生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_界面強度の評価方法
出願番号:2012089237
年次:2013
IPC分類:G01N 3/00,G01N 29/00


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渡邉 佑典 JP 2013217791 公開特許公報(A) 20131024 2012089237 20120410 界面強度の評価方法 住友ベークライト株式会社 000002141 渡邉 佑典 G01N 3/00 20060101AFI20130927BHJP G01N 29/00 20060101ALI20130927BHJP JPG01N3/00 ZG01N29/20 2 1 OL 6 特許法第30条第2項適用申請有り 2G047 2G061 2G047AA08 2G047AB05 2G047AD08 2G047BA05 2G047BC03 2G047EA10 2G047EA12 2G047GG14 2G061AA01 2G061AA07 2G061AB01 2G061BA01 2G061CA14 2G061EA08 2G061EB08 2G061EC03 本発明は、複合材料におけるマトリックスとフィラーの界面強度の評価方法に関する。 複合材料は要求される特性向上のためフィラーを含有する。要求される特性の一つに機械的強度がある。フィラーが機械的強度の向上に寄与するためには、フィラー自体の特性、形状は勿論であるが、フィラーとそれを含有するマトリックスの界面の接着性が重要であり、界面強度は複合材料を設計する際には必要不可欠な要素である。 しかし、界面強度の測定は困難な場合が多い。実験的に測定する方法として、単繊維を樹脂に埋め込み繊維方向へ樹脂全体に負荷を掛けることで臨界繊維長を求めるフラグメンテーション方法や、単繊維に樹脂のドロップを付けて繊維をドロップから引き抜くマイクロドロップレット法などがあるが、これらは多大な手間がかかるにも関わらず、実際を反映しない測定となることが多い。そのため曲げ試験などの強度試験の良し悪しで界面強度が評価することが多いが、マトリックスの強度が影響し精度が低い。そのため、マトリックスとフィラーの界面強度を、マトリックスの強度の影響を除いて、かつ容易に評価する方法が求められていた。 強度測定と同時に破壊を検知する方法として、アコースティックエミッション(以下、AEということがある)を測定する方法がある。AEとは材料が破壊するときに発生する音であり、この音の振幅や周波数、エネルギーが破壊の種類毎に異なるため、これを解析することで破壊を詳細に解析できる。この技術は様々な分野で応用されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。AEのエネルギーを利用した評価方法としては、AEのエネルギーが最大になった荷重を、高強度繊維補強コンクリートのひび割れ発生荷重と推定する方法が提案されている(特許文献4参照。)。しかし、これらは測定に供した材料の破壊の開始点を評価する方法であり、それがマトリックスの破壊であるのか、マトリックスと充填材の界面の破壊であるのかは区別されておらず、界面強度のみを評価する方法が求められていた。 なお、発明者は、本発明に関連する技術内容を開示している(非特許文献1参照。)。これは、特許法第30条第2項を適用できるものと考えられる。特開平6−331534特開平6−341942特開2000−258404特開2010−223761渡邉 佑典、 西村 正朗 「AE法を用いたフェノール樹脂−ガラス繊維複合材料の破壊挙動の解析」、 第61回ネットワークポリマー講演討論会 講演要旨集 一般10 19〜20頁、 合成樹脂工業協会、 平成23年10月12日発行(特許法第30条第2項の適用を受けようとする刊行物)本発明は、複合材料におけるマトリックスとフィラーの界面強度を、マトリックスの強度の影響を除いて、かつ容易に評価する方法を提供する。 このような目的は、下記[1]〜[2]に記載の本発明により達成される。[1]樹脂中にフィラーが分散してなる複合材料の強度を評価する方法であって、前記複合材料の試験片に荷重を増加することによって発生するアコースティックエミッションを測定することにより界面強度を評価する評価方法であって、荷重の増加に対してアコースティックエミッションのエネルギーを連続的に測定し、荷重の増加に対してアコースティックエミッションのエネルギーの積分値が急激に増加するときの荷重を界面強度とすることを特徴とする評価方法。[2]上記樹脂が熱硬化性樹脂である上記[1]に記載の評価方法。 本発明の評価方法は、複合材料におけるマトリックスとフィラーの界面強度を、マトリックスの強度の影響を除いて、かつ容易に評価できるという効果を有するものである。実施例、比較例において得られた荷重と積算エネルギーの関係を示したグラフである。 以下に、本発明の評価方法について詳細に説明する。 <試験方法> 本発明に用いられる試験方法としては、試験片の少なくとも一部に引張応力が作用する試験方法である。このような試験方法は特に限定されないが、代表的な試験方法は、引張試験、曲げ試験などである。 <試験片> 本発明に用いられる試験片としては、特に限定されないが、上記引張応力が作用する箇所にノッチ(切り欠き)を形成してもよい。これによりAEの発生箇所が限定されるため、評価の再現性を格段に向上させることができる。 <AEセンサ> 本発明に用いられるAEセンサとしては、20〜1000kHzの周波数帯域に含まれるAEを検知可能なAEセンサを使用することが好ましい。AEセンサの数は、特に限定されないが、AEセンサの取り付け作業の手間や測定精度等を考慮して2個であることが好ましい。AEセンサの取り付けはグリース等で行うことができ、試験片が破断すると予測される箇所を挟んだ両側に取り付けることが好ましい。これによりAEの発生位置を特定することができる。 <AEの測定> 本発明のAEの測定方法について説明する。まず、発生するAEをAEセンサにより計測する。このときAEセンサの出力をAEの波形にデジタル化するのは、例えば、プリアンプでAE信号を増幅した後、しきい値及びアナログフィルターで背景の雑音から分離し、A/Dコンバータでデジタル変換する等の方法で行うことができる。本発明においては、プリアンプの条件は20〜60dBが好ましく、30〜50dBがより好ましい。また、アナログフィルターの範囲は10〜2000kHzが好ましく、95〜1000kHzがより好ましい。 <AEエネルギーの算出> 本発明のAEエネルギーの算出方法について説明する。AEの波形における各イベントのAEエネルギーが算出される。ここで、イベントとは、AEの波形において、振幅がしきい値を超えてからしきい値未満になるまでの部分のことであり、イベントのAEエネルギーとは、イベント中のAEの波形の積分値である。本発明においては、各イベントのAEエネルギーの算出において、AE波形の振幅のしきい値を20〜50dBとすることが好ましい。しきい値が20dB未満では、多数のAE波が連続して発生しているにもかかわらず、見かけ上一つのイベントと判断してしまう可能性があり、測定精度が低下してしまう。一方、しきい値が50dBを超えると、しきい値レベル以下の小さなAE信号が考慮されず、AEエネルギーの誤差が大きくなり、測定精度が低下してしまう。 <界面強度の評価> 本発明の界面強度は、荷重の増加に対して上記のように算出するAEエネルギーを連続的に測定し、そのときの荷重の増加に対してAEエネルギーの積分値が急激に増加するときの荷重であって、これは印加する荷重とAEエネルギーの積分値との関係をプロットしたグラフから容易に知ることができる。このように評価できる理由としては以下のようなクラックの観察結果に基づいている。まず、AEエネルギーの積分値が急激に上昇し始める荷重より小さな荷重のときは、複合材料のマトリックスに微小なクラックが発生しているが、そのクラックはフィラーとの界面で停止している。一方でAEエネルギーの積分値が急激に上昇し始める荷重より大きな荷重のときは、複合材料のマトリックスとフィラーの界面に大きなクラックが発生しており、そのクラックはマトリックスとフィラーの界面に沿って進展している。このことからAEエネルギーの積分値が急激に上昇し始める荷重が界面強度であり、樹脂強度とは分離できていることが判断できる。 <複合材料のマトリックス樹脂> 本発明の複合材料のマトリックス樹脂としては、熱硬化性樹脂であることが好ましい。これは比較的破断歪の小さな樹脂である方が樹脂の破壊と、界面の破壊が明確に分離できるためである。 以下、本発明を実施例および比較例を参照して説明するが、本発明は、これらの実施例に記載に何ら限定されるものではない。実施例および比較例に用いた各原料、装置は以下のとおりである。(1)ガラス繊維1:表面処理チョップドストランド、平均繊維径11μm(2)ガラス繊維2:表面無処理チョップドストランド、平均繊維径11μm(3)ノボラック型フェノール樹脂:住友ベークライト社製PR−51305(4)硬化剤:ヘキサメチレンテトラミン(5)増粘剤:酸化マグネシウム(6)離型剤:ステアリン酸カルシム(7)着色剤:カーボンブラック(8)AEセンサ:富士セラミックス社製AE144A1.複合材料試験片の作製 [実施例1] 複合材料全体に対して、マトリックス樹脂としてノボラック型フェノール樹脂と硬化剤の混合物を47重量%(ノボラック型フェノール樹脂40重量%、硬化剤7重量%)、ガラス繊維1を50重量%、増粘剤、離型剤、着色剤を各々1重量%を配合し、予備混合した。この混合物を回転速度の異なった105℃の加熱ロールで溶融混練して、シート状に冷却したものを粉砕して顆粒状の複合材料を得た。 [実施例2] 実施例1において、ガラス繊維1の代わりにガラス繊維2を配合する以外は実施例1と同様にして複合材料を得た。 [比較例] 実施例1において、ガラス繊維1を配合しない以外は実施例1と同様にして樹脂を得た。2.強度特性評価 特性評価に使用した試験片の成形方法および評価方法は以下のとおりである。 試験片は、上記実施例及び比較例で得られた成形材料を用い、移送成形により作製した。成形条件は、金型温度175℃、硬化時間3分間とした。 測定方法は下記のとおりである。 曲げ強さ:JIS K 6911に準拠して測定した。3.AEの評価 AEの評価方法は下記のとおりである。 各試験片(長さ80mm、幅10mm、厚み4mm)には長さ方向の中央部分に試験片の幅方向に深さ2.0mmのノッチを形成した。ノッチの形状としては、幅を0.2mm、Rを0.1mmとした。評価はスパンが64mmの3点曲げ試験で行い、試験片の設置としてはノッチの付いた面を下として、ノッチ部が圧子の直下となるように設置した。AEセンサは、試験片の上面の圧子から25mmの位置両側にグリースを使用して取り付けた。圧子の降下速度は0.1mm/分で測定した。AEセンサの出力は、プリアンプの条件は40dBでAE信号を増幅した後、音響信号処理装置でデジタル化し、しきい値を30dB、アナログフィルターの範囲は95〜1000kHzとして、AEの波形における各イベントのAEエネルギーを算出した。 配合、特性について表1に、荷重に対するAEエネルギーの積算値のグラフを図1に示す。 実施例1と実施例2はフィラーとしてガラス繊維を用いているが、このガラス繊維の表面処理だけが異なるため界面強度のみが異なる。曲げ試験では実施例1では試験開始から試験終了まで弾性率はほぼ一定であったが、実施例2では試験途中で明かに弾性率の低下が見られ界面剥離が生じた。実施例2の曲げ試験は界面剥離が生じても歪み続けたこと考慮すると、曲げ試験の結果は界面強度のみの影響を反映していないことは明確である。一方で、本発明の界面強度の評価方法では、比較例の樹脂のみの場合、一気に破断するためAEエネルギーの急激な上昇は測定されないが最後に発生したAEイベントの直後に破断している。このときの荷重を実施例と比較すると低い。このことから破壊機構としては、まず樹脂内部でクラックが発生して、フィラーを含有しない場合はクラックが進展しそのまま破断するが、フィラーを含有する場合、クラックは界面で停められ、さらに荷重が大きくなり界面強度に達するとクラックが連結し進展する。この機構は界面強度が異なっても同様と考えられる。したがって、AEのエネルギーの積分値が急激に増加した荷重が界面強度であり、実施例1は実施例2より界面強度は高いと評価できた。 以上の結果から、本発明によって複合材料におけるマトリックスとフィラーの界面強度を、マトリックスの強度の影響を除いて、かつ容易に評価できることがわかった。 本発明の界面強度の評価方法によって、複合材料の機械的強度に対する界面の接着性の実質的な効果を評価できる。これにより、機械的強度に優れた複合材料を提供することが可能となる。 樹脂中にフィラーが分散してなる複合材料の強度を評価する方法であって、前記複合材料の試験片に荷重を増加することによって発生するアコースティックエミッションを測定することにより界面強度を評価する評価方法であって、荷重の増加に対してアコースティックエミッションのエネルギーを連続的に測定し、荷重の増加に対してアコースティックエミッションのエネルギーの積分値が急激に増加するときの荷重を界面強度とすることを特徴とする評価方法。 前記樹脂が熱硬化性樹脂である請求項1に記載の評価方法 【課題】複合材料にけるマトリックスとフィラーの界面強度を、樹脂強度と分離して、かつ容易に評価する方法を提供する。【解決手段】樹脂中に充填材が分散してなる複合材料の強度を評価する方法であって、前記複合材料の試験片に荷重を増加することによって発生するアコースティックエミッションを測定することにより界面強度を評価する評価方法であって、荷重の増加に対してアコースティックエミッションのエネルギーを連続的に測定し、荷重の増加に対してアコースティックエミッションのエネルギーの積分値が急激に増加するときの荷重を界面強度とすることを特徴とする評価方法。【選択図】図1


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