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タイトル:公開特許公報(A)_X線結晶方位測定方法
出願番号:2012089993
年次:2013
IPC分類:G01N 23/20


特許情報キャッシュ

菊池 哲夫 JP 2013217825 公開特許公報(A) 20131024 2012089993 20120411 X線結晶方位測定方法 株式会社リガク 000250339 山本 寿武 100101867 菊池 哲夫 G01N 23/20 20060101AFI20130927BHJP JPG01N23/20 3 8 OL 21 2G001 2G001AA01 2G001BA18 2G001CA01 2G001GA13 2G001GA14 2G001HA13 2G001KA08 2G001LA11 本発明は、単結晶の結晶方位を測定するための測定方法に関する。 一般に、単結晶は、原子又は分子が規則正しく周期的に配列して成る物質である。従って、単結晶においては、結晶のどの場所でも結晶方位が同じである。例えば、産業界において単結晶として、半導体基板として用いられるSi(シリコン)結晶や、発光ダイオードの基板として用いられるサファイヤ結晶等が知られている。 単結晶は、一般に、大きな塊であるインゴットの状態で生成され、製品として使用される際にはそのインゴットが、例えば、薄い板厚で円板形状のウエハ(Wafer)に切り出される。そして、そのウエハに対して、成膜処理、マスキング、エッチング、配線処理、ダイシング等といった各種の処理が施される。 単結晶は、通常、方向によって機械的、電気的、磁気的、光学的、熱的な性質が異なる。従って、結晶の性質を有効に利用して所望の製品を得るためには、結晶インゴットの方位を調べ、その方位に対して所定の方向に結晶インゴットを切断してウエハを作成する必要がある。 また、切り出されたウエハには、成膜処理等といった各種処理を結晶方位に対して正確に行うことができるようにするために、方位の基準を示すマーク(以下、方位マークという)を付す必要がある。この方位マークは、従来、切削加工、研磨加工等によって形成された平面であるオリフラ面(オリエンテーションフラット面)や、切削工具等によって形成されたV字形状の溝であるノッチ(Notch)等として知られている。 さらに、作成されたウエハの方位が切断面に対して許容される角度範囲内に入っているかどうかの検査や、ノッチ等といった方位マークが結晶方位に対する所望の位置に形成されたかどうかの検査、等を行う必要がある。 従来、単結晶インゴットの所定の結晶方位に方位マークを形成し、さらに単結晶インゴットを所定の結晶方位に沿って切り出す方法として、図1の工程図で示す方法が知られている。この従来の方法においては、まず、工程P101において両端切断工程を実行する。具体的には、図2に示す未加工の単結晶インゴット101の両端の円錐状部分を切断して、円筒形状の単結晶インゴット102を形成する。単結晶インゴット102の外周面は結晶成長時のままで不規則な凹凸を有した状態である。 次に、工程P102において、単結晶インゴット102の外周面を円筒研削機を用いて研削して、外周加工済みの単結晶インゴット103を形成する。次に、工程P103において、第1の結晶方位測定装置を用いて方位マーク、例えばノッチを加工すべき位置を検出する。第1の結晶方位測定装置は、例えば、単結晶インゴット103の外周面にX線を照射し、そのインゴット103を自身の中心軸の回りに回転させることにより、ノッチを加工すべき方位を検出する。 第1の結晶方位測定装置は、特性X線を試料に照射したときに得られる回折X線に基づいて測定を行うものであり、例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3に開示されている。 次に、工程P104においてノッチ加工を行う。具体的には、インゴット103の外周面上であってノッチを加工すべき位置として検出された位置に、断面三角形状の切削工具を用いて、断面V字形状の溝であるノッチを、図2の符号104で示すように、軸方向に直線的に形成する。このノッチ104により、単結晶インゴット105内の結晶方位を認識でき、その後のインゴット105に対する種々の処理を所望の結晶格子面に対して正確に行うことができる。 次に、工程P105において、中間材としてのカーボンをインゴット105の所定位置に貼り付けてプレートを形成し、そのプレートに基準金具を貼り付ける。次に、工程P106において、インゴット105の基準金具を基準として第2の結晶方位測定装置によってインゴット105の一方の端面の面方位を測定する。 第2の結晶方位測定装置は、特性X線を試料に4方向又は2方向から照射したときに得られる回折X線に基づいて測定を行うものであり、例えば特許文献4に開示されている。また、4方向又は2方向からの測定については、例えば特許文献5にその根拠が詳しく示されている。 次に、工程P107においてウエハリング処理を実行する。具体的には、測定された面方位に基づいてインゴット105の基準金具の方位を修正し、そして、ウエハリング装置に備えられたマルチワイヤソ一によってインゴット105から複数枚のウエハ106を1回の工程で切り出す。 次に、工程P108において、第3の結晶方位測定装置によってウエハ面方位及びノッチ方位を検査する。第3の結晶方位測定装置は、例えば、ノッチに嵌合する断面V字形状の位置決め部材によってウエハを位置決めした状態で、ウエハ面にX線を照射することによって行われる。 第3の結晶方位測定装置は、特性X線を試料に4方向又は2方向から照射したときに得られる回折X線に基づいて測定を行うものであり、例えば、特許文献5に開示されている。また、多方向からのX線照射によるものではないが、切断面と格子面との偏差角δをX線回折によって求める方法が特許文献6に開示されている。また、ノッチ方位を測定する装置は、例えば、特許文献7に開示されている。 上記の従来の結晶方位測定装置において、第1、第2及び第3の結晶方位測定装置はいずれも特性X線を試料に照射したときに得られる回折X線に基づいて測定を行っている。また、第1の結晶方位測定装置はノッチ方位を検出するための専用機であり、第2の結晶方位測定装置はインゴット切断面の方位を検出するための専用機である。さらに、第3の結晶方位測定装置はウエハの主面方位とノッチ方位をそれぞれ個別に測定する。 このように、特性X線を用いた従来の方位測定装置は面方位とノッチ方位とをそれぞれ個別に測定していた。そのため、測定のために長時間を要するという問題があった。また、測定に際して4方向又は2方向から試料へX線を照射させなければならないことから、X線光学系を回転移動や直線移動させなければならず、ゆえに適用される結晶方位測定装置は構造が複雑となる問題があった。 なお、近年では、単結晶インゴットは大型になってきており、その直径は300mmのように大きくなっている。そして、今後は、直径が450mmのような、さらに大型の単結晶インゴットも実用に供されることが予測されている。特許文献4に開示された測定装置では、基準金具によって単結晶インゴットを位置不動に保持した状態でX線光学系の方を単結晶インゴットに対して移動させることにより、大型の単結晶インゴットを支障なく測定できるようにしている。 ところで、従来、ラウエ法を用いた結晶方位測定装置が知られている。例えば、特許文献8及び特許文献9にそのような装置が開示されている。ラウエ法は、一般に、コリメータによって小径の平行ビームに絞った連続X線を試料に照射し、波長の相違に応じて異なる角度で生じた回折線を2次元X線検出器によってラウエ斑点として検出する方法である。 特許文献8及び特許文献9は、単結晶物質(すなわち、シングルドメイン構造の物質)についての方位測定ではなく、主に、サブグレイン構造又はリネージ(Lineage)構造の物質についての結晶方位を測定することを目的としている。サブグレイン構造とは、シングルドメイン構造の結晶を得ることが困難で、多くの結晶粒から構成された結晶のことであり、例えば、螢石結晶(CaF2;Fluorite)、マグネシア(MgO)結晶、フェライト結晶等においてこのサブグレイン構造が含まれる。 また、リネージ構造とは、一種の欠陥構造であり、そのため、場所により結晶の方位が連続的に変化していく振舞いを見せることがある構造である。例えば、酸化物結晶であるサファイヤ、LN(ニオブ酸リチウム;LiNbO2)、LT(タンタル酸リチウム;LiTaO2)等においてこのリネージ構造が含まれる。 特許文献8には、カメラ長を100〜300mmのように比較的長く設定してラウエ斑点の中心斑点だけを検出し、その中心斑点から格子面法線を算出する技術が開示されている。特許文献9には、カメラ長を35mm程度のように比較的短く設定することにより全3軸方位測定(すなわち、結晶の外形に対して結晶軸がどのような方向に形成されているかを調べる測定)を行い、カメラ長を長く設定することにより面方位測定(すなわち、特定の格子面の法線方向を調べる測定)を行うという技術が開示されている。 特許文献8及び特許文献9には、ラウエ法を用いて単結晶の全3軸方位測定や面方位測定を行うことが開示されているが、ノッチ等といった方位マークを単結晶物質に付することについては、これらの公報には全く触れられていない。 これら特許文献8及び特許文献9に開示された発明は、本出願に係る発明者(本発明者)により先に提案されたものである。 さらに本発明者は、単結晶物質に関して、面方位及びノッチ等の方位マークが形成された方位の両方の方位測定を、ラウエ法に基づいた簡易な構成の結晶方位測定装置を用いて迅速かつ効率的に実現できるのではないかとの着想に基づき鋭意検討を重ね、既に、X線結晶方位測定装置及びX線結晶方位測定方法の発明を提案している(特願2010−220088号)。特開平3−255951号公報、(第2〜3頁、第1図)特開平3−255948号公報、(第3〜4頁、第2〜4図)特開平11−014560号公報(第1〜5頁、図1)特開平9−033456号公報(第4頁、図3)特開昭57−136151号公報(第4〜5頁、第4図)特開昭57−136150号公報(第2〜5頁、第3図)特開平6−167463号公報(第3〜4頁、図2,3)特開2005−121372号公報(第5〜9頁、図1)特開2005−241578(第5〜12頁、図2,4)DE19907453A1INTERNATIONL TABLES FOR X-RAY CRYSTALLOGRAPHY / VOL.IV Section3 / WALTER C. HAMILTON / 3.4.2項 Determination of U from two reflections 本発明は、本発明者による上記の知見に鑑みてなされたものであり、先に提案した特許文献8及び特許文献9の発明や、特願2010−220088号に係る発明とは異なる新たな手法をもって、単結晶物質に関する方位測定を迅速かつ効率的に実現することを目的とする。 本発明は、特許文献8及び特許文献9に開示された発明や、特願2010−220088号に係る発明と同様、ラウエ法を用いた結晶方位測定を前提としている。〔従来のラウエ法を用いた面方位測定法の原理〕 図3は、特許文献8及び特許文献9に開示された面方位測定法の原理図を示している。この原理図において、(x,y,z)直交座標系のxy平面は、試料面にー致している。特許文献8及び特許文献9に開示された面方位測定方法では、入射X線はyz平面内にあり、試料面に対して角度ωで入射し、原点に照射される。X線は、ほぼ試料面に平行な格子面で回折される。 回折像であるラウエ像は、同じくyz平面上にあって角度ωのX線出射方向に配置された2次元X線検出器、例えばCCD(Charge Coupled Device)カメラの受光面で捕えられる。CCD受光面における回折像の位置から回折線ベクトルkが求められ、図3に示した簡単なべクトル計算により格子面法線ベクトルVを計算できる。 面方位は、格子面法線ベクトルVを単位ベクトルに変換した後、その成分Vx,Vy,Vz及び図4に示す方位角α及び方位角βで表現できる。方位角αは、試料面法線(z軸)と格子面法線の成す角である。方位角αは格子面の最大の傾き角である。方位角βは、格子面法線のxy平面(試料面)への投影線とx軸との成す角である。方位角βは格子面の傾き方向である。面方位を方位角α及びβで表現することに代えて、互いに直交するx軸,y軸の2方向の傾き角δxz、δyzに分解して出力することも可能である。〔本発明に係るX線結晶方位測定方法の概要〕 本発明に係るX線結晶方位測定方法も、面方位を、格子面法線ベクトルVを単位ベクトルに変換した後、その成分Vx,Vy,Vz及び方位角α及び方位角βで表す基本原理は、特許文献8及び特許文献9に開示された面方位測定法と同様である。 本発明に係るX線結晶方位測定方法では、X線を試料面に垂直に入射させる。 そして、格子面から回折してきた回折X線を、SDD(silicon drift detector)等の半導体X線検出器を用いて、EDXRD(エネルギ分散X線回折法:Energy Dipersive XRD)の原理に基づいて検出する手法を採用している。 本発明では、測定対象となる単結晶物質における(100),(110),(111)等の主要な格子面のおおよその方位があらかじめわかっていること、及びオリフラやノッチ等の方位マークを付すべきおおよその方向も概ねわかっていることこと、が前提となる。 そして、指数のわかっている2面以上について、半導体X線検出器を用いたEDXRDによるエネルギ分析等を利用して傾きを求め、当該傾きから回折ベクトルを算出し、その算出結果に基づき全3軸方位を決定する。また、必要に応じて、カット面の主面方位や、方位マークの形成方位を算出する。〔EDXRDによる結晶方位測定の基本原理〕 次に、本発明が採用するEDXRDによる結晶方位の基本原理を説明する。 図5は、EDXRDを利用した結晶方位測定の基本原理を示している。コリメータ等で平行化して方向付けされた連続X線(連続波長のX線)が、面間隔dの格子面1に対し入射角θで入射すると、(1)に示すBraggの式で与えられる波長λが選択され、回折X線を生じる。 X線波長λとエネルギEの関係は次のとおりであり、これにBraggの式を適用すると、の関係を得る。 ここで、hはプランク定数、cは光速度である。 格子面1の面間隔dはÅ単位、エネルギEはkeV単位での計算となる。これが、EDXRDの基本式である。 この基本式を用いた計算例を以下に示す。 Si(004)、d=1.35763Å、θ=20°とすると、E=13.352keVとなる。 格子面の傾きが符号1aで示すようにΔθだけ変化すると、その変化に伴い回折X線の反射方向も変化するとともに、エネルギEも変化する。例えば、Δθ=−0.1°だけ格子面1の傾きが変化して、θ=19.9°になると、エネルギはE=13.417keVに変化する。変化分は、ΔE=+65である。 さらに、この1/5の角度変化Δθ=0.02°を捕らえるためには、エネルギの変化分でΔE=13eVを捕らえることできるX線検出器の性能が求められる。近年市販されているSDDの性能をもってすれば、このエネルギの変化分は十分に捕らえることができる。 エネルギの変化分は、(2)式を微分して次式(3)又は(4)によっても計算できる。又は、 また、回折線は、格子面1の傾きの倍だけ方向も変わる。したがって、測定可能なΔθ範囲は、X線検出器の有感面(検出面)における有感面積で決まる。〔本発明の構成〕 本発明に係るX線結晶方位測定方法は、次の(イ)乃至(ホ)の手順を含むことを特徴としている。(イ)主要な格子面のおおよその方位及び方位マークが付されるべきおおよその方向が、あらかじめわかっている単結晶試料の試料面に対して垂直にX線を照射し、 当該単結晶試料における主要な格子面以外で指数のわかっている2以上の格子面を測定対象格子面として、 当該測定対象格子面から回折X線が反射してくるであろう理論上の方向に基準位置を設定し、 基準位置に半導体X線検出器を配置して、測定対象格子面から反射してきた回折X線のエネルギを、半導体X線検出器によって検出する。(ロ)半導体X線検出器で検出した回折X線のエネルギに基づき、測定対象格子面から反射してきた回折X線のブラッグ角を求め、当該回折X線の軌道を含み単結晶試料の試料面に垂直な平面内における測定対象格子面の傾き角αを、求めたブラッグ角から算出する。(ハ)基準位置に配置した半導体X線検出器の有感面の一部領域を遮蔽板で覆い、当該遮蔽板と試料及び半導体X線検出器とを、単結晶試料の試料面内で回転する方向に相対移動させ、その際の半導体X線検出器で検出された回折X線の強度変化に基づき、測定対象格子面の試料面内回転方向の傾き角φを算出する。(ニ)求めた傾き角α及びφに基づき、測定対象格子面についての回折ベクトルを算出する。(ホ)2以上の測定対象格子面について算出した回折ベクトルに基づき、単結晶試料における任意の格子面の方位を求める。 上述したように、本発明に係るX線結晶方位測定方法の測定対象となる単結晶試料は、主要な格子面のおおよその方位及び方位マークが付されるべきおおよその方向が、あらかじめわかっていることが必要である。ここで、「おおよその方向、おおよその方位」とは、測定対象格子面から反射してきた回折X線を有感面に入射できるよう、半導体X線検出器をあらかじめ配置できる程度に、それらの方位や方向がわかっていなければならないことを意味する。 あらかじめわかっているこれら「主要な格子面のおおよその方位及び方位マークが付されるべきおおよその方向」が、当該主要な格子面の正確な方位や、当該方位マークが付される正確な方向からずれていることを前提として、そのずれを検出するのが本発明に係るX線結晶方位測定方法である。〔特許文献10に開示された発明との相違点〕 特許文献10のドイツ特許出願には、単結晶試料にX線を照射し、単結晶試料の格子面から反射してくる回折X線のエネルギを検出することで、同料の格子面の方位を決定する方法が開示されている。 かかる特許文献10に開示された発明と、本出願に係る発明(本発明)との主な相違点は、次のとおりである。 まず、単結晶試料の試料面に対するX線の入射角を、本発明では垂直に設定するのに対して、特許文献10の発明では斜め方向から入射させている。 また、本発明では、回折X線のエネルギに基づき上記傾き角αを求めるとともに、遮蔽板を用いた回折X線の反射角度位置の測定により上記傾き角度φを求め、これらから測定対象格子面についての回折ベクトルを算出して、単結晶試料における任意の格子面の方位を求めている。 本発明はかかる手法により、単結晶試料の面方位、及び方位マークが付されるべき方位の全3軸の方位を一連の手法で求めることができる。 これに対して、特許文献10に開示された発明では、回折X線のエネルギだけを利用しており、X線検出器を固定配置するだけで走査することはない。このため、一見すると測定が簡易化されているように思われるが、単結晶試料の面方位しかもとめることができず、方位マークが付されるべき方位を求めるには、別の測定操作が必要となるため、全3軸の方位を測定する場合は、本発明の方が迅速かつ効率的である。 本発明によれば、単結晶物質に関する方位測定を迅速かつ効率的に実現することができる。従来の単結晶インゴットの加工処理方法を示す工程図である。図1の工程図に対応した単結晶インゴットの加工工程を示す図である。ラウエ法を用いた面方位測定の原理を示す図である。方位角α、βの定義を示す図である。EDXRDを利用した結晶方位測定の基本原理を示す図である。本発明の実施形態に係るX線結晶方位測定方法の測定対象となるSi単結晶インゴットの一般的な加工処理方法を示す工程図である。図6の工程図に対応した単結晶インゴットの加工工程を示す図である。本発明の実施形態に係るX線結晶方位測定方法を実施するための装置構成の概要を示す模式図である。本発明の実施形態における測定装置への試料の取り付けと、115反射の利用について説明するための図である。本発明の実施形態におけるハーフシャッタによる回折線方向の決定ついて説明するための図である。本発明の実施形態におけるハーフシャッタによる回折線方向の決定に際して行われるROIの設定について説明するための図である。本発明の実施形態における回折ベクトルの算出について説明するための図である。本発明の実施形態における方位マトリックスUの決定について説明するための図である。本発明の実施形態における結晶方位検査及び修正加工に必要な角度の算出について説明するための図である。本発明の他の実施形態におけるX線検出器を2台搭載しての並行処理について説明するための図である。本発明の他の実施形態におけるハーフシャッタによる回折線方向の決定について説明するための図である。 以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。 本実施形態では、Si単結晶のインゴット又は同インゴットから切り出されたウエハを測定対象として、その面方位及びノッチ等の方位マークが形成された方位の両方を同時測定する方法を説明する。ただし、本発明の測定対象はこれに限定されず、各種の単結晶の方位測定に適用可能であることは勿論である。〔単結晶インゴットの加工処理方法〕 まず、図6及び図7を参照して、本実施形態に係るX線結晶方位測定方法の測定対象となるSi単結晶インゴットの一般的な製造過程について説明する。 なお、Si単結晶インゴットの棒軸は<001>であり、面方位が(100)でノッチを(110)に付けたウエハを製造するものとする。 工程P1において、両端切断工程を実施する。具体的には、図7に示す未加工の単結晶インゴット211の両端の円錐状部分を切断して、円筒形状の単結晶インゴット212を形成する。Si単結晶インゴット211は(110)に対応する外周面に4個の晶癖線203を有している。単結晶インゴット212の外周面は、結晶成長時のままで不規則な凹凸を有した状態である。 次に、工程P2において、晶癖線203に対応したインゴット212の端面位置に、目印となるケガキ線204を付ける。そして、工程P3において、単結晶インゴット212の外周面を円筒研削機を用いて研削して、外周加工済みの単結晶インゴット213を形成する。 続いて、工程P4において、インゴット213の面方位及びノッチ方位の両方を同時に求める。この工程P4において、後述する本実施形態に係るX線結晶方位測定方法を使うことができる。 次に、求められた面方位及びノッチ方位に基づいて、工程P5において、研削済みインゴット213の外周の(110)にノッチ214を加工によって形成する。そして、ウエハリング装置に備えられたマルチワイヤソ一によってインゴット215から複数枚のウエハ216を1回の工程で切り出す。 その後、、工程P6において、切り出されたウエハ216に対して、ウエハ面方位及びノッチ方位の検査が実施される。この検査にも後述する本実施形態に係るX線結晶方位測定方法を使うことができる。〔本実施形態に係る測定方法を実施するための装置構成〕 図8は本実施形態に係るX線結晶方位測定方法を実施するための装置構成の概要を示す模式図である。 同装置には、あらかじめ直交座標(x,y,z)が設定されている。測定対象となるSi単結晶の試料10は、後述するとおり、xy平面上に試料面10aが配置される。すなわち、試料面法線はz軸に合わせて位置決めされる。 X線は、X線源11から放出され、コリメータ12で平行化された後、試料10の試料面10aに垂直にz軸方向から入射する。 試料10は、面内回転(φ回転)ができる。面内回転とは、z軸周りの回転である。なお、試料10を固定して、X線検出器13を含む赤道面(yz平面)をz軸周りに回転させてもよい。 X線検出器13は、赤道面内でx軸の回りに回転移動(2θ回転)できるようになっている。この2θ回転により、X線検出器13の有感面(X線検出面)を、狙った格子面から回折X線が反射してくる方向へ位置決めすることができる。2θの角度は、試料10へのX線の入射方向に対する回折X線の反射方向のなす角度であって、本実施形態ではz軸方向にX線を入射させるため、xy平面上に沿って回折X線が反射したとき2θ=90°となる。2θの角度設定は、X線検出器13が試料10やコリメータ12と干渉しない範囲110〜160°で設定される。 本発明は、試料10の格子面から反射してきた回折X線のエネルギを検出するために、エネルギ分解能が高い半導体X線検出器を採用している。本実施形態では、特に小型で冷却媒体としての液体窒素が不要なSDD(silicon drift detector)をX線検出器13として採用している。 X線検出器13の前面には、X線を遮蔽するハーフシャッタ14(遮蔽板)が開閉自在に配置してある。ハーフシャッタ14は、開いているときはX線検出器13の有感面を遮蔽しない。一方、ハーフシャッタは、閉じた状態のときは端面が赤道面に一致し、X線検出器の有感面の半分を覆うように設定してある。〔X線結晶方位測定方法の具体例〕 次に、面方位(001)のSi単結晶を測定対象とした方位測定方法について説明する。 本実施形態では、2つの(115)格子面から反射してくる回折X線に着目して結晶方位を測定する。ただし、X線検出器による検出が可能な回折X線であれば、(115)格子面以外からの回折X線に着目することも可能である。もっとも、X線検出器と周囲の構成要素との干渉を回避し、十分大きなエネルギをもつ回折X線としては、(115)格子面から反射してくる回折X線が好適である。<1. 測定装置への試料の取り付けと、115反射の利用について> まず、図9(a)(b)に示すように、試料10を代表する直交座標(X,Y,Z)を試料面10a上に定める。すなわち、z軸は、試料面法線方向に合わせる。そして、ウエハであれば、ノッチやオリフラ等の方位マーク10bが形成された方向をy軸とする(図9(a))。また、インゴット状の試料の場合は、円筒研削する前に晶癖線から知ることのできる方位マークの形成予定方向10cをy軸とする(図9(b))。 このように試料10を代表する直交座標(X,Y,Z)を定めることで、当該直交座標(X,Y,Z)と図9(c)に示す試料の格子面(115)における結晶軸座標(a,b,c)との関係は、z軸とc軸はほぼ一致し、a軸,b軸とx軸,y軸はほぼ45°回転した配置になる。 なお、図9(c)に示す試料の結晶軸座標(a,b,c)は、a軸が[100]、b軸が[010]、c軸が[001]である。 本実施形態において、回折に利用しようと狙う試料の格子面は(115)とする。V115は、その格子面法線ベクトルである。格子面(115)によるX線の回折を「115反射」と呼ぶ。 格子面法線ベクトルV115は、c軸[001]に対して15.79°傾いている。 (115)と等価な格子面は、c軸またはz軸の回りに4回回転対称に配置されている。その格子面法線ベクトルの傾き方向は、ほぼx軸およびy軸方向に向かっている状況である。各軸の配置は、図9(d)に示す簡略化したステレオ投影図に示すとおりである。 試料10を、図8に示した測定装置の基準面(測定装置に設定された直交座標のxy平面)に配置し、試料座標のX軸,Y軸と装置座標のx軸,y軸を平行に設定することにより、X線検出器13で115反射を捕らえることができるようになる。X線源11からのX線は、コリメータ12を通して試料10の試料面10aに対して垂直に照射される。 Si単結晶における115反射は、表1に示すとおり、結晶表面(試料面)に垂直入射のとき、理想方位で計算されるブラッグ角θは74.20°であり、X線検出器を配置する2θ角は148.41°になり、回折して選択されるX線のエネルギは6.05keVである。<2. X線検出器(SDD)によるエネルギ分析> そこで、X線検出器13を配置する2θ角を148.41°に設定し、試料測定を開始する。 まず、ハーフシャッタ14を開いた状態にして、試料10の試料面10aに対してX線を垂直に照射し、X線検出器(SDD)13により115反射の回折線を一定時間計数する。このようにして検出された回折X線のスペクトルを分析して、ピーク中心のエネルギEを求める。エネルギEに対応するブラッグ角θは、(2)式を変換した次式から求めることができる。 なお、(2)式における数値12.4は、より正確には12.39843であり、上記(5)式にはこの数値を代入してある。<3. 格子面の傾き算出> 測定したエネルギ値Eから、(5)式を用いて試料のブラッグ角θを求めることができる。Z軸と格子面(115)との間に傾きがないときのブラッグ角(理論値)は、表1のとおりθ=74.207°である。したがって、測定したエネルギ値Eから求めたブラッグ角θ(測定値)と上記ブラック角(理論値)との差ΔθYは、次のように算出することができる。 ΔθY=θ−74.207° この値は、Y軸方向の格子面(115)の傾きの変化分になる。 また、Z軸と格子面(115)との間に傾きがないときの回折X線のZ軸からの傾き角(理想方位での傾き角)は、表1のとおりα115=15.793°である。そして、実際に検出された回折X線回折のZ軸からの傾き角α115は、このΔθYと上記理想方位での傾き角とにより、次のように算出することができる。 α115=ΔθY+15.793<4. ハーフシャッタによる回折線方向の決定> 次に、分析したエネルギ近傍のチャンネルにROI(関心領域:region of interest)を設定し、設定領域の回折強度をモニターする。 図10(a)に示すように、ハーフシャッタ14を閉じた状態で固定し、試料10を面内回転(z軸周りに回転)させてφ角スキャンする。試料10の面内回転に伴い、X線検出器13の有感面13aに入射する115反射の回折X線の回折スポットP(回折X線の入射中心スポット)が、ハーフシャッタ14に対して図10(a)の左方向へ相対移動する。そして、Δφだけ試料10が面内回転したとき、ハーフシャッタ14が回折スポットPを覆う。 このφ角スキャン操作により、同図(b)に示すようなステップ関数状の強度プロファイルが得られる。そして、スキャン前の基準角度φからX線の強度レベルが半分になるまでに移動したスキャン角度Δφが、理想方位での回折X線の傾き角からのズレ角となる。このズレ角Δφを加味することで、回折X線の方向φ115を求めることができる。 なお、回折スポットの位置は、同図(c)に示すようにステップ関数状の強度プロファイルを微分処理して得たピーク値によって求めることもできる。 以上の操作と測定で、α115とφ115を得ることができる。そして、α115とφ115により、115反射の回折ベクトル(すなわち、面法線ベクトルV115)を決定することができる。回折ベクトルは、後述する(6)式のα,φに、上述のとおり求めたα115とφ115を代入することで算出できる。 同様に、上記2〜4の項で示した操作と測定を、試料のX軸を測定装置のy軸方向に向けて行い、α1−15とφ1−15を調べることによりV1−15を決定することができる。 φ角の基準として、Z軸方向をゼロとする。すると、φ1−15はゼロ度近傍の値となり、φ115は90°近傍の値となる。 ここで、上述したROIの設定について説明する。X線検出器(SDD)13で検出されたX線は、電気パルスに変換された後、マルチチャンネルパルスハイトアナライザで分析すると、図11のようなエネルギピークプロファイルをもって示される。「分析したエネルギ近傍のチャンネルにROIを設定する」とは、エネルギピークの上限と下限を設定して、その間に挟まれるX線パルスのカウント数の積分値を計測する、という意味である。φ角をステップ移動とX線パルスのカウントを繰り返し行えば、図10(b)に示すφ角対X線強度プロファイルが得られる。仮に、X線検出器(SDD)13の有感面(X線検出面)に別反射が混入しても、エネルギが異なるので、ROIを設定し、その領域のX線だけを検出することで、φ調整には混乱はきたさない。<5. 回折ベクトルの算出> 図12に示すように、回折ベクトルVは、試料を代表する座標(x,y,z)を用い、次の単位ベクトルで計算できる。 なお、図12において、符号mの破線は、VhklのXY平面への投影線であり、また回折X線kのXY平面への投影線でもある。<6. 方位マトリックスUの決定> 一方、結晶軸座標(a,b,c)で表した対応する格子面(hkl)の面法線ベクトル(指数ベクトル)は、単位ベクトルで、次のように表される。 測定した指数は既知なので、計算するだけである。 ここで、Vとhの間には、次の関係がある。 Vとhの両者をつなぐ変換マトリックスUは、方位マトリックス(orientation matrix)と呼ばれる3行3列の正規直交行列である。 Uの決定には、一次独立な3つのベクトルの組が必要である。そこで、測定された2つの組V1,h1とV2,h2とにより、次の手順で3つのベクトルの組を発生させる。 この方法は2反射法と称される。2反射法によるUの決定方法はすでに公知であり、例えば、非特許文献1に開示されている。 この場合、V1=V1−15,h1=h1−15とし、V1=V115,h1=h115として以下の計算を実行すればよい。 まず、図13(a)に示すように、V1とV2のベクトル積及びh1とh2のベクトル積より、V3,h3のベクトル積を発生させる。これを単位ベクトルに直して、 V3=V1×V2/|V1×V2| h3=h1×h2/|h1×h2|を得る。 さらに、測定値には誤差が伴うので、その後の計算に混乱をきたさないようにするため、図13(b)に示すように、V1とV3に直交するV4と対応するh4を、次のように発生させる。 V4=V3×V1 h4=h3×h1 なお、ベクトル積の順序は、図13(a)(b)に矢印で示すとおりである。 このようにして得られた、互いに直交するV1,V3,V4及びh1,h3,h4を用いて、を得る。 V=(V1,V3,V4) H=(h1,h3,h4)とすると、(9)式は次のようになる。これを次のように解いてUを決定する。 このようにしてUが決定できれば、あらゆる指数の格子面に対してその格子面法線ベクトルが、(8)式を用いて試料を代表する座標(X,Y,Z)で計算できる。<7. 結晶方位検査及び修正加工に必要な角度の算出> 上記6の項において決定された方位マトリックスUを用いて、(7)式で計算される指数ベクトルと(8)式とにより、試料座標(x,y,z)における任意の格子面の面法線ベクトルが計算できる。 ウエハ又はインゴットの主面は(001)でありノッチやオリフラ等の方位マークをつける方向は、<110>なので、(7)式でh001,h110を計算すれば、V001,V110が(8)式により次のように計算できる。 計算されたV001のX成分をVX、Y成分をVY、Z成分をVZとすれば、主面の(001)のXZ断面の傾き角δX、YZ断面の傾き角δYが、(14)式及び(15)式で計算できる。さらに、最大の傾き角αとそのXY平面での方向角βが、(16)式及び(17)式で計算できる(図14参照)。 なお、図14において、Y軸はノッチやオリフラなどの方位マークの方向であり、破線nはV001のXY平面への投影線である。 また、オリフラやノッチの形成方向については、計算されたV110のX成分をNX、Y成分をNY、Z成分をNZとすると、図14の角度εを(18)式で計算することができる。 他に必要な角度があれば、これらの成分を用いて如何様な角度も計算が可能である。〔その他の実施形態〕 なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変形実施や応用実施が可能である。 例えば、次のような手法によって実施することもできる。<X線検出器を2台搭載しての並行処理> 図15に示すように、測定装置にX線検出器13を2台搭載し、一方のX線検出器13で115反射を検出し、他方のX線検出器13で1−15反射を検出する。これによりα115,φ115及びα1−15,φ1−15を求めるための操作と測定を同時に実行することができ、いっそう測定処理に要する時間を短縮することが可能となる。<ハーフシャッタによる回折線方向の決定> 上記4の項では、試料10を面内回転(z軸周りに回転)させてφ角スキャンすることで、回折線の方向φ115を検出していたが、図16(a)に示すように試料10とX線検出器の有感面13aを固定して、代わりに同図(b)に示すようにハーフシャッタ14をx軸と平行に移動させることで、回折X線の方向φ115を求めてもよい。すなわち、ハーフシャッタ14をx軸と平行に移動していくと、やがてハーフシャッタ14が115反射の回折X線の回折スポットPを覆い、同図(c)のようなステップ関数様の強度プロファイルが得られる。この強度プロファイルの処理で回折線の位置sを調べることができる。 試料面10a上のX線の入射点Oからハーフシャッタまでの距離をLとすると、Δφは、次式で計算できる。 この検出系を、1−15反射の位置にも配置して2チャンネルで運用すれば、測定時間をいっそう短縮することが可能となる。10:試料、10a:試料面、11:X線源、12:コリメータ、13:X線検出器、13a:有感面(X線検出面)、14:ハーフシャッタ、203:晶癖線、204:ケガキ線、214:ノッチ次の(イ)乃至(ホ)の手順を含むことを特徴とするX線結晶方位測定方法。(イ)主要な格子面のおおよその方位及び方位マークが付されるべきおおよその方向が、あらかじめわかっている単結晶試料の試料面に対して垂直にX線を照射し、 当該単結晶試料における前記主要な格子面以外で指数のわかっている2以上の格子面を測定対象格子面として、 当該測定対象格子面から回折X線が反射してくるであろう理論上の方向に基準位置を設定し、 前記基準位置に半導体X線検出器を配置して、前記測定対象格子面から反射してきた回折X線のエネルギを、前記半導体X線検出器によって検出する。(ロ)前記半導体X線検出器で検出した回折X線のエネルギに基づき、前記測定対象格子面から反射してきた回折X線のブラッグ角を求め、当該回折X線の軌道を含み前記単結晶試料の試料面に垂直な平面内における前記測定対象格子面の傾き角αを、前記求めたブラッグ角から算出する。(ハ)前記基準位置に配置した半導体X線検出器の有感面の一部領域を遮蔽板で覆い、当該遮蔽板と前記試料及び前記半導体X線検出器とを、前記単結晶試料の試料面内で回転する方向に相対移動させ、その際の前記半導体X線検出器で検出された回折X線の強度変化に基づき、前記測定対象格子面の試料面内回転方向の傾き角φを算出する。(ニ)前記求めた傾き角α及びφに基づき、前記測定対象格子面についての回折ベクトルを算出する。(ホ)前記2以上の測定対象格子面について算出した回折ベクトルに基づき、前記単結晶試料における任意の格子面の方位を求める。前記単結晶試料は、面方位(001)のSi単結晶試料であり、前記測定対象格子面として、格子面(115)及び当該格子面(115)と面内回転方向に90゜対称な位置に配置される格子面(1−15)を選択して、当該格子面(115)及び(1−15)からそれぞれ反射してくる回折X線に対して、前記(イ)乃至(ニ)の手順を実行して、前記(ホ)の手順で任意の格子面の方位を求めることを特徴とする請求項1のX線結晶方位測定方法。前記遮蔽板は、前記基準位置に配置した半導体X線検出器における有感面に対して、前記単結晶試料の試料面内で回転する方向の半分の領域を遮蔽するハーフシャッタであることを特徴とする請求項2のX線結晶方位測定方法。 【課題】 単結晶物質に関する方位測定を、迅速かつ効率的に実現する。【解決手段】 測定対象となる単結晶物質における(100),(110),(111)等の主要な格子面のおおよその方位があらかじめわかっていること、及びオリフラやノッチ等の方位マークの方位もおおよそわかっていることを前提とする。そして、指数のわかっている2面以上について、半導体X線検出器10を用いたEDXRDによるエネルギ分析を利用して回折ベクトルを算出することで、その算出結果に基づき全3軸方位を決定する。また、必要に応じて、カット面の主面方位や、方位マークの形成方位を算出する。【選択図】 図8


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