生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_日焼け止め化粧料
出願番号:2012244937
年次:2014
IPC分類:A61K 8/29,A61Q 17/04,A61K 8/895,A61K 8/31,A61K 8/37


特許情報キャッシュ

中谷 有沙 JP 2014091736 公開特許公報(A) 20140519 2012244937 20121106 日焼け止め化粧料 花王株式会社 000000918 特許業務法人アルガ特許事務所 110000084 高野 登志雄 100077562 中嶋 俊夫 100096736 村田 正樹 100117156 山本 博人 100111028 中谷 有沙 A61K 8/29 20060101AFI20140422BHJP A61Q 17/04 20060101ALI20140422BHJP A61K 8/895 20060101ALI20140422BHJP A61K 8/31 20060101ALI20140422BHJP A61K 8/37 20060101ALI20140422BHJP JPA61K8/29A61Q17/04A61K8/895A61K8/31A61K8/37 5 OL 12 4C083 4C083AA122 4C083AB051 4C083AB211 4C083AB212 4C083AB241 4C083AB242 4C083AC021 4C083AC022 4C083AC392 4C083AC422 4C083AD161 4C083AD162 4C083AD172 4C083BB13 4C083CC19 4C083EE06 4C083EE17 本発明は、日焼け止め化粧料に関する。 日焼け止め化粧料には、紫外線吸収剤や、酸化チタン、酸化亜鉛等の紫外線散乱剤が配合されている。紫外線吸収剤は、肌に刺激を生じる場合があり、紫外線吸収剤を配合しないか配合量を低減した日焼け止め化粧料が求められている。 従来から、酸化チタンや酸化亜鉛等の紫外線散乱剤を配合した日焼け止め化粧料が知られており、酸化チタン等の粉体を配合した場合にも十分な紫外線散乱効果を得つつ、透明性を向上することが検討されている。 例えば、特許文献1では、透明性の向上のために、シリカを酸化セリウムの複合粉体と紫外線散乱剤を併用した日焼け止め化粧料が記載され、特許文献2では、透明性の向上のため、特定の板状ヒドロキシアパタイトによる崩壊性球状粉末を紫外線散乱剤と併用した日焼け止め化粧料が記載されている。特開2000−256157号公報特開2009−155332号公報 従来の紫外線散乱剤を含有する日焼け止め化粧料では、透明性を向上することはできても、塗布時に肌にのびていく感触と、塗布後のしっとりしたなめらかな肌の感触に欠け、粉っぽさと相まって感じる乾燥感を、さらに抑制することが求められている。 従って、本発明は、紫外線散乱剤である粉体を含有しつつも、白浮きを抑制し、かつ、塗布時に肌にのびていく感触があり、しかも、塗布後の肌がしっとりしたなめらかな感触になる日焼け止め化粧料に関する。 本発明者は、トリメチルシロキシケイ酸で処理された酸化チタンと、架橋型メチルポリシロキサン、特定のエステル油及びスクワランを組み合わせて用いることにより、上記課題を解決した日焼け止め化粧料が得られることを見出した。 本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E):(A)トリメチルシロキシケイ酸で処理された酸化チタン 1〜10質量%、(B)架橋型メチルポリシロキサンである(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー 0.01〜2質量%、(C)25℃における粘度が100mPa・s以下のエステル油 1〜15質量%、(D)スクワラン 1〜15質量%、(E)水を含有し、成分(A)、(B)、(C)及び(D)の質量割合(A)/((B)+(C)+(D))が、0.03〜4.9である日焼け止め化粧料に関する。 本発明の日焼け止め化粧料は、紫外線防御効果が高く、塗布後の肌が白浮せず、なめらかな仕上がりが得られるものである。 本発明で用いる成分(A)の酸化チタンは、トリメチルシロキシケイ酸で処理されたものである。 酸化チタンは、平均粒径5〜50nmのものが好ましく、10〜35nmがより好ましい。 なお、本発明において、粒径は、透過型電子顕微鏡で一次粒子を観察し、その平均値の算出を行う。 酸化チタンは、通常の方法により、トリメチルシロキシケイ酸で表面処理すればよく、処理量は、酸化チタンに対し、1〜15質量%が好ましく、3〜12質量%がより好ましい。 また、酸化チタンを処理する際には、トリメチルシロキシケイ酸以外の成分で併せて処理されていても良い。 このように、トリメチルシロキシケイ酸で処理された酸化チタンは、シリコーン油中に界面活性剤により分散された状態のものを用いることもできる。 成分(A)としては、LT−046K(テイカ社製)等の市販品を用いることができる。LT−046Kは、酸化チタン/水酸化アルミニウム/シリカ/トリメチルシロキシケイ酸=32.5/4/1/2.5(質量比)を、シクロペンタシロキサン(KF−995)48%に、PEG−10ジメチコン(KF−6017)12%を用いて分散させたものである。 成分(A)は、1種又は2種以上を用いることができ、紫外線防御効果を得る観点から、含有量は、全組成中に1質量%以上であり、3質量%以上が好ましく、4質量%以上がより好ましい。そして、肌に塗布しても透明である点から、10質量%以下であり、9質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましい。また、成分(A)の含有量は、全組成中に1〜10質量%であり、3〜9質量%が好ましく、4〜8質量%がより好ましい。 本発明で用いる成分(B)の架橋型メチルポリシロキサンである(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー(INCI名)は、既知の化合物であり、常法に従って製造することができる。例えば、ジメトキシジメチルシロキサンとビニルジメチルメトキシシロキサンを脱アルコール縮合させた後、アゾビスイソブチロニトリルなどの重合開始剤を用いて、付加重合させることにより製造することができる。 成分(B)は、一般的には、低粘度シリコーン油と混合して膨潤させてペースト状になったものを用いるのが、本発明の効果をより十分に発揮することができる。 具体的には、25℃での動粘度が100mm2/s以下のシリコーン油との混合物として使用するのが好ましく、のびが軽く肌上での広がりが良い点で、25℃での動粘度が20mm2/s以下の直鎖状又は分岐状ジメチコン、環状シリコーンが好ましい。より具体的には、20mm2/s以下の直鎖状又は分岐状ジメチコンや、環状のシクロペンタシロキサン、シクロヘキサシロキサンが挙げられ、シリコーンKF−96(5CS)、シリコーンKF−96(10CS)、TMF−1.5(以上、信越化学工業社)、シリコーンSH200 Fluid 2CS、シリコーンSH200 Fluid 6CS、SH245 Fluid(以上、東レ・ダウコーニング社)、SF1258(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン社)等が挙げられる。 成分(B)としては、例えば、KSG−15、KSG−16、KSG−1610(信越化学工業社);9546 Silicone Elastomer Blend(東レ・ダウコーニング社);SFE−839(GE Silicones社);SUNGEL C7、SUNGEL CD20、SUNGEL D20、SUNGEL CP20、DC 1−9852(SUNJIN社);CHEMSIL K−61、CHEMSIL K−51(Thornley Company);Lotioncrafter EL51、Lotioncrafter EL61(Lotioncrafter社)等の市販品を用いることができる。 中でも、KSG−15、KSG−16が、肌へののびとなじみが良く、疎水性粉体の分散が良好である点で好ましい。 成分(B)は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、乾燥感を低減し、塗布時及び塗布後の肌に滑らかな感触を与える観点から、含有量は、全組成中に0.01質量%以上であり、0.05質量%以上が好ましく、0.08質量%以上がより好ましい。そして、べたつきのない仕上がりの点から、全組成中に2質量%以下であり、1.5質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましい。また、成分(B)の含有量は、全組成中に0.01〜2質量%であり、0.05〜1.5質量%が好ましく、0.08〜1質量%がより好ましい。 成分(C)のエステル油は、25℃における粘度が100mPa・s以下であり、70mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上が好ましい。成分(C)は、25℃における粘度が5〜70mPa・sのものがより好ましい。 本発明において、粘度は、B型粘度計(B8L型粘度計(東機産業社製)、ローターNo.1、60rpm、25℃、1分)で測定した値である。 成分(C)のエステル油としては、例えば、リンゴ酸ジイソステアリル、乳酸オクチルドデシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソステアリン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、カプリル・カプリン酸トリグリセリド、2−エチルヘキサン酸トリグリセリド、オリーブ油等が挙げられる。 これらのうち、べたつきのないしっとり感の点から、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、カプリル・カプリン酸トリグリセリド、2−エチルヘキサン酸トリグリセリド、オリーブ油が好ましく、伸びの軽さの点から、ジカプリン酸ネオペンチルグリコールがより好ましい。 なお、成分(C)のエステル油には、紫外線吸収剤は含まれない。 成分(C)は、1種又は2種以上を用いることができ、なめらかなのばしやすさを得る観点から、含有量は、全組成中に1質量%以上であり、1.5質量%以上が好ましく、2質量%以上がより好ましい。そして、油性感を抑える点から、15質量%以下であり、10質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましい。また、成分(C)の含有量は、全組成中に1〜15質量%であり、1.5〜10質量%が好ましく、2〜8質量%がより好ましい。 成分(D)のスクワランは、なめらかなのばしやすさを得る観点から、含有量は、全組成中に1質量%以上であり、1.5質量%以上が好ましく、2質量%以上がより好ましい。そして、油性感を抑える点から、15質量%以下であり、10質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましい。また、成分(D)の含有量は、全組成中に1〜15質量%であり、1.5〜10質量%が好ましく、2〜8質量%がより好ましい。 本発明において、成分(A)、(B)、(C)及び(D)の質量割合(A)/((B)+(C)+(D))は、塗布後の肌の白浮きを抑える観点から、0.03以上であり、0.13以上が好ましく、0.3以上がより好ましく、4.9以下であり、1.4以下が好ましく、1.0以下がより好ましい。また、成分(A)、(B)、(C)及び(D)の質量割合(A)/((B)+(C)+(D))は、0.03〜4.9であり、0.13〜1.4が好ましく、0.3〜1.0がより好ましい。 成分(B)、(C)、(D)によって、成分(A)の白浮きを抑える理由としては、成分(B)が架橋型のポリマーであるため、シリコーン油、さらに炭化水素油、エステル油を保持したまま肌の上で滑らかに広がることができ、そして、成分(A)は油剤に分散されているので、成分(B)とともに肌に上に均一に広がるためと思われる。そのため、成分(A)は肌に広がり、凝集することがなく、白浮きが抑制されると考えられる。 また、成分(C)及び(D)の質量割合(C)/(D)は、なめらかな仕上がりにする観点から、0.06以上が好ましく、0.5以上がより好ましく、0.7以上が更に好ましく、15以下が好ましく、5以下がより好ましく、2以下が更に好ましい。また、成分(C)及び(D)の質量割合(C)/(D)は、0.06〜15が好ましく、0.5〜5がより好ましく、0.7〜2が更に好ましい。 本発明において、成分(E)の水の含有量は、みずみずしい使用感の点から、全組成中に、5質量%以上が好ましく、7質量%以上がより好ましく、10質量%以上が更に好ましく、70質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、30質量%以下が更に好ましい。また、水の含有量は、全組成中に、5〜70質量%が好ましく、7〜40質量%がより好ましく、10〜30質量%が更に好ましい。 本発明の日焼け止め化粧料は、更に(F)酸化亜鉛を含有することができ、紫外線防御効果をより高めることができる。 酸化亜鉛としては、塗布後の白浮きなさの点から、平均粒径25〜100nmのものが好ましく、30〜90nmがより好ましく、35〜80nmがさらに好ましい。 成分(F)は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、含有量は、紫外線防御効果の点から、全組成中に、5質量%以上が好ましく、8質量%以上がより好ましく、10質量%以上が更に好ましく、30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましく、20質量%以下が更に好ましい。また、成分(F)の含有量は、全組成中に、5〜30質量%が好ましく、8〜25質量%がより好ましく、10〜20質量%が更に好ましい。 本発明の日焼け止め化合物は、更に(G)成分(A)以外の酸化チタンを含有することができ、UV−A防御効果を得ることができる。 酸化チタンとしては、平均粒径25〜100nmのものが好ましく、30〜90nmがより好ましく、35〜80nmが更に好ましい。 成分(G)の酸化チタンとしては、例えば、MT−500B,MT−600B,MT−700B(以上、テイカ社製)等の市販品を用いることができる。 成分(G)は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、含有量は、UV−A防御効果を得るとともに、塗布後の肌が白くなることを防止する点から、全組成中に、0.1質量%以上が好ましく、0.3質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上が更に好ましく、1.5質量%以下が好ましく、1.2質量%以下がより好ましく、0.8質量%以下が更に好ましい。また、成分(G)の含有量は、全組成中に、0.1〜1.5質量%が好ましく、0.3〜1.2質量%がより好ましく、0.5〜0.8質量%が更に好ましい。 成分(F)の酸化亜鉛、成分(G)の酸化チタンは、それぞれ、そのまま用いても良く、通常の方法により疎水化処理したものを用いることもできる。 疎水化処理としては通常の表面処理法を用いることができ、例えば粉体表面に油脂を吸着させたり、水酸基等の官能基を利用し、エステル化やエーテル化を起こさせ粉体を親油的にする油脂処理法、脂肪酸の亜鉛塩やマグネシウム塩やアルミ塩を用いた金属石鹸処理法、ジメチルシロキサンやメチル水素シロキサン等のシリコーン化合物を用いたシリコーン処理法、パーフルオロアルキル基を有するフッ素化合物で処理する方法等が挙げられ、安定性の観点から、ジメチルシロキサンやメチル水素シロキサン等のシリコーン化合物を用いたシリコーン処理法が好ましい。 本発明の日焼け止め化粧料においては、刺激性の観点から、紫外線吸収剤の含有量が、全組成中に1質量%以下であるのが好ましく、含有しないのがより好ましい。 ここで、紫外線吸収剤とは、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル等の有機系紫外線吸収剤である。 本発明の日焼け止め化粧料は、前記成分のほか、通常の化粧料に用いられる成分、例えば、前記以外の粉体、前記以外の油性成分、非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等の界面活性剤、増粘剤、エタノール、多価アルコール、防腐剤、酸化防止剤、色素、pH調整剤、香料、紫外線吸収剤、保湿剤、血行促進剤、エキス類、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤などを含有することができる。 前記以外の粉体としては、通常の化粧料に用いられる体質顔料、着色顔料であれば制限されず、例えば、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、タルク、セリサイト、マイカ、カオリン、ベンガラ、クレー、ベントナイト、チタン被膜雲母、オキシ塩化ビスマス、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化鉄、群青、酸化クロム、水酸化クロム、カラミン及びカーボンブラック、これらの複合体等の無機粉体;ポリアミド、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリウレタン、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、シルクパウダー、セルロース、長鎖アルキルリン酸金属塩、N−モノ長鎖アルキルアシル塩基性アミノ酸、これらの複合体等の有機粉体;さらに、上記無機粉体と有機粉体との複合粉体などが挙げられる。 これらの粉体の形状や粒径は特に制限されず、微粒子粉体等も含まれる。 前記以外の粉体としては、塗布時の感触を向上させる観点から、タルク、シリコーン樹脂が好ましく、含有量は、全組成中に0.1〜10質量%が好ましく、0.5〜8質量%がより好ましく、1〜6質量%が更に好ましい。 前記以外の油性成分としては、25℃で固体の油、例えば、脂肪族アルコール、脂肪酸、脂肪族アミド誘導体、脂肪族アミン誘導体等や、炭化水素、エステル系、シリコーン系等の天然系及び合成系のワックスなどを配合できる。これらの油性成分の含有量は、全組成中に5質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましく、1質量%以下が更に好ましく、含有しないのがより更に好ましい。 本発明の日焼け止め化粧料に用いる非イオン界面活性剤としては、HLB8以下の親油性非イオン界面活性剤が好ましく、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、グリセリン脂肪酸エステル、グリセリンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられ、安定性の観点から、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体が好ましい。 非イオン界面活性剤は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、塗布時の伸ばしやすの観点から、含有量は、全組成中に0.1〜5質量%が好ましく、0.3〜3質量%がより好ましく、0.5〜1.5質量%が更に好ましい。 なお、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤の含有量は、0.5質量%以下が好ましく、0.1質量%以下がより好ましく、含有されないことが更に好ましい。 本発明の水中油型乳化化粧料に用いる増粘剤としては、油溶性の増粘剤を用いることができる。かかる油溶性増粘剤としては、デキストリン脂肪酸エステルが好ましく、例えば、ラウリン酸デキストリン、パルミチン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、イソステアリン酸デキストリン、ベヘン酸デキストリン、ヤシ油脂肪酸デキストリン等のデキストリンと炭素数10〜24の脂肪酸とのエステルが挙げられる。これらのうち、安定性の点から、パルミチン酸デキストリンが好ましい。 また、デキストリン脂肪酸エステルとしては、例えば、レオパールKL、レオパールTL、ユニフィルマHVY(以上、千葉製粉社製)等の市販品を用いることができる。 増粘剤は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、含有量は、全組成中に、0.01〜2質量%が好ましく、0.05〜1質量%がより好ましく、0.1〜0.5質量%が更に好ましい。 本発明の日焼け止め化粧料は、通常の方法に従って製造することができる。例えば、油相成分に粉体成分を分散させ、これに、予め混合した水相成分を加え、混合・撹拌することにより、製造することができる。油中水型乳化化粧料とするのが好ましい。 また、剤型としては、液状、乳液状、クリーム状、ジェル状が挙げられ、乳液状が好ましい。 上述した実施形態に関し、本発明は、更に以下の組成物を開示する。<1>次の成分(A)、(B)、(C)並びに(D):(A)トリメチルシロキシケイ酸で処理された酸化チタン 1〜10質量%、(B)架橋型メチルポリシロキサンである(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー 0.01〜2質量%、(C)25℃における粘度が100mPa・s以下のエステル油 1〜15質量%、(D)スクワラン 1〜15質量%、(E)水を含有し、成分(A)、(B)、(C)及び(D)の質量割合(A)/((B)+(C)+(D))が、0.03〜4.9である日焼け止め化粧料。<2>成分(A)が、酸化チタンに対し、トリメチルシロキシケイ酸で1〜15質量%表面処理されたものである前記<1>記載の日焼け止め化粧料。<3>成分(A)のトリメチルシロキシケイ酸で処理された酸化チタンが、シリコーン油中に界面活性剤により分散された状態のものである前記<1>又は<2>記載の日焼け止め化粧料。<4>成分(A)の含有量が、全組成中に1〜10質量%であり、3〜9質量%が好ましく、4〜8質量%がより好ましい前記<1>〜<3>のいずれか1記載の日焼け止め化粧料。<5>成分(B)の含有量が、全組成中に0.01〜2質量%であり、0.05〜1.5質量%が好ましく、0.08〜1質量%がより好ましい前記<1>〜<4>のいずれか1記載の日焼け止め化粧料。<6>成分(C)が、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、カプリル・カプリン酸トリグリセリド、2−エチルヘキサン酸トリグリセリド及びオリーブ油から選らばれる1種又は2種以上である前記<1>〜<5>のいずれか1記載の日焼け止め化粧料。<7>成分(C)の含有量が、全組成中に1〜15質量%であり、1.5〜10質量%が好ましく、2〜8質量%がより好ましい前記<1>〜<6>のいずれか1記載の日焼け止め化粧料。<8>成分(D)の含有量が、全組成中に1〜15質量%であり、1.5〜10質量%が好ましく、2〜8質量%がより好ましい前記<1>〜<7>のいずれか1記載の日焼け止め化粧料。<9>成分(A)、(B)、(C)及び(D)の質量割合(A)/((B)+(C)+(D))が、0.13〜1.4であり、0.3〜1.0が好ましい前記<1>〜<8>のいずれか1記載の日焼け止め化粧料。<10>成分(C)及び(D)の質量割合(C)/(D)が、0.06〜15であり、0.5〜5が好ましく、0.7〜2がより好ましい前記<1>〜<9>のいずれか1記載の日焼け止め化粧料。<11>更に、(F)酸化亜鉛を含有する前記<1>〜<10>のいずれか1記載の日焼け止め化粧料。<12>成分(F)の含有量が、全組成中に、5〜30質量%が好ましく、8〜25質量%がより好ましく、10〜20質量%が更に好ましい前記<11>記載の日焼け止め化粧料。<13>更に、(G)成分(A)以外の酸化チタンを含有する前記<1>〜<12>のいずれか1記載の日焼け止め化粧料。<14>成分(G)の含有量が、全組成中に、0.1〜1.5質量%であり、0.3〜1.2質量%が好ましく、0.5〜0.8質量%がより好ましい前記<13>記載の日焼け止め化粧料。<15>成分(G)が、平均粒径25〜100nmの酸化チタンである前記<13>又は<14>記載の日焼け止め化粧料。実施例1〜13及び比較例1〜6 表1に示す組成の日焼け止め化粧料を製造し、なめらかさ及び白さを評価した。結果を表1に併せて示す。(製造方法) 成分(B)、(C)及び(D)を含む油、シリコーン油の一部を、必要に応じて加熱しながら充分に撹拌して均一に溶解させ、油相とする。続いて、成分(A)、(F)、(G)を含む酸化亜鉛、酸化チタン、シリコーン油の一部を、撹拌して均一に分散させ、粉体相とする。この粉体相を油相へ添加し、撹拌して均一に分散させ、分散相とする。これとは別に成分(E)を含む水溶性成分を、充分に撹拌して均一溶解させ、水相とする。最後に、この水相を分散相へ添加し、添加終了後にアジホモミクサーにて高速撹拌を行い、加熱していた場合は室温まで冷却することにより、日焼け止め化粧料を得る。(評価方法)(1)なめらかさ: 専門パネラー3名より、各日焼け止め化合物を上腕部に塗布したとき、塗布後の肌におけるなめらかさを、以下の基準で官能評価した。結果を3名の平均値で示す。5;非常になめらかである。4;なめらかである。3;ややなめらかである。2;あまりなめらかでない。1;なめらかでない。(2)白さ: 各日焼け止め化粧料を、黒革にアプリケーターを使用して0.025mmの厚さとなるように塗布し、60分間乾燥させた。その後、黒革上の状態を、目視により、以下の基準で評価した。◎;白く見えない。○;ほぼ白く見えない。△;やや白く見える。×;白く見える。試験例1 実施例1及び比較例1の日焼け止め化粧料について、黒革にアプリケーターを使用して0.025mmの厚さとなるように塗布し、60分間乾燥させた後、色彩色差計(コニカミノルタセンシング社製、CR-300)を用い、L値を求めた。L値が小さいほうが、白くないことを示す。 その結果、実施例1は、30.9、比較例1は34.0であり、実施例1の日焼け止め化粧料は、白く見えないことが確認された。 次の成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E):(A)トリメチルシロキシケイ酸で処理された酸化チタン 1〜10質量%、(B)架橋型メチルポリシロキサンである(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー 0.01〜2質量%、(C)25℃における粘度が100mPa・s以下のエステル油 1〜15質量%、(D)スクワラン 1〜15質量%、(E)水を含有し、成分(A)、(B)、(C)及び(D)の質量割合(A)/((B)+(C)+(D))が、0.03〜4.9である日焼け止め化粧料。 成分(C)及び(D)の質量割合(C)/(D)が、0.06〜15である請求項1記載の日焼け止め化粧料。 更に、(F)酸化亜鉛を含有する請求項1又は2記載の日焼け止め化粧料。 更に、(G)成分(A)以外の酸化チタンを含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の日焼け止め化粧料。 成分(G)が、平均粒径25〜100nmの酸化チタンである請求項4記載の日焼け止め化粧料。 【課題】紫外線防御効果が高く、塗布後の肌が白浮せず、なめらかな仕上がりが得られ、乾燥感がない日焼け止め化粧料の提供。【解決手段】次の成分(A)、(B)、(C)、(D)及び(E):(A)トリメチルシロキシケイ酸で処理された酸化チタン 1〜10質量%、(B)架橋型メチルポリシロキサンである(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー 0.01〜2質量%、(C)25℃における粘度が100mPa・s以下のエステル油 1〜15質量%、(D)スクワラン 1〜15質量%、(E)水を含有し、成分(A)、(B)、(C)及び(D)の質量割合(A)/((B)+(C)+(D))が、0.03〜4.9である日焼け止め化粧料。【選択図】なし


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