タイトル: | 公開特許公報(A)_K−rasにおける変異検出用オリゴヌクレオチドプローブ |
出願番号: | 2012259949 |
年次: | 2014 |
IPC分類: | C12Q 1/68,G01N 37/00,C12N 15/09,C12N 15/00,G01N 33/53 |
平山 幸一 細谷 真悠子 岡 正朗 硲 彰一 恒富 亮一 JP 2014103904 公開特許公報(A) 20140609 2012259949 20121128 K−rasにおける変異検出用オリゴヌクレオチドプローブ 東洋鋼鈑株式会社 390003193 国立大学法人山口大学 304020177 平木 祐輔 100091096 藤田 節 100118773 平山 幸一 細谷 真悠子 岡 正朗 硲 彰一 恒富 亮一 C12Q 1/68 20060101AFI20140513BHJP G01N 37/00 20060101ALI20140513BHJP C12N 15/09 20060101ALN20140513BHJP C12N 15/00 20060101ALN20140513BHJP G01N 33/53 20060101ALN20140513BHJP JPC12Q1/68 AG01N37/00 102C12N15/00 AC12N15/00G01N33/53 M 14 OL 16 4B024 4B063 4B024AA11 4B024CA04 4B024CA09 4B024CA20 4B024HA14 4B063QA01 4B063QA17 4B063QQ03 4B063QQ08 4B063QQ42 4B063QR32 4B063QR55 4B063QR62 4B063QR66 4B063QR84 4B063QS34 4B063QX02 本発明は、K-rasにおける特定の変異を検出する変異検出用オリゴヌクレオチドプローブ、当該プローブを備えるマイクロアレイ、及び当該プローブを用いた被検者のK-rasの変異を検出する方法に関する。 K-rasとは、v-Ki-ras2 Kirsten rat sarcoma viral oncogene homolog(カーステンラット肉腫ウイルス癌遺伝子ホモログ)の遺伝子シンボルである。K-rasにおける特定の変異、特にコドン12及び13におけるアミノ酸置換を伴う変異は、切除不能進行・再発大腸癌に対する抗EGFR抗体薬の効果予測因子として利用されている。詳細には、抗EGFR抗体薬はEGFRに結合し、EGFなどのリガンドがEGFRへ結合することを阻害する。これによりK-rasを含むEGFRの下流シグナル伝達が抑制される。しかし、K-ras遺伝子のコドン12又は13にアミノ酸置換を伴う変異がある場合、K-rasが恒常的に活性化するため、抗EGFR抗体薬の効果が期待できない。そのため、抗EGFR抗体薬の投与に際して、K-ras遺伝子のコドン12又は13にアミノ酸置換を伴う変異の有無を事前に確認することが求められる。 K-rasの変異を検出する技術としては、例えば、特許文献1に示すように、一対のプライマーを用いて検出対象の変異部位を含む領域を増幅し、増幅した核酸のTmを解析する方法が挙げられる。また、特許文献2には、K-rasの変異を検出する技術として、検出対象の変異部位に併せて設計したオリゴヌクレオチドプローブを備えるマイクロアレイを使用する方法が開示されている。特許文献2では、コドン12及び13を含む、21塩基からなるオリゴヌクレオチドプローブを設計したことが開示され、これらオリゴヌクレオチドプローブを備えるマイクロアレイを用いて臨床検体におけるK-rasの変異を検出したことが記載されている。WO 2011-071046特表2007-534331 しかしながら、特許文献2に開示されたオリゴヌクレオチドプローブを用いてK-rasの変異を検出する場合、野生型と変異型とを分離して検出する精度が十分でないといった問題があった。すなわち、従来のオリゴヌクレオチドプローブでは、変異型を検出するように設計しても、一定の割合で野生型のK-rasを検出してしまい、K-rasの変異検出について信頼性が低いという問題があった。 そこで、本発明は、上述のように実情に鑑み、K-rasの変異を高精度に検出することができ、信頼性に優れたオリゴヌクレオチドプローブ、当該プローブを備えるマイクロアレイ及び当該プローブを用いた被検者のK-ras遺伝子の変異を検出する方法を提供することを目的としている。 本発明者らは、上述した目的を達成するために鋭意検討した結果、特定の塩基長を有し、検出対象のK-rasのコドン13に対応する領域を所定の位置に設計することで、高精度に変異型のK-rasを検出できることを見いだし本発明を完成するに至った。 本発明は以下を包含する。(1)K-rasのコドン12及びコドン13に対応する6塩基からなる領域を含み、全体が19塩基からなるK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブ。(2)上記領域は、野生型のコドン12とG13D変異型のコドン13に対応するGGTGAC配列からなることを特徴とする(1)記載のK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブ。(3)上記領域は、野生型のコドン12と野生型のコドン13に対応するGGTGGC配列からなることを特徴とする(1)記載のK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブ。(4)上記領域は、G12D変異型のコドン12と野生型のコドン13に対応するGATGGC配列からなることを特徴とする(1)記載のK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブ。(5)上記領域の5'末端側が2〜11塩基であることを特徴とする(1)乃至(4)いずれかに記載のK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブ。(6)上記領域の5'末端側が5〜10塩基であることを特徴とする(1)乃至(4)いずれかに記載のK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブ。(7)上記領域の5'末端側が7〜10塩基であることを特徴とする(1)乃至(4)いずれかに記載のK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブ。(8)以下の(a)〜(n)からなる群から選ばれる1つの塩基配列からなることを特徴とする(2)記載のK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブ。(a)GGTGACGTAGGCAAGAGTG:配列番号1(b)TGGTGACGTAGGCAAGAGT:配列番号2(c)CTGGTGACGTAGGCAAGAG:配列番号3(d)GCTGGTGACGTAGGCAAGA:配列番号4(e)AGCTGGTGACGTAGGCAAG:配列番号5(f)GAGCTGGTGACGTAGGCAA:配列番号6(g)GGAGCTGGTGACGTAGGCA:配列番号7(h)TGGAGCTGGTGACGTAGGC:配列番号8(i)TTGGAGCTGGTGACGTAGG:配列番号9(j)GTTGGAGCTGGTGACGTAG:配列番号10(k)AGTTGGAGCTGGTGACGTA:配列番号11(l)TAGTTGGAGCTGGTGACGT:配列番号12(m)GTAGTTGGAGCTGGTGACG:配列番号13(n)GGTAGTTGGAGCTGGTGAC:配列番号14(9)基板と、上記基板に固定された上記(1)乃至(8)いずれかに記載のK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブとを有する、マイクロアレイ。(10)上記K-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブの5'末端側が上記基板に固定されていることを特徴とする(9)記載のマイクロアレイ。(11)被験者から採取した生体サンプルからK-rasのコドン12及びコドン13を含む領域を増幅し、増幅した核酸と上記(1)乃至(8)いずれかに記載のK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブとのハイブリダイズを検出する、K-rasの変異検出方法。(12)K-rasのコドン12及びコドン13のうち一方に変異がある場合には、上記被験者に対する抗EGFR抗体薬の治療効果が低いと判断することを特徴とする(11)記載のK-rasの変異検出方法。(13)上記被験者は、治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌患者であることを特徴とする(11)記載のK-rasの変異検出方法。(14)上記抗EGFR抗体薬はセツキシマブ又はパニツムマブであることを特徴とする(12)記載のK-rasの変異検出方法。 本発明に係るK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブは、K-rasのコドン12及び/又はコドン13における変異の有無を高精度に検出することができる。したがって、本発明に係るK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブを利用することによって、被験者におけるK-rasのコドン12及び/又はコドン13が野生型であるか変異型であるか、優れた信頼性で判断することができる。 本発明に係るK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブは、K-rasのコドン12及びコドン13に対応する6塩基からなる領域を含み、全体が19塩基からなるものである。本発明に係るK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブは、全体が18塩基や20塩基といった塩基長となるように設計したプローブと比較して検出感度が大幅に優れるといった特徴を有している。ここで、検出感度とは、K-rasのコドン13について野生型か変異型かを検出する際の正確性と言うことができる。 K-rasは、v-Ki-ras2 Kirsten rat sarcoma viral oncogene homolog(カーステンラット肉腫ウイルス癌遺伝子ホモログ)の遺伝子シンボルである。したがって、一般にK-rasと呼称する場合とK-ras遺伝子と呼称する場合があるが、両者とも同じ意味として扱うことができる。また、ヒトのK-rasについては、GenBankのアクセッション番号NG_007524としてデータベースに格納されており、ゲノム上におけるK-rasの塩基配列情報やコーディング領域に関する情報とを取得することができる。 K-rasについては、12番目のコドン(コドン12)及び/又は13番目のコドン(コドン13)にアミノ酸置換を伴う変異型K-rasを有する患者にセツキシマブ又はパニツムマブといった抗EGFR(Epidermal Growth Factor Receptor:上皮成長因子受容体)抗体薬の投与効果が見られないことが知られている。なお、野生型のK-rasでは、コドン12及びコドン13はいずれもグリシンをコードしている。変異型のK-rasとしては、コドン12についてG12C、G12A、G12D、G12R、G12S及びG12V変異が知られている。また、変異型のK-rasとしては、コドン13についてG13C及びG13Dが知られている。 なお、上述した抗EGFR抗体薬は、結腸癌及び直腸癌を含む大腸癌、頭頸部癌及び非小細胞肺癌に薬効が認められる。また、日本において抗EGFR抗体薬は、EGFR陽性の進行・再発の結腸・直腸癌の治療薬として認可されている。したがって、本発明に係るK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブは、大腸癌、頭頸部癌及び非小細胞肺癌に罹患した患者における抗EGFR抗体薬の薬効を判定するために使用することが好ましく、特にEGFR陽性の進行・再発の結腸・直腸癌に罹患した患者における抗EGFR抗体薬の薬効を判定するために使用することがより好ましい。 特に、本発明に係るK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブは、全体が19塩基からなるが、このなかでコドン12及びコドン13に対応する6塩基からなる領域を如何なる位置に有していても良い。すなわち、本発明に係るK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブは、コドン12及びコドン13に対応する6塩基が5'末端から数えて1〜6番目に位置するように設計しても良いし、5'末端から数えて14〜19番目に位置するように設計しても良い。 例えば、本発明に係るK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブは、コドン12及びコドン13に対応する6塩基からなる領域の5'末端側を2〜11塩基とし、当該領域の3'末端側を11〜2塩基とするように設計することが好ましい。また、本発明に係るK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブは、コドン12及びコドン13に対応する6塩基からなる領域の5'末端側を5〜10塩基とし、当該領域の3'末端側を8〜3塩基とするように設計することがより好ましい。さらに、本発明に係るK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブは、コドン12及びコドン13に対応する6塩基からなる領域の5'末端側を7〜10塩基とし、当該領域の3'末端側を6〜3塩基とするように設計することが更により好ましい。このように、コドン12及びコドン13に対応する6塩基からなる領域の5'末端側(及び3'末端側)の塩基長を上記範囲とすることによって、検出感度を更に高めることができる。 本発明に係るK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブは、上述したコドン12及びコドン13の一方又は両方の変異を検出するものである。すなわち、コドン12及びコドン13に対応する6塩基からなる領域は、野生型のコドン12とG13D変異型のコドン13に対応するGGTGAC配列とすることができる。また、コドン12及びコドン13に対応する6塩基からなる領域は、野生型のコドン12と野生型のコドン13に対応するGGTGGC配列とすることができる。さらにまた、コドン12及びコドン13に対応する6塩基からなる領域は、G12D変異型のコドン12と野生型のコドン13に対応するGATGGC配列とすることができる。 特に、本発明に係るK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブは、上述したコドン12及びコドン13のうちコドン13の変異、特にG13D変異型のコドン13を検出するものであることが好ましい。すなわち、本発明に係るK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブにおいて、コドン12及びコドン13に対応する6塩基からなる領域は、野生型のコドン12とG13D変異型のコドン13に対応するGGTGAC配列とすることが好ましい。 コドン12及びコドン13に対応する6塩基からなる領域をGGTGAC配列とすると、本発明に係るK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブは、具体的に以下の(a)〜(n)に示す塩基配列とすることができる。(a)GGTGACGTAGGCAAGAGTG:配列番号1(b)TGGTGACGTAGGCAAGAGT:配列番号2(c)CTGGTGACGTAGGCAAGAG:配列番号3(d)GCTGGTGACGTAGGCAAGA:配列番号4(e)AGCTGGTGACGTAGGCAAG:配列番号5(f)GAGCTGGTGACGTAGGCAA:配列番号6(g)GGAGCTGGTGACGTAGGCA:配列番号7(h)TGGAGCTGGTGACGTAGGC:配列番号8(i)TTGGAGCTGGTGACGTAGG:配列番号9(j)GTTGGAGCTGGTGACGTAG:配列番号10(k)AGTTGGAGCTGGTGACGTA:配列番号11(l)TAGTTGGAGCTGGTGACGT:配列番号12(m)GTAGTTGGAGCTGGTGACG:配列番号13(n)GGTAGTTGGAGCTGGTGAC:配列番号14 これら(a)〜(n)に示す塩基配列からなる14種類のK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブの中でも、GGTGAC配列の5'末端側を2〜11塩基とした(c)〜(l)の塩基配列から選ばれる塩基配列とすることが好ましく、またGGTGAC配列の5'末端側を5〜10塩基とした(f)〜(k)の塩基配列から選ばれる塩基配列とすることがより好ましい。これら具体的な塩基配列としたK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブは、非常に優れた検出感度を示す。さらに、(a)〜(n)に示す塩基配列からなる14種類のK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブの中でも、(k)に示す塩基配列からなるK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブは、最も優れた検出感度を達成することができる。 なお、本発明に係るK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブは、好ましくは核酸であり、より好ましくはDNAである。DNAには二本鎖も一本鎖も含まれるが、本発明に係るK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブは好ましくは一本鎖DNAである。 本発明に係るK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブは、例えば、核酸合成装置によって化学的に合成することで取得することができる。核酸合成装置としては、DNAシンセサイザー、全自動核酸合成装置、核酸自動合成装置等と呼ばれる装置を使用することができる。 本発明に係るK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブは、その5'末端を担体上に固定化することにより、マイクロアレイの形態で用いるのが好ましい。担体の材料としては、当技術分野で公知のものを使用でき、特に制限されない。例えば、白金、白金黒、金、パラジウム、ロジウム、銀、水銀、タングステンおよびそれらの化合物などの貴金属、およびグラファイト、カ−ボンファイバ−に代表される炭素などの導電体材料;単結晶シリコン、アモルファスシリコン、炭化ケイ素、酸化ケイ素、窒化ケイ素などに代表されるシリコン材料、SOI(シリコン・オン・インシュレータ)などに代表されるこれらシリコン材料の複合素材;ガラス、石英ガラス、アルミナ、サファイア、セラミクス、フォルステライト、感光性ガラスなどの無機材料;ポリエチレン、エチレン、ポリプロビレン、環状ポリオレフィン、ポリイソブチレン、ポリエチレンテレフタレート、不飽和ポリエステル、含フッ素樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリスチレン、アセタール樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、フェノール樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、スチレン・アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル・ブタジエンスチレン共重合体、ポリフェニレンオキサイドおよびポリスルホンなどの有機材料等が挙げられる。担体の形状も特に制限されないが、好ましくは平板状である。 本発明においては、担体として、好ましくは表面にカーボン層と化学修飾基とを有する担体を用いる。表面にカーボン層と化学修飾基とを有する担体には、基板の表面にカーボン層と化学修飾基とを有するもの、およびカーボン層からなる基板の表面に化学修飾基を有するものが包含される。基板の材料としては、当技術分野で公知のものを使用でき、特に制限されず、上述の担体材料として挙げたものと同様のものを使用できる。 本発明に係るマイクロアレイにおいては、微細な平板状の構造を有する担体が好適に用いられる。形状は、長方形、正方形および丸形など限定されないが、通常、1〜75mm四方のもの、好ましくは1〜10mm四方のもの、より好ましくは3〜5mm四方のものを用いる。微細な平板状の構造の担体を製造しやすいことから、シリコン材料や樹脂材料からなる基板を用いるのが好ましく、特に単結晶シリコンからなる基板の表面にカーボン層および化学修飾基を有する担体がより好ましい。単結晶シリコンには、部分部分でごくわずかに結晶軸の向きが変わっているものや(モザイク結晶と称される場合もある)、原子的尺度での乱れ(格子欠陥)が含まれているものも包含される。 本発明において基板上に形成させるカーボン層としては、特に制限されないが、合成ダイヤモンド、高圧合成ダイヤモンド、天然ダイヤモンド、軟ダイヤモンド(例えば、ダイヤモンドライクカーボン)、アモルファスカーボン、炭素系物質(例えば、グラファイト、フラーレン、カーボンナノチューブ)のいずれか、それらの混合物、またはそれらを積層させたものを用いることが好ましい。また、炭化ハフニウム、炭化ニオブ、炭化珪素、炭化タンタル、炭化トリウム、炭化チタン、炭化ウラン、炭化タングステン、炭化ジルコニウム、炭化モリブデン、炭化クロム、炭化バナジウム等の炭化物を用いてもよい。ここで、軟ダイヤモンドとは、いわゆるダイヤモンドライクカーボン(DLC:Diamond Like Carbon)等の、ダイヤモンドとカーボンとの混合体である不完全ダイヤモンド構造体を総称し、その混合割合は、特に限定されない。カーボン層は、化学的安定性に優れておりその後の化学修飾基の導入や分析対象物質との結合における反応に耐えることができる点、分析対象物質と静電結合によって結合するためその結合が柔軟性を持っている点、UV吸収がないため検出系UVに対して透明性である点、およびエレクトロブロッティングの際に通電可能な点において有利である。また、分析対象物質との結合反応において、非特異的吸着が少ない点においても有利である。前記のとおり基板自体がカーボン層からなる担体を用いてもよい。 本発明においてカーボン層の形成は公知の方法で行うことができる。例えば、マイクロ波プラズマCVD(Chemical vapor deposit)法、ECRCVD(Electric cyclotron resonance chemical vapor deposit)法、ICP(Inductive coupled plasma)法、直流スパッタリング法、ECR(Electric cyclotron resonance)スパッタリング法、イオン化蒸着法、アーク式蒸着法、レーザ蒸着法、EB(Electron beam)蒸着法、抵抗加熱蒸着法などが挙げられる。 高周波プラズマCVD法では、高周波によって電極間に生じるグロー放電により原料ガス(メタン)を分解し、基板上にカーボン層を合成する。イオン化蒸着法では、タングステンフィラメントで生成される熱電子を利用して、原料ガス(ベンゼン)を分解・イオン化し、バイアス電圧によって基板上にカーボン層を形成する。水素ガス1〜99体積%と残りメタンガス99〜1体積%からなる混合ガス中で、イオン化蒸着法によりカーボン層を形成してもよい。 アーク式蒸着法では、固体のグラファイト材料(陰極蒸発源)と真空容器(陽極)の間に直流電圧を印加することにより真空中でアーク放電を起こして陰極から炭素原子のプラズマを発生させ蒸発源よりもさらに負のバイアス電圧を基板に印加することにより基板に向かってプラズマ中の炭素イオンを加速しカーボン層を形成することができる。 レーザ蒸着法では、例えばNd:YAGレーザ(パルス発振)光をグラファイトのターゲット板に照射して溶融させ、ガラス基板上に炭素原子を堆積させることによりカーボン層を形成することができる。 基板の表面にカーボン層を形成する場合、カーボン層の厚さは、通常、単分子層〜100μm程度であり、薄すぎると下地基板の表面が局部的に露出する可能性があり、逆に厚くなると生産性が悪くなるので、好ましくは2nm〜1μm、より好ましくは5nm〜500nmである。 カーボン層が形成された基板の表面に化学修飾基を導入することにより、オリゴヌクレオチドプローブを担体に強固に固定化できる。導入する化学修飾基は、当業者であれば適宜選択することができ、特に制限されないが、例えば、アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基、ホルミル基、ヒドロキシル基および活性エステル基が挙げられる。 アミノ基の導入は、例えば、カーボン層をアンモニアガス中で紫外線照射することによりまたはプラズマ処理することにより実施できる。または、カーボン層を塩素ガス中で紫外線を照射して塩素化し、さらにアンモニアガス中で紫外線照射することにより実施できる。または、メチレンジアミン、エチレンジアミンで等の多価アミン類ガス中を、塩素化したカーボン層と反応させることによって実施することもできる。 カルボキシル基の導入は、例えば、前記のようにアミノ化したカーボン層に適当な化合物を反応させることにより実施できる。カルボキシル基を導入するために用いられる化合物としては、例えば、式:X-R1-COOH(式中、Xはハロゲン原子、R1は炭素数10〜12の2価の炭化水素基を表す)で示されるハロカルボン酸、例えばクロロ酢酸、フルオロ酢酸、ブロモ酢酸、ヨード酢酸、2-クロロプロピオン酸、3-クロロプロピオン酸、3-クロロアクリル酸、4-クロロ安息香酸;式:HOOC-R2-COOH(式中、R2は単結合または炭素数1〜12の2価の炭化水素基を表す)で示されるジカルボン酸、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸;ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、トリメリット酸、ブタンテトラカルボン酸などの多価カルボン酸;式:R3-CO-R4-COOH(式中、R3は水素原子または炭素数1〜12の2価の炭化水素基、R4は炭素数1〜12の2価の炭化水素基を表す)で示されるケト酸またはアルデヒド酸;式:X-OC-R5-COOH(式中、Xはハロゲン原子、R5は単結合または炭素数1〜12の2価の炭化水素基を表す。)で示されるジカルボン酸のモノハライド、例えばコハク酸モノクロリド、マロン酸モノクロリド;無水フタル酸、無水コハク酸、無水シュウ酸、無水マレイン酸、無水ブタンテトラカルボン酸などの酸無水物が挙げられる。 エポキシ基の導入は、例えば、前記のようにアミノ化したカーボン層に適当な多価エポキシ化合物を反応させることによって実施できる。あるいは、カーボン層が含有する炭素=炭素2重結合に有機過酸を反応させることにより得ることができる。有機過酸としては、過酢酸、過安息香酸、ジペルオキシフタル酸、過ギ酸、トリフルオロ過酢酸などが挙げられる。 ホルミル基の導入は、例えば、前記のようにアミノ化したカーボン層に、グルタルアルデヒドを反応させることにより実施できる。 ヒドロキシル基の導入は、例えば、前記のように塩素化したカーボン層に、水を反応させることにより実施できる。 活性エステル基は、エステル基のアルコール側に酸性度の高い電子求引性基を有して求核反応を活性化するエステル群、すなわち反応活性の高いエステル基を意味する。エステル基のアルコール側に、電子求引性の基を有し、アルキルエステルよりも活性化されたエステル基である。活性エステル基は、アミノ基、チオール基、水酸基等の基に対する反応性を有する。さらに具体的には、フェノールエステル類、チオフェノールエステル類、N-ヒドロキシアミンエステル類、シアノメチルエステル、複素環ヒドロキシ化合物のエステル類等がアルキルエステル等に比べてはるかに高い活性を有する活性エステル基として知られている。より具体的には、活性エステル基としては、たとえばp-ニトロフェニル基、N-ヒドロキシスクシンイミド基、コハク酸イミド基、フタル酸イミド基、5-ノルボルネン-2,3-ジカルボキシイミド基等が挙げられ、特に、N-ヒドロキシスクシンイミド基が好ましく用いられる。 活性エステル基の導入は、例えば、前記のように導入したカルボキシル基を、シアナミドやカルボジイミド(例えば、1-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-エチルカルボジイミド)などの脱水縮合剤とN-ヒドロキシスクシンイミドなどの化合物で活性エステル化することにより実施できる。この処理により、アミド結合を介して炭化水素基の末端に、N-ヒドロキシスクシンイミド基等の活性エステル基が結合した基を形成することができる(特開2001-139532)。 本発明に係るK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブを、スポッティング用バッファーに溶解してスポッティング用溶液を調製し、これを96穴もしくは384穴プラスチックプレートに分注し、分注した溶液をスポッター装置等によって担体上にスポッティングすることにより、オリゴヌクレオチドプローブが担体に固定化されたマイクロアレイを製造することができる。または、スポッティング溶液をマイクロピペッターにて手動でスポッティングしてもよい。 スポッティング後、K-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブが担体に結合する反応を進行させるため、インキュベーションを行うことが好ましい。インキュベーションは、通常−20〜100℃、好ましくは0〜90℃の温度で、通常0.5〜16時間、好ましくは1〜2時間にわたって行う。インキュベーションは、高湿度の雰囲気下、例えば、湿度50〜90%の条件で行うのが望ましい。インキュベーションに続き、担体に結合していないDNAを除去するため、洗浄液(例えば、50mM TBS/0.05% Tween20、2×SSC/0.2%SDS溶液、超純水など)を用いて洗浄を行うことが好ましい。 本発明はまた、上記K-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブまたはマイクロアレイを用いて被検者における、K-rasの変異を検出する方法に関する。本発明の方法は、被検者由来の試料からDNAを抽出する工程と、抽出したDNAを鋳型とし、K-rasにおけるコドン12及び13を含む領域を増幅する工程と、本発明に係るK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブまたはマイクロアレイを用いて、増幅された核酸を検出する工程とを含む。 被検者は通常ヒトであり、結腸癌及び直腸癌を含む大腸癌、頭頸部癌又は非小細胞肺癌に罹患した患者を挙げることができる。これらの癌に罹患していない健常者を被検者としてもよい。さらに被検者としては、EGFR陽性の進行・再発の結腸・直腸癌に罹患した患者とすることもできる。 被検者由来の試料は特に制限されない。例えば、血液関連試料(血液、血清、血漿など)、リンパ液、糞便、がん細胞、組織または臓器の破砕物および抽出物などが挙げられる。 まず、被検者から採取した試料からDNAを抽出する。抽出手段としては、特に限定されない。例えばフェノール/クロロホルム、エタノール、水酸化ナトリウム、CTABなどを用いたDNA抽出法を用いることができる。 次に、得られたDNAを鋳型として用いて増幅反応を行い、K-RAS遺伝子をコードする核酸、好ましくはDNAを増幅させる。増幅反応としては、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、LAMP(Loop-Mediated Isothermal Amplification)、ICAN(Isothermal and Chimeric primer-initiated Amplification of Nucleic acids)法等を適用することができる。増幅反応においては、増幅後の領域を識別できるように標識を付加することが望ましい。このとき、増幅された核酸を標識する方法としては、特に限定されないが、例えば増幅反応に使用するプライマーをあらかじめ標識しておく方法を使用してもよいし、増幅反応に標識ヌクレオチドを基質として使用する方法を使用してもよい。標識物質としては、特に限定されないが、放射性同位元素や蛍光色素、あるいはジゴキシゲニン(DIG)やビオチンなどの有機化合物などを使用することができる。 またこの反応系は、核酸増幅・標識に必要な緩衝剤、耐熱性DNAポリメラーゼ、K-RAS遺伝子に特異的なプライマー、標識ヌクレオチド三リン酸(具体的には蛍光標識等を付加したヌクレオチド三リン酸)、ヌクレオチド三リン酸および塩化マグネシウム等を含む反応系である。 増幅反応に用いるプライマーは、K-ras のコドン12及びコドン13を含む領域を特異的に増幅できるものであれば特に制限されず、当業者であれば適宜設計できる。例えば、プライマー1:5'- gtgtgacatgttctaatatagtcac -3'(配列番号15)及びプライマー2:5'- gaatggtcctgcaccagtaa -3'(配列番号16)からなるプライマーのセットが挙げられる。 上記のようにして得られた増幅核酸と本発明に係るK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブとのハイブリダイゼーション反応を行い、K-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブにハイブリダイズした核酸の量を、例えば標識を検出することにより測定できる。標識からのシグナルは、例えば、蛍光標識を用いた場合は、蛍光スキャナを用いて蛍光シグナル検出し、これを画像解析ソフトによって解析することによりシグナル強度を数値化することができる。また、K-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブにハイブリダイズした増幅核酸は、例えば、既知量のDNAを含む試料を用いて検量線を作成することにより、定量することもできる。ハイブリダイゼーション反応は、好ましくはストリンジェントな条件下で実施する。ストリンジェントな条件とは、特異的なハイブリッドが形成され、非特異的なハイブリッドが形成されない条件をいい、例えば、50℃で16時間ハイブリダイズ反応させた後、2×SSC/0.2% SDS、25℃、10分および2×SSC、25℃、5分の条件で洗浄する条件をさす。 上記ハイブリダイゼーション反応においては、本発明に係るK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブが担体上に固定化されたマイクロアレイを用い、該マイクロアレイに増幅核酸を含む溶液を作用する方法が好ましい。 本発明に係るK-rasの変異検出方法は、K-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブにハイブリダイズした上記増幅核酸の量を比較することにより実施する。すなわち、上述した具体的には、K-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブに対してハイブリダイズした核酸量に基づいて、被検者のK-rasにおけるコドン12及び/又はコドン13が野生型であるか変異型であるか判定することができる。そして、被検者のK-rasにおけるコドン12及びコドン13のうち一方又は両方が変異型である場合、当該被検者については抗EGFR抗体薬の効果が期待できないと判断することができる。 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが本発明の技術的範囲は、以下の実施例に限定されるものではない。 本実施例では、K-rasにおけるコドン13の変異(特にG13D変異)を検出する、下記表に示した6種類の19塩基プローブをそれぞれ実施例1〜6として設計した。また、本実施例では、同変異を検出する、20塩基又は21塩基のプローブを比較例1〜6として設計した。なお、コントロールとしては、野生型のコドン13に対応する19塩基のプローブを設計した。下記表に示す塩基配列において下線部は、コドン12及びコドン13に対応する配列である。 本実施例では、生体サンプルとしてLoVo株(G13D)、血液からのDNA(W1)、RKO株(W2)、SW480株(G12V)を使用した。なお、W1及びW2とは、K-rasのコドン12及び13ともに野生型であることを意味している。 本実施例で使用した機器及び試薬は以下の通りである・エッペンドルフ:MasterCycler ep gradient pro S・東洋鋼鈑:ハイブリダイゼーションヒーター・東洋鋼鈑:BIOSHOT(ver.1,133 暫定版)・ギルソン:ピペットマン・インビトロジェン:Ultrapure DNA/RNAse free distillated water、dNTP(4種)・ロシュ ダイアグノスティックス:Fast taq polymerase Hot start、10×BUFFER・GE ヘルスケア:Cy5-dCTP・プロメガ:20×SSC, 10%SDS 本実施例では、上述した生体サンプルから抽出したゲノムDNAを鋳型として、K-rasのコドン12及び13を含む領域をPCRにより増幅し、得られたPCR産物とハイブリバッファーとを混合し、反応温度を54度の条件で設計した上記表1のプローブをスポットしたチップに反応させ、評価を行った。(1)PCR増幅 PCRを行うための、組成を下に示す。プライマーミックスは10μMのストック(ファスマック社)から、下の表のとおり調整した。 dNTP mixは下の組成で調整した。 PCRプレミックスの組成を下に示した。 得られたPCRプレミックスを40μLずつに分け、各プライマーミックスを5μLずつ加えた。プレミックスを5μLずつPCRチューブ(アシスト)に分注し、各ゲノム溶液を15μL加えた。 PCRの温度条件は以下の通りである。 以上のようにPCRが終了した後のPCR産物を含む溶液及び上述したチップを用いて、以下のようにハイブリダイズ反応を行った。先ず、PCRの終了後、同DNA濃度のPCR産物を混合する。そこから18μL液を取り、9μLのハイブリダイズ緩衝液(3×クエン酸緩衝液(SSC, Promega)/0.3%ドデシル硫酸ナトリウム溶液(SDS, Promega)/0.4 nM Cy5標識オリゴDNA(シグマジェノシス))を加えた。 この溶液を3μLとり、ハイブリカバーのチップ接触面の上に滴下して、これをチップに被せ、ハイブリダイズチャンバー装置(東洋鋼鈑)で1時間反応させた。この時、温度は54度で行った。 ハイブリダイズ反応終了後、洗浄用ステンレスホルダーを1×SSC/0.1% SDS溶液に浸し、ハイブリカバーをはずしたチップをホルダーにセットした。以下の順にホルダーを移し、上下15回ずつ振動して洗浄後、所定の時間静置させることにより洗浄した。 洗浄作業終了後、チップの蛍光強度を検出するまでホルダーを1×SSC溶液(室温)に静置した。 チップを1×SSCで浸した状態でカバーガラスとチップとを密着させた後、BIOSHOT(東洋鋼鈑)及びその制御ソフトウエア(Shot Analyzer Ver 1.133暫定版2、東洋鋼鈑)を用いて以下の条件でチップ上の蛍光強度を検出した。○スポット径(pix):16○撮影条件:露光時間20.0秒、温度10.0℃ 蛍光強度はPCR及びハイブリダイズの誤差により実験ごとに異なる。そこで蛍光強度を補正するために、検体には野生型のDNAが必ず含まれるので、コントロールプローブの蛍光強度で各配列のG13Dプローブの蛍光強度を割った値で評価した。評価基準として、0.1以上で検出可能とした。結果を表7に示す。 表7に示すように、G13D変異検体(LoVo株)のDNAをハイブリダイズさせた時、蛍光強度の比は、実施例及び比較例の全てのプローブで0.1よりも高い値を示した。このことから、今回検討した全てのプローブでG13D変異を検出できると判定した。 また、野生型(血液、RKO)やG12VのDNAをハイブリダイズさせた時の蛍光強度は、G13D検出用に設計されたプローブであることからより低い値であることが望ましい。この観点からは、表7に示すように、実施例1〜6に示した19塩基のプローブでは、W1、W2及びG12VのDNAに対するハイブリダイズに由来する蛍光強度の比が全て0.1よりも低く、十分に低い値であった。これに対して、比較例1〜6に示した20又は21塩基のプローブでは、W1、W2及びG12VのDNAに対するハイブリダイズに由来する蛍光強度の比が0.1よりも高い値を示していた。この結果から、実施例1〜6に示した19塩基のプローブは、G13Dをより高精度に検出できるものであることが明らかになった。 K-rasのコドン12及びコドン13に対応する6塩基からなる領域を含み、全体が19塩基からなるK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブ。 上記領域は、野生型のコドン12とG13D変異型のコドン13に対応するGGTGAC配列からなることを特徴とする請求項1記載のK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブ。 上記領域は、野生型のコドン12と野生型のコドン13に対応するGGTGGC配列からなることを特徴とする請求項1記載のK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブ。 上記領域は、G12D変異型のコドン12と野生型のコドン13に対応するGATGGC配列からなることを特徴とする請求項1記載のK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブ。 上記領域の5'末端側が2〜11塩基であることを特徴とする請求項1乃至4いずれか一項記載のK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブ。 上記領域の5'末端側が5〜10塩基であることを特徴とする請求項1乃至4いずれか一項記載のK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブ。 上記領域の5'末端側が7〜10塩基であることを特徴とする請求項1乃至4いずれか一項記載のK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブ。 以下の(a)〜(n)からなる群から選ばれる1つの塩基配列からなることを特徴とする請求項2記載のK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブ。 (a)GGTGACGTAGGCAAGAGTG:配列番号1 (b)TGGTGACGTAGGCAAGAGT:配列番号2 (c)CTGGTGACGTAGGCAAGAG:配列番号3 (d)GCTGGTGACGTAGGCAAGA:配列番号4 (e)AGCTGGTGACGTAGGCAAG:配列番号5 (f)GAGCTGGTGACGTAGGCAA:配列番号6 (g)GGAGCTGGTGACGTAGGCA:配列番号7 (h)TGGAGCTGGTGACGTAGGC:配列番号8 (i)TTGGAGCTGGTGACGTAGG:配列番号9 (j)GTTGGAGCTGGTGACGTAG:配列番号10 (k)AGTTGGAGCTGGTGACGTA:配列番号11 (l)TAGTTGGAGCTGGTGACGT:配列番号12 (m)GTAGTTGGAGCTGGTGACG:配列番号13 (n)GGTAGTTGGAGCTGGTGAC:配列番号14 基板と、上記基板に固定された請求項1乃至8いずれか一項記載のK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブとを有する、マイクロアレイ。 上記K-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブの5'末端側が上記基板に固定されていることを特徴とする請求項9記載のマイクロアレイ。 被験者から採取した生体サンプルからK-rasのコドン12及びコドン13を含む領域を増幅し、増幅した核酸と請求項1乃至8いずれか一項記載のK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブとのハイブリダイズを検出する、K-rasの変異検出方法。 K-rasのコドン12及びコドン13のうち一方に変異がある場合には、上記被験者に対する抗EGFR抗体薬の治療効果が低いと判断することを特徴とする請求項11記載のK-rasの変異検出方法。 上記被験者は、治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸癌患者であることを特徴とする請求項11記載のK-rasの変異検出方法。 上記抗EGFR抗体薬はセツキシマブ又はパニツムマブであることを特徴とする請求項12記載のK-rasの変異検出方法。 【課題】K-rasの変異を高精度に検出する。【解決手段】本発明に係るK-ras変異検出用オリゴヌクレオチドプローブは、K-rasのコドン12及びコドン13に対応する6塩基からなる領域を含み、全体が19塩基からなる。【選択図】なし配列表