生命科学関連特許情報

タイトル:再公表特許(A1)_FAMEによるエンジンオイルの希釈度を決定するための測定方法及び装置
出願番号:2013051221
年次:2015
IPC分類:G01N 33/30,G01N 33/22


特許情報キャッシュ

ケイ キアン ヒー カマルディン クドゥンポー ビヴァリー カー ウェイニー シティ ノルバリア サリー ピー.ティー.ティー アーロン ウィリントン ウィリアム JP WO2013140843 20130926 JP2013051221 20130122 FAMEによるエンジンオイルの希釈度を決定するための測定方法及び装置 ヤンマー株式会社 000006781 矢野 寿一郎 100080621 ケイ キアン ヒー カマルディン クドゥンポー ビヴァリー カー ウェイニー シティ ノルバリア サリー ピー.ティー.ティー アーロン ウィリントン ウィリアム MY PI2012001237 20120319 G01N 33/30 20060101AFI20150707BHJP G01N 33/22 20060101ALI20150707BHJP JPG01N33/30G01N33/22 D AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC 再公表特許(A1) 20150803 2014506057 15 本発明は、エンジンオイルにおけるFAME(Fatty Acid Methyl Ester;脂肪酸メチルエステル、以下同じ。)の含有量を測定するための測定方法及び測定器具に関する。バイオディーゼルは、普通のディーゼル燃料と比べて、沸点範囲が高くかつ狭く、そしてその分子構造に起因して、燃料噴射弁から噴射される液滴のサイズが大きい。バイオディーゼルの物理的特性が、クランクケース内のエンジンオイルの燃料による希釈を招き、また、エンジン摩耗の可能性を増大させる。燃料混合物のうち軽油分が揮発し排気流へと流れていく間、ピストンはシリンダーの底部に位置し、沸点範囲がより高くかつより狭く、液滴のサイズがより大きいメチルエステル留分は液体の状態に保たれ、シリンダーの壁の露出面の領域に集まっている。ピストンが上昇すると、バイオディーゼルの大部分はオイルリングを越えてクランクケースの中に入り込み得る。一旦クランクケースの中に入り込んだら、バイオディーゼルは軽油のようには揮発しない。クランクケースの中の熱がバイオディーゼルに加わることにより、オイル/バイオディーゼルの混合物の酸化が起こるおそれがあり、その結果、有機酸によってエンジンが摩耗するおそれがある。 本発明の目的は、エンジンオイルにおけるFAMEの含有量を測定するための迅速な測定方法及び測定装置を提供することである。従来からある燃料の希釈度の測定のための測定方法及び測定装置については、アメリカ合衆国においてASTMにより詳細に述べられている。燃料の希釈度はASTMの方法D3524に従ってガスクロマトグラフィー(GC)により測定された。エンジンオイルにおけるディーゼル含有量を測定することにより、燃料の希釈度の程度が解り、ユーザーは性能を予測することが可能であり、適切な措置を講ずることが可能となる。今では、ASTMの方法D7371を修正した方法に従ってフーリエ変換赤外分光(FTIR)質量分析によりバイオディーゼルの含有量を測定する方法も用いられるようになってきている。 しかしながら、従来からの分析技術は、コストがかかる点で問題があり、また進歩した施設を利用しなければならない点で制限があり、エンジン運転現場で利用することはできなかった。本発明は、エンジンオイルにおけるFAME含有量を現場で測定することを可能とするためになされたものであり、また現場で迅速に試験ができる携帯用の装置を提供するためになされたものである。米国特許出願公開第2006/0192122号明細書 当該文献は、潤滑油の燃料希釈度を測定するための装置及び方法に関する。当該文献には、石油製品の分光分析を行うための装置及び方法が開示される。当該分光分析には、オイルサンプルにおける燃料希釈を検出し、希釈度を数値で表すことが含まれる。 エンジンオイルにおけるFAMEの含有量を測定するための従来型の測定方法及び測定装置では、以下のような問題をもたらす。クロマトグラフィーやFTIRを用いた分析方法及び分析装置には、専門知識が必要であり、また特別な技術が必要である。このことは、現場で分析を行うことを難しくしている。ガスクロマトグラフィーやFTIRを用いた分析装置はコストが高くつき、またこれに関連する分析にかかるコストも高額となる。本発明は、エンジンオイルにおけるFAMEの含有量を測定するための、迅速で、簡単で、手頃な、現場で簡便に試験できる分析方法・装置を提供することにより、上述の問題を全て解決することができる。 本発明の実施形態において提供される、エンジンオイルにおけるFAMEの含有量を測定するための測定方法及び測定装置は、FAME及びエンジンオイルが種々の有機溶媒に溶ける溶解特性が異なっていることに着目し、これを基本的なコンセプトとしたものである。 図1は本発明に係る方法を示している。エンジンオイルに含まれているFAMEの含有量を測定するために、エンジンオイルのサンプルにアルコールが足されて混合された後、放置される。こうすることにより、FAMEがエンジンオイルのサンプルから分離され、アルコールの中へと移行する。エンジンオイルからFAMEをより確実に効果的に分離させるために、アルコールに他の追加の溶液を加えることとしてもよい。そして、混合前と混合後のエンジンオイルの表面境界を測定することにより、FAMEの体積がわかる。このように、アルコールと混合することにより、混合後に減ったエンジンオイルの体積が、FAMEの体積と推定されるのである。 図1に示すように、エンジンオイル中におけるFAMEの含有量を測定するための測定方法及び測定装置のための分析キットとして、特別な分析容器が用いられる。この分析キットにおいて用いられる試薬は、試薬(A)と、試薬(B)と、試薬(C)と、である。試薬(A)は、FAMEを溶解させるための溶液であり、試薬(B)は追加の溶液であり、試薬(C)は洗浄剤である。 エンジンオイルは溶解しないが、FAMEは溶解するような、適宜の溶媒を見つけることが、必要である。表1は、各アルコールの溶解についての性質を示している。 発明者は、FAMEを溶解するがエンジンオイルは溶解しないような溶媒を探し出すために、いくつかの溶媒を試してみた。そして、発明者は、エンジンオイルに含まれるFAMEの含有量を測定するのに最適な溶媒を見つけた。アルコール及びエンジンオイルの混合物(アルコール:エンジンオイルの比率は、1:1、5:1、10:1)並びにアルコール及びFAMEの混合物(アルコール:FAMEの比率は、1:1、5:1、10:1)について試験が行われた。表1には、アルコールの可能性について示してある。メタノール、エタノール、及びプロパノールは、エンジンオイル中のFAMEを測定するのに適している。 [化学溶媒の調製法] 次の溶媒は、FAMEを溶解するがエンジンオイルは溶解しない可能性をチェックするための試験に用いられる。 試薬A:メタノール、エタノール、並びにメタノール及びエタノールをあらゆる配合で混合したもの 試薬B:パラフィン系オイルをベースとした解乳化剤 試薬C:トルエン、イソプロパノール、並びにトルエン及びイソプロパノールをあらゆる配合で混合したもの 最適な比率:A−3mL:B−1mL:サンプル−1mL 本発明の一つの実施形態においては、測定装置はエンジンオイル中におけるFAMEの含有量を測定するためのものである。当該測定装置は円筒形状及び真っ直ぐ立った状態の分析容器並びに蓋を含む。当該分析容器には透明な容器が含まれる。当該分析容器は、直径が大きい部分と、直径が小さい部分とを含む。直径が大きい部分は、上部の部分であり、試薬を入れるためのものであり、直径が小さい部分は、目盛りを読むための部分であり、表面境界が測られる。蓋は、直径が大きい部分の末口に取り付けられる。表面境界は目盛りにより測られる。当該測定装置には、使用されたエンジンオイルサンプル、試薬(A)、及び試薬(B)が、試薬注入口から取り入られる。そして、蓋を取り付けた状態で容器ごと振られた後、当該容器は立てた状態で所定の時間放置される。本発明の前述の実施形態において、試薬(A)は、主たる構成成分としてメタノール及びエタノールを含み得る。追加の試薬としての試薬(B)は、解乳化剤成分を含み得る。本発明の前述の実施形態において、分析容器は、エンジンオイル中のFAMEの含有量を測定できるように構成される。付加的な有利な効果としては、分析容器を洗浄するために試薬(C)を用いた場合、当該試薬(C)で洗浄した後の分析容器をリサイクルして次のサンプルのテストに使用することが可能である。 このように、この発明の測定装置には、目盛り付きの分析容器、蓋、及び少なくとも2つの試薬が含まれる。そのうちの一つの試薬には、メタノール、エタノール、プロパノール、及びこれらの混合液から成る群の中から選択される少なくとも一つのアルコールが含まれる。もう一つの方の試薬には、少なくとも解乳化剤成分が含まれる。また、この発明の測定方法には、エンジンオイル、第1の試薬(A)、及び第2の試薬(B)を分析容器に取り入れる過程が含まれる。また、この発明の測定方法には、当該分析容器を振る(シェイクする)過程と、所定時間の間当該分析容器を立たせた状態で放置する過程と、目盛りにより表面境界を測定する過程と、が含まれる。本発明の実施形態に従ってエンジンオイル中におけるFAMEの含有量(%)を測定するときの、測定方法の基本的なコンセプトを示す図である。本発明の実施形態に係る測定方法に使用される分析容器の側面図、すなわちエンジンオイル中におけるFAMEの含有量(%)を測定するときに用いられる測定装置を示す側面図である。本発明の実施形態に係る測定方法に従ってエンジンオイル中におけるFAMEの含有量(%)を測定する前と測定した後の状態を示す図である。当該測定方法のための燃料希釈度テストキットセットを示す図である。当該測定方法のための分析容器の側面図である。当該測定方法のための分析容器の他の実施の一形態の側面図である。 1 測定容器 11 上部 12 直径が大きい部分 13 目盛り 14 底部 エンジンオイル中におけるFAMEの含有量(%)の測定について、以下に説明する。試薬Aは、メタノール、エタノール、又はメタノール及びエタノールをあらゆる配合比率で混合したものである。試薬Bはパラフィン系オイルをベースとした解乳化剤である。試薬Cは、トルエン、イソプロパノール、又はトルエン及びイソプロパノールをあらゆる配合比率で混合したものである。 まず始めに、使用したエンジンオイルサンプルが測定容器の中にサンプルラインのところまで入れられる。サンプルラインは、規定の量を示すラインである。次に、測定容器の中に試薬(B)が注がれ、これに続いて試薬(A)が注がれる。測定容器は、蓋を閉めた状態で穏やかに振られ、その後5分から10分の間放置される。図3に示すように、FAME目盛り上の表面境界の位置から、FAMEの含有量(%)が読み取られる。こうして、エンジンオイル中におけるFAME含有量(%)が得られる。その後、容器は試薬(C)により洗浄されて、容器に付着している化学物質やエンジンオイルサンプルが取り除かれる。 測定のための最適な比率は、試薬Aが3mLに対し、試薬Bが1mL、サンプルが1mLであった。 測定容器1は略円筒形状の、真っ直ぐに立った状態に置くことのできる、容器である。図2及び図5に示すように、測定容器1には上部11が形成されており、当該上部11に蓋を取り付けることが可能となっている。また、測定容器1には、直径が大きい部分12、下部、及び底部14が形成されており、当該下部と底部14には目盛りが付されている。底部14は、略球状のように設けられており、それ故に体積が大きい。このように構成することにより、底部14の高さを小さくしている。当該下部は、直径が大きい部分12と比べて、直径が小さい。 2mlのサンプルと、FAMEを含有するエンジンオイルと、が測定容器1の中に入れられて、その中に所定体積のアルコールが足される。そして測定容器1の上部11の上に蓋が取り付けられて、容器ごと振られる。目盛り13は、1mlごと、又は2mlごとに付され、あるいはもっと細かく又はもっと大きい体積ごとに付されている。測定容器を振った後は、サンプルと、アルコールと、の表面境界の位置が「2ml」の目盛りの箇所よりも低くなる。このサンプルの減少した体積分が、サンプルに含まれていたFAMEの量を指し示すのである。 図3は、FAMEを含有するサンプルについて測定した場合を例示している。サンプルは、測定容器の「0%」のラインのところまで入れられて、そして試薬Aと試薬Bとがその中に足される。測定容器が振られた後、立てた状態で5分から10分の間放置される。そうすると、表面境界が、測定容器を振る前と比べて下がり、当該表面境界に一番近い目盛りが読まれる。図3の例では、表面境界は「10%」を示している。この場合、エンジンオイルには10%のFAMEが含有されているということである。 図4は、燃料希釈度テストキットセットを示している。当該キットセットには、試験容器(測定容器)と、3つの試薬A(アルコール)と、3つの試薬B(解乳化剤)と、10本のピペットと、廃棄容器と、サンプル保存容器と、が含まれる。 エンジンオイルにおけるFAME(Fatty Acid Methyl Ester;脂肪酸メチルエステル、以下同じ。)の含有量を測定するための測定装置であって、 略円筒形状の、真っ直ぐに立った状態に置くことのできる分析容器であって、透明の容器を含み、さらに、試薬を導入するために当該分析容器の上部に形成された直径が大きい部分と、表面境界の位置を測定するための目盛りが付された当該分析容器の下部に形成された直径が小さい部分と、を含む分析容器と、 前記直径が大きい部分の末口に取り付けられる蓋と、を含んで構成されるものであり、 前記分析容器の中にはエンジンオイルと試薬が導入されて前記蓋を取り付けた状態で当該分析容器ごと振られた後、所定の時間の間立てた状態で放置されて、目盛りにより表面境界の位置が読まれる、測定装置。 請求項1に記載の測定装置に用いられる前記試薬であって、 前記試薬の一つである第1の試薬は、メタノール、エタノール、プロパノール、及びこれらの混合物から成る群の中から選択されるアルコールであり、 前記試薬の他の一つである第2の試薬は、少なくとも解乳化剤成分を含む、試薬。 エンジンオイルにおけるFAMEの含有量を測定するための測定方法であって、 分析容器に、エンジンオイル、第1の試薬、及び第2の試薬を導入する過程と、 前記分析容器を振る過程と、 前記分析容器を所定の時間の間立てた状態で放置する過程と、 目盛りにより表面境界の位置を読む過程と、を含み 前記第1の試薬は少なくともメタノール、エタノール、プロパノール、及びこれらの混合物から成る群の中から選択されるアルコールを含み、 前記第2の試薬は少なくとも解乳化剤成分を含む、測定方法。 エンジンオイルをチェックするため、とりわけFAMEの含有量をチェックするために使用される測定装置を提供する。当該測定装置の分析容器は、略円筒形状の、真っ直ぐに立った状態に置くことのできるものであって、目盛りが付されている。当該目盛りにより、表面境界の位置が読み取られる。この分析容器の中で、エンジンオイルがアルコール及び解乳化剤を含む試薬と混合される。混合した後に減少した体積が、エンジンオイルに含有されるFAMEの体積と推定されるのである。20130604A16333全文3 (削除) (削除) エンジンオイルにおけるFAME(Fatty Acid Methyl Ester;脂肪酸メチルエステル)の含有量を測定するための測定方法であって、 分析容器に、エンジンオイル、第1の試薬、及び第2の試薬を導入する過程と、 前記分析容器を振る過程と、 前記分析容器を所定の時間の間立てた状態で放置する過程と、 目盛りにより表面境界の位置を読む過程と、を含み 前記第1の試薬は少なくともメタノール、エタノール、プロパノール、及びこれらの混合物から成る群の中から選択されるアルコールを含み、 前記第2の試薬は少なくとも解乳化剤成分を含む、測定方法。 請求項3に記載の測定方法であって、 前記分析容器は、略円筒形状の、真っ直ぐに立った状態に置くことのできる分析容器であって、 透明の容器を含み、さらに、前記第1の及び第2の試薬を導入するために当該分析容器の上部に形成された直径が大きい部分と、表面境界の位置を測定するための前記目盛りが付された当該分析容器の下部に形成された直径が小さい部分と、を含んで構成される、 測定方法。 請求項4に記載の測定方法に用いられる分析容器。


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