タイトル: | 公開特許公報(A)_角質剥離組成物 |
出願番号: | 2013022450 |
年次: | 2013 |
IPC分類: | A61K 31/10,A61K 31/155,A61P 17/12 |
竹村 司 高田 任康 与茂田 敏 矢野 弘幸 野々垣 剛 JP 2013177384 公開特許公報(A) 20130909 2013022450 20130207 角質剥離組成物 クラシエ製薬株式会社 306018343 ホーユー株式会社 000113274 竹村 司 高田 任康 与茂田 敏 矢野 弘幸 野々垣 剛 JP 2012025972 20120209 A61K 31/10 20060101AFI20130823BHJP A61K 31/155 20060101ALI20130823BHJP A61P 17/12 20060101ALI20130823BHJP JPA61K31/10A61K31/155A61P17/12 7 OL 11 4C206 4C206AA01 4C206AA02 4C206HA31 4C206JA22 4C206JA25 4C206MA02 4C206MA04 4C206MA83 4C206NA14 4C206ZA89 本発明は、ウオノメ又はタコの治療に有用な角質剥離組成物に関する。 ウオノメは、皮膚に対する圧迫や摩擦が頻繁に繰り返される角質部位が厚くなることで生じるといった特徴があり、この角質がさらに厚みを増し強い圧迫が加わり続けると、今度はこの厚くなった角質がくさび形に変わり、刺激を与えると痛みを伴うウオノメになる。 従来、ウオノメ、タコ、いぼ、そこまめなどの角質化した皮膚の治療には、サリチル酸の角質軟化溶解作用を利用した角質剥離法が一般的に用いられている。日本薬局方にもサリチル酸絆創膏が収載されており、患部に貼り付ける方法が一般的である。 角質の溶解や軟化の目的では、サリチル酸、尿素、酵素類や、チオグリコール酸、システイン、システアミンのような還元剤やそれら薬学的に容認される塩が用いられている。しかし、サリチル酸の場合、ウオノメ又はタコの軟化に有効な濃度では皮膚角質の腐食が強いため正常皮膚の腐食等が発生したり、白く変性した患部全体が肥厚することにより剥離が困難になることがある。 また、チオグリコール酸やシステアミン等の還元剤を用いた場合、角質のケラチン蛋白質構造内のシスチン残基のジスルフィド結合を切断し、システイン残基上に遊離のチオール及びメルカプチド基を生成させ、患部を一時的には軟化させることができる。しかし、時間の経過と共に切断されたジスルフィド結合は酸化されて蛋白質構造内に新たなジスルフィド結合を形成するので、患部の角質は再び硬化し、患部に加重がかかる場合には角質が尚更に硬くなるため、硬化した角質を容易に剥がし取ることは困難である。 そこで、液状の薬剤を患部に集中的に投与できるようにするために、患部に貼り付けるパッドに貫通孔を設け、当該貫通孔を介してサリチル酸コロジオン溶液を患部に投与する方法が提案されている(特許文献1)。 また、ウオノメやタコは、患部が皮膚面から突出しているため外部からの刺激により痛みが生じるので、その痛みを取り除くために、局所麻酔薬を配合した貼付剤(特許文献2)や、貼付剤に凹部を設け、該凹部に取り外し可能な嵌合部材を嵌め込んでおくなどの絆創膏の構造に関する改良も提案されている(特許文献3)。 また、サリチル酸以外の角質軟化剤として、アルカリプロテアーゼ(特許文献4)、液状の飽和α−ヒドロキシ脂肪酸(特許文献5)、シアノアクリレート(特許文献6)が提案されている。いずれも角質を剥離することにより治療を行なう方法である。 また、活性化蛋白質として活性化ケラチン蛋白質に、還元剤としてチオグリコール酸の塩及び酸化剤として過硝酸ナトリウムなどを組み合わせる方法(特許文献7)、治癒促進と臭気遮断の目的で薄膜形成蛋白質と還元剤を組み合わせる方法(特許文献8)も提案されている。 さらに、局所用の発熱装置に活性剤としてサリチル酸、尿素やチオグリコール酸の塩を用いる方法(特許文献9)、発熱性包帯に同様な活性剤を用いる方法(特許文献10)も提案されている。 しかしながら、これら従来の方法では、効果の早さや痛みの緩和の点でまだ充分に満足のいくものではなく、更に新たな治療剤の提供が望まれている。特開平6−319768号公報特開平6−72880号公報特開2005−230494号公報特平4−53498号公報特表平8−500603号公報特開2006−56860号公報特表平3−506024号公報特表平5−503071号公報特表2003−504117号公報特表2004−510454号公報 本発明はウオノメ又はタコの治療において、有効な角質剥離作用を示し、皮膚刺激性等の皮膚に対する悪影響や製剤安定性に及ぼす影響の少ない有用な新しい角質剥離組成物を提供することにある。(第1発明) 上記課題を解決するための本願第1発明の構成は、下記の(A)成分及び(B)成分を含有することを特徴とする角質剥離組成物である。(A)成分:ジスルフィド結合切断剤(B)成分:有機アミン又はその塩(第2発明) 本願第2発明の構成は、前記第1発明に係る(A)成分が、チオグリコール酸若しくはその塩、又はシステアミン若しくはその塩の少なくとも1種の還元剤である角質剥離組成物である。(第3発明) 本願第3発明の構成は、前記第1発明に係る(B)成分が、グアニジン又はその塩である角質剥離組成物である。(第4発明) 本願第4発明の構成は、前記第3発明に係る(B)成分が、炭酸グアニジン又は水酸化グアニジンである角質剥離組成物である。(第5発明) 本願第5発明の構成は、前記第1〜4発明に係る角質剥離組成物が、以下の(1)又は(2)の1項目以上に該当する角質剥離組成物である。 (1)前記(A)成分の配合量が1〜50重量部の範囲内である。 (2)前記(B)成分の配合量が0.5〜30重量部の範囲内である。(第6発明) 本願第6発明の構成は、前記第1〜5発明のいずれかに係る角質剥離組成物を含有するウオノメ又はタコの治療剤である。(第7発明) 本願第7発明の構成は、前記第1〜5発明のいずれかに係る角質剥離組成物を用いるウオノメ又はタコの角質剥離方法である。 本発明者らは、ジスルフィド結合切断剤、例えばチオグリコール酸やシステアミン等の還元剤によるジスルフィド結合切断後の再結合を防止し、患部の角質が軟化状態を維持したまま剥離できる方法について鋭意研究を行った。 その結果、ジスルフィド結合切断剤に有機アミン、例えばグアニジン又はその塩を含有させることで、患部の角質硬化を阻止し、軟化状態が維持したまま患部の角質を容易に剥離できることを見い出した。 すなわち、ジスルフィド結合切断剤のみの場合には、ジスルフィド結合が一旦切断された後、酸化によりジスルフィド結合が再結合するため、患部が再び硬化してしまう。そしてその患部に更に加重がかかると、以前より広い範囲が硬くなるため、角質の剥離は困難となり刃物で削り取る等して処理する必要がある。 これに対して、有機アミン又はその塩、例えばグアニジン又はその塩を組み合わせると、タンパク質の高次構造を維持している水素結合の間にグアニジンが割り込み、タンパク質構造をランダムコイル状に変化させてその状態を安定化させ、更に水と水素結合することにより膨潤して、還元剤による皮膚変性が安定化し、軟化状態が維持できると推察している。この結果、ジスルフィド結合が開裂して生成したチオール基が、酸化により再びジスルフィド結合へ戻ることが阻止できて容易に患部の角質を剥離できるものと考えられる。 本発明の(A)ジスルフィド結合切断剤、例えばチオグリコール酸又はその塩、システアミン又はその塩の少なくとも1種の還元剤と、(B)有機アミン又はその塩、例えばグアニジン又はその塩を含む角質剥離組成物は、ウオノメ、タコのような角質化した皮膚に対して、皮膚のケラチン蛋白質に含まれるシスチンのジスルフィド結合を切断した状態を維持できることにより、ウオノメ又はタコを削り取る必要はなく、軟化させたまま容易に剥離することができる。 更に、本発明の角質剥離組成物を使用することにより、剥離したウオノメ又はタコの患部の下は健康な角質を取り戻すことができ、更に、当該剥離を繰り返すことでウオノメの芯を取り除くことができ、再発を繰り返すような頑固なウオノメ又はタコに対して完治することができる。 以下、本発明についてさらに詳細に説明する。 (ジスルフィド結合切断剤) 本発明に用いられるジスルフィド結合切断剤の一例として、チオグリコール酸を用いることができる。チオグリコール酸HSCH2COOX(X=H)とは、INCI名THIOGLYCOLIC ACIDに該当し、医薬部外品原料規格2006(薬事日報社発行)の240頁に記載のものが挙げられ、例えば「チオグリコール酸」が佐々木化学株式会社から入手することができる。 またその塩とは、医薬部外品原料規格2006の239頁に記載のチオグリコール酸モノエタノールアミン塩(X=NH3C2H4OH)(INCI名ETHANOLAMINE THIOGLYCOLATE)、241頁の記載のチオグリコール酸アンモニウム塩(X=NH4)(INCI名AMMONIUM THIOGLYCOLATE)が挙げられ、例えば、それぞれ「50%チオグリコール酸モノエタノールアミン液」及び「50%チオグリコール酸アンモニウム液」が佐々木化学株式会社から入手することができる。 更に、チオグリコール酸カルシウム塩(X=1/2Ca)(INCI名CALCIUM THIOGLYCOLATE)が挙げられ、例えば「カルシウムチオグリコレート三水和物」がメルク株式会社から入手することができる。 また、本発明に用いられるジスルフィド結合切断剤の一例として、システアミン塩酸塩を用いることができる。システアミン塩酸塩HSCH2CH2NH2・HCLは、INCI名CYSTEAMINE HCLに該当し、例えば「50%システアミン塩酸塩」が佐々木化学株式会社から入手することができる。 (有機アミン又はその塩) 本発明に用いられる有機アミン又はその塩の一例として、グアニジンを用いることができる。グアニジンH2NC(:NH)NH2又はその塩H2NC(:NH)NH2・Xとは、医薬部外品原料規格2006の1067頁に記載の炭酸グアニジン(INCI名GUANIDINE CARBONATE)や塩酸グアニジン(INCI名GUANIDINE HCL)が挙げられ、例えば、それぞれ「炭酸グアニジン」(X=1/2H2CO3)がメルク株式会社から、「グアニジンHCl」(X=HCl)がコラーレンC.P.P.から入手することができる。 本発明の角質軟化用外用剤は、通常、外用に適用される剤型であれば、どのような剤型でもよく、(A)ジスルフィド結合切断剤、例えばチオグリコール酸若しくはその塩、又はシステアミン又はその塩の少なくとも1種の還元剤と、(B)有機アミン又はその塩、例えばグアニジン又はその塩 を必須成分として、医薬品、医薬部外品や化粧品の製造に通常用いられる乳化剤、乳化安定化剤、増粘剤、懸濁化剤、防腐剤、抗酸化剤、pH調整剤、皮膚保護剤あるいはその他の添加剤を加えて、常法により容易に各種軟膏、ローション、水中油型クリーム、油中水型クリーム、液剤、ワックス、ペースト、ゲル、貼付剤、スプレー、エアゾール、コロイド懸濁液などとすることができる。 また、前述の必須成分を高分子化合物又はこれら混合物の基剤と混和し均一として、支持体又はライナーに展延して成形することにより、貼付剤とすることができる。 本発明の角質剥離組成物の配合量は外用剤の種類や用途により一律には規定できないが、ジスルフィド結合切断剤は、総量として1〜50重量部、好ましくは2〜20重量部である。1重量部未満の場合は十分にジスルフィド結合を切断することができず患部の軟化が生じず、50重量部を超える場合は刺激が強すぎて炎症が生じてしまう。 一方、有機アミン又はその塩は、総量として0.5〜30重量部、好ましくは1〜15重量部である。0.5重量部未満の場合は軟化状態の維持が困難となり、30重量を超える場合は製剤的な加工が困難になってしまう。 本発明の角質剥離組成物は、ウオノメ又はタコの患部を軟化させるのに有効な方法で局所に適用する。一般に、薬剤は1日に1回又は2回、或いは週に2乃至3回というように継続使用し、ウオノメ又はタコが剥離し易くなるよう十分に軟化するまで患部に適用する。 以下に、本発明の実施例を説明する。本発明の技術的範囲は、これらの実施例によって限定されるものではない。(実施例1)クリーム剤(処方) 成分 (重量部)50%システアミン塩酸塩 30.0強アンモニア水 0.3570%モノエタノールアミン 12.5炭酸グアニジン 3.0水酸化ナトリウム 1.0エデト酸二ナトリウム 0.1l−メントール 3.0カルボキシビニルポリマー 1.0セタノール 2.5ベヘニルアルコール 2.0スクワラン 1.0ポリオキシエチレンセチルエーテル 2.01,3−ブチレングリコール 2.0精製水 残量 「日局」製剤総則、クリーム剤の項に準じてクリーム剤を調製する。すなわち、適量の精製水に、上表記載の50%システアミン塩酸塩からエデト酸二ナトリウムまでの成分を溶解し、外用組成物を得た。別に、セタノールから1,3−ブチレングリコールまでの成分を加熱溶解して80℃に保持した油相に10質量%量の精製水を加えて乳化し、50℃付近に冷却後、予め残量の精製水に膨潤させたカルボキシビニルポリマーを加えた。これに外用組成物を加え、更にl−メントールを加えて均一に混合し、実施例1のクリーム剤を得た。 (使用例1a) 実施例1のクリーム剤をウオノメの患部に塗布し、そのまま約20分間放置した。ウオノメの状態を検査したところ硬い角質が比較的に軟化しており、上層の角質を剥離することができた。1日朝夕2回の塗布を繰り返すことにより、2〜3日で痛みが消失し、1週間後に硬い部分のほとんどが容易に剥離し、剥離した角質の下に正常な皮膚が観察された。 (使用例1b) 実施例1のクリーム剤を半透明に硬化した芯が内部にあるウオノメの患部に塗布し、そのまま約20分間放置した。硬化した芯を動かすと周りの硬い角質から芯の部分を取り除くことができ痛みが消失した。更に、1日朝夕2回の塗布を繰り返すことにより5日後に硬い部分のほとんどが容易に剥離し、剥離した角質の下に正常な皮膚が観察された。(実施例2)クリーム剤(処方) 成分 (重量部)50%チオグリコール酸アンモニウム液 30.0強アンモニア水 0.3570%モノエタノールアミン 12.5炭酸グアニジン 3.0水酸化ナトリウム 1.0エデト酸二ナトリウム 0.1l−メントール 3.0カルボキシビニルポリマー 1.0セタノール 2.5ベヘニルアルコール 2.0スクワラン 1.0ポリオキシエチレンセチルエーテル 2.01,3−ブチレングリコール 2.0精製水 残量 50%システアミン塩酸塩30.0重量部を50%チオグリコール酸アンモニウム液に代えた以外は実施例1と同様にして調製し、実施例2のクリーム剤を得る。 (使用例2) 実施例2のクリーム剤を足の側面に広範囲にできたタコの患部に塗布し、そのまま約20分間放置することにより、上層の角質が軟化しその一部が簡単に剥離した。1日1回の塗布を繰り返すことにより、2回目の塗布後には痛みが消失し、徐々に硬い部分が剥離して消失し、正常な皮膚を取り戻すことができた。(実施例3)クリーム剤(処方) 成分 (重量部)50%システアミン塩酸塩 16.0強アンモニア水 0.270%モノエタノールアミン 12.0炭酸グアニジン 3.0水酸化ナトリウム 1.0エデト酸二ナトリウム 0.1l−メントール 3.0カルボキシビニルポリマー 1.0セタノール 2.5ベヘニルアルコール 2.0ポリオキシエチレンセチルエーテル 2.01,3−ブチレングリコール 2.0精製水 残量 「日局」製剤総則、クリーム剤の項に準じてクリーム剤を調製する。すなわち、適量の精製水に、上表記載の50%システアミン塩酸塩からエデト酸二ナトリウムまでの成分を溶解し、外用組成物を得た。別に、セタノールから1,3−ブチレングリコールまでの成分を加熱溶解して80℃に保持した油相に10質量%量の精製水を加えて乳化し、50℃付近に冷却後、予め残量の精製水に膨潤させたカルボキシビニルポリマーを加えた。これに外用組成物を加え、更にl−メントールを加えて均一に混合し、実施例3のクリーム剤を得た。(実施例4)クリーム剤(処方) 成分 (重量部)50%チオグリコール酸アンモニウム液 10.0強アンモニア水 0.270%モノエタノールアミン 12.0炭酸グアニジン 3.0水酸化ナトリウム 1.0エデト酸二ナトリウム 0.1l−メントール 3.0カルボキシビニルポリマー 1.0セタノール 2.5ベヘニルアルコール 2.0ポリオキシエチレンセチルエーテル 2.01,3−ブチレングリコール 2.0精製水 残量 50%システアミン塩酸塩16.0重量部を50%チオグリコール酸アンモニウム液10重量部に代えた以外は実施例3と同様にして調製し、実施例4のクリーム剤を得る。(実施例5)貼付剤(処方) 成分 (重量部)50%システアミン塩酸塩 30.0強アンモニア水 0.3570%モノエタノールアミン 12.5水酸化グアニジン 3.0水酸化ナトリウム 1.0エデト酸二ナトリウム 0.1l−メントール 3.0カルボキシビニルポリマー 1.0ソルビトール 15.0ポリアクリル酸ナトリウム 7.0カルボキシメチルセルロースナトリウム 2.5酸化チタン 1.0水酸化アルミニウム 0.1グリセリン 12.0精製水 残量 「日局」製剤総則、貼付剤の項に準じて貼付剤を調製する。すなわち、適量の精製水に、上表記載の50%システアミン塩酸塩からエデト酸二ナトリウムまでの成分を溶解し、外用組成物を得た。別に、残量の精製水に膨潤させたカルボキシビニルポリマーにソルビトールを加えて攪拌溶解し、これに上表記載のポリアクリル酸ナトリウムから水酸化アルミニウムまでの成分をグリセリンに分散させた混合物を加えて混練した。これに予め調製した外用組成物を加え、更にl−メントール加えて均一に混合し貼付剤用組成物を得た。これを厚み約0.8mmとなるように不織布上に塗布したのち、シリコン処理した剥離紙を膏体面に貼り合せ、所望の形状に裁断することにより、実施例5の貼付剤を得た。(実施例6)貼付剤(処方) 成分 (重量部)50%チオグリコール酸アンモニウム液 30.0強アンモニア水 0.3570%モノエタノールアミン 12.5炭酸グアニジン 3.0水酸化ナトリウム 1.0エデト酸二ナトリウム 0.1l−メントール 3.0カルボキシビニルポリマー 1.0ソルビトール 15.0ポリアクリル酸ナトリウム 7.0カルボキシメチルセルロースナトリウム 2.5酸化チタン 1.0水酸化アルミニウム 0.1グリセリン 12.0精製水 残量 50%システアミン塩酸塩30.0重量部を50%チオグリコール酸アンモニウム液に代えた以外は実施例6と同様にして調製し、実施例4の貼付剤を得る。(実施例7)パット付き貼付剤 実施例5に記載の貼付剤用組成物を、絆創膏に固定した環状パットの凹部に流し込んで実施例7のパット付き貼付剤を得た。(比較例1)クリーム剤(処方) 成分 (重量部)50%システアミン塩酸塩 30.0強アンモニア水 0.3570%モノエタノールアミン 12.5水酸化ナトリウム 1.0エデト酸二ナトリウム 0.1l−メントール 3.0カルボキシビニルポリマー 1.0セタノール 2.5ベヘニルアルコール 2.0スクワラン 1.0ポリオキシエチレンセチルエーテル 2.01,3−ブチレングリコール 2.0精製水 残量 「日局」製剤総則、クリーム剤の項に準じてクリーム剤を調製する。すなわち、適量の精製水に、上表記載の50%システアミン塩酸塩からエデト酸二ナトリウムまでの成分を溶解し、外用組成物を得た。別に、セタノールから1,3−ブチレングリコールまでの成分を加熱溶解して80℃に保持した油相に10質量%量の精製水を加えて乳化し、50℃付近に冷却後、予め残量の精製水に膨潤させたカルボキシビニルポリマーを加えた。これに外用組成物を加え、更にl−メントールを加えて均一に混合し、比較例1のクリーム剤を得た。 比較例1のクリーム剤をウオノメの患部に塗布し、そのまま約20分間放置した。ウオノメの状態を検査したところ、硬い角質が塗布直後には比較的に軟らかくなったが、徐々に硬くなり痛みも残った。更に1日朝夕2回の塗布を繰り返すことにより塗布部が硬いゴム状になり、1週間後に硬くなった角質を刃物により削り取ることができた。尚、痛みは徐々に軽減したものの芯の部分に痛みが残った。(比較例2)サリチル酸軟膏剤(処方) 成分 サリチル酸 100gカンフル 10g植物油 10mL単軟膏 650gミツロウ 180g薬用石鹸 50g 単軟膏、ミツロウ、植物油及び薬用石鹸を加熱して溶かした後、半ば冷却し、これにサリチル酸及びカンフルをエタノール約20mLと研和したものを加え、固まりはじめるまでかき混ぜ、比較例2のリチル酸軟膏剤を得た。 比較例2のサリチル酸軟膏剤をウオノメの患部に塗布し、そのまま約30分間放置した。ウオノメの状態を検査したところ、硬い角質は特に変化がなかったが、その後徐々に白く柔らかくなったが痛みが残った。下記の(A)成分及び(B)成分を含有することを特徴とする角質剥離組成物。(A)成分:ジスルフィド結合切断剤(B)成分:有機アミン又はその塩前記(A)成分が、チオグリコール酸若しくはその塩、又はシステアミン若しくはその塩の少なくとも1種の還元剤である請求項1記載の角質剥離組成物。前記(B)成分が、グアニジン又はその塩である請求項1又は2に記載の角質剥離組成物。前記(B)成分が、炭酸グアニジン又は水酸化グアニジンである請求項1乃至3のいずれかに記載の角質剥離組成物。前記角質剥離組成物が、以下の(1)又は(2)の1項目以上に該当することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の角質剥離組成物。(1)前記(A)成分の配合量が1〜50重量部の範囲内である。(2)前記(B)成分の配合量が0.5〜30重量部の範囲内である。請求項1乃至5のいずれかに記載の角質剥離組成物を含有するウオノメ又はタコの治療剤。請求項1乃至5のいずれかに記載の角質剥離組成物を用いるウオノメ又はタコの角質剥離方法。 【課題】有効な角質剥離作用を示し、皮膚刺激性等の皮膚に対する悪影響や、製剤安定性に及ぼす影響の少ないウオノメ又はタコの治療に有用な新しい角質剥離組成物の提供。【解決手段】(A)ジスルフィド結合切断剤、例えばチオグリコール酸若しくはその塩、又はシステアミン若しくはその塩の少なくとも1種の還元剤、(B)有機アミン又はその塩、例えばグアニジン又はその塩を含有する角質剥離組成物。【選択図】なし