タイトル: | 公開特許公報(A)_腋臭の消臭用組成物、それを含む皮膚化粧料及び繊維用消臭剤 |
出願番号: | 2011174882 |
年次: | 2012 |
IPC分類: | A61K 8/34,D06M 13/148,D06M 13/17,D06M 13/144,D06M 13/00,D06M 13/12,D06M 13/224,D06M 13/152,A61Q 15/00,A61K 8/33 |
板屋 寿人 矢吹 雅之 長谷川 義博 小池 守 JP 2012001551 公開特許公報(A) 20120105 2011174882 20110810 腋臭の消臭用組成物、それを含む皮膚化粧料及び繊維用消臭剤 花王株式会社 000000918 特許業務法人アルガ特許事務所 110000084 高野 登志雄 100077562 中嶋 俊夫 100096736 村田 正樹 100117156 山本 博人 100111028 板屋 寿人 矢吹 雅之 長谷川 義博 小池 守 JP 2003316389 20030909 JP 2003332378 20030924 JP 2003362931 20031023 JP 2003381896 20031112 JP 2004045085 20040220 JP 2004144142 20040513 A61K 8/34 20060101AFI20111202BHJP D06M 13/148 20060101ALI20111202BHJP D06M 13/17 20060101ALI20111202BHJP D06M 13/144 20060101ALI20111202BHJP D06M 13/00 20060101ALI20111202BHJP D06M 13/12 20060101ALI20111202BHJP D06M 13/224 20060101ALI20111202BHJP D06M 13/152 20060101ALI20111202BHJP A61Q 15/00 20060101ALI20111202BHJP A61K 8/33 20060101ALI20111202BHJP JPA61K8/34D06M13/148D06M13/17D06M13/144D06M13/00D06M13/12D06M13/224D06M13/152A61Q15/00A61K8/33 8 2004150511 20040520 OL 82 特許法第30条第1項適用申請有り 平成15年9月25日から26日 「2003年度日本味と匂い学会第37回大会」において文書をもって発表 4C083 4L033 4C083AA121 4C083AA122 4C083AB172 4C083AB222 4C083AB282 4C083AB442 4C083AC011 4C083AC012 4C083AC072 4C083AC102 4C083AC111 4C083AC112 4C083AC121 4C083AC122 4C083AC171 4C083AC172 4C083AC181 4C083AC182 4C083AC211 4C083AC212 4C083AC231 4C083AC232 4C083AC292 4C083AC302 4C083AC341 4C083AC352 4C083AC372 4C083AC402 4C083AC471 4C083AC472 4C083AC542 4C083AC792 4C083AC841 4C083AC842 4C083AD041 4C083AD042 4C083AD152 4C083AD192 4C083AD531 4C083AD532 4C083DD08 4C083EE18 4L033AB01 4L033AC10 4L033BA00 4L033BA09 4L033BA11 4L033BA12 4L033BA13 4L033BA14 4L033BA21 本発明は、腋臭、特に、3−メルカプト−アルカン−1−オール類及び/又は3−ヒドロキシ−3−メチル−脂肪酸類を主原因成分とする腋臭用の、消臭成分としての特定の化合物及び香料組成物を含有する消臭用組成物に関し、さらに前記消臭用組成物を含有する皮膚化粧料、繊維用消臭剤に関する。 近年、清潔志向の高まりに伴い、体臭を気にする人が増えている。体臭は全身の各部から発生する匂いの総称であり、主要な発生部位としては頭部(頭皮頭髪臭)、口腔(口臭)、腋窩部(腋臭)、鼠径部、足の裏(足臭)等がある。 人間の腋窩部位から観察される独特の匂いは、腋窩部に発達したアポクリン汗腺からの分泌物が皮膚常在菌によって分解されて発生する(以下、原因となる汗腺の名前からアポクリン臭と呼ぶ)。アポクリン臭は、本人又はそばに居る人に感知されやすいため、アポクリン臭の有無、強さ、質的な相違等の諸要素が、腋臭、さらには、全身的な体臭の程度を支配することが多く、匂いが特に強い場合(腋臭症と呼ばれる)には、医療機関において、外科的にアポクリン汗腺を除去する等の治療が行われることもある。 これまで、アポクリン臭の原因となる匂い成分及びその発生メカニズム等が研究されてきた。例えば、非特許文献1には、匂いの原因成分として、腋窩部の汗中から、trans−3−メチル−2−ヘキセン酸、7−オクテン酸等の脂肪酸が検出される旨の記載がある。また、臭いの発生を予防したり、発生してしまった匂いの消臭又はマスキングを意図した製品が開発されてきた。例えば、腋窩部から発生する匂いには、皮膚上の微生物が関与しているために、現在市販されている多くの制汗デオドラント剤には、殺菌剤等の微生物の生育を抑制する成分が配合されている。 悪臭を減ずる方法としては、化学的消臭方法(中和消臭等)、物理的な消臭方法、香料を用いた感覚消臭(マスキング)等がある(非特許文献2)。 特許文献1には、3−メルカプト−3−メチル−ヘキサン−1−オール及び3−メルカプト−2−メチル−ブタン−1−オール等をフレーバーリング成分として用いることが記載されている。また、特許文献2には、γ−メルカプト−アルコールならびにそれらのギ酸及び酢酸エステルが、広範囲のフレーバー組成物の調製及び修飾に有用な重要な発臭剤及びフレーバー剤として記載されており、これらの化合物は、玉葱様、硫黄様の、汗様であると記載されている。しかしながら、3−メルカプト−3−メチル−ヘキサン−1−オールに代表される、3−メルカプト−アルカン−1−オール類は、これまで、実際の汗中からは発見されておらず、前記3−メルカプト−アルカン−1−オール類が、アポクリン臭の主原因成分の一つであることは知られていなかった。 また、特許文献3には、清涼感の持続に優れ、制汗効果の発現の早い皮膚化粧料を得るために、制汗成分と、メントール及びメントール誘導体と、多価アルコールと含有することを特徴とする皮膚化粧料に関する記載がされている。特開2001−2634号公報ドイツ公開公報第2316456号特開2003−73248号公報「味とにおいの分子認識」,化学総説 No.40, 1999年, p.205-211「嗅覚とにおい物質」,臭気対策協議会編 p.84,1998The study of human body odor 第46回 香料・テルペン及び精油化学に関する討論会、国際精油シンポジウム合同大会 講演要旨 p.124 しかしながら、3−メルカプト−アルカン−1−オール類を主原因成分とするアポクリン臭に対して、特定のグリコール類、又はグリコールエーテル類を用いた物理的な消臭手段が有効であることは知られていなかった。 一方、人体から発生する臭いを消臭・マスキングする研究は、今まで数多くなされてきた。しかし、今まで明らかにされていた腋臭、特にアポクリン臭の主たる原因物質による臭いは、実際の腋臭とは必ずしも近いとは言えない。つまり、従来の技術において、アポクリン臭の正確な主たる原因物質が解明されていなかったため、実際のアポクリン臭を充分に満足するレベルでかつ効果的に消臭しているとは言い難かった。 本発明は、腋臭、特に、3−メルカプト−3−メチルヘキサン−1−オールに代表される3−メルカプト−アルカン−1−オール類(以下:「腋臭成分S」という)及び/又は3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸に代表される3−ヒドロキシ−3−メチル−脂肪酸類(以下:「腋臭成分M」という)を主原因成分とする腋臭の消臭用の特定の成分、香料組成物を含有する消臭用組成物、該消臭用組成物を含有する皮膚化粧料及び繊維用消臭剤を提供する。 本発明者らは、腋臭、特にアポクリン臭と、その原因となる匂い成分について分析した結果、原因となる匂い成分には硫黄様のアポクリン臭が存在することを発見した。また、その匂いの原因となる成分が、3−メルカプト−3−メチルヘキサン−1−オールに代表される3−メルカプト−アルカン−1−オール類であることを明らかにした。 また、ヒトの腋臭成分から3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸が検出されたことが報告されている(非特許文献3)。 本発明は、上記の知見に基づき行われたものであり、腋臭成分S及び/又は腋臭成分Mを主原因成分とする腋臭の不快な体臭を効果的に制御することができる特定の化合物、特定の香料成分を含有する香料組成物を含む。 また、本発明は、前記特定の化合物による消臭効果と前記特定の香料組成物のマスキングによる消臭効果との両者の協働による相乗効果により、前記腋臭成分S及び/又は腋臭成分Mに対し、効果的な消臭をすることができる消臭用組成物でもある。さらに、前記消臭用組成物を含む皮膚化粧料、繊維用消臭剤でもある。 すなわち、本発明は、成分(I):炭素数が2〜12の範囲であるグリコール、炭素数が6〜12の範囲であるグリコールエーテルから選ばれる1種又は2種以上の化合物を含有する、腋臭成分S及び/又は腋臭成分Mを主原因成分とする腋臭の消臭用組成物であってもよい。 また、本発明は、成分(II):l−カルボン、シス−3−ヘキセノール、シトラール、ディメトール(2,6-Dimethyl-2-heptanol)、ユーカリプトール、リナロールオキサイド、酢酸シス−3−ヘキセニル、酢酸スチラリル、酪酸エチル、ローズマリー油、アネトール、アリルアミルグリコレート、カローン(7-Methyl-3,4-dihydro-(2H)-1,5-benzodioxepin-3-one)、ゲラニルニトリル、デシルアルデヒド、トリプラール(2,4-Dimethyl-3-cyclohexenyl carboxyaldehyde)、フルーテート(Ethyl tricyclo[5.2.1.02,6] decan-2-yl carboxylate)、ベンズアルデヒド、ポアレネート(Ethyl 2-cyclohexyl propionate)、グレープフルーツ油、グレープフルーツベース、ライム油、α−ピネン、酢酸イソボルニル、ダイナスコン、ドデシルアルデヒド、フロロパール(2,4,6-Trimethyl-2-phenyl-1,3-dioxane)、ヘリオナール(2-Methyl-3-(3,4-methylenedioxy-phenyl)-propanal)、メチルノニルアセトアルデヒド、ノニルアルデヒド、オクチルアルデヒド、ポレナールII(2-Cyclohexyl propanal)、ウンデシルアルデヒド、ウンデシレンアルデヒド、ベルガモット油、ベルガモットベース、レモン油、レモンベース、マンダリン油、α−ダマスコン、β−ダマスコン、δ−ダマスコン、アンブロキサン(3α,6,6,9α-Tetramethyl dodecahydronaphtho[2,1-b]furan)、ダマセノン、カラナール(2-(2,4-dimethylcyclohex-3-ene-1-yl)-5-methyl-5-(1-methylpropyl)-1,3-dioxane)、リナロール、リリアール(2-Methyl-3-(4-tert-butylphenyl)-propanal)、リラール(4-(4-Hydroxy-4-methyl-pentyl)-3-cyclohexen-1-carboxyaldehyde)、バジル油、ラベンダー油、シトロネロール、ゲラニオール、シスジャスモン、ムセノン(3-Methyl cyclopentadecenone)、アセチルセドレン、iso−ダマスコン、イソ・イー・スーパー(7-Acetyl-1,2,3,4,5,6,7,8-octahydro-1,1,6,7-tetramethylnaphthalene)、ジヒドロジャスモン酸メチル、ジヒドロミルセノール、ローズオキサイド(4-Methyl-2-(2-methyl-1-propenyl)-tetrahydropyrane)、酢酸リナリル、α−iso−メチルイオノン、α−イオノン、β−イオノン、γ−ウンデカラクトン、p−クレゾール、アンスラニル酸メチル、イソブチルキノリン、オイゲノール、メチルフェニルグリシド酸エチル、ラズベリーケトン(4-(4-Hydroxyphenyl)-2-butanone)、サンダルマイソルコア(2-Methyl-4-(2,2,3-trimethyl-3-cyclopenten-1-yl)-2-buten-1-ol)、バクダノール(2-Ethyl-4-(2,2,3-trimethyl-3-cyclopenten-1-yl)-2-buten-1-ol)、バニリン、クミン油、パチュリ油、クマリン、ハバノライド(Oxacyclohexadecen-2-one)、マグノール(Ethyl norbornyl cyclohexanol)、酢酸ベンジル、ガラクソライド(4,6,6,7,8,8-Hexamethyl-1,3,4,6,7,8-hexahydrocyclopentabenzopyran)、サリチル酸シス−3−ヘキセニル、マルトール、フェニルエチルアルコールから選ばれる1種又は2種以上の香料を含有する香料組成物を含有する、腋臭成分S及び/又は腋臭成分Mを主原因成分とする腋臭の消臭用組成物であってもよい。 ここで、レモンベースはレモン油の代替物として人工的に再現されたものである。同様に、ベルガモットベース、グレープフルーツベースはそれぞれ対応するベルガモット油、グレープフルーツ油の代替物である。 さらに、本発明は、前記成分(I)と成分(II)を含有する、腋臭成分S及び/又は腋臭成分Mを主原因成分とする腋臭の消臭用組成物であってもよい。また、前記消臭用組成物は、さらに皮膚化粧料及び繊維臭用消臭剤に含有させることができる。これにより、皮膚化粧料及び繊維臭用消臭剤における腋臭、腋臭成分S及び/又は腋臭成分Mを主原因成分とする腋臭を効果的にマスキングし、なおかつ心地よい印象を与えることができる。 本発明者らは炭素数が2〜12の範囲であるグリコール類、炭素数6〜12の範囲であるグリコールエーテル類、およびフタル酸ジエチルから選ばれる1種以上の化合物は、腋臭成分S及び腋臭成分Mの臭いを効果的に抑制できることを見出した。 腋臭に対する消臭効果の非常に高い化合物を使用した場合には、腋臭に起因する不快感を与えるにおいがなくなり、香料本来の持つ香りがすっきりと立たせることができる。腋臭に対する消臭効果が中程度の化合物を使用し、かつ、マスキング効果も中程度の香料が配合された香料組成物を使用した場合には、消臭効果のある化合物と上記の香料のマスキング効果との協働による相乗効果により、腋臭を完全に消臭することができ、香料本来の持つ香りをよりすっきりと立たせることを可能にする。 さらに、皮膚化粧料に配合するための香りとして、気分がリフレッシュするような爽やかさと、体がきれいになったように感じる清潔感と、心が落ち着くようなやさしさがバランス良く併せ持つ香りは、ともに消費者が求める重要なキャラクターであり、これらの良さは商品の価値をより高めることができる。 そこで、本発明は、スキンケア製品の香りにおいて重要なキャラクターで気分がリフレッシュするような爽やかな印象を与える香料成分群(A群)と、体がきれいになったような清潔な印象を与える香料成分群(B群)と、心が落ち着くようなやさしい印象を与える香料成分群(C群)との3つに分類し、前記A群、B群及びC群から選ばれる素材を組み合わせた。さらに、これらの香料成分と本発明に係る特定の化合物とを組み合わせることにより、腋臭成分S及び/又は腋臭成分Mに対して完全に消臭することができるだけでなく、スキンケア商品としてふさわしい香りの質をコントロールできるようにすることによって、商品への特徴づけをも可能になる香料組成物を得ることができた。 特に、前記特定の香料組成物と前記特定の化合物とを組み合わせた場合には、それらの消臭効果とマスキング効果との協働による相乗効果を得ることができ、腋臭成分S及び/又は腋臭成分Mに対する効果的な消臭を可能にしたのみならず、香料本来の持つ香りをよりすっきりと立たせることを可能にした。さらに、これらの消臭用組成物を皮膚化粧料、繊維用消臭剤に含有させることにより、効果的な消臭をすることができる皮膚化粧料、繊維用消臭剤を開発することができた。 また、本発明に係るA、B及びC群の香料成分を組み合わせることにより、腋臭成分S及び/又は腋臭成分Mを主原因成分とする腋臭を効果的にマスキングなどすることができるに加え、気分がリフレッシュするような爽やかさと、体がきれいになったように感じる清潔感と、心が落ち着くようなやさしさがバランス良く併せ持つ香りを皮膚化粧料、制汗デオドラント剤、繊維用消臭剤に付与することができ、商品の価値をより高めることを可能にする。さらに、A群、B群、C群、それぞれの香料成分及びその量を調節することにより、様々なコンセプトの商品に相応しい香りを提供することができる。 本発明は、腋臭の主たる原因物質である腋臭成分Sに対して、特定の化合物(I)及び/又は特定の香料組成物(II)を含有させることにより、効果的に消臭することができる。さらに、特定の化合物(I)及び/又は特定の香料組成物(II)は、腋臭の主たる原因物質である腋臭成分Mに対しても優れた消臭効果を有するため、腋臭に起因する体臭を効果的に消臭することを可能にする。 3−メルカプト−アルカン−1−オール類(腋臭成分S)とは、アポクリン臭のある人の汗に比較的多く含まれている、3−メルカプト−3−メチルヘキサン−1−オール、3−メルカプトヘキサン−1−オール、3−メルカプトペンタン−1−オール、3−メルカプト−2−メチルブタン−1−オール、3−メルカプト−2−メチルペンタン−1−オールに代表される炭素数4〜8程度の含硫黄化合物群である。 3−メルカプト−3−メチルヘキサン−1−オール、3−メルカプトヘキサン−1−オール、3−メルカプトペンタン−1−オール、3−メルカプト−2−メチルブタン−1−オール、3−メルカプト−2−メチルペンタン−1−オールは下記式(1a)〜(1e)で表される。 腋臭成分Sは、本発明者らによって人間の腋窩部の汗中から初めて発見された化合物群であり、人間の腋臭とは以下のような関係がある。(腋臭成分Sと腋臭の関係)(1)腋窩部の汗から腋臭成分Sが検出されない人からは、アポクリン臭は認められず、腋窩部の汗から腋臭成分Sが検出される人からはアポクリン臭が認められる。すなわち、腋臭成分Sは、アポクリン臭がある人の腋窩部に特異的に存在する物質である。(2)腋窩部の汗をインキュベーションしても腋臭成分Sが検出されない人からは、アポクリン臭は認められない。一方、アポクリン臭が認められる人は、インキュベーションによって腋窩部の汗に含まれる腋臭成分Sの量が増加する。すなわち、腋臭成分Sは、アポクリン臭のある人の汗をインキュベーションすることで特異的に増加するものである。(3)腋窩部に特有の匂いであるアポクリン臭は、クミン油様の匂い(スパイシー、ウッディ、動物様)が強いタイプと、硫黄様の匂い(生臭く、しょうゆ、グレープフルーツ様)が強いタイプとに分類できる。そして、腋窩部の汗に含まれる腋臭成分Sの量が多い人ほど、硫黄様(生臭く、しょうゆ、グレープフルーツ様)のアポクリン臭が強い。(4)人の腋窩部の汗に含まれる腋臭成分Sとしては、特に3−メルカプト−3−メチルヘキサン−1−オールの量が比較的多い。(5)アポクリン臭のある人の腋窩部の汗に含まれる3−メルカプト−3−メチルヘキサン−1−オールは、(S)−3−メルカプト−3−メチルヘキサン−1−オール約72質量%と(R)−3−メルカプト−3−メチルヘキサン−1−オール約28質量%とからなる光学活性物質である。 本発明に用いられるグリコール及びグリコールエーテルの具体例を以下に挙げる。炭素数が2〜12の範囲であるグリコール類としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール(ブチレングリコール)、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール(イソプレングリコール)、2−メチル−2,4−ペンタンジオール(ヘキシレングリコール)、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール(平均分子量200〜600程度)、ポリプロピレングリコール(重合度9〜34程度)等が挙げられる。 炭素数が6〜12の範囲であるグリコールエーテル類としては、3−メチル−3−メトキシブタノール(ソルフィット)、エチレングリコールモノブチルエーテル(2−ブトキシエタノール)、エチレングリコールモノベンジルエーテル(2−ベンジルオキシエタノール)、エチレングリコールモノフェニルエーテル(2−フェノキシエタノール)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(エチルジグリコール)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル(エチルトリグリコール)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルジグリコール)、トリエチレングリコールモノフェニルエーテル等が挙げられる。 本発明にかかる炭素数が2〜12の範囲であるグリコール類としては、常温(20〜25℃)で液体であり、かつ、アルキレングリコール類、ポリアルキレングリコール類自身のにおいが弱いものが好ましい。また、炭素数が6〜12の範囲であるグリコールエーテル類としては、常温(20〜25℃)で液体であり、かつ、匂いの感覚感度が1以下である、アルキレングリコールエーテル類、ポリアルキレングリコールエーテル類が好ましい。 かかる観点から、本発明にかかるグリコール類、グリコールエーテル類としては、トリエチレングリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、ジエチレングリコールモノブチルエーテルおよびトリエチレングリコールモノフェニルエーテルが好ましく、特にトリエチレングリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、エチレングリコールモノフェニルエーテルが好ましい。 本発明に係る消臭用組成物は、単独、又は2種類以上を組み合わせて、本発明にかかる腋臭用の皮膚化粧料又は繊維用消臭剤に配合することができる。2種類以上を組み合わせて使用する場合には、消臭効果の持続性の観点から、アルキレングリコール類とポリアルキレングリコール類との組み合わせ、アルキレングリコール類とアルキレングリコールエーテル類との組み合わせ、アルキレングリコール類とポリアルキレングリコールエーテル類との組み合わせが好ましく、特に、アルキレングリコール類とポリアルキレングリコール類との組み合わせ、アルキレングリコール類とアルキレングリコールモノエーテル類との組み合わせが好ましい。 また、本発明にかかるグリコール類、グリコールエーテル類、フタル酸ジエチルの腋臭用の皮膚化粧料又は繊維用消臭剤への配合量は、特に限定されるものではないが、組成物中の0.01〜50質量%を配合することができ、消臭効果と使用感の観点から、好ましくは0.1〜30質量%であり、さらに好ましくは0.1〜20質量%である。 本発明の香料成分は、l−カルボン、シス−3−ヘキセノール、シトラール、ディメトール、ユーカリプトール、リナロールオキサイド、酢酸シス−3−ヘキセニル、酢酸スチラリル、酪酸エチル、ローズマリー油、アネトール、アリルアミルグリコレート、カローン、ゲラニルニトリル、デシルアルデヒド、トリプラール、フルーテート、ベンズアルデヒド、ポアレネート、グレープフルーツ油、グレープフルーツベース、ライム油、α−ピネン、酢酸イソボルニル、ダイナスコン、ドデシルアルデヒド、フロロパール、ヘリオナール、メチルノニルアセトアルデヒド、ノニルアルデヒド、オクチルアルデヒド、ポレナールII、ウンデシルアルデヒド、ウンデシレンアルデヒド、ベルガモット油、ベルガモットベース、レモン油、レモンベース、マンダリン油、α−ダマスコン、β−ダマスコン、δ−ダマスコン、アンブロキサン、ダマセノン、カラナール、リナロール、リリアール、リラール、バジル油、ラベンダー油、シトロネロール、ゲラニオール、シスジャスモン、ムセノン、アセチルセドレン、iso−ダマスコン、イソ・イー・スーパー、ジヒドロジャスモン酸メチル、ジヒドロミルセノール、ローズオキサイド、酢酸リナリル、α−iso−メチルイオノン、α−イオノン、β−イオノン、γ−ウンデカラクトン、p−クレゾール、アンスラニル酸メチル、イソブチルキノリン、オイゲノール、メチルフェニルグリシド酸エチル、ラズベリーケトン、サンダルマイソルコア、バクダノール、バニリン、クミン油、パチュリ油、クマリン、ハバノライド、マグノール、酢酸ベンジル、ガラクソライド、サリチル酸シス−3−ヘキセニル、マルトール、フェニルエチルアルコールである。 この中、好ましくは、l−カルボン、シス−3−ヘキセノール、シトラール、ディメトール、ユーカリプトール、リナロールオキサイド、酢酸シス−3−ヘキセニル、酢酸スチラリル、酪酸エチル、ローズマリー油、アネトール、アリルアミルグリコレート、カローン、ゲラニルニトリル、デシルアルデヒド、トリプラール、フルーテート、ベンズアルデヒド、ポアレネート、グレープフルーツ油、グレープフルーツベース、ライム油、α−ダマスコン、β−ダマスコン、δ−ダマスコン、アンブロキサン、ダマセノン、カラナール、リナロール、リリアール、リラール、バジル油、ラベンダー油、シトロネロール、ゲラニオール、シスジャスモン、ムセノン、アセチルセドレン、iso−ダマスコン、イソ・イー・スーパー、ジヒドロジャスモン酸メチル、ジヒドロミルセノール、ローズオキサイド、酢酸リナリル、α−iso−メチルイオノン、α−イオノン、β−イオノン、γ−ウンデカラクトン、p−クレゾール、アンスラニル酸メチル、イソブチルキノリン、オイゲノール、メチルフェニルグリシド酸エチル、ラズベリーケトン、サンダルマイソルコア、バクダノール、バニリン、クミン油、パチュリ油、クマリン、ハバノライド、マグノールである。 特に好ましくは、l−カルボン、シス−3−ヘキセノール、シトラール、ディメトール、ユーカリプトール、リナロールオキサイド、酢酸シス−3−ヘキセニル、酢酸スチラリル、酪酸エチル、ローズマリー油、α−ダマスコン、β−ダマスコン、δ−ダマスコン、アンブロキサン、ダマセノン、カラナール、リナロール、リリアール、リラール、バジル油、ラベンダー油、α−iso−メチルイオノン、α−イオノン、β−イオノン、γ−ウンデカラクトン、p−クレゾール、アンスラニル酸メチル、イソブチルキノリン、オイゲノール、メチルフェニルグリシド酸エチル、ラズベリーケトン、サンダルマイソルコア、バクダノール、バニリン、クミン油、パチュリ油である。 また、本発明に係る香料成分は、香りのキャラクターにより以下のA群、B群、C群の3つのグループに分けられる。 A群の香料成分としては、主に柑橘や果実、ハーブなどのさわやかな香りを有するものであって、l−カルボン、シス−3−ヘキセノール、シトラール、ディメトール、ユーカリプトール、リナロールオキサイド、酢酸シス−3−ヘキセニル、酢酸スチラリル、酪酸エチル、ローズマリー油、アネトール、アリルアミルグリコレート、カローン、ゲラニルニトリル、デシルアルデヒド、トリプラール、フルーテート、ベンズアルデヒド、ポアレネート、グレープフルーツ油、グレープフルーツベース、ライム油、α−ピネン、酢酸イソボルニル、ダイナスコン、ドデシルアルデヒド、フロロパール、ヘリオナール、メチルノニルアセトアルデヒド、ノニルアルデヒド、オクチルアルデヒド、ポレナールII、ウンデシルアルデヒド、ウンデシレンアルデヒド、ベルガモット油、ベルガモットベース、レモン油、レモンベース、マンダリン油がある。 腋臭成分S及び/又は腋臭成分Mをマスキングする効果を高める観点から、l−カルボン、シス−3−ヘキセノール、シトラール、ディメトール、ユーカリプトール、リナロールオキサイド、酢酸シス−3−ヘキセニル、酢酸スチラリル、酪酸エチル、ローズマリー油、アネトール、アリルアミルグリコレート、カローン、ゲラニルニトリル、デシルアルデヒド、トリプラール、フルーテート、ベンズアルデヒド、ポアレネート、グレープフルーツ油、グレープフルーツベース、ライム油が好ましい。 特に、l−カルボン、シス−3−ヘキセノール、シトラール、ディメトール、ユーカリプトール、リナロールオキサイド、酢酸シス−3−ヘキセニル、酢酸スチラリル、酪酸エチル及びローズマリー油は、さわやかな香りを作るための素材として好適なものである。 B群の香料成分としては、主に、バラ、すずらん、ラベンダーなどのような清潔感のある香りを有するものであって、α−ダマスコン、β−ダマスコン、δ−ダマスコン、アンブロキサン、ダマセノン、カラナール、リナロール、リリアール、リラール、バジル油、ラベンダー油、シトロネロール、ゲラニオール、シスジャスモン、ムセノン、アセチルセドレン、iso−ダマスコン、イソ・イー・スーパー、ジヒドロジャスモン酸メチル、ジヒドロミルセノール、ローズオキサイド、酢酸リナリルがある。 腋臭成分S及び/又は腋臭成分Mをマスキングする効果を高める観点から、α−ダマスコン、β−ダマスコン、δ−ダマスコン、アンブロキサン、ダマセノン、カラナール、リナロール、リリアール、リラール、バジル油、ラベンダー油、シトロネロール、ゲラニオール、シスジャスモン、ムセノンが好ましい。特に、α−ダマスコン、β−ダマスコン、δ−ダマスコン、アンブロキサン、ダマセノン、カラナール、リナロール、リリアール、リラール、バジル油及びラベンダー油は、優れたマスキング効果のみならず、清潔感を付与するという観点から好ましい。 C群の香料成分としては、主に木やスパイス、バニラのような優しい香りを有するものであって、α−iso−メチルイオノン、α−イオノン、β−イオノン、γ−ウンデカラクトン、p−クレゾール、アンスラニル酸メチル、イソブチルキノリン、オイゲノール、メチルフェニルグリシド酸エチル、ラズベリーケトン、サンダルマイソルコア、バクダノール、バニリン、クミン油、パチュリ油、クマリン、ハバノライド、マグノール、酢酸ベンジル、ガラクソライド、サリチル酸シス−3−ヘキセニル、マルトール、フェニルエチルアルコールがある。 腋臭成分S及び/又は腋臭成分Mをマスキングする効果を高める観点から、α−iso−メチルイオノン、α−イオノン、β−イオノン、γ−ウンデカラクトン、p−クレゾール、アンスラニル酸メチル、イソブチルキノリン、オイゲノール、メチルフェニルグリシド酸エチル、ラズベリーケトン、サンダルマイソルコア、バクダノール、バニリン、クミン油、パチュリ油、クマリン、ハバノライド、マグノールが好ましい。 また、α−iso−メチルイオノン、α−イオノン、β−イオノン、γ−ウンデカラクトン、p−クレゾール、アンスラニル酸メチル、イソブチルキノリン、オイゲノール、メチルフェニルグリシド酸エチル、ラズベリーケトン、サンダルマイソルコア、バクダノール、バニリン、クミン油、パチュリ油は、優れたマスキング効果のみならず、優しさを表現できる観点から特に好ましい。 A群の香料成分は、気分がリフレッシュするような爽やかな印象を賦与し、B群の香料成分は体がきれいになったような、清潔な印象を賦与し、また、C群の香料成分は、心が落ち着くようなやさしい印象を賦与する。これらの各群の中からそれぞれ1種以上を選び、2群又は3群の香料成分をバランス良く使うと、腋臭の主原因である、腋臭成分S及び/又は腋臭成分Mを主原因成分とする腋臭を効果的に抑制できると同時に、消費者が商品を快く使用することができる。また、A群、B群、C群、それぞれの香料成分及びその量を調節することにより、様々なコンセプトを持つスキンケア商品に相応しい香りを提供することができる。 A群の配合量は、香料組成物中に0.001〜90質量%を配合することができる。より好ましくは0.1〜70質量%、特に好ましくは5〜40質量%である。B群の配合量は、香料組成物中に0.001〜95質量%配合することができる。より好ましくは、0.1〜85質量%、特に好ましくは1〜70質量%である。C群の配合量は、香料組成物中に0.001〜90質量%配合することができる。より好ましくは0.01〜70質量%、特に好ましくは0.1〜50質量%である。 また、香料組成物におけるA群:B群の質量比は、1:9〜9:1であり、より好ましくは2:8〜8:2、特に好ましくは3:7〜7:3である。香料組成物におけるA群:C群との質量比は、1:9〜9:1、より好ましくは2:8〜8:2、特に好ましくは3:7〜7:3である。香料組成物におけるB群とC群の質量比は、1:9〜9:1であり、好ましくは2:8〜8:2、特に好ましくは3:7〜7:3である。香料組成物におけるA群とB群とC群との素材の比率は、その香りの強さに応じて調整することができ、A群とB群とC群の合計割合が、香料組成物中10〜100質量%であることが望ましい。好ましくは30〜90質量%、特に好ましくは50〜80質量%である。また、上記成分以外の成分を用いて香調の幅をひろげるために40〜70質量%となるように組み合わせることができる。なお、本発明に係る香料組成物における香料成分の含有量の計算は、香料組成物中に含まれるフタル酸ジエチル、トリエチルシトレート、ジプロピレングリコール等の溶剤や希釈剤を含めないとする。 さらに、本発明の消臭用組成物は、皮膚化粧料、例えば制汗剤、デオドラント剤、ボディーローション等に配合することができる。前記消臭用組成物の皮膚化粧料への配合量は、好ましくは0.0001〜10質量%、より好ましくは0.001〜5質量%、特に好ましくは0.01〜3質量%である。制汗剤及びデオドラント剤への配合量は好ましくは0.0001〜5質量%、より好ましくは、0.001〜3質量%、特に好ましくは0.01〜1.5質量%である。ボディーローションへの配合量は、好ましくは0.0001〜2質量%、より好ましくは0.001〜1質量%、特に好ましくは0.01〜0.7質量%である。繊維用消臭剤への配合量は、好ましくは0.0001〜2質量%より好ましくは0.001〜1質量%、特に好ましくは0.01〜0.8質量%である。 また、本発明に係る成分(I)及び/又は成分(II)は、消臭用組成物に配合させることにより、消臭用組成物が腋臭成分Sの臭いに対し、効果的に消臭することができるのみならず、腋臭成分Mに対しても効果的に消臭することができる。特に、成分(I)及び成分(II)とを同時含有させた場合には、成分(I)と成分(II)との相乗効果により、腋臭成分S及び/又は腋臭成分Mを主原因成分とする腋臭を効果的に抑制することができる。さらに、上記相乗効果を生かせた消臭用組成物を皮膚化粧料や制汗デオドラント剤、繊維用消臭剤等に含有させることにより、付加価値の高い皮膚化粧料や制汗デオドラント剤、繊維用消臭剤等を得ることができる。 3−ヒドロキシ−3−メチル−脂肪酸類(腋臭成分M)は、下記の式(2)に表したものである。なお、下記式中、R1は炭素数1乃至4のアルキルである。前記炭素数1乃至4のアルキルは直鎖又は分岐アルキルのいずれであっても良く、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチルを挙げることができる。また、R1の炭素数は3又は4、特に3であることが好ましく、直鎖アルキルであることが好ましい。 (3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸の特徴)(1)腋窩部の汗から3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸が検出されない人はアポクリン臭を持っておらず、腋窩部の汗から3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸が検出される人はアポクリン臭を持っている。すなわち、3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸は、アポクリン臭のある人に特異的に存在するものである。(2)腋窩部の汗に含まれる3−ヒドロキシ−3−メチルへキサン酸の量が多い人ほど、アポクリン臭が強い。 本発明の腋臭用の皮膚化粧料又は繊維用消臭剤には、前記化合物に加えて、水、エタノール、殺菌剤、抗菌剤、キレート剤、pH調整剤、色素、粘度調整剤、保湿剤等を添加してもよい。皮膚化粧料又は繊維用消臭剤を水に分散可溶化させる場合には、可溶化剤としてカチオン性、アニオン性、ノニオン性、両性等の界面活性剤、p−トルエンスルホン酸塩、m−キシレンスルホン酸塩類等を配合することもでき、可溶化能と繊維の損傷防止の観点から、可溶化剤は、腋臭用の皮膚化粧料又は繊維用消臭剤中に0.01〜10質量%、特に0.1〜2質量%配合することが好ましい。また、エアゾール式にする場合には、液化石油ガス(LPG)やブタン等の炭化水素類、ジメチルエーテル等のエーテル類の噴射剤を配合することができる。 本発明にかかる腋臭用の皮膚化粧料としては、皮膚に適用するものであれば、特に限定されず、例えば、制汗剤、デオドラント剤、ボディーローション、ボディークリーム、ボディームース、ボディーシャンプー、石鹸、制汗デオドラント剤等を挙げることができるが、これらの中でも、特に、制汗剤、デオドラント剤のような、腋窩部に対する防臭化粧品に好適に用いられる。防臭化粧品の製品形態としては、塗布式、清拭式、ポンプ式、エアゾール式、カプセル式等が挙げられる。 本発明にかかる制汗デオドラント剤としては、各種アルミニウム化合物、パラフェノールスルホン酸亜鉛、クエン酸等の比較的強い収斂作用を有する薬剤によって、発汗を抑制する機能を持ったもの、トリクロサン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等の抗菌性薬剤によって、皮膚常在菌の増殖を抑制する作用を持ったもの、金属やフラボノイド、クロロフィル等により体臭の原因物質を中和消臭するもの、香りによるマスキング機能を持ったもの等が挙げられる。これらの制汗デオドラント剤の剤型としては、液剤、エアゾール剤、軟膏剤、散剤、固形粉末、スティック状のもの等を挙げることができる。 本発明にかかる繊維用消臭剤としては、例えば、衣類用消臭剤、衣類用洗剤、衣類用仕上げ剤等が挙げられ、また、消臭対象としては、肌着、制服、タオル、ハンカチ、マフラー、寝具、カーテン等が挙げられる。さらに、本発明にかかる繊維用消臭剤を、繊維、布、不織布原体に含浸、練り込みまたはマイクロカプセル化して添加することにより、寝具、衣類、タオル、壁紙などの布帛製品内に加工してもよい。 本発明に係る腋臭用皮膚化粧料又は繊維用消臭剤を具体的に使用する方法としては、3−メルカプト−3−メチルヘキサン−1−オールに代表される3−メルカプトアルカノール類を主原因成分とするアポクリン臭が認められる皮膚表面に本発明にかかる消臭剤を噴霧又は塗布する、また、同様のアポクリン臭が付着した布帛製品(肌着、制服、タオル、ハンカチ、マフラー、寝具等)に消臭剤を噴霧又は塗布する、消臭組成物が溶け込んでいる薬液中に浸漬する、布帛の洗濯の際に消臭剤を含む洗剤や柔軟剤を使用する等の手段が挙げられ、簡便性と消臭効率の観点からは、においの発生している皮膚及び肌着類に直接的に噴霧、又は塗布する方法が好ましい。 以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例によって制限されるものではない。なお、実施例中の%は、質量%を示す。1.本発明の特定の化合物の3-メルカプト-アルカン-1-オール類に対する消臭効果実施例A 本発明の特定の化合物自身の消臭効果の評価(1)評価方法 50mLのガラス瓶に布片(3×3cm2)を入れ、3−メルカプト−3−メチルヘキサン−1−オール(S体:R体=72:28)の10ppm溶液(希釈剤:ミネラルオイル(ナカライテスク社製))10mg、3-メルカプト-2-メチルブタン-1-オールの1ppm溶液(希釈剤:ミネラルオイル(ナカライテスク社製))10mgを滴下した。その上から、下記表1に記載の被検体250mgを加えて、良く混合した後、ガラス瓶内の悪臭の強さを官能的に評価した。評価は、室温(25℃)、湿度65%の環境に保たれた室内において3人で行い、臭気の強さは下記の基準(6段階臭気強度表示法)に従った。なお、いずれの評価においても臭気強度が3人の平均で2.0以下に抑えられたものを「消臭効果あり」と判定した。(2)匂いの強さ評価基準 5:強烈な匂い 4:強い匂い 3:容易に感知できる匂い 2:何の匂いかわかる弱い匂い(認知閾値濃度) 1:やっと感知できる匂い(検知閾値濃度) 0:無臭(3)評価結果 表1に示したように、トリエチレングリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、ポリエチレングリコール(平均分子量400)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、トリプロピレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテルは、3-メルカプト-アルカン-1-オ−ル類に対して、高い消臭効果があることが判明した。それに対して、フタル酸ジエチル等の芳香族エステル類、セバシン酸ジブチルやミリスチン酸イソプロピル等の脂肪族エステル類、クエン酸トリエチル等のオキシ酸エステル、水は、3-メルカプト-アルカン-1-オ−ル類に対する消臭効果がないことがわかった。実施例B デオドラント剤における化合物の消臭効果の評価被験者のスクリーニング<評価方法> 健康な日本人男性65名に新品の綿製白色Tシャツを24時間連続して着用してもらった。Tシャツを回収した後、腋窩部に当たる部分について5人の専門パネラー(男性3名、女性2名)によって腋臭の質(タイプ)と匂いの強さを官能的に評価した。<腋臭の質(タイプ)の評価基準> 酸臭(低級脂肪酸臭):酸っぱくて、腐敗したようなニオイ。 硫黄様のアポクリン臭:生臭く、しょうゆ、グレープフルーツ様のニオイ。 クミン油様のアポクリン臭:スパイシー、ウッディなニオイ。 <匂いの強さ評価基準> 5:強烈な匂い 4:強い匂い 3:容易に感知できる匂い 2:何の匂いかわかる弱い匂い(認知閾値濃度) 1:やっと感知できる匂い(検知閾値濃度) 0:無臭<評価結果> その結果、腋臭がほとんど認められない(匂い強度が1以下)人が28人、弱いアポクリン臭が認められる(匂い強度が2又は3)人が21人、強いアポクリン臭が認められる(匂い強度が4又は5)人が16人であった。また、強いアポクリン臭が認められた人のうち、3-メルカプト-アルカン-1-オール類が主要原因成分であると考えられる人は7人であった。そこで、この7人及び7人が着用したTシャツの両腋窩部部分を切り抜いた布片(15×15cm2)を以下の実施例の被験者及び試験サンプルとした。(2)デオドラント剤の消臭効果の評価<評価方法> 常法に従って、表2、表3、表4に記載の人体用デオドラント剤、表5に記載の衣類用デオドラント剤を調製した。被験者の腋窩部を、表2、表3、表4、表5に記載のデオドラント剤で処理した後、3-メルカプト-アルカン-1-オール類を主原因成分とする腋臭に対する消臭効果について評価した。 人体用デオドラント剤の場合は、前記被験者7名の片方の腋窩部に対して、試験腋が腋窩部全体に行き渡るよう、噴霧又は塗布し、衣類用デオドラント剤の場合は、前記被験者7名が着用したTシャツの両腋窩部部分を切り抜いた布片(15×15cm2)の片方に対して、試験布全体に薬液が行き渡るよう、吹き付け、他方の腋窩部(未処理)又は試験布とを官能的に比較することで評価した。室温(25℃)、湿度65%の環境に保たれた室内にて、3人の専門パネラーで評価した。<消臭効果の評価基準> ○:顕著な効果が認められる。 △:やや効果が認められる。 ×:効果がない。<評価結果> 表2に示したデオドラント剤において、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレレングリコールおよび1,3−ブタンジオールから選ばれる1種類以上の化合物が配合されている実施品1〜9は、3-メルカプト-アルカン-1-オール類が主要原因成分であると考えられる腋臭に対して高い消臭効果を示した。それに対して、ミリスチン酸イソプロピルが配合されている比較品1には、消臭効果が認められなかった。 表3に示したデオドラント剤において、エチレングリコールモノフェニルエーテル、3−メチル−1,3−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ジプロピレングリコール、3−メチル−3−メトキシブタノール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールおよびポリエチレングリコール(平均分子量400)から選ばれる1種類以上の化合物が配合されている実施品10〜18は、3-メルカプト-アルカン-1-オール類が主要原因成分であると考えられる腋臭に対して高い消臭効果を示した。それに対して、クエン酸トリエチルが配合されている比較品2には、消臭効果が認められなかった。 表4に示したデオドラント剤において、トリエチレングリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールおよびトリエチレングリコールモノフェニルエーテルから選ばれる化合物が配合されている実施品19〜24は、3-メルカプト-アルカン-1-オール類が主要原因成分である腋臭に対して高い消臭効果を示した。それに対して、セバシン酸ブチルが配合されている比較品3には、消臭効果が認められなかった。 表5に示したデオドラント剤(衣類用)において、トリエチレングリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、ポリエチレングリコール(平均分子量400)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、トリプロピレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテルおよびトリエチレングリコールモノフェニルエーテルから選ばれる1種類以上の化合物が配合されている実施品25〜41は、3-メルカプト-アルカン-1-オール類が主要原因成分であると考えられる腋臭に対して高い消臭効果を示した。それに対して、フタル酸ジエチルが配合されている比較品4には、消臭効果が認められなかった。2.香料組成物による3-メルカプト-アルカン-1-オール類に対するマスキング効果の評価実施例C 制汗剤(パウダースプレー)におけるマスキング効果の評価(1)評価方法 表6、7に制汗剤用の本発明に係る香料組成物の組成を示した。 50mLのガラスビンに3cm×3cmの下着の試験片を入れ、中心部に対して、3−メルカプト−3−メチルヘキサン−1−オール(S体:R体=72:28)の10ppm溶液(希釈剤:ミネラルオイル(ナカライテスク社製))10mg、3-メルカプト-2-メチルブタン-1-オールの1ppm溶液(希釈剤:ミネラルオイル(ナカライテスク社製))10mgを前記試験片の全面に覆われるように滴下する。その上から制汗剤組成物を約0.5gスプレー(ワンプッシュ)し、3-メルカプト-アルカン-1-オール類のみを滴下したものと比べることによりマスキングの効果を検討した。評価は、室温(25℃)、湿度65%の環境に保たれた室内にて、専門パネラー10人(男女各5人)で行い、その平均値を表8に示した。(2)マスキング効果の評価基準 1:完全にマスキングできている 2:ほぼマスキングできている(かすかにメルカプト臭がする) 3:かなりマスキングできている(ややメルカプト臭がする) 4:マスキングがやや不十分(メルカプト臭がする) 5:マスキング不十分(メルカプト臭がはっきりわかる)(3)評価結果 その結果、表8に示すとおり、実施品42〜54は、いずれも、3-メルカプト-アルカン-1-オール類のマスキングに優れている結果を示した。また、実施品42〜45は爽やかで清潔で優しい香り、実施品46、47は爽やかで清潔な香り、実施品48、49は爽やかで優しい香り、実施品50、51は清潔で優しい香りを有し、制汗剤の様々な香りのコンセプトに適応できる。 これに対し、比較品5は、香りは清潔で爽やかで優しい香りを有するが、3-メルカプト-アルカン-1-オール類のマスキングが良くない。比較品6は、爽やかで清潔な香りを有するが、3-メルカプト-アルカン-1-オール類のマスキングが良くない。実施例D ボディーローション 表9、10にボディローション用の本発明に係る香料組成物の組成を示した。(1)評価方法 50mLのガラスビンに3cm×3cmの下着の試験片を入れ、中心部に対して、3−メルカプト−3−メチルヘキサン−1−オール(S体:R体=72:28)の10ppm溶液(希釈剤:ミネラルオイル(ナカライテスク社製))10mg、3-メルカプト-2-メチルブタン-1-オールの1ppm溶液(希釈剤:ミネラルオイル(ナカライテスク社製))10mgを前記試験片の全面に覆われるように滴下した。その上からボディーローション組成物を約20mg滴下したものと、3-メルカプト-アルガン-1-オール類のみを滴下したものとを比べることによりマスキングの効果を検討した。評価は、室温(25℃)、湿度65%の環境に保たれた室内にて、専門パネラー10人(男女各5人)で行い、その平均値を表11に示した。(2)マスキング効果の評価基準 1:完全にマスキングできている 2:ほぼマスキングできている(かすかにメルカプト臭がする) 3:かなりマスキングできている(ややメルカプト臭がする) 4:マスキングがやや不十分(メルカプト臭がする) 5:マスキング不十分(メルカプト臭がはっきりわかる)(3)評価結果 その結果、表11に示すとおり、実施品55〜67は、いずれも、3-メルカプト-アルカン-1-オール類のマスキングに優れている結果を示した。また、実施品55〜58は爽やかで清潔で優しい香り、実施品59、60は爽やかで清潔な香り、実施品61、62は爽やかで優しい香り、実施品63、64は清潔で優しい香りを有し、ボディーローションの様々な香りのコンセプトに適応できる。これに対し、比較品7は、香りは清潔で爽やかで優しい香りを有するが、3-メルカプト-アルカン-1-オール類のマスキングが良くない。比較品8は、爽やかで清潔な香りを有するが、3-メルカプト-アルカン-1-オール類のマスキングが良くない。実施例E 繊維用消臭剤(1)評価方法 表12、13に繊維用消臭剤用の香料組成物の組成を示した。 50mLのガラスビンに3cm×3cmの下着の試験片を入れ、中心部に対して、3−メルカプト−3−メチルヘキサン−1−オール(S体:R体=72:28)の10ppm溶液(希釈剤:ミネラルオイル(ナカライテスク社製))10mg、3-メルカプト-2-メチルブタン-1-オールの1ppm溶液(希釈剤:ミネラルオイル(ナカライテスク社製))10mgを前記試験片の全面に覆われるように滴下した。その上から繊維用消臭剤組成物を約0.5gスプレー(ワンプッシュ)し、3-メルカプト-アルガン-1-オール類のみを滴下したものと比べることによりマスキングの効果を検討した。評価は、室温(25℃)、湿度65%の環境に保たれた室内にて、専門パネラー10人(男女各5人)で行い、その平均値を表14に示した。(2)マスキング効果の評価基準 1:完全にマスキングできている 2:ほぼマスキングできている(かすかにメルカプト臭がする) 3:かなりマスキングできている(ややメルカプト臭がする) 4:マスキングがやや不十分(メルカプト臭がする) 5:マスキング不十分(メルカプト臭がはっきりわかる)(3)評価結果 その結果、実施品68〜80は、いずれも、3-メルカプト-アルカン-1-オール類のマスキングに優れている結果を示した。また、実施品68〜71は爽やかで清潔で優しい香り、実施品72、73は爽やかで清潔な香り、実施品74、75は爽やかで優しい香り、実施品76、77は清潔で優しい香りを有し、繊維用消臭剤の様々な香りのコンセプトに適応できる。これに対し、比較品9は、香りは清潔で爽やかで優しい香りを有するが、3-メルカプト-アルカン-1-オール類のマスキングが良くない。比較品10は、爽やかで清潔な香りを有するが、3-メルカプト-アルカン-1-オール類のマスキングが良くない。3.3-メルカプト-アルカン-1-オール類に対する本発明の特定の化合物及び香料組成物による消臭効果 各実施例における評価は以下の基準に基づいて行った。<特定の化合物及び特定の香料組成物による総合的な消臭効果の評価基準> 1:完全に消臭できている 2:ほぼ完全に消臭できている(かすかにメルカプト臭がする) 3:かなり消臭できている(ややメルカプト臭がする) 4:消臭がやや不十分である(メルカプト臭がする) 5:消臭が不十分である(メルカプト臭がはっきりわかる)<香り立ちの評価基準> 1:香り立ちが非常に良好で、本来の香りがすっきりと立っている 2:香り立ちが良好で、本来の香りがすっきりと立っている 3:香り立ちが良い 4:香り立ちがやや重く、本来の香りの立ちがやや不十分である 5:香り立ちが重く、本来の香りが立っていない<総合的な消臭効果の評価基準> A:メルカプト臭を完全に消臭できていて、香り立ちが非常に良好である B:メルカプト臭を完全に消臭できていて、香り立ちが良好である C:メルカプト臭をほぼ完全に消臭できていて、香り立ちが良い D:メルカプト臭の消臭がやや不充分で、香り立ちがやや重い E:メルカプト臭の消臭が不十分で、香り立ちが重い実施例F 制汗剤(パウダースプレー)における総合的な消臭効果 表15、16、17に制汗剤(パウダースプレー)の処方を示した。なお、ここで、本発明において「総合的な消臭効果」とは、本発明の特定化合物による消臭効果及び本発明の香料組成物によるマスキング効果のほか、前記両効果による相乗的な効果も含む意味である。評価方法 評価は、前述実施例C(制汗剤(パウダースプレー))の評価方法に従って行った。(2)評価結果 その結果、表15に示すとおり、本発明に係る制汗剤に香料組成物1(表6)と、本発明に係る特定の化合物のうち化合物自身の消臭効果が1と評価された化合物とが配合された実施品81〜85は、いずれも、メルカプト臭が完全に消臭されており、かつ香り立ちが非常に良好で、本来の香りがすっきりと立っているという結果であった。化合物自身の消臭効果が2と評価された化合物が配合された実施品86〜91は、メルカプト臭がかすかに残っているが、香料組成物1と組み合わせることにより、メルカプト臭を完全に消臭しており、香り立ちが非常に良好であるという結果であった。また、化合物自身の消臭効果が3と評価されたの化合物が配合された実施品92〜96は、メルカプト臭がやや残っているが、香料組成物1と組み合わせることにより、メルカプト臭を完全に消臭しており、香り立ちが良好であるという結果であった。 また、表16に示すように、化合物自身の消臭効果が1と評価されたの化合物が配合された実施品97〜102は、化合物自身の消臭効果によりメルカプト臭が完全に消臭され、香料組成物4が組み合わせることにより、いずれも、メルカプト臭を完全に消臭できており、かつ香り立ちが非常に良好で、本来の香りがすっきりと立っている。また化合物自身の消臭効果が2と評価された化合物が配合された実施品103〜107は、メルカプト臭がかすかに残っているが、前記消臭効果が2と評価された化合物と香料自身のマスキング効果が3である香料組成物4とを組み合わせることにより、前記消臭効果が2と評価された化合物と香料自身のマスキング効果が3である香料との相乗効果が生じ、その結果メルカプト臭を完全に消臭できており、香り立ちが良好で本来の香りがすっきりと立っている。 また、化合物自身の消臭効果が3と評価された化合物が配合された実施品108〜112は、メルカプト臭がやや残っているが、前記消臭効果が3と評価された化合物と香料自身のマスキング効果が3である香料組成物4とを組み合わせることにより、前記消臭効果が3と評価された化合物と香料自身のマスキング効果が3である香料との相乗効果が生じ、その結果メルカプト臭をほぼ完全に消臭できており、香り立ちが良くなっているという結果であった。 表17に示すように、化合物自身の消臭効果が3と評価された化合物と、香料組成物15が配合された実施品113〜117は、いずれも、メルカプト臭の消臭をかなり消臭できており、香り立ちがやや重い結果であった。また、本発明の特定の化合物以外の化合物が配合された比較品11、12は、香料組成物15と組み合わせても、消臭効果は向上せず、メルカプト臭の消臭が不十分であり、香り立ちが重い結果であった。また香料組成物15のみを配合した比較品13は、メルカプト臭の消臭が不十分であり、香り立ちが重い結果であった。実施例G ボディーローション 表18、19、20にボディーローションの処方を示した。評価は、前述実施例D(ボディーローション)と同じ方法により行った。その結果、表18、19、20に示したとおり、実施例Gの場合も実施例Fの場合と同様に、特定の化合物と香料組成物との組み合わせによる腋臭の消臭に関する相乗効果が認められ、本発明の優れた消臭効果が得られた。実施例H 繊維用消臭剤 表21、22、23に繊維用消臭剤の処方を示した。評価は、前述実施例E(繊維用消臭剤)と同じ方法により行った。その結果、表23に示したとおり、実施例Fと同様に、特定の化合物と香料組成物との組み合わせによる腋臭の消臭に関する相乗効果が認められ、本発明の優れた消臭効果が得られた。4.アポクリン主腋臭に対する化合物の消臭効果 本発明の成分(I)の化合物自身の総合腋臭に対する消臭効果は以下の基準に基づいて行った。本発明において、「アポクリン主腋臭」は、3-メルカプト-アルカン-1-オール類及び3-ヒドロキシ-3-メチル-脂肪酸類による臭いとする。(1)特定の化合物自身のアポクリン主腋臭に対する消臭効果の評価基準 1:完全に消臭できている 2:ほぼ完全に消臭できている 3:かなり消臭できている 4:消臭がやや不十分である 5:消臭が不十分である 「完全に消臭できている」は、アポクリン主腋臭が全く感知されないことを意味し、「ほぼ完全に消臭できている」は、かすかにアポクリン主腋臭がすることを意味し、「かなり消臭できている」はややアポクリン主腋臭がすることを意味し、「消臭がやや不十分である」はアポクリン主腋臭がすることを意味し、「消臭が不十分である」はアポクリン主腋臭がはっきりわかることを意味する。実施例I 制汗剤(パウダースプレー) 表24に制汗剤(パウダースプレー)の処方を示した。なお、表中「M」欄は化合物自身の3−ヒドロキシ−3−メチル−脂肪酸類の臭いに対する消臭効果を、「S」欄は化合物自身の3−メルカプト−アルカン−1−オール類の臭いに対する消臭効果をそれぞれ示す(以下、同様)。(1)評価方法 50mLのガラスビンに3cm×3cmの下着の試験片を入れ、中心部に対して、3−メルカプト−3−メチルヘキサン−1−オール(S体:R体=72:28)の5ppm溶液(希釈剤:ミネラルオイル(ナカライテスク社製))10mg、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸100ppm溶液(希釈剤:ミネラルオイル(ナカライテスク社製))10mgを前記試験片の全面に覆われるように滴下した。その上から制汗剤組成物を約0.5gスプレー(ワンプッシュ)し、制汗剤組成物を滴下していないものと比べることにより評価した。評価は、室温25℃、湿度65%の環境に保たれた室内にて、専門パネラー10人(男女各5人)で行った。(2)評価結果 表24に示したように、トリエチレングリコール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ジプロピレングリコール、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコール、ジエチレングリコールおよび1,3−ブタンジオールが配合された実施品192〜200は、ほぼ完全にアポクリン主腋臭を消臭している。またポリエチレングリコール(平均分子量400)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、3−メチル−3−メトキシブタノール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノフェニルエーテルが配合された実施品201〜205は、アポクリン主腋臭をかなり消臭している。またフタル酸ジエチルとトリプロピレングリコールが配合された実施品206、エチレングリコールと3−メチル−3−メトキシブタノールが配合された実施品207は、アポクリン主腋臭をかなり消臭している。しかしセバシン酸ジブチルは配合された比較品20は、消臭効果は不十分であった。実施例J ボディーローション 表25にボディーローションの処方を示した。 50mLのガラスビンに3cm×3cmの下着の試験片を入れ、中心部に対して、3−メルカプト−3−メチルヘキサン−1−オール(S体:R体=72:28)の5ppm溶液(希釈剤:ミネラルオイル(ナカライテスク社製))10mg、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸100ppm溶液(希釈剤:ミネラルオイル(ナカライテスク社製))10mgを前記試験片の全面に覆われるように滴下した。その上からボディーローション組成物を約20mg滴下し、ボディーローション組成物を滴下していないものと比べることにより評価した。評価は、室温25℃、湿度65%の環境に保たれた室内にて、専門パネラー10人(男女各5人)で行った。 表25に示したように、ボディーローションにおいても、実施例I(制汗剤)の場合(表24)と同様の結果を得た。実施例K 繊維用製品 表26に繊維用製品の処方を示した。 50mLのガラスビンに3cm×3cmの下着の試験片を入れ、中心部に対して、3−メルカプト−3−メチルヘキサン−1−オール(S体:R体=72:28)の5ppm溶液(希釈剤:ミネラルオイル(ナカライテスク社製))10mg、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサン酸100ppm溶液(希釈剤:ミネラルオイル(ナカライテスク社製))10mgを前記試験片の全面に覆われるように滴下した。その上から繊維用消臭剤組成物を約0.5gスプレー(ワンプッシュ)し、繊維用消臭剤組成物を滴下していないものと比べることにより評価した。評価は、室温25℃、湿度65%の環境に保たれた室内にて、専門パネラー10人(男女各5人)で行った。 表26に示したように、繊維用製品においても、実施例Iの制汗剤の場合(表24)と同様の結果を得た。5.アポクリン主腋臭に対する香料組成物のマスキング効果の評価 また本発明の香料組成物によるアポクリン主腋臭に対するマスキング効果の評価は以下の基準に基づいて行った。<特定の香料組成物によるマスキング効果の評価基準> 1:完全にマスキングしている 2:ほぼ完全にマスキングしている(かすかにアポクリン主腋臭がする) 3:かなりマスキングしている(ややアポクリン主腋臭がする) 4:マスキングがやや不十分である(アポクリン主腋臭がする) 5:マスキングが不十分である(アポクリン主腋臭がはっきりわかる)実施例L 制汗剤 表27、28に制汗剤の香料組成物の処方例を示す。評価は、実施例Iに示した方法と同様に行った。その結果は表29に示したとおりである。 A群、B群及びC群を含有する実施品241〜244、A群、B群及びC群のうちいずれか2群を含有する実施品245〜250、A群、B群及びC群のうちいずれか1群を含有する実施品251〜256は、いずれも、アポクリン主腋臭のマスキングに優れている結果を示した。また、実施品242〜244は爽やかで清潔で優しい香り、実施品245、246、251〜254は爽やかで清潔な香り、実施品247、248は爽やかで優しい香り、実施品249、250は清潔で優しい香りを有し、制汗剤の様々な香りのコンセプトに適応できる。 これに対し、比較品23は、香りは清潔で爽やかで優しい香りを有し、また比較品24は、爽やかで清潔な香りを有するが、いずれもアポクリン主腋臭のマスキングが良くないという結果であった。実施例M ボディーローション 表30、31にボディーローション用香料組成物の処方例を示す。評価は実施例Jに示した方法と同様に行い、その結果を表32に示した。ボディーローションの場合も制汗剤(表29)の場合と同様の結果が得られた。実施例N 繊維用消臭剤 表33、34に繊維用消臭剤の香料組成物の処方例を示す。実施例Kに示した方法と同様に行い、その結果を表35に示した。繊維用消臭剤の場合も制汗剤(表29)の場合と同様の結果が得られた。6.アポクリン主腋臭に対する化合物及び香料組成物のマスキング効果の評価 各実施例における評価は以下の基準に基づいて行った。<成分(I)の化合物及び成分(II)の香料組成物による総合的な消臭効果の評価基準> 1:完全に消臭できている 2:ほぼ完全に消臭できている 3:かなり消臭できている 4:消臭がやや不十分である 5:消臭が不十分である<香り立ちの評価基準> 1:香り立ちが非常に良好で、本来の香りがすっきりと立っている 2:香り立ちが良好で、本来の香りがすっきりと立っている 3:香り立ちが良い 4:香り立ちがやや重く、本来の香りの立ちがやや不十分である 5:香り立ちが重く、本来の香りが立っていない<総合評価の評価基準> A:アポクリン主腋臭を完全に消臭できていて、香り立ちが非常に良好である B:アポクリン主腋臭を完全に消臭できていて、香り立ちが良好である C:アポクリン主腋臭を完全あるいはほぼ完全に消臭できていて、香り立ちが良い D:アポクリン主腋臭をかなり消臭できていて、香り立ちが良い、あるいはやや重い E:アポクリン主腋臭の消臭がやや不十分で、香り立ちがやや重い、あるいは重い F:アポクリン主腋臭の消臭が不十分で、香り立ちが重い実施例O 制汗剤 表36〜39に制汗剤の処方を示した。評価は、実施例Iに示した方法と同様の方法で行い、その結果を表36〜39に示した。 その結果、表36に示すとおり、本発明に係る成分(I)の化合物のうち、化合物自身のメルカプト臭の消臭効果が1あるいは2と評価され、ヒドロキシ酸臭の消臭効果が2と評価された化合物が配合された実施品289〜297はいずれも、アポクリン主腋臭がかすかに残っているが、A群、B群、およびC群を含有する香料組成物51と組み合わせることにより完全に消臭されており、かつ香り立ちが非常に良好で、本来の香りがすっきりと立っているという結果であった。 香料組成物51の代わりに、A群およびB群を含有する香料組成物55が配合された実施品298、299の場合も同様に、香料組成物55と組み合わせることにより、アポクリン主腋臭を完全に消臭しており、香り立ちが非常に良好であるという結果であった。また、香料組成物55の代わりに、A群を含有する香料組成物61が配合された実施品300、301も同様に、香料組成物61と組み合わせることにより、アポクリン主腋臭を完全に消臭しており、香り立ちが非常に良好であるという結果であった。 また、表37に示すように、本発明に係る特定の化合物のうち、化合物自身のメルカプト臭の消臭効果が1あるいは2と評価され、ヒドロキシ酸臭の消臭効果が2と評価された化合物は、アポクリン主腋臭がかすかに残っているが、A群、B群、およびC群を含有する香料組成物54と組合せることにより、アポクリン主腋臭を完全に消臭しており、香り立ちが良好であるという結果であった(実施品302〜305)。また、香料組成物54の代わりに、A群、B群、およびC群いずれも含有しない香料組成物67と組み合わせることにより(実施品306〜314)、いずれも、アポクリン主腋臭をほぼ完全に消臭できており、かつ香り立ちが良好であるという結果であった。 また、表38に示したように、本発明に係る特定の化合物のうち、メルカプト臭の消臭効果が2あるいは3と評価され、化合物自身のヒドロキシ酸臭の消臭効果が3と評価された化合物が配合された実施品315〜319は、いずれも、アポクリン主腋臭がかすかにあるいはやや残っているが、A群、B群、およびC群を含有する香料組成物51と組み合わせることにより完全に消臭されており、かつ香り立ちが良好で、本来の香りがすっきりと立っているという結果であった。 また、香料組成物51の代わりに、A群およびB群を含有する香料組成物55が配合された実施品320、およびA群を含有する香料組成物61が配合された実施品321も同様に、アポクリン主腋臭を完全に消臭しており、かつ香り立ちが良好であるという結果であった。 また、3−メチル−3−メトキシブタノールと、エチレングリコールと、香料組成物51とを配合した実施品322は、アポクリン主腋臭を完全に消臭しており、かつ香り立ちが良好であるという結果であった。 化合物自身のメルカプト臭の消臭効果が4と評価され、ヒドロキシ酸臭の消臭効果が3と評価されたフタル酸ジエチルと、香料組成物51が配合された実施品323、あるいは香料組成物55が配合された実施品324、あるいは香料組成物61が配合された実施品325は、アポクリン主腋臭を完全に消臭しており、かつ香り立ちが良いという結果であった。また、化合物自身のメルカプト臭の消臭効果が3と評価され、ヒドロキシ酸臭の消臭効果が4と評価されたトリプロピレングリコールと、香料組成物51が配合された実施品326、あるいは香料組成物55が配合された実施品327は、アポクリン主腋臭を完全に消臭しており、かつ香り立ちが良いという結果であった。 表39に示すように、化合物自身のメルカプト臭の消臭効果が2あるいは3と評価され、ヒドロキシ酸臭の消臭効果が3と評価された化合物と、A群、B群、およびC群を含有する香料組成物54とが配合された実施品328、329は、アポクリン主腋臭をかなり消臭できており、香り立ちが良い結果であった。また、ジエチレングリコールモノブチルエーテルとエチレングリコールが配合された実施品330と、フタル酸ジエチルとトリプロピレングリコールが配合された実施品331とは、香料組成物54と組合せることにより、アポクリン主腋臭をかなり消臭できており、香り立ちが良い結果であった。 また、化合物自身のメルカプト臭の消臭効果が2あるいは3と評価され、ヒドロキシ酸臭の消臭効果が3と評価された化合物と、A群、B群、およびC群いずれも含有しない香料組成物67とが配合された実施品332〜336は、いずれも、アポクリン主腋臭をかなり消臭できており、香り立ちが良い結果であった。3−メチルー3−メトキシブタノールと、エチレングリコールとを配合された実施品337も同様の結果であった。 また、化合物自身のメルカプト臭の消臭効果が4と評価され、ヒドロキシ酸臭の消臭効果が3と評価されたフタル酸ジエチルと、A群、B群、およびC群いずれも含有しない香料組成物67とが配合された実施品338は、アポクリン主腋臭の消臭がやや不充分で、かつ香り立ちが重いという結果であった。また、化合物自身のメルカプト臭の消臭効果が3と評価され、ヒドロキシ酸臭の消臭効果が4と評価されたトリプロピレングリコールと、香料組成物67が配合された実施品339も同様の結果であった。 また、化合物自身のメルカプト臭およびヒドロキシ酸臭の消臭効果がいずれも5と評価されたセバシン酸ジブチルと、香料組成物67とが配合された比較品29は、アポクリン主腋臭の消臭が不十分であり、香り立ちが重い結果であった。実施例P ボディーローション 表40〜43にボディーローションの処方を示した。評価は、実施例Jに示した方法と同様の方法で行った。その結果を表40、41、42、43に示した。香料組成物71、74は、A群、B群、およびC群を含有するもので、香料組成物77はA群、およびC群を含有するもので、香料組成物83および香料組成物87はB群を含有するものであった。 表40に示したとおり、トリエチレングリコールあるいはジエチレングリコールを含有する実施品351、352は、かすかにアポクリン主腋臭が残っているが、本発明のB群を含有する香料組成物83を組合せることにより、アポクリン主腋臭を完全に消臭しており、かつ香り立ちが良好であるという結果であった。このほか、ボディーローション(表40)の場合も前記制汗剤(表36)の場合と同様の結果を示した。 また、ボディーローション(表41)の場合は前記制汗剤(表37)の場合と同様の結果を示した。 3−メチルー3−メトキシブタノールと、B群を含有する香料組成物83とを組合せて含有する実施品372は、両者の相乗効果により、アポクリン主腋臭完全に消臭しており、かつ香り立ちが良いという結果であった。フタル酸ジエチルを含有する実施品376、トリプロピレングリコールを含有する実施品379は、B群を含有する香料組成物83と組合せることによる相乗効果により、アポクリン主腋臭がほぼ完全に消臭しており、かつ香り立ちが良いという結果であった。このほか、ボディーローション(表42)の場合も前記制汗剤(表38)の場合と同様の結果を示した。 また、ボディーローション(表43)の場合は前記制汗剤(表39)の場合と同様の結果を示した。実施例Q 繊維用製品 表44〜47に繊維用製品の処方を示した。評価は、実施例Kに示した方法と同様の方法で行った。その結果を、それぞれ表44、45、46、47に示した。表中、香料組成物91、94はA群、B群、およびC群を含有するもので、香料組成物99はB群、およびC群を含有するもので、香料組成物105および香料組成物107はC群を含有するものであった。 その結果、表44の場合は表40の場合と同様、表45、表46、表47はそれぞれ表37、42、39の結果と同様の評価結果を示した。 下記の成分(I−A)から選ばれる1種又は2種以上の化合物と、下記の成分(I−B)から選ばれる1種又は2種以上の化合物とを含有する3−メルカプト−アルカン−1−オール類を主原因成分とする腋臭の消臭用組成物。(I−A)エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール及び1,6−ヘキサンジオールから選ばれるアルキレングリコール(I−B)ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールから選ばれるポリアルキレングリコール、3−メチル−3−メトキシブタノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル及びエチレングリコールモノフェニルエーテルから選ばれるアルキレングリコールエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールブチルエーテル及びトリエチレングリコールモノフェニルエーテルから選ばれるポリアルキレングリコールエーテル。 さらに、下記の成分(II)よりなる群から選ばれる1種又は2種以上の香料成分を含有する香料組成物を含有する請求項1に記載の消臭用組成物。成分(II):l−カルボン、シス−3−ヘキセノール、ディメトール、ユーカリプトール、リナロールオキサイド、酢酸シス−3−ヘキセニル、酢酸スチラリル、酪酸エチル、ローズマリー油、アネトール、アリルアミルグリコレート、カローン、デシルアルデヒド、トリプラール、フルーテート、ベンズアルデヒド、ポアレネート、グレープフルーツ油、グレープフルーツベース、ライム油、α−ピネン、酢酸イソボルニル、ダイナスコン、ドデシルアルデヒド、フロロパール、ヘリオナール、メチルノニルアセトアルデヒド、ノニルアルデヒド、オクチルアルデヒド、ポレナールII、ウンデシルアルデヒド、ウンデシレンアルデヒド、レモンベース、α−ダマスコン、β−ダマスコン、δ−ダマスコン、ダマセノン、カラナール、バジル油、ラベンダー油、シスジャスモン、ムセノン、アセチルセドレン、iso−ダマスコン、ジヒドロミルセノール、p−クレゾール、アンスラニル酸メチル、メチルフェニルグリシド酸エチル、ラズベリーケトン、サンダルマイソルコア、バクダノール、バニリン、クミン油、パチュリ油、ハバノライド、マグノール、サリチル酸シス−3−ヘキセニル及びマルトール 前記成分(II)が、下記の(A)、(B)及び(C)からなる群のいずれか2群以上から選ばれる2種又は3種以上である、請求項1又は2記載の腋臭の消臭用組成物。(A)群l−カルボン、シス−3−ヘキセノール、ディメトール、ユーカリプトール、リナロールオキサイド、酢酸シス−3−ヘキセニル、酢酸スチラリル、酪酸エチル、ローズマリー油、アネトール、アリルアミルグリコレート、カローン、デシルアルデヒド、トリプラール、フルーテート、ベンズアルデヒド、ポアレネート、グレープフルーツ油、グレープフルーツベース、ライム油、α−ピネン、酢酸イソボルニル、ダイナスコン、ドデシルアルデヒド、フロロパール、ヘリオナール、メチルノニルアセトアルデヒド、ノニルアルデヒド、オクチルアルデヒド、ポレナールII、ウンデシルアルデヒド、ウンデシレンアルデヒド、レモンベースから選ばれる1種以上(B)群α−ダマスコン、β−ダマスコン、δ−ダマスコン、ダマセノン、カラナール、バジル油、ラベンダー油、シスジャスモン、ムセノン、アセチルセドレン、iso−ダマスコン、ジヒドロミルセノールから選ばれる1種以上(C)群p−クレゾール、アンスラニル酸メチル、メチルフェニルグリシド酸エチル、ラズベリーケトン、サンダルマイソルコア、バクダノール、バニリン、クミン油、パチュリ油、ハバノライド、マグノール、サリチル酸シス−3−ヘキセニル、マルトールから選ばれる1種以上 消臭用組成物中の成分(I−A)及び(I−B)の合計配合量が0.01〜50質量%である請求項1〜3のいずれか1項記載の消臭用組成物。 香料組成物中のA群の配合量が0.001〜90質量%、B群の配合量が0.001〜95質量%、C群の配合量が0.001〜90質量%である請求項2〜4のいずれか1項記載の消臭用組成物。 香料組成物中のA群:B群の質量比が1:9〜9:1であり、B群:C群の質量比が1:9〜9:1である請求項2〜5のいずれか1項記載の消臭用組成物。 請求項1〜6のいずれかに記載の消臭用組成物を含有する消臭用皮膚化粧料。 請求項1〜6のいずれかに記載の消臭用組成物を含有する繊維用消臭剤。 【課題】腋臭、特に3−メルカプト−アルカン−1−オール類を主原因成分とする腋臭の消臭用組成物を提供する。【解決手段】下記の成分(I−A)から選ばれる1種又は2種以上の化合物と、下記の成分(I−B)から選ばれる1種又は2種以上の化合物とを含有する3−メルカプト−アルカン−1−オール類を主原因成分とする腋臭の消臭用組成物。(I−A)エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール及び1,6−ヘキサンジオールから選ばれるアルキレングリコール(I−B)ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールから選ばれるポリアルキレングリコール、3−メチル−3−メトキシブタノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル及びエチレングリコールモノフェニルエーテルから選ばれるアルキレングリコールエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリメチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールブチルエーテル及びトリエチレングリコールモノフェニルエーテルから選ばれるポリアルキレングリコールエーテル。【選択図】なし