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タイトル:公開特許公報(A)_生体内成分測定方法および生体内成分測定装置
出願番号:2013129012
年次:2014
IPC分類:G01N 33/68


特許情報キャッシュ

吉川 泰生 渡辺 敏弘 佐藤 利幸 JP 2014025919 公開特許公報(A) 20140206 2013129012 20130619 生体内成分測定方法および生体内成分測定装置 シスメックス株式会社 390014960 特許業務法人サンクレスト国際特許事務所 110000280 吉川 泰生 渡辺 敏弘 佐藤 利幸 JP 2012140421 20120622 G01N 33/68 20060101AFI20140110BHJP JPG01N33/68 21 1 OL 34 2G045 2G045AA25 2G045DA36 2G045DA38 2G045DA54 2G045DA68 本発明は、生体内成分測定方法および生体内成分測定装置に関する。 従来、被験者の皮膚を介して抽出される組織液中に含まれる生体成分の量に関する解析値を取得する生体内成分測定方法または生体内成分測定装置が種々提案されている。また、抽出される組織液の量が被験者の皮膚の状態により変動することから、測定精度を向上させるために、組織液中に含まれる無機イオンの量に関するイオン情報を用いて生体成分の量を補正することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。 特許文献1記載の測定方法および測定装置では、組織液中のグルコース量を測定するに際し、無機イオン、具体的には抽出された組織液中のナトリウムイオン濃度を補正パラメータとして用い、グルコースの量を解析している。特開2010−169662号公報 しかし、特許文献1記載の測定方法および測定装置では、測定対象成分によっては、その量を正確に解析することができない場合があった。 本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、高精度に組織液中の測定対象成分の量を解析することができる生体内成分測定方法および生体内成分測定装置を提供することを目的としている。 本発明の第1の観点に係る生体内成分測定方法(以下、単に「測定方法」ともいう)は、生体から抽出された組織液を抽出媒体中に蓄積する工程と、 蓄積された前記組織液中のアルブミンの量に関するアルブミン情報又はタンパク質の総量に関するタンパク質情報を取得する工程と、 蓄積された前記組織液中の測定対象成分の量に関する成分情報を取得する工程と、 前記アルブミン情報若しくはタンパク質情報と成分情報とに基づいて、前記測定対象成分の量に関する解析値を取得する解析値取得工程と を含むことを特徴としている。 本発明の測定方法では、補正パラメータとして、従来の無機イオンに代えてアルブミン若しくはタンパク質の総量(総タンパク(TP))を用いている。このアルブミンとタンパク質の総量の皮膚透過率は経時的に減少する傾向を示しており、同様の傾向を示すタンパク質などの高分子物質を測定対象成分とする場合に、かかるアルブミン若しくはタンパク質の総量を補正パラメータとして用いることで、当該測定対象成分の量に関する解析値を高精度に取得することができる。 また、本発明の第2の観点に係る生体内成分測定装置(以下、単に「測定装置」ともいう)は、生体から抽出した組織液を含む試料を導入するための導入部と、 導入部に導入された試料に含まれる、測定対象成分の量に関する成分情報、およびアルブミンの量に関するアルブミン情報を取得するための検出部と、 検出部で検出された前記アルブミン情報又はタンパク質の総量に関するタンパク質情報と成分情報とに基づいて、前記測定対象成分の量に関する解析値を取得する解析部と を備えたことを特徴としている。 本発明の測定方法および測定装置によれば、高精度に組織液中の測定対象成分の量を解析することができる。本発明の第1の実施の形態に係るC反応性タンパク(CRP)測定方法の測定手順を示すフローチャートである。本発明の測定方法に用いられる穿刺具に装着される微細針チップの斜視図である。本発明の測定方法に用いられる穿刺具の一例の斜視説明図である。穿刺具によって微細孔が形成された皮膚の断面説明図である。本発明の測定装置の一実施の形態の断面説明図である。本発明の第1の実施の形態に係る測定方法で用いられる収集部材の断面説明図である。図6に示される収集部材を皮膚に貼付した状態を示す断面説明図である。アルブミンの皮膚透過率とCRPの皮膚透過率との関係を示す図である。ナトリウムイオンの皮膚透過率とCRPの皮膚透過率との関係を示す図である。CRPの皮膚透過率の経時変化を示す図である。アルブミンの皮膚透過率の経時変化を示す図である。ナトリウムイオンの皮膚透過率の経時変化を示す図である。アルブミン補正による推定CRP濃度と参照値との関係を示すグラフである。ナトリウムイオン補正による推定CRP濃度と参照値との関係を示すグラフである。本発明の第2の実施の形態に係るCRP測定方法の測定手順を示すフローチャートである。本発明の第2の実施の形態に係る測定方法で用いられる組織液抽出用チャンバの断面説明図である。本発明の第2の実施の形態に係る測定方法の測定手順の説明図である。アルブミンの皮膚透過率とコルチゾールの皮膚透過率との関係を示す図である。ナトリウムイオンの皮膚透過率とコルチゾールの皮膚透過率との関係を示す図である。コルチゾールの皮膚透過率の経時変化を示す図である。C−ペプチドの皮膚透過率の経時変化を示す図である。DHEA−sの皮膚透過率の経時変化を示す図である。総タンパク質(TP)の皮膚透過率の経時変化を示すグラフである。抽出サンプル中のタンパク質の電気泳動の画像を示す図である。総タンパク(TP)の皮膚透過率の経時変化を示す図である。 以下、添付図面を参照しつつ、本発明の測定方法および測定装置の実施の形態を詳細に説明する。以下の実施の形態では、本発明を、C反応性タンパク(CRP)を測定する場合(第1〜2の実施の形態)またはコルチゾールを測定する場合(第3の実施の形態)に適用した例を説明する。[第1の実施の形態] 本発明の第1の実施の形態に係るCRP測定方法について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態に係るCRP測定方法の測定手順を示すフローチャートである。 まず、図1を参照しつつ、本発明の第1の実施の形態に係るCRP測定方法の測定手順の概略について説明する。なお、図1に示した工程のうち、ステップS1〜S6の工程は、測定を実施する者によって行われる工程であり、ステップS7の工程は、本実施の形態に係る測定装置によって行われる工程である。 最初に、被験者の測定部位の洗浄と、後述する穿刺具を用いた測定部位における微細孔の形成とが行われる(ステップS1)。この微細孔の形成は、被験者の皮膚からの組織液の抽出を促進するために行われる処理である。ついで、測定装置に設けられたタイマー部を用いて組織液の抽出時間が設定される(ステップS2)。ついで、後述する収集部材が測定部位に取り付けられ、組織液の抽出および組織液中のCRPおよびアルブミンなどの蓄積が開始される(ステップS3)。ついで、ステップS2において設定された抽出時間の終了が、タイマー部のアラーム装置によって通知されたか否かが判定され(ステップS4)、通知された場合には収集部材が取り外されて組織液の抽出が終了する(ステップS5)。ついで、収集部材中に蓄積された分析物を専用容器内で純水中に回収する(ステップS6)。最後に、専用容器内の純水を用いて測定対象成分の測定が行われる(ステップS7)。 以下、各工程について詳細に説明する。 (ステップS1:前処理工程) まず、被験者は、エタノールを含浸させた綿などを用いて皮膚Sの適用部位を洗浄し、測定結果の攪乱要因となる物質(汗、塵など)を除去する。そして、洗浄を行った皮膚Sに微細孔を形成する。 微細孔の形成は、例えば図2に示される微細針チップ1を装着した穿刺具2(図3参照)を用いて行うことができる。図3に示される穿刺具2は、減菌処理された微細針チップ1を装着して、当該微細針チップ1の微細針1aを生体の表皮(被験者の皮膚S)に当接させることによって、被験者の皮膚Sに組織液の抽出孔(図4の微細孔3)を形成する装置である。微細針チップ1の微細針1aは、穿刺具2により微細孔3を形成した場合に、当該微細孔3が皮膚Sの表皮内にとどまり真皮までは到達しないような大きさ・形状を有する。穿刺具2は、筐体4と、この筐体4の表面に設けられたリリースボタン5と、筐体4の内部に設けられたアレイチャック6およびバネ部材7とを備えている。筐体4の下部4aには開口(図示せず)が形成されている。バネ部材7はアレイチャック6を穿刺方向に付勢する機能を有する。アレイチャック6は下端に微細針チップ1を装着することができる。微細針チップ1の下面には、複数の微細針1aが形成されている。また、穿刺具2は、アレイチャック6をバネ部材7の付勢力に逆らって上方(反穿刺方向)に押し上げた状態で固定する固定機構(図示せず)を有しており、使用者(被験者)がリリースボタン5を押下することにより、当該固定機構によるアレイチャック6の固定が解除され、バネ部材7の付勢力によって当該アレイチャック6が穿刺方向に移動するように構成されている。 このような穿刺具2を用いた穿刺手順として、まずアレイチャック6をバネ部材7の付勢力に逆らって上方(反穿刺方向)に押し上げた状態の穿刺具2を準備し、ついで微細孔3を形成する皮膚Sの所定部位に穿刺具2の下部4aの開口(図示せず)を配置した状態で、リリースボタン5を押下する。これにより、前述した固定機構によるアレイチャック6の固定が解除されるとともに、アレイチャック6がバネ部材7の付勢力により皮膚S側に移動する。そして、アレイチャック6の下端に装着された微細針チップ1の微細針1aが所定の速度で被験者の皮膚Sに当接する。これにより、図4に示されるように、被験者の皮膚Sの表皮部分に微細孔3が形成される。 リリースボタン5を押下した後、微細針チップ1の微細針1aが被験者の皮膚Sに穿刺された状態を所定時間(例えば、3分間)保持させる。これにより、微細孔から抽出される組織液の量を増加させることができる。 (ステップS2:タイマー設定工程) 次に、被験者は、図5に示される測定装置40に設けられた操作ボタン(図示せず)を操作することにより当該測定装置40のタイマー部50の時間(抽出時間)を設定する。設定時間としては、例えば5〜120分とすることができる。 (ステップS3〜S5:抽出―蓄積工程) 次に、図6に示される収集部材30を用いて組織液の抽出および蓄積を行う。図6に示される収集部材30は、被験者の皮膚Sから抽出した組織液を保持可能な保水性を有するゲル31が支持部材32によって支持された構造を有する。このゲル31は、抽出媒体としての純水を含有している。 支持部材32は、凹部を有する支持部本体32aと、この支持部本体32aの外周側に形成された鍔部32bとを有し、支持部本体32aの凹部内にゲル31が保持されている。鍔部32bの表面には粘着層33が設けられており、測定前の状態では、凹部内に保持されたゲル31を封止する剥離紙34が粘着層33に貼付されている。測定を行う際には、剥離紙34が粘着層33から剥離されてゲル31および粘着層33が露出され、当該ゲル31が被験者の皮膚Sに接触した状態で、収集部材30を粘着層33によって当該被験者の皮膚Sに貼り付けて固定することができる。 この抽出―蓄積工程において、被験者は、収集部材30の剥離紙34(図6参照)を取り除き、ついでこの収集部材30を、図7に示されるように微細孔3を形成した部位に貼り付ける(ステップS3)。これにより、微細孔3を形成した部位とゲル31とが接触するとともに、微細孔3を介してCRPおよびアルブミンを含む組織液がゲル31に移動し始めて、抽出が開始される。また、被験者は、抽出の開始と同時に測定装置40のタイマー部50をオンにする。この後、所定の時間(アラームの設定時間)が経過するまで収集部材30を皮膚Sに貼り付けた状態で放置する(ステップS4)。そして、所定の時間が経過してアラームが鳴った時点で被験者は収集部材30を皮膚Sから取り外す(ステップS5)。ここでは、タイマー部のアラームは5〜120分に設定されているので、5〜120分間の時間をかけて、継続して皮膚からの組織液の抽出が行われる。これにより、抽出―蓄積工程が終了する。 (ステップS6:抽出物の回収工程) ついで、ゲル31内に蓄積された抽出物が回収される。この回収は、被験者の皮膚Sから取り外した収集部材30を、純水からなる回収液Lを収容する回収用チューブ34(図5参照)内にて当該回収液Lに所定時間(例えば、3〜48時間)浸漬させることで行うことができる。 (ステップS7:測定工程) 分析物の回収が終了した後、図5に示されるように、シリンジ35を用いて、回収用チューブ34内の回収液Lを測定装置40の導入部41を介して測定部42に移動させる。検出部である測定部42には、CRP濃度測定用センサ43およびアルブミン濃度測定用センサ44が配設されており、電気制御部45および解析部46によって、CRP濃度およびアルブミン濃度が測定される。得られた結果は、表示部47にて出力される。CRP濃度測定用センサ43およびアルブミン濃度測定用センサ44は、いずれも抗原抗体反応を利用した免疫センサであり、基板上に形成された抗体へのターゲット分子の結合に起因する屈折率の変化を光学的に検出する(SPR法)。 前記解析部46では、取得されたアルブミン濃度およびCRP濃度の各測定値を用いて、CRPの推定生体濃度(組織液中のCRPの濃度又は血中のCRPの濃度)が算出される。以下、この算出方法について詳細に説明する。 <アルブミンによる補正式の取得> ある物質が半透性の膜を透過する際の当該物質の抽出速度(J)と膜透過率(P)との関係については、次の式(1)が成立することが知られている。この関係は、生体から抽出される組織液中の測定対象成分やアルブミンを「ある物質」とし、当該測定対象成分などが抽出される被験者の皮膚を「半透性の膜」とすると、本発明における測定または解析に適用することができる。J=A×P×C ・・・・・・(1)ここで、Aは透過部の面積であり、Cは組織液中の生体成分の濃度である。 式(1)を変形すると次の式(2)となり、抽出速度J、透過部面積A、および組織液中の生体成分の濃度から、当該生体成分の皮膚透過率が得られることが分かる。P=J/(A×C) ・・・・・・(2) 抽出速度Jは、抽出された生体成分の濃度と抽出媒体量との積である抽出生体成分量を抽出時間で除することで求められる。 今、複数の被験者について、血清中濃度分析により求めた、上記の濃度Cに相当するCRP、アルブミンおよびナトリウムイオンの各濃度と、当該複数の被験者について、前述したステップS1〜ステップS6で集められた組織液を用いて測定したCRPの濃度(株式会社サイクレックス製のHigh−Sensitivity CRP ELISA Kitを用いて測定)およびアルブミンの濃度(タカラバイオ株式会社製のHuman Albumin ELISA Kitを用いて測定)ならびにイオンクロマトグラフにより求めたナトリウムイオンの濃度とに基づいて、式(2)にしたがって、CRP、アルブミンおよびナトリウムイオンの各皮膚透過率を算出した。 算出された皮膚透過率について、アルブミンの皮膚透過率とCRPの皮膚透過率との関係を図8に示し、ナトリウムイオンの皮膚透過率とCRPの皮膚透過率との関係を図9に示す。図8および図9より、ナトリウムイオンの皮膚透過率よりもアルブミンの皮膚透過率の方がCRPの皮膚透過率との相関性が高いことがわかる。 アルブミンの皮膚透過率とCRPの皮膚透過率との回帰直線を求めるとy=0.70x+0.0006となり、その相関係数Rは0.78である。 一方、ナトリウムイオンの皮膚透過率とCRPの皮膚透過率との回帰直線を求めるとy=0.032x+0.0011となり、その相関係数Rは0.02である。 このようにアルブミンとナトリウムイオンとで相関係数に大きな違いが生じる原因について鋭意検討を重ねた結果、本発明者らは、アルブミンとナトリウムイオンとでは皮膚透過率の経時変化が異なり、アルブミンの皮膚透過率の経時変化の方がナトリウムイオンのそれよりもCRPの皮膚透過率の経時変化に近い傾向を示すことを見出した。 図10〜12は、それぞれCRP、アルブミンおよびナトリウムイオンの皮膚透過率の経時変化を示す図である。図10〜12において、x軸のLoop numberは、穿刺後の15分単位での経過時間を示している。すなわち、x軸の「1」は穿刺してから15分後、「2」は穿刺してから30分後、「3」は穿刺してから45分後を示している。 図10〜12より、ナトリウムイオンの皮膚透過率は穿刺後の経過時間にかかわらずほぼ一定であるのに対し、CRPの皮膚透過率は穿刺後の時間経過にしたがい徐々に減衰しており、両者の経時変化が大きく異なることがわかる。これに対し、アルブミンの皮膚透過率の経時変化は、CRPのそれと同様の傾向を示し、穿刺後の時間経過にしたがい徐々に減衰していることがわかる。このように、皮膚透過率の経時変化が同様の傾向を示すことから、アルブミンの方がナトリウムイオンよりもCRPとの皮膚透過率の相関性が高いことがわかる。したがって、CRPの皮膚透過率P(CRP)は、アルブミンの皮膚透過率P(Albumin)より、以下の式(3)を用いて推定可能であることがわかる。P(CRP)=0.70×P(Albumin)+0.0006 ・・・・・・(3) <P(CRP)の推定> 上記式(3)を用いて、アルブミンの皮膚透過率P(Albumin)より、CRPの推定皮膚透過率pdcP(CRP)を算出する。 P(Albumin)は、上記式(2)にしたがい算出することができ、算出に必要となる組織液中のアルブミンの濃度C(Albumin)は、被験者によって大きな違いはなく、共通の濃度であるという前提により定数で与えられる。具体的に、C(Albumin)は、例えば1.125g/dL(組織液中濃度を血中濃度の基準値である4.5g/dLの1/4と仮定)とすることができる。 <C(CRP)の算出> 式(3)により算出されたCRPの推定皮膚透過率pdcP(CRP)と、上記式(1)を変形して得られる式(4)より、組織液中のCRPの濃度C(CRP)を算出することができる。また、血中のCRPの濃度は、組織液中のCRPの濃度を血中のCRPの濃度の1/4と仮定すると、組織液中のCRPの濃度C(CRP)を4倍することで算出することができる。C(CRP)=J/(A×pdcP(CRP)) ・・・・・・(4) 図13は、前述した手順により算出された組織液中のCRP濃度から推定した血中のCRP濃度と、参照値として求めた血清(serum)中のCRP濃度との相関を示す図である。図14は、アルブミンに代えてナトリウムイオンを補正パラメータとして用いて算出された組織液中のCRP濃度と、参照値として求めた血清中のCRP濃度との相関を示す図である。図14に示される実験では、前述した回帰直線(y=0.032x+0.0011)を用いて、ナトリウムイオンの皮膚透過率からCRPの皮膚透過率を推定した。 図13および図14より、アルブミン補正により得られるCRP濃度の相関係数Rは、ナトリウムイオン補正により得られるCRP濃度の相関係数Rよりも大きく、アルブミン補正の方がナトリウムイオン補正よりも測定の精度が高くなることがわかる。[第2の実施の形態] 次に、本発明の第2の実施の形態に係るCRP測定方法について説明する。図15は、本発明の第2の実施の形態に係るCRP測定方法の測定手順を示すフローチャートである。 まず、図15を参照しつつ、本発明の第2の実施の形態に係るCRP測定方法の測定手順の概略について説明する。なお、図15に示したステップS10〜S19の各工程は、測定を実施する者によって行われる工程であり、そのうちステップS19の工程(測定工程)は、濃度測定キットを用いて行われる工程である。本実施の形態では、濃度測定用センサが配設された測定部を備えた測定装置によって測定工程が行われる第1の実施の形態と異なり、後述する市販の濃度測定キットを用いて測定工程が行われる。 最初に、被験者の測定部位の洗浄と、後述する穿刺具を用いた測定部位における微細孔の形成と、組織液抽出用チャンバの測定部位への固定とが行われる(ステップS10)。ついで、適宜のタイマー(図示せず)を用いて組織液の抽出時間が設定される(ステップS11)。ついで、測定部位に固定されたチャンバ内へ組織液抽出媒体が供給される(ステップS12)。ついで、組織液の抽出および組織液中のCRPおよびアルブミンなどの蓄積が開始される(ステップS13)。ついで、ステップS12において設定された抽出時間の終了が、タイマーのアラーム装置によって通知されたか否かが判定され(ステップS14)、通知された場合には組織液の抽出媒体が所定の容器内に回収される(ステップS15)。ついで、組織液抽出用チャンバが洗浄される(ステップS16)。ついで、所定回数の組織液の抽出が完了したか否かが判定され(ステップS17)、所定回数の組織液の抽出が完了したと判定された場合には、組織液の抽出蓄積工程が終了し(ステップS18)、所定回数の組織液の抽出が完了していないと判定された場合には、ステップS11に戻って、チャンバ内へ組織液抽出媒体が供給され、前記ステップS12〜ステップS17が繰り返される。最後に組織液の測定が行われる(ステップS19)。 以下、各工程について詳細に説明する。なお第1の実施の形態と共通する内容については、簡単のために説明を省略する。 (ステップS10:前処理工程) まず、被験者は、エタノールを含浸させた綿などを用いて皮膚Sの適用部位を洗浄し、測定結果の攪乱要因となる物質(汗、塵など)を除去する。そして、洗浄を行った皮膚Sに微細孔を形成する。微細孔の形成は、第1の実施の形態における穿刺具2を用いて行うことができる。 ついで、図16に示される組織液抽出用チャンバ10を被験者の皮膚Sの微細孔形成部位に固定する。組織液が保持可能な組織液抽出用チャンバ10は、上下に開口を有する短筒状の支持部材11からなっており、この支持部材11の一方の端面には粘着層12が形成されている。使用前においては、粘着層12には剥離紙13が貼付されている。使用時には、この剥離紙13を剥がして、微細孔形成部位が支持部材11の開口内に配置されるように組織液抽出用チャンバ10の粘着層12を被験者の皮膚Sに押し当てて当該組織液抽出用チャンバ10を被験者の皮膚Sに固定する。 (ステップS11:タイマー設定工程) 次に、被験者は、タイマーにより抽出時間を設定する。設定時間としては、例えば15分とすることができる。 (ステップS12:組織液抽出媒体の供給工程) ついで、組織液抽出媒体(和光純薬株式会社製の精製水)200μLを用いて組織液抽出用チャンバ10内の洗浄を行う。洗浄後、図17に示されるように、組織液抽出用チャンバ10内にピペット(図示せず)により組織液抽出媒体14を所定量(100μL)供給し、供給した組織液抽出媒体14の蒸発を防ぐために組織液抽出用チャンバ10の上部開口をメンディングテープ15でシールする。これにより、微細孔3を形成した部位と組織液抽出媒体14とが接触するとともに、微細孔3を介してCRPおよびアルブミンを含む組織液が組織液抽出媒体14中に移動し始めて、抽出が開始される。また、被験者は、抽出の開始と同時にタイマーのアラーム装置をオンにする。 (ステップS13〜S14:抽出―蓄積工程) その後、所定の時間(アラームの設定時間)が経過するまで組織液抽出用チャンバ10を皮膚Sに貼り付けた状態で放置する(ステップS13、S14)。 (ステップS15:組織液抽出媒体の回収) 所定の時間が経過してアラームが鳴った時点で被験者はメンディングテープ15を取り外すとともに、ピペットにより組織液抽出用チャンバ10内の液体(組織液が抽出された組織液抽出媒体14)を所定の容器内に回収する。 (ステップS16:組織液抽出用チャンバの洗浄) ついで、ステップS16において、所定量(例えば、100μL)の組織液抽出媒体14を用いて、組織液抽出用チャンバ10内でピペットによる吐出・吸引を2〜3回繰り返すことで当該組織液抽出用チャンバ10内の洗浄を行う。 ついで、ステップS17において、所定回数の組織液の抽出が完了したか否かが判定され、所定回数の組織液の抽出が完了したと判定された場合には、組織液の抽出蓄積工程が終了し(ステップS18)、所定回数の組織液の抽出が完了していないと判定された場合には、ステップS11に戻って、アラームが再度設定され、ついでチャンバ内へ組織液抽出媒体が供給され(ステップS12)、前記ステップS13〜ステップS16が繰り返される。 (ステップS19:測定工程) ついで、回収した抽出媒体のCRPの濃度およびアルブミンの濃度を測定する。CRPの濃度は、市販されている測定キット、例えば株式会社サイクレックス製のHigh−Sensitivity CRP ELISA Kitを用いて測定することができる。また、アルブミンの濃度も、同じく市販されている測定キット、例えばタカラバイオ株式会社製のHuman Albumin ELISA Kitを用いて測定することができる。 取得したアルブミン濃度およびCRP濃度の各測定値を用いて、第1の実施の形態と同様の方法でCRPの推定生体濃度を算出する。[第3の実施の形態] 本実施の形態では、タンパク質の一種であるCRPを測定対象成分とした第1または第2の実施の形態と異なり、ステロイドホルモンの一種であるコルチゾールを測定対象成分としている。なお、コルチゾールの皮膚透過率を推定するために用いる指標(補正指標)としては、第1または第2の実施の形態と同様にアルブミンを採用している。 図1に示される測定手順フロー(ステップS1〜ステップS7)と同様の測定手順により、アルブミン濃度およびコルチゾールの各測定値を取得する。ただし、本実施の形態で用いた測定装置では、CRP濃度測定用センサ43(図5参照)に代えて、コルチゾールの濃度を測定することができるコルチゾール濃度測定用センサが測定部42に配設されている。そして、取得されたアルブミン濃度およびコルチゾール濃度の各測定値を用いて、コルチゾールの推定生体濃度が算出される。<アルブミンによる補正式の取得> 複数の被験者について、血清中濃度分析により求めた、上記式(1)〜(2)における濃度Cに相当するコルチゾール、アルブミンおよびナトリウムイオンの各濃度と、当該被験者について、第1の実施の形態と同様のステップS1〜ステップS6で集められた組織液を用いて測定したコルチゾールの濃度(Salimetrics社製のELISA Kit)およびアルブミンの濃度(タカラバイオ株式会社製のHuman Albumin ELISA Kitを用いて測定)ならびにイオンクロマトグラフにより求めたナトリウムイオンの濃度とに基づいて、上記式(2)にしたがって、コルチゾール、アルブミンおよびナトリウムイオンの各皮膚透過率を算出した。 算出された皮膚透過率について、アルブミンの皮膚透過率とコルチゾールの皮膚透過率との関係を図18に示し、ナトリウムイオンの皮膚透過率とコルチゾールの皮膚透過率との関係を図19に示す。図18および図19より、ナトリウムイオンの皮膚透過率よりもアルブミンの皮膚透過率の方がコルチゾールの皮膚透過率との相関性が高いことがわかる。 アルブミンの皮膚透過率とコルチゾールの皮膚透過率との回帰直線を求めるとy=0.2493x+0.0023となり、その相関係数Rは0.5である。 一方、ナトリウムイオンの皮膚透過率とコルチゾールの皮膚透過率との回帰直線を求めるとy=0.0344x+0.0022となり、その相関係数Rは0.1である。 このようにアルブミンとナトリウムイオンとで相関係数に大きな違いが生じる原因は、前述したように、アルブミンの皮膚透過率の経時変化の方がナトリウムイオンのそれよりもコルチゾールの皮膚透過率の経時変化に近い傾向を示すからである。 図20は、コルチゾールの皮膚透過率の経時変化を示す図である。図20において、x軸のLoop numberは、図10〜12と同様、穿刺後の15分単位での経過時間を示している。 前出した図12より、ナトリウムイオンの皮膚透過率は穿刺後の経過時間にかかわらずほぼ一定であるのに対し、図20に示されるコルチゾールの皮膚透過率は穿刺後の時間経過にしたがい徐々に減衰しており、両者の経時変化が大きく異なることがわかる。これに対し、アルブミンの皮膚透過率の経時変化は、図11に示されるように、コルチゾールのそれと同様の傾向を示し、穿刺後の時間経過にしたがい徐々に減衰していることがわかる。このように、皮膚透過率の経時変化が同様の傾向を示すことから、アルブミンの方がナトリウムイオンよりもコルチゾールとの皮膚透過率の相関性が高いことがわかる。したがって、コルチゾールの皮膚透過率P(コルチゾール)は、アルブミンの皮膚透過率P(Albumin)より、以下の式(5)を用いて推定可能であることがわかる。P(コルチゾール)=0.2493×P(Albumin)+0.0023 ・・・・(5)<P(コルチゾール)の推定> 補正指標としてアルブミンを用いる場合、上記式(5)を用いて、アルブミンの皮膚透過率P(Albumin)より、コルチゾールの推定皮膚透過率pdcP(コルチゾール)を算出する。 P(Albumin)は、第1の実施の形態と同様にして、上記式(2)にしたがい算出することができ、算出に必要となる組織液中のアルブミンの濃度C(Albumin)は、被験者によって大きな違いはなく、共通の濃度であるという前提により定数(例えば、1.125g/dL)で与えられる。<C(コルチゾール)の算出> 式(5)により算出されたコルチゾールの推定皮膚透過率pdcP(コルチゾール)と、上記式(1)を変形して得られる式(6)より、コルチゾールの濃度C(コルチゾール)を算出することができる。C(コルチゾール)=J/(A×pdcP(コルチゾール)) ・・・・・(6) 前述した実施の形態では、組織液中のCRP(第1〜第2の実施の形態)またはコルチゾール(第3の実施の形態)を測定対象成分としているが、本発明の測定方法は、これらに限定されず他の生体成分も測定対象とすることができる。本発明の測定方法が測定の対象とすることができる組織液中の生体成分としては、大きく高分子物質と、高分子物質に低分子物質が結合したものとの2つに分類することができる。 前者の高分子物質の例としては、例えば、CRP、インスリン、C−ペプチドなどのタンパク質;DNAまたはRNAである核酸;グリコーゲンなどの多糖を挙げることができる。 例えば、C−ペプチドの皮膚透過率の経時変化も、図21に示されるように、前述したCRPやコルチゾールと同様、穿刺後の時間経過にしたがい徐々に減衰しており、アルブミンと同様の傾向を示している。したがって、C−ペプチドの皮膚透過率についてもアルブミンの皮膚透過率を用いて推定できることがわかる。 また、後者の高分子物質に低分子物質が結合したものの例としては、例えば、コルチゾール、DHEA−sやテストステロンなどのステロイドホルモン;ApoB48、ApoAIなどのアポタンパク質が低分子の脂質に結合したリポタンパク質を挙げることができることができる。さらに、バンコマイシンなどの抗生物質やワルファリンなどの低分子の薬物を例示することができる。 例えば、ステロイドホルモンの一種であるDHEA−sの皮膚透過率の経時変化も、図22に示されるように、前述したCRPやコルチゾールと同様、穿刺後の時間経過にしたがい徐々に減衰しており、アルブミンと同様の傾向を示している。したがって、DHEA−sの皮膚透過率についてもアルブミンの皮膚透過率を用いて推定できることがわかる。 このように、本発明の測定方法では、高分子物質又はこれに低分子物質が結合したもの(以下、両者をまとめて「高分子物質」と総称する)を好適な測定対象物質としているが、以下、その理由について説明する。 高分子物質の例としてのタンパク質について、その抽出速度が時間の経過とともに遅くなっていくことを実験により確認した。以下の「a」〜「c」の3つの時間帯(各15分間)におけるタンパク質の抽出速度を算出した。なお、図23において、「d」は非穿刺の部位のデータである。また、抽出速度(J)は、前述したように、抽出されたタンパク質の濃度と抽出媒体量との積であるタンパク質の量を抽出時間で除することで求められる。 a:穿刺直後〜15分 b:15分〜30分 c:30分〜45分 測定部位数は、穿刺、非穿刺ともに3部位であり、各部位について抽出されたタンパク質の総量を測定した後に、3つの部位から抽出されたサンプルを混和し、電気泳動にかけた。穿刺後の時間経過とタンパク質抽出速度の関係を図23に示し、電気泳動による画像を図24に示す。 図23より、時間の経過とともに組織液に抽出されるタンパク量が減少していることがわかる。これに対し、例えばグルコースでは時間経過に伴う減少は、ほとんど見られない。したがって、補正パラメータとして、その抽出量が時間経過とともに減少するアルブミンを用いた測定対象成分としては、タンパク質などの高分子物質のように、時間の経過とともに組織液に抽出される量が減少するものが適していることがわかる。 図24の電気泳動の画像からは5.6〜102kDaまでの範囲の分子量を確認することができることから、本発明の測定対象成分であるタンパク質としては、5.6〜102kDaまでの範囲の分子量を有するものとすることができ、減少の程度が比較的大きいという点からは、好ましくは8.9〜94kDaまでの範囲の分子量を有するものとすることができる。〔その他の変形例〕 なお、今回開示された実施の形態および実験例は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、前述した実施の形態および実験例の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。 例えば、前述した実施の形態では、CRPなどの測定対象成分の皮膚透過率を推定する際に用いる補正指標として、アルブミンを用いているが、タンパク質の総量(総タンパク(TP))を用いることもできる。この総タンパク(TP)の皮膚透過率も、図25に示されるように、アルブミンと同様の傾向を示す。すなわち、総タンパク(TP)の皮膚透過率も、アルブミンの皮膚透過率と同様、穿刺後の時間経過にしたがい徐々に減衰している。総タンパク(TP)は、ビウレット法により測定される多種類のタンパク質の総量であり、アルブミンおよびγグロブリンがその大部分を占める。かかる総タンパク(TP)は、その他の生体内タンパク質と比較して、生体内濃度変化が小さい(基準値:6.7〜8.3g/dL)ので、アルブミンと同様、本発明における補正指標として使用可能である。 また、前述した実施の形態では、生体からの組織液の抽出を促進する処理として、被験者の皮膚に穿刺具を用いて微細針を形成しているが、他の方法により組織液の抽出を促進することもできる。例えば、皮膚の角質を除去するいわゆるピーリングなどによって組織液の抽出を促進してもよいし、さらにはイオントフォレシス、エレクトロポレーション、レーザーポレーション、サーマルポレーション、ソノフォレーシス、ケミカルエンハンサーなどにより組織液の抽出を促進してもよい。ケミカルエンハンサーの例としては、例えばアルコール、テルペン類、界面活性剤などを挙げることができる。 また、前述した第1の実施の形態では、CRP濃度およびアルブミン濃度を、抗原抗体反応により生じた屈折率変化を光学的に検出するセンサを用いて測定しているが、特定の波長の光を照射することで、抗体に標識した光電変換色素を光励起し、発生した電流を測定する光電気化学センサなど他のセンサを用いて測定することもできる。 1 微細針チップ 1a 微細針 2 穿刺具 3 微細孔 4 筐体 4a 下部 5 リリースボタン 6 アレイチャック 7 バネ部材10 組織液抽出用チャンバ30 収集部材31 ゲル40 測定装置41 導入部42 測定部43 CRP濃度測定センサ44 アルブミン濃度測定センサ45 電気制御部46 解析部 生体から抽出された組織液を抽出媒体中に蓄積する工程と、 蓄積された前記組織液中のアルブミンの量に関するアルブミン情報又はタンパク質の総量に関するタンパク質情報を取得する工程と、 蓄積された前記組織液中の測定対象成分の量に関する成分情報を取得する工程と、 前記アルブミン情報若しくはタンパク質情報と成分情報とに基づいて、前記測定対象成分の量に関する解析値を取得する解析値取得工程と を含むことを特徴とする生体内成分測定方法。 前記測定対象成分が、タンパク質である請求項1に記載の生体内成分測定方法。 前記タンパク質が、5.6〜102kDaの分子量を有する請求項2に記載の生体内成分測定方法。 前記タンパク質が、8.9〜94kDaの分子量を有する請求項2または3に記載の生体内成分測定方法。 前記タンパク質が、C反応性タンパク、インスリンまたはC−ペプチドである請求項2〜4のいずれか一項に記載の生体内成分測定方法。 前記測定対象成分が、ステロイドホルモンである請求項1に記載の生体内成分測定方法。 前記ステロイドホルモンが、コルチゾールまたはDHEA−sである請求項6に記載の生体内成分測定方法。 前記解析値取得工程は、アルブミンの皮膚透過率に関する情報と測定対象成分の皮膚透過率に関する情報との関係を表す回帰式に基づいて、前記解析値を取得する請求項1〜7のいずれか一項に記載の生体内成分測定方法。 前記アルブミン情報が、アルブミンの皮膚透過率である請求項1〜8のいずれか一項に記載の生体内成分測定方法。 前記成分情報が、測定対象成分の抽出速度である請求項1〜9のいずれか一項に記載の生体内成分測定方法。 前記解析値が、測定対象成分の血中濃度である請求項1〜10のいずれか一項に記載の生体内成分測定方法。 前記組織液の抽出時間が5〜120分である請求項1〜11のいずれか一項に記載の生体内成分測定方法。 生体からの組織液の抽出を促進する処理を当該生体の皮膚に施す抽出促進処理工程をさらに含む請求項1〜12のいずれか一項に記載の生体内成分測定方法。 前記抽出促進処理工程が、生体の皮膚に微細孔を形成する工程である請求項13に記載の生体内成分測定方法。 生体から抽出した組織液を含む試料を導入するための導入部と、 導入部に導入された試料に含まれる、測定対象成分の量に関する成分情報、およびアルブミンの量に関するアルブミン情報又はタンパク質の総量に関するタンパク質情報を取得するための検出部と、 検出部で検出された前記アルブミン情報若しくはタンパク質情報と成分情報とに基づいて、前記測定対象成分の量に関する解析値を取得する解析部と を備えたことを特徴とする生体内成分測定装置。 前記測定対象成分が、タンパク質である請求項15に記載の生体内成分測定装置。 前記タンパク質が、5.6〜102kDaの分子量を有する請求項16に記載の生体内成分測定装置。 前記タンパク質が、8.9〜94kDaの分子量を有する請求項16または17に記載の生体内成分測定装置。 前記タンパク質が、C反応性タンパク、インスリンまたはC−ペプチドである請求項16〜18のいずれか一項に記載の生体内成分測定装置。 前記測定対象成分が、ステロイドホルモンである請求項15に記載の生体内成分測定装置。 前記ステロイドホルモンが、コルチゾールまたはDHEA−sである請求項20に記載の生体内成分測定装置。 【課題】高精度に組織液中の測定対象成分の量を解析することができる生体内成分測定方法を提供する。【解決手段】生体から抽出された組織液を抽出媒体中に蓄積する工程と、蓄積された前記組織液中のアルブミンの量に関するアルブミン情報又はタンパク質の総量に関するタンパク質情報を取得する工程と、蓄積された前記組織液中の測定対象成分の量に関する成分情報を取得する工程と、前記アルブミン情報若しくはタンパク質情報と成分情報とに基づいて、前記測定対象成分の量に関する解析値を取得する解析値取得工程とを含んでいる。【選択図】図1


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