タイトル: | 公開特許公報(A)_パーフルオロアルキルビニルエーテルの製造法 |
出願番号: | 2011264200 |
年次: | 2013 |
IPC分類: | C07C 41/24,C07C 43/17 |
小金 敬介 村井 大介 明間 雄輝 村上 総一郎 JP 2013060412 公開特許公報(A) 20130404 2011264200 20111202 パーフルオロアルキルビニルエーテルの製造法 ユニマテック株式会社 502145313 吉田 俊夫 100066005 吉田 和子 100114351 小金 敬介 村井 大介 明間 雄輝 村上 総一郎 JP 2011180427 20110822 C07C 41/24 20060101AFI20130308BHJP C07C 43/17 20060101ALI20130308BHJP JPC07C41/24C07C43/17 4 OL 8 4H006 4H006AA02 4H006AC26 4H006AC43 4H006BA02 4H006BC10 4H006BC35 4H006GP01 本発明は、パーフルオロアルキルビニルエーテルの製造法に関する。さらに詳しくは、高収率でパーフルオロアルキルモノビニルエーテルまたはパーフルオロアルキレンジビニルエーテルを製造し得るパーフルオロアルキルビニルエーテルの製造法に関する。 フルオロアルキルビニルエーテルを製造する方法としては、対応する酸フロライドに金属炭酸塩を反応させ、溶媒中でカルボン酸金属塩を生じさせた後、これを加温せしめる方法が用いられている(特許文献1〜2)。 RfOCF(CF3)COF + M2CO3 → RfOCF(CF3)COOM → RfOCF=CF2この方法は、無溶媒でも行うことができるものの、低沸点物を金属炭酸塩と反応せしめる場合、発熱反応であるため溶媒を併用する場合が多く、廃溶媒処理の問題が生じる。特に、ジビニルエーテルのような二官能性モノマーにおいては、溶媒を使用しても一方がビニル化した際に、溶媒中の反応系からモノビニルカルボン酸アルカリ金属塩が追い出され、反応転化率が著しく低くなることがある。また、一般的にジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグライム)やテトラエチレングリコールジメチルエーテル(テトラグライム)といった高沸点溶媒が使用されるが、高温で熱分解反応を行った場合、反応過程で生じた酸により分解が生じ、複雑な生成物を与えることがある。 別法として、対応する1,2-ジクロロ炭化水素をフッ素化せしめ、パーフルオロアルキルオキシ-1,2-ジクロロエタンとしたのち、亜鉛などの金属を反応させることにより脱塩素化せしめ、パーフルオロアルキルビニルエーテルを得るといった手法が報告されているが(特許文献3参照)、この方法でも反応溶媒が必要であり、また製造工程上も塩素化/脱塩素化といった保護/脱保護の工程が必要であり、製造工程上有利とはいえない。 また、フルオロアルキルビニルエーテルを製造する方法としては、これらの方法以外にも様々な方法が公知であるが、次に述べる如くいずれも収率が高いとはいえない。 前記特許文献2には、モノカルボン酸フルオリドと金属炭酸塩とを直接接触させ、脱炭酸反応によりモノビニルエーテルを製造する方法が開示され、この比較例2では、2段階プロセスとして、モノカルボン酸フルオリドから水酸化カリウム水溶液中で水性フッ素性化学物質酸塩を形成させ、これを真空乾燥後加熱して脱炭酸させ、モノビニルエーテルを生成させている。ここで、収率について記載はないものの、水性フッ素性化学物質酸塩をモノカルボン酸カリウムとみなすと、その分子量は434.2と算出され、一方生成したモノビニルエーテルの分子量は、332.1と計算されるので、この場合の収率は約44%と算出される。 特許文献4の比較例1では、パーフルオロジカルボン酸フルオライドを炭酸ナトリウムに直接接触させて熱分解することによってパーフルオロジビニルエーテルが副生することが開示されているが、この場合ジビニルエーテルの収率は最大で55%となっている。 特許文献5には、パーフルオロジビニルエーテルの製法が開示され、式 FOC-CF2CF2OCF(CF3)-COFで示されるジカルボン酸フルオリドを水酸化アルカリ水溶液中でカルボン酸塩に変え、これを乾燥後、酸素および水分が実質的に存在しない状況で熱分解することが記載されている。この特許文献の例1では、メタノール性水酸化カリウム溶液から減圧乾燥して得たジカルボン酸ジカリウム0.11モルを熱分解して、ジビニルエーテルを生成させており、生成したジビニルエーテルの分子量は178.0と計算されるので、生成物の純度を70%とみなすと、収率は約45%と算出される。 特許文献6では、末端ビニルエーテル基含有パーフルオロアルキルカルボン酸のナトリウム塩を水分100ppm以下とした状態で、熱分解することによって末端ビニルエーテル基含有アルキルビニルが製造され得ると記載され、この実施例では、水酸化ナトリウム水溶液中で生成した末端ビニルエーテル基含有カルボン酸ナトリウムを減圧乾燥して得、これを少量ずつ熱分解することでアルキルビニルを得ているが、この収率は最大で22.4%となっている。なお、カリウム塩では目的物が得られないと述べられている。 特許文献7では、末端ビニルエーテル基含有パーフルオロアルキルエーテルカルボン酸のアルカリ金属塩を水分100ppm以下とした状態で、熱分解することによって末端ビニルエーテル基含有アルキルエーテルビニルが製造され得る記載され、アルカリ金属はNa、Kが使用されると記載されている。この実施例1では、水酸化カリウム水溶液中で生成した末端ビニルエーテル基含有カルボン酸カリウム塩をCCl4を用いて共沸乾燥した後、これを熱分解することでアルキルビニルを得ており、この収率は約29%と算出される。特開2004−346087号公報特表2009−500330号公報特開2006−45564号公報特公平03−080145号公報特公昭44−020734号公報特公昭60−045619号公報特公昭60−045620号公報 本発明の目的は、廃溶媒処理の問題を発生させることがなく、高収率でパーフルオロアルキルビニルエーテルを得る方法を提供することにある。 かかる本発明の目的は、一般式 Rf〔OCF(CF3)-COOM〕n(ここで、nは1または2の整数であり、Rfはn=1の場合は直鎖または分岐構造を有する、炭素数2〜12のパーフルオロアルキル基であり、n=2の場合は直鎖または分岐構造を有する、炭素数2〜12のパーフルオロアルキレン基であり、Mはアルカリ金属である)で表されるパーフルオロアルキルカルボン酸アルカリ金属塩の水溶液またはアルコール溶液を、120℃以下の温度で残溶媒量が1重量%以下になるまで噴霧乾燥させ、得られたパーフルオロアルキルカルボン酸アルカリ金属塩を120℃以上の温度で加熱し、ビニル化反応させることによって達成される。 本発明に係る製造法によれば、パーフルオロアルキルビニルエーテルを高収率、高選択的に得ることが可能となるといったすぐれた効果を奏する。得られたパーフルオロアルキルビニルエーテルは、フッ素系ポリマーに極少量添加することにより、ポリマーの耐圧縮永久歪特性を改善することができる。 出発物質であるパーフルオロアルキルカルボン酸アルカリ金属塩は、対応するカルボン酸フロライド Rf〔OCF(CF3)-COF〕nを、これに対して4〜5倍モルのアルカリ金属、好ましくはナトリウム、カリウム、セシウムなどの水溶液またはアルコール溶液に添加し、反応させることによって調製される。かかる方法によると、アルカリ金属フッ化物が等量あるいは2倍モル副生することとなるが、最終工程のビニル化反応においても同様のアルカリ金属フッ化物が生じることとなるので、パーフルオロアルキルカルボン酸アルカリ金属塩に含有させた状態のままであっても特に問題にはならない。 ここで、溶媒となる水、アルコール量は、好ましくは生じるカルボン酸金属塩濃度が30〜40%程度となるように調整される。これ以下の低濃度溶液を用いた場合、次工程の噴霧乾燥工程における濃縮効率が下がることとなり、一方これ以上の高濃度溶液を用いた場合には、溶液が飽和濃度に達した状態で噴霧乾燥工程でスラリーを噴霧乾燥することとなり、これによって乾燥粉末の粒子径の不安定化につながるようになる。また、反応温度は特に限定されないが、中和工程で生じたフッ化水素酸を効率よく中和するため、好ましくは50℃以下に設定される。 また、別の方法として、出発物質であるパーフルオロアルキルカルボン酸アルカリ金属塩は、対応するカルボン酸フロライドを、低級アルコールを用いて、カルボン酸エステルへと変換した後、これを加溶媒分解させることによっても調製することができる。エステル化の際に用いられるアルコールは、炭素数1〜4の低級アルコールが好ましく、さらに好ましくはメタノール、エタノールが用いられる。 エステル化の際にはフッ化水素が発生するので、設備保護の観点からフッ化水素のトラップ剤として、好ましくはトリアルキルアミン、ピリジンなどの塩基、あるいはフッ化ナトリウムが用いられる。 続くアルカリ加溶媒分解においては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化セシウムなどアルカリ金属水酸化物、好ましくは水酸化カリウムが、カルボン酸エステルに対して2.0〜3.0倍モルの割合で用いられ、また溶媒としては、炭素数1〜4の低級アルコールまたは水が、好ましくは生じるカルボン酸アルカリ金属塩の濃度が30〜40重量%となるように用いられる。この理由は、前方法と同様である。 後者の調製法によると、加溶媒分解の際にフッ化水素が生じないので、アルカリ金属水酸化物の使用量が抑えられ、かつ金属フッ化物を生じない点で有利であるが、前者の調製法と比べてエステル化工程が加わることから一段階反応工程が多くなる点で製造工程上不利となる。 なお、炭素数2〜12のパーフルオロアルキレン基を有するジカルボン酸フロライドは、ジグライムまたはテトラグライムの存在下で FOC-Rf′-CFO(Rf′:炭素数1〜10のパーフルオロアルキレン基)または FOC-CFOに、ヘキサフルオロプロピレンオキシド(HFPO)を反応させることによって製造される。 以上の方法によって得られたパーフルオロアルキルカルボン酸アルカリ金属塩の水溶液またはアルコール溶液は、スプレードライヤー、流動式乾燥床など噴霧乾燥機を用いて、溶媒の除去が行われる。噴霧乾燥は、水溶液の場合は乾燥空気中に吹き込むことにより、またメタノール等の有機溶媒溶液の場合には、空気の代わりに加温した窒素を吹き込むことによって行われる。溶媒として用いられた水またはアルコールが乾燥粉末に残存すると、ビニル化工程でビニル基にフッ化水素が付加した化合物が生成し、反応選択性が低下するため好ましくない。従って、好ましくは残溶媒量は1重量%以下であり、さらに好ましくは0.2重量%以下となるように噴霧乾燥が行われる。 噴霧乾燥時の乾燥温度は、高いほど残溶媒量が少なくなるが、同時にカルボン酸金属塩の熱分解も進行するので、120℃以下が好ましく、さらに好ましくは100〜120℃に設定される。粒子径は任意に設定することができるが、スプレードライヤーを使用した場合には、残溶媒量との兼ね合いから20〜300μmとすることが好ましい。スプレードライヤーを使用する場合、粒子径の調整はアトマイザーとよばれる液体を噴霧拡散する円盤型ノズルの回転数で吹き飛ばす液滴のサイズを変更することにより行われる。 噴霧乾燥工程によって得たカルボン酸アルカリ金属塩は、加温し、脱炭酸反応を生じさせることでビニル化を進行させることができる。ビニルエーテルは、高温下では不安定であり重合しやすいので、蒸留塔、コンデンサー、受器および大型攪拌設備を取り付けた反応容器で、生じたビニルエーテルを蒸留回収しながら熱分解反応を行うことが好ましい。一般的に、120℃以上、好ましくは150〜250℃の間でビニル化反応が行われる。 次に、実施例について本発明を説明する。 実施例1 (1) 2,2´-[(1,1,2,2-テトラフルオロ-1,2-エタンジイル)ビス(オキシ)]ビス[2,3,3,3-テトラフルオロプロパン酸]二カリウム塩水溶液の調製 攪拌装置および冷却装置を備えた容量50LのSUS製オートクレーブに、48重量%水酸化カリウム水溶液10.7kg(91.5モル)および水10.7kgを加え、20℃まで冷却した。次に、純度96重量%の2,2´,3,3,3,3´,3´,3´-オクタフルオロ-2,2´-[(パーフルオロエチレン)ジオキシ]ビス(プロパノイルフルオリド) FOC-CF(CF3)OCF2CF2OCF(CF3)-COF10.0kg(22.5モル)を反応温度が50℃を超えないように、攪拌しながらゆっくりと滴下した。反応溶液の温度がそれ以上上昇しないことを確認した後冷却を停止し、室温条件下で8時間攪拌を続けた。カートリッジフィルターを通じて反応混合物を回収し、無色透明の液体31.0kgを得た。得られた液体について19F-NMR測定を実施し、既知の2,2´-[1,1,2,2-テトラフルオロ-1,2-エタンジイル]ビス(オキシ)]ビス[2,3,3,3-テトラフルオロプロパン酸]二カリウム塩 KOOC-CF(CF3)OCF2CF2OCF(CF3)-COOKと同等のスペクトルであることが確認された。また、水溶液10gをガラス製シャーレに分取し、100℃のオーブンで重量変化が1%以内となるまで完全に乾燥させたところ、白色の粉末4.3gが得られたことから、得られた水溶液の全固形分濃度を43%とした。なお、19F-NMRでの定量より、ジカルボン酸カリウム塩水溶液の濃度は36重量%であり、これに基づく回収率は98.7%であった。なお、前記固形分濃度43%中、ジカルボン酸カリウム塩は36重量%であったことから、副生成物のKFが7重量%であると算出される。 (2) 2,2´-[(1,1,2,2-テトラフルオロ-1,2-エタンジイル)ビス(オキシ)]ビス[2,3,3,3-テトラフルオロプロパン酸]二カリウム塩粉末の調製 得られた2,2´-[(1,1,2,2-テトラフルオロ-1,2-エタンジイル)ビス(オキシ)]ビス[2,3,3,3-テトラフルオロプロパン酸]二カリウム塩水溶液30kgについて、スプレードライヤー(プリス製P26-H30)を用いて、乾燥空気の入口温度180℃、出口温度120〜125℃、水溶液供給速度11kg/時間で噴霧乾燥処理を行ったところ、目視粒径80〜200μm、残溶媒量1.9重量%の白色粉末12.7kgが得られた(回収率98.0%)。19F-NMR測定を実施し、既知の2,2´-[1,1,2,2-テトラフルオロ-1,2-エタンジイル]ビス(オキシ)]ビス[2,3,3,3-テトラフルオロプロパン酸]二カリウム塩と同等のスペクトルであることが確認され、また19F-NMRでの定量より、ジカルボン酸カリウム塩の純度は80.5重量%であった。 (3) 得られた2,2´-[(1,1,2,2-テトラフルオロ-1,2-エタンジイル)ビス(オキシ)]ビス[2,3,3,3-テトラフルオロプロパン酸]二カリウム塩の白色粉末12.5kg(21.3モル)を、攪拌装置、コンデンサー、受器、温度計および窒素導入ラインを備えた容量120LのSUS製反応容器に入れ、攪拌しながら減圧下(6.67×102Pa)、100℃で24時間の加温を行った。粉体の含水率が0.2重量%であることを確認した後、攪拌しながら窒素を微量流しつつ昇温させ、160℃で8時間の加熱攪拌を行ったところ、粗生成物5.4kgが得られた。19F-NMR測定を実施し、既知の1,1,2,2-テトラフルオロ-1,2-ビス[(トリフルオロビニル)オキシ]エタン CF2=CFOCF2CF2OCF=CF2と同等のスペクトルであることが確認され、また、ガスクロマトグラフィーによる測定を併用し、構造不明低沸点不純物/目的物ジビニルエーテル/HF付加副生成物=3.4/89.1/7.0(重量比)であることが確認された(目的物の収率76.8%)。 実施例2 実施例1と同様に調製された2,2´-[(1,1,2,2-テトラフルオロ-1,2-エタンジイル)ビス(オキシ)]ビス[2,3,3,3-テトラフルオロプロパン酸]二カリウム塩水溶液43kgを、噴霧乾燥器(大河原製作所製スプリュードSGD-1)を使用して、乾燥空気温度120℃、水溶液供給速度7.1kg/時間の条件下で噴霧乾燥処理を行ったところ、粒子径100〜200μm、残溶媒量0.3重量%の白色粉末を18.5kgが得られた(回収率98.5%)。19F-NMR測定を行い、既知の2,2´-[(1,1,2,2-テトラフルオロ-1,2-エタンジイル)ビス(オキシ)]ビス[2,3,3,3-テトラフルオロプロパン酸]二カリウム塩と同等のスペクトルであることが確認され、また19F-NMRでの定量からジカルボン酸カリウム塩の純度は80.8重量%であった。 得られた2,2´-[(1,1,2,2-テトラフルオロ-1,2-エタンジイル)ビス(オキシ)]ビス[2,3,3,3-テトラフルオロプロパン酸]二カリウム塩の白色粉末12kg(19.5モル)を、実施例1(3)と同様の条件下で加温を行い、粉体の含水率が0.2重量%であることを確認した後、攪拌しながら窒素を微量流しつつ昇温させ、160℃で12時間の加熱攪拌を行ったところ、粗生成物4.9kgが得られた。19F-NMR測定を実施し、既知の1,1,2,2-テトラフルオロ-1,2-ビス[(トリフルオロビニル)オキシ]エタン CF2=CFOCF2CF2OCF=CF2と同等のスペクトルであることが確認され、また、ガスクロマトグラフィーによる測定を併用し、構造不明低沸点不純物/目的物ジビニルエーテル/HF付加副生成物=3.0/90.5/6.5(重量比)であることが確認された(目的物の収率77.3%)。 一般式 Rf〔OCF(CF3)-COOM〕n(ここで、nは1または2の整数であり、Rfはn=1の場合は直鎖または分岐構造を有する、炭素数2〜12のパーフルオロアルキル基であり、n=2の場合は直鎖または分岐構造を有する、炭素数2〜12のパーフルオロアルキレン基であり、Mはアルカリ金属である)で表されるパーフルオロアルキルカルボン酸アルカリ金属塩の水溶液またはアルコール溶液を、120℃以下の温度で残溶媒量が1重量%以下になるまで噴霧乾燥させ、得られたパーフルオロアルキルカルボン酸アルカリ金属塩を120℃以上の温度で加熱し、ビニル化反応させることを特徴とするパーフルオロアルキルビニルエーテルの製造法。 噴霧乾燥されるパーフルオロアルキルカルボン酸アルカリ金属塩の水溶液またはアルコール溶液の濃度が30〜40重量%である請求項1記載のパーフルオロアルキルビニルエーテルの製造法。 噴霧乾燥後のパーフルオロアルキルカルボン酸アルカリ金属塩の粒子径が20〜300μmである請求項1記載のパーフルオロアルキルビニルエーテルの製造法。 アルカリ金属塩が、ナトリウム塩、カリウム塩またはセシウム塩である請求項1記載のパーフルオロアルキルビニルエーテルの製造法。 【課題】廃溶媒処理の問題を発生させることがなく、高収率でパーフルオロアルキルビニルエーテルを得る方法を提供する。【解決手段】一般式 Rf〔OCF(CF3)-COOM〕n (ここで、nは1または2の整数であり、Rfはn=1の場合は直鎖または分岐構造を有する、炭素数2〜12のパーフルオロアルキル基であり、n=2の場合は直鎖または分岐構造を有する、炭素数2〜12のパーフルオロアルキレン基であり、Mはアルカリ金属である)で表されるパーフルオロアルキルカルボン酸アルカリ金属塩の水溶液またはアルコール溶液を、120℃以下の温度で残溶媒量が1重量%以下になるまで噴霧乾燥させ、得られたパーフルオロアルキルカルボン酸アルカリ金属塩を120℃以上の温度で加熱し、ビニル化反応させる。【選択図】なし