タイトル: | 公開特許公報(A)_脳神経疾患治療、脳神経疾患予防または脳機能改善のための組成物 |
出願番号: | 2011213795 |
年次: | 2013 |
IPC分類: | A61K 31/353,A61P 25/00,A61P 25/28,A61K 36/75,A61K 36/00,A61K 31/37,C07D 311/30,C07D 311/16 |
古川 美子 吉田 隆志 天倉 吉章 奥山 聡 中島 光業 JP 2013071928 公開特許公報(A) 20130422 2011213795 20110929 脳神経疾患治療、脳神経疾患予防または脳機能改善のための組成物 古川 美子 511235700 松島 理 100119367 小笠原 宜紀 100142217 古川 美子 吉田 隆志 天倉 吉章 奥山 聡 中島 光業 A61K 31/353 20060101AFI20130326BHJP A61P 25/00 20060101ALI20130326BHJP A61P 25/28 20060101ALI20130326BHJP A61K 36/75 20060101ALI20130326BHJP A61K 36/00 20060101ALI20130326BHJP A61K 31/37 20060101ALI20130326BHJP C07D 311/30 20060101ALN20130326BHJP C07D 311/16 20060101ALN20130326BHJP JPA61K31/353A61P25/00A61P25/28A61K35/78 KA61K35/78 XA61K31/37C07D311/30C07D311/16 101 4 OL 10 4C062 4C086 4C088 4C062EE28 4C062EE49 4C086AA01 4C086AA02 4C086BA08 4C086MA01 4C086MA04 4C086NA14 4C086ZA01 4C086ZA15 4C088AB62 4C088AC04 4C088BA08 4C088BA32 4C088CA09 4C088MA02 4C088NA14 4C088ZA01 4C088ZA15この発明は、脳神経疾患治療、脳神経疾患予防または脳機能改善のための組成物に関し、たとえば、食品、食品添加物、医薬品等に適用できる組成物に関するものである。近年、日本をはじめとする先進諸国では、脳梗塞や頭部外傷、アルツハイマー病やパーキンソン病などの認知・記憶障害、さまざまなストレスに起因するうつ病や不安症など、脳機能が低下した患者が増加し、社会問題となっている。特許文献1には、柑橘類の全果の粉砕搾汁液やその抽出物により、学習記憶障害を改善することが記載されている。特許文献2には、ポリメトキシフラボノイドのノビレチンまたはタンゲレチンを含む神経突起伸長剤が記載されている。すなわち、ノビレチンまたはタンゲレチンを含有する培地で未分化神経細胞のモデル細胞であるラット由来PC12細胞を培養したところ、神経突起の伸びている細胞の割合が増加することが報告されている。また、非特許文献1には、生薬の陳皮(熟したみかんの皮を干したもの)に含まれるノビレチンが、痴呆症モデル動物に投与すると抗認知症作用を示すと報告されている。特開2009−219421号公開特許公報特開2007−61028号公開特許公報Matsuzaki K.ら、Eur.J.Pharmacol.(2008)578:194−200特許文献1で使用された柑橘はポンカンであるが、同文献0008段落には24種類の柑橘類が列記されている。しかし、それらに共通の有効成分は特定されていない。柑橘類の種類によって、含有成分は大きく異なり、たとえば、ポンカンの抽出物に関する作用が、他の柑橘でも得られるとは限らない。特許文献2では、神経突起の伸びている細胞の割合の増加が報告されているが、神経細胞がなんらかの要因で損傷されるのを防止することは記載されておらず、また、減少した神経細胞を再生することについても記載はない。神経突起の伸長を促進するのみでは、脳神経疾患、脳機能異常の治療あるいは予防の効力は限定されると思われる。この発明は、脳神経細胞の遅発性細胞死抑制作用/新生促進作用、脳における神経栄養因子産生促進作用/抗炎症作用を有する組成物を提供することを目的とする。上記の課題を解決するために、この発明の脳神経疾患治療、脳神経疾患予防または脳機能改善のための組成物は、ヘプタメトキシフラボンまたはオーラプテンを有効成分とする。この組成物は、柑橘類でも特に河内晩柑の果皮より、有機溶媒による抽出やカラムクロマトグラフィーにて分画することができる。ヘプタメトキシフラボンまたはオーラプテンを有効成分とする組成物は、脳神経疾患治療、脳神経疾患予防または脳機能改善の効果を有する。特に、脳神経細胞の遅発性細胞死抑制作用/新生促進作用、脳における神経栄養因子産生促進作用/抗炎症作用を有する。柑橘類にも含有される物質を有効成分としており、副作用が少なく、長期にわたって服用しても安全性が高い。柑橘類11種でのノビレチン、ヘプタメトキシフラボン、タンゲレチンおよびオーラプテンの含有割合を示すグラフである。実施例1の試験方法のプロトコールを示すチャート図である。実施例1における「Morris水迷路試験」での逃避時間の試験結果を示すグラフである。実施例1における「Morris水迷路試験」でのProbe testの結果を示すグラフである。実施例2における「オープンフィールドテスト」でのフィールド中央部分への侵入回数の試験結果を示すグラフである。実施例3におけるマウスの生存率の時間変化を示すグラフである。実施例4の試験方法のプロトコールを示すチャート図である。実施例4におけるDCX陽性細胞数を示すグラフである。実施例4におけるBDNF陽性細胞数を示すグラフである。実施例5におけるマウスの生存率の時間変化を示すグラフである。実施例5におけるIBA1陽性細胞数を示すグラフである。実施例5におけるNissl染色陽性細胞数を示すグラフである。本発明を実施するための形態について説明する。本発明に係る組成物は、ヘプタメトキシフラボンまたはオーラプテンを有効成分とする。ヘプタメトキシフラボンまたはオーラプテンのいずれかを含むものでもよく、双方を含むものでもよい。柑橘類特有の機能性成分としてポリメトキシフラボン類がある。ポリメトキシフラボンはメトキシ基(−OCH3)を多数有するフラボンである。メトキシ基が5個つくとタンゲレチン、6個つくとノビレチンであり、7個ついたものが化1に示すヘプタメトキシフラボンである。柑橘類は、ヘプタメトキシフラボンを多く含む系統と、ノビレチンとタンゲレチンを多く含む系統に大別される。ヘプタメトキシフラボンは温州ミカン、伊予柑、バレンシアオレンジ、八朔、カボスなどに存在する。ノビレチンとタンゲレチンを多く含む系統には、無核紀州やシークワーシャーなどがある。オーラプテンもまた柑橘類特有の機能性成分であり、夏ミカン、八朔、グレープフルーツ、ユズなどに多く含まれる。オーラプテンはクマリン系化合物で、化2に示す構造をもつ。図1は、愛媛県産を中心とする柑橘類11種(みかん・ポンカン・伊予柑・カラ・モロ・タロッコ・河内晩柑・文旦・グレープフルーツ・じゃばら・シークワーシャー、タロッコと河内晩柑については未熟果も検討)の果皮エタノール抽出物について、機能性成分として報告が知られている柑橘特有フラボノイド3種(ノビレチン、ヘプタメトキシフラボン、タンゲレチン)およびオーラプテンの割合を示すグラフである。図1より、柑橘類であっても、種類によって成分構成が著しく相違することがわかる。したがって、ある種のものが生体に有用な作用を有することが見られても、他の柑橘類において同じ作用が得られるとは限らない。ここで、ザボン(Citrus maxima、Citrus grandis)の一種である河内晩柑の成分はヘプタメトキシフラボンおよびオーラプテンが多量であるという、他の柑橘類には見られない特徴的な構成を示した。この河内晩柑は、実を初夏まで木にならせておく(実が15ヶ月も木になっている)、すなわち1本の木に今期と来期の実が同時になっているという、他の品種では見られない特徴を持つ。実施例1について説明する。この実施例1は、河内晩柑を有機溶媒にて抽出した組成物に関する。ここで、河内晩柑よりヘプタメトキシフラボンおよびオーラプテンを抽出して組成物を製造する方法の例について説明する。河内晩柑の新鮮果皮約500gにヘキサン3リットルを加えてホモジナイズし、室温下一晩静置後、ろ取したろ液を減圧濃縮して得られたエキスを河内晩柑果皮へキサン抽出物とする。得られたサンプルについて、ヘプタメトキシフラボンおよびオーラプテンをHPLC分析により定量分析した結果、サンプル当りの組成比が、へプラメトキシフラボン29%、オーラプテン22%で、これを調製したのが以下に使用する組成物である。被検動物として、MK−801を腹腔内に単回投与(0.05mg/kg)して一過性健忘症状を起こしたICRマウス(6週齢、オス)を用いた。MK−801は、記憶や学習などに深く関わるとされるグルタミン酸受容体サブタイプのNMDA受容体に対する拮抗薬で、健忘症を誘発し、行動異常を引き起こすことが知られている。本実施例の組成物である河内晩柑果皮ヘキサン抽出物は、浸透圧ポンプにいれて皮下に埋め込み、投与した(100mg/kg/日)。学習記憶能に及ぼす作用は「Morris水迷路試験」により解析した。本試験は空間情報を手がかりとした退避行動の観察を利用するもので、水を張ったプールに入れられたマウスが、空間記憶をもとに水面下に隠れたプラットホームを探索し逃避するまでの時間などを評価するものである。MK−801は、毎回水迷路試験開始30分前に腹腔内投与した。図2は実施例1の試験方法のプロトコールを示す概念図である。被検試料投与(すなわち浸透圧ポンプ埋め込み)3〜6日目に水面下のプラットホームを探索する訓練試行(Training period)を1日5回行い、逃避時間(プラットホームに到達するまでに要する時間)を測定した。図3は実施例1の試験結果、すなわち「Training period」における逃避時間を示すグラフである。学習試験4日目(ポンプ埋め込みから6日目)における試験結果を示す。図3のグラフの縦軸は水面下に隠れたプラットホームを探索し逃避するまでの時間を示し、値が小さいほど学習内容の記憶が良好であることを示す。河内晩柑果皮ヘキサン抽出物投与群の逃避時間はMK−801投与群に比べて顕著に短縮しており、前日までの訓練試行で学習したプラットホームの場所を次の日でもより覚えている結果となった。学習試験5日目(ポンプ埋め込みから7日目)には避難場所であるプラットホームをプールから取り除き、プラットホームがあった場所を何回横切ったかを測定した(Probe test)。図4にその試験結果を示す。縦軸は横切った回数を示し、その値が大きいほど学習内容の記憶が良好であることを示す。河内晩柑果皮ヘキサン抽出物投与群は、前日までの訓練試行で学習したプラットホームの場所を次の日でもより覚えている結果となった。この実施例2では、ヘプタメトキシフラボン(HMF)投与が統合失調症様陽性症状のモデル動物に及ぼす作用について示す。MK−801は、低用量を投与すると健忘症モデル動物を作成できる(実施例1)が、高用量投与で過活動を生じること、すなわち統合失調症様陽性症状を引き起こすが知られている。そこで、被検動物のICRマウスに被検試料のHMFを1日1回、8日間連続で皮下投与し(50mg/kg/日)、8日目のHMF投与30分後に高用量のMK−801(0.2mg/kg)を腹腔内投与した。さらにその30分後にマウスを70×70×50cmの箱に入れて10分間自由に探索させ、自発行動に及ぼす影響を観察した (オープンフィールドテスト)。オープンフィールドテストでは歩行量、立ち上がり回数、脱糞数などを測定することで新規の環境における適応性をみることができ、活動性や情動性の指標とすることができる。図5は実施例2の試験結果を示すグラフであり、縦軸はフィールド(70×70cm)の中央部分(35×35cm)への進入頻度(所定時間内の進入回数)を示す。MK−801投与により行動量の上昇(過活動)が認められたが、MK−801+HMF投与群では行動量の上昇は認められず、HMF投与により正常な行動が保たれることが明らかになった。特に、フィールドの中央部分への進入は「行動の活発化」「新規環境に対する馴化の阻害」を示すが、MK−801投与群では対照群よりも有意にその回数が高かった(*、p<0.05)のに対し、MK−801+HMF投与群(#、p<0.05)は対照群と同じレベルであった。この結果から、MK−801が引き起こす海馬機能の異常(=新規環境に対する馴化の阻害)が、HMF投与により正常に保たれることが示された。この実施例3では、ヘプタメトキシフラボン(HMF)投与が脳虚血モデル動物に及ぼす作用について示す。脳虚血モデル動物として、C57BL/6マウス(9週齢、オス)を麻酔下において12分間の両側総頸動脈の遮断を行い、一過性脳虚血症状を起こした。被験試料のHMFは、浸透圧ポンプにいれて手術直後に背中の皮下に埋め込み、徐放的に連続投与した(25mg/kg/日)。図6は、マウスの生存率の時間変化を示すグラフである。脳虚血群の一部は手術3日目に死亡し、5日目の死亡率は50%に達した。しかし、HMF投与群では、4日目に一部のマウスが死亡し始めたものの、5日目の死亡率は20%にとどまった。この実施例4でも、ヘプタメトキシフラボン(HMF)投与が脳虚血モデル動物に及ぼす作用について示す。虚血の刺激により、脳内で脳由来神経栄養因子(BDNF)の増加ならびに神経再生がおこることが知られている。そこで、脳虚血モデル動物として、C57BL/6マウス(9週齢、オス)を麻酔下において12分間の両側総頸動脈の遮断を行い、一過性脳虚血症状を起こした。被験試料であるHMFを連続投与(25mg/kg/日あるいは50mg/kg/日)するため、脳虚血手術5日前に背中の皮下に浸透圧ポンプを埋め込んだ。手術3日目(サンプル投与開始から8日目)に脳組織を摘出して凍結組織片を調製し、免疫組織染色法に供した。図7は実施例4の試験方法のプロトコールを示すチャート図である。神経再生に及ぼす作用について説明する。虚血の刺激による脳内での神経再生を調べるため、海馬組織片を用い、新生神経細胞をそのマーカーである微小管結合タンパク質ダブルコルチン(DCX)で免疫染色して観察した。図8は、DCX陽性細胞数、すなわち新生神経細胞数を示すグラフである。図8より陽性細胞は脳虚血群では偽手術群に比べて増えているが、HMF投与群では脳虚血群よりもさらに増加していることが認められた。次に、BDNF産生に及ぼす作用について説明する。虚血の刺激により、脳内でBDNFの増加のおこること、その際のBDNF産生細胞はアストロサイト(神経細胞の周囲にあり、神経細胞を養っていると考えられている細胞)であることが知られている。そこで、海馬組織片を用いてBDNFを免疫染色して観察した。図9は、BDNF産生細胞数を示すグラフである。陽性細胞は脳虚血群では偽手術群に比べて増えているが、HMF投与群では偽手術群に比べて(*、p<0.05)、あるいは脳虚血群に比べて(#、p<0.05)有意に増加していることが認められた。しかも、BDNF陽性細胞はグリア線維酸性タンパク質(GFAP)陽性細胞すなわちアストロサイト陽性細胞と一致していた。以上の結果より、虚血の刺激による脳内BDNF増加ならびに神経再生はHMF投与により増強されること、これが虚血障害による死亡率低下に影響している可能性が示される。この実施例5では、オーラプテン(AUR)投与が脳虚血モデル動物に及ぼす作用について示す。被検動物として、実施例3と同様、麻酔下において12分間の両側総頸動脈の遮断を行い、一過性脳虚血症状を起こしたC57BL/6マウス(9週齢、オス)を用いた。被験試料のAURは浸透圧ポンプにいれて手術直後に背中の皮下に埋め込むことで、1週間、徐放的に連続投与した(25mg/kg/日)。8日目に脳組織を摘出して凍結組織片を調製し、免疫組織染色法に供した。個体死亡に及ぼす作用について説明する。図10はマウスの生存率の時間変化を示すグラフである。脳虚血群では手術3日目に死亡するマウスが現れ、5日目には50%が死亡した。しかし、AUR投与群では、4日目に一部のマウスが死亡し始めたものの、5日目の死亡率は11%にとどまった。つぎに、マイクログリア発現に及ぼす作用について説明する。脳内で免疫を担当しているマイクログリア(IBA1陽性細胞)の発現について、海馬組織を免疫染色法で調べた。図11はIBA1陽性細胞数を示すグラフである。その結果、偽手術群ではマイクログリアの活性化(=炎症反応誘発)がほとんど認められないのに対し、脳虚血群でのマイクログリアの活性化が海馬において顕著におこっていた(*、p<0.05)。しかしAUR投与群では、脳虚血群で認められるマイクログリアの強い発現は抑制されていた(#、p<0.05)。神経細胞脱落に及ぼす作用について説明する。神経細胞の脱落については、神経細胞の核をNissl染色することで調べた。図12はNissl染色陽性細胞数を示すグラフである。その結果、CA1領域(#、p<0.05)、CA2領域(###、p<0.001)、CA3領域(##、p<0.01)で、有意にAUR投与により神経細胞の脱落が抑制されていた。以上の結果から、脳虚血および虚血後の再灌流により誘発される炎症がAUR投与により抑制されること、したがって、遅発性細胞死を抑制できる可能性のあることが示される。本発明者らは、柑橘類特有の機能性成分を見出す目的で、培養神経細胞のMAPキナーゼ(神経細胞の機能を高め、記憶・学習や認知機能など幅広い高次脳機能に不可欠と解明されつつあるシグナル伝達分子)のリン酸化を促進する作用を指標としてスクリーニングし、候補化合物としてヘプタメトキシフラボンとオーラプテンを得た。このヘプタメトキシフラボンとオーラプテンについて、脳疾患病態モデルマウスに投与して組織化学的手法などを用いて解析し、本発明を完成させるに至った。対象となる脳神経疾患としては、たとえば、炎症性病変を伴う脳関連疾患、すなわち脳梗塞、頭部外傷、アルツハイマー病、パーキンソン病などから成る群から選ばれる1以上、およびNMDA受容体など伝達物質受容体の関与が示唆されている脳関連疾患、すなわち統合失調症、うつ病、不安症などから成る群から選ばれる1以上が挙げられる。また対象となる脳機能としては、たとえば、記憶学習能低下、運動障害、うつ症状、不安症状などから成る群から選ばれる1以上が挙げられる。また、本発明は、上記組成物が添加されている食品にも適用できる。本発明の組成物は、医薬、食品、食品添加物、飼料、ペットフードなど広く適用することができる。ヘプタメトキシフラボンまたはオーラプテンを有効成分とする脳神経疾患治療、脳神経疾患予防または脳機能改善のための組成物。ヘプタメトキシフラボンを有効成分とすることを特徴とする請求項1に記載の組成物。オーラプテンを有効成分とすることを特徴とする請求項1に記載の組成物。河内晩柑の果皮より有機溶媒にて抽出した請求項1に記載の組成物。 【課題】この発明は、脳神経疾患の治療や予防、脳機能改善に用いることができ、副作用が少なく、長期にわたって服用しても安全性が高い組成物を提供することを目的とする。【解決手段】本発明の組成物は、河内晩柑の果皮および/またはその抽出物などに含まれるヘプタメトキシフラボンまたはオーラプテンを有効成分として含有し、脳神経疾患治療、脳神経疾患予防、脳機能改善から成る群から選ばれる1以上を用途とし、その脳神経疾患としては、脳梗塞、頭部外傷、アルツハイマー病、パーキンソン病、統合失調症、うつ病、不安症などから成る群から選ばれる1以上が挙げられる。医薬品、食品、食品添加物、飼料、ペットフードなどに適用できる。【選択図】なし