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タイトル:公開特許公報(A)_p−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物、及びこれを含む組成物、並びにこれらを含む製品
出願番号:2011259259
年次:2013
IPC分類:C07C 35/08,A01N 31/06,A01P 17/00,A61P 33/14,A61K 31/047,A61P 43/00,A61K 31/166,A61K 31/22,A61K 31/445,A61K 8/34,A61Q 11/00,A61Q 13/00,A61Q 5/02,A23G 4/00


特許情報キャッシュ

駒月 康浩 石田 賢哉 城山 健一郎 JP 2013112634 公開特許公報(A) 20130610 2011259259 20111128 p−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物、及びこれを含む組成物、並びにこれらを含む製品 高砂香料工業株式会社 000169466 辻居 幸一 100092093 熊倉 禎男 100082005 箱田 篤 100084663 浅井 賢治 100093300 山崎 一夫 100119013 市川 さつき 100123777 小林 真知 100154988 駒月 康浩 石田 賢哉 城山 健一郎 C07C 35/08 20060101AFI20130514BHJP A01N 31/06 20060101ALI20130514BHJP A01P 17/00 20060101ALI20130514BHJP A61P 33/14 20060101ALI20130514BHJP A61K 31/047 20060101ALI20130514BHJP A61P 43/00 20060101ALI20130514BHJP A61K 31/166 20060101ALI20130514BHJP A61K 31/22 20060101ALI20130514BHJP A61K 31/445 20060101ALI20130514BHJP A61K 8/34 20060101ALI20130514BHJP A61Q 11/00 20060101ALI20130514BHJP A61Q 13/00 20060101ALI20130514BHJP A61Q 5/02 20060101ALI20130514BHJP A23G 4/00 20060101ALN20130514BHJP JPC07C35/08A01N31/06A01P17/00A61P33/14A61K31/047A61P43/00A61P43/00 121A61K31/166A61K31/22A61K31/445A61K8/34A61Q11/00A61Q13/00 101A61Q5/02A23G3/30 10 OL 22 4B014 4C083 4C086 4C206 4H006 4H011 4B014GB13 4B014GG07 4B014GK03 4B014GK12 4B014GL03 4B014GL08 4C083AA122 4C083AB292 4C083AC111 4C083AC112 4C083AC122 4C083AC302 4C083AC312 4C083AC342 4C083AC392 4C083AC642 4C083AC712 4C083AC782 4C083AC862 4C083AD132 4C083AD272 4C083AD532 4C083CC38 4C083CC41 4C083DD22 4C083DD23 4C083DD27 4C083DD30 4C083FF01 4C083KK02 4C086AA01 4C086AA02 4C086BC21 4C086MA02 4C086MA04 4C086NA05 4C086ZB39 4C086ZC75 4C206AA01 4C206AA02 4C206AA03 4C206CA05 4C206GA02 4C206GA07 4C206GA23 4C206GA36 4C206MA01 4C206MA02 4C206MA04 4C206NA05 4C206NA14 4C206ZB39 4C206ZC01 4C206ZC75 4H006AA01 4H006AA03 4H006AB05 4H006AB12 4H006AB14 4H011AC06 4H011BB03 4H011DA13 4H011DD07 本発明は、比較的低い温度でも液体状態を保つことができるp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物に関する。また、本発明は当該p−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物を含む組成物、害虫忌避組成物、感覚刺激剤組成物、並びにこれらを含む製品にも関する。 従来より、ヒトの皮膚や口腔、鼻、喉に対して爽やかな感覚(清涼感)や冷たい感覚(冷涼感)、即ち冷感効果を与える冷感剤は、歯磨剤、菓子(例えば、チューインガム、キャンディー等)、たばこ、ハップ剤、化粧料などに使用されている。これら清涼感又は冷涼感を与える物質として、p−メンタン−3,8−ジオールが現在広く使用されている。また、p−メンタン−3,8−ジオールは、蚊、ブヨ、イエダニ、サシバエ、アリ、ナンキンムシなどの害虫から人体を守るための害虫忌避剤としても広く用いられている。p−メンタン−3,8−ジオールは、シトロネラールの閉環・水和反応により製造されることが知られている(特許文献1)。そして、d−シトロネラール又はl−シトロネラールから製造されるp−メンタン−3,8−ジオールは、液状又は半固体状態で存在することが知られている。また、p−メンタン−3,8−ジオールは、公知の方法によりイソプレゴールの水和反応にて製造され得ることも広く知られており、n−イソプレゴールより得られる(+)−シス−p−メンタン−3,8−ジオール、あるいは(−)−トランス−p−メンタン−3,8−ジオールは、70℃以上の高い融点を有する結晶であることも知られている。また、p−メンタン−3,8−ジオールの溶液を調製した場合に、p−メンタン−3,8−ジオールの濃度が60%以上であるとき、p−メンタン−3,8−ジオールは過飽和になり、その結晶が析出することも知られている(特許文献2)。 そして、p−メンタン−3,8−ジオールは、液体状態である場合に、所望のハンドリングの良い冷感剤等として使用しやすいことから、結晶析出を防ぐ方法について研究が進められている。p−メンタン−3,8−ジオールの結晶析出を防ぐ技術としては、p−メンタン−3,8−ジオール−シトロネラールアセタールとイソプレゴールの混合物として固化を防ぐ方法(特許文献2)、イソプロパノールを用いてマイクロエマルジョンを形成する方法(非特許文献1)が知られている。特開2000−44924号公報米国公開特許番号第2010/0278755A1号明細書Chemistry & Biodiversity Volume 6, Issue 6, 934−947, (2009) しかしながら、上述のいずれの方法もイソプレゴール又はイソプロパノールの独特の臭気を有し、またp−メンタン−3,8−ジオール−シトロネラールアセタールの加水分解により、経時的にシトロネラールが発生し、これも臭気を強める原因となり得る。そのため、この処方技術を用いて、p−メンタン−3,8−ジオールを食品、化粧品、あるいはその他の製品に配合する際には、配合量が制限され、使用用途さえも制限される可能性がある。 また、これらの方法以外にp−メンタン−3,8−ジオールの結晶の析出を防ぐ技術は存在せず、ましてや8種類存在するp−メンタン−3,8−ジオールの異性体比を自在にコントロールして結晶の析出を制御する技術は存在していない。 従って、本発明は、p−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物の融点を下げ、固化を防ぎ液状を保つと共に、その改善効果を反映した製品類を提供することを目的とする。すなわち、より具体的には、冷感効果や忌避効果等を損なうことなく、製造中、又は製品中で安定して液状を保つp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物ならびに、それを配合した各種製品類を提供することを目的とする。 本発明者らは前記課題を解消すべく鋭意検討を行った結果、下記化学式(I)で表されるp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物における3位と4位の相対配置でのシス体:トランス体の質量比が55:45〜45:55であるとき、低温状況下においても液状を保つことを見出し、本発明を完成するに至った。 すなわち、本発明は、以下の[1]から[10]に関するものである。[1]p−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物であって、 3位と4位の相対配置でのシス体:トランス体の質量比が、55:45〜45:55であることを特徴とするp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物。[2]前記[1]記載のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物と有機溶剤とを混合した組成物。[3]有機溶剤がモノアルコール、多価アルコール、エステル油、炭化水素、シリコーン油から選ばれる1種以上であることを特徴とする前記[2]に記載の組成物。[4]p−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物:有機溶剤の質量比が90:10〜30:70であることを特徴とする前記[2]又は[3]に記載の組成物。[5]有機溶剤が炭素数2〜20のモノアルコール又は多価アルコールであることを特徴とする前記[2]〜[4]のいずれかに記載の組成物。[6]前記[1]に記載のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物を含有することを特徴とする害虫忌避組成物。[7]N,N−ジエチル−m−トルアミド(ディート(DEET))、3−(N−n−ブチル−N−アセチル)アミノプロピオン酸エチルエステル、1−メチルプロピル−2−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペリジンカルボキシラートから選ばれる少なくとも1種以上の成分をさらに含有することを特徴とする前記[6]に記載の害虫忌避組成物。[8]前記[1]に記載のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物と、メントール、イソプレゴール、メントン、カンファー、プレゴール、シネオール、ハッカオイル、3−メントキシプロパン−1,2−ジオール、N−アルキル−p−メンタン−3−カルボキサミド、3−メントキシ−2−メチルプロパン−1,2−ジオール、2−(メントキシ)エタノール、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、3−メントキシプロパン−1−オール、4−l−メントキシブタン−1−オール、3−ヒドロキシブタン酸メンチル、1−(2−ヒドロキシ−4−メチルシクロヘキシル)エタノン、乳酸メンチル、メントールグリセリンケタール、N−メチル−2,2−イソプロピルメチル−3−メチルブタンアミド、グリオキシル酸メンチル、コハク酸メンチル、グルタル酸メンチル、ペパーミントオイル、スペアーミントオイル、ユーカリプタスオイル、ハッカ油、ペパーミント油、スペアミント、バニリルエチルエーテル、バニリルプロピルエーテル、バニリンプロピレングリコールアセタール、エチルバニリンプロピレングリコールアセタール、カプサイシン、ギンゲロール、バニリルブチルエーテル、4−(メントキシメチル)−2−(3’−メトキシ−4’−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、トウガラシ油、トウガラシオレオレジン、ジンジャーオレオレジン、ノニル酸バニリルアミド、ジャンブーオレオレジン、サンショウエキス、サンショール−I、サンショール−II、サンショウアミド、黒胡椒エキス、カビシン、ピペリン又はスピラントールから選ばれる少なくとも1種以上の成分とを併用すること特徴とする感覚刺激剤組成物。[9]前記[1]に記載のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物、又は、前記[2]〜[8]のいずれかに記載の組成物を含有する香粧品、日用雑貨品、口腔用組成物、又は、医薬品であって、p−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物を0.01〜30質量%を含有することを特徴とする香粧品、日用雑貨品、口腔用組成物、又は、医薬品。[10]p−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物の総含量として、3位と4位の相対配置でのシス体を55〜45質量%、トランス体を45〜55質量%の比率で混合することを特徴とするp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物の結晶化防止方法。 本発明は、p−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物における3位と4位の相対配置でのシス体:トランス体の質量比を、55:45〜45:55に調整することにより、公知あるいは周知の冷感剤及び忌避剤等としての効果を損なうことなく、かつ製造中あるいは製品中で固化することなく種々の処方に液状で配合することができるp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物を提供することができる。また本発明により、所望のハンドリングの良い感覚刺激剤組成物又は害虫忌避組成物を得ることも可能となる。また、上述の効果は本発明の異性体混合物を含有してなる製品形態においても同様であり、所望の感覚刺激剤組成物及び害虫忌避組成物等としての効果を有し、安定した形状の香粧品、トイレタリー製品、入浴剤、医薬品などの製品を得ることもできる。 上記式(I)で表されるp−メンタン−3,8−ジオールについては、これまでもいくつかの合成法が報告されている。例えば、前記特許文献1では、シトロネラールに濃度0.02〜1.0質量%の硫酸水溶液を作用させてp−メンタン−3,8−ジオールを製造する方法が報告されている。 p−メンタン−3,8−ジオールは上述の通り非常に結晶が析出しやすい性質を有しており、d−シトロネラール又はl−シトロネラールから製造されるp−メンタン−3,8−ジオールは、半固体状態で存在することが知られている。また、p−メンタン−3,8−ジオールは、公知の方法によりイソプレゴールの水和反応にて製造され得ることが広く知られており、n−イソプレゴールより得られる(+)−シス−p−メンタン−3,8−ジオールあるいは、(−)−トランス−p−メンタン−3,8−ジオールは、70℃以上の高い融点を有する結晶であることが知られている。また、p−メンタン−3,8−ジオール濃度が60%以上であるとき、p−メンタン−3,8−ジオールは過飽和になり、結晶が析出することも知られている(前記特許文献2参照)。 また、p−メンタン−3,8−ジオールは、3つの不斉炭素を有し、8種類の立体異性体が存在するが、現在まで、これら異性体間の比を自在に変化させ、その固化しやすい性質の変化を検証した例は報告されていない。 本発明者らは鋭意検討を行った結果、p−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物であって、3位と4位の相対配置でのシス体:トランス体の質量比が、55:45〜45:55であることを特徴とするp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物(以下、単に「異性体混合物」とも呼ぶ)は、驚くべきことに、冷感効果や忌避効果を損なうことなく、低温状況下(例えば5℃以下、さらには-20℃以下)においても長期間(例えば3日以上)固化せず液状を保つことを見出した。 そして、本発明者はこのような発見に基づいて本発明のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物、この異性体混合物を含有する組成物、この異性体混合物を含有する害虫忌避組成物、この異性体混合物を含有する感覚刺激剤組成物、並びにこれらを含有する製品を完成させた。 以下、完成された本発明の実施形態について詳細に説明する。 <p−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物> 本発明のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物(以下、単に「異性体混合物」とも呼ぶ)では、含有されるp−メンタン−3,8−ジオールにおける3位及び4位における構造にのみ着目すればよく、3位と4位の相対配置でのシス体:トランス体の質量比が、55:45〜45:55、好ましくは53:47〜47:53でありさえすればよい。また、異性体混合物中に含有されるp−メンタン−3,8−ジオールの1位における構造は、S体であってもR体であってもよい。従って、例えば、p−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物が多量の(1R,3S,4R)体(3位と4位の相対配置:シス体)と、少量の(1R,3R,4R)体(3位と4位の相対配置:トランス体)とを含む場合に、このp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物に(1S,3S,4S)体(3位と4位の相対配置:トランス体)を添加することで、3位と4位の相対配置でのシス体:トランス体の質量比が55:45〜45:55となるように調整することも可能である。ただし、製造原料となるシトロネラールの光学純度が低いほど安価に製造が可能であり経済的である等の理由から、異性体混合物中に含有されるp−メンタン−3,8−ジオールの1位における構造は、(1R)体:(1S)体の質量比が、10:90〜90:10、好ましくは70:30〜30:70であることが望ましい。 上述のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば原料としてd−シトロネラール、l−シトロネラール、及び、dl−シトロネラールのいずれかを用いる、当業者にとって公知の方法を採用することができる。この公知の方法においては、原料としてどの種類のシトロネラールを選択しても、異性体混合物の全組成の60〜70質量%が(3S,4R)体又は(3R,4S)体のシス異性体であり、全組成の30〜40質量%が(3R,4R)体又は(3S,4S)体のトランス異性体で構成されるp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物が得られる。このような組成のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物に対し、ノルマルイソプレゴールあるいはイソイソプレゴールの水和反応により得られるp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物(3位と4位の相対配置でのトランス体がほぼ100質量%)を適当量加えることにより本発明に係るp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物を製造することができる。また、本発明に係るp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物は、シトロネラールと適当量のノルマルイソプレゴールあるいはイソイソプレゴールとが共存している系中にて、シトロネラールをp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物に導いたのちに、n−イソプレゴールをp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物(3位と4位の相対配置でのトランス体がほぼ100質量%)に導くことによりワンポットでの製造も可能である。 さらには、適当な酸触媒を用いてシトロネラールを閉環させて、異性体混合物に含有されるp−メンタン−3,8−ジオールの3,4位の相対配置におけるシス体:トランス体の質量比が55:45〜45:55であるイソプレゴール異性体混合物を製造し、得られたイソプレゴール異性体混合物の水和反応により、本発明に係るp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物を得ることが可能である。 また、本発明のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物を単独で後述される製品に含有させる場合、又は、後述される組成物、害虫忌避組成物、又は、感覚刺激剤組成物等を製品に含有させる場合において、その製品の種類、使用目的などにより、その適用範囲や適用方法を適宜変える必要がある。通常、製品の全組成に対して、本発明のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物が0.0001〜90質量%、特に0.01〜30質量%の濃度となるように用いるのが好ましい。 <組成物> 本発明は、上述のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物と有機溶剤とを混合した組成物にも関する。この有機溶剤は、この組成物を使用する目的に応じて適宜選択されうる。この組成物の使用目的としては、例えば、冷感効果を有する歯磨剤、菓子(例えば、チューインガム、キャンディー等)、飲料、たばこ、ハップ剤、シャンプー、化粧料等、あるいは害虫忌避効果を有するクリーム、ローション、スプレーなどを挙げることができる。本発明の異性体混合物は、有機溶剤と混合することにより、さらに結晶が析出しにくくハンドリングの良い組成物となりうる。 本発明において有機溶剤の種類は特に限定されず、例えば、例えば、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、2,2−ジメチル−1−プロパノール、2−メチル−1−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、tert−ブタノール等の低級アルコール類、2−ヘキシルデカノール、オレイルアルコール、2−オクチルドデカノール、バチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール等の高級アルコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、ソルビトール、マルチトール等の多価アルコール類、スクワラン、流動パラフィン、液状ラノリン、ワセリン、固形パラフィン等の炭化水素類、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、フタル酸ジエチル、乳酸ミリスチル、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸セチル、乳酸セチル、1−イソステアロイル−3−ミリストイルグリセロール、コレステリルイソステアレート、2−エチルヘキサン酸セチル、パルミチン酸−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸−2−オクチルドデシル、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、オレイン酸−2−オクチルドデシル、トリイソステアリン酸グリセロール、炭酸ジカプリル、ジ−パラメトキシケイヒ酸−モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル等のエステル類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル等のグリコールエーテル類、紅花油、サンフラワー油、ローズマリー油、ホホバ油、マカダミアナッツ油、オリーブ油、ツバキ油、ヒマシ油、オレンジ油、コメヌカ油、トリエチルヘキサノインおよびトリ(カプリル/カプリン酸)グリセリルなどの油脂類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等を使用することができる。 しかしながら、当該有機溶剤としては、結晶の析出の防止効果が高いという理由から、モノアルコール、多価アルコール、エステル油、炭化水素、シリコーン油から選ばれる1種以上であることが好ましく、炭素数2〜20のモノアルコール又は多価アルコールであることがより好ましく、エタノール、ヘキシルデカノール、プロピレングリコール、トリエチルヘキサノイン、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、及び、トリエチレングリコールの少なくとも1種以上であることが特に好ましい。 また、当該組成物において、異性体混合物:有機溶剤の質量比は90:10〜30:70、特に80:20〜50:50であることが好ましい。異性体混合物:有機溶剤の質量比が90超過:10未満となると、低温下での長期保管や衝撃が加わることにより稀にごく微量の結晶が形成されるという問題が生じる恐れがあり、該質量比が30未満:70超過となると、望まれる冷感や忌避等の効果が損なわれるという問題が生じる恐れがあるためである。 <害虫忌避組成物> 本発明は、上述のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物を含有する害虫忌避組成物にも関する。ここで、本発明における害虫忌避組成物とは例えば蚊、ブヨ、イエダニ、サシバエ、アリ、ナンキンムシ、ノミ、アブなどの害虫を忌避する組成物を意味する。上述のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物は、害虫、特には蚊、ブヨといった吸血害虫に対して高い忌避効果を有し、かつレモンユーカリから得られる天然由来の低臭気かつ安全性の高い成分であることから、害虫忌避組成物として使用することが好ましい。本発明にかかる害虫忌避組成物は、液体状であって固形分を含まないか、固形分を含んでも少量であることを特徴とする。従って、この害虫忌避組成物は乳剤、油剤、水和剤、噴霧剤、塗布剤、粉剤、粒剤、カプセル剤、又は、シート剤のような形態で用いられることが好ましい。 本発明の害虫忌避組成物において、本発明の異性体混合物は、0.01〜90質量%、特に0.1〜30質量%含有させることが好ましい。害虫忌避組成物における異性体混合物の含有量が0.01質量%未満である場合には、望まれる充分な忌避効果を発揮しない等の恐れがあり、90質量%超過である場合には、皮膚に対してのベタつきや、過剰な冷感効果により不快感を与える恐れがあるからである。 忌避組成物においては、上述のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物と共に、N,N−ジエチル−m−トルアミド、2−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペリジンカルボン酸−1−メチルプロピル、2,3,4,5−ビス(△2−ブチレン)テトラヒドロフルフラ−ル、3,4−カランジオール、ジ−n−プロピルイソシンコロネ−ト、3−(N−n−ブチル−N−アセチル)アミノプロピオン酸エチルエステルジ−n−ブチルサクシネ−ト、2―エチル−1,3−ヘキサンジオ―ル、2−ヒドロキシオクチルスルフィド、ジメチルフタレ―ト、(N−カルボ−sec−ブチロキシ)−2−(2’−ヒドロキシエチル)ピペリディンおよびシトロネラ油、レモングラス油、ヒソップ油、ホースラディシュ油、ベイ油、ヨロイグサ油、フェンネル油、バジル油、アニススタ−油、ショウブ油、オレガノサンダルウッド油、セイヨウノコギリソウ油、シソ油、バレリアン油、ショウガ油、パルマロ−サ油、セイヨウニッケイ油、イランイラン油及びクロ−ブ油のような植物精油等と併用してもよい。 また、本発明の害虫忌避組成物においては、N,N−ジエチル−m−トルアミド(DEET)、3−(N−n−ブチル−N−アセチル)アミノプロピオン酸エチルエステル、1−メチルプロピル−2−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペリジンカルボキシラートから選ばれる少なくとも1種以上の成分を含むことが好ましい。これらの成分は、従来から害虫忌避成分として使用されているものであり、本発明の異性体混合物と一緒に使用されることで、害虫忌避の相乗効果が得られるためである。害虫忌避組成物において、これらの成分は、本発明の異性体混合物に対して0.1〜50質量%、特に1〜25質量%含有させることが好ましい。 <感覚刺激剤組成物> 本発明は、上述のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物を含有する感覚刺激剤組成物にも関する。 ここで、本発明の感覚刺激剤組成物とは、感覚を刺激する効果を与える組成物を意味し、感覚を刺激する効果としては冷感効果及び温感効果を含む。従って、本発明の感覚刺激剤組成物は、ヒトの皮膚や口腔、鼻、喉に対して冷感効果を与える冷感組成物、及び、ヒトの皮膚や口腔、鼻、喉に対して温感効果を与える温感組成物をも含む上位概念として用いられうる。 また、本発明の感覚刺激剤組成物は、香料組成物、飲食品、香粧品、日用雑貨品、口腔用組成物、又は、医薬品に適宜配合することができる。 感覚刺激剤組成物を調製する場合において、p−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物の配合量は、感覚刺激剤組成物の用途、感覚刺激剤組成物を含有させる製品の種類、使用目的などにより、その適用範囲や適用方法を適宜変える必要があるが、通常、感覚刺激剤組成物の全組成に対して0.0001〜20質量%、特に0.001〜5質量%の濃度で用いるのが好ましい。 ≪冷感組成物≫ 本発明におけるp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物は冷感成分として働きうるものであり強く持続性のある冷感効果を有していることから、このp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物を含有させることにより、冷感効果を有する冷感組成物を調製することができる。 また、当該異性体混合物を含有する冷感組成物には、p−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物以外にも使用する目的に応じて様々なものを混合することができる。例えば、p−メンタン−3,8−ジオール以外の冷感成分として、例えば、メントール、イソプレゴール、メントン、カンファー、プレゴール、シネオール、ハッカオイル、3−メントキシプロパン−1,2−ジオール、N−アルキル−p−メンタン−3−カルボキサミド、3−メントキシ−2−メチルプロパン−1,2−ジオール、2−(メントキシ)エタノール、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、3−メントキシプロパン−1−オール、4−l−メントキシブタン−1−オール、3−ヒドロキシブタン酸メンチル、1−(2−ヒドロキシ−4−メチルシクロヘキシル)−エタノン、乳酸メンチル、メントールグリセリンケタール、N−メチル−2,2−イソプロピルメチル−3−メチルブタンアミド、グリオキシル酸メンチル、コハク酸メンチル、グルタル酸メンチル、ペパーミントオイル、スペアーミントオイル、ユーカリプタスオイル、ハッカ油、ペパーミント、及び、スペアミントから選ばれる少なくとも1種の冷感成分を併用することにより、冷感強度を高めた冷感組成物を調製することができる。また、p−メンタン−3,8−ジオール以外の冷感成分としては、特にメントール、イソプレゴール、3−メントキシプロパン−1,2−ジオール、2−(メントキシ)エタノール、3−ヒドロキシブタン酸メンチルを用いることが、所望の冷感効果を自在に付与できるという理由から好ましい。 本発明の冷感組成物におけるp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物とp−メンタン−3,8−ジオール以外の上記冷感成分とは、本発明の効果を損なわない範囲において任意の割合で用いることができるが、p−メンタン−3,8−ジオール異性体組成物:これ以外の冷感成分の質量比は、1:99〜95:5の範囲であることが好ましい。 また、冷感組成物においては、冷感効果を目的とするため、温感成分を含有させないか、又は、温感成分により温感効果が付与されない範囲となるように、通常当該冷感組成物中の温感成分の含有量をp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物及び冷感成分の総質量に対して、0.001〜0.95倍質量、好ましくは0.003〜0.5倍質量となるように設定する。この場合、本発明の感覚刺激剤組成物において、冷感組成物に上記割合で温感成分が添加されることにより、冷感効果の更なる向上が見られ、冷感効果が増大する。 ≪温感組成物≫ 上述のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物を含有する温感組成物は、p−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物と、目的に応じて選択される様々な温感成分とを混合して作製される。例えば、p−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物と、p−メンタン−3,8−ジオール以外の成分として、バニリルエチルエーテル、バニリルプロピルエーテル、バニリンプロピレングリコールアセタール、エチルバニリンプロピレングリコールアセタール、カプサイシン、ギンゲロール、バニリルブチルエーテル、4−(メントキシメチル)−2−(3’−メトキシ−4’−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、トウガラシ油、トウガラシオレオレジン、ジンジャーオレオレジン、ノニル酸バニリルアミド、ジャンブーオレオレジン、サンショウエキス、サンショール−I、サンショール−II、サンショウアミド、黒胡椒エキス、カビシン、ピペリン及びスピラントールから選ばれる少なくとも1種の温感成分とを併用することにより、温感強度を高めた温感組成物を調製することができる。また、当該温感成分としては、バニリルエチルエーテル、カプサイシン、ギンゲロール、バニリルブチルエーテル、トウガラシ油、スピラントールを用いることが、所望の温感効果を自在に付与できるという理由から特に好ましい。 本発明の温感組成物におけるp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物と上述した温感成分とは、温感効果を損なわない範囲において任意の割合で用いることができるが、p−メンタン−3,8−ジオール異性体組成物:温感成分の質量比は、0.1:99.9〜10:90の範囲であることが好ましい。 また、温感組成物においては、温感効果を目的とするため、p−メンタン−3,8−ジオール以外の冷感成分を含有させないか、又は、冷感成分により冷感効果が付与されない範囲となるように、通常当該温感組成物中の冷感成分の含有量を温感成分の総質量に対して、0.001〜0.95倍質量、好ましくは0.01〜0.5倍質量となるように設定する。 <製品> 本発明は、上述のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物、上述の組成物、上述の害虫忌避組成物、又は、上述の感覚刺激剤組成物を含有する製品にも関する。ここで、本発明の製品は、香料組成物、飲食品、香粧品、日用雑貨品、口腔用組成物及び医薬品などを示し、特に、香粧品、日用雑貨品、口腔用組成物及び医薬品を示す。 本発明においては、上述の組成物、害虫忌避組成物、又は、感覚刺激剤組成物を、香料組成物、飲食品、香粧品、日用雑貨品、口腔用組成物、医薬品などの各種製品に直接配合することができる。また、感覚刺激剤組成物に関しては、p-メンタン−3,8−ジオール異性体混合物、それ以外の冷感成分、及び温感成分を別々に製品に添加し、混合するようにしてもよい。 ≪香料組成物≫ 上述のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物、上述の組成物、上述の害虫忌避組成物、又は、上述の感覚刺激剤組成物を含有し、特に感覚刺激剤組成物を含有する香料組成物(以下単に「香料組成物」とも呼ぶ)において、共に含有し得る香料成分としては、各種の合成香料、天然精油、合成精油、柑橘油、動物性香料などを挙げることができ、例えば「周知・慣用技術集(香料)第I部」(平成11年1月29日、特許庁発行)に記載されているような広範な種類の香料成分を使用することができる。そのうちでも代表的なものとしては、例えば、α−ピネン、リモネン、ネラール、ゲラニアール、2,5−ジメチル−4−ヒドロキシ−3(2H)−フラノン、バニリン、エチルバニリン、ゲラニオール、ネロール、シトロネロール、cis−3−ヘキセノール、フェニルエチルアルコール、スチラリルアセテート、オイゲノール、ローズオキサイド、リナロール、ベンズアルデヒド、ムスコン、ムスクT、テサロンなどを挙げることができる。 特に、本発明に係る香料組成物における感覚刺激剤組成物の含有量は、一緒に調合する香料やその他の成分の種類、本発明に係る香料組成物の使用目的などにより調整することができる。例えば、香粧品用の香料組成物では、一般に、香料組成物の全質量に対して、感覚刺激剤組成物の含有量が0.0001〜90質量%、好ましくは0.001〜70質量%、特に0.01〜50質量%であることが好ましい。 つまり、該香料組成物においては、前記p−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物を0.0001〜90質量%含有することが好ましく、0.01〜50質量%含有することが更に好ましい。 また、飲食品用の香料組成物では、一般に、香料組成物の全質量に対して、感覚刺激剤組成物の含有量が0.0001〜90質量%であることが好ましく、0.01〜50質量%であることがより好ましい。さらに、日用雑貨品、口腔用組成物又は医薬品用の香料組成物である場合でも同様の含有量が好ましい。 つまり、該香料組成物においては、前記p−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物を0.0001〜90質量%含有することが好ましく、0.01〜50質量%含有することが更に好ましい。 本発明に係る香料組成物は、必要に応じて、一般的な香料組成物において通常使用されている香料保留剤の1種又は2種以上を含有していてもよい。その場合の香料保留剤としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、ヘキシルグリコール、ベンジルベンゾエート、トリエチルシトレート、ジエチルフタレート、ハーコリン、中鎖脂肪酸トリグリセライド、中鎖脂肪酸ジグリセライドなどを挙げることができ、これらの1種又は2種以上を含有することができる。 ≪飲食品≫ 感覚刺激を付与することのできる上述のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物、上述の組成物、上述の感覚刺激剤組成物、又は、上述の香料組成物を含有する飲食品の具体例としては、何ら限定されるものではないが、果汁飲料類、果実酒類、乳飲料類、炭酸飲料、清涼飲料、ドリンク剤類の如き飲料類;アイスクリーム類、シャーベット類、アイスキャンディー類の如き冷菓類;ゼリー、プリンなどのデザート類;ケーキ、クッキー、チョコレート、チューインガムなどの洋菓子類;饅頭、羊羹、ウイロウなどの和菓子類;ジャム類;キャンディー類;パン類;緑茶、ウーロン茶、紅茶、柿の葉茶、カミツレ茶、クマザサ茶、桑茶、ドクダミ茶、プアール茶、マテ茶、ルイボス茶、ギムネマ茶、グアバ茶、コーヒー、ココアの如き茶飲料又は嗜好飲料類;和風スープ、洋風スープ、中華スープの如きスープ類;風味調味料;各種インスタント飲料などの食品類;各種スナック食品類などを挙げることができる。 ≪香粧品、日用雑貨品≫ 上述のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物、上述の組成物、上述の害虫忌避組成物、上述の感覚刺激剤組成物、又は、上述の香料組成物を含有し、香気付けされうる香粧品又は日用雑貨品としては、例えば、フレグランス製品、基礎化粧品、仕上げ化粧品、頭髪化粧品、日焼け化粧品、薬用化粧品、ヘアケア製品、石鹸、身体洗浄剤、浴用剤、洗剤、柔軟仕上げ剤、洗浄剤、台所用洗剤、漂白剤、エアゾール剤、消臭及び/又は芳香剤、その他の雑貨類などを挙げることができる。 より具体的には、 ・フレグランス製品としては、香水、オードパルファム、オードトワレ、オーデコロンなど; ・基礎化粧品としては、洗顔クリーム、バニシングクリーム、クレンジングクリーム、コールドクリーム、マッサージクリーム、乳液、化粧水、美容液、パック、メイク落としなど; ・仕上げ化粧品としては、ファンデーション、粉おしろい、固形おしろい、タルカムパウダー、口紅、リップクリーム、頬紅、アイライナー、マスカラ、アイシャドウ、眉墨、アイパック、ネイルエナメル、エナメルリムバーなど; ・頭髪化粧品としては、ポマード、ブリランチン、セットローション、ヘアーステック、ヘアーソリッド、ヘアーオイル、ヘアートリートメント、ヘアークリーム、ヘアートニック、ヘアーリキッド、ヘアースプレー、バンドリン、養毛剤、染毛剤など;を挙げることができる。 ・日焼け化粧品としては、サンタン製品、サンスクリーン製品など; ・薬用化粧品としては、制汗剤、アフターシェービングローション及びジェル、パーマネントウェーブ剤、薬用石鹸、薬用シャンプー、薬用皮膚化粧料などを挙げることができ; ・ヘアケア製品としては、シャンプー、リンス、リンスインシャンプー、コンディショナー、トリートメント、ヘアパックなど; ・石鹸としては、化粧石鹸、浴用石鹸、香水石鹸、透明石鹸、合成石鹸など; ・身体洗浄剤としては、ボディソープ、ボディシャンプー、ハンドソープなど; ・浴用剤としては、入浴剤(バスソルト、バスタブレット、バスリキッド等)、フォームバス(バブルバス等)、バスオイル(バスパフューム、バスカプセル等)、ミルクバス、バスジェリー、バスキューブなど; ・洗剤としては、衣料用重質洗剤、衣料用軽質洗剤、液体洗剤、洗濯石鹸、コンパクト洗剤、粉石鹸など;を挙げることができる。 ・柔軟仕上げ剤としては、ソフナー、ファーニチアケアーなど; ・洗浄剤としては、クレンザー、ハウスクリーナー、トイレ洗浄剤、浴室用洗浄剤、ガラスクリーナー、カビ取り剤、排水管用洗浄剤など; ・台所用洗剤としては、台所用石鹸、台所用合成石鹸、食器用洗剤など; ・漂白剤としては、酸化型漂白剤(塩素系漂白剤、酸素系漂白剤等)、還元型漂白剤(硫黄系漂白剤等)、光学的漂白剤など; ・エアゾール剤としては、スプレータイプ、パウダースプレーなど; ・消臭及び/又は芳香剤としては、固形状タイプ、ゲル状タイプ、リキッドタイプなど; ・雑貨としては、ティッシュペーパー、トイレットペーパーなど;を挙げることができる。 ≪口腔用組成物、医薬品≫ ・口腔用組成物としては、例えば、歯磨き(練り歯磨剤、歯磨きジェル)、口腔洗浄料、マウスウオッシュ、トローチ、チューインガム類などを挙げることができる。 ・医薬品類としては、ハップ剤、軟膏剤の如き皮膚外用剤、内服剤などを挙げることができる。 <製品における組成物の使用形態> 本発明の製品の最終形態(例えば液体状、固体状、粉末状、ゲル状、ミスト状、エアゾール状などの製品形態)に応じて、p−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物、有機溶剤と混合した組成物、害虫忌避組成物、又は、感覚刺激剤組成物を、そのまま直接製品に添加又は付与してもよいし、これらのp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物単独又はこれの含有物を、例えば、アルコール類、プロピレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール類に溶解して液体状にして添加又は付与してもよいし、アラビアガム、トラガントガムなどの天然ガム質類、界面活性剤(例えばグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステルなどの非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤など)を用いて可溶化或いは乳化分散させた可溶化状或いは分散状にして添加又は付与してもよいし、アラビアガム等の天然ガム質類、ゼラチン、デキストリンなどの賦形剤を用いて被膜形成した粉末状で添加又は付与してもよいし、カプセル化剤で処理してマイクロカプセルにして添加又は付与してもよい。さらに、サイクロデキストリンなどの包接剤にp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物、有機溶剤と混合した組成物、害虫忌避組成物、又は、感覚刺激剤組成物を包接して、これらを安定化すると共に徐放性にして用いてもよい。 特に、冷感又は感覚刺激付けを行う際の各種製品への感覚刺激剤組成物の添加量又は付与量は、製品の種類や形態、製品に求められる冷感又は感覚刺激付け効果や作用などに応じて調整することができる。一般的には製品の質量に対して、感覚刺激剤組成物の添加量又は付与量が、0.0001〜90質量%であることが好ましく、特に0.01〜20質量%であることがより好ましい。 つまり、該製品においては、前記p−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物を0.0001〜90質量%含有することが好ましく、0.01〜30質量%含有することが更に好ましい。 以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は、これら実施例により何ら限定されるものでなく、本発明の範囲を逸脱しない範囲で適宜変更させてもよい。なお、実施例及び検討実験中での生成物の確認、物性測定に用いた機器及び装置類は次の通りである。 ガスクロマトグラフィー:GC4000(ジーエルサイエンス株式会社製) カラム:Rtx−1(株式会社島津ジーエルシー製) [比較例1](合成例1) 攪拌機、温度計、滴下管を備えた4頚の500mlフラスコに濃度0.25質量%の硫酸水溶液133.7gとトルエン93mlを入れて70℃に加熱した。これにdl−シトロネラール77.1gを1時間かけ滴下した後、同温で9時間反応させた。放冷後、反応液に25%苛性ソーダ水溶を加え中和し、ヘプタン150mlを加えて攪拌下に抽出処理を行った。分液された有機層を水洗した後、溶媒を留去し、減圧蒸留(100〜120℃,0.2torr(26.7 Pa))にてp−メンタン−3,8−ジオール異性体組成物64.2gを得た。得られたp−メンタン−3,8−ジオール異性体組成物の3位と4位の相対配置でのシス体/トランス体の質量比は62/38であった。 [比較例2](合成例2) 攪拌機、温度計、滴下管を備えた4頚の100mlフラスコに65%硫酸18.1gとヘプタン30gを加え、氷冷下にて冷却した。そこへn−イソプレゴール15.4gを1時間かけて滴下し、同温にて5時間攪拌した。水30gを加え希釈し30分攪拌したのち有機層を分離し、5%苛性ソーダ水溶液にて洗浄、続いて水洗浄を行い、溶媒を留去した後にヘプタンを加え、−20℃にて結晶を析出させ、析出物をろ過してp−メンタン−3,8−ジオール異性体組成物16.9gを得た。得られたp−メンタン−3,8−ジオール異性体組成物の3位と4位の相対配置でのシス体/トランス体の質量比は0/100であった。 [実施例1]p−メンタン−3,8−ジオール異性体組成物 (合成例1)で得られたp−メンタン−3,8−ジオール異性体組成物10.0gと(合成例2)で得られたp−メンタン−3,8−ジオール異性体組成物2.0gを加え、完全に溶解させた。混合されたp−メンタン−3,8−ジオール異性体組成物の3位と4位の相対配置でのシス体/トランス体の質量比は50/50であった。 [実施例2]p−メンタン−3,8−ジオール異性体組成物 攪拌機、温度計、滴下管を備えた4頚の500mlフラスコに濃度0.25質量%の硫酸水溶液133.7gとトルエン93mlを入れて70℃に加熱した。これにdl−シトロネラール77.1gを1時間かけ滴下した後、同温で9時間反応させた。この反応液にl−イソプレゴール15.4gを加え、氷冷下にて濃硫酸12.0gを1時間かけて滴下し、同温にて3時間攪拌を行った。反応液に25%苛性ソーダ水溶を加え中和し、ヘプタン150mlを加えて攪拌下に抽出処理を行った。分液した有機層を水洗後、溶媒を留去し、減圧蒸留(100〜120℃,0.2torr(26.7 Pa))にてp−メンタン−3,8−ジオール異性体組成物64.2gを得た。得られたp−メンタン−3,8−ジオール異性体組成物の3位と4位の相対配置でのシス体/トランス体の質量比は52/48であった。 (合成例3) 攪拌機、温度計、滴下管、還流管を備えた4頚の500mlフラスコにdl−シトロネラール77.1g、トルエン230ml、四塩化チタン1.42gを加え、130℃にて6時間攪拌した。放冷後、反応液に1%苛性ソーダ水溶液100mlを加え分液し、有機層から溶媒を留去し、減圧蒸留(80〜100℃,4.0torr(533.3 Pa))にてイソプレゴール異性体組成物45.2gを得た。得られたイソプレゴール異性体組成物の3位と4位の相対配置でのシス体/トランス体の質量比は54/46であった。 [実施例3]p−メンタン−3,8−ジオール異性体組成物 攪拌機、温度計、滴下管を備えた4頚の100mlフラスコに65%硫酸18.1gとノルマルヘプタン30gを加え、氷冷下にて冷却した。そこへ(合成例3)にて得られたイソプレゴール異性体組成物15.4gを1時間かけて滴下し、同温にて5時間攪拌した。水30gを加え、30分攪拌したのち有機層を分離し、5%苛性ソーダ水溶液にて有機層を洗浄し、続いて水洗浄を行ったのち、減圧蒸留(100〜120℃,0.2torr(26.7 Pa))を行いp−メンタン−3,8−ジオール異性体組成物12.3gを得た。得られたp−メンタン−3,8−ジオール異性体組成物の3位と4位の相対配置でのシス体/トランス体の質量比は53/47であった。 《試験例1》 比較例1(合成例1)、比較例2(合成例2)、実施例1、実施例2、実施例3で得られたp−メンタン−3,8−ジオール異性体組成物を、それぞれ25℃、5℃、−20℃の温度下にて静置し、状態を目視にて観察した。結果を表1〜3に示す。 表1〜3において、記号○、△及び×は以下のような状態を示すものである。 ○・・完全に溶解している △・・一部が固化している ×・・完全に固化している 試験例1によって、本発明のp−メンタン−3,8−ジオール異性体組成物は、常温及び低温(5℃)下において長期間安定しており、結晶が析出しないことが確認された。また、氷点(−20℃)下においても、比較例と比べて安定しており、結晶が析出しにくいことが確認された。このような結果から、本発明は所望のハンドリングの良いp−メンタン−3,8−ジオール異性体組成物を提供できることが証明された。 《試験例2》 比較例1、比較例2、実施例1、実施例2、実施例3で得られたp−メンタン−3,8−ジオール異性体組成物を、−40℃にて長時間静置し完全に固化させ、50℃の温度にて静置し、完全に溶解するまでの時間を計測した。結果を表4に示す。 試験例2から、本発明のp−メンタン−3,8−ジオール異性体組成物は、温和かつ短時間の加熱にて容易に融解し、比較例と比べて低い融点を有していることが確認された。このような結果から、本発明は所望のハンドリングの良いp−メンタン−3,8−ジオール異性体組成物を提供できることが証明された。 [比較例3] 比較例1で得られたp−メンタン−3,8−ジオール異性体組成物(以下、「PMD」とも呼ぶ。)を各種溶剤で希釈し、以下の処方例の溶液を作製した(奇数番号の処方例参照のこと)。 [実施例4] 実施例1で得られたPMDを各種溶剤で希釈し、以下の処方例の溶液(本願に係る「組成物」)を作製した(偶数番号の処方例参照のこと)。処方例1:比較例1のPMD 7g、炭酸ジカプリル 3g処方例2:実施例1のPMD 7g、炭酸ジカプリル 3g処方例3:比較例1のPMD 7g、ジプロピレングリコールジエチルエーテル 3g処方例4:実施例1のPMD 7g、ジプロピレングリコールジエチルエーテル 3g処方例5:比較例1のPMD 7g、ヘキシルデカノール 3g処方例6:実施例1のPMD 7g、ヘキシルデカノール 3g処方例7:比較例1のPMD 7g、イソプレングリコール 3g処方例8:実施例1のPMD 7g、イソプレングリコール 3g処方例9:比較例1のPMD 7g、グリセリン脂肪酸エステル 3g処方例10:実施例1のPMD 7g、グリセリン脂肪酸エステル 3g処方例11:比較例1のPMD 7g、トリエチルヘキサノイン 3g処方例12:実施例1のPMD 7g、トリエチルヘキサノイン 3g処方例13:比較例1のPMD 7g、プロピレングリコール 3g処方例14:実施例1のPMD 7g、プロピレングリコール 3g処方例15:比較例1のPMD 7g、トリエチレングリコール 3g処方例16:実施例1のPMD 7g、トリエチレングリコール 3g処方例17:比較例1のPMD 7g、エタノール 3g処方例18:実施例1のPMD 7g、エタノール 3g処方例19:比較例1のPMD 7g、パラフィン 3g処方例20:実施例1のPMD 7g、パラフィン 3g 《試験例3》 上記の処方例の溶液を作成し、25℃、5℃、−20℃にて静置し、各溶液の状態を観察した。 処方例の溶液を各温度で観察した結果を表5〜7に示す。 表5〜表7において、記号○、△及び×は以下のような状態を示すものである。 ○・・完全に溶解している △・・一部が固化している ×・・完全に固化している 表5〜7から、本発明の組成物において、有機溶剤として炭酸ジカプリル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ヘキシルデカノール、イソプレングリコール、グリセリン脂肪酸エステル、トリエチルヘキサノイン、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、エタノール及びパラフィンを用いることが好ましいことが確認され、−20℃における保存においては、エタノール、ヘキシルデカノール、プロピレングリコール、トリエチルヘキサノイン、ジプロピレングリコールジエチルエーテル及びトリエチレングリコールが特に好ましいことが確認された。 [実施例5]有害害虫用忌避剤ローション(害虫忌避組成物) 下記処方に従い、有害害虫用忌避剤ローションを調製した。 <有害害虫用忌避剤ローション処方> (成分) (配合量 g) 実施例1のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物 10.00 99.5%エタノール 80.00 精製水 残部 合計 100.00 上記の処方で調製した有害害虫用忌避剤ローションは、充分な忌避効果又は冷感効果を有し、また低温にて長期保存してもp−メンタン−3,8−ジオールの結晶が析出することはなかった。 [実施例6]練り歯磨剤 下記処方に従い、練り歯磨剤を調製した。 <練り歯磨剤処方> (成分) (配合量 g) l−メントール 0.25 実施例1のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物 0.05 リン酸水素カルシウム(2水和物) 50.00 グリセリン 25.00 ラウリル硫酸ナトリウム 1.40 カルボキシメチルセルロースナトリウム 1.50 サッカリンナトリウム 0.20 安息香酸ナトリウム 0.10 ストロベリータイプフレーバー(高砂香料工業株式会社製) 0.70 精製水 残部 合計 100.00 上記の処方で調製した練り歯磨剤は、充分な冷感効果を有し、また低温にて長期保存してもp−メンタン−3,8−ジオールの結晶が析出することはなかった。 [実施例7]チューインガム 下記処方に従い、チューインガムを調製した。 <チューインガム処方> (成分) (配合量 g) l−メントール 0.01 実施例1のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物 0.01 ガムベース 24.00 コーンシロップ(42DE) 6.70 グリセリン 1.10 砂糖 67.18 ペパーミントタイプフレーバー(高砂香料工業株式会社製) 1.00 合計 100.00 上記処方で調製したチューインガムは、充分な冷感効果を有し、また低温にて長期保存してもp−メンタン−3,8−ジオールの結晶が析出することはなかった。 [実施例8]香料組成物 下記処方(配合量は質量部)に従い、常法により実施例1記載のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物を含有する香料組成物を調製した。 <香料組成物処方> (成分) (配合量 g) アップルベース(高砂香料工業株式会社製) 8.0 ベルガモットオイル 14.0 アセト酢酸エチル 5.0 ジヒドロジャスモン酸メチル 23.0 ラウリナール 3.0 レボサンドール(高砂香料工業株式会社製) 4.0 オレンジオイル 8.0 10−オキサ−16−ヘキサデカノライド 8.0 フェノキサノール(IFF社製) 6.0 スチラリルアセテート 3.0 テサロン(高砂香料工業株式会社製) 8.0 実施例1のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物 30.0 [実施例9]シャンプー 下記処方に従い、上記実施例8の香料組成物を1.0%賦香したシャンプー100gを調製した。このものは、充分な冷感効果を有し、また低温にて長期保存してもp−メンタン−3,8−ジオールの結晶が析出することはなかった。 <シャンプー処方> (成分) (配合量 g) ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム 14.00 ラウリン酸アミドプロピルベタイン 4.00 ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 3.00 カチオン化セルロース 0.50 ジステアリン酸エチレングリコール 1.00 p−オキシ安息香酸エチル 0.25 クエン酸 適量 実施例8の香料組成物 1.00 精製水 残部 合計 100.00 [実施例10]感覚刺激剤組成物 下記処方(配合量は質量部)に従い、常法により実施例1のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物を含有する感覚刺激剤組成物を調製した。 <感覚刺激剤組成物処方> (成分) (配合量 g) 実施例1のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物 50.00 2−(メントキシ)エタノール 20.00 3−ヒドロキシブタン酸メンチル 15.00 3−メントキシプロパン−1,2−ジオール 10.00 イソプレゴール 4.89 スピラントール 0.10 バニリルエチルエーテル 0.01 合計 100.00 [実施例11]チューインガム 下記処方に従い、チューインガムを調製した。 <チューインガム処方> (成分) (配合量 g) l−メントール 0.01 実施例10の感覚刺激剤組成物 0.01 ガムベース 24.00 コーンシロップ(42DE) 6.70 グリセリン 1.10 砂糖 67.18 ペパーミントタイプフレーバー(高砂香料工業株式会社製) 1.00 合計 100.00 上記処方で調製したチューインガムは、ひんやりした爽やかな感じを有していた。本発明の実施例1のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物を含む感覚刺激剤組成物を使用しなかったチューインガムに比べて、上記処方のチューインガムは、清涼感が強調され、またその冷感の持続性が認められた。 本発明において用いられるp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物は、従来の製造方法にて得られるp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物と比較して、冷感効果や忌避効果を損なうことなく、低温状況下において液状を保つことができる優れた冷感成分又は忌避剤成分となりうる。そして、本発明では、当該異性体混合物を含有する感覚刺激剤組成物又は害虫忌避組成物、及び、異性体混合物、害虫忌避組成物を含有する香粧品、日用雑貨品、口腔用組成物又は医薬品が提供される。 p−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物であって、 3位と4位の相対配置でのシス体:トランス体の質量比が、55:45〜45:55であることを特徴とするp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物。 請求項1に記載のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物と有機溶剤とを混合したことを特徴とする組成物。 有機溶剤がモノアルコール、多価アルコール、エステル油、炭化水素、シリコーン油から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項2に記載の組成物。 p−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物:有機溶剤の質量比が90:10〜30:70であることを特徴とする請求項2又は3に記載の組成物。 有機溶剤が炭素数2〜20のモノアルコール又は多価アルコールであることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の組成物。 請求項1に記載のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物を含有することを特徴とする害虫忌避組成物。 N,N−ジエチル−m−トルアミド、3−(N−n−ブチル−N−アセチル)アミノプロピオン酸エチルエステル、及び、1−メチルプロピル−2−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペリジンカルボキシラートから選ばれる少なくとも1種以上の成分をさらに含有することを特徴とする請求項6に記載の害虫忌避組成物。 請求項1に記載のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物と、メントール、イソプレゴール、メントン、カンファー、プレゴール、シネオール、ハッカオイル、3−メントキシプロパン−1,2−ジオール、N−アルキル−p−メンタン−3−カルボキサミド、3−メントキシ−2−メチルプロパン−1,2−ジオール、2−(メントキシ)エタノール、2−メチル−3−(l−メントキシ)プロパン−1,2−ジオール、3−メントキシプロパン−1−オール、4−l−メントキシブタン−1−オール、3−ヒドロキシブタン酸メンチル、1−(2−ヒドロキシ−4−メチルシクロヘキシル)エタノン、乳酸メンチル、メントールグリセリンケタール、N−メチル−2,2−イソプロピルメチル−3−メチルブタンアミド、グリオキシル酸メンチル、コハク酸メンチル、グルタル酸メンチル、ペパーミントオイル、スペアーミントオイル、ユーカリプタスオイル、ハッカ油、ペパーミント油、スペアミント、バニリルエチルエーテル、バニリルプロピルエーテル、バニリンプロピレングリコールアセタール、エチルバニリンプロピレングリコールアセタール、カプサイシン、ギンゲロール、バニリルブチルエーテル、4−(メントキシメチル)−2−(3’−メトキシ−4’−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソラン、トウガラシ油、トウガラシオレオレジン、ジンジャーオレオレジン、ノニル酸バニリルアミド、ジャンブーオレオレジン、サンショウエキス、サンショール−I、サンショール−II、サンショウアミド、黒胡椒エキス、カビシン、ピペリン、及び、スピラントールから選ばれる少なくとも1種以上の成分とを併用すること特徴とする感覚刺激剤組成物。 請求項1に記載のp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物、又は、請求項2〜8のいずれかに記載の組成物を含有する香粧品、日用雑貨品、口腔用組成物、又は、医薬品であって、 前記p−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物を0.01〜30質量%を含有することを特徴とする香粧品、日用雑貨品、口腔用組成物、又は、医薬品。 p−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物の総含量として、3位と4位の相対配置でのシス体を55〜45質量%、トランス体を45〜55質量%の比率で混合することを特徴とするp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物の結晶化防止方法。 【課題】新規のp−メンタン−3,8−ジオールの結晶析出を防ぐ技術と、この技術を利用したp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物、及び、このp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物を含む組成物、害虫忌避組成物、感覚刺激剤組成物、並びにこれらを含む安定した製品を提供する。【解決手段】p−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物であって、3位と4位の相対配置でのシス体:トランス体の質量比が、55:45〜45:55であることを特徴とするp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物。また、このp−メンタン−3,8−ジオール異性体混合物を含む組成物、並びにこれらを含む安定した製品。【選択図】なし


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