タイトル: | 公開特許公報(A)_植物の胎座(植物プラセンタ)抽出物を含有する組成物 |
出願番号: | 2013113453 |
年次: | 2014 |
IPC分類: | A61K 8/97,A61Q 19/08,A61Q 19/02,A61K 36/60,A61K 36/48,A61K 36/42,A61K 36/18,A61K 36/81,A61P 17/00,A61P 17/16,A23L 1/30 |
長南 律 木村 千恵子 鈴木 琢也 JP 2014224081 公開特許公報(A) 20141204 2013113453 20130514 植物の胎座(植物プラセンタ)抽出物を含有する組成物 香栄興業株式会社 599000212 長南 律 木村 千恵子 鈴木 琢也 A61K 8/97 20060101AFI20141107BHJP A61Q 19/08 20060101ALI20141107BHJP A61Q 19/02 20060101ALI20141107BHJP A61K 36/60 20060101ALI20141107BHJP A61K 36/48 20060101ALI20141107BHJP A61K 36/42 20060101ALI20141107BHJP A61K 36/18 20060101ALI20141107BHJP A61K 36/81 20060101ALI20141107BHJP A61P 17/00 20060101ALI20141107BHJP A61P 17/16 20060101ALI20141107BHJP A23L 1/30 20060101ALI20141107BHJP JPA61K8/97A61Q19/08A61Q19/02A61K35/78 DA61K35/78 JA61K35/78 SA61K35/78 CA61K35/78 RA61P17/00A61P17/16A23L1/30 B 4 書面 13 4B018 4C083 4C088 4B018MD48 4B018MD57 4B018MD58 4B018ME10 4B018ME14 4B018MF01 4C083AA111 4C083AA112 4C083CC02 4C083CC04 4C083EE12 4C083EE13 4C083EE16 4C083FF01 4C088AB12 4C088AB13 4C088AB19 4C088AB24 4C088AB34 4C088AB48 4C088AB61 4C088AC04 4C088BA08 4C088BA09 4C088BA10 4C088CA03 4C088CA04 4C088CA05 4C088CA06 4C088CA07 4C088CA08 4C088MA07 4C088MA16 4C088MA22 4C088MA27 4C088MA63 4C088NA14 4C088ZA89 本発明は、植物の胎座(植物プラセンタ)抽出物を有する組成物であり、抗老化または美白作用を有する皮膚外用剤および食品に関する。 哺乳類の有胎盤類動物が持つ胎盤の抽出物であるプラセンタエキスには、顕著な薬効があることが知られており、肌荒れ改善美容剤、美白化粧料、毛髪化粧料、妊娠線形成抑制剤などの皮膚外用剤の成分として用いられているほか、健康飲料、栄養補助食品などの成分としても広く知られている。ウシ由来のプラセンタエキスは、例えば、妊娠3〜4カ月の雌牛の胎盤を粉砕し、水で抽出した抽出液を遠心分離し、無菌ろ過することにより、製造することができ、市販品としても販売されている。プラセンタエキスには、アミノ酸、ペプチド、核酸、ビタミンなどが含まれる。しかしながら、牛海綿状脳症(BSE)いわゆる狂牛病が日本でも発生したことから、動物の胎盤を原料とするプラセンタエキスの使用に対する消費者の不安が高まっている。ウシ以外の動物、例えば、ブタやヒツジ由来のプラセンタエキスも入手可能であるが、できれば動物由来の原料は避けたいというのが消費者の心情である。このため、動物由来のプラセンタエキスと同様な薬効を有し、健康上の不安なく使用することができる植物の由来の薬剤が求められている。 プラセンタ(Placenta)は、有胎盤類動物の「胎盤」と植物の「胎座」に和訳される。植物の胎座(植物プラセンタ)とは、子房の内部の胚珠の付いているところである。子房は、種子植物の雌蕊(めしべ)の一部で、花柱の下に接して肥大した部分であり、中に胚珠が含まれる。胚珠は、種子植物の雌性生殖器官である。 植物の胎座(植物プラセンタ)抽出物に、動物由来のプラセンタ(胎盤)と同等あるいはそれ以上の効果を有することを期待し、検討した。 植物の胎座(植物プラセンタ)抽出物を原料とした製品、薬剤は市場には幾つかあるが、植物の胎座(植物プラセンタ)抽出物を利用した皮膚外用剤や食品は、開発の余地があり、より美容効果の高い植物の胎座(植物プラセンタ)抽出物を配合した製品が求められている(特許文献1−5)。特許第4653658号公報特許第4025600号公報特開2013−14582号公報特開2008−201748号公報特願2011−280436 本発明は、健康上の不安なく使用することができる植物の胎座(植物プラセンタ)抽出物を用いて、抗老化または美白作用を有する皮膚外用剤、食品を提供することを目的としてなされたものである。 本発明者らは、上記課題を解消すべく鋭意研究を重ねた結果、天然の植物、特に胎座(植物プラセンタ)から抽出された抽出物に、抗老化または美白作用を見出し、本発明を完成するにいたった。 本発明は、次の態様を特徴としている。 項1:ウリ科キュウリ属、トウガン属、スイカ属、オキナワスズメウリ属、テッポウウリ属、ユウガオ属、ヘチマ属、カボチャ属、オオスズメウリ属、ミヤマニガウリ属、ハヤトウリ属、カラスウリ属及びアマチャズル属、ナス科ナス属、ホウズキ属及びクコ属、クワ科イチジク属、パンノキ属及びクワ属、カキノキ科カキノキ属、マメ科ダイズ属、パパイヤ科パパイヤ属、アオイ科トロロアオイ属の1種または2種以上の植物から得られる胎座(植物プラセンタ)抽出物を含有する事を特徴とする組成物。 項2:前記の植物が、ウリ科キュウリ属メロン、キュウリ、ツノニガウリ及びマクワウリ、ウリ科トウガン属トウガン、ウリ科スイカ属スイカ、ウリ科オキナワスズメウリ属オキナワスズメウリ、ウリ科テッポウウリ属テッポウウリ、ウリ科ユウガオ属ユウガオ及びヒョウタン、ウリ科ヘチマ属ヘチマ、ウリ科カボチャ属ニホンカボチャ、ズッキーニ、セイヨウカボチャ、ヘポカボチャ及びキンシウリ、ウリ科オオスズメウリ属オオスズメウリ、ウリ科ミヤマニガウリ属ミヤマニガウリ、ウリ科ハヤトウリ属ハヤトウリ、ウリ科カラスウリ属カラスウリ、ウリ科アマチャズル属アマチャズル、ナス科ナス属ナス及びトマト、ナス科ホウズキ属ホウズキ、ナス科クコ属クコ、クワ科イチジク属イチジク、クワ科パンノキ属パンノキ及びパラミツ、クワ科クワ属クワ、カキノキ科カキノキ属カキ、マメ科ダイズ属ダイズ、パパイヤ科パパイヤ属パパイヤ、アオイ科トロロアオイ属オクラの1種または2種以上の植物から得られる、胎座(植物プラセンタ)の抽出物質である請求項1記載の組成物。項3:請求項1及び2の少なくとも1つに記載された組成物を有効成分として含んでなる、皮膚外用剤。項4:請求項1及び2の少なくとも1つに記載された組成物を有効成分として含んでなる、食品。 植物の胎座(植物プラセンタ)とは、子房の内部の胚珠の付いているところである。子房は、種子植物の雌蕊(めしべ)の一部で、花柱の下に接して肥大した部分であり、中に胚珠が含まれる。胚珠は、種子植物の雌性生殖器官である。 本発明に用いる植物の胎座(植物プラセンタ)抽出物の製造方法に特に制限はなく、例えば、植物の種子から胎座を分離収集し、水溶媒を用いて抽出することができる。 本発明において、植物の胎座(植物プラセンタ)抽出物を取得する植物に特に制限なく、例えば、ウリ科、ナス科、クワ科、カキノキ科、マメ科、パパイヤ科、アオイ科などの植物を挙げることができる。 本発明において、「抽出物」とは、抽出処理によって得られる抽出液、抽出液の希釈液若しくは濃縮液、抽出液を乾燥して得られる乾燥物、又はこれらの粗精製物或いはこれらの調製品の全てを包含する概念である。 本発明の組成物は、健康上の不安なく使用することができる、植物の胎座(植物プラセンタ)抽出物である。優れた抗老化作用、美白作用を有しているので、皮膚細胞の成長や増殖によって皮膚細胞を活性化させて、肌トラブル、シミ、しわ、たるみの予防し改善する効果を有する。 本発明の組成物は、植物の胎座(植物プラセンタ)抽出物を含有する。 定義 植物の胎座(植物プラセンタ)とは、子房の内部の胚珠の付いているところである。子房は、種子植物の雌蕊(めしべ)の一部で、花柱の下に接して肥大した部分であり、中に胚珠が含まれる。胚珠は、種子植物の雌性生殖器官である。 「抽出物」とは、抽出処理によって得られる抽出液、抽出液の希釈液若しくは濃縮液、抽出液を乾燥して得られる乾燥物、又はこれらの粗精製物或いはこれらの調製品の全てを包含する概念である。 抽出溶媒 本発明にあっては、抽出溶媒として、水、直鎖または分岐鎖を有する炭素数1〜5の低級アルコール、直鎖または分岐鎖を有する炭素数1〜5の低級エステル、直鎖または分岐鎖を有する炭素数1〜5の低級アセトン、及びこれらの二種以上の混合物が使用される。直鎖または分岐鎖を有する炭素数1〜5の低級アルコールの具体例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等が好ましくは挙げられ、より好ましくは、メタノール、エタノール(好ましい)が挙げられる。直鎖または分岐鎖を有する炭素数1〜5の低級エステルの具体例としては、酢酸メチル、酢酸エチル等が好ましくは挙げられ、より好ましくは酢酸エチルが挙げられる。直鎖または分岐鎖を有する炭素数1〜5の低級アセトンとしては、アセトンが好ましくは挙げられる。本発明にあっては、溶媒で抽出した溶媒抽出物をそのまま使用する場合、これら溶媒の中でも食品として使用されるものを選択し使用することが好ましく、より好ましくは水、エタノール及びこれらの混合物である。 抽出溶媒の添加量は、原料の量、抽出温度等に適合させて適宜定めることができる。また、溶媒抽出は、常温、常圧下で行って良く、抽出温度は各溶媒の沸点等を考慮して適宜定めることができる。 本発明にあっては、溶媒抽出する場合、植物の胎座(植物プラセンタ)(乾燥)と溶媒の重量比率は、1:20〜1:1であり、好ましくは1:15〜1:5であり、より好ましくは1:10である。また、抽出する際に加温するときの温度は、30℃以上100℃以下程度であり好ましくは、下限値が45℃以上であり上限値が90℃以下である。 濃縮 本発明の別の態様によれば、溶媒抽出物から溶媒を除去した抽出物を得ることができる。溶媒を除去する方法としては、一般的には、減圧濃縮、加熱濃縮、通風濃縮、冷凍濃縮、噴霧濃縮、およびその他の濃縮方法、またはこれらの混合方法を用いることができる。濃縮の際の、圧力、温度、風力、噴霧等は、得られる抽出物の量及び使用用途に併せて適宜設定することができる。本発明においては、減圧濃縮が好ましくは利用される。減圧濃縮を行う場合、圧力、温度は得られる濃縮物の量及び使用用途に併せて適宜設定することができる。 本発明で使用する抽出物は、そのまま用いてもよいが、必要に応じてろ過、濃縮してもよい。また、抽出物をカラムクロマト法、向流分配法等により、分画、精製して用いることもできる。 更に、上記のものを減圧乾燥又は凍結乾燥した後、粉末又はペースト状に調製し、適宜製剤化して用いることもできる。 乾燥/乾燥物 本発明の別の態様によれば、抽出物または溶媒を除去した抽出物を、乾燥し、乾燥物を得ることができる。本発明において、乾燥方法は、天日乾燥、(熱)風乾燥、真空乾燥、通気乾燥、流動乾燥、噴霧乾燥、凍結乾燥、減圧乾燥、赤外線乾燥、高周波乾燥、およびその他の乾燥法、またはこれらの混合方法が用いられる。乾燥は、上記した濃縮と同時に行われても良い。 好ましい抽出実施形態 本発明の好ましい態様によれば、植物の胎座(植物プラセンタ)に対して等重量の水を加え、90℃で加熱殺菌したのち、酵素を添加し、適温にて加熱抽出し、酵素失活後、ろ過したのち、凍結乾燥して乾燥エキスとすることができる。 用途 抗老化剤/美白剤 本発明による、植物の胎座(植物プラセンタ)から抽出された抽出物質を含んでなる、抗老化または美白組成物は様々なものに使用することができ、具体的には、以下の用途を有する。 皮膚外用剤 本発明による抽出組成物は、皮膚に適応した場合の使用感と安全性に優れているため、皮膚外用剤に配合するのに好適である。この皮膚外用剤は、具体的には植物の胎座の抽出物を含有する組成物を含んでなる、抗老化剤、美白剤である。皮膚外用剤の種類としては、例えば軟膏、クリーム、乳液、ローション、パック、入浴剤等が挙げられる。植物の胎座の抽出物の添加量は、皮膚用組成物(化粧品)の総重量に対して、約0.0001重量%以上であり、20重量%以下であり、好ましくは下限値が0.01重量%以上であり上限値が5重量%以下である。 本発明による抽出組成物をそのまま使用する場合は、溶質である乾燥固形分の含有量が上記範囲内であれば、その抽出液濃度等は何ら限定されるものではない。 本発明における皮膚外用剤は、任意成分を含んでなることができる。任意成分の具体例としては、通常化粧品、医薬部外品、医薬品等の皮膚外用剤に用いられる成分、例えば増粘度剤、金属イオン封鎖剤、アルコール類、香料、水性成分、水、各種皮膚美容剤、保湿剤、紫外線吸収剤、複合脂質、油性成分、界面活性剤、防腐剤、コレステロール類、植物ステロール類、リポプロテイン類、微生物由来成分、藻類抽出物、抗脂漏剤、増粘剤、着色料等が挙げられる。また、老化防止剤、美白剤、活性酸素消去剤、抗炎症剤、ビタミン及びその誘導体、酸化防止剤、抗菌剤、抗アレルギー剤、皮膚分泌調整剤、収斂剤等の生理活性化剤を適宜配合することができる。 生理活性化剤は、植物抽出物、微生物由来の具体例として、クララ、トウキ、ヨクイニン、アシタバ、アセンヤク、チンピ、オトギリソウ、オランダカラシ、カミツレ、カラスムギ、クマザサ、クレマティス、サンザシ、シソ、ショウガ、スギナ、ゼニアオイ、ダイズ、トウキセンカ、パセリ、ビワ、シナノキ、ホップ、ホホバ、メリロート、モモ、ヤグルマギク、ユキノシタ、ヨモギ、オタネニンジン、サボテン、ノバラ、ガマ、クチナシ、ゲンノショウコウ、ジオウ、ショウブ、シモツケソウ、セイヨウハッカ、トウキンセンカ、ノイバラ、エンメイソウ、ベニバナ、パシャンベ、ソウハクヒ、ユーカリ、ラベンダー、タイム、トウガラシ、ウイキョウ、シャクヤク、オウゴン、コメヌカ、チャ、センブリ、ビワ、メリッサ、シラカバ、アロエ、オウレン、オドリコソウ、ゴボウ、ハマメリス、ユリ、マロニエ、シコン、イラクサ、イチョウ、ドクダミ、ヒバマタ、レモン、フトモモ、アルテア、ユキノシタ、ショウブ、セージ、オゴノリ、オリーブ、ザクロの花、金時ショウガ、紅景天、サラシア、チャの花、タモギタケ、ホホバ、サボテンの抽出物の一種又は二種以上配合することが好ましい。 健康食品/食品添加剤 本発明による植物の胎座(植物プラセンタ)抽出物を含有する組成物は健康食品として使用されてよい。また、本発明の別の態様によれば、本発明による抽出組成物を含んでなる健康食品や食品添加物が提案される。本発明による健康食品又は食品添加剤は、抗老化剤、美白剤として作用するものである。 本発明による健康食品は、本発明による植物の胎座(植物プラセンタ)抽出物を含有する抽出組成物がその薬理効果を実現できる形態で健康食品に添加されてなるものである。本発明による健康食品の具体例としては、本発明による植物の胎座(植物プラセンタ)抽出物を含有する抽出物を含んでなる、麺類、パン、米飯、餅等の穀物加工品;マーガリン、マヨネーズ等の油脂加工品;ハム、ソーセージ等の食肉加工品;かまぼこ、ちくわ等の水産加工品;ヨーグルト、バター、チーズ、アイスクリーム等の乳製品;ジャムなどの果実加工品;漬物などの野菜加工品;チョコレート、クッキー、ケーキ、キャンディー、チューイングガム、ゼリー等の菓子類;ジュース、コーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶、炭酸飲料、牛乳等の各種飲料;醤油、ソース、みりんなどの調味料;の様々な健康食品が提案される。 本発明による健康食品は、成人1日当たりの摂取量として、植物の胎座(植物プラセンタ)抽出物の質量換算で1.0mg以上1,000mg以下であり、好ましくは下限値が10mg以上であり上限値が600mg以下とになるように設定されることが好ましい。 本発明の内容を下記の実施例により詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定して解釈されるものではない。本実施例中、特に断りがない限り、配合量(添加量)は重量部を示す。 〈抽出物製造例〉胎座(植物プラセンタ)抽出物の製法 植物の胎座(植物プラセンタ)に対して等重量の水を加え、90℃で加熱殺菌後、酵素を添加して抽出した後、酵素を失活させた後、ろ過し、溶媒留去し、固形抽出分を1.0%に調整し、抽出物を得る。表1に抽出物を示す。 評価試験(試験例1)エラスターゼ活性阻害試験ヒト皮膚線維芽細胞を10%FBS含有MEMにて1×105cells/wellの密度で96穴プレートに播種し、24時間培養した。その後、PBS(−)で洗浄後、0.5%tritonx‐100/0.1M Tris‐HCl緩衝液(pH8.0)25μL添加し、溶解した細胞液を酵素液とした。基質6.0mM Suc‐(Ala)3‐p‐nitroanilide(DMSOで溶解後、0.1M Tris‐HCl緩衝液(pH8.0)で溶解)50μL、試験試料25μL添加し、37℃で2時間反応させ、マイクロプレートリーダーにて405nmの吸光度、及び生成したnitroaniline量を測定した。 (試験例2)(メラニン生成抑制試験) マウス由来B16メラノーマ細胞を、10%FBSを含むDMEM培地を用いて6wellプレートに5×104cellずつ播種し、5%CO2にて37℃24時間培養した。24時間後、プレートの培地を除去し、10%FBSを含むDMEM培地1.5mLに各濃度になるよう溶解させた。具体的には、2w/v%に調整した試験試料を10%FBSを含むDMEMで各濃度に溶解し、さらに37℃にて3日間培養した。培地を除去しPBS(−)で2回洗浄後、トリプシン−EDTAを用いて細胞を剥離し、1.5mLチューブに入れ、25℃、12000回転、6分間遠心操作し、細胞ペレットを作成した。コントロールには、10%FBSを含むDMEMを用いた。評価は、下記の評価基準にて行った。 <評価基準> 細胞ペレットの色調 0−コントロールと同様な黒色 1−コントロールに比べわずかに薄い黒色 2−コントロールに比べて明瞭に薄い黒色 3−灰色に近い黒色 4−灰色 5−白色 細胞ペレットの量 1−コントロールに比べ明瞭に少ない 2−コントロールに比べわずかに少ない 3−コントロールと同量 (試験例3)皮膚外用剤の効果表4に示す組成に従って調整した皮膚外用剤(化粧水)を用いて、美肌効果試験を行った。試験方法は35〜60歳の女性30名をパネルとし、毎日朝と夜の2回、12週間に渡って洗顔後に実施例1及び比較例1の皮膚外用剤の適量を顔面に塗布した。塗布後の各美肌効果の項目について下記の基準で評価し、その結果を表5に示す。評価◎:顕著な効果が認められた(全パネラーの60%超過)評価○:明らかな効果が認められた(全パネラーの40%超過60%以下)評価△:若干の効果が認められた(全パネラーの20%超過40%以下)評価×:全く効果が認められなかった(全パネラーの0%以上〜20%以下) 表5から明らかなように、抽出物単品でも効果を実感することができるが、抽出物1と抽出22、抽出物2と抽出物33をそれぞれ混合することにより、優れた抗老化効果を有することが認められた。 本発明は、健康上の不安なく使用することができる植物の胎座(植物プラセンタ)抽出物を用いて、抗老化または美白作用を有する皮膚外用剤、健康食品への応用が期待できる。 ウリ科キュウリ属、トウガン属、スイカ属、オキナワスズメウリ属、テッポウウリ属、ユウガオ属、ヘチマ属、カボチャ属、オオスズメウリ属、ミヤマニガウリ属、ハヤトウリ属、カラスウリ属及びアマチャズル属、ナス科ナス属、ホウズキ属及びクコ属、クワ科イチジク属、パンノキ属及びクワ属、カキノキ科カキノキ属、マメ科ダイズ属、パパイヤ科パパイヤ属、アオイ科トロロアオイ属の1種または2種以上の植物から得られる胎座(植物プラセンタ)抽出物を含有する事を特徴とする組成物。 前記の植物が、ウリ科キュウリ属メロン、キュウリ、ツノニガウリ及びマクワウリ、ウリ科トウガン属トウガン、ウリ科スイカ属スイカ、ウリ科オキナワスズメウリ属オキナワスズメウリ、ウリ科テッポウウリ属テッポウウリ、ウリ科ユウガオ属ユウガオ及びヒョウタン、ウリ科ヘチマ属ヘチマ、ウリ科カボチャ属ニホンカボチャ、ズッキーニ、セイヨウカボチャ、ヘポカボチャ及びキンシウリ、ウリ科オオスズメウリ属オオスズメウリ、ウリ科ミヤマニガウリ属ミヤマニガウリ、ウリ科ハヤトウリ属ハヤトウリ、ウリ科カラスウリ属カラスウリ、ウリ科アマチャズル属アマチャズル、ナス科ナス属ナス及びトマト、ナス科ホウズキ属ホウズキ、ナス科クコ属クコ、クワ科イチジク属イチジク、クワ科パンノキ属パンノキ及びパラミツ、クワ科クワ属クワ、カキノキ科カキノキ属カキ、マメ科ダイズ属ダイズ、パパイヤ科パパイヤ属パパイヤ、アオイ科トロロアオイ属オクラの1種または2種以上の植物から得られる、胎座(植物プラセンタ)の抽出物質である請求項1記載の組成物。 請求項1及び2の少なくとも1つに記載された組成物を有効成分として含んでなる、皮膚外用剤。 請求項1及び2の少なくとも1つに記載された組成物を有効成分として含んでなる、健康食品。 【課題】本発明の課題は、安全性、安定性、有効性の面で優れた、抗老化または美白作用のある植物の胎座(植物プラセンタ)抽出物を配合した皮膚外用剤又は健康食品の提供。【解決手段】植物の胎座(植物プラセンタ)抽出物にこれまでに確認されていなかった機能、すなわち抗老化または美白作用を有することを見出し、また上記の抽出物よりなる群の1種又は2種以上を含有することにより皮膚外用剤または健康食品に使用することができる。【選択図】なし