生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_ベンゾチアゾール誘導体
出願番号:2012064284
年次:2013
IPC分類:C07D 417/04,A61K 31/428,A61P 35/00


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重田 雅之 池 相勲 小西 玄一 JP 2013194006 公開特許公報(A) 20130930 2012064284 20120321 ベンゾチアゾール誘導体 小西 玄一 509070072 青木 篤 100099759 石田 敬 100077517 古賀 哲次 100087413 蛯谷 厚志 100093665 小林 良博 100102990 吉井 一男 100089901 重田 雅之 池 相勲 小西 玄一 C07D 417/04 20060101AFI20130903BHJP A61K 31/428 20060101ALI20130903BHJP A61P 35/00 20060101ALI20130903BHJP JPC07D417/04A61K31/428A61P35/00 9 1 OL 13 特許法第30条第1項適用申請有り 第62回 有機合成化学協会関東支部シンポジウム(新潟シンポジウム)講演要旨集(発行所:第62回 有機合成化学協会関東支部シンポジウム(新潟シンポジウム)実行委員会 発行日:平成23年11月26日) 日本化学会第92春季年会 2012年 講演予稿集IV(発行所:公益社団法人 日本化学会 発行日:平成24年3月9日) 4C063 4C086 4C063AA01 4C063BB01 4C063CC92 4C063DD62 4C063EE01 4C086AA01 4C086AA02 4C086AA03 4C086AA04 4C086BC84 4C086GA01 4C086GA04 4C086GA10 4C086MA01 4C086MA04 4C086NA14 4C086ZB26 本発明は、チオフェンおよび官能基と共役したベンゾチアゾール誘導体に関する。本発明のベンゾチアゾール誘導体は、医薬、色素、機能材料等の用途に(ないしは、これらの材料を与えるべき「中間体」として)に有用である。 ベンゾチアゾール誘導体は、抗腫瘍活性や薬理活性を有する化合物群を包含し、また、プラスチックやインクの蛍光染料、ダイレーザー、有機ELや生体染色に使用可能な化合物群を包含をも包含する、重要な化合物群である。 これらのベンゾチアゾールの合成経路は、大きく3つ(すなわち、下記経路1〜3)に分類することができる(非特許文献1〜5)。 経路1)チオアミドの酸化的な閉環反応により合成する方法 (上記反応式中、「DDQ」は、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノンを示す。) 経路2)アミノベンゼンチオールを用いる環形成反応により合成する方法 経路3)ハロアニリドの遷移金属を触媒とした分子内カップリング反応もしくは分子内芳香族求核置換反応により合成する方法 これらのベンゾチアゾール合成経路を総括すると、下図のようになる。 ベンゼン環に置換基を有するベンゾチアゾールを合成する場合、経路2(アミノベンゼンチオールから環形成)および経路3(ハロアニリドの求核置換)は、原料の調製が困難である等、汎用性に欠ける面がある。これに対して、経路1(チオアミドの酸化的な閉環)は原料調達が比較的容易であるという利点を有する。この反面、この「経路1」は、「酸化的な閉環反応」を利用するため、チオフェン等の標準酸化還元電位が小さく、酸化されやすい置換基を有する化合物に利用できなかった。本発明者は、チオフェニル基を有する化合物から、「経路1」により前記したDDQや臭素分子、また種々の超原子価ヨウ素酸化剤を用いてベンゾチアゾールの合成を試みたが、複雑な混合物を与えるのみであり、目的とする化合物を得ることが出来なかった。Tetrahedron,第63巻第10276頁〜10281頁(2007)]Tetrahedron Letters,第48巻第669頁〜672頁(2007)]Dyes Pigments,第12巻第243頁〜248頁(1990)]Synthetic Communications,第21巻第625頁〜633頁(1991) 本発明の目的は、上記した従来技術の欠点を解消することができる合成法、およびそれによって得られる新規な化合物群を提供することにある。 本発明者は、鋭意研究の結果、ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨードベンゼンに代表される反応剤(酸化剤)をプロトン性溶媒中において用いることにより、目的とするベンゾチアゾールを好適に取得可能であることを見出した。 すなわち、本発明によれば、従来知られていないチオフェン類等の酸化されやすい置換基と共役し、且つ溶解性置換基を有するベンゾチアゾール誘導体を提供することができる。ここに、「酸化されやすい置換基」とは、標準酸化還元電位が小さい置換基を言う。 本発明者の知見によれば、本発明においてこのような効果が得られる理由は、以下のように推定される。 すなわち、従来技術において、アミノベンゼンチオール誘導体の酸化に使用されていた酸化剤(例えば、上述したDDQや臭素分子)の場合には、アミノベンゼンチオール誘導体の置換基の「電子豊富な部分」をダイレクトに酸化してしまっていたものと推定される。 これに対して、本発明においてアミノベンゼンチオール誘導体の酸化に使用すべき酸化剤(例えば、前述したビス(トリフルオロアセトキシ)ヨードベンゼン)においては、該酸化剤が、アミノベンゼンチオール誘導体の置換基の「電子豊富な部分」をダイレクトに酸化するよりは、該酸化剤が高いルイス塩基性を有するカルボニル基に配位することが優位となっているものと推定される。すなわち、本発明においては、酸化剤が先ず高いルイス塩基性を有するカルボニル基と錯形成(もしくは相互作用)した後に、酸化反応が進行したことにより、本発明におけるアミノベンゼンチオール誘導体の環化反応に寄与したものと推定される。 上述したように本発明によれば、例えば、以下のような効果を得ることができる。 (1)良好な特性を発揮可能な、チオフェン類等の酸化されやすい置換基を有する有機化合物を提供することができる。 (2)高機能を付与された有機化合物、例えばレーザー発振に応用可能な、高効率発光色素に利用可能な有機化合物を提供することができる。 (3)非線形光学効果を有する材料に利用可能な有機化合物を提供することができる。 (4)生理活性を有する医薬品(ないしは、その中間体)として利用可能な有機化合物を提供することができる。実施例1で得られたベンゾチアゾール誘導体の1H−NMRスペクトルの一例を示す図である。 以下、必要に応じて図面を参照しつつ本発明を更に具体的に説明する。(ベンゾチアゾール誘導体) 本発明の好ましい一態様において、ベンゾチアゾール誘導体(すなわち、本発明の方法により得ることができる好適なベンゾチアゾール誘導体)は、下式の一般式(1)によって示されるような、チオフェンまたはオリゴチオフェンと共役したベンゾチアゾール誘導体である。すなわち、このような態様においては、前記一般式(A)における「置換基B」が、「チオフェンまたはオリゴチオフェン」に対応している。 上記式(1)中、各記号は以下の意味を有する。 nは、0〜10の整数である。 R1〜R3は、炭素数1〜18の直鎖または分岐状のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、ベンジル基またはフェニル基およびそれらの炭化水素置換基を有する誘導体、アルキルエーテル基、アルキルエステル基、芳香族エステル基、アルキレンエーテル基、水素、更に、フッ化アルキル官能基を含むアルキル基、アルキルエーテル基、アルキルエステル基、芳香族エステル基、アルキレンエーテル基である。これらのR1〜R3は、全てが同じでも、一部が異なっていてもよい。 Arは、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ピレン、ビフェニル、ターフェニルピリジン、ビピリジン等の芳香族系化合物または二重および三重結合を有する共役系分子の基である。必要に応じて、それらの「芳香族系化合物または共役系分子」の基に、炭素数1〜18の直鎖または分岐状のアルキル基、アルコキシ基、チオエーテル基、スルフィニル基、スルホニル基、アルケニル基、ベンジル基またはフェニル基およびそれらの炭化水素置換基を有する誘導体、アルキルエーテル基、アルキルエステル基、芳香族エステル基、アルキレンエーテル基、水素が置換していても良い。 更に、ハロゲン、アミノ基、アルキルアミノ基、アミド基、アジド基、ニトロ基、ケトン基、アルデヒド基、アセタール基、アミナール基、ヘミアミナール基、チオアセタール基が、前記「芳香族系化合物または共役系分子」の基に置換していても良い。(好適な態様) 本発明における、式(1)の化合物の好適な態様の一例は、以下のとおりである。 一般式(1)において、特に限定されないが、nは0〜5であることが好ましく、より好ましくは0〜3である。 R1は、特に限定されないが、アルキル基またはアルコキシ基であることが好ましく、より好ましくはアルコキシ基である。 R2、R3は、特に限定されないが、水素、アルキル基またはアルコキシ基であることが好ましく、より好ましくは水素、アルコキシ基である。 Arは、芳香族系化合物または二重および三重結合を有する共役系分子の基であり、特に限定されないが、ベンゼン誘導体、ビフェニル誘導体、ピリジン誘導体であることが好ましく、より好ましくはベンゼン誘導体、ビフェニル誘導体である。 前記Arの置換基は、特に限定されないが、水素、炭素数1〜18の直鎖または分岐状のアルキル基、アルコキシ基、チオエーテル基、ハロゲン、アミノ基、アルキルアミノ基、アミド基、ニトロ基、ケトン基、アルデヒド基、アセタール基が好ましく、より好ましくは、水素、炭素数1〜18の直鎖または分岐状のアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、アミノ基、アルキルアミノ基、ニトロ基である。 本発明の他の好ましい一態様において、ベンゾチアゾール誘導体は、下式の一般式(2)によって示される、ハロチオフェンと共役したベンゾチアゾール誘導体である。 上記式(2)中、各記号は以下の意味を有する。 R1〜R3は、炭素数1〜18の直鎖または分岐状のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、ベンジル基またはフェニル基およびそれらの炭化水素置換基を有する誘導体、アルキルエーテル基、アルキルエステル基、芳香族エステル基、アルキレンエーテル基、水素、更に、フッ化アルキル官能基を含むアルキル基、アルキルエーテル基、アルキルエステル基、芳香族エステル基、アルキレンエーテル基である。これらのR1〜R3は、全てが同じでも、一部が異なっていてもよい。 Xは、フッ素、臭素、塩素、ヨウ素のいずれかである。(好適な態様) 本発明における、式(2)の化合物の好適な態様の一例は、以下のとおりである。 R1は、特に限定されないが、アルキル基またはアルコキシ基であることが好ましく、より好ましくはアルコキシ基である。 R2、R3は、特に限定されないが、水素、アルキル基またはアルコキシ基であることが好ましく、より好ましくは水素、アルコキシ基である。 Xは、ハロゲンであり特に限定されないが、好ましくは塩素、臭素、ヨウ素であり、より好ましくは臭素である。(好適な合成方法) 本発明のベンゾチアゾール誘導体の合成方法は、特に制限されない。多くの官能基を備えている原料化合物を容易に調製することができる点からは、本発明のベンゾチアゾール誘導体を、下記に示す方法により合成することが好ましい。(具体的な合成方法の例) 本発明のベンゾチアゾール誘導体の合成は、下記の化学反応式1または2に示す方法で行うことが好ましい。 (化学反応式1) (化学反応式2)(好ましい態様) 本発明のベンゾチアゾール誘導体の合成方法における、好ましい態様の例を以下に示す。(酸化剤) 上記化学反応式1において、適切な酸化剤として、特に限定されないが、ジアセトキシヨードベンゼン、ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨードベンゼンに代表される超原子価ヨウ素酸化剤が好ましく、より好ましくはジアセトキシヨードベンゼンである。(反応溶媒) 反応溶媒は、特に限定されないが、好ましくはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、トリフルオロエタノール、1、1、1、3、3、3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、酢酸、トリフルオロ酢酸、水等のプロトン性溶媒さらには上記のいずれか、もしくは複数を含む混合溶媒、(必要に応じて、プロトン性溶媒でない溶媒の1種以上を含んでいても良い)が好ましく、より好ましくはトリフルオロエタノールである。(反応温度) 反応温度は、特に限定されないが、−100℃から100℃の間が好ましく、特に好ましくは10〜30℃である。(機器分析) 1H NMR、13C NMRスペクトルは、JEOL社製のLNM−EX400を用い、TMSを基準物質として測定した。 赤外スペクトル(IR)は、日本分光(株)製FT−IR460 Pulse Spectrometerを用いて、紫外可視スペクトルはベックマンDU700を用いて、蛍光スペクトルは日本分光FP−6500を用いて、蛍光寿命は浜松ホトニクスOB920を用いて、それぞれ測定した。実施例1 3.43g(8.05mmol)のチオアミド誘導体(すなわち、N-(4-(2’-ethyl-1-hexyloxy)phenyl)-5-bromo-thiophene-2-carbothioamide)(東京化成工業株式会社)から既知の方法(ヨーロッパ特許公報(EP−B1) 0 003 835号)に記載の方法)に準じて、アルキルエーテル化、ニトロ基の還元、アミド化の3工程により調製したもの)および2、2、2−トリフルオロエタノール50mLを丸底フラスコに入れ、得られた混合物を、マグネティックスターラーを用いて、室温で激しく2〜3分間攪拌した。前記丸底フラスコ内に、2.63gのヨードベンゼンアセタート(8.16mmol)を更に加え、48時間室温で激しく攪拌した後に、反応混合物に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えることにより反応を中止して、有機溶媒(クロロホルム;500ml程度)mlを用いて、分液処理を行った(3回繰り返した)。 該分液処理により得られた有機層を、ロータリーエバポレータを用いて、30℃(水浴温度)で、10Torr程度の気圧で定常状態になるまで(乾固するまで)濃縮した。濃縮残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製し、黄色液体のベンゾチアゾール2.31g(収率68%)を得た。(カラムクロマトグラフィー条件) この精製の際に用いたカラムクロマトグラフィー条件は、以下のとおりであった。 カラム固定相:シリカゲル60N(関東化学株式会社製) カラムのサイズ:内径 50mm、長さ 300mm 移動相:ヘキサン/酢酸エチル=19/1 カラム槽温度:室温 検出器:フラクションで分取した後にTLCとUVランプ(254nm)を用いて検出 なお、ここで用いたカラムクロマトグラフィー操作等の詳細に関しては、必要に応じて、文献(J. Org. Chem.,1978,43(14),pp2923-2925、Rapid chromatographic technique for preparative separations with moderate resolution)を参照することができる。(1H NMRデータ) 上記精製後のベンゾチアゾール誘導体の1H NMRデータは以下のとおりであった。このNMRチャートを、図1に示した。 1H NMR(CDCl3、400MHz):0.89−0.98(m、6H)、1.31−1.34(m、4H)、1.40−1.55(m、4H)、1.73−1.79(m、1H)、3.90(d、2H、J=5.9Hz)、7.06−7.08(m、5H)、7.29−7.31(m、2H)、7.87(d、1H、J=9.0Hz);実施例2 実施例1で使用した3.43g(8.05mmol)の「ブロモ基置換チオフェニルアニリド」に代えて、2.80gのブロモ基が置換していないチオアミド誘導体(すなわち、N-(4-(2’-ethyl-1-hexyloxy)phenyl)-thiophene-2-carbothioamide)(東京化成工業株式会社)から、既知の方法(ヨーロッパ特許公報(EP−B1) 0 003 835号)に記載の方法)に準じて、アルキルエーテル化、ニトロ基の還元、アミド化の3工程により調製したもの)を使用した以外は、実施例1と同様の手順に従って操作を行い、の化合物(173mg,収率:52%)を得た。 下式の一般式(1)によって示される、チオフェン、オリゴチオフェン、または芳香族系化合物と共役したベンゾチアゾール誘導体。 (式中、nは、0〜10の整数であり; R1〜R3は、炭素数1〜18の直鎖または分岐状のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、ベンジル基またはフェニル基およびそれらの炭化水素置換基を有する誘導体、アルキルエーテル基、アルキルエステル基、芳香族エステル基、アルキレンエーテル基、水素、更に、フッ化アルキル官能基を含むアルキル基、アルキルエーテル基、アルキルエステル基、芳香族エステル基、アルキレンエーテル基であり;該R1〜R3は、全てが同じでも、一部が異なっていてもよく; Arは、芳香族系化合物、または二重しくは三重結合を有する共役系分子の基であり;それらの芳香族系化合物または共役系分子の基に炭素数1〜18の直鎖または分岐状のアルキル基、アルコキシ基、チオエーテル基、スルフィニル基、スルホニル基、アルケニル基、ベンジル基またはフェニル基およびそれらの炭化水素置換基を有する誘導体、アルキルエーテル基、アルキルエステル基、芳香族エステル基、アルキレンエーテル基、水素が置換していてもよく; 前記芳香族系化合物または共役系分子の基には、更に、ハロゲン、アミノ基、アルキルアミノ基、アミド基、アジド基、ニトロ基、ケトン基、アルデヒド基、アセタール基、アミナール基、ヘミアミナール基、チオアセタール基が置換していても良い)。 前記芳香族系化合物、または二重しくは三重結合を有する共役系分子が、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ピレン、ビフェニル、ターフェニルピリジン、ビピリジンからなる群から選ばれる分子である請求項1に記載のベンゾチアゾール誘導体。 下式の一般式(2)によって示される、ハロチオフェンと共役したベンゾチアゾール誘導体。 (式中、R1〜R3は、炭素数1〜18の直鎖または分岐状のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、ベンジル基またはフェニル基およびそれらの炭化水素置換基を有する誘導体、アルキルエーテル基、アルキルエステル基、芳香族エステル基、アルキレンエーテル基、水素;フッ化アルキル官能基を含むアルキル基、アルキルエーテル基、アルキルエステル基、芳香族エステル基、アルキレンエーテル基からなる群から選ばれる基であり;該R1〜R3は、全てが同じでも、一部が異なっていてもよく; Xはフッ素、臭素、塩素、ヨウ素のいずれかである)。 原料化合物たるチオアミド誘導体(3)を、溶媒中、酸化剤を用いて閉環させることにより、ベンゾチアゾール誘導体(4)を得ることを特徴とするベンゾチアゾール誘導体の製造方法。 チオアミド誘導体(3) ベンゾチアゾール誘導体(1) (上記式中、nは、0〜10の整数であり; R1〜R3は、炭素数1〜18の直鎖または分岐状のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、ベンジル基またはフェニル基およびそれらの炭化水素置換基を有する誘導体、アルキルエーテル基、アルキルエステル基、芳香族エステル基、アルキレンエーテル基、水素、更に、フッ化アルキル官能基を含むアルキル基、アルキルエーテル基、アルキルエステル基、芳香族エステル基、アルキレンエーテル基から選ばれる基であり;該R1〜R3は、全てが同じでも、一部が異なっていてもよく; Arは、芳香族系化合物、または二重もしくは三重結合を有する共役系分子の基であり;それらの芳香族系化合物または共役系分子の基に炭素数1〜18の直鎖または分岐状のアルキル基、アルコキシ基、チオエーテル基、スルフィニル基、スルホニル基、アルケニル基、ベンジル基またはフェニル基およびそれらの炭化水素置換基を有する誘導体、アルキルエーテル基、アルキルエステル基、芳香族エステル基、アルキレンエーテル基、水素が置換していてもよく; 前記芳香族系化合物または共役系分子の基には、更に、ハロゲン、アミノ基、アルキルアミノ基、アミド基、アジド基、ニトロ基、ケトン基、アルデヒド基、アセタール基、アミナール基、ヘミアミナール基、チオアセタール基が置換していても良い)。 前記芳香族系化合物が、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、ピレン、ビフェニル、ターフェニルピリジン、ビピリジンからなる群から選ばれる分子である請求項4に記載のベンゾチアゾール誘導体の製造方法。 原料化合物たるチオアミド誘導体(4)を、溶媒中、酸化剤を用いて閉環させることにより、ベンゾチアゾール誘導体(2)を得ることを特徴とするベンゾチアゾール誘導体の製造方法。 チオアミド誘導体(4) ベンゾチアゾール誘導体(2) (上記式中、R1〜R3は、炭素数1〜18の直鎖または分岐状のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、ベンジル基またはフェニル基およびそれらの炭化水素置換基を有する誘導体、アルキルエーテル基、アルキルエステル基、芳香族エステル基、アルキレンエーテル基、水素、更に、フッ化アルキル官能基を含むアルキル基、アルキルエーテル基、アルキルエステル基、芳香族エステル基、アルキレンエーテル基であり;該R1〜R3は、全てが同じでも、一部が異なっていてもよく; Xはフッ素、臭素、塩素、ヨウ素のいずれかである)。 前記酸化剤が、ジアセトキシヨードベンゼンまたはビス(トリフルオロアセトキシ)ヨードベンゼンである請求項6に記載のベンゾチアゾール誘導体の製造方法。 前記溶媒が、プロトン性(protic)溶媒である請求項6または7に記載のベンゾチアゾール誘導体の製造方法。 前記溶媒が、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、トリフルオロエタノール、1、1、1、3、3、3−ヘキサフルオロ−2−プロパノール、酢酸、トリフルオロ酢酸、水からなる群から選ばれるプロトン性溶媒、またはこれらのうちの2以上の溶媒を含む混合溶媒、または、該プロトン性溶媒の1種以上と、他の溶媒の1種以上を含む混合溶媒である請求項5〜8のいずれか1項に記載のベンゾチアゾール誘導体の製造方法。 【課題】チオフェン等の標準酸化還元電位が小さく、酸化されやすい置換基を有する化合物に利用可能なベンゾチアゾール誘導体の製造方法を提供する。【解決手段】原料化合物たるチオアミド誘導体を、溶媒中、酸化剤を用いて閉環させることにより、ベンゾチアゾール誘導体を得る。【選択図】図1


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