タイトル: | 公開特許公報(A)_コンクリートの乾燥単位容積質量促進試験方法 |
出願番号: | 2013087119 |
年次: | 2014 |
IPC分類: | G01N 33/38 |
友藤 洋 JP 2014211339 公開特許公報(A) 20141113 2013087119 20130418 コンクリートの乾燥単位容積質量促進試験方法 清水建設株式会社 000002299 森川 聡 100145920 小山 卓志 100139103 田中 貞嗣 100139114 南 義明 100157118 友藤 洋 G01N 33/38 20060101AFI20141017BHJP JPG01N33/38 3 OL 3 本発明は、JASS 5N T-602「コンクリートの乾燥単位容積質量促進試験方法」に関する。 コンクリート又は鋼鉄製遮蔽体が、原子力発電所、加速器施設、中性子発生施設等の放射線を発生させる施設に設けられ、人体の放射線からの保護、測定機器への放射線の干渉防止が計られている。放射線遮蔽用コンクリートの放射線遮蔽性能は、JASS 5N T-602「コンクリートの乾燥単位容積質量促進試験方法」(以下、「試験方法」という。)で測定される。試験方法の概要は以下のとおりである。(1)直径15cm、高さ30cmの円柱形の供試体が、JIS A 1132(コンクリートの強度試験用供試体の作り方)によって作製され、養生される。(2)材齢28日を経過した供試体が水中に漬けられ、供試体の水中質量が測定される。(3)供試体が水中から取り出され、100〜110℃に保たれた乾燥器内で養生される。(4)乾燥された供試体の質量が測定される。供試体質量の測定は、乾燥器内での乾燥期間を3日以上空けて質量変化が0.5g未満になる(供試体の乾燥状態の収束時期の同定)まで繰り返される。(5)乾燥単位容積質量が下記式(I)により計算される。乾燥単位容積質量=(供試体の乾燥状態の質量)/(乾燥前の質量)−(水中質量) ・・・(I) 試験方法で求めたコンクリートの乾燥単位容積質量が大きいほど、コンクリートの放射線遮蔽能は高い。結合材と、最大粒径が5mmで粒径5〜2.5mmの割合が20〜40%である比重4.0以上の重量骨材を含有する、大きな乾燥単位容積質量を有する重量グラウトモルタル材が検討された(例えば、特許文献1参照)。特開2002−97053号公報 試験方法を実施する作業者が乾燥器から供試体を取り出して供試体の質量を測定する際、供試体が吸水したり、かけらが供試体から剥落したりする不都合が発生し、100〜110℃に保たれた乾燥器から供試体を取り出す作業者の負担は大きい。 最近、作業者の負担が小さく、上記不都合が発生しない試験方法が求められていたが、見出されていなかった。 本発明が解決しようとする課題は、作業者の負担が小さく、上記不都合が発生しない試験方法の提供である。 本発明の試験方法は、乾燥器内に置かれる吸湿剤の質量が測定される工程を含む。 上記吸湿剤の質量は、3日以上空けて測定される工程が2回以上繰り返され、上記吸湿剤の質量の変化が0.5g未満となって後、コンクリートの乾燥単位容積質量が測定される。 好ましい上記吸湿剤はシリカゲルである。 本発明の試験方法で測定される供試体の乾燥状態の収束時期の同定は、少量の乾燥剤の質量の測定によりなされるから、本発明の試験方法は、作業者への負担が小さい。更に、本発明の試験方法で用いられる供試体は乾燥器から取り出されないから、供試体が吸水したり、かけらが供試体から剥落したりする不都合は発生しない。 本発明の試験方法における供試体の乾燥状態の収束時期の同定は、供試体が乾燥される乾燥器内に置かれる吸湿剤質量の変化により行われる。 吸湿剤は、供試体から発生する水分を吸収するため、吸湿剤の質量は経時的に増大する。 吸湿剤の質量の増大が、3日以上空けて0.5g未満になるとき、供試体の乾燥状態の収束時期と同定され、乾燥単位容積質量が上記式(I)により計算される。 吸湿剤は水分を吸着するものであり、特定の化合物に限定されない。吸湿剤の具体例は、シリカゲル、塩化カルシウム、水酸化ナトリウム、濃硫酸、過塩素酸マグネシウム、五酸化リンである。好ましい吸湿剤はシリカゲルである。 吸湿剤の質量は、乾燥器内又は乾燥器外に設置された質量測定器で計測される。吸湿剤が乾燥器外へ運ばれるとき、好ましくは、吸湿防止のためデシケーターに入れられる。 本発明の試験方法は、乾燥器から供試体を取り出す必要が無いため、作業者への負担が小さく、供試体が吸水したり、かけらが供試体から剥落したりする不都合は発生しない優れた方法である。 乾燥器内に置かれる吸湿剤の質量が測定される工程を含む、コンクリートの乾燥単位容積質量促進試験方法。 上記吸湿剤の質量が3日以上空けて測定される工程が2回以上繰り返され、上記吸湿剤の質量の変化が0.5g未満となって後、コンクリートの乾燥単位容積質量が測定される、請求項1に記載されているコンクリートの乾燥単位容積質量促進試験方法。 上記吸湿剤がシリカゲルである、請求項1又は2に記載されているコンクリートの乾燥単位容積質量促進試験方法。 【課題】作業者の負担が小さく、供試体が吸水したり、かけらが供試体から剥落したりする不都合が発生しないコンクリートの乾燥単位容積質量促進試験方法を提供する。【解決手段】コンクリートの乾燥単位容積質量促進試験方法が、乾燥器内に置かれる吸湿剤の質量が測定される工程を含む。【選択図】なし