生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_陰イオン測定方法
出願番号:2011515790
年次:2014
IPC分類:G01N 30/26,G01N 30/64,G01N 30/88,G01N 30/02


特許情報キャッシュ

老川 幸夫 坂本 勝正 堀池 重吉 中西 博昭 早川 禎宏 麻生 喜昭 家氏 淳 丸山 秀三 JP 5408249 特許公報(B2) 20131115 2011515790 20090527 陰イオン測定方法 株式会社島津製作所 000001993 野口 繁雄 100085464 老川 幸夫 坂本 勝正 堀池 重吉 中西 博昭 早川 禎宏 麻生 喜昭 家氏 淳 丸山 秀三 20140205 G01N 30/26 20060101AFI20140116BHJP G01N 30/64 20060101ALI20140116BHJP G01N 30/88 20060101ALI20140116BHJP G01N 30/02 20060101ALI20140116BHJP JPG01N30/26 AG01N30/64 AG01N30/88 HG01N30/02 E G01N 30/26 G01N 30/02 G01N 30/64 G01N 30/88 特開2000−214146(JP,A) 特開2000−065812(JP,A) 特開昭62−237353(JP,A) 特開2000−121618(JP,A) 特開昭62−034055(JP,A) 特開平01−299457(JP,A) 特開2000−356630(JP,A) 4 JP2009059683 20090527 WO2010137132 20101202 9 20110823 柏木 一浩 本発明は、イオンクロマトグラフィにより試料溶液中の陰イオン、特にフッ化物イオンを定量的に測定するための方法に関するものである。 イオンクロマトグラフィは、無機イオンの分析法としてきわめて優れた分析法であり、近年急速に普及しつつある。イオンクロマトグラフィは、液体クロマトグラフィを応用した分析法であり、通常、イオン交換クロマトグラフィ(イオンペアクロマトグラフィを含む)による分離の後、電気伝導度検出法により検出することで、高感度化と高選択性化の両方を図っている。 イオンクロマトグラフィで、低pH領域での測定を可能にして適用対象試料の範囲を拡大する方法として、炭酸水素ナトリウムと炭酸ナトリウムの混合溶液のような炭酸塩を含有する溶離液を移動相に用いる方法が知られている(特許文献1参照。)。 このような溶離液を移動相に用いて無機陰イオンの分析を行なうと、特にフッ化物イオンを測定する場合、最も早く溶出するフッ化物イオンのピークが現れる前ではあるが、フッ化物イオンのピークが測定されるべき位置付近にベースラインの乱れ(以下、ウォーターディップという)が発生してしまい、ppbレベルのフッ化物イオンのピークの確認が困難となり、定量性に問題が生じる。このウォーターディップは、試料の導電率が低いほど、すなわち、きれいな水ほど、ベースラインを基準として下向き(負)のピークとして現れる。これは、炭酸塩を含有する溶離液からなる移動相を使用すると、移動相の導電率よりも試料溶液中の水の導電率の方が小さいことに起因する。つまり、試料溶液がカラムで分離されると最初に水が溶出するので、その水のバンドが検出器に到達したときに導電率が下がり、そのため検出器の検出信号が負側(下側)に振れるためである。 このウォーターディップは、陰イオンのうち、特に最初に溶出するフッ化物イオンの定量性に与える影響が大きい。そこで、その影響を抑える方法として、ウォーターディップ自体が発生しないようにする方法が提案されている。その提案の方法では、フッ化物イオンを含有する試料溶液の塩濃度が移動相の溶離液の塩濃度と等しくなるように試料溶液にも炭酸塩を含有させる方法である(特許文献1参照。)。特開平1−299457号公報特開2000−356630号公報 しかしながら、フッ化物イオン含有試料溶液の塩濃度を移動相の溶離液の塩濃度に合致させる方法は、塩濃度調整が手作業である場合が多いので塩濃度が等しくならず、試料溶液調製時に誤差が生じるだけでなく、目的とするフッ化物イオンの濃度を下げる場合もあることから、ウォーターディップの影響を回避することができても別の誤差要因が発生する場合もある。 本発明は、試料溶液にウォーターディップの影響を抑えるための何かの成分を添加する方法ではなく、移動相を構成する溶媒を調整することによりウォーターディップの影響を低減することを目的とするものである。 本発明の陰イオン測定方法は、イオンクロマトグラフィによる方法であり、以下の工程(A)から(E)を含む。 (A)炭酸塩を含有する溶離液中にアシル基(R−C=O−)を有する有機酸を添加した移動相を調製する工程、 (B)測定対象イオンとして少なくともフッ化物イオンを含み、前記移動相の導電率よりも低い導電率をもつ試料溶液を調製する工程、 (C)前記試料溶液を前記移動相により分離カラムに導入して試料成分イオンに分離させる工程、 (D)前記分離カラムからの溶出液をサプレッサに導入して溶出液中の炭酸塩を炭酸に変換する工程、及び (E)前記サプレッサを経た溶出液を導電率検出器に導いて溶出液中の陰イオンの導電率を検出する工程。 移動相が炭酸塩を含有する溶離液であるからサプレッサ時にpHは5〜6になっている。酢酸のpKa(酸解離定数)は4.5だからある程度解離が抑えられていると考えられる。サプレッサの陽イオン交換膜として例えば官能基としてスルフォン基をもつナフィオンを使用しているとすると、酢酸のアシル基が水のクラスター中のスルフォン基と水素結合して対イオンをなすと、ナフィオン層があたかも中和されたようになり、したがって大きい電気陰性度をもつフッ化物イオンF-に対するイオン交換膜の保持力が上がり、フッ化物イオンの溶出時間が遅れる。水の場合はスルフォン基が酢酸の対イオンにより中和されて水素結合が緩和され、ウォーターディップが改善されたものと考えられる。 移動相の溶離液中に添加する有機酸としては、酢酸、プロピオン酸、クエン酸、コハク酸、安息香酸ナトリウム、酢酸アンモニウム、馬尿酸ナトリウム、酒石酸、リンゴ酸、マロン酸及び18−クラウン−6エーテルからなる群(以下「A群」という。)から選ばれた有機酸を用いる。これらのA群に属する有機酸を移動相に添加すると、ウォーターディップが軽減される。 それらのA群に属する有機酸のうちでも、特に酢酸、プロピオン酸、コハク酸、安息香酸ナトリウム、酢酸アンモニウム、酒石酸、リンゴ酸、マロン酸及び18−クラウン−6エーテルからなる群(以下「B」という。)の有機酸は、分離カラムやサプレッサ表面とフッ化物イオンとの間で相互作用を起こすことでフッ化物イオンの保持力を向上させるものである。その結果として、フッ化物イオンの溶出時間を遅くしてフッ化物イオンのピークをウォーターディップから離すことにより、ウォーターディップの影響を軽減してフッ化物イオンを正確にかつ容易に測定することを可能とする。 それらのA群に属する有機酸のうちでも、特にクエン酸及び馬尿酸ナトリウムの群(以下「C」群という。)の有機酸は、カルボニル基(−C=O)を2つ又は3つ持ち、その酸素原子の不対電子に伴うマイナスイオン(カウンターイオン)により、イオン排除の効果(酸のカウンターとなる強マイナスイオンの影響でフッ化物イオンが反発すること)を示し、フッ化物イオンの溶出を速め、分析時間を短縮できるという効果が得られる。この場合、フッ化物イオンのピークはこれらの有機酸を移動相に添加しない場合よりもウォーターディップに近づくことになるが、これらの有機酸を移動相に添加することによりウォーターディップ自体が軽減されているので、ウォーターディップの影響はこれらの有機酸を移動相に添加しない場合よりも軽減される。 また、それらのA群に属する有機酸のうちでも、特にクエン酸、コハク酸、酒石酸及び18−クラウン−6エーテルの群(以下「D」群という。)の有機酸は検出感度が高くなった。その理由として、クエン酸、コハク酸及び酒石酸はアシル基を2つ又は3つもつので、pKaが2つ又は3つ存在し、pKaが高い(即ちサプレッサで弱酸性付近になる)と導電率計位置では溶出した水素イオンの放出が多くなるので検出感度が高くなると考えられる。また、18−クラウン−6エーテルは試料中のカリウムイオン等の陽イオンを包括して酸として作用するため、検出時の導電率が高くなり、同様に検出感度を高める効果が得られたと考えられる。 従来のイオン測定方法では、溶離液として炭酸ナトリウム水溶液等を用いた場合に、導電率を上げる余剰の炭酸ナトリウム等の炭酸塩をサプレッサで除去液としての硫酸により導電率の低い炭酸とすることで導電率検出器のベースラインの安定化を図っていたが、その炭酸がウォーターディップの原因となり、フッ化物イオンの測定を阻害していた。本発明では、溶離液として炭酸ナトリウム水溶液等を用いた移動相に上記のA群に属する有機酸を移動相に添加したので、ウォーターディップを軽減することができる。イオンクロマトグラフの一例を示す流路図である。酢酸を添加した実施例と有機酸を添加しない比較例のそれぞれのフッ化物イオンのクロマトグラムを示す図である。表1に示した11種類の有機酸をそれぞれ添加した移動相を使用した実施例と有機酸を添加しない比較例のそれぞれのフッ化物イオンのクロマトグラムを示す図である。図3のクロマトグラム中の代表的なクロマトグラムを示す図である。 図1は本発明が適用されるイオンクロマトグラフの一例を概略的に示したものである。分離カラム2には溶離液6を、デガッサ5を介して供給するために送液ポンプ4を備えた溶離液供給流路7が接続されている。デガッサ5は溶離液6中の気泡を除去するためのものである。溶離液供給流路7には試料を注入するインジェクタ8が配置されている。分離カラム2に注入された試料が分離カラム2中でそれぞれのイオンに分離され、分離カラム2からの溶出液流路9が導電率計セル10に導かれて溶出液がそのセル10を通過するときに導電率が検出される。セル10を通過した液はドレインへ廃液として排出される。 分離カラム2とセル10の間の溶出液流路9には、カラム溶出液の導電率を高くしている炭酸イオンを除去して高感度測定を可能にするためにサプレッサ14が配置されている。 分離カラム2、サプレッサ14及び導電率計セル10はカラムオーブン26に収容されて一定温度になるように温度調節されている。 カラムオーブン26の温度調節を行い、導電率計セル10の検出信号を取り込んでイオンクロマトグラムを作成するために、カラムオーブン26と導電率計セル10には制御部としてパーソナルコンピュータ28が接続されている。 分離カラム2は陰イオン分析用カラムであり、例えば内径が4mmで長さが250mmの陰イオン分析用カラム(例えば、島津製作所製IC−SA2(ポリビニールアルコールゲル第四級アンモニウム基))からなるものを使用する。 サプレッサ14は容器内にイオン交換膜16を間に挟んだ2枚の基板からなるものとすることができる。その場合、両基板の対向面にはイオン交換膜16を挟んで対向するように流路が形成されている。一方の流路の入口はコネクタによって分離カラム2から溶出液が流される配管9に接続され、分離カラム2から溶出液がイオン交換膜16の一方の面に沿って流れる。その流路の出口はコネクタによって導電率計セル10につながる配管18に接続されている。イオン交換膜16を挟んで一方の流路と対向する他方の流路の入口にはイオン交換膜16の他方の面に沿って除去液20が流れるように、除去液20が送液ポンプ22により供給される除去液流路24が接続されている。除去液20はイオン交換膜16のイオン性官能基を再生するものであり、この例では硫酸を使用している。イオン交換膜16の他方の面に沿った流路の出口はドレインに接続されて、イオン交換膜16の他方の面に沿って流れた除去液20はドレインに排出される。 イオン交換膜16は陽イオン交換膜である。その陽イオン交換膜の一例は、ペルフルオロカーボン重合体にイオン交換のための官能基が結合したものとすることができる。ペルフルオロカーボン重合体は耐薬品性が高い。イオン交換のための官能基としては、スルホニル基又はカルボニル基などの酸性官能基を有し、交換しようとする陽イオンを水素イオン(H+)と交換する。具体的には、酸性官能基としてスルホニル基を有するイオン交換膜16は、下記の化合物Aと化合物Bとの共重合により得られた共重合体を薄膜化したのち、けん化処理をすることにより得ることができる。 (化合物A):CF2=CF2 (化合物B):CF2=CF−O−CF2−CF(CF3)−O−CF2−CF2−SO2F イオン交換膜16は肉厚が100μm〜300μmのものが好ましい。そのような肉厚があれば、2MPa以上の耐圧をもつことができる。 サプレッサ14ではイオン交換膜16による吸着及び透析によってイオン交換膜16の一方の面に沿って流れるカラム溶出液から不用な陽イオンがイオン交換膜16で水素イオンと交換されて選択的に除去される。陽イオンと交換された水素イオンはカラム溶出液中の水酸化物イオンと反応して水に変換されるため、カラム溶出液の導電率が低くなり、検出器の導電率計セル10での検出ノイズが小さくなる。イオン交換膜16に吸着及び透析した陽イオンは除去液流路24を流れる除去液である硫酸中の水素イオンと交換されて除去液中に放出される。 以下に測定の例を示す。 1)炭酸溶離液の作成 炭酸ナトリウム0.636gと炭酸水素ナトリウム10.08gを秤量し精製水を加えて1Lとし、溶離液原液(10倍濃度)とする。 この原液の100mLに1M酢酸20μLを加え、精製水で希釈して1Lとしたものが、表1に「(1)酢酸」として表示された実施例の分析用溶離液である。 同様にして、酢酸に代えて、プロピオン酸、クエン酸などを用いて、表1の(2)から(11)の有機酸含有溶離液を調整した。 それに対し、有機酸を添加せずにこの原液を精製水で10倍に希釈したものが表1の(12)に示した比較例としての従来の溶離液である。「溶出時間(分)」はフッ化物イオンの溶出時間を示し、「改善効果」はウォーターディップの大きさが小さくなったことを意味するウォーターディップ改善効果を示し、「BG導電率(μS/cm)」はバックグランド導電率を示す。 2)イオンクロマトグラフによる分析 図1に示すイオンクロマトグラフを用いて、(1)の酢酸を0.02mM添加した溶離液と、(12)の有機酸を添加しない比較例の従来の溶離液とをそれぞれ移動相に用いて測定したイオンクロマトグラムを図2に示す。試料はF-イオンを50ppb含む溶液であり、10μLをインジェクタから注入した。カラム温度は25℃、移動相の流量は1.0mL/分、サプレッサ14では除去液20として25mN硫酸を流量1.0mL/分で流した。Aは有機酸を添加しないもので、そのベースラインがBL1である。Bは酢酸を0.02mM添加したもので、そのベースラインがBL2である。Wはウォーターディップを表す。 図2の結果によれば、移動相に酢酸を添加したことによりF-イオンのピークが現れる位置でのベースラインが安定化している。その理由の1つは、ウォーターディップが軽減されていることによるものである。他の1つの理由は、酢酸を添加したことによりF-イオンのピークの溶出時間が遅くなってウォーターディップの位置からより離れたことである。この分析条件での溶出時間は、有機酸を添加していない移動相の場合は3.363分であったのに対し、酢酸を添加した移動相の場合は3.788分であった。 この分析条件で酢酸を添加した移動相を用いて同じ試料を10回連続して測定した定量結果を表2に示す。濃度は検量線を用いて算出した。すなわち、標準試料を用いて測定した濃度とピーク面積に基づく検量線データを作成しておき、測定したクロマトグラムピークの面積値をその検量線に当てはめて濃度を算出した。CVは変化率であり、標準偏差/平均値である。 さらに、表1に示した(1)から(11)の有機酸をそれぞれ含有した実施例の溶離液と、有機酸を含有しない比較例の溶離液(12)をそれぞれ移動相として図1のイオンクロマトグラフによりフッ化物イオンの測定を行った結果を図3に示す。試料はフッ化物イオン500ppbを含む溶液であり、その10μLをインジェクタ8から注入した。この測定では、カラム温度は30℃とした。移動相の流量は1.0mL/分である。サプレッサ14では除去液20として100mN硫酸を流量0.15mL/分で流した。 図3のクロマトグラムは重なっていてわかりにくいので、そのうちの代表的なものを図4に示す。図4では横軸の時間軸を拡大して示している。 安息香酸ナトリウムを添加した移動相をした場合のクロマトグラムは、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、安息香酸ナトリウム、酢酸アンモニウム、酒石酸、リンゴ酸、マロン酸及び18−クラウン−6エーテルからなるB群の有機酸を代表するのであり、保持時間が有機酸を添加しない比較例のものに比べて長くなっている。図3のクロマトグラムを詳細にみると、安息香酸ナトリウム以外のB群の有機酸を添加した移動相を使用したものはいずれも保持時間が有機酸を添加しない比較例のものに比べて長くなっている。 クエン酸を添加した移動相をした場合のクロマトグラムはクエン酸及び馬尿酸ナトリウムからなるC群の有機酸を代表するのであり、保持時間が有機酸を添加しない比較例のものに比べて短くなっている。図3のクロマトグラムを詳細にみると、馬尿酸ナトリウムを添加した移動相を使用したものでも保持時間が有機酸を添加しない比較例のものに比べて短くなっている。 DL酒石酸を添加した移動相をした場合のクロマトグラムはクエン酸、コハク酸、酒石酸及び18−クラウン−6エーテルからなるD群の有機酸を代表するのであり、有機酸を添加しない比較例のものに比べてピークの高さが高くなって検出感度が上がっている。図3のクロマトグラムを詳細にみると、D群に属する他の有機酸を添加した移動相を使用した場合でも感度が有機酸を添加しない比較例のものよりも高くなっている。 図3のクロマトグラムの結果から求められたフッ化物イオンの溶出時間、ウォーターディップ改善効果の有無、及びバックグランド導電率の測定結果を表1に示す。ウォーターディップ改善効果は図3に図示された部分からは判断できないが、表示範囲を負領域側にシフトさせてウォーターディップの大きさを比較することにより判断した。いずれの有機酸を添加した移動相を使用した場合もウォーターディップの大きさが小さくなって改善されていることが確認できた。バックグランド導電率の測定結果は、有機酸を添加したにもかかわらず、測定の妨げになる導電率の増加は見られないことを示している。 2 分離カラム 4 送液ポンプ 6 溶離液 8 インジェクタ 10 導電率計セル 14 サプレッサ 26 カラムオーブン 28 パーソナルコンピュータ 以下の工程(A)から(E)を含むイオンクロマトグラフィによる陰イオン測定方法。 (A)炭酸塩を含有する溶離液中に、アシル基を有する有機酸であって、酢酸、プロピオン酸、クエン酸、コハク酸、安息香酸ナトリウム、酢酸アンモニウム、馬尿酸ナトリウム、酒石酸、リンゴ酸、マロン酸及び18−クラウン−6エーテルからなる群から選ばれた有機酸を添加することにより、前記有機酸を添加しない前記溶離液からなる移動相に比べて炭酸塩に起因するウォーターディップが軽減された移動相を調製する工程、 (B)測定対象イオンとして少なくともフッ化物イオンを含み、前記移動相の導電率よりも低い導電率をもつ試料溶液を調製する工程、 (C)前記試料溶液を前記移動相により分離カラムに導入して試料成分イオンに分離させる工程、 (D)前記分離カラムからの溶出液をサプレッサに導入して溶出液中の炭酸塩を炭酸に変換する工程、及び (E)前記サプレッサを経た溶出液を導電率検出器に導いて溶出液中の陰イオンの導電率を検出する工程。 前記有機酸として、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、安息香酸ナトリウム、酢酸アンモニウム、酒石酸、リンゴ酸、マロン酸及び18−クラウン−6エーテルからなる群から選ばれた有機酸を使用する請求項1に記載の陰イオン測定方法。 前記有機酸として、クエン酸及び馬尿酸ナトリウムのうちのいずれかを使用する請求項1に記載の陰イオン測定方法。 前記有機酸として、クエン酸、コハク酸、酒石酸及び18−クラウン−6エーテルからなる群から選ばれた有機酸を使用する請求項1に記載の陰イオン測定方法。


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