タイトル: | 公開特許公報(A)_眠気が改善された感冒薬 |
出願番号: | 2012244064 |
年次: | 2013 |
IPC分類: | A61K 31/4152,A61K 31/485,A61K 31/137,A61K 31/522,A61K 45/00,A61K 47/18,A61K 36/48,A61K 31/4402,A61P 29/00,A61P 43/00,A61P 11/14,A61P 31/16,A61P 11/00 |
米田 喜久子 飯塚 泰貴 JP 2013121948 公開特許公報(A) 20130620 2012244064 20121106 眠気が改善された感冒薬 第一三共ヘルスケア株式会社 306014736 竹元 利泰 100161160 石橋 公樹 100146581 今村 真有 100153039 児玉 博宣 100164460 米田 喜久子 飯塚 泰貴 JP 2011243334 20111107 A61K 31/4152 20060101AFI20130524BHJP A61K 31/485 20060101ALI20130524BHJP A61K 31/137 20060101ALI20130524BHJP A61K 31/522 20060101ALI20130524BHJP A61K 45/00 20060101ALI20130524BHJP A61K 47/18 20060101ALI20130524BHJP A61K 36/48 20060101ALI20130524BHJP A61K 31/4402 20060101ALI20130524BHJP A61P 29/00 20060101ALI20130524BHJP A61P 43/00 20060101ALI20130524BHJP A61P 11/14 20060101ALI20130524BHJP A61P 31/16 20060101ALI20130524BHJP A61P 11/00 20060101ALI20130524BHJP JPA61K31/4152A61K31/485A61K31/137A61K31/522A61K45/00A61K47/18A61K35/78 JA61K31/4402A61P29/00A61P43/00 121A61P11/14A61P31/16A61P11/00 4 OL 7 4C076 4C084 4C086 4C088 4C206 4C076BB01 4C076CC50 4C076DD52 4C076FF67 4C084AA22 4C084MA16 4C084MA34 4C084MA52 4C084NA06 4C084ZA07 4C084ZA59 4C084ZA62 4C084ZB11 4C084ZC13 4C084ZC75 4C086AA01 4C086AA02 4C086BC17 4C086BC36 4C086CB07 4C086CB23 4C086MA03 4C086MA05 4C086MA16 4C086MA34 4C086MA52 4C086NA06 4C086ZA07 4C086ZA59 4C086ZA62 4C086ZB11 4C086ZC13 4C086ZC75 4C088AB60 4C088MA16 4C088MA34 4C088MA52 4C088NA06 4C088ZA07 4C088ZA59 4C088ZA62 4C088ZB11 4C088ZC13 4C088ZC75 4C206AA01 4C206AA02 4C206FA10 4C206MA03 4C206MA05 4C206MA36 4C206MA54 4C206MA72 4C206NA06 4C206ZA07 4C206ZA59 4C206ZA62 4C206ZB11 4C206ZC13 4C206ZC75 本発明は、イソプロピルアンチピリン、アセトアミノフェン、クロルフェニラミンマレイン酸塩、ジヒドロコデインリン酸塩、dl−メチルエフェドリン塩酸塩、カフェイン、及びカンゾウエキスを含有し、さらにヨウ化イソプロパミドを配合した、経口感冒薬組成物に関する。 総合感冒薬は、配合必須成分の(A)解熱鎮痛薬の他に、(B)抗ヒスタミン薬、(C)鎮咳薬、(D)ノスカピン、(E)気管支拡張薬、(F)去痰薬、(G)カフェイン、(H)ビタミン類、(I)粘膜保護成分、及び(J)生薬類が配合される場合がある。総合感冒薬に記載できる効能は、かぜの諸症状(鼻水、鼻閉、くしゃみ、喉痛、咳、痰、悪寒、発熱、頭痛、関節の痛み、筋肉の痛み)の緩和であるが、(B)を含有しない場合は鼻水、鼻閉、くしゃみの効能は認められず、(C)〜(E)を含有しない場合は咳の効能、また、(F)等の去痰作用を有する成分を含有しない場合は痰の効能は記載できない(例えば、非特許文献1参照)。 鼻水、鼻閉、くしゃみは、かぜの主症状であるため、ほとんどの感冒薬には(B)の抗ヒスタミン薬が配合されている。しかし、抗ヒスタミン薬は、脳内覚醒物質でもあるヒスタミンを同時にブロックして眠気を催すことがあり、覚醒中の作業効率低下や車の運転時等の服用に注意を要する点に課題があった。 咳もかぜの主症状であるため、鎮咳成分のコデイン類も配合されていることが多いが、コデイン類は中枢神経抑制作用があるため、呼吸抑制や眠気については、服薬時の重要な基本的注意事項であった(例えば、非特許文献2参照)。 抗コリン薬のヨウ化イソプロパミドは、気管支筋収縮の抑制作用、胃腸痙攣の鎮静作用、鼻汁分泌及び胃液の過剰な分泌の抑制作用が認められていることから胃腸薬及び鼻炎薬の有効成分として使用されている(例えば、特許文献1参照)。鼻水を強く抑制する成分であるため、一般用医薬品では鼻炎用内服薬に配合可能な基準内成分(非特許文献1参照)であり、感冒薬にもごくまれにではあるが配合されることがある。しかし、ヨウ化イソプロパミドに眠気を催す作用があること、その逆の眠気抑制作用があることのいずれも知られていない。特開平第8−325142号公報一般用医薬品製造(輸入)承認基準 2000年版 じほう 20002009年版 医療用医薬品集 JAPIC 2008 本発明は、かぜの諸症状の改善効果のより優れた感冒薬を提供することを目的とする。より詳しくは、鼻水(鼻汁)の抑制効果の優れた総合感冒薬を提供することである。 本発明者らは、解熱鎮痛効果を高めるために2種類の解熱鎮痛成分であるイソプロピルアンチピリンとアセトアミノフェンに加え、ジヒドロコデインリン酸塩、dl−メチルエフェドリン塩酸塩、カフェイン、カンゾウエキス、及び、クロルフェニラミンマレイン酸塩を配合した経口感冒薬を見い出しているが、さらに鼻水抑制効果を高めた総合感冒薬について鋭意研究を実施してきた。 その結果、上記感冒薬処方に、さらに抗コリン薬の一種であるヨウ化イソプロパミドを配合すると、意外にも、当初目的とした鼻汁抑制作用のみならず、抗ヒスタミン薬等の好ましくない作用である眠気を軽減する効果を発現することを見い出し、本発明を完成させるに至った。 すなわち、本発明は、下記の(1)〜(4)を提供するものである。(1)イソプロピルアンチピリン、ジヒドロコデインリン酸塩、dl−メチルエフェドリン塩酸塩、カフェイン、及び、眠気を催すことがある抗ヒスタミン薬を含有する組成物において、さらにヨウ化イソプロパミドを配合したことを特徴とする、経口感冒薬組成物。(2)イソプロピルアンチピリン、アセトアミノフェン、ジヒドロコデインリン酸塩、dl−メチルエフェドリン塩酸塩、カフェイン、カンゾウエキス、及び、眠気を催すことがある抗ヒスタミン薬を含有する組成物において、さらにヨウ化イソプロパミドを配合したことを特徴とする、経口感冒薬組成物。(3)眠気を催すことがある抗ヒスタミン薬が、クロルフェニラミンマレイン酸塩である、(1)又は(2)に記載の経口感冒薬組成物。(4)眠気が改善されたことを特徴とする、(1)〜(3)のいずれか1に記載の経口感冒薬組成物。 本発明の経口感冒薬組成物は、優れた鼻汁抑制作用のみならず、抗ヒスタミン薬等の好ましくない作用である眠気を軽減することから有用である。 本発明の、イソプロピルアンチピリン、アセトアミノフェン、ジヒドロコデインリン酸塩、dl−メチルエフェドリン塩酸塩、カフェイン(無水カフェイン、又はカフェイン水和物)、クロルフェニラミンマレイン酸塩、カンゾウ(カンゾウ、カンゾウ末、又はカンゾウエキス)は第16改正日本薬局方に収載され、ヨウ化イソプロパミドは日本薬局方外医薬品規格2002に収載されている。 本発明の組成物におけるイソプロピルアンチピリン、アセトアミノフェン、ジヒドロコデインリン酸塩、dl−メチルエフェドリン塩酸塩、カフェイン、クロルフェニラミンマレイン酸塩、及びカンゾウエキスの含有量は、特に限定されないが、一般用医薬品製造(輸入)承認基準内又は配合前例の範囲内であることが望ましい。 ヨウ化イソプロパミドについては、好ましくは、1〜15mg、より好ましくは3〜9mgを1日1〜3回に分けて服用できるように設定すればよい。 例えば、本発明の組成物が1日3回10mL服用する液剤であれば、その液剤におけるヨウ化イソプロパミドの含有量は、好ましくは0.3〜5mg/10mL、より好ましくは1〜3mg/10mLである。 本発明の組成物には、本発明の効果が阻害されない限り、他の生薬類、ビタミン類、制酸剤、賦形剤、結合剤、滑沢剤、コーティング剤、防腐剤、着色剤、安定剤、pH調整剤、溶解補助剤、清涼剤、香料、色素・着色剤などを配合することができる。 本発明の組成物は、当該分野で公知の方法で製造することができる。例えば、本発明の組成物が錠剤である場合には、日局製剤総則「錠剤」の項に準じて製造することができる。また、液剤である場合には、日局製剤総則「液剤」の項に準じて製造することができる。 本発明の実施例を以下に記載するが、これらに限定されるものではない。(実施例1)カプセル剤 表1に記載の成分及び分量をとり、日局製剤総則「カプセル剤」の項に準じてカプセル剤を製造する。(実施例2)液剤 表2に記載の成分及び分量をとり、日局製剤総則「液剤」の項に準じて錠剤を製造する。(試験例)単回投与試験(1)被検物質 イソプロピルアンチピリン、アセトアミノフェン、ジヒドロコデインリン酸塩、dl−メチルエフェドリン塩酸塩、無水カフェイン、クロルフェニラミンマレイン酸塩、カンゾウエキスは日局のものを、また、ヨウ化イソプロパミドは日本バルク薬品(株)製のものを使用した。 被検物質として表1に記載の成分を0.5%CMC(0.5%カルボキシメチルセルロース ナトリウム溶液)に懸濁し、100mg/mLの投与液を調製した。また、比較物質としてヨウ化イソプロパミドをの代わりに乳糖を添加したものを同様に製造した。(2)実験動物 Sprague-Dawley系雌雄ラット、5週齢を日本チャールス・リバー(株)から購入し、1週間予備飼育した後、一般状態に異常の認めない良好なものを実験に使用した。群分けは投与日前日に行い、群分け当日の体重を基に、平均体重をできるだけ均等になるように1群3匹とした。(3)被検物質の投与 投与用量は10mL/Kg体重とし、フレキシブル胃ゾンデを用いて単回強制経口投与した。対照群には媒体(0.5%CMC)を投与した。(4)試験結果得られた自発運動及び呼吸数低下の結果を表3〜5に示す。被験物質群では、眠気や倦怠感に相当する自発運動低下の発現持続時間が短くなった。 被験物質群では、眠気や倦怠感に相当する自発運動低下の発現持続時間が短くなった。 被験物質群では、眠気に相当する呼吸数低下が見られなかった。 以上の結果より、ヨウ化イソプロパミドを配合することにより抗ヒスタミン薬の眠気や倦怠感に相当する症状が改善されることが判明した。 眠気が軽減された総合感冒薬組成物として利用できる。 イソプロピルアンチピリン、ジヒドロコデインリン酸塩、dl−メチルエフェドリン塩酸塩、カフェイン、及び、眠気を催すことがある抗ヒスタミン薬を含有する組成物において、さらにヨウ化イソプロパミドを配合したことを特徴とする、経口感冒薬組成物。 イソプロピルアンチピリン、アセトアミノフェン、ジヒドロコデインリン酸塩、dl−メチルエフェドリン塩酸塩、カフェイン、カンゾウエキス、及び、眠気を催すことがある抗ヒスタミン薬を含有する組成物において、さらにヨウ化イソプロパミドを配合したことを特徴とする、経口感冒薬組成物。 眠気を催すことがある抗ヒスタミン薬が、クロルフェニラミンマレイン酸塩である、請求項1又は2に記載の経口感冒薬組成物。 眠気が改善されたことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の経口感冒薬組成物。 【課題】本発明は、かぜの諸症状の改善効果に優れ、眠気が軽減された感冒薬を提供することを目的とする。【解決手段】イソプロピルアンチピリン、ジヒドロコデインリン酸塩、メチルエフェドリン塩酸塩、カフェイン、及び、眠気を催すことがある抗ヒスタミン薬を含有する組成物において、さらにヨウ化イソプロパミドを配合したことを特徴とする、経口感冒薬組成物。【選択図】なし