タイトル: | 公表特許公報(A)_エストラジオール経皮ゲル剤(Nestorone(登録商標)) |
出願番号: | 2012544866 |
年次: | 2013 |
IPC分類: | A61K 31/57,A61K 31/565,A61K 9/70,A61P 15/18,A61K 9/06 |
シトリュック‐ワル,レジーヌ カラーラ,ダリオ・ノルベルト・ラモン グルニエ,アルノー JP 2013514984 公表特許公報(A) 20130502 2012544866 20101217 エストラジオール経皮ゲル剤(Nestorone(登録商標)) ザ・ポピュレイション・カウンシル,インコーポレイテッド 599092479 アンタレス・ファーマ・アイピーエル・アクチエンゲゼルシャフト 512156730 奥山 尚一 100099623 有原 幸一 100096769 松島 鉄男 100107319 河村 英文 100114591 中村 綾子 100125380 森本 聡二 100142996 角田 恭子 100154298 田中 祐 100166268 徳本 浩一 100170379 渡辺 篤司 100161001 シトリュック‐ワル,レジーヌ カラーラ,ダリオ・ノルベルト・ラモン グルニエ,アルノー US 61/287,514 20091217 A61K 31/57 20060101AFI20130405BHJP A61K 31/565 20060101ALI20130405BHJP A61K 9/70 20060101ALI20130405BHJP A61P 15/18 20060101ALI20130405BHJP A61K 9/06 20060101ALI20130405BHJP JPA61K31/57A61K31/565A61K9/70 401A61K9/70 405A61P15/18A61K9/06 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,RO,RS,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA,ZM,ZW US2010060941 20101217 WO2011084668 20110714 19 20120813 4C076 4C086 4C076AA09 4C076AA72 4C076AA95 4C076BB31 4C076CC17 4C076CC30 4C076DD37 4C076DD38 4C076EE09P 4C076EE32P 4C076FF34 4C076FF35 4C076FF39 4C086AA01 4C086AA02 4C086DA09 4C086DA10 4C086MA02 4C086MA04 4C086MA28 4C086MA32 4C086MA63 4C086NA11 4C086NA13 4C086ZA86 4C086ZC11[関連出願の相互参照] 本出願は、参照によってその開示が本明細書中に組み込まれている、2009年12月17日に出願された米国仮特許出願第61/287,514号の出願日の利益を請求する。[発明の分野] 本発明は、生殖年齢女性の避妊方法に使用される経皮又は経粘膜組成物中における、プロゲスチンとエストロゲンとの特定の組み合わせの使用に関する。 プロゲスチンは、ホルモン避妊法(単独で又はエストロゲンと共に)に、及びホルモン補充療法において、拮抗作用を受けないエストロゲンによる子宮内膜増殖症を予防するために、最も頻繁に使用されている合成プロゲストゲンである。他方で、エストロゲン、特に天然エストロゲンである17βエストラジオール(E2)は、主に女性ホルモンとして機能するステロイド化合物であり、また、特定の経口避妊薬中に及び閉経後女性へのエストロゲン補充療法に、並びに種々の内分泌状態におけるホルモン補充療法にも使用されている。 16−メチレン−17α−アセトキシ−19−ノルプレグナ−4−エン−3,20−ジオンは、19−ノル−プロゲステロン誘導体を含むプロゲスチン(商品名NESTORONE(登録商標)によっても識別され、本出願全体を通じてNESと称する)であり、構造が生理的ホルモンであるプロゲステロンに類似し、避妊用のインプラント及び膣リングを含む非経口剤形で広範に研究されている。これは、強い排卵抑制特性及びプロゲステロン特性を有し、治療レベルにおいてアンドロゲン作用、エストロゲン作用及びグルココルチコイド作用は有さない(1)。全身的に投与した場合のその高い排卵抑制作用強度を考慮すると、避妊効力にはNESは極低用量でしか必要でないと考えられており、したがって、種々の非経口送達システムで使用可能である(2)。 エストラジオール(E2)は、凝固因子などのエストロゲン依存性肝臓タンパク質の刺激に対して、エチニルエストラジオールほど強力でなく、避妊のためにプロゲスチンと併用される場合にはより安全なエストロゲンとなる可能性がある。加えて、閉経後女性に投与する場合、エストラジオールは経皮投与時には、経口エストラジオールほど血栓事象のリスクを誘発しないことが示されている(3)。 NESは、単独で又はエストラジオールなどのエストロゲンと組み合わせて経皮投与しなければならないことが提言されている。特に、2007年11月28日のプレスリリースにおいて、Antares Pharma社及びThe Population Council(人口協議会)は、Nestorone(登録商標)及びエストラジオールを含有する避妊ゲル剤の第1相試験の結果を発表した。この試験の目的は、Antares経皮ゲルシステムを使用して、Nestorone(登録商標)及びエストラジオールの吸収を判定することであった。プレスリリースは、データから、Nestorone(登録商標)の均一な送達に有効な併用量が特定され、血清レベルが、効果的な避妊を可能にすると予想される目標範囲と一致することが示されたと表明している。重篤な有害事象は記録されていないとされ、ほとんどの被験者で皮膚刺激はなかった。 Antaresゲルシステム自体については、例えば、米国特許第7,470,433号に開示されており、この特許の開示を参照によって本明細書中に組み込む。 本発明によれば、女性に対して一日量少なくとも約300μgの、16−メチレン−17α−アセトキシ−19−ノルプレグナ−4−エン−3,20−ジオンを含むプロゲスチンの吸収を可能にするのに十分な量のプロゲスチンと、女性に対して一日量少なくとも約100μgのエストラジオールの吸収を可能にするのに十分な量のエストラジオールとを含む担体配合物を含む、女性の避妊治療用の経皮システムを含む新規避妊薬であって、経皮システムが女性の排卵を効果的に遮断し、卵胞の発達及び破裂を予防すると共に不正出血を最小限に抑える新規避妊薬を発見した。好ましくは、経皮システムは、少なくとも3mgの16−メチレン−17α−アセトキシ−19−ノルプレグナ−4−エン−3,20−ジオン及び少なくとも1mgのエストラジオール、好ましくは約3mg〜4.5mgのプロゲスチン及び約1mg〜1.5mgのエストラジオールを含む。これらのレベルのこれらのホルモンの皮膚への適用は、10%の吸収をもたらし、したがって、プロゲスチン約300μg〜450μg及びエストロゲン約100μg〜150μgの一日量に相当する。言い換えれば、これらのホルモンのこれらの吸収レベルを、患者における対応血漿レベルと同等とみなすことも可能であろう。この点に関しては、本発明の経皮又は経粘膜デバイス(device)に必要なこれらのホルモンの量は一般に、少なくとも約250pmol/Lのプロゲスチン(NES)血漿レベル及び少なくとも約300pmol/L(100p/ml)のエストロゲン(エストラジオール)血漿レベルをもたらす。 本発明の経皮システムの一実施形態において、担体は、ゲルを含む。好ましくは、ゲルは、ゲルシステム中の活性薬剤に対する少なくとも1種の浸透促進剤を含む含水アルコール配合物を提供する。 本発明の別の実施形態によれば、女性に対して一日量少なくとも約300μgのプロゲスチンの吸収を可能にするのに十分な量の、16−メチレン−17α−アセトキシ−19−ノルプレグナ−4−エン−3,20−ジオンを含むプロゲスチンと、女性に対して一日量少なくとも約100μgのエストラジオールの吸収を可能にするのに十分な量のエストラジオールとを含む担体配合物の形態で、プロゲスチン及びエストラジオールの一日投与単位(daily dosage unit)を投与することを含む、女性の避妊治療の方法が記載されている。一実施形態において、この方法は、一日投与単位を女性に1日1回ベースで3週間逐次的に投与し、続く1週間はこのような一日投与単位を投与しないことを含む。別の実施形態によれば、この方法は、一日投与単位を女性に毎日連続して投与することを含む。 本発明の方法の別の実施形態によれば、この方法は、少なくとも約3mg、好ましくは約3mg〜4.5mgの16−メチレン−17α−アセトキシ−19−ノルプレグナ−4−エン−3,20−ジオン及び少なくとも約1mg、好ましくは約1mg〜1.5mgのエストラジオールを投与することを含む。 本発明の方法の別の実施形態によれば、避妊治療は、経皮避妊治療を含む。好ましくは、一日投与単位は、経皮ゲル剤の形態である。 本発明によれば、経皮ゲル製剤の形態の、NESとエストラジオールとの特定の組み合わせが発見された。この明細書の全体を通じて、用語「NES」の使用は、16−メチレン−17α−アセトキシ−19−ノルプレグナ−4−エン−3,20−ジオンを指すことを意図するが、同様又はそれ以上の作用強度を有するであろうこの化合物の誘導体を含むことも意図する。この化合物の誘導体の例としては、13−エチル−Nestorone及び他のこのような誘導体を挙げることができる。本明細書はまた、エストラジオールの使用を対象とする。この天然ホルモンは、安全係数が高いために使用に重要である。しかし、エストラジオールと類似した構造を有するエストロゲンも本発明に関連して有用であり得るが、これは、本明細書で検討したようにエチニルエストラジオールを含まないことが確実である。一方で、エストラジオール自体は、特に静脈血栓症などの点で安全性を示すため、本発明との関連で非常に好ましい。 本発明の一実施形態によれば、女性に対して一日量少なくとも300μg、好ましくは約300μg〜450μgのプロゲスチンNESの吸収を可能にするのに充分な量のプロゲスチンNESと、女性に対して一日量少なくとも約100μg、好ましくは約100μg〜150μgのエストラジオールの吸収を可能にするのに充分な量のエストラジオールとを含む担体配合物を含む、女性の避妊治療のための経皮システムが提供される。経皮システムについては、少なくとも3mg、好ましくは3mg〜4.5mgのNESと少なくとも1mg、好ましくは1mg〜1.5mgのエストラジオールとを含む担体配合物を含むこのようなシステムの場合に、これらの量のプロゲスチン及びエストラジオールを患者に提供でき、それによって経皮システムが女性の排卵を効果的に遮断し、卵胞の発達及び破裂を予防すると共に不正出血を最小限に抑えることが判明した。好ましい実施形態において、担体は、ゲル、特に含水アルコールゲルを含み、システム中の活性薬剤に対する少なくとも1種の浸透促進剤を含んでいる。 したがって、本発明によれば、NESはゲル製剤の形で効果的に経皮投与された。ゲル製剤中のNESは、皮膚から速やかに吸収され、起こるかもしれない先行技術の多くの副作用を起こさずに、排卵を遮断し且つ本発明の他の重要な結果を得るのに十分な量で吸収される。 利用できるホルモン法は、合成避妊ステロイド剤に基づき、一般に、強力な合成エストロゲンであるエチニルエストラジオール(EE)を含む。これらの組み合わせは、経口又は経皮経路のいずれによって送達されるにせよ、肝臓タンパク質、例えば、低密度及び高密度リポタンパク質並びに凝固因子の合成に対する刺激作用に関する代謝性変化を誘発する。後者の変化は、経口避妊薬使用者における静脈血栓塞栓症(VTE)リスクの増加に関連する可能性のある1つのメカニズムと考えられている(4,5)。新しいプロゲスチンを用いる場合、第二世代(例えば、レボノルゲストレル)よりアンドロゲン作用が小さい第三世代のもの(例えば、ノルゲスチメート又はエトノゲストレル)又はアンドロゲン作用が全くない(6)より最近のプロゲスチン(例えば、ドロスピレノン、トリメゲストン又はNES)のいずれであっても、肝臓に対するエチニルエストラジオールの影響は、アンドロゲン作用がより大きいプロゲスチンと同様に「拮抗作用を受け」ない。したがって、第三世代の経口避妊薬を使用した場合には、より高レベルの性ホルモン結合グロブリン(SHBG)及び高密度リポタンパク質(HDL)が検出されたが、HDL変化が関係する限り、有益な態様であるとみなされた(7)。しかし、エストロゲン依存性である凝固因子によっても変化が起こり、いくつかの凝固因子の変動は、これらの組み合わせでは、第二世代の経口避妊薬の場合よりも大きい。VTEリスクの真の代替マーカーはこれまで特定されていないが、第二世代の経口避妊薬ではなく第三世代の経口避妊薬の使用者でのVTE発生率において観察される差は、止血の調節に対するEEの影響がより大きく、コントロールできないことを示唆した(8〜11)。 生理的ホルモンにより類似したステロイド、プロゲステロン及びエストラジオールを用いて実施した研究において、VTEのリスクは、経皮エストラジオールの使用者では経口エストラジオールの使用者と比較して低いことが示されている(3)。経皮エストラジオールは、EEよりもはるかに強力でないエストロゲンであり、肝臓タンパク質及び凝固因子に対するその影響は、ほとんどない(12)。 したがって、経皮製剤中に、中間の代謝プロフィールを有するNESなどの強力なプロゲスチンと、エチニルエストラジオールではなくエストラジオールとを使用することは、(1)これらの避妊薬の安全性プロフィールを改善し且つ(2)生理的ホルモン17β−エストラジオール及びプロゲステロンに類似した避妊ホルモンを送達するため、極めて魅力的である。 本発明の基礎をなす概念は、組み合わせの避妊効果のベースをプロゲスチンのみに置くこと、及びアドバック療法(add−back therapy)として小用量のエストラジオールを使用することである。NESは、非常に強力な排卵抑制剤であり、250pmol/Lの血清レベルをもたらす用量で使用する場合に、被験者の95%超で排卵を遮断することが判明している。これらのレベルにより、卵胞成熟は抑制されるが、完全ではなく、低エストロゲン症の徴候を予防し且つ出血パターンをコントロールするために、極少量のE2がアドバック治療として必要となる。 3つの異なる用量:高用量(NES 4.5mg/E2 1.5mg)、中用量(NES 3.0mg/E2 1.0mg)、低用量(NES 1.5mg/E2 0.5mg)でのNES/E2経皮ゲル剤の送達効果を評価するための、第2相の用量設定、クロスオーバー試験からの予備的知見は、3つの用量は全て排卵を抑制するが、排卵を適切に抑制するだけでなく高比率の被験者で卵胞発育も予防するのは、NES少なくとも3.0mg及びE2少なくとも1.0mgを使用する用量のみであることを示した。したがって、E2の内因性レベルは低く、「アドバック」療法としては、1mg用量の外因性E2の追加で充分であった。実際に、この特定の投与量レベルは、妊娠可能年齢の女性において卵胞期前期の目標範囲に達する安定なE2レベルであるため、特に有用であった。中用量及び高用量のゲル製剤はいずれも、ほとんどの卵胞が、卵胞発達の初期に観察される卵胞の大きさである10mm〜15mmを超えて成長するのを抑制できるが、1mg用量の外因性E2の添加は、血清レベルを卵胞期中期の範囲(約130pg/ml)に到達させ、高用量は、エストロゲンをはるかに高レベル(約180pg/ml)まで上昇させた。加えて、血清レベルの変動は、高用量のE2でより高く、中用量は安定な送達速度をもたらした。ステロイドのこの安定な送達は、同一エストロゲンの経口投与で通常観察されるピーク及びトラフ値とは対照的である。 本発明の好ましい実施形態によれば、これらの特に有利な用量のNES及びE2を含水アルコールゲルの形態で、好ましくは少なくとも1種の透過促進剤(permeation enhancer)と共に、特に透過促進剤の特定の組み合わせと共に、経皮的に適用する。このシステムは、適用が容易であって、美容的に目に見えないという利点を提供し、これは、女性にとってはかなりの魅力であると期待される。さらにまた、本発明は、同一ゲル製剤からの2種以上の活性薬剤の同時送達を含む。この場合、天然に存在する形態のエストロゲンであるエストラジオール(E2)を、NESと共に適用する。女性の生理的ホルモンに類似しており、経口的に投与されないNESとE2とのこの組み合わせは、広範に使用されている強力な合成形態のエストロゲンであるエチニルエストラジオール(EE)を含有しているほとんどのホルモン避妊薬より安全である。同時に、E2は低エストロゲン症状を予防する。したがって、本発明の適切な投薬により、E2は、女性がプロゲスチン単独避妊薬を使用する場合に起こる可能性があり且つ不満/中断の主な原因となり得る不正出血を最小限に抑える。 本発明の性質及び詳細は、以下の図に言及する、以下の詳細な説明を参照すれば、より十分に理解できる。種々の投与量レベルでの、使用日数21日間にわたるNESの用量反応のグラフである。種々の投与量レベルでの、治療周期の最終日(21日目)の種々の時点におけるNESの血清レベルの大きさのグラフである。種々の投与量レベルでの、使用日数21日間にわたるエストラジオールレベルのグラフである。種々の投与量レベルでの、治療周期の21日目の種々の時点におけるエストラジオールの血清レベルの大きさのグラフである。種々の用量レベルでの排卵周期の百分率のグラフである。適合被験者(compliant subject)において種々の用量レベルでの排卵周期の百分率のグラフである。種々の用量レベルでの卵胞発達のグラフである。 本発明の避妊薬製剤の第1の必須成分は、プロゲスチンNESである。NES自体は、19−ノル−プロゲステロン誘導体であり、強力なプロゲステロン作用及び排卵抑制作用を及ぼすが、治療レベルでアンドロゲン作用又はエストロゲン作用又はグルココルチコイド作用は有さない。NESは16−メチレン−17α−アセトキシ−19−ノルプレグナ−4−エン−3,20−ジオンであり、非経口投与時には、公知の強力なプロゲスチンである。しかし、NESは、経口投与時には活性でない。 本発明の組成物の他の重要な成分は、エストラジオールである。エストラジオール(又は17β−エストラジオール)自体は、女性ホルモンであり、ヒトでは主要エストロゲンに相当する。エストラジオールは、閉経期症状の治療に又はエストロゲン欠乏の補充として使用されている。 本発明による「経皮」という用語の使用は、例えば、ゲル剤、クリーム剤、ローション剤、噴霧剤、貼付剤などによる、皮膚を介する活性薬剤及び他の医薬組成物の適用手段に当てるように意図される。しかし、いずれの場合にも、経皮組成物自体は、使用者に一日量少なくとも約300μgのNESの吸収を可能にするのに十分なNESと、使用者に一日量少なくとも約100μgのエストラジオールの吸収を可能にするのに十分なエストラジオールとを含まなければならず、いずれの場合も、特にエストラジオールの量に対するNESの量に関する吸収レベルの比は約3:1とすべきである。本明細書は、本発明の経皮システムへのゲル製剤の特定の使用を強調しているが、当業者ならば、本発明の製剤が、噴霧剤、軟膏剤、エアゾール剤、坐剤、膣剤並びに貼付剤、バッカル錠及び舌下錠、又は皮膚若しくは粘膜表面からの吸収のための他の受動的若しくは能動的経皮デバイスの形態であってもよいことがわかるであろう。ここで示したこれらのいずれの場合においても、一日量少なくとも約300μgのプロゲスチン及び少なくとも約100μgのエストラジオールを吸収させるのに十分な比及び量で、必要な量のNES及びエストラジオールを適用することが、本発明に関連する重要な因子である。したがって、当業者ならば、本発明の特定の活性成分を含む従来のシステムを用いて、対応する噴霧剤、軟膏剤、エアゾール剤などを容易に製造できるであろう。本発明は、NES成分及びエストラジオール成分を含有する担体組成物を粘膜(膣又は口腔)に適用する経粘膜システムにも適用でき、この場合にはNES少なくとも約250pmol/L及びエストラジオール少なくとも約300pmol/L(100p/ml)の目的血漿レベルを得るために、適当な担体中の種々の量のこれらの成分が必要とされるであろう。したがって、経粘膜適用の場合には、アルコールベースの担体に対する粘膜の忍容性は良好でないことがわかる。さらにまた、粘膜の吸収がはるかにより大きい場合には、これらのホルモンの必要量ははるかに少ないであろう。したがって、必要な吸収を得るのに必要とされるのは、NESはわずか約200μg〜300μgであり、エストラジオールはわずか80μg〜100μgである。当業者ならば、本発明の必要な吸収及び血漿レベルを可能にするためにこれらの量を決定できる。 本明細書中で使用する用語「DDU」は、「一日投与単位」を指し、一日投与単位自体は経皮製剤中に含有されている。 本明細書中で使用する用語「避妊薬」という用語は、妊娠を予防する又は妊娠の可能性を減少させるために投与される薬物を指す。 避妊薬の供給のための本発明の経皮システムは特に、NES少なくとも3mg及びエストラジオール少なくとも1mgを含む、好ましくはゲル剤の形態の担体配合物を含む。このように、この経皮システムは、再び経皮適用する場合に、排卵抑制効力及び完全な卵胞抑制を発揮できることが判明しており、エストラジオールの組込みは、安定な送達率で未治療の妊娠可能女性における正常周期のエストラジオールの卵胞期中期レベルに正確に一致する「アドバック」エストロゲン療法を可能にする。したがって、この経皮システムは、排卵を抑制すると共に、内因性エストロゲンレベルを理想的な卵胞期中期範囲に補充する。 本発明のDDUレベルにおいて、少なくとも3mg、好ましくは3mg〜4.5mgのNESの経皮適用及び約10%の吸収率は、約300μg/日〜450μg/日のNESをもたらし、また少なくとも1mg、好ましくは1mg〜1.5mgのエストラジオールの使用は、同一吸収率で、約100μg/日〜150μg/日のエストラジオールをもたらす。 NESとエストラジオールとの組み合わせを含むこの組成物の経皮適用は、前記したように、好ましくはゲル剤の形態で行う。特に、これらのゲル剤は、透明で、水洗可能であり、手触りが冷たく、速乾性であり、塗り広げることができ及び/又はべたつかない製剤であることができる。特に、ゲル剤の成分は主に、多価アルコール、C2〜C4アルカノール及び少なくとも1種の透過促進剤を含む。多価アルコールは好ましくは、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール又はそれらの混合物である。多価アルコールは好ましくは、賦形剤の全体の1重量%〜30重量%、好ましくは10重量%〜20重量%の量で存在する。C2〜C4アルカノールは好ましくは、C2〜C4アルコール、例えば、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール又はそれらの混合物であり、好ましくは約5重量%〜85重量%、好ましくは約30重量%〜60重量%の量で存在する。透過促進剤としては、皮膚又は粘膜表面からの活性薬剤の透過を促進するためのジエチレングリコールのモノアルキルエーテルが挙げられる。この成分は好ましくは、組成物全体に約1重量%〜15重量%、好ましくは約2.5重量%〜7.5重量%の量で存在する。 本発明の製剤はまた、例えば、Osborne及びHenkeによって、1997年11月にPharmaceutical Technologyにおいて発表された「Skin Permeation Enhancers Cited in the Technical Literature」に記載されているような、さらなる透過促進剤を含んでいてもよく、この文献の開示を参照によって本明細書中に組み込む。特に、本発明の製剤は、皮膚又は粘膜表面からの活性薬剤の透過をさらに促進するための脂肪族アルコールをさらに含む。この成分は好ましくは、組成物全体に約0.1重量%〜5重量%、好ましくは約0.5重量%〜2.0重量%の量で存在する。最も好ましい脂肪族アルコールは、ミリスチルアルコール及び1−テトラドデカノールである。 製剤は、製剤の粘度を変えるのに充分な量で存在する増粘剤又はゲル化剤をさらに含む。ゲル化剤は、以下からなる群から選択できる:カルボマー、カルボキシエチレン又はポリアクリル酸、例えば、Carbopol 980又は940NF、981又は941NF、1382又は1342NF、5984又は934NF、ETD2020、2050、934P NF、971P NF、974P NF、Noveon AA−1 USP;セルロース誘導体、例えば、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、エチルヒドロキシエチルセルロース(EHEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)(Klucelの種々のグレード)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)(Natrosolグレード)、HPMCP 55、Methocelグレード;天然ガム、例えば、アラビアガム、キサンタンガム、グアーガム、アルギネート;ポリビニルピロリドン誘導体、例えば、Kollidonグレード;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンコポリマー、例えば、Lutrol Fグレード68、127。他のゲル化剤としては、キトサン、ポリビニルアルコール、ペクチン、Veegumグレードが挙げられる。トリエタノールアミン又はトロラミンなどの第三級アミンを、システムの増粘及び中和のために含ませてもよい。 アクリル酸のポリマー又はコポリマー、例えば、カルボマーは、ゲル化剤として作用し、親油性活性薬剤及び浸透促進剤の放出を容易にする。好ましくは、ゲル化剤は、Lutrol Fグレード及びCarbopolグレードである。ゲル化剤は、ポリマーの型に応じて、製剤の約0.2%w/w〜約30.0%w/wで存在する。例えば、ゲル化剤は好ましくは、ポリアクリル酸の場合には約0.5%〜2%、セルロースの場合には約1%〜5%の量で存在する。 製剤中のゲル化剤の量及び型は、皮膚への適用を容易にするのに望ましい生成物の稠度及び/又は粘度を提供するように選択できる。 製剤は、塩化ベンザルコニウム及び誘導体、安息香酸、ベンジルアルコール及び誘導体、ブロノポール、パラベン類、セトリミド、クロルヘキシジン、クレゾール及び誘導体、イミド尿素、フェノール、フェノキシエタノール、フェニルエチルアルコール、フェニル第二水銀塩、チメロサール、ソルビン酸及び誘導体など(これらに限定するものではない)の保存剤をさらに含むことができる。保存剤は、化合物の型に応じて、約0.01%w/w〜約10.0%w/wで存在する。 製剤は任意選択で、トコフェロール及び誘導体、アスコルビン酸及び誘導体、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、フマル酸、リンゴ酸、没食子酸プロピル、メタ重亜硫酸塩及び誘導体など(これらに限定するものではない)の酸化防止剤を含むことができる。酸化防止剤は、化合物の型に応じて、製剤の約0.001%w/w〜約5.0%w/wで存在する。 製剤は、炭酸塩緩衝剤、クエン酸塩緩衝剤、燐酸塩緩衝液、酢酸塩緩衝剤、塩酸、乳酸、酒石酸、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルアミン、アミノメチルアミンなどの緩衝剤をさらに含むことができる。しかし、当業界で知られている他の緩衝剤を含むこともできる。緩衝剤は、製剤内の水量の100%までを置き換えることができる。 製剤は、グリセリン、プロピレン、グリコール、ソルビトール、トリアセチンなどのヒューメクタント(humectant)をさらに含むことができる。ヒューメクタントは、化合物の型に応じて、製剤の約1%w/w〜10.0%w/wで存在する。 製剤は、エデト酸などの金属イオン封鎖剤をさらに含むことができる。金属イオン封鎖剤は、化合物の型に応じて、製剤の約0.001%w/w〜約5.0%w/wで存在する。 製剤は、アニオン、ノニオン又はカチオン界面活性剤をさらに含むことができる。界面活性剤は、化合物の型に応じて、製剤の約0.1%w/w〜約30.0%w/wで存在する。 任意選択で、製剤は、pH調節剤、一般に中和剤を含むことができ、これは場合によっては架橋機能を有することがある。限定ではなく例として、pH調節剤としては、第三級アミン、例えば、トリエタノールアミン、トロメタミン、テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン、NaOH溶液を挙げることができる。pH調節剤は、製剤中に約0.05%w/w〜約2.0%w/wで存在する。 任意選択で、製剤は、皮膚を軟化及び平滑化するか又は水分を保持及び保留するために、モイスチャライザー及び/又は皮膚軟化剤を含むことができる。限定ではなく例として、モイスチャライザー及び皮膚軟化剤は、コレステロール、レシチン、軽油、ワセリン及び尿素を含むことができる。 本発明のゲル製剤の全般的な性質としては、例えば、米国の米国特許第7,470,433号に記載されているものが挙げられ、この特許を参照することによってその開示を本明細書中に組み込む。 しかし、前述のように、本明細書中に記載した、2つのステロイドNES及びE2の経皮送達に適当な他の製剤も可能である。この経皮送達は、経皮貼付剤によって又は経皮噴霧剤若しくは定量経皮システム(Metered Dose Transdermal System)(MTDS)によって実施できる。後者の場合には、噴霧剤を皮膚に2回適用することによって250pmol/LのNESレベルに到達できたことが示されている(13)。達成された用量のNESに適当な用量のE2を追加すれば、安全性の観点から前記のさらなる利益を有する、避妊薬のための別の形態の経皮送達となるであろう。約20cm2〜30cm2の表面にNES及びE2を共に送達し、1日にNES 300μg及びE2 100μgを送達する(特に、NESとE2とを約3:1の比で送達する)経皮マトリックス型貼付剤もまた、このような目的を達成でき、選択したマトリックスの設計によっては、それを7日間にわたって連続して送達することがさらに可能となる。 ゲル製剤及びMDTS製剤の両者に関するさらなる知見は、ステロイドの他の投与経路で観察されるよりはるかに長い半減期、72時間に達した後でも、検出可能レベルのNESが観察されることであった。この知見は、皮膚の上層である角質層中へのステロイドの保留によって説明される。この場合には、角質層はリザーバーを構成し、そこからプロゲスチンが放出される。経皮噴霧剤及びMDTSに関するさらなる詳細は、当業界で知られており、例えば、本明細書中に記載した論文に発表されており、これらの論文を参照することによって本明細書中に組み込む。 本発明の経皮避妊薬は好ましくは、患者が連続的に、即ち、毎日使用するか、又は患者が逐次的に、例えば、月毎に3週間、毎日使用し、続く1週間は薬剤投与を適用しない。別の投薬計画は、ゲル剤を24日間適用し、それに続く4日間はゲル剤治療を適用しないものである。したがって、これらの製剤はさらに、生理的レベルでエストロゲンレベルを補充する。 本発明の経皮組成物の使用は、本明細書中に記載したようにして、連日投与に関して記載したDDUを適用することによる避妊治療の方法を含む。したがって、本発明の経皮製剤又は非経口製剤は、前記の形態で、好ましくはゲル剤などとして適用する。 本発明の最初の例示は、複数の女性に、3つの異なる用量(前述の高用量、中用量及び低用量)のNES及びE2の経皮組み合わせをゲル剤の形態で投与し、各周期を休薬周期で隔てて次の用量の試験まで排卵を再開することによって行った。試験した3用量で得られたNESの平均レベルは、図1に示されるように、用量反応を示している。最低用量により、被験者は排卵抑制に必要な250pmol/Lの平均血清レベルに達することができ、中用量及び高用量の組み合わせゲル剤では250pmol/Lより高用量が達成された。さらにまた、24時間後にこれらの3用量で得られたNESの血清レベルが、図2に示されている。この場合もまた、最低用量によって、250pmol/Lの平均血清レベルが得られた。 測定エストラジオールレベルは、卵巣によるE2の内因性の分泌とゲル剤自体で投与されるE2の外因性の用量の加算を反映した。図3に示されるように、E2 0.5mg/日を送達するゲル剤の最低用量は、いくつかの点では、E2 1mg/日を送達する中用量で観察されるより高レベルを示している。これは、低い方の用量のNESでは卵胞発育が十分に抑制されなかったために残留している、E2の内因性の産生を反映している。加えて、24時間にわたって、又は適用の最終日(21日目)においてこれらの各投与量で得られたエストラジオールの血清レベルを図4に示す。 3つの各投与量について卵胞破裂の観点から排卵周期の百分率を図5に示す。さらにまた、図6に示す通り、3つの異なる投与量の試験は、NESの血清レベルの大きさによって評価されるように、適合女性において完全な排卵抑制を達成した。 図7で示すように、これらの知見は、一日量を停止した場合に排卵を誘発し得る、16mm以上の大きい卵胞がまだ40%残っているので、最低用量は卵胞発育を十分に遮断しないことを示している。したがって、250pmol/LのNES血清レベルに到達し、排卵抑制が達成されているが、それにもかかわらず、このレベルは卵胞の発育を全体として防止するには十分ではなかった。 しかし、中用量は、それらの大きな卵胞を13%しか有さず、卵胞発育の抑制に対するより良好なコントロールを示している。高用量は卵胞発育の最も高い抑制を達成するが、E2の血清レベルが高すぎ、NES/E2 3mg/1mgの中用量をゲル剤として連日適用する場合よりも個人差が大きい。 実際に、NES 3mg及びE2 1mgを送達する中用量では、E2の平均血清レベルは、約385pmol/L(約130pg/ml)であった。これは、未治療の妊娠可能女性において正常周期の卵胞期中期に見られるレベルであり、低エストロゲン症状及びE2レベルが低い(30pg/ml未満)場合に起こり得る、骨量減少などの望ましくない影響を予防するのに十分である。また、中用量で観察されるE2レベルの曲線は、非常に安定なE2レベルを示し、変動が最小であった。 前記は全て、女性の避妊治療のための本発明の経皮システムにおける、NESとエストラジオールの分量の特定の組み合わせの使用の臨界及び重要性を示している。症例の100%での排卵予防だけでなく、安全性の観点から、良好な出血コントロール、卵胞期前期に通常見られる大きさに卵胞発育を抑制する効力、及び内因性の分泌を補充するエストロゲンの適当なホルモンレベルを含む、本発明の全ての望ましい結果は、当該活性薬剤をこれらの特定レベルで使用することによってのみ得られることが判明した。 本発明を特定の実施形態に関して記載したが、これらの実施形態は本発明の原理及び適用の例示にすぎないことを理解すべきである。したがって、添付した特許請求の範囲によって定義される本発明の精神及び範囲から逸脱しなければ、これらの例示的な実施形態に多くの修正を行えること、及び他の構成を考案できることを理解すべきである。 本発明は、女性の避妊治療のための医薬製剤を提供する。したがって、本発明の特定の組成物及び薬量は、極めて有利な避妊効果を達成するために女性の皮膚に容易に及び有利に適用可能な経皮製品を、好ましくはゲル剤の形態で提供できる。 [参考文献] 女性に対して一日量少なくとも約300μgの、16−メチレン−17α−アセトキシ−19−ノルプレグナ−4−エン−3,20−ジオンを含むプロゲスチンを吸収させるための量のプロゲスチンであって、したがって少なくとも約500pmol/Lの平均血漿レベルを提供するプロゲスチンと、前記女性に対して一日量少なくとも約100μgのエストラジオールを吸収させるための量のエストラジオールとを含む担体配合物を含む、女性の避妊治療用の経皮システムであって、前記経皮システムが女性の排卵を効果的に遮断し、卵胞の発達及び破裂を予防すると共に不正出血を最小限に抑える経皮システム。 前記プロゲスチンの前記量が少なくとも3mgであり、前記エストラジオールの前記量が1mgである、請求項1に記載の経皮システム。 前記プロゲスチン3mg〜4.5mg及び前記エストラジオール1mg〜1.5mgを含む、請求項1に記載の経皮システム。 前記担体がゲルを含む、請求項1に記載の経皮システム。 前記ゲルが、前記ゲルシステム中の活性薬剤に対する少なくとも1種の浸透促進剤を含む含水アルコール配合物を含む、請求項4に記載の経皮システム。 女性に対して一日量少なくとも約300μgの、16−メチレン−17α−アセトキシ−19−ノルプレグナ−4−エン−3,20−ジオンを含むプロゲスチンを吸収させるための量のプロゲスチンであって、したがって少なくとも約500pmol/Lの平均血清レベルを提供するプロゲスチンと、前記女性に対して一日量少なくとも約100μgのエストラジオールを吸収させるための量のエストラジオールとを含む担体配合物の形態で、前記プロゲスチン及び前記エストラジオールの一日投与単位を投与することを含む、女性の避妊治療の方法。 前記一日投与単位を前記女性に1日1回ベースで3週間逐次的に投与し、続く1週間はこのような一日投与単位を投与しないことを含む、請求項6に記載の方法。 前記一日投与単位を前記女性に毎日連続投与することを含む、請求項6に記載の方法。 前記プロゲスチンを少なくとも約3mg及び前記エストラジオール少なくとも約1mgを前記女性に投与することを含む、請求項6に記載の方法。 前記プロゲスチン約3mg〜4.5mg及び前記エストラジオール約1mg〜1.5mgを前記女性に投与することを含む、請求項9に記載の方法。 前記避妊治療が経皮避妊治療を含む、請求項6に記載の方法。 前記一日投与単位が経皮ゲル剤の形態である、請求項11に記載の方法。 本発明は、妊娠可能年齢の女性において、避妊とさらなる健康上の利益を確実にし、閉経後女性において、ホルモン療法とさらなる医学的な利益、例えば、血栓症のリスクを低下する可能性を提供する組成物及び方法を開示する。アンドロゲン効果もエストロゲン効果もグルココルチコイド効果もない、強力なプロゲステロン作用剤及び排卵抑制剤としてNESを含み、特定の一日量としての非経口的な経皮投与のためにエストラジオールと組み合わせて製剤化されている前記組成物。