タイトル: | 公開特許公報(A)_TRP活性化組成物 |
出願番号: | 2013087591 |
年次: | 2014 |
IPC分類: | A61K 31/26,A61P 43/00,A61K 8/46,A61Q 19/00,A61Q 19/10,A23L 1/30,A23L 2/52,A23L 1/226 |
増田 秀樹 廣岡 沙織 西村 修 渡辺 達夫 JP 2014210725 公開特許公報(A) 20141113 2013087591 20130418 TRP活性化組成物 小川香料株式会社 591011410 静岡県公立大学法人 507219686 井出 正威 100091502 増田 秀樹 廣岡 沙織 西村 修 渡辺 達夫 A61K 31/26 20060101AFI20141017BHJP A61P 43/00 20060101ALI20141017BHJP A61K 8/46 20060101ALI20141017BHJP A61Q 19/00 20060101ALI20141017BHJP A61Q 19/10 20060101ALI20141017BHJP A23L 1/30 20060101ALI20141017BHJP A23L 2/52 20060101ALI20141017BHJP A23L 1/226 20060101ALI20141017BHJP JPA61K31/26A61P43/00A61K8/46A61Q19/00A61Q19/10A23L1/30 ZA23L2/00 FA23L1/226 F 6 OL 16 4B017 4B018 4B047 4C083 4C206 4B017LC02 4B017LC03 4B017LK06 4B017LL09 4B018LB01 4B018LB08 4B018MD18 4B018ME14 4B018MF02 4B047LB08 4B047LF07 4B047LF09 4B047LG13 4B047LG14 4C083AB312 4C083AB352 4C083AC022 4C083AC072 4C083AC092 4C083AC122 4C083AC182 4C083AC242 4C083AC422 4C083AC761 4C083AC762 4C083AD042 4C083AD512 4C083CC01 4C083CC02 4C083CC05 4C083CC25 4C083FF01 4C206AA01 4C206AA02 4C206JA70 4C206MA01 4C206MA04 4C206NA14 4C206ZC41 本発明は、イソチオシアナート類を有効成分として含有するTRP活性化組成物に関する。 TRP(Transient receptor potential)チャネルは感覚機能など多様な生理活性を発揮し、多くの生体反応や病態に関わっている。その活性化機能は多岐にわたっており、温度、機械刺激、化学刺激、浸透圧、痛み、酸・塩基など種々の刺激で活性化される。 TRPチャネルの中でN末端に14〜18回のアンキリンリピート構造を持つことを特徴とするTRPA(TRP ankyrin)ファミリーは、哺乳類においてTRPA1のみが同定されている。生体内においては後根神経節、三叉神経節、節状神経節、脳、肺、胃、肝臓、腎臓、膵臓、脾臓、胎盤、精巣、子宮に発現している。TRPA1は脱分極、細胞内Ca2+濃度上昇、pH変化、機械刺激、冷刺激(17℃以下)など様々な刺激や物質により活性化されることが報告されている(非特許文献1〜3参照)。 また、炎症性疼痛の発生にも関わっているとされる(非特許文献4参照)。 さらに、ワサビやカラシに含まれるアリルイソチオシアナート、桂皮中のシンナムアルデヒド、胡椒中のピペリンなどの刺激物質に反応し、辛味、灼熱感、体熱産生を引き起こす(非特許文献5〜7参照)。 TRPVファミリーは哺乳類においてTRPV1〜6のメンバーで構成され、N末端にはアンキリンリピートドメインが存在する。生体内においては、後根神経節、三叉神経節、節状神経節、脳、内耳、舌、心臓、肺、腸、膵臓、平滑筋に発現している。TRPV1は侵害刺激受容に関わっていると考えられている(非特許文献1〜3)。トウガラシ中の辛味成分であるカプサイシンなどの活性化剤の他に、43℃以上の熱刺激、pH変化、機械刺激、浸透圧変化、膜の脱分極などで反応する。種々の炎症関連メディエーターの最終的なターゲットがTRPV1であることから、TRPV1を阻害する薬剤が炎症性疼痛に有効と考えられ、新規鎮痛薬の研究開発が行われている。 イソチオシアナート化合物は主にアブラナ科植物に含まれる成分であり、ワサビ、カラシなどスパイスとして利用される以外に、抗菌抗かび剤(特許文献1、2)、歯垢形成抑制剤(特許文献3)、抗歯周病剤(特許文献4)、アレルギー性疾患抑制組成物(特許文献5)、白血病細胞増殖阻害剤(特許文献6)、潰瘍性大腸炎予防治療剤(特許文献7)、神経成長因子作用増強剤(特許文献8)としての用途も報告されている。しかし、健康長寿が注目されている現在、安全安心な食品素材によるQOL向上の要望は極めて高く、イソチオシアナート化合物においてもさらなる効能を見出すことでさらなる用途拡大が期待できる。イソチオシアナート化合物のうち、アリルイソチオシアナートはTRPA1及びTRPV1活性、ベンジルイソチオシアナートはTRPA1活性を有することが報告されているが(非特許文献8、9参照)、両化合物ともに不安定であり、加水分解しやすい。さらに、アリルイソチオシアナートについては強い刺激臭を放つため、用途が限定されることから、これに代わるイソチオシアナート化合物が求められている。特開平11-139949号公報特開平11-246319号公報特開2005-104856号公報特開2007-308378号公報特開2009-292735号公報特開2001-163775号公報特開2009-73804号公報特開2006-16362号公報沼田朋大、外8名、「TRPチャネルの構造と多様な機能」、生化学、第81巻、第11号、p.962-983、2009辛島裕士、外1名、「感覚とTRPチャネル」、福岡医誌、 2011年、102(3)、p.48-55岩井和夫、編、「トウガラシ―辛味の科学」、改訂増補、株式会社幸書房、2008年10月、p.62-82(2008)Yi Dai, et al. "Sensitization of TRPA1 by PAR2 contributes to the sensation of inflammatory pain", The Journal of Clinical Investigation, 117(7), 1979-1987 (2007).Yusaku IWASAKI, et al. "TRPA1 Agonists - Allyl Isothiocyanate and Cinnamaldehyde - Induce Adrenaline Secretion", Biosci. Biotechnol. Biochem. 72(10), 2608-2614 (2008).Yukiko OKUMURA, et al. "Activation of TRPV1 and TRPA1 by Black Pepper Components", Biosci. Biotechnol. Biochem. 74(5), 1068-1072 (2010).Toshihide YOSHIDA, et al. "Effects of Capsaicin and Isothiocyanate on Thermogenesis of Interscapular Brown Adipose Tissue in Rats", J. Nutr. Sci. Vitaminol. 34, 587-594 (1988).Jordt, S. E., et al. "Mustard oils and cannabinoids excite sensory nerve fibers through the TRP channel ANKTM1", Nature 427, 260-265 (2004).Story, G. M., et al. "ANKTM1, a TRP-like channel expressed in nociceptive neurons, is activated by cold temperatures", Cell 112, 819-829 (2003).Masataka NARUKAWA, et al. "Galangal Pungent Component, 1'-Acetoxychavicol Acetate, Activates TRPA1", Biosci. Biotechnol. Biochem. 74(8), 1694-1696 (2010). 本発明の解決しようとする課題は、TRPA1又はTRPV1活性化作用を有する組成物の提供であり、当該TRPA1又はTRPV1活性化組成物を含有する飲食品、医薬品、香粧品、香味料組成物を提供することである。 本発明者らは上記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定のω−アルケニルイソチオシアナート化合物、ω−アルキルチオアルキルイソチオシアナート化合物、ω−アルキルスルフォニルアルキルイソチオシアナート化合物、ω−フェニルアルキルイソチオシアナート化合物、及びアルキルイソチオシアナート化合物からなる群より選ばれた1種又は2種以上のイソチオシアナート化合物がTRPA1又はTRPV1活性を発現させることを見出し、発明を完成させるに至った。 すなわち、本発明は以下の通りである。(1)下記式〔1〕で表されるω−アルケニルイソチオシアナート化合物、下記式〔2〕で表されるω−アルキルチオアルキルイソチオシアナート化合物、下記式〔3〕で表されるω−アルキルスルフォニルアルキルイソチオシアナート化合物、式〔4〕で表されるω−フェニルアルキルイソチオシアナート化合物、及び下記式〔5〕で表されるアルキルイソチオシアナート化合物からなる群より選ばれた1種又は2種以上のイソチオシアナート化合物を含むことを特徴とするTRPA1又はTRPV1活性化組成物。 式〔1〕: CH2=CH−(CH2)m−NCS (式中、mは2〜10の整数を表す) 式〔2〕: R1−S−(CH2)n−NCS (式中、nは1〜10の整数を表し、R1は炭素数が1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基を表す) 式〔3〕: R2−SO2−(CH2)p−NCS (式中、pは1〜10の整数を表し、R2は炭素数が1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基を表す) 式〔4〕: (式中、qは1〜10の整数を表し、R3は水素又は水酸基を表す。但し、q=1及びR3が水素の場合を除く。) 式〔5〕: R4−NCS (式中、R4は炭素数が1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基を表す)(2)上記のTRPA1又はTRPV1活性化組成物を含有することを特徴とする飲食品、香味料組成物、医薬品、又は香粧品。 上記式〔1〕で表される化合物の好ましい具体例としては、3−ブテニルイソチオシアナート、4−ペンテニルイソチオシアナート、5−ヘキセニルイソチオシアナート、6−ヘプテニルイソチオシアナートなどが挙げられる。上記式〔1〕中、mはより好ましくは 2〜5である。 上記式〔2〕で表される化合物の好ましい具体例としては、メチルチオメチルイソチオシアナート、エチルチオメチルイソチオシアナート、n−プロピルチオメチルイソチオシアナート、イソプロピルチオメチルイソチオシアナート、n−ブチルチオメチルイソチオシアナート、イソブチルチオメチルイソチオシアナート、sec−ブチルチオメチルイソチオシアナート、2−メチルチオエチルイソチオシアナート、2−エチルチオエチルイソチオシアナート、2−n−プロピルチオエチルイソチオシアナート、3−メチルチオプロピルイソチオシアナート、4−メチルチオブチルイソチオシアナート、5−メチルチオペンチルイソチオシアナート、6−メチルチオヘキシルイソチオシアナート、7−メチルチオヘプチルイソチオシアナート、8−メチルチオオクチルイソチオシアナート、9−メチルチオノニルイソチオシアナートなどが挙げられる。上記式〔2〕中、nはより好ましくは4〜7である。 上記式〔3〕で表される化合物の好ましい具体例としては、3−メチルスルフォニルプロピルイソチオシアナート、4−メチルスルフォニルブチルイソチオシアナート、5−メチルスルフォニルペンチルイソチオシアナート、6−メチルスルフォニルヘキシルイソチオシアナート、7−メチルスルフォニルヘプチルイソチオシアナート、8−メチルスルフォニルオクチルイソチオシアナート、9−メチルスルフォニルノニルイソチオシアナートなどが挙げられる。上記式〔3〕中、pはより好ましくは4〜7である。 上記式〔4〕で表される化合物の好ましい具体例としては、フェネチルイソチオシアナート、p−ヒドロキシベンジルイソチオシアナートなどが挙げられる。上記式〔4〕で表される化合物中、より好ましくは、q=1及びR3=水酸基の化合物又はq=2〜4の化合物である。 上記式〔5〕で表される化合物の好ましい具体例としては、n−プロピルイソチオシアナート、イソプロピルイソチオシアナート、n−ブチルイソチオシアナート、sec―ブチルイソチオシアナート、イソブチルイソチオシアナート、n−ペンチルイソチオシアナート、及びイソペンチルイソチオシアナートなどが挙げられる。上記式〔5〕で表される化合物中、より好ましくはイソプロピルイソチオシアナート、sec―ブチルイソチオシアナート、及びイソブチルイソチオシアナートである。 侵害刺激を受容するイオンチャネルの多くはTRPスーパーファミリーに属する。TRPA1、TRPV1ともに侵害刺激を受容するイオンチャネルであり、温度、機械刺激、化学刺激、浸透圧、酸・塩基など種々の刺激で活性化され、辛味、痛み、熱さ、冷たさといった感覚を得るが、生理的役割については未だ解明されていない点が多い。イソチオシアナートに関してはこれまでにアリルイソチオシアナートにTRPA1及びTRPV1活性、ベンジルイソチオシアナートにTRPA1活性が報告されているが、非常に刺激性が高く、また安定性が低いなど、感覚刺激剤として香味料、香粧品、医薬品、嗜好品などへの展開は難しいものがあった。しかし、本発明の活性化組成物が新たに加わることで、その役割解明の研究をいっそう進展させることができ、新たな鎮痛薬開発など創薬に寄与することが期待されるだけでなく、活性化されることで辛味や温度など様々な感覚を生じさせるので、感覚刺激剤として新規な香味料、香粧品、医薬品、嗜好品などその応用範囲は広い。イソチオシアナート化合物のTRPA1活性(EC50)を示したグラフである。イソチオシアナート化合物のTRPA1活性(最大応答)を示したグラフである。イソチオシアナート化合物のTRPV1活性(EC50)を示したグラフである。イソチオシアナート化合物のTRPV1活性(最大応答)を示したグラフである。(1)イソチオシアナート化合物 本発明で用いるω−アルケニルイソチオシアナート化合物又はω−フェニルアルキルイソチオシアナート化合物は、例えば特開平2−221255号公報に従って不活性溶媒中、式〔5〕又は〔6〕CH2=CH−(CH2)m−X 〔5〕(式中、m、R3及びqは前述したものと同一意義を有し、Xは臭素、塩素、ヨウ素のようなハロゲン原子を示す)を有するω−アルケニルハライド又はω−フェニルアルキルハライドをチオシアン酸塩と反応させ、得られたω−アルケニルチオシアナート又はω−フェニルアルキルイソチオシアナート化合物を極性非プロトン溶媒中で異性化することにより得られる。 本発明で用いるω−アルキルチオアルキルイソチオシアナート化合物は、例えば特開平7−215931公報に従って、式〔1〕 式〔1〕: CH2=CH−(CH2)m−NCS(式中、mは前述したものと同一意義を有し、1〜10の整数を表す)を有するω−アルケニルイソチオシアナート化合物にメチルメルカプタン等のアルキルメルカプタンを付加させることにより得られる。 本発明で用いるω−アルキルスルフォニルアルキルイソチオシアナート化合物は、例えば特開平7−247497公報記載の方法を改変し、式〔2〕 式〔2〕: R1−S−(CH2)n−NCS(式中、R1及びnは前述したものと同一意義を表す)を有するω−アルキルチオアルキルイソチオシアナート化合物をm−クロロ過安息香酸で酸化することにより得られる。 本発明で用いるアルキルイソチオシアナート化合物としては、例えば市販品(東京化成(株)(東京)製の試薬等)を使用できる。(2)組成物に添加する任意成分 本発明のTRPA1又はTRPV1活性化組成物においては、飲食品用、香味料組成物用、香粧品用又は医薬品用として通常用いられている他の任意成分を含有させてもよい。 用いられる任意成分としては、例えば香味料、甘味料、着色料、保存料、増粘安定剤、酸化防止剤、苦味料、酸味料、乳化剤、強化剤、製造用剤、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤、可塑剤、防腐剤、界面活性剤及び香料などであり、これらを添加して各種製剤・剤型として用いることもできる。(3)組成物の製剤化 本発明のイソチオシアナート化合物を含むTRPA1又はTRPV1活性化組成物は、そのままの状態、希釈した状態、乳化した状態、更には粉化した状態などの様々な形態に製剤して用いることができる。(4)香味料組成物 本発明のTRPA1又はTRPV1活性化組成物は辛味があることから既存の各種香味料を適宜添加して新規でユニークな香味料組成物を調製することができる。 添加する既存の香味料としては、例えばアセト酢酸エチル、アセトフェノン、アニスアルデヒド、α−アミルシンナムアルデヒド、アントラニル酸メチル、イオノン、イソオイゲノール、イソ吉草酸イソアミル、イソ吉草酸エチル、インドール及びその誘導体、γ−ウンデカラクトン、エステル類、エチルバニリン、エーテル類、オイゲノール、オクタノール、オクタナール、オクタン酸エチル、ギ酸イソアミル、ギ酸ゲラニル、ギ酸シトロネリル、ケイ皮酸、ケイ皮酸エチル、ケイ皮酸メチル、ケトン類、ゲラニオール、酢酸イソアミル、酢酸エチル、酢酸ゲラニル、酢酸シクロヘキシル、酢酸シトロネリル、酢酸シンナミル、酢酸テルピニル、酢酸フェネチル、酢酸ブチル、酢酸ベンジル、酢酸リナリル、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、1,8−シネオール、脂肪酸類、脂肪族高級アルコール類、脂肪族高級アルデヒド類、脂肪族高級炭化水素類、シンナミルアルコール、シンナムアルデヒド、チオエーテル類、チオール類、デカナール、デカノール、デカン酸エチル、テルピネオール、リモネン、ピネン、ミルセン、タピノーレン、テルペン系炭化水素類、γ−ノナラクトン、バニリン、パラメチルアセトフェノン、ヒドロキシシトロネラール、ヒドロキシシトロネラールジメチルアセタール、ピペロナール、フェニル酢酸イソアミル、フェニル酢酸イソブチル、フェニル酢酸エチル、フェノールエーテル類、フェノール類、フルフラール及びその誘導体、プロピオン酸、プロピオン酸イソアミル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ベンジル、ヘキサン酸、ヘキサン酸アリル、ヘキサン酸エチル、ヘプタン酸エチル、l−ペリラアルデヒド、ベンジルアルコール、ベンズアルデヒド、芳香族アルコール類、芳香族アルデヒド類、d−ボルネオール、マルトール、N−メチルアントラニル酸メチル、メチルβ−ナフチルケトン、酪酸、酪酸イソアミル、酪酸エチル、酪酸シクロヘキシル、酪酸ブチル、ラクトン類、リナロオール等の合成或いは天然由来の香料の他、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツなどシトラス系精油類、アップル、バナナ、グレープ、メロン、ピーチ、パイナップル、ストロベリーなどフルーツ系の精油或いは回収フレーバー、ミルク、クリーム、バター、チーズ、ヨーグルトなど乳系の抽出香料、緑茶、ウーロン茶、紅茶、コーヒー、ココアなど嗜好品系の回収フレーバー、アサノミ、アサフェチダ、アジョワン、アニス、アンゼリカ、ウイキョウ、ウコン、オレガノ、オールスパイス、オレンジノピール、カショウ、カッシア、カモミール、カラシナ、カルダモン、カレーリーフ、カンゾウ、キャラウェー、クチナシ、クミン、クレソン、クローブ、ケシノミ、ケーパー、コショウ、ゴマ、コリアンダー、サッサフラス、サフラン、サボリー、サルビア、サンショウ、シナモン、シャロット、ジュニパーベリー、ショウガ、スターアニス、セイヨウワサビ、セロリー、ソーレル、タイム、タマネギ、タマリンド、タラゴン、チャイブ、ディル、トウガラシ、ナツメグ、ニガヨモギ、ニジェラ、ニンジン、ニンニク、バジル、パセリ、バニラ、パプリカ、ヒソップ、フェネグリーク、ホースラディッシュ、マジョラム、ミョウガ、ラベンダー、リンデン、レモングラス、レモンバーム、ローズ、ローズマリー、ローレル、ワサビなどから得られる香辛料抽出物、アイスランドモス、アカヤジオウ、アケビ、アサ、アサフェチダ、アジアンタム、アジョワン、アズキ、アスパラサスリネアリス、アップルミント、アーティチョーク、アニス、アボカド、アマチャ、アマチャズル、アミガサユリ、アミリス、アーモンド、アリタソウ、アルカンナ、アルテミシア、アルニカ、アルファルファ、アロエ、アンゴスツラ、アンゴラウィード、アンズ、アンズタケ、アンゼリカ、アンバー、アンバーグリス、アンブレット、イカ、イカリソウ、イグサ、イースト、イタドリ、イチゴ、イチジク、イチョウ、イノコヅチ、イランイラン、イワオウギ、インペラトリア、インモルテル、ウィンターグリーン、ウォータークレス、ウコギ、ウコン、ウスバサイシン、ウッドラフ、ウニ、ウメ、ウーロンチャ、エゴマ、エノキダケ、エビ、エビスグサ、エリゲロン、エルダー、エレウテロコック、エレカンペン、エレミ、エンゴサク、エンジュ、エンダイブ、欧州アザミ、オウレン、オオバコ、オカゼリ、オキアミ、オーク、オークモス、オケラ、オスマンサス、オポポナックス、オミナエシ、オモダカ、オランダセンニチ、オリガナム、オリス、オリバナム、オリーブ、オールスパイス、オレンジ、オレンジフラワー、カイ、カイニンソウ、カカオ、カキ、カサイ、カシューナッツ、カスカラ、カスカリラ、カストリウム、カタクリ、カツオブシ、カッシー、カッシャフィスチュラ、カテキュ、カニ、カーネーション、カノコソウ、カモミル、カヤプテ、カラシ、カラスウリ、カラスビシャク、ガラナ、カラムス、ガランガ、カーラント、カリッサ、カリン、カルダモン、ガルバナム、カレー、カワミドリ、カンゾウ、ガンビア、カンラン、キウィーフルーツ、キカイガラタケ、キキョウ、キク、キクラゲ、キササゲ、ギシギシ、キダチアロエ、キナ、キハダ、ギボウシ、ギムネマシルベスタ、キャットニップ、キャラウェイ、キャロップ、キュウリ、キラヤ、キンミズヒキ、グァバ、グァヤク、クコ、クサスギカズラ、クサボケ、クズ、クスノキ、クスノハガシワ、グーズベリー、クチナシ、クベバ、クマコケモモ、グミ、クミン、グラウンドアイビー、クララ、クラリセージ、クランベリー、クリ、クルミ、クリーム、グレインオブパラダイス、クレタディタニー、グレープフルーツ、クローバー、クローブ、クロモジ、クロレラ、クワ、クワッシャ、ケイパー、ゲットウ、ケード、ケブラコ、ゲルマンダー、ケンチュール、ケンポナシ、ゲンノショウコ、コウジ、コウダケ、コウチャ、コウホネ、コカ、コガネバナ、コクトウ、コクルイ、ココナッツ、ゴシュユ、コショウ、コスタス、コストマリー、コパイパ、コーヒー、コブシ、ゴボウ、ゴマ、コーラ、コリアンダー、コルツフート、ゴールデンロッド、コロンボ、コンサイ、コンズランゴ、コンフリー、サイプレス、魚、サクラ、サクランボ、ザクロ、サケカス、ササ、ササクサ、サーチ、サッサフラス、サフラン、サポジラ、サボテン、サラシナショウマ、サルサパリラ、サルシファイ、サルノコシカケ、サンザシ、サンシュユ、サンショウ、サンタハーブ、サンダラック、サンダルウッド、サンダルレッド、シイタケ、ジェネ、シダー、シトラス、シトロネラ、シヌス、シベット、シマルーバ、シメジ、シャクヤク、ジャスミン、ジャノヒゲ、ジャボランジ、シャロット、シュクシャ、ジュニパーベリー、ショウガ、ショウユ、ショウユカス、ジョウリュウシュ、ショウロ、シロタモギタケ、ジンセン、シンナモン、酢、スイカ、スイセン、スギ、スターアニス、スターフルーツ、スチラックス、スッポン、スッポンタケ、ズドラベッツ、スネークルート、スパイクナード、スプルース、スベリヒユ、スローベリー、セイボリー、セキショウ、セージ、ゼドアリー、セネガ、ゼラニウム、セロリー、センキュウ、センタウリア、センゲン、セントジョーンズウォルト、センナ、ソース、ダイオウ、ダイズ、タイム、タケノコ、タコ、タデ、ダバナ、タマゴ、タマゴタケ、タマネギ、タマリンド、ダミアナ、タモギタケ、タラゴン、タラノキ、タンジー、タンジェリン、タンポポ、チェリモラ、チェリーローレル、チェリーワイルド、チガヤ、チコリ、チーズ、チチタケ、チャイブ、チャービル、チャンパカ、チュベローズ、チョウセンゴミシ、チラータ、ツクシ、ツケモノ、ツタ、ツバキ、ツユクサ、ツリガネニンジン、ツルドクダミ、ディアタング、ティスル、ディタニー、ディル、デーツ、テンダイウヤク、テンマ、トウガラシ、トウキ、ドウショクブツタンパクシツ、ドウショクブツユ、トウミツ、トウモロコシ、ドクダミ、トチュウ、ドッググラス、トマト、ドラゴンブラッド、ドリアン、トリュフ、トルーバルサム、トンカ、ナギナタコウジュ、ナシ、ナスターシャム、ナッツ、ナットウ、ナツメ、ナツメグ、ナデシコ、ナメコ、ナラタケ、ニアウリ、ニュウサンキンバイヨウエキ、ニンジン、シンニク、ネズミモチ、ネットル、ネムノキ、ノットグラス、バイオレット、パイナップル、ハイビスカス、麦芽、ハコベ、バジル、ハス、ハスカップ、パースカップ、パセリ、バター、バターオイル、バターミルク、バーチ、ハチミツ、パチュリー、バックビーン、ハッコウシュ、ハッコウニュウ、ハッコウミエキ、パッションフルーツ、ハツタケ、バッファローベリー、ハトムギ、ハナスゲ、バナナ、バニラ、ハネーサックル、パパイヤ、バーベリー、ハマゴウ、ハマスゲ、ハマナス、ハマボウフウ、ハマメリス、バラ、パルマローザ、パンダナ、バンレイシ、ヒキオコシ、ヒシ、ピスタチオ、ヒソップ、ヒッコリー、ピーナッツ、ヒノキ、ヒバ、ピプシシワ、ヒメハギ、ヒヤシンス、ヒラタケ、ビワ、ビンロウ、フェイジョア、フェネグリーク、フェンネル、フジバカマ、フジモドキ、フスマ、フーゼルユ、プチグレイン、ブチュ、ブドウ、ブドウサケカス、フトモモ、ブナ、ブナハリタケ、ブラックキャラウェイ、ブラックベリー、プラム、ブリオニア、プリックリーアッシュ、プリムローズ、プルネラ、ブルーベリー、ブレッドフルーツ、ヘイ、ベイ、ヘーゼルナッツ、ベチバー、ベーテル、ベニバナ、ペニーロイヤル、ヘビ、ペピーノ、ペプトン、ベルガモット、ベルガモットミント、ペルーバルサム、ベルベナ、ベロニカ、ベンゾイン、ボアドローズ、ホアハウンド、ホウ、ホウキタケ、ホウショウ、ボウフウ、ホエイ、ホオノキ、ホースラディッシュ、ボタン、ホップ、ポピー、ポプラ、ポポー、ホホバ、ホヤ、ボルドー、ボロニア、マイタケ、マグウォルト、マシュマロー、マジョラム、マスティック、マソイ、マタタビ、マチコ、マツ、マツオウジ、マッシュルーム、マツタケ、マツブサ、マツホド、マテチャ、マメ、マリーゴールド、マルバダイオウ、マルメロ、マレイン、マロー、マンゴー、マンゴスチン、ミカン、ミシマサイコ、ミソ、ミツマタ、ミツロウ、ミート、ミモザ、ミョウガ、ミルク、ミルテ、ミルフォイル、ミルラ、ミロバラン、ムギチャ、ムスク、ムラサキ、メスキート、メドウスィート、メハジキ、メープル、メリッサ、メリロット、メロン、モウセンゴケ、モニリアバイヨウエキ、モミノキ、モモ、モロヘイヤ、ヤクチ、ヤマモモ、ユーカリ、ユキノシタ、ユズ、ユッカ、ユリ、ヨウサイ、ヨロイグサ、ライオンズフート、ライチ、ライフエバーラスティングフラワー、ライム、ライラック、ラカンカ、ラカンショウ、ラズベリー、ラタニア、ラディッシュ、ラブダナム、ラベンダー、ラングウォルト、ラングモス、ランブータン、リキュール、リーク、リツェア、リナロエ、リュウガン、リョウフンソウ、リョクチャ、リンゴ、リンデン、リンドウ、ルー、ルリジサ、レセダ、レモン、レモングラス、レンギョウ、レンゲ、レンブ、ローズマリー、ロベージ、ローレル、ロンゴザ、ワサビ、ワタフジウツギ、ワームウッド、ワームシード、ワラビ、ワレモコウなどから得られる天然香料が例示され、適宜選択して使用される。 香味料の添加量は特に限定されるものではないが、一般的には本発明のTRPA1又はTRPV1活性化組成物を含む組成物中、0.0001〜50質量%、好ましくは0.001〜30質量%、最も好ましくは0.01〜10質量%の添加量となるように配合される。(5)飲食品 本発明に関わるTRPA1又はTRPV1活性化組成物を含有する飲食品を製造するには、上記の方法で製造した成分またはその製剤を用いることができ、慣用の手段を用いて、食用に適した状態、例えば、顆粒状、粒状、錠剤、カプセル剤、ソフトカプセル剤、ペースト状等に形成したものを用いることができる。 この飲食品は、香辛料、清涼菓子や嗜好品としてそのまま食用に供してもよく、また種々の食品(例えばハム、ソーセージ、かまぼこ、ちくわ、パン、バター、粉乳、チューインガム、ビスケット、キャンデー等の菓子など)に添加して使用、あるいは水、酒類、果汁、牛乳、清涼飲料水等の飲料に添加して使用してもよい。(6)医薬品 本発明のTRPA1又はTRPV1活性化組成物を医薬品として使用する場合には、そのまま医薬品として使用してもよく、または、他の適当な薬効成分と常法に従って混合することにより医薬品として製造してもよい。本発明の医薬品は、種々の投与形態で使用できるが、内服薬として使用する場合は、好ましくは錠剤、丸剤、粉剤、シロップ剤、乳剤、液剤、カプセル剤、注射剤などに製剤化して使用され、外用剤として使用する場合は、好ましくはクリーム、パップ剤、浴用剤などに製剤化して使用される。(7)香粧品 本発明のTRPA1又はTRPV1活性化組成物は香粧品として使用する場合には、そのまま香粧品として使用してもよく、または、公知の香粧品に常法に従って配合することにより製造することができる。 本発明のTRPA1又はTRPV1活性化組成物を含む香粧品として、化粧料組成物や浴用剤組成物などを例示することができ、それぞれ液状、乳液状、ベースト状、ゲル状、パウダー状(粉末状)、顆粒状、ペレット状、スティック状、固形状等の何れの形態として提供されてもよい。 化粧料組成物としては、化粧水(ローション)、乳液、クリーム、オイル、軟膏、パック、リップ、口紅、ファンデーション、アイライナー、頬紅、マスカラ、アイシャドウー、マニキュア・ペディキュア、爪被覆剤、爪被覆除去剤、ひげ剃り用剤、シャンプー、リンス、ヘアトリートメント、ヘアトニック、ヘアスプレー、ヘアクリーム、ヘアローション、整髪料、育毛料、パーマネント液、染毛料、ハンドソープ・ボディーソープ、歯磨き剤、洗口料、洗顔料・石鹸類等が挙げられる。 浴用剤組成物は、入浴時、浴湯に投じて使用するもので、形態は、液状、粉末状、顆粒状、固形状、ゲル状などの何れであってもよい。 以下、実施例等を挙げて本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。イソチオシアナート化合物を、下記製造例1〜6のとおり合成した。〔製造例1〕4−ペンテニルイソチオシアナートの合成 ヨウ化4−ペンテニル32gを1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン40gに溶解し、チオシアン酸カリウム16gと炭酸カルシウム5.5gを加え、混合液を75℃で1時間加熱攪拌した。 次いで、内温155℃まで加温上昇させて6時間、加熱攪拌した。不溶物を除去後、塩化メチレンで抽出し、粗油を得た。粗油を減圧蒸留し、4−ペンテニルイソチオシアナート4.2gを得た。収率20%、沸点83℃/96mmHgであった。〔製造例2〕3−ブテニルイソチオシアナート、5−ヘキセニルイソチオシアナート、6−ヘプテニルイソチオシアナートの合成 製造例1と同様の方法で合成した。〔製造例3〕6−メチルチオヘキシルイソチオシアナートの合成 5−ヘキセニルイソチオシアナート28gおよびメチルメルカプタンのメタノール溶液(30%)50gの混合物にt−ブチルヒドロペルオキシド(TBHP)0.4gを加え、室温で2時間攪拌した。酢酸エチルを加え、水洗後、蒸留し6−メチルチオヘキシルイソチオシアナート32gが得られた。収率82%、沸点119℃/0.5mmHgであった。〔製造例4〕3−メチルチオプロピルイソチオシアナート、4−メチルチオブチルイソチオシアナート、5−メチルチオペンチルイソチオシアナート、7−メチルチオヘプチルイソチオシアナートの合成 製造例3と同様の方法で合成した。〔製造例5〕6−メチルスルフォニルヘキシルイソチオシアナートの合成 6−メチルスルフォニルヘキシルイソチオシアナート10gを塩化メチレン200gに溶解し、−5℃に冷却する。m−クロロ安息香酸17gの塩化メチレン340gを滴下した、3時間撹拌後、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄した。塩化メチレン層を減圧濃縮し、再結晶して6−メチルスルフォニルヘキシルイソチオシアナート14g(収率83.5%)を得た。〔製造例6〕3−メチルスルフォニルプロピルイソチオシアナート、4−メチルスルフォニルブチルイソチオシアナート、5−メチルスルフォニルペンチルイソチオシアナートの合成 製造例5と同様の方法で合成した。 ω−フェニルアルキルイソチオシアナート及びアルキルイソチオシアナートは東京化成(株)(東京)、シグマ−アルドリッチ(株)(セントルイス, USA)から購入した。アリルイソチオシアナートは東京化成(株)(東京)から購入した。<TRPA1及びTRPV1活性の測定> TRPA1を発現させたHEK T-REx細胞は、非特許文献8の方法に従って、以下の通り調製した。hTRPA1のmRNAはヒトWI38細胞から抽出した。安定的にhTRPA1を発現させたHEK細胞は、Invitrogen社のテトラサイクリン制御T-REx発現システムにより誘導した。hTRPA1 mRNAを鋳型としてRT-PCRにより増幅させたhTRPA1 cDNA を、哺乳類細胞用遺伝子発現ベクターであるpcDNA4/TO (invitrogen社製)へ組み込み、invitrogen社の遺伝子導入試薬であるLipofectamin 2000 reagentを用いてHEK T-REx細胞に導入した。pcDNA4/TOはZeocinおよびブラストサイジン耐性遺伝子が組み込まれている。そこで、抗生物質であるZeocin500μg/mLおよびブラストサイジン10μg/mLを用いて安定的にhTRPA1遺伝子を保持するHEK T-REx細胞株を選択し、樹立した。 hTRPV1のmRNAはAgilent Technologies社製のヒト脳一本鎖cDNA (Santa Clara, CA, USA)から入手した。得られたmRNAを鋳型としてRT-PCRにより増幅したhTRPV1 cDNAを、哺乳類細胞用遺伝子発現ベクターであるpcDNA3 (invitrogen社製(Carlsbad, CA, USA)へ組み込み、Qiagen社製(Hilden, Germany)の遺伝子導入試薬であるSuperFect transfection reagentを用いてヒト胎児腎由来HEK293T細胞に導入した。pcDNA3にはネオマイシン耐性遺伝子が組み込まれている。そこで750μg/mL の抗生物質G418存在下で培養後、生き残った細胞を選抜することで、hTRPV1を安定的に発現させたHEK293T細胞株を樹立した。 次いで、TRPA1又はTRPV1の活性化度についても非特許文献10の方法に従って測定した。 TRPA1又はTRPV1が活性化されることにより細胞内へCa2+が流入する。そこで、Ca2+濃度に応じて蛍光量が増すCa2+濃度指示薬を用いてTRPA1あるいはTRPV1の活性化度を測定することができる。 具体的には、Ca2+濃度指示薬を予めHEK T-REx細胞内あるいはHEK293T細胞内に取り込ませておき、Flex Station IIマイクロプレートリーダー(Molecular Devices、Sunnyvale、CA、USA)にて蛍光量を測定した。 TRPA1又はTRPV1活性(%)は以下の式で算出した。TRPA1又はTRPV1活性(%) =(サンプル投与時の蛍光量/イオノマイシン(注)投与時の最大蛍光)×100(注)イオノマイシン(Ionomycin)は、Ca2+と複合体を形成しCa2+の細胞膜透過性を高めるため、最大蛍光を測定できる。なお、イオノマイシンは、試薬(Sigma、St. Luis、Mo、USA)を使用した。 ポジティブコントロールとしてTRPA1活性測定ではアリルイソチオシアナート(和光純薬工業(株)、大阪)、TRPV1活性測定ではカプサイシン(Sigma、St. Luis、Mo、USA)を用いた。 図1及び図2に示すように、TRPA1活性を示すイソチオシアナート化合物のうち、アリルイソチオシアナートと同程度又はそれ以下のEC50を有する化合物として、イソプロピルイソチオシアナート、3−ブテニルイソチオシアナート、4−ペンテニルイソチオシアナート、ベンジルイソチオシアナート、フェネチルイソチオシアナート、3−メチルチオプロピルイソチオシアナート、4−メチルチオブチルイソチオシアナート、5−メチルチオペンチルイソチオシアナート、6−メチルチオヘキシルイソチオシアナート、3−メチルスルフォニルプロピルイソチオシアナート、4−メチルスルフォニルブチルイソチオシアナート、5−メチルスルフォニルペンチルイソチオシアナート、6−メチルスルフォニルヘキシルイソチオシアナートが見出された。また、アリルイソチオシアナートと同程度又はそれ以上の最大応答を有する化合物として、4−メチルチオブチルイソチオシアナートが見いだされた。さらに、図3及び図4に示すように、TRPV1活性を示すイソチオシアナート化合物のうち、アリルイソチオシアナートと同程度又はそれ以下のEC50を有する化合物として、イソプロピルイソチオシアナート、sec−ブチルイソチオシアナート、5−ヘキセニルイソチオシアナート、フェネチルイソチオシアナート、4−メチルスルフォニルブチルイソチオシアナート、5−メチルスルフォニルペンチルイソチオシアナートが見出された。また、アリルイソチオシアナートと同程度又はそれ以上の最大応答を有する化合物として、イソプロピルイソチオシアナート、sec−ブチルイソチオシアナート、イソブチルイソチオシアナート、5−ヘキセニルイソチオシアナート、6−ヘプテニルイソチオシアナート、ベンジルイソチオシアナート、フェネチルイソチオシアナート、4−メチルスルフォニルブチルイソチオシアナート、5−メチルスルフォニルペンチルイソチオシアナートが見出された。〔実施例1〕(混合茶飲料) 90℃の湯500mlに対して、緑茶葉1g、はとむぎ8g、大麦1g、玄米0.2g、プーアル茶0.2g、どくだみ茶0.1g、はぶ茶0.1g、チコリー0.1gを添加し、8分間抽出を行った。 抽出後固液分離を行い、ビタミンC 0.1gと水を加えて1000mlとし炭酸水素ナトリウムにてpHを5.5に調整後、4-ペンテニルイソチオシアナート0.001gを添加して、混合茶飲料を得た。〔実施例2〕(清涼飲料水) バレンシアオレンジ果汁30ml、レモン果汁3ml、果糖1.5g、クエン酸0.5g、ビタミンC 0.1gに、3−ブテニルイソチオシアナート0.002gを加え、水を加えて100mlとし、よく攪拌した後に炭酸ガスを封入し、清涼飲料水を得た。〔実施例3〕(チューインガム) ガムベース50gに砂糖100g、香料0.5g、5−ヘキセニルイソチオシアナート0.003gを添加し、ニーダーを使用して練り、成型後完成した。〔実施例4〕(ビスケット) 強力粉100g、ショートニング100g、上白糖40g、薄力粉30g、水 20g、全脂粉乳4g、重曹0.6gに6−メチルチオヘキシルイソチオシアナート0.001gを混合し、成型したのち焼成してビスケットを得た。〔実施例5〕(キャンデー) 水飴280g、グラニュー糖360gに、5−メチルチオペンチルイソチオシアナート0.001gを混合した後、155℃まで加熱した。その後、120℃まで冷却し、クエン酸12g、香料1.2g、グリセリン50gを添加し、成型、冷却後完成した。〔実施例6〕(顆粒剤) 乳糖5.0g、トウモロコシデンプン5.0gに4-ペンテニルイソチオシアナート0.001gを添加して練合し、造粒した後、乾燥して整粒した。〔実施例7〕(カプセル剤) トウモロコシデンプン5.0g、乳糖5.0g、結晶セルロース1.0gに5−ヘキセニルイソチオシアナート0.002gを添加し充分に混合した後、カプセルに充填し、カプセル剤40個を製造した。〔実施例8〕(錠剤) トウモロコシデンプン2.0g、乳糖50g、ステアリン酸カルシウム0.2g、タルク1.8gに3−ブテニルイソチオシアナート0.001gを加え充分に混合した後、打錠機により打錠し、重量0.52gの錠剤を200錠製造した。[実施例9](スキンケア用クリーム) 処方例1にしたがい、水相部として、精製水に1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール1500などの保湿剤を配合したものを用意し、これに6−メチルチオヘキシルイソチオシアナートを0.002%配合した。油相部として、ステアリン酸、ステアリルアルコール、水添ラノリンなどの固形油分、スクワラン、オクチルドデカノールなどの液体油分、防腐剤、界面活性剤などの油性成分を配合したものを用意した。 水相部を徐々に加熱し、約80℃になったところで、これに、ほぼ同じ温度に加熱された油相部を少しずつ添加し、乳化して本発明のスキンケア用クリームを製造した。[実施例10](浴用剤組成物) 処方例2にしたがい、硫酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムに、香料などを添加し混合した浴用剤基剤を用意し、5−メチルチオペンチルイソチオシアナートを0.005%配合し本発明の浴用剤組成物を製造した。 本発明のTRPA1又はTRPV1活性化組成物は、例えば、飲食品、香味料組成物、医薬品、香粧品等の感覚刺激効果増強のために利用できる。 下記式〔1〕で表されるω−アルケニルイソチオシアナート化合物、下記式〔2〕で表されるω−アルキルチオアルキルイソチオシアナート化合物、下記式〔3〕で表されるω−アルキルスルフォニルアルキルイソチオシアナート化合物、下記式〔4〕で表されるω−フェニルアルキルイソチオシアナート化合物、及び下記式〔5〕で表されるアルキルイソチオシアナート化合物からなる群より選ばれた1種又は2種以上のイソチオシアナート化合物を含むことを特徴とするTRPA1又はTRPV1活性化組成物。 式〔1〕: CH2=CH−(CH2)m−NCS (式中、mは2〜10の整数を表す) 式〔2〕: R1−S−(CH2)n−NCS (式中、nは1〜10の整数を表し、R1は炭素数が1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基を表す) 式〔3〕: R2−SO2−(CH2)p−NCS (式中、pは1〜10の整数を表し、R2は炭素数が1〜4の直鎖又は分岐のアルキル基を表す) 式〔4〕: (式中、qは1〜10の整数を表し、R3は水素又は水酸基を表す。但し、q=1及びR3が水素の場合を除く。) 式〔5〕: R4−NCS (式中、R4は炭素数が1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基を表す) 3−ブテニルイソチオシアナート、4−ペンテニルイソチオシアナート、5−ヘキセニルイソチオシアナート、6−ヘプテニルイソチオシアナート、メチルチオメチルイソチオシアナート、エチルチオメチルイソチオシアナート、n−プロピルチオメチルイソチオシアナート、イソプロピルチオメチルイソチオシアナート、n−ブチルチオメチルイソチオシアナート、イソブチルチオメチルイソチオシアナート、sec−ブチルチオメチルイソチオシアナート、2−メチルチオエチルイソチオシアナート、2−エチルチオエチルイソチオシアナート、2−n−プロピルチオエチルイソチオシアナート、3−メチルチオプロピルイソチオシアナート、4−メチルチオブチルイソチオシアナート、5−メチルチオペンチルイソチオシアナート、6−メチルチオヘキシルイソチオシアナート、7−メチルチオヘプチルイソチオシアナート、8−メチルチオオクチルイソチオシアナート、9−メチルチオノニルイソチオシアナート、3−メチルスルフォニルプロピルイソチオシアナート、4−メチルスルフォニルブチルイソチオシアナート、5−メチルスルフォニルペンチルイソチオシアナート、6−メチルスルフォニルヘキシルイソチオシアナート、7−メチルスルフォニルヘプチルイソチオシアナート、8−メチルスルフォニルオクチルイソチオシアナート、9−メチルスルフォニルノニルイソチオシアナート、フェネチルイソチオシアナート、p−ヒドロキシベンジルイソチオシアナート、n−プロピルイソチオシアナート、イソプロピルイソチオシアナート、n−ブチルイソチオシアナート、sec―ブチルイソチオシアナート、イソブチルイソチオシアナート、n−ペンチルイソチオシアナート、及びイソペンチルイソチオシアナートからなる群より選ばれた1種又は2種以上の化合物を含むことを特徴とするTRPA1又はTRPV1活性化組成物。 請求項1又は2に記載のTRPA1又はTRPV1活性化組成物を含有することを特徴とする飲食品。 請求項1又は2に記載のTRPA1又はTRPV1活性化組成物を含有することを特徴とする香味料組成物。 請求項1又は2に記載のTRPA1又はTRPV1活性化組成物を含有することを特徴とする医薬品。 請求項1又は2に記載のTRPA1又はTRPV1活性化組成物を含有することを特徴とする香粧品。 【課題】高い効果を有し安全なTRPA1又はTRPV1活性化組成物、並びに、当該組成物を含有する飲食品、医薬品、香粧品、及び香味料組成物を提供する。【解決手段】特定のω−アルケニルイソチオシアナート化合物、ω−アルキルチオアルキルイソチオシアナート化合物、ω−アルキルスルフォニルアルキルイソチオシアナート化合物、ω−フェニルイソチオシアナート化合物、及びアルキルイソチオシアナート化合物からなる群より選ばれた1種又は2種以上のイソチオシアナート化合物を含むことを特徴とするTRPA1又はTRPV1活性化組成物、並びに、当該組成物を含有する飲食品、医薬品、香粧品、及び香味料組成物である。【選択図】なし