タイトル: | 公開特許公報(A)_動物用外部寄生虫防除剤 |
出願番号: | 2011153870 |
年次: | 2014 |
IPC分類: | A61K 31/42,A61P 33/00,A61K 31/422,C07D 207/20,C07D 261/04,C07D 413/12,C07D 413/04 |
岩佐 孝男 JP 2014015397 公開特許公報(A) 20140130 2011153870 20110712 動物用外部寄生虫防除剤 日本曹達株式会社 000004307 菊間 忠之 100109508 岩佐 孝男 JP 2010247936 20101104 A61K 31/42 20060101AFI20131227BHJP A61P 33/00 20060101ALI20131227BHJP A61K 31/422 20060101ALI20131227BHJP C07D 207/20 20060101ALI20131227BHJP C07D 261/04 20060101ALN20131227BHJP C07D 413/12 20060101ALN20131227BHJP C07D 413/04 20060101ALN20131227BHJP JPA61K31/42A61P33/00 171A61K31/422C07D207/20C07D261/04C07D413/12C07D413/04 6 OL 36 4C056 4C063 4C069 4C086 4C056AA01 4C056AB01 4C056AC01 4C056AD01 4C056AE02 4C056FA07 4C056FA13 4C056FB01 4C056FC01 4C063AA01 4C063BB01 4C063BB09 4C063CC12 4C063CC51 4C063CC79 4C063CC81 4C063DD03 4C063DD06 4C063DD22 4C063DD51 4C063EE01 4C069AB03 4C069BB02 4C069BB08 4C069BB12 4C069BB52 4C086AA01 4C086AA02 4C086BC67 4C086GA02 4C086GA07 4C086MA01 4C086MA04 4C086NA14 4C086ZB37 4C086ZC61 本発明は、動物用外部寄生虫防除剤、外部寄生虫由来の感染症に罹患した動物の治療方法ならびに外部寄生虫由来の感染症に動物が罹患するのを防止する方法に関する。 家畜、家禽、ペットなどの動物の皮膚や被毛などの体外部に寄生し、血液やフケなどを栄養源とする寄生虫が知られている。当該寄生虫の代表例としては、ノミ、シラミ、ハジラミ、マダニ、アカラス、耳疥癬(耳ダニ)、疥癬(ヒゼンダニ)、ツメダニ、肺ダニ、ニキビダニ(毛包虫)などが挙げられる。また、動物の体外部に取り付いて、血液、表皮、フケなどを栄養源とする害虫が知られている。当該害虫の代表例としては、ハエ、アブ、カなどの双翅目害虫などが挙げられる。なお、本願明細書においては、上述のような、動物の血液やフケなどを栄養源とする寄生虫および害虫を外部寄生虫と呼ぶ。このような外部寄生虫が動物に寄生すると、それに由来して動物が皮膚病などの感染症に罹患することがある。また、該感染症はヒトに感染することもある。 外部寄生虫の防除剤として、様々な化合物を有効成分とするものが開発されている。例えば、ピレスロイド系化合物、ピリジン系化合物、アリールピラゾール化合物、イソオキサゾリン化合物などを有効成分とするものが特許文献1、特許文献2、特許文献7において提案されている。特開2002−201133号公報特開2007−529497号公報WO2009/022746パンフレット特開2008−110971号公報特開2008−133273号公報特開2009−062354号公報特開2010−536733号公報 しかしながら、従来の外部寄生虫の防除剤のいくつかは、外部寄生虫に対する防除活性が低い、活性の持続時間が短い、作用スペクトルが狭い、毒性が高い、他の化合物との混用に制限があるなどの課題があった。また、従来の防除剤に対して耐性を持つようになった外部寄生虫が出現するなどの新たな課題が生じている。 そのため、これらの課題が解決された新たな動物用外部寄生虫防除剤の開発が要望されている。 本発明は、外部寄生虫に対して優れた防除効果を有する動物用外部寄生虫防除剤ならびに外部寄生虫由来感染症の予防若しくは治療方法を提供することを目的とする。 本発明者は、上記課題を解決するために鋭意探索を行った。そして、本発明者は、農作物の生育を助けるための薬剤の有効成分として特許文献3などで知られているヘテロ環化合物またはその塩に着目し、検討を重ねた。その結果、特定のヘテロ環化合物を有効成分として含有する防除剤に特に優れた外部寄生虫防除効果があることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて完成するに至ったものである。 すなわち、本発明は、以下のものを含む。〔1〕 式(I)で表されるヘテロ環化合物およびそれらの塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を有効成分として含有する動物用外部寄生虫防除剤。(式(I)中、Xは、ハロゲン原子、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、水酸基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルコキシ基、ニトロ基、またはシアノ基を示す。 nは、Xの置換数を示し且つ0〜5のいずれかの整数である。nが2以上のとき、X同士は互いに同一でも異なっていてもよい。 A1およびA2はそれぞれ独立に、炭素原子または窒素原子を示す。 B1およびB2はそれぞれ独立に、炭素原子または窒素原子を示す。 B1が炭素原子で且つB2が窒素原子である場合、B1とB2との間の結合は、二重結合となってもよい。 B3は、炭素原子または酸素原子を示す。 R1は、水素原子、ハロゲン原子、または無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基を示す。 X0は、ハロゲン原子、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、水酸基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルコキシ基、ニトロ基、またはシアノ基を示す。 m1は、X0の置換数を示し且つ0〜3のいずれかの整数である。m1が2以上のとき、X0同士は互いに同一でも異なっていてもよい。 R11は、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するアミノ基、または無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキルアミノカルボニル基を示す。 R12は、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、またはハロゲン原子を示す。 また、R11とR12とが繋がって、それらが結合する炭素原子と一緒になって、置換基R20を有する5〜8員環の炭化水素環または置換基R20を有する5〜8員環のヘテロ環を形成してもよい。 R20は、ハロゲン原子、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、水酸基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜7アシル基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキルアミノカルボニル基、アミノ基、または−N(R2)COR3で表される置換基を示す。 R2は、水素原子、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜7アシル基、または無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルコキシカルボニル基を示す。 R3は、水素原子、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換のもしくは置換基を有するC3〜8シクロアルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルコキシ基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルケニルオキシ基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニルオキシ基、無置換のもしくは置換基を有するC6〜10アリール基、または無置換のもしくは置換基を有するヘテロ環基を示す。 Eは、炭素原子または窒素原子を示す。)〔2〕 式(II)で表されるヘテロ環化合物およびそれらの塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を有効成分として含有する動物用外部寄生虫防除剤。(式(II)中、Dは、5〜8員環の炭化水素環または5〜8員環のヘテロ環を示す。 R21は、Dに結合する置換基であり且つ無置換のもしくは置換基を有するC1〜7アシル基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキルアミノカルボニル基、アミノ基、または−N(R2)COR3で表される置換基を示す。 X1は、Dを含む縮合環に結合する置換基であり且つハロゲン原子、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、水酸基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルコキシ基、ニトロ基、またはシアノ基を示す。 mは、X1の置換数を示し且つ0〜6のいずれかの整数である。mが2以上のとき、X1同士は互いに同一でも異なっていてもよい。X1は、Dを含む縮合環上に置換されてもよい。 X、n、A1、A2、R1、E、R2およびR3は、式(I)におけるそれらと同じ意味を示す。)〔3〕 式(III)で表されるヘテロ環化合物およびそれらの塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を有効成分として含有する動物用外部寄生虫防除剤。(式(III)中、pは括弧内のメチレン基の繰り返し数を示し且つ1または2のいずれかである。 X、n、A1、A2、R1、X1、m、R2、R3およびEは、式(II)におけるそれらと同じ意味を示す。)〔4〕 式(IV)で表されるヘテロ環化合物およびそれらの塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を有効成分として含有する動物用外部寄生虫防除剤。(式(IV)中、X、n、R1、X1、m、E、R2、R3およびpは、式(III)におけるそれらと同じ意味を示す。)〔5〕 獣医学上許容しうる量の前記〔1〕〜〔4〕のいずれかひとつに記載の外部寄生虫防除剤を投与することを含む外部寄生虫由来の感染症に罹患した動物の治療方法。〔6〕 獣医学上許容しうる量の前記〔1〕〜〔4〕のいずれかひとつに記載の外部寄生虫防除剤を投与することを含む外部寄生虫由来の感染症に動物が罹患するのを防止する方法。 本発明の動物用外部寄生虫防除剤は、ダニ類などの外部寄生虫を高い効果で動物から防除でき、効果の持続時間が長く、作用スペクトルが広く、且つ低毒性であり、他の薬剤との混用の制限が少ない。 本発明の動物用外部寄生虫防除剤を動物に投与することによって、外部寄生虫由来の感染症に動物が罹患するのを防止することができる。 本発明の動物用外部寄生虫防除剤を外部寄生虫由来の感染症に罹患した動物に投与することによって、感染症を治療することができる。 本発明の動物用外部寄生虫防除剤は、式(I)、式(II)、式(III)または式(IV)で表されるヘテロ環化合物およびそれらの塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を有効成分として含有するものである。〔有効成分〕 本発明の動物用外部寄生虫防除剤に使用される有効成分は、式(I)で表されるヘテロ環化合物またはその塩から選ばれる少なくとも1種の化合物、好ましくは式(II)で表されるヘテロ環化合物またはその塩から選ばれる少なくとも1種の化合物、より好ましくは式(III)で表されるヘテロ環化合物またはその塩から選ばれる少なくとも1種の化合物、さらに好ましくは式(IV)で表されるヘテロ環化合物またはその塩から選ばれる少なくとも1種の化合物である。 まず、式(I)〜(IV)にて使用されている記号、用語などの意味を説明する。 「無置換の」の用語は、母核となる基のみであることを意味する。「置換基を有する」との記載がなく母核となる基の名称のみで記載しているときは、別段の断りがない限り「無置換の」意味である。 一方、「置換基を有する」の用語は、母核となる基のいずれかの水素原子が、母核と同一または異なる構造の基で置換されていることを意味する。従って、「置換基」は、母核となる基に結合した他の基である。置換基は1つであってもよいし、2つ以上であってもよい。2つ以上の置換基は同一であってもよいし、異なるものであってもよい。 「C1〜6」などの用語は、母核となる基の炭素原子数が1〜6個などであることを表している。この炭素原子数には、置換基の中に在る炭素原子の数を含まない。例えば、置換基としてエトキシ基を有するブチル基は、C2アルコキシC4アルキル基に分類する。 「置換基」は化学的に許容され、本発明の効果を有する限りにおいて特に制限されない。 「置換基」となり得る基としては、 フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子; メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基などのC1〜6アルキル基; シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などのC3〜8シクロアルキル基; ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−メチル−2−ブテニル基、2−メチル−2−ブテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基などのC2〜6アルケニル基; 2−シクロプロペニル基、2−シクロペンテニル基、3−シクロヘキセニル基、4−シクロオクテニル基などのC3〜8シクロアルケニル基; エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、1−メチル−2−プロピニル基、2−メチル−3−ブチニル基、1−ペンチニル基、2−ペンチニル基、3−ペンチニル基、4−ペンチニル基、1−メチル−2−ブチニル基、2−メチル−3−ペンチニル基、1−ヘキシニル基、1,1−ジメチル−2−ブチニル基などのC2〜6アルキニル基; メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基などのC1〜6アルコキシ基; ビニルオキシ基、アリルオキシ基、プロペニルオキシ基、ブテニルオキシ基などのC2〜6アルケニルオキシ基; エチニルオキシ基、プロパルギルオキシ基などのC2〜6アルキニルオキシ基; フェニル基、ナフチル基などのC6〜10アリール基; フェノキシ基、1−ナフトキシ基などのC6〜10アリールオキシ基; ベンジル基、フェネチル基などのC7〜11アラルキル基; ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基などのC7〜11アラルキルオキシ基; ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基、シクロヘキシルカルボニル基などのC1〜7アシル基; ホルミルオキシ基、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、シクロヘキシルカルボニルオキシ基などのC1〜7アシルオキシ基; メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基などのC1〜6アルコキシカルボニル基; カルボキシル基; 水酸基; オキソ基; クロロメチル基、クロロエチル基、トリフルオロメチル基、1,2−ジクロロ−n−プロピル基、1−フルオロ−n−ブチル基、パーフルオロ−n−ペンチル基などのC1〜6ハロアルキル基; 2−クロロ−1−プロペニル基、2−フルオロ−1−ブテニル基などのC2〜6ハロアルケニル基; 4,4−ジクロロ−1−ブチニル基、4−フルオロ−1−ペンチニル基、5−ブロモ−2−ペンチニル基などのC2〜6ハロアルキニル基; 2−クロロ−n−プロポキシ基、2,3−ジクロロブトキシ基などのC1〜6ハロアルコキシ基; 2−クロロプロペニルオキシ基、3−ブロモブテニルオキシ基などのC2〜6ハロアルケニルオキシ基; 4−クロロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基などのC6〜10ハロアリール基; 4−フルオロフェニルオキシ基、4−クロロ−1−ナフトキシ基などのC6〜10ハロアリールオキシ基; クロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、トリクロロアセチル基、4−クロロベンゾイル基などのハロゲン置換C1〜7アシル基; シアノ基;イソシアノ基;ニトロ基;イソシアナト基;シアナト基;アミノ基; メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基などのC1〜6アルキルアミノ基; アニリノ基、ナフチルアミノ基などのC6〜10アリールアミノ基; ベンジルアミノ基、フェニルエチルアミノ基などのC7〜11アラルキルアミノ基; ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、プロパノイルアミノ基、ブチリルアミノ基、i−プロピルカルボニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基などのC1〜7アシルアミノ基; メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、n−プロポキシカルボニルアミノ基、i−プロポキシカルボニルアミノ基などのC1〜6アルコキシカルボニルアミノ基; アミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基、N−フェニル−N−メチルアミノカルボニル基などの無置換の若しくは置換基を有するアミノカルボニル基; イミノメチル基、(1−イミノ)エチル基、(1−イミノ)−n−プロピル基などのイミノ基で置換されたC1〜6アルキル基; ヒドロキシイミノメチル基、(1−ヒドロキシイミノ)エチル基、(1−ヒドロキシイミノ)プロピル基、メトキシイミノメチル基、(1−メトキシイミノ)エチル基などのヒドロキシイミノ基で置換されたC1〜6アルキル基; メルカプト基;イソチオシアナト基;チオシアナト基; メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、i−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、i−ブチルチオ基、s−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基などのC1〜6アルキルチオ基; ビニルチオ基、アリルチオ基などのC2〜6アルケニルチオ基; エチニルチオ基、プロパルギルチオ基などのC2〜6アルキニルチオ基; フェニルチオ基、ナフチルチオ基などのC6〜10アリールチオ基; チアゾリルチオ基、ピリジルチオ基などのヘテロアリールチオ基; ベンジルチオ基、フェネチルチオ基などのC7〜11アラルキルチオ基; (メチルチオ)カルボニル基、(エチルチオ)カルボニル基、(n−プロピルチオ)カルボニル基、(i−プロピルチオ)カルボニル基、(n−ブチルチオ)カルボニル基、(i−ブチルチオ)カルボニル基、(s−ブチルチオ)カルボニル基、(t−ブチルチオ)カルボニル基などの(C1〜6アルキルチオ)カルボニル基; メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、t−ブチルスルフィニル基などのC1〜6アルキルスルフィニル基; アリルスルフィニル基などのC2〜6アルケニルスルフィニル基; プロパルギルスルフィニル基などのC2〜6アルキニルスルフィニル基; フェニルスルフィニル基などのC6〜10アリールスルフィニル基; チアゾリルスルフィニル基、ピリジルスルフィニル基などのヘテロアリールスルフィニル基; ベンジルスルフィニル基、フェネチルスルフィニル基などのC7〜11アラルキルスルフィニル基; メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、t−ブチルスルホニル基などのC1〜6アルキルスルホニル基; アリルスルホニル基などのC2〜6アルケニルスルホニル基; プロパルギルスルホニル基などのC2〜6アルキニルスルホニル基; フェニルスルホニル基などのC6〜10アリールスルホニル基; チアゾリルスルホニル基、ピリジルスルホニル基などのヘテロアリールスルホニル基; ベンジルスルホニル基、フェネチルスルホニル基などのC7〜11アラルキルスルホニル基; ピロリル基、フリル基、チエニル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、トリアゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、テトラゾリル基などの5員ヘテロアリール基; ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダニジル基、トリアジニル基などの6員ヘテロアリール基; アジリジニル基、エポキシ基、ピロリジニル基、テトラヒドロフラニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリニル基などの飽和ヘテロ環基; トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基などのトリC1〜6アルキル置換シリル基; トリフェニルシリル基; などを挙げることができる。 また、これらの「置換基」は、当該基の中のいずれかの水素原子がさらに別の「置換基」で置換されたものであってもよい。(X) Xは、ハロゲン原子、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、水酸基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルコキシ基、ニトロ基、またはシアノ基を示す。nは、Xの置換数を示し且つ0〜5のいずれかの整数である。nが2以上のとき、X同士は互いに同一でも異なっていてもよい。 Xにおける「C1〜6アルキル基」は、直鎖であってもよいし、分岐鎖であってもよい。アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、i−プロピル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、i−ペンチル基、ネオペンチル基、2−メチルブチル基、2,2−ジメチルプロピル基、i−ヘキシル基などが挙げられる。 Xにおける「置換基を有するC1〜6アルキル基」としては、 シクロプロピルメチル基、2−シクロプロピルエチル基、シクロペンチルメチル基、2−シクロヘキシルエチル基、2−シクロオクチルエチル基などのC3〜8シクロアルキルC1〜6アルキル基; フルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ジフルオロメチル基、ジクロロメチル基、ジブロモメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基、2,2,2−トルフルオロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、ペンタフルオロエチル基、4−フルオロブチル基、4−クロロブチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエチル基、パーフルオロヘキシル基、パークロロヘキシル基、2,4,6−トリクロロヘキシル基などのC1〜6ハロアルキル基; ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基などのヒドロキシC1〜6アルキル基; メトキシメチル基、エトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキシ−n−プロピル基、n−プロポキシメチル基、i−プロポキシエチル基、s−ブトキシメチル基、t−ブトキシエチル基などのC1〜6アルコキシC1〜6アルキル基; メトキシメトキシメチル基、1−メトキシエトキシメチル基、2−メトキシエトキシメチル基、2−(1−メトキシエトキシ)エチル基、2−(2−メトキシエトキシ)エチル基などのC1〜6アルコキシC1〜6アルコキシC1〜6アルキル基; ジメトキシメチル基、ジエトキシメチル基、2,2−ジメトキシエチル基、1,2−ジメトキシエチル基、3,3−ジメトキシn−プロピル基、2,2−ジエトキシエチル基などのジC1〜6アルコキシC1〜6アルキル基; ホルミルオキシメチル基、アセトキシメチル基、2−アセトキシエチル基、プロピオニルオキシメチル基、プロピオニルオキシエチル基などのC1〜7アシルオキシC1〜6アルキル基; イミノメチル基、(1−イミノ)エチル基、(1−イミノ)プロピル基などのイミノ基で置換されたC1〜6アルキル基; ヒドロキシイミノメチル基、(1−ヒドロキシイミノ)エチル基、(1−ヒドロキシイミノ)−n−プロピル基、メトキシイミノメチル基、(1−メトキシイミノ)エチル基などのヒドロキシイミノ基で置換されたC1〜6アルキル基; 無置換の若しくは置換基を有するベンジル基、無置換の若しくは置換基を有するフェネチル基などの無置換の若しくは置換基を有するC7〜11アラルキル基; などが挙げられる。 Xにおける「C2〜6アルケニル基」としては、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−メチル−2−ブテニル基、2−メチル−2−ブテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基などが挙げられる。 Xにおける「置換基を有するC2〜6アルケニル基」としては、2−クロロ−1−プロペニル基、2−フルオロ−1−ブテニル基などのC2〜6ハロアルケニル基; などが挙げられる。 Xにおける「C2〜6アルキニル基」としては、エチニル基、1−プロピニル基、2−プロピニル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、1−メチル−2−プロピニル基、2−メチル−3−ブチニル基、1−ペンチニル基、2−ペンチニル基、3−ペンチニル基、4−ペンチニル基、1−メチル−2−ブチニル基、2−メチル−3−ペンチニル基、1−ヘキシニル基、1,1−ジメチル−2−ブチニル基などが挙げられる。 Xにおける「置換基を有するC2〜6アルキニル基」としては、4,4−ジクロロ−1−ブチニル基、4−フルオロ−1−ペンチニル基、5−ブロモ−2−ペンチニル基などのC2〜6ハロアルキニル基; などが挙げられる。 Xにおける「C1〜6アルコキシ基」としては、メトキシ基、エトキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、i−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基などが挙げられる。 Xにおける「置換基を有するC1〜6アルコキシ基」としては、 フルオロメトキシ基、クロロメトキシ基、ブロモメトキシ基、ジフルオロメトキシ基、ジクロロメトキシ基、ジブロモメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、トリクロロメトキシ基、トリブロモメトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、2,2,2−トリクロロエトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、4−フルオロブトキシ基、3,3,3−トリフルオロプロポキシ基、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエトキシ基、パーフルオロヘキシルオキシ基などのC1〜6ハロアルコキシ基; メトキシメトキシ基、1−メトキシエトキシ基、2−メトキシエトキシ基、エトキシメトキシ基、1−エトキシエトキシ基、2−エトキシエトキシ基、1−メトキシ−n−プロポキシ基、2−メトキシ−n−プロポキシ基、3−メトキシ−n−プロポキシ基などのC1〜6アルコキシC1〜6アルコキシ基; シクロプロピルメトキシ基、シクロブチルメトキシ基、シクロペンチルメトキシ基、シクロヘキシルメトキシ基、2−メチルシクロプロピルメトキシ基、2,3−ジメチルシクロプロピルメトキシ基、2−シクロプロピルエトキシ基などのC3〜8シクロアルキルC1〜6アルコキシ基; ベンジルオキシ基、フェネチルオキシ基などのC7〜11アラルキルオキシ基; などが挙げられる。 これらのうち、Xは、ハロゲン原子、またはC1〜6ハロアルキル基であることが好ましい。(A1、A2) A1およびA2はそれぞれ独立に、炭素原子または窒素原子を示す。 A1およびA2がいずれも炭素原子である場合は、これを含む芳香環はベンゼン環を表す。A1およびA2がいずれも窒素原子である場合は、これを含む芳香環はピリミジン環を表す。A1またはA2のいずれかが、窒素原子であって、他方が炭素原子である場合は、これを含む芳香環はピリジン環を表す。本発明においては、A1およびA2がいずれも炭素原子であることが好ましい。(B1、B2、B3) B1およびB2はそれぞれ独立に、炭素原子または窒素原子を示す。B1またはB2のいずれかひとつは窒素原子であることが好ましい。 B3は、炭素原子または酸素原子を示す。 B1が炭素原子であって、B2が窒素原子である場合、B1とB2との間の結合は、二重結合となっていてもよい。 B1が窒素原子であって、B2およびB3がいずれも炭素原子である場合は、これを含むヘテロ環は、ピロリジン環を示す。 B2が窒素原子であって、B1およびB3がいずれも炭素原子である場合は、これを含むヘテロ環は、ピロリン環(別名:3,4-ジヒドロ−2H−ピロール環)を示す。 B1が炭素原子、B2が窒素原子であって、B3が酸素原子である場合は、これを含むヘテロ環は、イソオキサゾリン環(別名:4,5−ジヒドロイソオキサゾール環)を示す。(R1) R1は、水素原子、ハロゲン原子、または無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基を示す。 R1における「C1〜6アルキル基」としては、前記Xにおいて例示したそれと同じものを挙げることができる。 これらのうち、R1は、C1〜6ハロアルキル基であることが好ましい。(X0) X0は、ハロゲン原子、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、水酸基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルコキシ基、ニトロ基、またはシアノ基を示す。 m1は、X0の置換数を示し且つ0〜3のいずれかの整数である。m1が2以上のとき、X0同士は互いに同一でも異なっていてもよい。 X0における「C1〜6アルキル基」、「C2〜6アルケニル基」、「C2〜6アルキニル基」、および「C1〜6アルコキシ基」としては、前記Xにおいて例示したそれらと同じものを挙げることができる。(R11、R12) R11は、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するアミノ基、または無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキルアミノカルボニル基を示す。 R11における「C1〜6アルキル基」、「C2〜6アルケニル基」としては、前記Xにおいて例示したそれらと同じものを挙げることができる。 R11における「置換基を有するC1〜6アルキル基」としては、前記Xにおいて例示したものの他に、ホルミルアミノメチル基、アセチルアミノメチル基、2−アセチルアミノエチル基、プロピオニルアミノメチル基、プロピオニルアミノメチル基などのC1〜7アシルアミノC1〜6アルキル基; などが挙げられる。 R11における「置換基を有するアミノ基」としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基などのC1〜6アルキルアミノ基、; ビニルアミノ基、アリルアミノ基などのC2〜6アルケニルアミノ基; ヒドラジノ基、N’,N’−ジメチルヒドラジノ基、N’−メチレンヒドラジノ基などのN’−置換ヒドラジノ基; などが挙げられる。 R11における「C1〜6アルキルアミノカルボニル基」としては、メチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル、n−プロピルアミノカルボニル基などが挙げられる。 R11における「置換基を有するC1〜6アルキルアミノカルボニル基」としては、トリフルオロメチルアミノカルボニル基、2,2,2−トリフルオロエチルアミノカルボニル基などのC1〜6ハロアルキルアミノカルボニル基; メトキシメチルアミノカルボニル基、メトキシエチルアミノカルボニル基などのC1〜6アルコキシC1〜6アルキルアミノカルボニル基; ピリジルメチルアミノカルボニル基、ピリジルエチルアミノカルボニル、ピリミジルメチルアミノカルボニル基などのヘテロアリール基置換C1〜6アルキルアミノカルボニル基; などが挙げられる。 R12は、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルコキシ基、またはハロゲン原子を示す。 R12における「C1〜6アルキル基」、「C2〜6アルケニル基」、「C1〜6アルコキシ基」としては、前記Xにおいて例示したそれらと同じものを挙げることができる。 また、R11とR12は、それらが繋がって、それらが結合する炭素原子と一緒になって、置換基R20を有する5〜8員環の炭化水素環または置換基R20を有する5〜8員環のヘテロ環を形成してもよい。 R20は、ハロゲン原子、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、水酸基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基; 無置換のもしくは置換基を有するC1〜7アシル基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキルアミノカルボニル基、アミノ基、または−N(R2)COR3で表される置換基を示す。 「5〜8員環の炭化水素環」または「5〜8員環のヘテロ環」としては、シクロペンテン環、シクロヘプタン環などのC5〜8シクロアルケン環; ベンゼン環などのC6〜8アリール環; ジヒドロフラン環、ピロール環、ピラゾール環、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン環などのヘテロ環; などが挙げられる。 R20における「C1〜6アルキル基」、「C2〜6アルケニル基」、「C2〜6アルキニル基」、「C1〜6アルコキシ基」としては、前記Xにおいて例示したそれらと同じものを挙げることができる。R20における「C1〜6アルキルアミノカルボニル基」としては、前記R11において例示したそれらと同じものを挙げることができる。 R20における「C1〜7アシル基」としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基などを例示することができる。 R20における「置換基を有するC1〜7アシル基」としては、クロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、トリクロロアセチル基、4−クロロベンゾイル基などのハロゲン置換C1〜7アシル基を例示することができる。(R2) R2は、水素原子、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜7アシル基、または無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルコキシカルボニル基を示す。 R2における「C1〜6アルキル基」としては、前記Xにおいて例示したそれと同じものを挙げることができる。 R2における「C1〜7アシル基」としては、前記R20において例示したそれと同じものを挙げることができる。 R2における「C1〜6アルコキシカルボニル基」としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基などを例示することができる。 R2における「置換基を有するC1〜6アルコキシカルボニル基」としては、 シクロプロピルメトキシカルボニル基、シクロブチルメトキシカルボニル基、シクロペンチルメトキシカルボニル基、シクロヘキシルメトキシカルボニル基、2−メチルシクロプロピルメトキシカルボニル基、2,3−ジメチルシクロプロピルメトキシカルボニル基、2−クロロシクロプロピルメトキシカルボニル基、2−シクロプロピルエトキシカルボニル基などのC3〜8シクロアルキルC1〜6アルコキシカルボニル基; フルオロメトキシカルボニル基、クロロメトキシカルボニル基、ブロモメトキシカルボニル基、ジフルオロメトキシカルボニル基、ジクロロメトキシカルボニル基、ジブロモメトキシカルボニル基、トリフルオロメトキシカルボニル基、トリクロロメトキシカルボニル基、トリブロモメトキシカルボニル基、2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル基、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル基、ペンタフルオロエトキシカルボニル基、4−フルオロブトキシカルボニル基、3,3,3−トリフルオロプロポキシカルボニル基、2,2,2−トリフルオロ−1−トリフルオロメチルエトキシカルボニル基、パーフロロヘキシルオキシカルボニル基などのC1〜6ハロアルコキシカルボニル基;などを例示することができる。(R3) R3は、水素原子、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換のもしくは置換基を有するC3〜8シクロアルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルコキシ基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルケニルオキシ基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニルオキシ基、無置換のもしくは置換基を有するC6〜10アリール基、または無置換のもしくは置換基を有するヘテロ環基を示す。 R3における「C1〜6アルキル基」、「C2〜6アルケニル基」、「C2〜6アルキニル基」、および「C1〜6アルコキシ基」としては、前記Xにおいて例示したそれらと同じものを挙げることができる。 R3における「C3〜8シクロアルキル基」としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などが挙げられる。 R3における「置換基を有するシクロアルキル基」としては、クロロシクロヘキシル基、ブロモシクロヘキシル基、2−メチルシクロプロピル基、2,3−ジメチルシクロプロピル基などが挙げられる。 R3における「C2〜6アルケニルオキシ基」としては、ビニルオキシ基、1−プロペニルオキシ基、2−プロペニルオキシ基、1−ブテニルオキシ基、2−ブテニルオキシ基、3−ブテニルオキシ基、1−メチル−2−プロペニルオキシ基、2−メチル−2−プロペニルオキシ基、1−ペンテニルオキシ基、2−ペンテニルオキシ基、1−メチル−2−ブテニルオキシ基、2−メチル−2−ブテニルオキシ基、1−ヘキセニルオキシ基、2−ヘキセニルオキシ基などが挙げられる。 R3における「置換基を有するC2〜6アルケニルオキシ基」としては、2−クロロ−1−プロペニルオキシ基、2−フルオロ−1−ブテニルオキシ基などのC2〜6ハロアルケニルオキシ基; などが挙げられる。 R3における「C2〜6アルキニルオキシ基」としては、エチニルオキシ基、1−プロピニルオキシ基、2−プロピニルオキシ基、1−ブチニルオキシ基、2−ブチニルオキシ基、3−ブチニルオキシ基、1−メチル−2−プロピニルオキシ基、2−メチル−3−ブチニルオキシ基、1−ペンチニルオキシ基、2−ペンチニルオキシ基、1−メチル−2−ブチニルオキシ基、2−メチル−3−ペンチニルオキシ基、1−ヘキシニルオキシ基などが挙げられる。 R3における「置換基を有するC2〜6アルキニルオキシ基」としては、4,4−ジクロロ−1−ブチニルオキシ基、4−フルオロ−1−ペンチニルオキシ基、5−ブロモ−2−ペンチニルオキシ基などのC2〜6ハロアルキニルオキシ基; などが挙げられる。 R3における「C6〜10アリール基」は、単環であってもよいし、多環であってもよい。多環アリール基は、少なくとも一つの環が芳香環であれば、残りの環が飽和脂環、不飽和脂環または芳香環のいずれであってもよい。C6〜10アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、アズレニル基、インデニル基、インダニル基、テトラリニル基などが挙げられる。 R3における「ヘテロ環基」は、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1〜4個のヘテロ原子が環を構成する原子として含むものである。ヘテロ環基は、単環であってもよいし、多環であってもよい。 ヘテロ環基としては、5員ヘテロアリール基、6員ヘテロアリール基、縮合ヘテロアリール基、飽和ヘテロ環基、部分不飽和ヘテロ環基などが挙げられる。 5員ヘテロアリール基としては、 ピロール−1−イル基、ピロール−2−イル基、ピロール−3−イル基などのピロリル基; フラン−2−イル基、フラン−3−イル基などのフリル基; チオフェン−2−イル基、チオフェン−3−イル基などのチエニル基; イミダゾール−1−イル基、イミダゾール−2−イル基、イミダゾール−4−イル基、イミダゾール−5−イル基などのイミダゾリル基; ピラゾール−1−イル基、ピラゾール−3−イル基、ピラゾール−4−イル基、ピラゾール−5−イル基などのピラゾリル基;オキサゾール−2−イル基、オキサゾール−4−イル基、オキサゾール−5−イル基などのオキサゾリル基; イソオキサゾール−3−イル基、イソオキサゾール−4−イル基、イソオキサゾール−5−イル基などのイソオキサゾリル基; チアゾール−2−イル基、チアゾール−4−イル基、チアゾール−5−イル基などのチアゾリル基; イソチアゾール−3−イル基、イソチアゾール−4−イル基、イソチアゾール−5−イル基などのイソチアゾリル基; 1,2,3−トリアゾール−1−イル基、1,2,3−トリアゾール−4−イル基、1,2,3−トリアゾール−5−イル基、1,2,4−トリアゾール−1−イル基、1,2,4−トリアゾール−3−イル基、1,2,4−トリアゾール−5−イル基などのトリアゾリル基; 1,2,4−オキサジアゾール−3−イル基、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル基、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル基などのオキサジアゾリル基; 1,2,4−チアジアゾール−3−イル基、1,2,4−チアジアゾール−5−イル基、1,3,4−チアジアゾール−2−イル基などのチアジアゾリル基; テトラゾール−1−イル基、テトラゾール−2−イル基などのテトラゾリル基; などが挙げられる。 6員ヘテロアリール基としては、 ピリジン−2−イル基、ピリジン−3−イル基、ピリジン−4−イル基などのピリジル基; ピラジン−2−イル基、ピラジン−3−イル基などのピラジニル基; ピリミジン−2−イル基、ピリミジン−4−イル基、ピリミジン−5−イル基などのピリミジニル基; ピリダジン−3−イル基、ピリダジン−4−イル基などのピリダジニル基;トリアジニル基;などが挙げられる。 その他のヘテロ環基としては、 アジリジン−1−イル基、アジリジン−2−イル基、エポキシ基; ピロリジン−1−イル基、ピロリジン−2−イル基、ピロリジン−3−イル基、テトラヒドロフラン−2−イル基、テトラヒドロフラン−3−イル基; ピペリジン−1−イル基、ピペリジン−2−イル基、ピペリジン−3−イル基、ピペリジン−4−イル基、ピペラジン−1−イル基、ピペラジン−2−イル基、モルホリン−2−イル基、モルホリン−3−イル基、モルホリン−4−イル基; 1,3−ベンゾジオキソール−4−イル基、1,3−ベンゾジオキソール−5−イル基、1,4−ベンゾジオキサン−5−イル基、1,4−ベンゾジオキサン−6−イル基、3,4−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−6−イル基、3,4−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−7−イル基、2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル基、2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル基、2,3−ジヒドロベンゾフラン−6−イル基、2,3−ジヒドロベンゾフラン−7−イル基; などが挙げられる。 これらのうち、R3は、C1〜6アルキル基、C1〜6アルコキシC1〜6アルキル基、またはC1〜6アルコキシC1〜6アルコキシC1〜6アルキル基であることが好ましい。(E) Eは、炭素原子または窒素原子を示す。これらのうち、Eは、炭素原子であることが好ましい。(式(II)で表されるヘテロ環化合物) 式(II)で表されるヘテロ環化合物は、式(I)中の、B1が炭素原子、B2が窒素原子、B3が酸素原子、B1とB2との間が二重結合になっているものである。すなわち、式(II)で表されるヘテロ環化合物は、イソオキサゾリン環(4,5−ジヒドロイソオキサゾール環)を有する。 さらに、式(II)で表されるヘテロ環化合物は、式(I)中の、R11とR12とが繋がって、それらが結合する炭素原子と一緒になって、置換基R21を有する5〜8員環の炭化水素環または置換基R21を有する5〜8員環のヘテロ環を形成しているものである。 式(II)中のDは5〜8員の炭化水素環または5〜8員のヘテロ環を示す。 R21は、Dに結合する置換基であり且つ無置換のもしくは置換基を有するC1〜7アシル基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキルアミノカルボニル基、アミノ基、または−N(R2)COR3で表される置換基を示す。(X1) X1は、Dを含む縮合環に結合する置換基であり且つハロゲン原子、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、水酸基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルコキシ基、ニトロ基、またはシアノ基を示す。 mは、X1の置換数を示し且つ0〜6のいずれかの整数である。mが2以上のとき、X1同士は互いに同一でも異なっていてもよい。 X1における「アルキル基」、「C2〜6アルケニル基」、「C2〜6アルキニル基」、および「C1〜6アルコキシ基」としては、前記Xにおいて例示したそれらと同じものを挙げることができる。 式(II)中のX、n、A1、A2、R1、E、R2およびR3は、式(I)におけるそれらと同じ意味を示す。(式(III)で表されるヘテロ環化合物) 式(III)で表されるヘテロ環化合物は、式(II)中の、Dが5員または6員の炭化水素環、R21が−N(R2)COR3で表される置換基になっているものである。すなわち、pは括弧内のメチレン基の繰り返し数を示し且つ1または2のいずれかである。pは好ましくは1である。すなわち、式(III)で表されるヘテロ環化合物はインダン環(別名:2,3−ジヒドロインデン環)を有するものが好ましい。式(III)中のX、n、A1、A2、R1、X1、m、R2、R3およびEは、式(II)におけるそれらと同じ意味を示す。(式(IV)で表されるヘテロ環化合物) 式(IV)で表されるヘテロ環化合物は、式(III)中の、A1およびA2の両方が炭素原子になっているものである。式(IV)中のX、n、R1、X1、m、E、R2、R3およびpは、式(III)におけるそれらと同じ意味を示す。 式(I)〜式(IV)で表されるヘテロ環化合物の塩としては、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩などの無機酸の塩;酢酸塩、乳酸塩、プロピオン酸塩、安息香酸塩などの有機酸の塩;が挙げられる。 式(I)〜式(IV)で表されるヘテロ環化合物またはその塩の具体例および製造方法は、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6などに記載されている。よって、それらを参酌することによって、本発明に使用される式(I)〜式(IV)で表されるヘテロ環化合物またはその塩を容易に製造または入手することができる。〔他の成分〕 本発明の動物用外部寄生虫防除剤には、上記有効成分以外の成分を含んでいてもよい。例えば、各種ビタミン類、ミネラル類、ホルモン剤、アミノ酸類、酵素製剤、解熱剤、鎮静剤、消炎剤、抗ガン剤、抗生物質、内部寄生虫駆除剤、抗菌剤、殺菌剤、着色剤、芳香剤、保存剤、ワクチンなどが挙げられる。また、殺虫、殺ダニ、駆虫、殺真菌、殺線虫、抗原虫、殺菌、抗ウイルスなどの生物学的活性を有する化合物を含んでいてもよい。〔剤形〕 本発明の動物用外部寄生虫防除剤は、剤形によって特に制限されない。剤形としては、粉剤、粒剤、錠剤、散剤、カプセル剤、プレミックス剤、液剤、乳剤、ウエハース、ビスケット、ミンチ肉などが挙げられる。 本発明の動物用外部寄生虫防除剤は、剤形に応じて、担体、界面活性剤、固体希釈材、液体希釈材などを含んでいてもよい。例えば、乳糖、蔗糖、ブドウ糖、澱粉、麦粉、コーン粉、大豆油粕、脱脂米糠、炭酸カルシウム、その他市販の飼料原料などが挙げられる。〔投与方法など〕 本発明の動物用外部寄生虫防除剤は、単独で、動物に投与することができる。また、必要に応じて他の動物薬、例えば抗菌剤、栄養剤、駆虫剤、殺菌剤、抗コクシジウム剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺真菌剤、殺線虫剤、抗原虫薬、抗ウイルス剤、ワクチン、ホルモン剤、抗がん剤、抗生物質、解熱剤、鎮静剤、消炎剤、内部寄生虫駆除剤などとともに投与することができる。 本発明の動物用外部寄生虫防除剤と混用若しくは併用できる他の動物薬などは特に制限されない。例えば、以下のものが挙げられる。 1)有機(チオ)ホスフェート系: アセフェート、アザメチホス、アジンホス・メチル、アジンホス・エチル、ブロモホス・エチル、ブロムフェンビンホス、BRP、クロルピリホス、クロルピリホス・メチル、クロルピリホス・エチル、クロルフェンビンホス、カズサホス、カルボフェノチオン、クロルエトキシホス、クロルメホス、クマホス、シアノフェンホス、シアノホス、CYAP、ダイアジノン、ジクロルボス、ジクロトホス、ジメトエート、ジスルホトン、ジメトン-S-メチル、ジメチルビンホス、ジメトン−S−メチルスルホン、ジアリホス、ダイアジノン、ジクロフェンチオン、ジオキサベンゾホス、ジスルホトン、エチオン、エトプロホス、エトリムホス、EPN、フェナミホス、フェニトロチオン、フェンチオン、フェンスルホチオン、フルピラゾホス、ホノホス、ホルモチオン、ホスメチラン、ヘプテノホス、イサゾホス、ヨードフェンホス、イソフェンホス、イソキサチオン、イプロベンホス、マラチオン、メビンホス、メタミドホス、メチダチオン、モノクロトホス、メカルバム、メタクリホス、ナレッド、オメトエート、オキシジメトン・メチル、パラオクソン、パラチオン、パラチオン・メチル、フェントエート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホレート、ホキシム、ピリミホス・メチル、ピリミホス・エチル、プロフェノホス、プロチオホス、ホスチアゼート、ホスホカルブ、プロパホス、プロペタムホス、プロトエート、ピリダフェンチオン、ピラクロホス、キナルホス、サリチオン、スルプロホス、スルホテップ、テトラクロルビンホス、テルブホス、トリアゾホス、トリクロルホン、テブピリムホス、テメホス、チオメトン、バミドチオン; 2)カルバメート系: アラニカルブ、アルジカルブ、ベンダイオカルブ、ベンフラカルブ、カルバリル、カルボフラン、カルボスルファン、フェノキシカルブ、フェノチオカルブ、メチオカルブ、メソミル、オキサミル、ピリミカーブ、プロポキスル、チオジカルブ、トリアザメート、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、MIPC、MPMC、MTMC、ピリダフェンチオン、フラチオカルブ、XMC、アルドキシカルブ、アリキシカルブ、アミノカルブ、ベンダイオカルブ、ブフェンカルブ、ブタカルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、クロエトカルブ、ジメチラン、ホルメタネート、イソプロカルブ、メタム・ナトリウム、メトルカルブ、プロメカルブ、チオファノックス、トリメタカルブ、キシリルカルブ; 3)ピレトロイド系: アレトリン、ビフェントリン、シフルトリン、ベータ・シフルトリン、シハロトリン、ラムダ・シハロトリン、シフェノトリン、シペルメトリン、アルファ・シペルメトリン、ベータ・シペルメトリン、ゼタ・シペルメトリン、デルタメトリン、エスフェンバレレート、エトフェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、イミプロトリン、ペルメトリン、プラレトリン、ピレトリン、ピレトリンI、ピレトリンII、レスメトリン、シラフルオフェン、フルバリネート、テフルトリン、テトラメトリン、トラロメトリン、トランスフルトリン、プロフルトリン、ジメフルトリン、アクリナトリン、シクロプロトリン、ハルフェンプロックス、フルシトリネート、ビオアレスリン、ビオエタノメトリン、ビオペルメトリン、ビオレスメトリン、トランスペルメトリン、エンペントリン、フェンフルトリン、フェンピリトリン、フルブロシトリネート、フルフェンプロックス、フルメトリン、メトフルトリン、フェノトリン、プロトリフェンブト、ピレスメトリン、テラレトリン; 4)成長調節物質: a)キチン合成阻害剤: クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、テフルベンズロン、トリフルムロン、ビストリフルロン、ノビフルムロン、ブプロフェジン、ヘキシチアゾクス、エトキサゾール、クロフェンテジン、フルアズロン、ペンフルロン; b)エクジソンアンタゴニスト: ハロフェノジド、メトキシフェノジド、テブフェノジド、クロマフェノジド、アザジラクチン; c)幼若ホルモン様物質: ピリプロキシフェン、メトプレン、ジオフェノラン、エポフェノナン、ハイドロプレン、キノプレン、トリプレン; d)脂質生合成阻害剤: スピロジクロフェン、スピロメシフェン、スピロテトラマト、フロニカミド; 5)ニコチン受容体アゴニスト/アンタゴニスト化合物: アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリド、チアメトキサム、ニチアジン、ニコチン、ベンスルタップ、カルタップ; 6)GABAアンタゴニスト化合物: a)アセトプロール、エチプロール、フィプロニル、バニリプロール、ピラフルプロール、ピリプロール; b)有機塩素系: カンフェクロル、クロルデン、エンドスルファン、HCH、γ−HCH、ヘプタクロル、メトキシクロル; 7)大環状ラクトン殺虫剤: アバメクチン、エマメクチン安息香酸塩、ミルベメクチン、レピメクチン、スピノサド、イベルメクチン、セラメクチン、ドラメクチン、エピノメクチン、モキシデクチン、 8)METI I化合物: フェナザキン、ピリダベン、テブフェンピラド、トルフェンピラド、フルフェネリム、ヒドラメチルノン、フェンピロキシメート、ピリミジフェン、ジコホル; 9)METI IIおよびIII化合物: アセキノシル、フルアクリピリム、ロテノン; 10)脱共役剤化合物: クロルフェナピル、ビナパクリル、ジノブトン、ジノカップ、DNOC; 11)酸化的リン酸化阻害剤化合物: シヘキサチン、ジアフェンチウロン、フェンブタチン・オキシド、プロパルギット、アゾシクロチン; 12)脱皮かく乱化合物: シロマジン; 13)混合機能オキシダーゼ阻害剤化合物: ピペロニルブトキシド; 14)ナトリウムチャネル遮断剤化合物: インドキサカルブ、メタフルミゾン; 15)微生物農薬: BT剤、昆虫病原ウイルス剤、昆虫病原糸状菌剤、線虫病原糸状菌剤;バチルス属種、白きょう病菌、黒きょう病菌、ペキロマイセス属種、チューリンギエンシン、バーティシリウム属種; 16)ラトロフィリン受容体作用薬: デプシペプチド、環状デプシペプチド、24員環状デプシペプチド、エモデプシド; 17)オクトパミン性作用薬: アミトラズ; 18)リアノジン誘導体作用薬: フルベンジアミド、クロラントラニリプロール、シアントラリニプロール 19)マグネシウム刺激性ATPアーゼの阻害薬: チオシクラム、チオスルタップ、ネライストキシン; 20)摂食阻害薬: ピメトロジン; 21)ダニ成長阻害薬: クロフェンテジン、エトキサゾール; 22)その他のもの: ベンクロチアズ、ビフェナゼート、ピリダリル、硫黄、シエノピラフェン、シフルメトフェン、アミドフルメット、テトラジホン、クロルジメホルム、1,3−ジクロロプロペン、DCIP、フェニソブロモレート、ベンゾメート、メタアルデヒド、スピネトラム、ピリフルキナゾン、ベンゾキシメート、ブロモプロピレート、キノメチオネート、クロルベンジレート、クロルピクリン、クロチアゾベン、ジシクラニル、フェノキサクリム、フェントリファニル、フルベンジミン、フルフェンジン、ゴシップルア、ジャポニルア、メトキサジアゾン、石油、オレイン酸カリウム、スルフルラミド、テトラスル、トリアラセン; 23)駆虫剤: a)ベンズイミダゾール系: フェンベンダゾール、アルベンダゾール、トリクラベンダゾール、オキシベンダゾール; b)サリチルアニリド系: クロサンテル、オキシクロザニド; c)置換フェノール系: ニトロキシニル; d)ピリミジン系: ピランテル; e)イミダゾチアゾール系: レバミソール; f)テトラヒドロピリミジン: プラジカンテル; g)その他の駆虫薬: シクロジエン、リアニア、クロルスロン、メトロニダゾール; 本発明の動物用外部寄生虫防除剤と他の動物薬との使用比率は、特に制限されないが、通常、100:0〜1:99(重量比)である。 本発明の防除剤が有効な宿主動物としては、イヌ、ネコ、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、リス、ウサギ、フェレット、鳥(例えば、ハト、オウム、九官鳥、文鳥、インコ、ジュウシマツ、カナリア);ウシ、ウマ、ブタ、ヒツジ、ヤギ;アヒル、ニワトリ、七面鳥、カモなどが挙げられる。 本発明の動物用外部寄生虫防除剤の対象となる外部寄生虫は、宿主動物の背、腋下、下腹部、内股部などに寄生して動物から血液やフケなどの栄養源を得て生息するもの、および宿主動物の背、臀部などに飛来して動物から血液やフケなどの栄養源を得て生息するものを包含する。外部寄生虫としては、ダニ類、シラミ類、ノミ類などが挙げられる。 ダニ類(Acari)としては以下の害虫が挙げられる。(1)中気門目(Mesostigmata)のダニ類(mite)(a) ワクモ科(Dermanyssidae)のダニ: ワクモ(Dermanyssus gallinae)などのワクモ属種(Dermanyssus spp.);など、(b) オオサシダニ科(Macronyssidae)のダニ: トリサシダニ(Ornithonyssus sylviarum)、ネッタイトリサシダニ(Ornithonyssus bursa)、イエダニ(Ornithonyssus bacoti)などのイエダニ属種(Ornithonyssus spp.);など、(c) トゲダニ科(Laelapidae)のダニ: ネズミトゲダニ(Laelaps echidninus)、ホクマントゲダニ(Laelaps jettmari)などのトゲダニ属種(Laelaps spp.);など。(2)後気門目(Metastigmata)のマダニ類(tick)(a) ヒメダニ科(Argasidae)のダニ: ナガヒメダニ(Argas persicus)、アルガス・リフレクサス(Argas reflexus)などのナガヒメダニ属種(Argas spp.); オルニトドラス・モウバータ(Ornithodorus moubata)などのヒメダニ属種(Ornithodoros spp.);など、(b) マダニ科(Ixodidae)のダニ: ヘマフィサリス・コンシナ(Haemaphysalis concinna)、ヘマフィサリス・パンクタータ(Haemaphysalis punctata)、ヘマフィサリス・シンアバリナ(Haemaphysalis cinnabarina)、ヘマフィサリス・オトフィラ(Haemaphysalis otophila)、ヘマフィサリス・レアチ(Haemaphysalis leachi)、フタトゲチマダニ(Haemaphysalis longicornis)、マゲシマチマダニ(Haemaphysalis mageshimaensis)、イエンチマダニ(Haemaphysalis yeni)、ツリガネチマダニ(Haemaphysalis campanulata)、クロウサギチマダニ(Haemaphysalis pentalagi)、キチマダニ(Haemaphysalis flava)、オオトゲチマダニ(Haemaphysalis megaspinosa)、ヤマトチマダニ(Haemaphysalis japonica)、ダグラスチマダニ(Haemaphysalis douglasi)などのチマダニ属種(Haemaphysalis spp.); アンブリオマ・アメリカナム(Amblyomma americanum)、アンブリオマ・バリエガタム(Amblyomma variegatum)、アンブリオマ・マキュラタム(Amblyomma maculatum)、アンブリオマ・ヘブラエウム(Amblyomma hebraeum)、アンブリオマ・カジェネンス(Amblyomma cajennense)、タカサゴキララマダニ(Amblyomma testudinarium)などのキララマダニ属種(Amblyomma spp.); マダニ(Ixodes ricinus)、イクソデス・ヘキサゴナス(Ixodes hexagonus)、イクソデス・キャニスガ(Ixodes canisuga)、イクソデス・ピロサス(Ixodes pilosus)、イクソデス・ルビキュンダス(Ixodes rubicundus)、イクソデス・スキャプラリス(Ixodes scapularis)、イクソデス・ホロシクラス(Ixodes holocyclus)、ヤマトマダニ(Ixodes ovatus)、シュルツェマダニ(Ixodes persulcatus)、タネガタマダニ(Ixodes nipponensis)などのマダニ属種(Ixodes spp.); オウシマダニ(Rhipicephalus(Boophilus)microplus)、リピセファラス(ブーフィラス)・デコロラタス(Rhipicephalus(Boophilus)decoloratus)、リピセファラス(ブーフィラス)・アニュラタス(Rhipicephalus(Boophilus)annulatus)、リピセファラス(ブーフィラス)・カルセラタス(Rhipicephalus(Boophilus)calceratus)などのウシマダニ亜属種(Boophilus spp.); リピセファラス・エベルトシ(Rhipicephalus evertsi)、クリイロコイタマダニ(Rhipicephalus sanguineus)、リピセファラス・ブルサ(Rhipicephalus bursa)、リピセファラス・アッペンディキュラタス(Rhipicephalus appendiculatus)、リピセファラス・キャペンシス(Rhipicephalus capensis)、リピセファラス・ツラニカス(Rhipicephalus turanicus)、リピセファラス・ザンベジエンシス(Rhipicephalus zambeziensis)などのコイタマダニ属種(Rhipicephalus spp.); デルマセントール・マルギナタス(Dermacentor marginatus)、デルマセントール・レティキュラタス(Dermacentor reticulatus)、デルマセントール・ピクタス(Dermacentor pictus)、デルマセントール・アルビピクタス(Dermacentor albipictus)、デルマセントール・アンデルソニ(Dermacentor andersoni)、デルマセントール・バリアビリス(Dermacentor variabilis)などのカクマダニ属種(Dermacentor spp.);など。(3)無気門目(Astigmata)のコナダニ類(Acaridida)(a) キュウセンダニ科(Psoroptidae)のダニ: プソロプテス・オービス(Psoroptes ovis)、プソロプテス・キュニキュリ(Psoroptes cuniculi)、プソロプテス・エクイ(Psoroptes equi)などのキュウセンダニ属種(Psoroptidae spp.); コリオプテス・ボビス(Chorioptes bovis)などのショクヒヒゼンダニ属種(Chorioptes spp.);など、(b) ヒゼンダニ科(Sarcoptidae)のダニ: サルコプテス・スカビエイ(Sarcoptes scabiei)、サルコプテス・カニス(Sarcoptes canis)、サルコプテス・ボビス(Sarcoptes bovis)、サルコプテス・オービス(Sarcoptes ovis)、サルコプテス・ルピカプラエ(Sarcoptes rupicaprae)、サルコプテス・エクイ(Sarcoptes equi)、サルコプティス・スイス(Sarcoptes suis)などのヒゼンダニ属種(Sarcoptes spp.);など。(4)前気門目(Prostigmata)のケダニ類(Actinedida)(a) ニキビダニ科(Demodixidae)のダニ: イヌニキビダニ(Demodex canis)、デモデックス・ボービス(Demodex bovis)、デモデックス・オービス(Demodex ovis)、デモデックス・カプラエ(Demodex caprae)、デモデックス・エクイ(Demodex equi)、デモデックス・カバリ(Demodex caballi)、デモデックス・スイス(Demodex suis)、ネコニキビダニ(Demodex cati)などのニキビダニ属種(Demodex spp.);など、(b) ツツガムシ科(Trombiculidae)のダニ: トロンビクラ・アルフレズゲシ(Trombicula alfreddugesi)、トロンビキュラ・アカムシ(Trombicula akamushi)などのツツガムシ属種(Trombiculidae spp.);など。 シラミ類(Phthiraptera)としては以下の害虫が挙げられる。(1)シラミ亜目(Anoplura)のシラミ類(louse)(a) ケモノジラミ科(Haematopinidae)のシラミ: ウマジラミ(Haematopinus asini)、ウシジラミ(Haematopinus eurysternus)、ブタジラミ(Haematopinus suis)などのブタジラミ属種(Haematopinus spp.);など、(b) ケモノホソジラミ科(Linognathidae)のシラミ: イヌジラミ(Linognathus setosus)、ウシホソジラミ(Linognathus vituli)、リノグナサス・オビラス(Linognathus ovillus)、リノグナサス・オビフォルミス(Linognathus oviformis)、リノグナサス・ペダリス(Linognathus pedalis)、ヤギホソジラミ(Linognathus stenopsis)などのリノグナツス属種(Linognathus spp.); ケブカウシジラミ(Solenopotes capillatus)などのソレノポテス属種(Solenopotes spp.);など。(2)タンカクハジラミ亜目 (Amblycera)のハジラミ類(biting louse)(a) タンカクハジラミ科(Menoponidae)のハジラミ: ニワトリオオハジラミ(Menacanthus stramineus)、ニワトリツノハジラミ(Menacanthus cornutus)、ウスイロニワトリハジラミ(Menacanthus pallidulus)などのメナカンツス属種(Menacanthus spp.); ニワトリハジラミ(Menopon gallinae)などのメノポン属種(Menopon spp.);など。(3)チョウカクハジラミ亜目(Ischnocera)のハジラミ類(biting louse)(a) チョウカクハジラミ科(Philopteridae)のハジラミ: ハトナガハジラミ(Columbicola columbae)などのコランビコーラ属種(Columbicola spp.); ハバビロナガハジラミ(Cuclotogaster heterographus)などのクルクロトガステル属種(Cuclotogaster spp.); カクアゴハジラミ(Goniodes dissimilis)、マルハジラミ(Goniodes gigas)、ヒメニワトリハジラミ(Goniodes gallinae)などのゴニオデス属種(Goniodes spp.); ニワトリナガハジラミ(Lipeurus caponis)などのリペウルス属種(Lipeurus spp.);など、(b) ケモノハジラミ科(Trichodectidae)のハジラミ: ウシハジラミ(Bovicola bovis)、ヒツジハジラミ(Bovicola ovis)、ボビコラ・リンバータ(Bovicola limbata)、ヤギハジラミ(Bovicola caprae)、ウマハジラミ(Bovicola equi)などのボビコーラ属種(Bovicola spp.); イヌハジラミ(Trichodectes canis)などのケモノハジラミ属種(Trichodectes spp.); ネコハジラミ(Felicola subrostrata)などのフェリコラ属種(Felicola spp.);など。(4)ノミ類(Siphonaptera)としては以下の害虫が挙げられる。(a) スナノミ科(Tungidae)のノミ: スナノミ(Tunga penetrans)などのスナノミ属種(Tunga spp.);など、(b) ヒトノミ科(Pulicidae)のノミ: イヌノミ(Ctenocephalides canis)、ネコノミ(Ctenocephalides felis)などのイヌノミ属種(Ctenocephalides spp.); ハリネズミノミ(Archaeopsylla erinacei)などのアルカエオプシラ属種(Archaeopsylla spp.); 東洋ネズミノミ(Xenopsylla cheopis)などのネズミノミ属種(Xenopsylla spp.); ヒトノミ(Pulex irritans)などのヒトノミ属種(Pulex spp.); ニワトリフトノミ(Echidnophaga gallinacea)などのエチドノファガ属種(Echidnophaga spp.);など、(c) ナガノミ科(Ceratophyllidae)のノミ: トリノミ(Ceratophyllus gallinae)、ヤマトネズミノミ(Ceratophyllus anisus)などのナガノミ属種(Ceratophyllus spp.); ヨーロッパネズミノミ(Nosopsyllus fasciatus)などのノソプスルラス属種(Nosopsyllus spp.);など、(d) ホソノミ科(Leptopsyllidae)のノミ: メクラネズミノミ(Leptopsylla segnis)などのホソノミ属種(Leptopsylla spp.);など。 本発明の動物用外部寄生虫防除剤の対象となるその他の外部寄生虫としては、カメムシ目の害虫が挙げられる。 カメムシ目(Hemiptera)の害虫としては以下の害虫が挙げられる。(a) トコジラミ科(Cimicidae)の昆虫: トコジラミ(Cimex lectularius)などのシメックス属種(Cimex spp.);など、(b) サシガメ科(Reduviidae)の昆虫:(b-1) オオサシガメ亜科(Triatominae)の昆虫: パンストロンギラス属種(Panstrongylus spp.); ベネズエラサシガメ(Rhodnius prolixus)などのロドニウス属種(Rhodnius spp.); サシガメ(Triatoma infestans)などのサシガメ属種(Triatoma spp.);など。 本発明の動物用外部寄生虫防除剤は、刺咬性昆虫(咀嚼性ハエ、吸血成虫ハエ、移動性双翅類の幼虫、寄生バエのウジ)であるハエ目(Diptera)害虫にも有効である。 ハエ類(Diptera)の害虫としては以下の害虫が挙げられる。(1)長角亜目(Nematocera)(a) カ科(Culicidae)のカ: ネッタイイエカ(Culex quinquefasciatus)、アカイエカ(Culex pipiens pallens)、キュレックス・タルサリス(Culex tarsalis)、チカイエカ(Culex pipiens molestus)、ネッタイイエカ(Culex pipiens fatigans)、コガタアカイエカ(Culex tritaeniorhynchus summorosus)などのイエカ属種(Culex spp.); オオクロヤブカ(Armigeres subalbatus)などのアルミゲレス属種(Armigeres spp.); ガンビアハマダラカ(Anopheles gambiae)、アノフェレス・マキュリペニス(Anopheles maculipennis)、シナハマダラカ(Anopheles sinensis)、オオツルハマダラカ(Anopheles lesteri)などのハマダラカ属種(Anopheles spp.); ネッタイシマカ(Aedes aegypti)、ヒトスジシマカ(Aedes albopictus)、イーデス・タエニオリンクス(Aedes taeniorhynchus)、トウゴウヤブカ(Aedes togoi)、キンイロヤブカ(Aedes vexans nipponii)などのヤブカ属種(Aedes spp.);など、(b) ブユ科(Simuliidae)のブユ: シムリウム・レプタンス(Simulium reptans)、ツメトゲブユ(Simulium ornatum)、ヒメアシマダラブユ(Simulium venustum)、ウマブユ(Simulium salopiense)などのブユ属種(Simulium spp.); キアシオオブユ(Prosimulium yezoense)などのプロシムリウム属種(Prosimulium spp.);(2)短角亜目(a) アブ科(Tabanidae)のアブ: タバヌス・ブロミウス(Tabanus bromius)、タバヌス・スポドプテルス(Tabanus spodopterus)、タバヌス・アトラタス(Tabanus atratus)、タバヌス・スデチカス(Tabanus sudeticus)、ウシアブ(Tabanus trigonus)、アカウシアブ(Tabanus chrysurus)、シロフアブ(Tabanus trigeminus)、キスジアブ(Tabanus fulvimedioides)、イヨシロオビアブ(Tabanus iyoensis)などのアブ属種(Tabanus spp.); クリソプス・カエキュチエンス(Chrysops caecutiens)、クリソプス・レリクタス(Chrysops relictus)、キンメアブ(Chrysops suavis)、クロキンメアブ(Chrysops japonicus)などのメクラアブ属種(Chrysops spp.);など、(b) イエバエ科(Muscidae)のハエ: イエバエ(Musca domestica)、クロイエバエ(Musca bezzii)、ノイエバエ(Musca hervei)、ウスイロイエバエ(Musca conducens)、オオイエバエ(Musca stabulans)などのイエバエ属種(Muscina spp.); サシバエ(Stomoxys calcitrans)などのサシバエ属種(Stomoxys spp.); ノサシバエ(Haematobia irritans)、ヘマトビア・イリタンス・エクシグア(Haematobia irritans exigua)、ヘマトビア・スティミュランス(Haematobia stimulans)などのノサシバエ属種(Haematobia spp.);など、(c) ツエツエバエ科(Glossinidae)のハエ: シェシェバエ属種(Glossina spp.)など、(d) シラミバエ科(Hippoboscidae)のハエ: シラミバエ(Melophagus ovinus)などのメロファガス属種(Melophagus spp.);など(e) クロバエ科(Calliphoridae)のハエ: オオクロバエ(Calliphora lata)などのクロバエ属種(Calliphora); ヒツジキンバエ(Lucilia (Phaenicia) cuprina)、ヒロズキンバエ( Lucilia (Phaenicia) sericata)、ミドリキンバエ(Lucilia illustris)などのキンバエ属種(Lucilia spp.); ラセンウジバエ(Chrysomya hominivorax)、クリソミア・クロロピガ(Chrysomya chloropyga)、クリソミア・ベジアナ(Chrysomya bezziana)などのオビキンバエ属種(Chrysomyia. spp.);など、(f) ヒツジバエ科(Oestridae)のハエ:(f-1) カワモグリバエ亜科(Cuterebrinae)のハエ: ウサギヒフバエ属種(Cuterebra spp.);など、(f-2) ウシバエ亜科(Hypodermatinae)のハエ: ウシバエ(Hypoderma bovis)、キスジウシバエ(Hypoderma lineatum)などのウシバエ属種(Hypoderma spp.);など、(f-3) ウマバエ亜科(Gasterophilinae)のハエ: ウマバエ(Gasterophilus intestinalis)、アトアカウマバエ(Gasterophilus haemorroidalis)、ガステロフィラス・イネルミス(Gasterophilus inermis)、ムネアカウマバエ(Gasterophilus nasalis)、ガステロフィラス・ニグリコルニス(Gasterophilus nigricornis)、アカウマバエ(Gasterophilus pecorum)などのウマバエ属種(Gasterophilus spp.);など、(f-4) ヒツジバエ亜科(Oestrinae)のハエ: ヒツジバエ(Oestrus ovis)などのヒツジバエ属種(Oestrus spp.);など。 これらのうち、本発明の動物用外部寄生虫防除剤の対象となる虫は、ノミ類およびダニ類が好ましい。 本発明の動物用外部寄生虫防除剤を動物に投与すると、外部寄生虫を防除することができる。それによって、寄生虫を介して感染する疾患やその他の病的状態、または、寄生虫によって直接に引き起こされる傷害(以下寄生虫病ということがある)を予防することができる。 本発明の動物用外部寄生虫防除剤を動物に投与すると、外部寄生虫を抑制することができる。それによって、寄生虫病にかかりやすい動物の寄生虫病の発生を部分的または完全に阻害でき、寄生虫病の症状を軽減・除去でき、または寄生虫病を部分的または完全に治癒・治療することができる。<1>疾患 外部寄生虫を介して伝染する疾患は、例えば、ウイルス性疾患、細菌性疾患、および原生動物媒介疾患である。ハエのように、病原菌を粘性のある脚に付着させてほかの場所に運搬するものと;衛生害虫の体内で病原体の発育や増殖が起こり、それが感染源となるものとがある。 以下にその具体例を挙げる。(1)ウイルス性疾患(a) ウシヌカカ(Culicoides oxystoma)が、ブニヤウイルス科(Bunyaviridae)のアカバネウイルス(Akabane virus)を介して感染させるアカバネ病;アイノウイルス(Aino virus)を介して感染させるアイノウイルス感染症;レオウイルス科(Reoviridae)のイバラキウイルスを介して感染させるイバラキ病;チュウザンウイルスを介して感染させるチュウザン病;レオウイルス科オルビウイルス属(Orbivirus)のブルータングウイルス(Bluetongue virus)を介して感染させるブルータング病;その他のアルボウイルスであるピートンウイルス(Peaton virus)、サシュペリウイルス(Sathuperi virus)、ディアギュラウイルス(D'Aguilar virus)およびシャモンダウイルス(Shamonda virus)を介して感染させるアルボウイルス病;(b) ネッタイイエカ(Culex quinquefasciatus)が、フラビウイルス科(Flaviviridae)の豚コレラウイルスを介して感染させる豚コレラ;(c) コガタアカイエカ(Culex tritaeniorhynchus summorosus)、アカイエカ(Culex pipiens pallens)が、フラビウイルス科(Flaviviridae)の日本脳炎ウイルスを介して感染させる日本脳炎;(d) ヒメイエバエ(Fannia canisularis)が、ニューカッスル病ウイルス(Newcastle disease virus:NDV)を介して感染させる鳥類のニューカッスル病; (e) アブ類(Tabanidae)などの吸血昆虫が、レトロウイルス科レンチウイルス属の馬伝染性貧血ウイルスを介して感染させる馬伝染性貧血;(2)細菌性疾患(a) フタトゲチマダニ(Haemaphysalis longicornis)が、リケッチア属(Rickettsia)の日本紅斑熱リケッチア(Richettsia japonica)を介して感染させるイヌの日本紅熱、リケッチア症など;(b) キチマダニ(Haemaphysalis flava)が、野兎病菌(Francisella tularensis)を介して感染させる野兎病;(c) ヤマトマダニ(Ixodes ovatus)が、Candidatus Mycoplasma haemominutumを介して感染させる猫伝染性貧血;(3)原生動物媒介疾患(a) フタトゲチマダニ(Haemaphysalis longicornis)が、Babesia ovataを介して感染させるウシの大型ピロプラズマ病;Babesia gibsoniを介して感染させるイヌのピロプラズマ病;(b) オウシマダニ(Rhipicephalus(Boophilus)microplus)が、Babesia bigemina、Babesia bovisを介して感染させるウシのQ熱などのバベジア症;Anaplasma marginaleを介して感染させるアナプラズマ症;(c) クリイロコイタマダニ(Rhipicephalus sanguineus)が、Babesia canis、Babesia gibsoniを介して感染させるイヌのバベジア症;Anaplasma platysを介して感染させるイヌのアナプラズマ症;Hepatozoon canisを解して感染させるイヌのヘパトゾーン症;Haemobartonella canisを介して感染させるイヌのヘモバルトネラ症;(d) ニワトリヌカカ(Culicoides arakawae)が、住血胞子虫(Leukocytozoon caulleryi)を介して感染させるニワトリのロイコチトゾーン病(leucocytozoonosis);(e) アブ類(Tabanidae)などの吸血昆虫が、トリパノソーマ属種(Trypanosoma ssp.)を介して感染させる、慢性睡眠病、急性睡眠病などのトリパノソーマ症(trypanosomiasis);(f) ネコノミ(Ctenocephalides felis)が、瓜実条虫(Diphylidium caninum)を介して感染させるイヌ、ネコの瓜実条虫症;(g) トウゴウヤブカ(Aedes togoi)、ヒトスジシマカ(Aedes albopictus)、コガタアカイエカ(Culex tritaeniorhynchus summorosus)、およびアカイエカ(Culex pipiens pallens)が、犬糸状虫を介して感染させる犬糸状虫症;<2>ウシバエ幼虫症・ウマバエ幼虫症 衛生害虫のなかで宿主に内部寄生するものがある。たとえばウシバエ幼虫はウシの皮下に、ウマバエ幼虫はウマの胃壁に、ヒツジバエ幼虫はヒツジの鼻腔に寄生する。また、ウシバエ幼虫はウシの背部皮下に寄生し、皮膚に孔を開けるため、皮革としての価値を大きく減じてしまう。 以下にその具体例を挙げる。(a) ウシバエ(Hypoderma bovis)の幼虫、キスジウシバエ(Hypoderma lineatum)の幼虫が引き起こすウシバエ幼虫症;(b) ウマバエ(Gasterophilus intestinalis)の幼虫、ムネアカウマバエ(Gasterophilus nasalis)の幼虫、アトアカウマバエ(Gasterophilus haemorroidalis)の幼虫が引き起こすウマバエ幼虫症;(c) ミドリキンバエ(Lucilia illustris)の幼虫が引き起こすハエウジ症(myiasis);<3>寄生または刺咬による傷害 ヒゼンダニやツメダニなどのダニ類、カ、アブ、ハジラミなどの昆虫の刺咬を受けると、物理的傷害や毒物の注入により強い掻痒や痛みを生じ、宿主に大きなストレスを与える。さらに、動物が患部を掻きむしることにより二次感染を惹起する。このため、動物は不眠や食欲減退を起こして、家畜では泌乳量、増体量、産卵量が減退し、生産効率が落ちる、ときには死に至ることもある。 以下にその具体例を挙げる。(a) サシバエ(Stomoxys calcitrans)、ノサシバエ(Haematobia irritans)がウシに引き起こす強い痒覚;(b) ブタジラミ(Haematopinus suis)がブタに引き起こす強い痒覚;(c) イヌノミ(Ctenocephalides canis)がイヌ・ネコに引き起こす痒覚;(d) ニワトリヌカカ(Culicoides arakawae)が引き起こす痒覚;ニワトリハジラミ(Menopon gallinae)が引き起こす強い痒覚;<4>吸血、貧血、出血などの傷害 衛生害虫のなかには、刺咬により宿主にストレスを与えると同時に吸血するものが多い。そのために宿主は貧血を起こし、衰弱や発育不良の原因となる。 以下にその具体例を挙げる。(a) フタトゲチマダニ(Haemaphysalis longicornis)、オウシマダニ(Rhipicephalus(Boophilus)microplus)、ヤマトマダニ(Ixodes ovatus)、タネガタマダニ(Ixodes nipponensis)、シュルツェマダニ(Ixodes persulcatus)などのウシに対する吸血;(b) フタトゲチマダニ(Haemaphysalis longicornis)、クリイロコイタマダニ(Rhipicephalus sanguineus)、キチマダニ(Haemaphysalis flava)、タネガタマダニ(Ixodes nipponensis)、シュルツェマダニ(Ixodes persulcatus)などのイヌに対する吸血;(c) ワクモ(Dermanyssus gallinae)、トリサシダニ(Ornithonyssus sylviarum)のニワトリに対する吸血、ニワトリに引き起こす貧血;(d) ブユ類(Simuliidae)が引き起こすウシの出血;(e) アブ類(Tabanidae)が引き起こすウシの貧血;(f) ネコノミ(Ctenocephalides felis)が引き起こすネコの長期に渡る貧血;(g) ニワトリヌカカ(Culicoides arakawae)が引き起こすニワトリの貧血;<5>皮膚障害 衛生害虫の寄生や刺咬により、掻痒、発赤、腫脹などのみならず、皮膚に重大な障害を与えるものがある。ヒゼンダニは強い掻痒とともに皮膚の脱毛、痂皮形成、糜爛などを起こし、ニキビダニは脱毛と2次感染による全身性の糜爛を生じさせる。また、吸血性の害虫は一般に吸血の際に多量の唾液を注入するので、それに対するアレルギー反応が生じ、強い痒みともに発赤、腫脹、丘疹、潰瘍などが発現する。 以下にその具体例を挙げる。(a) ショクヒヒゼンダニ(Chorioptes bovis)、キュウセンヒゼンダニ属種(Psoroptidae spp.)が引き起こす、ウシ、ウマ、ヒツジの疥癬;ヒゼンダニ属種(Sarcoptes spp.)が引き起こす、ブタ、イヌの疥癬;ネコショウセンコウヒゼンダニ(Notoedres cati)が引き起こすネコの疥癬;ミミヒゼンダニ(Otodectes cynotis)が引き起こす、イヌ、ネコの耳疥癬;トリアシヒゼンダニ(Knemidokoptes mutans)が引き起こすニワトリの疥癬;(b) ネコノミ(Ctenocephalides felis)が引き起こすノミアレルギー性皮膚炎;(c) イヌニキビダニ(Demodex canis)が引き起こす毛包虫症;(d) ブユ類(Simuliidae)が引き起こす丘疹、水泡、浮腫; 本発明の防除剤の投与量は、投与方法、投与目的、疾病症状などによって異なるが、通常、宿主動物の体重1kgに対して0.01mg以上100g以下、望ましくは0.1mg以上10g以下の割合である。 宿主動物への投与は、口腔内投与、舌下投与などの経口投与、または静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与、経皮投与、経鼻投与、経肺投与などの非経口投与によって行うことができる。 経口投与の具体例としては、錠剤、液剤、カプセル剤、ウエハース、ビスケット、ミンチ肉などの剤形にした本発明の防除剤を動物に食べさせる方法; 動物の飼料に本発明の防除剤を混入させておき、それを動物に食べさせる方法などが挙げられる。 非経口投与の具体例としては、筋肉内、皮内、皮下などに注射または点滴する方法; スポットオン処理、ポワオン処理などによる方法; スプレー、シャンプーなどによる方法; 薬剤を首輪などの樹脂片などに浸み込ませておいて、それを動物に取り付ける方法などが挙げられる。 以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はそれら実施例によって何ら制限されるものではない。 本実施例に係る動物用外部寄生虫防除剤の有効成分として使用したヘテロ環化合物を表1に示す。 試験例1 フタトゲチマダニ(Haemaphysalis longicornis)に対する殺虫試験 20mL容のガラスバイアル瓶の内壁に、有効成分の濃度400ppmのアセトン溶液0.1175mlを塗布した。アセトンを揮発させてバイアル瓶内壁に薄膜を作製した。用いたバイアル瓶の内壁の表面積は47cm2なので、処理薬量は1μg/cm2になる。 このバイアル瓶の中に、フタトゲチマダニの幼ダニ20〜50頭を放し、蓋を閉じて恒温室(25℃、暗黒下)に収容した。 1日経過後および2日経過後に死虫数を計測し、以下の計算式から死虫率を算出した。なお、試験は二連制で行った。 また、同様の方法で、処理薬量を、0.1μg/cm2、0.01μg/cm2、0.001μg/cm2、および0.0001μg/cm2、に変更した試験も行った。 表1に示したヘテロ環化合物1−1および1−2並びに既存化合物のフィプロニルを有効成分としてそれぞれ用い、上記試験を行った。その結果を表2に示す。(表には二連で行った各試験結果の平均値を示す。) 表1から、化合物1−1または化合物1−2などを有効成分として含有する本発明に係る動物用外部寄生虫防除剤は、既存化合物のフィプロニルを含有する防除剤よりも、外部寄生虫に対する即効性および低濃度活性において優れていることがわかる。 試験例2 オウシマダニ(Boophilus microplus)に対する殺虫試験(浸漬) 有効成分10mgをジメチルスルホキシド0.5mL中に溶解した。この溶液を水で希釈し、所定濃度に調整された水溶液を得た。 有孔プラスチックビーカーの中に、摂食状態のオウシマダニの成体雌8〜10匹を入れ、上記水溶液にビーカーを1分間浸した。プラスチックトレイに敷いたろ紙の上に、水溶液に浸されたダニを移した。一定期間経過後、ダニの死亡率を計算した。 死亡率100%はダニがすべて死亡したことを意味する。死亡率0%はすべてのダニが生存したことを意味する。 表1に示した化合物1−1、1−3〜1−10、1−12〜1−16、2−1〜2−3、3−5、3−7および4−1〜4−4を有効成分としてそれぞれ用い、上記試験を行った。いずれの化合物も、100ppmの適用割合で、死亡率80%以上の優れた活性を示した。 試験例3 オウシマダニ(Boophilus microplus)に対する殺虫試験(注射) 有効成分10mgをジメチルスルホキシド0.5mL中に溶解した。この溶液を水で希釈し、所定濃度に調整された水溶液を得た。 完全に摂食した15匹のオウシマダニの成体雌の腹部に上記水溶液を注入した。ダニを複製プレートに移し、一定の期間、人工気象室内で温置した。 一定期間経過後に、無精卵の産卵率を計測した。100%はすべての卵が無精卵であることを意味する。0%はすべての卵が受精卵であることを意味する。 表1に示した化合物1−1、1−3〜1−16、2−1〜2−3、3−1〜3−3、3−5、3−7および4−1〜4−4を有効成分としてそれぞれ用い、上記試験を行った。いずれの化合物も、20μg/動物の適用割合で、80%以上の優れた活性を示した。 試験例4 クリイロコイタマダニ(Rhipicephalus sanguineus)に対する殺虫試験(接触) 有効成分をアセトンに溶解して、濃度900ppmのアセトン溶液を調製した。 規定濃度まで希釈したアセトン溶液250μLをガラスバイアル瓶に注入し、該バイアル瓶をロック式のローラーに固定し、10rpmで回転させ、アセトンを2時間以上かけて揮発させた。このバイアル瓶の中に摂食を絶ったマダニの成体5匹を入れ、バイアル瓶を有孔カバーで覆った。 2日経過後、ダニの死亡率を計測した。死亡率100%はダニがすべて死亡したことを意味する。死亡率0%はすべてのダニが生存したことを意味する。 表1に示した化合物1−1、1−3〜1−10、1−12、1−13、1−15、2−2、2−3、3−3、3−5、3−7、4−2および4−4を有効成分としてそれぞれ用い、上記試験を行った。いずれの化合物も、5μg/cm2の適用割合で、死亡率80%以上の優れた活性を示した。 試験例5 ネコノミ(Ctenocephalides felis)に対する殺虫試験(接触) 有効成分をアセトンに溶解し、濃度900ppmのアセトン溶液を調製した。 規定濃度まで希釈したアセトン溶液250μLをガラスバイアル瓶に注入し、該バイアル瓶をロック式のローラーに固定し、10rpmで回転させ、アセトンを2時間以上かけて揮発させた。このバイアル瓶の中に摂食を絶ったネコノミの成体10匹を入れ、バイアル瓶を有孔カバーで覆った。 2日経過後、ノミの死亡率を計測した。死亡率100%はノミがすべて死亡したことを意味する。死亡率0%はすべてのノミが生存したことを意味する。 表1に示した化合物1−1、1−3〜1−10、1−12〜1−15、2−1〜2−3、3−1、3−2および4−1〜4−4を有効成分としてそれぞれ用い、上記試験を行った。いずれの化合物も、5μg/cm2の適用割合で、死亡率80%以上の優れた活性を示した。 試験例6 ネコノミ(Ctenocephalides felis)に対する殺虫試験(経口) 有効成分10mgをジメチルスルホキシド0.5mL中に溶解した。この溶液を家畜の血で希釈して、規定濃度の化合物溶液を調製した。 絶食したネコノミの成体約10〜15匹をノミチャンバー内に配置した。血液チャンバーの底をパラフィルムで密封した。化合物溶液を血液チャンバーに充填した。ネコノミはパラフィンを通して血液を吸うことができるようになっている。血液チャンバーは37℃に保温し、ノミチャンバーは室温に保持した。 一定期間経過後、ネコノミの死亡率を計測した。死亡率100%はネコノミがすべて死亡したことを意味する。死亡率0%はすべてのネコノミが生存したことを意味する。 表1に示した化合物1−1、1−3〜1−10、1−12〜1−16、2−1〜2−3、3−1〜3−5、3−7および4−1〜4−4を有効成分としてそれぞれ用い、上記試験を行った。いずれの化合物も、100ppmの適用割合で、死亡率80%以上の優れた活性を示した。 試験例7 ヒツジキンバエ(Lucillia cuprina)に対する試験 有効成分10mgをジメチルスルホキシド0.5mLに溶解した。この溶液を水で希釈して所定濃度の水溶液を得た。 試験管に馬のひき肉1cm3と上記水溶液0.5mLを入れた。これに約20から30匹のヒツジキンバエの幼虫を配置した。 一定期間経過後、ハエの死亡率を計測した。死亡率100%はハエがすべて死亡したことを意味する。死亡率0%はすべてのハエが生存したことを意味する。 表1に示した化合物1−1、1−3〜1−14、1−16、2−1〜2−3、3−1〜3−3、3−5〜3−7および4−1〜4−4を有効成分としてそれぞれ用い、上記試験を行った。いずれの化合物も、100ppmの適用割合で、死亡率80%以上の優れた活性を示した。 試験例8 イエバエ(Musca domestica)に対する試験 有効成分10mgをジメチルスルホキシド0.5mLに溶解した。この溶液を水で希釈して所定濃度の水溶液を得た。 該水溶液に糖を %混ぜ合わせた。この混合液を、所定の大きさのスポンジに吸収させた。スポンジを試験容器内に配置した。イエバエの成体昆虫10匹を試験容器内に放ち、容器を有孔カバーで覆った。 一定期間経過後、ハエの死亡率を計測した。死亡率100%はハエがすべて死亡したことを意味する。死亡率0%はすべてのハエが生存したことを意味する。 表1に示した化合物1−1、1−3〜1−10、1−12、1−14、1−16、2−1〜2−3、3−1〜3−3、3−5、3−7、4−3および4−4を有効成分としてそれぞれ用い、上記試験を行った。いずれの化合物も、100ppmの適用割合で、死亡率80%以上の優れた活性を示した。 試験例9 ネコにおけるネコノミ(Ctenocephalides felis)に対する試験 ネコの体重1kgあたり有効成分15mgとなるように調製した薬液をネコの首の後ろ(肩甲骨の間)の皮膚上に滴下した。当該ネコを6匹用意した。薬液処理した日から1日経過後に、ネコ1匹あたりに7匹の摂食状態でない成体ネコノミを、ネコの首周辺に寄生させた。寄生させた日から1日経過後に、生存しているネコノミの数を計測した。 薬液処理した日から6日経過後に、再び、ネコ1匹あたりに7匹の摂食状態でない成体ネコノミを、ネコの首周辺に寄生させた。寄生させた日から1日経過後に、生存しているネコノミの数を計測した。 同様に、ネコノミの寄生を、薬液処理した日から13日経過後、20日経過後、27日経過後、34日経過後、41日経過後、48日経過後にそれぞれ行い、いずれも寄生させた日から1日経過後に、生存しているネコノミの数を計測した。 この試験において、死亡率100%はネコノミがすべて死亡したことを意味する。死亡率0%はすべてのネコノミが生存したことを意味する。 表1に示した化合物1−1、1−4、1−5、1−8および1−9を有効成分としてそれぞれ用い、上記試験を行った。いずれの化合物も、薬液処理した日から42日経過後における計測で死亡率95%以上の優れた活性を示した。これらのうち、化合物1−1および1−5については、薬液処理した日から49日経過後における計測でも死亡率95%以上の特に優れた活性を示した。 試験例10 ネコにおけるマダニ(Ixodes ricinus)に対する試験 ネコ1匹あたりに5匹の摂食状態でない成体マダニを、ネコの首周辺に寄生させた。当該ネコを6匹用意した。寄生させた日から2日経過後に、ネコの体重1kgあたり有効成分15mgとなるように調製した薬液を、ネコの首の後ろ(肩甲骨の間)の皮膚上に滴下した。薬液処理した日から2日経過後に、生存しているマダニの数を計測した。 薬液処理した日から5日経過後に、ネコ1匹あたり5匹の摂食状態でない成体マダニを、ネコの首周辺に寄生させた。寄生させた日から2日経過後に、生存しているマダニの数を計測した。 同様に、マダニの寄生を、薬液処理した日から12日経過後、19日経過後、26日経過後、33日経過後にそれぞれ行い、いずれも寄生させた日から2日経過後に、生存しているマダニの数を計測した。 この試験において、死亡率100%はマダニがすべて死亡したことを意味する。死亡率0%はすべてのマダニが生存したことを意味する。 表1に示した化合物1−1、1−4、1−5、1−8および1−9を有効成分としてそれぞれ用い、上記試験を行った。いずれの化合物も、薬液処理した日から14日経過後における計測で死亡率90%以上の優れた活性を示した。また、化合物1−8については薬液処理した日から21日経過後における計測で、化合物1−9については薬液処理した日から28日経過後における計測で、化合物1−1および1−5については薬液処理した日から35日経過後における計測でも、それぞれ死亡率90%以上の特に優れた活性を示した。 式(I)で表されるヘテロ環化合物およびそれらの塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を有効成分として含有する動物用外部寄生虫防除剤。(式(I)中、Xは、ハロゲン原子、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、水酸基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルコキシ基、ニトロ基、またはシアノ基を示す。 nは、Xの置換数を示し且つ0〜5のいずれかの整数である。nが2以上のとき、X同士は互いに同一でも異なっていてもよい。 A1およびA2はそれぞれ独立に、炭素原子または窒素原子を示す。 B1およびB2はそれぞれ独立に、炭素原子または窒素原子を示す。 B1が炭素原子であって、B2が窒素原子である場合、B1とB2との間の結合は、二重結合となってもよい。 B3は、炭素原子または酸素原子を示す。 R1は、水素原子、ハロゲン原子、または無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基を示す。 X0は、ハロゲン原子、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、水酸基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルコキシ基、ニトロ基、またはシアノ基を示す。 m1は、X0の置換数を示し且つ0〜3のいずれかの整数である。m1が2以上のとき、X0同士は互いに同一でも異なっていてもよい。 R11は、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するアミノ基、または無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキルアミノカルボニル基を示す。 R12は、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、またはハロゲン原子を示す。 また、R11とR12とが繋がって、それらが結合する炭素原子と一緒になって、置換基R20を有する5〜8員の炭化水素環または置換基R20を有する5〜8員のヘテロ環を形成してもよい。 R20は、ハロゲン原子、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、水酸基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜7アシル基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキルアミノカルボニル基、アミノ基、または−N(R2)COR3で表される置換基を示す。 R2は、水素原子、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜7アシル基、または無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルコキシカルボニル基を示す。 R3は、水素原子、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、無置換のもしくは置換基を有するC3〜8シクロアルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルコキシ基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルケニルオキシ基、無置換の若しくは置換基を有するC2〜6アルキニルオキシ基、無置換のもしくは置換基を有するC6〜10アリール基、または無置換のもしくは置換基を有するヘテロ環基を示す。 Eは、炭素原子または窒素原子を示す。) 前記式(I)が、式(II)である、請求項1に記載の動物用外部寄生虫防除剤。(式(II)中、Dは、5〜8員の炭化水素環または5〜8員のヘテロ環を示す。 R21は、Dに結合する置換基であり且つ無置換のもしくは置換基を有するC1〜7アシル基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキルアミノカルボニル基、アミノ基、または−N(R2)COR3で表される置換基を示す。 X1は、Dを含む縮合環に結合する置換基であり且つハロゲン原子、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルキル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルケニル基、無置換のもしくは置換基を有するC2〜6アルキニル基、水酸基、無置換のもしくは置換基を有するC1〜6アルコキシ基、ニトロ基、またはシアノ基を示す。 mは、X1の置換数を示し且つ0〜6のいずれかの整数である。mが2以上のとき、X1同士は互いに同一でも異なっていてもよい。 X、n、A1、A2、R1、E、R2およびR3は、式(I)におけるそれらと同じ意味を示す。) 前記式(II)が、式(III)である、請求項2に記載の動物用外部寄生虫防除剤。(式(III)中、pは括弧内のメチレン基の繰り返し数を示し且つ1または2のいずれかである。 X、n、A1、A2、R1、X1、m、R2、R3およびEは、式(II)におけるそれらと同じ意味を示す。) 前記式(III)が、式(IV)である、請求項3に記載の動物用外部寄生虫防除剤。(式(IV)中、X、n、R1、X1、m、E、R2、R3およびpは、式(III)におけるそれらと同じ意味を示す。) 獣医学上許容しうる量の請求項1〜4のいずれかひとつに記載の外部寄生虫防除剤を投与することを含む外部寄生虫由来の感染症に罹患した動物の治療方法。 獣医学上許容しうる量の請求項1〜4のいずれかひとつに記載の外部寄生虫防除剤を投与することを含む外部寄生虫由来の感染症に動物が罹患するのを防止する方法。 【課題】シラミ、ノミ、カ、ブヨ、ハエなどの外部寄生虫に対して優れた防除効果を有する動物用外部寄生虫防除剤並びに外部寄生虫由来感染症の予防若しくは治療方法の提供。【解決手段】式(IV)等で表されるヘテロ環化合物およびそれらの塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を有効成分として含有する動物用外部寄生虫防除剤。当該動物用外部寄生虫防除剤を動物に投与することを含む外部寄生虫由来感染症の予防若しくは治療方法。【選択図】なし