タイトル: | 公表特許公報(A)_相対的溶血指数を決定するための抗体、システム、および、方法 |
出願番号: | 2012535370 |
年次: | 2013 |
IPC分類: | G01N 33/68,G01N 33/50 |
ハルバーソン、グレゴリー アール JP 2013508730 公表特許公報(A) 20130307 2012535370 20101021 相対的溶血指数を決定するための抗体、システム、および、方法 ニューヨーク ブラッド センター インコーポレイテッド 511313802 木村 満 100095407 毛受 隆典 100109449 森川 泰司 100132883 雨宮 康仁 100123618 桜田 圭 100148633 美恵 英樹 100147924 ハルバーソン、グレゴリー アール US 61/253,774 20091021 G01N 33/68 20060101AFI20130208BHJP G01N 33/50 20060101ALI20130208BHJP JPG01N33/68G01N33/50 L AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,RO,RS,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA,ZM,ZW US2010053565 20101021 WO2011050172 20110428 19 20120619 2G045 2G045AA07 2G045CA26 2G045DA37 本出願は、2009年10月21日に出願された米国仮出願番号61/253,774に優先権を主張するもので、その全体が参照により本明細書に援用される。 医療におけるより深刻な問題の一つは、患者間の輸血の適合性である。適合性のない血液の輸血はまた、血管内溶血と呼ばれる溶血性輸血イベントが発生する可能性がある。 血管内溶血は、赤血球膜の破裂と末梢血液循環中への細胞内容物の放出に起因する、赤血球(RBC)の破壊からなる。遊離ヘモグロビンは、血漿中(ヘモグロビン血症)や、尿中に(ヘモグロビン尿症)観察され、腎機能は、しばしば尿細管を遮断(閉塞)する赤血球膜断片のために損なわれる。すぐに医学的処置が行われない場合、この閉塞は腎機能の損失、そして死へとつながる。 溶血は、患者の血液中の、輸血された赤血球(RBC)への攻撃を促進する抗体の存在に起因する、輸血後の免疫系の活性化によって引き起こされる。ほとんどの血液型システムでは、ある(血液型の)グループの人は、グループに付されている型名の抗体を持っていない。したがって、患者は、同様に型付けされた人から、溶血を誘発することなく、輸血を受けることができるはずである。ただし、状況によっては、ある(血液型の)グループの人は、欠如していると考えられる抗体を産生することができる。このような抗体の産生は、それ以前の輸血、多胎妊娠、ある特定の感染、または、ヒト血液型抗原に相同なタンパク質への自然曝露によって、その後生じる可能性がある。たとえば、研究では、すべての輸血患者の約1−2%が血液型抗原に特異的な同種抗体を生成することが示されている。これらの数値は、鎌状赤血球貧血症や白血病患者のような、多重輸血患者の間で非常に高く、これらの患者では、輸血適合性を決定する多くの抗体を産生するため、それが、輸血適合性の決定をはるかに困難にしている。 臨床的に重要であると考えられる抗体を産生するように感作された人はすべて、交差適合性のある血液を受ける必要がある。交差適合性(Cross-match compatibility)は、供血者(ドナー)の血液と受血者(レシピエント)の血清または血漿とを混合し、赤血球凝集または溶血が発生するかどうかを観察することによって決定される。いずれかが発生した場合、重要な溶血イベントを引き起こす可能性があるため、輸血は行われない。輸血されるドナーの血液は、レシピエントと適合性があり、理想的には、特定の抗血清でテストすることによって、抗原がネガティブであることが示されなければならない。この様に、2つの検査が、保留中の輸血の安全性を高めるために行われている。 現在利用可能な血清学的検査は、唯一、ヒト血清中のRBC−特異的抗体の存在を識別することが可能である。これらのアッセイは、生物学的アッセイではないので、確実性を持って、輸血中に生じる抗体介在性溶血の可能性を、予測することはできない。 輸血後の溶血イベントを有する患者のリスクは、抗体の特異性や、どのようなタイプの反応が引き起こされたか報告されている、過去のデータに基づいて、部分的に評価される。非常に複雑なケースでは、医師は、適合性のない血液の輸血結果とレシピアントの生存とを比較検討する必要がある。したがって、血液適合性試験での改善が必要となる。 本開示は、輸血後に生じる溶血性イベントの可能性を予測するための、新しいモノクローナル抗体、システムおよび方法を提供する。開示されたシステムおよび方法は、相対的溶血指数(Relative Hemolytic Index、「RHI」)を決定するのに有用である。開示されたシステムおよび方法は、血管内溶血のリスク評価のための、より迅速、効率的で、かつより安価な方法を提供する。 一実施形態は、輸血レシピエントにおける輸血後の溶血の危険性を判断する方法であって、以下の各工程、つまり、輸血を必要とする患者から血漿または血清のサンプルを得る工程;、上記サンプルである血漿、血清または上記サンプルの吸収溶出液中の、総免疫グロブリン濃度を決定する工程、上記血漿、血清またはサンプルの吸収溶出液中の、免疫グロブリンの抗体アイソタイプを決定する工程、上記血漿、血清またはサンプルの吸収溶出液中の免疫グロブリンのFcガンマ受容体(FcγR)との親和性を決定する工程、上記血漿、血清またはサンプルの吸収溶出液中の免疫グロブリンのC1qとの結合性を決定する工程、及び、相対的溶血指数(RHI)、すなわち前記患者の輸血後溶血のリスクを計算する工程、を含む。 ある実施形態では、30またはそれ以上のRHI範囲は、高い(あるいは重大な(significant))血管内溶血のリスクを示す。他の実施形態では、15から30、または15以下のRHIの範囲はそれぞれ、有意に、中程度又は低度の血管内溶血のリスクを示す。補体の活性化経路を示した図である。ヒトIgG1−FcのAsn297にリンクする炭水化物のシーケンスを示した図である。図3Aは、FCRIに対するHIMA−39のFcガンマ受容体(FcγR)親和性の、サイトメトリービーズアッセイ評価(Cytometric Bead assay assessment)の結果を示す。図3Bは、FCRIIaに対するHIMA−39のFcガンマ受容体(FcγR)親和性の、サイトメトリービーズアッセイ評価の結果を示す。図3Cは、FCRIIIaに対するHIMA−39のFcガンマ受容体(FcγR)親和性の、サイトメトリービーズアッセイ評価の結果を示す。図4Aは、FCRIに対するHIMA−35の、Fcガンマ受容体(FcγR)親和性の、サイトメトリービーズアッセイ評価の結果を示す。図4Bは、FCRIIaに対するHIMA−35の、Fcガンマ受容体(FcγR)親和性の、サイトメトリービーズアッセイ評価の結果を示す。図4Cは、FCRIIIaに対するHIMA−35の、Fcガンマ受容体(FcγR)親和性の、サイトメトリービーズアッセイ評価の結果を示す。本明細書に開示の実施の形態に係るRHIスコアを確立するための手順のフローチャートである。 開示は、輸血後の血管内溶血の可能性(すなわち、RBCの生存の可能性)を決定するための改善方法を提供する。開示された方法は、高度の正確性だけでなく、時間的、コスト的な効果がある。 溶血を促進する血漿分子は、免疫グロブリン(Ig)または抗体と呼ばれている。免疫グロブリン(Ig)は、主に、外来抗原が、細菌、毒素、タンパク質、炭水化物または輸血細胞の何れであっても、それらの外来抗原の検出および除去を担っている。一旦、免疫システムが特定の抗原に反応した後は、同じ抗原への付加的な暴露は、迅速な二次的または既往の反応を引き起し、結果、血清中のグロブリン力価がはるかに高くなる。 ヒトのIgは、次のアイソタイプ、すなわち、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA、分泌型IgA、IgM、IgE及びIgDに、分類される。免疫グロブリンG(IgG)は、正常なヒトサンプル中の最も一般的な血清抗体で、全平均血清Ig濃度の約75%を占める。 Ig分子の基本構造は、κ(カッパ)または、λ(ラムダ)のいずれかの2つの軽鎖が、5つのクラスの免疫グロブリン(IgA、IgD、IgE、IgGおよびIgM)のいずれかの重鎖2つにジスルフィド結合によって連結され、モノマー、ダイマー、トリマー、クアドリマー(quadrimer)、またはペンタマーの構成を持つ。各クラスは、血清中での濃度、分子量、血清半減期、補体(細胞外病原体を攻撃するために一緒に行動する血漿タンパク質のセット)結合能、能動的胎盤通過能、及び、様々なタンパク質への結合特性が、異なる。 特定のIgの特性は、輸血後の溶血リスクを増加させることが知られている。これらの特性には、総免疫グロブリン濃度、Igアイソタイプ、補体を活性化するためのC1qへの結合能、および/または、Fcガンマ受容体(FcγR)親和性が含まれている。 補体活性化の古典的パスウェイ(図1)は、C1、つまり、C1rとC1sのセリンプロテアーゼ(各2)と、より大きい6つのC1q糖タンパク質との複合体からスタートしている。活性化は、IgGまたはIgMが標的抗原に結合した後、IgGまたはIgMのFc結合ドメインにC1qが結合することによって、生じる。C1qのN末端部分の少なくとも2箇所が、C1活性化のためにバインドする必要がある。それはC1qの結合のために必要とされるFc受容体のCH2ドメインである。3つのアミノ酸残基、Glu318、Lys320とLys322は、ヒトのIgGや、いくつかの他の種の免疫グロブリン(Igs)で保存されていることが見出されており、従ってそれらはC1qの結合モチーフとして指定されている。しかしながら、アイソタイプのコア結合部位間には、さらなる差異が存在する。それ故に、これらの差異が、同種抗体または自己抗体かどうかにかかわらず、輸血赤血球の生存可能性を減少させる又はインビボ溶血を生じさせるという、抗体のポテンシャルを決定づけることができる可能性がある。 上記は、C1q結合に効率的なIgsが、より容易に補体を活性化できることを示唆している。IgM抗体は、IgG抗体よりもより効率的に補体を活性化することが知られている。アイソタイプIgG1、IgG2およびIgG3は、様々な程度に補体を活性化することができるが、IgG4とIgAはそうではないため、溶血を引き起こす可能性が低い。 FcγRs結合性免疫グロブリンもまた、溶血の発生に関与している。ヒトFcγRsは、免疫細胞(単球、マクロファージ、好中球、樹状細胞、NK細胞など)の表面上に発現されている。各FcγRは、異なる細胞外および細胞内ドメインを持ち、あるものは、多型性の細胞外ドメインをもつことで複雑化している。これは、IgGに高い又は低い親和性を持つメンバーを含み、その全ては、IgG免疫複合体に結合することができるが、高い親和性を有する受容体のみが、単量体IgGに結合することができる。ヒトでは、1つの高親和性受容体FcγRI(CD64)と、低親和性IgG受容体の2つのファミリー(FcγRII and FcγRIII)があり、これらのファミリーは、FcγRIIa(CD32a)、FcγRIIb (CD32b)、FcγRIIc(CD32c)、FcγRIIIa(CD16a)およびFcγRIIIb(CD16b)、を含む。用語CDは、クラスタ分類(cluster of differentiation)またはクラスタ指定に関連し、細胞表面上の特異的抗原を指す。FcRI、FcRIIa、FcRIIcおよびFcRIIIaは、活性化受容体である。FcRIIbは、抑制性受容体であり、FcRIIIbは機能の不明なGPIリンク型受容体である。FcγRIは、3つの細胞外免疫グロブリン(Ig)様ドメインをもっており、FcγRIIやFcγRIIIのファミリーメンバーより多くのドメインを持つことにより、FcγRIIやFcγRIIIの様に複合化した二量体抗体に結合するというよりむしろ、単量体の抗体に結合することによって直接の活性化を可能にする。FcγRとの結合は、サイトカイン産生、貪食作用(phagocytosis)やセロトニン放出のような免疫応答を開始させる。 IgG抗体のグリコシル化は、C1qとの結合性およびFcγRとの親和性のために必要な構造を維持する。脱グリコシル化されたIgG抗体は、in vivoで活性化された炎症反応を調節することができないと考えられている。IgGグリコシル化の改変は、関節リウマチや自己免疫性血小板減少症などの多くの自己免疫疾患で発見されており、健常人と比較した場合、抗体は主に脱グリコシル化されている。グリコシル化のレベルはまた、老化のプロセスや、輸血や妊娠という免疫上のイベントによって異なっていることが示されている。従って、抗体のグリコシル化は、溶血の危険性を評価する際に考慮すべき要因である。 Fc受容体のAsn297のN−結合型グリカンは、異なる時点で、フコース、ガラクトースや末端シアル酸で、択一的にグリコシル化されている。図3は、ヒトIgG1−FcのAsn297にリンクされる炭水化物のシーケンスを示している。択一的なグリコシル化の効果は、最も内側のGlcNAc残基とAsp297残基との間の切断、N−結合型糖タンパク質から高マンノースや複合型オリゴ糖の切断を行う、PNGアーゼFを用いて、抗体を処理することによって決定することができる。また、ノイラミニダーゼによる処理は、末端残基のソースに応じて異なる複合型オリゴ糖から、α−(2−>3)、α−(2−>6)、α−(2−>8)および/またはα−(2−9)−結合型NeuAc残基を、選択的に加水分解することができる。そこで、脱グリコシル化および脱シアリル化抗体は、C1qとFcγRsへの改変された結合活性について試験することができる。 現在開示されている相対的な溶血指数(RHI)アッセイは、溶血の危険性を予測する際にこれらの要因のすべてを利用している。特に、RHIアッセイは、総IgG免疫グロブリンの濃度(又は力価)およびIgG/A/Mアイソタイプ、C1qの補体結合能およびFcγRとの親和性を評価する。マルチプレックスアッセイでこれらのテストを提供することにより、本明細書に記載されたRHIメソッドは、多くの必要とされる検査データを特定の患者のRHIを予測するために提供することができ、すなわち、特定の患者の抗体が重篤な輸血反応を引き起こし、つまり輸血赤血球の生存率の低下やin vivo溶血(in vivo hemolysis)を引き起こす可能性を、予測するために提供できる。説明したRHI方法はまた、次のような利点を提供する。つまり、200μLのような小さなサンプルを使用可能で、溶血サンプルを使用でき、各抗体の赤血球の溶出に、全血、血清または血漿を使用でき、サンプルの年齢と無関係で、迅速で(すなわち数日に対して数時間)、費用対効果があり、多重フォーマットであり、そして正確さを有する、という点である。 当初、in vitroでの新鮮な補体の存在下で赤血球凝集によって溶血を引き起こす2つのマウスモノクローナル抗体、MIMA−211とMIMA−212が、生成された。MIMA−211とMIMA−212は共に、ヒトの赤血球で顕著に発現しているグリコホリンA(GPA)とグリコホリンB(GPB)に共通の、決定基を認識する。これらの抗体は、in vitroで溶血を引き起こすので、ヒト抗体を評価するための前記RHI試験方法を標準化するために使用された。 RHIの評価のために提出されたサンプルは、血清、血漿、または、吸収および精製された抗体の調製物である溶出液(eluate)、でありうる。新鮮な補体が試験液に加えられた時、MIMA−211と MIMA−212はin vitroで赤血球凝集による溶血を引き起こす。溶出工程によって、抗体のグリコシル化が変化しないことを記録するために、我々はMIMA−211と MIMA−212の両方の溶出液を調製し、補体の添加による赤血球凝集によってそれらをテスト済みである。新鮮な補体がアッセイシステムに存在した時に、MIMA−211とMIMA−212の両方からの溶出液は、in vitroでの溶血を起こすことから、溶出プロセスは、抗体のグリコシル化を改変しないことを確認している。 コントロール抗体MIMA−211とMIMA−212は、その後単球単層アッセイ(MMA)法で試験された。アッセイは、一般に、以下のように実行される。単核細胞をリン酸緩衝塩類液で洗浄した後、5%ウシ胎児血清を含む標準培地に懸濁し、組織培養チャンバースライドに加えた。1時間37℃でチャンバーをインキュベーションし、非接着性細胞を含む上清をピペットにより除去し、その後、補体源としての正常血清を添加して、或いは添加せずに、感作赤血球に、抗原陽性または抗原陰性の赤血球を加えたものを、上記チャンバーに加える。1時間37℃でインキュベーションし、非接着性赤血球RBCを除去し、スライドをPBSで洗浄する。その後、スライドをライト・ギムザ染色し、RBC接着性や貪食性を顕微鏡で観察する。非感作赤血球の反応性に基づいて、5パーセント単球反応のカットオフは、陽性と陰性のアッセイを区別する。 コントロールマウス抗体は、MIMA−211だと12.3%、MIMA−212だと23.3%で、それぞれ有意なMMA(単球単層アッセイ)結果を示した。溶出液の結果は、MIMA−211とMIMA−212の結合カラムからそれぞれ3.7%、42%であった。 サイトメトリービーズアッセイ法(CBA, BD BioSciences, Franklin Lakes, NJ)は、水溶性タンパク質に共有結合可能な、色分けされた7.5μmのポリスチレンビーズを利用した、フローサイトメトリー解析システムである。一度機能化されると、それらは、シングル・マルチプレックス・アッセイシステムでIgGやIgMアイソタイプに実行するのと同様に、血清試料中の総Igの測定のための捕捉抗原として機能する。ELISAや比濁法(nephelometry)などの他のアッセイに対してこの方法を使用することの利点は、非常に小さなサンプルサイズでも、非常に感度が高く、はるかに迅速で、完全なサンプル分析のためには約4時間を必要とするにすぎない。 C1q結合のために、ELISAプレート(BD Falcon, Franklin Lakes, NJ)を、最初に10ngの精製C1qタンパク質(Sigma, St. Louis, MO)で被覆し、4℃で一晩放置した。室温(RT)で2時間ブロッッキング(SuperBlock, Pierce, Rockford IL)した後、プレートを2回洗浄(1% Tween-20 in PBS pH 7.3, Sigma)し、100μlの抗体を加えて、1時間室温でインキュベートした。3回洗浄した後、100μlのHRP結合抗IgG抗体を添加し、プレートを再び1時間インキュベートした。最後の3回洗浄の後、発色はH2O2と共に50μlのTMB基質を添加し、10分間反応させた。その後、反応は、50μlの1NH2SO4の添加によって停止させ、プレートのODを450nmでリーディングした。結果を表1に示す(総Ig濃度、IgG/Mアイソタイプ、及び、C1q結合(IAT = Indirect Antiglobulin Test(間接的抗Igテスト)− 赤血球凝集の強さは、負または0から正の最大12までスコアされる))。 アイソタイプの合計(IgG1+IgG2+IgG3+IgG4)は、総IgG濃度とほぼ同じであるはずである。いかなる特定の理論に拘束されることを望まないが、表1のいくつかにおいて、結果がそうでないことについて考えられる理由は、溶出液サンプルがテストされ、このことにより、溶液中に抗体が集中する傾向があるという事実に起因するかもしれないということである。 総IgGとアイソタイプのテスト結果は、ELISA法によるC1q結合の結果と比較した(表1)。サンプル1、4、8および9に見られるように、これらのサンプルは、より高いIgGの濃度を有していた。これらの高レベルのIgG1は、溶血抗体を含む可能性の高いサンプルであることを示している。一般的に低い総IgG濃度のサンプルでは、C1q結合のための非常に強力なシグナルを生成することはなかった。 FcγR結合親和性の決定は、サイトメトリービーズアッセイを用いて行った。このテストでは、ポリスチレンビーズは、FcγRI(CD64)、FcγRIIA(CD32)、およびFcγRIIIa(CD16)に対応する共有結合合成タンパク質によって機能化された。このコンジュゲーションの確認は、マウス抗FcγRモノクローナル抗体を用いて行った。テストサンプルのシグナルが、500MFI、またはネガティブコントロールサンプルのシグナルよりも大きい場合、コンジュゲーションは成功であった。このプロセスを通じて、可溶性タンパク質でのビーズのコーティングが達成可能であることが実証されている。 テストは、抗Ds、HIMA−39とHIMA−35の各々に対する我々のコントロールモノクローナル抗体の親和性を決定するために、FcγRI、FcγRIIA及びFcγRIIIaのための機能化ビーズで行った(各々、図3A−Cおよび4A−C、参照)。 上述のテストは、多くの異なるタイプの抗体で実行され、同じ最終結果が、ほぼ普遍的に実現された。必要とはいえないが、抗体の構造と機能上の、脱グリコシル化(de-glycosylation)または脱シアリル化(de-sialylation)の効果を評価する有用な方法が決定され、同様に本明細書で提供されている。抗体の、脱グリコシル化及び/又は脱シアリル化の効果を調べるために、抗体検体は、フラボバクテリウム・メニンゴセプティカム(Flavobacterium meningosepticum) から精製されたN−グリコシダーゼF(PNGaseF) ペプチド(New England BioLabs)500ユニットで、37℃で1時間処理した後に、分析された。それらは交互に、ウェルシュ菌(Clostridium perfringes)からのα−2,3/α−2,6ノイラミニダーゼ(Sigma Chemicals, St. Louis, MO)700ユニットで、37℃で1時間処理された。脱グリコシル化および脱シアリル化された調整物の単量体組成物は、例に制限無く、SDS−PAGEで確認した。 アッセイのために選択された抗体のFc部分に結合している糖鎖(glycans)を除去することにより、炎症反応の緩和性におけるそれらの活性を評価した。PNGアーゼF(PNGase F)やアミダーゼによる処理は、特にN−結合型糖タンパク質からマンノース、ハイブリッドや複合型オリゴ糖の残基を切断する。ノイラミニダーゼ(シアリダーゼ, sialydase )による処理は、選択抗体のコア構造を選択的に脱シアリル化する。したがって、これらの酵素は、抗体の構造を変化させ、その結合親和性を変更させる。 HIMA−35とHIMA−39について、RHIに含まれる試験を行った。総免疫グロブリン(Ig)濃度は、アイソタイプ、C1q結合およびFcγRとの親和性と共に決定された。抗体はまた、RHIで得られた結果と比較するためにMMAも行った。結果は、表2、表3に示す。 図5は、本明細書に開示されるRHIを決定するためのフローチャートを提供している。この例では、サンプルが低力価のIgG4である場合は、フローチャートは、C1qのテストを必要とせず、任意のFcγRとの親和性を持たず、RHIはゼロである。しかし、サンプルが高力価のIgG1であれば、さらに評価され、高いC1q結合能及びFcγRI親和性で、このサンプルは、40のRHIに到達し、したがって、それは、生体内溶血を引き起こす可能性がある。高濃度の抗体及び高いC1q結合親和性を有するアイソタイプIgG1、IgG2およびIgG3は、陽性のMMAを予測する。FcγRI及びFcγRIIIaとのFcγR親和性の結果は、in vivoでの抗体介在性赤血球破壊のための追加の証拠を提供している。 5%の「%MMA」のカットオフ値は、赤血球RBC抗原に対する抗体の存在に起因する重大な(Significant)反応の確率を意味することが示されている。RHIの範囲は、15又はそれ以下と30以上又はより高値との間である。30以上は反応のリスクが高く(または非常に重大)、15以下のものは、反応のリスクが低い(重大でない)と見なされる。RHIは、各サンプルが、さまざまなテストで得たポイントの数によって計算される。Ig濃度、アイソタイプの供与(又は優勢)、C1q結合能力(高又は低)及び免疫細胞上の各FCγ受容体(I, IIa, IIIa)に対する親和性、の各々に関して獲得した合計ポイントを加えることにより、RHIのスコアが提供される。 本明細書に開示される方法を実践するために必要とされるすべては、使用されているマシンに可視である光または赤外スペクトルを超えて、同時に異なる波長の発光を解読できることである。本明細書に開示される特定の実施形態は、総免疫グロブリン濃度、抗体のアイソタイプ、およびFcガンマ受容体親和性を決定するためのサイトメトリービーズアッセイの使用について説明している。多重フォーマット(サイトメトリービーズアレイ)で行われた一連のテストは、輸血が行われた場合に、任意の特定の抗体がin vivo溶血を発生させる、相対溶血指数(RHI)を確立する。サイトメトリービーズアレイは、特定の実施形態で使用されているが、他のアレイやアッセイを使用することもでき、それは、従来技術の範囲内である。RHIを決定するための他の可能なプラットフォームには、各試験液の上清中の適切な範囲が決定されれば、Alpha−LISA法(Perkin Elmer, Norwalk CT)、メソスケールデバイス(Meso Scale Devices, Biacore, Piscataway NJ)、および任意の定量的なELISAアッセイ(Sigma, St. Louis, Bio-Rad, Hercules, CA, Pierce, Rockford IL) が、含まれる。 免疫グロブリンの研究のための新しい方法を確立することにより、すなわち多重フォーマットのリスク評価ツールとして、RHIは、輸血に関連した溶血を予測するために開発された。RHIは、現在使用されている標準的なバイオアッセイ、化学発光試験、抗体依存性細胞毒性アッセイ(ADCC)、単球の単層アッセイ(MMA)、およびCR51 RBCの生存試験に取って代わる。RHIは、患者の輸血管理のためのコストと時間の両方において効率的なツールになるように設計されている。このテストは、同種抗体又は自己抗体に起因する不適合な輸血の設定での、患者の病的状態を心配する臨床医に対して提供することができる。特殊なスキル、機器や計画を必要とし、結果を得るために、しばしば、数日あるいは数週間を要する既存のバイオアッセイとは対照的に、試料調製を含め、RHIの分析は、約4から約6時間以内に完了させることができる。 特に断りのない限り、明細書や特許請求の範囲で使用されている、各成分、分子量や反応条件の特性、等の量を表現するすべての数字は、「約」という用語によって、全ての例で変更されるものとして理解されうる。したがって、これに反する指示がない限り、明細書及び特許請求の範囲に記載の数値パラメータは、本発明によって得られるように努めた所望の特性に応じて変動しうる、近似値である。少なくとも、特許請求の範囲に均等論の適用を制限する試みとしてではなく、各数値パラメータは、報告された有効桁数に照らして、普通の丸め技術(ordinary rounding techniques.)を適用することによって、少なくとも解釈されるべきである。本発明の広い範囲を示す数値範囲およびパラメータは近似値であることにかかわらず、特定の実施例に記載の数値は、可能な限り正確に報告されている。しかし、任意の数値は、本質的には必ずしも、それぞれの試験測定に見られる標準偏差に起因する特定のエラーが含まれている。 用語「a」、「an」、「the」及び本発明を説明する文脈(特に以下の特許請求の範囲の文脈)で使用される同様の指示は、特に断らない限り、又は明らかに文脈と矛盾しない限り、単数および複数の両方をカバーするために解釈されるべきである。本明細書の値の範囲の再引用は、単に範囲内の各個別の値を個別に参照する簡単な方法として機能することを意図されているにすぎない。そうでなければここに示されない限り、個々の個別の値は、本明細書に個々に再引用されたかのように、個々の値は明細書に組み込まれている。そうでなければ明細書に示され、あるいは明らかに文脈と矛盾しない限り、本明細書に記載のすべてのメソッドは、任意の適切な順序で実行することができる。いずれか又は全ての例の使用、または典型的な言語(例えば、「など(such as)」)の使用は、本発明をより明らかにするためにだけ意図され、それ以外の場合は、請求項に係る発明の範囲に制限をもたらすことはない。明細書の言語は、本発明の実施に不可欠な如何なるクレームされていない要素を示すものとして解釈されるべきではない。 本明細書に開示される発明の別の要素または実施形態のグループ分けは、制限付きで解釈されるべきではない。各グループのメンバーが、個々に又は本明細書に記載の他のグループメンバーや他の要素が参照され、クレームすることができる。あるグループの1つまたは複数のメンバーが、利便性及び/又は特許性の理由から、あるグループに含まれているか、そのグループから削除されることは予想される。そのような包含または削除が発生した場合、明細書は、添付された特許請求の範囲で使用されているすべてのマーカッシュ群の書かれた記述を満たすように修正されたグループを含むとみなされる。 本発明の特定の実施形態は、本発明を実施するために発明者に知られているベストモードを含むように、本明細書に記載されている。もちろん、これら記載された実施形態のバリエーションは、上記の説明を読めば当業者には明らかであろう。発明者は、熟練した職人が適切にその様なバリエーションを採用することを期待し、本発明が本明細書に具体的に記載した以上に実施されるべきと考えている。したがって、本発明は、適用法により許可されたように、特許請求の範囲に記載された主題のすべての修正及びその均等物を含む。明細書に記載されていないか、又は明らかに文脈と矛盾示しない限り、上記の要素の任意の組み合わせが、すべての可能なバリエーションで、その発明に包含される。 本明細書に開示される特定の実施形態は、特許請求の範囲の構成、又は、本質的に特許請求の範囲の言語で、さらに制限されるかもしれない。出願時又は補正で追加されて、特許請求の範囲で使用される場合、移行部の用語「から成る」(“consisting of”)は、特許請求の範囲で特定されていない、いかなる要素、ステップ、又は成分を除外する。移行部の用語「から本質的に成る」(“consisting essentially of”)は、指定された材料、ステップや、実質的に基本的かつ新規な特徴(群)に影響を与えないものに、特許請求の範囲を制限する。本発明の実施の形態は、本質的又は明示的に記述され、本明細書で有効である。 さらに、本明細書を通して、多数の特許や刊行物の参照がなされている。上記の引用文献および刊行物の各々は、それらの全体を参照することにより、個別に本明細書に援用されている。 最後に、本明細書に開示された本発明の実施形態は、本発明の原理の例示であることを理解すべきである。可能性のある他の修正は、本発明の範囲内である。それ故、例示の方法によって、制限なく、本発明の別の構成が、本明細書の教示に従って利用することができる。したがって、本発明は、示され記述されたものに正確に限定されるものではない。 輸血レシピエントにおける輸血後の溶血のリスクを決定する方法であって、 輸血を必要とする患者からの血漿または血清のサンプルを得る工程、 前記血漿、血清、または前記サンプルの吸収溶出液(eluate)中の総免疫グロブリン濃度を決定する工程、 前記血漿、血清、または前記サンプルの吸収溶出液中の免疫グロブリンの抗体アイソタイプを決定する工程、 前記血漿、血清、または前記サンプルの吸収溶出液中の免疫グロブリンのFcガンマ受容体(FcγR)の親和性を決定する工程、 前記血漿、血清、または前記サンプルの吸収溶出液中の免疫グロブリンのC1q結合性を決定する工程、及び、 相対的溶血指数を算出し、それによって、前記患者の輸血後の溶血リスクを算出する工程、を含む、方法。 約30又はそれ以上の前記相対的溶血指数は、血管内溶血のリスクが高いことを示す、請求項1に記載の、方法。 約15〜30の前記相対的溶血指数は、血管内溶血のリスクが中程度であることを示す、請求項1に記載の、方法。 約15又はそれ以下の前記相対的溶血指数は、血管内溶血のリスクが低いことを示す、請求項1記載の、方法。 本明細書は、交差適合性のない血液で輸血した後に生じる溶血のリスクを評価するための抗体、システムおよび方法を、開示している。この開示は、相対的溶血指数(RHI)を決定するための方法を提供し、それ故、輸血の必要な患者のために、輸血後の溶血のリスクに関する情報を提供するものである。【選択図】図5 20120824A16333全文3 輸血レシピエントにおける輸血後の溶血のリスクを決定する方法であって、 サンプルの血漿、血清、または吸収溶出液(eluate)中の総免疫グロブリン濃度を決定する工程、 前記サンプルの血漿、血清、または吸収溶出液中の免疫グロブリンの抗体アイソタイプを決定する工程、 前記サンプルの血漿、血清、または吸収溶出液中の免疫グロブリンのFcガンマ受容体(FcγR)の親和性を決定する工程、 前記サンプルの血漿、血清、または吸収溶出液中の免疫グロブリンのC1q結合性を決定する工程、及び、 相対的溶血指数(RHI)を算出し、それによって、患者の輸血後の溶血リスクを算出する工程、を含む、方法。 約30又はそれ以上の前記相対的溶血指数は、血管内溶血のリスクが高いことを示す、請求項1に記載の、方法。 約15〜30の前記相対的溶血指数は、血管内溶血のリスクが中程度であることを示す、請求項1に記載の、方法。 約15又はそれ以下の前記相対的溶血指数は、血管内溶血のリスクが低いことを示す、請求項1に記載の、方法。 輸血の結果としての患者の溶血リスクを予測するためのアッセイであって、 前記患者のサンプルの相対的溶血指数を決定することを含み、 前記相対的溶血指数は、前記サンプルにおける総免疫グロブリン濃度、前記サンプルにおける免疫グロブリンのアイソタイプ、前記サンプルにおける免疫グロブリンのC1q補体結合能、及び、前記サンプルにおける免疫グロブリンのFcガンマ受容体との親和性から決定され、前記相対的溶血指数は前記患者の輸血後の溶血リスクを予測する、アッセイ。 前記相対的溶血指数は、図5のフローチャートに基づいたアルゴリズムを用いて算出される、請求項5に記載のアッセイ。 約30又はそれ以上の前記相対的溶血指数は、リスクが高いことを示す、請求項5に記載のアッセイ。 約15〜30の前記相対的溶血指数は、リスクが中程度であることを示す、請求項5に記載のアッセイ。 約15又はそれ以下の前記相対的溶血指数は、リスクが低いことを示す、請求項5に記載のアッセイ。 前記サンプルは、全血、血清、血漿、または溶出液(eluate)を含む、請求項5に記載のアッセイ。 サンプルは、前記患者からの血漿又は血清の吸収溶出液を含む、請求項5に記載のアッセイ。 前記免疫グロブリン濃度は、免疫グロブリン力価である、請求項5に記載のアッセイ。 総免疫グロブリン濃度の決定は、低い免疫グロブリン濃度、中程度の免疫グロブリン濃度、または高い免疫グロブリン濃度の検出に基づいてスコアされる、請求項5に記載のアッセイ。 前記低い免疫グロブリン濃度は、1:16力価未満の濃度として定義され、前記相対的溶血指数ではゼロポイントが割り当てられ、前記中程度免疫グロブリン濃度は、1:16力価より大きく1:64力価未満の範囲の濃度として定義され、前記相対的溶血指数で2ポイントが割り当てられ、前記高い免疫グロブリン濃度は1:64力価より大きい濃度として定義され、前記相対的溶血指数で10ポイントが割り当てられている、請求項13に記載のアッセイ。 前記免疫グロブリンアイソタイプの決定は、IgM、IgG1、IgG2、IgG3、または、IgG4の存在に基づいてスコアされる、請求項5に記載のアッセイ。 IgMの存在は前記相対的溶血指数で10ポイント、IgG1の存在は前記相対的溶血指数で10ポイント、IgG2の存在は前記相対的溶血指数で5ポイント、IgG3の存在は、前記相対的溶血指数で10ポイント、及び、IgG4の存在は前記相対的溶血指数でゼロポイントが、それぞれ割り当てられている、請求項15に記載のアッセイ。 C1q補体結合能の決定は、低いC1q結合性または高いC1q結合性の検出に基づいてスコアされる、請求項5に記載のアッセイ。 前記低いC1q結合性は、前記相対的溶血指数で2ポイント、前記高いC1q結合性は前記相対的溶血指数で10ポイントが、それぞれ割り当てられている、請求項17に記載のアッセイ。 前記Fcガンマ受容体(FcγR)親和性の決定は、FcγRI結合、FcγRII結合、および/またはFcγRIII結合の検出に基づいてスコアされる、請求項5に記載のアッセイ。 前記FcγRI結合の検出は、前記相対的溶血指数で10ポイント、前記FcγRII結合の検出は、前記相対的溶血指数で2ポイント、前記FcγRIII結合の検出は、前記相対的溶血指数で5ポイントが、それぞれ割り当てられている、請求項19に記載のアッセイ。 前記アッセイは、多重フォーマットで実行され、前記総免疫グロブリン濃度、前記免疫グロブリンアイソタイプ、前記C1q補体結合能、および前記Fcガンマ受容体親和性が、同時に決定される、請求項5に記載のアッセイ。20120828A16331図53