| タイトル: | 特許公報(B2)_アルキル5−メチル−5−ヘキセノエートの製造方法 |
| 出願番号: | 2011546058 |
| 年次: | 2015 |
| IPC分類: | C07C 67/32,C07C 69/533,B01J 31/02,C07B 61/00 |
宇治田 克爾 JP 5731403 特許公報(B2) 20150417 2011546058 20101201 アルキル5−メチル−5−ヘキセノエートの製造方法 株式会社クラレ 000001085 八田国際特許業務法人 110000671 宇治田 克爾 JP 2009284477 20091215 20150610 C07C 67/32 20060101AFI20150521BHJP C07C 69/533 20060101ALI20150521BHJP B01J 31/02 20060101ALI20150521BHJP C07B 61/00 20060101ALN20150521BHJP JPC07C67/32C07C69/533B01J31/02 102ZC07B61/00 300 C07C 67/32 B01J 31/02 C07C 69/533 C07B 61/00 CAplus/REGISTRY(STN) 特開平08−245508(JP,A) 特開平10−316621(JP,A) 特開昭62−000045(JP,A) 特開平09−216849(JP,A) Tanabe, K. et al.,Studies on Ring-Closing Metathesis for the Formation of the 11-Membered Ring System of Daphnezomine,Bull. Chem. Soc. Jpn.,2007年,Vol.80, No.8,1597-1604 3 JP2010071479 20101201 WO2011074416 20110623 9 20130712 高橋 直子 本発明は、医薬・農薬中間体その他の精密化学品の原料として有用な化合物であるアルキル5−メチル−5−ヘキセノエートの製造方法に関する。 従来、アルキル5−メチル−5−ヘキセノエート(5−メチル−5−ヘキセン酸アルキルエステル)の製造方法として、アクリル酸エステルとイソブテンとのエン反応による方法(非特許文献1を参照)、(3−メチル−3−ブテニル)マロン酸ジメチルを、溶媒としてのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)中、2倍モルの水および求核剤として等モルの塩化ナトリウムを使用し、脱炭酸反応させる方法(クラプコ反応)(非特許文献2を参照)が知られている。オーストラリアン ジャーナル オブ ケミストリー(Australian Journal of Chemistry),1977年,30巻,2733頁ブレティン オブ ザ ケミカル ソサエティ オブ ジャパン(Bull. Chem. Soc. Jpn.),2007年,80巻,8号,1597頁 非特許文献1に記載の方法では、得られる最終生成物の収率が低く、また、分離困難な異性体が70%程度副生するという問題がある。 非特許文献2に記載の方法では、塩化ナトリウムを求核剤として使用する必要がある。また、毒性を有する化合物であるクロロメタン(CH3Cl)が副生するという問題もある。 しかして、本発明の目的は、工業的に安価に効率よくアルキル5−メチル−5−ヘキセノエートを製造しうる方法を提供することにある。 すなわち、本発明は、下式(1)(式中、Rは炭素数1〜12の直鎖状または分岐状のアルキル基を表す。)で示される(3−メチル−3−ブテニル)マロン酸ジアルキルエステル(以下、化合物(1)と称することがある。)を、水および塩基の存在下に加熱することによって脱炭酸反応させることを特徴とする、下式(2)(式中、Rは前記定義の通りである。)で示されるアルキル5−メチル−5−ヘキセノエート(以下、化合物(2)と称することがある。)の製造方法である。 本発明によれば、医薬・農薬中間体その他の精密化学品の原料として有用な化合物であるアルキル5−メチル−5−ヘキセノエートを、工業的に安価に効率よく製造できる。 以下、本発明を実施するための具体的な形態について、より詳細に説明する。 本発明の製造方法では、出発原料として化合物(1)を用いる。 式中、Rは炭素数1〜12の直鎖状または分岐状のアルキル基を表す。Rの炭素数は好ましくは1〜8であり、より好ましくは1〜4であり、さらに好ましくは1または2である。Rとしては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基などが挙げられる。これらの中でもメチル基、エチル基が特に好ましい。 化合物(1)は、市販品があれば該市販品を購入することができ、また合成により該化合物(1)を調製することもできる。化合物(1)の合成方法について特に制限はなく、有機化学の技術分野において従来公知の知見を適宜参照できる。 化合物(1)を合成する方法の一例として、後述する製造例1および製造例2に記載の方法が挙げられる。かかる方法では、まず、トリエチルアミンなどの塩基の存在下、イソプレノールをメタンスルホニルクロライドと反応させて、イソプレニルメタンスルホン酸エステルを得る。次に、必要に応じて常法により分離・精製して得られた該イソプレニルメタンスルホン酸エステルを、ナトリウムエトキシドなどの塩基の存在下、マロン酸ジアルキルエステルと反応させる。必要に応じて酸を用いて中和工程を行なうことにより、化合物(1)が得られる。 また、Journal of Organic Chemistry,61,2266(1996)に記載の方法などを適用して化合物(1)を合成してもよい。 本発明の製造方法では、出発原料である化合物(1)を加熱することにより脱炭酸反応させて、目的生成物である化合物(2)を得る。 加熱の条件について特に制限はなく、脱炭酸反応が進行すればよい。加熱温度は、好ましくは100〜200℃であり、より好ましくは130〜200℃であり、さらに好ましくは150〜180℃である。また、反応時間は、好ましくは10分〜30時間であり、より好ましくは1〜15時間である。なお、反応系の圧力条件について特に制限はなく、常圧、加圧、減圧のいずれの条件下でもよいが、通常は常圧条件が好ましい。 本発明の製造方法における水の使用量について特に制限はないが、化合物(1)1モルに対して、好ましくは1〜10モルであり、より好ましくは1〜3モルである。なお、加熱温度によっては(具体的には、加熱温度が反応系の圧力条件下における水の沸点以上である場合には)、水を反応系に初期仕込みするのではなく、水を反応系に連続的または間欠的に添加することが好ましい。 本発明の製造方法において用いる塩基としては、アミン化合物、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物などが挙げられる。塩基は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。 好適なアミン化合物としては、第3級アミン化合物、複素環式アミン化合物が挙げられる。第3級アミン化合物としては、例えばトリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリヘキシルアミン、トリオクチルアミンなどのトリアルキルアミン、ジエチルメチルアミン、ジブチルエチルアミンなどのジアルキルアルキルアミンなどの脂肪族第3級アミン;トリシクロへキシルアミンなどのトリシクロアルキルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミンなどのジシクロアルキルアルキルアミン、シクロヘキシルジメチルアミンなどのシクロアルキルジアルキルアミンなどの脂環族第3級アミン;トリフェニルアミンなどのトリアリールアミン、N,N−ジメチルアニリンなどのアリールジアルキルアミンなどの芳香族第3級アミンが挙げられる。また、複素環式アミン化合物としては、例えばピリジン、メチルピリジン、エチルピリジン、キノリン、イソキノリン、キノキサリン、キナゾリン、フタラジン、1−メチルイミダゾール、N,N−ジメチルアミノピリジンなどが挙げられる。 アルカリ金属化合物としては、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウムなどのアルカリ金属水酸化物;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、炭酸セシウムなどのアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ルビジウム、炭酸水素セシウムなどのアルカリ金属炭酸水素塩;重炭酸リチウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸ルビジウム、重炭酸セシウムなどのアルカリ金属重炭酸塩;カリウムブトキシド、カリウムエトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムブトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウムメトキシド、リチウムブトキシド、リチウムエトキシド、リチウムメトキシドなどのアルカリ金属アルコキシドなどが挙げられる。アルカリ土類金属化合物としては、水酸化ベリリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウムなどのアルカリ土類金属水酸化物;炭酸ベリリウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウムなどのアルカリ土類金属炭酸塩;炭酸水素ベリリウム、炭酸水素マグネシウム、炭酸水素カルシウム、炭酸水素ストロンチウム、炭酸水素バリウム、炭酸水素ルビジウムなどのアルカリ土類金属炭酸水素塩;重炭酸ベリリウム、重炭酸マグネシウム、重炭酸カルシウム、重炭酸ストロンチウム、重炭酸バリウムなどのアルカリ土類金属重炭酸塩などが挙げられる。 塩基は、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。塩基としてはアミン化合物が好ましく、第3級アミン化合物または複素環式アミン化合物がより好ましく、第3級アミン化合物が特に好ましい。 塩基の使用量について特に制限はないが、化合物(1)1モルに対して、好ましくは0.001〜10モルであり、より好ましくは0.01〜1モルである。 本発明の製造方法は、溶媒の存在下または非存在下で実施できる。溶媒としては、例えばヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの飽和脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、プソイドクメン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素;エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテルなどのグリコールジメチルエーテル;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル;酢酸エチル、酢酸オクチル、酪酸メチルなどのエステル;塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素;およびこれらの混合物などが挙げられる。溶媒を使用する場合、その使用量は特に制限されないが、反応速度や経済性などの観点から、化合物(1)1質量部に対して100質量部以下であることが好ましく、50質量部以下であることがより好ましく、10質量部以下であることがさらに好ましい。 本発明の製造方法では、化合物(1)が脱炭酸反応する際の副生成物として、下式(3)(式中、Rは前記定義の通りである。)で示されるアルコールが生成する。例えば、後述する実施例1のように、化合物(1)として(3−メチル−3−ブテニル)マロン酸ジエチル(R=エチル基)を用いた場合には、エタノールが副生する。 本発明の製造方法においては、上記のように副生するアルコールを反応系外に除去しながら反応を行なうことが好ましい。副生するアルコールを反応系外に除去する手法として特に制限はないが、留去させることが好ましい。なお、副生するアルコールは、生成する都度その全量を留去してもよいし、その一部を留去することとしてもよい。 得られたアルキル5−メチル−5−ヘキセノエートは、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの公知の分離精製手段により、またはこれらを組み合わせることにより分離精製することができる。 本発明の製造方法により製造されるアルキル5−メチル−5−ヘキセノエートは、医薬・農薬中間体その他の精密化学品の原料として好適に用いられる。 以下、実施例等により本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されない。 <製造例1> コンデンサー、温度計、滴下ロート、メカニカル攪拌機を備えた2L四口丸底フラスコに、イソプレノール172g(2.00mol)、トリエチルアミン222g(2.20mol)、トルエン800gを入れた。この溶液に、内温を5〜15℃に保ちながら、メタンスルホニルクロライド240g(2.10mol)を3時間かけて滴下し、滴下終了後、20℃にて1時間反応を行なった。反応液に水400gを加えた後、水層703gを分離し、有機層、すなわちイソプレニルメタンスルホン酸エステルのトルエン溶液1127gを得た。 <製造例2> コンデンサー、温度計、滴下ロート、メカニカル攪拌機を備えた2L四口丸底フラスコに、ナトリウムエトキシドの20質量%エタノール溶液374g(1.1mol)を加え、内温60℃にてマロン酸ジエチル176g(1.1mol)を20分かけて滴下した。滴下終了後、反応液を20分間攪拌した。この反応液に、製造例1で得られたイソプレニルメタンスルホン酸エステルのトルエン溶液563g(1mol)を、60℃にて2時間20分かけて滴下した。滴下終了後、内温80℃にて6時間反応を行なった。反応液を20℃まで冷却し、0.2質量%塩酸503gを加えた後、水層898gを分離し、有機層670gを得た。有機層を減圧下で濃縮(バス温度40℃)し、粗(3−メチル−3−ブテニル)マロン酸ジエチル247g(ガスクロマトグラフィー(GC)を用いた内部標準法により定量、net.185g、収率81%(対イソプレノール))を得た。得られた粗(3−メチル−3−ブテニル)マロン酸ジエチル5.0g(net.3.7g)を蒸留精製(94℃、267Pa)し、下記の物性を有する(3−メチル−3−ブテニル)マロン酸ジエチル3.2g(GC純度98%、蒸留収率86%)を得た。1H−NMRスペクトル(400MHz、CDCl3、TMS、ppm)δ:4.76−4.69(2H,m)、4.22−4.17(2H,q,J=7.2Hz)、3.36−3.31(1H,m)、2.05−2.03(2H,m)、1.72−1.58(2H,m)、1.33−1.22(3H,t,J=7.2Hz) <実施例1> 蒸留塔、温度計、滴下ロート、スターラーチップを備えた1L四口丸底フラスコに、製造例2と同様の手法により得られた粗(3−メチル−3−ブテニル)マロン酸ジエチル406g(net.295g,1.29mol)、トリオクチルアミン22.8g(0.064mol)を入れた。この溶液を170℃まで加熱した。170℃に加熱された溶液に、水42.3g(2.35mol)を12時間かけて滴下した。また、水を滴下している間、反応により生成するエタノールを留出させて、反応温度を160〜170℃に保った。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、反応液246g(GCを用いた内部標準法により定量、エチル5−メチル−5−ヘキセノエート:net.193g、収率96%)を得た。この反応液246gを蒸留精製(78℃、1733Pa)し、下記の物性を有するエチル5−メチル−5−ヘキセノエート170g(GC純度99%、蒸留収率88%)を得た。また、精製物中の異性体(エチル5−メチル−4−ヘキセノエート)含量をGCにより確認したところ、検出限界以下であった。1H−NMRスペクトル(400MHz、CDCl3、TMS、ppm)δ:4.73−4.68(2H,m)、4.15−4.10(2H,q,J=7.2Hz)、2.31−2.27(2H,m)、2.06−2.02(2H,m)、1.81−1.75(2H,m)、1.71(3H,s)、1.27−1.23(3H,t,J=7.2Hz) <実施例2> 蒸留塔、温度計、滴下ロート、スターラーチップを備えた100mL四口丸底フラスコに、製造例2と同様の手法により得られた粗(3−メチル−3−ブテニル)マロン酸ジエチル9.01g(net.6.85g,0.03mol)、トリオクチルアミン0.212g(0.6mmol)を入れた。この溶液を170℃まで加熱した。170℃に加熱された溶液に、水2.16g(0.12mol)を7時間かけて滴下した。また、水を滴下している間、反応により発生するエタノールを留出させて、反応温度を160〜170℃に保った。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、反応液5.63g(GCを用いた内部標準法により定量、エチル5−メチル−5−へキセノエート:net.4.49g、収率95.8%)を得た。また、反応液中の異性体(エチル5−メチル−4−へキセノエート)含量をGCにより確認したところ、検出限界以下であった。 <実施例3> 実施例2と同様の反応装置に、製造例2と同様の手法により得られた粗(3−メチル−3−ブテニル)マロン酸ジエチル34.0g(net.24.6g,0.108mol)、トリオクチルアミン19.1g(0.054mol)を入れた。この溶液を170℃まで加熱した。170℃に加熱された溶液に、水7.76g(0.43mol)を10時間かけて滴下した。また、水を滴下している間、反応により発生するエタノールを留出させて、反応温度を160〜170℃に保った。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、反応液32.03g(GCを用いた内部標準法により定量、エチル5−メチル−5−へキセノエート:net.16.13g、収率95.6%)を得た。また、反応液中の異性体(エチル5−メチル−4−ヘキセノエート)含量をGCにより確認したところ、検出限界以下であった。 <実施例4> 実施例2において、トリオクチルアミンを10.6g(0.03mol)用い、水2.16g(0.12mol)を9時間かけて滴下した以外は実施例2と同様にして反応を行なった。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、反応液16.23g(GCを用いた内部標準法により定量、エチル5−メチル−5−へキセノエート net.4.59g、収率97.9%)を得た。また、反応液中の異性体(エチル5−メチル−4−ヘキセノエート)含量をGCにより確認したところ、検出限界以下であった。 <実施例5> 実施例2において、トリオクチルアミン0.212g(0.6mmol)の代わりに炭酸水素ナトリウム0.125g(1.5mmol)を用いた以外は実施例2と同様にして反応を行なった。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、反応液5.46g(GCを用いた内部標準法により定量、エチル5−メチル−5−ヘキセノエート:net.4.24g、収率90.5%)を得た。また、反応液中の異性体(エチル5−メチル−4−へキセノエート)含量をGCにより確認したところ、検出限界以下であった。 <実施例6> 実施例2において、トリオクチルアミン0.212g(0.6mmol)の代わりにN,N−ジメチルアミノピリジン0.183g(1.5mmol)を用いた以外は実施例2と同様にして反応を行なった。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、反応液5.53g(GCを用いた内部標準法により定量、エチル5−メチル−5−へキセノエート:net.4.37g、収率93.2%)を得た。また、反応液中の異性体(エチル5−メチル−4−ヘキセノエート)含量をGCにより確認したところ、検出限界以下であった。 <比較例1> 蒸留塔、温度計、滴下ロート、スターラーチップを備えた100mL四口丸底フラスコに、製造例2と同様の手法により得られた粗(3−メチル−3−ブテニル)マロン酸ジエチル46g(net.33.5g、147mmol)を入れた。この溶液を170℃まで加熱した。170℃に加熱された溶液に、水5.3g(294mmol)を12時間かけて滴下した。また、水を滴下している間、反応により生成するエタノールを留出させて、反応温度を160〜170℃に保った。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、反応液38g(GCを用いた内部標準法により定量、エチル5−メチル−5−ヘキセノエート:net.4.19g、収率17.9%)を得た。また、反応液中の異性体(エチル5−メチル−4−ヘキセノエート)含量をGCにより確認したところ、17.9g(収率78%)であった。 <比較例2> コンデンサー、温度計、スターラーチップを備えた100mL四口丸底フラスコに、製造例2と同様の手法により得られた粗(3−メチル−3−ブテニル)マロン酸ジエチル9.01g(net.6.85g,0.03mol)、塩化ナトリウム2.1g(36mol)、水1.11g(61.2mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)45gを入れた。この溶液を135〜145℃で52時間攪拌した。反応終了後、反応液を20℃まで冷却し、水300gに注いだ。ヘキサン30gで2回抽出して、反応液88.5g(GCを用いた内部標準法により定量、エチル5−メチル−5−ヘキセノエート:net.3.93g、収率83.8%)を得た。また、反応液中の異性体(エチル5−メチル−4−ヘキセノエート)含量は、目的物とのGC面積比で0.28%(エチル5−メチル−5−へキセノエート99.72%)であった。 下式(1)(式中、Rは炭素数1〜12の直鎖状または分岐状のアルキル基を表す。)で示される(3−メチル−3−ブテニル)マロン酸ジアルキルエステルを、水および塩基の存在下に加熱することによって脱炭酸反応させることを特徴とする、下式(2)(式中、Rは前記定義の通りである。)で示されるアルキル5−メチル−5−ヘキセノエートの製造方法。 塩基として第3級アミン化合物または複素環式アミン化合物を用いる、請求項1に記載のアルキル5−メチル−5−ヘキセノエートの製造方法。 脱炭酸反応させる際に生成する下式(3)(式中、Rは炭素数1〜12の直鎖状または分岐状のアルキル基を表す。)で示されるアルコールを反応系外に除去しながら反応を行なうことを特徴とする、請求項1または2に記載のアルキル5−メチル−5−ヘキセノエートの製造方法。