生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_ガス中の硫黄化合物の定量分析方法および分析システム
出願番号:2012246982
年次:2014
IPC分類:G01N 30/88,G01N 1/22,G01N 30/16,G01N 30/26


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今西 宏徳 JP 2014095610 公開特許公報(A) 20140522 2012246982 20121109 ガス中の硫黄化合物の定量分析方法および分析システム 東京瓦斯株式会社 000220262 重野 剛 100086911 今西 宏徳 G01N 30/88 20060101AFI20140425BHJP G01N 1/22 20060101ALI20140425BHJP G01N 30/16 20060101ALI20140425BHJP G01N 30/26 20060101ALI20140425BHJP JPG01N30/88 CG01N30/88 GG01N1/22 LG01N30/16 KG01N30/26 M 5 2 OL 11 特許法第30条第2項適用申請有り 2G052 2G052AA07 2G052AB08 2G052AD02 2G052AD22 2G052AD42 2G052CA14 2G052CA35 2G052ED07 2G052ED09 2G052GA27 2G052HC24 本発明は、ガス中の硫黄化合物の定量分析方法及び分析システムに係り、特にプロパンを含む燃料ガス中の硫化カルボニル(COS)の定量分析に好適な方法および分析システムに関する。 都市ガスや液化天然ガスなどの燃料ガス中には微量の硫化カルボニルなどの硫黄化合物が含まれている場合がある。燃料ガスから水素を製造して燃料電池に供給するシステムにおいては、硫黄化合物は微量であっても水素製造用改質触媒を被毒するため、燃料ガス中の硫化カルボニルなどの硫黄化合物を正確に定量分析する方法が必要となる。 ガス中の硫黄化合物を分析する方法としては、ガスクロマトグラフ(GC)分析法が一般的である。検出器には硫黄化合物に対し選択性が高く感度の高い化学発光硫黄検出器(SCD)が普及しており、例えばASTMD5504−08で示される天然ガス中の硫黄化合物分析方法などでも用いられている。しかし、その検出下限値は数十ppbvレベルであることから、ppbvレベルの極微量な硫黄化合物を感度良く分析するために、硫黄化合物を濃縮してからGC/SCDへ導入する必要がある。 特許文献1(特表2009−513947)には、H2S、COS、ジメチルスルフィド(DMS)、ベンゼン等を不純物として含む二酸化炭素ガス中の不純物の定量分析方法として、不純物を吸着手段に吸着させてから脱着させてGCによって定量分析する方法が記載されている。しかしながら、特許文献1では、具体的にはガスの主成分は二酸化炭素であり、不純物はベンゼンである。特許文献1には、燃料ガス中の硫化カルボニルを定量分析する方法の具体的な記載はない。 特許文献2(特開2004−101200)にはプロピレン中の不純物であるCOSをガスクロマトグラフィーにより分析する方法が記載されているが、硫化カルボニルとプロパンとを含むガス中の硫化カルボニルを定量分析することは記載されていない。特表2009−513947特開2004−101200 硫化カルボニル(COS)の沸点は−50℃であり、プロパンの沸点(−42℃)と近接していることから、これらが共存する場合には従来の濃縮条件やGCでの分離条件では両者を分離して精度よく分析することが不可能であった。 本発明は、硫化カルボニルとプロパンとを含むガス中の硫化カルボニルを精度よく定量分析することができるガス中の硫黄化合物の定量分析方法及び分析システムを提供することを目的とする。 本発明のガス中の硫黄化合物の定量分析方法は、硫化カルボニル及びプロパンを含むサンプルガス中の硫黄化合物を定量分析する方法において、硫黄化合物吸着性を有した第1の吸着剤を収容した、−80℃〜−50℃の第1のトラップに該サンプルガスを流通させて硫化カルボニル及びプロパンを該第1の吸着剤に吸着させる第1の工程と、次いで該第1のトラップの温度を保持したまま、キャリアガスを第1のトラップに流通させて不要なガスを排気する第2の工程と、次いで該第1のトラップを−43℃〜−47℃としてキャリアガスを第1のトラップに流通させ、該第1の吸着剤から硫化カルボニルを脱着させ、この脱着した硫化カルボニルを含むキャリアガスを、硫黄化合物吸着性を有した第2の吸着剤を収容した、−80℃〜−50℃の第2のトラップに流通させて硫化カルボニルを該第2の吸着剤に吸着させる第3の工程と、次いで該第2のトラップの温度を保持したまま、キャリアガスを第2のトラップに流通させて不要なガスを排気する第4の工程と、次いで該第2のトラップを−45℃以上に昇温して第2の吸着剤から硫化カルボニルを脱着させ、この脱着した硫化カルボニルを含むキャリアガスを、−160℃に冷却したクライオフォーカス部に流通させて硫化カルボニルを凝縮させる第5の工程と、クライオフォーカス部を80℃にすることで気化した硫化カルボニルをGC分析装置により定量する第6の工程とを有することを特徴とするものである。ただし、場合によっては第4の工程は省略することができる。 本発明のガス中の硫黄化合物の定量分析システムは、硫化カルボニル及びプロパンを含むサンプルガス中の硫黄化合物を2以上のトラップを用いて分離し定量分析するシステムであって、硫黄化合物吸着性を有した第1の吸着剤を収容した第1のトラップと、該第1のトラップを−80℃〜−50℃又は−43℃〜−47℃とするための第1の温度調節手段と、硫黄化合物吸着性を有した第2の吸着剤を収容した第2のトラップと、該第2のトラップを−80℃〜−50℃又は−45℃以上とするための第2の温度調節手段と、クライオフォーカス部と、該部を−160℃又は80℃とするための第3の温度調節手段と、クライオフォーカス部からの気化ガス中の硫化カルボニルを定量するためのGC分析装置とを有するものである。 前記第1及び第2の吸着剤は硫黄化合物との親和性が高いことが好ましい。 前記第3の工程において、前記第1のトラップにキャリアガスを線速度41〜55m/minにて通気して硫化カルボニルを脱着させることが好ましい。 本発明方法及びシステムは、サンプルガス中の硫化カルボニル濃度が0.1〜30体積ppbと微量であり、プロパンを20体積%以下含む燃料ガス中の硫化カルボニルの定量方法として好適である。 本発明のガス中の硫黄化合物の定量分析方法及びシステムでは、硫化カルボニル及びプロパンを含むサンプルガスを、硫黄化合物吸着剤を収容した第1のトラップ及び第2のトラップにより2段階にわたって濃縮処理して硫黄化合物濃度を高くしてGC分析装置にて硫黄化合物を定量分析する。 第1のトラップでは、まず、−80℃〜−50℃の温度条件で硫黄化合物含有サンプルガスを流通させる。これにより、沸点が上記温度条件よりも高いプロパン及び硫黄化合物成分が選択的に第1の吸着剤に吸着され、沸点が上記温度条件よりも低い成分(例えばエタン)は殆ど吸着されることなく第1のトラップを通過し、系外に排出される。さらに、第1のトラップの温度を保持したままキャリアガスを流通することで、分析の対象でないガスを排除する。 次いで、第1のトラップの温度を−43℃〜−47℃に昇温して第1の吸着剤から吸着成分を脱着させる。この−43℃〜−47℃は、プロパンの沸点(−42℃)よりも低く、硫化カルボニル(COS)の沸点(−50℃)よりも高いため、プロパンよりもCOSの方が脱着し易く、またCOSが極低濃度であることから早期に脱着が完了する。そこで、脱着工程の初期にCOS濃度が相対的に高い脱着ガスが得られるので、この脱着ガスを、−80℃〜−50℃に保持された第2のトラップに導入し、COS等の硫黄化合物を第2の吸着剤に吸着させる。第2のトラップを通過した成分は系外に排出する。この第2のトラップでの吸着処理により、COS等の硫黄化合物がさらに濃縮される。次いで第2のトラップの温度を保持したままキャリアガスを流通することで、分析の対象でないガスを排除する。なお、この工程は場合によって省略することができる。 次いで該第2のトラップを−45℃以上として第2の吸着剤からCOS等を脱着させ、クライオフォーカスした後にGC分析装置によりCOSを定量する。 このように、COS等の硫黄化合物を2段階にわたって濃縮するので、プロパンを多く含み、COSを微量含むガス中のCOSであっても、COSを高い精度にて定量分析することができる。 なお、前記第1及び第2の吸着剤として、硫黄化合物特にCOSとの親和性が高いものを用いることにより、硫黄化合物が効率よく濃縮される。 また、第1のトラップからの脱着時のキャリアガスの線速度を41m/min以上と大きくすることにより、COSが効果的に脱着することが認められた。本発明方法及びシステムの一例を示す模式図である。実験結果を示すガスクロマトグラムである。実験結果を示すグラフである。実験結果を示すグラフである。実験結果を示すグラフである。実験結果を示すグラフである。 本発明では、硫化カルボニル(COS)及びプロパンを含む燃料ガス中の硫黄化合物を定量分析する。硫黄化合物としては、COS、H2S、DMS(ジメチルスルフィド)、TBM(t−ブチルメルカプタン)等が例示される。 燃料ガスとしてはメタンを主成分とする都市ガス例えば13Aが好適である。都市ガス13Aの平均的な成分組成及び各成分の沸点は次の通りである。 メタン(沸点−161.5℃) 89.6体積% エタン(沸点−88.6℃) 5.6体積% プロパン(沸点−42.1℃) 3.4体積% ブタン(沸点−0.5℃) 1.4体積% 本発明は、好ましくはCOSを0.1〜30体積ppb、プロパンを20体積%以下含むガス中のCOSを定量分析するのに好適である。[第1の工程] 図1は本発明方法及びシステムを説明する模式図であり、ポート(出入口部)12よりサンプルガス(硫黄化合物及びプロパン含有ガス)が切替バルブ5を介して第1のトラップに導入され、−80℃〜−50℃にて通気され、該第1のトラップ内の第1の吸着剤1aにCOS、プロパン等が吸着される。なお、切替バルブ5内の流路はサンプルガスを流通させることでパージされた状態にある。 第1の吸着剤1a及び後述の第2の吸着剤2aとしては、COSなどの硫黄化合物吸着能を有するものであればよいが、特にCOSに対する親和性が高いものが好適であり、例えばゼオライト、活性炭、シリカ、アルミナ、珪藻土、グラスビーズ、樹脂類などが用いられ、具体的には2,6−ジフェニル−p−フェニレンオキサイドをベースとしたポリマービーズ(商品名Tenax TA)が好適である。 このときのガスの線速度は27m/min以下であればよい。この第1の工程において、主として沸点が上記温度よりも高いプロパン、及びCOS等の硫黄化合物成分が第1の吸着剤1aに吸着され、沸点が上記温度よりも低い成分(例えばエタン)は殆ど吸着されず、第1のトラップを通過する。第1のトラップを通過したガスはポート11から系外に排出される。 [第2の工程] 第1のトラップの温度を保持したまま、ポート12よりキャリアガスを切替バルブ5を介して、第1のトラップに流通させて不要なガスをポート11より排気する。なお、切替バルブ5内の流路はキャリアガスを流通させることでパージされた状態にある。[第3の工程] 次いで、第1のトラップを−43℃〜−47℃に昇温させてポート11からからキャリアガスを流通させ、第1の吸着剤1aが吸着保持している成分のうち沸点がこの温度よりも高いCOS等の成分を優先的に脱着させる。このキャリアガスとしては、窒素、ヘリウムなどが好適であり、特にヘリウムが好適である。また、キャリアガスの線速度は41〜55m/minが好適である。キャリアガスの線速度を41m/min以上と大きくすることにより、吸着剤1aからCOSを効果的に脱着させることができる。 この脱着に際しては、プロパンよりも沸点が高いCOS等がプロパンに先行して脱着するので、脱着用キャリアガスの流通線速度を41m/min以上とし、時間を1〜1.3minと短くし、吸着剤1aに吸着保持されているプロパンが多量に脱着開始する前にCOS等の脱着を終了させることが好ましい。これにより、COSが濃縮された脱着ガスを第1のトラップから取り出すことができる。 この第1の吸着剤1aから脱着されたCOS等及びプロパンを含むガスを、−80℃〜−50℃に保持された第2のトラップに導入し、該第2のトラップ内の第2の吸着剤2aにCOS等を吸着させる。第2のトラップを通過したガスをポート13から系外に排出する。 [第4の工程] 第2のトラップの温度を保持したまま、ポート12よりキャリアガスを切替バルブ5を介して、第2のトラップに流通させて不要なガスをポート13より排気する。ただし、場合によっては本工程を省略することができる。[第5の工程] 次いで、第2のトラップの温度を好ましくは−45℃以上、特に−45〜180℃に昇温させ、ポート13からキャリアガスを流入させて第2の吸着剤2aからCOS等が濃縮されたガスを流出させ、ポート14から−160℃に冷却したクライオフォーカス部に貯留させる。 [第6の工程] 次いでクライオフォーカス部を80℃に加温してからGC分析装置に送り、COS等を測定する。このGC分析装置の硫黄化合物検出用の検出器としてはSCD(化学発光硫黄検出器)が好適である。プロパン等は質量分析計により検出できる。 COS濃度既知のガスについて上記のようにして濃縮処理した後、GC分析装置に通し、COS濃度とピークエリアとの検量関係を求めておくことにより、COS濃度未知のサンプルガス中のCOS濃度を定量することができる。 以下、実施例及び比較例について説明する。[実施例1] 図1に示す第1、第2のトラップ及びクライオフォーカス部を通したガスをGC分析装置に導入するように構成したシステム(Entech社製7100A)を用い、表1に示す条件にて表2のガス2に示す組成の調製ガスを分析した。第1、第2のトラップの内径は2.2mmである。 第1のトラップの吸着剤としては、Tenax TAとガラスビーズとの混合物を用いた。第2のトラップの吸着剤としては、Tenax TAを用いた。 脱着時のキャリアガスとしてはヘリウムを用いた。第1の工程におけるポート12からのサンプルガス供給速度を100mL/min、供給総量を100mLとし、第2の工程におけるキャリアガスの流量は100mL/min、流通総量を200mLとした。第3の工程における第1のトラップから第2のトラップへのガスの移送速度は線速度として55m/min(流量としては200mL/min)とした。第3の工程における移送ガスの総量は200mLである。この第3の工程における移送ガスの総量は後述の各実施例及び比較例1〜5においても200mLとした。 第4の工程については省略した。次いで、第5の工程における第2のトラップからクライオフォーカス部への移送ガスはヘリウムであり、その供給時間は2minとした。 GC分析装置としてはAgilent GC7890Aを用いた。検出器はSCDとMSD(質量分析計)とを並列にして用いた。SCDとしてはAgilent SCD355を用い、MSDとしてはAgilent 5973inertを用いた。[実施例2,3、比較例1〜4] 第1のトラップから第2のトラップへの移送時の線速度及び流量を次の通りとしたこと以外は実施例1と同様にして表2のガス2の分析を行った。 実施例2:41m/min(流量150mL/min) 実施例3:44m/min(流量160mL/min) 比較例1:2.7m/min(流量10mL/min) 比較例2:11m/min(流量40mL/min) 比較例3:27m/min(流量100mL/min) 比較例4:34m/min(流量130mL/min) 実施例1〜3、比較例1〜4の結果を図2,3,4に示す。移送速度を変化させたこと以外は同一条件とした実施例1〜3、比較例1〜4では、図2の通り、移送速度を41m/min以上(150mL/min以上)とした実施例1〜3の場合にのみCOSを検出することができ、図3に示すようにプロパンと十分に分離できた。実施例2,3においても検出下限値0.1ppbv、定量下限値1ppbvである。 なお、移送速度を2.7m/min(10mL/min)とした比較例1のクロマトグラムを図4に示す。図4の通り、比較例1ではプロパンを排除することができるが、プロパンの共存によるクエンチング(消光)の影響を受ける。[実施例4,5] 第1のトラップのトラップ温度を−80℃(実施例4)又は−50℃(実施例5)としたこと以外は実施例1と同様にして表2のガス2の分析を行った。その結果、いずれの場合も実施例1と同様にCOSを定量することができた。[実施例6] 第2のトラップの脱着温度を55℃としたこと以外は実施例1と同様にして表2のガス5の分析を行った。その結果、COSは検出下限値0.2ppbで定量することができた。[比較例5] 第1のトラップでのトラップ温度を−110℃としたこと以外は実施例1と同様にして表2のガス2の分析を行った。結果を図5に示す。図5に示す通り、この比較例5では、第3の工程において第2のトラップから流出するガス中のプロパン濃度が極めて高く、COSの分析が困難であった。[比較例6] 第1のトラップには吸着剤を収容せず、加熱も冷却もしないシステムとし、第1の工程ではサンプルガスをポート11より第1のトラップを経てトラップ温度を−60℃とした第2のトラップへ通じてトラップを行い、次いでキャリアガスを第2のトラップへ通じて不要ガスの排気を行ったこと以外は実施例1と同様にして表2のガス1〜4の分析を行った。その結果を図6に示す。 図6に示す通り、DMS、TBM、H2Sについては感度よく検出することが可能であり、検出下限値は0.1ppbv、定量下限値は1ppbvと算出された。しかしながら、COSについてはプロパンによるクエンチングの影響を受けてしまい、SCDで定量分析することはできず、MSDで定量した場合の検出下限値は100ppbvであった。 比較例1〜4の条件では、第1のトラップにて十分にプロパンを排除できず、第2のトラップへ移送されてしまうためにCOSの分析が不可能であったが、比較例6においては第1のトラップが無く、比較例1〜4にて第1のトラップで除去されるプロパンが全て第2のトラップに移送されることと同様の条件である。したがって、トラップが1つしか無い場合には、プロパンを含む燃料ガス中の極微量のCOSを分析することは不可能であった。 1 第1のトラップ 1a 第1の吸着剤 2 第2のトラップ 2a 第2の吸着剤 3 クライオフォーカス部 硫化カルボニル及びプロパンを含むサンプルガス中の硫黄化合物を2以上のトラップを用いて分離し定量分析する方法であって、 硫黄化合物吸着性を有した第1の吸着剤を収容した、−80℃〜−50℃の第1のトラップに該サンプルガスを流通させて硫化カルボニル及びプロパンを該第1の吸着剤に吸着させる第1の工程と、 次いで該第1のトラップの温度を保持したまま、キャリアガスを、第1のトラップに流通させて不要なガスを排気する第2の工程と、 次いで該第1のトラップを−43℃〜−47℃としてキャリアガスを第1のトラップに流通させ、該第1の吸着剤から硫化カルボニルを脱着させ、この脱着した硫化カルボニルを含むキャリアガスを、硫黄化合物吸着性を有した第2の吸着剤を収容した、−80℃〜−50℃の第2のトラップに流通させて硫化カルボニルを該第2の吸着剤に吸着させる第3の工程と、 次いで該第2のトラップの温度を保持したまま、キャリアガスを、第2のトラップに流通させて不要なガスを排気する第4の工程と、 次いで該第2のトラップを−45℃以上に昇温して第2の吸着剤から硫化カルボニルを脱着させ、−160℃に冷却したクライオフォーカス部に凝縮させる第5の工程と、 次いで該クライオフォーカス部を80℃に昇温して硫化カルボニルを脱着することで、GC分析装置により硫化カルボニルを定量する第6の工程とを有することを特徴とするガス中の硫黄化合物の定量分析方法。 請求項1において、前記第3の工程において、前記第1のトラップにキャリアガスを線速度41〜55m/minにて通気して硫化カルボニルを脱着させることを特徴とするガス中の硫黄化合物の定量分析方法。 請求項1又は2において、前記サンプルガス中の硫化カルボニル濃度が0.1〜30体積ppbであり、プロパンの濃度が20体積%以下であることを特徴とするガス中の硫黄化合物の定量分析方法。 硫化カルボニル及びプロパンを含むサンプルガス中の硫黄化合物を2以上のトラップを用いて分離し定量分析するシステムであって、 硫黄化合物吸着性を有した第1の吸着剤を収容した第1のトラップと、 該第1のトラップを−80℃〜−50℃又は−43℃〜−47℃とするための第1の温度調節手段と、 硫黄化合物吸着性を有した第2の吸着剤を収容した第2のトラップと、 該第2のトラップを−80℃〜−50℃又は−45℃以上とするための第2の温度調節手段と、 クライオフォーカス部と該クライオフォーカス部を−160℃又は80℃とするための第3の温度調節手段と、該クライオフォーカス部からの脱着ガス中の硫化カルボニルを定量するためのGC分析装置とを有することを特徴とするガス中の硫黄化合物の定量分析システム。 請求項4において、前記第1のトラップにキャリアガスを線速度41〜55m/minにて通気して硫化カルボニルを脱着させる通気手段を備えたことを特徴とするガス中の硫黄化合物の定量分析システム。 【課題】硫化カルボニルとプロパンとを含むガス中の硫化カルボニルを精度よく定量分析することができるガス中の硫黄化合物の定量分析方法を提供する。【解決手段】硫化カルボニル及びプロパンを含むガスを−80℃〜−50℃の第1のトラップに流通させて硫化カルボニル及びプロパンを第1の吸着剤に吸着させ、キャリアガスを流通させて不要なガスを排出し、第1のトラップを−43℃〜−47℃として硫化カルボニルを脱着させ、−80℃〜−50℃の第2のトラップに流通させて第2の吸着剤に吸着させ、キャリアガスを流通させて不要なガスを排出し、第2のトラップを−45℃以上として第2の吸着剤から硫化カルボニルを脱着させ、クライオフォーカス部で凝縮させ、次いで硫化カルボニルを気化させ、GC分析装置により定量する。【選択図】図2


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