5'−リボヌクレオチドカルシウム、硫酸カルシウム、りん酸三カルシウム、プロピオン酸カルシウム、りん酸二水素カルシウム、ピロリン酸二水素カルシウム、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ステアロイル乳酸カルシウム、酸化カルシウム等のミネラル成分;アセンヤク、ウイキョウ、オウゴン、オウバク、オウレン、オウヒ、オート、オンジ、ガジュツ、カノコソウ、カバカバ、カミツレ、カモミール、カロニン、カンゾウ、ケイガイ、ケイヒ、ゲンチアナ、ゴオウ、ゴミシ、キキョウ、キョウニン、サイシン、サンソウニン、シオン、獣胆、シャコウ、シャジン、シャゼンシ、シャゼンソウ、ショウキョウ、地竜、シンイ、セイヨウヤドリギ、センキュウ、ゼンコ、ソウジュツ、ソウハクヒ、ソヨウ、セキサン、セネガ、チクセツニンジン、チモ、チャボトケイソウ、チュウトウコウ、チンピ、テンナンショウ、トコン、ナンテンジツ、ニンジン、バイモ、バクモンドウ、パッシフローラ、ハンゲ、ビャクシ、ブクリョウ、ボタンピ、ホップ、ポテンティラ、マオウ、リンデン、葛根湯、桂枝湯、香蘇散、紫胡桂枝湯、小紫胡湯、小青竜湯、麦門冬湯、半夏厚朴湯、麻黄湯等の生薬および漢方成分等を挙げることができる。 また、本発明の経口投与用組成物に配合できる他の成分としては、各種担体、安定(化)剤、界面活性剤、可塑剤、滑沢化剤、滑沢剤、可溶(化)剤、還元剤、緩衝剤、甘味剤、基剤、吸着剤、矯味剤、結合剤、懸濁(化)剤、抗酸化剤、光沢化剤、コーティング剤、剤皮、湿潤剤、湿潤調整剤、充填剤、消泡剤、清涼化剤、着色剤、着香剤、香料、糖衣剤、等張化剤、軟化剤、乳化剤、粘稠化剤、粘稠剤、発泡剤、pH調整剤、稀釈剤および賦形剤、分散剤、崩壊剤、崩壊補助剤、崩壊延長剤、芳香剤、防湿剤、防腐剤、保存剤、溶解剤、溶解補助剤、溶剤、流動化剤、帯電防止剤、増量剤、保湿剤、付湿剤等の製剤添加物を挙げることができる。 本発明の経口投与用組成物の調製は、経口投与製剤に適した剤形中に成分(A)及び(B)を配合する以外は、通常行われている製剤化方法(津田恭介・上野寿著、「医薬品開発基礎講座XI 薬剤製造法(上)(下)」、地人書館、1971年発行;仲井由宣著、「製剤工学ハンドブック」、地人書館、1983年発行;仲井由宣著、「医薬品の開発11 製剤の単位操作と機械」、廣川書店、1989年発行;橋田充著、「経口投与製剤の設計と評価」、薬業時報社、1995年発行;橋田充著、「経口投与製剤の処方設計」、薬業時報社、1995年発行)により行うことができる。本発明組成物の剤形としては、錠剤、顆粒剤、細粒剤、散剤、カプセル剤、軟カプセル剤、丸剤、懸濁剤、乳剤、内服液剤、シロップ剤、ドライシロップ剤等の経口投与形態の固形、半固形、及び、液状の製剤を挙げることができる。また、前記製剤にはマイクロカプセル、ナノカプセル、マイクロスフィアー、ナノスフィアー等の微小粒子を用いてもよい。 前述のように成分(B)は、抗ヒスタミン剤の経口吸収を促進するため、抗ヒスタミン剤の経口吸収促進剤として有用である。 次に実施例を挙げて本発明をより詳細に説明する。実施例1(イヌ薬物動態試験) ビーグル犬(体重9.2〜10.6kg)にシサプリド10mgを経口投与し、その1時間後にジフェンヒドラミン塩酸塩50mgを投与した時の薬物動態パラメータを測定した。また、アセトアミノフェンは、胃からほとんど吸収されずに腸から速やかに吸収されるという特徴を有するため、胃内排泄速度のマーカーとしてアセトアミノフェン100mgを塩酸ジフェンヒドラミンと同時に投与した。 薬物動態は、投与後10、20、30、45、60、90及び120分後に前腕正中静脈より採血し、ジフェンヒドラミン血中濃度を測定することにより行った。ジフェンヒドラミンの血中濃度はHPLC法により行った。コントロールはシサプリドの代わりに空のカプセルを投与した群である。 結果を表1及び図1に示す。 その結果、シサプリドの併用によりジフェンヒドラミン(DPH)塩酸塩の血中濃度はより高濃度になった。 なお、アセトアミノフェンの血中濃度の推移に変化はなく、シサプリドによる胃内容物排泄促進作用(吸収が早くなる作用)は認められなかった。実施例2(ラット薬物動態試験) SD系雄ラット(6週齢)にシサプリド(3mg/kg)を経口投与し、その15分後にジフェンヒドラミン塩酸塩15mg/kgを経口投与し、薬物動態パラメータを測定した。採血ポイントに15、30、45、60、90、120、180、240分とした。なお、コントロールは0.5%メチルセルロース液とした。ジフェンヒドラミンの血中濃度はHPLCにより測定した。 結果を表2及び図2に示す。 その結果、シサプリドの併用によりジフェンヒドラミン(DPH)塩酸塩の血中濃度はより高濃度になった。最高血中濃度到達時間(Tmax)は併用により変化しなかった。実施例3(処方例) ジフェンヒドラミン塩酸塩5g、シサプリド一水和物0.26g、乳糖10g、トウモロコシデンプン7.54g、軽質無水ケイ酸0.1g及びステアリン酸マグネシウム0.1gを均一に混合し、1カプセルあたりの充填量が、230mgになるように硬カプセルに充填した。この硬カプセル剤は、1カプセル中にジフェンヒドラミン塩酸塩50mgおよびシサプリド(無水物として)2.5mgを含む。実施例4(処方例) ジフェンヒドラミン塩酸塩100g、ドンペリドン20g、乳糖200g、トウモロコシデンプン136g、軽質無水ケイ酸2g及びステアリン酸マグネシウム2gを均一に混合し、1カプセルあたりの充填量が、230mgになるように硬カプセルに充填した。この硬カプセル剤は、1カプセル中にジフェンヒドラミン塩酸塩50mgおよびドンペリドン10mgを含む。実施例5(処方例) d−クロルフェニラミンマレイン酸塩6g、モサプリドクエン酸塩15g、乳糖360g、トウモロコシデンプン303g、軽質無水ケイ酸3g及びステアリン酸マグネシウム3gを均一に混合し、1カプセルあたりの充填量が、230mgになるように硬カプセルに充填した。この硬カプセル剤は、1カプセル中にd−クロルフェニラミンマレイン酸塩2mgおよびモサプリドクエン酸塩5mgを含む。実施例6(処方例) エピナスチン塩酸塩20g、カルニチン塩化物200g、乳糖200g、トウモロコシデンプン36g、軽質無水ケイ酸2g及びステアリン酸マグネシウム2gを均一に混合し、1カプセルあたりの充填量が、230mgになるように硬カプセルに充填した。この硬カプセル剤は、1カプセル中にエピナスチン塩酸塩10mgおよびカルニチン塩化物100mgを含む。実施例7(処方例) ジフェンヒドラミン塩酸塩25g、チンピ末500g、キジツ末300g、マンニトール155g、トウモロコシデンプン15g、軽質無水ケイ酸2.5g及びステアリン酸マグネシウム2.5gを均一に混合し、1包あたりの充填量が、2gになるように分包した。この分包散剤は、1包中にジフェンヒドラミン塩酸塩50mg、チンピ末1000mgおよびキジツ末600mgを含む。実施例8(処方例) ジフェンヒドラミン塩酸塩25g、ベタネコール塩化物5g、乳糖200g、トウモロコシデンプン167.5g、及び軽質無水ケイ酸2.5gを均一に混合し、1包あたりの充填量が、800mgになるように分包した。この分包散剤は、1包中にジフェンヒドラミン塩酸塩50mgおよびベタネコール塩化物10mgを含む。実施例9(処方例) ジフェンヒドラミン塩酸塩100g、カルニチン塩化物200g、L−グルタミン酸100g、結晶セルロース400g、乳糖142g、軽質無水ケイ酸48g及びクロスカルメロースナトリウム20gを混合し、10%ヒドロキシプロピルロースのエタノール溶液240gを加えて混練、造粒および乾燥を行なった。この顆粒にステアリン酸マグネシウム10g及びタルク10gを混合した。次に、この顆粒を圧縮成型し、直径9mm、厚さ4.2mm、質量260mgの錠剤を得た。この錠剤は、1包中にジフェンヒドラミン塩酸塩25mg、カルニチン塩化物50mg、および、L−グルタミン酸25mgを含む。実施例10(処方例) ジフェンヒドラミン塩酸塩100g、モサプリドクエン酸塩水和物10.58g、結晶セルロース260g、乳糖140.42g、軽質無水ケイ酸4g及びステアリン酸マグネシウム5gを混合した。次に、この顆粒を圧縮成型し、直径9mm、厚さ4.2mm、質量260mgの錠剤を得た。この錠剤は、1包中にジフェンヒドラミン塩酸塩50mg、および、モサプリドクエン酸塩(無水物として)5mgを含む。実施例11(処方例) ジフェンヒドラミン塩酸塩2.5g、アコチアミド塩酸塩水和物5g、トウモロコシデンプン2.3g、軽質無水ケイ酸0.1g及びステアリン酸マグネシウム0.1gを均一に混合し、1カプセルあたりの充填量が、200mgになるように硬カプセルに充填した。この硬カプセル剤は、1カプセル中にジフェンヒドラミン塩酸塩50mgおよびアコチアミド塩酸塩水和物100mgを含む。実施例12(処方例) フェキソフェナジン塩酸塩120g、カルニチン塩化物100g、L−グルタミン酸50g、トウモロコシデンプン122g、軽質無水ケイ酸4g及びステアリン酸マグネシウム4gを均一に混合し、1カプセルあたりの充填量が200mgになるように硬カプセルに充填した。この硬カプセル剤は、1カプセル中にフェキソフェナジン塩酸塩60mg、カルニチン塩化物50mg、および、L−グルタミン酸25mgを含む。実施例13(処方例) フェニラミンマレイン塩酸塩90g、カルニチン塩化物100g、L−グルタミン酸ナトリウム200g、トウモロコシデンプン202g、軽質無水ケイ酸4g及びステアリン酸マグネシウム4gを均一に混合し、1カプセルあたりの充填量が200mgになるように硬カプセルに充填した。この硬カプセル剤は、1カプセル中にフェニラミンマレイン塩酸塩30mg、カルニチン塩化物33.3mg、および、L−グルタミン酸ナトリウム66.7mgを含む。 (B)消化管運動機能改善剤、健胃剤、健胃生薬、消化管運動促進アミノ酸及びコリン作働薬から選ばれる成分を有効成分とする抗ヒスタミン剤の経口吸収促進剤。 成分(B)が、消化管運動機能改善剤である請求項1記載の抗ヒスタミン剤の経口吸収促進剤。 成分(B)が、シサプリド、ドンペリドン、モサプリド、イトプリド、スルピリド、アコチアミド、メトクロプラミド及びそれらの塩から選ばれる成分である請求項1又は2記載の抗ヒスタミン剤の経口吸収促進剤。 成分(A)が、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、フェニラミン、カルビノキサミン、イソチペンジル、ジフェニルピラリン、ジフェテロール、トリプロリジン、トリペレナミン、トンジルアミン、フェネタジン、メトゾラジン、アリメマジン、ジフェニルピラリン、メブヒドロリン、プロメタジン、カルビノキサミン、クレマスチン、ヒドロキシジン、ホモクロルシクリジン、シプロヘプタジン、ドキシラミン、ケトチフェン、アゼラスチン、オキサトミド、メキタジン、フェキソナジン、エピナスチン、エバスチン、セチリジン、レボセチリジン、ベポタスチン、エメダスチン、オロパタジン、ロラタジン及びこれらの塩から選ばれる成分である請求項1〜3のいずれかに記載の抗ヒスタミン剤の経口吸収促進剤。 (A)抗ヒスタミン剤、並びに(B)消化管運動機能改善剤、消化管運動促進アミノ酸及びコリン作働薬から選ばれる成分を含有する経口投与用抗ヒスタミン剤組成物。 成分(B)が、消化管運動機能改善剤である請求項5記載の経口投与用抗ヒスタミン剤組成物。 成分(B)が、シサプリド、ドンペリドン、モサプリド、イトプリド、スルピリド、アコチアミド、メトクロプラミド、カルニチン、ゲンチアナ、センブリ、オウバク、ホミカ、ケイヒ、ウイキョウ、ショウキョウ、チンピ、キジツ、グルタミン酸、ベタネコール、アセチルコリン及びそれらの塩から選ばれる成分である請求項5又は6記載の経口投与用抗ヒスタミン剤組成物。 成分(A)が、ジフェンヒドラミン、クロルフェニラミン、フェニラミン、カルビノキサミン、イソチペンジル、ジフェニルピラリン、ジフェテロール、トリプロリジン、トリペレナミン、トンジルアミン、フェネタジン、メトゾラジン、アリメマジン、ジフェニルピラリン、メブヒドロリン、プロメタジン、カルビノキサミン、クレマスチン、ヒドロキシジン、ホモクロルシクリジン、シプロヘプタジン、ドキシラミン、ケトチフェン、アゼラスチン、オキサトミド、メキタジン、フェキソナジン、エピナスチン、エバスチン、セチリジン、レボセチリジン、ベポタスチン、エメダスチン、オロパタジン、ロラタジン及びこれらの塩から選ばれる成分である請求項5〜7のいずれかに記載の経口投与用抗ヒスタミン剤組成物。 【課題】抗ヒスタミン剤の経口吸収促進剤、及び経口吸収性が改善された抗ヒスタミン剤組成物の提供。【解決手段】消化管運動機能改善剤、健胃剤、健胃生薬、消化管運動促進アミノ酸及びコリン作働薬から選ばれる成分を含有する経口投与用抗ヒスタミン剤組成物。【選択図】なし