タイトル: | 公開特許公報(A)_口唇化粧料 |
出願番号: | 2013180177 |
年次: | 2015 |
IPC分類: | A61K 8/92,A61K 8/67,A61Q 1/04,A61K 8/73 |
奥山 雅樹 川島 佑介 JP 2015048323 公開特許公報(A) 20150316 2013180177 20130830 口唇化粧料 株式会社コーセー 000145862 奥山 雅樹 川島 佑介 A61K 8/92 20060101AFI20150217BHJP A61K 8/67 20060101ALI20150217BHJP A61Q 1/04 20060101ALI20150217BHJP A61K 8/73 20060101ALI20150217BHJP JPA61K8/92A61K8/67A61Q1/04A61K8/73 5 OL 16 4C083 4C083AA112 4C083AA122 4C083AB171 4C083AB172 4C083AB222 4C083AB232 4C083AB242 4C083AB372 4C083AB432 4C083AC012 4C083AC021 4C083AC022 4C083AC122 4C083AC302 4C083AC421 4C083AC422 4C083AC472 4C083AC792 4C083AC862 4C083AD021 4C083AD022 4C083AD042 4C083AD092 4C083AD161 4C083AD162 4C083AD172 4C083AD211 4C083AD212 4C083AD221 4C083AD222 4C083AD241 4C083AD242 4C083AD262 4C083AD491 4C083AD492 4C083AD511 4C083AD512 4C083AD621 4C083AD622 4C083AD662 4C083CC13 4C083DD22 4C083DD23 4C083EE06 4C083EE07 本発明は口唇化粧料に関し、更に詳細には、口唇のふっくら感が得られ、保湿感とその持続性があり、塗布膜が柔軟で負担感がなく使用感に優れる口唇化粧料に関するものである。 最近の口唇化粧料の市場では、口唇をふっくらさせて健康的に見せる商品が求められており、以前からふっくら感については検討されてきている。 例えば、色の視覚効果を利用し、赤色干渉色を有する光輝性粉体を赤色有機色素で被覆した複合粉体を配合して、化粧膜のツヤ感及びその持続性、奥行きを感じてふっくらとした立体感を得る技術(例えば、特許文献1参照)が検討されてきた。 また、透明感やツヤ感を演出する手法として、デキストリン脂肪酸エステルと高粘性の重質流動イソパラフィンとを組み合わせて固形化粧料とする技術(特許文献2)があるが、透明感やツヤ感を向上させ、厚みのある化粧膜を演出することができるものの、保湿感とふっくら感については検討されていなかった。 そして、口唇の状態が荒れていたり、時間の経過とともに口唇のハリがなくなったりすると口唇がやせてしわが深くなり、ふっくら感の効果が充分に発揮できないことがあることが判り、本発明者らは、保湿感が得られるものを用いて口唇の状態を良くすることによって、さらにふっくら感の効果が向上することを考えた。特開2008−255012特開平9−235210 従来技術の固形化粧料は、保湿感及びその持続性は得られるものがあったが、化粧膜に厚みがなく、化粧膜の柔軟性に乏しいため、口唇をふっくらみせることができなかった。 そこで、口唇化粧料の剤型を液状〜半固形状にすれば、化粧膜を厚く塗布することができ、ふっくら感を得ることができると考えられるが、塗布後に化粧料が垂れ落ちないようにすることや厚くした化粧膜を保持できるようにしないと、塗布直後は厚く塗れても、経時で化粧膜が消失すると、ふっくら感のみならず、保湿感も得られないものになってしまう場合があった。 また、膜厚に塗布した場合で、膜に柔軟性がない場合や、口唇とのなじみが悪い場合は、口唇への負担を感じ、使用感が悪くなることがあった。 このため、口唇のふっくら感が得られ、保湿感とその持続性があり、塗布膜が柔軟で負担感がない口唇化粧料の開発が望まれていた。 本発明者らは鋭意検討の結果、糖骨格を有する油ゲル化剤とアスタキサンチン類とを組み合わることにより、アスタキサンチン類の口唇への付着性と滞留性を向上することができ、さらに特定の高粘度油とを組み組み合わせることにより、塗布時には粘度が下がり塗りやすく、厚く塗布することができ、化粧膜を形成するとその保持性を高くすることができるため、保湿感が向上し、より一層、口唇のふっくら感が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。 すなわち、本発明は、以下の成分(a)(b)及び(c);(a)糖骨格を有する油ゲル化剤(b)アスタキサンチン類(c)30℃での粘度が5〜500Pa・sの油剤を含有し、30℃での粘度が1〜150Pa・sであることを特徴とする口唇化粧料を提供するものである。 本発明は口唇化粧料に関し、口唇のふっくら感が得られ、保湿感とその持続性があり、塗布膜が柔軟で負担感がなく使用感に優れるものである。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明の口唇化粧料とは、常温で液状や半固形状の化粧料を指し、粘度で表すと、例えば、単一円筒型回転粘度計ビスメトロン(芝浦システム社製)等のブルックフィールド型粘度計を使用して30℃で測定された値が、1〜150Pa・sのものである。 本発明における成分(a)糖骨格を有する油ゲル化剤は、通常化粧料に使用できるものであればいずれも使用できる。例えば、デキストリン脂肪酸エステル、フラクトオリゴ糖脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等の糖脂肪酸エステルを挙げることができる。 本発明の成分(a)糖骨格を有する油ゲル化剤は、成分(c)30℃での粘度が5〜500Pa・sの油剤と組み合わせることで、より柔軟性が高く付着性の良好な化粧膜を構成することができ、更には口唇上で柔軟性が持続することにより経時での乾燥感の少ない化粧膜を形成することができる。更に、化粧膜の柔軟性が向上し、化粧持続性が高くなることで成分(b)アスタキサンチン類とともに口唇の保湿感を高め、ふっくら感を得ることが可能となる。 本発明の糖骨格を有する油ゲル化剤を構成する糖としては、糖又はアルキル糖を挙げることができ、単糖から多糖まで用いることができる。単糖やオリゴ糖、多糖としては特に制限されるわけではないが、例えば、グルコース、ガラクトース、フルクトース、マンノース、ショ糖、ラクトース、マルトース、トレハロース、メリビオース、ラフィノース、フラクトオリゴ糖、デキストリン、イヌリン等を挙げることができる。 そして、これらの糖又はアルキル糖と脂肪酸との反応によって得られるエステル化合物を油ゲル化剤として用いることが好ましい。 脂肪酸としては、炭素数6〜32の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和脂肪酸が好ましく、更に炭素数8〜24のものが好ましく、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、2−エチルヘキサン酸、イソミリスチン酸、イソパルミチン酸、イソステアリン酸、オクチルドデカン酸等を挙げることができる。好ましくは、少なくともこれら脂肪酸の1種又は2種以上の脂肪酸を含み、他に炭素数2〜5の飽和又は不飽和脂肪酸や炭素数33以上の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和脂肪酸を含むこともできる。 また、またこれら脂肪酸を反応させるときの反応性誘導体としては、酸ハライド、酸無水物等を挙げることができる。 好ましい糖脂肪酸エステルの油ゲル化剤としては、ショ糖脂肪酸エステル、デキストリン脂肪酸エステル、フラクトオリゴ糖脂肪酸エステルを挙げることができる。 例えば、ショ糖脂肪酸エステルとしては、炭素数6〜32の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和脂肪酸とショ糖とのエステルで、その平均置換度が3以上のものが好ましい。更に炭素数8〜24の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和脂肪酸とショ糖脂肪酸エステルや炭素数8〜24及び炭素数2〜4の飽和又は不飽和脂肪酸とショ糖とのエステルで、その平均置換度が3以上のショ糖脂肪酸エステルが、成分(b)や成分(c)と組み合わせて、本願発明の効果が顕著に現れる点において好ましい。市販品としては、シュガーワックスS−10E(第一工業製薬社製)、シュガーワックスA−10E(第一工業製薬社製)、サーフホープSECOSME C−1800(三菱化学フーズ社製)等が挙げられる。 また、例えば、デキストリン脂肪酸エステルとしては、炭素数6〜32の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和脂肪酸とデキストリンとのエステルで、その平均置換度が一単糖あたり1.5以上のものが好ましく、デキストリンの糖平均重合度は、10〜50のものが、成分(b)や成分(c)と組み合わせて、本願発明の効果が顕著に現れる点において好ましい。 具体例としては、ミリスチン酸デキストリン、パルミチン酸デキストリン、パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、パルミチン酸/ステアリン酸デキストリン、オレイン酸デキストリン、イソパルミチン酸デキストリン、イソステアリン酸デキストリン等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができる。市販品としては、ミリスチン酸デキストリンとしては、レオパールMKL2(千葉製粉社製)、パルミチン酸デキストリンとしては、レオパールKL2、レオパールTL2(いずれも千葉製粉社製)やパルミチン酸/2−エチルヘキサン酸デキストリンとしては、レオパールTT2(千葉製粉社製)等が挙げられる。 更に、例えば、フラクトオリゴ糖エステルとしては、炭素数6〜32の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和脂肪酸とフラクトオリゴ糖とのエステルで、その平均置換度が一単糖あたり1〜3のものが好ましく、フラクトオリゴ糖の糖平均重合度は、10〜60のものが、成分(b)や成分(c)と組み合わせて、本願発明の効果が顕著に現れる点において好ましい。尚、フラクトオリゴ糖の糖平均重合度の測定法は、例えばL. De Leenheer, Starch 46(5),p193−196(1994)、Carbohydrates as Organic Raw Materials,Vol.III,p67−92(1996)に記載されている。 本発明において、フラクトオリゴ糖とは、フルクトースを主要構成糖とするオリゴ糖をいう。フラクトオリゴ糖は、いろいろな植物、例えばキク科、イネ科及びユリ科の根、茎、葉、種子等に含まれており、その構造は、主鎖の結合様式が2→1結合のものと、2→6結合のものとの2種類がある。2→1結合のものとしてはイヌリン、アスパラゴシン、アスホデラン、トリチカン、クリテザン、バクモンドウ由来のフラクトオリゴ糖等が、2→6結合のものとしてはフレアン、レバン、セラカン等が挙げられる。 この中でも、イヌリン及び/又は加水分解イヌリンが好ましい。イヌリンは、β−1、2結合したフラノイドフルクトース単位の鎖から成り、還元末端において蔗糖結合したα−D−グルコースを有する構造のもので、フラノイドフルクトース単位が2〜60程度のものが好ましい。 市販品としては、ステアリン酸イヌリンとしては、レオパールISK2、レオパールISL2(いずれも千葉製粉社製)が挙げられる。 成分(b)(c)との組み合わせにより、塗布時には粘度が下がり塗りやすく、化粧膜を形成するとその保持性を高くできる点において、この中でも、デキストリン脂肪酸エステルが好ましく、市販品としては、特にレオパールKL2、レオパールTL2が、化粧膜を形成し保湿感の持続性を高め、負担感を感じない点においてより好ましい。 本発明における成分(a)糖骨格を有する油ゲル化剤の含有量は、口唇化粧料中に0.1〜15質量%(以下、単に「%」と示す。)が好ましく、更に好ましくは1〜10%である。口唇化粧料に適度な粘度を付与することができ、化粧膜の柔軟性を演出することで口唇への負担感のなさを演出できるとともに、化粧膜に適度な厚みを付与し、口唇のふっくら感を演出する点において上記範囲が好ましい。 本発明の成分(b)アスタキサンチン類としては、植物類、藻類及びバクテリアや菌類のいずれのものから抽出、精製されたものも含まれる。また天然由来のものに限定されず、常法に従って得られるものであればいずれのものも使用できる。成分(a)や(c)と組み合わせて、口唇の状態を良くして、口唇のふっくら感を向上させることができる。 狭義でのアスタキサンチンは、476nm(エタノール)、468nm(ヘキサン)に吸収極大を持つ赤色の色素で化学構造は3,3’−dihydroxy−β,β−carotene−4,4’−dione(C40H5204、分子量596.82)である。 このアスタキサンチンは、分子の両端に存在する環構造の3(3’)−位の水酸基の立体配置により3S,3S’−体、3S,3R’−体(meso−体)、3R,3R’−体の三種の異性体が存在する。さらに分子中央の共役二重結合のcis−、trans−の異性体も存在する。例えば全cis−、9−cis体と13−cis体などの如くである。本発明においてはいずれのものであっても用いることができる。 ここで3,3’−位の水酸基は脂肪酸とエステルを形成することができる。オキアミから得られるアスタキサンチンは、脂肪酸二個結合したジエステル体、H. pluvialisから得られるものは3S,3S’−体で、脂肪酸一個結合したモノエステル体が多く含まれている。Phaffia Rhodozymaより得られるアスタキサンチンは、3R,3R’−体で通常天然に見出される3S,3S’−体と反対の構造を持っている。 本発明においては、特に断らない限り、成分(b)のアスタキサンチン類はアスタキサンチン及びアスタキサンチンエステル等の誘導体を含む。さらに、誘導体とは上記の天然由来アスタキサンチンエステル以外にも、適宜合成したアスタキサンチンの塩、酸化体、還元体、幾何異性体、光学異性体、配糖体、エステル体などが挙げられ、これらを含めて「アスタキサンチン類」と称し、いずれのものも使用することができる。 アスタキサンチン類の誘導体としては、例えば、グリシン、アラニン等のアミノ酸エステル類、酢酸エステル、クエン酸エステル等のカルボン酸エステル及びその塩類、リン酸エステル、硫酸エステル等の無機酸エステル及びその塩類、グルコシド等の配糖体類、又はエイコサペンタエン酸やドコサヘキサエン酸等の高度不飽和脂肪酸、オレイン酸やリノール酸等の不飽和脂肪酸又はパルミチン酸やステアリン酸等の飽和脂肪酸から選択される脂肪酸エステル類から選択されるモノエステル体及び同種又は異種のジエステル体等が挙げられる。 本発明の成分(b)アスタキサンチン類は、例えば、オキアミ、サケ、マス、福寿草、赤色酵母、ヘマトコッカス藻等の天然物から抽出したものや合成品を用いることができるが、ヘマトコッカス藻から抽出されたもの(以下、ヘマトコッカス藻抽出物ともいう)が、品質、生産性の点から特に好ましい。天然物からアスタキサンチン類を得る場合の抽出溶媒については、水系溶媒でも有機溶媒であってもよい。有機溶媒としてはメタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、酢酸エチル、エーテル、ヘキサン等を用いることができる。また、超臨界状態の二酸化炭素等を用いることもできる。これらの溶媒は単独で用いてもよいし2種類以上を混合して用いてもよい。 本発明の成分(b)アスタキサンチン類のヘマトコッカス藻抽出物の由来としては、具体的には、ヘマトコッカス・プルビアリス(Haematococcus pluvialis)、ヘマトコッカス・ラキュストリス(Haematococcus lacustris)、ヘマトコッカス・カペンシス(Haematococcus capensis)、ヘマトコッカス・ドロエバゲンシス(Haematococcus droebakensis)、ヘマトコッカス・ジンバビエンシス(Haematococcus zimbabwiensis)等が挙げられる。また、広く市販されているヘマトコッカス藻抽出物を用いることができ、例えば、武田紙器社製のASTOTS−S、同−5O、同−10O等、富士化学工業社製のアスタリールオイル50F、同5F等、オリザ油化社製のアスタキサンチン−5C、同20C、バイオジェニック社製のAstabio(登録商標)AR1、AR5等が挙げられる。 また、例えば、オキアミ科オキアミ(Euphausia similis G.O.等)に抽出溶媒を加え抽出し、この抽出液を濾別して得られるアスタキサンチン類抽出エキスや、この抽出エキスから更に抽出溶媒を留去し、必要に応じて水素添加や加水分解等の化学反応を行った後、分子蒸留、あるいはカラムクロマトグラフィーや高速液体クロマトグラフィー(HPLC)等の手段を用いて脱臭、精製を行った精製アスタキサンチン類を用いることができる。上記抽出溶媒としては、アセトン、エーテル、クロロホルム及びアルコール(エタノール、メタノール等)等の有機溶媒を用いることができ、また、これらの混合溶媒を用いることもできる。あるいは、超臨界状態の二酸化炭素を用いてもよい。市販品としては、マリン大王社製のASTAX−S等が挙げられる。 本発明における成分(b)アスタキサンチン類の含有量は、口唇化粧料中に0.00001〜1%が好ましく、更に好ましくは、0.0005〜0.5%であり、特に好ましくは0.0005〜0.1%である。口唇化粧料の保湿感とその持続性及び、厚みのある化粧膜において、口唇のふっくら感を増加させる効果の点で、上記範囲であると好ましい。 本発明における成分(c)30℃での粘度が5〜500Pa・sの油剤は、いわゆる高粘度油剤であり、粘度は、単一円筒型回転粘度計ビスメトロン(芝浦システム社製)のブルックフィールド型粘度計を使用して、30℃にて測定された値として、5〜500Pa・sであり、10〜300Pa・sが好ましい。口唇に塗布した際に膜厚な化粧膜を形成させ、口唇のふっくら感を増加させる効果、及び口唇への負担感のなさの点で上記範囲であると好ましい。 本発明における成分(c)30℃での粘度が5〜500Pa・sの油剤(以下、単に「成分(c)の油剤」と記すことがある。)は、通常化粧料に使用できるものであればいずれのものも使用でき、例えば、重質流動イソパラフィン、ポリブテン等の炭化水素油剤、高重合ジメチルポリシロキサン、高重合メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン油剤、トリイソステアリン酸グリセリル、ダイマー酸誘導体等のエステル油等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を使用することができる。市販品としては、ポリブテンHV100F(SB)(粘度45Pa・s)(日本ナチュラルプロダクツ社製)、出光ポリブテン2000H(粘度500Pa・s)(出光興産社製)、パールリーム18(粘度43Pa・s)、パールリーム24(粘度125Pa・s)(日油社製)、シリコンKF96H−5万CS(粘度50Pa・s)(信越化学工業社製)、サラコス3318(粘度7.2Pa・s)(日清オイリオグループ社製)等が挙げられる。 この中でも、ポリブテンHV100F(SB)、パールリーム18が口唇のふっくら感を増加させる効果、及び口唇への負担感のなさの点において好ましい。 本発明における成分(c)の油剤の含有量は、0.1〜40%が好ましく、更に好ましくは5〜30%である。塗布した際に膜厚な化粧膜を形成させ、口唇のふっくら感を増加させる効果、及び口唇への負担感のなさの点で、上記範囲であると好ましい。 本発明の口唇化粧料には、さらに成分(d)抱水性油剤を使用することにより、保湿感及びその持続性の向上、また化粧膜の柔軟性を向上させ、口唇への負担感のなさをより顕著に演出することができる。 本発明における成分(d)抱水性油剤とは、以下の試験法により抱水力100以上のものである。 試験法:50℃に加熱した油剤10gを200mlビーカーに秤り取り、デスパーミキサーにて3000rpmで攪拌しながら50℃の水を徐々に添加し、水が排液しない最大限(質量g)を測定し、この数値を10で除し、100倍して抱水力とした。 本発明における成分(d)抱水性油剤は、通常化粧料に使用できるものであればいずれのものも使用でき、例えば、ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)等のアミノ酸系エステル油剤、ヒマシ油、シア脂、ヘキサグリセリン脂肪酸エステル、デカグリセリン脂肪酸エステル、(アジピン酸/2−エチルヘキサン酸/ステアリン酸)グリセリルオリゴエステル等の多価アルコール脂肪酸エステル、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルビスイソステアリル等のダイマー酸誘導体、(12−ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリトール、(12−ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリスリトール等の脂肪酸ジペンタエリスリトール、コレステロール、コレスタノール、フィトステロール、デヒドロコレステロール、ラノリン脂肪酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、リシノール酸コレステリル、オレイン酸フィトステリル、マカデミアンナッツ油脂肪酸フィトステリル等のコレステロール誘導体やフィトステロール誘導体、ラノリン、吸着精製ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリンアルコール、水素添加ラノリンアルコール、ラノリン脂肪酸等のラノリン誘導体及びそれらをポリオキシアルキレンで変性したものが挙げられ、これらを1種又は2種以上を用いることができる。この中でも、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、シア脂、デカグリセリン脂肪酸エステル、フィトステロール誘導体、液状ラノリン、酢酸ラノリンが、保湿感の持続性を高め、負担感を感じない点においてより好ましい。 市販品としては、エルデュウPS−203、エルデュウPS−304、エルデュウPS−306(味の素社製)、コスモール168ARV(日清オイリオグループ社製)、ACELAN SP(クローダジャパン社製)、ビオデルマ SX−19<E>(一丸ファルコス社製)等が挙げられる。 本発明における成分(d)抱水性油剤の含有量は、0.01〜30%が好ましく、0.5〜20%が保湿感及びその持続性の向上、また化粧膜の柔軟性を向上させ、口唇への負担感のなさをより顕著に演出する点で更に好ましい。 本発明の口唇化粧料には、さらに成分(e)煙霧状無水ケイ酸を使用することにより、化粧膜に厚みを与えることができ、口唇のふっくら感をより顕著に演出することができる。 本発明における成分(e)煙霧状無水ケイ酸とは、燃焼法等で得られる微細な非晶質の無水ケイ酸であり、例えば、四塩化ケイ素を水素と酸素炎中で加水分解して得られるものが挙げられる。また、前記煙霧状無水ケイ酸は、疎水化処理してもよく、その処理方法としては、例えば、トリメチルシリルクロライドやヘキサメチルジシラザンによるトリメチルシロキシ処理、オクチルシラン化処理、メチルハイドロジェンポリシロキサンを用いたコーティング焼き付け処理、金属石鹸によるコーティング等が挙げられる。市販品としては、AEROSIL 200、AEROSIL 300、AEROSIL 380、AEROSIL R−972、AEROSIL R−974、AEROSIL R−976(日本アエロジル社製)、タラノックス500(タルコ社製)、キャボジルTS−530(キャボット社製)等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を用いることができる。 またこれらの煙霧状無水ケイ酸の一次粒子の平均粒子径は、化粧膜に厚みを与え、口唇のふっくら感をより顕著に演出する点で5〜50nmが好ましく、5〜20nmが特に好ましい。(これら電子顕微鏡観察による測定より得た。) 本発明における成分(e)煙霧状無水ケイ酸の含有量は、0.01〜8%が好ましく、0.1〜5%が化粧膜に厚みを与え口唇のふっくら感をより顕著に演出する点で更に好ましい。 本発明の口唇化粧料は、上記の成分(a)〜(e)の他に、通常化粧料に使用される成分、油性成分、無機顔料、有機顔料及び色素等の粉体およびそれらのシリコーン処理物やフッ素化合物処理物、界面活性剤、繊維、多価アルコール、水溶性高分子、水溶性皮膜形成性樹脂、保湿剤等の水性成分、糖類、紫外線吸収剤、褪色防止剤、酸化防止剤、消泡剤、美容成分、防腐剤、香料等を本発明の効果を妨げない範囲で含有することができる。 油性成分としては、成分(a)(b)(c)(d)以外のものであり、通常化粧料に用いられる油であれば特に制約なく使用することができ、動物油、植物油、合成油等の起源や半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、フッ素系油類等を使用することができる。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレンの炭化水素類、オリーブ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、ホホバ油、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル等のエステル類、イソステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸類、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール等の高級アルコール類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、油溶性美容成分等が挙げられる。 粉体成分としては、成分(e)以外の成分であり、化粧料に一般に使用される粉体として用いられる粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、金属粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的に例示すれば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、カーボンブラック、チタン・酸化チタン焼結物、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青等の有色無機顔料、タルク、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、合成雲母、絹雲母(セリサイト)、合成セリサイト、カオリン、炭化珪素、ベントナイト、スメクタイト、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アンチモン、珪ソウ土、ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ヒドロキシアパタイト、窒化ホウ素等の白色体質粉体、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等の光輝性粉体、ポリアミド系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂、セルロース系樹脂、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリル共重合樹脂等のコポリマー樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ウレタン樹脂等の有機高分子樹脂粉体、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン等の有機低分子性粉体、シルク粉末、セルロース粉末、デキストリン粉末等の天然有機粉体、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等や、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは更にアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、セルロース等の維等が挙げられる。これらはフッ素化合物、シリコ−ン油、粉体、油剤、ゲル化剤、エマルションポリマー、界面活性剤等で表面処理されていてもよい。これらの粉体は、1種又は2種以上を用いることができ、更に複合化したものを用いても良い。 界面活性剤としては、化粧料一般に用いられている界面活性剤であればいずれのものも使用でき、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。 水性成分としては、水に可溶な成分であれば何れでもよく、水の他に、例えば、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ水等の植物抽出液が挙げられる。 紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、PABA系、ケイ皮酸系、サリチル酸系等、例えば、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、2,4,6−トリス[4−(2−エチルへキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン等をあげることができる。 酸化防止剤としては、例えばトコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分としては例えばビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、1,2−ペンタジオール等が挙げられる。 本発明の口唇化粧料は、常温で液状や半固形状の化粧料を指し、粘度で表すと、例えば、その粘度を、単一円筒型回転粘度計ビスメトロン(芝浦システム社製)等のブルックフィールド型粘度計を使用して30℃で測定した場合、値が1〜150Pa・sであるものである。この範囲であれば、保湿感及びその持続性、また口唇のふっくら感を効果的に演出することができる。 また、油性口唇化粧料が好ましく、ここで油性とは、液状、半固形状又は固形状の油剤や油溶性化合物である油性成分を連続相とする化粧料で水を含め水性成分を含有する場合は油性成分中に分散しているものである。 本発明の口唇化粧料としては、口紅、リップグロス、口紅オーバーコート、口紅下地、リップクリーム、リップエッセンス等が挙げられる。特に保湿感とその持続性が高いことから、リップグロスやリップクリーム、リップエッセンスに好適に用いられる。 本発明の口唇化粧料の製造方法は特に限定されるものではないが、成分(a)〜(c)、必要に応じて成分(d)を含む他の油性成分を高温で加熱溶解した後、必要に応じて成分(e)を含む他の成分をロールミル等で混練しながら冷却することにより得ることができる。また、更に、固形油の融点以下で再加熱して得ることもできる。 以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。 実施例1〜8及び比較例1〜3:リップエッセンス 下記表1に示す処方のリップエッセンスを調製し、イ.保湿感、ロ.保湿感の持続性、ハ.負担感のなさ、ニ.口唇のふっくら感について下記評価方法により評価した。その結果も併せて表に示す。尚、()内に平均点を記載した。*1:レオパールKL2(千葉製粉社製)*2:ポリブテンHV−100F(SB)(日本ナチュラルプロダクツ社製)*3:アスタキサンチン5−C(オリザ油化社製、アスタキサンチン類を5%含有する、ヘマトコッカスプルビアリスエキスとトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルの混合物)*4:エルデュウPS−304(味の素社製)*5:AEROSIL 380(日本アエロジル社製)*6:チミロンスーパーレッド(メルク社製)2%ジメチルポリシロキサン処理(製造方法)A:成分(1)〜(6)を90℃にて均一に加熱溶解する。B:Aに成分(7)〜(11)を加え、ロールミルにて冷却しながら均一に混合分散する。C:Bをチューブ容器に充填する。(評価方法) 下記評価項目について各々下記方法により評価を行った。(評価項目)イ.保湿感ロ.保湿感の持続性ハ.負担感のなさニ.口唇のふっくら感 イ〜ニの項目について、各試料について専門パネル20名による使用テストを行った。パネル各人が下記評価基準1にて7段階に評価し評点をつけ、パネル全員の評点合計からその平均値を算出し、下記判定基準1により判定した。尚、評価項目イ、ハ、ニは試料を口唇に塗布した後、2時間後に評価、評価項目ロは、パネルに通常の生活をしてもらい、8時間後に評価を行った。<評価基準1>(評点):(評価) 6 :非常に良い 5 :良い 4 :やや良い 3 :普通 2 :やや悪い 1 :悪い 0 :非常に悪い<判定基準1>(判定):(評点の平均点) :(評価) ◎ :5点を超える :非常に良好 ○ :3.5点を超え5点以下 :良好 △ :1点を超え3.5点以下 :やや不良 × :1点以下 :不良 表1の結果から明らかなように、本発明の実施例1〜8のリップエッセンスは、比較例1〜3に比べ、保湿感、保湿感の持続性、負担感のなさ、口唇のふっくら感に優れたものであった。 尚、実施例について、粘度を測定したところ、最も低い実施例2は、50Pa・s、最も高い実施例3は130Pa・sであり、1〜150Pa・sにはいるものであった。 粘度測定は、試料を外径45mm、内径38mm、高さ82mmのガラス製ビンにエアスペースが生じないように充填し、ふたをして30℃恒温槽にて一昼夜放置する。翌日、単一円筒型回転粘度計ビスメトロン(登録商標)(芝浦システム社製)にて、付属の1〜4号ローターを用い、0.3〜30回転で1分後の測定値を読み取り、各々の乗数を乗し、粘度値を得た。 一方、成分(a)の油ゲル化剤が配合されていない比較例1では、使用直後には化粧膜に厚みがあるものの、2時間後では化粧膜の厚みが足らないため、口唇のふっくら感の点で満足のいくものが得られなかった。 また、成分(c)の油剤が配合されていない比較例2では、化粧膜が薄くなり、塗布直後より口唇のふっくら感が得られず、保湿感の持続性の点で満足のいくものが得られなかった。 さらに、成分(b)アスタキサンチン類の配合されていない比較例3では、化粧膜の保湿感に欠け、保湿感、保湿感の持続の点で劣り、見た目にはふっくら感にも影響し、良いものが得られなかった。実施例9:口紅(成分) (%)1.パルミチン酸デキストリン*1 52.ミリスチン酸デキストリン*7 53.マイクロクリスタリンワックス*8 14.重質流動イソパラフィン*9 205.酢酸液状ラノリン*10 206.アスタキサンチン*3 0.17.流動パラフィン 208.トリイソステアリン酸ジグリセリル 残量9.2,6−ジ−ターシャリーブチル−パラクレゾール 0.110.シリル化処理無水ケイ酸*11 111.赤色202号 0.0512.酸化チタン 113.酸化チタン被覆ホウケイ酸(Ca/Al)*12 314.雲母チタン*13 115.ベンガラ被覆雲母チタン*14 516.セラミド処理扁平セルロース*15 217.天然ビタミンE 0.118.香料 0.1*7:レオパール MKL2(千葉製粉社製)*8:MULTIWAX W445(SONNEBORN社製)*9:パールリーム18(日油社製)*10:ACELAN SP(クローダジャパン社製)*11:AEROSIL R972(日本アエロジル社製)*12:メタシャイン1080RC−Y(日本板硝子社製)*13:TIMICA EXTRA BRIGHT 1500(BASF社製)*14:クロイゾネルージュフランベ(BASF社製)2%パーフルオロオクチルトリエトキシシラン処理処理*15:スノーリーフCL−セラミド(2)(製造方法)A:成分(1)〜(9)を90℃にて均一に加熱溶解する。B:Aに成分(10)〜(18)を加え、ロールミルにて冷却しながら均一に混合分散する。C:Bを塗布体つき容器に室温にて充填する。 実施例9の口紅は、保湿感、保湿感の持続性、負担感のなさ、口唇のふっくら感に優れるものであった。粘度も1〜150Pa・sにはいるものであった。実施例10:リップグロス(透明)(成分) (%)1.パルミチン酸2―エチルヘキサン酸デキストリン*16 22.12−ヒドロキシステアリン酸*17 83.ポリブテン*18 54.重質流動イソパラフィン*9 305.トリイソステアリン酸グリセリル*19 56.流動パラフィン 残量7.アスタキサンチン*3 0.018.ローズマリーエキス 0.19.酢酸トコフェロール 0.510.2,6−ジ−ターシャリーブチル−パラクレゾール 0.02*16:レオパールTT2(千葉製粉社製)*17:12−ヒドロキシステアリン酸(伊藤製油社製)*18:ポリブテン2000H(出光興産社製)*19:サラコス3318(日清オイリオグループ社製)(製造方法)A:成分(1)〜(10)を90℃にて均一に加熱溶解する。B:Aをロールミルにて冷却しながら均一に混合分散する。C:Bをジャー容器に室温にて充填する。 実施例10のリップグロスは、保湿感、保湿感の持続性、負担感のなさ、及び口唇のふっくら感に優れるものであった。粘度も1〜150Pa・sにはいるものであった。実施例11:リップグロス(パール)(成分) (%)1.パルミチン酸デキストリン*1 0.12.ポリブテン*18 23.重質流動イソパラフィン*9 14.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 残量5.N−ラウロイル−グルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)*4 356.アスタキサンチン*3 0.037.グリセリン 28.無水ケイ酸*5 49.ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末*20 0.510.ベンガラ・酸化チタン被覆ホウケイ酸(Ca/Al)*21 211.赤色226号 0.0112.メチルシロキサン網状重合体*22 0.513.カミツレエキス 0.1*20:アルミフレークシルバー0.15mm(角八魚鱗箔社製)*21:メタシャイン1080TA(日本板硝子社製)*22:トスパール2000B(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社製)(製造方法)A:成分(1)〜(7)を90℃にて均一に加熱溶解する。B:Aに成分(8)〜(13)を加え、ロールミルにて冷却しながら均一に混合分散する。C:Bを塗布体つき容器に室温にて充填する。 実施例11のリップグロスは、保湿感、保湿感の持続性、負担感のなさ、及び口唇のふっくら感に優れるものであった。粘度も1〜150Pa・sにはいるものであった。実施例12:口紅オーバーコート(成分) (%)1.ポリステアリン酸スクロース*23 12.ステアリン酸イヌリン*24 13.メチルフェニルポリシロキサン*25 404.ジメチルポリシロキサン*26 55.ジメチルポリシロキサン*27 206.デカメチルシクロペンタシロキサン 残量7.アスタキサンチン*28 0.18.シリル化処理無水ケイ酸*11 89.アルニカエキス 0.510.香料 0.1*23:シュガーワックスS−10E(第一工業製薬社製)*24:レオパールISK2(千葉製粉社製)*25:シリコンKF−56(信越化学工業社製)*26:シリコンKF96H−5万CS(信越化学工業社製)*27:KF−96−100CS(信越化学工業社製)*28:ASTAX−S(マリン大王社製、アスタキサンチン類を5%含む)(製造方法)A:成分(1)〜(6)を90℃にて均一に加熱溶解する。B:Aに成分(7)〜(10)を加え、ロールミルにて冷却しながら均一に混合分散する。C:Bをチューブ容器に室温にて充填する。 実施例12の口紅オーバーコートは、保湿感、保湿感の持続性、負担感のなさ、及び口唇のふっくら感に優れるものであった。粘度も1〜150Pa・sにはいるものであった。 次の成分(a)、(b)、及び(c); (a)糖骨格を有する油ゲル化剤(b)アスタキサンチン類(c)30℃での粘度が5〜500Pa・sの油剤を含有し、30℃での粘度が1〜150Pa・sであることを特徴とする口唇化粧料。 成分(a)糖骨格を有する油ゲル化剤がデキストリン脂肪酸エステルであることを特徴とする請求項1に記載の口唇化粧料。 前記成分(a)の含有量が0.1〜15質量%、成分(b)の含有量が0.00001〜1質量%、成分(c)の含有量が0.1〜40質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の口唇化粧料。 さらに成分(d)抱水性油剤を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の口唇化粧料。 さらに成分(e)煙霧状無水ケイ酸を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の口唇化粧料 【課題】口唇のふっくら感が得られ、保湿感とその持続性があり、塗布膜が柔軟で負担感がなく、経時安定性に優れる、常温で液状〜半固形状の口唇化粧料の提供。【解決手段】(a)糖骨格を有する油ゲル化剤、(b)アスタキサンチン類、(c)30℃での粘度が5〜500Pa・sの油剤とを含有し、30℃での粘度が1〜150Pa・sであることを特徴とする口唇化粧料、およびさらに(d)抱水性油剤、(e)煙霧状無水ケイ酸を含有することを特徴とする口唇化粧料。【選択図】なし