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タイトル:公開特許公報(A)_イチジク発酵抽出物及びその製造方法、並びにイチジク発酵抽出物を配合する化粧料
出願番号:2013164257
年次:2015
IPC分類:A61K 8/97,A61K 8/99,A61Q 19/00


特許情報キャッシュ

丹羽 誠 福原 貴弘 柿坂 雄一 JP 2015034131 公開特許公報(A) 20150219 2013164257 20130807 イチジク発酵抽出物及びその製造方法、並びにイチジク発酵抽出物を配合する化粧料 片倉チッカリン株式会社 000240950 丹羽 誠 福原 貴弘 柿坂 雄一 A61K 8/97 20060101AFI20150123BHJP A61K 8/99 20060101ALI20150123BHJP A61Q 19/00 20060101ALI20150123BHJP JPA61K8/97A61K8/99A61Q19/00 7 OL 13 4C083 4C083AA031 4C083AA032 4C083AA111 4C083AA112 4C083AC022 4C083AC072 4C083AC102 4C083AC122 4C083AC182 4C083AC352 4C083AC422 4C083AC432 4C083AC482 4C083AD042 4C083AD092 4C083AD202 4C083AD352 4C083AD532 4C083AD642 4C083CC02 4C083CC03 4C083CC04 4C083CC05 4C083DD23 4C083DD27 4C083DD31 4C083DD41 4C083EE07 4C083EE11 4C083FF01本発明は、イチジクを酵母等により発酵させたイチジク発酵物を水、エタノール、1,3−ブチレングリコールまたはそれらの混合溶媒で抽出して得られるイチジク発酵物の抽出物、及びその製造方法並びにイチジク発酵物を配合することを特徴とする保湿剤並びに化粧料に関する。 イチジクは古くから食品は勿論、伝承的に、緩下剤、或いは咽頭痛の治療を目的として服用されてきた。化粧品及び医薬品分野においても、外用的な手法により広く利用されてきた。例えばイチジクの果実から抽出される抽出物に、セラミド促進作用が認められており、毛髪にハリ・コシを付与し、毛髪の感触を改善する目的で使用されている。(特許文献1)また、イチジクの葉および実の混合物から抽出される抽出物に皮膚老化防止作用を有していることを見出し、これを目的とする化粧料として使用されている。(特許文献2) さらに、イチジクを含む果実類と、かんきつ類、穀類、海藻類、および糖類などを混合し、発酵熟成した生成物に保湿効果を見出している。(特許文献3)加えて、イチジク果実、メロン果実、イチゴ果実、ブドウ果実、アケビ果実、リンゴ果実及びバナナ果実を含む果実混合物をサッカロマイセス(Saccharomyces)属の酵母により発酵させた発酵液に保湿性を見出している。(特許文献4)しかしながら、イチジク単独で発酵させた発酵物の機能について検討された例は無く、また保湿力の低下や肌荒れを改善する保湿剤として利用されている例は見受けられない。 従来より、皮膚に潤いを与える保湿剤としてはコラーゲンやヒアルロン酸等の化粧料が利用されている。しかし、これらの成分は適用時にのみ保湿効果を有するものであり、加齢により失われる肌の潤いを根本的に改善するものではない。コラーゲンの分子量は平均的に10万〜30万ダルトンであり、ヒアルロン酸では100万ダルトン以上であることより、経皮吸収されることは難しく、体の内側から水分が蒸散して失われることを防ぐことに寄与しているのみである。すなわち、加齢により肌の代謝機能が衰えることにより引き起こされる肌の乾燥を有効的に改善するための新規な保湿剤の開発が望まれている。特開2011−79755号特許4351997号特開2000−72616号特許3704342号 本発明の課題は、新規で安全性の高い保湿剤、かつ使用時の感触に優れ、使用後のべたつきが少なく保湿の持続性及び肌荒れ改善効果に優れている保湿剤を配合する化粧料を提供することである。 本発明者らは上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、イチジク発酵物が、高い安全性を有し、かつ優れた保湿作用を有することを見出し、イチジク発酵抽出物を配合した化粧料に高い保湿性と感触を有することを見出し、本発明を完成するに至った。 すなわち、本発明は、イチジクを酵母等により発酵させたイチジク発酵物を水、エタノール、1,3−ブチレングリコールまたはそれらの混合溶媒で抽出して得られるイチジク発酵物の抽出物と、これを有効成分とする保湿剤に高い安全性を有するとともに優れた保湿作用を有することを見いだし、本発明を完成するに至った。ここで、「保湿」の用語は、角質水分量の測定(後述の実施例参照)によって確認できる効果のほか、皮膚の乾燥による肌荒れ、並びに皮膚の潤い感、つや及びはり等の低下などを予防あるいは改善する効果などを含めて最も広義に解釈されるものとする。 本発明により、新規で安全性の高い保湿剤を得ることができ、これを化粧料に有効利用することが出来、優れた保湿性が得られることとなった。 本発明は、イチジクの種類にかかわらず特に限定されないが、品種として桝井ドーフィン(Masui Dauphine)が好適に使用される。イチジクの発酵に用いる微生物については特に制限はなく、好ましくは酵母を用い、さらに好ましくは、一般食品の製造に用いられてきたシゾサッカロマイセス・オクトスポラス(Schizosaccharomyces octosporus)、シゾサッカロマイセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)、ピチア・クドリアブゼヴィ(Pichia kudriavzevii)、カンジダ・ユーティリス(Candida utilis)、サッカロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)等より選択される少なくとも1種類もしくは2種以上を組み合わせて酵母を使用する。発酵方法については、特に限定されないが、従来より用いられている公知の発酵方法の中から選択され、好ましくは液体培養法が好ましい。発酵条件については、酵母が生育できる条件であれば特に制限はなく、発酵温度については15〜40℃、好ましくは25〜30℃、発酵pHに関しては3.0〜8.0、好ましくは4.0〜7.0、その他撹拌速度、発酵時間等においても同様に生育に最適な条件にて培養を行うことができる。培地成分としてはイチジクの形態に制限はなく、粗粉砕物、微粉砕物等、適宜発酵の条件により選択することができる。またこの他の培地成分として、一般的に培地成分として用いられる酵母エキス、ペプトン、グルコース、スクロース等の使用に制限はなく、適宜用いることができる。 発酵処理後に得られたイチジク発酵物は、その後の処理方法について制限はなく、不溶解物を除去した原液そのままでも、濃縮行程、希釈行程、精製工程、乾燥工程等を行うことによりイチジク発酵抽出物を調製することができる。 抽出溶媒としては、水、アルコール又はこれらの混合溶媒を使用することができる。水としては、純水、脱塩水、蒸留水、水道水等の他、緩衝液や、希酸および希アルカリを使用することも可能である。 アルコールとしては、一価アルコール、多価アルコールのいずれも使用できる。具体的には一価アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ベンジルアルコールなどが、多価アルコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、1,3-ブチレングリコールなどが挙げられる。抽出溶媒として水とアルコールの混合溶媒を使用する場合は、アルコール濃度が10〜90%(重量比)とすることが望ましい。具体的には、エタノール濃度が20〜70%(重量比)の含水エタノール、1,3-ブチレングリコール濃度が20〜70%(重量比)の含水1,3-ブチレングリコールなどの溶媒が好適に使用される。 抽出操作は特に限定されないが、抽出溶媒に対し、5%〜100%(重量比)のイチジク発酵物を用いることができ、好ましくは10%〜50%(重量比)のイチジク発酵物を用いて行うことが望ましい。 抽出温度および抽出時間は特に限定されないが、抽出温度10〜80℃で、1日から6週間程度で抽出することができる。使用する抽出溶媒が含水エタノール(エタノール濃度20〜70%(重量比))を用いる場合では、抽出温度20〜60℃、抽出時間1時間〜3週間で抽出することができ、好ましくは抽出温度20〜40℃で抽出時間1週間行うことが望ましい。抽出溶媒が含水1,3-ブチレングリコール(1,3-ブチレングリコール濃度20〜70%(重量比))を用いる場合では、抽出温度10〜80℃で抽出時間1日〜3週間程度で抽出することができ、好ましくは抽出温度20〜60℃で抽出時間2週間行うことが望ましい。 抽出されたイチジク発酵抽出物はそのままでも使用可能であるが、さらにろ過、遠心分離等の工程により精製するのが好ましい。精製することで皮膚保湿剤として好適に利用することができる。精製方法は特に限定されないが、好ましくはメンブレンフィルターによりろ過するのが望ましい。さらに、好ましくはろ過後のイチジク発酵エキスについてウィンタリング処理を実施することが望ましく、温度は−30〜0℃、ウィンタリング処理時間は3日間〜30日間行うことが望ましい。 多くの場合は、そのままの状態で利用できるが、必要ならば、その効果に影響のない範囲で更に脱臭、脱色などの精製処理を加えても良い。脱臭・脱色等の精製処理手段としては、活性炭カラムなどを用いることができ、抽出物質により一般的に適用される通常の手段を任意に選択して行うことができる。また、得られたイチジク発酵エキスを凍結乾燥法、スプレードライ法などの熱乾燥法により乾燥物として得ることも可能である。さらに、除菌方法に関しても制限はなく、加熱殺菌、フィルター除菌など適宜選択することができる。ここで得られたイチジク発酵エキスが配合される化粧料及び医薬品としては、化粧水、乳液、美容液、一般クリーム、クレンジングクリーム等の洗顔料、パック、髭剃り用クリーム、日焼けクリーム、日焼け止めクリーム、日焼け止めローション、日焼けローション、化粧石鹸、ファンデーション、おしろい、パウダー、口紅、リップクリーム、アイライナー、アイクリーム、アイシャドウ、マスカラ、浴用化粧品、シャンプー、リンス、染毛料、頭髪用化粧料等、各種化粧料に利用可能である。その配合量は化粧料組成物中、0.001〜100%含むことができるが好ましくは0.1〜10%である。 本発明の皮膚外用剤には、以下に示すような通常、化粧品など皮膚外用剤において使用されている各種成分や添加剤の中から用途に適したものを任意に選択、併用して製造することができる。 本発明のイチジク発酵物またはイチジク発酵抽出物を配合する化粧料に併用して配合できる成分としては、化粧品、医薬部外品や浴用剤で一般に使用される基剤や薬剤などであれば特に限定はされない。例えば、コラーゲン、コラーゲン加水分解物、ゼラチン、ゼラチン加水分解物、エラスチン、エラスチン加水分解物、ラクトフェリン、ケラチン、ケラチン加水分解物、カゼイン、アルブミン、ローヤルゼリー由来タンパク加水分解物等の蛋白質および蛋白質の加水分解物。ヒアルロン酸ナトリウム、キサンタンガム、カラギーナン、グアーガム、アルギン酸およびその塩、ペクチン、コンドロイチン硫酸およびその塩、水溶性キチン、キトサン誘導体およびその塩、デオキシリボ核酸、アラビアゴム、トラガントゴム等の天然高分子及びそれらの誘導体。甘草エキス、アロエエキス、カモミラエキス、シソエキス等の植物抽出物。酵母エキス等の微生物由来物。海藻末や海藻エキス。プラセンタエキス等の動物由来物。カルボキシビニルポリマーおよびその塩、ポリアクリル酸およびその塩、カルボキシメチルセルロースおよびその塩等の酸性ポリマー、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ニトロセルロースポリビニルメチルエーテル等の中性ポリマー。カチオン化セルロース、ポリエチレンイミン、カチオン化グアーガム等のカチオン性ポリマー。エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール類。パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、アントラニエール酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤等の紫外線吸収剤。ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、リン酸L−アスコルビルマグネシウムおよびその誘導体、ビタミンD群、酢酸d−α−トコフェノール、ビタミンE群、葉酸類、β−カロチン、γ−オリザノール、ニコチン酸、パントテン酸類、ビオチン類、フェルラ酸等のビタミン類。グリチルリチン酸及びその塩類、グアイアズレン及びその誘導体、アラントイン等の抗炎症剤。ステアリン酸エステル、ノルジヒドログアセレテン酸、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、パラヒドロキシアニソール、没食子プロピル、セサモール、セサモリン、ゴシポール等の抗酸化剤。パラ安息香酸メチル、パラ安息香酸エチル、パラ安息香酸プロピル、パラ安息香酸ブチル等のパラ安息香酸エステル類、ソルビン酸、デヒドロ酢酸、フェノキシエタノール、安息香酸等の防腐剤。エデト酸、エデト酸二ナトリウム等のエデト酸及びその塩類、フィチン酸、ヒドロキシエタンジスルホン酸等の金属イオン封鎖剤。グリセリン、1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール等の多価アルコール類。L−アスパラギン酸、DL−アラニン、L−アルギニン、L−システイン、L−グルタミン酸、グリシン等のアミノ酸類およびその塩。マルチトール、ソルビトール、キシロビオース、N−アセチル−D−グルコサミン、蜂蜜等の糖類。クエン酸、乳酸、α−ヒドロキシ酢酸、ピロリドンカルボン酸等の有機酸類およびその塩類。アンモニア水、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの塩基類。流動パラフィン、スクワラン、ワセリン等の炭化水素類。オリーブ油、ヤシ油、月見草油、ホホバ油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油等の油脂類。ラウリン酸、ミリスチル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸等の脂肪酸類。ミリスチルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類。ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、トリオクタン酸グリセリン、ミリスチン酸オクチルドデシル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸ステアリル等のエステル類。レシチンおよびその誘導体等のリン脂質類。ウシ骨髄脂やウシ脳脂質などの動植物由来脂質。ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸エタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミンなどのアルキル硫酸塩。ポリオキシエチレン(2EO)ラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン(なお、EOはエチレンオキサイドでEOの前の数値はエチレンオキサイドの付加モル数を示す。)、ポリオキシエチレン(3EO)アルキル(炭素数11〜15のいずれかまたは2種以上の混合物)エーテル硫酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンアルキル硫酸塩。ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミンなどのアルキルベンゼンスルホン酸塩。ポリオキシエチレン(3EO)トリデシルエーテル酢酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩。ヤシ油脂肪酸サルコシンナトリウム、ラウロイルサルコシントリエタノールアミン、ラウロイルメチル-L-グルタミン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸-L-グルタミン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸-L-グルタミン酸トリエタノールアミン。ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ラウロイルメチルタウリンナトリウムなどのN−アシルアミノ酸塩、エーテル硫酸アルカンスルホン酸ナトリウム、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム、硬化ヤシ油脂肪酸グリセリン硫酸ナトリウム、ウンデシノイルアミドエチルスルホコハク酸二ナトリウム、オクチルフェノキシジエントキシエチルスルホン酸ナトリウム、オレイン酸アミノスルホコハク酸二ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、スルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキル(炭素鎖12〜15)エーテルリン酸(8〜10EO)、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンスルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、テトラデセンスルホン酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤。塩化ステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジ(ポリオキシエチレン)オレイルメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化トリ(ポリオキシエチレン)ステアリルアンモニウム、塩化ポリオキシプロピレンメチルジエチルアンモニウム、塩化ミリスチルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウムなどのカチオン性界面活性剤。2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ウンデシルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ウンデシル−N−ヒドロキシエチル−N−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン、ステアリルジヒドロキシエチルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油アルキル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタインナトリウム、ヤシ油アルキル−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシメチルイミダゾリニウムジナトリウムラウリル硫酸、N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−アルギニンエチル−DL−ピロリドンカルボン酸塩などの両性界面活性剤。ポリオキシエチレンアルキル(炭素数12〜14)エーテル(7EO)、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオレイン酸グリセリン、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンセチルステアリルジエーテル、ポリオキシエチレンソルビトール・ラノリン(40EO)、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル、ポリオキシエチレンラノリン、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシプロピレンステアリルエーテル等のノニオン性界面活性剤。イソステアリン酸ジエタノールアミド、ウンデシレン酸モノエタノールアミド、オレイン酸ジエタノールアミド、牛脂脂肪酸モノエタノールアミド、硬化牛脂脂肪酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸モノエタノールアミド、ミリスチン酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸エタノールアミド、ラウリン酸イソプロパノールアミド、ラウリン酸エタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ラノリン脂肪酸ジエタノールアミドなどの増粘剤。鎖状または環状メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサンポリエチレングリコール共重合体、ジメチルポリシロキサンポリプロピレン共重合体、アミノ変性シリコンオイル、第四級アンモニウム変性シリコンオイルなどのシリコンオイル。チオグリコール酸及びその塩。システアミン及びその塩。過酸化水素、過硫酸塩、過ほう酸塩、過酸化尿素などの過酸化物。臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウムなどの臭素酸塩。その他、pH調整剤、着色料、香料、安定化剤、清涼剤、血流促進剤、角質溶解剤、収斂剤、創傷治療剤、増泡剤、口腔用剤、消臭・脱臭剤、抗アレルギー剤、細胞賦活剤と共に配合し、併用して用いることも出来る。以下、本発明を実施例により説明するが、本実施例により本発明が限定されるものではない。製造例1 粉砕し、ペースト状にしたイチジク果実に重量で3倍量の水を加えた後、121℃で20分間殺菌を行った。30℃まで冷却した後、前培養したSchizosaccharomyces octosporusの培養液を添加し、発酵を5日間行った。発酵終了後、121℃で20分間殺菌を行った。室温まで冷却した後、プレフィルターを経て0.45μmメンブランスフィルターにて濾過を行い、不溶解分を除去後、乾燥重量が1%となるように加水して希釈し、イチジク発酵水抽出物を得た。さらに、得られたイチジク発酵抽出物を真空凍結乾燥して、イチジク発酵水抽出物凍結乾燥粉末を得た。製造例2 粉砕し、ペースト状にしたイチジク果実に重量で3倍量の水を加えた後、121℃で20分間殺菌を行った。30℃まで冷却した後、前培養したSchizosaccharomyces octosporusの培養液を添加し、発酵を5日間行った。発酵終了後、121℃で20分間殺菌を行った。室温まで冷却し、1,3-ブチレングリコールを20%(w/w)となるように加え一晩撹拌した後、プレフィルターを経て0.45μmメンブランスフィルターにて濾過を行い、不溶解分を除去後、乾燥重量が1%となるように20%1,3-ブチレングリコール水溶液を加えて希釈し、イチジク発酵20%BG水抽出物を得た。製造例3 粉砕し、ペースト状にしたイチジク果実に重量で3倍量の水を加えた後、121℃で20分間殺菌を行った。30℃まで冷却した後、前培養したSchizosaccharomyces octosporusの培養液を添加し、発酵を5日間行った。発酵終了後、121℃で20分間殺菌を行った。室温まで冷却し、1,3-ブチレングリコールを50%(w/w)となるように加え一晩撹拌した後、プレフィルターを経て0.45μmメンブランスフィルターにて濾過を行い、不溶解分を除去後、乾燥重量が1%となるように50%1,3-ブチレングリコール水溶液を加えて希釈し、イチジク発酵50%BG水抽出物を得た。製造例4 粉砕し、ペースト状にしたイチジク果実に重量で3倍量の水を加えた後、121℃で20分間殺菌を行った。30℃まで冷却した後、プレフィルターを経て0.45μmメンブランスフィルターにて濾過を行い、不溶解分を除去後、乾燥重量が1%となるように脱塩水を加えて希釈し、イチジク抽出物を得た。製造例5粉砕しペースト状にしたイチジク果実に重量で3倍量の水を加えた後、121℃で20分間殺菌を行った。30℃まで冷却した後、前培養したSchizosaccharomyces octosporusの培養液を添加し、発酵を5日間行った。発酵終了後、121℃で20分間殺菌を行った。室温まで冷却し、エタノールを50%(w/w)となるように加え一晩撹拌した後、プレフィルターを経て0.45μmメンブランスフィルターにて濾過を行い、イチジク発酵50%エタノール水抽出物を得た。これを真空凍結乾燥してイチジク発酵50%エタノール水抽出物凍結乾燥粉末を得た。実験例1<保湿作用> 製造例1,2,3,4で調製した抽出物の保湿効果について調べた。被験者10名の前腕部に5ヶ所の試験区を設け、それぞれの区の水分量を水分計コルネオメーター(Corneometer CM825, Courage + Khazaka社製)を用いて測定した。5ヶ所の試験区を設け、イチジク発酵水抽出物(製造例1)、イチジク発酵20%BG水抽出物(製造例2)、イチジク発酵50%BG水抽出物(製造例3)、さらにイチジク水抽出物(製造例4)の5%水溶液を塗布した。残りの1ヶ所を対照区として蒸留水を塗布した。これらの各試験区に対応する試料を毎日就寝前に適量を塗布した。試料を塗布しはじめてから1週間後、2週間後、および1ヶ月後に試験区の水分量を測定した。 結果を表1に示す。対照区においては試験期間中に水分量の増加は認められなかったのに対し、製造例1,2,3,4で調製した抽出物を塗布した区では、明らかな水分量の増加が認められた。またその効果は、製造例1で調製したイチジク発酵水抽出物で最も高く、明らかな保湿作用が認められた。一方、発酵処理を行っていない製造例4で調製した抽出物を塗布した区での効果は低かった。実験例2 <細胞賦活作用> 製造例1,および5で調製したイチジク発酵抽出物について細胞賦活作用を調べた。直径35mmの細胞培養用プラスチックシャーレに、ヒト由来正常線維芽細胞懸濁液3mL(細胞数1.5×105個/dish、10%FBSを含むDMEM培地) を添加し、5%CO2濃度、37℃で24時間培養した。細胞の伸展と定着を確認した後、培地を捨て、細胞をリン酸緩衝液で3回洗浄し、イチジク発酵抽出物凍結乾燥粉末を所定濃度含むDMEM培地(10%FBSを含む)を添加して48時間培養した。対照(コントロール)としてイチジク発酵抽出物凍結乾燥粉末を添加しないDMEM培地(10%FBSを含む)を添加して同様に培養を行った。トリプシン−EDTA処理により細胞を剥離し、細胞数を血球計算盤を用いて計測した。イチジク発酵抽出物の細胞賦活作用結果を表2に示す。イチジク発酵抽出物には明らかな細胞増殖促進作用が認められたことから、イチジク発酵抽出物の細胞賦活作用が明らかになった。実施例1<化粧水の製造> 表3に示す処方に従い、(1)〜(10)を80℃で撹拌、溶解後室温に冷却し、化粧水を得た。得られた化粧水はいずれも清澄であり、40℃、RH75% の条件下において3ヶ月間白濁を生じることもなく安定であった。なお、イチジク発酵抽出物を添加しないこと以外は上記の実施品と全く同様に行って化粧水を調製し、これを比較例1とした。これらの化粧水について、専門パネラー10名による官能試験を行なった。評価は下記の項目について5段階の評点評価を実施した。(1) 肌のしっとりさ 1 かさつく 2 ややかさつく 3 普通 4 ややしっとりする 5 しっとりする(2) 肌の滑らかさ 1 ざらつく 2 ややざらつく 3 普通 4 やや滑らか 5 滑らか(3) 肌のべたつき 1 べたつく 2 ややべたつく 3 普通 4 ややさっぱり 5 さっぱりパネラー10名の評点の平均を表4に示す。表4から明らかなように、イチジク発酵抽出物を配合した実施品の製品は、比較例1のイチジク発酵抽出物無配合のものより優れた保湿性と皮膚平滑性を示した。実施例2<クリーム剤の製造> 表5に示す処方に従い、(1)〜(7)を80℃で混合撹拌したものに、別途(8)〜(12)を80℃で混合攪拌したものを加え、ホモジナイズし、攪拌しながら室温まで冷却し、クリーム剤を得た。 得られた製品は使用中にべたつかず、肌をしっとりとさせるものであった。実施例3<ボディジェル剤の製造> 表6に示す処方に従い、(1)〜(8)を撹拌、溶解する。得られた製品は使用中にべたつかず、肌をしっとりとさせるものであった。 本発明は、イチジク発酵抽出物およびその製造方法、並びにイチジク発酵抽出物に関するものであり、その利用分野は、化粧品類の他、医薬品類、医薬部外品類等に用いることができる。イチジク(Ficus carica)果実を発酵させた発酵物より抽出したイチジク発酵抽出物イチジク発酵抽出物が、シゾサッカロマイセス・オクトスポラス(Schizosaccharomyces octosporus)、シゾサッカロマイセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)、ピチア・クドリアブゼヴィ(Pichia kudriavzevii)、カンジダ・ユーティリス(Candida utilis)、サッカロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)等より選択される少なくとも1種類以上の酵母を用いることにより得られた請求項1記載のイチジク発酵抽出物イチジク発酵抽出物が水または親水性有機溶媒と水との混合物を抽出溶媒として抽出されたものであることを特徴とする請求項2記載のイチジク発酵抽出物イチジク発酵抽出物の抽出溶媒がアルコール濃度10〜90%のアルコール類−水混合物であることを特徴とする請求項3記載のイチジク発酵抽出物アルコールが、エタノール、1,3-ブチレングリコール又はこれらの混合物であることを特徴とする請求項4記載のイチジク発酵抽出物請求項1〜5記載のイチジク発酵抽出物を配合することを特徴とする保湿剤請求項1〜5記載のイチジク発酵抽出物を配合することを特徴とする化粧料組成物 【課題】皮膚や粘膜に対して刺激が少なく、かつ皮膚に潤いを与えると共に使用時の感触がよく、使用後のべたつきが少なく、保湿の持続性及び肌荒れ改善効果に優れた保湿剤の提供、および該保湿剤を配合した化粧料の提供。【解決手段】シゾサッカロマイセス・オクトスポラス(Schizosaccharomyces octosporus)、シゾサッカロマイセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)、ピチア・クドリアブゼヴィ(Pichia kudriavzevii)、カンジダ・ユーティリス(Candida utilis)、サッカロマイセス・セルビシエ(Saccharomyces cerevisiae)等より選択される少なくとも1種類以上の酵母を用いるイチジクの果実を発酵させたものをアルコール−水により抽出したイチジク発酵抽出物を有効成分とする保湿剤。【選択図】なし


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