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タイトル:公表特許公報(A)_エタノールを製造するための同時糖化発酵法
出願番号:2012546172
年次:2013
IPC分類:C12P 7/08,C12M 1/02,C12M 1/00,C12N 15/09


特許情報キャッシュ

ヒッツ ウィリアム ディー ホァン トム アイヴァーソン アマンダ キャスリーン ルフェーヴル ブライアン ジー ミッチンソン コリン JP 2013515484 公表特許公報(A) 20130509 2012546172 20101222 エタノールを製造するための同時糖化発酵法 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 390023674 E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY 辻居 幸一 100092093 熊倉 禎男 100082005 箱田 篤 100084663 浅井 賢治 100093300 山崎 一夫 100119013 市川 さつき 100123777 滝澤 敏雄 100111501 ヒッツ ウィリアム ディー ホァン トム アイヴァーソン アマンダ キャスリーン ルフェーヴル ブライアン ジー ミッチンソン コリン US 61/289,749 20091223 C12P 7/08 20060101AFI20130412BHJP C12M 1/02 20060101ALI20130412BHJP C12M 1/00 20060101ALI20130412BHJP C12N 15/09 20060101ALN20130412BHJP JPC12P7/08C12M1/02 AC12M1/00 HC12N15/00 A AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,RO,RS,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA,ZM,ZW US2010061692 20101222 WO2011079158 20110630 37 20120613 4B024 4B029 4B064 4B024AA17 4B024DA11 4B024FA02 4B024FA07 4B024GA14 4B029AA02 4B029BB08 4B029BB16 4B029CC01 4B029DB02 4B064AC03 4B064CA05 4B064CA19 4B064CC06 4B064CC07 4B064CC09 4B064CC12 4B064CD02 4B064CD09 4B064CD21 4B064CD24関連出願の相互参照 本出願は、2009年12月23日に出願された米国仮特許出願第61/289749号明細書の優先権を主張する。 本発明は、セルロース性バイオマスからエタノールを製造する方法に関する。具体的には、高濃度のエタノールを製造するために、ザイモモナス(Zymomonas)を特定の同時糖化発酵工程条件下で使用する。 再生可能資源から製造される燃料エタノールは、世界的な化石燃料不足、エネルギーコストの上昇、および二酸化炭素増大に関連した地球温暖化効果に対する長期的な解決策の1つである。再生可能資源からの燃料エタノールは、糖類の発酵によって製造される。目下米国では、トウモロコシ穀粒に由来するグルコースが、エタノール製造のための最も豊富な糖原料である。飼料および食物供給としてのトウモロコシ穀粒に対する需要のために、(ヘミセルロースをはじめとする)様々な各種セルロース性バイオマスを発酵性糖類に転換する方法が開発されている。このバイオマス資源に由来する糖は、ヘキソース類とペントース類であり、主にグルコースとキシロースの混合物である。セルロース性バイオマス加工が進歩した結果、これらの糖類が高濃度で放出され、発酵において高濃度で使用されて、低減した水消費量とより高い処理能力で、エタノールを製造することもできる。したがってバイオマスからエタノールへの変換には、潜在的に採算の合う化石燃料代替え物を提供することで環境影響を改善する、多大な可能性がある。 セルロース性バイオマスをエタノールに変換する典型的な方法は、以下の3つの工程を含んでなる:バイオマスのリグニン含量を低下させ、多糖類を酵素的加水分解で利用できるようにする、バイオマスの化学的および/または物理的処理;多糖類を酵素的に発酵性糖類に変換する、糖化または消化または加水分解;エタノール製造のために、発酵性糖類がエタノール産生体によって消費される発酵。ある場合には、エタノール産生体の状態および性質次第では、糖化および発酵工程を組み合わせることが、エネルギー的に最も効率的なこともある。高濃度のエタノール製造のためには、これらの工程それぞれの最適化が必要である。 エタノール産生体は、典型的には、酵母(例えばサッカロミセス属(Saccharomyces))または細菌(例えばザイモモナス(Zymomonas))であった。ザイモモナス(Zymomonas)は、一般に頑強であり、比較的高いグルコース濃度中で成長し、遺伝子操作して、キシロースおよびアラビノース(一般的な糖化産物)などのC5糖類をエタノール発生のために利用するようにし得るので、エタノール製造に適している。しかしザイモモナス(Zymomonas)を効果的に利用するには、ザイモモナス(Zymomonas)をエタノール産生体として使用する工程の改善が必要である。 ザイモモナス(Zymomonas)のエタノール産生体としての使用は、既知である(Saddlerら,Can.J.Microbiol.(1982),28(12),1311−19:Goliasら,J.Biotechnol.,(26 June,2002)(96)2,pp.155168;Maら,Renewable Energy(2009)34:1466−1470)が、ザイモモナス(Zymomonas)は、バイオマス前処理方法の多くによって生成する、高濃度の酢酸に対して感受性である。酢酸レベルの低下は、前処理バイオマスの洗浄などの方法によって達成し得る(Teixeiraら,Appl.Biochem.Biotechnol.,(Spring,2000)Vol.84−86,pp.111−127)。 ザイモモナス(Zymomonas)を利用した、同時糖化発酵におけるキシロースの使用もまた知られており、バイオマスは水酸化ナトリウム、引き続いて過酢酸で処理され、洗浄される(Teixeiraら前出)。Eklundら(Enzyme and Microbial Technology(1995),17(3),255−9)は、ザイモモナス(Zymomonas)をエタノール産生体として使用して、同時糖化発酵を実証しており、バイオマスは蒸気および二酸化硫黄で前処理され、洗浄されて、次に発酵は、フラスコおよび発酵槽の双方において総不溶性固形物濃度約10%であり、いくらか撹拌されて、エタノール生成量は約28g/Lであった。 さらにMcMillanら(Appl.Biochem.Biotechnol.(1999)Vol.77−79:649−665.)は、同時糖化発酵工程においてザイモモナス(Zymomonas)の使用を実証し、ザイモモナス(Zymomonas)株はポプラ加水分解産物に適応され、バイオマスは希釈酸で前処理されて次にMTBE抽出され、糖化酵素はセルラーゼであり、発酵は発酵槽内において150RPMで撹拌されて、不溶性固形物11.5%で実施された。この方法を使用して、上記著者らは、約35g/Lのエタノール生成量を達成することができた。 上記方法は、エタノール製造のための同時糖化発酵工程において、ザイモモナス(Zymomonas)を使用してもよいことを実証する。しかしこれらの方法を使用したエタノールの生成量は低く、商業的なエタノール製造を行うためには、工程を最適化する必要があることは明白である。 本発明の方法は、糖化および発酵混合物中で高投入量の不溶性固形物を使用できるようにして、高いエタノール生成量を達成するように、原核生物エタノール産生体による生成をサポートする条件を同定することを通じて、同時糖化発酵(SSF)工程における原核生物エタノール産生体の使用を最適化する問題の解決を図る。本方法を使用したエタノール生成量は、60g/Lを超え得る。 したがって本発明は、 a)不溶性固形物および多糖類を含んでなる前処理バイオマスを提供するステップと; b)多糖類を発酵性糖類に変換するための少なくとも1つの糖化酵素を提供するステップと; c)原核生物エタノール産生体を提供するステップと; d)撹拌手段を含んでなるバイオリアクター内で、a)の前処理バイオマス、b)の糖化酵素、およびc)の原核生物エタノール産生体を含んでなる糖化発酵混合物を調製するステップと; e)前記原核生物エタノール産生体を前記糖化発酵混合物中で培養するステップであって、前記糖化発酵混合物中の総投入不溶性固形物濃度は、乾燥質量を基準にして1リットル当たり少なくとも約16%であり、前記原核生物エタノール産生体がエタノールを産生する、ステップとを含んでなる、エタノールを製造する方法を提供する。本発明の一態様では、本発明の撹拌手段は、総糖化発酵混合物1kg当たり約0.2ワット以下の出力を提供する。 別の態様では、本発明は、 a)不溶性固形物および多糖類を含んでなる、粒度が約100μm以下または粒度が約600μm以上の前処理バイオマスを提供するステップと; b)多糖類を発酵性糖類に変換するための少なくとも1つの糖化酵素を提供するステップと; c)原核生物エタノール産生体を提供するステップと; d)撹拌手段を含んでなるバイオリアクター内で、a)の前処理バイオマス、b)の糖化酵素、およびc)の原核生物エタノール産生体を含んでなる糖化発酵混合物を調製するステップと; e)前記原核生物エタノール産生体を前記糖化発酵混合物中で培養するステップであって、 1)前記糖化発酵混合物中の総投入不溶性固形物濃度は、乾燥質量を基準にして1リットル当たり少なくとも約16%であり; 2)前記原核生物エタノール産生体がエタノールを産生する、ステップとを含んでなる、エタノールを製造する方法を提供する。 別の態様では本発明は、 a)不溶性固形物および多糖類を含んでなる前処理バイオマス; b)多糖類を発酵性糖類に変換するための少なくとも1つの糖化酵素;および c)原核生物エタノール産生体を含んでなる糖化発酵システムを提供し、a)のバイオマス、b)の酵素、およびc)のエタノール産生体は、糖化発酵混合物中で組み合わされて、前記糖化発酵混合物中の総投入不溶性固形物濃度は、乾燥質量を基準にして1リットル当たり少なくとも約16質量%である。1gのグルカン+キシラン当たり15mgのH3Aタンパク質を用いて、組換えザイモモナス(Zymomonas)および希釈アンモニア前処理トウモロコシ穂軸を使用したSSFに対する、固体投入量および撹拌RPMの影響を示すグラフである。1gのグルカン+キシロース当たり15mgのH3Aタンパク質を用いて、希釈アンモニア前処理トウモロコシ穂軸を使用したSSF条件下における、組換えザイモモナス・モビリス(Zymomonas mobilis)の生存度に対する、RPMおよび固体投入量の影響を示すグラフである。25%固体投入量で、異なる粒度のBallotiniガラスビーズを使用した組換えザイモモナス・モビリス(Zymomonas mobilis)を使用した発酵に対する、異なる粒度の効果を示すグラフである。AおよびBは、異なる粒度範囲を使用した異なる実験である。25%固体投入量で、異なる粒度のBallotiniガラスビーズを使用した組換えザイモモナス・モビリス(Zymomonas mobilis)を使用した発酵に対する、異なる粒度の効果を示すグラフである。AおよびBは、異なる粒度範囲を使用した異なる実験である。100RPMで回転する2台のラシュトン6枚羽根インペラ(45mm径)を用いた1LのSSFスケールアップからのエタノール、キシロース、およびグルコース濃度を示すグラフである。150RPMで回転する2台のラシュトン6枚羽根インペラ(45mm径)を用いた1LのSSFスケールアップからのエタノール、キシロース、およびグルコース濃度を示すグラフである。25質量%の初期バイオマス添加を用いて、250または750RPMの撹拌で実施されるSSF内のエタノール生産量を示すグラフである。分割バイオマス添加を用いて、80または250RPMの撹拌で実施されるSSF内のエタノール生産量を示すグラフである。2つの異なる酵素投入量で、22.5%固形分を用いてAR3 7−31株を使用して実施されるSSFの経時的撹拌速度(Njs)のグラフである。同一SSF操作におけるエタノール生産量のグラフである。トウモロコシ茎葉加水分解産物および2つの異なる酵素投入量を使用したSSF操作における、エタノール生産量のグラフを示す。生体触媒として酵母、大腸菌(E.coli)、またはZ.モビリス(Z.mobilis)を使用したサンプルのSSF操作における、グルコース、キシロース、およびエタノール濃度のグラフを示す。生物学的寄託および配列説明 出願人らは、「特許手続上の微生物の寄託の国際承認に関するブダペスト条約」の条項に従って、以下の生物学的寄託を行った。寄託株情報 以下の配列は、37C.F.R.1.821〜1.825(「ヌクレオチド配列および/またはアミノ酸配列開示を含む特許出願の要件−配列規則」)を満たし、世界知的所有権機関(WIPO)標準ST.25(1998)およびEPOおよびPCTの配列表要件(規則5.2および49.5(aの2)、および実施細則第208号および附属書C)に一致する。ヌクレオチドおよびアミノ酸配列データのために使用される記号および型式は、37C.F.R.§1.822で述べられる規則に従う。 配列番号1は、位置1〜20に対応する予測されたシグナル配列を組み込んだ、Fv43Dのアミノ酸配列である。 配列番号2は、位置1〜23に対応する予測されたシグナル配列を組み込んだ、未熟なFv3Aの配列である。 配列番号3は、位置1〜19の配列に対応する予測されたシグナル配列を組み込んだ、未熟なFv51Aである。 配列番号4は位置1〜16に対応する予測されたシグナル配列を組み込んだ、未熟なXyn3の配列である。 配列番号5はT.リーセイ(T.reesei)β−グルコシダーゼBgl1のアミノ酸配列である。 本発明は、セルロース性バイオマスからエタノールを製造するための、同時糖化発酵(SSF)工程、またはハイブリッド糖化発酵(HSF)工程における、ザイモモナス(Zymomonas)などの原核生物エタノール産生体の使用に関する。燃料添加剤として使用するための再生可能資源からのエタノールの製造は、化石燃料不足に対処して、エネルギーコストを削減し、地球温暖化に影響を与える。SSFまたはHSF工程は、セルロース性バイオマス原料からエタノールへの変換の全体的効率を増大させるので、エタノール生産において望ましい。 特許請求の範囲および明細書の解釈のために、次の略語および定義を使用する。 特に断りのない限り、本明細書に引用される全ての米国特許第号明細書および米国特許出願は、その内容全体を参照によって援用する。さらに、ある量、濃度または他の値もしくはパラメーターが、ある範囲、好ましい範囲、または好ましい上位値と好ましい下位値の一覧として与えられている場合、これは、範囲が別々に開示されているかどうかにかかわらず、任意の範囲上限または好ましい値と、任意の範囲下限または好ましい値との任意の組から形成される全ての範囲を具体的に開示していると理解すべきである。ある範囲の数値が本明細書に列挙されている場合、特に断りのない限り、この範囲はその終点、ならびにこの範囲内のすべての整数および分数を含むものとする。本発明の範囲は、ある範囲を定義する際に列挙される特定値に限定されるものではない。 本明細書の用法では、本発明の構成要件または構成要素に先行する冠詞「a」、「an」、および「the」は、構成要件または構成要素の事例(すなわち発生)数に関して、非制限的であることが意図される。したがって「a」、「an」、および「the」は、1つまたは少なくとも1つを含むものと解釈すべきであり、数が明らかに単数を意味するのでない限り、構成要件または構成要素の単数語形は複数形もまた含む。 本明細書の用法では、「含んでなる」という用語は、特許請求の範囲で言及される、表明された特徴、整数、ステップ、または構成要素の存在を意味するが、それは1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、構成要素またはそれらの群の存在または添加を除外しない。「含んでなる」という用語は、「から本質的になる」および「からなる」という用語に包含される実施形態を含むことが意図される。同様に、「から本質的になる」という用語は、「からなる」という用語に包含される実施形態を含むことが意図される。 本明細書の用法では、本発明のまたは用いられる成分または反応物質の量を修飾する「約」という用語は、例えば、現状で濃縮物を作成しまたは溶液を使用するのに使用される、典型的な液体の計量および取り扱い手順を通じて;これらの手順における不注意による誤りを通じて;組成物を作成しまたは方法を実施するのに用いられる、製造、原料、または成分純度の差違を通じて;生じ得る数量の変動を指す。「約」という用語は、特定の初期混合物に起因する、組成物の異なる平衡状態条件が原因で異なる量もまた包含する。「約」という用語によって修飾されるかどうかに関わりなく、特許請求の範囲は、量の同等物を含む。 本明細書で用いる「発明」または「本発明」という用語は非限定的用語であり、特定の発明のいずれかの単一の実施形態のみを指すことは意図されず、本明細書および特許請求の範囲に記載される全ての可能な実施形態を包含する。 「エタノール産生体」という用語は、炭水化物源の代謝を通じてエタノールを産生する生物を指す。 「同時糖化発酵(SSF)」という用語は、バイオマスが糖化され、糖化から生じる発酵性糖類が生体触媒により使用されて、全て同時に、典型的には同一反応容器内で、生成物が生じる工程を指す。 「ハイブリッド糖化発酵(HSF)」という用語は、限定的にバイオマスが糖化される工程(不完全または部分的糖化)と、それに続く同時発生連続的糖化および発酵を指す。 「発酵性糖(類)」という用語は、発酵工程中で微生物によって炭素源として使用され得る、オリゴ糖類および単糖類を指す。 「部分的糖化」という用語は、放出される発酵性糖類が、糖化が完了するまで実施された場合に放出されるであろう総発酵性糖類に満たない、バイオマスの限定的糖化を指す。 「セルロース系材料」という用語は、セルロースと、ヘミセルロースおよびリグニンをはじめとする追加的構成要素とを含んでなる組成物を指す。 「糖化」という用語は、多糖類からの発酵性糖類の生成を指す。 「前処理バイオマス」という用語は、糖化に先だって前処理されているバイオマスを意味する。 「バイオマス」は、あらゆるセルロース系またはリグノセルロース系材料を指し、セルロースが含まれ、ヘミセルロース、リグニン、デンプン、オリゴ糖類および/または単糖類がさらに含まれてもよい、材料を含む。バイオマスはまた、タンパク質および/または脂質などの追加的構成要素を含んでなってもよい。バイオマスは単一原料に由来してもよく、またはバイオマスは1種を超える原料に由来する混合物を含んでなり得る。例えば、バイオマスは、トウモロコシ穂軸とトウモロコシ茎葉の混合物、または草と葉の混合物を含んでなることもあり得る。バイオマスとしては、バイオエネルギー作物、農業残渣、都市固形廃棄物、産業固形廃棄物、製紙汚泥、庭ごみ、木材および林業廃棄物が挙げられるが、これに限定されるものではない。バイオマスの例としては、トウモロコシ穂軸、トウモロコシ苞葉などの作物残渣、トウモロコシ茎葉、草、小麦、麦わら、大麦のわら、干し草、稲わら、スイッチグラス、古紙、サトウキビバガス、ソルガム、穀物製粉から得られる構成要素、樹木、枝、根、葉、木くず、おがくず、灌木および低木、野菜、果物、花、および家畜糞尿が挙げられるが、これに限定されるものではない。 「バイオマス加水分解産物」とは、バイオマスの糖化から得られる生成物を指す。バイオマスはまた、糖化に先だって前処理されてもよい。 「糖化酵素」という用語は、バイオマス構成要素の発酵性糖類への変換を触媒し得る酵素を指す。典型的には酵素は、バイオマスが前処理されている場合に、より効果的である。 「不溶性固形物」という用語は、溶液に溶解しない固形物を指す。 「総投入不溶性固形物」という用語は、糖化発酵混合物に含まれるバイオマス不溶性固形物の総乾燥質量を指す。バイオマスを複数部分に分けて添加する場合、各部分の不溶性固形物の乾燥質量を合計して総投入不溶性固形物が得られる。糖化発酵混合物中の不溶性固形物濃度は、1リットル当たりの乾燥質量%として言及され、総糖化発酵混合物1リットル当たりのグラム乾燥質量を意味し、したがって例えば、1リットル当たりの乾燥質量16%は、総糖化発酵混合物1リットル当たり160グラムの乾燥質量を意味する。 「撹拌手段」という用語は、それを通じて混合物に力を掛けて、混合物構成要素の混合を引き起こしてもよい機序を指す。典型的には、撹拌手段を通じて混合を引き起こす機序の回転運動がある。 本明細書で一連の数値が提供される場合、特に断りのない限り、それは範囲の端点を包含するものと理解される。数値は、提供される有効桁数の精度を有するものと理解すべきである。例えば、1の数は、0.5〜1.4の範囲を包含すると理解される一方、1.0の数は記載範囲の終点を含めた0.95〜1.04の範囲を包含すると理解される。 本発明は、SSF工程においてザイモモナス(Zymomonas)株を使用した、エタノールを製造する方法に関する。方法は、低撹拌エネルギー条件下、少なくとも1種の糖化酵素の存在下で、前処理されて、ザイモモナス(Zymomonas)エタノール産生体を含んでなる糖化発酵混合物中に高い不溶性固形物濃度で含まれる、セルロース性バイオマスを用いて進行する。結果として得られる工程は、60g/Lを超えるエタノールを生成することもできる。前処理バイオマス 本方法のバイオマスは、糖化中に発酵性糖類を効果的に放出するために、バイオマスを調製するあらゆる工程によって前処理されてもよい。前処理は当該技術分野で良く知られており、例えば、酸性または塩基性化学物質による処理、および/またはサイズ低下のための機械的処理が挙げられる。前処理バイオマスは、不溶性固形物、(典型的には不溶性固形物の一部である)多糖類、およびザイモモナス(Zymomonas)の成長およびエタノール産生を阻害することもあるその他の構成要素を含有する。本方法で使用される前処理バイオマスは、前処理バイオマスを含有する糖化発酵混合物中で、ザイモモナス(Zymomonas)などの原核生物エタノール産生体による最大の成長と産生を可能にするように、発酵阻害物質が十分に低濃度であることが所望される。 例えば、酢酸はザイモモナス(Zymomonas)阻害性の前処理バイオマスの構成要素である。前処理バイオマス中の酢酸含有量は、前処理バイオマスを洗浄して、酢酸および他の阻害物質を除去することにより低下させてもよい。代案としては、特定の前処理が、ザイモモナス(Zymomonas)の成長および産生に適合する酢酸レベルをもたらすこともできる。前処理におけるアンモニアの使用は、前処理バイオマスにおいて、酢酸などの阻害物質のより低いレベルをもたらしてもよい。出願人らは、アンモニア処理バイオマスが、約1を超えるアセトアミド対酢酸モル比と、例えば約65%を超え、または約70%を超えるなど、60%を超えるアセチル転化率を有し得ることを発見した。したがってより低い阻害物質濃度では、改善された糖収率を得るために、濾過および洗浄工程は必要なく、これらの工程に付随する経費は方法の経済性に悪影響を及ぼすので、バイオマスの濾過および洗浄は実施しないことが好ましい。 したがってアンモニア前処理バイオマスが、本方法で使用するのに望ましい。同一譲受人の米国特許第7,781,191号明細書で開示される前処理方法と同じく、バイオマス乾燥質量に対して、約12質量%未満のアンモニア濃度を使用することが好まれる。 これに加えて、異なるザイモモナス(Zymomonas)または他のエタノール産生体株は、前処理バイオマス中に存在する酢酸および/または他の阻害物質に対して、異なる耐性レベルを有し得る。ザイモモナス(Zymomonas)株は、4〜5g/Lなどの酢酸レベルに対して感受性であってもよい。これに加えて、ザイモモナス(Zymomonas)株は、例えば同一譲受人の同時係属米国特許出願公開2009−0203099−A1号明細書で開示される遺伝子操作によって、酢酸に対して改善された耐性を有するように調製することもできる。これに加えて、酢酸に対する改善された耐性は、参照によって本明細書に援用する、国際公開第2010/075241号パンフレットとして公開される、同一譲受人の同時係属米国特許出願第12/641642号明細書で開示される、酢酸含有培地中で適応させることで達成されてもよい。開示される適応過程を使用して生成されるザイモモナス(Zymomonas)株は、適切には少なくとも約9〜10g/Lの酢酸に対して耐性である。最大のザイモモナス(Zymomonas)成長およびエタノール産生のために、ザイモモナス(Zymomonas)株の耐性レベルを基準にして、糖化(sacharification)発酵混合物を含有する前処理バイオマス中の酢酸レベルと、エタノール生産に使用されるザイモモナス(Zymomonas)株の酢酸耐性レベルとの間に適合性があり、耐性とは、酢酸がより少ないまたは皆無の培地と比較して、特定レベルの酢酸がある培地中で同様に成長し、エタノールを産生する株の能力を指す。同時糖化発酵 本方法は、同時糖化発酵(SSF)に関する。前処理バイオマスと、原核生物エタノール産生体と、前処理バイオマスの多糖類を発酵性糖類に変換する少なくとも1つの酵素とを含む糖化発酵混合物が調製される。糖類、塩、成長促進剤、および/またはエタノール産生体細胞中の抗生物質耐性遺伝子に対応する抗生物質などの追加的培地構成要素は、典型的には必要でないが、含め得る。前処理バイオマスの構成要素は、糖化酵素の1つ以上によって、糖化または加水分解され、グルコースやキシロースなどの発酵性糖類が放出される。糖類は、前処理バイオマスから経時的に放出される。放出糖類はエタノール産生体によって代謝され、生成物としてエタノールが生じる。糖化 糖化酵素は、Lynd,L.R.,et al.(Microbiol.Mol.Biol.Rev.,66:506−577,2002)でレビューされている。少なくとも1つの酵素が使用され、典型的には、1種以上のグリコシダーゼを含む糖化酵素共同体が使用される。グリコシダーゼは、ジ−、オリゴ−、および多糖類のエーテル結合を加水分解し、酵素分類の一般群「加水分解酵素」(EC3.)のEC3.2.1.xにある(Enzyme Nomenclature 1992,Academic Press,San Diego,CA、補遺1(1993)、補遺2(1994)、補遺3(1995)、補遺4(1997)、および補遺5[それぞれEur.J.Biochem.,223:1−5,1994;Eur.J.Biochem.,232:1−6,1995;Eur.J.Biochem.,237:1−5,1996;Eur.J.Biochem.,250:1−6,1997;およびEur.J.Biochem.,264:610−650 1999])。本方法で有用なグリコシダーゼは、それらが加水分解するバイオマス構成要素によって分類し得る。本方法で有用なグリコシダーゼとしては、セルロース加水分解グリコシダーゼ(例えば、セルラーゼ、エンドグルカナーゼ、エキソグルカナーゼ、セロビオヒドロラーゼ、β−グルコシダーゼ)、ヘミセルロース加水分解グリコシダーゼ(例えば、キシラナーゼ、エンドキシラナーゼ、エキソキシラナーゼ、β−キシロシダーゼ、アラビノ−キシラナーゼ、マンナーゼ、ガラクターゼ、ペクチナーゼ、グルクロニダーゼ)、およびデンプン加水分解グリコシダーゼ(例えば、アミラーゼ、α−アミラーゼ、β−アミラーゼ、グルコアミラーゼ、α−グルコシダーゼ、イソアミラーゼ)が挙げられる。さらに、糖化酵素共同体に、ペプチダーゼ(EC3.4.x.y)、リパーゼ(EC3.1.1.xおよび3.1.4.x)、リグニナーゼ(EC1.11.1.x)、およびフェルロイルエステラーゼ(EC3.1.1.73)などの他の活性を追加して、バイオマスの他の構成要素から多糖類を放出させるのを助けることが有用かもしれない。当該技術分野では、多糖類加水分解酵素を産生する微生物は、異なる基質特異性を有するいくつかの酵素または一群の酵素(または「酵素共同体」)によって触媒される、セルロース分解などの活性を示すことが多いことが良く知られている。したがって微生物からの「セルラーゼ」は、その1つ以上または全てがセルロース分解活性に寄与してもよい一群の酵素を含んでなってもよい。セルラーゼなどの商業的または非商業的酵素製剤は、酵素製剤を得るのに利用される精製スキーム次第で、多数の酵素を含んでなってもよい。 糖化酵素は、Spezyme(登録商標)CPセルラーゼ(Danisco US,Inc,Rochester,NY)およびMultifect(登録商標)キシラナーゼ(Danisco US,Inc.)などの単離形態で、商業的に得られてもよい。さらに糖化酵素は、未精製で、細胞抽出物またはホールセル調製品の一種として提供されてもよい。酵素は、複数の糖化酵素を発現するように遺伝子操作された組換え微生物を使用して、生成されてもよい。 当業者であれば、本SSF法で使用される酵素の有効量を測定する方法、およびSSFにおける最適酵素活性のために条件を調節する方法を認識するであろう。当業者であれば、また、選択された条件下で、所定の前処理バイオマスの最適糖化を得るのに要する、酵素活性の種類を最適化する方法を認識するであろう。ハイブリッド糖化発酵 これに加えて、本方法は、ハイブリッド糖化発酵(HSF)として実施されてもよい。この工程では、発酵に先だって糖化が起きて、部分的であって完全でない糖化が起きる。この工程では、発酵不在下でいくらかの糖化が起きるように、前処理バイオマスおよび糖化酵素が合わされた後に、エタノール産生体が添加される。エタノール産生体が添加される前の期間は変動してもよく、エタノール産生体が添加される時に、発酵性糖類が放出されて既に望ましい濃度で存在するように、典型的には1から数時間の範囲である。HSFは、ザイモモナス(Zymomonas)細胞が、糖化酵素添加の1時間後に添加される、実施例4で例示される。原核生物エタノール産生体 本糖化発酵混合物は、最初に、原核生物エタノール産生体株からの種細胞接種材料を含む。エタノールを効果的に産生するあらゆる原核細胞をエタノール産生体として使用することができる。使用される細胞は、天然でエタノールを産生してもよく、エタノールを産生するように遺伝子操作されていてもよく、または改善されたエタノール産生のために遺伝子操作された天然のエタノール産生菌であってもよい。原核生物エタノール産生体の例としては、クロストリジウム(Clostridium)(Stevenson and Weimer(2005)Applied and Environmental Microbiology 71:4672−4678)、エタノール産生のために遺伝子操作された大腸菌(E.coli)株(米国特許第5,000,000号明細書)、エタノール生産のために遺伝子操作されたゲオバチルス・サーモグルコシダシウス(Geobacillus thermoglucosidasius)株(Crippsら(2009)Metabolic Engineering 11:398−408)、エタノール生産のために遺伝子操作されたクレブシエラ・オキシトカ(Klebsiella oxytoca)株(Ohtaら(1991)Applied and Environmental Microbiology 57:2810−2815)、ザイモバクター(Zymobacter) (Yanaseら(2007)Appl.Environ.Mirobiol.73:2592−2599)、およびザイモモナス(Zymomonas)が挙げられるが、これに限定されるものではない。 原核生物エタノール産生体として望ましいのは、ザイモモナス(Zymomonas)であり、これは天然ではグルコースを発酵してエタノールを生成する。キシロース資化のために遺伝子操作されているザイモモナス(Zymomonas)株(米国特許第5,514,583号明細書、米国特許第5,712,133号明細書、米国特許第6,566,107号明細書、PCT特許出願国際公開第95/28476号パンフレット、Feldmannら(1992)Appl Microbiol Biotechnol 38:354−361、Zhangら(1995)Science 267:240−243)は、本方法で有用である。エタノール産生にかかわる特性が改善されているザイモモナス(Zymomonas)株は、遺伝子操作および/または適応によって作られている。遺伝子操作されおよび/または適応された複数の改善があるザイモモナス(Zymomonas)株を本方法で使用して、エタノール生成を最大化することが望ましい。存在してもよい実施された改善としては、1)キシロース資化改善のための遺伝子操作および適応(米国特許第7,223,575号明細書および同一譲受人の米国特許第7,741,119号明細書、米国特許公開第2009−0246876−A1号明細書、および米国特許公開第2009−0246846−A1号明細書);2)エタノール生成に有害な副産物の合成低下(同一譲受人の米国特許第7,741,119号明細書);3)酢酸耐性改善のための遺伝子操作(同一譲受人の同時係属米国特許出願公開2009−0203099−A1号明細書、および国際公開第2010/075241号パンフレットとして公開された米国特許出願第12/641642号明細書)が挙げられるが、これに限定されるものではない。 国際公開第2010/075241号パンフレットで開示される方法などによって生成された酢酸に対する耐性が改善されているザイモモナス(Zymomonas)株が、本方法で使用するのに好ましい。これらの株を使用することにより、前処理バイオマスから酢酸を除去する徹底的な洗浄なしに、エタノール生成に有害でない酢酸レベルを保ちながら、前処理バイオマスを高濃度で本糖化発酵混合物に含めることもできる。 典型的には、所望のザイモモナス(Zymomonas)株が種培養として培養される。種培養は、例えば、5〜20g/Lの酵母抽出物、2〜4g/Lのリン酸水素カリウム、1〜5g/Lの硫酸マグネシウム七水和物、および100〜200g/Lのグルコースからなる培地中で、OD600nmが10になるまで32℃〜33℃、pH5.5〜5.8で培養してもよい。種培養を使用して、糖化発酵混合物体積の約10%に相当する体積を添加することで、SSFを開始する。SSF中の不溶性固形物 SSF中のエタノール生成を最大化するために、前処理バイオマス中に存在する不溶性固形物の一定量が、糖化発酵混合物に高レベルで含まれる。含まれる前処理バイオマス不溶性固形物量は、SSF中に生成され得る発酵性糖類量に比例し、次に発酵性糖類量は、発酵性糖類を代謝することによりザイモモナス(Zymomonas)細胞から生成され得るエタノール量に比例する。 前処理バイオマス調製品中の固形物量と比較した不溶性固形物量は、使用する特定の前処理に応じて、ならびに洗浄工程が含まれるか否かに応じて変動するであろう。洗浄は不溶性でない固形物を可溶化し、全固形物中により高い割合の不溶性固形物を残す。酸前処理によっては、30%程度の未処理バイオマス固形物を可溶性固形物に変換し、全固形物の70%が不溶性として残ってもよい。対照的に、低アンモニア前処理では、固形物量および不溶性固形物量が、前処理バイオマス中で同様であってもよい。前処理バイオマスサンプル中の全固形物量と比較して、不溶性固形物量は、典型的には約70%〜約99%の範囲である。例えば、本明細書の実施例で使用される低アンモニア前処理バイオマスでは、不溶性固形物は全固形物の90%〜91%である。本方法では、原核生物エタノール産生体によるエタノール産生に対する入力の影響にとって重要なのは、糖化発酵混合物に含まれる前処理バイオマスからの総投入不溶性固形物の量である。本方法では、糖化発酵混合物中に投入される不溶性固形物の総量は、総糖化発酵混合物1リットル当たり少なくとも約160グラムの乾燥質量、すなわち16%である。 糖化発酵混合物の混合を助けるために、前処理バイオマスを2つ以上の部分に分けて添加することもできる。最初の部分の添加では、不溶性固形物濃度は16%未満であってもよい。pHおよび温度の調節は、より低い不溶性固形物濃度において容易である。次に総投入不溶性固形物が少なくとも約16%になるように、追加的な前処理バイオマスを添加してもよい。追加的バイオマスは、酵素および/またはザイモモナス(Zymomonas)投入の前または後に添加してもよい。追加的バイオマスは、1つ以上の部分で添加してもよい。投入される総投入不溶性固形物は、少なくとも約16%、17%、18%、19%、20%、21%、24%、25%、30%、35%、40%、45%、50%以上であってもよく、列挙される数値間のあらゆる整数が含まれる。 SSFの進行と共に、SSF中に存在する糖化酵素によって前処理バイオマスが糖化されるに従って、不溶性固形物量は低下する。不溶性固形物は、典型的には約120時間の所定のSSF操作後に、元の量の約半分以下に低下してもよい。撹拌手段の動力 糖化発酵混合物は、撹拌手段を使用してバイオリアクター内で撹拌され、前処理バイオマス、糖化酵素、ザイモモナス(Zymomonas)細胞が含まれ、他の培地構成要素が含まれていてもよい、構成要素の混合が提供される。出願人らは、例えば約25%以上の不溶性固形物を含有する糖化発酵混合物の撹拌中に多量のエネルギーが提供されると、ザイモモナス(Zymomonas)エタノール産生体によるエタノール産生に悪影響が及ぶことを発見した。25%不溶性固形分の濃度を有する混合物の活発な振盪(200RPM)が、エタノール生成減少とザイモモナス(Zymomonas)生存度低下をもたらす一方で、12%固形分を有する混合物の活発な振盪は、そのような影響を及ぼさない。 したがってSSF中に混合が必要ではあるが、ザイモモナス(Zymomonas)細胞のエタノール産生能力を維持する必要がある。出願人らは、本明細書の実施例5で記載されるように、ザイモモナス(Zymomonas)エタノール産生体と少なくとも約22.5%の不溶性固形分とを含有する糖化発酵混合物に、撹拌機が提供してもよい力を計算して、所望のエタノール産生をサポートした。本方法では、撹拌手段によって、1kgの総糖化発酵混合物当たり約0.2ワット以下の動力が提供される混合が提供される。エタノール産生を最大化するのに望ましいのは、1kgの総糖化発酵混合物当たり約0.2、0.15、0.1、0.05、0.01、0.005、または0.003ワット未満の入力である。撹拌手段は、ラシュトン(6枚羽根)などのあらゆるタイプのインペラをはじめとするあらゆる回転撹拌機、およびあらゆる種類の傾斜羽根(マリン、4枚羽根、3セグメント)であってもよい。個々のインペラ動力の和が約0.2ワット/kg未満である、2枚以上のインペラ羽根を使用してもよい。動力は、バイオマス糖化のために糖化発酵混合物の粘度が低下するのに連れて、経時的に変動してもよい。 これに加えて、活発な撹拌がある場合、100μm〜600μmのサイズ範囲内のガラスビーズの存在下で、ザイモモナス(Zymomonas)のエタノール産生能力が低下することが分かった。したがってバイオマス粒度がこの範囲である場合、上述のように、最大のエタノール産生のために撹拌を低減させる。バイオマス粒度が約100μm未満または約600μmを超える場合は、活発な撹拌を使用することもできる。しかし前処理バイオマスは、最初に粒度がより大きくてもよく、粒度低下がSSF操作中に起きることもある。ガラスビーズによって実証されたように、あらゆるタイプのバイオマスの粒度が、ザイモモナス(Zymomonas)細胞に対してこの効果を有するかもしれない。SSF条件 糖化発酵混合物は、エタノール製造のために、撹拌手段を用いてバイオリアクター内で維持管理される。ザイモモナス(Zymomonas)による糖化および発酵のために好ましい条件が、保たれる。pHは、苛性溶液(水酸化アンモニウム、水酸化カリウム、または水酸化ナトリウムなど)と、硫酸またはリン酸のいずれか、とを使用して、典型的には約5〜約7の間に保たれる。典型的にはpHは、塩基としてNaOH、酸としてH2SO4を使用して、5.8に保たれる。温度は約28℃〜約37℃に保たれる。典型的には温度は約33℃に保たれ、または33℃〜28℃の間で変動する。SSFは、少なくとも約40時間継続され、120時間以上の実施が典型的である。 発酵はpH調節などの最小変更がなされるバッチ式、またはSSFが進行するに連れて、糖化発酵混合物に構成要素を供給することもできる流加式であってもよい。バッチおよび流加培養法は一般的であって、当該技術分野で良く知られており、実例はBiotechnology:A Textbook of Industrial Microbiology,Crueger,Crueger, and Brock,Second Edition(1989)Sinauer Associates,Inc.,Sunderland,MA、またはDeshpande,Mukund V.,Appl.Biochem.Biotechnol.,36,227,(1992)にある。本方法では、流加操作中に添加されてもよい構成要素は、追加的前処理バイオマスおよび/または追加的糖化(sacharification)酵素を含んでもよい。エタノール濃度 本方法を使用して、高いエタノール生産量を達成可能である。本SSF法で生成するエタノールの特定量は、使用される特定のザイモモナス(Zymomonas)株、バイオマスタイプ、バイオマス前処理、不溶性固形分濃度、および糖化酵素などの条件に応じて変動する。典型的にはエタノールは、約40g/Lを超えて生成され得る。エタノールは、例えば、約45、約50、約55、約60、約65、約70、約75、約80、または約85g/Lで生成され得る。 以下の実施例で、本発明をさらに定義する。これらの実施例は、本発明の望ましい実施形態を示唆しながら、例示としてのみ提供されるものと理解すべきである。上の考察およびこれらの実施例から、当業者は本発明の本質的特徴を見極め得て、その精神と範囲を逸脱することなく、本発明に様々な変更と修正を加えて、それを様々な用途と条件に適合させ得る。 使用した略語の意味は次のとおり。「min」は分を意味し、「h」は時間を意味し、「μL」はマイクロリットルを意味し、「mL」または「ml」はミリリットルを意味し、「L」はリットルを意味し、「nm」はナノメートルを意味し、「mm」はミリメートルを意味し、「cm」はセンチメートルを意味し、「μm」はマイクロメートルを意味し、「mM」はミリモル濃度を意味し、「M」はモル濃度を意味し、「mmol」はミリモルを意味し、「μmole」はマイクロモルを意味し、「g」はグラムを意味し、「μg」はマイクログラムを意味し、「mg」はミリグラムを意味し、「kg」はキログラムを意味し、「g」は重力定数を意味し、「RPM」または「rpm」は毎分回転数を意味し、「h.p.」は馬力を意味し、「v%」は体積%であり、「atm」は気圧を意味し、「wt%」は質量%であり、「CFU」はコロニー形成単位であり、「〜」はおよそを意味し、「hr」は時間を意味し、「ρ」は密度を意味し、「μ」は粘度を意味し、「DI」はインペラ直径を意味し、「RPS」は毎秒回転数を意味し、「EFT」は経過発酵時間を意味する。一般方法: 細菌培養の維持および培養に適した材料および方法についてもまた、当該技術分野で良く知られている。以下の実施例で使用するのに適した技術は、Manual of Methods for General Bacteriology, Phillipp Gerhardt,R.G.E.Murray,Ralph N.Costilow,Eugene W.Nester,Willis A.Wood,Noel R.Krieg and G.Briggs Phillips,eds.,American Society for Microbiology,Washington,DC.,1994、またはThomas D.Brock in Biotechnology:A Textbook of Industrial Microbiology,Second Edition,Sinauer Associates,Inc.,Sunderland,MA,1989にある。細菌細胞の培養と維持のために使用された全ての試薬および材料は、特に断りのない限り、Aldrich Chemicals(Milwaukee,WI)、BD Diagnostic Systems(Sparks,MD)、Life Technologies(Rockville,MD)、またはSigma Chemical Company(St.Louis,MO)から得た。穂軸前処理 同一譲受人の米国特許第7,781,191号明細書に記載される低アンモニア法を使用した酵素的加水分解に先だって、トウモロコシ穂軸を前処理した。 前処理のために、容器本体周囲に蒸気を通過させるジャケットを包含する水平Littleford Day 130L反応装置を使用して、SSL21と称する前処理穂軸を作成した。湿潤穂軸ベースで46v%の反応器充填になるように、容器に種トウモロコシ処理からの穂軸(サイズ1mm未満)を投入した(57.5ポンド)。穂軸は、1.0mm篩付きの大型ミクロ粉砕機(モデル番号1SH、シリアル番号10019)を使用して、サイズを1mm未満に低下させた。必要に応じて、粉砕前に1掬いのドライアイスを穂軸に添加して、装置の加熱を防止した。ミクロ粉砕機の主駆動源は5馬力のモーターであり、最大回転速度は9,600RPMである。それは6本の回転ハンマー;シェルを有し、対向する衝撃端で裏打ちされる。 穂軸は、0.420g/cm3の湿潤嵩密度と、7.5質量%の水分を有した。容器を真空にして0.1気圧にしてから、28.9質量%の水酸化アンモニウム溶液(11.2ポンド)および水(20.1ポンド)を容器の上端近くまで投入し、乾燥質量バイオマスに対して6質量%のNH3、および容器内に60質量%の固形物を提供する。表1は、SSL22と称される第2の前処理バッチについて、穂軸特性および水酸化アンモニウムと水の使用量を列挙する。どちらの場合も、反応装置撹拌機は70rpmに設定し、容器のジャケットに蒸気を通過させた。容器が80℃の初期温度に達したら、蒸気を容器の上端近くに導入し、初期容器温度を145℃に上昇させた。この温度を20分間維持した。15分間の保持時間で、ジャケットを通過する蒸気流を停止させた。前処理の終わりに、排気冷却管を通じて反応装置を圧抜きして大気圧にする。引き続いて15分間真空(およそ1気圧未満)にして温度を60℃未満に低下させ、容器底面バルブを開けて前処理バイオマスを回収する前に、前処理穂軸からアンモニアおよび水をさらに除去する。表2は、SSL21およびSSL22バッチについて、前処理穂軸の特性を列挙する。乾燥固形物100kg当たり0.3kgのNH3未満の残留アンモニア、ならびに1.0を超えるアセトアミド対酢酸比率が所望される。 SSL21前処理穂軸バッチでは、不溶性固形物は全固形物の90%〜91%と測定された。表1:第2の前処理バッチ(SSL22)の穂軸特性および水酸化アンモニウムと水の使用量表2:SSL21およびSSL22バッチの前処理穂軸特性穂軸組成 開始穂軸中のグルカンおよびキシランの量は、National Renewable Energy Lagoratory(Golden,CO)のTechnical Report NREL/TP−510−42618(2008年4月改訂版)で詳細に述べられる、ASTM E1758−01「Standard method for the determination of carbohydrates by HPLC」などの当該技術分野で良く知られている方法を使用して測定した。組成は、乾燥質量を基準にして、34.8質量%グルカン、29.2質量%キシラン、および12.8質量%リグニンと測定された。茎葉前処理 同一譲受人の同時係属米国特許出願公開第2007/0031918−A1号明細書に記載される低アンモニア法を使用した酵素的加水分解に先だって、トウモロコシ茎葉を前処理した。 第2パストウモロコシ茎葉を2mmの平均d50粒度に製粉した。茎葉は0.183g/cm3の嵩密度と、8.73質量%の水分を有した。約109〜117kgの予備製粉茎葉を、1700Lの水平円柱圧力容器に投入した。容器を真空にして0.1気圧にしてから水酸化アンモニウム溶液と水を供給し、乾燥物質ベースで約11%のNH3にした。操作全体を通じて、容器内のインペラをおよそ37rpmで回転させ、蒸気を容器ジャケットに通過させた。蒸気を容器に導入して、容器内温度を約150℃に上昇させた。約8バール(絶対圧力;0.8Mパスカル)の一定反応装置圧力下で、この温度を30分間保った。前処理の終わりに、排気冷却管を通じて反応装置を圧抜きし、大気圧にした。引き続いて4〜8分間真空(およそ1気圧未満)にして温度を60℃未満に低下させ、容器底面バルブを開けて前処理バイオマスを回収する前に、前処理茎葉からアンモニアおよび水をさらに除去した。 第2パストウモロコシ茎葉は、その組成を分析しなかったが、組成構成要素は先の茎葉測定に基づいて、表3に見積もった。表3:第2パストウモロコシ茎葉の推定組成セルラーゼおよびヘミセルラーゼ産生株 H3A株は、次のようにして調製された組換えトリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)株である。RL−P37に由来し、高セルラーゼ産生について選択された、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)変異株(Sheir−Neiss,GらAppl.Microbiol.Biotechnol.1984,20:46−53)をβ−グルコシダーゼ発現カセット(cbh1プロモーター、β−グルコシダーゼ1コード領域(配列番号5)、cbh1ターミネーター、およびamdS遺伝子を含んでなる);およびエンドキシラナーゼ発現カセット(cbh1プロモーター、エンドキシラナーゼコード領域、およびcbh1ターミネーターを含んでなる)(配列番号4)によって、エレクトロポレーションを使用して同時形質転換した。1形質転換体は、#229株と称された。#229株をβ−キシロシダーゼFv3A(配列番号2)発現カセット(cbh1プロモーター、aβ−キシロシダーゼコード領域、cbh1ターミネーター、およびals遺伝子を含んでなる);β−キシロシダーゼFv43D発現カセット(eg1プロモーター、aβ−キシロシダーゼコード領域、(配列番号1)および天然ターミネーターを含んでなる);およびFv51Aα−アラビノフラノシダーゼ発現カセット(eg1プロモーター、L−α−アラビノフラノシダーゼコード領域(配列番号3)、および天然ターミネーターを含んでなる)によって、エレクトロポレーションを使用して同時形質転換した。H3A株は、この形質転換工程から単離された。 H3A株の発酵中に生成した細胞外タンパク質を遠心分離によって細胞集団から分離し、Millipore 10kD分画分子量膜を通過させて膜限外濾過により濃縮して、pH4.8に調節した。総タンパク量は、WeichselbaumおよびGornallにより改変されたビウレット法の変法を使用して、ウシ血清アルブミンを較正物質として使用して測定した(Weichselbaum,1960,Amer.J.Clin.Path.16:40;Gornallら,1949 J.Biol.Chem 177:752)。本明細書でH3Aタンパク質とも称されるこのH3A細胞外タンパク質調製品は、セルラーゼとヘミセルラーゼ調製品の組み合わせとして使用され、SSF中に複合糖質加水分解をもたらした。 H3A株の発酵中に生成した細胞外タンパク質を遠心分離によって細胞集団から分離し、Millipore 10kD分画分子量膜を通過させて膜限外濾過により濃縮して、pH4.8に調節した。総タンパク量は、WeichselbaumおよびGornallにより改変されたビウレット法の変法を使用して、ウシ血清アルブミンを較正物質として使用して測定した(Weichselbaum,1960,Amer.J.Clin.Path.16:40;Gornallら,1949 J.Biol.Chem 177:752)。本明細書でH3Aタンパク質と称されるこのH3A細胞外タンパク質調製品は、セルラーゼとヘミセルラーゼ調製品の組み合わせとして使用され、SSF中に複合糖質加水分解をもたらした。生体触媒および接種調製品同時糖化発酵(SSF)で使用されるザイモモナス・モビリス(Zymomonas mobilis)株の起源 ザイモモナス・モビリス(Zymomonas mobilis)のキシロース利用エタノール産生株を、SSFにおいて使用し得る。ザイモモナス・モビリス(Zymomonas mobilis)ZW705株は、ここで手短に再び述べるようにしてZW801−4株から生成された。ZW801−4は、参照によって本明細書に援用する同一譲受人の米国特許第7,741,119号明細書に記載される、Z.モビリス(Z.mobilis)の組換えキシロース利用株である。ZW801−4株は、米国特許第7,741,119号明細書に記載されるように、ZW658株由来のZW800株に由来する。ZW658は、キシロースイソメラーゼ、キシルロキナーゼ、トランスアルドラーゼ、およびトランスケトラーゼをコードする4つのキシロース利用遺伝子を含有する、2つのオペロンPgapxylABおよびPgaptaltktを、逐次遺伝子転位事象を通じてZW1(ATCC 31821)ゲノムに組み込み、続いてキシロースを含有する選択培地上で適応させて構築された。ZW658はATCC PTA−7858として寄託された。ZW658中では、宿主媒介性二重交叉相同的組換えを使用して、グルコース果糖酸化還元酵素をコードする遺伝子が挿入的に不活性化され、スペクチノマイシン耐性を選択可能マーカーとしてZW800が作り出された。loxP部位と境を接するスペクチノマイシン耐性マーカーは、Creリコンビナーゼを使用した部位特異的組換えによって除去され、ZW801−4が作られる。 Z.モビリス(Z.mobilis)ZW801−4株の培養物を、参照によって本明細書に援用する国際公開第2010/075241号パンフレットとして公開された米国特許出願第12/641642号明細書で開示されるストレス条件下で次のように培養した。ZW801−4の連続培養は、250mlの撹拌されるpHおよび温度制御発酵槽(Sixfors;Bottmingen,Switzerland)内で実施した。発酵基礎培地は、5g/L酵母抽出物、15mMリン酸アンモニウム、1g/L硫酸マグネシウム、10mMソルビトール、50g/Lキシロース、および50g/Lグルコースであった。高濃度の酢酸およびアンモニア存在下における成長への適応は、97日間にわたって、特定希釈率での測定によって確立された成長率を維持しながら、上の連続培地に添加する酢酸アンモニウムの濃度を徐々に増大させることで達成された。酢酸アンモニウムは、160mMの濃度に増大された。アンモニウムイオン濃度のさらなる増大は、139日間の連続培養の終わりまでに、リン酸アンモニウムを210mMの最終総アンモニウムイオン濃度に添加することで達成された。ZW705株は、単一コロニーを播種して、1個の選択コロニーを増幅することで、適応集団から単離された。 ザイモモナス・モビリス(Zymomonas mobilis)AR3 7−31株(適応7−31とも称される)は、参照によって本明細書に援用する、同一譲受人の同時係属出願、代理人整理番号CL5332に記載されるように、加水分解産物培地内での成長に適応させることで、ZW705株から派生された。適応は連続流培養装置であるタービドスタット中で行われ、米国特許6686194号明細書に記載されるように、培養濁度が特定の狭い区間に保たれるように培地流を調製することで、培養中の細胞濃度が一定に保たれた。連続培養装置内で培養を増殖させるために、静止培地(培地A)と、チャレンジ培地(培地B)の2種の培地が利用可能であった。培養を濁度設定点まで成長チャンバー内の静止培地上で培養し、次に細胞密度を維持するように設定された希釈率に希釈した。希釈は、10分毎に1回規定体積の培地を添加することで実施した。タービドスタットが培地チャレンジモードに入ると、前回の培地添加後に設定点に復元する速度に基づいて、チャレンジ培地または静止培地添加の選択を行った。成長チャンバー内の培地の定常状態濃度は培地Aと培地Bの混合であり、2種の培地の比率は、設定希釈率で設定細胞密度を維持できるようにする、各培地からの抜き取り速度に左右される。成長チャンバー内の細胞集団を代表する細胞サンプルを1週間間隔で、タービドスタット(turbostat)の流出物(トラップチャンバー内)から回収した。細胞サンプルをMRM3G6培地中で1回培養して、グリセロールストックとして−80℃で保存した。 培養を50%HAc/YEおよび50%MRM3G6.5X4.5NH4Ac12.3である静止培地と、HAc/YEであるチャレンジ培地とを使用して培養した。毎週採取されたサンプルをグルコースおよびキシロース利用、およびエタノール生成について、HAc/YE培地中でアッセイした。3週目のサンプルからコロニーを単離して、MRM3X2およびMRM3G2プレート上で良好に成長したものを選択した。これらのコロニーからの株をグルコースおよびキシロース利用、およびエタノール生成について、HAc/YE培地中でスクリーニングした。静止培地としてHAc/YE、チャレンジ培地としてHAc/YE+9質量%エタノールを使用した、追加的な一連の適応のために、12−18X−2−36株を選択した。HAc/YE+9質量%エタノール培地中で培養した際にグルコースおよびキシロース利用が増大し、エタノール生成が増大していたことから、適応からの株のスクリーニングに続いて、2週目のサンプルから、適応7−31と称される株(AR3 7−3とも称される)を選択した。適応で使用される培地HAc/YE:粉砕トウモロコシ穂軸バイオマスを低濃度アンモニアで前処理し、続いて酵素糖化して生成される、トウモロコシ穂軸加水分解産物含有する。加水分解産物に、6.2g/L酢酸アンモニウムおよび0.5%酵母抽出物を補給した。MRM3は1リットル当たり次を含有する:酵母抽出物(10g)、KH2PO4(2g)、およびMgSO4.7H2O(1g)MRM3G6.5X4.5NH4Ac12.3:65g/Lグルコース、45g/Lキシロース、および12.3g/L酢酸アンモニウムを添加したMRM3MRM3G6:60g/Lグルコースを添加したMRM3MRM3X2:20g/Lキシロースを添加したMRM3MRM3G2:20g/Lグルコースを添加したMRM3SSFのための種培養の培養 ザイモモナス・モビリス(Zymomonas mobilis)ZW705は、−80℃で凍結された20%グリセロールストックとして維持した。培養を開始するために、2mlのストックを解凍して使用し、次からなる45mlの培地に接種した。10g/L酵母抽出物、2g/Lリン酸水素カリウム、5g/L硫酸マグネシウム七水和物、および60g/Lグルコース、pH5.8(MRM3G6)でOD600nmは0.4。培養は、緩く栓をした50ml試験管内において33℃で約2.5のOD600nmまで培養して使用し、150〜200g/Lグルコース、2g/Lカリウム二水素リン酸塩、5g/L硫酸マグネシウム七水和物、および10〜20g/L酵母抽出物でpH5.5の最終種培養に接種した。この培養をpH制御撹拌発酵槽内において、OD600nmが約10であって、約120g/Lのグルコースが消費される残留グルコース濃度まで、33℃で培養した。10%のSSF最終発酵体積に相当する10OD種培養の体積を抜き取って使用し、SSFを開始した。HPLC分析 発酵サンプルを指定時間間隔で採取し、EtOH、残留糖類、および酢酸やグリセロールについてなどのその他の代謝産物について、Waters HPLCシステム(Alliance system,Waters Corp.,Milford,MA)またはAgilent 1100 Series LCのどちらかを使用して分析した。条件=0.6mL/分の0.01N H2SO4、注入量=5μL、オートサンプラー温度=10℃、カラム温度=55℃、実施時間=25分間、屈折率による検出(40℃に維持される)。HPLCカラムは、BioRad(Aminex HPX−87H,BioRadInc.,Hercules,CA)から購入した。分析物は、既知の基準と比較して屈折率検出によって定量化した。同時糖化発酵(SSF)フラスコSSF SSFフラスコ発酵を適切なザイモモナス・モビリス(Zymomonas mobilis)発酵条件下で、嫌気的に実施した。特に断りのない限り、希釈アンモニア前処理トウモロコシ穂軸基質を使用したSSF実験は、典型的には33℃、pH5.8、および25質量%の固体投入量で実施した。25%固形分(12.5g乾燥質量)の前処理トウモロコシ穂軸を最初に125mLエルレンマイアーフラスコ内に投入し、基質のpHを5.8に滴定するのに要する量の6N硫酸と予備混合された脱イオン水の添加がそれに続いた。上述のH3Aタンパク質を糖化酵素として使用し、バイオマス基質中1gの(セルロース+キシラン)当たりの総H3Aタンパク質mgを基準とする量で添加した。追加的栄養素を添加せずに、10%質量のザイモモナス・モビリス(Zymomonas mobilis)ZW705株の種菌(5g)を反応混合物に添加して、発酵を開始した。フラスコの栓として使用したゴム栓から突出する23ゲージ針によって、嫌気性環境およびCO2ガス放出を維持した。発酵開始時に、全てのSSF操作は、フラスコ内に50gの初期総反応質量を有し、反応混合物は、前処理トウモロコシ穂軸、水、硫酸、酵素、およびZW705細胞からなった。振盪培養器(New Brunswick Scientific, Innova 44, Edison, New Jersey)内において、50または200RPMでフラスコを振盪し、1日目は33℃から30℃に、2日目は28℃に温度を低下させた。SSFスケールアップ−撹拌タンク反応装置 125mLフラスコの代わりに、3リットルの皿底ガラス反応装置(Applikon Biotechnology Z61101C006,Foster City,CA)を使用した。反応装置内の1000gの総反応質量で、144時間にわたりSSFを実施した。スケールアップ研究のために、25質量%(250g)の固体投入量を使用した。およそ75%の乾燥固形物を無菌ミリQ水に添加して、pHを2N硫酸でpH5.8に調節した。この初期混合物を33℃に上昇させて、一定に保った。次に酵素(20mgのH3Aタンパク質/g(セルロース+キシラン))およびザイモモナス(Zymomonas)種菌を、残りの乾燥固形物と共に添加した。温度を24時間目に30℃に、次に48時間目に28℃に低下させた。 反応装置外面周囲に巻かれた電気加熱テープによって反応装置の温度を維持し、ラシュトンまたはマリン傾斜羽根インペラのどちらかにより混合した。反応のヘッドスペースを窒素でフラッシュしてザイモモナス(Zymomonas)の酸素曝露を減少させ、ガス放出は19ゲージ針で穿刺したゴム栓を用いて調節した。総生菌数(TVC) ザイモモナス・モビリス(Zymomonas mobilis)細胞を含有するSSFサンプルの総生菌数は、コロニー形成単位(CFU)を測定することで経時的にモニターした。サンプルを無菌濾過ミリQ水中で段階希釈し、次にMRM3プレート(15g寒天、50gグルコース、10g酵母抽出物、1gのMgSO4x7H2O、2gのKH2PO4、pH5.5に調節、121℃で15分間高圧蒸気滅菌)上に播種し、プレートをパラフィルムで密封することによって、嫌気的に33℃で48時間培養した。10〜1000コロニー間の希釈プレートを、コロニー形成単位(CFU)について計数した。平板計数が希釈範囲外である場合、CFUは数えていない希釈プレート未満またはそれを超えると報告した。実施例1SSFに対するRPMおよび固体投入量の影響 この実施例は、希釈アンモニア前処理トウモロコシ穂軸および組換えザイモモナス・モビリス(Zymomonas mobilis)ZW705株を使用したSSF工程に対する、RPMおよび固体投入量の影響を実証する。SSFは、フラスコSSFの一般方法に記載されるように実施した。試験は、3つの異なる固体投入量(6%、12%、および25%)および2つの異なるRPM(50RPMおよび200RPM)で、1gのグルカン+キシラン当たり15mgの用量のH3Aタンパク質を用いて実施した。サンプルを3日後に採取して、材料と方法に記載されるようにHPLCによってアッセイした。 図1に提示する結果は、RPMが、高固体投入量(25%)においてSSF工程に対して驚くべき強力な影響を及ぼすことを示した。RPMが200で固形分が25%のSSFは、3日目にわずか7.7g/LのEtOHしか生成されず、それは主として、ザイモモナス(Zymomonas)種菌からの持ち越しエタノールであった。同時に、29.5g/Lのグルコースおよび47.8g/Lのキシロースが蓄積し、H3A酵素製剤がこれらの条件下で依然として効果的であることが示唆された。対照的に、より低い固体投入量(6%および12%)では、200RPMへのRPM増大は、SSF工程の能力低下をもたらさなかった。 上の発酵からの総生菌数は、一般方法に記載するように、実験経過中に0、4、24、48、および72時間目に経時的にモニターした。図2に示す結果は、25%固形分および200RPMにおけるSSF操作能力の損失が、ザイモモナス・モビリス(Zymomonas mobilis)のCFU損失と直接関連することを示唆する。全てのSSF操作で、ザイモモナス(Zymomonas)は、接種(0時間)から4時間までの間に迅速に成長する。総生菌数は、ザイモモナス(Zymomonas)生存度(CFU)に24時間以内で3対数の減少、48時間以内で5対数の減少が見られた25%固形分および200RPMを除いて、全ての発酵で4時間後に2〜9×109CFU/mLで安定化する。したがってRPMの増大はザイモモナス(Zymomonas)の生存度に悪影響を及ぼすが、それは高固体投入量(25%)の場合だけである。他方、より低い固形分のSSF工程(6%および12%)は、RPMの増大に影響されない。実施例2高固形分模擬SSFにおけるエタノール生成に対する粒度の影響 ザイモモナス(Zymomonas)発酵に対する粒度の影響を研究するために、前処理トウモロコシ穂軸の代わりに、Ballotiniソーダガラスビーズ(VWR、カタログ番号33997−500/536/560/562/568/584、West Chester,PA)を模擬SSF操作で使用した。以下の直径範囲を有するビーズを使用前に洗浄し、滅菌して乾燥させた。0〜50μm、100〜200μm、400〜600μm、1250〜1550μm(1.25〜1.55mm)、および2850〜3300μm(2.85〜3.30mm)。フラスコSSFで記載したのと同様の条件で、ガス放出のための21ゲージ針を装着した閉鎖125mLエルレンマイアーフラスコ内において、反応サイズを50gおよび25%全固形分(ガラスビーズ)に固定した。標準SSF反応中の利用可能炭水化物を模倣するために、水中の80g/Lグルコースおよび70g/Lキシロースからなる培地を調製して投入した。培地を高圧蒸気滅菌よって、121℃で15分間滅菌した。ザイモモナス(Zymomonas)種菌を反応混合物に10質量%で投入し、この例では酵素を添加しなかった。振盪培養器内において、100または200RPMで撹拌して温度を一定33℃に保ち、各反応を実施した。 図3Aに示すエタノール生成の結果は、100〜200μmまたは400〜600μmどちらかの粒度の25%固形物分存在下、高RPM(200RPM)でザイモモナス(Zymomonas)発酵を実施した際の能力損失を明らかに示唆する。200RPMでは他のいかなる試験粒度範囲でも測定可能な能力低下は見られず、100RPMではいかなる粒度範囲でも能力低下は見られなかった。同様の影響は、200RPMで実施した100〜200μmおよび400〜600μmビーズにおいてCFUの2対数の減少が見られたCFUデータにも見られた。表4中のデータは、発酵能力の損失が、ザイモモナス(Zymomonas)生存度の直接の結果であることを示唆する。表4.図3の発酵のCFU測定 0〜50μm、40〜70μm、および100〜200μmの直径範囲のビーズを使用して、実験を繰り返した。図3Bに提示する結果は、200RPMの撹拌および40〜70μmのビーズを用いた模擬SSFからのエタノール生成が、100RPMでの実施から生成するエタノールと同様であることを示す。 試験条件下(25%固形分、125mLフラスコ内の50gの反応体積、200RPM)でBallotiniビーズを使用して判定された、エタノール生成および細胞生存度を低下させる臨界粒度範囲は、100μm〜600μmの範囲であった。実施例3撹拌タンク反応装置内のSSF試験1 材料と方法に記載されるSSFスケールアップにおいて、100RPMで回転する2台のラシュトン6枚羽根インペラ(45mm径)を使用した。インペラは軸に沿って3cm間隔で相隔たっており、底面のインペラは反応装置底から2cm離れていた。糖化酵素はH3Aタンパク質で、それを1gのグルカン+キシラン当たり20mgのタンパク質で投入した。使用された25%固体投入量では、ラシュトンインペラは適切な混合を提供しなかった。視覚的観察からは、大量の固形物沈殿、軸方向混合不良、反応スラリー中に捕捉されたCO2蓄積、およびインペラ周囲に高度に局在化する放射状混合が明らかになった。不均一な混合のために、SSF操作中の入力の推定はできなかった。しかしグルコース、キシロース、およびエタノール濃度は、140時間にわたり試料採取とHPLC分析によって測定され、グルコース、キシロース、およびエタノールの蓄積パターン(図4に示す)は、正常な糖化速度であるが不完全な発酵を示唆した。インペラの設計変更によって不均一混合を補正して、第2の試験を実施した。試験2 2台のラシュトンインペラを2台のマリン6枚羽根インペラ(45mm径)で置き換えたこと以外は、上のようにして第2のSSFスケールアップを実施した。インペラは軸に沿って3cm間隔で相隔たっており、底面のインペラは反応装置底から2cm離れていた。インペラ速度は150RPMに増大させた。マリンインペラはラシュトン(Ruston)インペラと比較して、最大剪断速度の低下を示すことが知られている(Shuler and Kargi,Bioprocess Engineering,2nd edition,p287(2002)Prentice Hall,Upper Saddle River,NJ)。これは液体中のガス分散および移動不良をもたらすかもしれないが、発酵は嫌気性であるのであまり問題にならない。インペラ交換は、先に試験1で見られた混合問題を軽減した。完全に懸濁した残留不溶性固形物、および均質な混合が視覚的に観察された。グルコース、キシロース、およびエタノール濃度は、140時間にわたり試料採取とHPLC分析によって測定した。図5に提示する結果は、より良い軸方向混合が、糖の蓄積を最小限にしながら、より高速なエタノール生成と、72時間を過ぎた後も持続するエタノール生成をもたらすことを示す。エタノール生成の増加は、試験1と比較して、基質の液化および糖化に改善があったことを示唆する。グルコース、キシロース、およびエタノールの6日目の力価は、それぞれ9.00、12.64、および85.88g/Lであった。実施例4撹拌タンク反応装置内のSSFに対する撹拌の影響 異なる混合条件下において、1.7L反応装置内で同時糖化発酵(SSF)反応を実施した。下の実施例5に記載される撹拌羽根、約1040gの総反応質量、上述の前処理トウモロコシ穂軸を約24%固体投入量で使用して、前処理バイオマス中に存在する1gのグルカン+キシラン当たり14mgのH3Aタンパク質の酵素投入量で、33℃(低下させない)およびpH5.8で、発酵生物としてZ.モビリス(Z.mobilis)ZW705を用いて、一般方法に記載される撹拌タンク反応装置SSFと同様にして、SSFを実施した。ヘッドスペースは窒素でフラッシュしなかった。 前処理固形物を26質量%で水に入れて250または750rpmで撹拌し、2つの反応を実施した。前処理穂軸調製品SSL21を使用した。各混合物を撹拌し、温度とpHを調節しながら均質性を確実にした。ひとたびpHと温度が所望の値に達したら、酵素の全用量を添加した。酵素添加の1時間後に、混合を所望の値に設定し、一般方法に記載される10%(最終体積)の即時収穫可能Z.モビリス(Z.mobilis)ZW705の種培養を添加して、最終固形物を23.6質量%にした。 250または80rpmで撹拌して2つの反応を実施して、SSL22前処理固形物を次のような3バッチで添加した。1)554g水+217g前処理バイオマス(69.1%乾燥固形分)+21.81mL(約21.81g)酵素=792.8g反応混合物(149.9gの乾燥固形分)で開始した。18.9%固形分(この時点での反応混合物質量基準)、または14.4%固形分(1040.8gの最終反応混合物質量基準)がもたらされた。ひとたびpHおよび温度が所望の値に達したら、酵素の全用量を添加した。2)酵素添加の5分後、混合を所望の値に設定し、10%(最終体積)の即時収穫可能Z.モビリス(Z.mobilis)ZW705種培養を添加した。104mlの即時収穫可能ザイモモナス(Zymomonas)種培養(約104g)が添加され、なおも149.9gの乾燥固形分がある、896.8gの反応混合物があった。16.7%の固形分(この時点での反応混合物質量基準)、または14.4%の固形分(1040.8gの最終反応混合物質量基準)がもたらされた。3)酵素添加の1時間後に、別の固形物バッチを添加した。72g(69.1%乾燥物質)の第2の固形物バッチ=968.8gの反応混合物(199.7g乾燥固形分)を添加した。20.6%の固形分(この時点での反応混合物質量基準)、または19.2%の固形分(1040.8gの最終反応混合物質量基準)がもたらされた。4)酵素添加の2時間後、固形物の最終バッチを添加した。72g(69.1%)の乾燥材料の最終固形物バッチ=1040.8gの反応混合物(249.5gの乾燥固形分)を添加した。24.0%の固形分(この時点での反応混合物質量基準)、または24.0%の固形分(1040.8gの最終反応混合物質量基準)がもたらされた。 様々な時点で、発酵ブロスのHPLC分析のために各反応からアリコートを取り出した。図6Aは、25質量%の初期固形分を用いた250rpmおよび750rpmでの実施における、経時的なエタノール濃度を示す。図6Bは、分割された固形物添加を用いた80rpmおよび250rpmでの実施の経時的なエタノール濃度を示す。750rpmでは、エタノールは、種培養による持ち越し分を超えて生成されなかった(図6A)。250rpmでは、約50時間で約40g/Lのエタノールが生成した(図6A)。分割バイオマス添加を用いた80rpmでは、約50時間で約65g/Lのエタノールが生成した(図6B)。分割バイオマス添加を用いた250RPMでは、約50時間で約40g/Lのエタノールが生成した(図6B)。実施例5SSFに対する入力効果の計算 実施例4で使用した皿底ガラス反応容器は、直径11cmで高さ18cmであった。容器に約1Lを充填すると、約10.5cmの作用高さがもたらされ、0.96のh/dが提供された。混合は、上述のrpm値で作動する2台のインペラシステムによる撹拌を通じて提供された。底部インペラは、(底から約3.7cm離れた)約350mLの液体体積に位置する、4.8cm径3セグメントインペラ(B.Braun Biotech)であり、セグメントはアップポンピング45度の角度で配置されていた。上部インペラは(底から約7.4cm離れた)約700mLの液体体積に位置する、4.5cm羽根径および2.5cm円盤の6枚羽根タービンインペラ(ラシュトン)であった。混合計算のために、密度(ρ)を1050kg/m3と仮定し、粘度(μ)を33℃の水の粘度(0.00075kg/ms)と仮定した。インペラレイノルズ数(Re)はRPS*DI2*ρ/μとして計算され、式中、RPSは毎秒回転数でありDIはインペラ直径である。いかなる場合でもインペラレイノルズ数は4000を超え、したがってインペラ動力数は「高レイノルズ漸近線」値と見なされた(3セグメントインペラでは1.5、ラシュトンインペラでは5)。インペラは十分に間隔が開いているので、総インペラ混合力は、個々のインペラ混合力の和と見なされた。インペラ動力は、インペラ動力数*密度*(RPS3)*(DI5)として計算された。動力/質量(P/m)は、総インペラ動力を総反応質量で除して得られた。先端の動力/質量は、総インペラ動力/(DI3*ρ)として計算された。渦サイズは、[(μ/ρ)3/(動力/質量)]1/4として計算された。実施例4の80、250、および750rpmでの実施では、総インペラ混合力は、0.0032、0.099、および2.7W(0.0032、0.099、および2.7W/kgの動力/質量)であった。これら3例でのインペラ先端速度は、それぞれ0.19、0.59、および1.8m/sであった。これら3例での渦サイズは、それぞれ104、44、および19μmであった。先端での渦サイズは、先端における動力/質量で、渦サイズの式中の動力/質量を置き換えることにより、計算し得る。表5に結果を一覧にする。表5.撹拌反応装置内におけるZ.モビリス(Z.mobilis)ZW705のSSF反応の混合パラメーターおよび最終エタノール力価(実施例4)*20mg/gの酵素を使用する実施例3の試験2からの結果#NDIはRPS*DIである 表5は、混合がSSFの成功に及ぼす強力な影響を例示する。混合強度が増大すると、エタノール力価は低下した。激しい混合条件の下では、エタノールは種培養の持ち越し分を超えて形成しなかった。総反応質量の0.2W/kg未満の特定の入力は、高固形物濃度のSSF中において効果的な発酵を与えた。実施例6エタノール力価および撹拌要件に対する酵素投入量の影響 同時糖化発酵(SSF)反応を3組の4枚羽根、45度ダウンポンピングインペラがある、2L反応装置内で実施した。約2140gの総反応質量、上述の前処理トウモロコシ穂軸を約22.5%の最終固体投入量で使用して、前処理バイオマス中に存在する1gのグルカン+キシラン当たり14または28mgのどちらかのH3Aタンパク質の酵素投入量で、33℃(低下させない)およびpH5.8で、発酵生物としてZ.モビリス(Z.mobilis)AR3 7−31を用いて、一般方法に記載される撹拌タンク反応装置SSFと同様にして、SSFを実施した。ヘッドスペースは、窒素でフラッシュしなかった。 固形物を流加式に投入した。65.3%の乾燥物質を含有する、前処理穂軸調製品SSL27を使用した。最初に94gの前処理穂軸と1120gの水を反応装置入れて、5%固形分のスラリーを作成した。pHおよび温度をそれぞれ5.8および33℃の設定値に調節した。次に40.2g(14mg/gの場合)または80.5g(28mg/gの場合)のH3A酵素を添加して(それぞれFBR746およびFBR747)、それに200mlのザイモモナス(Zymomonas)細胞の添加がすぐに(5分以内)続いた。続く7時間にわたり、残りの637gの前処理穂軸を1時間毎に(全部で7回の添加)、均等に添加した。1NのH2SO4または1NのNaOHのどちらかを使用して、pHを手動で調節してpH5.8に保った。 容器のガラス壁を通した視覚的観察に基づいて固形物が懸濁したままであるように、各固形物の添加間に、そして発酵の残り全体で日に2回、撹拌速度を調べて必要ならば10rpm単位で調節した。この撹拌速度はNJS(JS=「最小懸濁」)と称される。 14mg/gの酵素負荷反応装置、および28mg/gの酵素負荷反応装置のNJSのグラフを図7Aに示す。酵素投入量が2倍の反応装置は、発酵全体を通じて懸濁を保つのに、より低い撹拌速度を要した。28mg/gの酵素投入量を使用する実施に要する最大撹拌速度が110rpmであったのに対し、14mg/g酵素投入量での実施は最大140rpmを要した。動力は撹拌速度の三乗に対応する(P〜N3)ので、これは酵素が2倍の実施と比較して、より低い酵素での実施中に懸濁状態を保つ動力のおよそ2倍に相当する。入力は実施例5と同様に計算され、110rpmでは0.025W/kg、140rpmでは0.052W/kgが得られた。 様々な時点で、発酵ブロスのHPLC分析のために、(一般方法のように)各反応からアリコートを取り出した。図7Bは、双方の反応装置の経時的エタノール濃度を示す。28mg/gの酵素投入量の反応装置が、50時間で約77g/Lに達したのに対し、14mg/gの酵素投入量の反応装置は、同一時間で約62g/Lに達した。実施例7トウモロコシ茎葉を使用したSSF 実施例4および5に記載されるように、1.7L反応装置内で同時糖化発酵(SSF)反応を実施した。トウモロコシ茎葉を用いたSSFは、一般方法に記載される撹拌タンク反応装置SSF法と同様にして実施した。 (典型的な茎葉組成を基準にして)1gのグルカン+キシラン当たり17mgのH3Aタンパク質/の酵素投入量で、33℃(低下させない)およびpH5.3で、発酵生物としてZ.モビリス(Z.mobilis)ZW705を用いて、一般方法に記載されるように調製されたトウモロコシ茎葉を約20.6%の最終固体投入量で使用した。ヘッドスペースは、窒素でフラッシュしなかった。発酵槽には、約350mLに装着された3セグメントインペラと、約700mLに装着されたに6枚羽根タービンインペラ(ラシュトン)が装備され、最終反応質量は約810gであった。固形物を流加式に投入した。使用した前処理茎葉調製品は、43.8%の乾燥物質を含有した。最初に95gの前処理茎葉および279.1gの水を反応装置に入れて、10%固形分スラリーを作成した。pHおよび温度をそれぞれ5.3および33℃の設定値に調節した。混合速度を250rpmに設定した。次に20.6mlのH3A酵素を添加して、それに100mlのザイモモナス(Zymomonas)細胞の添加がすぐに(20分以内)続いた。酵素添加の1、4.3、および7時間後に、95gの固形物の追加的用量を添加した。固形物添加中はpHが上昇するままにして、最終固形物の添加後、究極的に5.8の値に達した。動力は0.111W/kgと計算された。 様々な時点で、発酵ブロスのHPLC分析のために、反応からアリコートを取り出した。27.4時間で40g/Lに達し、44.7時間で45.7g/Lに達したエタノール濃度は、約0.1W/kgの混合動力を使用した、SSF中のトウモロコシ茎葉の成功裏の使用をさらに実証する。実施例8トウモロコシ茎葉を用いたSSFおよび酵素投入効果 1L反応装置内で、同時糖化発酵(SSF)反応を実施した。一般方法に記載される撹拌タンク反応装置SSFと同様にして、トウモロコシ茎葉を用いた2つのSSF試験を実施した。 実験SR−12では、一般方法で記載されるように調製された、43.7%乾燥物質を含有するトウモロコシ茎葉を使用した。バイオマス中1gのグルカン+キシラン当たり14mgのH3Aタンパク質/の酵素投入量で、33℃(低下させない)および初期pH5.5で、発酵生物としてZ.モビリス(Z.mobilis)ZW705を用いて、830gの反応質量中に、固形物を約23.3%の最終固体投入量で流加式に徐々に投入した。ヘッドスペースは窒素でフラッシュしなかった。発酵槽には、最終反応装置充填高さのおよそ14%のフラットタービン翼と、最終反応装置充填高さのおよそ42%の45度の傾斜タービン翼2組のインペラが装着された。最初に53.0gの前処理茎葉および250gの水を反応装置に入れて、7.6%固形分のスラリーを作成した。pHおよび温度をそれぞれ5.5および33℃の設定値に調節した。撹拌または混合速度は、168rpmに設定した。次に15.2mLのH3A酵素を添加し、そのおよそ40分後に78mlのザイモモナス(Zymomonas)細胞の添加が続いた。続く36時間にわたり、所望のpHを保つのに必要な場合は1NのH2SO4および1NのNaOHと共に、追加的用量の37.0gの固形物を10の等分量で添加した。最初の約20時間は、(周期的モニタリングと手動調節によって)pHを5.5に調製した。20時間後、引き続く固形物の添加中、および発酵の残りの部分でpHを5.8に調節した。撹拌速度は最初の12時間は168rpmに保ち、次におよそ50時間まで212rpmに上昇させた。最初の12時間中の入力は0.042〜0.057W/kgであり、変動は固形物の撹拌による反応増大に起因した。発酵の残りの部分の入力は0.064〜0.084W/kgであり、これも反応装置への質量の添加のために変動した。 実験SR−13はSR−12と完全に同じように実施したが、43gのみの水および30.5mlの酵素を使用した。これは先の実施の2倍の酵素投入量、または1gのグルカン+キシラン当たり28mgのタンパク質に相当する。pH調節、固形物添加、および撹拌は、上で述べた先の実験と同じ方法で、同一のおよそのタイミングで処理された。 様々な時間に、発酵ブロスのHPLC分析のために各反応からアリコートを取り出した。図8は、双方の実施の経時的エタノール濃度を示す。実験SR−12が51.2時間で49.5g/Lのエタノールに達したのに対し、実験SR−13は50.0時間で52.3g/Lのエタノールに達し、トウモロコシ茎葉SSF中でより高い酵素投入量を使用することで、より高いエタノール力価およびより高い速度が達成され得ることが実証された。実施例9ザイモモナス・モビリス(Zymomonas mobilis)、大腸菌(Escherichia coli)、およびサッカロミセス・セレヴィシエ(Saccharomyces cerevisiae)に対するSSF中のRPMの影響の比較 本実施例は、希釈アンモニア前処理トウモロコシ穂軸と、組換えザイモモナス・モビリス(Zymomonas mobilis)ZW705株、大腸菌(Escherichia coli)(OneShot(登録商標)TOP10化学的コンピテント細胞、Invitrogen)、および市販のサッカロミセス・セレヴィシエ(Saccharomyces cerevisiae)(Ethanol Red登録商標);Fermentis、LesaffreGroup)をはじめとする多様なエタノール産生体を使用したSSF工程に対する、RPMおよび固体投入量の影響を実証する。SSFは、一般方法でフラスコSSFについて記載されるように実施した。S.セレヴィシエ(S.cerevisiae)スタータカルチャは、乾燥Ethanol Red(登録商標)を20g/Lグルコース溶液に添加し、30℃で1時間培養して調製した。大腸菌(E.coli)ではスタータカルチャを調製せず、1mlのOneShot(登録商標)TOP10化学的コンピテント細胞を解凍して、SSF反応に直接添加した。試験は、1つの固体投入量(25%)と、2つの異なるRPM(100RPMおよび200RPM)で、1gのグルカン+キシラン当たり14mgの用量のH3Aタンパク質を用いて実施した。サンプルを3日後に採取し、材料と方法に記載されるようにして、HPLCによりアッセイした。 図9に提示する結果は、異なる微生物を用いたSSF中の48時間目における、エタノール力価に対するRPMの影響を示す。実施例1の図1にも示されるように、Z.モビリス(Z.mobils)ZW705を用いたSSF中のエタノール力価は混合に対して感受性であり、100RPMでの実施が50g/Lを超えるエタノール力価をもたらすのに対し、200RPMでの実施は10g/Lに達しなかった。大腸菌(E.coli)もまた混合に対して感受性であるが、Z.モビリス(Z.mobilis)と同程度ではなく、100RPMでは200RPMよりも50%多いエタノールを産生し(それぞれ11.8対7.7g/L)、残留グルコースがより少なくなった。S.セレヴィシエ(S.cerevisiae)は双方の混合実施において25〜30g/Lのエタノールを産生し、力価は200rpmの実施でわずかにより高かった。したがって試験された原核生物エタノール産生体にはRPMの増大は悪影響を及ぼす一方で、真菌エタノール産生体には悪影響がなかった。 a)不溶性固形物および多糖類を含んでなる前処理バイオマスを提供するステップと; b)多糖類を発酵性糖類に変換するための少なくとも1つの糖化酵素を提供するステップと; c)原核生物エタノール産生体を提供するステップと; d)撹拌手段を含んでなるバイオリアクター内で、a)の前記前処理バイオマス、b)の前記糖化酵素、およびc)の前記原核生物エタノール産生体を含んでなる糖化発酵混合物を調製するステップと; d)前記糖化発酵混合物中で前記原核生物エタノール産生体を培養するステップであって、前記糖化発酵混合物中の投入不溶性固形物濃度が、乾燥質量を基準にして1リットル当たり少なくとも約16%であり、前記原核生物エタノール産生体がエタノールを産生する、ステップとを含んでなる、エタノールを製造する方法。 総糖化発酵混合物1kg当たり約0.2ワット以下の出力を提供する、請求項1に記載の方法。 原核生物エタノール産生体が、ザイモモナス(Zymomonas)、ザイモバクター(Zymobacter)、クロストリジウム(Clostridium)、エシェリキア(Escherichia)、クレブシエラ(Klebsiella)、およびゲオバチルス(Geobacillus)からなる群から選択される属の一員である、請求項1に記載の方法。 撹拌手段が少なくとも1つのインペラを含んでなる、請求項1に記載の方法。 c)の前記エタノール産生体が、b)の前記糖化酵素の添加後、部分的糖化が起きた時に添加される、請求項1に記載の方法。 前処理バイオマスが、合わせて、乾燥質量を基準にして1リットル当たり少なくとも約16%の総投入不溶性固形物濃度を与える、少なくとも2つの部分として添加される、請求項1に記載の方法。 糖化発酵混合物中の総投入不溶性固形物濃度が、乾燥質量を基準にして1リットル当たり少なくとも約20%である、請求項1に記載の方法。 原核生物エタノール産生体が、糖化発酵混合物中の酢酸濃度に耐性である、請求項1に記載の方法。 バイオマスが、スイッチグラス、古紙、製紙汚泥、トウモロコシ穂軸、トウモロコシ苞葉、トウモロコシ茎葉、草、小麦、麦わら、干し草、大麦のわら、稲わら、サトウキビバガス、ソルガム、穀物加工から得られる構成要素、樹木、枝、根、葉、木くず、おがくず、灌木および低木、野菜、果物、花、および家畜糞尿からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。 前処理バイオマスが、セルロース性バイオマスをアンモニアで処理することにより生成される、請求項1に記載の方法。 アンモニアが、バイオマスの乾燥質量に対して約12質量%少ない、請求項10に記載の方法。 少なくとも1つの糖化酵素が、セルロース加水分解グリコシダーゼおよびヘミセルロース加水分解グリコシダーゼからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。 少なくとも1つの糖化酵素が、酵素共同体の一員である、請求項1に記載の方法。 糖化酵素共同体が、セルラーゼ、エンドグルカナーゼ、エキソグルカナーゼ、セロビオヒドロラーゼ、β−グルコシダーゼ、キシラナーゼ、エンドキシラナーゼ、エキソキシラナーゼ、β−キシロシダーゼ、アラビノ−キシラナーゼ、マンナーゼ、ガラクターゼ、ペクチナーゼ、グルクロニダーゼ、アミラーゼ、α−アミラーゼ、β−アミラーゼ、グルコアミラーゼ、α−グルコシダーゼ、イソアミラーゼ、ペプチダーゼ、リパーゼ、リグニナーゼ、およびフェルロイルエステラーゼからなる群から選択される酵素を含んでなる、請求項13に記載の方法。 多糖類が、キシランおよびグルカンを含んでなる、請求項1に記載の方法。 発酵性糖類が、キシロースおよびグルコースを含んでなる、請求項1に記載の方法。 生成されるエタノール濃度が少なくとも約40g/Lである、請求項1に記載の方法。 a)不溶性固形物および多糖類を含んでなる、粒度が約100μm以下または粒度が約600μm以上の前処理バイオマスを提供するステップと; b)多糖類を発酵性糖類に変換するための少なくとも1つの糖化酵素を提供するステップと; c)原核生物エタノール産生体を提供するステップと; d)撹拌手段を含んでなるバイオリアクター内で、a)の前記前処理バイオマス、b)の前記糖化酵素、およびc)の前記原核生物エタノール産生体を含んでなる糖化発酵混合物を調製するステップと; e)前記原核生物エタノール産生体を前記糖化発酵混合物中で培養するステップであって、 1)前記糖化発酵混合物中の総投入不溶性固形物濃度が、乾燥質量を基準にして1リットル当たり少なくとも約16%であり; 2)前記原核生物エタノール産生体がエタノールを産生する、ステップとを含んでなる、エタノールを製造する方法。 原核生物エタノール産生体(ethanology)が、ザイモモナス(Zymomonas)、ザイモバクター(Zymobacter)、クロストリジウム(Clostridium)、エシェリキア(Escherichia)、クレブシエラ(Klebsiella)、およびゲオバチルス(Geobacillus)からなる群から選択される属の一員である、請求項18に記載の方法。 a)不溶性固形物および多糖類を含んでなる前処理バイオマス; b)多糖類を発酵性糖類に変換するための少なくとも1つの糖化酵素;および c)原核生物エタノール産生体を含んでなる糖化発酵システムであって、(a)、(b)、および(c)の前記バイオマス、前記酵素、前記エタノール産生体が糖化発酵混合物中で組み合わされて、総投入不溶性固形物濃度が、乾燥質量を基準にして1リットル当たり少なくとも約16%である、糖化発酵システム。 (a)、(b)、および(c)の前記バイオマス、前記酵素、および前記エタノール産生体が、総糖化発酵混合物1kg当たり約0.2ワット以下の出力を提供する機能的撹拌手段を含んでなるバイオリアクター内に収容される、請求項20に記載のシステム。 前記原核生物エタノール産生体が、ザイモモナス(Zymomonas)、ザイモバクター(Zymobacter)、クロストリジウム(Clostridium)、エシェリキア(Escherichia)、クレブシエラ(Klebsiella)、およびゲオバチルス(Geobacillus)からなる群から選択される、請求項20に記載の糖化発酵システム。 エタノール産生体としてザイモモナス(Zymomonas)を使用して、バイオマスから高濃度のエタノールを製造する方法が開示される。ザイモモナス(Zymomonas)は、高濃度のエタノール生産のための同時糖化発酵反応において、糖化発酵混合物中の高濃度の不溶性固形物と共に、低インペラ撹拌の条件下で培養される。 配列表20120808A16330配列表2A1633000172A1633000183 Fv43Dのアミノ酸配列の位置1〜20は予測されるシグナル配列に対応する。A1633000193 未熟なFv3Aのアミノ酸配列の位置1〜23は予測されるシグナル配列に対応する。A1633000203 未熟なFv51Aの位置1〜19は予測されるシグナル配列に対応する。A1633000213 未熟なXyn3の位置1〜16は予測されるシグナル配列に対応する。A1633000222A1633000833セルラーゼおよびヘミセルラーゼ産生株 H3A株は、次のようにして調製された組換えトリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)株である。RL−P37に由来し、高セルラーゼ産生について選択された、トリコデルマ・リーゼイ(Trichoderma reesei)変異株(Sheir−Neiss,GらAppl.Microbiol.Biotechnol.1984,20:46−53)をβ−グルコシダーゼ発現カセット(cbh1プロモーター、β−グルコシダーゼ1コード領域、cbh1ターミネーター、およびamdS遺伝子を含んでなる);およびエンドキシラナーゼ発現カセット(cbh1プロモーター、エンドキシラナーゼコード領域、およびcbh1ターミネーターを含んでなる)によって、エレクトロポレーションを使用して同時形質転換した。1形質転換体は、#229株と称された。#229株をβ−キシロシダーゼFv3A発現カセット(cbh1プロモーター、aβ−キシロシダーゼコード領域、cbh1ターミネーター、およびals遺伝子を含んでなる);β−キシロシダーゼFv43D発現カセット(eg1プロモーター、aβ−キシロシダーゼコード領域、および天然ターミネーターを含んでなる);およびFv51Aα−アラビノフラノシダーゼ発現カセット(eg1プロモーター、L−α−アラビノフラノシダーゼコード領域、および天然ターミネーターを含んでなる)によって、エレクトロポレーションを使用して同時形質転換した。H3A株は、この形質転換工程から単離された。


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