タイトル: | 再公表特許(A1)_混合多価アルコールとカルボン酸との混合エステル |
出願番号: | 2013051848 |
年次: | 2015 |
IPC分類: | C07C 69/33,C10M 105/38,C10N 30/00,C10N 30/02,C10N 40/30 |
日吉 聡 西村 拓也 稲山 俊宏 JP WO2013115160 20130808 JP2013051848 20130129 混合多価アルコールとカルボン酸との混合エステル KHネオケム株式会社 312004880 特許業務法人 もえぎ特許事務所 110000774 日吉 聡 西村 拓也 稲山 俊宏 JP 2012019801 20120201 C07C 69/33 20060101AFI20150414BHJP C10M 105/38 20060101ALI20150414BHJP C10N 30/00 20060101ALN20150414BHJP C10N 30/02 20060101ALN20150414BHJP C10N 40/30 20060101ALN20150414BHJP JPC07C69/33C10M105/38C10N30:00 AC10N30:02C10N40:30 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC 再公表特許(A1) 20150511 2013556398 26 4H006 4H104 4H006AA01 4H006AB60 4H006KA06 4H104BB34A 4H104LA01 4H104LA11 4H104PA20 本発明は、冷凍機油等の工業用潤滑油等に用いられる混合エステルに関する。 近年、オゾン破壊係数がゼロであり、地球温暖化係数(GWP)がより低いハイドロフルオロカーボン(HFC)が冷凍機用の冷媒として使用されている。ジフルオロメタン冷媒(HFC−32)は、GWPが現在用いられている冷媒[R−410A(ジフルオロメタンとペンタフルオロエタンとの混合物)、R−407C(ジフルオロメタンとペンタフルオロエタンと1,1,1,2−テトラフルオロエタンとの混合物)等]の約1/3〜1/4と低く、かつ成績係数(COP)もR−410A、R−407C等に対して約5〜13%向上するため省エネルギー化の観点から好ましい冷媒である(非特許文献1)。 冷凍機の冷媒循環サイクルにおいては、通常冷媒圧縮機を潤滑する冷媒とともに冷凍機油がサイクル内を循環する構造となっている。その為、冷凍機油には冷媒との相溶性が要求され、また冷凍機の稼働部分を潤滑する目的で用いられることから、潤滑性能も当然重要となる。冷凍機油が相分離を生じると、冷媒圧縮機から出された冷凍機油がサイクル内に滞留しやすくなり、その結果、冷媒圧縮機内の冷凍機油量が低下し、潤滑不良を起こしたり、キャピラリー等の膨張機構を閉塞したりといった問題を生じる。冷凍機内における潤滑性能は、特に高温となる圧縮機内での油膜の保持が重要であり、油膜を保持するためには冷凍機油の粘度が重要となる。粘度が低いと油膜が薄くなり潤滑不良を起こしやすく、粘度が高いと熱交換の効率が低下する(特許文献1、特許文献2、特許文献3)。 特許文献2には、ジフルオロメタン冷媒用冷凍機油に用いられるペンタエリスリトールと脂肪酸とのエステルが開示されているが、該エステルのジフルオロメタン冷媒との相溶性等は十分でない。 特許文献3には、冷蔵庫およびエアコンディショナーの冷却液体として有用である種々のカルボン酸エステルが記載されており、その内、ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールと無水イソ酪酸を含有するカルボン酸とで反応させて得たエステルを含有する液状組成物が開示されている。しかし、該エステルのジフルオロメタン冷媒との相溶性は記載されてなく、また該エステルの粘度は冷凍機油として必要な粘度範囲にはない。特許第3429031号公報特開2002−129177号公報特開平6−41575号公報「潤滑経済」,2004年6月号(No.460),p.17 本発明の目的は、冷凍機油として必要な粘度範囲を確保しながら、かつジフルオロメタン冷媒との優れた相溶性等を有する冷凍機油等に用いられる混合エステルを提供することにある。 本発明は、以下の[1]〜[4]を提供する。[1]ペンタエリスリトールおよび式(I)で表されるジペンタエリスリトールからなる混合多価アルコールとイソ酪酸を含有するカルボン酸との混合エステルであって、前記混合多価アルコールにおけるペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比[ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール]が98/2〜40/60の範囲であり、前記カルボン酸にしめるイソ酪酸の割合が35〜85モル%の範囲である混合エステル。[2]前記カルボン酸がイソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸および/または2−エチルヘキサン酸とを含有する[1]に記載の混合エステル。[3]前記カルボン酸がイソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸とからなる[1]に記載の混合エステル。[4]前記カルボン酸がイソ酪酸と2−エチルヘキサン酸とからなる[1]に記載の混合エステル。 本発明により、冷凍機油として必要な粘度範囲を確保しながら、かつジフルオロメタン冷媒との優れた相溶性等を有する冷凍機油等に用いられる混合エステルを提供できる。 本発明の混合エステルは、ペンタエリスリトールおよび式(I)で表されるジペンタエリスリトールからなる混合多価アルコールと、イソ酪酸を含有するカルボン酸との混合エステルであって、前記混合多価アルコールにおけるペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比[ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール]が98/2〜40/60の範囲であり、前記カルボン酸にしめるイソ酪酸の割合が35〜85モル%の範囲である混合エステルである。ここで、混合エステルとは、多価アルコールを複数種用いてエステル化して得られる化合物を意味する。 以下、前記式(I)で表されるジペンタエリスリトールを、ジペンタエリスリトールという。 本発明でいう「混合エステル」には、下記(i)〜(iii):(i)同一分子における構成カルボン酸がイソ酪酸およびイソ酪酸以外のその他のカルボン酸の双方を含むペンタエリスリトールのエステルと、同一分子における構成カルボン酸がイソ酪酸およびイソ酪酸以外のその他のカルボン酸の双方を含むジペンタエリスリトールのエステル、との混合物(ii)ペンタエリスリトールとイソ酪酸を含有するカルボン酸とのエステル、ペンタエリスリトールとイソ酪酸以外のその他のカルボン酸とからなるエステル、ジペンタエリスリトールとイソ酪酸を含有するカルボン酸とのエステル、およびジペンタエリスリトールとイソ酪酸以外のその他のカルボン酸とからなるエステル、との混合物(iii)上記(i)および(ii)の混合物の各態様が包含される。 なお、本発明の混合エステルには混合多価アルコールの水酸基の一部がエステル化されずに水酸基のまま残っている部分エステル等が不純物として含まれていてもよい。 本発明の混合エステルを構成する混合多価アルコールはペンタエリスリトールおよびジペンタエリスリトールからなるため、本発明の混合エステルはジフルオロメタン冷媒との優れた相溶性、優れた潤滑性、十分な粘度−温度特性、十分な低温特性等の特性をバランスよく有する。 本発明の混合エステルを構成する混合多価アルコールにおいて、ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比[ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比]は、98/2〜40/60の範囲であり、97/3〜70/30の範囲であるのが好ましい。ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールの該モル比が98/2以下であると、混合エステルは必要な粘度範囲を確保しながら低温特性やジフルオロメタン冷媒との相溶性を向上することができる。一方、該モル比が40/60以上であると、混合エステルは必要な粘度範囲を確保しながら、優れた潤滑性を維持できる。 本発明の混合エステルを構成するカルボン酸はイソ酪酸を含有しているため、本発明の混合エステルはジフルオロメタン冷媒との優れた相溶性、優れた潤滑性、十分な粘度−温度特性、十分な低温特性等の特性をバランスよく有する。 本発明の混合エステルを構成するカルボン酸にしめるイソ酪酸の割合は35〜85モル%の範囲であり、40〜80モル%の範囲であるのがより好ましく、60〜80モル%の範囲であるのがさらに好ましい。混合エステルを構成するカルボン酸にしめるイソ酪酸の該割合は35〜85モル%の範囲を外れると上記特性が得られない。イソ酪酸の該割合が85モル%超であると、混合エステルの低温特性が悪くなる。 本発明の混合エステルを構成するカルボン酸において、イソ酪酸以外のその他のカルボン酸としては、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、オクタデカン酸等の直鎖の脂肪族モノカルボン酸、2−メチル酪酸、3−メチル酪酸、2,2,−ジメチルプロパン酸、2−エチル酪酸、2−メチルペンタン酸、4−メチルペンタン酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチルペンタン酸、2−エチル−2−メチル酪酸、2,2−ジメチルペンタン酸、2−メチルヘプタン酸、2−エチルヘキサン酸、3−エチルヘキサン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸、2−エチル−2−メチルペンタン酸、2−メチルオクタン酸、2,2−ジメチルヘプタン酸、イソトリデカン酸、イソステアリン酸等の分岐状の脂肪族モノカルボン酸等が挙げられ、中でも、酪酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、2−メチル酪酸、3−メチル酪酸、2,2,−ジメチルプロパン酸、2−エチル酪酸、2−メチルペンタン酸、4−メチルペンタン酸、2−メチルヘキサン酸、2−エチルペンタン酸、2−エチルヘキサン酸、または3,5,5−トリメチルヘキサン酸が好ましく、酪酸、ペンタン酸、2−メチル酪酸、3−メチル酪酸、2−エチルヘキサン酸、または3,5,5−トリメチルヘキサン酸がより好ましく、2−エチルヘキサン酸、または3,5,5−トリメチルヘキサン酸がさらに好ましい。また、これらの好ましいカルボン酸を2種以上組み合わせてもよい。 本発明の混合エステルを構成するカルボン酸がイソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸および/または2−エチルヘキサン酸とを含有するカルボン酸であるとき、本発明の混合エステルがジフルオロメタン冷媒等との相溶性等の優れた特性を損なわない範囲の含量で、その他のカルボン酸を含有させることができる。 イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸および/または2−エチルヘキサン酸の和に対するその他のカルボン酸のモル比[その他のカルボン酸/(イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸および/または2−エチルヘキサン酸)比]は、0/100〜50/50の範囲であるのが好ましく、0/100であるのがさらに好ましい。 本発明の混合エステルを構成するカルボン酸が、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸、またはイソ酪酸と2−エチルヘキサン酸とからなるカルボン酸であるとき、本発明の混合エステルは、ジフルオロメタン冷媒との優れた相溶性、優れた潤滑性、十分な粘度−温度特性、十分な低温特性等の特性を特にバランスよく有する。 本発明の混合エステルを構成するカルボン酸が、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸とからなるカルボン酸であるとき、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸のモル比[イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比]は、35/65〜85/15の範囲にある。 本発明の混合エステルを構成するカルボン酸がイソ酪酸と2−エチルヘキサン酸とからなるカルボン酸であるとき、イソ酪酸と2−エチルヘキサン酸のモル比[イソ酪酸/2−エチルヘキサン酸比]は、35/65〜85/15の範囲にある。 本発明の混合エステルを構成するペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールからなる混合多価アルコールは、混合物として市販されている製品を入手するか、市販品としてそれぞれ入手したペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールを混合して得ることができる。 本発明の混合エステルは、例えば、ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールと、イソ酪酸と、所望によりその他のカルボン酸とを120〜300℃で、5〜60時間反応させることにより製造することができる。 前記反応において触媒を用いてもよく、触媒としては、例えば、鉱酸、有機酸、ルイス酸、有機金属、固体酸等が挙げられる。鉱酸の具体例としては、例えば、塩酸、フッ化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸等が挙げられる。有機酸の具体例としては、例えば、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ブタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、エタンスルホン酸、メタンスルホン酸等が挙げられる。ルイス酸の具体例としては、例えば、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、四塩化スズ、四塩化チタン等が挙げられる。有機金属の具体例としては、例えば、テトラプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)チタン等が挙げられる。固体酸の具体例としては、例えば、陽イオン交換樹脂等が挙げられる。 イソ酪酸の使用量とその他のカルボン酸の使用量との和が、使用するペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールの水酸基の和に対して、1.1〜1.4倍モルであるのが好ましい。 前記反応において溶媒を用いてもよく、溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、イソヘキサン、イソオクタン、イソノナン、デカン等の炭化水素系溶媒等が挙げられる。 反応により生成する水を反応混合物から取り除きながら反応を行うことが好ましい。反応により生成する水を反応混合物から取り除くとき、同時にイソ酪酸およびその他のカルボン酸も反応混合物から取り除いてしまうことがある。 また、ペンタエリスリトールおよび/またはジペンタエリスリトールに対する、イソ酪酸とその他のカルボン酸との反応性の差から、得られた混合エステルを構成するペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比、イソ酪酸とその他のカルボン酸のモル比が、混合エステルの製造に使用した量におけるモル比とは異なることがある。 また、本発明の混合エステルを構成するカルボン酸は、カルボン酸無水物あるいはカルボン酸ハロゲン化物由来でもよく、これらを反応に用いることで未反応の水酸基を効率的にエステル化することが可能である。カルボン酸無水物とはカルボン酸2分子が水1分子を失って縮合した化合物である。カルボン酸ハロゲン化物とはカルボン酸のカルボキシル基に含まれる水酸基をハロゲンで置換したものであって、ハロゲンの種類によって、酸フッ化物、酸塩化物、酸臭化物、酸ヨウ化物等が存在する。 反応後、必要に応じて、本発明の混合エステルを有機合成化学で通常用いられる方法(水および/またはアルカリ水溶液を用いた洗浄、活性炭、吸着剤等による処理、各種クロマトグラフィー、蒸留等)で精製してもよい。 本発明の混合エステルは、ジフルオロメタン溶媒との優れた相溶性、優れた潤滑性、十分な粘度−温度特性、十分な低温特性等を有する。 粘度−温度特性は、潤滑油などの油剤の温度変化に対する動粘度の変化のことである。粘度−温度特性が良好な油剤とは、温度変化に対して粘度変化が小さく、一方不良な油剤とは、低温域での急激な増粘や、高温域で動粘度が想定以上に低くなる油剤である。一般に粘度−温度特性は粘度指数として表わされ、数値が高い方が粘度−温度特性が良好であると言える。また、低温域での粘度特性は低温流動性とも言われ、流動点や凝固点、チャンネル点などで表される。 流動点は、日本工業規格(JIS)K2269の方法に準じて潤滑油などの油剤を冷却したときに、油剤が流動する最低の温度をいう。流動点が低い油剤は、冬季または寒冷地などの低温の環境下や、冷凍機油として使用する場合において冷凍機内の蒸発器などが低温となる運転条件であっても流動性が悪化しないため、油剤を使用する機器の作動不良を生じない等の点で好ましい。 また、潤滑油などの油剤を温度差が大きい場所で長期間保管するまたは使用する場合には、高温域では揮発性等が無く、低温域では固化や析出等のない油剤が好ましい。温度範囲としては特に制限は無いが、高温側では150℃程度、低温側では−20℃程度で安定して使用できる油剤が好ましい。低温域で、固化や析出物が出ない特性を低温特性と定義する。本発明の混合エステルは、混合エステルを構成する混合多価アルコールとしてペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールを併用しているため、低温時に析出物が発生するのを抑えることができる。 安定性には、例えば潤滑油用途では、熱安定性、酸化安定性、加水分解安定性、せん断安定性などが挙げられる。 潤滑性には、摩擦低減性、摩耗低減性、極圧性等が挙げられる。潤滑性は、潤滑油基油に添加剤を添加することや、用途や潤滑条件に適正な粘度範囲を有するエステルなどを潤滑油基油として用いることによって、向上させることが可能である。 また、本発明の混合エステルは、従来のジフルオロメタン混合溶媒(R−410A、R−407C)に対してだけでなく、ジフルオロメタン冷媒単独との相溶性に優れている。 ジフルオロメタン冷媒との相溶性は、一般に二層分離温度を用いて表す。低温側での相溶性は二層分離温度が低いものほど良好であると言える。しかしながら、前記のように潤滑性の点からエステルには適正な粘度範囲が要求される。適正な粘度を確保しながら相溶性を維持または向上することは難しい。本発明の混合エステルは、混合エステルを構成する混合多価アルコールとしてペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールを併用しているので、必要な粘度範囲を確保しながら、ジフルオロメタン溶媒との相溶性を両立することができる。また、冷媒と混合エステルとの相溶性は、該エステルの性質と相関がある。 本発明の混合エステルを冷凍機油に用いるとき、該混合エステルの40℃における動粘度は、20〜100mm2/秒の範囲であるのが好ましく、30〜95mm2/秒の範囲であるのがより好ましい。 本発明の混合エステルを冷凍機油に用いるとき、該混合エステルの水酸基の残存量が多いと、冷凍機油が低温で白濁し、冷凍サイクルのキャピラリー装置を閉塞させる等、好ましくない現象が起こるため、該混合エステルの水酸基価は10mgKOH/g以下であることが好ましく、5mgKOH/g以下であることがより好ましい。 本発明の混合エステルは、冷凍機油に用いられる他、エンジン油、ギア油、ハイブリッド車や電気自動車に利用されるモーター油、グリース、金属部品の洗浄剤、可塑剤等にも用いることができる。 本発明の混合エステルを用いた冷凍機油としては、例えば、混合エステルと、潤滑油用添加剤とを含有する冷凍機油等が挙げられる。本発明の混合エステルを用いた冷凍機油において、該混合エステルは潤滑油基油として用いられる。 潤滑油用添加剤としては、例えば、清浄分散剤、酸化防止剤、摩耗低減剤(耐摩耗剤、焼付き防止剤、極圧剤等)、摩擦調整剤、油性剤、酸捕捉剤、金属不活性化剤、防錆剤、流動点降下剤、粘度指数向上剤、増粘剤、消泡剤等が挙げられる。これらの添加剤の含有量は、冷凍機油中、それぞれ、0.001〜5重量%であるのが好ましい。 本発明の混合エステルと、その他の潤滑油基油とを併用して用いてもよい。その他の潤滑油基油としては、例えば、鉱物油、合成基油などが挙げられる。 鉱物油としては、例えば、パラフィン基系原油、中間基系原油、ナフテン基系原油等が挙げられる。また、これらを蒸留などにより精製した精製油も使用可能である。 合成基油としては、例えば、ポリ−α−オレフィン(ポリブテン、ポリプロピレン、炭素数8〜14のα−オレフィンオリゴマー等)、本発明のテトラエステル以外の脂肪族エステル(脂肪酸モノエステル、多価アルコールの脂肪酸エステル、脂肪族多塩基酸エステル等)、芳香族エステル(芳香族モノエステル、多価アルコールの芳香族エステル、芳香族多塩基酸エステル等)、ポリアルキレングリコール、ポリビニルエーテル、ポリフェニルエーテル、アルキルベンゼン、ポリカーボネート、合成ナフテン等が挙げられる。 また、本発明の混合エステルは、ベンゾトリアゾール等の金属不活性剤、シリコーン系消泡剤等の潤滑油用添加剤を溶解する能力に優れる。該潤滑油用添加剤は、例えば、潤滑油、潤滑油を用いる機器等の寿命を長くするために潤滑油に溶解して用いられる。該潤滑油用添加剤は、一般的に混合エステルに対する溶解性が低い(特開平10−259394号公報)。また、ベンゾトリアゾールは、鉱油および/または合成油に対する溶解度が低い(特開昭59−189195号公報)。しかし、例えば、本発明の混合エステルである混合エステル15(後述の実施例15)におけるベンゾトリアゾールの溶解度(25℃)は0.04g/gであり、ベンゾトリアゾールの高い溶解度を示す。一方、混合エステルA(後述の比較例1)におけるベンゾトリアゾールの溶解度(25℃)は0.02g/gであった。本発明の混合エステルは、ベンゾトリアゾールを溶解させたときにおいて、優れた低温流動性や、優れた耐摩耗性を有する。 以下、実施例、比較例、参考例および試験例により、本発明をさらに具体的に説明するが、以下の実施例に限定されるものではない。 核磁気共鳴スペクトルは、以下の測定機器、測定手法により測定した。 測定機器;日本電子社製GSX−400(400MHz) 測定手法;1H−NMR、標準物(テトラメチルシラン)、溶媒(CDCl3) 以下の実施例1〜24、比較例1および参考例1〜2において製造した混合エステルのそれぞれについて、核磁気共鳴スペクトルを測定し、混合エステルにおけるペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールとのモル比を以下の式により算出した。ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール=(ピークRの積分値/8)/(ピークSの積分値/4) ここでピークRはペンタエリスリトールにおけるメチレン基上の水素原子のピークに相当し、ピークSはジペンタエリスリトールにおけるエーテル酸素と結合しているメチレン基上の水素原子に相当する。 以下の実施例1〜16、比較例1および参考例1〜2において製造した混合エステルのそれぞれについて、核磁気共鳴スペクトルを測定し、混合エステルにおけるイソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸とのモル比を以下の式により算出した。 イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸=ピークTの積分値/ピークUの積分値 ここでピークTはイソ酪酸におけるメチン基上の水素原子のピークに相当し、ピークUは3,5,5−トリメチルヘキサン酸におけるメチン基上の水素原子に相当する。 以下の実施例17〜19において製造した混合エステルのそれぞれについて、核磁気共鳴スペクトルを測定し、混合エステルにおけるイソ酪酸と2−エチルヘキサン酸とのモル比を以下の式により算出した。 イソ酪酸/2−エチルヘキサン酸=ピークTの積分値/ピークVの積分値 ここでピークTは前記と同義であり、ピークVは2−エチルヘキサン酸におけるメチン基上の水素原子のピークに相当する。 以下の実施例20において製造した混合エステルについて、核磁気共鳴スペクトルを測定し、混合エステルにおけるイソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸と2−エチルヘキサン酸とのモル比を以下の式により算出した。 イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸/2−エチルヘキサン酸=ピークTの積分値/ピークUの積分値/ピークVの積分値 ここでピークT、ピークUおよびピークVは前記と同義である。 以下の実施例21において製造した混合エステルについて、核磁気共鳴スペクトルを測定し、混合エステルにおけるイソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸と酪酸とのモル比を以下の式により算出した。 イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸/酪酸=ピークTの積分値/ピークUの積分値/(ピークWの積分値/2) ここでピークTおよびピークUは前記と同義であり、ピークWは酪酸におけるカルボニル基のα位のメチレン基上の水素原子のピークに相当する。 以下の実施例22および23において製造した混合エステルのそれぞれについて、核磁気共鳴スペクトルを測定し、混合エステルにおけるイソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸とペンタン酸とのモル比を以下の式により算出した。 イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸/ペンタン酸=ピークTの積分値/ピークUの積分値/(ピークXの積分値/2) ここでピークTおよびピークUは前記と同義であり、ピークXはペンタン酸におけるカルボニル基のα位のメチレン基上の水素原子のピークに相当する。 以下の実施例24において製造した混合エステルについて、核磁気共鳴スペクトルを測定し、混合エステルにおけるイソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸と2−メチル酪酸とのモル比を以下の式により算出した。 イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸/2−メチル酪酸=ピークTの積分値/ピークUの積分値/ピークYの積分値 ここでピークTおよびピークUは前記と同義であり、ピークYは2−メチル酪酸におけるメチン基上の水素原子のピークに相当する。[実施例1] [ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が97/3であり、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸のモル比(イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)が81/19である混合エステル(混合エステル1)の製造] 吸着剤としては、協和化学工業社製キョーワード500を用いた。 活性炭としては、日本エンバイロケミカルズ社製白鷺Pを用いた。 ディーンスタークトラップの付いた反応器にペンタエリスリトール153g(1.1モル、広栄パーストープ社製)、ジペンタエリスリトール9g(0.04モル、広栄パーストープ社製)、イソ酪酸398g(4.5モル、東京化成社製)および3,5,5−トリメチルヘキサン酸177g(1.1モル、協和発酵ケミカル社製)を仕込み、混合物を攪拌しながら室温で30分間窒素バブリングを行うことにより混合物を脱気した。 次いで、窒素バブリングを行いながら混合物を155〜232℃で23時間攪拌した。反応後、反応生成物を0.7kPaの減圧下、210℃で1時間攪拌することにより、反応生成物中の未反応のカルボン酸を留去した。反応生成物を、該反応生成物の酸価に対して2倍モルの水酸化ナトリウムを含むアルカリ水溶液300mLで、90℃で1時間洗浄した。次いで、反応生成物を、水300mLで90℃で1時間、3回洗浄した。次いで、窒素バブリングを行いながら反応生成物を0.7kPaの減圧下、110℃で1時間攪拌することにより反応生成物を乾燥した。 反応生成物に吸着剤5.5g(反応生成物の重量1.0%に相当する)および活性炭5.5g(反応生成物の重量1.0%に相当する)を添加し、窒素バブリングを行いながら反応生成物を0.7kPaの減圧下、110℃で2時間攪拌した後、濾過助剤を用いて濾過することにより、混合エステル1を370g得た。[実施例2][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が97/3であり、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸のモル比(イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)が64/36である混合エステル(混合エステル2)の製造] ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸および3,5,5−トリメチルヘキサン酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)を1/0.03/3.01/2.01にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステル2を得た。[実施例3][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が97/3であり、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸のモル比(イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)が40/60である混合エステル(混合エステル3)の製造] ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸および3,5,5−トリメチルヘキサン酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)を1/0.03/2.01/3.01にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステル3を得た。[実施例4][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が90/10であり、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸のモル比(イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)が82/18である混合エステル(混合エステル4)の製造] ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸および3,5,5−トリメチルヘキサン酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)を1/0.11/4.48/1.12にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステル4を得た。[実施例5][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が90/10であり、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸のモル比(イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)が72/28である混合エステル(混合エステル5)の製造] ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸および3,5,5−トリメチルヘキサン酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)を1/0.11/3.92/1.68にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステル5を得た。[実施例6][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が90/10であり、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸のモル比(イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)が51/49である混合エステル(混合エステル6)の製造] ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸および3,5,5−トリメチルヘキサン酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)を1/0.11/2.80/2.80にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステル6を得た。[実施例7][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が85/15であり、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸のモル比(イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)が81/19である混合エステル(混合エステル7)の製造] ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸および3,5,5−トリメチルヘキサン酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)を1/0.18/4.86/1.21にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステル7を得た。[実施例8][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が85/15であり、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸のモル比(イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)が58/42である混合エステル(混合エステル8)の製造] ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸および3,5,5−トリメチルヘキサン酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)を1/0.18/3.49/2.58にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステル8を得た。[実施例9][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が85/15であり、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸のモル比(イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)が50/50である混合エステル(混合エステル9)の製造] ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸および3,5,5−トリメチルヘキサン酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)を1/0.18/3.04/3.04にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステル9を得た。[実施例10][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が85/15であり、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸のモル比(イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)が40/60である混合エステル(混合エステル10)の製造] ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸および3,5,5−トリメチルヘキサン酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)を1/0.18/2.43/3.64にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステル10を得た。[実施例11][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が80/20であり、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸のモル比(イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)が82/18である混合エステル(混合エステル11)の製造] ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸および3,5,5−トリメチルヘキサン酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)を1/0.25/5.28/1.32にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステル11を得た。[実施例12][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が80/20であり、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸のモル比(イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)が72/28である混合エステル(混合エステル12)の製造] ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸および3,5,5−トリメチルヘキサン酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)を1/0.25/4.62/1.98にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステル12を得た。[実施例13][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が70/30であり、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸のモル比(イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)が82/18である混合エステル(混合エステル13)の製造] ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸および3,5,5−トリメチルヘキサン酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)を1/0.43/6.31/1.58にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステル13を得た。[実施例14][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が70/30であり、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸のモル比(イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)が60/40である混合エステル(混合エステル14)の製造] ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸および3,・BR>T,5−トリメチルヘキサン酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)を1/0.43/4.73/3.15にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステル14を得た。[実施例15][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が60/40であり、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸のモル比(イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)が82/18である混合エステル(混合エステル15)の製造] ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸および3,5,5−トリメチルヘキサン酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)を1/0.67/7.68/1.92にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステル15を得た。[実施例16][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が50/50であり、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸のモル比(イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)が81/19である混合エステル(混合エステル16)の製造] ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸および3,5,5−トリメチルヘキサン酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)を1/1.00/9.60/2.40にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステル16を得た。[実施例17][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が85/15であり、イソ酪酸と2−エチルヘキサン酸のモル比(イソ酪酸/2−エチルヘキサン酸比)が64/36である混合エステル(混合エステル17)の製造] 3,5,5−トリメチルヘキサン酸の代わりに2−エチルヘキサン酸を用い、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸および2−エチルヘキサン酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸/2−エチルヘキサン酸比)を1/0.18/3.64/2.43にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステル17を得た。[実施例18][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が85/15であり、イソ酪酸と2−エチルヘキサン酸のモル比(イソ酪酸/2−エチルヘキサン酸比)が47/53である混合エステル(混合エステル18)の製造] 3,5,5−トリメチルヘキサン酸の代わりに2−エチルヘキサン酸を用い、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸および2−エチルヘキサン酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸/2−エチルヘキサン酸比)を1/0.18/2.43/3.64にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステル18を得た。[実施例19][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が70/30であり、イソ酪酸と2−エチルヘキサン酸のモル比(イソ酪酸/2−エチルヘキサン酸比)が62/38である混合エステル(混合エステル19)の製造] 3,5,5−トリメチルヘキサン酸の代わりに2−エチルヘキサン酸を用い、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸および2−エチルヘキサン酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸/2−エチルヘキサン酸比)を1/0.43/4.73/3.15にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステル19を得た。[実施例20][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が85/15であり、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸と2−エチルヘキサン酸のモル比(イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸/2−エチルヘキサン酸比)が61/19/20である混合エステル(混合エステル20)の製造] 3,5,5−トリメチルヘキサン酸の代わりに3,5,5−トリメチルヘキサン酸と2−エチルヘキサン酸の混合カルボン酸を用い、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸および2−エチルヘキサン酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸/2−エチルヘキサン酸比)を1/0.18/3.64/1.21/1.21にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステル20を得た。[実施例21][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が85/15であり、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸と酪酸のモル比(イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸/酪酸比)が39/18/43である混合エステル(混合エステル21)の製造] 3,5,5−トリメチルヘキサン酸の代わりに3,5,5−トリメチルヘキサン酸と酪酸の混合カルボン酸を用い、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸および酪酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸/酪酸比)を1/0.18/2.43/1.21/2.43にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステル21を得た。[実施例22][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が85/15であり、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸とペンタン酸のモル比(イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸/ペンタン酸比)が40/17/43である混合エステル(混合エステル22)の製造] 3,5,5−トリメチルヘキサン酸の代わりに3,5,5−トリメチルヘキサン酸とペンタン酸の混合カルボン酸を用い、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸およびペンタン酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸/ペンタン酸比)を1/0.18/2.43/1.21/2.43にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステル22を得た。[実施例23][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が85/15であり、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸とペンタン酸のモル比(イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸/ペンタン酸比)が38/39/23である混合エステル(混合エステル23)の製造] 3,5,5−トリメチルヘキサン酸の代わりに3,5,5−トリメチルヘキサン酸とペンタン酸の混合カルボン酸を用い、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸およびペンタン酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸/ペンタン酸比)を1/0.18/2.43/2.43/1.21にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステル23を得た。[実施例24][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が85/15であり、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸と2−メチル酪酸のモル比(イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸/2−メチル酪酸比)が43/20/37である混合エステル(混合エステル24)の製造] 3,5,5−トリメチルヘキサン酸の代わりに3,5,5−トリメチルヘキサン酸と2−メチル酪酸の混合カルボン酸を用い、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸および2−メチル酪酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸/2−メチル酪酸比)を1/0.18/2.43/1.21/2.43にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステル24を得た。[比較例1][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が60/40であり、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸のモル比(イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)が12.5/87.5である混合エステル(混合エステルA)の製造] イソ酪酸の代わりにイソ酪酸無水物を用い、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸無水物および3,5,5−トリメチルヘキサン酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸無水物/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)を1/0.67/0.60/8.40にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステルAを得た。[参考例1][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が85/15であり、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸のモル比(イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)が86/14である混合エステル(混合エステルB)の製造] ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸および3,5,5−トリメチルヘキサン酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)を1/0.18/5.30/0.79にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステルBを得た。混合エステルBは室温では固体であったため、冷凍機油のように幅広い温度範囲で使用される用途には不適切である。[参考例2][ペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール比)が35/65であり、イソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸のモル比(イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸)が81/19である混合エステル(混合エステルC)の製造] ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、イソ酪酸および3,5,5−トリメチルヘキサン酸の使用量のモル比(ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール/イソ酪酸/3,5,5−トリメチルヘキサン酸比)を1/1.87/14.62/3.65にする以外は、実施例1と同様に操作して、混合エステルCを得た。混合エステルCは室温では固体であったため、冷凍機油のように幅広い温度範囲で使用される用途には不適切である。(試験例1)動粘度の測定 キャノン−フェンスケ粘度計を用い、JIS K2283:2000の方法に準じて混合エステル1〜24および混合エステルAの40℃および100℃における動粘度を測定した。また、同方法に準じて粘度指数を算出した。結果を表1〜6に示す。(試験例2)水酸基価の測定 JIS K−2501の方法に準じて混合エステル1〜24および混合エステルA〜Cの水酸基価を測定した。結果を表1〜6に示す。(試験例3)流動点の測定 自動流動点測定器RPC−01CML(離合社製)を用い、JIS K2269−1987の方法に準じて混合エステル1〜24および混合エステルAの流動点を測定した。結果を表1〜6に示す。(試験例4)二層分離温度の測定 JIS K2211:2009の方法に準じて混合エステル1〜24および混合エステルAの二層分離温度を測定した。混合エステル1〜24および混合エステルAのそれぞれ0.4gとジフルオロメタン冷媒3.6gを耐圧ガラス管に封入し、混合物を30℃から毎分0.5℃の速度で冷却し、混合物が二層分離または白濁する温度を二層分離温度とした。結果を表1〜6に示す。ただし、30℃ですでに混合物が二層分離または白濁している場合は「分離」と表記する。(試験例5)摩擦係数の測定 シェル式四球摩擦試験機(神鋼造機社製)を用いて、荷重100N、回転数300rpm、温度25℃、試験材[試験球(SUJ−2)]の条件で試験を行い、混合エステル1〜24および混合エステルAの摩擦係数を測定した。摩擦係数は上記条件で、なじみ運転を20分間行った後の10分間の摩擦係数の平均とした。結果を表1〜6に示す。(試験例6)−20℃での固化、析出物有無の確認(低温特性の評価) 混合エステル1〜24のそれぞれ10gをガラス容器に入れ、−20℃に設定した恒温器中で10時間静置した。10時間静置後の固化、析出物の有無を目視にて確認した。結果を以下に示す。*)室温で固体のため未測定 表1〜5より、混合エステル1〜24は、40℃における動粘度が31.2〜93.6mm2/秒であって、二層分離温度が−22℃以下であった。混合エステル1〜24は、冷凍機油として必要な粘度範囲を確保しながら、ジフルオロメタン冷媒との優れた相溶性を有していることがわかる。 表1〜5より、混合エステル1〜24は、摩擦係数が0.10以下であった。混合エステル1〜24は優れた潤滑性を有していることがわかる。 表1〜5より、混合エステル1〜24は、粘度指数が69以上、流動点が−30℃以下であった。混合エステル1〜24は十分な粘度−温度特性、十分な低温流動性を有していることがわかる。 低温特性の評価において、混合エステル1〜24は、固化せず、また析出物も確認されなかった。混合エステル1〜24は、低温域で長期間保管するまたは使用する場合にも、好ましく使用できることがわかる。(試験例7)5℃におけるベンゾトリアゾールの溶解度の測定 混合エステル7〜10、13、15および混合エステルAのそれぞれ4.85gに、ベンゾトリアゾール0.15gを混合し、60℃で加熱して、ベンゾトリアゾールの3重量%混合エステル溶液のそれぞれを得た。該混合エステル溶液のそれぞれを5℃で40時間放置した後、目視により析出物の確認を行った。 析出物の見られなかった該混合エステル溶液は、5℃におけるベンゾトリアゾールの溶解度[混合エステル1gに対するベンゾトリアゾールの溶解量(g)]を0.030g/g以上とした。析出物の見られた該混合エステル溶液は、析出物を濾過(濾紙;No.5A、桐山製作所製)により除去した後に、得られた濾液を高速液体クロマトグラフィー(AGILENT社製1200SERIES、カラム:YMC Pack Ph A−414 φ6.0×300mm、移動相:テトラヒドロフラン/0.1%リン酸水溶液=7/3、カラム温度:40℃、流速:0.7mL/分、検出:UV(220nm)、サンプル濃度:50g/L、インジェクト量:5μL)で測定し、絶対検量線法により、5℃におけるベンゾトリアゾールの溶解度[混合エステル1gに対するベンゾトリアゾールの溶解量(g)]を求めた。結果を表7および8に示す。(試験例8)混合エステル溶液の流動点の測定 混合エステル7〜10、13、15および混合エステルAのそれぞれ43.65gに、ベンゾトリアゾール1.35gを混合し、60℃で加熱して、ベンゾトリアゾールの3重量%混合エステル溶液のそれぞれを得た。自動流動点測定器RPP−01CML(離合社製)を用い、JIS K2269−1987の方法に準じて、該3重量%混合エステル溶液のそれぞれの流動点を測定した。結果を表7および8に示す。表7および8において、BZTはベンゾトリアゾールを示す。(試験例9)混合エステル溶液の摩耗痕径の測定 混合エステル7〜10、13および15のそれぞれ19.80gに、ベンゾトリアゾール0.20gを混合し、60℃で加熱して、ベンゾトリアゾールの1重量%混合エステル溶液のそれぞれを得た。得られた該1重量%混合エステル溶液のそれぞれを、シェル式四球摩擦試験機(神鋼造機社製)を用い、荷重200N、回転数1200rpm、時間30分間、温度75℃、試験材[試験球(SUJ−2)]の条件で試験を行い、試験後の摩耗痕径を測定した。摩耗痕径は3つの固定球の垂直方向、水平方向全ての平均値とした。結果を以下に示す。混合エステル溶液の耐摩耗性は、摩耗痕径の値が小さいもの程優れていることを表す。 表7および8より、混合エステル7〜10、13および15は、5℃におけるベンゾトリアゾールの溶解度が0.030g/g以上とベンゾトリアゾールを溶解する能力に優れていることがわかる。また、混合エステル7〜10、13および15は、ベンゾトリアゾールの3重量%混合エステル溶液の流動点が−30.0℃以下であることから、ベンゾトリアゾールを溶解させたときにおいて、優れた低温流動性を有することがわかる。 試験例9において、混合エステル溶液の摩耗痕径は、混合エステル7は0.51mmであり、混合エステル8は0.54mmであり、混合エステル9は0.55mmであり、混合エステル10は0.49mmであり、混合エステル13は0.55mmであり、混合エステル15は0.58mmであった。本発明の混合エステルはベンゾトリアゾールを溶解させたときにおいて、十分な耐摩耗性を有することがわかる。 本発明により、冷凍機油として必要な粘度範囲を確保しながら、かつジフルオロメタン冷媒との優れた相溶性等を有する冷凍機油等に用いられる混合エステルを提供できる。 ペンタエリスリトールおよび式(I)で表されるジペンタエリスリトールからなる混合多価アルコールとイソ酪酸を含有するカルボン酸との混合エステルであって、前記混合多価アルコールにおけるペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比[ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール]が98/2〜40/60の範囲であり、前記カルボン酸にしめるイソ酪酸の割合が35〜85モル%の範囲である混合エステル。 前記カルボン酸がイソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸および/または2−エチルヘキサン酸とを含有する請求項1に記載の混合エステル。 前記カルボン酸がイソ酪酸と3,5,5−トリメチルヘキサン酸とからなる請求項1に記載の混合エステル。 前記カルボン酸がイソ酪酸と2−エチルヘキサン酸とからなる請求項1に記載の混合エステル。 本発明は、ペンタエリスリトールおよび式(I)で表されるジペンタエリスリトールからなる混合多価アルコールとイソ酪酸を含有するカルボン酸との混合エステルであって、前記混合多価アルコールにおけるペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールのモル比[ペンタエリスリトール/ジペンタエリスリトール]が98/2〜40/60の範囲であり、前記カルボン酸にしめるイソ酪酸の割合が35〜85モル%の範囲である混合エステルを提供する。該混合エステルは、冷凍機油として必要な粘度範囲を確保しながら、かつ優れた潤滑性やジフルオロメタン冷媒との優れた相溶性を有し、冷凍機油等に用いられる。