生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_金属張積層板の検査方法
出願番号:2013154402
年次:2015
IPC分類:G01N 29/04


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鎌野 陽大 JP 2015025700 公開特許公報(A) 20150205 2013154402 20130725 金属張積層板の検査方法 住友ベークライト株式会社 000002141 鎌野 陽大 G01N 29/04 20060101AFI20150109BHJP JPG01N29/10 501 1 1 OL 6 2G047 2G047AA06 2G047AA09 2G047AB04 2G047AB05 2G047AC10 2G047BA01 2G047BB06 2G047BC03 2G047BC10 2G047DA03 2G047GE02 2G047GG28 2G047GH14本発明は、金属張積層板の内部に発生する欠陥を可視化して自動的に検知し、欠陥の良否判断を高速、高精度に行う為の検査方法に関するものである。ガラス布エポキシ樹脂銅張積層板のような金属張積層板は、プリント基板材料として使用されている。このプリントは、電子部品を固定して配線する為の主要な部品であり、内部に欠陥があることでショートなどの不具合を起こす恐れがある。一般に金属張積層板の欠陥検査方法としては、被検査物に対して単数、又は複数の光源から光を照射し、ソフトにより撮影画像を取得、撮影画像の明暗検出を検出し、予め定めた閾値に対しての大小により欠陥の良否を判断している。近年、品質・信頼性を向上させるため、金属張積層板の欠陥検出に対する要求が段々と高くなっている。この要求に応える為、欠陥の自動検出機能、検出精度の向上、検出速度の向上、を成し遂げる必要がある。しかし、検出精度を向上させようとすると処理すべき情報量の増加により検査時間がのびてしまい、逆に検出速度を向上させようとすると、時間当たりの処理情報量が少なくなってしまい、検出精度が低下する。すなわち、検査の遅延による生産性の低下の発生を抑制する程度の検査速度を有し、かつ高精度に欠陥検出を行う手段が求められている。上記の課題を解決する為に以下のような技術が提案されている。特許文献1には、被検査体の表面を照明する手段と、その表面を撮影する手段、撮影画像より欠陥の存在確率の高い欠陥候補部位を抽出する手段、そして抽出手段により抽出された欠陥候補部位に対してのみ欠陥抽出を行うことにより欠陥判定を行う技術が開示されている。しかし、本文献の表面検査装置は、欠陥候補部位を低分解能で行い欠陥判定を高分解能で行っている為、低分解能で行われる欠陥候補部位抽出において、微小な欠陥候補を捕えることが困難であるといった問題があった。すなわち、この欠陥検出方法では、検出精度と検出速度の両立は難しいといった問題があった。特許文献2については、上記の問題を解決する為に提案されたものであり、被検査物の表面上に発生する欠陥を高速、かつ高精度に検査することのできる欠陥検査装置及び検査方法を開示したものである。この方法は、抽出欠陥候補のサイズが閾値に対して大きいとき欠陥候補の画像データを低分解能にスケーリング率を変更するようにし、小さい場合は画像データが高分解能となるようにスケーリング率を変更することで、小サイズの画像データを高分解能に検査するシステムである。このことで、特許文献1の手法で課題となっていた、大サイズ欠陥に関する欠陥検査時間の短縮、及び小サイズ欠陥に関する欠陥検査の高精度化が解決した。 特許文献3においては、積層板を一面側から加熱する加熱工程と、加熱した前記積層板の他面側を赤外線カメラにより撮影する撮影工程と、前記赤外線カメラにより撮影した画像に基づいて前記積層板の内部に存在する泡を検出するものである。この方法により、積層板の内部の欠陥を検査することが可能となった。しかしながら、特許文献1および特許文献2による検出方法は、どちらも金属張積層板のプレス成型時に、金属箔と鏡板間の異物により生じる打痕欠陥や銅箔のしわなど、被検査物の表面の欠陥のみを検出する手法であって、内部に発生した欠陥を検出する技術ではない。特許文献3は内部に発生した欠陥を検出する技術ではあるが、特許文献3の検出方法を行うためには、外層金属箔のエッチングを行う必要がある。このように、そこで、金属張積層板内部の欠陥を検査しようとすると、破壊検査を行わなければならず、全数検査を行うことが困難であるという問題があった。特開平5−34293号公報特開2010−217117号公報特開2007−320046号公報本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、金属張積層板を破壊することなく、金属張積層板の内部に発生する欠陥を可視化して自動的に検知し、欠陥の良否判断を高速、高精度に行う為の検査方法を提供するものである。本発明は、下記[1]により達成される。[1]水中に、反射板と金属張積層板と超音波プローブを設置し、反射板と超音波プローブは金属張積層板を介してそれぞれ逆側に位置するように設置し、金属張積層板に超音波プローブより発生させた超音波を照射し、前記超音波が、金属張積層板の外層金属箔、樹脂および基材を通過したのち反射板を介して、超音波プローブに反射したエネルギー量を検出し、前記照射エネルギーと検出エネルギーの差によって、金属張積層板の欠陥部位を決定する、金属張積層板の内部検査方法。本発明によれば、金属張積層板を破壊することなく、金属張積層板の内部に発生する欠陥を可視化して自動的に検知し、欠陥の良否判断を高速、高精度に行う為の検査方法を提供することができる。本発明方法の第一実施形態の概要図である。本発明方法の第二実施形態の概要図である。本発明方法により得られた金属張積層板の像である。本発明の検査方法について説明する。本発明においては、水中に、反射板と金属積層板と超音波プローブを設置し、反射板と超音波プローブは金属張積層板を介してそれぞれ逆側に位置するように設置する。 反射板の材質としては特に限定されない。水中に反射板を設置する場合、水の密度が1g/cm3と小さいため、水よりも十分に密度が大きい固体が好ましく、たとえば、ガラス板、セラミック板、鉄板などがあげられる。 超音波プローブより、金属張積層板に向かって超音波が照射され、超音波は外層金属箔、樹脂、基材を通過し、反射板で反射し、外層金属箔、樹脂、基材を通過し、プローブで検出される。ここで、照射エネルギーと検出エネルギーの差を測定する。 金属張積層板の内部に欠陥が生じていると、欠陥部分と樹脂との密度差が生じるため、欠陥を通過する超音波エネルギーと、欠陥のない健全部位を通過する超音波エネルギーとの間に差が生じる。特に空隙部位については固体である樹脂と、気体である欠陥部分の空気との密度差が大きいため、超音波エネルギーの差が大きくなる。 この差によって、金属張積層板の欠陥部位を検査することが可能となる。 超音波の周波数としては50MHz以上100MHz以下が好ましい。50MHz以上であると、分解能が向上し、検出精度が向上する点で好ましい。100MHz以下であると、十分な検出速度を確保でき好ましい。一般に超音波の周波数を上げると分解能は向上するが、非常に小さい波となるため、減衰時間が短くなり、すなわち透過力が弱まる。また振幅も小さくなる為、検出速度も落ちる。 金属張積層板の検査方法としては、超音波の他に可視光やX線を照射することも考えられる。しかし、可視光やX線は、金属張積層板の外層金属に吸収されてしまうため、内部の欠陥を検出することは不可能である。 本発明においては、超音波を使用することにより、内部の欠陥を検出することができるものである。 本発明においては、前記金属張積層板を巻き取り機構を有する装置で移動させながら検査することも可能である。これにより連続的に金属張積層板の検査を実施することができる。 以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。(金属張積層板の準備) ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂(DIC社製、HP−6000)24.5質量部、トリアジン骨格含有フェノールノボラック樹脂(DIC社製、LA−7054)12質量部、ビフェニル型フェノキシ樹脂(三菱化学社製、YX6954BH30、固形分30重量%)3質量部、硬化促進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾール(四国化成工業社製、2E4MZ)0.5質量部、をメチルエチルケトンに溶解、分散させた。さらに、無機充填材Aとして球状シリカ(アドマテックス社製、SO−25R、平均粒子径0.5μm)60質量部を添加し、40〜50℃に加温しながら高速撹拌装置で30分間撹拌した。不揮発分70質量%となるように調整し、樹脂組成物のワニス1を調製した。 次に、ガラス繊維基材(厚さ50μm、日東紡社製Eガラス織布、WEA−1080、IPC規格1080)に、樹脂ワニス1を塗布装置により含浸させ、180℃の加熱炉で2分間乾燥して、60μmのプリプレグ1を製造した。 さらに、プリプレグ1の両面に、銅箔(厚さ12μm、三井金属社製、3ECM3VLP)を配置し、200℃で2時間プレスし、絶縁層厚み60μm、総厚84μmの金属張積層板を得た。(実施例1)上記で得られた金属張積層板を用いて、空隙ボイドの発生率を測定した。測定は超音波で行った。超音波発生装置:日立パワーソリューション社製、品番:ES5000シリーズを用い、超音波周波数75MHzで、反射板としてガラス板を用い、上記総厚さ84μmの金属張積層板を用いた。水中に上記超音波装置のプローブ、金属張積層板、反射板の順に設置し、金属張積層板の銅箔に超音波を照射し、反射された超音波のエネルギーを測定した。30μmのボイドを5個/1m2検出できた。同じ積層板の銅箔をエッチング除去したのち、目視でボイド観察を行った。30μmのボイドを5個/1m2検出できた。(比較例1)上記で得られた金属張積層板を用いて、空隙ボイドの発生率を測定した。測定はX線で行った。X線発生装置:島津製作所製、品番:SMX−100CTを用い、上記総厚さ84μmの金属張積層板の銅箔にX線を照射した。ボイドを検出することはできなかった。同じ積層板の銅箔をエッチング除去したのち、目視でボイド観察を行った。30μmのボイドを5個/1m2検出できた。実施例1は、水中に、反射板と金属張積層板と超音波プローブを設置し、反射板と超音波プローブは金属張積層板を介してそれぞれ逆側に位置するように設置し、金属張積層板に超音波プローブより発生させた超音波を照射し、前記超音波が、金属張積層板の外層金属箔、樹脂および基材を通過したのち反射板を介して超音波プローブに反射したエネルギー量を検出し、前記照射エネルギーと検出エネルギーの差によって、金属張積層板の欠陥部位を決定する、金属張積層板の内部検査方法であるが、金属張積層板を破壊することなく、欠陥を検出することができた。比較例1は、超音波の代わりにX線を用いたが、欠陥を検出することができなかった。本発明によれば、金属張積層板の表面及び内部を、従来の目視検査ではできなかった非破壊検査による品質保証が達成できる。これまで内部検査を行う際には銅箔をエッチングする作業を行う必要があり、この作業を削減することで、環境負荷の低減とコスト削減を両立できる。101:銅張積層板201:反射板301:超音波プローブ302:電源装置401:搬送ロール501:水 水中に、反射板と金属張積層板と超音波プローブを設置し、反射板と超音波プローブは金属張積層板を介してそれぞれ逆側に位置するように設置し、金属張積層板に超音波プローブより発生させた超音波を照射し、前記超音波が、金属張積層板の外層金属箔、樹脂および基材を通過したのち反射板を介して超音波プローブに反射したエネルギー量を検出し、前記照射エネルギーと検出エネルギーの差によって、金属張積層板の欠陥部位を決定する、金属張積層板の内部検査方法。 【課題】金属張積層板の内部に発生する欠陥を可視化して自動的に検知し、欠陥の良否判断を高速、高精度に行う為の検査方法を提供する。【解決手段】水中に、反射板と金属張積層板と超音波プローブを設置し、反射板と超音波プローブは金属張積層板を介してそれぞれ逆側に位置するように設置し、金属積層板に超音波プローブより発生させた超音波を照射し、前記超音波が、金属積層板の外層金属箔、樹脂および基材を通過したのち反射板を介して超音波プローブに反射したエネルギー量を検出し、前記照射エネルギーと検出エネルギーの差によって、金属張積層板の欠陥部位を決定する【選択図】図1


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